説明

画像形成装置

【課題】記録媒体の厚さの違いに拘わらず、常に、記録媒体に所望の画質で印刷する。
【解決手段】転写ローラ16を回転駆動する駆動手段18と、転写部に至る前の記録媒体17を、ガイド状態を変更させてガイド可能なガイド手段21と、転写ローラ16を支持ローラ11の回転により従動させる従動駆動と、駆動手段の駆動により強制的に回転させる強制駆動とに切り替え、強制駆動では、ガイド手段21により記録媒体17が転写部14に至る前に支持ローラ11bに掛けられた転写ベルト12に接触するようにガイドさせる制御手段5とを備えた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、レーザビームプリンタ、ファクシミリ、あるいは、これらの複合機等で、トナー像を記録媒体に転写するようにした画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置として、トナー像を記録媒体に転写する転写部において、駆動源からの駆動力を、感光体ドラムに伝達すると共に、電磁クラッチをオン状態として転写ローラにも伝達することにより、転写ローラを強制駆動し、電磁クラッチをオフ状態とすることにより転写ローラを従動駆動するようにしたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平9−325620号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の画像形成装置では、感光体ドラムと転写ローラとをギアを介して同期するように回転させているため、通過する記録媒体の厚みの違いにより所望の画質で印刷を行えない場合がある。
【0005】
例えば、通常使用する記録媒体に比べて厚みの大きなものに画像形成する場合、感光体ドラムは硬質であるので、転写ローラのみが変形し、搬送中心が転写ローラ側にずれることになる。このため、記録媒体の移動速度が、通常の記録媒体の移動速度より速くなり、印字画像倍率が大きくなってしまう。
【0006】
また、前記転写ローラには転写電圧を印加しているが、記録媒体が感光体ドラムと転写ローラの間を通過する前に、転写ローラに接触すると、転写前に急激な放電が発生してしまう。これにより、トナーが不要な箇所に飛散し、転写性能が悪化するという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、記録媒体の厚さの違いに拘わらず、常に、記録媒体に所望の画質で印刷することのできる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
感光体ドラムに露光書き込みにより形成された静電潜像に基づいてトナー像を形成し、該トナー像を転写ベルトに1次転写し、該1次転写されたトナー像を、さらに前記転写ベルトが掛けられた支持ローラと、該支持ローラに対向して配置した転写ローラとの間の転写部を通過する記録媒体に2次転写するようにした画像形成装置であって、
前記転写ローラを回転駆動する駆動手段と、
前記転写部に至る前の記録媒体をガイド状態を変更させてガイド可能なガイド手段と、
前記転写ローラを支持ローラの回転により従動させる従動駆動と、前記駆動手段の駆動により強制的に回転させる強制駆動とに切り替え、該強制駆動では、前記ガイド手段により記録媒体が転写部に至る前に支持ローラに掛けられた転写ベルトに接触するようにガイドさせる制御手段と、
を備えたものである。
【0009】
前記転写ベルトに形成したトナー像を記録媒体に転写する際の転写倍率を変更する倍率優先モードを選択するための倍率優先選択手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記倍率優先選択手段が操作されることにより、前記転写ローラの駆動を従動駆動とするのが好ましい。
【0010】
前記転写ベルトに形成したトナー像を記録媒体に転写する際の画質を優先する画質優先モードを選択するための画質優先選択手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記画質優先選択手段が操作されることにより、前記転写ローラの駆動を強制駆動とするのが好ましい。
【0011】
前記構成により、印刷条件の違いに応じて従動駆動又は強制駆動を選択することができる。例えば、記録媒体の厚みが薄い場合や印刷倍率を優先して印刷したい場合、転写ローラを従動駆動させる。これにより、転写部を通過する記録媒体に転写ローラが追従し、転写ベルトに形成されたトナー像を記録媒体に所望の倍率で転写することができる。一方、記録媒体が厚い場合や画質を優先して印刷したい場合には、転写ローラを強制駆動させ、ガイド手段により、記録媒体は転写部に至る前に転写ベルトに接触する。このため、転写部に至る前に転写ローラから記録媒体に放電されることを防止することができる。
【0012】
前記ガイド手段は、
一対の搬送ローラから前記転写部に至るまでの搬送経路のうち、搬送される記録媒体の支持ローラ側の面をガイドする第1ガイド板と、
前記支持ローラ側の面を強制的にガイドする強制ガイド位置と、該強制ガイド位置から前記転送ローラ側に離間方向に位置する補助ガイド位置との間で回動可能な第2ガイド板と、
を備えるように構成すればよい。
【0013】
前記制御手段は、前記転写ローラを強制駆動する場合、次式が成立するように転写ローラの角速度ω1を決定するのが好ましい。
【0014】
【数3】

【0015】
前記構成により、たとえ厚い記録媒体であっても、その厚みを考慮し、記録媒体の厚さ方向中心で、支持ローラによる搬送速度と、転写ローラによる搬送速度とをほぼ一致させることができる。したがって、転写部での記録媒体の位置ズレを防止して所望の画質で印刷することが可能となる。
【0016】
前記制御手段は、強制駆動時の基準システム速度に比べて、従動駆動時の基準システム速度を速くするのが好ましい。
【0017】
ここで、基準システム速度とは、記録媒体への画像形成速度であり、この基準システム速度が一定となるように、記録媒体の搬送速度を調整する。
【0018】
前記制御手段は、強制駆動時の基準システム速度Svに対し、次式を満足するように従動駆動時の基準システム速度Sv´を決定すればよい。
【0019】
【数4】

【0020】
前記構成により、記録媒体の厚みtを考慮して、強制駆動時の基準システム速度を決定することができるので、画像形成を良好な状態で行うことが可能となり、高画質画像が得られる。
【0021】
印刷にモノクロモードであるか否かを判定するモノクロ判定手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記モノクロ判定手段によりモノクロモードであると判定されることにより、前記転写ローラを従動駆動とするのが好ましい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、通常の従動駆動による印刷のほかに、強制駆動で転写ローラを強制駆動させ、ガイド手段により記録媒体を転写部に至る前に転写ベルトに接触させるようにしたので、記録媒体の厚さの如何に拘わらず高画質で印刷することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
【0024】
図1は、本実施形態に係る、電子写真技術を応用したタンデム式のカラー画像形成装置を示す。この画像形成装置は、大略、画像形成ユニット1、転写ユニット2、露光ユニット3、記録媒体供給ユニット4、制御ユニット5(図3参照)、等を備える。
【0025】
画像形成ユニット1は、ケーシング6内の感光体ドラム7の周囲に、帯電チャージャ8、現像ローラ9、クリーニングブレード10、等を備える。また、画像形成ユニット1は、転写ユニット2の中間転写ベルト12に沿って4箇所に配置され、それぞれ左側よりイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像形成を行なうことにより、中間転写ベルト12の表面にカラー画像を形成する。
【0026】
転写ユニット2は、一対の支持ローラ11a、11bに中間転写ベルト12を架け渡し、図示しない駆動手段により支持ローラ11bを駆動させ、中間転写ベルト12を矢印方向に循環移動させるようにしたもので、1次転写部13、及び、2次転写部14を備える。
【0027】
1次転写部13は、前記各画像形成ユニット1の感光体ドラム7に中間転写ベルト12を挟持した状態で対向する1次転写ローラ15を備える。1次転写ローラ15は、中間転写ベルト12の裏面に正の電圧を印加する。
【0028】
2次転写部14は、一方の支持ローラ11b(図1中、右側に位置するローラ)に中間転写ベルト12を介して対向する2次転写ローラ16(転写ローラ)を備え、中間転写ベルト12に転写されたトナー像を記録媒体17(例えば、紙)に転写させる。
【0029】
2次転写ローラ16には、図2(c)に示すように、モータ18の駆動力が回転軸18aを介して伝達される。回転軸18aには電磁クラッチ19が設けられ、この電磁クラッチ19をオンすることによりモータ18の駆動力が回転軸18aへと伝達され、オフすることにより遮断されるようになっている。
【0030】
2次転写部14の入口部分には、図2(a)に示すように、第1ガイド板20と第2ガイド板21とを備えたガイド手段が設けられている。両ガイド板20、21により、記録媒体17が通過する、一対の搬送ローラ24から2次転写部14に至る搬送経路が構成される。第1ガイド板20の先端部分は、やじり状に形成され、支持ローラ11bの近傍に延びている。
【0031】
第2ガイド板21は、板状体を断面略C字形に屈曲させたもので、前記搬送経路の一部を構成し、主に2カ所の屈曲部(第1屈曲部21a及び第2屈曲部21b)が通過する記録媒体17に摺接してガイドする。第2ガイド板21は、支軸21cを中心として回動可能に設けられ、一端部(第1屈曲部21aとは反対側の端部)が付勢部材(ここでは、圧縮コイルバネ21d)によって付勢されている。
【0032】
第2ガイド板21は、第2屈曲部23の近傍の直線部21eに偏心カム22が当接し、この偏心カム22が回転することによって回動する。これにより、第2ガイド板21は、図2(a)に示す強制ガイド位置と、図2(b)に示す補助ガイド位置とにそれぞれ位置決めされる。
【0033】
第2ガイド板21を強制ガイド位置に位置決めするのは、2次転写ローラ16を強制駆動させる場合である。強制ガイド位置の第2ガイド板21は、両屈曲部21a、21bを通過する記録媒体17に摺接させ、この記録媒体17を、中間転写ベルト12を介して支持ローラ11aに2次転写部14の手前で強制的に接触させる。これにより、記録媒体17は、2次転写部14に至る前に支持ローラ11が位置する領域の中間転写ベルト12に当接し、記録媒体17と中間転写ベルト12とが接触する寸法を3mm以上確保することが可能となる。
【0034】
第2ガイド板21を図2(b)に示す補助ガイド位置に位置決めするのは、2次転写ローラ16を従動駆動させる場合である。この場合、第2ガイド板21は、一対の搬送ローラ24によって搬送される記録媒体17が2次転写部14以外に搬送されるのを防止するだけとなる。
【0035】
露光ユニット3は、前記感光体ドラム7に対してレーザ光を照射し、図示しないスキャナで読み取った画像データに対応する静電潜像を形成する。
【0036】
記録媒体供給ユニット4は、カセット23に収容した記録媒体17を、順次、搬送ローラ24を介して2次転写部14へと搬送する。2次転写部14に搬送された記録媒体17には、トナー像が転写され、定着ユニット25で転写させたトナー像が定着された後、排出トレイ26へと搬出される。
【0037】
制御ユニット5は、図3に示すように、操作パネル27からの入力信号に基づいて、前記各ユニット1〜4を駆動制御する。操作パネル27には、各種モードを選択するためのボタンが設けられている。
【0038】
例えば、画質優先モード、倍率優先モード、モノクロモード、カラーモードをそれぞれ選択するためのボタン27a〜27dが設けられている。ここで、画質優先モードとは、出力解像度より高い解像度で光学読みを行い、これをデジタル変倍処理して画像形成を行うモードである。倍率優先モードとは、ユーザの希望した倍率を維持して繰返し画像を形成するモードである。モノクロモードとは、例えば、ブラック等の1色のトナーを用いてモノクロ画像を形成するモードである。カラーモードとは、4色のトナーを用いてカラー画像を形成するモードである。
【0039】
次に、前記構成からなる画像形成装置の動作、特に、転写ユニット2での動作について説明する。
【0040】
画像形成時には、図示しない画像読取部で画像を読み取って得られたカラープリントデータ、又はパーソナルコンピュータ等から出力された画像データは、制御ユニット5で所定の信号処理が施された後、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色の画像信号として、各画像形成ユニット1に供給される。各画像形成ユニット1には、それぞれの感光体ドラム7上に画像信号で変調されたレーザ光が投射されて画像潜像が形成される。各感光体ドラム7上にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像が形成される。形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像は、1次転写ローラ15の作用により、移動する中間転写ベルト12上に順次重ね合わせて1次転写される。このようにして中間転写ベルト12上に形成されたトナー画像は、中間転写ベルト12の移動に従って2次転写部14に移動する。
【0041】
2次転写部14では、操作パネル27で選択されたモードに応じて次のように駆動制御される。
【0042】
すなわち、画質優先モードが選択された場合、電磁クラッチ19をオン状態とすることにより、モータ18の駆動力を、回転軸18aを介して2次転写ローラ16に伝達する。この場合、支持ローラ11による送り速度に対して2次転写ローラ16の送り速度が等しくなるように、この2次転写ローラ16の回転速度を調整する。具体的には、次式が成立するように2次転写ローラ16の角速度ω1を決定する。この場合、モータ18の駆動は、PLL(Phase Locked Loop)制御により行う。
【0043】
【数5】

【0044】
また、画質優先モードでは、偏心カム22を回転させて第2ガイド板21を図2(a)に示す強制ガイド位置に回動させる。これにより、記録媒体供給ユニット4から供給された記録媒体17には、搬送ローラ24から2次転写部14に至る前に、第2屈曲部23が当接する。そして、この記録媒体17は、支持ローラ11が位置する部分で強制的に中間転写ベルト12へと押し付けられる。ここでは、中間転写ベルト12に接触する記録媒体17の長さが3mm以上確保できるようにしている。
【0045】
このように、画質優先モードでは、前述のように2次転写ローラ16を回転駆動制御しているので、記録媒体17の厚みの違いに拘わらず、中間転写ベルト12が掛け渡された支持ローラ11b側と、2次転写ローラ16側とで記録媒体17の送り速度を等しくすることができる。したがって、2次転写ローラ16側で、記録媒体17に対して滑りが殆ど発生せず、2次転写ローラ16での食い込み量の違いに拘わらず、2次転写ローラ16による転写状態を良好なものとすることができ、形成される画像を高画質なものとすることが可能となる。
【0046】
また、第2ガイド板21によって記録媒体17を、2次転写部14に至る前に中間転写ベルト12を介して支持ローラ11bに押し付けることができるので、転写前に2次転写ローラ16から記録媒体17に放電することを防止することができる。したがって、前記2次転写ローラ16の回転駆動制御と相俟って2次転写ローラ16による転写状態をより一層良好なものとすることが可能となる。
【0047】
一方、倍率優先モードでは、電磁クラッチ19をオフ状態とすることにより、モータ18の駆動力が2次転写ローラ16に伝達しないようにする(電磁クラッチ19を無くしてモータ18を停止するようにしてもよい。)。これにより、2次転写部14を通過する記録媒体17は、支持ローラ11の回転に従って移動する中間転写ベルト12との摩擦により移動し、2次転写ローラ16は記録媒体17との摩擦によって従動回転する。したがって、記録媒体17が薄い場合等で、中間転写ベルト12と記録媒体17の間、記録媒体17と2次転写ローラ16の間で滑りが殆ど発生しない場合には、記録媒体17が位置ズレせず、所望の倍率で印刷することが可能となる。また、記録媒体17が厚い場合においても、ガイド位置が図2(b)の状態となっているので、通紙負荷により滑りが発生することはない。さらに、中間転写ベルト12への巻き掛けは減るが、モノクロ1色の場合は転写電流を下げることができるので(カラーの場合が1200(V)であるのに対し、モノクロの場合が800(V)程度)、転写前の放電が発生することもない。
【0048】
なお、本発明に係る画像形成装置は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0049】
例えば、システム速度(スキャナのスキャン速度、リターン速度を含めた1枚当りのコピー作成速度、すなわち、記録媒体17への画像形成速度)は、倍率優先モードと画質優先モードで次のように変更するようにしてもよい。
【0050】
すなわち、2次転写ローラ16を従動駆動させている倍率優先モードでは、強制駆動させている画質優先モードでの基準システム速度Svに対して、次式に従って基準システム速度Sv´を補正するのが好ましい。
【0051】
【数6】

【0052】
この場合(倍率優先モードの場合)、中間転写ベルト12の移動速度を大きくすることにより、補正した基準システム速度Sv´が感光体ドラム7へのレーザによる書き込み速度と一致するように、記録媒体17の搬送速度を増大させればよい。なお、記録媒体17の搬送速度は、システム速度が感光体ドラム7へのレーザによる書き込み速度と一致するような値よりも遅いと印字倍率が小さくなり、逆に早いと大きくなる。
【0053】
また、前記システム速度の変更は、記録媒体17の種類(紙種、紙厚等)に基づいて、自動的に変更するようにしてもよい。例えば、紙種が相違すれば、中間転写ベルト12や2次転写ローラ16との摩擦係数が相違するので、基準となる、予め定めたある摩擦係数よりも大きい場合に従動駆動とし、小さい場合に強制駆動とすればよい。また、紙厚が相違すれば、基準となる、予め定めた紙厚よりも小さい場合に従動駆動とし、大きい場合に強制駆動とすればよい。
【0054】
また、システム速度の変更と併せて、前述のように、強制駆動の際、2次転写ローラ16の回転速度を制御したり、第2ガイド板21により記録媒体17を強制ガイド位置でガイドしたりするようにすれば、より一層、記録媒体17への適切な印刷を行うことが可能となる点で好ましい。
【0055】
さらに、記録媒体17への印刷をモノクロモードで行う場合、強制的に、2次転写ローラ16を従動駆動としてもよい。なお、モノクロモードであるか否かの判断は、操作パネル27での操作に基づいて行うようにしてもよいし、読み取った画像のカラーデータにより判断するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の概略図である。
【図2】(a)は図1の2次転写部で、第2ガイド板を強制ガイド位置に動作させた状態を示す拡大した概略説明図、(b)は第2ガイド板を補助ガイド位置に位置させた状態を示す拡大した概略説明図、(c)は2次転写ローラの駆動機構を示す概略図である。
【図3】本実施形態に係る画像形成装置のブロック図である。
【符号の説明】
【0057】
1…画像形成ユニット
2…転写ユニット
3…露光ユニット
4…記録媒体供給ユニット
5…制御ユニット
6…ケーシング
7…感光体ドラム
8…帯電チャージャ
9…現像ローラ
10…クリーニングブレード
11a、11b…支持ローラ
12…中間転写ベルト
13…1次転写部
14…2次転写部
15…1次転写ローラ
16…2次転写ローラ(転写ローラ)
17…記録媒体
18…モータ(駆動手段)
18a…回転軸
19…電磁クラッチ
20…第1ガイド板
21…第2ガイド板(ガイド手段)
21a…第1屈曲部
21b…第2屈曲部
21c…支軸
21d…圧縮コイルバネ
21e…直線部
22…偏心カム
23…カセット
24…搬送ローラ
25…定着ユニット
26…排出トレイ
27…操作パネル
27a…画質優先モードボタン
27b…倍率優先モードボタン
27c…モノクロモードボタン
27d…カラーモードボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムに露光書き込みにより形成された静電潜像に基づいてトナー像を形成し、該トナー像を転写ベルトに1次転写し、該1次転写されたトナー像を、さらに前記転写ベルトが掛けられた支持ローラと、該支持ローラに対向して配置した転写ローラとの間の転写部を通過する記録媒体に2次転写するようにした画像形成装置であって、
前記転写ローラを回転駆動する駆動手段と、
前記転写部に至る前の記録媒体をガイド状態を変更させてガイド可能なガイド手段と、
前記転写ローラを支持ローラの回転により従動させる従動駆動と、前記駆動手段の駆動により強制的に回転させる強制駆動とに切り替え、該強制駆動では、前記ガイド手段により記録媒体が転写部に至る前に支持ローラに掛けられた転写ベルトに接触するようにガイドさせる制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記転写ベルトに形成したトナー像を記録媒体に転写する際の転写倍率を変更する倍率優先モードを選択するための倍率優先選択手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記倍率優先選択手段が操作されることにより、前記転写ローラの駆動を従動駆動とするようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記転写ベルトに形成したトナー像を記録媒体に転写する際の画質を優先する画質優先モードを選択するための画質優先選択手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記画質優先選択手段が操作されることにより、前記転写ローラの駆動を強制駆動とするようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ガイド手段は、
一対の搬送ローラから前記転写部に至るまでの搬送経路のうち、搬送される記録媒体の支持ローラ側の面をガイドする第1ガイド板と、
前記支持ローラ側の面を強制的にガイドする強制ガイド位置と、該強制ガイド位置から前記転送ローラ側に離間方向に位置する補助ガイド位置との間で回動可能な第2ガイド板と、
を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記転写ローラを強制駆動する場合、次式が成立するように転写ローラの角速度ω1を決定するようにしたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【数1】

【請求項6】
前記制御手段は、強制駆動時の基準システム速度に比べて、従動駆動時の基準システム速度を速くすることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、強制駆動時の基準システム速度Svに対し、次式を満足するように従動駆動時の基準システム速度Sv´を決定することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【数2】

【請求項8】
印刷にモノクロモードであるか否かを判定するモノクロ判定手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記モノクロ判定手段によりモノクロモードであると判定されることにより、前記転写ローラを従動駆動とすることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2009−210864(P2009−210864A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−54519(P2008−54519)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】