説明

画像形成装置

【課題】転写紙の搬送経路を汚さず、常に綺麗な出力物を得ることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像スリーブ12内部の所定の磁極6により形成される磁界により磁性トナーに作用する磁気吸引力が該現像スリーブ12の回転方向下流側に向かい、該現像スリーブ12内部の所定の磁極6よりも現像スリーブ12の回転方向上流側で且つ該現像スリーブ12に対向して現像容器3に設けられた電極22とを有し、感光ドラムと電極22との間のギャップに形成される電界よりも、現像スリーブ12と電極22との間のギャップに形成される電界が大きくなるように電極22に磁性トナーとは逆極性の直流電圧を印加する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体上に形成された静電潜像に磁性現像剤を付着させてトナー像を形成する現像装置を備える画像形成装置に関する。特に現像方法として磁性1成分非接触現像方法を用いる所謂ジャンピング現像装置を備える画像形成装置に関する。そして、電子写真方式や静電記録方式によって画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプリンタ、複写機等の画像形成装置では、現像部内で発生した粉煙トナーの現像領域外への飛散による機内汚染により、画像形成装置の性能低下、紙の汚れが生じていた。
【0003】
この現像部内における飛散の原因は諸説あるが主に図5(a)に示すような2つの原因がある。
【0004】
(1)現像部においてAC(交流)バイアス電圧を印加した場合に、帯電量の小さいトナーや反転極性のトナーが正常な現像に供されない。そして、現像剤担持体となる現像スリーブ12側にも引き戻されずに現像部から現像スリーブ12の回転に伴って発生する現像スリーブ風にのって現像領域外へ飛散する。
【0005】
(2)現像装置1内のトナーが現像スリーブ12の回転に伴って移動し、現像スリーブ12の裏下部へ再度落下する際に現像スリーブ12の裏から現像容器3の壁と現像スリーブ12との間を逆流、漏出するトナーが現像領域外へ飛散する。
【0006】
以上の原因より、現像装置1からのトナーの飛散が起きる。
【0007】
これらの問題を解決するためにさまざまな手法がとられている。
【0008】
現像部近傍にクリーナ等の吸引手段を設けて、現像部内で発生した粉煙トナーを回収するようにしたものがある。また、現像部下流側に像担持体となる感光ドラム4に対向する電極を設置し、この電極に電圧を印加することにより、飛散した粉煙トナーを吸引回収するようにしたものがある(特許文献1、2参照)。
【0009】
しかし、これらの手法では、装置が大型化し、また、コスト増が避けられない。さらには、吸引手段の吸引経路の確保のために装置の内部構成上の制約が生じるという問題や、現像部外に漏出していないトナーまでも吸引して回収してしまうことによりトナー消費量が増加するという問題が生じていた。
【0010】
この問題の解決法として、特許文献3、4では、図6のように現像容器3における現像剤坦持体となる現像スリーブ12に対向する位置に電極22を取り付ける。そして、該電極22にトナーと同極のバイアス電圧をかけることで、トナーの容器内から現像器領域外への飛散を防止している。
【0011】
しかし、この手法では前記(2)の原因によるトナー飛散を防ぐことは出来るが、原因(1)の現像領域からの飛散を防止することは出来ない。特に、トナーの帯電量が低く、反転帯電トナーの多い1成分現像法においては、現像領域からの飛散が多いため、原因(1)による飛散を防ぐ必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平6−295113号公報
【特許文献2】特開平5−066663号公報
【特許文献3】特開2002−207355号公報
【特許文献4】特開2001−066886号公報
【特許文献5】特開平7−271193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ジャンピング現像に於いては1成分のためトナー同志の摺擦による摩擦帯電が多いため、トナー帯電量が全体的に低く、反転極性トナーが多くなり易い。これら帯電の低いトナーや反転帯電トナーが、現像時において現像に供されず噴霧状の飛散トナーとなって現像領域外へ広がり転写紙の搬送路を汚してしまい転写紙の汚れ等が問題であった。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明に係る画像形成装置の第1の構成は、静電潜像を担持する像担持体と、前記像担持体に対向して回転可能に配置され、且つ内部に複数の磁極を有する現像剤担持体と、前記現像剤担持体が設けられ、磁性現像剤が収容される現像容器と、前記現像剤担持体内部の所定の磁極により形成される磁界により前記磁性現像剤に作用する磁気吸引力が該現像剤担持体の回転方向下流側に向かい、前記現像剤担持体内部の前記所定の磁極よりも前記現像剤担持体の回転方向上流側で且つ該現像剤担持体に対向して前記現像容器に設けられた電極とを有し、前記像担持体と前記電極との間に形成される電界よりも、前記現像剤担持体と前記電極との間に形成される電界が大きくなるように前記電極に前記磁性現像剤とは逆極性の直流電圧を印加することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る画像形成装置の第2の構成は、前記第1の構成において、前記電極に印加する直流電圧による前記現像剤担持体と該電極との間に形成される電界が該現像剤担持体の現像動作時間が長くなることに応じて強くなるように制御する制御手段を有することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る画像形成装置の第3の構成は、前記第1、第2の構成において、前記現像剤担持体の現像動作の進行に伴い、前記像担持体と前記現像剤担持体との間に反転現像剤を前記像担持体側へ飛翔させる現像バイアス電圧を印加することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、像担持体と電極との間に形成される電界よりも、現像剤担持体と電極との間に形成される電界が大きくなるように電極に磁性現像剤とは逆極性の直流電圧を印加することで反転現像剤は現像剤担持体へ強制付着される。また正規の帯電をしている磁性現像剤は電極側に一度吸着されるが、現像剤担持体内部の磁極の磁力により現像容器内に搬送・回収されるので現像領域外へ広がらず、転写紙の搬送経路を汚さず、常に綺麗な出力物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態における画像形成装置の断面説明図である。
【図2】現像剤担持体内部の複数の磁極と、像担持体と、電極の位置関係を説明する図である。
【図3】(a)は電極の位置と、現像剤担持体内部の複数の磁極から受ける磁気力の様子を示す図、(b)は(a)の部分拡大図である。
【図4】電極と現像剤担持体との間の電位差(電圧)の値と、トナー飛散量との関係を示す図である。
【図5】現像装置からのトナーの飛散経路と、電界による効果を示す図である。
【図6】特許文献4を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図に示す本画像形成装置5は、プロセススピードが350mm/secで毎分75枚の複写能力を有するモノクロデジタル複写機である。画像形成装置5による画像形成は次のように行われる。
【0020】
まず、図1に示すように、感光体からなり静電潜像を担持する像担持体である感光ドラム4が回転する。そして、該感光ドラム4の表面が1次帯電器2によって一様に帯電される。次いで、例えばレーザのような発光素子(不図示)によって情報信号に応じた露光をして感光ドラム4の表面に静電潜像が形成される。
【0021】
感光ドラム4の感光体として、外径84mmのアモルファスシリコン(a−Si)感光体を用いている。アモルファスシリコン(a−Si)感光体は、有機感光体に比べて高耐久であり、オフィス用の高速機に適している。
【0022】
本画像形成装置5は、感光ドラム4の周囲に1次帯電器2、現像装置1、転写ローラ51、クリーニング装置7等を備えている。
【0023】
感光ドラム4の表面に形成された静電潜像を現像装置1の現像剤担持体としての一本の現像スリーブ12上に担持された薄層の磁性現像剤によって正規現像を行い、トナー像として可視像化する。
【0024】
次に、図2を用いて現像装置1の詳細について説明する。現像装置1における現像剤担持体となる現像スリーブ12は、磁性1成分現像剤となる磁性トナーを収容する現像容器3の像担持体となる感光ドラム4に対向した開口部に近接して配置される。現像スリーブ12は感光ドラム4の長手方向(図2の紙面手前から奥方向)に沿って回転可能に並設された筒状の回転体である。
【0025】
現像スリーブ12の上方に位置する現像容器3の開口部には、該現像スリーブ12の表面に近接してSPCC(冷間圧延鋼板及び鋼帯)製の薄層形成部材となる現像剤規制ブレード16が設けられている。現像剤規制ブレード16は現像スリーブ12の表面に現像剤を層厚規制して薄層形成する。薄層現像剤の単位面積あたりの質量mは0.9mg/cm程度である。
【0026】
現像装置1には、現像容器3内に収容している磁性現像剤となるトナーを攪拌・搬送する3つの羽根状の攪拌部材17,18,19が設けられており、該攪拌部材17,18,19の回転によってトナーを現像スリーブ12側近傍に順次搬送する。
【0027】
また、現像装置1の上部にはトナー補給容器(不図示)が設けられており、トナー残量検知センサ(不図示)で検知したトナー残量情報に基づいて、該トナー補給容器からトナーが現像装置1内に補給される。
【0028】
現像スリーブ12は感光ドラム4に対して順方向に回転する。詳しくは現像スリーブ12の表面に担持されている現像剤が感光ドラム4側に飛翔(搬送)する。このときに、現像スリーブ12の上方からトナーが飛翔するような回転方向、つまり、図2に示すように、感光ドラム4の回転方向に対して従動するように、図2の矢印方向に回転する。
【0029】
現像スリーブ12は外径24.5mmの金属素管であり、感光ドラム4に対し、1.44倍の速度(504mm/sec)で回転している。
【0030】
また、現像スリーブ12は、その内部に固定配置された複数の磁極(マグネット)6を備えており、これらの磁極6の磁力によって現像スリーブ12上の磁性現像剤であるトナーを制御している。本実施形態の磁極6は5極である。そして、それぞれ現像剤規制ブレード16から現像極回り(図2の現像スリーブ12の時計回り方向)に95mT(ミリテスラ)、100mT(ミリテスラ)、70mT(ミリテスラ)、60mT(ミリテスラ)、92mT(ミリテスラ)の磁束密度を有する。
【0031】
現像動作時には、現像スリーブ12に、+300VのDC(直流)バイアス電圧と、ピーク間電圧が1200V、周波数が2.7kHzの矩形波をAC(交流)バイアス電圧として重畳印加して現像電界を発生させる。そして、現像スリーブ12上のトナー層を感光ドラム4上の静電潜像に飛翔させてトナー像化する。この際、現像コントラストは200Vであり、かぶり除去コントラストは100Vである。
【0032】
また本実施形態では静電潜像形成時に感光ドラム4上の非画像部領域を露光して作像電位を形成するBAE(Background Area Exposure)方式を採用している。
【0033】
本実施形態で用いた磁性現像剤となる磁性トナーは、負帯電性で、重量平均粒径は約5.4μmである。
【0034】
本実施形態の内容を図5を用いて更に詳しく説明する。図5において図6と同一の物は同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
【0035】
図5において磁極N1と現像剤規制ブレード15との協働作業により現像スリーブ12上にトナー層が形成される。このように形成されたトナー層は感光ドラム4との近接部分においてAC(交流)バイアス電圧とDC(直流)バイアス電圧とを重畳した現像バイアス電圧を印加することにより飛翔する。そして、感光ドラム4上の静電潜像を現像する。
【0036】
このとき、実際にトナーが現像スリーブ12と、感光ドラム4との間を飛翔する領域を現像領域と称する。この現像領域内では上記AC(交流)バイアス電圧とDC(直流)バイアス電圧とを重畳した現像バイアス電圧により正規の帯電のトナーは次々と現像に供給される。
【0037】
逆極性または低電荷のトナーは現像領域内で振動電界に従いクラウド状に漂うようになる。現像領域の後半部となる現像スリーブ12と感光ドラム4との最近接部分を過ぎた部分では急激に現像電界が弱まる為にクラウド状のトナーは感光ドラム4または現像スリーブ12上に付着することが出来なくなり、図5(a)に示すように、現像領域外へと移動する。
【0038】
このとき、図5(b)に示す電極22にバイアス電圧が印加されていない場合がある。もしくは電極22にトナーと同極性のバイアス電圧が印加されている場合がある。もしくは図5(a)に示すように電極22がそもそも存在しない場合がある。これらの場合は、このクラウド状のトナーは現像スリーブ12の回動矢印aに従ってやがて飛散トナーとなって不図示の転写紙搬送路等にまで移動し、汚れの原因になる。
【0039】
このとき、感光ドラム4の周速度と、現像スリーブ12の周速度とは前記の如く現像スリーブ12の周速度が感光ドラム4の周速度の1.44倍に設定されている。このために回転により生じる風は現像スリーブ12付近の方が強く、多くは現像スリーブ12に沿って飛散トナーが移動する。
【0040】
このとき、本実施形態のように電極22の先端部と感光ドラム4との間のギャップG2と、電極22と現像スリーブ12との間のギャップG1との間で、ギャップG1の方が強い電界が加わるようにする。即ち、ギャップG1、ギャップG2の位置を調整し、トナーと逆極性の直流バイアス電圧を印加する。これにより現像容器3の壁付近まで漂ってきたクラウド状のトナーにおいて、反転トナーは現像スリーブ12上へ押しつけられる。
【0041】
本実施例では、ギャップG1を2mmとし、ギャップG2を3mmとし、感光ドラム4と現像スリーブ12との離間距離を0.2mmとした。また、感光ドラム4の電位は黒部500V、白部200V、現像スリーブ12の電位は300V、電極22の電位は600Vである。トナーの正規帯電極性は負帯電性とされ、電極22に印加するバイアスは、トナーの極性とは逆極性とされる。電極22に印加されるバイアスがトナーとは同極性でなく、逆極性としたことで反転現像剤となる反転トナーは現像スリーブ12へ強制付着される。また、正規帯電のトナーは一度電極22上に付着し、その後、現像スリーブ12の回転及び磁極S1による磁気吸引力により現像容器3内に回収される。像担持体となる感光ドラム4と現像剤担持体となる現像スリーブ12との間には反転現像剤となる反転トナーを像担持体側となる感光ドラム4側へ飛翔させる現像バイアス電圧が印加される。
【0042】
このとき、ギャップG2に生じる電界をギャップG1に生じる電界よりも強くすると反転成分のトナーが感光ドラム4上に移行するので所謂かぶり画像となるので好ましくない。
【0043】
一方、図5(a)に示すように、正規の帯電トナーを多く含むトナーが現像装置1内の攪拌部材17,18,19の搬送圧力により押し出される。そして、現像スリーブ12の下方を該現像スリーブ12の回転方向とは逆に移動することによってもトナーの現像容器3内からの漏出により飛散トナーとなり汚れの原因になる。
【0044】
このときも電極22にトナーと逆極性の直流バイアス電圧が印加されている場合はトナーは電極22に付着し、トナー飛散を押さえることができる。しかし、耐久が進むにつれ、電極22に吸着したトナーが該電極22を覆い、電極22によって起こされる電界が弱くなるためにトナーの飛散防止効果が低下する。
【0045】
しかし、このとき、図3(a)に示すように、電極22の位置を磁極6(図3では磁極S1)よりも現像スリーブ12の回転方向(図3の反時計回り方向)の上流側に配置する。これにより該電極22に吸着したトナーを現像スリーブ12と一体的に回転する磁極6により現像容器3内に押し戻す磁力をかけることができるため電極22からトナーを引き剥がすことが可能になる。図3中の8は磁極6による磁力の大きさ(磁気力)を示す。
【0046】
即ち、現像剤担持体となる現像スリーブ12内部(現像剤担持体内部)の所定の磁極6(図3では磁極S1)により形成される磁界により磁性現像剤となる磁性トナーに作用する磁気吸引力が該現像スリーブ12の回転方向下流側(図3の反時計回り方向)に向かう。そして、電極22は現像スリーブ12内部の所定の磁極6(図3では磁極S1)よりも該現像スリーブ12の回転方向上流側(図3の左側)で且つ該現像スリーブ12に対向して現像容器3に設けられる。
【0047】
そして、制御手段となる制御部9が電源装置10を制御して電極22に磁性現像剤となる磁性トナーとは逆極性の直流電圧を印加する。これにより、像担持体となる感光ドラム4と、電極22との間のギャップG2に形成される電界よりも、現像剤担持体となる現像スリーブ12と、電極22との間のギャップG1に形成される電界が大きくなるように制御される。
【0048】
一方、図3の電極22aで示すように磁極6(図3では磁極S1)の真下に置くと、トナーは電極22aから引き剥がされず、トナーの電荷が電極の電荷を覆うため電界が弱まってしまう。そのため、トナーの飛散防止効果が小さくなる。
【0049】
また、図3の電極22bで示すように磁極6(図3では磁極S1)よりも現像スリーブ12の回転方向下流側(図3の反時計回り方向)に配置する。この場合、図3(b)に示すように、現像容器3外(図3の左側方向)へとトナーを引き剥がす磁力が働くため引き剥がされたトナーは現像スリーブ12の下方を通りトナー飛散が生じる。
【0050】
このとき、電極22にかける電圧が大きすぎると、上記のように電極22へのトナー付着が多く生じるためトナーの劣化が促進されるという問題がある。
【0051】
一方、耐久評価の際、トナー劣化が進行し、トナーの外添材が埋め込まれることにより、反転帯電トナーが増加する。このとき、十分なトナーの飛散防止効果を持たせるためには電極22にかける電圧を大きくする必要がある。そのため、初期から、耐久評価が進む際、現像スリーブ12の回転数に応じて徐々に電極22にかける電圧をあげていくことで、もっとも効率良くトナーの飛散を防止することができる。
【0052】
即ち、制御手段となる制御部9は電極22に印加する直流電圧による現像剤担持体となる現像スリーブ12と該電極22との間のギャップG1に形成される電界が該現像スリーブ12の現像動作時間が長くなることに応じて強くなるように電源装置10を制御する。
【0053】
また、トナー劣化が限界を超えると、電極22によるトナーの飛散防止効果が薄れるため定期的なトナーの吐き出しを併用することで、より効率良くトナーの飛散を防止できる。
【0054】
図4は、画像形成装置5に5000枚通紙した際のトナー現像部からの飛散トナー量と電極22にかける電圧(電極22と現像スリーブ12との間の電位差)との関係を示すグラフである。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明の活用例として、像担持体上に形成された静電潜像に磁性現像剤を付着させてトナー像を形成する現像装置を備える画像形成装置に適用出来る。特に現像方法として磁性1成分非接触現像方法を用いる所謂ジャンピング現像装置を備える画像形成装置に適用出来る。そして、電子写真方式や静電記録方式によって画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に適用出来る。
【符号の説明】
【0056】
G1,G2 …ギャップ
S1,N1 …磁極
a …回動矢印
1 …現像装置
2 …1次帯電器
3 …現像容器
4 …感光ドラム
5 …画像形成装置
6 …磁極
7 …クリーニング装置
8…磁極による磁力の大きさ(磁気力)
9 …制御部
10 …電源装置
12 …現像スリーブ
16 …現像剤規制ブレード
17,18,19 …攪拌部材
22,22a,22b …電極
51 …転写ローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電潜像を担持する像担持体と、
前記像担持体に対向して回転可能に配置され、且つ内部に複数の磁極を有する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体が設けられ、磁性現像剤が収容される現像容器と、
前記現像剤担持体内部の所定の磁極により形成される磁界により前記磁性現像剤に作用する磁気吸引力が該現像剤担持体の回転方向下流側に向かい、前記現像剤担持体内部の前記所定の磁極よりも前記現像剤担持体の回転方向上流側で且つ該現像剤担持体に対向して前記現像容器に設けられた電極と、
を有し、
前記像担持体と前記電極との間に形成される電界よりも、前記現像剤担持体と前記電極との間に形成される電界が大きくなるように前記電極に前記磁性現像剤とは逆極性の直流電圧を印加することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記電極に印加する直流電圧による前記現像剤担持体と該電極との間に形成される電界が該現像剤担持体の現像動作時間が長くなることに応じて強くなるように制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記現像剤担持体の現像動作の進行に伴い、前記像担持体と前記現像剤担持体との間に反転現像剤を前記像担持体側へ飛翔させる現像バイアス電圧を印加することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−2530(P2011−2530A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−143904(P2009−143904)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】