説明

画像形成装置及びプログラム

【課題】ジャムが発生したときにキャリッジを退避位置に移動することができず、あるいは、移動するとノズル面が擦られて損傷する。
【解決手段】搬送ベルトユニット50が記録ヘッド24から離間した第2位置へ開かれることが検知されたときに、ジャムの発生か否かを判別し、ジャム発生であるときには、搬送ベルトユニット50が完全に開かれ、キャリッジ23から搬送ベルト51が離間した後、キャリッジ23を維持回復機構9と対向する退避位置に退避させる退避動作を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置及びプログラムに関し、特に液滴を水平方向に吐出させて画像を形成する画像形成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
【0003】
なお、本願において、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体にインクを着弾させて画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体、樹脂などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。また、「用紙」とは、材質を紙に限定するものではなく、上述したOHPシート、布なども含み、インク滴が付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を3次元的に造形して形成された像も含まれる。
【0004】
ところで、液体吐出方式の画像形成装置として、被記録媒体を鉛直方向に沿う方向又は鉛直方向に沿う方向に対して傾斜した方向に向けて搬送し、被記録媒体に対して水平方向又は水平方向に対して傾斜した方向に向けて液滴を吐出する記録ヘッドを往復移動させながら、記録ヘッドから液滴を吐出させて被記録媒体に画像を形成させる構成のものが知られている(特許文献1ないし3など)。なお、被記録媒体を鉛直方向に沿う方向又は鉛直方向に沿う方向に対して傾斜した方向に向けて搬送し、被記録媒体に対して水平方向又は水平方向に対して傾斜した方向に向けて液滴を吐出する方式を「水平打ち方式」という。
【0005】
また、画像形成装置において、ジャムが発生したことを検知したとき、ジャム検知後に、記録ヘッドと用紙搬送面との間のギャップを調整するギャップ調整機構を駆動して、記録ヘッドを用紙搬送面から離れる方向に移動させ、記録ヘッドを用紙から離間させた後に記録ヘッドを退避する制御を行うことが知られている(特許文献4)。
【0006】
また、搬送ベルトを含む搬送ユニットを用紙搬送方向上流側の従動ローラを支点として用紙搬送方向下流側の駆動ローラが下がる状態で回動可能に配置し、記録ヘッドに近接するホーム位置(第1位置)と記録ヘッドから離間する解除位置(第2位置)との間で変位可能とし、ジャムの場合のジャム用紙の取出しを容易にし、また、記録ヘッドを維持回復機構側へ移動するときに記録ヘッドのノズル面と搬送ベルトとの干渉のおそれを防止するものが知られている(特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平05−338175号公報
【特許文献2】特開平06−071897号公報
【特許文献3】特開平11−204288号公報
【特許文献4】特開2009−166370号公報
【特許文献5】特開2009−166338号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、印刷中に搬送手段上でジャムが発生した場合、ジャム用紙を除去する位置まで搬送手段による搬送を行うことでジャム用紙の除去が容易になるが、ジャム用紙を搬送することで記録ヘッドのノズル面にジャム用紙が擦れるおそれがあり、記録ヘッドのノズル面が損傷するおそれがあるという課題がある。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、水平打ち方式の装置におけるジャム用紙の除去を容易にしつつ、記録ヘッドのノズル面の損傷を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
水平方向又は水平方向に対して傾斜した方向に向けて液滴を吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに対向して被記録媒体を鉛直方向に沿う方向又は鉛直方向に沿う方向に対して傾斜した方向に向けて搬送する搬送手段と、
前記記録ヘッドの性能を維持回復する維持回復手段と、
前記搬送手段と前記記録ヘッドとの間における前記被記録媒体のジャムを検出する手段と、を備え、
前記搬送手段は、前記記録ヘッドに対向して前記被記録媒体を搬送する第1位置と、前記記録ヘッドから離間した第2位置との間で、移動可能であり、
前記ジャムが検出されたときに、前記搬送手段が前記第2位置に移動された後に、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる制御をする手段を有する
構成とした。
【0011】
ここで、前記記録ヘッドを退避位置に移動させた後、前記搬送手段を駆動する手段を備えている構成とできる。
【0012】
また、前記被記録媒体を前記記録ヘッド側から前記搬送手段側へ押出す押出し手段を備え、
前記搬送手段が前記第2位置に移動された後に、前記押出し手段を駆動して前記被記録媒体を前記搬送手段側へ押出す動作を行った後、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる制御をする構成とできる。
【0013】
また、前記被記録媒体を前記記録ヘッド側から前記搬送手段側に引寄せる引寄せ手段を備え、
前記搬送手段が前記第2位置に移動された後に、前記引寄せ手段を駆動して前記被記録媒体を前記搬送手段側へ引出す動作を行った後、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる制御をする構成とできる。
【0014】
また、前記記録ヘッド側に前記搬送手段上の被記録媒体の有無を検出する検出手段を備え、
前記搬送手段が前記第2位置に移動されたとき、前記検出手段が前記被記録媒体を検出しているときには、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させることなくエラーとする制御を行なう構成とできる。
【0015】
本発明に係るプログラムは、
水平方向又は水平方向に対して傾斜した方向に向けて液滴を吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに対向して被記録媒体を鉛直方向に沿う方向又は鉛直方向に沿う方向に対して傾斜した方向に向けて搬送する搬送手段と、
前記記録ヘッドの性能を維持回復する維持回復手段と、
前記搬送手段と前記記録ヘッドとの間における前記被記録媒体のジャムを検出する手段と、を備え、
前記搬送手段は、前記記録ヘッドに対向して前記被記録媒体を搬送する第1位置と、前記記録ヘッドから離間した第2位置との間で、移動可能である
画像形成装置におけるジャム発生時の動作を制御する処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
前記ジャムが検出されたときに、前記搬送手段が前記第2位置に移動された後に、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる処理をコンピュータに行わせる
構成とした。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る画像形成装置及びプログラムによれば、ジャムが検出されたときに、搬送手段が記録ヘッドから離間した位置に移動された後に、記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる構成としたので、水平打ち方式の装置におけるジャム用紙の除去を容易にしつつ、記録ヘッドのノズル面の損傷を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る画像形成装置の機構部の側面説明図である。
【図2】同じく搬送路開放状態の側面説明図である。
【図3】同じく立面説明図である。
【図4】同装置の制御部の概要を示すブロック説明図である。
【図5】搬送ベルトユニットの開閉動作の説明に供する模式的側面説明図である。
【図6】ジャムの発生とジャム検出処理の説明に供する説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るジャム処理動作の制御の説明に供するフロー図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るジャム処理動作の制御の説明に供するフロー図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るジャム処理動作の制御の説明に供するフロー図である。
【図10】本発明の第4実施形態の説明に供する要部模式的立面説明図である。
【図11】同じく側面模式的説明図である。
【図12】同じく押出し部材駆動機構の説明に供する説明図である。
【図13】同実施形態におけるジャム処理動作の制御の説明に供するフロー図である。
【図14】本発明の第5実施形態の説明に供する側面模式的説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係る画像形成装置について図1ないし図3を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の機構部の側面説明図、図2は同じく搬送路開放状態の側面説明図、図3は同じく立面説明図である。
【0019】
この画像形成装置は、シリアル型画像形成装置であり、装置本体の内部に画像形成部2、搬送機構部5等を有し、装置本体の下方側に被記録媒体である用紙10を積載可能な給紙トレイ(給紙カセットを含み、給紙部の意味で使用する。)4を備え、この給紙トレイ4から給紙される用紙10を取り込み、搬送機構5によって用紙10を垂直方向(鉛直方向に沿う方向)に間歇的に搬送しながら、画像形成部2によって水平方向に液滴を吐出させて所要の画像を記録した後、排紙部7を通じて画像が形成された用紙10を更に上方向に搬送して、装置本体の上方側に設けられた排紙トレイ7に用紙10を排紙する。
【0020】
また、両面印刷を行うときには、一面(表面)印刷終了後、排紙部7から反転部8内に用紙10を取り込み、搬送機構部5によって用紙10を逆方向に搬送しながら反転させて他面(裏面)を印刷可能面として再度搬送機構5に送り込み、他面(裏面)印刷終了後排紙トレイ7に用紙10を排紙する。
【0021】
ここで、画像形成部2は、左右の側板11L、11R間に横架した主ガイド部材21及び従ガイド部材22で、記録ヘッド24を搭載したキャリッジ23を摺動自在に保持し、主走査モータ25によって、駆動プーリ26と従動プーリ27間に渡したタイミングベルト28を介して主走査方向に移動走査する。
【0022】
キャリッジ23には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド24a、24b(区別しないときは上記のとおり「記録ヘッド24」という。)を、複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、滴吐出方向を水平方向に向けて装着している。
【0023】
記録ヘッド24は、それぞれ2つのノズル列を有し、記録ヘッド24aの一方のノズル列はブラック(K)の液滴を、他方のノズル列はシアン(C)の液滴を、記録ヘッド24bの一方のノズル列はマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列はイエロー(Y)の液滴を、それぞれ吐出する。なお、記録ヘッド24としては、1つのノズル面に複数のノズルを並べた各色のノズル列を備えるものなどを用いることもできる。
【0024】
なお、記録ヘッド24を構成する液体吐出ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。また、キャリッジ23には、インクと反応することでインクの定着性を高める定着液を吐出する液体吐出ヘッドなども搭載できる。
【0025】
また、キャリッジ23には、図示しないが、記録ヘッド24のノズル列に対応して各色のインクを供給するための図示しないヘッドタンクが搭載され、このヘッドタンクには、装置本体に着脱自在に装着される各色のインクカートリッジ(メインタンク)からインクが供給される。
【0026】
また、キャリッジ23の主走査方向に沿って両側板21L、21R間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール121を張装し、キャリッジ23にはエンコーダスケール121のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ122を設け、これらのエンコーダスケール121とエンコーダセンサ122によってキャリッジ23の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)123を構成している。
【0027】
また、キャリッジ23の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド24のノズルの状態を維持し、回復するための維持回復機構9を配置している。この維持回復機構9には、記録ヘッド24の各ノズル面をキャピングするための各キャップ92a、92b(区別しないときは「キャップ92」という。)と、ノズル面を矢示方向に移動してワイピングするワイパ部材(ワイパブレード)93と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け94などを備えている。
【0028】
給紙トレイ4の用紙10は、用紙積載部(圧板)41上に積載され、給紙コロ(半月コロ)43と図示しない分離パッドによって1枚ずつ分離されて装置本体内に給紙され、搬送ガイド部材45、46、押さえ部材47のガイド面に沿って、搬送機構部5の搬送ベルト51と押さえローラ48との間に送り込まれ、先端加圧コロ47にて搬送ベルト51に押し付けられながら搬送される。
【0029】
搬送機構部5は、駆動ローラである搬送ローラ52と従動ローラ53との間に掛け渡した無端状の搬送ベルト51と、この搬送ベルト51を帯電させるための帯電ローラ54と、画像形成部2に対向する部分で搬送ベルト51の平面性を維持するプラテン部材55と、搬送ローラ56と、従動ローラ53及び搬送ローラ56に対向する拍車58を有する拍車ユニット57などを有している。
【0030】
搬送ベルト51は、副走査モータ151によってタイミングベルト152及びタイミングプーリ153を介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって、ベルト搬送方向(副走査方向、用紙搬送方向)に周回移動する。
【0031】
また、搬送ローラ52の軸52aには高分解能のコードホイール154を取り付け、このコードホイール154に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ155を設けて、これらのコードホイール154とエンコーダセンサ155によって搬送ベルト51の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)156を構成している。
【0032】
排紙部6は、搬送ガイド部材61と、排紙ローラ62A及び拍車62Bと、排紙ローラ63A及び拍車63Bとが配置され、画像が形成された用紙10を排紙ローラ63A及び拍車63B間から排紙トレイ7上にフェイスダウンで排紙する。
【0033】
また、反転部8は、排紙トレイ7に一部を排出した用紙10を反転するための連続する反転経路81a〜81cを有し、用紙10を反転経路81aに送り込むために搬送経路を切り替える切替爪83などを有している。反転経路81aは搬送ガイド部材61とガイド部材83aで形成され、反転経路81bは搬送ベルト51とガイド部材84で形成され、反転経路81cは搬送ガイド部材45、46で形成されている。また、反転経路81aには搬送ローラ85及び所要数の拍車88が、反転経路81bには従動ローラ53及び搬送ローラ52に対向して搬送補助ローラ86、87がそれぞれ設けられている。
【0034】
ここで、図2にも示すように、装置本体の前面側には前カバー101が下端部の支軸102を支点として開閉可能に設けられ、前カバー101にはガイド部材83、84、搬送ローラ85、搬送補助ローラ86、87が取付けられている。また、搬送ベルト51、搬送ローラ52、従動ローラ53、搬送ローラ56は搬送ベルトユニット50として一体化され、搬送ローラ52の軸52aを支点として開閉可能(揺動可能)に設けられている。さらに、搬送ガイド部材61も切替爪82側を支点として開閉可能(揺動可能)に設けられている。
【0035】
これにより、前カバー101を開放することで、反転経路81a〜81cを開くことができ、両面印刷時のジャム処理を容易に行なうことができる。更に、前カバー101を開放することで、搬送ベルトユニット50を開いて記録ヘッド24と搬送ベルト51との間を離間させ、また、搬送ガイド部材61を開いて排紙経路60を開くことができるので、ジャム処理が容易になる。
【0036】
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ4から用紙10が1枚ずつ分離給紙され、帯電された搬送ベルト51に用紙10が静電吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙10が垂直方向に搬送される。そこで、キャリッジ23を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド24を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙10を所定量搬送後、次の行の記録を行い、記録が終了した用紙10を排紙トレイ7に排紙する。
【0037】
そして、記録ヘッド24のノズルの維持回復を行うときには、キャリッジ23をホーム位置である維持回復機構9に対向する位置に移動して、キャップ92によるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出などの維持回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
【0038】
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図4を参照して説明する。なお、同図は同制御部のブロック説明図である。
この制御部500は、この装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501に本発明に係る制御(処理)を実行させるプログラムを含む各種プログラム、その他の固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505などを備えている。
【0039】
また、記録ヘッド24を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508と、キャリッジ23側に設けた記録ヘッド24を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509と、キャリッジ23を移動走査する主走査モータ25、搬送ベルト51を周回移動させる副走査モータ151を駆動するためのモータ駆動部510、511と、帯電ローラ54にACバイアスを供給するACバイアス供給部512などを備えている。
【0040】
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
【0041】
この制御部500は、ホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのI/F506を持っていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読み取り装置、デジタルカメラなどの撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
【0042】
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成はホスト600側のプリンタドライバ601で行っている。
【0043】
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号生成部を含み、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動信号をヘッドドライバ509に対して出力する。
【0044】
ヘッドドライバ509は、シリアルに入力される記録ヘッド24の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動信号を構成する駆動パルスを選択的に記録ヘッド24の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド24を駆動する。このとき、駆動信号を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴など滴量の異なる液滴を吐出させて大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
【0045】
I/O部513は、主走査エンコーダ123、副走査エンコーダ156、装置に装着されている各種のセンサ群515、搬送ベルトユニット50の開閉を検知する検出手段である搬送ベルトユニット開閉センサ520からの情報を取得し、プリンタの制御に必要な情報を抽出し、印刷制御部508やモータ駆動部510、511、ACバイアス供給部511の制御に使用する。センサ群515は、用紙の位置を検出するためのキャリッジ23に設けられた光学センサ(用紙センサ521:図3参照)や、機内の温度、湿度を監視するためのサーミスタ、帯電ベルトの電圧を監視するセンサ、カバーの開閉を検出するためのインターロックスイッチなどがあり、I/O部513は様々のセンサ情報を処理することができる。
【0046】
なお、搬送ベルトユニット開閉センサ520は、例えば、装置本体の筐体に設置されたプッシュ式スイッチであり、搬送ベルトユニット50が、図5(a)に示すように、記録ヘッド24に対向して用紙10を搬送する第1位置から、図5(b)に示すように、記録ヘッド24から離間した第2位置に移動される(開放される)とき、完全に開放される前の僅かに開いた状態で搬送ユニット開放を検知する。
【0047】
また、CPU501は、主走査エンコーダ123を構成するエンコーダセンサ122からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値及び位置目標値とに基づいて主走査モータ25に対する駆動出力値(制御値)を算出してモータ駆動部210を介して主走査モータ25を駆動する。同様に、副走査エンコーダ156を構成するエンコーダセンサ155からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値及び位置目標値とに基づいて副走査モータ151対する駆動出力値(制御値)を算出してモータ駆動部211を介して副走査モータ151を駆動する。
【0048】
次に、この画像形成装置におけるジャムの発生とジャム検出処理について図6を参照して説明する。
前述したように、用紙10は搬送ベルト51に静電吸着されて搬送されるが、このとき、用紙10に浮きや折れなどがあると、用紙10とキャリッジ3が接触し、このままキャリッジ23が移動すると、図5に示すようにジャムが発生する(ジャムが発生した用紙210を「ジャム用紙10A」する。)。
【0049】
このように、搬送ベルト51とキャリッジ23との間で生じた用紙10のジャムは、ジャム用紙10Aがキャリッジ23と搬送ベルト51との間で詰まった状態にあるため、キャリッジ移動方向(主走査方向)にキャリッジ23を移動することができない。この場合、図5に示すようにキャリッジ23の移動方向の一方側でジャムが発生したときには、キャリッジ23を逆方向に移動させることで退避可能となることもある。しかしながら、ジャム用紙10Aによってキャリッジ23がメカ的にまったく移動できなくなった場合、キャリッジ23の退避位置がジャム用紙10Aと反対側にある場合には、キャリッジ23を退避させることができなくなる。また、ジャム用紙10Aがつまった状態で、無理にキャリッジ23を移動させようとすると、記録ヘッド24のノズル面がジャム用紙10Aで擦られて、ノズル面が損傷する。
【0050】
ここで、搬送ベルト51とキャリッジ23との間でジャムが発生したことは、主走査エンコーダ123の出力信号から求めたキャリッジ23の移動速度が「0」になったこと、或いは、主走査モータ25を駆動する駆動電流が予め定めた許容値以上になったことを検出することによって、検出(判定)できる。
【0051】
次に、本発明の第1実施形態に係るジャム処理動作の制御について図7のフロー図を参照して説明する。
まず、搬送ベルトユニット50が開かれて搬送路が開放されると、搬送ベルトユニットセンサ520によって搬送ベルトユニットオープンが検知される(S201)と、ジャムの発生か否か(ジャム発生によるベルトユニットオープンか否か)を判別する(S202)。
【0052】
そして、ジャム発生であるときには、搬送ベルトユニット50が完全に開かれたか否かを判別し、搬送ベルトユニット50が完全に開かれると、搬送ベルトユニットオープン完了を検知する(S203)。ここで、搬送ベルトユニットオープン完了を検知する手段は、搬送ベルトユニット開閉センサ522とは別の手段であり、例えば、搬送ベルトユニット開閉センサ520と同様なプッシュ式スイッチを、搬送ベルトユニット520が完全に開かれたときに押下される位置に配設することで、搬送ベルトユニットオープン完了を検知する。
【0053】
搬送ベルトユニット50が完全に開いた状態になると、キャリッジ23及び記録ヘッド24と搬送ベルト51とは離れた状態になるため、ジャム発生によって用紙10が搬送ベルト51とキャリッジ23との間に詰まった状態が解消される。
【0054】
そこで、搬送ベルトユニットオープン完了後に、キャリッジ23を所定の退避位置(例えば、維持回復機構9に対向する位置:ホーム位置)に退避させる退避動作をすることで、キャリッジ23を確実に退避させることができる(S204)。なお、この場合、ジャム用紙10Aが詰まった状態が解消されているので、キャリッジ23は主走査方向のいずれの方向にも移動させることができ、所定の退避位置はホーム位置だけでなく、主走査方向でホーム位置と反対側の位置とすることもでき、あるいは、両者とすることもでき、両者とした場合には近い方に退避させることもできる。
【0055】
なお、搬送ベルト51が帯電状態であれば、搬送ベルトユニット50を開いたときに、用紙10が搬送ベルト51に吸着保持されるので、キャリッジ23の退避時に、記録ヘッド24のノズル面が用紙10に接触することをより確実に防ぐことができる。
【0056】
このように、ジャムが検出されたときに、搬送手段が記録ヘッドから離間した位置に移動された後に、記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる構成とすることで、水平打ち方式の装置におけるジャム用紙の除去を容易にしつつ、記録ヘッドのノズル面の損傷を防止することができる。
【0057】
次に、本発明の第2実施形態に係るジャム処理動作の制御について図8のフロー図を参照して説明する。
ここでは、上記第1実施形態におけるジャム処理動作において、キャリッジ23の退避動作を行った後、搬送ベルト51を駆動する処理(S305)を追加している
【0058】
これにより、ジャム用紙10Aが搬送ベルト51に吸着された状態にあるとき、ジャム用紙10Aは上方へと搬送されるので、ユーザがジャム用紙10Aを除去しやすくなる。
【0059】
なお、搬送ベルト51の駆動量は、ジャム用紙10Aが給紙ローラ等の他のローラ類から離れ、搬送ベルト51上のみに触れた状態になる量であることが好ましい。他のローラ類の摩擦がなくなり、ジャム用紙10Aを除去しやすくなると共に、ジャム用紙10Aが搬送ベルト51に吸着されているので、ジャム用紙10Aが落下することを防止できる。また、搬送ベルト51の移動速度は、印刷動作時よりも遅い速度とすることもできる。
【0060】
次に、本発明の第3実施形態に係るジャム処理動作の制御について図9のフロー図を参照して説明する。
本実施形態では、前記第1実施形態(第2実施形態でもよい。)において、搬送ベルトユニットオープン完了検知(S203)後、キャリッジ23に搭載された用紙センサ521が用紙10を検知しているか否かを判別し(S205)、用紙を検知しているときには、エラー表示(S206)に移行し、キャリッジ退避動作を行なわない。
【0061】
すなわち、搬送ベルトユニット50を開いたとき、用紙10は搬送ベルト51に吸着されているはずであるが、場合によっては、記録ヘッド24(キャリッジ23)側にへばりつき、搬送ベルト51から剥離することがある。このとき、搬送ベルトユニット50のオープンが検知されたことでキャリッジ23の退避移動を行なうと、キャリッジ走査系が損傷したり、記録ヘッド24のノズル面が用紙10で擦られて損傷するなどする。
【0062】
そこで、搬送ベルトユニット50を検知したときでも、キャリッジ23の用紙センサ521が用紙10を検知しているときには、用紙10が記録ヘッド24側に残っていると判断してキャリッジ退避動作を行なわないようにしている。この場合、キャリッジ23には通常用紙幅や用紙先端検知のための用紙センサが搭載されるので、既存の検知手段を使用できて構成やコストの増加を招くこともない。
【0063】
また、この構成は、図9の処理の流れからも分かるように、搬送ベルトユニット50がジャム検知なしでオープンされたときでも同様に用紙センサ521による用紙検知を行なうもので、搬送ベルトユニットのオープン時の一般的な処理として行なうことができる。
【0064】
次に、本発明の第4実施形態について図10ないし図12を参照して説明する。なお、図10は同実施形態の説明に供する要部模式的立面説明図、図11は同じく側面模式的説明図、図12は同じく押出し部材駆動機構の説明に供する説明図である。
本実施形態では、用紙10の搬送路を挟んでキャリッジ23側に、キャリッジ23側から搬送ベルト51側に用紙10を押し出す押出し部材112を設けている。この押出し部材112は、主走査方向に沿って搬送ベルト51の主走査方向幅より長いロッド状部材であって、両端部が支持部材113で支持され、キャリッジ23側から搬送ベルト51側にほぼ水平方向に移動可能に配設され、押出し部材駆動機構によって移動される。
【0065】
例えば、図12に示すように、押出し部材112は支持壁113に形成されたガイド溝113a内に移動可能に配設され、押圧バネ115により偏心カム114に押し当てられている。これにより、偏心カム114を回転駆動させることにより、押出し部材112は水平方向に移動する。支持壁113は、例えば側板11L、11Rで構成してもよいし、別途設けた部材でもよい。
【0066】
なお、偏心カム114の駆動は、例えば、モータの回転をギヤやベルトを介して伝達してもよいし、搬送ベルトユニット50の回転移動に連動するようにギヤやベルトを構成してもよい。また、カム形状は、偏心カム114に限らず、カムの回転や押出し部材の移動量の関係から、別の形状でもよい。さらに、カム機構でなく、クランク機構などを用いることもできる。
【0067】
このように構成したので、図11(a)に示すように搬送ベルトユニット50が第1位置にあるときには、押出し部材112は記録ヘッド24のノズル面よりも用紙10から離間した位置にあるので、用紙10の搬送を阻害しない。一方、図11(b)に示すように、搬送ベルトユニット50が開いたときには、押出し部材112をキャリッジ23(記録ヘッド24)側から搬送ベルト51側に移動させる。押出し部材112が移動することで、用紙10が搬送ベルト51側に押し出されるので、用紙10はキャリッジ23から離れて記録ヘッド24のノズル面に接触しづらくなる。また、用紙10が搬送ベルト51側に倒れやすくなり、搬送ベルト51に吸着されやすくなる。
【0068】
なお、押出し部材112は、用紙10をキャリッジ23から離す目的のため、キャリッジ23近傍に設置されることが好ましい。また、搬送方向が上向きだけでなく下向きもある場合には、押出し部材112をキャリッジ23の上方に設置してもよい。また、押出し部材112の形状は、棒状、板状、ワイヤのいずれでもよいが、押出し部材112が移動するときの用紙10との接触面積が大きいことが好ましい。
【0069】
次に、本実施形態におけるジャム処理動作の制御について図13のフロー図を参照して説明する。
ここでは、前記第2実施形態のジャム処理動作において、搬送ベルトユニット50のオープン完了検知後(S403)、押出し部材駆動機構を駆動して押出し部材112を搬送ベルト51側に移動させる(S404)。そして、押出し部材112を移動させた後、キャリッジ23の退避動作を行う(S405)。このとき、押出し部材112の移動によって、用紙10が搬送ベルト51側に押され、キャリッジ23から離れているので、キャリッジ23の退避動作時に、記録ヘッド24のノズル面と擦れるおそれが低減する。
【0070】
次に、本発明の第5実施形態について図14照して説明する。なお、図14は同実施形態の説明に供する側面模式的説明図である。
本実施形態では、搬送ベルトユニット50の開放動作に連動して、キャリッジ23側から搬送ベルト51側に用紙10を引き付ける引き付け部材116を備えている。なお、引き付け部材116と搬送ベルト51との距離は変化しないので、「引き付け」とは、用紙10をキャリッジ23側から離間する方向に移動させるという意味である。
【0071】
このように構成することで、搬送ベルトユニット50の開閉に連動して引き付け部材116が移動するので、引き付け部材116の駆動手段が不要となり、構成が単純になり、コストも低減できる。また、引き付け部材116と搬送ベルトユニット50が連結固定されていることで、引き付け部材116と搬送ベルト51とのクリアランスを一定に保つことができ、搬送ベルトユニット50のオープン時におけるクリアランスを、押付け部材112よりも小さくすることが容易となる。さらに、用紙10はキャリッジ23から離れて接触しづらくなるだけでなく、用紙10が搬送ベルト51側により倒れやすくなり、搬送ベルト51に吸着させ易くなる。
【0072】
なお、引き付け部材116の好ましい設置位置や形状は、押し出し部材112と同様である。
【0073】
上述したキャリッジの退避動作などに関する処理は、ROMなどに格納されたプログラムによってコンピュータに行なわせることができ、このプログラムは、記憶媒体に記憶して提供することができ、或はインターネットなどのネットワークを通じてダウンロードすることで提供される。また、上記実施形態で説明した画像形成装置とホスト側(情報処理装置)とを組みあせて画像形成システムを構成することもできる。
【0074】
また、上記実施形態では、用紙を鉛直方向に沿う方向(垂直方向)に搬送し、液滴を水平方向に吐出する例で説明しているが、用紙を鉛直方向に沿う方向(垂直方向)に対して傾斜した方向に搬送し、液滴を水平方向或いは水平方向に対して傾斜した方向に吐出する構成であっても、着弾した液滴の滲みが重力方向の上下で異なることから、本発明を同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0075】
2 給紙トレイ
10 用紙(被記録媒体)
23 キャリッジ
24 記録ヘッド
50 搬送ベルトユニット
51 搬送ベルト
500 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向又は水平方向に対して傾斜した方向に向けて液滴を吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに対向して被記録媒体を鉛直方向に沿う方向又は鉛直方向に沿う方向に対して傾斜した方向に向けて搬送する搬送手段と、
前記記録ヘッドの性能を維持回復する維持回復手段と、
前記搬送手段と前記記録ヘッドとの間における前記被記録媒体のジャムを検出する手段と、を備え、
前記搬送手段は、前記記録ヘッドに対向して前記被記録媒体を搬送する第1位置と、前記記録ヘッドから離間した第2位置との間で、移動可能であり、
前記ジャムが検出されたときに、前記搬送手段が前記第2位置に移動された後に、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる制御をする手段を有する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記記録ヘッドを退避位置に移動させた後、前記搬送手段を駆動する手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記被記録媒体を前記記録ヘッド側から前記搬送手段側へ押出す押出し手段を備え、
前記搬送手段が前記第2位置に移動された後に、前記押出し手段を駆動して前記被記録媒体を前記搬送手段側へ押出す動作を行った後、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる制御をすることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記被記録媒体を前記記録ヘッド側から前記搬送手段側に引寄せる引寄せ手段を備え、
前記搬送手段が前記第2位置に移動された後に、前記引寄せ手段を駆動して前記被記録媒体を前記搬送手段側へ引出す動作を行った後、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる制御をすることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記記録ヘッド側に前記搬送手段上の被記録媒体の有無を検出する検出手段を備え、
前記搬送手段が前記第2位置に移動されたとき、前記検出手段が前記被記録媒体を検出しているときには、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させることなくエラーとする制御を行なうことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
水平方向又は水平方向に対して傾斜した方向に向けて液滴を吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに対向して被記録媒体を鉛直方向に沿う方向又は鉛直方向に沿う方向に対して傾斜した方向に向けて搬送する搬送手段と、
前記記録ヘッドの性能を維持回復する維持回復手段と、
前記搬送手段と前記記録ヘッドとの間における前記被記録媒体のジャムを検出する手段と、を備え、
前記搬送手段は、前記記録ヘッドに対向して前記被記録媒体を搬送する第1位置と、前記記録ヘッドから離間した第2位置との間で、移動可能である
画像形成装置におけるジャム発生時の動作を制御する処理をコンピュータに行わせるプログラムであって、
前記ジャムが検出されたときに、前記搬送手段が前記第2位置に移動された後に、前記記録ヘッドを所定の退避位置に退避させる処理をコンピュータに行わせる
ことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−51282(P2012−51282A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196635(P2010−196635)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】