画像形成装置
【課題】機内温度変化による機内カラーレジスト調整を予測値に基づいて行う際の予測値を、より適正な値に適時修正する画像形成装置を提供する。
【解決手段】NVM20に予測テーブルが記憶され、温度センサ10で装置内温度を測定し、装置内温度の変化量の絶対値が閾値未満である場合には予測テーブルに基づくレジコン調整が行われ、装置内温度の変化量の絶対値が閾値以上である場合にはレジ調整パッチが形成されて位置ずれ量が実測される。そして、実測された位置ずれ量と予測テーブルの値がかけ離れていると、予測テーブルの値が実測値に修正される。
【解決手段】NVM20に予測テーブルが記憶され、温度センサ10で装置内温度を測定し、装置内温度の変化量の絶対値が閾値未満である場合には予測テーブルに基づくレジコン調整が行われ、装置内温度の変化量の絶対値が閾値以上である場合にはレジ調整パッチが形成されて位置ずれ量が実測される。そして、実測された位置ずれ量と予測テーブルの値がかけ離れていると、予測テーブルの値が実測値に修正される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラー印刷を行う画像形成装置として、各色のトナー像を用紙に転写する画像形成部(感光体、露光装置などから構成)を各色毎に有するタンデム型の装置が存在する。
【0003】
このタンデム型の画像形成装置は、各色(Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))の画像形成部が1枚の用紙へ印字動作を行って4色のトナー像を形成し、それにより一つのカラー画像が形成される。
【0004】
その為、画像形成部の温度変化や経時変化等により転写ベルトへの転写タイミングが微妙にずれると、一つの画像中に特定の色だけがずれて印刷されるいわゆるレジずれが発生する。
【0005】
このレジずれを補正するレジストレーション調整の技術として、各色の画像形成部がレジストレーション調整用パッチ(以下、レジ調整パッチと呼ぶ)を転写ベルトに転写させ、転写ベルト上の各色のレジ調整パッチが基準位置からどのくらいずれているかがセンサにより検出され、そのレジずれ量を解消させるように画像形成部の書込みタイミング等を変化させるものがある。
【0006】
特許文献1では、感光体を露光する露光装置近傍の温度変化を測定し、その温度変化によるずれ量を計算により予測算出し、算出された値が所定の範囲に含まれる場合には算出された値に基づく色ずれの相対的位置関係の補正を行ない、算出された値が大きく所定値以上である場合にはカラーレジスト自動補正制御を行う画像形成装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−218860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
機内温度変化による機内カラーレジスト調整を予測値に基づいて行う際の予測値を、より適正な値に適時修正する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する為に、請求項1の画像形成装置は、色の異なるトナー像をそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、装置内温度を測定する温度測定手段と、前記装置内温度に対応して前記画像形成手段が形成するトナー像の予測される位置ずれ量を記憶する記憶手段と、前記温度測定手段で測定される温度の変化量の絶対値が閾値未満である場合には、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量に基づき前記画像形成手段が形成するトナー像の位置ずれを補正制御する位置ずれ予測補正制御手段と、前記温度測定手段で測定される温度の変化量の絶対値が閾値以上である場合には、前記画像形成手段により位置ずれ補正パターンを形成し、該位置ずれ補正パターンの前記位置ずれ量の検出結果に基づき前記位置ずれ補正を制御する位置ずれ実測補正制御手段と、前記位置ずれ実測補正制御手段で算出されたずれ量と、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量との差が、所定の閾値以上ある場合には、前記記憶手段に記憶する位置ずれ量を、前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量に基づき修正する修正手段とを具備するように構成される。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記修正手段は、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応したずれ量を、前記パターン位置ずれ修正手段で検出された位置ずれ量とするように構成される。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記修正手段は、前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量から、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量を減算して算出した算出値を、前記記憶手段に記憶する前記装置内温度に対応して予測した各々の位置ずれ量に各々加える演算処理を行うように構成される。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量と、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量との差が、所定の閾値未満である場合には、前記位置ずれ予測補正制御手段、或いは前記位置ずれ実測補正制御手段が実行される判断基準となる前記温度の変化量の絶対値の閾値を所定の値だけ増加させるように構成される。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの発明において、前記位置ずれ実測補正制御手段による制御と、前記修正手段による制御とを実行する指示を操作者から受け付ける受付手段を具備し、前記受付手段より当該指示を受け付けると前記位置ずれ実測補正制御手段による制御と前記修正手段による制御とを実行するように構成される。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、記憶される予測位置ずれ量が、補正パターンを形成して検出した検出値とかけ離れていた場合には、その予測位置ずれ量が修正される。
【0015】
請求項2の発明によれば、記憶される予測位置ずれ量が、補正パターンを形成して検出した検出値とかけ離れていた場合には、その予測位置ずれ量がその検出値に修正される。
【0016】
請求項3の発明によれば、記憶される予測位置ずれ量が、補正パターンを形成して検出した検出値とかけ離れていた場合には、記憶される各々の予測位置ずれ量が各々修正される。
【0017】
請求項4の発明によれば、記憶される予測位置ずれ量と、補正パターンを形成して検出した検出値とがかけ離れていない場合には、位置ずれ予測制御手段が行われる条件範囲が広げられる。
【0018】
請求項5の発明によれば、操作者からの指示に応じて、補正パターンを形成して位置ずれ量が検出され、修正手段による制御が実行される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】画像形成装置1の機能的構成を示す模式図。
【図2】レジ調整パッチを示す模式図。
【図3】検出部12での処理を示す図。
【図4】予測レジコンについて示す図。
【図5】ずれ量が補正される処理を示す図。
【図6】画像形成装置1で行われる処理を示したフローチャート。
【図7】予測テーブルの値の修正処理を示すフローチャート。
【図8】修正処理された予測テーブルを示す図。
【図9】判断の閾値の変更が含まれた処理を示すフローチャート。
【図10】ユーザ指示で予測テーブルの修正が行われる処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
まず、本発明に関わる画像形成装置1の構成について図1を参照して説明する。
【0022】
図1は、画像形成装置1の機能的構成を示す模式図である。
【0023】
画像形成装置1は、図1に示すように、給紙トレイ2、ピックアップローラ3、リタードローラ4、転写搬送ベルト5、露光装置6(露光装置6Y、露光装置6M、露光装置6C、露光装置6K)、カートリッジ7(カートリッジ7Y、カートリッジ7M、カートリッジ7C、カートリッジ7K)、転写装置8(転写装置8Y、転写装置8M、転写装置8C、転写装置8K)、定着装置9、温度センサ10、パッチ検出センサ11、検出部12、ROM(Read Only Memory)13、RAM(Random Access Memory)14、画像書込制御部15、制御部16、画像保持部17、画像形成部18、通信I/F部19、NVM(Non-volatile Memory)20、操作/表示部21を有する。
【0024】
露光装置6は、詳しくは、Y(イエロー)用の露光装置6K、M(マゼンタ)用の露光装置6M、C(シアン)用の露光装置6M、K(ブラック)用の露光装置6Kを総称して呼ぶ名称である。
【0025】
カートリッジ7は、詳しくは、Y(イエロー)用のカートリッジ7Y、M(マゼンタ)用のカートリッジ7M、C(シアン)用のカートリッジ7C、K(ブラック)用のカートリッジ7Kを総称して呼ぶ名称である。
【0026】
転写装置8は、詳しくは、Y(イエロー)用の転写装置8Y、M(マゼンタ)用の転写装置8M、C(シアン)用の転写装置8C、K(ブラック)用の転写装置8Kを総称して呼ぶ名称である。
【0027】
画像形成装置1は、露光装置6、カートリッジ7、転写装置8からなる画像形成部が、各色(Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))づつ備えられたタンデム型の装置である。
【0028】
給紙トレイ2は、画像形成に使用される用紙を収納しているトレイである。
【0029】
ピックアップローラ3は、給紙トレイ2に収納されている用紙を搬送路に送り出す処理を行う。
【0030】
リタードローラ4は、給紙トレイ2から用紙が1枚づつ送り出されるように機能する。
【0031】
転写搬送ベルト5は用紙を搬送させる機能を有し、転写搬送ベルト5の傍に位置する各色のカートリッジ7Y、7M、7C、7Kにより転写搬送ベルト5で搬送される用紙に各色の画像が形成される。
【0032】
また、転写搬送ベルト5には、画像形成装置1のレジストレーションコントロールの為に、各色のカートリッジ7Y、7M、7C、7Kよりそれぞれの色のパッチ画像が形成される。
【0033】
露光装置6(露光装置6Y、露光装置6M、露光装置6C、露光装置6K)は、半導体レーザやレーザ光を偏向走査するためのポリゴンミラーなどから構成され、カートリッジ7(7Y、7M、7C、7K)内にそれぞれ存在する感光体に各色の画像データの静電潜像を形成する。
【0034】
カートリッジ7(カートリッジ7Y、7M、7C、7K)は、各色のカートリッジ内に帯電装置、感光体、現像装置、クリーナを備え、露光装置6によって感光体に現像された静電潜像を現像装置で現像して、感光体上にトナー像を形成する。
【0035】
転写装置8(転写装置8Y、8M、8C、8K)は、カートリッジ7内の各色の感光体上のトナー像を転写転送ベルト5で搬送されてきた用紙に転写させる。
【0036】
定着装置9は、用紙上に保持される未定着のトナー像を用紙に定着させる処理を行う。
【0037】
温度センサ10は、露光装置6の近傍に位置し、露光装置6の温度変化を測定する。
【0038】
パッチ検出センサ11は、光学センサからなる濃度センサであり、転写搬送ベルト5に形成されたレジ調整パッチを測定する。
【0039】
また、パターン検出センサ11は、カートリッジ7が形成するトナー像の濃度を調整する為のプロセスコントロール用パッチを検出するセンサとして用いられてもよい。
【0040】
制御基板上の検出部12は、パターン検出センサ11から出力されるからレジ調整パッチを検出する。
【0041】
ROM13は、画像形成装置1を動作させるファームウェア等が記憶される。
【0042】
RAM14は、装置の動作を制御するシステムデータ等の各種データを記憶するワークエリアを構成する。
【0043】
画像書込制御部15は、露光装置6(露光装置6Y、6M、6C、6K)がカートリッジ7(カートリッジ7Y、7M、7C、7K)に静電潜像を書き込む動作を制御する。
【0044】
露光装置6が静電潜像を書き込むタイミングが調整されるなどの制御によりレジずれの補正がなされる。
【0045】
制御部16は、画像形成装置1を統括的に制御する。
【0046】
画像保持部17は、印刷予定の印刷ジョブをスプールする機能を司る。
【0047】
画像生成部18は、印刷ジョブより、印刷されるビットマップ画像を生成する。
【0048】
通信I/F部19には外部と通信する通信回線が接続され、その通信回線を通じて印刷ジョブなどの情報を受信する。
【0049】
NVM20は、不揮発性メモリであり、後に説明する予測レジコンに使用される予測テーブルや、レジコンが行われたときの温度などを記憶する。
【0050】
操作/表示部21は、液晶のタッチパネルで構成されるユーザインタフェースである。
【0051】
このように構成される画像形成装置1は、機内温度の上昇や経時変化等により露光装置6の書き込みタイミングがずれる等して、ずれて形成されたトナー像の色が他の色と違い用紙上にずれて印刷されるレジずれが発生する場合がある。
【0052】
そして、画像形成装置1では、このレジずれを補正するために、パッチレジコンと予測レジコンの2種類のレジストレーションコントロールが行われる。
【0053】
パッチレジコンでは、転写搬送ベルト5にレジ調整パッチを形成してそれらをパッチ検出センサ11で測定し、測定したレジ調整パッチの基準位置からのずれを測定して、そのずれ量を補正するように画像書込制御部15が露光装置6を制御する。
【0054】
予測レジコンでは、温度センサ10が測定した温度と予測テーブルに基づき、レジずれ量を予測して、そのずれ量を補正するように画像書込制御部15が露光装置6を制御する。
【0055】
次に、パッチレジコンにおいて転写搬送ベルト5に形成されるレジ調整パッチについて図2を参照して説明する。
【0056】
図2は、転写搬送ベルト5に形成されるレジ調整パッチを示す模式図である。
【0057】
パッチレジコンでは、図2に示すように、各色の画像形成部により転写搬送ベルト5にレジ調整パッチが形成され、転写搬送ベルト5の移動に伴ってパッチ検出センサ11の検出領域をレジ調整パッチが通過する。
【0058】
そして、レジ調整パッチがパッチ検出センサ11に測定される。
【0059】
次に、パッチ検出センサ11から検出部12に送られるデータについて図3を参照して説明を行う。
【0060】
図3(a)は検出部12に送られて処理されるデータを示した図であり、図3(b)は検出部12で2値化を行うコンパレータを示す模式図である。
【0061】
図3(a)に示すように、パッチ検出センサ11が測定した出力データはアナログ値であるが、その出力データが検出部12に送られて、閾値を境にしてデジタルデータに変換されることで、パッチがパルス状に検出される。
【0062】
それで、パッチ間隔もパルス間隔として検出され、それぞれのパッチの基準値からのずれ量が測定される。
【0063】
検出部12では、パッチ検出センサ11からの出力値と閾値とが入力されて、2値化されたデータが出力される。
【0064】
このようなパッチレジコンは、通常の印字を中断して行う必要があり、頻繁に実施すると生産性は落ちるが、実際のずれ量を検出して調整する為に正確な調整ができる。
【0065】
次に、予測レジコンについて図4を参照して説明する。
【0066】
図4は予測レジコンについて示した図であり、図4(a)は予測レジコンで使用される予測テーブルを示す表であり、図4(b)は図4(a)に示す予測テーブルの値で構成されるグラフを示す図である。
【0067】
図4(a)に示す予測テーブルは、NVM20に記憶されている。
【0068】
そして、図4(a)に示す予測テーブルには、温度に対応するレジのずれ量が各色毎に記載される。
【0069】
予測レジコンが行われる際には、温度センサ10で測定される温度に対応するずれ量が図4(a)に示す予測テーブルより取得され、そのずれ量を補正すべく制御が行われる。
【0070】
また、図4(a)に示す予測テーブルから構成される、図4(b)に示すグラフに基づいて測定された温度に対応するずれ量が算出されてもよい。
【0071】
このような予測レジコンは、通常の印字を中断することなく実施できるが、予測制御ならではの不正確さがある。
【0072】
次に、ずれ量が算出された後の書き込みタイミングの制御について図5を参照して説明を行う。
【0073】
図5は、パッチレジコンや予測レジコンで算出されたずれ量が補正される処理を示す図である。
【0074】
ずれ量が算出されると、画像書込制御部15の制御により、図5に示すように、露光装置6の画像書き込みタイミングがずれ量を補正する方向で制御される。
【0075】
次に、画像形成装置1で行われるパッチレジコンと予測レジコンとを組み合わせた処理について図6を参照して説明を行う。
【0076】
図6は、画像形成装置1で行われるパッチレジコンと予測レジコンとを組み合わせた基本となる処理を示すフローチャートである。
【0077】
まず、画像形成装置1の温度センサ10は、周期的に、機内の温度を測定する(ステップ601)。
【0078】
そして、前回レジコンが行われた温度はNVM20に記憶されており、その温度とステップ601で測定された機内の温度との差の絶対値が10度以上ある場合には(ステップ602で10度以上)、図2、図3を参照して説明したパッチレジコンが実施される(ステップ603)。
【0079】
ステップ603でパッチレジコンが実施されている間、ステップ601で測定された機内の温度が最新のパッチレジコンが行われた時の温度としてNVM20に記憶される。
【0080】
ステップ601で測定されてNVM20に記憶された温度が20度であった場合を例にして以下、説明する。
【0081】
そして、パッチレジコンを実施して(ステップ603)検出されたずれ量と、パッチレジコン実施時の温度での予測テーブルで予測されるずれ量との差が制御部16により算出される(ステップ604)。
【0082】
例えば、パッチレジコンを実施して(ステップ603)検出されたずれ量が250μmであったとすると、パッチレジコンが実施された温度はNVM20に記憶された20度であるので、図4に示す予測テーブルから予測されるずれ量は400μmとなる。
【0083】
それで、パッチレジコンで検出されたずれ量(250μm)と予測テーブルから予測されるずれ量(400μm)との差は、150μmとなる。
【0084】
そして、このように算出されたずれ量の差が所定の値以上となるか否かが制御部16により確認される(ステップ604)。
【0085】
制御部16により確認されて、算出されたずれ量の差が120μm以上となる場合には(ステップ604で120μm以上)、予測テーブルから予測されるずれ量が不正確であるので、予測テーブルの値をパッチレジコンで検出されたずれ量に基づき修正する処理が行われる(ステップ605)。
【0086】
次に、ステップ605のサブルーチンに相当する、予測テーブルの値の修正処理について図7を参照して説明を行う。
【0087】
図7は、予測テーブルの値が修正される処理について示したフローチャートである。
【0088】
まず、制御部16で、パッチレジコンで検出されたずれ量と予測テーブルで予測されるずれ量との差を取得される(ステップ701)。
【0089】
パッチレジコンが実施された温度における予測テーブルでのずれ量が、予測テーブルで予測されるずれ量として算出され、その値とパッチレジコンで検出されたずれ量との差が算出される(ステップ701)。
【0090】
ステップ701で取得されるずれ量の差は、ステップ604で算出されたずれ量の差と同じ値であるので、ステップ604で算出された値が使用されてもよい。
【0091】
取得されるずれ量の差は150μmである(予測テーブルでの予測値の方が大きい)。
【0092】
それで、予測テーブルの値の修正処理として、ずれ量の差が算出された温度(20度)での予測テーブルで予測されるずれ量をパッチレジコンで検出ずれ量の値にするべく、ステップ701で取得した差の値を使用して演算する(この場合には予測テーブルでの予測値の方が大きいので、予測テーブルの値から「差の値」を減算する演算が行われる。)(ステップ702)。
【0093】
このような演算を予測テーブルにおける他の温度の値に対しても同様に行う(ステップ702)。
【0094】
つまり、予測テーブルに記載される他の温度のずれ量に対しても同様の演算である、予測テーブルの値から「差の値」を減算する演算が行われる。
【0095】
具体的には、図4(a)で示した予測テーブルに記載されるずれ量から、「ずれ量の差」である150μmが各々減算される。
【0096】
図4(a)で示した予測テーブルの値が各々演算処理された結果を図8(a)に示す。
【0097】
図8(a)に示すように、例えば、演算処理されることにより、0度のずれ量が「0μm」から「−150μm」に修正され、10度のずれ量が「150μm」から「0μm」に修正されている。
【0098】
演算処理がされて修正された予測テーブルは、図8(b)に示すように、予測テーブルの値がプロットされたグラフで示すと、修正後のグラフは、修正前のグラフがずれ量を示す軸方向に−150μmだけ平行移動した形となっている。
【0099】
このように演算処理されて修正された予測テーブルは、NVM20に上書き記憶される(ステップ703)。
【0100】
また、ステップ604で、算出されたずれ量の差が所定の値以上とならない場合には(ステップ604で120μm未満)、予測テーブルの値の修正処理は行われない。
【0101】
また、ステップ602で、NVM20に記憶される前回レジコンが行われた温度とステップ601で測定された機内の温度との差の絶対値が10度未満である場合には(ステップ602で10度未満)、図4を参照して説明した予測レジコンが実施される(ステップ606)。
【0102】
尚、画像形成装置1でこのようにパッチレジコンを行った後に、ステップ602で判断される閾値を変更する処理が行われてもよい。
【0103】
次に、画像形成装置1で、ステップ602で判断される閾値が変更される処理について図9を参照して説明を行う。
【0104】
図9は、図6を参照して説明した処理において、パッチレジコンの後に、ステップ602で判断される閾値が変更される処理が含まれた処理を示すフローチャートである。
【0105】
なお、図9におけるフローチャートでは、図6と同様の処理を行うフローについては同じ参照番号で示している。
【0106】
まず、画像形成装置1は、周期的に、温度センサ10による温度測定を行う(ステップ601)。
【0107】
そして、前回レジコンが行われた温度と、測定された機内の温度との差の絶対値が閾値の値(デフォルトでは10度)以上であるか否かが判断される(ステップ901)。
【0108】
ステップ602で10度以上ある場合には(ステップ901で閾値以上)、パッチレジコンが実施される(ステップ603)。
【0109】
そして、パッチレジコンが実施された結果、パッチレジコンで検出されたずれ量と、パッチレジコンが実施された温度で予測テーブルから予測されるずれ量との差が所定の値(120μm)未満である場合には(ステップ604で120μm未満)、ステップ901における閾値を2度上昇させる。
【0110】
具体的に説明すると、ステップ901では閾値が10度と設定されていたので、今後、閾値を2度上昇させた12度として処理が行われる。
【0111】
また、ステップ604で、パッチレジコンが実施された結果、パッチレジコンで検出されたずれ量と、パッチレジコンが実施された温度での予測テーブルで予測されるずれ量との差が所定の値以上(120μm以上)である場合には(ステップ604で120μm以上)、図7、図8を参照して説明したように予測テーブルの値が修正される(ステップ605)。
【0112】
予測テーブルの値が修正されると(ステップ605)、ステップ901での処理における閾値が10度以外である場合には、その閾値が10度に設定される(ステップ903)。
【0113】
このように、パッチレジコンが実施されて(ステップ603)、パッチレジコンで検出されたずれ量と予測テーブルから予測されるずれ量との差が所定の値よりも小さければ(ステップ604で120μm未満)、予測テーブルの信頼性が増すので、予測レジコンがより頻繁に行われるようにステップ901における閾値が変更される。
【0114】
なお、画像形成装置1では、ユーザが指示するタイミングで、パッチレジコンを実行させて予測テーブルの修正を行わせる処理が可能である。
【0115】
次に、ユーザが所望するときに、予測テーブルを修正させる為にパッチレジコンが実施される処理について図10を参照して説明を行う。
【0116】
図10は、画像形成装置1で、ユーザ指示によりパッチレジコンが実施されて、予測テーブルの修正が行われる処理を示すフローチャートである。
【0117】
画像形成装置1では、図10に示すように、操作/表示部21よりユーザからの調整指示を待つ(ステップ1001でNO)。
【0118】
画像形成装置1で実施された予測レジコンの結果に不満を抱くユーザは、予測レジコンで使用される予測テーブルの修正命令を操作/表示部21より入力する。
【0119】
操作/表示部21でユーザからの予測テーブルの修正命令が受け付けられると(ステップ1001でYES)、制御部16は、画像形成装置1のパッチレジコンを実施させる(ステップ603)。
【0120】
このパッチレジコンは、図6を参照して説明したステップ603におけるパッチレジコンと同様の処理であるが、更にパッチレジコン実施時の機内温度が温度センサ10で測定される。
【0121】
そして、パッチレジコンが行われた後に、そのパッチレジコンの結果に基づき、予測テーブルの修正が行われる(ステップ605)。
【0122】
この予測テーブルの修正の処理は、図6、図7、図8を参照して説明したように図轍鮒605のサブルーチンでの処理を同様の処理である。
【0123】
すなわち、ステップ603で行われたパッチレジコンで検出されたずれ量が、そのパッチレジコンが実施された温度に対応する予測テーブルでのずれ量として、予測テーブルの修正が行われる。 なお、パッチレジコンが実施された温度以外の温度のずれ量についても、図7、図8を参照して説明したと同様に、ずれ量の差が演算処理されて修正される。
【0124】
尚、ステップ604で判断される閾値は120μmとして説明したが、予め決められた値であるならば、他の値であってもよい。
【0125】
尚、ステップ602で判断する元となる前回のレジコンは、パッチレジコンと予測レジコンの両方ではなくパッチレジコンだけに限定するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0126】
この発明は、画像形成装置において利用可能である。
【符号の説明】
【0127】
1 画像形成装置
5 転写搬送ベルト
6、6Y、6M、6C、6K 露光装置
7、7Y、7M、7C、7K カートリッジ
10 温度センサ
11 パッチ検出センサ
12 検出部
15 画像書込制御部
16 制御部
20 NVM
21 操作/表示部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラー印刷を行う画像形成装置として、各色のトナー像を用紙に転写する画像形成部(感光体、露光装置などから構成)を各色毎に有するタンデム型の装置が存在する。
【0003】
このタンデム型の画像形成装置は、各色(Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))の画像形成部が1枚の用紙へ印字動作を行って4色のトナー像を形成し、それにより一つのカラー画像が形成される。
【0004】
その為、画像形成部の温度変化や経時変化等により転写ベルトへの転写タイミングが微妙にずれると、一つの画像中に特定の色だけがずれて印刷されるいわゆるレジずれが発生する。
【0005】
このレジずれを補正するレジストレーション調整の技術として、各色の画像形成部がレジストレーション調整用パッチ(以下、レジ調整パッチと呼ぶ)を転写ベルトに転写させ、転写ベルト上の各色のレジ調整パッチが基準位置からどのくらいずれているかがセンサにより検出され、そのレジずれ量を解消させるように画像形成部の書込みタイミング等を変化させるものがある。
【0006】
特許文献1では、感光体を露光する露光装置近傍の温度変化を測定し、その温度変化によるずれ量を計算により予測算出し、算出された値が所定の範囲に含まれる場合には算出された値に基づく色ずれの相対的位置関係の補正を行ない、算出された値が大きく所定値以上である場合にはカラーレジスト自動補正制御を行う画像形成装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−218860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
機内温度変化による機内カラーレジスト調整を予測値に基づいて行う際の予測値を、より適正な値に適時修正する画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する為に、請求項1の画像形成装置は、色の異なるトナー像をそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、装置内温度を測定する温度測定手段と、前記装置内温度に対応して前記画像形成手段が形成するトナー像の予測される位置ずれ量を記憶する記憶手段と、前記温度測定手段で測定される温度の変化量の絶対値が閾値未満である場合には、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量に基づき前記画像形成手段が形成するトナー像の位置ずれを補正制御する位置ずれ予測補正制御手段と、前記温度測定手段で測定される温度の変化量の絶対値が閾値以上である場合には、前記画像形成手段により位置ずれ補正パターンを形成し、該位置ずれ補正パターンの前記位置ずれ量の検出結果に基づき前記位置ずれ補正を制御する位置ずれ実測補正制御手段と、前記位置ずれ実測補正制御手段で算出されたずれ量と、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量との差が、所定の閾値以上ある場合には、前記記憶手段に記憶する位置ずれ量を、前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量に基づき修正する修正手段とを具備するように構成される。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記修正手段は、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応したずれ量を、前記パターン位置ずれ修正手段で検出された位置ずれ量とするように構成される。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記修正手段は、前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量から、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量を減算して算出した算出値を、前記記憶手段に記憶する前記装置内温度に対応して予測した各々の位置ずれ量に各々加える演算処理を行うように構成される。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量と、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量との差が、所定の閾値未満である場合には、前記位置ずれ予測補正制御手段、或いは前記位置ずれ実測補正制御手段が実行される判断基準となる前記温度の変化量の絶対値の閾値を所定の値だけ増加させるように構成される。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの発明において、前記位置ずれ実測補正制御手段による制御と、前記修正手段による制御とを実行する指示を操作者から受け付ける受付手段を具備し、前記受付手段より当該指示を受け付けると前記位置ずれ実測補正制御手段による制御と前記修正手段による制御とを実行するように構成される。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明によれば、記憶される予測位置ずれ量が、補正パターンを形成して検出した検出値とかけ離れていた場合には、その予測位置ずれ量が修正される。
【0015】
請求項2の発明によれば、記憶される予測位置ずれ量が、補正パターンを形成して検出した検出値とかけ離れていた場合には、その予測位置ずれ量がその検出値に修正される。
【0016】
請求項3の発明によれば、記憶される予測位置ずれ量が、補正パターンを形成して検出した検出値とかけ離れていた場合には、記憶される各々の予測位置ずれ量が各々修正される。
【0017】
請求項4の発明によれば、記憶される予測位置ずれ量と、補正パターンを形成して検出した検出値とがかけ離れていない場合には、位置ずれ予測制御手段が行われる条件範囲が広げられる。
【0018】
請求項5の発明によれば、操作者からの指示に応じて、補正パターンを形成して位置ずれ量が検出され、修正手段による制御が実行される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】画像形成装置1の機能的構成を示す模式図。
【図2】レジ調整パッチを示す模式図。
【図3】検出部12での処理を示す図。
【図4】予測レジコンについて示す図。
【図5】ずれ量が補正される処理を示す図。
【図6】画像形成装置1で行われる処理を示したフローチャート。
【図7】予測テーブルの値の修正処理を示すフローチャート。
【図8】修正処理された予測テーブルを示す図。
【図9】判断の閾値の変更が含まれた処理を示すフローチャート。
【図10】ユーザ指示で予測テーブルの修正が行われる処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
まず、本発明に関わる画像形成装置1の構成について図1を参照して説明する。
【0022】
図1は、画像形成装置1の機能的構成を示す模式図である。
【0023】
画像形成装置1は、図1に示すように、給紙トレイ2、ピックアップローラ3、リタードローラ4、転写搬送ベルト5、露光装置6(露光装置6Y、露光装置6M、露光装置6C、露光装置6K)、カートリッジ7(カートリッジ7Y、カートリッジ7M、カートリッジ7C、カートリッジ7K)、転写装置8(転写装置8Y、転写装置8M、転写装置8C、転写装置8K)、定着装置9、温度センサ10、パッチ検出センサ11、検出部12、ROM(Read Only Memory)13、RAM(Random Access Memory)14、画像書込制御部15、制御部16、画像保持部17、画像形成部18、通信I/F部19、NVM(Non-volatile Memory)20、操作/表示部21を有する。
【0024】
露光装置6は、詳しくは、Y(イエロー)用の露光装置6K、M(マゼンタ)用の露光装置6M、C(シアン)用の露光装置6M、K(ブラック)用の露光装置6Kを総称して呼ぶ名称である。
【0025】
カートリッジ7は、詳しくは、Y(イエロー)用のカートリッジ7Y、M(マゼンタ)用のカートリッジ7M、C(シアン)用のカートリッジ7C、K(ブラック)用のカートリッジ7Kを総称して呼ぶ名称である。
【0026】
転写装置8は、詳しくは、Y(イエロー)用の転写装置8Y、M(マゼンタ)用の転写装置8M、C(シアン)用の転写装置8C、K(ブラック)用の転写装置8Kを総称して呼ぶ名称である。
【0027】
画像形成装置1は、露光装置6、カートリッジ7、転写装置8からなる画像形成部が、各色(Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))づつ備えられたタンデム型の装置である。
【0028】
給紙トレイ2は、画像形成に使用される用紙を収納しているトレイである。
【0029】
ピックアップローラ3は、給紙トレイ2に収納されている用紙を搬送路に送り出す処理を行う。
【0030】
リタードローラ4は、給紙トレイ2から用紙が1枚づつ送り出されるように機能する。
【0031】
転写搬送ベルト5は用紙を搬送させる機能を有し、転写搬送ベルト5の傍に位置する各色のカートリッジ7Y、7M、7C、7Kにより転写搬送ベルト5で搬送される用紙に各色の画像が形成される。
【0032】
また、転写搬送ベルト5には、画像形成装置1のレジストレーションコントロールの為に、各色のカートリッジ7Y、7M、7C、7Kよりそれぞれの色のパッチ画像が形成される。
【0033】
露光装置6(露光装置6Y、露光装置6M、露光装置6C、露光装置6K)は、半導体レーザやレーザ光を偏向走査するためのポリゴンミラーなどから構成され、カートリッジ7(7Y、7M、7C、7K)内にそれぞれ存在する感光体に各色の画像データの静電潜像を形成する。
【0034】
カートリッジ7(カートリッジ7Y、7M、7C、7K)は、各色のカートリッジ内に帯電装置、感光体、現像装置、クリーナを備え、露光装置6によって感光体に現像された静電潜像を現像装置で現像して、感光体上にトナー像を形成する。
【0035】
転写装置8(転写装置8Y、8M、8C、8K)は、カートリッジ7内の各色の感光体上のトナー像を転写転送ベルト5で搬送されてきた用紙に転写させる。
【0036】
定着装置9は、用紙上に保持される未定着のトナー像を用紙に定着させる処理を行う。
【0037】
温度センサ10は、露光装置6の近傍に位置し、露光装置6の温度変化を測定する。
【0038】
パッチ検出センサ11は、光学センサからなる濃度センサであり、転写搬送ベルト5に形成されたレジ調整パッチを測定する。
【0039】
また、パターン検出センサ11は、カートリッジ7が形成するトナー像の濃度を調整する為のプロセスコントロール用パッチを検出するセンサとして用いられてもよい。
【0040】
制御基板上の検出部12は、パターン検出センサ11から出力されるからレジ調整パッチを検出する。
【0041】
ROM13は、画像形成装置1を動作させるファームウェア等が記憶される。
【0042】
RAM14は、装置の動作を制御するシステムデータ等の各種データを記憶するワークエリアを構成する。
【0043】
画像書込制御部15は、露光装置6(露光装置6Y、6M、6C、6K)がカートリッジ7(カートリッジ7Y、7M、7C、7K)に静電潜像を書き込む動作を制御する。
【0044】
露光装置6が静電潜像を書き込むタイミングが調整されるなどの制御によりレジずれの補正がなされる。
【0045】
制御部16は、画像形成装置1を統括的に制御する。
【0046】
画像保持部17は、印刷予定の印刷ジョブをスプールする機能を司る。
【0047】
画像生成部18は、印刷ジョブより、印刷されるビットマップ画像を生成する。
【0048】
通信I/F部19には外部と通信する通信回線が接続され、その通信回線を通じて印刷ジョブなどの情報を受信する。
【0049】
NVM20は、不揮発性メモリであり、後に説明する予測レジコンに使用される予測テーブルや、レジコンが行われたときの温度などを記憶する。
【0050】
操作/表示部21は、液晶のタッチパネルで構成されるユーザインタフェースである。
【0051】
このように構成される画像形成装置1は、機内温度の上昇や経時変化等により露光装置6の書き込みタイミングがずれる等して、ずれて形成されたトナー像の色が他の色と違い用紙上にずれて印刷されるレジずれが発生する場合がある。
【0052】
そして、画像形成装置1では、このレジずれを補正するために、パッチレジコンと予測レジコンの2種類のレジストレーションコントロールが行われる。
【0053】
パッチレジコンでは、転写搬送ベルト5にレジ調整パッチを形成してそれらをパッチ検出センサ11で測定し、測定したレジ調整パッチの基準位置からのずれを測定して、そのずれ量を補正するように画像書込制御部15が露光装置6を制御する。
【0054】
予測レジコンでは、温度センサ10が測定した温度と予測テーブルに基づき、レジずれ量を予測して、そのずれ量を補正するように画像書込制御部15が露光装置6を制御する。
【0055】
次に、パッチレジコンにおいて転写搬送ベルト5に形成されるレジ調整パッチについて図2を参照して説明する。
【0056】
図2は、転写搬送ベルト5に形成されるレジ調整パッチを示す模式図である。
【0057】
パッチレジコンでは、図2に示すように、各色の画像形成部により転写搬送ベルト5にレジ調整パッチが形成され、転写搬送ベルト5の移動に伴ってパッチ検出センサ11の検出領域をレジ調整パッチが通過する。
【0058】
そして、レジ調整パッチがパッチ検出センサ11に測定される。
【0059】
次に、パッチ検出センサ11から検出部12に送られるデータについて図3を参照して説明を行う。
【0060】
図3(a)は検出部12に送られて処理されるデータを示した図であり、図3(b)は検出部12で2値化を行うコンパレータを示す模式図である。
【0061】
図3(a)に示すように、パッチ検出センサ11が測定した出力データはアナログ値であるが、その出力データが検出部12に送られて、閾値を境にしてデジタルデータに変換されることで、パッチがパルス状に検出される。
【0062】
それで、パッチ間隔もパルス間隔として検出され、それぞれのパッチの基準値からのずれ量が測定される。
【0063】
検出部12では、パッチ検出センサ11からの出力値と閾値とが入力されて、2値化されたデータが出力される。
【0064】
このようなパッチレジコンは、通常の印字を中断して行う必要があり、頻繁に実施すると生産性は落ちるが、実際のずれ量を検出して調整する為に正確な調整ができる。
【0065】
次に、予測レジコンについて図4を参照して説明する。
【0066】
図4は予測レジコンについて示した図であり、図4(a)は予測レジコンで使用される予測テーブルを示す表であり、図4(b)は図4(a)に示す予測テーブルの値で構成されるグラフを示す図である。
【0067】
図4(a)に示す予測テーブルは、NVM20に記憶されている。
【0068】
そして、図4(a)に示す予測テーブルには、温度に対応するレジのずれ量が各色毎に記載される。
【0069】
予測レジコンが行われる際には、温度センサ10で測定される温度に対応するずれ量が図4(a)に示す予測テーブルより取得され、そのずれ量を補正すべく制御が行われる。
【0070】
また、図4(a)に示す予測テーブルから構成される、図4(b)に示すグラフに基づいて測定された温度に対応するずれ量が算出されてもよい。
【0071】
このような予測レジコンは、通常の印字を中断することなく実施できるが、予測制御ならではの不正確さがある。
【0072】
次に、ずれ量が算出された後の書き込みタイミングの制御について図5を参照して説明を行う。
【0073】
図5は、パッチレジコンや予測レジコンで算出されたずれ量が補正される処理を示す図である。
【0074】
ずれ量が算出されると、画像書込制御部15の制御により、図5に示すように、露光装置6の画像書き込みタイミングがずれ量を補正する方向で制御される。
【0075】
次に、画像形成装置1で行われるパッチレジコンと予測レジコンとを組み合わせた処理について図6を参照して説明を行う。
【0076】
図6は、画像形成装置1で行われるパッチレジコンと予測レジコンとを組み合わせた基本となる処理を示すフローチャートである。
【0077】
まず、画像形成装置1の温度センサ10は、周期的に、機内の温度を測定する(ステップ601)。
【0078】
そして、前回レジコンが行われた温度はNVM20に記憶されており、その温度とステップ601で測定された機内の温度との差の絶対値が10度以上ある場合には(ステップ602で10度以上)、図2、図3を参照して説明したパッチレジコンが実施される(ステップ603)。
【0079】
ステップ603でパッチレジコンが実施されている間、ステップ601で測定された機内の温度が最新のパッチレジコンが行われた時の温度としてNVM20に記憶される。
【0080】
ステップ601で測定されてNVM20に記憶された温度が20度であった場合を例にして以下、説明する。
【0081】
そして、パッチレジコンを実施して(ステップ603)検出されたずれ量と、パッチレジコン実施時の温度での予測テーブルで予測されるずれ量との差が制御部16により算出される(ステップ604)。
【0082】
例えば、パッチレジコンを実施して(ステップ603)検出されたずれ量が250μmであったとすると、パッチレジコンが実施された温度はNVM20に記憶された20度であるので、図4に示す予測テーブルから予測されるずれ量は400μmとなる。
【0083】
それで、パッチレジコンで検出されたずれ量(250μm)と予測テーブルから予測されるずれ量(400μm)との差は、150μmとなる。
【0084】
そして、このように算出されたずれ量の差が所定の値以上となるか否かが制御部16により確認される(ステップ604)。
【0085】
制御部16により確認されて、算出されたずれ量の差が120μm以上となる場合には(ステップ604で120μm以上)、予測テーブルから予測されるずれ量が不正確であるので、予測テーブルの値をパッチレジコンで検出されたずれ量に基づき修正する処理が行われる(ステップ605)。
【0086】
次に、ステップ605のサブルーチンに相当する、予測テーブルの値の修正処理について図7を参照して説明を行う。
【0087】
図7は、予測テーブルの値が修正される処理について示したフローチャートである。
【0088】
まず、制御部16で、パッチレジコンで検出されたずれ量と予測テーブルで予測されるずれ量との差を取得される(ステップ701)。
【0089】
パッチレジコンが実施された温度における予測テーブルでのずれ量が、予測テーブルで予測されるずれ量として算出され、その値とパッチレジコンで検出されたずれ量との差が算出される(ステップ701)。
【0090】
ステップ701で取得されるずれ量の差は、ステップ604で算出されたずれ量の差と同じ値であるので、ステップ604で算出された値が使用されてもよい。
【0091】
取得されるずれ量の差は150μmである(予測テーブルでの予測値の方が大きい)。
【0092】
それで、予測テーブルの値の修正処理として、ずれ量の差が算出された温度(20度)での予測テーブルで予測されるずれ量をパッチレジコンで検出ずれ量の値にするべく、ステップ701で取得した差の値を使用して演算する(この場合には予測テーブルでの予測値の方が大きいので、予測テーブルの値から「差の値」を減算する演算が行われる。)(ステップ702)。
【0093】
このような演算を予測テーブルにおける他の温度の値に対しても同様に行う(ステップ702)。
【0094】
つまり、予測テーブルに記載される他の温度のずれ量に対しても同様の演算である、予測テーブルの値から「差の値」を減算する演算が行われる。
【0095】
具体的には、図4(a)で示した予測テーブルに記載されるずれ量から、「ずれ量の差」である150μmが各々減算される。
【0096】
図4(a)で示した予測テーブルの値が各々演算処理された結果を図8(a)に示す。
【0097】
図8(a)に示すように、例えば、演算処理されることにより、0度のずれ量が「0μm」から「−150μm」に修正され、10度のずれ量が「150μm」から「0μm」に修正されている。
【0098】
演算処理がされて修正された予測テーブルは、図8(b)に示すように、予測テーブルの値がプロットされたグラフで示すと、修正後のグラフは、修正前のグラフがずれ量を示す軸方向に−150μmだけ平行移動した形となっている。
【0099】
このように演算処理されて修正された予測テーブルは、NVM20に上書き記憶される(ステップ703)。
【0100】
また、ステップ604で、算出されたずれ量の差が所定の値以上とならない場合には(ステップ604で120μm未満)、予測テーブルの値の修正処理は行われない。
【0101】
また、ステップ602で、NVM20に記憶される前回レジコンが行われた温度とステップ601で測定された機内の温度との差の絶対値が10度未満である場合には(ステップ602で10度未満)、図4を参照して説明した予測レジコンが実施される(ステップ606)。
【0102】
尚、画像形成装置1でこのようにパッチレジコンを行った後に、ステップ602で判断される閾値を変更する処理が行われてもよい。
【0103】
次に、画像形成装置1で、ステップ602で判断される閾値が変更される処理について図9を参照して説明を行う。
【0104】
図9は、図6を参照して説明した処理において、パッチレジコンの後に、ステップ602で判断される閾値が変更される処理が含まれた処理を示すフローチャートである。
【0105】
なお、図9におけるフローチャートでは、図6と同様の処理を行うフローについては同じ参照番号で示している。
【0106】
まず、画像形成装置1は、周期的に、温度センサ10による温度測定を行う(ステップ601)。
【0107】
そして、前回レジコンが行われた温度と、測定された機内の温度との差の絶対値が閾値の値(デフォルトでは10度)以上であるか否かが判断される(ステップ901)。
【0108】
ステップ602で10度以上ある場合には(ステップ901で閾値以上)、パッチレジコンが実施される(ステップ603)。
【0109】
そして、パッチレジコンが実施された結果、パッチレジコンで検出されたずれ量と、パッチレジコンが実施された温度で予測テーブルから予測されるずれ量との差が所定の値(120μm)未満である場合には(ステップ604で120μm未満)、ステップ901における閾値を2度上昇させる。
【0110】
具体的に説明すると、ステップ901では閾値が10度と設定されていたので、今後、閾値を2度上昇させた12度として処理が行われる。
【0111】
また、ステップ604で、パッチレジコンが実施された結果、パッチレジコンで検出されたずれ量と、パッチレジコンが実施された温度での予測テーブルで予測されるずれ量との差が所定の値以上(120μm以上)である場合には(ステップ604で120μm以上)、図7、図8を参照して説明したように予測テーブルの値が修正される(ステップ605)。
【0112】
予測テーブルの値が修正されると(ステップ605)、ステップ901での処理における閾値が10度以外である場合には、その閾値が10度に設定される(ステップ903)。
【0113】
このように、パッチレジコンが実施されて(ステップ603)、パッチレジコンで検出されたずれ量と予測テーブルから予測されるずれ量との差が所定の値よりも小さければ(ステップ604で120μm未満)、予測テーブルの信頼性が増すので、予測レジコンがより頻繁に行われるようにステップ901における閾値が変更される。
【0114】
なお、画像形成装置1では、ユーザが指示するタイミングで、パッチレジコンを実行させて予測テーブルの修正を行わせる処理が可能である。
【0115】
次に、ユーザが所望するときに、予測テーブルを修正させる為にパッチレジコンが実施される処理について図10を参照して説明を行う。
【0116】
図10は、画像形成装置1で、ユーザ指示によりパッチレジコンが実施されて、予測テーブルの修正が行われる処理を示すフローチャートである。
【0117】
画像形成装置1では、図10に示すように、操作/表示部21よりユーザからの調整指示を待つ(ステップ1001でNO)。
【0118】
画像形成装置1で実施された予測レジコンの結果に不満を抱くユーザは、予測レジコンで使用される予測テーブルの修正命令を操作/表示部21より入力する。
【0119】
操作/表示部21でユーザからの予測テーブルの修正命令が受け付けられると(ステップ1001でYES)、制御部16は、画像形成装置1のパッチレジコンを実施させる(ステップ603)。
【0120】
このパッチレジコンは、図6を参照して説明したステップ603におけるパッチレジコンと同様の処理であるが、更にパッチレジコン実施時の機内温度が温度センサ10で測定される。
【0121】
そして、パッチレジコンが行われた後に、そのパッチレジコンの結果に基づき、予測テーブルの修正が行われる(ステップ605)。
【0122】
この予測テーブルの修正の処理は、図6、図7、図8を参照して説明したように図轍鮒605のサブルーチンでの処理を同様の処理である。
【0123】
すなわち、ステップ603で行われたパッチレジコンで検出されたずれ量が、そのパッチレジコンが実施された温度に対応する予測テーブルでのずれ量として、予測テーブルの修正が行われる。 なお、パッチレジコンが実施された温度以外の温度のずれ量についても、図7、図8を参照して説明したと同様に、ずれ量の差が演算処理されて修正される。
【0124】
尚、ステップ604で判断される閾値は120μmとして説明したが、予め決められた値であるならば、他の値であってもよい。
【0125】
尚、ステップ602で判断する元となる前回のレジコンは、パッチレジコンと予測レジコンの両方ではなくパッチレジコンだけに限定するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0126】
この発明は、画像形成装置において利用可能である。
【符号の説明】
【0127】
1 画像形成装置
5 転写搬送ベルト
6、6Y、6M、6C、6K 露光装置
7、7Y、7M、7C、7K カートリッジ
10 温度センサ
11 パッチ検出センサ
12 検出部
15 画像書込制御部
16 制御部
20 NVM
21 操作/表示部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
色の異なるトナー像をそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、
装置内温度を測定する温度測定手段と、
前記装置内温度に対応して前記画像形成手段が形成するトナー像の予測される位置ずれ量を記憶する記憶手段と、
前記温度測定手段で測定される温度の変化量の絶対値が閾値未満である場合には、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量に基づき前記画像形成手段が形成するトナー像の位置ずれを補正制御する位置ずれ予測補正制御手段と、
前記温度測定手段で測定される温度の変化量の絶対値が閾値以上である場合には、前記画像形成手段により位置ずれ補正パターンを形成し、該位置ずれ補正パターンの前記位置ずれ量の検出結果に基づき前記位置ずれ補正を制御する位置ずれ実測補正制御手段と、
前記位置ずれ実測補正制御手段で算出されたずれ量と、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量との差が、所定の閾値以上ある場合には、前記記憶手段に記憶する位置ずれ量を、前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量に基づき修正する修正手段と
を具備する画像形成装置。
【請求項2】
前記修正手段は、
前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応したずれ量を、前記パターン位置ずれ修正手段で検出された位置ずれ量とする
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記修正手段は、
前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量から、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量を減算して算出した算出値を、前記記憶手段に記憶する前記装置内温度に対応して予測した各々の位置ずれ量に各々加える演算処理を行う
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量と、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量との差が、所定の閾値未満である場合には、前記位置ずれ予測補正制御手段、或いは前記位置ずれ実測補正制御手段が実行される判断基準となる前記温度の変化量の絶対値の閾値を所定の値だけ増加させる
請求項1乃至3いずれか記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記位置ずれ実測補正制御手段による制御と、前記修正手段による制御とを実行する指示を操作者から受け付ける受付手段
を具備し、
前記受付手段より当該指示を受け付けると前記位置ずれ実測補正制御手段による制御と前記修正手段による制御とを実行する
請求項1乃至4いずれか記載の画像形成装置。
【請求項1】
色の異なるトナー像をそれぞれ形成する複数の画像形成手段と、
装置内温度を測定する温度測定手段と、
前記装置内温度に対応して前記画像形成手段が形成するトナー像の予測される位置ずれ量を記憶する記憶手段と、
前記温度測定手段で測定される温度の変化量の絶対値が閾値未満である場合には、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量に基づき前記画像形成手段が形成するトナー像の位置ずれを補正制御する位置ずれ予測補正制御手段と、
前記温度測定手段で測定される温度の変化量の絶対値が閾値以上である場合には、前記画像形成手段により位置ずれ補正パターンを形成し、該位置ずれ補正パターンの前記位置ずれ量の検出結果に基づき前記位置ずれ補正を制御する位置ずれ実測補正制御手段と、
前記位置ずれ実測補正制御手段で算出されたずれ量と、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量との差が、所定の閾値以上ある場合には、前記記憶手段に記憶する位置ずれ量を、前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量に基づき修正する修正手段と
を具備する画像形成装置。
【請求項2】
前記修正手段は、
前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応したずれ量を、前記パターン位置ずれ修正手段で検出された位置ずれ量とする
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記修正手段は、
前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量から、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量を減算して算出した算出値を、前記記憶手段に記憶する前記装置内温度に対応して予測した各々の位置ずれ量に各々加える演算処理を行う
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記位置ずれ実測補正制御手段で検出された位置ずれ量と、前記記憶手段に記憶する、前記温度測定手段で測定された温度に対応した位置ずれ量との差が、所定の閾値未満である場合には、前記位置ずれ予測補正制御手段、或いは前記位置ずれ実測補正制御手段が実行される判断基準となる前記温度の変化量の絶対値の閾値を所定の値だけ増加させる
請求項1乃至3いずれか記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記位置ずれ実測補正制御手段による制御と、前記修正手段による制御とを実行する指示を操作者から受け付ける受付手段
を具備し、
前記受付手段より当該指示を受け付けると前記位置ずれ実測補正制御手段による制御と前記修正手段による制御とを実行する
請求項1乃至4いずれか記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2010−217544(P2010−217544A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−64637(P2009−64637)
【出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月17日(2009.3.17)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]