説明

画像形成装置及び画像形成装置における画像処理方法

【課題】本発明は、外部記録媒体から情報を内部記録媒体に書換処理中に電源が切断された場合でも電源回復後にユーザが操作することなく書換処理を正常に行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成装置の制御部30は、装置に着脱可能に接続された外部記憶媒体37と内部記録媒体35との間で一方に記憶されたデータに基づいて他方のデータを書き換える書換処理部102と、外部記憶媒体37が装置に接続されているか否か識別する識別処理部101と、電源供給の回復時に外部記憶媒体37が接続されていると識別されて外部記憶媒体37から内部記憶媒体35への書換処理が完了していないと判定された場合に内部記憶媒体35への書換処理を完了するように書換処理部102を制御する回復処理部100を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに基づいて画像出力を行う画像形成装置に関し、特に、着脱可能に接続した外部記録媒体から装置の設定値を読み込んで書き換え処理を行う画像形成装置及び画像形成装置における画像処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、複写機、ファクシミリ、プリンタ又はこれらの複数の機能を備える複合機といった画像形成装置が実用化されている。こうした画像形成装置では、装置の設定値の情報を内部メモリに保存しておき、保存した設定値を必要に応じて読み出して装置の初期設定を行っている。画像形成装置を使用する場合、ユーザの使用状況に合せて装置の設定を変更することが行われているが、変更された設定値は、装置内部に設けられた書き換え可能な不揮発性メモリ等の内部記憶媒体に保存しておき、以後の装置の動作処理に反映されるようになっている。そして、内部記憶媒体に保存した設定値は、装置に着脱可能に接続した書き換え可能な不揮発性メモリ等の外部記憶媒体にコピーし、他の装置に外部記憶媒体を接続して設定値を内部記憶媒体に保存することで、装置の設定を簡単に変更することができるようになる。
【0003】
外部記憶媒体を装置に接続して設定値を読み込んで内部記憶媒体の設定値を書き換え処理する場合、書き換え処理中に装置の電源が切断されると、内部記憶媒体への設定値の書き換え処理が途中で停止される。そのため、装置の電源が回復すると、設定値の書き換え処理を再開する必要があるが、再開処理にはユーザが所定の操作を行わなければならない、といった課題がある。
こうした課題に対応するため、例えば、特許文献1では、印刷の設定情報を書き換え可能な不揮発性メモリに書き換え処理する前に、別の不揮発性メモリに印刷の設定情報を記憶保存してバックアップ処理することで、書き換え処理の途中で電源が切断された場合でも電源が回復した後にバックアップした設定情報で書き換え処理して装置を正常な状態に設定する点が記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1では、設定情報の書き換え処理中に電源が切断されても書き換え処理を正常に終了することができるが、バックアップ処理中に電源が切断された場合には、従来と同様にユーザが所定の操作をして再開処理を行わなければならないという課題は解消されない。
【0005】
そこで、本発明は、外部記録媒体から情報を内部記録媒体に書換処理中に電源が切断された場合でも電源回復後にユーザが操作することなく書換処理を正常に行うことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、少なくとも内部記録媒体を有する記憶部と、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて画像形成処理を行う制御部とを備えた画像形成装置において、前記制御部は、装置に着脱可能に接続された外部記憶媒体と前記内部記録媒体との間で一方に記憶されたデータに基づいて他方のデータを書き換える書換処理部と、前記外部記憶媒体が装置に接続されているか否か識別する識別処理部と、電源供給の回復時に前記外部記憶媒体が接続されていると識別されて前記外部記憶媒体から前記内部記憶媒体への書換処理が完了していないと判定された場合に、前記内部記憶媒体への書換処理を完了するように前記書換処理部を制御する回復処理部とを備えている画像形成装置である。
請求項2の発明は、前記識別処理部は、前記外部記憶媒体が接続されている場合に前記外部記憶媒体に前記内部記憶媒体への書換処理するためのデータが記憶されているか否かを識別し、前記外部記憶媒体が接続されていないか又は前記外部記憶媒体に前記内部記憶媒体への書換処理のためのデータが記憶されていないと前記識別処理部が識別した場合に、識別結果を通知する通知処理部を備えている請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3の発明は、前記回復処理部は、前記外部記憶媒体が接続されていないと識別された場合に、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて前記内部記憶媒体への書換処理を完了するように前記書換処理部を制御する請求項1又は2に記載の画像形成装置である。
請求項4の発明は、前記回復処理部は、前記外部記憶媒体が接続されていないと識別された後に前記外部記憶媒体が接続されたと識別された場合に前記内部記憶媒体への書換処理を完了するように前記書換処理部を制御する請求項1又は2に記載の画像形成装置である。
請求項5の発明は、少なくとも内部記録媒体を有する記憶部と、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて画像形成処理を行う制御部とを備えた画像形成装置における画像処理方法であって、装置に着脱可能に接続された外部記憶媒体と前記内部記録媒体との間で一方に記憶されたデータに基づいて他方のデータを書き換える書換処理工程と、前記外部記憶媒体が装置に接続されているか否か識別する識別処理工程と、電源供給の回復時に前記外部記憶媒体が接続されていると識別されて前記外部記憶媒体から前記内部記憶媒体への書換処理が完了していないと判定された場合に、前記内部記憶媒体への書換処理を完了するように前記書換処理部を制御する回復処理工程とを有する画像形成装置における画像処理方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、上記の構成を有することで、外部記録媒体から情報を内部記録媒体に書換処理中に電源が切断された場合でも電源回復後にユーザが操作することなく書換処理を正常に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構造を示す正面図である。
【図2】画像形成装置に関する機能ブロック構成図である。
【図3】電源供給回復時の処理フローである。
【図4】電源供給回復時の別の処理フローである。
【図5】電源供給回復時のさらに別の処理フローである。
【図6】電源供給回復時のさらに別の処理フローである。
【図7】電源供給回復時のさらに別の処理フローである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構造を示す正面図である。画像形成装置は、原稿を読み取って読取画像データを得る原稿読取部1と、原稿読取部1で読み取った読取画像データに基づいて電子写真方式で用紙上に画像形成処理を行う画像形成部2とを備えている。原稿読取部1は、原稿を読み取る第1読取センサ3及び第2読取センサ4、原稿をセットする原稿トレイ5、読み終えた原稿を排出する原稿排紙トレイ6、原稿を第1読取センサ3及び第2読取センサ4に対向するように搬送する原稿搬送経路7、原稿搬送経路7に沿って配置されて原稿を搬送する複数の搬送ローラ8、書籍等の原稿を載置する第1コンタクトガラス9、搬送する原稿に対向配置された第2コンタクトガラス10、第2コンタクトガラス10に対向配置された第1読取ローラ11、第2読取部4に対向配置された第2読取ローラ12によって構成されている。
原稿トレイ5には、読み取り対象となる原稿がセットされ、原稿排紙トレイ6には画像の読み取りが行われた原稿が排紙される。原稿搬送経路7は、原稿トレイ5と原稿排紙トレイ6との間に設定された経路で、原稿トレイ5にセットされた原稿が一枚ずつ搬送ローラ8によって順次搬送されるようになっている。通常の使用状態では、原稿の読取動作を行う場合、片面又は両面のいずれかの読取モードを切り替えることにより読取動作が行われる。原稿が片面原稿の場合には、第1読取センサ3において原稿の表面のみ画像の読取動作が行われ、原稿が両面原稿の場合には、第1読取センサ3において原稿の表面の読取動作を行い、第2読取センサ4において原稿の裏面の読取動作を行う。
【0010】
プリンタ2は、感光体14、レーザユニット15、現像器16、転写器17、定着部18等により構成されており、電子写真方式により画像形成処理が行われる。画像形成処理では、感光体14の表面が帯電器(図示せず)により一様に帯電され、感光体14の表面に第1読取センサ3又は第2読取センサ4で読み取られて画像処理された画像データに基づいて、レーザユニット15により書き込み動作が行われ、静電潜像が形成される。感光体14の表面に形成された静電潜像に現像器16からトナーが転移することで現像化されてトナー像が形成される。現像化されたトナー像は、転写器17の作用により給紙カセット19から給紙された用紙20に転写される。トナー像が転写された用紙20は、定着部18で定着処理が行われた後、排紙トレイ21に排紙される。
【0011】
図2は、画像形成装置に関する機能ブロック構成図である。画像形成装置は、装置全体の制御を行う制御部30、ユーザが操作入力を行うとともにメッセージ表示及び音や光による報知を行う操作表示部31、初期設定値やプログラムを記憶するROM33、制御処理に必要なデータを記憶するRAM34及び画像データや設定値の書換処理の際のデータを記憶する内部記憶媒体35を有する記憶部32、インターフェースとして機能するI/F部36を介して着脱可能に接続される外部記憶媒体37、ホストコンピュータ等の外部装置39との間でインターフェースとして機能するI/F部38、及び、装置の各部に電源を供給する電源供給部40を備えている。
【0012】
内部記憶媒体35は、装置と着脱されないように接続されており、例えば、EEPROM、NVRAM、ハードディスクといった不揮発性メモリが挙げられる。内部記憶媒体35には、例えば、ホストコンピュータから送信された外字やフォーム等のデータを保存するようになっている。また、外部記憶媒体37としては、ICカード装置、USBメモリ、SDカード装置といった着脱可能な不揮発性メモリを有するものが挙げられる。外部記憶媒体37は、内部記憶媒体35に記憶された装置の設定値等のデータを書き込むバックアップや装置の設定値等のデータを内部記憶媒体35に書換処理する際に用いられる。
【0013】
制御部30は、回復処理部100、識別処理部101、書換処理部102及び通知処理部103を備えている。回復処理部100は、装置電源の切断により電源供給部40からの電源供給が停止した後電源供給が回復した際の書換処理の回復処理を行う。電源供給が回復したことを検知した場合に、書換処理が完了したかチェックして完了していない場合には書換処理が完了するように処理する。識別処理部101は、外部記憶媒体37が接続されているか否か検知して接続されていることが検知された場合には外部記憶媒体37に記憶されたデータが内部記憶媒体35に書換可能か識別する。
【0014】
書換処理部102は、内部記憶媒体35に記憶されたデータの書換処理を行うとともに、バックアップ処理時に外部記憶媒体37へ内部記憶媒体35のデータを書込処理する。外部記憶媒体37から内部記憶媒体35への書換処理を行う場合には、内部記憶媒体35に書換処理中であることを示すフラグを記憶しておくことで、フラグを確認すれば書換処理が完了したか回復処理部100でチェックすることができる。また、書換処理部102では、バックアップ処理の際に装置の設定値等のデータの他に、バックアップ処理のID、バックアップ処理の日時、保存する総データ容量、保存するデータ個数、保存データのチェックサムといった付加情報を外部記憶媒体37に書き込んでおくことで、外部記憶媒体37から内部記憶媒体35にデータを書換処理する際に、付加情報をチェックすることで書換処理が完了したかチェックすることができる。そして、書換処理が完了していない場合には、正常に書換処理がなされたデータを表示してユーザにデータの確認を求めるとともに書換処理に必要な外部記憶媒体37の接続を促すように表示処理することもできる。
【0015】
通知処理部103は、電源供給停止時に内部記憶媒体35への書換処理が完了していなかった場合に、電源供給回復後に書換処理に用いた外部記憶媒体37の接続が外れているときに外部記憶媒体の接続を行うようメッセージ表示又は報知してユーザに通知する。また、外部記憶媒体が接続されている場合に、外部記憶媒体に書換処理のデータが保存されていないときには書換処理のデータが保存された外部記憶媒体を接続するようメッセージ表示又は報知してユーザに通知する。こうした外部記憶媒体の接続に関する通知処理を行う場合、ROM33に保存された初期設定値に基づいて書換処理を行うか確認する確認画面を併せて表示することもできる。
【0016】
制御部30では、内部記憶媒体35と外部記憶媒体37との間で装置の設定値等のデータを書換処理を行っている間はデータの登録や削除といった処理を禁止する制御処理を行う。また、制御部30の各処理部の機能は、内部記憶媒体にプログラムをインストールすることで実現することもできる。
【0017】
図3は、電源供給回復時の処理フローである。電源供給が回復すると(S101)、内部記憶媒体35の書換処理が完了しているか否かを書換処理中のフラグで確認する(S102)。書換処理が完了している場合にはそのまま処理を終了し、完了していない場合には次のステップに進む(S103)。次に、外部記憶媒体37が装置に接続されているか否かを確認する(S104)。外部記憶媒体37が接続されていない場合にはそのまま処理を終了し、接続されている場合には次のステップに進む(S105)。次に、外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されているか否かを外部記憶媒体37の付加情報等をチェックして確認する(S106)。外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されていない場合にはそのまま処理を終了し、保存されている場合には次のステップに進む(S107)。次に、外部記憶媒体37に保存された書換処理のデータに基づいて内部記憶媒体35のデータを書換処理して処理を完了する(S108)。
以上のように処理することで、外部記憶媒体に保存されたデータに基づいて内部記憶媒体のデータを書換処理中に電源供給が停止された場合でも、電源供給が回復した場合にユーザが操作することなく自動的に書換処理が再開されて処理を完了することができる。
【0018】
図4は、電源供給回復時の別の処理フローである。電源供給が回復すると(S201)、内部記憶媒体35の書換処理が完了しているか否かを書換処理中のフラグで確認する(S202)。書換処理が完了している場合にはそのまま処理を終了し、完了していない場合には次のステップに進む(S203)。次に、外部記憶媒体37が装置に接続されているか否かを確認する(S204)。外部記憶媒体37が接続されていない場合には、ステップS206に進み、接続されている場合にはステップS207に進む(S205)。ステップS206では、ROM33に保存された初期設定値に基づいて内部記憶媒体35の書換処理を完了する。ステップS207では、外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されているか否かを外部記憶媒体37の付加情報等をチェックして確認する。外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されていない場合にはそのまま処理を終了し、保存されている場合には次のステップに進む(S208)。次に、外部記憶媒体37に保存された書換処理のデータに基づいて内部記憶媒体35のデータを書換処理して処理を完了する(S209)。
【0019】
以上のように処理することで、外部記憶媒体に保存されたデータに基づいて、内部記憶媒体のデータを書換処理中に電源供給が停止されて外部記憶媒体が装置から外された場合でも、電源供給が回復した場合にROMに保存された初期設定値に基づいてユーザが操作することなく自動的に書換処理が再開されて処理を完了し、装置を動作可能な状態に設定することができる。また、外部記憶媒体が装置から外されることに備えてデータを予め装置内にバックアップして保存しておく必要がないので、記憶容量を節減することができる。
【0020】
図5は、電源供給回復時のさらに別の処理フローである。電源供給が回復すると(S301)、内部記憶媒体35の書換処理が完了しているか否かを書換処理中のフラグで確認する(S302)。書換処理が完了している場合にはそのまま処理を終了し、完了していない場合には次のステップに進む(S303)。次に、外部記憶媒体37が装置に接続されているか否かを確認する(S304)。外部記憶媒体37が接続されていない場合には、ステップS306に進み、接続されている場合にはステップS307に進む(S305)。ステップS306では、ROM33に保存された初期設定値に基づいて内部記憶媒体35の書換処理を完了する。ステップS307では、外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されているか否かを外部記憶媒体37の付加情報等をチェックして確認する。外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されていない場合にはステップS309に進み、保存されている場合にはステップS310に進む(S308)。ステップS309では、外部記憶媒体37に書換処理のためのデータが保存されていないことをユーザに通知する。ステップS310では、外部記憶媒体37に保存された書換処理のデータに基づいて内部記憶媒体35のデータを書換処理して処理を完了する。
以上のように処理することで、電源供給回復後に外部記憶媒体が接続されていた場合でも外部記憶媒体が書換処理のデータを保存されていないことをユーザに通知して書換処理のデータを保存した外部記憶媒体に交換するようにユーザを促すことができる。
【0021】
図6は、電源供給回復時のさらに別の処理フローである。電源供給が回復すると(S401)、内部記憶媒体35の書換処理が完了しているか否かを書換処理中のフラグで確認する(S402)。書換処理が完了している場合にはそのまま処理を終了し、完了していない場合には次のステップに進む(S403)。次に、外部記憶媒体37が装置に接続されているか否かを確認する(S404)。外部記憶媒体37が接続されていない場合には、ステップS408に進み、接続されている場合にはステップS406に進む(S405)。ステップS406では、外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されているか外部記憶媒体37の付加情報等をチェックして確認する。外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されていない場合にはステップS408に進み、保存されている場合にはステップS409に進む(S407)。ステップS408では、書換処理のデータが保存されている外部記憶媒体が接続されたと識別された場合にステップS407に戻る。ステップS409では、外部記憶媒体37に保存された書換処理のデータに基づいて内部記憶媒体35のデータを書換処理して処理を完了する。
以上のように処理することで、電源供給回復時に外部記憶媒体が装置に接続されていない場合でもユーザが外部記憶媒体を接続することで自動的に書換処理が行われて完了するように処理される。そのため、ユーザが操作することなく書換処理を完了することができる。
【0022】
図7は、電源供給回復時のさらに別の処理フローである。電源供給が回復すると(S501)、内部記憶媒体35の書換処理が完了しているか否かを書換処理中のフラグで確認する(S502)。書換処理が完了している場合にはそのまま処理を終了し、完了していない場合には次のステップに進む(S503)。次に、外部記憶媒体37が装置に接続されているか否かを確認する(S504)。外部記憶媒体37が接続されていない場合には、ステップS508に進み、接続されている場合にはステップS506に進む(S505)。ステップS506では、外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されているか否かを外部記憶媒体37の付加情報等をチェックして確認する。外部記憶媒体37に書換処理のデータが保存されていない場合にはステップS508に進み、保存されている場合にはステップS511に進む(S507)。ステップS508では、外部記憶媒体が接続されていないか外部記憶媒体に書換処理のデータが保存されていないことを通知するとともにROM33に保存された初期設定値を用いて書換処理を行うか否かを確認する確認画面を表示する。そして、ユーザが書換処理を行うことを確認したかチェックし(S509)、書換処理を行わない場合にはそのまま処理を終了し、書換処理を行う場合には、ROM33に保存された初期設定値に基づいて内部記憶媒体35の書換処理を完了する(S510)。ステップS511では、外部記憶媒体37に保存された書換処理のデータに基づいて内部記憶媒体35のデータを書換処理して処理を完了する。
以上のように処理することで、電源供給回復時に外部記憶媒体が接続されていないか外部記憶媒体が接続されていても書換処理のデータが保存されていない場合には、ユーザにその旨を通知して初期設定値で書換処理するかユーザに確認するので、ユーザの意図しないデータで書換処理が行われるのを防止することができる。
【符号の説明】
【0023】
1・・・原稿読取部、2・・・画像形成部、30・・・制御部、31・・・操作表示部、32・・・ROM、33・・・RAM、34・・・内部記憶媒体、36・・・外部記憶媒体。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0024】
【特許文献1】特開2009−119823号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも内部記録媒体を有する記憶部と、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて画像形成処理を行う制御部とを備えた画像形成装置において、前記制御部は、装置に着脱可能に接続された外部記憶媒体と前記内部記録媒体との間で一方に記憶されたデータに基づいて他方のデータを書き換える書換処理部と、前記外部記憶媒体が装置に接続されているか否か識別する識別処理部と、電源供給の回復時に前記外部記憶媒体が接続されていると識別されて前記外部記憶媒体から前記内部記憶媒体への書換処理が完了していないと判定された場合に、前記内部記憶媒体への書換処理を完了するように前記書換処理部を制御する回復処理部とを備えている画像形成装置。
【請求項2】
前記識別処理部は、前記外部記憶媒体が接続されている場合に前記外部記憶媒体に前記内部記憶媒体への書換処理するためのデータが記憶されているか否かを識別し、前記外部記憶媒体が接続されていないか又は前記外部記憶媒体に前記内部記憶媒体への書換処理のためのデータが記憶されていないと前記識別処理部が識別した場合に、識別結果を通知する通知処理部を備えている請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記回復処理部は、前記外部記憶媒体が接続されていないと識別された場合に、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて前記内部記憶媒体への書換処理を完了するように前記書換処理部を制御する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記回復処理部は、前記外部記憶媒体が接続されていないと識別された後に前記外部記憶媒体が接続されたと識別された場合に前記内部記憶媒体への書換処理を完了するように前記書換処理部を制御する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
少なくとも内部記録媒体を有する記憶部と、前記記憶部に記憶されたデータに基づいて画像形成処理を行う制御部とを備えた画像形成装置における画像処理方法であって、装置に着脱可能に接続された外部記憶媒体と前記内部記録媒体との間で一方に記憶されたデータに基づいて他方のデータを書き換える書換処理工程と、前記外部記憶媒体が装置に接続されているか否か識別する識別処理工程と、電源供給の回復時に前記外部記憶媒体が接続されていると識別されて前記外部記憶媒体から前記内部記憶媒体への書換処理が完了していないと判定された場合に、前記内部記憶媒体への書換処理を完了するように前記書換処理部を制御する回復処理工程とを有する画像形成装置における画像処理方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−152963(P2012−152963A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12379(P2011−12379)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】