説明

画像形成装置

【課題】 除去性能が高くかつ長期にわたって維持され、除去された異物がローラの近傍にそのまま滞留して再び飛散し浮遊することが防止され、かつ小型で低コストの異物除去手段を備え、また異物除去に関わるメンテナンスが容易化された画像形成装置を提供する。
【解決手段】 用紙を搬送するローラ対を有する画像形成装置において、前記ローラ対の少なくとも一方のローラにらせん状の溝を形成するとともに、前記らせん状の溝を形成したローラの全長にわたって外周に当接する当接部材を設けるか、または用紙を搬送するローラ対と前記ローラ対の少なくとも一方に当接してクリーニングするクリーニングローラとを有する画像形成装置において、前記クリーニングローラにらせん状の溝を形成するとともに、前記らせん状の溝を形成したクリーニングローラの全長にわたって外周に当接する当接部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複写機、プリンタ等の画像形成装置に関し、特に、紙粉等の異物除去手段を有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やプリンタ及びインクジェットプリンタ等の画像形成装置においては、画像形成を行う記録紙や読みとり原稿といった用紙を搬送するローラ対を数多く有するものが多い。
【0003】
これらの記録紙や原稿などの用紙には、用紙の切断端に付着した切り屑などの紙粉や室内に浮遊するゴミなどの異物が付着し易く、このような異物がローラ対のそれぞれのローラに転写される。異物が用紙からローラに転写されると、そのローラより下流の工程に対しては一時的に異物の流入が抑制されるが、ローラに転写された異物が増加すると、異物がローラから用紙に再び転写したり、ローラから画像形成装置の内部の空間に再び飛散し浮遊して画像形成装置の他の部分に付着する。
【0004】
このようなローラが、画像形成装置の内部でも特に画像の形成上画質に大きな影響を与える重要な箇所に用いられる場合、上記のような理由でローラが汚れると、画像形成装置によって得られた画像の画質の低下を招く。
【0005】
たとえば、電子写真式の画像形成装置では、感光体の表面は極めて高い精度で仕上げられていて、異物の付着により損傷や画質の低下という問題を生じ易い。また、異物がトナーに混入すると画質の低下や感光体ドラムの損傷にもつながる。特にローラ対が感光体ドラムから記録紙への転写領域の近傍特に上流側に配置されている場合、ローラから飛散し浮遊して転写領域の近傍に運ばれる異物や、記録紙に転写されて下流方向に運ばれる異物の影響は大きい。
【0006】
そこで、画像形成装置の画質を維持するためにローラに付着した異物を除去する様々な工夫が行われてきた。
【0007】
その例として、電子写真式の画像形成装置の感光体ドラムの上流側に配置されて用紙を給送する給送ローラと、給送ローラの外周面上に配置された異物除去手段とを有する画像形成装置が提案されている。異物除去手段は給送ローラの外周面に付着した異物を除去する除去部材と、除去した異物を貯留するための空間を形成する部材を備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】
また、給紙部から転写部へ至る搬送経路上に一対の給送ローラが配置され、前記一対の給送ローラのうち被転写面側のローラを比誘電率が4.0以下の材質で構成している画像形成装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。この構成によって、用紙が、この給送ローラを通過する際、給送ローラと用紙に含まれる紙紛とが摩擦することにより紙紛は正極性に、給送ローラは負極性に帯電する。このため、正極性をもつ紙粉は負の極性を持つ被転写面側のローラに吸引される。したがって、紙粉は用紙から解離して給送ローラに吸着され、用紙に付着した紙紛を転写部に至る以前に確実に除去することができる。
【0009】
また原稿読みとり装置を備えた画像形成装置において、原稿に付着した紙粉等のゴミを清掃する手段を設けて、清掃手段の下流側に位置するローラの汚れを防止する工夫も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2000−313540号公報
【特許文献2】特開2002−154699号公報
【特許文献3】特開2002−354193号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置においては、除去した異物を貯留するための空間が異物を除去する給送ローラのすぐ近傍に設けられているため、長期間にわたり異物が給送ローラの近傍に滞留し易い構造になっており、異物が再び飛散し浮遊するという問題を生じ易いものであった。また、異物を貯留する空間は給送ローラの全長にわたって設けることが必要になり、装置の小型化を困難にするとともに、メンテナンスに要する時間の増大につながる。
【0011】
特許文献2に記載の画像形成装置においては、ローラ対の一方のローラの材質の比誘電率特性に制限が生じ、また前記ローラに誘電特性によって吸着された異物は異物除去手段によっても容易に除去できない恐れがある。また異物除去手段はローラの全長にわたって別部材を設けることになり、装置の大型化とコスト高を招く。
【0012】
特許文献3に記載の画像読取装置においては、原稿面を清掃するための清掃手段をローラとは別途にローラの全長にわたって設けることが必要になり特許文献2と同様の問題を生じる。特に清掃手段からごみを回収する手段としてあるいは清掃手段としてファンを用いる場合は、さらに装置の大型化とコスト高を招くことにつながる。
【0013】
本発明は上記の問題点を解消するために、以下の課題の解決を図ることを目的とするものである。すなわち、
第1の課題として、除去性能が高くかつ除去性能が長期にわたって維持される異物除去手段を有する画像形成装置を提供する。
【0014】
第2の課題として除去された異物がローラの近傍にそのまま滞留することを防ぎ再び飛散し浮遊することが防止された異物除去手段を有する画像形成装置を提供する。第1及び第2の課題を解決することにより、画像形成装置に備えられたローラ対やその近傍の重要構成要素の損傷を防止すると共に、画質が長期にわたって維持される。
【0015】
第3の課題として、小型で低コストの異物除去手段を有する画像形成装置を提供する。
【0016】
第4の課題として、異物除去対策に関わるメンテナンスを容易に行うことが可能な画像形成装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的は以下の構成によって達成することができる。
【0018】
(請求項1)
用紙を搬送するローラ対を有する画像形成装置において、
前記ローラ対の少なくとも一方のローラにらせん状の溝を形成するとともに、
前記らせん状の溝を形成したローラの外周に当接する当接部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【0019】
(請求項2)
前記らせん状の溝を形成したローラの端部に前記らせん状の溝によって移送された異物を回収する回収手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【0020】
(請求項3)
前記らせん状の溝は、互いに逆の方向に形成された複数のらせん状の溝であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【0021】
(請求項4)
前記ローラ対は電子写真式画像形成装置に用いられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0022】
(請求項5)
前記ローラ対は電子写真式画像形成装置の転写領域に用紙を搬送するレジストローラ対であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【0023】
(請求項6)
前記ローラ対は原稿読みとり装置に用いられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0024】
(請求項7)
用紙を搬送するローラ対と前記ローラ対の少なくとも一方に当接してクリーニングするクリーニングローラとを有する画像形成装置において、
前記クリーニングローラにらせん状の溝を形成するとともに、
前記らせん状の溝を形成したクリーニングローラの外周に当接する当接部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【0025】
(請求項8)
前記クリーニングローラの端部に前記らせん状の溝によって移送された異物を回収する回収手段を設けたことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【0026】
(請求項9)
前記らせん状の溝は、互いに逆の方向に形成された複数のらせん状の溝であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【0027】
(請求項10)
前記ローラ対は電子写真式画像形成装置に用いられることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0028】
(請求項11)
前記ローラ対は電子写真式画像形成装置の転写領域に用紙を搬送するレジストローラ対であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【0029】
(請求項12)
前記ローラ対は原稿読みとり装置に用いられることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【発明の効果】
【0030】
請求項1の発明によれば、回転するローラに設けられたらせん状の溝により異物を捕集し、ローラとそれに当接する当接部材により、異物がローラの回転軸方向すなわちローラの長さ方向に移送されることで、除去性能が高くかつ除去性能が長期にわたって維持される異物除去手段を有する画像形成装置が提供される。また除去された異物がローラの近傍にそのまま滞留することが防止される。元々装置に備えられたローラに溝を設けるので、循環手段として別途部材を要しないので、小型で低コストの異物除去手段が提供される。
【0031】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、らせん状の溝によって移送された異物をローラの端部に設けた回収手段によって回収するので、異物が飛散し浮遊することが防止され、メンテナンスが容易になる。また回収手段はローラの全長にわたり設ける必要がなく、ローラの端部に移送された異物を回収すれば良いので、回収手段は寸法が小さいもので済む。従って小型で低コストでかつメンテナンスの容易な異物除去手段を有する画像形成装置が提供される。
【0032】
請求項3の発明によれば、請求項2の発明において、らせん状の溝が互いに逆の方向に形成された複数のらせん状の溝であることにより、異物を移送する方向が二つの方向になり、ローラの端部まで移送される距離が短くて済む。
【0033】
請求項4の発明によれば請求項1乃至3に係る発明を、電子写真式画像形成装置に用いることにより、用いられる感光体ドラムや感光体ドラムをクリーニングする手段の損傷が防止され、特に顕著な効果が発揮される。
【0034】
請求項5の発明によれば、請求項4の発明において、電子写真式画像形成装置の転写領域に用紙を搬送するレジストローラ対に本発明を用いることにより、画像形成上画質に対する影響の大きい転写領域すなわち用紙が感光体ドラムから画像を転写される領域に異物が達することが防止され、さらに顕著な効果が発揮される。
【0035】
請求項6の発明によれば、請求項1乃至3の発明において、原稿読み取り装置のローラに本発明を用いることにより、読みとられる原稿としての用紙から効率良く異物が除去され、また異物が読みとり位置に付着することが防止されるので、読みとられる画像をより正確に画像データ化することが可能になる。
【0036】
請求項7の発明によれば、用紙を搬送するローラ対に用紙から異物が転写され、ローラ対の少なくとも一方に当接するらせん状の溝を形成したクリーニングローラとそれに当接する当接部材が、請求項1の発明においてらせん状の溝を形成したクリーニングローラとそれに当接する当接部材がなした作用と同様の作用で、用紙を搬送するローラ対の少なくとも一方から異物を効率良く除去する異物除去手段を有する画像形成装置が提供される。
【0037】
請求項8の発明によれば請求項7の発明において、クリーニングローラのらせん状の溝によって移送された異物をクリーニングローラの端部に設けた回収手段によって回収するので、異物が飛散し浮遊することが防止され、メンテナンスが容易になる。また回収手段はクリーニングローラの全長にわたり設ける必要がなく、クリーニングローラの端部に移送された異物を回収すれば良いので、回収手段は寸法が小さいもので済む。従って小型で低コストでかつメンテナンスの容易な異物除去手段を有する画像形成装置が提供される。
【0038】
請求項9の発明によれば、請求項8の発明において、らせん状の溝が互いに逆の方向に形成された複数のらせん状の溝であることにより、異物を移送する方向が二つの方向になり、クリーニングローラの端部まで移送される距離が短くて済む。
【0039】
請求項10の発明によれば請求項7乃至9に係る発明を、電子写真式画像形成装置に用いることにより、用いられる感光体ドラムや感光体ドラムをクリーニングする手段の損傷が防止され、特に顕著な効果が発揮される。
【0040】
請求項11の発明によれば、請求項10の発明において、電子写真式画像形成装置の転写領域に用紙を搬送するレジストローラ対に本発明を用いることにより、画像形成上画質に対する影響の大きい転写領域すなわち用紙が感光体ドラムから画像を転写される領域に異物が達することが防止され、さらに顕著な効果が発揮される。
【0041】
請求項12の発明によれば、請求項7乃至9の発明において、原稿読み取り装置のローラに本発明を用いることにより、読みとられる原稿としての用紙から効率良く異物が除去され、また異物が読みとり位置に付着することが防止されるので、読みとられる画像をより正確に画像データ化することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
実施の形態に係る画像形成装置の全体構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態の一例である画像形成装置100の全体構成を示す正面図であり、図2は画像形成装置100における画像データの流れを示す機能ブロック図である。画像形成装置100は原稿読みとり装置30を備え、電子写真式の画像形成方法を用いている。
【0043】
図1に示すように、画像形成装置100は、上記原稿読みとり装置30の他に、画像形成部10、定着装置50、用紙カセット60、画像書き込み部70、画像処理部80、画像メモリ81、入力インターフェース82(以下、入力I/F82ともいう。)、出力インターフェース83(以下、出力I/F83ともいう。)、給紙搬送部90、排紙部91、排紙トレイ92を備える。
【0044】
画像形成装置100においては、読みとられる原稿や画像をその上に形成される記録紙が扱われるが、ここではそれらを用紙1と呼び、原稿と記録紙を区別する場合は、それぞれ原稿2及び記録紙3と呼ぶ。
【0045】
原稿読みとり装置30は、原稿給送部31、原稿排出部45、読みとり光学系46、読みとりガラス板47、CCDセンサ48を備えている。
【0046】
原稿台32上に読みとられる面を上向きにして載置された原稿2は、矢印Aの方向に搬送されて原稿給送部31に送られ、読みとり光学系46により原稿面の画像が、CCDセンサ48上に投影される。
【0047】
CCDセンサ48により光電変換されたアナログ信号は、画像処理部80において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像データとして一旦画像メモリ81に記憶される。画像メモリ81に記憶された画像データが、画像書き込み部70に送られ、画像書き込み部70に備えられた半導体レーザが記録すべき画像の画像データに基づいて変調される。
【0048】
画像形成装置100において、原稿読みとり装置によらず外部の装置から入力される画像データに基づいて画像形成を行う場合は、入力I/F82を経由して、画像メモリ81に画像データを取り込む。このように構成しているので、画像形成装置100は外部の装置から与えられる画像信号に基づいて画像を出力する装置としても用いることができる。原稿読みとり装置30については実施形態3の説明において詳しく述べる。
【0049】
画像を記録するための記録紙3は、用紙カセット60から送出され、給紙搬送部90を経由して画像形成部10に送られる。用紙カセット60は本実施の形態では用紙カセット60−1及び60−2の2個備えられているが、用いる記録紙3の種類の多少に応じて適切な個数を備えればよい。
【0050】
本発明を詳細に説明するために、画像形成部10の構成と動作について図3を用いて詳しく説明する。図3は、図1における画像形成部10の構成を示す正面図である。
【0051】
画像形成部10は、像担持体である感光体ドラム11、帯電手段12、転写手段13、現像手段14、クリーニング手段19、レジストローラ対15、当接部材16、図3には不図示で後述の実施形態1の説明で用いる図4に示す回収手段である回収ボックス17を備えている。レジストローラ対15に当接して本図には不図示のクリーニングローラ18を備える場合もあり、これについては実施形態4の説明で詳述する。
【0052】
感光体ドラム11は、円筒形状の基体の表面に光導電性層を設け、該円筒の中心を回転軸として矢印方向に駆動回転される。帯電手段12は、感光体ドラム11の表面を一様に帯電する。帯電された感光体ドラム11は、前述の画像書き込み部70から発する画像データに基づいて変調されたレーザ光によって照射され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像手段14により現像されて、感光体ドラム11上にトナー像が形成される。
【0053】
一方、用紙カセット60から給紙搬送部90を経て画像形成部10に送り込まれた記録紙3は、画像形成部10のレジストローラ対15によって、トナー像を担持した感光体ドラム11の回転と所定の関係に同期して感光体ドラム11と転写手段13の間の領域に向けて送出される。この領域は転写領域と呼ばれる。
【0054】
感光体ドラム11に形成されたトナー像は転写手段13の作用により記録紙3に転写され、トナー像を転写された記録紙3は感光体ドラム11から分離されて定着手段50に送られてトナー像を定着される。トナー像が記録紙3に転写された後、感光体ドラム11はクリーニング手段19によって残ったトナーを除去される。画像を定着された記録紙3は図1に示す排紙部91から排紙トレイ92に向けて排出される。
【0055】
本発明は以上説明したような用紙を扱うローラ対を備えた画像形成装置において、ローラ対を構成するローラにらせん状の溝を形成するか、または該ローラにらせん状の溝を形成されたローラを当接させるとともに、らせん状の溝を形成されたローラに当接部材を当接させることにより、異物をらせん状の溝を有するローラの長さ方向に該ローラの端部に向けて移送することにより前記ローラ対から異物の除去を図るものである。またさらに、該ローラの端部に回収ボックスを設けて異物を回収することを図るものである。以下図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。
【0056】
(実施形態1)
実施形態1は、前述の画像形成装置100において、本発明に係るらせん状の溝を図3に示すレジストローラ対15を構成するローラ15a及びローラ15bのうち記録紙3の搬送路に対して感光体ドラム11と同じ側に設けられたローラ15aに形成するものである。
【0057】
図4を用いて本発明の実施形態1を説明する。図4はらせん状の溝21(以下単にらせん溝21ともいう。)を形成されたローラ15aの回転と、ローラ15aに当接された当接部材16により、ローラ15aに付着した異物20が回収ボックス17に回収される様子を示す図である。
【0058】
図4aはレジストローラ対15と当接部材16及び記録紙3を図3と同一方向から見た図である。レジストローラ対15を構成するローラ15a及びローラ15bの、それぞれ矢印A及び矢印Bに示す方向の回転により記録紙3が矢印Cの方向に搬送される。記録紙3のローラ15a側に異物20が多数付着していて、記録紙3の搬送に伴いその一部がローラ15aに付着し、付着した異物20はローラ15aの回転により当接部材16と当接する位置に達する。当接部材16の断面形状を図4aに示すようなテーパを有する形状にすると、当接部材16に達した異物20がローラ15aと当接部材16が当接する位置に保持されやすくなり好ましい。
【0059】
図4b及び図4cを用いて、異物20がローラ15aの長さ方向に移送される様子を説明する。図4bはローラ15aを、図4aの矢印Jの方向から見た図であり、図4cは図4bに示す矢印Kの方向から見た図である。
【0060】
また、図面を判りやすくするためにらせん溝21の深さや幅とローラ15aの寸法比は実際の寸法比と異なり、らせん溝21の深さや幅を大きく描いている。同様に異物20についても図面を判りやすくするために、ローラ15aに対する寸法比を実際より大きく描いている。
【0061】
図4bに示されるローラ15aの周面は矢印Aで示す方向に回転するので、付着した異物20は該回転に伴って移動して、当接部材16とローラ15aの当接する位置に達すると、該回転方向に関してはそれ以上の移動は妨げられる。しかしローラ15aにはらせん溝21が形成されているので、ローラ15aの回転に伴い、異物20が付着している位置にらせん溝21が到達し、異物20はらせん溝21に入り込む。当接部材16とらせん溝21がなす空間が異物20の寸法に対して適切な寸法に形成されていれば、異物20のローラ15aの回転方向の移動は妨げられるとともにらせん溝21に捕捉された状態が続き、従ってローラ15aの回転によりらせん溝21に沿って矢印Dの方向に移送される。
【0062】
らせん溝21の幅と深さを異物20の平均的な大きさに対して適切に定め、また当接部材16を適当な柔軟性を持つ材料で作り、当接部材16がらせん溝21の部分でらせん溝21にやや入り込むようにすると、以上説明した異物20の移送が良好に行われて好ましい。柔軟性を有する材料としては例えばモルトプレンのような材料を好ましく用いることができる。また当接部材16のローラ15aに当接する先端部が、細かいブラシ状に形成されていると、該先端部がらせん溝21に入り込み、当接部材16として柔軟性を持つ材料を用いた場合と同様に、異物20のローラ15aの回転方向の移動を抑え、矢印Dの方向への移送が良好に行われて好ましい。図5aに当接部材16として柔軟性を持つ材料を用いた場合の様子を、図5bに当接部材16として先端部がブラシ状に形成されたものを用いた場合の様子を示す。
【0063】
ローラ15aとそれと対になるローラ15bの材料に関しては、前述の特許文献2に記載されたような比誘電率が一定の範囲であるといった特別の制限はないが、らせん溝21を形成するローラ15aはポリアセタール系の樹脂等加工性の良い材料で製作し、一方ローラ対15として記録紙3を確実に搬送するために、ローラ15bを摩擦係数の高いゴム系の材料で製作すると好ましい。
【0064】
また、当接部材16を図6に示すように、基板16a及び先端部材16bのように複数の部材から構成して、先端部材16bを前述のような柔軟性を有する部材やブラシ状の部材から構成しても良い。また、当接部材16を図4aに示すようなテーパ形状にしなくても、当接部材全体を図6に示すように、当接部材16とローラ15aの周面が異物20を挟む角度が直角より小さい角度に保持しても良い。
【0065】
このようにして移送された異物20がローラ15aの端部に到達すると、らせん溝21から送り出されて回収ボックス17に入り込み回収される。回収ボックス17の底部に粘着性の部材を配置する等、回収された異物が再飛散することを防止する手段を設けると好ましい。
【0066】
実施形態1のように構成することにより、異物20が飛散し浮遊することなく、回収ボックス17に回収される。画像形成装置100のメンテナンス作業が図5aにおいて紙面の手前方向すなわち図5bでローラ15aの右側から行われるように構成されていると、回収ボックス17を清掃したり交換する作業が容易になる。また、回収ボックス17はローラ15aの端部から排出される異物を回収すればよいので、ローラ15aの全長に亘って設ける必要が無く、小さいもので良い。
【0067】
以上説明した実施形態1は、本発明を電子写真式画像形成装置の転写領域に用紙を搬送するレジストローラ対15のうち、記録紙3の画像を形成される側に接するローラ15aに適用したものであるが、本発明はそれに限られるものではなく、上記のレジストローラ対15のうち、もう一方のローラ15bに設けても異物を回収する効果を有する。またレジストローラ対15を構成する両方のローラに設けても良い。
【0068】
レジストローラ対15をこのように構成することにより、電子写真式の画像形成装置において、画質への影響の大きい転写領域すなわち用紙が感光体ドラムから画像を転写される領域に異物が達することが防止され、顕著な効果が発揮される。
【0069】
実施形態1においては回収ボックスを設けたが、本発明によって異物が移送され送り出されるローラの端部が、画像形成装置の動作上また画質を保つ上で影響が少ない位置に有れば、回収ボックスは必須のものではない。
【0070】
また、転写領域に用紙を搬送するレジストローラ対15以外のローラ対を構成するローラに設けても、異物を該ローラの長さ方向に移送する効果を有する。
【0071】
実施形態1で説明した画像形成装置は電子写真式の画像形成装置に限られず、熱転写型プリンタやインクジェットプリンタ等他の手段で画像を形成する装置においても、記録紙を搬送するローラ対を有する画像形成装置には本発明を適用することが可能である。
【0072】
なお、以上説明したらせん状の溝は1本に限られず、図7に示すように複数個を同一方向に形成しても良い。すなわちらせん状の溝のらせんの周期が大きい方が、異物がローラの長さ方向に移送される速度は大きいが、らせん状の溝の全長は短くなる。図7に示すように実線で示すらせん状の溝21−aと破線で示すらせん状の溝21−bを設けることにより、らせん状の溝の周期が大きくかつ全長の合計が長くなり、異物を当接部材により捕捉してローラの端部に向けて移送する効率が高まる。図7は2本のらせん溝を有する例であるが、2本に限られず複数本設けても良い。
【0073】
(実施形態2)
次に図8を用いて実施形態2を説明する。実施形態2は、らせん状の溝が互いに逆の方向に形成された複数のらせん溝であること及び回収ボックスがらせん状の溝が形成されたローラの両側に設けられるている点において実施形態1と異なるが、その他の点は実施形態1と同一の構成であり、図8においてこれまで説明した構成要素と同一の構成要素には図4と同一の番号を付す。
【0074】
図8はローラ15aを当接部材16の方向から見た図である。図8に示すように、らせん溝21−1及びらせん溝21−2がローラ15aの略中央部を境にらせんの方向を異にして形成されている。また回収ボックスとして回収ボックス17−1及び17−2がローラ15aの両端部に設けられている。
【0075】
らせん状の溝のらせんの方向が異なる境の位置は、前記のようにローラ15aの長さ方向のほぼ中央部であると、捕捉された異物20が2個の回収ボックス17−1及び17−2のうち、捕捉された位置に近い方の回収ボックスに回収されるので、異物が移送される距離が短くて済み好ましい。
【0076】
実施形態2においても、互いに逆方向に形成されるらせん溝をそれぞれ複数個同一の方向に設けると実施形態1の図7の説明で述べたのと同様の効果を有する。
【0077】
また実施形態1の場合と同様に、実施形態2の説明で述べた発明を画像形成装置の内部の他のローラに用いること、電子写真式の画像形成装置以外の画像形成装置のローラに用いることも可能であり、本発明の範囲内である。
【0078】
(実施形態3)
次に図2、図9及び図10を用いて本発明の実施形態3について説明する。実施形態3は、画像形成装置100の原稿読みとり装置30に本発明を用いた例である。
【0079】
図2は前述のように、画像形成装置100における画像データの流れを示す機能ブロック図である。図9は画像形成装置100の原稿読みとり装置30を図1と同一の方向から見た拡大図であり、図10は図9に示したレジストローラ対35の近傍に配置された構成要素を拡大して図示したもので、図9と同一方向から見た図である。
【0080】
原稿給送部31は、原稿台32、原稿送出ローラ33、原稿搬送ローラ対34、レジストローラ対35、当接部材36を備えている。回収手段である回収ボックス37も備えられているが、図11に図示して後述する。原稿搬送ローラ対34は、必要な搬送の長さに応じて複数個設けると好ましく、実施形態3では原稿搬送ローラ対34−1、34−2、34−3と、3個のローラ対を設けている。
【0081】
また、原稿読みとり装置30は、読みとりガラス板47、読みとりローラ38、排出ローラ対39、原稿排出部45、読みとり光学系46、CCDセンサ48を備えている。
【0082】
前述のように、CCDセンサ48により光電変換されたアナログ信号は、画像処理部80において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像データとして一旦画像メモリ81に記憶される。画像メモリ81に記憶された画像データが、画像書き込み部70に送られ、画像書き込み部70に備えられた半導体レーザが記録すべき画像の画像データに基づいて変調される。
【0083】
画像形成装置100では、画像メモリ81から画像書き込み部70に画像データを送出するのとは別に、出力I/F83を備えて、画像メモリ81から外部の装置に画像データを送出することを可能にしている。このように構成することによって、原稿読みとり装置30、画像処理部80、画像メモリ81及び出力I/F83の機能により、原稿読みとり装置30は、独立した原稿読みとり装置としても用いることが可能である。
【0084】
原稿の両面を自動読みとりする装置の場合には、そのための搬送路切替手段も設けられるが、実施形態3の原稿読みとり装置30は原稿を片面づつ読みとるものである。
【0085】
原稿2は原稿送出ローラ33によって矢印Aで示す方向に搬送を開始され、原稿搬送ローラ対34−1、34−2、34−3によって搬送を継続されて、原稿2の先端部が矢印Bで示した、レジストローラ対35にによって狭持される位置に到達すると、該レジストローラ対35によって位置と速度を精密に制御された状態でさらに搬送される。このようにして原稿2は読みとりガラス板47と読みとりローラ39の間を読みとりガラス板47に適切な押圧力で押圧された状態で搬送を継続され、排出ローラ対39を経て原稿排出部12に送出される。
【0086】
実施形態3は本発明をレジストローラ対35を構成するローラのうち、図10に示す原稿2に関して原稿読みとりガラス47と同じ側に設けられたローラ35aに適用したものであり、らせん状の溝を形成されるローラが、原稿を読みとり位置に向けて搬送するためのローラ対を構成するローラであるという点で、実施形態1と異なる。
【0087】
次に図11を用いて、実施形態3において異物が回収される様子を説明する。図11はローラ35aを図10の矢印Cで示す方向から見た図である。図11に示すようにローラ35aの周面は矢印Aで示す方向に移動する。また同図に示す方向にらせん状の溝21が形成されていて、当接部材36を設けることにより異物20が矢印Dで示す方向に移送されて、回収ボックス37に回収される。この場合実施形態1と異なり、異物20は当接部材36の下方から当接部材36とローラ35aの接する箇所に到達する。
【0088】
実施形態3のように原稿読みとり装置に備えられたローラ対のローラに対して本発明を適用する場合にも、図7の説明で述べたように同方向に複数のらせん状の溝を形成すること、また実施形態2の説明で述べたような、互いに逆方向に複数のらせん状の溝を形成したものを用いる等、実施の形態を変えて本発明を適用することが可能である。
【0089】
また、レジストローラ対35のうち、反対側のローラ35bに本発明を用いること、ローラ35a及び35bの両方に用いること及びまたレジストローラ対35に限らず原稿読みとり装置30の原稿を搬送するべく備えられたローラ対のいずれかに用いる等、実施の形態を変えて本発明を適用することが可能である。
【0090】
(実施形態4)
次に本発明に係る実施形態4について図12を用いて説明する。実施形態4は図12に示すレジストローラ対15のローラ15aに当接するクリーニングローラ18を設け、クリーニングローラ18に、実施形態1のローラ15aと同様ならせん状の溝を形成するとともに、実施形態1でローラ15aに対して当接部材16や回収ボックス17を設けたのと同様に、クリーニングローラ18に対して当接部材16を設け、該クリーニングローラ18の端部の近傍に回収ボックス17を設けるものである。
【0091】
図12の図12aは前記のレジストローラ対15やクリーニングローラ18を図4aと同一の方向から見た図であり、図12bはクリーニングローラ18を図12aの矢印Jで示す方向からクリーニングローラ18を見たものである。
【0092】
図12aに示すように、ローラ15a及びローラ15bのそれぞれ矢印A及びBで示す方向の回転により、記録紙3が矢印Cの方向に搬送される。また、クリーニングローラ18が矢印Eで示す方向に回転することにより、図12bで示すクリーニングローラ18の周面が矢印Fで示す方向に回転するので、異物20は当接部材16とクリーニングローラ18の当接する位置に、当接部材16の下方から到達する。これによって異物20が矢印Dで示すようにクリーニングローラ18の長さ方向に移送され、回収ボックス17に回収されることは、これまで説明した実施形態1乃至3と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0093】
実施形態4は実施形態1においてらせん状の溝21を形成するローラをローラ15aからクリーニングローラ18に置き換えたものであるが、本発明の実施形態2及び実施形態3についても同様に、クリーニングローラを設けて該クリーニングローラにらせん状の溝を形成するように、実施の形態を変えることが可能である。
【0094】
またらせん状の溝を形成されたクリーニングローラ18を当接させるローラは、画像形成装置の内部の、その他のローラであっても良い。
【0095】
また、図3に示した実施形態1のように記録紙3のレジストローラ対による搬送方向が下方から上方に向かう場合には、該ローラ対のローラにらせん状の溝を設け、図10に示した実施形態3のように原稿2のレジストローラ対による搬送方向が上方から下方に向かう場合には、実施形態4に述べたようなクリーニングローラを設けると、異物が当接部材と該らせん状の溝を形成されたローラの当接位置に上方から到達する。このように使い分けると異物が当接部材の上側に捕捉された状態になる確率が高くなり、従って異物が該ローラの長さ方向に移送される途中で、自重によって該当接位置から脱落する可能性が低減されて好ましい。
【0096】
クリーニングローラ18は、当接するローラ15aに従動して回転させても良いが、ローラ15aの周面と相対速度を持つように構成すると、ローラ15aに付着した異物20がクリーニングローラ18に形成されたらせん溝21に捕捉される確率が高くなるので、クリーニングローラ18に転移され易くなって好ましい。
【0097】
以上実施形態によって説明した本発明により本発明の課題である、除去性能が高くかつ除去性能が長期にわたって維持される異物除去手段、除去された異物がローラの近傍にそのまま滞留することを防ぎ再び飛散し浮遊することが防止された異物除去手段及び小型で低コストの異物除去手段を備え、異物除去対策に関わる装置のメンテナンスが容易化された画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例の全体構成を示す図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の画像データの流れを示す機能ブロック図である。
【図3】図1に示す画像形成装置の画像形成部とその周辺を示す図である。
【図4】図3に示す画像形成部のローラに本発明を用いる例を示す図である。
【図5】図4に示す本発明のらせん状の溝と当接部材の動作を示す図である。
【図6】本発明の当接部材の他の一例を示す図である。
【図7】本発明のらせん状の溝を、同一方向に2本形成した例を示す図である。
【図8】本発明のらせん状の溝を、互いに逆の方向に2本形成した例を示す図である。
【図9】本発明を原稿読みとり装置に用いた例を示す図である。
【図10】図9に示す原稿読みとり装置で、本発明を用いるローラ部分を拡大した断面図である。
【図11】図9に示す本発明を用いるローラ部分を当接部材の方向から見た図である。
【図12】本発明のらせん状の溝を形成されたクリーニングローラを示す図である。
【符号の説明】
【0099】
1 用紙
2 原稿
3 記録紙
10 画像形成部
11 感光体ドラム
13 転写手段
15 レジストローラ対
16 当接部材
17 回収ボックス
18 クリーニングローラ
20 異物
21 らせん溝
30 原稿読みとり装置
31 原稿給送部
35 レジストローラ対
36 当接部材
37 回収ボックス
38 読みとりローラ
46 読みとり光学系
47 読みとりガラス板
48 CCDセンサ
80 画像処理部
81 画像メモリ
82 入力I/F
83 出力I/F
100 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を搬送するローラ対を有する画像形成装置において、
前記ローラ対の少なくとも一方のローラにらせん状の溝を形成するとともに、
前記らせん状の溝を形成したローラの外周に当接する当接部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記らせん状の溝を形成したローラの端部に前記らせん状の溝によって移送された異物を回収する回収手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記らせん状の溝は、互いに逆の方向に形成された複数のらせん状の溝であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ローラ対は電子写真式画像形成装置に用いられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ローラ対は電子写真式画像形成装置の転写領域に用紙を搬送するレジストローラ対であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ローラ対は原稿読みとり装置に用いられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
用紙を搬送するローラ対と前記ローラ対の少なくとも一方に当接してクリーニングするクリーニングローラとを有する画像形成装置において、
前記クリーニングローラにらせん状の溝を形成するとともに、
前記らせん状の溝を形成したクリーニングローラの外周に当接する当接部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
前記クリーニングローラの端部に前記らせん状の溝によって移送された異物を回収する回収手段を設けたことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記らせん状の溝は、互いに逆の方向に形成された複数のらせん状の溝であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記ローラ対は電子写真式画像形成装置に用いられることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記ローラ対は電子写真式画像形成装置の転写領域に用紙を搬送するレジストローラ対であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記ローラ対は原稿読みとり装置に用いられることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−306512(P2006−306512A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−127661(P2005−127661)
【出願日】平成17年4月26日(2005.4.26)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】