説明

画像形成装置

【課題】 リフトアームの組み付け作業性を向上させることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】 リフトアーム23が、給紙フレーム15Cに支持されてピックアップローラ17と連動作動が可能な組付完了位置と、この組付完了位置からリフトアーム23の長手方向にずれた位置であって、リフトアーム23全体が第1、第2本体フレーム間に位置する仮組付位置との間で変位可能とするとともに、リフトアーム23を仮組付位置にて保持することが可能な構成とする。これにより、リフトアーム23を仮組付位置にて保持させた状態でリフトアーム23を仮組付位置から組付完了位置に変位させれば、リフトアーム23は第1本体フレームを貫通した状態となり、組み付けを完了させることができる。したがって、リフトアーム23を容易に組み付けることができるので、リフトアーム23の組み付け作業性を向上させることが可能な画像形成装置を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録シートに画像を形成する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置では、通常、記録シートに積層状態で載置された複数枚の記録シートのうち、積層方向一端側に位置する記録シートをピックアップローラにて画像形成ユニット側に送り出している。そして、例えば、特許文献1に記載の発明では、ピックアップローラを給紙作動に連動させて記録シートに接触する位置と離間した位置との間で変位させている。
【0003】
すなわち、特許文献1に記載の発明では、画像形成ユニットを挟むように配設された第1本体フレーム及び第2本体フレームを備えており、これら記第1、第2本体フレーム間に記録シートを載置するための給紙トレイが配設されている。
【0004】
そして、第1本体フレームを挟んで給紙トレイと反対側には、ピックアップローラを変位させるための駆動機構が配設されているとともに、この駆動機構の作動をピックアップローラに伝達するリンクアームが、第1本体フレームを貫通して駆動機構側からピックアップローラ側に延びている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−96479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の発明では、ピックアップローラと連動して変位するリンクアームが、給紙トレイ側から第1本体フレームを貫通して駆動機構側まで延びているので、リンクアームを組み付ける際には、リンクアームを第1本体フレームに貫通させながら装置本体に組み付ける必要があり、組付作業性が低いという問題がある。
【0007】
本発明は、上記点に鑑み、リンクアームの組み付け作業性を向上させることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明では、記録シートに画像を形成する画像形成装置であって、画像を形成するための画像形成ユニット(5)と、画像形成ユニット(5)を挟むように配設された第1本体フレーム(15A)及び第2本体フレーム(15B)と、第1、第2本体フレーム(15A、15B)間に設けられ、記録シートを載置するためのシート載置部(13)と、シート載置部(13)に載置された記録シートを画像形成ユニット(5)側に送り出すとともに、シート載置部(13)に対して変位可能な送出ローラ(17)と、送出ローラ(17)と連動して変位するとともに、第1本体フレーム(15A)を貫通してシート載置部(13)側から第1本体フレーム(15A)を挟んでシート載置部(13)と反対側まで延びるリンクアーム(23)と、第1、第2本体フレーム(15A、15B)間を渡すように延びるとともに、リンクアーム(23)を揺動可能に支持するブリッジフレーム(15C)とを備えている。
【0009】
そして、リンクアーム(23)は、ブリッジフレーム(15C)に支持されて送出ロー
ラ(17)と連動可能な組付完了位置と、この組付完了位置からリンクアーム(23)の長手方向にずれた位置であって、リンクアーム(23)全体が第1、第2本体フレーム(15A、15B)間に位置する仮組付位置との間で変位可能であり、さらに、リンクアーム(23)及びブリッジフレーム(15C)のうち少なくとも一方には、リンクアーム(23)を仮組付位置にて保持する保持手段(23B、15E、15F)が設けられていることを特徴とする。
【0010】
このように、本発明では、リンクアーム(23)を仮組付位置にて保持する保持手段(23B、15E、15F)が設けられているので、リンクアーム(23)を仮組付位置にて保持させた状態でリンクアーム(23)を仮組付位置から組付完了位置に変位させれば、リンクアーム(23)が第1本体フレーム(15A)を貫通した状態となり、組み付けを完了させることができる。
【0011】
したがって、リンクアーム(23)を容易に組み付けることができるので、リンクアーム(23)の組み付け作業性を向上させることが可能な画像形成装置を得ることができる。
【0012】
因みに、上記各手段等の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段等との対応関係を示す一例であり、本発明は上記各手段等の括弧内の符号に示された具体的手等に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の中央断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成装置の本体フレーム等を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る画像形成装置の給紙装置の概略図である。
【図4】本発明の実施形態に係る画像形成装置において、給紙フレーム15Cにリフトアーム23を組み付けた状態を示す下面図であって、(a)は組付完了位置を示す図であり、(b)は仮組付位置を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る画像形成装置の給紙装置の概略図である。
【図6】本発明の実施形態に係る画像形成装置において、給紙フレーム15Cを取り外した状態を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る画像形成装置において、給紙フレーム15Cにリフトアーム23を組み付けた状態を示す断面図であって、(a)は組付完了位置を示す図であり、(b)は途中経過を示す図であり、(c)は仮組付位置を示す図である。
【図8】本発明に第1実施形態に係るリフトアーム23の図であって、(a)はリフトアーム23を揺動軸15D側から見た斜視図であり、(b)はリフトアーム23を揺動軸15Dと反対側から見た斜視図であり、(c)は図7(a)のA−A断面図である。
【図9】本発明に第2実施形態に係るリフトアーム23の斜視図であって、(a)は組付完了位置を示す図であり、(b)は仮組付位置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態は、本発明に係る画像形成装置を電子写真方式の画像形成装置に適用したものであって、以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
(第1実施形態)
1.画像形成装置の概略構成(図1参照)
画像形成装置1の外観意匠を構成する筐体3内には、図1に示すように、用紙やOHPシート等(以下、単に用紙という。)に画像を形成するための画像形成ユニット5が収納されており、この画像形成ユニット5は、現像剤像を転写することにより画像を形成する電子写真方式の画像形成手段である。
【0015】
なお、本実施形態に係る画像形成ユニット5は、複数色(本実施形態では、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの4色)用の4つの現像カートリッジ5K、5Y、5M、5Cが用紙の搬送方向に沿って直列に並んで配設され、かつ、各現像カートリッジ5K、5Y、5M、5Cに担持されている現像剤像が用紙に直接に転写されるダイレクトタンデム方式のものである。
【0016】
また、画像形成ユニット5(現像カートリッジ5K、5Y、5M、5C)と対向する位置には、用紙を搬送するためのベルトユニット7が配設され、このベルトユニット7より用紙搬送方向下流側には、現像剤像が転写された用紙を加熱して現像剤を用紙に定着させる定着器9が配設されている。そして、定着が終了した用紙は、筐体3から排出され、筐体3の上面側に設けられた排紙トレイ11に排出される。
【0017】
なお、各現像カートリッジ5K、5Y、5M、5Cには、現像剤像を担持する感光ドラム5Aが設けられており、これらの感光ドラム5Aは、露光器6により露光されてその外周面に静電潜像が形成された後、現像剤が供給されることにより現像剤像を担持する。
【0018】
また、画像形成ユニット5は、用紙搬送方向と直交する水平方向(以下、この方向を幅方向又は左右方向という。)において、画像形成ユニット5を挟むように対向配設された第1本体フレーム15A及び第2本体フレーム15Bに組み付けられており(図2参照)、これら第1、第2本体フレーム15A、15Bは、図2示すように、幅方向と略直交するように拡がる板状に構成されている。
【0019】
なお、本実施形態では、樹脂材と金属材とを組み合わせて第1、第2本体フレーム15A、15Bを構成することにより、必要強度と成形性(生産性)との両立を図っている。そして、第1本体フレーム15Aと第2本体フレーム15Bとは、少なくとも、その上端部、下端部及び上端と下端との中間部(本実施形態では、ベルトユニット7と給紙トレイ13との間の部位)にて連結されている。
【0020】
また、ベルトユニット7を挟んで画像形成ユニット5と反対側であって、第1本体フレーム15Aと第2本体フレーム15Bとの間には、図1に示すように、画像形成ユニット5に搬送される用紙が積層状態で載置される給紙トレイ13が配設されており、この給紙トレイ13は、装置本体に対して着脱可能に装着されている。
【0021】
なお、装置本体とは、第1本体フレーム15A、第2本体フレーム15B又はこれらフレーム15A、15Bに組み付けられた部材・機器等の総称を意味している。
また、ピックアップローラ17は、給紙トレイ13に載置されている用紙に積層方向上端側から接触して回転することにより、用紙を画像形成ユニット5側に送り出す送出ローラであり、このピックアップローラ17は、給紙トレイ13に対して用紙の積層方向に変位することができるように給紙フレーム15C(図2参照)に組み付けられている。
【0022】
なお、給紙フレーム15Cは、図2に示すように、第1、第2本体フレーム15A、15B間を渡すように延びて第1、第2本体フレーム15A、15Bに連結されたブリッジフレームをなすものであり、本実施形態では、給紙フレーム15Cも装置本体の一部を構成する。
【0023】
そして、ピックアップローラ17の用紙搬送方向下流側には、図1に示すように、ピックアップローラ17により送り出された複数枚の用紙を分離して画像形成ユニット5側に供給する分離機構19が設けられており、この分離機構19は、分離パッド19A及び分離パッド19Aと対向する位置に配置された分離ローラ19B等から構成されている。
【0024】
そして、分離パッド19Aは、ピックアップローラ17により送り出された用紙に対して、ピックアップローラ17と反対側(本実施形態では、印刷面側)から用紙に接触して用紙に所定の搬送抵抗を付与する抵抗体であり、分離ローラ19Bは、ピックアップローラ17と同一面側(本実施形態では、印刷面と反対側)から用紙に接触して用紙を分離パッド19Aに押し付けながら回転する回転体である。
【0025】
また、分離ローラ19Bは、図3に示すように、給紙トレイ13の幅方向略中央部に対応する部位に位置するとともに、給紙フレーム15Cに支持された状態で駆動シャフト19Cから回転力を受けて回転する。一方、分離パッド19Aは、給紙トレイ13の壁部のうち分離ローラ19Bの対応する部位に揺動可能に組み付けられている。なお、図3では、第1本体フレーム15A、第2本体フレーム15B及び給紙フレーム15C等は省略されている。
【0026】
そして、ピックアップローラ17は、分離ローラ19Bの回転中心軸から用紙搬送方向上流側に延びるホルダ21の先端側に回転可能に組み付けられて分離ローラ19Bと一体化(ユニット化)されているとともに、図4(a)に示すように、駆動ベルト又は歯車(本実施形態では、中間歯車21A)を介して駆動シャフト19Cから回転力を得て回転する。なお、図4(a)では、駆動シャフト19Cは省略されている。
【0027】
また、給紙トレイ13の底部には、図3に示すように、給紙トレイ13に載置されている用紙をピックアップローラ17側に変位させるように揺動する押圧板13Aが設けられており、この押圧板13Aは、後述するように、給紙トレイ13に載置されている用紙の高さの減少に応じて給紙トレイ13の底部からピックアップローラ17側に変位する。
【0028】
そして、第1本体フレーム15Aを挟んで給紙トレイ13及び画像形成ユニット5等が配設された空間と反対側には、図5に示すように、ピックアップローラ17及び押圧板13Aを変位させるための駆動機構25が設けられており、この駆動機構25の作動は、第1本体フレーム15Aを貫通して給紙トレイ13側から駆動機構25側まで延びるリフトアーム23を介してピックアップローラ17に伝達される。
【0029】
また、リフトアーム23の長手方向一端側は、図3に示すように、ホルダ21に回転可能に連結され、かつ、その長手方向略中央部は、給紙フレーム15Cの下面側に揺動可能に支持されている。このため、ピックアップローラ17が重力等により下方側に変位すると、リフトアーム23もこれに連動して揺動変位し、ピックアップローラ17の変位が駆動機構25側に伝達される。
【0030】
そして、本実施形態では、ピックアップローラ17、分離パッド19A、分離ローラ19B、リフトアーム23及び駆動機構25等により、用紙を画像形成ユニット5側に搬送供給する給紙装置が構成されており、この給紙装置は、給紙トレイ13に積層された状態で載置されている複数枚の用紙のうち、積層方向端部(本実施形態では、最上端)に位置する用紙を1枚ずつ分離して画像形成ユニット5側に搬送供給する。
【0031】
2.給紙装置の作動
給紙装置、つまりピックアップローラ17、分離パッド19A、分離ローラ19B、リフトアーム23及び駆動機構25等の作動は、例えば特開2006−176321号公報に記載の発明と同じであるので、以下、その概略を説明する。
【0032】
ピックアップローラ17は、給紙トレイ13に積層状態で載置されている複数枚の用紙のうち最上位に位置する用紙に接触して回転することにより、最上位側に位置する用紙に搬送力を付与する。このとき、ピックアップローラ17は、積層されている複数枚の用紙
を押圧板13A側に押圧しながら回転するので、ピックアップローラ17では、最上位側に位置する用紙を含む複数枚の用紙が分離ローラ19B側に送出される。
【0033】
そして、分離ローラ19Bでは、ピックアップローラ17により送出された用紙のうち、積層方向最上位に位置していた用紙に接触して、その用紙を画像形成ユニット5に送出する搬送力を付与する。
【0034】
一方、分離パッド19Aは、分離ローラ19Bに対して対向配置され、分離ローラ19Bと反対側から用紙に接触して用紙に所定の搬送抵抗(摩擦力)を付与するため、ピックアップローラ17により送出された複数枚の用紙のうち、積層方向最上位に位置して分離ローラ19Bに接触している用紙より分離パッド19A側に位置している用紙が画像形成ユニット5側に送出されることが抑制される。
【0035】
また、ピックアップローラ17は、用紙の非搬送時には、用紙から離間した待機状態(ホームポジション)となり、一方、用紙の搬送時には、ホームポジションから押圧板13A側(下方側)に揺動して用紙に接触して回転する。
【0036】
具体的には、リフトアーム23の他端側(駆動機構25側)が、駆動機構25のリフトレバー25Aに係止されている状態(図3に示す状態)では、ピックアップローラ17は待機状態となり、その係止状態が解除されると、ピックアップローラ17に作用する重力及び駆動シャフト19Cの回転に伴ってホルダ21に作用する力により、ホルダ21が押圧板13A側(下方側)に揺動し、ピックアップローラ17が用紙に接触する(以下、この状態を作動状態という。)。
【0037】
また、押圧板13Aを上昇変位させるための圧板駆動歯車(図示せず。)を回転させる力は、歯車25B〜25D等を介して減速されながら、装置本体に設けられた駆動用モータ(図示せず。)から伝達される。
【0038】
そして、歯車25Bには、圧板駆動歯車側に動力を伝達する場合と動力の伝達を遮断する場合とを切り替えるクラッチ機構が設けられており、このクラッチ機構は、リフトアーム23が作動状態となった場合において、リフトアーム23の他端側(リフトレバー25A側)が所定高さ範囲にあるときは動力の伝達を遮断する。
【0039】
また、クラッチ機構は、リフトアーム23が作動状態となった場合において、他端側が所定範囲を超えて高くなったとき、つまりピックアップローラ17が待機状態から所定寸法以上、押圧板13A側に近接したときには、動力を伝達する。
【0040】
このため、給紙トレイ13に載置されている用紙の枚数(高さ)が減少して、ピックアップローラ17が待機状態から所定寸法以上、押圧板13A側に近接すると、押圧板13Aが上昇変位し、給紙トレイ13に載置されている用紙の積層方向最上位に位置する用紙からピックアップローラ17までの距離が所定範囲内に維持される。
【0041】
以上のように、本実施形態では、リフトアーム23は、ピックアップローラ17を変位させるための駆動機構25の作動をピックアップローラ17(ホルダ21)に伝達するとともに、ピックアップローラ17と連動して変位することにより、駆動機構25に設けられたクラッチ機構にピックアップローラ17の変位量を伝達する。
【0042】
また、クラッチ機構(駆動機構25)は、リフトアーム23の変位量に基づいて、ピックアップローラ17と給紙トレイ13に載置されている用紙との接触位置を機械的に検出することにより、給紙トレイ13に載置されている用紙の枚数(高さ)を検出して、圧板
駆動歯車への動力の伝達を断続するので、給紙トレイ13に載置されている用紙の積層方向最上位に位置する用紙とピックアップローラ17までの距離が所定範囲内に維持される。
【0043】
なお、以下、このようなリフトアーム23の作動、つまり、駆動機構25の作動をピックアップローラ17に伝達する作動、及びピックアップローラ17と用紙との接触位置を検出するためのリフトアーム23揺動作動を総称してリフトアーム23の連動作動という。
【0044】
3.リフトアーム等の組み付けるための構成、及び組み付け手順
3.1.リフトアーム等の組み付けるための構成
給紙フレーム15Cは、図6に示すように、その長手方向一端側が第1本体フレーム15Aに着脱可能に組み付けられ、長手方向他端側が第2本体フレーム15Bに着脱可能に組み付けられているとともに、第1本体フレーム15Aから第2本体フレーム15Bに向かう方向(幅方向)に対して直交する方向(本実施形態では、前後方向)から第1、第2本体フレーム15A、15Bに組み付けられている。
【0045】
なお、給紙フレーム15Cと第1、第2本体フレーム15A、15Bとは、一方側に設けられた凹部と他方側に設けられた凸部とが嵌り込むようにして位置決めされた状態で組み付けられた後、ネジ等の締結手段によりその状態が保持・固定される。
【0046】
また、リフトアーム23は、給紙フレーム15Cに揺動可能に組み付けられることから、本実施形態では、リフトアーム23を給紙フレーム15Cに組み付けた後、このリフトアーム23が組み付けられた給紙フレーム15Cを第1、第2本体フレーム15A、15Bに組み付けている。
【0047】
しかし、リフトアーム23は、前述したように、給紙トレイ13側から第1本体フレーム15Aを貫通して駆動機構25側に至るので(図5参照)、仮に、リフトアーム23が連動作動可能な状態で給紙フレーム15Cに組み付けられている場合には、給紙フレーム15Cを第1、第2本体フレーム15A、15Bに組み付ける際に、リフトアーム23と第1本体フレーム15Aとが干渉してしまう。
【0048】
そして、リフトアーム23と第1本体フレーム15Aとの干渉を回避するには、例えば前方側からリフトアーム23が貫通する貫通穴15H(図6参照)に至る長穴状の切り欠きを設ければ解決するものの、この解決手段では、第1本体フレーム15Aの機械的強度が著しく低下するおそれがある。
【0049】
そこで、本実施形態では、リフトアーム23が給紙フレーム15Cに支持されて連動作動が可能な状態となる組付完了位置(図4(a)に示す状態)と、この組付完了位置からリフトアーム23の長手方向にずれた位置であって、リフトアーム23全体が前記第1、第2本体フレーム15A、15B間に位置する仮組付位置(図4(b)に示す状態)との間でリフトアーム23を変位可能とするとともに、リフトアーム23を仮組付位置にて保持することが可能な構成となっている。
【0050】
具体的には、図7(a)〜図7(c)に示すように、給紙フレーム15Cには、前後方向に突出してリフトアーム23を揺動可能に支持する揺動軸15Dが設けられ、リフトアーム23には、リフトアーム23が組付完了位置に位置したときに揺動軸15Dが嵌合する軸穴23Aが設けられている。
【0051】
また、リフトアーム23は、図8(a)及び図8(b)に示すように、揺動軸15D(
軸穴23Aの軸方向)周りの曲げ剛性が、リフトアーム23の長手方向及び軸方向と直交する方向(以下、上下方向という。)周りの曲げ剛性より大きくなるように構成されているため、リフトアーム23のうち軸穴23Aが設けられた部位は、長手方向や上下方向に比べて容易に軸方向に弾性変位することができる。
【0052】
因みに、本実施形態では、リフトアーム23全体を樹脂成形するとともに、軸方向周りの断面二次モーメントを上下方向周りの断面二次モーメントより小さくすることで、揺動軸15D(軸穴23Aの軸方向)周りの曲げ剛性を長手方向及び上下方向周りの曲げ剛性より大きくしている。
【0053】
また、リフトアーム23のうち軸穴23Aから長手方向(駆動機構25側)にずれた位置には、揺動軸15Dが嵌り込むことにより、リフトアーム23を仮組付位置に保持するための凹部23Bが設けられており、この凹部23Bのうち軸穴23A側及び上下方向一端側(図8(a)では、紙面上端側)は、開放されている。
【0054】
そして、凹部23Bのうち紙面上下方向一端側には、図8(c)に示すように、揺動軸15Dが凹部23Bに嵌り込んだときに、揺動軸15Dと係合する係合部23Cが設けられており、この係合部23Cのうち紙面上端側は、紙面の上端側から下端側に向かうほど、揺動軸15Dの根元側(給紙フレーム15C)に近づくように上下方向に対して傾いた傾斜面23Dが設けられている。
【0055】
このため、揺動軸15Dの先端側を傾斜面23Dに接触させた状態で、その接触面圧が増大するように、リフトアーム23及び揺動軸15D(給紙フレーム15C)のうち少なくとも一方(本実施形態では、リフトアーム23)を紙面上下方向に変位させると、傾斜面23Dに軸方向の分力が発生することにより、リフトアーム23が軸方向に撓む変形するので、係合部23Cが揺動軸15D(給紙フレーム15C)から離間する向きに弾性的に変位する。
【0056】
そして、揺動軸15Dが係合部23Cを乗り越え、係合部23Cの紙面下面側に到達すると、揺動軸15Dが凹部23Bに嵌り込むとともに、係合部23Cと揺動軸15Dとが係合するため、リフトアーム23が仮組付位置にて保持される。
【0057】
また、凹部23Bの底部23Eは閉塞されており、図7(a)に示すように、揺動軸15Dが凹部23Bに嵌り込んだ状態、つまりリフトアーム23が仮組付位置にある場合には、底部23Eと揺動軸15Dの先端部とが接触している。
【0058】
そして、給紙フレーム15Cのうち凹部23Bから長手方向両端側にずれた位置に対応する部位には、軸方向において揺動軸15Dと反対側からリフトアーム23に摺動可能に接触する第1規制突起部15E、15F、及び軸方向において揺動軸15Dと同一側からリフトアーム23に摺動可能に接触する第2規制突起部15J、15Kが設けられている。
【0059】
また、凹部23Bのうち軸穴23A側は、図7(a)及び図8(a)に示すように、リフトアーム23が仮組付位置から組付完了位置に平行移動させられた場合に、揺動軸15Dを凹部23Bから揺動軸15Dに導く嵌合案内部23Fが設けられており、この嵌合案内部23Fは、揺動軸15Dの先端側と摺接するスロープ面23G、及び揺動軸15Dの円周面に摺接する一対の案内面23Hからなる溝状に形成されている。
【0060】
そして、スロープ面23Gは、凹部23Bの底部23Eから軸穴23Aの給紙フレーム15C側を繋ぐようにリフトアーム23の長手方向及び軸方向に対して傾斜している。こ
のため、リフトアーム23を仮組付位置から組付完了位置へ変位させると、揺動軸15Dの先端部がスロープ面23Gに接触しながら、揺動軸15Dが嵌合案内部23Fを移動する。
【0061】
このとき、スロープ面23Gと揺動軸15Dとの接触部で、リフトアーム23を軸穴23A側に変位させる力の一部が軸方向の力に変換され、リフトアーム23が揺動軸15Dの根元側から離間するように撓み変形するので(図7(b)参照)、軸穴23Aが軸方向に変位する。
【0062】
そして、揺動軸15Dが嵌合案内部23Fを超えて軸穴23Aに到達したときに、揺動軸15Dが軸穴23Aに嵌り込んでリフトアーム23が元の形状に復元するので、揺動軸15Dと軸穴23Aとが嵌合して組付完了位置となる(図7(c)参照)。
【0063】
また、リフトアーム23が仮組付位置から組付完了位置へ変位するときには、揺動軸15Dの円周面に一対の案内面23Hが摺接するとともに、第1規制突起部15E、15Fがリフトアーム23に摺接するので(図7(b)参照)、仮組付位置から組付完了位置へのリフトアーム23の変位が、案内面23H及び第1規制突起部15E、15Fにより案内される。
【0064】
そして、揺動軸15Dが軸穴23Aに嵌り込んでリフトアーム23が元の形状に復元し、揺動軸15Dと軸穴23Aとが嵌合して組付完了位置となったときには、第1規制突起部15E、15Fが揺動軸15Dと反対側からリフトアーム23に接触するので、揺動軸15Dと軸穴23Aとの嵌合が外れてしまうことが防止される。
【0065】
3.2.リフトアーム等の組み付け手順
先ず、給紙フレーム15Cを第1本体フレーム15A及び第2本体フレーム15Bに組み付ける前に、リフトアーム23を仮組付位置に組み付けるとともに(図7(a)参照)、駆動シャフト19Cを給紙フレーム15Cに組み付ける。なお、この状態では、ピックアップローラ17及び分離ローラ19Bは給紙フレーム15Cに組み付けられていない。
【0066】
次に、リフトアーム23が組み付けられた給紙フレーム15Cを第1本体フレーム15A及び第2本体フレーム15Bに組み付けた後、リフトアーム23を駆動機構25側に変位させて(図7(b)参照)、リフトアーム23を組付完了位置(図7(c)参照)とする。これにより、リフトアーム23の端部は、貫通孔15Hを貫通してリフトレバー25Aと係合可能な位置まで突出することができる。
【0067】
因みに、駆動シャフト19Cの長手方向端部に設けられた歯車19D(図3参照)は、第1本体フレーム15Aの下方側に設けられた穴部15G(図6参照)において、駆動機構25の歯車(図示せず。)と噛み合うので、駆動シャフト19Cは第1本体フレーム15Aを貫通しない構成となる。
【0068】
その後、ホルダ21を介してユニット化されたピックアップローラ17及び分離ローラ19Bを給紙フレーム15Cに組み付けるとともに、分離ローラ19Bと駆動シャフト19Cを連結する。
【0069】
そして、ホルダ21に設けられた円柱状の突起部21B(図3等参照)をリフトアーム23の長手方向一端側に設けられた係合穴23J(図8(a)等参照)に係合させることにより、ホルダ21(ピックアップローラ17)とリフトアーム23とを連結する。
【0070】
なお、駆動機構25は、給紙フレーム15Cが第1本体フレーム15A及び第2本体フ
レーム15Bに組み付けられた後、第1本体フレーム15Aに組み付けられる。
4.本実施形態に係る画像形成装置の特徴
本実施形態では、リフトアーム23は、給紙フレーム15Cに支持されてピックアップローラ17と連動作動が可能な組付完了位置と、この組付完了位置からリフトアーム23の長手方向にずれた位置であって、リフトアーム23全体が第1、第2本体フレーム15A、15B間に位置する仮組付位置との間で変位可能に構成されている。
【0071】
そして、リフトアーム23及び給紙フレーム15Cは、リフトアーム23を仮組付位置にて保持することが可能な構成となっているので、リフトアーム23を仮組付位置にて保持させた状態でリフトアーム23を仮組付位置から組付完了位置に変位させれば、リフトアーム23は第1本体フレーム15Aを貫通した状態となり、組み付けを完了させることができる。
【0072】
したがって、リフトアーム23を容易に組み付けることができるので、リフトアーム23の組み付け作業性を向上させることが可能な画像形成装置を得ることができる。
また、本実施形態では、リフトアーム23及び給紙フレーム15Cには、仮組付位置から組付完了位置へのリフトアーム23の変位を案内する案内手段として、案内面23H及び第1規制突起部15E、15Fが設けられているので、リフトアーム23を確実、かつ、容易に組み付けることができる。
【0073】
また、本実施形態では、給紙フレーム15Cには、揺動軸15Dと反対側からリフトアーム23に摺動可能に接触する第1規制突起部15E、15Fが設けられているので、これら第1規制突起部15E、15Fにより揺動軸15Dの軸方向と平行な方向にリフトアーム23が給紙フレーム15Cから離間変位することを規制できる。
【0074】
これにより、本実施形態では、揺動軸15Dが軸穴23Aに嵌合した状態が第1規制突起部15E、15Fにより保持されるので、リフトアーム23の組み付け作業性を向上させつつ、組み付け作業完了後、リフトアーム23が給紙フレーム15Cから外れてしまうといった不具合の発生を防止できる。
【0075】
また、本実施形態では、リフトアーム23が軸方向に撓み変形することにより、軸穴23Aが軸方向と平行な方向に変位可能であり、さらに、リフトアーム23には、スロープ面23Gを有する嵌合案内部23Fが設けられているので、仮組付位置から組付完了位置へリフトアーム23を変位させる力の一部を軸方向の力に変換して、軸穴23Aを軸方向に変位させることができる。
【0076】
これにより、本実施形態では、リフトアーム23が給紙フレーム15Cに組み付けられる際には、軸穴23Aが、嵌合案内部23Fにより軸方向と平行な方向に自動的に変位させられるので、リフトアーム23の組み付け作業性を更に向上させることができる。
【0077】
因みに、「仮組付位置から組付完了位置へリフトアーム23を変位させる力」とは、組立作業者又は自動組付装置等が、仮組付位置から組付完了位置へリフトアーム23を変位させるべくリフトアーム23に及ぼす力をいう。
【0078】
また、本実施形態では、リフトアーム23は、軸方向周りの曲げ剛性が、リフトアーム23の長手方向及び軸方向と直交する方向周りの曲げ剛性より大きくなるように構成されているので、軸方向にリフトアーム23を容易に弾性変形させることができる。
【0079】
そして、本実施形態では、前述したように、リフトアーム23が給紙フレーム15Cに組み付けられ際には、軸穴23Aが軸方向に変位するが、リフトアーム23を容易に軸方
向に弾性変形させることができるので、軸穴23Aを容易に弾性変位させることができ、リフトアーム23を容易に組み付けることができる。
【0080】
また、本実施形態では、保持手段をなす凹部23Bは、リフトアーム23が撓み変形することにより弾性的に変位することができ、かつ、揺動軸15Dと係合する係合部23Cを有して構成されているので、上述したように、揺動軸15Dを凹部23Bに組み付ける際に、係合部23Cが揺動軸15Dの根元側から離間するように弾性的に変位する。したがって、リフトアーム23を容易に仮組付位置にて保持することができる。
【0081】
また、本実施形態では、給紙フレーム15Cは、その長手方向一端側が第1本体フレーム15Aに着脱可能に組み付けられ、長手方向他端側が第2本体フレーム15Bに着脱可能に組み付けられており、さらに、給紙フレーム15Cは、第1本体フレーム15Aから第2本体フレーム15Bに向かう方向に対して直交する方向(前後方向)から第1、第2本体フレーム15A、15Bに着脱可能に組み付けられている。
【0082】
これにより、本実施形態では、前述したように、第1、第2本体フレーム15A、15Bの組立が完了した後に、給紙フレーム15Cが第1、第2本体フレーム15A、15Bに組み付けられることとなる。
【0083】
したがって、給紙フレーム15Cを組み立てた後、この組立が完了した給紙フレーム15Cを第1、第2本体フレーム15A、15Bに組み付けることとなるので、第1、第2本体フレーム15A、15Bを組立ながら給紙フレーム15Cを組み立てる場合に比べて、組立作業性を向上させることができる。
【0084】
また、本実施形態では、ピックアップローラ17は分離ローラとユニット化されており、リフトアーム23が仮組付位置にあるときは、ピックアップローラ17は分離ローラ19Bと一体的に取り外し可能な状態となる。
【0085】
これにより、本実施形態では、ピックアップローラ17を分離ローラ19Bと一体的に取り外すことができるので、ローラユニットを容易に交換することができ、画像形成装置の整備性を向上させることができる。
【0086】
5.発明特定事項と実施形態との対応関係
本実施形態では、給紙トレイ13が特許請求の範囲に記載されたシート載置部に相当し、リフトアーム23が特許請求の範囲に記載されたリンクアームに相当し、給紙フレーム15Cが特許請求の範囲に記載されたブリッジフレームに相当し、凹部23B及び第1規制突起部15E、15F等により保持手段が構成されている。
【0087】
また、案内面23H及び第1規制突起部15E、15Fにより特許請求の範囲の案内手段が構成され、ピックアップローラ17が特許請求の範囲に記載された送出ローラに相当し、駆動機構25が特許請求の範囲に記載された駆動手段及び検出手段に相当し、突起部21B及び係合穴23Jにより特許請求の範囲に記載された連結手段が構成されている。
【0088】
(第2実施形態)
第1実施形態では、ホルダ21とリフトアーム23とを係合させる際には、リフトアーム23のうち係合穴23J側をホルダ21から離間させるように撓ませる必要があったが、本実施形態は、リフトアーム23を撓ませることなく、突起部21Bと係合穴23Jとを係合させ、又は係合を解除することができるようにしたものである。
【0089】
すなわち、図9(a)に示すように、係合穴23Jをリフトアーム23の長手方向に延
びる長穴状として、その一部に切り欠き部23Kを設けるとともに、リフトアーム23が仮組付位置にある場合に、図9(b)に示すように、切り欠き部23Kが突起部21Bに対応する部位に位置するように切り欠き部23Kの位置を設定したものである。
【0090】
これにより、リフトアーム23が組付完了位置にあるときは、図9(a)に示すように突起部21Bと係合穴23Jとが係合してピックアップローラ17とリフトアーム23とが連動作動が可能な連結状態となり、他方、リフトアーム23が仮組付位置にあるときは、図9(b)に示すように、連結状態が解除されてピックアップローラ17を給紙フレーム15Cから取り外し可能な状態となる。
【0091】
したがって、本実施形態では、リフトアーム23を撓ませることなく、突起部21Bと係合穴23Jとの係合(連結)を解除することができ、リフトアーム23を給紙フレーム15Cに残したままピックアップローラ17を取り外すことができるので、ピックアップローラ17の劣化による交換等の場合に画像形成装置のメンテナンス(整備)性を向上させることができる。
【0092】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、揺動軸15Dが凹部23Bに嵌り込んだ状態では、底部23Eと揺動軸15Dの先端部が接触していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、揺動軸15Dが凹部23Bに嵌り込んだ状態では、揺動軸15Dの根元側と凹部23Bのうち揺動軸15Dの根元側の部位(以下、この部位を凹部23Bの開口部位という。)とが接触し、仮組付位置から組付完了位置にリフトアーム23が変位していく途中から揺動軸15Dの先端とスロープ面23Gとが接触するような構成、又凹部23Bの開口部位をスロープ面23Gと同様な傾斜面としたカムとしてもよい。
【0093】
また、上述の実施形態では、保持手段をなす凹部23Bがリフトアーム23に設けられ、保持手段をなす第1規制突起部15E、15Fが給紙フレーム15Cに設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、リフトアーム23又は給紙フレーム15Cのいずれか一方のみに保持手段を設けてもよい。
【0094】
また、上述の実施形態では、案内手段をなす案内面23Hがリフトアーム23に設けられ、案内手段をなす第1規制突起部15E、15Fが給紙フレーム15Cに設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、リフトアーム23又は給紙フレーム15Cのいずれか一方のみに案内手段を設けてもよい。
【0095】
また、上述の実施形態では、給紙フレーム15Cに揺動軸15Dが設けられ、リフトアーム23に軸穴23Aが設けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、給紙フレーム15Cに軸穴23Aを設け、リフトアーム23に揺動軸15Dを設けてもよい。
【0096】
また、上述の実施形態では、軸方向周りの断面二次モーメントを上下方向周りの断面二次モーメントより小さくすることで、揺動軸15D周りの曲げ剛性を長手方向及び上下方向周りの曲げ剛性より大きくしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば金属部材をインサート成形することにより軸方向周りの曲げ剛性を大きくしてもよい。
【0097】
また、上述の実施形態では、仮組付位置から組付完了位置にリフトアーム23を変位させるときに、リフトアーム23が弾性的に撓み変形する構成であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、軸穴23Aの根元側を板バネ状として、軸穴23Aが設けられた部位が弾性的に変位する構成であってもよい。
【0098】
また、上述の実施形態では、リフトアーム23は、駆動機構25の作動をピックアップローラ17に伝達するとともに、ピックアップローラ17の変位量を駆動機構25(検出手段)に伝達したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばピックアップローラ17を給紙作動に連動させて上下動しないタイプ、つまりピックアップローラ17の変位量を駆動機構25(検出手段)に伝達して押圧板13Aを変位させる機能のみを有する画像形成装置にも適用できる。
【0099】
また、本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0100】
1…画像形成装置、5…画像形成ユニット、6…露光器、7…ベルトユニット、
9…定着器、11…排紙トレイ、13…給紙トレイ、13A…押圧板、
15A…第1本体フレーム、15B…第2本体フレーム、15C…給紙フレーム、
15D…揺動軸、15E、15F…規制突起部、15G…穴部、15H…貫通穴、
17…ピックアップローラ、17B…押圧板、19…分離機構、
19A…分離パッド、19B…分離ローラ、19C…駆動シャフト、
19D…歯車、21…ホルダ、21A…中間歯車、21B…突起部、
23…リフトアーム、23A…軸穴、23B…凹部、
23C…係合部、23D…傾斜面、23E…底部、23F…嵌合案内部、
23G…スロープ面、23H…案内面、23J…係合穴。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録シートに画像を形成する画像形成装置であって、
画像を形成するための画像形成ユニットと、
前記画像形成ユニットを挟むように配設された第1本体フレーム及び第2本体フレームと、
前記第1、第2本体フレーム間に設けられ、記録シートを載置するためのシート載置部と、
前記シート載置部に載置された記録シートを前記画像形成ユニット側に送り出すとともに、前記シート載置部に対して変位可能な送出ローラと、
前記送出ローラと連動して変位するとともに、前記第1本体フレームを貫通して前記シート載置部側から前記第1本体フレームを挟んで前記シート載置部と反対側まで延びるリンクアームと、
前記第1、第2本体フレーム間を渡すように延びるとともに、前記リンクアームを揺動可能に支持するブリッジフレームとを備え、
前記リンクアームは、前記ブリッジフレームに支持されて前記送出ローラと連動可能な組付完了位置と、この組付完了位置から前記リンクアームの長手方向にずれた位置であって、前記リンクアーム全体が前記第1、第2本体フレーム間に位置する仮組付位置との間で変位可能であり、
さらに、前記リンクアーム及び前記ブリッジフレームのうち少なくとも一方には、前記リンクアームを前記仮組付位置にて保持する保持手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記リンクアーム及び前記ブリッジフレームのうち少なくとも一方には、前記仮組付位置から前記組付完了位置への前記リンクアームの変位を案内する案内手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記リンクアーム及び前記ブリッジフレームのうち一方には、前記リンクアームを揺動可能に支持する揺動軸が設けられ、他方には、前記揺動軸が嵌合する軸穴が設けられており、
さらに、前記ブリッジフレームには、前記案内手段の少なくとも一部を構成するとともに、前記揺動軸と反対側から前記リンクアームに摺動可能に接触することにより、前記揺動軸の軸方向と平行な方向に前記リンクアームが前記ブリッジフレームから離間変位することを規制する規制突起部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記揺動軸及び前記軸穴のうち少なくとも一方は、前記軸方向と平行な方向に変位可能であり、
さらに、前記リンクアーム及び前記ブリッジフレームのうち少なくとも一方には、前記仮組付位置から前記組付完了位置へ前記リンクアームを変位させる力の一部を前記軸方向の力に変換して、前記揺動軸及び前記軸穴のうち少なくとも一方を前記軸方向に変位させる嵌合案内部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記嵌合案内部は、前記軸方向及び前記リンクアームの長手方向に対して傾斜したスロープにて構成されていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記リンクアームは、前記軸方向周りの曲げ剛性が、前記リンクアームの長手方向及び前記軸方向と直交する方向周りの曲げ剛性より大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記保持手段は、前記リンクアーム及び前記ブリッジフレームのうち前記軸穴が設けられた部材に弾性変位可能に設けられ、かつ、前記揺動軸と係合する係合部を有して構成されていることを特徴とする請求項3ないし6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ブリッジフレームは、その長手方向一端側が前記第1本体フレームに着脱可能に組み付けられ、長手方向他端側が前記第2本体フレームに着脱可能に組み付けられており、
さらに、前記ブリッジフレームは、前記第1本体フレームから前記第2本体フレームに向かう方向に対して直交する方向から前記第1、第2本体フレームに着脱可能に組み付けられていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記送出ローラは、前記ブリッジフレームに着脱可能に組み付けられており、
さらに、前記リンクアームと前記送出ローラと連結する連結手段は、前記リンクアームが前記組付完了位置にあるときは、前記駆動手段の作動を前記送出ローラに伝達可能な連結状態となり、他方、前記リンクアームが前記仮組付位置にあるときは、連結状態が解除されて前記送出ローラを前記ブリッジフレームから取り外し可能な状態となるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記送出ローラは、送出ローラより送られてくる用紙を一枚ずつ分離するための分離ローラとユニット化されており、
前記リンクアームが前記仮組付位置にあるときは、前記送出ローラは前記分離ローラと一体的に取り外し可能な状態となることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第1本体フレームを挟んで前記シート載置部と反対側には、前記送出ローラを変位させるための駆動手段が設けられており、
さらに、前記駆動手段の作動は、前記リンクアームを介して前記送出ローラに伝達されることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第1本体フレームを挟んで前記シート載置部と反対側には、前記リンクアームの変位を検出することにより、前記送出ローラと前記シート載置部に載置された記録シートとの接触位置を検出し、前記シート載置部に載置されている記録シートの高さを検出するための検出手段が設けられていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−138021(P2011−138021A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−298326(P2009−298326)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】