説明

画像形成装置並びにその起動方法及びメニュー表示方法

【課題】装置が多機能化されてもユーザの操作性を向上させる。
【解決手段】USBメモリ20を画像形成装置10のプロセッサ11に結合させて画像形成装置10に電源を投入することにより、USBメモリ20に格納されたユーザメニュー表示プログラムが他の必要なプログラムとともに起動されて、1つの画像形成装置10につき、ユーザ毎に、そのユーザがよく利用する機能が簡単に起動できるようにメニューが表示される。他の例では、USBメモリ20に、ユーザメニューレイアウトデータを格納させておき、USBメモリ20をプロセッサ11に結合させることにより、USBメモリ20に格納されたユーザメニューレイアウトデータに基づきユーザメニュー画面を作成させてこれを前回のユーザメニュー画面と置換させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コピー、プリント又はファクシミリ等の機能を備えた画像形成装置並びにその起動方法及びメニュー表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置、特にコピー、プリント、ファクシミリ及び電子メール等の機能を備えた複合機では、多機能化によりメニュー構造が複雑となり、操作性が悪化する。
【0003】
一方、下記特許文献1には、ハードディスクやSDカード等から画像形成装置を起動させる方法が開示されている。
【特許文献1】特開2006−20058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の発明は、ROM以外のデバイスに起動プログラムを格納してシステムを起動させることによりコストダウンを図ることを目的としたものであり、ユーザの操作性向上とは無関係である。
【0005】
本発明の目的は、装置が多機能化されてもユーザの操作性を向上させることができる画像形成装置並びにその起動方法及びメニュー表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様では、画像形成装置起動方法において、該画像形成装置は、プロセッサと、該プロセッサに結合された設定メモリ、メインメモリ及び固定記憶装置と、該プロセッサに結合された操作パネルとを備え、該プロセッサに対しリムーバル記憶装置が結合離脱自在であり、該固定記憶装置にはオペレーティングシステム及びアプリケーションが格納され、該設定メモリに設定されたドライブ起動順に従ってオペレーティングシステム及びアプリケーションを起動させ、このアプリケーションが該操作パネルに対する規定のメニュー表示プログラムを含み、
該リムーバル記憶装置に、オペレーティングシステム及びアプリケーションを格納させておき、このアプリケーションが該操作パネルに対するユーザメニュー表示プログラムを含み、
該設定メモリに対し、該画像形成装置内の固定記憶装置よりも該リムーバル記憶装置の方を優先させて該ドライブ起動順を設定しておき、
該リムーバル記憶装置を該プロセッサに結合させ、該画像形成装置に電源を投入することにより、該プロセッサに対し該リムーバル記憶装置を起動ドライブにさせて、該リムーバル記憶装置に格納された該オペレーティングシステム及び該アプリケーションを該メインメモリにロードさせて起動させる。
【0007】
本発明による画像形成装置起動方法の第2態様では、第1態様において、
リブートプログラムを該固定記憶装置に格納しておき、
該リブートプログラムが該プロセッサに対し、該プロセッサに該リムーバル記憶装置が結合されたことに応答して、該プロセッサにリセット割込をかけさせることにより、該プロセッサに対し該リムーバル記憶装置を起動ドライブにさせて、該リムーバル記憶装置に格納された該オペレーティングシステム及び該アプリケーションを該メインメモリにロードさせて起動させる。
【0008】
本発明による画像形成装置用メニュー表示方法の第1態様では、該画像形成装置は、プロセッサと、該プロセッサに結合された記憶手段と、該プロセッサに結合された操作パネルとを備え、該プロセッサに対しリムーバル記憶装置が結合離脱自在であり、該記憶手段にはオペレーティングシステム及びアプリケーションが格納され、該アプリケーションは、操作パネルに対するメニュー表示プログラムと、ユーザメニュー切替プログラムとを含み、
該リムーバル記憶装置に、ユーザメニューレイアウトデータを格納させておき、
該リムーバル記憶装置を該プロセッサに結合させることにより、該プロセッサに対しユーザメニュー切替プログラムを起動させ、該ユーザメニュー切替プログラムが該プロセッサに対し、該リムーバル記憶装置に格納された該ユーザメニューレイアウトデータに基づきユーザメニュー画面を作成させてこれを前回のユーザメニュー画面と置換させる。
【0009】
本発明による画像形成装置の第1態様では、
プロセッサと、
該プロセッサに結合されプログラム及びデータが格納された記憶手段と、
該プロセッサに結合された入力手段と、
該プロセッサに結合された表示手段と、
を有し、該プログラムは、メニュー表示プログラムとユーザメニュー切替プログラムとを有し、該データは、ユーザ識別コードとユーザメニューレイアウトデータとが対応付けられたものを有し、
該メニュー表示プログラムは該プロセッサに対し、該入力手段からの指示に応じて、該表示手段に規定のメニュー画面又はユーザメニュー画面を表示させ、
該ユーザメニュー切替プログラムは該プロセッサに対し、該入力手段からのユーザ識別コード入力に応答して、該ユーザ識別コードに対応したユーザメニューレイアウトデータを該記憶手段から読み出させ、該ユーザメニューレイアウトデータに基づきユーザメニュー画面を作成させて、元のユーザメニュー画面と置換させる。
【0010】
本発明による画像形成装置の第2態様では、第1態様において、該ユーザメニューレイアウトデータは、該規定のメニュー画面に含まれている釦、テキストボックス又はラベルであるコントロールの名前又は識別コードと、該コントロールの表示画面上配置座標とを含む。
【0011】
本発明による画像形成装置の第3態様では、第1又は2態様において、該入力手段はタグリーダを含み、該入力手段からのユーザ識別コード入力は該タグリーダで読み取られた電子タグIDである。
【発明の効果】
【0012】
上記画像形成装置起動方法の第1態様の構成によれば、リムーバル記憶装を画像形成装置のプロセッサに結合させて該画像形成装置に電源を投入することにより、該リムーバル記憶装に格納されたアプリケーションに含まれる、操作パネルに対するユーザメニュー表示プログラムが起動されるので、1つの画像形成装置について、ユーザ毎に、そのユーザがよく利用する機能を簡単に起動できるようにメニューを表示させることができ、画像形成装置の操作性が向上するという効果を奏する。
【0013】
上記画像形成装置起動方法の第2態様の構成によれば、画像形成装置を起動させた後にリムーバル記憶装を画像形成装置のプロセッサに結合させても、リブートプログラムによりユーザメニュー表示プログラムが起動されるので、画像形成装置の操作性がさらに向上する。
【0014】
上記画像形成装置用メニュー表示方法の第1態様の構成によれば、リムーバル記憶装置に、ユーザメニューレイアウトデータを格納させておき、該リムーバル記憶装置を該プロセッサに結合させることにより、該リムーバル記憶装置に格納された該ユーザメニューレイアウトデータに基づきユーザメニュー画面を作成させてこれを前回のユーザメニュー画面と置換させるので、上記第1態様の効果が得られるとともに、上記画像形成装置起動方法の第1態様よりも高速にメニューを表示させることができ、画像形成装置の操作性がさらに向上するという効果を奏する。
【0015】
上記画像形成装置の第1態様の構成によれば、入力手段からの指示に応じて、表示手段に規定のメニュー画面又はユーザメニュー画面を表示させ、該入力手段からのユーザ識別コード入力に応答して、該ユーザ識別コードに対応したユーザメニューレイアウトデータを記憶手段から読み出させ、該ユーザメニューレイアウトデータに基づきユーザメニュー画面を作成させて、元のユーザメニュー画面と置換させるので、上記画像形成装置用メニュー表示方法の第1態様の効果が得られるとともに、さらに容易にメニューを表示させることができ、画像形成装置の操作性がさらに向上するという効果を奏する。
【0016】
上記画像形成装置の第2態様の構成によれば、該ユーザメニューレイアウトデータが、該規定のメニュー画面に含まれている釦、テキストボックス又はラベルであるコントロールの名前又は識別コードと、該コントロールの表示画面上配置座標とを含むので、容易にユーザメニューレイアウトデータを作成することができるという効果を奏する。
【0017】
上記画像形成装置の第3態様の構成によれば、該入力手段がタグリーダを含み、該入力手段からのユーザ識別コード入力が該タグリーダで読み取られた電子タグIDであるので、上記画像形成装置の第1態様よりもさらに容易にユーザメニューを表示させることができ、画像形成装置の操作性がさらに向上するという効果を奏する。
【0018】
本発明の他の目的、構成及び効果は以下の説明から明らかになる。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置10の概略ブロック図である。
【0020】
この画像形成装置10では、MPU11にインタフェース12を介してNVRAM13N1、NVRAM13N2、DRAM13D、HDD14、操作パネル15、スキャナ16S、プリンタ16P、NIC17、モデム18及びポート19が結合されている。図1では、簡単化のため、複数のインタフェースを1つのブロックで示している。
【0021】
NVRAM13N1及び13N2は、例えばフラッシュメモリである。
【0022】
NVRAM13N1には、BIOS(Basic Inpit Output System)及びBIOS設定データが格納されている。この設定データには、オペレーティングシステム(OS)が格納されているデバイスの起動順が含まれている。この起動順は、ポート19に接続されるUSBメモリ20が1番、NVRAM13N2が2番となっている。
【0023】
NVRAM13N2には、OS、OSの上層のアプリケーション(APL)及びOSの下層のデバイスドライバ(DD)が格納されている。このアプリケーションは、画像形成装置10を複合機として機能させるためのものを含んでおり、この機能には、コピー、スキャン、プリント、ファクシミリ及び電子メールがある。該アプリケーションにはまた、操作パネルアプリケーションが含まれており、これは操作パネル15のキー入力処理及び表示画像処理を行うものであって、ユーザに依存しない規定のものであり、多機能な画像形成装置10に対応させるためメニュー表示が階層構造になっている。
【0024】
DRAM13Dは、主メモリ用である。HDD14は、データ格納用である。操作パネル15は、タッチパネルを備えている。スキャナ16Sは、コピー及びファックス送信での画像入力用である。プリンタ16Pは、プリントエンジン、定着器並びに用紙の給紙部、搬送部及び排紙部を備えており、供給されるビットマップデータに基づいてプリントエンジンの感光ドラムに静電潜像を形成し、これをトナーで現像し、用紙に転写し定着させた後に排紙する。NIC17は、ケーブル又は無線の通信媒体を介してホストコンピュータ21に結合されている。モデム18は、ファックス送受信用である。
【0025】
USBメモリ20には、イニシャルプログラムローダ(IPL)、OSローダ(OSL)、OS、アプリケーション及びデバイスドライバが格納されている。このアプリケーションに含まれる操作パネルアプリケーションは、USBメモリ20を保持しているユーザに専用のユーザメニュー表示プログラムを含み、このプログラムでは、このユーザがよく使用する機能を簡単な操作で利用できるようにメユーが設定されている。このユーザが使用しない機能のアプリケーション、例えばプリントアプリケーションは、USBメモリ20に格納する必要がない。
【0026】
図2は、USBメモリ20に格納された操作パネルアプリケーションにより上記タッチパネルに表示されるメニュー画面を示す。この画面には、コピー釦150、ファックス釦151、電子メール釦152、詳細設定釦153及び実行釦154が表示されている。釦150〜152はトグル式であり、いずれも、押下する毎にそのボタンの反転表示と非反転表示とが交互に行われる。この反転表示は、選択状態を意味しており、この状態で、詳細設定釦153を押下するとその機能に関する詳細設定画面に切り替わり、一方、実行釦154を押下すると、その機能が実行される。
【0027】
図2の場合、コピーについては、A4横の原稿を、1段目の給紙段に入っているA4縦の用紙に倍率1で印刷する初期設定になっている。ファクシミリ送信については、よく使用する送信先のファクシミリ番号が初期設定されている。同様に、電子メール送信については、よく使用する送信先電子メールアドレスが初期設定されている。
【0028】
次に、上記の如く構成された画像形成装置10の動作について説明する。
【0029】
画像形成装置10の電源をオンにすると、まず、MPU11にパワーオンリセット割込みがかかり、BIOSに制御が移る。このBIOSはMPU11に対し、DRAM13Dのメモリチェックを行わせ、次いで各デバイスを読取る。ポート19にUSBメモリ20が接続されていない場合、このことが検出されると、NVRAM13N2のOSに制御を移す。次いでOSは、アプリケーションに制御を移す。
【0030】
電源オン時にポート19にUSBメモリ20が接続されている場合、BIOSを介しMPU11によりこれが検出されると、BIOSはMPU11に対し、USBメモリ20からIPLを読み出させてDRAM13D上にロードさせ、IPLに制御を移させる。このIPLはMPU11に対し、OSローダをDRAM13Dにロードさせ、OSローダに制御を移させる。OSローダはMPU11に対し、OSをDRAM13Dにロードさせ、次いでOSに制御を移させる。次いでOSはMPU11に対し、アプリケーションをDRAM13Dにロードさせ、次いでアプリケーションに制御を移させる。
【0031】
このようにして、操作パネル15には、図2に示すようなユーザ専用のメニュー画面が表示される。
【0032】
本実施例1によれば、USBメモリ20を画像形成装置10のプロセッサ11に結合させて画像形成装置10に電源を投入することにより、USBメモリ20に格納されたユーザメニュー表示プログラムが他の必要なプログラムとともに起動されるので、1つの画像形成装置10について、ユーザ毎に、そのユーザがよく利用する機能を簡単に起動できるようにメニューを表示させることができ、画像形成装置10の操作性が向上するという効果を奏する。
【0033】
なお、NVRAM13N1内のOS及びアプリケーションを起動させた後にUSBメモリ20をポート19に接続した場合、OSはMPU11に対しこの接続を検出させ、次いで該アプリケーションの一部であるリブートプログラムがMPU11に対し、MPU11自身にリセット割込みをかけさせる構成であってもよい。
【0034】
これにより、電源オン時にUSBメモリ20がポート19に接続されていなくても、接続されていた場合と同じ動作が行われて、ユーザメニュー表示プログラムが起動されるので、画像形成装置10の操作性がさらに向上する。
【実施例2】
【0035】
図3は、本発明の実施例2に係る画像形成装置10Aの概略ブロック図である。
【0036】
この画像形成装置10Aでは、インタフェース12Aに、図1のポート19の代わりにタグリーダ22が接続されている。インタフェース12Aは、タグリーダ22に対するインタフェースを備えている点で図1のインタフェース12と異なる。
【0037】
図3の構成の場合の起動順は、1番がNVRAM13N2であり、2番以下が存在しない。すなわち、NVRAM13N2のOS及びアプリケーションが起動される。一方、HDD14には、複数のユーザメニューレイアウトデータがそれぞれ、ユーザ識別コードとしてのタグIDと対応して格納されている。
【0038】
図4(B)は、図3の操作パネル15のタッチパネルに表示される画面を示す。
【0039】
この画面には、コピータブ155、ファックスタブ156、電子メールタブ157又はユーザメニュータブ158の選択に応じてメニューが表示される。ユーザメニューは、HDD14に格納されたユーザメニューレイアウトデータの1つに対応している。
【0040】
ユーザメニューは、コピー、FAX及び電子メールのメニュー画面上に表示されるボタン、ラベル、テキストボックス及び方向キーなどのコントロールをコピーして選択的にユーザメニュー画面上にレイアウトし、その属性値を適当に設定したものである。このレイアウトのデータは、ホストコンピュータ21により作成される。図5は、レイアウトデータの一例を示す。
【0041】
図5において、「画面No.」は、図4(B)のコピータブ155、ファックスタブ156及び電子メールタブ157に対応した画面のナンバー1〜3である。「ボーダライン」は、各コントロールの矩形枠であり、"Y"はボーダライン有りを示し、"N"はボーダライン無しを示す。図4(A)はコントロールの全てがボーダライン有りの場合であり、図4(B)は、見栄え上その一部のコントロールのみボーダライン有りの場合である。図5において、「配置座標」は、ボーダラインが有るときのコントロール左上頂点のタッチパネル上でのX−Y座標であり、単位はピクセルである。「設定値」は、そのコントロールに設定された値であり、例えば「用紙サイズ・向き」のコントロールの設定値は"A4縦"であり、「ファクシミリ送信先」はアドレス帳の第5行である。
【0042】
このテーブルの各行について、「ユーザメニュー」項目にレ印が付されていれば、そのコントロールがユーザメニュー上に配置され、コントロールに対するイベントハンドラは、コピー元のそれと同一である。すなわち、コピー元とコピー先のコントロールでは、送信先等の既定の属性値が異なるが、釦の押下等のイベントに対する処理は同一である。
【0043】
図3において、ユーザ23は、電子タグ24を携帯しており、電子タグ24がタグリーダ22から所定距離内に入ると、タグリーダ22から定期的に放射されている電波のエネルギーで電子タグ24が起動し、そのIDコードが電波の形で射出される。タグリーダ22はこれを受信すると、MPU11に割り込みをかける。これにより、NVRAM13N2に格納された割込ルーチンに制御が移り、図6に示すユーザメニュー切替処理が開始される。以下、括弧内は図6中のステップ識別符号である。
【0044】
(S0)タグIDをタグリーダ22から読み込む。
【0045】
(S1)このタグIDが前回値ID0と一致すれば図6の処理を終了し、そうでなければステップS2へ進む。
【0046】
(S2)このタグIDをID0に代入する。
【0047】
(S3)このタグIDをキーとして、HDD14内のタグIDを検索する。
【0048】
(S4)このタグIDと一致するものがHDD14内に格納されていれば、ステップS3へ進み、そうでなければ図6処理を終了する。
【0049】
(S5)この一致したタグIDに対応するユーザメニューレイアウトデータを、HDD14から読み込む。
【0050】
(S6)このデータに基づいて、ユーザメニュー画面を作成し、これを操作パネル15に表示可能な状態にするともに、各コントロール名のボタンの押下を、そのイベントハンドラと対応付ける。すなわち、ユーザがユーザメニュータブ158をタッチすれば図4(B)に示すようにこの画面が表示され、操作受付状態となる。
【0051】
本実施例2によれば、タッチパネル上でのタブ155〜158へのタッチに応じて、規定のメニュー画面又はユーザメニュー画面を表示させ、タグリーダ22によるタグID読み取りに応答して、タグIDに対応したユーザメニューレイアウトデータをHDD14から読み出させ、ユーザメニューレイアウトデータに基づきユーザメニュー画面を作成させて、元のユーザメニュー画面と置換させるので、上記実施例1の効果が得られるとともに、さらに容易にユーザメニューを表示させることができ、画像形成装置10の操作性がさらに向上するという効果を奏する。
【0052】
また、ユーザメニューレイアウトデータが、規定のメニュー画面に含まれているコントロールの名前(識別コードであってもよい)と、コントロールの表示画面上配置座標とを含むので、容易にユーザメニューレイアウトデータを作成することができるという効果を奏する。
【実施例3】
【0053】
図7は、本発明の実施例3に係る画像形成装置10Bの概略ブロック図である。
【0054】
この実施例3での起動順は、実施例2と同様に、1番がNVRAM13N2であり、2番以下が存在しない。すなわち、NVRAM13N2のOS及びアプリケーションが起動される。一方、USBメモリ20には、上記実施例2で述べたユーザメニューレイアウトデータが格納されている。
【0055】
USBメモリ20をポート19に接続させると、これがNVRAM13N2に格納されているOSにより検出され、次いでNVRAM13N2に格納されているアプリケーションの一部がMPU11に対し、USBメモリ20内のユーザメニューレイアウトデータを読み出させ、これを上記実施例2と同様にユーザメニュー画面に表示可能な状態にさせる。
【0056】
本実施例3によれば、USBメモリ20に、ユーザメニューレイアウトデータを格納させておき、USBメモリ20をプロセッサ11に結合させることにより、USBメモリ20に格納されたユーザメニューレイアウトデータに基づきユーザメニュー画面を作成させてこれを前回のユーザメニュー画面と置換させるので、上記実施例1の効果が得られるとともに、実施例1よりも高速にメニューを表示させることができ、画像形成装置10の操作性がさらに向上するという効果を奏する。
【0057】
なお、本発明には外にも種々の変形例が含まれる。
【0058】
例えば、図3において、タグリーダ22を備える代わりに、操作パネル15を操作してIDを直接入力する構成であってもよい。また、USBメモリ20にIDを格納しておき、これを画像形成装置10Aに接続したときにそのIDを読み込んで前記同様の処理を行う構成であってもよい。
【0059】
また、本発明で用いられるリムーバブル記憶装置は、USBメモリ20に限定されず、各種メモリカードやリムーバブルハードディスク等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置の概略ブロック図である。
【図2】図1のUSBメモリに格納された操作パネルアプリケーションによりタッチパネルに表示されるメニュー画面を示す図である。
【図3】本発明の実施例2に係る画像形成装置の概略ブロック図である。
【図4】図3の操作パネルのタッチパネルに表示される画面を示す図であり、(A)は各コントロールにボーダラインを付した状態を示し、(B)は全コントロールの一部にボーダラインを付した状態を示す。
【図5】レイアウトデータ説明図である。
【図6】タグリーダからMPUへの割込により開始されるユーザメニュー切替処理のフローチャートである。
【図7】本発明の実施例3に係る画像形成装置の概略ブロック図である。
【符号の説明】
【0061】
10、10A、10B 画像形成装置
11 MPU
12 インタフェース
13N1、13N2 NVRAM
13D DRAM
14 HDD
15 操作パネル
150 コピー釦
151 ファックス釦
152 電子メール釦
153 詳細設定釦
154 実行釦
155 コピータブ
156 ファックスタブ
157 電子メールタブ
158 ユーザメニュータブ
16 プリンタ
17 NIC
18 モデム
19 ポート
20 USBメモリ
21 ホストコンピュータ
22 タグリーダ
23 ユーザ
24 電子タグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置起動方法において、該画像形成装置は、プロセッサと、該プロセッサに結合された設定メモリ、メインメモリ及び固定記憶装置と、該プロセッサに結合された操作パネルとを備え、該プロセッサに対しリムーバル記憶装置が結合離脱自在であり、該固定記憶装置にはオペレーティングシステム及びアプリケーションが格納され、該設定メモリに設定されたドライブ起動順に従ってオペレーティングシステム及びアプリケーションを起動させ、このアプリケーションが該操作パネルに対する規定のメニュー表示プログラムを含み、
該リムーバル記憶装置に、オペレーティングシステム及びアプリケーションを格納させておき、このアプリケーションが該操作パネルに対するユーザメニュー表示プログラムを含み、
該設定メモリに対し、該画像形成装置内の固定記憶装置よりも該リムーバル記憶装置の方を優先させて該ドライブ起動順を設定しておき、
該リムーバル記憶装置を該プロセッサに結合させ、該画像形成装置に電源を投入することにより、該プロセッサに対し該リムーバル記憶装置を起動ドライブにさせて、該リムーバル記憶装置に格納された該オペレーティングシステム及び該アプリケーションを該メインメモリにロードさせて起動させる、
ことを特徴とする画像形成装置起動方法。
【請求項2】
リブートプログラムを該固定記憶装置に格納しておき、
該リブートプログラムが該プロセッサに対し、該プロセッサに該リムーバル記憶装置が結合されたことに応答して、該プロセッサにリセット割込をかけさせることにより、該プロセッサに対し該リムーバル記憶装置を起動ドライブにさせて、該リムーバル記憶装置に格納された該オペレーティングシステム及び該アプリケーションを該メインメモリにロードさせて起動させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置起動方法。
【請求項3】
画像形成装置用メニュー表示方法において、該画像形成装置は、プロセッサと、該プロセッサに結合された記憶手段と、該プロセッサに結合された操作パネルとを備え、該プロセッサに対しリムーバル記憶装置が結合離脱自在であり、該記憶手段にはオペレーティングシステム及びアプリケーションが格納され、該アプリケーションは、操作パネルに対するメニュー表示プログラムと、ユーザメニュー切替プログラムとを含み、
該リムーバル記憶装置に、ユーザメニューレイアウトデータを格納させておき、
該リムーバル記憶装置を該プロセッサに結合させることにより、該プロセッサに対しユーザメニュー切替プログラムを起動させ、該ユーザメニュー切替プログラムが該プロセッサに対し、該リムーバル記憶装置に格納された該ユーザメニューレイアウトデータに基づきユーザメニュー画面を作成させてこれを前回のユーザメニュー画面と置換させる、
ことを特徴とする画像形成装置用メニュー表示方法。
【請求項4】
プロセッサと、
該プロセッサに結合されプログラム及びデータが格納された記憶手段と、
該プロセッサに結合された入力手段と、
該プロセッサに結合された表示手段と、
を有し、該プログラムは、メニュー表示プログラムとユーザメニュー切替プログラムとを有し、該データは、ユーザ識別コードとユーザメニューレイアウトデータとが対応付けられたものを有し、
該メニュー表示プログラムは該プロセッサに対し、該入力手段からの指示に応じて、該表示手段に規定のメニュー画面又はユーザメニュー画面を表示させ、
該ユーザメニュー切替プログラムは該プロセッサに対し、該入力手段からのユーザ識別コード入力に応答して、該ユーザ識別コードに対応したユーザメニューレイアウトデータを該記憶手段から読み出させ、該ユーザメニューレイアウトデータに基づきユーザメニュー画面を作成させて、元のユーザメニュー画面と置換させる、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
該ユーザメニューレイアウトデータは、該規定のメニュー画面に含まれている釦、テキストボックス又はラベルであるコントロールの名前又は識別コードと、該コントロールの表示画面上配置座標とを含むことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
該入力手段はタグリーダを含み、該入力手段からのユーザ識別コード入力は該タグリーダで読み取られた電子タグIDであることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−22130(P2008−22130A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−190360(P2006−190360)
【出願日】平成18年7月11日(2006.7.11)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】