説明

画像形成装置及び印刷指示プログラム

【課題】原稿を片面印刷する場合に、裏面も手書きに使用できるようにする画像形成装置及び当該画像形成装置に印刷を指示する印刷指示プログラムの提供。
【解決手段】原稿画像を生成する画像生成部と、電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを生成する特定パターン生成部と、印刷設定に従って、前記用紙に印刷する印刷画像を生成する印刷画像生成部と、を少なくとも備える画像形成装置であって、前記原稿画像を片面に印刷する設定の場合、前記特定パターンを片面に印刷するか両面に印刷するかが選択可能であり、前記印刷画像生成部は、前記原稿画像を片面に印刷し、前記特定パターンを両面に印刷する設定の場合は、一方の面に対して、前記原稿画像と前記特定パターンとを合成した印刷画像を生成し、他方の面に対して、前記特定パターンのみの印刷画像を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置及び印刷指示プログラムに関し、特に、電子ペンが認識可能なパターンを合成した用紙を印刷する画像形成装置及び当該用紙の印刷を指示する印刷指示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、データ送信機能を備えた電子ペンが普及しており、例えば、アノト(登録商標)パターンなどのパターンを印刷した用紙上で電子ペンを移動させると、電子ペンは、内蔵したカメラでパターンを読み取って用紙上の位置を検出し、電子ペンの移動軌跡を示すデータを送信する。そして、そのデータを受け取った装置は、アプリケーションを用いてデータを解析して手書きされた情報を特定し、その情報を表示したり印刷したりする。
【0003】
このような電子ペンを利用したシステムとして、例えば、下記特許文献1には、記録媒体上に形成された印刷用位置符号化パターンを読み取り、読み取った前記印刷用位置符号化パターンを電子化する手段を有する電子ペンと、アプリケーションデータと印刷関連情報とを生成するアプリケーション部と、前記アプリケーション部により生成した前記アプリケーションデータを印刷用データに編集するアプリケーションデータ編集部と、前記印刷関連情報に応じた前記印刷用位置符号化パターンに基づく前記印刷用位置符号化パターンデータを選択する印刷用位置符号化パターンデータ選択部と、前記アプリケーションデータ編集部によって編集された前記印刷用データと前記印刷用位置符号化パターンデータ選択部により選択された前記印刷用位置符号化パターンとを合成する印刷データ合成部と、前記印刷データ合成部において合成された前記合成データを送信する送信部とを備えた情報処理装置と、前記合成データを受信し、前記記録媒体に前記合成データに基づいて前記記録媒体に印刷する印刷機構部とを有する印刷装置とを備えた印刷システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−242723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術により、原稿画像とアノト(登録商標)パターンなどのパターン(以下、特定パターンと呼ぶ。)とを合成して印刷することができるが、この先行技術では、原稿画像が印刷された紙面の余白部分に手書きを行うことになるため、手書きする情報が多くなると、全ての手書き情報を余白部分に書き込むことができず、不便であった。
【0006】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、原稿を片面印刷する場合に、裏面も手書きに使用できるようにする画像形成装置及び当該画像形成装置に印刷を指示する印刷指示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、原稿画像を生成する画像生成部と、電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを生成する特定パターン生成部と、印刷設定に従って、前記用紙に印刷する印刷画像を生成する印刷画像生成部と、を少なくとも備える画像形成装置であって、前記原稿画像を片面に印刷する設定の場合、前記特定パターンを片面に印刷するか両面に印刷するかが選択可能であり、前記印刷画像生成部は、前記原稿画像を片面に印刷し、前記特定パターンを両面に印刷する設定の場合は、一方の面に対して、前記原稿画像と前記特定パターンとを合成した印刷画像を生成し、他方の面に対して、前記特定パターンのみの印刷画像を生成するものである。
【0008】
また、本発明は、印刷を指示するコンピュータ装置で動作する印刷指示プログラムであって、前記コンピュータ装置に、原稿画像を片面に印刷するか両面に印刷するか、及び、電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを片面に印刷するか両面に印刷するかを設定可能な印刷設定画面を表示部に表示させる第1処理、前記印刷設定画面の設定に従って、印刷装置に印刷を指示する印刷データを生成する第2処理、を実行させ、前記印刷設定画面で、前記原稿画像を片面に印刷し、前記特定パターンを両面に印刷する設定が行われた場合、前記第2処理では、一方の面に対して、前記原稿画像と前記特定パターンとを合成した画像の印刷を指示し、他方の面に対して、前記特定パターンのみの印刷を指示する印刷データを生成するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の画像形成装置及び印刷指示プログラムによれば、原稿画像を片面に印刷する設定の場合に、特定パターンを両面に印刷することにより、裏面にメモ書きすることができ、その結果、多くのメモ書きの入力が可能となる。
【0010】
また、複数の用紙に印刷する場合に、特定パターンを、前後の用紙の原稿画像に対応付けたり、綴じ止めした冊子や折り込んで作成した冊子を見開いた時に隣り合う原稿画像に対応付けたりすることにより、原稿を見ながら手書きすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施例に係る印刷システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の一実施例に係る電子ペンの構成を示すブロック図である。
【図3】アノト(登録商標)パターンの一例を示す図である。
【図4】電子ペンを用いた手書き動作を説明する図である。
【図5】従来の印刷例を示す図である。
【図6】従来の用紙の手書き記載例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係る印刷例(左隣に特定パターンを挿入する例)を示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係る印刷例(右隣に特定パターンを挿入する例)を示す図である。
【図9】本発明の一実施例の用紙の手書き記載例を示す図である。
【図10】図7の印刷例における特定パターンの印刷方向を説明する図である。
【図11】図8の印刷例における特定パターンの印刷方向を説明する図である。
【図12】本発明の一実施例に係る印刷例(小冊子の例)を示す図である。
【図13】本発明の一実施例に係るコンピュータ装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の一実施例に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の一実施例に係るコンピュータ装置の処理を示すフローチャート図である。
【図16】本発明の一実施例に係るプリンタドライバの印刷設定画面の一例を示す図である。
【図17】本発明の一実施例に係る画像形成装置の処理を示すフローチャート図である。
【図18】本発明の一実施例に係る画像形成装置の言語解析処理を示すフローチャート図である。
【図19】本発明の一実施例に係る画像形成装置のラスタライズ処理を示すフローチャート図である。
【図20】本発明の一実施例に係る画像形成装置のプリント処理を示すフローチャート図である。
【図21】本発明の一実施例に係る画像形成装置の特定パターン合成1の処理を示すフローチャート図である。
【図22】本発明の一実施例に係る画像形成装置のN頁目原稿の特定パターン合成処理を示すフローチャート図である。
【図23(a)】本発明の一実施例に係る画像形成装置のN頁目裏面の特定パターン合成処理を示すフローチャート図である。
【図23(b)】本発明の一実施例に係る画像形成装置のN頁目裏面の特定パターン合成処理(小冊子の場合)を示すフローチャート図である
【図24】本発明の一実施例に係る画像形成装置の特定パターン合成2の処理を示すフローチャート図である。
【図25】本発明の一実施例に係る画像形成装置のN頁目表面の特定パターン生成処理を示すフローチャート図である。
【図26】本発明の一実施例に係る画像形成装置の特定パターン合成3の処理を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
背景技術で示したように、原稿を片面印刷する際に、電子ペンで検出可能な特定パターンを原稿画像に合成して印刷することにより、原稿画像の余白部分にメモを手書きすることができる。しかしながら、一般に、原稿画像の余白部分は小さいため、手書きする情報が多いと、全ての手書き情報を余白部分に書き込むことができず、利便性が悪いという問題があった。
【0013】
この問題に対して、原稿画像を印刷する用紙とは別の用紙に特定パターンを印刷し、その用紙に手書き情報を書き込むようにすることもできる。しかしながら、この方法では、原稿画像を印刷した用紙と特定パターンを印刷した用紙とが対応付けられていないため、原稿画像とその原稿画像に対する手書き情報とを合成して出力することができないという問題が生じる。
【0014】
そこで、本発明の一実施の形態では、原稿画像を片面印刷する際に、裏面にも特定パターンが印刷されるようにする。また、複数の用紙に印刷する場合、特定パターンを、前後の用紙の原稿画像に対応付けたり、綴じ止めした冊子や折り込んで作成した冊子を見開いた時に隣り合う原稿画像に対応付けたりする。これにより、手書き情報を書き込む領域を大きくすることができ、また、原稿画像を見ながら手書き情報を書き込むことができるため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【実施例】
【0015】
上記した本発明の一実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る画像形成装置及び印刷指示プログラムについて、図1乃至図26を参照して説明する。図1は、本実施例の印刷システムの構成を模式的に示す図である。また、図2は、本実施例の電子ペンの構成を示すブロック図、図3は、アノト(登録商標)パターンの一例を示す図であり、図4は、電子ペンを用いた手書き動作を説明する図である。また、図5及び図6は、従来の印刷例及び手書き記載例を示す図であり、図7乃至図12は、本実施例の印刷例及び手書き記載例を示す図である。また、図13は、本実施例のコンピュータ装置の構成を示すブロック図であり、図14は、本実施例の画像形成装置の構成を示すブロック図である。また、図15は、コンピュータ装置の処理を示すフローチャート図、図16は、コンピュータ装置に表示される画面例を示す図であり、図17乃至図26は、本実施例の画像形成装置の処理を示すフローチャート図である。
【0016】
図1に示すように、本実施例の印刷システム10は、原稿画像の印刷を指示するコンピュータ装置20と、コンピュータ装置20からの指示に従って原稿画像とアノト(登録商標)パターンに代表される特定パターンを用紙に印刷するカラープリンタやカラー複合機などの画像形成装置30と、特定パターンが印刷された用紙上のペン先の移動軌跡を示す複数の位置情報を含むデータ(以下、電子ペンデータと呼ぶ。)を送信する電子ペン40とで構成される。また、画像形成装置30は、更に、電子ペン40から送信された電子ペンデータを処理して手書きされた文字や図形、画像などの情報(以下、手書き情報と呼ぶ。)を特定し、原稿画像と手書き情報とを合成して印刷物を作成する処理も行う。
【0017】
まず、電子ペン40について説明する。図2は、電子ペン40の構成を示すブロック図であり、電子ペン40は、CPU(Central Processing Unit)41、ROM(Read Only Memory)42、RAM(Random Access Memory)43、通信モジュール44、バッテリー45、イメージセンサ46、ペン圧力検知センサ47、筆記モジュール48、時計モジュール49などで構成される。
【0018】
CPU41は、プログラムに従って演算するデータ処理装置である。ROM42は、プログラムを格納する情報記憶部である。RAM43は、データを格納する情報記憶部である。そして、CPU41と、ROM42やRAM43などのメモリと、で制御部が構成される。
【0019】
通信モジュール44は、Bluetooth(登録商標)に代表される短距離無線通信や有線通信により画像形成装置30の電子ペン用通信部35bと通信を行う。バッテリー45は、電子ペン40の電源である一次電池または二次電池である。イメージセンサ46は、パターンを読み取るための小型のCCD(Charge Coupled Devices)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)ビデオカメラである。ペン圧力検知センサ47は、電子ペン40の筆圧を検知する圧電素子などである。筆記モジュール48は、イメージセンサ46で読み取った特定パターンに基づいて電子ペン40の用紙上の位置を特定し、ペン先の移動軌跡を示す複数の位置情報を含む電子ペンデータを生成する。時計モジュール49は、時刻情報を保持する装置である。
【0020】
なお、電子ペン40は、特定パターンが印刷された用紙上の位置を特定し、位置情報(座標)を含む電子ペンデータを送信する機能を備えていればよく、その構成や形状、通信方法などは特に限定されない。例えば、電子ペン40は、パターンの構成や密度、濃度などを識別して位置を特定する構成としてもよいし、用紙近傍に設置された機器と連動して(例えば、当該機器に対する角度や距離に基づいて)位置を特定する構成としてもよい。本実施例では、アノト(登録商標)パターンを利用するものとする。
【0021】
図3は、アノト(登録商標)パターンの一例である。このアノト(登録商標)パターンは、格子状に配置されたドットパターンであり、各ドットは0.3mm間隔で直交する格子から上下左右いずれかの方向へ僅かにずれていて、イメージセンサ46によって、1度に縦6×横6ドット、計36ドットのマトリクス単位で読み込まれる。このアノト(登録商標)パターンはどの点をとっても一意な値であることから、用紙とその用紙に合成するアノト(登録商標)パターンの配置を決めておけば(すなわち、パターン空間のどの位置から切り出したアノト(登録商標)パターンを用紙に印刷するかを決めておけば)、電子ペン40は用紙上の任意の位置を認識することができる。このアノト(登録商標)パターンのデータは、予めROM42に保持する構成とするが、ネットワーク上のサーバに格納しておき、その都度ネットワークを介して取得して利用することもできる。
【0022】
図4は、上記構成の電子ペン40を用いて特定パターンが印刷された用紙に手書きした例である。用紙上で電子ペン40を移動させると、用紙上の位置情報が電子ペンデータとして画像形成装置30に送信され、画像形成装置30は、電子ペン40の軌跡から手書きされた文字や図形などの手書き情報を認識することができ、原稿画像に手書き情報を合成した印刷物を出力することができる。
【0023】
ここで、図5に示すように、原稿画像(図の数字)に特定パターン(図の網掛け)を合成して印刷する時、原稿画像を用紙の片面に印刷する設定の場合、特定パターンも同様に用紙の片面にしか印刷されない。そのため、図6に示すように、手書き情報は、用紙の周囲の狭い余白部分か、若しくは原稿画像の隙間に書き込まなければならず、多くの情報を手書きするのが困難になるという問題があった。
【0024】
そこで、本実施例では、原稿画像を用紙の片面に印刷する設定であっても、原稿画像とは別に、特定パターンを片面に印刷するか、両面に印刷するかを選択できるようにする。即ち、原稿画像を用紙の片面に印刷する設定の場合において、特定パターンを用紙の片面のみに印刷する場合は、図5のような印刷形態になり、特定パターンを用紙の両面に印刷する場合は、図7及び図8に示すように、原稿画像を印刷しない裏面にも特定パターンを印刷する。これにより、図9に示すように、用紙の裏面にも手書きができるようになる。
【0025】
ここで、特定パターンを用紙の裏面に印刷するに当たって、電子ペン30から入力された手書き情報と原稿画像とを合成して印刷する場合、用紙の表面の原稿画像とその用紙の裏面の特定パターンとを対応付けるようにすると、原稿画像を見ながらメモをとる場合に、用紙を裏返して手書き情報を書き込まなければならず不便である。そこで、用紙をめくったときの原稿画像の隣のページにその原稿画像に対するメモが書き込めるようにする。
【0026】
具体的には、複数の用紙に印刷する場合を想定すると、用紙の表面側に原稿画像を印刷するかしないかによって、印刷形態は2通りとなる。例えば、用紙の表面側に原稿画像を印刷する場合は、めくった時の左右のページの原稿画像と特定パターンとが対応するように、図7に示すように、表面にn頁目の原稿画像が印刷される用紙の裏面にn+1頁目の原稿画像に対応する特定パターンを印刷する。また、用紙の表面側に原稿画像を印刷しない場合は、めくった時の左右のページの原稿画像と特定パターンとが対応するように、図8に示すように、裏面にn頁目の原稿画像が印刷される用紙の表面にn−1番目の原稿画像に対応する特定パターンを印刷する。
【0027】
なお、図7及び図8は、原稿画像の向きが揃っている場合の例であるが、原稿画像の向きが揃っていない場合に、特定パターンを同じ向きに印刷すると、特定パターンに書き込んだ手書き情報を原稿画像に合成する時に方向の不一致が生じてしまう。そこで、特定パターンを印刷する際には、対応付ける原稿画像の方向に特定パターンの方向(天地)を合わせるようにする。例えば、図7の印刷形態において、2番目の原稿画像が横向きになっている場合は、図10に示すように、1枚目の用紙の裏面に印刷する特定パターンを2番目の原稿画像の向きに合わせて横向きに印刷する。また、図8の印刷形態において、同様に2番目の原稿画像が横向きになっている場合は、図11に示すように、3枚目の用紙の表面に印刷する特定パターンを2番目の原稿画像の向きに合わせて横向きに印刷する。
【0028】
また、用紙を折って冊子を形成する印刷形態(小冊子印刷)の場合も、同様に、見開いた時に隣り合うページに原稿画像とその原稿画像に対応する特定パターンとが印刷されていないと、ページをめくりながらメモ書きしなければならず不便である。そこで、小冊子印刷の場合は、2in1や4in1などのページ割付の設定に応じて、見開いた時に隣り合うページに、原稿画像と特定パターンとを対応付けて印刷する。
【0029】
例えば、2in1設定で2枚の用紙に印刷する場合、図12に示すように、原稿画像と特定パターンを割り付けて印刷する。具体的には、1枚目の用紙の裏面(手前側の面)の左側に2番目の原稿画像を印刷し、2枚目の用紙の表面(奥側の面)の右側に2番目の原稿画像に対応する特定パターンを印刷し、2枚目の用紙の裏面の左側に3番目の原稿画像、右側に3番目の原稿画像に対応する特定パターンを印刷し、2枚目の用紙の表面の左側に4番目の原稿画像を印刷し、1枚目の用紙の裏面の右側に4番目の原稿画像に対応する特定パターンを印刷する。これにより、原稿画像を見ながらその原稿画像に対するメモを書き込むことができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0030】
以下、原稿画像と特定パターンの印刷に使用する装置(コンピュータ装置20及び画像形成装置30)の構成について図面を参照して説明する。
【0031】
[コンピュータ装置]
図13は、本実施例のコンピュータ装置20の構成を示すブロック図であり、コンピュータ装置20は、CPU21、ROM22、RAM23、HDD24、LAN I/F25、表示部26、操作部27などで構成され、これらはバスを介して接続されている。
【0032】
CPU21は、プログラムに従って演算するデータ処理装置である。ROM22は、プログラムを格納する情報記憶部である。RAM23は、データを格納する情報記憶部である。そして、CPU21と、ROM22やRAM23などのメモリと、で制御部が構成される。この制御部は、文書を作成するためのアプリケーションや文書の印刷を指示するプリンタドライバとして機能し、アプリケーションで作成した文書データは、プリンタドライバにより、画像形成装置30が解釈可能な印刷データ(PJL(Printer Job Language)コマンドやPS、PCLXL等のページ記述言語のデータ、または、PDF(Portable Document Format)データ)に変換される。
【0033】
HDD24は、各種プログラムやデータを記憶する。
【0034】
LAN I/F部25は、画像形成装置30などとLAN(Local Area Network)を経由して接続するための拡張カードであって、画像形成装置30に印刷データを送信する。
【0035】
表示部26は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(electroluminescence)ディスプレイなどであり、後述するプリンタドライバの印刷設定画面などを表示する。
【0036】
操作部27は、キーボードやマウスなどで構成され、文書の作成や印刷に関する設定操作を可能とする。
【0037】
[画像形成装置]
図14は、本実施例の画像形成装置30の構成を示すブロック図であり、画像形成装置30は、CPU31、ROM32、RAM33、HDD34、LAN I/F35a、印刷部36、表示部37、言語解析部38、画像処理部39、電子ペン用通信部35bなどで構成され、これらはバスを介して接続されている。
【0038】
CPU31は、プログラムに従って演算するデータ処理装置である。ROM32は、プログラムを格納する情報記憶部である。RAM33は、データを格納する情報記憶部である。そして、CPU31と、ROM32やRAM33などのメモリと、で制御部が構成される。
【0039】
HDD34は、LAN I/F部35aを介して受信した印刷データや電子ペン用通信部35bを介して受信した電子ペンデータ、印刷データや電子ペンデータから生成した中間データ、中間データから生成したビットマップデータなどを記憶する。
【0040】
LAN I/F部35aは、コンピュータ装置20などとLANを経由して接続するための拡張カードであって、コンピュータ装置20から送信される印刷データを入力する。
【0041】
印刷部36は、電子写真方式や静電記録方式等の作像プロセスを利用した画像形成に必要な構成要素で構成され、画像処理部39により作成されたビットマップデータに基づいて、指定された用紙に画像を形成する。
【0042】
表示部37は、LCDや有機ELディスプレイ上に、透明電極が格子状に配置された感圧式のタッチパネルと、ハードキーなどで構成される。
【0043】
言語解析部38は、PJL処理部38aとPost Script処理部38bとPCLXL処理部38cとを含む。PJL処理部38a、Post Script処理部38b、PCLXL処理部38cは、画像形成装置の言語解析部に一般的に設けられる機能であり、LAN I/F35aを介してコンピュータ装置20等から入力された印刷データを解析し、中間データを作成する。
【0044】
画像処理部39は、特定パターン生成部39aと原稿画像生成部39bと印刷画像生成部39cとを含む。特定パターン生成部39aは、電子ペン40が認識可能な特定パターンを生成し、必要に応じて、画像回転等の画像処理を行う。原稿画像生成部39bは、言語解析部38により作成された中間データをラスタライズして、印刷部36で印刷可能なビットマップデータに変換し、必要に応じて、変倍、画像回転、濃度調整、エッジ強調、スムージング、2値化等の画像処理を行う。印刷画像生成部39cは、印刷設定に従って、言語解析部38で生成したビットマップデータに基づく画像(原稿画像)と特定パターン生成部39aで生成した特定パターンとを合成した印刷画像、及び、特定パターン生成部39aで生成した特定パターンのみの印刷画像を生成する。また、電子ペン40から電子ペンデータを受信した場合、印刷画像生成部39cは、電子ペンデータに基づく手書き情報とその手書き情報に対応する原稿画像とを合成した印刷画像を生成する。
【0045】
電子ペン用通信部35bは、Bluetooth(登録商標)通信方式に代表される短距離無線通信や有線通信により電子ペン40の通信モジュール44と通信を行い、電子ペン40からの電子ペンデータを受信し、RAM33に保持する。
【0046】
なお、上記言語解析部38や画像処理部39はハードウェアとして構成してもよいし、画像形成装置30を言語解析部38や画像処理部39として機能させるプログラムとして構成し、当該プログラムを制御部で動作させる構成としてもよい。
【0047】
また、本実施例では、コンピュータ装置20で印刷データを生成する際に、原稿画像を片面に印刷するか両面に印刷するか、特定パターンを片面に印刷するか両面に印刷するかを設定する構成とするが、画像形成装置30の記憶部やサーバなどに記憶した原稿データに基づいて印刷する場合や画像形成装置30に設けられたスキャナなどで読み取った原稿画像を印刷する場合は、表示部37のタッチパネルなどを操作して、原稿画像を片面に印刷するか両面に印刷するか、特定パターンを片面に印刷するか両面に印刷するかを設定できるようにしてもよく、その場合はコンピュータ装置20を省略することもできる。
【0048】
また、本実施例では、画像形成装置30に印刷部36を備える構成としているが、印刷処理を実行するエンジンを分離し、画像形成装置30を、印刷画像を生成してエンジンに印刷処理を実行させる装置として構成してもよい。
【0049】
次に、上記構成の印刷システム10の動作について説明する。なお、以下では、コンピュータ装置20(プリンタドライバ)で、原稿画像を片面に印刷するか両面に印刷するか、特定パターンを片面に印刷するか両面に印刷するかを設定する場合について説明する。
【0050】
まず、コンピュータ装置20の動作について、図15のフローチャート図及び図16の画面例を参照して説明する。
【0051】
ユーザが、アプリケーションを用いて原稿データを作成し、アプリケーションの画面で印刷を指示すると、プリンタドライバが起動し、プリンタドライバは、表示部26に印刷設定画面を表示させる(S101)。図16は、本実施例の印刷設定画面の一例であり、用紙やレイアウト、両面設定などの欄に加えて、特定パターンの印刷を設定する欄が設けられている。
【0052】
ここで、用紙欄の方向は、データの向きを示し、縦、横のどちらかが選択可能となっている。原稿サイズや出力サイズでは、A3、A4、B4、B3、…、カスタム用紙などがプルダウンメニューから選択可能となっている。給紙トレイは、画像形成装置内にセットされた用紙トレイを示し、トレイ1、2、…、手差しトレイなどがプルダウンメニューから選択可能となっている。部数は、印刷枚数を示す。レイアウト欄のページ割付では、小冊子印刷をするかしないかが選択可能となっている。両面設定では、片面、両面がプルダウンメニューから選択可能となっている。特定パターンでは、オフ、原稿面のみ、両面がプルダウンメニューから選択可能となっている。ここで両面を選択すると、図7や図8のような出力が可能となる。特定パターン挿入では、なし、左隣ページに挿入、右隣ページに挿入がプルダウンメニューから選択可能となっている。左隣ページに挿入に設定すると図7のような出力結果となり、右隣ページに挿入に設定すると図8のような出力結果となる。小冊子の場合は、レイアウト欄のページ割付で小冊子、特定パターン欄で両面を選択すると、図12のような出力結果となる。
【0053】
そして、ユーザが印刷設定画面で印刷条件を設定し、印刷を指示すると(S102のYes)、プリンタドライバは、原稿画像のデータ及び特定パターンのデータを用いて、印刷設定に基づいて印刷データを作成し(S103)、作成した印刷データを画像形成装置30に送信する(S104)。
【0054】
次に、画像形成装置30の動作について、図17乃至図26のフローチャート図を参照して説明する。
【0055】
まず、図17に示すように、画像形成装置30の制御部は、LAN I/F部35aを介して、コンピュータ装置20から印刷データを受信すると、受信した印刷データをRAM33またはHDD34に蓄積していき、全データを受信し終わると通信を終了する(S201)。
【0056】
次に、言語解析部38は、印刷データの言語解析処理を行う(S202)。次に、画像処理部39は、ラスタライズ処理を行う(S203)。そして、印刷部36は、原稿画像と特定パターンの印刷処理を行う(S204)。これらの言語解析処理、ラスタライズ処理、印刷処理については後述する。
【0057】
[言語解析処理]
次に、図17のS202の言語解析処理について、図18のフローチャート図を参照して説明する。
【0058】
まず、PJL処理部38aは、印刷データのPJL解析を行い、PJLで指定されている各種印刷設定を解析し、設定テーブルに保存する(S211)。次に、印刷データがPost Script又はPCLのどちらのPDLで記述されているかを判断し(S212)、判断結果に従って、Post Script処理部38bにてPost Script解析処理(S213)、若しくは、PCLXL処理部38cにてPCL解析処理(S214)を行って、中間データを作成する。
【0059】
[ラスタライズ処理]
次に、図17のS203のラスタライズ処理について、図19のフローチャート図を参照して説明する。
【0060】
まず、原稿画像生成部39bは、中間データをラスタライズして原稿画像を生成する(S221)。この画像生成は従来のラスタライズ処理と同じである。次に、設定テーブルを参照して、両面印刷に設定されているかを判断する(S222)。
【0061】
両面印刷に設定されている場合は、設定テーブルを参照して、特定パターンを印刷する設定であるかを判断する(S223)。特定パターンを印刷する設定でない場合はこのフローの処理を終了し、特定パターンを印刷する設定の場合は、特定パターン合成3の処理を実行する(S229)。この特定パターン合成3の処理については後述する。
【0062】
一方、両面印刷に設定されていない場合は、設定テーブルを参照して、特定パターンを印刷する設定であるかを判断する(S224)。特定パターンを印刷する設定でない場合はこのフローの処理を終了し、特定パターンを印刷する設定の場合は、設定テーブルを参照して、特定パターンを片面に印刷する設定であるか両面に印刷する設定であるかを判断する(S225)。特定パターンを片面に印刷する設定の場合は、特定パターン合成3の処理を実行する(S229)。
【0063】
特定パターンを両面に印刷する設定の場合は、設定テーブルを参照して、特定パターンを原稿画像の左隣に挿入する設定であるか右隣に挿入する設定であるかを判断する(S226)。特定パターンを原稿画像の左隣に挿入する設定の場合は、特定パターン合成1の処理を実行し(S227)、特定パターンを原稿画像の右隣に挿入する設定の場合は、特定パターン合成2の処理を実行する(S228)。この特定パターン合成1の処理及び特定パターン合成2の処理については後述する。
【0064】
[印刷処理]
次に、図17のS204の印刷処理について、図20のフローチャート図を参照して説明する。
【0065】
まず、設定テーブルを参照して、小冊子印刷に設定されているかを判断する(S231)。小冊子印刷に設定されている場合は、設定テーブルに従って小冊子印刷を実行する(S236)。具体的には、ページ割付設定に従って、各用紙に、原稿画像、若しくは、原稿画像及び特定パターンを配置して印刷する。
【0066】
小冊子印刷に設定されていない場合は、設定テーブルを参照して、両面印刷に設定されているかを判断する(S232)。両面印刷に設定されている場合は、両面印刷を実行する(S235)。具体的には、原稿画像、若しくは、原稿画像及び特定パターンを用紙の両面に印刷する。
【0067】
両面印刷に設定されていない場合は、設定テーブルを参照して、特定パターンを両面印刷する設定であるかを判断する(S233)。特定パターンを両面印刷する設定の場合は、両面印刷を実行する(S235)。この場合は、原稿画像を用紙の一方の面に印刷し、特定パターンを用紙の両面に印刷する。特定パターンを両面印刷する設定でない場合は、片面印刷を実行する(S234)。具体的には、原稿画像及び特定パターンを用紙の片面に印刷する。
【0068】
次に、特定パターン合成1、2、3の処理について順に説明する。
【0069】
[特定パターン合成1]
図19のS227の特定パターン合成1の処理について、図21乃至図23のフローチャート図を参照して説明する。
【0070】
Nに1を代入し(S241)、N頁目(N番目)原稿の特定パターン合成処理を行う(S242)。図22は、N頁目原稿の特定パターン合成処理の詳細を示しており、まず、N頁目の原稿画像の向きがポートレート(用紙を縦置きにしたときに正しく文字が読める向き)であるかを判断する(S251)。N頁目原稿画像の向きがポートレートでない場合(ランドスケープの場合)は、特定パターンを原稿画像と同じ向きに回転させる(S252)。そして、原稿画像と特定パターンとを合成する(S253)。
【0071】
次に、N頁目裏面の特定パターン合成処理を行う(S243)。図23(a)は、N頁目裏面の特定パターン合成処理の詳細を示しており、まず、N+1頁目の原稿画像があるかを判断する(S261)。N+1頁目の原稿画像がない場合は処理を終了し、N+1頁目の原稿画像がある場合は、N+1頁目の原稿画像の向きがポートレートであるかを判断する(S262)。N+1頁目の原稿画像の向きがポートレートでない場合は、特定パターンを原稿画像と同じ向きに回転させる(S263)。次に、特定パターンのみの裏面ページデータをN頁目の原稿の次のページに挿入し(S264)、その特定パターンとN+1頁目の原稿画像とを対応付け、対応付け情報を記憶する(S265)。
【0072】
小冊子印刷で特定パターンを挿入する場合は、図23(b)のフローチャート図に従って処理を行う。まず、N+1頁目に原稿画像があるかを判断する(S271)。N+1頁目に原稿画像がない場合は、1頁目の特定パターンを生成し(S276)、1頁目の特定パターンのみのデータを最終頁の次に挿入し(S277)、特定パターンと1頁目の原稿画像とを対応付ける(S278)。一方、N+1頁目に原稿画像がある場合は、N+1頁目の原稿画像の向きがポートレートであるかを判断する(S272)。N+1頁目の原稿画像の向きがポートレートでない場合は、特定パターンの向きを回転させる(S273)。次に、特定パターンのみの裏面頁データをN頁目の原稿画像の次の頁に挿入し(S274)、特定パターンとN+1頁目の原稿画像とを対応付ける(S275)。
【0073】
なお、図23(a)、(b)のフローチャート図では、特定パターンと原稿画像との対応付けを画像形成装置30(画像処理部39)が行う構成としたが、コンピュータ装置20(プリンタドライバ)が印刷データを生成する際に、特定パターンと原稿画像との対応付けを行い、対応付け情報を印刷データに付加して画像形成装置30に送信する構成としてもよい。
【0074】
[特定パターン合成2]
次に、図19のS228の特定パターン合成2の処理について、図24及び図25のフローチャート図を参照して説明する。
【0075】
Nに1を代入し(S281)、N頁目表面の特定パターン生成処理を行う(S282)。図25は、N頁目表面の特定パターン生成処理の詳細を示しており、まず、Nが1であるかを判断する(S291)。Nが1でない場合は、1頁目(先頭頁)の表面に白紙を挿入する(S295)。Nが1の場合は、N頁目原稿画像の向きがポートレートであるかを判断する(S292)。N頁目原稿画像の向きがポートレートでない場合は、特定パターンの向きを回転させる(S293)。そして、特定パターンのみのページデータをN+1頁目の表面に挿入し、特定パターンとN頁目の原稿画像とを対応付ける(S294)。
【0076】
次に、N頁目原稿の特定パターン合成処理を行う(S283)。この処理は前記と同様であるため、説明は省略する。次に、次頁の原稿画像があるかを判断し(S284)、次頁の原稿画像がある場合は、Nに1を加算して(S285)、S282に戻って同様の処理を繰り返す。次頁の原稿画像がない場合は、N頁目表面の特定パターン生成を行う(S286)。この処理は前記したS282と同様である。
【0077】
なお、ここでも、特定パターンと原稿画像との対応付けを画像形成装置30(画像処理部39)が行う構成としたが、コンピュータ装置20(プリンタドライバ)が印刷データを生成する際に、特定パターンと原稿画像との対応付けを行い、対応付け情報を印刷データに付加して画像形成装置30に送信する構成としてもよい。
【0078】
[特定パターン合成3]
次に、図19のS229の特定パターン合成3の処理について、図26のフローチャート図を参照して説明する。
【0079】
Nに1を代入し(S301)、N頁目原稿の特定パターン合成処理を行う(S302)。この処理は前記と同様であるため、説明は省略する。次に、次頁の原稿画像があるかを判断し(S303)、次頁の原稿画像があるは、Nに1を加算して(S304)、S302に戻って同様の処理を繰り返す。次頁の原稿画像がない場合は、処理を終了する。
【0080】
以上のフローチャート図に従って、原稿画像と特定パターンとが印刷された用紙が作成され、ユーザはその用紙上に電子ペン40を用いてメモなどを書き込む。そして、画像形成装置30は、電子ペン通信部35bにより、電子ペン40から電子ペンデータを取得すると、記憶した対応付け情報(若しくは印刷データに付加された対応付け情報)を参照して、電子ペンデータに基づく手書き情報がどの原稿画像に対応するかを判別し、画像処理部39は、原稿画像と、その原稿画像に対応する手書き情報とを合成した印刷画像を生成し、印刷部36により、印刷画像が用紙に印刷される。これにより、原稿画像とは別の頁に書き込まれた手書き情報を当該原稿画像に合成することができる。
【0081】
以上説明したように、本実施例の印刷システム10では、原稿画像を片面印刷する際に、特定パターンを片面に印刷するか両面に印刷するかが選択できるため、特定パターンを両面に印刷することによって手書き可能な領域を増やすことができる。また、複数の用紙に印刷する場合、めくった時の原稿画像の隣にその原稿画像に対応付けた特定パターンを配置するため、ユーザは原稿画像を見ながらメモを書き込むことができる。
【0082】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、各装置の構成や制御は適宜変更可能である。
【0083】
例えば、上記各実施例では、原稿画像を片面に印刷し、特定パターンを片面に印刷する設定の場合に、原稿画像と特定パターンとを同じ面に印刷する構成としたが、原稿画像と特定パターンとを異なる面に印刷する構成とすることもできる。
【0084】
また、上記各実施例では、プリンタドライバにより特定パターンの印刷設定を行う構成としたが、画像形成装置30で特定パターンの印刷設定を行う構成とすることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、原稿画像と特定パターンを印刷する画像形成装置及び画像形成装置に印刷を指示するプリンタドライバ等の印刷指示プログラムに利用可能である。
【符号の説明】
【0086】
10 印刷システム
20 コンピュータ装置
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 HDD
25 LAN I/F
26 表示部
27 操作部
30 画像形成装置
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 HDD
35a LAN I/F
35b 電子ペン用通信部
36 印刷部
37 表示部
38 言語解析部
38a PJL処理部
38b Post Script処理部
38c PCLXL処理部
39 画像処理部
39a 特定パターン生成部
39b 原稿画像生成部
39c 印刷画像生成部
40 電子ペン
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 通信モジュール
45 バッテリー
46 イメージセンサ
47 ペン圧力検知センサ
48 筆記モジュール
49 時計モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿画像を生成する原稿画像生成部と、
電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを生成する特定パターン生成部と、
印刷設定に従って、前記用紙に印刷する印刷画像を生成する印刷画像生成部と、を少なくとも備える画像形成装置であって、
前記原稿画像を片面に印刷する設定の場合、前記特定パターンを片面に印刷するか両面に印刷するかが選択可能であり、
前記印刷画像生成部は、前記原稿画像を片面に印刷し、前記特定パターンを両面に印刷する設定の場合は、一方の面に対して、前記原稿画像と前記特定パターンとを合成した印刷画像を生成し、他方の面に対して、前記特定パターンのみの印刷画像を生成する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
複数の用紙に印刷する場合、
前記印刷画像生成部は、最後の用紙を除いて、各々の用紙の原稿画像を印刷しない面に印刷する特定パターンを、次の用紙に印刷する原稿画像に対応付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
複数の用紙に印刷する場合、
前記印刷画像生成部は、最初の用紙を除いて、各々の用紙の原稿画像を印刷しない面に印刷する特定パターンを、前の用紙に印刷する原稿画像に対応付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
綴じ止めして使用される複数の用紙、若しくは、折り込んで使用される用紙に印刷する場合、
前記印刷画像生成部は、見開いた時に隣り合う面に印刷する原稿画像と特定パターンとを対応付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷画像生成部は、各々の前記原稿画像の向きに合わせて、当該原稿画像に対応付けられた特定パターンの向きを調整する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の画像形成装置。
【請求項6】
印刷を指示するコンピュータ装置で動作する印刷指示プログラムであって、
前記コンピュータ装置に、
原稿画像を片面に印刷するか両面に印刷するか、及び、電子ペンが用紙上の位置を検出可能な特定パターンを片面に印刷するか両面に印刷するかを設定可能な印刷設定画面を表示部に表示させる第1処理、
前記印刷設定画面の設定に従って、印刷装置に印刷を指示する印刷データを生成する第2処理、を実行させ、
前記印刷設定画面で、前記原稿画像を片面に印刷し、前記特定パターンを両面に印刷する設定が行われた場合、前記第2処理では、一方の面に対して、前記原稿画像と前記特定パターンとを合成した画像の印刷を指示し、他方の面に対して、前記特定パターンのみの印刷を指示する印刷データを生成する、
ことを特徴とする印刷指示プログラム。
【請求項7】
複数の用紙に印刷する指示を行う場合、
前記第2処理では、前記印刷データに、最後の用紙を除いて、各々の用紙の原稿画像を印刷しない面に印刷される特定パターンを、次の用紙に印刷される原稿画像に対応付けさせる指示情報を付加する、
ことを特徴とする請求項6に記載の印刷指示プログラム。
【請求項8】
複数の用紙に印刷する指示を行う場合、
前記第2処理では、前記印刷データに、最初の用紙を除いて、各々の用紙の原稿画像を印刷しない面に印刷される特定パターンを、前の用紙に印刷される原稿画像に対応付けさせる指示情報を付加する、
ことを特徴とする請求項6に記載の印刷指示プログラム。
【請求項9】
綴じ止めして使用される複数の用紙、若しくは、折り込んで使用される用紙に印刷する指示を行う場合、
前記第2処理では、前記印刷データに、見開いた時に隣り合う面に印刷される原稿画像と特定パターンとを対応付けさせる指示情報を付加する、
ことを特徴とする請求項6に記載の印刷指示プログラム。
【請求項10】
前記第2処理では、前記印刷データに、各々の前記原稿画像の向きに合わせて、当該原稿画像に対応付けられた特定パターンの向きを調整させる指示情報を付加する、
ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一に記載の印刷指示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23(a)】
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【図23(b)】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2013−8090(P2013−8090A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138617(P2011−138617)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】