画像形成装置
【課題】コピーされた媒体の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができるようにする。
【解決手段】複数の原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部と、該画像読取部で発生させられた画像データに基づいて、原稿のページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部と、ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する排出位置制御部501とを有する。ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体が他の媒体と異なる排出位置に排出されるので、操作者は、他の媒体と異なる排出位置に排出された媒体の状態を確認するだけで、原稿にページ抜けが発生したことを知ることができるともに、コピーされた媒体の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる。
【解決手段】複数の原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部と、該画像読取部で発生させられた画像データに基づいて、原稿のページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部と、ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する排出位置制御部501とを有する。ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体が他の媒体と異なる排出位置に排出されるので、操作者は、他の媒体と異なる排出位置に排出された媒体の状態を確認するだけで、原稿にページ抜けが発生したことを知ることができるともに、コピーされた媒体の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、複写機は、スキャナ部及びプリンタ部を備え、スキャナ部において、原稿の画像が読み取られて画像データが発生させられ、プリンタ部において、前記スキャナ部から送信された前記画像データに基づいて印刷が行われ、媒体としての用紙に原稿の画像が形成、すなわち、コピー(複写)されるようになっている。
【0003】
そして、前記スキャナ部において、ページを表す番号、すなわち、ページ番号が付された複数の原稿の画像を読み取る際に、原稿の所定のページが欠落したり、重走したりして原稿のページ抜けが発生すると、操作パネルのディスプレイ(液晶表示部)上に、ページ抜けが発生したこと、ページ抜けが発生したページ番号等が表示されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−72281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の複写機においては、操作者が、コピーされた用紙の束から、ページ抜けが発生した原稿を特定するのが困難である。
【0006】
本発明は、前記従来の複写機の問題点を解決して、コピーされた媒体の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのために、本発明の画像形成装置においては、複数の原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部と、該画像読取部で発生させられた画像データに基づいて、原稿のページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部と、ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する排出位置制御部とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像形成装置においては、複数の原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部と、該画像読取部で発生させられた画像データに基づいて、原稿のページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部と、ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する排出位置制御部とを有する。
【0009】
この場合、ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体が他の媒体と異なる排出位置に排出されるので、操作者は、他の媒体と異なる排出位置に排出された媒体の状態を確認するだけで、原稿にページ抜けが発生したことを知ることができるともに、コピーされた媒体の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態における複写機の制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における複写機の斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタ部を示す概念図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における媒体排出部を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるスキャナ部の概念図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における操作パネルの概念図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における複写機の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるページ数を認識する方法を示す第1の図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるページ数を認識する方法を示す第2の図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるページ抜け判定部の動作を説明する図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における用紙の排出位置を説明する図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における用紙の排出状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における用紙の別の排出状態を示す斜視図である。
【図14】本発明第2の実施の形態における複写機の制御ブロック図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態における複写機の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施の形態における原稿のペ−ジ番号の位置を説明する第1の図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における原稿のペ−ジ番号の位置を説明する第2の図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態における用紙の排出位置を説明する図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態における用紙の排出状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としての複写機(コピー機)について説明する。
【0012】
図1は本発明の第1の実施の形態における複写機の制御ブロック図、図2は本発明の第1の実施の形態における複写機の斜視図である。
【0013】
101は画像形成部としてのプリンタ部、200は図示されない原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部としてのスキャナ部、300は操作部としての操作パネルであり、前記プリンタ部101、スキャナ部200及び操作パネル300によって複写機が構成される。
【0014】
前記プリンタ部101は、演算装置としてのCPU102、第1の記憶装置としてのRAM103、第2の記憶装置としてのROM104、前記スキャナ部200との接続を行うためのスキャナIF120、操作パネル300との接続を行うための操作パネルIF130、印刷を行う印刷部500、該印刷部500のジョブセパレート機構を制御するための排出位置制御部501、及びスキャナ部200から送信された画像データを記録するための第1の記憶部としての画像記憶部502を備える。
【0015】
また、前記プリンタ部101は、画像記憶部502に記録された画像データの、後述される所定の領域からページ番号を読み取り、該ページ番号に基づいてページ数を認識する文字認識部161、該文字認識部161によって認識されたページ数を記録するための第2の記憶部としてのページ数記憶部162、及び該ページ数記憶部162に記録されたページ数に基づいてページ抜けを判定する判定部163を備える。
【0016】
なお、前記文字認識部161、ページ数記憶部162及び判定部163によって、ページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部が構成される。また、前記CPU102、RAM103、ROM104及びページ抜け判定部によって、プリンタ部101の全体の制御を行う制御部が構成される。
【0017】
次に、前記プリンタ部101について説明する。
【0018】
図3は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタ部を示す概念図である。
【0019】
図において、101はプリンタ部であり、該プリンタ部101は、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像形成ユニット(IDユニット)13Bk、13Y、13M、13Cを備える。そして、該各画像形成ユニット13Bk、13Y、13M、13Cは、各色の像担持体としての感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cを備える。
【0020】
また、前記プリンタ部101は、媒体としての用紙14を収容する媒体収容部としての用紙カセット22、前記用紙14を搬送するための搬送ローラ15a〜15h、15k〜15x、前記用紙14をプリンタ部101外の媒体排出部としてのスタッカ37上に排出するための排出ローラ15i、15j、前記各画像形成ユニット13Bk、13Y、13M、13Cに沿って矢印f、r方向に走行させられて用紙14を搬送する、第1の転写部材としての、かつ、搬送部材としての転写ベルト16、該転写ベルト16を張設するローラ18a、18b、前記転写ベルト16を介して各感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cと対向させて配設され、前記転写ベルト16の走行に伴って、各色の現像剤像としてのトナー像を用紙14にそれぞれ重ねて転写し、カラーのトナー像を形成するための、第2の転写部材としての転写ローラ17Bk、17Y、17M、17C等を備える。
【0021】
さらに、プリンタ部101は、用紙14を案内する可動式の媒体案内部材としての用紙走行ガイド19a、19b、転写ベルト16に付着した現像剤としてのトナーを除去するためのクリーニング部材としてのクリーニングブレード20、該クリーニングブレード20によって除去されたトナーを収容するための廃棄現像剤タンク21、用紙14上に形成されたトナー像を定着させる定着装置としての定着器23、前記各感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cと対向させて配設された各色の露光装置としてのLEDヘッド33Bk、33Y、33M、33C、各印刷ジョブごとに、用紙14を互いに異なる排出位置に排出するジョブセパレート機構36等を備える。
【0022】
前記定着器23は、円筒状のアルミニウム製の芯金にシリコーンゴム製の耐熱弾性層を被覆し、更にその上にPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブを被覆することによって形成され、矢印i方向に回転させられる第1のローラとしての発熱ローラ25、該発熱ローラ25の芯金内に配設され、ハロゲンランプから成る加熱体27、アルミニウム製の芯金にシリコーンゴム製の耐熱弾性層を被覆し、更にその上にPFAチューブを被覆することによって形成され、前記発熱ローラ25との間に圧接部を形成し、矢印j方向に回転させられる第2のローラとしての加圧ローラ26、及び発熱ローラ25の近傍において該発熱ローラ25と非接触状態で配設され、前記発熱ローラ25の表面温度を検出する表面温度検出部材としてのサーミスタ28を備える。
【0023】
次に、前記排出ローラ15i、15j及びジョブセパレート機構36が配設された媒体排出部について説明する。
【0024】
図4は本発明の第1の実施の形態における媒体排出部を示す斜視図である。
【0025】
図において、15i、15jは排出ローラであり、該排出ローラ15jは、駆動部としての図示されないモータを駆動することによって矢印A方向に回転させられ、前記排出ローラ15iは、排出ローラ15jの回転に伴って追従して回転させられる。
【0026】
この場合、用紙14をスタッカ37(図3)に排出するに当たり、前記排出位置制御部501(図1)の指示に基づいて、前記ジョブセパレート機構36を作動させ、排出ローラ15iを選択的に軸方向(矢印B方向)に移動させると、用紙14を複数の排出位置、本実施の形態においては、第1の排出位置としての通常セパレート位置及び第2の排出位置としての別セパレート位置に排出することができる。その結果、各印刷ジョブごとに、用紙14を異なる排出位置に排出することができる。
【0027】
次に、スキャナ部200について説明する。
【0028】
図5は本発明の第1の実施の形態におけるスキャナ部の概念図である。
【0029】
図に示されるように、スキャナ部200は、原稿送り機構部50及び読取り機構部70を備え、前記原稿送り機構部50は、複数の原稿から成る原稿束を積載するための原稿積載部51、該原稿積載部51の下方に配設され、読み取りが終了した原稿を積載するための原稿排出部52、及び前記原稿積載部51上の原稿を取り込み、搬送する搬送ローラ53を備える。そして、搬送路61における搬送ローラ53より下流側に、フィードローラ及びリタードローラのローラ対54が配設され、該ローラ対54は、原稿を一枚ずつ捌く捌き機構を構成する。
【0030】
また、前記搬送路61において、前記ローラ対54より下流側に、プレレジローラ55、レジローラ56、プラテンローラ57、アウトローラ58及び排出ローラ59の各搬送ローラが配設される。なお、前記プレレジローラ55は、一枚ずつ捌かれた原稿を搬送し、原稿のループ形成を行い、レジローラ56は、回転を一旦停止した後、所定のタイミングで回転を再開して原稿を搬送し、レジストレーション調整を行う。また、プラテンローラ57は、読取り機構部70において原稿の読み取りが行われている原稿の搬送を補助し、アウトローラ58は、読取り機構部70において画像が読み取られた原稿を更に下流に搬送し、排出ローラ59は、原稿を排出部52に排出する。
【0031】
なお、前記読取り機構部70は、筐体を形成する装置フレーム71を備え、該装置フレーム71によって原稿送り機構部50が開閉自在に支持される。
【0032】
前記読取り機構部70は、静止させた状態で原稿をセットするための第1プラテンガラス72A、透光性材料によって形成され、原稿送り機構部50によって搬送される原稿を読み取るための開口部を備えた第2プラテンガラス72B、前記第1プラテンガラス72A上に配設され、第1プラテンガラス72Aの全体にわたってスキャンを行い、原稿の画像を読み取るためのフルレートキャリッジ73、前記第2プラテンガラス72B上を通過する原稿の画像を読み取るためのフルレートキャリッジ74、レンズ78、各フルレートキャリッジ73、74によって得られた光をレンズ78に供給するハーフレートキャリッジ75、76、及び結像部としてのCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ79を備える。なお、前記レンズ78は、各フルレートキャリッジ73、74で得られた光を光学的に縮小し、前記CCDイメージセンサ79は、レンズ78によって形成された光学像を結像し、光電変換を行う。
【0033】
また、前記読取り機構部70は制御・画像処理ユニット80を備え、該制御・画像処理ユニット80は、CCDイメージセンサ79によって入力された原稿の画像の画像データに所定の処理を施し、スキャナIF120を介して画像データをプリンタ部101に送信するとともに、画像記憶部502に記録する。
【0034】
図6は本発明の第1の実施の形態における操作パネルの概念図である。
【0035】
図に示されるように、操作パネル300は、表示部としてのディスプレイ301、プリンタ部101におけるコピー枚数(印刷枚数)を入力するための入力要素としてのテンキー302、用紙14(図3)のサイズ及び搬送方向を選択するための媒体選択要素としての用紙選択ボタン305、コピーの開始を指示するための開始要素としての開始(スタート)ボタン303等を備える。
【0036】
次に、原稿積載部51に積載された複数の原稿の画像を読み取る際の複写機の動作について説明する。
【0037】
図7は本発明の第1の実施の形態における複写機の動作を示すフローチャート、図8は本発明の第1の実施の形態におけるページ数を認識する方法を示す第1の図、図9は本発明の第1の実施の形態におけるページ数を認識する方法を示す第2の図、図10は本発明の第1の実施の形態におけるページ抜け判定部の動作を説明する図、図11は本発明の第1の実施の形態における用紙の排出位置を説明する図、図12は本発明の第1の実施の形態における用紙の排出状態を示す斜視図である。
【0038】
まず、CPU102は、操作者が、テンキー302(図6)を操作してコピー枚数を入力し、用紙選択ボタン305を押下して用紙サイズを選択すると、コピー枚数、用紙14のサイズ等についての設定情報をRAM103に記録し、コピーの開始を受け付ける。
【0039】
続いて、操作者が開始ボタン303を押下すると、原稿積載部51に積載された複数の原稿は、搬送ローラ53によって搬送路61に取り込まれ、第2プラテンガラス72B上を通過し、そのとき、読取り機構部70によって画像が読み取られる。そして、読み取られた画像の画像データはプリンタ部101に送信され、該プリンタ部101はスキャナIF120を介して画像データを受信し、画像記憶部502に記録する。
【0040】
ところで、原稿のページ抜けが発生した場合、操作者が、コピーされた用紙14の束から、ページ抜けが発生した原稿を特定するのは困難である。
【0041】
そこで、本実施の形態においては、画像データに基づいて、ページ抜けが発生した原稿を特定することができるようになっている。
【0042】
そのために、ページ抜け判定部において、文字認識部161は、画像記憶部502に記録された画像データに基づいてページ数を認識し、ページ数記憶部162に記録する。
【0043】
通常、原稿のページ番号は、原稿の外周縁の近傍、図8に示されるように、例えば、左上、上、右上、左、右、左下、下及び右下の各領域のうちのいずれか一つの領域、例えば、図9に示されるように右下の領域に付されていることが多い。
【0044】
したがって、前記文字認識部161は、前記画像記憶部502から前記各領域の画像データを抽出し、画像データ中のページ番号に基づいてページ数を認識し、認識したページ数をページ数記憶部162に記録する。続いて、印刷部500は、画像形成処理を行い、前記画像記憶部502に記録された画像データを読み出し、印刷を行う。
【0045】
次に、前記ページ抜け判定部の判定部163は、前記ページ数記憶部162に記録されたページ数に基づいてページ抜けが発生したかどうかを判断する。
【0046】
すなわち、判定部163は、まず、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続するかどうかを判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続する場合、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断する。
【0047】
続いて、判定部163は、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続するかどうかを判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続する場合、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断する。
【0048】
例えば、図10に示されるように、認識されたページ数が1、2、3、4、5、7、8、9、10、11、12であるときに、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数が5であり、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数が4である場合、判定部163は、ページ数の差分が1であり、各ページ数が連続するので、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数が5であり、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数が7である場合、判定部163は、ページ数の差分が2であり、各ページ数が連続しないので、ページ抜けが発生したと判断する。すなわち、ページ数が6の原稿にページ抜けが発生したと判断される。
【0049】
このようにして、ページ抜けが発生したかどうかが判断されると、排出位置制御部501は、ジョブセパレート機構36を作動させ、排出ローラ15iを移動させ、用紙14を選択された排出位置に排出する。
【0050】
すなわち、図11及び12に示されるように、前記排出位置制御部501は、ページ抜けが発生していない場合、用紙14をスタッカ37の第1の排出位置である通常セパレート位置Cに、ページ抜けが発生した場合、所定の用紙14をスタッカ37の第2の排出位置である別セパレート位置Dに、所定の量だけ用紙14の幅方向にずらして排出する。
【0051】
すなわち、ページ抜けが発生した原稿の前後の、例えば、ページ数が5及び7の原稿に対応する用紙14は別セパレート位置Dに、他のページ数が4、8、9、10、11、12に対応する用紙14は通常セパレート位置Cに排出される。
【0052】
そして、最後の用紙14が排出されると、処理を終了する。
【0053】
このように、本実施の形態においては、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する用紙14が、他の原稿に対応する用紙14と異なる排出位置に排出されるので、操作者は、コピーが終了したときに、用紙14の状態、本実施の形態においては、用紙14の束の一部がずれていることを確認するだけで、原稿にページ抜けが発生したことを知ることができるとともに、別セパレート位置Dに排出された用紙14だけを調べることによって、コピーされた用紙14の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる。
【0054】
なお、ページ抜けが発生した原稿について再びコピーをし、先にコピーされた用紙14の束の該当箇所に、ページ抜けが発生した原稿に対応する用紙14を差し込む動作も簡素化することができる。
【0055】
次にフローチャートについて説明する。
ステップS1 コピーの開始を受け付ける。
ステップS2 原稿を読み取る。
ステップS3 ページ数を認識する。
ステップS4 画像形成処理を行う。
ステップS5 ページ抜けが発生したかどうかを判断する。ページ抜けが発生した場合はステップS6に、ページ抜けが発生していない場合はステップS7に進む。
ステップS6 別セパレート位置Dに排出する。
ステップS7 通常セパレート位置Cに排出する。
ステップS8 最後の用紙14が排出されたかどうかを判断する。最後の用紙14が排出された場合は処理を終了し、最後の用紙14が排出されていない場合はステップS4に戻る。
【0056】
なお、本実施の形態においては、ページ数が連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断され、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する用紙14だけが、別セパレート位置Dに排出されるようになっているが、ページ数が連続しない場合、その後、ページ抜けが発生したと判断し、その間の用紙14を別セパレ−ト位置Dに排出し続けることができる。
【0057】
図13は本発明の第1の実施の形態における用紙の別の排出状態を示す斜視図である。
【0058】
この場合、最初にページ抜けが発生した原稿の前の原稿に対応する用紙14から、再びページ抜けが発生した原稿の後の原稿に対応する用紙14までが別セパレート位置Dに排出される。
【0059】
すなわち、図10と同様に、認識されたページ数が1、2、3、4、5、7、8、9、10、11、12であるときに、ページ数が5、7、8、9、10、11、12の原稿に対応する用紙14が別セパレート位置Dに排出される。
【0060】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の効果を援用する。
【0061】
図14は本発明第2の実施の形態における複写機の制御ブロック図、図15は本発明の第2の実施の形態における複写機の動作を示すフローチャート、図16は本発明第2の実施の形態における原稿のペ−ジ番号の位置を説明する第1の図、図17は本発明第2の実施の形態における原稿のペ−ジ番号の位置を説明する第2の図、図18は本発明の第2の実施の形態における用紙の排出位置を説明する図、図19は本発明の第2の実施の形態における用紙の排出状態を示す斜視図である。
【0062】
図14において、180は、原稿に付されたページ番号の位置を判定するページ番号位置判定部である。
【0063】
また、文字認識部161、第2の記憶部としてのページ数記憶部162、判定部163及びページ番号位置判定部180によって、ページ抜けを判定するページ抜け判定部が構成される。そして、演算装置としての前記CPU102、第1の記憶装置としてのRAM103、第2の記憶装置としてのROM104及び前記ページ抜け判定部によって、プリンタ部101の全体の制御を行う制御部が構成される。
【0064】
この場合、CPU102は、操作者が、入力要素としての前記テンキー302(図6)を操作してコピー枚数を入力し、媒体選択要素としての前記用紙選択ボタン305を押下して用紙サイズを選択すると、コピー枚数、媒体としての用紙14のサイズ等についての設定情報をRAM103に記録し、コピーの開始を受け付ける。
【0065】
続いて、操作者が開始要素としての開始ボタン303を押下すると、原稿積載部51(図5)に積載された複数の原稿は、搬送ローラ53によって搬送路61に取り込まれ、第2プラテンガラス72B上を通過し、そのとき、読取り機構部70によって画像が読み取られる。そして、読み取られた画像の画像データはプリンタ部101に送信され、該プリンタ部101はスキャナIF120を介して画像データを受信し、第1の記憶部としての画像記憶部502に記録する。
【0066】
プリンタ部101において、ページ抜け判定部の文字認識部161は、画像記憶部502に記録された画像データを読み出し、前記各領域の画像データを抽出し、ページ数を認識し、認識したページ数をページ数記憶部162に記録する。
【0067】
続いて、印刷部500は、画像形成処理を行い、画像記憶部502に記録された画像データを読み出し、印刷を行う。
【0068】
次に、ページ抜け判定部の判定部163は、前記ページ数記憶部162に記録されたページ数に基づいてページ抜けが発生したかどうかを判断する。
【0069】
すなわち、判定部163は、まず、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続するかどうかを判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続する場合、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断する。
【0070】
続いて、判定部163は、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続するかどうかを判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続する場合、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断する。
【0071】
そして、ページ抜けが発生したと判断されると、ページ番号位置判定部180は原稿に付されたページ番号の位置を判定する。すなわち、ページ番号位置判定部180は、画像記憶部502に記録された画像データに基づいてページ数を認識し、ページ番号の位置が原稿の外周縁の右側(右上又は右下)及び左側(左上又は左下)のどちらであるか、すなわち、図16に示されるように右側であるか、又は 図17に示されるように左側であるか判定する。
【0072】
このようにして、判定部163において、ページ抜けが発生したかどうかが判断され、ページ番号位置判定部180において、ページ番号の位置が判定されると、排出位置制御部501は、ジョブセパレート機構36(図3)を作動させ、排出ローラ15iを移動させ、用紙14を選択された排出位置に排出する。
【0073】
すなわち、排出位置制御部501は、ページ抜けが発生していない場合、図18に示されるように、用紙14を排出部としてのスタッカ37の第1の排出位置である通常セパレート位置Cに、ページ抜けが発生した場合であり、ページ番号の位置が原稿の外周縁の右側であるときに、用紙14をスタッカ37の第2の排出位置である別セパレート位置Dに、ページ抜けが発生した場合であり、ページ番号の位置が原稿の外周縁の左側であるときに、用紙14をスタッカ37の第3の排出位置である別セパレート位置Eに排出する。
【0074】
したがって、例えば、ページ番号の位置が原稿の外周縁の左側であり、認識されたページ数が1、2、3、4、5、7、8、9、10、11、12である場合、図19に示されるように、ページ抜けが発生した原稿の前後の5、7ページの原稿に対応する用紙14が、別セパレート位置Eに排出され、ページ番号の位置が原稿の外周縁の右側であり、認識されたページ数が1、2、3、4、5、7、8、9、10、11、12である場合、ページ抜けが発生した原稿の前後の5、7ページの原稿に対応する用紙14が、別セパレート位置Dに排出され、他の用紙14が通常セパレ−ト位置Cに排出される。
【0075】
このように、本実施の形態においては、原稿にページ抜けが発生した場合、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する用紙14が、ページ番号が付された側にずらして別セパレート位置D又はEに排出されるので、操作者は、コピーが終了したときに、用紙14の状態、本実施の形態においては、用紙14の束の一部がずれていることを確認するだけで、原稿にページ抜けが発生したことを知ることができるとともに、別セパレート位置D又はEに排出された用紙14だけを調べることによって、コピーされた用紙14の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる。
【0076】
なお、ページ抜けが発生した原稿について再びコピーをし、先にコピーされた用紙14の束の該当箇所に、ページ抜けが発生した原稿に対応する用紙14を差し込む動作も簡素化することができる。
【0077】
次にフローチャートについて説明する。
ステップS11 コピーの開始を受け付ける。
ステップS12 原稿を読み取る。
ステップS13 ページ数を認識する。
ステップS14 画像形成処理を行う。
ステップS15 ページ抜けが発生したかどうかを判断する。ページ抜けが発生した場合はステップS16に、ページ抜けが発生していない場合はステップS17に進む。
ステップS16 ページ番号が右側の領域に付されているかどうかを判断する。ページ番号が右側の領域に付されている場合はステップS18に、ページ番号が右側の領域に付されていない場合はステップS19に進む。
ステップS17 通常セパレート位置Cに排出する。
ステップS18 別セパレート位置Dに排出する。
ステップS19 別セパレート位置Eに排出する。
ステップS20 最後の用紙14が排出されたかどうかを判断する。最後の用紙14が排出された場合は処理を終了し、最後の用紙14が排出されていない場合はステップS14に戻る。
【0078】
前記各実施の形態においては、画像形成装置としての複写機に適用した例について説明しているが、本発明を、プリンタ、ファクシミリ装置、複合機等に適用することもできる。
【0079】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0080】
14 用紙
101 プリンタ部
161 文字認識部
162 ページ数記憶部
163 判定部
180 ページ番号位置判定部
200 スキャナ部
300 操作パネル
501 排出位置制御部
C 通常セパレ−ト位置
D、E 別セパレ−ト位置
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置、例えば、複写機は、スキャナ部及びプリンタ部を備え、スキャナ部において、原稿の画像が読み取られて画像データが発生させられ、プリンタ部において、前記スキャナ部から送信された前記画像データに基づいて印刷が行われ、媒体としての用紙に原稿の画像が形成、すなわち、コピー(複写)されるようになっている。
【0003】
そして、前記スキャナ部において、ページを表す番号、すなわち、ページ番号が付された複数の原稿の画像を読み取る際に、原稿の所定のページが欠落したり、重走したりして原稿のページ抜けが発生すると、操作パネルのディスプレイ(液晶表示部)上に、ページ抜けが発生したこと、ページ抜けが発生したページ番号等が表示されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−72281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の複写機においては、操作者が、コピーされた用紙の束から、ページ抜けが発生した原稿を特定するのが困難である。
【0006】
本発明は、前記従来の複写機の問題点を解決して、コピーされた媒体の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのために、本発明の画像形成装置においては、複数の原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部と、該画像読取部で発生させられた画像データに基づいて、原稿のページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部と、ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する排出位置制御部とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、画像形成装置においては、複数の原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部と、該画像読取部で発生させられた画像データに基づいて、原稿のページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部と、ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する排出位置制御部とを有する。
【0009】
この場合、ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体が他の媒体と異なる排出位置に排出されるので、操作者は、他の媒体と異なる排出位置に排出された媒体の状態を確認するだけで、原稿にページ抜けが発生したことを知ることができるともに、コピーされた媒体の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施の形態における複写機の制御ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における複写機の斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタ部を示す概念図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における媒体排出部を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるスキャナ部の概念図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における操作パネルの概念図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における複写機の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるページ数を認識する方法を示す第1の図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるページ数を認識する方法を示す第2の図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態におけるページ抜け判定部の動作を説明する図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における用紙の排出位置を説明する図である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における用紙の排出状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における用紙の別の排出状態を示す斜視図である。
【図14】本発明第2の実施の形態における複写機の制御ブロック図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態における複写機の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第2の実施の形態における原稿のペ−ジ番号の位置を説明する第1の図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における原稿のペ−ジ番号の位置を説明する第2の図である。
【図18】本発明の第2の実施の形態における用紙の排出位置を説明する図である。
【図19】本発明の第2の実施の形態における用紙の排出状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としての複写機(コピー機)について説明する。
【0012】
図1は本発明の第1の実施の形態における複写機の制御ブロック図、図2は本発明の第1の実施の形態における複写機の斜視図である。
【0013】
101は画像形成部としてのプリンタ部、200は図示されない原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部としてのスキャナ部、300は操作部としての操作パネルであり、前記プリンタ部101、スキャナ部200及び操作パネル300によって複写機が構成される。
【0014】
前記プリンタ部101は、演算装置としてのCPU102、第1の記憶装置としてのRAM103、第2の記憶装置としてのROM104、前記スキャナ部200との接続を行うためのスキャナIF120、操作パネル300との接続を行うための操作パネルIF130、印刷を行う印刷部500、該印刷部500のジョブセパレート機構を制御するための排出位置制御部501、及びスキャナ部200から送信された画像データを記録するための第1の記憶部としての画像記憶部502を備える。
【0015】
また、前記プリンタ部101は、画像記憶部502に記録された画像データの、後述される所定の領域からページ番号を読み取り、該ページ番号に基づいてページ数を認識する文字認識部161、該文字認識部161によって認識されたページ数を記録するための第2の記憶部としてのページ数記憶部162、及び該ページ数記憶部162に記録されたページ数に基づいてページ抜けを判定する判定部163を備える。
【0016】
なお、前記文字認識部161、ページ数記憶部162及び判定部163によって、ページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部が構成される。また、前記CPU102、RAM103、ROM104及びページ抜け判定部によって、プリンタ部101の全体の制御を行う制御部が構成される。
【0017】
次に、前記プリンタ部101について説明する。
【0018】
図3は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタ部を示す概念図である。
【0019】
図において、101はプリンタ部であり、該プリンタ部101は、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色の画像形成ユニット(IDユニット)13Bk、13Y、13M、13Cを備える。そして、該各画像形成ユニット13Bk、13Y、13M、13Cは、各色の像担持体としての感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cを備える。
【0020】
また、前記プリンタ部101は、媒体としての用紙14を収容する媒体収容部としての用紙カセット22、前記用紙14を搬送するための搬送ローラ15a〜15h、15k〜15x、前記用紙14をプリンタ部101外の媒体排出部としてのスタッカ37上に排出するための排出ローラ15i、15j、前記各画像形成ユニット13Bk、13Y、13M、13Cに沿って矢印f、r方向に走行させられて用紙14を搬送する、第1の転写部材としての、かつ、搬送部材としての転写ベルト16、該転写ベルト16を張設するローラ18a、18b、前記転写ベルト16を介して各感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cと対向させて配設され、前記転写ベルト16の走行に伴って、各色の現像剤像としてのトナー像を用紙14にそれぞれ重ねて転写し、カラーのトナー像を形成するための、第2の転写部材としての転写ローラ17Bk、17Y、17M、17C等を備える。
【0021】
さらに、プリンタ部101は、用紙14を案内する可動式の媒体案内部材としての用紙走行ガイド19a、19b、転写ベルト16に付着した現像剤としてのトナーを除去するためのクリーニング部材としてのクリーニングブレード20、該クリーニングブレード20によって除去されたトナーを収容するための廃棄現像剤タンク21、用紙14上に形成されたトナー像を定着させる定着装置としての定着器23、前記各感光体ドラム31Bk、31Y、31M、31Cと対向させて配設された各色の露光装置としてのLEDヘッド33Bk、33Y、33M、33C、各印刷ジョブごとに、用紙14を互いに異なる排出位置に排出するジョブセパレート機構36等を備える。
【0022】
前記定着器23は、円筒状のアルミニウム製の芯金にシリコーンゴム製の耐熱弾性層を被覆し、更にその上にPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブを被覆することによって形成され、矢印i方向に回転させられる第1のローラとしての発熱ローラ25、該発熱ローラ25の芯金内に配設され、ハロゲンランプから成る加熱体27、アルミニウム製の芯金にシリコーンゴム製の耐熱弾性層を被覆し、更にその上にPFAチューブを被覆することによって形成され、前記発熱ローラ25との間に圧接部を形成し、矢印j方向に回転させられる第2のローラとしての加圧ローラ26、及び発熱ローラ25の近傍において該発熱ローラ25と非接触状態で配設され、前記発熱ローラ25の表面温度を検出する表面温度検出部材としてのサーミスタ28を備える。
【0023】
次に、前記排出ローラ15i、15j及びジョブセパレート機構36が配設された媒体排出部について説明する。
【0024】
図4は本発明の第1の実施の形態における媒体排出部を示す斜視図である。
【0025】
図において、15i、15jは排出ローラであり、該排出ローラ15jは、駆動部としての図示されないモータを駆動することによって矢印A方向に回転させられ、前記排出ローラ15iは、排出ローラ15jの回転に伴って追従して回転させられる。
【0026】
この場合、用紙14をスタッカ37(図3)に排出するに当たり、前記排出位置制御部501(図1)の指示に基づいて、前記ジョブセパレート機構36を作動させ、排出ローラ15iを選択的に軸方向(矢印B方向)に移動させると、用紙14を複数の排出位置、本実施の形態においては、第1の排出位置としての通常セパレート位置及び第2の排出位置としての別セパレート位置に排出することができる。その結果、各印刷ジョブごとに、用紙14を異なる排出位置に排出することができる。
【0027】
次に、スキャナ部200について説明する。
【0028】
図5は本発明の第1の実施の形態におけるスキャナ部の概念図である。
【0029】
図に示されるように、スキャナ部200は、原稿送り機構部50及び読取り機構部70を備え、前記原稿送り機構部50は、複数の原稿から成る原稿束を積載するための原稿積載部51、該原稿積載部51の下方に配設され、読み取りが終了した原稿を積載するための原稿排出部52、及び前記原稿積載部51上の原稿を取り込み、搬送する搬送ローラ53を備える。そして、搬送路61における搬送ローラ53より下流側に、フィードローラ及びリタードローラのローラ対54が配設され、該ローラ対54は、原稿を一枚ずつ捌く捌き機構を構成する。
【0030】
また、前記搬送路61において、前記ローラ対54より下流側に、プレレジローラ55、レジローラ56、プラテンローラ57、アウトローラ58及び排出ローラ59の各搬送ローラが配設される。なお、前記プレレジローラ55は、一枚ずつ捌かれた原稿を搬送し、原稿のループ形成を行い、レジローラ56は、回転を一旦停止した後、所定のタイミングで回転を再開して原稿を搬送し、レジストレーション調整を行う。また、プラテンローラ57は、読取り機構部70において原稿の読み取りが行われている原稿の搬送を補助し、アウトローラ58は、読取り機構部70において画像が読み取られた原稿を更に下流に搬送し、排出ローラ59は、原稿を排出部52に排出する。
【0031】
なお、前記読取り機構部70は、筐体を形成する装置フレーム71を備え、該装置フレーム71によって原稿送り機構部50が開閉自在に支持される。
【0032】
前記読取り機構部70は、静止させた状態で原稿をセットするための第1プラテンガラス72A、透光性材料によって形成され、原稿送り機構部50によって搬送される原稿を読み取るための開口部を備えた第2プラテンガラス72B、前記第1プラテンガラス72A上に配設され、第1プラテンガラス72Aの全体にわたってスキャンを行い、原稿の画像を読み取るためのフルレートキャリッジ73、前記第2プラテンガラス72B上を通過する原稿の画像を読み取るためのフルレートキャリッジ74、レンズ78、各フルレートキャリッジ73、74によって得られた光をレンズ78に供給するハーフレートキャリッジ75、76、及び結像部としてのCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ79を備える。なお、前記レンズ78は、各フルレートキャリッジ73、74で得られた光を光学的に縮小し、前記CCDイメージセンサ79は、レンズ78によって形成された光学像を結像し、光電変換を行う。
【0033】
また、前記読取り機構部70は制御・画像処理ユニット80を備え、該制御・画像処理ユニット80は、CCDイメージセンサ79によって入力された原稿の画像の画像データに所定の処理を施し、スキャナIF120を介して画像データをプリンタ部101に送信するとともに、画像記憶部502に記録する。
【0034】
図6は本発明の第1の実施の形態における操作パネルの概念図である。
【0035】
図に示されるように、操作パネル300は、表示部としてのディスプレイ301、プリンタ部101におけるコピー枚数(印刷枚数)を入力するための入力要素としてのテンキー302、用紙14(図3)のサイズ及び搬送方向を選択するための媒体選択要素としての用紙選択ボタン305、コピーの開始を指示するための開始要素としての開始(スタート)ボタン303等を備える。
【0036】
次に、原稿積載部51に積載された複数の原稿の画像を読み取る際の複写機の動作について説明する。
【0037】
図7は本発明の第1の実施の形態における複写機の動作を示すフローチャート、図8は本発明の第1の実施の形態におけるページ数を認識する方法を示す第1の図、図9は本発明の第1の実施の形態におけるページ数を認識する方法を示す第2の図、図10は本発明の第1の実施の形態におけるページ抜け判定部の動作を説明する図、図11は本発明の第1の実施の形態における用紙の排出位置を説明する図、図12は本発明の第1の実施の形態における用紙の排出状態を示す斜視図である。
【0038】
まず、CPU102は、操作者が、テンキー302(図6)を操作してコピー枚数を入力し、用紙選択ボタン305を押下して用紙サイズを選択すると、コピー枚数、用紙14のサイズ等についての設定情報をRAM103に記録し、コピーの開始を受け付ける。
【0039】
続いて、操作者が開始ボタン303を押下すると、原稿積載部51に積載された複数の原稿は、搬送ローラ53によって搬送路61に取り込まれ、第2プラテンガラス72B上を通過し、そのとき、読取り機構部70によって画像が読み取られる。そして、読み取られた画像の画像データはプリンタ部101に送信され、該プリンタ部101はスキャナIF120を介して画像データを受信し、画像記憶部502に記録する。
【0040】
ところで、原稿のページ抜けが発生した場合、操作者が、コピーされた用紙14の束から、ページ抜けが発生した原稿を特定するのは困難である。
【0041】
そこで、本実施の形態においては、画像データに基づいて、ページ抜けが発生した原稿を特定することができるようになっている。
【0042】
そのために、ページ抜け判定部において、文字認識部161は、画像記憶部502に記録された画像データに基づいてページ数を認識し、ページ数記憶部162に記録する。
【0043】
通常、原稿のページ番号は、原稿の外周縁の近傍、図8に示されるように、例えば、左上、上、右上、左、右、左下、下及び右下の各領域のうちのいずれか一つの領域、例えば、図9に示されるように右下の領域に付されていることが多い。
【0044】
したがって、前記文字認識部161は、前記画像記憶部502から前記各領域の画像データを抽出し、画像データ中のページ番号に基づいてページ数を認識し、認識したページ数をページ数記憶部162に記録する。続いて、印刷部500は、画像形成処理を行い、前記画像記憶部502に記録された画像データを読み出し、印刷を行う。
【0045】
次に、前記ページ抜け判定部の判定部163は、前記ページ数記憶部162に記録されたページ数に基づいてページ抜けが発生したかどうかを判断する。
【0046】
すなわち、判定部163は、まず、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続するかどうかを判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続する場合、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断する。
【0047】
続いて、判定部163は、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続するかどうかを判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続する場合、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断する。
【0048】
例えば、図10に示されるように、認識されたページ数が1、2、3、4、5、7、8、9、10、11、12であるときに、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数が5であり、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数が4である場合、判定部163は、ページ数の差分が1であり、各ページ数が連続するので、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数が5であり、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数が7である場合、判定部163は、ページ数の差分が2であり、各ページ数が連続しないので、ページ抜けが発生したと判断する。すなわち、ページ数が6の原稿にページ抜けが発生したと判断される。
【0049】
このようにして、ページ抜けが発生したかどうかが判断されると、排出位置制御部501は、ジョブセパレート機構36を作動させ、排出ローラ15iを移動させ、用紙14を選択された排出位置に排出する。
【0050】
すなわち、図11及び12に示されるように、前記排出位置制御部501は、ページ抜けが発生していない場合、用紙14をスタッカ37の第1の排出位置である通常セパレート位置Cに、ページ抜けが発生した場合、所定の用紙14をスタッカ37の第2の排出位置である別セパレート位置Dに、所定の量だけ用紙14の幅方向にずらして排出する。
【0051】
すなわち、ページ抜けが発生した原稿の前後の、例えば、ページ数が5及び7の原稿に対応する用紙14は別セパレート位置Dに、他のページ数が4、8、9、10、11、12に対応する用紙14は通常セパレート位置Cに排出される。
【0052】
そして、最後の用紙14が排出されると、処理を終了する。
【0053】
このように、本実施の形態においては、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する用紙14が、他の原稿に対応する用紙14と異なる排出位置に排出されるので、操作者は、コピーが終了したときに、用紙14の状態、本実施の形態においては、用紙14の束の一部がずれていることを確認するだけで、原稿にページ抜けが発生したことを知ることができるとともに、別セパレート位置Dに排出された用紙14だけを調べることによって、コピーされた用紙14の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる。
【0054】
なお、ページ抜けが発生した原稿について再びコピーをし、先にコピーされた用紙14の束の該当箇所に、ページ抜けが発生した原稿に対応する用紙14を差し込む動作も簡素化することができる。
【0055】
次にフローチャートについて説明する。
ステップS1 コピーの開始を受け付ける。
ステップS2 原稿を読み取る。
ステップS3 ページ数を認識する。
ステップS4 画像形成処理を行う。
ステップS5 ページ抜けが発生したかどうかを判断する。ページ抜けが発生した場合はステップS6に、ページ抜けが発生していない場合はステップS7に進む。
ステップS6 別セパレート位置Dに排出する。
ステップS7 通常セパレート位置Cに排出する。
ステップS8 最後の用紙14が排出されたかどうかを判断する。最後の用紙14が排出された場合は処理を終了し、最後の用紙14が排出されていない場合はステップS4に戻る。
【0056】
なお、本実施の形態においては、ページ数が連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断され、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する用紙14だけが、別セパレート位置Dに排出されるようになっているが、ページ数が連続しない場合、その後、ページ抜けが発生したと判断し、その間の用紙14を別セパレ−ト位置Dに排出し続けることができる。
【0057】
図13は本発明の第1の実施の形態における用紙の別の排出状態を示す斜視図である。
【0058】
この場合、最初にページ抜けが発生した原稿の前の原稿に対応する用紙14から、再びページ抜けが発生した原稿の後の原稿に対応する用紙14までが別セパレート位置Dに排出される。
【0059】
すなわち、図10と同様に、認識されたページ数が1、2、3、4、5、7、8、9、10、11、12であるときに、ページ数が5、7、8、9、10、11、12の原稿に対応する用紙14が別セパレート位置Dに排出される。
【0060】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の効果を援用する。
【0061】
図14は本発明第2の実施の形態における複写機の制御ブロック図、図15は本発明の第2の実施の形態における複写機の動作を示すフローチャート、図16は本発明第2の実施の形態における原稿のペ−ジ番号の位置を説明する第1の図、図17は本発明第2の実施の形態における原稿のペ−ジ番号の位置を説明する第2の図、図18は本発明の第2の実施の形態における用紙の排出位置を説明する図、図19は本発明の第2の実施の形態における用紙の排出状態を示す斜視図である。
【0062】
図14において、180は、原稿に付されたページ番号の位置を判定するページ番号位置判定部である。
【0063】
また、文字認識部161、第2の記憶部としてのページ数記憶部162、判定部163及びページ番号位置判定部180によって、ページ抜けを判定するページ抜け判定部が構成される。そして、演算装置としての前記CPU102、第1の記憶装置としてのRAM103、第2の記憶装置としてのROM104及び前記ページ抜け判定部によって、プリンタ部101の全体の制御を行う制御部が構成される。
【0064】
この場合、CPU102は、操作者が、入力要素としての前記テンキー302(図6)を操作してコピー枚数を入力し、媒体選択要素としての前記用紙選択ボタン305を押下して用紙サイズを選択すると、コピー枚数、媒体としての用紙14のサイズ等についての設定情報をRAM103に記録し、コピーの開始を受け付ける。
【0065】
続いて、操作者が開始要素としての開始ボタン303を押下すると、原稿積載部51(図5)に積載された複数の原稿は、搬送ローラ53によって搬送路61に取り込まれ、第2プラテンガラス72B上を通過し、そのとき、読取り機構部70によって画像が読み取られる。そして、読み取られた画像の画像データはプリンタ部101に送信され、該プリンタ部101はスキャナIF120を介して画像データを受信し、第1の記憶部としての画像記憶部502に記録する。
【0066】
プリンタ部101において、ページ抜け判定部の文字認識部161は、画像記憶部502に記録された画像データを読み出し、前記各領域の画像データを抽出し、ページ数を認識し、認識したページ数をページ数記憶部162に記録する。
【0067】
続いて、印刷部500は、画像形成処理を行い、画像記憶部502に記録された画像データを読み出し、印刷を行う。
【0068】
次に、ページ抜け判定部の判定部163は、前記ページ数記憶部162に記録されたページ数に基づいてページ抜けが発生したかどうかを判断する。
【0069】
すなわち、判定部163は、まず、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続するかどうかを判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続する場合、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その後に排出される用紙14に印刷されるページ数とが連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断する。
【0070】
続いて、判定部163は、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続するかどうかを判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続する場合、ページ抜けは発生していないと判断し、直後に排出される用紙14に印刷されるページ数と、その前に排出された用紙14に印刷されるページ数とが連続しない場合、ページ抜けが発生したと判断する。
【0071】
そして、ページ抜けが発生したと判断されると、ページ番号位置判定部180は原稿に付されたページ番号の位置を判定する。すなわち、ページ番号位置判定部180は、画像記憶部502に記録された画像データに基づいてページ数を認識し、ページ番号の位置が原稿の外周縁の右側(右上又は右下)及び左側(左上又は左下)のどちらであるか、すなわち、図16に示されるように右側であるか、又は 図17に示されるように左側であるか判定する。
【0072】
このようにして、判定部163において、ページ抜けが発生したかどうかが判断され、ページ番号位置判定部180において、ページ番号の位置が判定されると、排出位置制御部501は、ジョブセパレート機構36(図3)を作動させ、排出ローラ15iを移動させ、用紙14を選択された排出位置に排出する。
【0073】
すなわち、排出位置制御部501は、ページ抜けが発生していない場合、図18に示されるように、用紙14を排出部としてのスタッカ37の第1の排出位置である通常セパレート位置Cに、ページ抜けが発生した場合であり、ページ番号の位置が原稿の外周縁の右側であるときに、用紙14をスタッカ37の第2の排出位置である別セパレート位置Dに、ページ抜けが発生した場合であり、ページ番号の位置が原稿の外周縁の左側であるときに、用紙14をスタッカ37の第3の排出位置である別セパレート位置Eに排出する。
【0074】
したがって、例えば、ページ番号の位置が原稿の外周縁の左側であり、認識されたページ数が1、2、3、4、5、7、8、9、10、11、12である場合、図19に示されるように、ページ抜けが発生した原稿の前後の5、7ページの原稿に対応する用紙14が、別セパレート位置Eに排出され、ページ番号の位置が原稿の外周縁の右側であり、認識されたページ数が1、2、3、4、5、7、8、9、10、11、12である場合、ページ抜けが発生した原稿の前後の5、7ページの原稿に対応する用紙14が、別セパレート位置Dに排出され、他の用紙14が通常セパレ−ト位置Cに排出される。
【0075】
このように、本実施の形態においては、原稿にページ抜けが発生した場合、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する用紙14が、ページ番号が付された側にずらして別セパレート位置D又はEに排出されるので、操作者は、コピーが終了したときに、用紙14の状態、本実施の形態においては、用紙14の束の一部がずれていることを確認するだけで、原稿にページ抜けが発生したことを知ることができるとともに、別セパレート位置D又はEに排出された用紙14だけを調べることによって、コピーされた用紙14の束から、ページ抜けが発生した原稿を容易に特定することができる。
【0076】
なお、ページ抜けが発生した原稿について再びコピーをし、先にコピーされた用紙14の束の該当箇所に、ページ抜けが発生した原稿に対応する用紙14を差し込む動作も簡素化することができる。
【0077】
次にフローチャートについて説明する。
ステップS11 コピーの開始を受け付ける。
ステップS12 原稿を読み取る。
ステップS13 ページ数を認識する。
ステップS14 画像形成処理を行う。
ステップS15 ページ抜けが発生したかどうかを判断する。ページ抜けが発生した場合はステップS16に、ページ抜けが発生していない場合はステップS17に進む。
ステップS16 ページ番号が右側の領域に付されているかどうかを判断する。ページ番号が右側の領域に付されている場合はステップS18に、ページ番号が右側の領域に付されていない場合はステップS19に進む。
ステップS17 通常セパレート位置Cに排出する。
ステップS18 別セパレート位置Dに排出する。
ステップS19 別セパレート位置Eに排出する。
ステップS20 最後の用紙14が排出されたかどうかを判断する。最後の用紙14が排出された場合は処理を終了し、最後の用紙14が排出されていない場合はステップS14に戻る。
【0078】
前記各実施の形態においては、画像形成装置としての複写機に適用した例について説明しているが、本発明を、プリンタ、ファクシミリ装置、複合機等に適用することもできる。
【0079】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0080】
14 用紙
101 プリンタ部
161 文字認識部
162 ページ数記憶部
163 判定部
180 ページ番号位置判定部
200 スキャナ部
300 操作パネル
501 排出位置制御部
C 通常セパレ−ト位置
D、E 別セパレ−ト位置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)複数の原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部と、
(b)該画像読取部で発生させられた画像データに基づいて、原稿のページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部と、
(c)ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する排出位置制御部とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記排出位置制御部は、ジョブセパレート機構によって、前記媒体を他の媒体と異なる排出位置に排出する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
(a)前記画像読取部で発生させられた画像データを記録するための記憶部と、
(b)前記画像データの所定の領域からページ番号を読み取り、該ページ番号に基づいてページ数を認識する文字認識部とを有するとともに、
(c)前記ページ抜け判定部は、認識された前記ページ数が連続するかどうかによってページ抜けが発生したかどうかを判断する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記排出位置制御部は、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記排出位置制御部は、ページ抜けが発生した原稿の前の原稿に対応する媒体から、再びページ抜けが発生した原稿の後の原稿に対応する媒体までを、他の媒体と異なる排出位置に排出する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
(a)原稿に付されたページ番号の位置を判定するページ番号位置判定部を有するとともに、
(b)前記排出位置制御部は、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する媒体を、ページ番号の位置に対応する排出位置に排出する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項1】
(a)複数の原稿の画像を読み取り、画像データを発生させる画像読取部と、
(b)該画像読取部で発生させられた画像データに基づいて、原稿のページ抜けが発生したかどうかを判断するページ抜け判定部と、
(c)ページ抜けが発生した原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する排出位置制御部とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記排出位置制御部は、ジョブセパレート機構によって、前記媒体を他の媒体と異なる排出位置に排出する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
(a)前記画像読取部で発生させられた画像データを記録するための記憶部と、
(b)前記画像データの所定の領域からページ番号を読み取り、該ページ番号に基づいてページ数を認識する文字認識部とを有するとともに、
(c)前記ページ抜け判定部は、認識された前記ページ数が連続するかどうかによってページ抜けが発生したかどうかを判断する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記排出位置制御部は、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する媒体を、他の媒体と異なる排出位置に排出する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記排出位置制御部は、ページ抜けが発生した原稿の前の原稿に対応する媒体から、再びページ抜けが発生した原稿の後の原稿に対応する媒体までを、他の媒体と異なる排出位置に排出する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
(a)原稿に付されたページ番号の位置を判定するページ番号位置判定部を有するとともに、
(b)前記排出位置制御部は、ページ抜けが発生した原稿の前後の原稿に対応する媒体を、ページ番号の位置に対応する排出位置に排出する請求項1に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−245703(P2010−245703A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−90401(P2009−90401)
【出願日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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