説明

画像形成装置及び発注支援システム

【課題】消耗品の発注処理の手間を軽減しつつ、適切な時期に消耗品を発注する。
【解決手段】
トナーニアエンプティ検出部30がトナーニアエンプティ状態を検出した場合に、その検出情報をサービスマン宛に電子メールで通知する通知部31と、該通知に対応する発注コンテンツ505a内ファイルのURLを、NIC18を介して受信する電子メールクライアント部32と、操作パネルの指示に応答して、該URLにユーザIDを付与してアクセスし、該ユーザIDに対応したWebページを、該NIC18を介して受信し、この内容をタッチパネル20に表示するWebブラウザ部33と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コピー、プリント又はファクシミリ等の機能を備えた画像形成装置に係り、特に、ネットワークを介して消耗品を発注する画像形成装置及び発注支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置には、印刷用紙及びトナー等の消耗品が用いられている。
【0003】
一般に、消耗品を発注するときには、発注書を作成し、作成した発注書を、メーカ又は消耗品の取扱店に発送するようになっている。
【0004】
一方、下記特許文献1では、消耗品の残量が所定量に達したときに、発注画面を操作パネルに表示し、ユーザによる消耗品の選択に従って、ネットワークを介し、該消耗品を発注する画像形成装置が開示されている。
【特許文献1】特開2003−187124号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の発明では、使用者が発注画面において消耗品の残量が少ないことを知り得ても、発注依頼が遅くなる場合や、その依頼自体を忘れる場合ある。このような場合、サービスマンにはユーザの消耗品の残量が少ないことを把握できず、適切な時期に発注処理が完了しないおそれがある。
【0006】
また、上記特許文献1の図3及び図6に示すように、1回の発注処理で発注画面を2回も表示し、発注する消耗品を選択させる等ユーザの意思を複数回問う構成であるので、発注処理に手間がかかる。
【0007】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、消耗品の発注処理の手間を軽減しつつ、適切な時期に消耗品を発注可能な画像形成装置及び発注支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による画像形成装置の第1態様では、
リモートコンピュータにインターネットを介して結合される通信手段と、消耗品残量検出手段と、指示入力手段と、表示手段と、を備える画像形成装置において、
該消耗品残量検出手段が消耗品の残量を検出した場合に、その検出情報を、該通信手段を介し、該リモートコンピュータに通知する残量通知手段と、
該通知に対応する消耗品発注WebページのURLを、該通信手段を介して受信する受信手段と、
該指示入力手段の指示に応答して、該URLにアクセスし、該消耗品発注Webページを、該通信手段を介して受信し、この内容を該表示手段に表示するWeb制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明による画像形成装置の第2態様では、
該残量通知手段は、該検出情報とともに、ユーザ識別情報を通知し、
該受信手段は、該ユーザ識別情報を含んだ、消耗品発注WebページのURLを受信し、
該Web制御手段は、該ユーザ識別情報に対応した消耗品発注Webページを受信する、
ことを特徴とする。
【0010】
本発明による画像形成装置の第3態様では、
該Web制御手段は、該URLにアクセスする際のHTTPリクエスト内に、ユーザ識別情報を付与し、該ユーザ識別情報に対応した消耗品発注Webページを受信する、
ことを特徴とする。
【0011】
本発明による画像形成装置の第4態様では、
該残量通知手段は、該検出情報とともに、該消耗品の識別情報を含んだ機器情報を通知する、
ことを特徴とする。
【0012】
本発明による画像形成装置の第5態様では、
該残量通知手段は、該検出情報を電子メールで通知し、
該受信手段は、該URLを電子メールで受信する、
ことを特徴とする。
【0013】
本発明による画像形成装置の第6態様では、
該消耗品は、トナー又はインクであり、
該消耗品残量検出手段は、該消耗品のニアエンプティ検出手段である、
ことを特徴とする。
【0014】
本発明による発注支援システムの第7態様では、
上記いずれか1つに記載の画像形成装置と、該リモートコンピュータとを含んだ発注支援システムであって、
該リモートコンピュータは、
該インターネットに結合される通信手段と、
消耗品識別情報と、消耗品発注WebページのURLとが対応付けられて格納される第1記憶手段と、
該第1記憶手段を制御して、該通信手段が受信した該残量通知手段の通知に含まれる消耗品識別情報に対応した消耗品発注WebページのURLを検索する検索手段と、
該検索手段により取得した消耗品発注WebページのURLを、該通信手段を介して該画像形成装置に送信するURL通知手段と、
を備える、
ことを特徴とする。
【0015】
本発明による画像形成装置の第8態様では、
該URL通知手段は、該取得した消耗品発注WebページのURLに、該残量通知手段の通知に含まれるユーザ識別情報を付与し、これを送信する、
ことを特徴とする。
【0016】
本発明による発注支援システムの第9態様では、
該リモートコンピュータはさらに、
複数種の発注コンテンツが格納される第2記憶手段と、
画像形成装置ユーザの個人情報が格納される第3記憶手段と、
該Web制御手段のHTTPリクエストに応答して、該第2記憶手段及び第3記憶手段を制御し、該HTTPリクエストに対応した発注コンテンツ及び個人情報を取得し、これらに基づき該消耗品発注Webページを作成し、これを含んだHTTPレスポンスを、該画像形成装置に送信するサーバ手段と、
を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
上記第1態様の構成によれば、「該消耗品残量検出手段が消耗品の残量を検出した場合に、その検出情報を、該通信手段を介し、該リモートコンピュータに通知する残量通知手段と、該通知に対応する消耗品発注WebページのURLを、該通信手段を介して受信する受信手段と、該指示入力手段の指示に応答して、該URLにアクセスし、該消耗品発注Webページを、該通信手段を介して受信し、この内容を該表示手段に表示するWeb制御手段と」を備えるので、例えば図10に示すようなURLを押下することで容易に発注処理を開始することができ、またURLを押下しない場合であっても、消耗品の残量が所定量に達していることを、リモートコンピュータを操作するサービスマンが把握して電話等でユーザに発注を促すことができ、もって消耗品の発注処理の手間を軽減しつつ、適切な時期に消耗品を発注可能であるという効果を奏する。
【0018】
上記第2態様の構成によれば、「該残量通知手段は、該検出情報とともに、ユーザ識別情報を通知し、該受信手段は、該ユーザ識別情報を含んだ、消耗品発注WebページのURLを受信し、該Web制御手段は、該ユーザ識別情報に対応した消耗品発注Webページを受信する」ので、予めユーザの個人情報が入力された消耗品発注Webページの内容を表示手段に表示することができ、もって消耗品の発注処理の手間を軽減することができるという効果を奏する。
【0019】
上記第3態様の構成によれば、「該Web制御手段は、該URLにアクセスする際のHTTPリクエスト内に、ユーザ識別情報を付与し、該ユーザ識別情報に対応した消耗品発注Webページを受信する」ので、上記第2態様と同様で、例えば図12に示すように、予めユーザの個人情報が入力された消耗品発注Webページの内容を表示手段に表示することができ、もって消耗品の発注処理の手間を軽減することができるという効果を奏する。
【0020】
上記第4態様の構成によれば、「該残量通知手段は、該検出情報とともに、該消耗品の識別情報を含んだ機器情報を通知する」ので、受信手段は、例えば図8に示すように、該識別情報に適したWebページのURLを受信することができるという効果を奏する。なお、この場合、図12に示すような消耗品発注Webページでは、既に発注する消耗品が指定されており、ユーザによる消耗品の選択を必要としないので、消耗品の発注処理の手間を軽減することができるという効果を奏する。
【0021】
上記第5態様の構成によれば、「該残量通知手段は、該検出情報を電子メールで通知し、該受信手段は、該URLを電子メールで受信する」ので、電子メールという汎用性が高く簡便な方法で検出情報を通知することができ、もって消耗品の発注処理の手間を軽減することができるという効果を奏する。
【0022】
上記第6態様の構成によれば、「該消耗品は、トナー又はインクであり、該消耗品残量検出手段は、該消耗品のニアエンプティ検出手段である」ので、一般的に発注頻度が高いトナー又はインクについて、ニアエンプティ状態をサービスマンが確実に把握できるという効果を奏する。
【0023】
本発明の他の目的、構成及び効果は以下の説明から明らかになる。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明の実施例1に係わる発注支援システムの概略構成を示す図である。
[1]発注支援システムの概略構成
このシステム5は、複数台の画像形成装置10と、メールサーバ400と、発注管理装置500と、がそれぞれインターネット300を介して結合されて構成されている。
【0025】
各画像形成装置10は、消耗品残量検出手段を備えた、プリンタ、複写機、ファックス、又はこれらの複合機であり、消耗品が所定の残量に達した場合に、その検出情報をユーザ又はサービスマンに通知することができる。
【0026】
メールサーバ400は、公知のSMTPサーバとPOPサーバの両者を含んで構成される。このメールサーバ400は、各画像形成装置10からの電子メールを収集し、配信要求があった場合にこの電子メールを発注管理装置500に配信する。
【0027】
発注管理装置500は、サービスマンが所有するコンピュータであり、各画像形成装置10からの電子メールを受信し、その内容を表示装置に表示させる。
[2]画像形成装置10のハードウェア構成
図2は、本発明の実施例1に係わる画像形成装置10のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。以下では、上記複数台の画像形成装置10のうち、1台の構成について説明する。
【0028】
画像形成装置10には、MPU11にインタフェース12を介してEEPROM13E1、EEPROM13E2、DRAM13D、HDD14、操作パネル15、スキャナ16S、プリンタ16P、センサ群17、NIC18が結合されている。図2では、簡単化のため、複数のインタフェースを一つのブロックで示している。
【0029】
EEPROM13E1及び13E2は、例えばフラッシュメモリである。EEPROM13E1には、BIOS(Basic Input Output System)が格納されている。EEPROM13E2には、オペレーティングシステム(OS)、OSの上層で動作する各種プログラム及びOSの下層で動作する各種デバイスドライバ及び各種設定値が格納されている。DRAM13Dはワークエリア用であり、HDD14はデータ格納用である。
【0030】
操作パネル15は、設定値又は指示を入力し、設定画面や状態などを表示させるためのものであり、図3に示すように、タッチパネル20と、各種ハードウェアキー21の組合せで構成されている。
【0031】
スキャナ16Sは、スキャン又はコピーでの画像入力に用いられる。プリンタ16Pは、プリントエンジン、定着器並びに用紙の給紙部、搬送部及び排紙部を備え、不図示の画像メモリに格納される画像データに基づいてプリントエンジンの感光体ドラムに静電潜像を形成し、これをトナーで現像し、用紙に転写し定着させた後に排紙する。
【0032】
センサ群17は、トナーニアエンプティ検出センサ等複数個のセンサを含んで構成される。
【0033】
NIC18は、Network Interface Cardの略称であり、ケーブル又は無線の通信媒体を介してインターネット300に結合され、インターネット300上にあるメールサーバ400と通信する。
[3]発注管理装置500のハードウェア構成
図4は、図1に示す発注管理装置500のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
【0034】
発注管理装置500では、MPU501にインタフェース502を介して、RAM503、ROM504、HDD505、対話型入力装置506、表示装置507、及びNIC508が結合されている。図4では、簡単化のため、複数の基本的なインタフェースを1つのブロックで示している。
【0035】
RAM503は、主メモリ用である。ROM504には、ブートストラップ及びBIOSが格納されている。HDD505には、OS、各種アプリケーション及び各種デバイスドライバが格納されている。
【0036】
対話型入力装置506は、ユーザの入力を受け取るものであり、例えばキーボードやポインティングデバイスなどである。表示装置507は、画面上に文字又は画像を表示するためのものである。
【0037】
NIC508は、ケーブル又は無線の通信媒体を介してインターネット300に結合され、インターネット300上にあるメールサーバ400と通信する。
[4]発注支援システムの主要部構成
図5は、図1に示す発注支援システム5の機能ブロック図である。
【0038】
まず、画像形成装置10について説明する。
【0039】
画像形成装置10は、操作パネル15及びNIC18の他、トナーニアエンプティ検出部30と、通知部31と、電子メールクライアント部32と、Webブラウザ部33と、を有する。
【0040】
トナーニアエンプティ検出部30は、上記MPU11、DRAM13D、所定のプログラムが格納されたEEPROM13E2及びトナーニアエンプティ検出センサ17を含んで構成され、例えばブラックトナーの残量が所定量に達した場合に、これを検出し、通知部31を起動する。
【0041】
通知部31は、上記MPU11、DRAM13D、及び所定のプログラムが格納されたEEPROM13E2を含んで構成され、トナーニアエンプティ検出部30による起動に応答して、操作パネル15のタッチパネル20上に、ブラックトナーがニアエンプティ状態であることを表示するとともに(図3参照)、以下の処理を行う。
【0042】
図6は、本実施例1に係る通知部31の一部動作フローチャートである。以下、括弧内は図中のステップ識別符号を示す。
【0043】
(S1)電子メールクライアント部32を起動する。
【0044】
(S2)電子メールの本文と題名を記載する。例えば、題名にはニアエンプティ状態であることが記載され、本文には、画像形成装置10の機種名と、ブラックトナーの識別コードと、該トナーがニアエンプティ状態である旨と、を含んだ検出情報を記載する。
【0045】
(S3)発注管理装置500を所有するサービスマンを宛先として入力する。
【0046】
(S4)この電子メールを、電子メールクライアント部32及びNIC18を介してメールサーバ400に送信する。
【0047】
図5に戻って、電子メールクライアント部32は、上記MPU11、DRAM13D及びメールソフトが格納されたEEPROM13E2を含んで構成され、NIC18を介し、メールサーバ400からサービスマン宛の電子メールを受信し、これを受信フォルダ510に格納する。
【0048】
Webブラウザ部33は、上記MPU11、DRAM13D及びインターネットエクスプローラなどのWebブラウザが格納されたEEPROM13E2を含んで構成され、発注管理装置500からのWebページ等をタッチパネル20に表示する。
【0049】
次に、発注管理装置500について説明する。
【0050】
発注管理装置500は、上記NIC508及びHDD505の他に、制御部510と、DBMS511と、を主に備える。
【0051】
HDD505には、発注コンテンツ505aと、データベース505bとが格納され、発注コンテンツ505aには、HTMLファイルの集合と、各HTMLファイルにリンクされ又はWebアプリケーションプログラムでリンクされる画像ファイルが含まれている。データベース505bには、顧客管理テーブル512と、URL参照テーブル513と、が含まれる。
【0052】
図7は、顧客管理テーブル512の説明図である。このテーブル512には、ユーザID、機種名、氏名、住所、電話番号、E−mail、などのユーザの個人情報が含まれる。
図8は、URL参照テーブル513の説明図である。このテーブル513には、消耗品名と、消耗品識別コードと、URLと、がそれぞれ対応付けられて予め格納されている。また、このURLは、発注コンテンツ505aの各HTMLファイル名と対応している
図5に戻って、制御部510は、上記MPU501及びRAM503のハードウェアと、不図示のOS、Webサーバ510a及び電子メールクライアント510bのソフトウェアと、を含んで構成され、NIC508、DBMS511及びHDD505に結合される。
【0053】
制御部510は、クライアント(画像形成装置10)からの要求(ブラウザからの要求)に応じて、コンテンツ505a中のファイルをクライアント10へ送信(ブラウザへ送信)し、又は、DBMS511を介しデータベース505bをアクセスし、そのデータを用いて、コンテンツ505a中のファイルを選択し又はコンテンツ505a中のファイルを用いてHTMファイルを作成し、クライアント10へ送信する。
【0054】
DBMS511は、データベース管理システムの略称であり、制御部510及びHDD505に結合される。
[5]発注支援システム5の動作
図9は、図5に示す発注支援システム5の各機能部間を矢印付線で結んで、ブラックトナーがニアエンプティ状態になった時の実行フローを示す図である。以下、括弧内は図中のステップ識別符号を示す。
【0055】
(S10)トナーニアエンプティ検出部30は、ブラックトナーがニアエンプティ状態になったことを検出して、通知部31を起動する。
【0056】
(S11)通知部31は、これに応答して、タッチパネル20上に、ブラックトナーがニアエンプティ状態であることを表示する(図3参照)。
【0057】
(S12〜14)通知部31は、上記で説明した図6に示す処理を行い、画像形成装置10の機種名と、そのトナーの識別コードと、該トナーがニアエンプティ状態である旨とを含んだ検出情報を有する電子メールを、発注管理装置500を操作するサービスマンを宛先としてメールサーバ400に送信する。
【0058】
(S15)制御部510は、NIC508及びメールサーバ400を介し、画像形成装置10からサービスマン宛の電子メールを受信する。
【0059】
(S16)制御部510は、DBMS511を介し、データベース505bをアクセスし、URL参照テーブル513を取得する。制御部510は、このテーブル513を検索して、受信した電子メールに含まれる消耗品識別コードに対応するURLを取得する(例えば、http://www.kyoceramita.co.jp/order/toner-typeA)。
【0060】
(S17)制御部510は、上記取得したURLを含み、画像形成装置ユーザを宛先とした電子メールを作成し、これを、NIC508を介し、メールサーバ400に送信する。
【0061】
(S18)電子メールクライアント部32は、NIC18及びメールサーバ400を介して、発注管理装置500からユーザ宛の電子メールを受信する。
【0062】
(S19)電子メールクライアント部32は、電子メール本文の内容を、タッチパネル20に表示する。図10は、電子メール本文の内容が表示されたタッチパネル20の説明図である。このパネル20には、上記URLが表示されている。
【0063】
図11は、図5に示す発注支援システム5の各機能部間を矢印付線で結んで、上記URLがパネル20上で押下された時の実行フローを示す図である。以下、括弧内は図中のステップ識別符号を示す。
【0064】
(S20)上記URLを、ユーザがパネル20上で押下すると、タッチパネル20はこれに応答して、Webブラウザ部33を起動し、上記URLを渡す。
【0065】
(S21)Webブラウザ部33は、まず「www.kyoceramita.co.jp」という名前のWebサーバ510aと接続し、HTTPリクエストを組み立てる。この際、上記URLの後ろに、クエリ文字列としてユーザIDが付与され、HTTPリクエスト内のURLは、例えば、http://www.kyoceramita.co.jp/order/toner-typeA/UserID=0cedf04xとなる。Webブラウザ部33は、NIC18を介して、このHTTPリクエストをWebサーバ510aに送信する。
【0066】
(S22)Webサーバ510aを含んだ制御部510は、上記HTTPリクエストを受信した場合、まず、DBMS511を介し、データベース505bにアクセスし、顧客管理テーブル512を取得する。次に、顧客管理テーブル512から受信したHTTPリクエストに含まれるクエリ文字列UserID=0cedf04xに対応する、顧客情報を取得する。
【0067】
(S23)制御部510は、発注コンテンツ505aから、上記HTTPリクエストに対応するファイルを取得し、これと上記顧客情報と用いてHTMLファイル(消耗品発注Webページ)を作成する。
【0068】
(S24)制御部510は、作成したHTMLファイルをHTTPレスポンスに含め、NIC508を介し、Webブラウザ部33へ送信する。
【0069】
(S25)Webブラウザ部33は、NIC18を介しHTTPレスポンスを受信し、これを解釈して、HTMLファイルの内容を、タッチパネル20に表示する。
【0070】
図12は、タッチパネル20に表示される消耗品発注Webページの説明図である。この図に示すように、本実施例1では、消耗品名(発注対象名)や発送先情報を入力する必要がない。
[6]実施例1の発明の効果
本実施例1によれば、トナーニアエンプティ検出部30がトナーニアエンプティ状態を検出した場合に、その検出情報をサービスマン宛に電子メールで通知する通知部31と、該通知に対応する発注コンテンツ505aのURLを、NIC18を介して受信する電子メールクライアント部32と、操作パネル15の指示に応答して、該URLにユーザIDを付与してアクセスし、該ユーザIDに対応したWebページを、該NIC18を介して受信し、この内容をタッチパネル20に表示するWebブラウザ部33と」を備えるので、例えば図10に示すようなURLを押下することで容易に発注処理を開始することができ、またURLを押下しない場合であっても、消耗品の残量が所定量に達していることをサービスマンが電子メールで把握してユーザに発注を促すことができ、もって消耗品の発注処理の手間を軽減しつつ、適切な時期に消耗品を発注可能であるという効果を奏する。
【0071】
また、図12に示すように予め個人情報が入力された消耗品発注Webページの内容をタッチパネル20に表示することができ、もって消耗品の発注処理の手間を軽減することができるという効果を奏する。さらに、この消耗品発注Webページでは、既に発注する消耗品が指定されており、ユーザによる消耗品の選択を必要としない。
【0072】
さらに、図8に示すように電子メールクライアント部32は、消耗品識別コードに適した消耗品発注WebページのURLを受信することができるという効果を奏する。
[7]実施例1の発明の変形例
なお、上述した本発明の実施例1は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱することなしに、様々な変形が可能である。以下に、その変形の一部を例示する。
【0073】
本発明に係る消耗品は、トナーに限られず、インク、用紙又はステープル等であってもよい。
【0074】
また、通知部31が検出情報を送信する方法は電子メールに限られず、SNMP(Simple Network Management Protocol)又はSOAP(Simple Object Access Protocol)などの他のプロトコルを用いて送信するようにしてもよい。
【0075】
さらに、図9において、通知部31は、検出情報とともにユーザIDと機種名又は消耗品識別コードを送信し(ステップS10に対応)、制御部510は、ゲットメソッドのクエリ文字列としてこれらユーザID等を付与したURLを送信する(ステップS17に対応)構成であってもよい。この場合、図11のステップS21において、Webブラウザ部33はURLにユーザIDを付与する必要はない。
【0076】
さらにまた、図11のステップS21で、Webブラウザ部33は、URLの後ろに、クエリ文字列としてユーザIDを付与する構成を説明したが、ユーザIDの他にも機種名又はトナーの識別コードを付与してもよく、また、クエリ文字列として付与せず、ポストメソッドを用いてHTTPリクエストメッセージのリクエストボディでユーザID等を送信する構成であってもよい。
【0077】
さらに、メールサーバ400は、発注管理装置500に含まれる構成であってもよい。
【0078】
さらにまた、画像形成装置10及び発注管理装置500は、上述したリソース以外のリソースを含んでいてもよく、或いは、上記したリソースのうちの一部が含まれていなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施例1に係わる発注支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例1に係わる画像形成装置のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
【図3】図2に示す操作パネルの平面図である。
【図4】図1に示す発注管理装置のハードウェア構成を示す概略ブロック図である。
【図5】図1に示す発注支援システムの機能ブロック図である。
【図6】図5に示す通知部の一部動作フローチャートである。
【図7】顧客管理テーブルの説明図である。
【図8】URL参照テーブルの説明図である。
【図9】図5に示す発注支援システムの各機能部間を矢印付線で結んで、ブラックトナーがニアエンプティ状態になった時の実行フローを示す図である。
【図10】電子メール本文の内容が表示されたタッチパネル20の説明図である。
【図11】図5に示す発注支援システム5の各機能部間を矢印付線で結んで、上記URLがパネル上で押下された時の実行フローを示す図である。
【図12】タッチパネルに表示される消耗品発注Webページの説明図である。
【符号の説明】
【0080】
5 発注支援システム
10 画像形成装置
300 インターネット
400 メールサーバ
500 発注管理装置
11 MPU
12 インタフェース
13E1 EEPROM
13E2 EEPROM
13D DRAM
14 HDD
15 操作パネル
16S スキャナ
16P プリンタ
17 画像メモリ
18 NIC
30 トナーニアエンプティ検出部
31 通知部
32 電子メールクライアント部
33 Webブラウザ部
501 MPU
502 インタフェース
503 RAM
504 ROM
505 HDD
505a 発注コンテンツ
505b データベース
506 対話型入力装置
507 表示装置
508 NIC
510 制御部
510a Webサーバ
510b 電子メールクライアント
511 DBMS
512 顧客管理テーブル
513 URL参照テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモートコンピュータにインターネットを介して結合される通信手段と、消耗品残量検出手段と、指示入力手段と、表示手段と、を備える画像形成装置において、
該消耗品残量検出手段が消耗品の残量を検出した場合に、その検出情報を、該通信手段を介し、該リモートコンピュータに通知する残量通知手段と、
該通知に対応する消耗品発注WebページのURLを、該通信手段を介して受信する受信手段と、
該指示入力手段の指示に応答して、該URLにアクセスし、該消耗品発注Webページを、該通信手段を介して受信し、この内容を該表示手段に表示するWeb制御手段と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
該残量通知手段は、該検出情報とともに、ユーザ識別情報を通知し、
該受信手段は、該ユーザ識別情報を含んだ、消耗品発注WebページのURLを受信し、
該Web制御手段は、該ユーザ識別情報に対応した消耗品発注Webページを受信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
該Web制御手段は、該URLにアクセスする際のHTTPリクエスト内に、ユーザ識別情報を付与し、該ユーザ識別情報に対応した消耗品発注Webページを受信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
該残量通知手段は、該検出情報とともに、該消耗品の識別情報を含んだ機器情報を通知する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項5】
該残量通知手段は、該検出情報を電子メールで通知し、
該受信手段は、該URLを電子メールで受信する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項6】
該消耗品は、トナー又はインクであり、
該消耗品残量検出手段は、該消耗品のニアエンプティ検出手段である、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項7】
請求項4乃至6のいずれか1つに記載の画像形成装置と、該リモートコンピュータとを含んだ発注支援システムであって、
該リモートコンピュータは、
該インターネットに結合される通信手段と、
消耗品識別情報と、消耗品発注WebページのURLとが対応付けられて格納される第1記憶手段と、
該第1記憶手段を制御して、該通信手段が受信した該残量通知手段の通知に含まれる消耗品識別情報に対応した消耗品発注WebページのURLを検索する検索手段と、
該検索手段により取得した消耗品発注WebページのURLを、該通信手段を介して該画像形成装置に送信するURL通知手段と、
を備える、
ことを特徴とする発注支援システム。
【請求項8】
該URL通知手段は、該取得した消耗品発注WebページのURLに、該残量通知手段の通知に含まれるユーザ識別情報を付与し、これを送信する、
ことを特徴とする請求項7に記載の発注支援システム。
【請求項9】
該リモートコンピュータはさらに、
複数種の発注コンテンツが格納される第2記憶手段と、
画像形成装置ユーザの個人情報が格納される第3記憶手段と、
該Web制御手段のHTTPリクエストに応答して、該第2記憶手段及び第3記憶手段を制御し、該HTTPリクエストに対応した発注コンテンツ及び個人情報を取得し、これらに基づき該消耗品発注Webページを作成し、これを含んだHTTPレスポンスを、該画像形成装置に送信するサーバ手段と、
を備える、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の発注支援システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2010−55357(P2010−55357A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−219348(P2008−219348)
【出願日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】