説明

画像形成装置

【課題】簡易に正しい印刷物を出力することが出来る画像形成装置を提供する。
【解決手段】記録媒体を収納する第1収納部と、印刷用データを記憶する記憶部と、記憶部に記憶されている印刷用データに基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成部と、画像形成部により記録媒体に画像が形成された印刷物を排紙する排紙部と、排紙部に排紙された複数ページからなる印刷物であって、印刷不良ページを含む印刷物を収納する第2収納部と、印刷不良ページと再度画像形成された印刷物とを差し替える際に、記憶部に新たに記憶された印刷用データに基づいて第1収納部に収納された記録媒体に画像を形成して印刷不良ページに対する差し替え用印刷物を作成するとともに、第2収納部に収納された印刷不良ページ以外の印刷物および差し替え用印刷物を排紙部に排紙する制御を実行する制御部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係わり、画像形成時に発生するミスプリントの対策に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザは、原稿を複写機で印刷する際に、プラテンガラス上またはADF(Auto Document Feeder)に原稿をセットし、スタート釦を押下することで印刷を実行する。特に、原稿枚数が多い場合、ADFに原稿をセットして自動で複数枚の原稿の画像データを取得することで、ユーザが一枚ずつプラテンガラス上に原稿をセットすることなく、大量の原稿を自動で印刷することが出来る。
【0003】
また、上記のように、複写機から原稿の画像データを直接取得するのみならず、複写機に接続されたパーソナルコンピュータや他の複写機やファクシミリ等から印刷データを受信し、当該印刷データがラスタライズされた画像データに基づいて印刷が行われる。
【0004】
このように、近年においては、ネットワーク環境を加味しつつ、原稿の画像データの取得から印刷まで一連の動作を自動的に行うことが可能な画像形成装置が数多く提供されている。
【0005】
しかしながら、上述のように自動で原稿の画像データを取得して印刷を行うため、原稿の一部又は全体に誤字がある場合や原稿並べ順に誤りがある場合、さらにはプラテンガラス上に原稿を斜めにセットしてしまった場合等において、スタート釦を一度押下して印刷実行の指示を行うとユーザの要求とはことなる印刷物、所謂印刷不良が発生してしまう。
【0006】
このような場合、印刷物の一部又は全体には印刷不良が発生したページ(以下、印刷不良ページと称す)が混在するため、印刷終了後にユーザは再度正しい原稿によって印刷し直すとともに、印刷物から印刷不良ページを抜き取って再印刷したものに差し替える必要がある。
【0007】
また、ユーザが印刷中に排紙トレイに排紙された印刷物を確認して印刷不良ページがあることに気づいた場合、ストップ釦などを押下することで強制的に印刷を中止することが出来るが、上記の場合と同様に印刷物には印刷不良ページが混在してしまう。
【0008】
このようなことから、特許文献1においては、画像形成装置が原稿の画像データとその出力結果である印刷物の画像データを比較することで印刷不良ページか否かを判別し、印刷不良ページが発生した際には該当紙を分離して排紙することで印刷物への印刷不良ページの混入を防止する対策が行われている。
【0009】
また、特許文献2においては、原稿の画像データとその出力結果である印刷物の画像データに一定の差異があると判断すると、原稿の画像データと出力結果である印刷物の画像データを並べて表示させ、ユーザによる目視確認の後に排紙口を選択することで印刷物への印刷不良ページの混入を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2000−10443号公報
【特許文献2】特開2009−65480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記特許文献1と2においては、原稿に基づいて出力された印刷物の画像データを読取るためのセンサを必要とするため、製造コストが大幅に増加してしまう。さらに、画像データと出力結果である印刷物の画像データを比較する必要があるため、画像処理の時間が大幅に増加することで印刷速度が低下してしまう。このことは、特に高速印刷を要求する近年のプロダクションプリントのような分野において非常に致命的である。
【0012】
さらに、上記特許文献1と2においては、原稿の一部又は全体に誤字がある場合、原稿並べ順に誤りがある場合、またはプラテンガラス上に原稿が斜めにセットされた場合など、取得した原稿の画像データ自身に誤りがあるため、印刷物に印刷不良ページがどうしても混在してしまう。そして、このような場合、ユーザは、印刷不良ページを再印刷し直すと共に、印刷不良ページと再印刷した印刷物を差し替える必要がある。
【0013】
本発明は、上述したような状況に鑑みてなされたもので、その目的は、印刷物に印刷不良ページが混在する際に、簡易に正しい印刷物を出力することが出来る画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
(1)記録媒体を収納する第1収納部と、印刷用データを記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている印刷用データに基づいて前記記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により前記記録媒体に画像が形成された印刷物を排紙する排紙部と、前記排紙部に排紙された複数ページからなる印刷物であって、印刷不良ページを含む印刷物を収納する第2収納部と、前記印刷不良ページと再度画像形成された印刷物とを差し替える際に、前記記憶部に新たに記憶された印刷用データに基づいて前記第1収納部に収納された前記記録媒体に画像を形成して前記印刷不良ページに対する差し替え用印刷物を作成するとともに、前記第2収納部に収納された印刷不良ページ以外の印刷物および前記差し替え用印刷物を前記排紙部に排紙する制御を実行する制御部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
(2)前記印刷不良ページを設定するためのユーザの指示を受け付ける印刷不良ページ設定部を備えることを特徴とする上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)複数の収納部を備え、前記複数の収納部から、前記第1収納部と前記第2収納部のうち少なくとも一方の収納部を設定するためのユーザの指示を受け付ける収納設定部を備えることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記記憶部に記憶されている印刷に関する設定情報である印刷設定データから、再印刷に用いられる印刷設定データを設定するためのユーザの指示を受け付ける再印刷設定部を備えたことを特徴とする上記(1)から(3)のいずれか一に記載の画像形成装置。
(5)再印刷の際に前記印刷不良ページを排紙するための印刷不良ページ用排紙部を備え、前記制御部は、前記第2収納部に収納された前記印刷不良ページを該印刷不良ページ用排紙部に排紙することを特徴とする上記(1)から(4)のいずれか一に記載の画像形成装置。
(6)前記印刷設定データを表示する表示部を備え、前記制御部は、再印刷が不可能である印刷設定データを前記表示部に表示しないことを特徴とする上記(1)から(5)のいずれか一に記載の画像形成装置。
(7)前記再印刷が不可能である印刷設定データは、折り処理またはステイプル処理に関する情報を含む印刷設定データであることを特徴とする上記(6)に記載の画像形成装置。
(8)原稿の印刷用データを取得する画像読取部を備え、前記制御部は、前記画像読取部から再印刷のための印刷用データを取得するとともに、該印刷用データを前記記憶部に記憶することを特徴とする上記(1)から(7)のいずれか一に記載の画像形成装置。
(9)前記記録媒体に画像が形成された印刷物に対してパンチ処理を実行する後処理部を備え、前記制御部は、再印刷の印刷設定データにパンチ処理情報を含む場合、前記差し替え用印刷物に対してのみパンチ処理を実行し、前記印刷不良ページ以外の印刷物に対してはパンチ処理を実行しないことを特徴とする上記(1)から(8)のいずれか一に記載の画像形成装置。
(10)前記制御部は、前記印刷不良ページ設定部により設定された印刷不良ページのページ数と前記記憶部に新たに記憶された印刷用データに基づく画像のページ数とが一致しない場合、該印刷不良ページのページ数と該印刷用データに基づく画像のページ数とが不一致である旨をユーザに通知することを特徴とする上記(2)から(9)のいずれか一に記載の画像形成装置。
(11)前記制御部は、両面印刷またはNin1印刷を考慮して前記印刷不良ページ設定部により設定された印刷不良ページのページ数を決定することを特徴とする上記(10)に記載の画像形成装置。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、簡易に正しい印刷物を出力することが出来る画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】画像形成装置1の構成を示す概略図
【図2】画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図
【図3】画像形成装置1の動作フロー
【図4】(a)印刷用設定画面60の一例、(b)応用設定画面70の一例
【図5】ページ差し替え機能設定処理の動作フロー
【図6】ページ差し替え機能設定画面80の一例
【図7】差し替え対象JOB選択確認画面90の一例
【図8】差し替え対象JOB選択画面100の一例
【図9】印刷処理の動作フロー
【図10】印刷不良ページが混在する出力済みの印刷物(片面印刷)の一例
【図11】印刷不良ページが混在する出力済みの印刷物(両面印刷)の一例
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0018】
図1は、本発明の実施形態における画像形成装置1の構成を示す概略図である。
【0019】
画像形成装置1の構成は、画像形成装置本体10、後処理装置30、大容量給紙装置40を有する構成である。
【0020】
画像形成装置本体10は、自動原稿給紙装置11、スキャナ部12、プリンタ部13、用紙給紙部14、排紙口15、操作部16を備える。
【0021】
自動原稿給紙装置11は、ADFとも呼ばれ、ADF用給紙トレイ111とADF用排紙トレイ112を備え、原稿を読み取るために自動で原稿を給紙する装置である。ADF用給紙トレイ111にセットされた原稿は、図示しないスタート釦の押下を契機に原稿読取用スリットガラス121の位置まで搬送されて原稿の画像データが取得される。その後、原稿はADF用排紙トレイ112に排紙される。
【0022】
スキャナ部12は、原稿読取用スリットガラス121とプラテンガラス122を備え、ADF用給紙トレイ111から原稿読取用スリットガラス121に搬送された原稿やプラテンガラス122に置かれた原稿の画像データを取得する。
【0023】
具体的には、プラテンガラス122に置かれた原稿に光源からの光を照射し、当該原稿から反射した反射光をCCD(Charge Coupled Device)123により読取る。自動原稿給紙装置11を使用する場合、ADF用給紙トレイ111に置かれた原稿束から原稿が1枚ずつスキャナ部12の原稿読取用スリットガラス121に搬送され、原稿読取用スリットガラス121にて原稿の画像データが読取られる。なお、読取られた画像データは印刷用データとして後述するHDD24に記憶される。つまり、本発明の実施形態において、スキャナ部12は本発明の「画像読取部」に相当し、HDD24は本発明の「記憶部」に相当する。
【0024】
プリンタ部13は、周知の電子写真方式である帯電、露光、現像、転写、定着を行い、後述する用紙給紙部14から搬送されてきた用紙に画像を形成する。つまり、本発明の実施形態において、プリンタ部13は本発明の「画像形成部」に相当する。
【0025】
具体的には、帯電部132により帯電された感光体131は印刷用データに基づいて露光部133から発せられるレーザービームにより露光走査され、静電潜像が感光体131に形成される。次いで、感光体131は、現像部134でトナーを吸着し、転写部135で搬送されてきた用紙にトナーを転写する。トナーを転写された用紙は定着部136で熱定着され、画像が用紙に形成される。また、感光体131に残ったトナーは、クリーニング部136で回収される。なお、画像形成の方式は、電子写真方式には限定されず、例えば、インクジェット方式であってもよい。
【0026】
用紙給紙部14は、収納部として種々の用紙を収納するために複数の用紙トレイ141〜144を備える。用紙トレイ144は手差し用紙トレイである。なお、本発明の実施形態においては、用紙トレイを4つ備えることとするがこれに限定されない。また、必要に応じて後述するような大容量給紙装置40を単数又は複数設置させてもよい。本発明の実施形態においては、用紙トレイ141と142に画像形成のための用紙が収納され、用紙トレイ143に再印刷する際の対象となる印刷物が収納される。これについての詳細は後述するが、本発明の実施形態において、用紙トレイ141又は142は本発明の「第1収納部」に相当し、用紙トレイ143は本発明の「第2収納部」に相当する。
【0027】
排紙口15は、画像形成された用紙である印刷物を排紙する。排紙口15から排紙された印刷物は、後述する後処理装置30の排紙トレイ31〜33のいずれかの排紙トレイに排紙される。
【0028】
操作部16は、LCD(Liquid Crystal Display)の表示面と一体的に形成されたタッチパネル161、テンキー、スタート釦、ストップ釦等を備える。ここで、印刷設定データは、ユーザが操作部16を操作して、原稿設定、画質設定、倍率設定、応用設定、出力設定、片面/両面設定、用紙設定、ページ差し替え機能などの印刷に関する設定を行うことで作成される。また、ユーザは、操作部16を介して、ファックスやスキャンやボックス等に関する設定も行うことが出来る。ページ差し替え機能の詳細については、後述することとする。
【0029】
後処理装置30は、画像形成装置本体10に接続され、画像形成装置本体10の排紙口15から排紙された印刷物の体裁を整える装置である。具体的には、後処理装置30は、画像形成装置本体10の指示の下に後処理を実行する。ここでいう後処理とは、折り処理、糊付け製本処理、ステイプル処理、パンチ処理等のことであり、ユーザの要望によって、これらの後処理を実行可能な後処理装置30が接続される。
【0030】
また、後処理装置30は、図示しない後処理部と、印刷物を積載するための排紙トレイ31〜33を備える。なお、本発明の実施形態においては、後処理装置30としてパンチ処理機を備え、後処理部によって印刷物に対してパンチ処理が実行されることを可能とする。
【0031】
大容量給紙装置40は、数千枚の用紙を収納し、必要に応じて画像形成装置本体10へ用紙を給紙する図示しない用紙トレイを備える。これは、画像形成装置本体10の用紙トレイ141〜144と同様な役割を担う。なお、本発明の実施形態においては、大容量給紙装置40の用紙トレイにポストインサータ用紙が収納されていることとする。
【0032】
図2は、本発明の実施形態における画像形成装置1の電気的構成を示すブロック図である。
【0033】
図2に示すように画像形成装置本体10は、接続部26を介して後処理装置30と大容量給紙装置40に接続している。
【0034】
画像形成装置本体10は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、HDD24(Hard Disc Drive)、画像処理部25、接続部26、プリンタコントローラ部27、通信部28、自動原稿給紙装置11、スキャナ部12、プリンタ部13、用紙給紙部14、排紙口15、操作部16を少なくとも備える。
【0035】
CPU21は、画像形成装置本体10の各部を統括的に制御する。また、CPU21は、ROM22に記憶されている各種プログラムの中から指定されたプログラムをRAM23に展開し、当該RAM23に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。つまり、本発明の実施形態において、CPU21は本発明における「制御部」に相当する。
【0036】
ROM22は、前述の通り各種プログラムや各種データを記憶する。例えば、ページ差し替え機能を実現するためのプログラムやタッチパネル161に表示される各種画面データを記憶している。
【0037】
RAM23は、作業領域として一時的にプログラムデータを記憶する。例えば、RAM23は、プリンタ部13で印刷するためにHDD24に記憶された印刷用データを、伸長した1ページ分のデータとして記憶するページメモリとしての機能を担うことができる。
【0038】
HDD24は、印刷用データと、操作部16から入力された印刷設定データとを記憶する。なお、本発明の実施形態においては、印刷用データをHDD24に記憶させたが、HDD24に代えて印刷用データのみを記憶する画像メモリを設けてもよい。
【0039】
画像処理部25は、プリンタ部13で用紙に画像を形成するために、印刷設定データに基づいて印刷用データを処理する。具体的には、印刷用データは、階調補正や印刷設定データによって指定された濃度や倍率に基づいて処理が施される。なお、ページ差し替え機能が印刷設定データに含まれる場合、当該機能によって設定された差し替え対象である印刷不良ページの原稿から再度取得した印刷用データについてのみ画像処理を実行する。
【0040】
接続部26は、通信線L1、L2を介してパラレル通信又はシリアル通信を行う通信インターフェイスである。これにより、画像形成装置本体10は、後処理装置30と大容量給紙装置40に接続することが出来る。なお、通信手段は、接続線による有線通信のみならず赤外線通信などの無線通信であってもよい。
【0041】
プリンタコントローラ部27は、NIC(Network Interface Card)、MODEM(Modulator-DEModulator)、USB(Universal Serial Bus)等の各種インターフェイスを備え、通信線L3を介して外部機器との接続を行う。例えば、プリンタコントローラ部27は、外部機器であるパーソナルコンピュータ50と接続され、当該パーソナルコンピュータ50から印刷データを受信する。なお、接続される外部機器は複数あってよく、外部機器としてパーソナルコンピュータ50以外にも他の複合機やプリンタであってもよい。
【0042】
また、プリンタコントローラ部27は、パーソナルコンピュータ50から送信された印刷データがページ記述言語であるPDL(Page description Language)からなる場合、印刷データは画像処理部25によってラスタライズされたビットマップ形式の印刷用データに変換される。
【0043】
通信部28は、プリンタコントローラ部27から印刷用データを受信する。受信された印刷用データは、前述の通り、HDD24に記憶される。
【0044】
図3は、本発明の実施形態における画像形成装置1の動作フローを示す。この動作フローは、CPU21によって実行される。
【0045】
CPU21は、印刷用設定画面60をタッチパネル161に表示する(S101)。この際に表示される印刷用設定画面60の一例を図4(a)に示す。
【0046】
ユーザは、例えば、印刷用設定画面60を介して従来処理、ページ差し替え機能設定処理、または印刷処理をCPU21に命令することができる。
【0047】
CPU21は、ユーザによってこれらの処理のどれが選択されたか判断する(S102)。
【0048】
CPU21は、ユーザが従来処理を選択したと判断すると(S102 従来処理)、従来処理を実行する(S103)。
【0049】
ここで言う、従来処理とは、ページ差し替え機能設定処理と印刷処理以外の処理のことを示す。本発明の実施形態においては、例えば、従来処理は、ページ差し替え機能設定処理以外の印刷に関する設定処理、並びに、ファックスやスキャンやボックス等に関する処理を示す。
【0050】
CPU21は、ユーザがページ差し替え機能設定処理を選択したと判断すると(S102 ページ差し替え)、ページ差し替え機能設定処理を実行する(S104)。具体的には、CPU21は、ユーザによって、図4(a)の印刷用設定画面60内の応用設定61の領域を押下され、続けて次に表示される図4(b)の応用設定画面70内のページ差し替え機能71の領域を押下されたか判断する。
【0051】
ここで言う、ページ差し替え機能設定処理とは、ページ差し替え機能の具体的な動作をユーザが設定する処理のことである。また、ページ差し替え機能とは、出力された印刷物内に印刷不良ページが混在している際に、印刷物の中から印刷不良ページのみを再印刷し、印刷物の中の印刷不良ページと再印刷された印刷物とを差し替える動作を実行するための機能である。ページ差し替え機能設定処理の具体的な動作フローについては後述する。
【0052】
なお、本発明の実施形態においては、ページ差し替え機能を実現すうるためのプログラムはROM22に記憶されている。また、ページ差し替え機能は、CPU21によって実行される。
【0053】
CPU21は、ユーザが印刷処理を選択したと判断すると(S102 印刷処理)、印刷処理を実行する(S105)。
【0054】
ここで言う、印刷処理とは、上述したページ差し替え機能による印刷処理、または、従来どおりの通常の印刷処理のことを示す。印刷処理の具体的な動作フローについては後述する。
【0055】
図5は、本発明の実施形態におけるページ差し替え機能設定処理の動作フローを示す。
【0056】
CPU21は、タッチパネル161にページ差し替え機能設定画面80を表示する(S201)。この際に表示されるページ差し替え機能設定画面80の一例を図6に示す。
【0057】
ページ差し替え機能設定画面80は、ユーザへの動作指示を表示する指示領域81、ユーザが差し替えの対象となるページを設定するための差し替えページ設定領域82、印刷不良ページが混在する出力済みの印刷物を収容する用紙トレイを設定するための出力済み用紙トレイ領域83、ユーザが再印刷する際の用紙を設定するための再印刷用紙トレイ領域84、キャンセル釦85と、OK釦86を備える。
【0058】
以下に、各領域の詳細な説明を記す。
【0059】
指示領域81は、ユーザへの動作指示を表示するための領域である。例えば、指示領域81には「差し替えページと出力済み用紙トレイと再印刷用紙トレイとを選択して下さい。」との情報が表示される。また、指示領域81に表示される情報は、これに限定されず、例えば、差し替えページ設定領域82等の各種設定領域の説明であってもよい。
【0060】
差し替えページ設定領域82は、印刷不良ページを設定するための領域である。つまり、差し替えページ設定領域82は本発明の「印刷不良ページ設定部」に相当する。
【0061】
本発明の実施形態においては、両面印刷された10ページからなる原稿において、片面印刷された印刷物の5ページ目に印刷不良ページが発生したと仮定する。なお、印刷不良ページの発生原因として、ADF用給紙トレイ111から原稿を給紙する際に、誤って原稿を斜めに給紙してしまった場合を想定することとする。また、図10には、印刷不良ページが混在する出力済みの印刷物の一部の一例を示す。図10は、印刷不良ページである印刷物の1ページ目1001、印刷物の2ページ目1002、印刷物の5ページ目1005、印刷物の10ページ目1010の外観図を示している。
【0062】
この場合、ユーザは、差し替えページ設定領域82内にある各ページ指定釦87を押下し、操作部16のテンキー「5」を押下することで印刷不良ページを指定することが出来る。
【0063】
なお、本発明の実施形態においては、ページ指定釦87を18個用意しているが、次項釦88または前項釦89を押下することでそれ以上の設定を行うことができる。なお、ページ指定釦87の数はこれに限定されるものではない。
【0064】
また、ページ指定釦87の形態はこれに限定されものではなく、例えば、連続のページを指定可能なページ指定釦としてもよい。この場合、例えば、「P.5〜P.8」のように印刷不良ページを指定することが出来る。これにより、一度の設定で多数の印刷不良ページを指定することができるので、ユーザの利便性が向上される。
【0065】
出力済み用紙トレイ領域83は、上述の通り、印刷不良ページが混在する出力済みの印刷物を収容する用紙トレイを設定するための領域である。つまり、出力済み用紙トレイ領域83は本発明の「収納設定部」に相当する。例えば、印刷不良ページが混在する出力済みの印刷物が排紙トレイ31に排紙された場合、ユーザは、この印刷物を排紙トレイ31から取り出してユーザが設定する用紙トレイ、つまり本発明の実施形態においては用紙トレイ143に収納する。
【0066】
なお、印刷不良ページが混在する出力済みの印刷物は、用紙給紙部14のその他の用紙トレイ141、142、144や大容量給紙装置40の用紙トレイの何れかに収容されてもよい。
【0067】
再印刷用紙トレイ領域84は、印刷不良ページを再印刷するにあたり、ユーザが再印刷に用いる用紙が収納されている用紙トレイを設定するための領域である。つまり、再印刷用紙トレイ領域84は本発明の「収納設定部」に相当する。
【0068】
本発明の実施形態においては、用紙給紙部14の用紙トレイ141が設定されていることとする。なお、図示されていないが、再印刷に用いる用紙は、用紙給紙部14のその他の用紙トレイ142、143、144や大容量給紙装置40の用紙トレイの何れかに収納されてもよい。
【0069】
ユーザは、ページ差し替え機能設定画面80の指示領域81を参考にして、差し替えページ設定領域82と出力済み用紙トレイ領域83と再印刷用紙トレイ領域84の設定を行う(S202)。CPU21は、ユーザによって各領域の設定が行われたと判断すると(S202 設定)、入力された設定値を再印刷の印刷設定データとして設定する(S203)。
【0070】
ユーザは、ページ差し替え機能を設定せずに終了する場合、キャンセル釦85を押下する(S202 キャンセル)。なお、本発明の実施形態においては、キャンセル釦85が押下された場合、タッチパネル161に表示されている画面をページ差し替え機能設定画面80から印刷用設定画面60に切り替える。
【0071】
ユーザは、設定を完了する場合、OK釦を押下する(S202 OK)。
【0072】
CPU21は、OK釦86が押下されたと判断すると、印刷設定データのページ差し替え機能設定をONにするとともに、HDD24に再印刷の印刷設定データを記憶し(S204)、タッチパネル161に差し替え対象JOB選択確認画面90をPOPUPで表示する(S205)。この際に表示される差し替え対象JOB選択確認画面90の一例を図7に示す。
【0073】
ここで言う、差し替え対象JOB選択確認画面90は、印刷不良ページを再印刷する際の印刷設定データとして、HDD24に記憶されている印刷設定データを用いるか否かをユーザに選択させるための画面である。これにより、例えば、HDD24に記憶されている印刷不良ページが混在された印刷物の印刷設定データを容易に再設定することが可能となる。
【0074】
ユーザは、差し替え対象JOB選択確認画面90の指示領域91を参考にして、HDD24に記憶されている印刷設定データを用いるか否かの設定を行う(S206)。
【0075】
CPU21は、いいえ釦92が押されたと判断すると(S206 いいえ)、ページ差し替え機能設定処理を終了する。
【0076】
一方、CPU21は、はい釦93が押されたと判断すると(S206 はい)、タッチパネル161に差し替え対象JOB選択画面100を表示する(S207)。この際に表示される差し替え対象JOB選択画面100の一例を図8に示す。
【0077】
ここで言う、差し替え対象JOB選択画面100とは、印刷不良ページを再印刷する際の印刷設定データとして、HDD24に記憶されている印刷設定データをユーザによって選択させるための画面である。なお、直前に用いられた最新の印刷処理の印刷設定データが優先して表示されることが好ましい。つまり、本発明の実施形態において、差し替え対象JOB選択画面100は本発明の「再印刷設定部」に相当し、それを表示するタッチパネル161は本発明の「表示部」に相当する。
【0078】
差し替え対象JOB選択画面100は、ユーザへの動作指示を表示する指示領域101、HDD24に記憶されている印刷設定データを1JOBずつ表示する複数のJOB指定釦102、次項釦103、前項釦104、キャンセル釦105、確定釦106を備える。
【0079】
ユーザは、差し替え対象JOB選択画面100の指示領域101を参考にして、表示されているJOBリストからJOB指定釦102を選択することで、印刷不良ページを再印刷する際の印刷設定データを指定する(S208)。CPU21は、ユーザによってJOBを指定されたと判断すると(S208 JOB指定)、指定されたJOBを再印刷する際の印刷設定データとして設定する(S209)。
【0080】
ただし、ステイプル処理や折り処理によって作成された印刷物に印刷不良ページが発生した場合においては、これらは印刷物としての体裁が整えられているために、再印刷によってページを差し替えることができない。そのため、本発明の実施形態においては、印刷設定データにステイプル処理や折り処理が含まれているJOBは差し替え対象JOB選択画面100に表示されないこととする。
【0081】
ユーザは、印刷不良ページを再印刷する際の印刷設定データを設定せずに終了する場合、キャンセル釦105を押下する(S208 キャンセル)。なお、本発明の実施形態においては、キャンセル釦105が押下された場合、タッチパネル161に表示されている画面を差し替え対象JOB選択画面100から印刷用設定画面60に切り替える。
【0082】
ユーザは、設定を完了する場合、確定釦106を押下する(S208 確定)。
【0083】
CPU21は、確定釦106が押下されたと判断すると、S209で設定されたJOBの印設定刷データを再印刷の印刷設定データに反映するとともに(S210)、タッチパネル161に表示されている画面を差し替え対象JOB選択画面100から印刷用設定画面60に切り替える。
【0084】
なお、本発明の実施形態においては、差し替え対象JOB選択画面100のJOBリストにJOB指定釦102を1画面上に8個表示しているが、次項釦102または前項釦103を押下することでそれ以上の印刷設定データを表示することができる。また、JOB指定釦102の数はこれに限定されるものではない。
【0085】
次に、印刷処理ついて図9を用いて説明する。印刷処理は、CPU21によって制御される。なお、再印刷にあたり、印刷不良ページが混在する出力済みの印刷物は、あらかじめ用紙トレイ143に収納されているものとする。また、当該印刷物は、後処理装置30であるパンチ処理機によって、パンチ処理が施されているものとする。
【0086】
CPU21は、図示しないスタート釦が押下された場合、HDD24に記憶されている再印刷の印刷設定データを参照し、ページ差し替え機能が有効である否か判断する(S301)。
【0087】
CPU21は、ページ差し替え機能が有効でないと判断すると(S301 OFF)、通常の印刷処理を行い(S302)、処理を終了する。
【0088】
一方、CPU21は、ページ差し替え機能が有効であると判断すると(S301 ON)、ユーザによってプラテンガラス122上または自動原稿給紙装置11にセットされた差し替え対象である印刷不良ページの原稿を読み込む(S303)。なお、本発明の実施形態においては、再印刷の際には自動原稿給紙装置11に5ページ目の原稿1枚がセットされていることとする。
【0089】
CPU21は、読み込んだ原稿の枚数を確認し、当該原稿の枚数と差し替えページ設定領域82で設定された印刷不良ページの数とが一致するか否か判断する(S304)。
【0090】
CPU21は、不一致と判断すると(S304 不一致)、タッチパネル161に「原稿枚数と差し替えページ枚数が一致しません。原稿をチェックして再度読み直してください。」とのメッセージを表示する(S305)。なお、表示されるメッセージはこれに限定されるものではない。また、メッセージの表示に代えて警告音を用いてもよく、さらにこれらを組み合わせてもよい。
【0091】
CPU21は、メッセージを表示した後にスタート釦が再度押下された場合(S306)、ユーザが原稿をセットし直したと判断し、印刷不良ページの原稿を再度読み込む(S303)もしユーザによって一定時間内にスタート釦が押下されなかった場合、図示しないが、CPU21は、印刷処理を一時中断してタッチパネル161に印刷用設定画面60または応用設定画面70を表示する。
【0092】
S304において、CPU21は、一致と判断すると(S304 一致)、カウンタXに1をセットして初期化を行う(S307)。ここで言う、カウンタXとは、再印刷の際に用紙給紙部14の用紙トレイ143に収納された印刷物のページをカウントするためのものである。なお、カウンタXはRAM23に記憶される。
【0093】
続いて、CPU21は、印刷物のXページ目が印刷不良ページであるか否か判断する(S308)。例えば、本発明の実施形態においては、両面印刷された10ページからなる原稿の5ページ目に印刷不良ページが発生している。そのため、片面印刷された印刷物の1ページ目は、印刷不良ページでないと判断される。
【0094】
CPU21は、印刷不良ページでないと判断すると(S308 NO)、用紙トレイ143に収納されている印刷物を排紙トレイ31にそのまま排紙する(S309)。この際に、印刷物は既にパンチが施されているので、CPU21は当該印刷物に対してパンチ処理を実行しない。つまり、既にパンチが施されている印刷物についてはパンチ処理が施されないので、一度目のパンチ位置と少しずれた位置にパンチが再度施されるという状況を避けることが出来るとともに、無駄なパンチ処理を省くことが出来る。
【0095】
一方、CPU21は、印刷不良ページであると判断すると(S308 YES)、再印刷を実行する(S310)。例えば、本発明の実施形態においては、片面印刷された印刷物の5ページ目は印刷不良ページであると判断され、CPU21は再印刷を実行する。具体的には、CPU21は、用紙トレイ141の用紙に、スキャナ部12によって再度読み込まれた原稿の印刷用データに基づく画像を用紙に形成し、パンチを施した後にこれを印刷物として排紙トレイ31に排紙する。
【0096】
用紙トレイ143に収納されている印刷不良ページは、排紙トレイ31とは異なる排紙トレイ32に排紙される(S311)。つまり、排紙トレイ32は本発明の「印刷不良ページ用排紙部」に相当する。なお、印刷不良ページは排紙トレイ33に排紙されてもよい。
【0097】
本発明の実施形態においては、再印刷の際に、排紙トレイ31は印刷不良ページ以外の印刷物および再印刷された印刷物を排紙するために用いられ、排紙トレイ32は印刷不良ページを排紙するために用いられる。つまり、印刷不良ページと印刷不良ページを含まない印刷物が別々の排紙トレイに排紙される。これにより、ユーザは印刷物の中の印刷不良ページと再印刷された印刷物を差し替える必要がない。
【0098】
CPU21は、カウンタXが印刷物の最終ページであるか否か判断する(S312)。
【0099】
CPU21は、最終ページでないと判断すると(S312 NO)、カウンタXに1を加算し(S313)、S308に戻る。
【0100】
一方、CPU21は、最終ページであると判断すると(S312 YES)、図示しないが必要部数分の再印刷が完了したか判断し、完了している場合には印刷処理を終了する。
【0101】
以上、本発明の実施形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0102】
例えば、本発明の実施形態においては、印刷物としての出力形態を片面印刷としたが、これに限定されず、印刷物としての出力形態を両面印刷または複数の原稿を印刷物の1ページとして出力するNin1印刷としてもよい。そして、CPU21は、これらを考慮して印刷処理を実行する。
【0103】
これについて、図11を用いて、仮に10ページからなる原稿を2in1で両面印刷された印刷物の1ページ目に印刷不良ページが発生した場合について説明する。なお、図11は、印刷不良ページである印刷物の1ページ目1101、印刷物の2ページ目1102、印刷物の3ページ目1103、印刷物の4ページ目1104、印刷物の5ページ目1105、印刷物の6ページ目1106の外観図を示している。
【0104】
この場合、図11に示すとおり、印刷不良ページが発生した印刷物の1枚目において、表面には原稿の1ページ目と2ページ目が印字され、裏面には原稿の3ページ目と4ページ目が印字されこととなるので、ユーザは再印刷の際に自動原稿給紙装置11に原稿の1ページ目から4ページ目までをセットする必要がある。そして、CPU21は、印刷設定データから印刷物の出力形態が2in1で両面印刷であるので印刷不良ページが4ページ分の原稿に相当すると判断して印刷処理を実行する。
【0105】
また、本発明の実施形態においては、原稿として両面印刷されたものを用いて説明したが、これに限定されず、片面印刷されたものであってもよい。
【0106】
また、本発明の実施形態においては、再印刷の際に、差し替え対象である印刷不良ページの原稿のみを自動原稿給紙装置11にセットしたが、これに限定されず、印刷不良ページの原稿を含む全ての原稿を自動原稿給紙装置11にセットし、その中から差し替え対象である印刷不良ページの原稿の印刷用データのみを取得してもよい。
【0107】
また、本発明の実施形態においては、差し替え対象である印刷不良ページの印刷用データは、自動原稿給紙装置11から取得されることとしたが、これに限定されず、プリンタコントローラ部27によって外部機器から受信された印刷データに基づいて変換されたものであってもよい。
【0108】
また、本発明の実施形態においては、差し替え対象JOB選択画面100に印刷設定データにステイプル処理や折り処理が含まれているJOBを表示しない例を挙げたが、これらを選択不可能な形式で表示させてもよく、例えば、JOB指定釦102を網掛けで表示してもよい。
【0109】
また、本発明の実施形態においては、差し替え対象JOB選択画面100のJOB指定釦102に表示される印刷設定データの項目として、JOBの番号を示す「JOBNo」と、コピー、ファックス、スキャン、ボックスなどの処理を示す「処理モード」、原稿の「ページ数」、「部数」、片面/両面印刷であることを示す「出力形態」を表示したが、これ以外にも、例えば、後処理に関する情報を示す「後処理」、Nin1印刷であることを示す「出力形態」、印刷した日時を示す「日時」、JOBを実行したユーザを示す「ユーザ名」、実行されたJOBを示す「JOB名」などの様々な情報を表示してもよい。
【0110】
また、本発明の実施形態においては、差し替え対象JOB選択確認画面90をPOPUPで表示させたが、これに限定されず、POPUP表示でない通常画面としてタッチパネル161に表示させてもよい。
【0111】
また、本発明の実施形態においては、画像形成装置本体10に排紙口15を1つ備えることとしたが、2つ以上の排紙口を備え、当該排紙口に連結された排紙トレイに印刷物を積載してもよい。これにより、後処理装置30を介さずとも、再印刷後の印刷物と印刷不良ページを異なる排紙口に排紙することが出来る。この場合、2つの内のいずれかの排紙口に連結される排紙トレイが本発明の「印刷不良ページ用排紙部」に相当する。
【0112】
また、用紙トレイ141〜144および大容量給紙装置40の用紙トレイに収納される用紙は、本発明の実施形態に限定されない。例えば、B4、B5の用紙のサイズの用紙、厚紙または薄紙、色付き用紙など様々な用紙が用いられてもよい。
【0113】
また、印刷設定データまたは印刷用データは、必要に応じてハードディスク、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、など様々な記憶媒体に記憶させてもよい。
【0114】
また、本発明の実施形態の画像形成装置1における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピュータのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、たとえばフレキシブルディスクやCD−ROMなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送されて記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、装置の一機能としてその装置のソフトウェアに組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0115】
1 画像形成装置
10 画像形成装置本体
11 自動原稿給紙装置
12 スキャナ部(画像読取部)
13 プリンタ部(画像形成部)
14 用紙給紙部
15 排紙口
16 操作部
21 CPU(制御部)
22 ROM
23 RAM(記憶部)
24 HDD
25 画像処理部
26 接続部
27 プリンタコントローラ部
28 通信部
30 後処理装置
31 排紙トレイ(排紙部)
32、33 排紙トレイ(印刷不良ページ用排紙部)
40 大容量給紙装置
50 パーソナルコンピュータ
60 印刷用設定画面
70 応用設定画面
80 ページ差し替え機能設定画面
81 指示領域
82 差し替えページ設定領域(印刷不良ページ設定部)
83 出力済み用紙トレイ領域(収納設定部)
84 再印刷用紙トレイ領域(収納設定部)
85 キャンセル釦
86 OK釦86
90 差し替え対象JOB選択確認画面
100 差し替え対象JOB選択画面(再印刷設定部)
111 ADF用給紙トレイ
112 ADF用排紙トレイ1
121 原稿読取用スリットガラス
122 プラテンガラス
123 CCD
131 感光体
132 帯電部
133 露光部
134 現像部
135 転写部
136 定着部
137 クリーニング部
141 用紙トレイ(第1収納部)
142、144 用紙トレイ
143 用紙トレイ(第2収納部)
161 タッチパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を収納する第1収納部と、
印刷用データを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている印刷用データに基づいて前記記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部により前記記録媒体に画像が形成された印刷物を排紙する排紙部と、
前記排紙部に排紙された複数ページからなる印刷物であって、印刷不良ページを含む印刷物を収納する第2収納部と、
前記印刷不良ページと再度画像形成された印刷物とを差し替える際に、前記記憶部に新たに記憶された印刷用データに基づいて前記第1収納部に収納された前記記録媒体に画像を形成して前記印刷不良ページに対する差し替え用印刷物を作成するとともに、前記第2収納部に収納された印刷不良ページ以外の印刷物および前記差し替え用印刷物を前記排紙部に排紙する制御を実行する制御部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記印刷不良ページを設定するためのユーザの指示を受け付ける印刷不良ページ設定部を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
複数の収納部を備え、
前記複数の収納部から、前記第1収納部と前記第2収納部のうち少なくとも一方の収納部を設定するためのユーザの指示を受け付ける収納設定部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記記憶部に記憶されている印刷に関する設定情報である印刷設定データから、再印刷に用いられる印刷設定データを設定するためのユーザの指示を受け付ける再印刷設定部を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
再印刷の際に前記印刷不良ページを排紙するための印刷不良ページ用排紙部を備え、
前記制御部は、前記第2収納部に収納された前記印刷不良ページを該印刷不良ページ用排紙部に排紙することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記印刷設定データを表示する表示部を備え、
前記制御部は、再印刷が不可能である印刷設定データを前記表示部に表示しないことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記再印刷が不可能である印刷設定データは、折り処理またはステイプル処理に関する情報を含む印刷設定データであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
原稿の印刷用データを取得する画像読取部を備え、
前記制御部は、前記画像読取部から再印刷のための印刷用データを取得するとともに、該印刷用データを前記記憶部に記憶することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記記録媒体に画像が形成された印刷物に対してパンチ処理を実行する後処理部を備え、
前記制御部は、再印刷の印刷設定データにパンチ処理情報を含む場合、前記差し替え用印刷物に対してのみパンチ処理を実行し、前記印刷不良ページ以外の印刷物に対してはパンチ処理を実行しないことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記印刷不良ページ設定部により設定された印刷不良ページのページ数と前記記憶部に新たに記憶された印刷用データに基づく画像のページ数とが一致しない場合、該印刷不良ページのページ数と該印刷用データに基づく画像のページ数とが不一致である旨をユーザに通知することを特徴とする請求項2から9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記制御部は、両面印刷またはNin1印刷を考慮して前記印刷不良ページ設定部により設定された印刷不良ページのページ数を決定することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2011−207051(P2011−207051A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−77216(P2010−77216)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】