説明

画像形成装置

【課題】従来の画像読取部と画像記録部とを有する画像形成装置では、画像読取部と画像記録部を同時に使用する場合に備えて、大容量の電源ユニットが必要であった。
【解決手段】画像形成装置10は、原稿120から画像情報を読み取る画像読取部60と、画像情報に基づき記録用紙100に画像を形成する画像記録部70と、画像読取部60と画像記録部70に共通に電力を供給する電力供給部50とを有している。印刷モードで動作しているときにスキャン動作命令を受け付けたとき、この予測消費電力Waが電力供給部50によって連続して供給可能な連続最大供給電力Wmaxを超過している場合には、印刷モードを中断してスキャンモードを実行し、且つ印刷モードは低速印刷モードに移行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取部と画像記録部とを有する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置では、画像記録部であるプリンタユニットの上部に画像読取部であるスキャナユニットを有し、電源供給を行う単一の電源ユニットは、画像形成装置全体であるプリンタユニットとスキャナユニットの双方に電力を供給するという技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、画像記録部の状態に応じて、画像読取部内の画像読取ヘッドの速度を制御する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】2000−013567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の画像読取部と画像記録部とを有するデジタル複合機(Multi Function Peripheral/Multi Function Printer、以下「MFP」という。)等の多機能型の画像形成装置では、画像読取部と画像記録部を同時に使用する場合に備えて、大容量の電源ユニットが必要であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、複数の動作モードを有する画像形成装置において、原稿から画像情報を読み取る画像読取部と、前記画像情報に基づいて記録媒体に画像を記録する画像記録部と、前記画像読取部と前記画像記録部に電力を供給する電力供給部と、前記電力供給部を制御する制御部とを有している。前記制御部は、前記画像記録部の動作する前記動作モードと他の前記動作モードとを受け付けたとき、前記画像記録部の前記動作モードを低速に変更することを特徴とする。
【0007】
本発明の他の画像形成装置は、複数の動作モードを有する画像形成装置において、原稿から画像情報を読み取る画像読取部と、前記画像情報に基づいて記録媒体に画像を記録する画像記録部と、前記画像読取部と前記画像記録部に電力を供給する電力供給部と、前記電力供給部を制御する制御部とを有している。前記制御部は、前記画像記録部の動作する前記動作モードと他の前記動作モードとを受け付けたとき、前記画像記録部の動作する前記動作モードを中断して前記他の動作モードを実行したのち、前記電力供給部に対する冷却時間が経過したならば、前記画像記録部の動作する前記動作モードを低速に変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の画像形成装置によれば、次の(A),(B)のような効果がある。
(A) 電源容量が少ない小型の電力供給部であっても、画像読取部と画像記録部との並行動作が可能である。
【0009】
(B) 画像読取部と画像記録部が同時に動作する新たな動作命令を受け付けたとき、画像記録部の動作する動作モードが中断されたのちに、この新たな動作命令を受け付け、この画像記録部の動作する動作モードが低速に切り替わる。これにより、電力供給部は、画像読取部と画像記録部との並行動作に備えた大容量の電源ユニットでなくとも良く、廉価な小容量の電源ユニットで良い。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の実施例1における画像形成装置を示す概略の構成図である。
【図2】図2は、本発明の実施例1における画像形成装置の断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施例1における画像形成ユニット本体の構造を示す図である。
【図4】図4は、本発明の実施例1における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の実施例1における動作モードと消費電力との関係を示す図である。
【図6】図6は、本発明の実施例1における画像形成装置の予測消費電力の推移を示す図である。
【図7】図7は、本発明の実施例2における画像形成装置を示す概略の構成図である。
【図8】図8は、本発明の実施例2における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本発明の実施例1におけるプリンタエンジンの減速動作を示す図である。
【図10】図10は、本発明の実施例2におけるプリンタエンジンの減速動作を示す図である。
【図11】図11は、本発明の実施例2における画像形成装置の予測消費電力の推移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0012】
(実施例1の構成)
図1は、本発明の実施例1における画像形成装置を示す概略の構成図である。
【0013】
多機能型の画像形成装置10は、MFP等であり、画像形成装置10内の各部に電力を供給する電力供給部50と、その電力の供給を受けて動作する画像読取部60と、その電力の供給を受けて動作する画像記録部70と、電力供給部50、画像読取部60及び画像記録部70を制御する制御部80と、画像読取部60及び画像記録部70を相互に通信可能に接続しているアドレス/データバス81とを有している。
【0014】
画像読取部60は、後述する図2に示す原稿120から画像情報を読み取る機能と、電話回線網300を介して画像情報を送受信する機能とを有している。画像記録部70は、電話回線網を介して受信した画像情報や、原稿120から読み取った画像情報や、上位装置であるホストコンピュータ200から受信した画像情報を記録媒体に記録する機能を有している。電力供給部50は、画像読取部60及び画像記録部70に接続され、これらに対して共通に電力を供給している。
【0015】
画像読取部60は、電話回線網300を介して画像情報を送受信するファクシミリ(以下「FAX」という。)部63と、原稿120から画像情報を読み取るスキャナユニット64と、画像形成装置10全体の操作を受け付けるオペレーションパネル65と、この画像読取部60を制御する画像読取制御部61とを有している。画像読取制御部61は、スキャナユニット64が読み取った画像情報をアドレス/データバス81を介して画像記録部70に送信するスキャナインタフェース62を有している。この画像読取制御部61には、FAX部63と、スキャナユニット64と、オペレーションパネル65とが制御可能に接続されている。オペレーションパネル65は、操作状態を表示する表示装置である液晶ディスプレイと、操作を入力する入力装置であるタッチパネル及びボタンとを有している。
【0016】
更に画像読取制御部61には、アドレス/データバス81が接続され、画像記録部70の画像記録制御部71と相互に通信可能となっている。加えて画像読取部60のFAX部63には、電話回線網300が接続され、図示しない外部FAX装置と相互に通信可能となっている。
【0017】
画像記録部70は、画像情報に基づき記録媒体に画像を記録する機能を有している。画像記録部70は、記録媒体に画像を記録するプリンタエンジン79と、このプリンタエンジン79を制御する画像記録制御部71とを有している。この画像記録制御部71は、画像情報をアドレス/データバス81を介してプリンタエンジン79に送信するプリンタエンジンインタフェース72と、この画像記録制御部71を制御する中央処理装置(以下、「CPU」という。)73と、このCPU73が動作するためのソフトウエアプログラムが格納されているプログラム用のリード・オンリ・メモリ(以下「ROM」という。)75と、CPU73が処理するデータを蓄積するデータ蓄積用メモリ76と、画像形成装置10の設定情報が格納されている装置設定情報格納メモリ77と、ホストコンピュータ200から通信回線等を介して画像情報を受信するホストインタフェース78とを有している。CPU73は、電力供給部50の消費電力を予測する予測部としての役割と、予測した消費電力が第1の所定電力としての連続紙大供給電力や第2の所定電力としての絶対最大供給電力よりも高くなるか否かを判断する判断部としての役割を果たす。
【0018】
この画像記録制御部71は、プリンタエンジン79を制御可能に接続されていると共に、アドレス/データバス81を介して画像読取制御部61と相互に通信可能に接続されている。更にホストインタフェース78には、通信回線等が接続され、上位装置であるホストコンピュータ200から画像情報等を送受信する機能を有している。
【0019】
画像形成装置10に設けられた制御部80は、画像読取制御部61と画像記録制御部71に指示することで、画像読取部60及び画像記録部70を制御する。更に、プリンタ制御部80は、電力供給部50に指示することで、画像読取部60及び画像記録部70に供給する電力を制御する機能を有している。
【0020】
図2は、本発明の実施例1における画像形成装置の断面図である。
画像形成装置10は、この画像形成装置10の上部に配設されている画像読取部60と、この画像読取部60の下部に配設されている画像記録部70のプリンタエンジン79と、これら画像記録部70及び画像読取部60に電力を供給する電力供給部50とを有している。画像読取部60は、画像形成装置10の最上部に配設されているスキャナユニット64と、このスキャナユニット64に隣接して配置されているオペレーションパネル65と、FAX部63とを有している。
【0021】
スキャナユニット64は、原稿120を覆い開閉自在に配置された原稿圧板91と、この原稿120を載置するための原稿台ガラス92と、この原稿台ガラス92の下に設けられたキャリッジユニット93と、このキャリッジユニット93に接合されている駆動ベルト94と、この駆動ベルト94を駆動するステッピングモータ95と、プーリ96とを有している。駆動ベルト94は、ステッピングモータ95と、プーリ96に張架されている。キャリッジユニット93は、原稿120に光を照射するための光源である冷陰極管と、この発光部材が原稿120に照射した光から光学像を結ぶ光学系と、一次元の光電変換素子である電荷結合素子(Charge Coupled Device、以下「CCD」という。)からなるラインセンサとを有している。
【0022】
オペレーションパネル65は、液晶ディスプレイや発光ダイオード(以下、「LED」という。)等の表示装置と、この表示装置の表面に配設されている入力装置であるタッチパネルと、この表示装置の周囲に配置されている入力装置であるボタンとを有している。このオペレーションパネル65をユーザが操作することにより、画像形成装置10は、新たな動作命令を受け付ける。
【0023】
プリンタエンジン79は、記録媒体(例えば、記録用紙)100を供給する給紙機構11と、記録用紙100にトナー像を形成する画像形成部20と、記録用紙100にトナー像を定着させる定着器40と、記録用紙100を排紙する用紙排出部と、排紙された記録用紙100を収納するスタッカ部49aとを有している。更にプリンタエンジン79は、各ローラ類を回すための図示しないモータと、搬送路101A,101Bのローラへの動力伝達をオン/オフするクラッチと、画像形成部20の下側に設けられて200V〜5000Vの高電圧を供給する高圧電源51と、プリンタエンジン79の上部に配設された開閉可能なカバー49とを有している。カバー49の下側には、露光装置である複数のLEDヘッド25(=25−1〜25−4)が取り付けられている。カバー49の上面は、排出された記録用紙100が載置されるスタッカ部49aである。
【0024】
給紙機構11は、画像形成装置10の下部に装着された給紙カセット110と、給紙カセット110に格納されている記録用紙100と、給紙カセット110内から1枚ずつ記録用紙100を分離して取り出すための給紙ローラ12と、分離ローラ13と、一対の搬送ローラ14a,14bと、一対の搬送ローラ15a,15bと、書き出し位置センサ16とを有している。
【0025】
給紙カセット110は、複数の記録用紙100を収容するカセットであり、画像形成装置10の下部に装抜可能に取り付けられている。記録用紙100は、モノクロ又はカラーの画像を記録するための所定の大きさの上質紙、再生紙、光沢紙、マット紙、又はOHP(Over Head Projector)フィルム等である。
【0026】
給紙ローラ12は、記録用紙100に圧接して回転し、搬送路101Aの下流側には、分離ローラ13が配設されている。搬送ローラ14a,14bと、搬送ローラ15a,15bとは、搬送路101Aの下流側に記録用紙100を挟むように順番に対向して配設され、その下流側には、書き出し位置センサ16が設けられている。搬送ローラ14aと、搬送ローラ15aとは、それぞれ図示しない搬送モータによって駆動される。
【0027】
画像形成部20は、図2の右側からブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順に4台配設されている画像形成ユニット22(=22−1〜22−4)と、これら画像形成ユニット22(=22−1〜22−4)の上側にそれぞれ配設されたLEDヘッド25(=25−1〜25−4)と、これら画像形成ユニット22(=22−1〜22−4)の下側に配設された転写ユニット30とを有している。
【0028】
ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色に対応した各画像形成ユニット22(=22−1〜22−4)は、それぞれ画像形成ユニット本体22aと、この画像形成ユニット本体22aの上側に装着されている分離可能な現像剤収容体であるトナーカートリッジ21とを有している。これら画像形成ユニット本体22aは、画像情報にもとづく静電潜像を担持する複数の感光体ドラム23(=23−1〜23−4)と、後述する図3に示す帯電ローラ24と、現像ローラ26と、トナー供給ローラ27と、現像ブレード28と、クリーニングブレード29とを有している。
【0029】
転写ユニット30は、複数の画像形成ユニット22(=22−1〜22−4)の下にそれぞれ配設されている転写ローラ31(=31−1〜31−4)と、駆動ローラ33と、従動ローラ34と、これら駆動ローラ33及び従動ローラ34に張架された搬送ベルト32とを有している。搬送ベルト32は、記録用紙100を搬送すると共に、感光体ドラム23に形成されたトナー像を記録用紙100へ転写させる転写体としての機能を有している。搬送ベルト32を介して、感光体ドラム23と転写ローラ31とが当接している。
【0030】
定着器40は、加熱ローラ41と、加圧ローラ42と、温度検出センサ43と、ハロゲンヒータ44とを備えている。加熱ローラ41の内部には、ハロゲンランプに代表される熱源であるハロゲンヒータ44が配設されている。加熱ローラ41の記録用紙100の搬送方向上流側には、サーミスタによって構成されている温度検出センサ43が配置され、この加熱ローラ41の表面温度を検出する。
【0031】
用紙排出部は、一対の搬送ローラ47a,47bと、一対の排出搬送ローラ48a,48bとを備えている。搬送ローラ47a,47bと、排出搬送ローラ48a,48bとは、定着器40の搬送路101Bの下流側に記録用紙100を挟むように、それぞれ対向して配設されており、それぞれ図示しないモータによって駆動される。
【0032】
図3は、本発明の実施例1における画像形成ユニット本体の構造を示す図である。
画像形成ユニット本体22aは、感光体ドラム23と、この感光体ドラム23の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ24と、トナーを保持する現像剤担持体としての現像ローラ26と、この現像ローラ26にトナーを供給する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ27と、この現像ローラ26に供給されたトナーを均一に薄層化する現像剤規制部材としての現像ブレード28と、トナー像の転写後に感光体ドラム23に残留したトナーを除去するクリーニング部材としてのクリーニングブレード29とを有している。画像形成ユニット本体22aは、トナー供給ローラ27の上側の部位に、図2のトナーカートリッジ21を装着する凹部が形成されている。画像形成ユニット本体22aには、感光体ドラム23の上側の部位に空隙が形成されている。この空隙を介して、図2のLEDヘッド25が感光体ドラム23の表面を露光する。
【0033】
感光体ドラム23は、アルミニウム等からなる導電性基層の上に、光導電層と電荷輸送層からなる感光層を備え、形状は円筒であり、回転可能に支持されて配設されている。感光体ドラム23は、帯電ローラ24と、現像ローラ26とが当接し、クリーニングブレード29の先端部が接触するよう配設されている。更に、感光体ドラム23は、図2の搬送ベルト32を介して転写ローラ31が当接している。感光体ドラム23は、表面に電荷を蓄えることによって、トナー像を担持する像担持体として機能し、図3の時計回りの方向に回転する。以下、画像形成ユニット22の構成について、感光体ドラム23の回転方向順に説明する。
【0034】
帯電ローラ24は、導電性の金属シャフトがシリコーン等の半導電性ゴムによって被覆され、形状は円筒であり、感光体ドラム23に圧接して回転可能に支持されて配設されている。帯電ローラ24は、高圧電源51によって帯電し、感光体ドラム23に圧接して回転することにより、感光体ドラム23に所定の電圧を印加し、よって表面に一様に電荷を蓄える。
【0035】
図2のLEDヘッド25は、LEDアレイチップと、ロッドレンズアレイと、LED駆動素子とを有し、感光体ドラム23の上側に配設されている。LEDヘッド25は、画像情報に対応した光を感光体ドラム23の表面に照射し、感光体ドラム23の表面に静電潜像を形成する。
【0036】
トナー供給ローラ27は、導電性を有する金属シャフトがゴムによって被覆されて作られ、形状は円筒であり、現像ローラ26に当接するよう配設されている。トナー供給ローラ27は、高圧電源51によって帯電し、現像ローラ26に圧接することにより、現像ローラ26にトナーを供給する。
【0037】
現像ローラ26は、導電性を有する金属シャフトが半導電ウレタンゴム材等によって被覆されて作られ、形状は円筒である。現像ローラ26は、トナー供給ローラ27と感光体ドラム23とに当接し、先端部が接触するよう配設されている。現像ローラ26は、高圧電源51によって帯電し、トナー供給ローラ27と圧接することによりトナーが供給される。
【0038】
現像ブレード28は、ステンレス等で作られ、形状は板状であり、先端部が現像ローラ26の表面に接触するよう配設されている。現像ブレード28は、現像ローラ26の表面の一定量を越えたトナーを掻き取ることで、現像ローラ26の表面に形成されるトナーの厚みを、常に均一となるように規制する。
【0039】
クリーニングブレード29は、ゴム材等で作られ、形状は板状であり、先端部が感光体ドラム23の表面に接触するよう配設されている。クリーニングブレード29は、感光体ドラム23上に形成されたトナー像を記録用紙100に転写したのちにおいて、感光体ドラム23に残留したトナーを掻き取ってクリーニングする。
【0040】
(実施例1の動作)
図2を元に、画像形成装置10のスキャナユニット64の動作について説明する。
【0041】
スキャナユニット64のスキャン動作において、原稿120は、原稿台ガラス92上に置かれて、原稿圧板91によって押圧され、原稿台ガラス92上に原稿120の読取面が密着している。この原稿圧板91には、白色のシートが取り付けられている。駆動ベルト94は、両端部がキャリッジユニット93に固定され、プーリ96とステッピングモータ95との間に張架されている。スキャナユニット64は、ステッピングモータ95の回転により駆動ベルト94を移動させ、この駆動ベルト94に固定されているキャリッジユニット93を、原稿台ガラス92に沿ってスライド移動させる。
【0042】
スキャナユニット64は、ステッピングモータ95の回転に伴って動作する駆動ベルト94により、キャリッジユニット93を原稿台ガラス92に沿って所定の読取範囲内で移動させる。このキャリッジユニット93は、原稿120の読取面に対して陰極管の光を照射し、原稿120の読取面から反射してきた光を光学系によってCCDラインセンサに結像させ、主操作方向の一次元の光学像を読み取っている。同時に原稿120の読取面を副走査方向に走査することで、原稿120の読取面を2次元画像で読み取り、画像情報を得る。
【0043】
図1〜図3を元に、画像形成装置10の印刷動作について説明する。
記録用紙100は、搬送路101A,101Bに沿って上流側から下流側に搬送される。給紙カセット110が最も上流側で、スタッカ部49aが最も下流側である。
【0044】
画像形成装置10は、ケーブル或いは無線を通じて上位装置であるホストコンピュータ200と接続されている。このホストコンピュータ200から印刷データの転送を受け印刷の指示を受けると、図示しないピックアップモータが給紙ローラ12を回転させ、複数の記録用紙100を1枚ずつ分離して、搬送路101Aの下流側に送る。各画像形成ユニット22(=22−1〜22−4)は、図2の右側からブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順に4台配設されている。これらの各画像形成ユニット22(=22−1〜22−4)は、給紙開始とほぼ同時にローラ類の回転を開始し,感光体ドラム23に記録用紙100が到達するまでに、この感光体ドラム23を1周以上回転させる。
【0045】
図示しないモータが分離ローラ13を回転させると、給紙ローラ12から搬送されてきた記録用紙100は、分離ローラ13によって搬送される。そののち、記録用紙100は、搬送路101Aの下流側の搬送ローラ14a,14b及び搬送ローラ15a,15bに搬送されたのち、書き出し位置センサ16をオンする。書き出し位置センサ16がオンしたあと一定時間後にブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色の各画像形成ユニット22の上側に配設されているLEDヘッド25が露光を開始し、それぞれの色に対応した静電潜像を感光体ドラム23上に形成する。
【0046】
記録用紙100は、搬送路101Aの下流側の搬送ベルト32に搬送される。駆動ローラ33が回転すると、駆動ローラ33及び従動ローラ34に張架されている搬送ベルト32が駆動される。記録用紙100は、搬送ベルト32の駆動によって、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の順に4台配設されている画像形成ユニット22(=22−1〜22−4)に順に搬送される。
【0047】
図3に示すように、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4台の各画像形成ユニット22(=22−1〜22−4)の感光体ドラム23(=23−1〜23−4)は、それぞれ時計方向に回転すると共に、最初に帯電ローラ24によって表面が一様に帯電する。一様に帯電した感光体ドラム23は、LEDヘッド25によって上位装置から受信した画像情報に基づく光を照射され、静電潜像を形成する。静電潜像を形成した感光体ドラム23は、トナー供給ローラ27と現像ローラ26とによってトナー像を現像する。トナー像を現像した感光体ドラム23は、転写ローラ31と共に搬送ベルト32と記録用紙100を挟持搬送する。更に、感光体ドラム23は、転写ローラ31に印加された+1000V〜+3000Vの電圧により、感光体ドラム23上のトナーを記録用紙100側に引き寄せ、トナー像を記録用紙100へ転写する。トナー像が転写された記録用紙100は、定着器40に送られてトナー像を定着する。感光体ドラム23上に残留したトナーは、クリーニングブレード29によって掻き取られ、新たなトナー像の形成に備えられる。
【0048】
ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色の各トナー像が転写された記録用紙100は、定着器40において加熱ローラ41と加圧ローラ42とによって形成されたニップ領域を挟持搬送される。記録用紙100は、ニップ領域において加熱ローラ41の熱と、加圧ローラ42の付勢力による圧力が加えられ、トナーが溶融することによってトナー像が定着する。
【0049】
トナー像が定着した記録用紙100は、搬送ローラ47a,47bと排出搬送ローラ48a,48bの回転によって搬送路101Bに沿って搬送される。搬送された記録用紙100は、スタッカ部49aに排出される。
【0050】
図4は、本発明の実施例1における画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
画像形成装置10の電源が投入されると、スイッチング電源である電力供給部50は、この画像形成装置10の各部に電力を供給し、画像形成装置10のCPU73は、処理を開始する。
【0051】
ステップS10において、画像形成装置10のCPU73は、各周辺の半導体集積回路の初期設定とデータ蓄積用メモリ76の初期設定を行う。更にCPU73は、プリンタエンジン79に初期動作を行わせ、スキャナユニット64とFAX部63との通信を確立して初期動作を行わせる。
【0052】
ステップS11において、CPU73は、画像形成装置10の動作命令の監視によって、画像形成装置10の予測消費電力Waの監視を開始する。画像形成装置10は待機状態となり、新たな動作命令は、オペレーションパネル65や、FAX部63や、ホストコンピュータ200等からアドレス/データバス81を介してCPU73に指示される。更にCPU73は、装置設定情報格納メモリ77に保持されている予測消費電力Waを0Wとする。
【0053】
CPU73は、新たな動作命令を受信した際に、この新たな動作命令による動作モードの消費電力を予測消費電力Waに加算して予測し、この予測消費電力Waが電力供給部50によって連続して供給可能な連続最大供給電力Wmax=170Wよりも小さいか否かを監視する。
【0054】
現在の動作の消費電力と新たな動作命令の消費電力とは、後述する図5に示す動作モードと消費電力との関係に基づいて算出される。これらの動作モードと消費電力との関係は、装置設定情報格納メモリ77に予め格納されている。
【0055】
ステップS12において、新たな動作命令を受け付けたか否かを判断する。新たな動作命令を受け付けたならば、ステップS14の処理を行う。新たな動作命令を受け付けていないならば、ステップS13の処理を行う。
【0056】
ステップS13において、現在の動作が終了したか否かを判断する。現在の動作が終了していないならば、ステップS12の処理に戻る。現在の動作が終了したならば、ステップS30の処理を行う。
【0057】
ステップS14において、CPU73は、新たな動作命令が現在の動作と同時実行が可能か否かを判断する。実行可能ならば、この新たな動作命令を受け付けて実行するため、ステップS20の処理を行う。実行不能ならばステップS15において、新たな動作命令を装置設定情報格納メモリ77に待機させ、ステップS12の処理に戻る。
【0058】
ステップS14における処理の説明のため、例えば、コピーモードを実行中にスキャン動作命令を受けた場合を考える。このとき、スキャナユニット64とプリンタエンジン79とは、現在のコピーモードを実行している。よって、画像形成装置10は、コピーモードの実行中には、スキャナユニット64を使用するスキャン動作命令を受け付けることができない。
【0059】
スキャンモードを実行中にFAX送信動作命令を受けた場合も同様である。このとき、スキャナユニット64は、現在のスキャンモードを実行している。よって、スキャンモードの実行中には、スキャナユニット64を使用するFAX送信動作命令を受け付けることができない。このように、ハードウエア的に実行不可能な動作命令は、現在の動作モードが完了するまで待機される。
【0060】
ステップS20において、CPU73は、新たに受け付けた動作命令の消費電力を、予測消費電力Waに加算する。
【0061】
ステップS21において、CPU73は、この予測消費電力Waが連続最大供給電力Wmaxの170Wを超過しているか否かを判断する。連続最大供給電力Wmaxを超過していなかったならば、ステップS26の処理に移行する。この連続最大供給電力Wmaxは、電力供給部50が連続して供給可能な最大の電力である170Wである。連続最大供給電力Wmaxは、後述する図6に示されている。
【0062】
ステップS22において、画像記録部70は、高速印刷モードを中断させる。高速印刷モードの中断とは、搬送路101A,101B上を搬送されている全ての記録用紙100を印刷して排紙することをいう。
【0063】
ステップS23において、画像記録部70は、減速準備動作を行う。減速準備動作とは、低速で印刷するための画像データの作成と、この画像データに合わせた機械的な搬送速度の調整と、この搬送速度に合わせた定着器40の温度調節と、高圧電源51が画像形成部20各部に印加する印加バイアス等の調整である。
【0064】
ステップS24において、画像記録部70は、印刷モードを低速印刷モードに移行する。即ち、所定の動作モードである印刷モードを、低速で動作させる。
【0065】
ステップS25において、CPU73は、予測消費電力Waを30Wだけ減算する。この30Wとは、高速印刷モードの消費電力160Wと、低速印刷モードの消費電力130Wとの差である。即ち、判断部であるCPU73は、この所定の動作モードである印刷モードを低速で動作させたとき、高速印刷モードの消費電力と低速印刷モードの消費電力との差を、予測消費電力Waから減算する。
【0066】
ステップS26において、画像形成装置10は、新たに受け付けた動作命令を実行して、ステップS12の処理に戻る。
【0067】
ステップS30において、CPU73は、終了した動作命令の消費電力を、予測消費電力Waから減算する。
【0068】
ステップS31において、CPU73は、待機中の動作命令が有るか否かを判断する。待機中の動作命令が有れば、ステップS14の処理を行う。待機中の動作命令が無ければ、ステップS12の処理に戻る。
【0069】
即ち、判断部であるCPU73は、印刷モード中にスキャンモードを受け付けたとき、印刷モード及びスキャンモードに基づいて予測消費電力Waを予測する。この予測消費電力Waが、電力供給部50によって連続して供給可能な連続最大供給電力Wmaxを超過している場合には、所定の動作モードである高速印刷モードを中断して当該スキャンモードを実行したのち、印刷モードを低速印刷モードで動作させる。
【0070】
図5は、本発明の実施例1における動作モードと消費電力との関係を示す図であり、更に使用部位と動作モードの関係が示されている。
【0071】
動作モードがスキャンモードのとき、消費電力は30Wで、使用部位はスキャナユニット64であることを示している。
【0072】
動作モードが低速印刷モードのとき、消費電力は130Wで、使用部位はプリンタエンジン79であることを示している。動作モードが高速印刷モードのとき、消費電力は160Wで、使用部位はプリンタエンジン79であることを示している。
【0073】
動作モードがコピーモードのとき、消費電力は160Wで、使用部位はプリンタエンジン79とスキャナユニット64とであることを示している。
【0074】
動作モードがFAX送信モードのとき、消費電力は40Wで、使用部位はスキャナユニット64とFAX部63とであることを示している。動作モードがFAX受信モードのとき、消費電力は10Wで、使用部位はFAX部63であることを示している。
【0075】
各動作モードにおける消費電力とは、予め測定された最大の消費電力であり、各動作モードと使用部位との関係と共に装置設定情報格納メモリ77に格納されている。各動作モードと消費電力との関係は、図4に示すフローチャートのステップS20で参照される。各動作モードと使用部位との関係は、図4に示すフローチャートのステップS14で参照される。
【0076】
図6は、本発明の実施例1における画像形成装置の予測消費電力の推移を示す図である。上側のグラフの横軸は時間tを示し、上側のグラフの縦軸は画像形成装置10の予測消費電力Waを示している。グラフの下側には各使用部位と動作モードが示されている。
【0077】
絶対最大供給電力Wabsは、電力供給部50を安全に使用可能な最大の電力であり、本実施例1では300Wである。連続最大供給電力Wmaxは、電力供給部50によって連続して供給可能な電力であり、本実施例1では170Wである。
【0078】
時期aにおいて、この画像形成装置10の電源が投入され、画像形成装置10が起動する。このとき、CPU73は、予測消費電力Waを監視していない。
【0079】
時期bにおいて、この画像形成装置10のCPU73は、各周辺LSIの初期設定とデータ蓄積用メモリ76の初期化を行う。更にCPU73は、プリンタエンジン79に初期動作を行わせ、スキャナユニット64とFAX部63との通信を確立して初期動作を行わせる。時期bにおいて、CPU73は、予測消費電力Waを監視していない。
【0080】
時期cにおいて、画像形成装置10は待機状態となる。CPU73は、時期c以降、常に動作命令を監視すると共に、この動作命令にもとづく画像形成装置10の予測消費電力Waを監視している。時期cにおける画像形成装置10の予測消費電力Waは0Wに初期化される。
【0081】
時期dにおいて、画像形成装置10は、上位装置であるホストコンピュータ200から印刷データと印刷動作命令を受けて、高速印刷モードを実行する。CPU73は、現在の動作モードを実行しているとき、常に現在の動作モードの完了を監視すると共に新たな動作命令を監視している。時期dにおける予測消費電力Waは、160Wである。
【0082】
時期eにおいて、画像形成装置10は、高速印刷モードを完了し、待機状態となる。CPU73は、現在の動作モードである高速印刷モードが完了すると、完了した動作モードで消費されていた消費電力を装置設定情報格納メモリ77から読み出し、画像形成装置10Aの予測消費電力Waから減算する。高速動作モードで消費されていた消費電力は160Wなので、時期cにおける予測消費電力Waは、0Wである。
【0083】
時期fにおいて、画像形成装置10は、上位装置であるホストコンピュータ200から印刷データと印刷動作命令を受けて高速印刷モードとなる。時期dにおける予測消費電力Waは、160Wである。
【0084】
画像形成装置10は、時期fの高速印刷モードで動作しているときにおいて、オペレーションパネル65からスキャン動作命令を受ける。このとき、スキャナユニット64は、現在実行中の動作命令によって占有されていないので、新たなスキャン動作命令は、ハードウエア的には受け付けることが可能である。しかし、前述した図5によれば、スキャンモードの消費電力は30Wである。画像形成装置10の予測消費電力Waは、現在実行中の高速印刷モードの160Wと、スキャンモードの消費電力30Wとを加算した190Wとなり、連続最大供給電力Wmaxの170Wを超過してしまう。
【0085】
そこで、CPU73は、プリンタエンジン79に対し、高速印刷モードを中断させ、時期gにおいて減速準備動作を実行すると共にスキャンモードを実行し、時期hにおいて低速印刷モードに切り替わるよう指示する。低速印刷モードの消費電力は、130Wであり、高速印刷モードの消費電力よりも30Wだけ低い。更に、減速準備動作の消費電力は無視し得るほど低く、よって0Wである。そのため、スキャン動作命令を並行して受け付けても、画像形成装置10の予測消費電力Waは、低速印刷モードの消費電力130Wにスキャンモードの消費電力30Wを加算した160Wとなり、連続最大供給電力Wmaxの170W以下に抑えることが可能となる。電源容量が少ない小型の電源である電力供給部50であっても、画像読取部60と画像記録部70との並行動作が可能である。更に、電力供給部50は、並行動作に備えた大容量の電源ユニットでなくとも良く、廉価な小容量の電源ユニットで良い。
【0086】
時期iにおいて、画像形成装置10は低速印刷モードを終了し、且つ待機している動作命令はない。スキャナユニット64は、スキャンモードが継続して実行される。時期iにおける予測消費電力Waは、30Wである。
【0087】
時期jにおいて、画像形成装置10は、スキャンモードを終了して待機状態となる。時期jにおける予測消費電力Waは、0Wである。
【0088】
(実施例1の効果)
本実施例1の画像形成装置10によれば、次の(A),(B)のような効果がある。
【0089】
(A) 本実施例1の画像読取部60と画像記録部70とを有するMFP等の多機能型の画像形成装置10によれば、電源容量の少ない小型の電力供給部50であっても、画像読取部60と画像記録部70との並行動作が可能である。
【0090】
(B) 本実施例1の画像形成装置10によれば、画像読取部60と画像記録部70とが同時に動作する新たな動作命令を受け付けたとき、高速印刷モードが中断されたのちに、この新たな動作命令を即座に受け付け、印刷モードは低速印刷モードに切り替わる。これにより、電力供給部50は、画像読取部60と画像記録部70との並行動作に備えた大容量の電源ユニットでなくとも良く、廉価な小容量の電源ユニットで良い。
【実施例2】
【0091】
(実施例2の構成)
図7は、本発明の実施例2における画像形成装置を示す概略の構成図であり、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0092】
本実施例2の画像形成装置10Aは、実施例1の画像形成装置10とは異なる画像記録部70Aを有しているほかは、実施例1の画像形成装置10と同様の構成を有している。
【0093】
本実施例2の画像記録部70Aは、実施例1の画像記録部70とは異なる画像記録制御部71Aを有しているほかは、実施例1の画像記録制御部71と同様の構成を有している。
【0094】
本実施例2の画像記録制御部71Aは、実施例1の画像記録制御部71Aと同様の構成に加えて、更に、アドレス/データバス81に接続されて、所定の時刻からの経過時間を測定するタイマ74を有している。
【0095】
(実施例2の動作)
図8は、本発明の実施例2における画像形成装置の動作を示すフローチャートであり、実施例1を示す図4中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0096】
図8のステップS10〜S15の処理は、実施例1のステップS10〜S15の処理と同様である。
【0097】
ステップS20において、実施例1のステップS20の処理と同様に、CPU73は、新たな動作命令に対応した消費電力を予測消費電力Waに加算する。
【0098】
ステップS20Aにおいて、予測消費電力Waが、電力供給部50を安全に使用可能な最大の電力である絶対最大供給電力Wabsを超過していたならば、ステップS16において、新たな動作命令に対応した消費電力を予測消費電力Waから減算して元に戻す。更にステップS15において、新たな動作命令を装置設定情報格納メモリ77に待機させ、ステップS12の処理に戻る。予測消費電力Waが絶対最大供給電力Wabsを超過していなかったならば、ステップS26Aの処理を行う。即ち、予測消費電力Waは、電力供給部50を安全に使用可能な最大の電力である絶対最大供給電力Wabsを超過しないように制御される。
【0099】
ステップS26Aにおいて、CPU73は、新たな動作命令を実行する。
ステップS21において、CPU73は、予測消費電力Waが連続最大供給電力Wmaxを超過していなかったならば、ステップS40の処理を行う。予測消費電力Waが連続最大供給電力Wmaxを超過していたならば、ステップS12の処理に戻る。
【0100】
ステップS40において、CPU73は、タイマ74によってスキャンモードの実行開始から高速印刷モードの完了までの超過時間T0を計測する。超過時間T0は、予測消費電力Waが連続最大供給電力Wmaxを超過した時間である。
【0101】
ステップS41において、電力供給部50を冷却する冷却時間であるクールダウン時間Tcを算出する。クールダウン時間Tcは、連続最大供給電力Wmaxと超過時間T0における予測消費電力Waとの差を超過時間T0に乗算し、連続最大供給電力Wmaxと印刷モードを中断して減速準備動作を行ったときの予測消費電力Waとの差で除算して算出される。
【0102】
画像記録部70Aは、ステップS22において実施例1と同様に高速印刷モードを中断させ、ステップS23Aにおいてクールダウン時間Tcに亘って減速準備動作を行い、ステップS24において実施例1と同様に低速印刷モードに移行し、ステップS25において、予測消費電力Waを30Wだけ減算する。ステップS22,S24,S25の処理は、実施例1と同様である。ステップS30,S31の処理は、実施例1のステップS30,S31の処理と同様である。
【0103】
即ち、判断部であるCPU73は、印刷モード中にスキャンモードを受け付けたとき、印刷モード及びスキャンモードに基づいて予測消費電力Waを予測する。この予測消費電力Waが電力供給部50によって連続して供給可能な連続最大供給電力Wmaxを超過している場合には、予測消費電力Waが連続最大供給電力Wmaxを超過した時間である超過時間T0を測定して電力供給部50を冷却する時間であるクールダウン時間Tcを算出する。更にCPU73は、所定の動作モードである高速印刷モードを中断してスキャンモードを実行し、クールダウン時間Tcが経過したならば印刷モードを低速印刷モードで動作させる。
【0104】
図9は、本発明の実施例1におけるプリンタエンジンの減速動作を示す図であり、図6中の要素と共通の要素には共通の符号が付与されている。
【0105】
図9中の上の図は、スキャナユニット64の動作を示し、縦軸は動作/停止のいずれの状態かを示している。下の図は、プリンタエンジン79の動作を示し、縦軸は高速印刷/低速印刷/停止のいずれの状態であるかを示している。上下の図ともに横軸は時間tを示している。
【0106】
時期eにおいて、スキャナユニット64とプリンタエンジン79は、停止している。画像形成装置10Aは、電力消費が最小限に抑えられている。
【0107】
時期f1において、プリンタエンジン79は高速印刷モードを実行し、スキャナユニット64は停止したままである。
【0108】
時期f2において、画像形成装置10Aは、スキャン動作命令を受け付けるが、プリンタエンジン79は高速印刷モードを継続し、スキャナユニット64は停止したままである。これら時期f1と時期f2とは、図6の時期fと同一の時期を示している。
【0109】
時期gにおいて、プリンタエンジン79は、高速印刷モードを中断して減速準備動作を行う。スキャナユニット64は、スキャンモードを開始する。
【0110】
時期hにおいて、プリンタエンジン79は、低速印刷モードを実行する。
【0111】
実施例1の動作を示す図4のフローチャートによると、画像記録部70は、ステップS21において予測消費電力Waが連続最大供給電力Wmaxを超えた場合、ステップS23において印刷モードの減速準備動作を行い、ステップS24において低速印刷モードに移行する。よって、時期f2において、画像記録部70が高速印刷モードの中断を待っているときは、スキャナユニット64とプリンタエンジン79とは同時動作できないという課題がある。
【0112】
プリンタエンジン79は、CPU73から低速印刷モードの動作命令を受け付けても、既に印刷するための画像データは完成し、この画像データに合わせた各種ローラ類の機械的な搬送速度は調節済である。更に、この印刷速度に合わせた定着器40の温度調節は完了し、高圧電源51が画像形成部20各部に印加する印加バイアスの調整は完了している。そのため、高速印刷モードを実行しているとき、これを中断して低速印刷モードに遷移させるためには、搬送路101A,101Bにおいて搬送中の記録用紙100を全て印刷して排紙する必要があった。両面印刷装置を備えた画像形成装置10では、連続印刷中の記録用紙100や、両面印刷のために反転時の媒体搬送ルータに待機している記録用紙100を印刷するためには、最大で約30秒程度が必要である。よって、高速印刷モードを中断するまでの時間は、ユーザを待機させる時間としては、とても短時間とはいえないものであった。
【0113】
図10は、本発明の実施例2におけるプリンタエンジンの減速動作を示す図であり、実施例1を示す図9中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0114】
図10中の上の図はスキャナユニット64の動作を示し、下の図はプリンタエンジン79の動作を示し、横軸は全て時間tを示している。
【0115】
時期e,f1における動作は、実施例1の時期e,f1における動作と同様である。
時期g1において、実施例1の時期f2とは異なり、スキャナユニット64はスキャンモードの実行を開始する。以降、スキャナユニット64は時期g1,g2,hにおいて継続して動作する。本実施例2の画像形成装置10Aは、実施例1の画像形成装置10とは異なり、プリンタエンジン79が高速印刷モード中にユーザがスキャン動作命令を入力したとき、高速印刷モードが中断するまで、このスキャン動作命令を待たせることはないという効果を奏する。
【0116】
時期g2,hにおける動作は、実施例1の時期g,hにおける動作と同様である。
図11は、本発明の実施例2における画像形成装置の予測消費電力の推移を示す図であり、実施例1を示す図6中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0117】
時期a〜eにおける動作は、実施例1の時期a〜eにおける動作と同様である。
時期fにおいて、画像形成装置10Aは、上位装置であるホストコンピュータ200から印刷データと印刷動作命令を受けて高速印刷モードとなる。時期dにおける予測消費電力Waは、160Wである。
【0118】
時期g1において、画像形成装置10Aは、オペレーションパネル65からスキャン動作命令を受ける。このとき、スキャナユニット64は、現在実行中の動作命令によって占有されていないので、新たなスキャン動作命令は、ハードウエア的には受け付けることが可能である。
【0119】
本実施例2の画像形成装置10Aは、実施例1の画像形成装置10とは異なり、実行可能な動作命令であって、且つ動作命令に対応した消費電力を積算した予測消費電力Waが、電力供給部50の絶対最大供給電力Wabsを超過していなかったならば、この動作命令を即座に実行する。このとき、画像形成装置10Aの予測消費電力Waは、190Wであり、スキャンモードの消費電力30Wと高速印刷モードの消費電力160Wとの和である。
【0120】
時期g1における超過時間T0において、電力供給部50は、連続して供給可能な連続最大供給電力Wmaxを超える過大な電力を供給している。CPU73は、この超過時間T0に基づいてクールダウン時間Tcを算出する。
【0121】
例えば、超過時間T0=14秒間であり、予測消費電力Wa=190Wを14秒間に亘って供給した場合を考える。このとき、連続最大供給電力Wmax=170Wに対して、20W分だけ過大に電力を供給している。よって、14秒間に20Wを供給して発生した熱量を冷却するためのクールダウン時間Tcが必要である。
【0122】
時期g2において、画像形成装置10Aは、プリンタエンジン79を高速印刷モードから低速印刷モードに移行するため減速準備動作を実行しており、スキャナユニット64はスキャンモードを実行している。このとき電力供給部50は、スキャナユニット64に30Wの電力を供給し、連続最大供給電力Wmax=170Wに対して140Wの余裕を有している。電力供給部50は、この140Wの余裕分により、連続最大供給電力Wmaxを供給しているときより熱量が少ないと考えられ、よって、放熱によるクールダウンが可能である。
【0123】
電力量は、時間と電力の積である。時期g1において過大供給していた電力量は、14秒×20W=280W秒である。この電力量に比例する熱量が電力供給部50に発生している。この熱量を放熱するためには、連続最大供給電力Wmaxを供給しているときより少ない電力を、クールダウン時間Tcに亘って供給すれば良い。時期g2においては、この電力量280W秒を、連続最大供給電力Wmaxと印刷モードを中断したときの予測消費電力Waとの差である140Wで除算することで、クールダウン時間Tcが算出可能である。クールダウン時間Tcは、280W秒÷140W=2秒と算出される。
【0124】
即ち、冷却時間であるクールダウン時間Tcは、連続最大供給電力Wmaxとこの超過時間T0における予測消費電力Waとの差をこの超過時間T0に乗算し、連続最大供給電力Wmaxと印刷モードを低速で動作させたときの予測消費電力Waとの差で除算して算出する。
【0125】
時期g2は、クールダウン時間Tcと減速準備動作の時間のいずれかのうち長い方が選択される。このように、時期g1の過大な電力の供給による過熱を冷却するため、クールダウン時間Tcを設けることによって、高速印刷モードの中断を待たずとも、即座に指示された動作命令を実行可能である。
【0126】
本実施例2の時期i,jにおける動作は、実施例1の時期i,jにおける動作と同一である。
【0127】
本実施例2の画像形成装置10Aは、時期g1において予測消費電力Waは190Wであり、電力供給部50の連続最大供給電力Wmaxである170Wを超過している。
【0128】
スイッチング電源である電力供給部50において、この電源の出力容量である連続最大供給電力Wmaxは、電源を構成する部品の電気的仕様と熱的仕様を満足できるか否かによって決定されている。
【0129】
一般的に電源は、構成部品の電気的スペックを満足する以上に、冷却条件を規定して耐熱温度を満足させることが、連続最大供給電力Wmaxを決定する上で重要である場合が多い。即ち、電力供給部50の連続最大供給電力Wmaxに対して、発熱は密接な関係にある。電力の変換損失が熱に変換されるため、単位時間当たりの電力供給が増大するほど発熱は大きくなり、電力供給が減少するほど発熱は小さくなる。電力供給部50の連続最大供給電力Wmaxの規定においては、電源投入時に発生する突入電流やモータ等の駆動部が起動する過程で発生するパルス的な短時間過負荷が十分に考慮され、更に短時間での発熱も規定されている。よって、スイッチング電源である電力供給部50は、短時間の過負荷による部品の発熱に対し、十分に冷却する時間を設けることによって、連続最大供給電力Wmaxを超える電力の供給を可能としている。
【0130】
即ち、本実施例2の画像形成装置10Aは、印刷モードの実行中に新たな動作モードであるスキャンモード又はFAX送信モードを受け付けたとき、印刷モード及び新たな動作モードに基づいて予測消費電力Waを予測する。この予測消費電力Waが連続最大供給電力Wmaxを超過している場合には、予測消費電力Waが連続最大供給電力Wmaxを超過した時間である超過時間T0を測定して電力供給部50を冷却する時間であるクールダウン時間Tcを算出し、印刷モードを中断して新たな動作モードを実行する。更に、クールダウン時間Tcが経過したならば低速印刷モードを実行する。
【0131】
このクールダウン時間Tcは、連続最大供給電力Wmaxと超過時間T0における予測消費電力Waとの差を超過時間T0に乗算し、更に連続最大供給電力Wmaxと印刷モードを中断したときの予測消費電力Waとの差で除算して算出する。
【0132】
(実施例2の効果)
本実施例2の画像形成装置10Aによれば、印刷動作における記録用紙100の搬送中にスキャン動作命令やFAX送信動作命令を指示したとき、画像記録部70Aのプリンタエンジン79が記録用紙100を排紙するまで、この指示した動作命令を待たずとも良く、即座に指示された動作命令を実行可能という効果がある。
【0133】
(変形例)
本発明は、上記実施例に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(e)のようなものがある。
【0134】
(a) 実施例1,2の画像形成装置10,10Aに限定されず、多種の装置にて実施することが可能である。例えば、多機能型FAX装置、複写機、及び他の種類の周辺機器にも適用可能である。
【0135】
(b) 実施例2の画像形成装置10Aにおいては、スキャンモードの実行を開始したのち、高速印刷モードで印刷された記録用紙100が排紙されて高速印刷モードが完了するまでの超過時間T0を計測している。この超過時間T0において、予測消費電力Waは連続最大供給電力Wmaxを超過している。超過時間T0は短く、この超過時間T0から算出されるクールダウン時間Tcは極めて短時間である。よって、これに限定されず、高速印刷モードで印刷された記録用紙100が排出されるまでの最大時間Tmaxを予め測定し、連続最大供給電力Wmaxと最大時間Tmaxにおける予測消費電力Waとの差を最大時間Tmaxに乗算し、更に連続最大供給電力Wmaxと印刷モードを中断したときの予測消費電力Waとの差で除算して、クールダウン時間Tcを算出しても良い。
【0136】
(c) 実施例1,2の画像形成装置10,10Aにおいて、予測消費電力Waが電力供給部50によって連続して供給可能な連続最大供給電力Wmaxを超過している場合には、印刷モードを中断したのちに低速に切り替えて動作させている。しかし、これに限定されず、スキャンモード、コピーモード、及びFAX送信モード等の他のモードを中断したのちに低速に切り替えて動作させることによって予測消費電力Waを低減させ、画像読取部60と画像記録部70,70Aとを並行動作させても良い。
【0137】
(d) 実施例2の画像形成装置10Aは、新たな動作命令をすぐさま受け付けて実行すると共に、現在印刷中の記録用紙100を全て印刷して減速準備動作を行った後に印刷モードを低速で動作させている。しかし、これに限定されず、画像形成装置10Aは、現在印刷中の印刷ジョブを全て印刷したときの電力量が、電力供給部50において許容できる所定の電力量以下であるか否かを判断しても良い。このとき、印刷ジョブの全印刷が、電力供給部50において許容できる所定の電力量以下であったならば、新たな動作命令をすぐさま受け付けて実行すると共に、現在印刷中の印刷ジョブを全て印刷する。これにより、現在印刷中の印刷ジョブの印刷枚数が少ない場合には、新たな動作命令を実行しても印刷ジョブ全体の印刷結果の取得を待たされることがない。
【0138】
(e) 実施例2の画像形成装置10Aは、電力供給部50から、一時的に連続最大供給電力Wmaxを超えた所定の予測電力を供給し、この所定の予測電力を供給している超過時間T0をタイマ74によって測定している。更に、この所定の予測電力と、この所定の予測電力を供給している超過時間T0とからクールダウン時間Tcを算出して設定し、このクールダウン時間Tcでは、連続最大供給電力Wmaxを超えた電力を供給しないよう制御している。しかし、これに限定されず、クールダウン時間Tcは、予測消費電力Waによって電力供給部50に発生する熱量と、電力供給部50から放射、対流、及び熱伝導によって失われる熱量と、電力供給部50の比熱とから現在の温度を計算し、電力供給部50の動作保証温度内に収まるか否かによって制御しても良い。このとき、クールダウン時間Tcは、電力供給部50が動作保証する最高温度において、超過時間T0に亘る予測消費電力Waの供給によって生じた熱量によって温度上昇が、連続最大供給電力Wmax以下の予測電力の供給によって元の温度に戻るまでの予測時間となる。
【符号の説明】
【0139】
10,10A 画像形成装置
20 画像形成部
30 転写ユニット
50 電力供給部
60 画像読取部
61 画像読取制御部
62 スキャナインタフェース
63 FAX部
64 スキャナユニット
70,70A 画像記録部
71,71A 画像記録制御部
73 CPU
74 タイマ
79 プリンタエンジン
80 制御部
93 キャリッジユニット
100 記録用紙
101A,101B 搬送路
120 原稿
200 ホストコンピュータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の動作モードを有する画像形成装置において、
原稿から画像情報を読み取る画像読取部と、
前記画像情報に基づいて記録媒体に画像を記録する画像記録部と、
前記画像読取部と前記画像記録部に電力を供給する電力供給部と、
前記電力供給部を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、
前記画像記録部の動作する前記動作モードと他の前記動作モードとを受け付けたとき、前記画像記録部の前記動作モードを低速に変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記電力供給部の予測消費電力を算出する予測部と、
前記予測消費電力が所定電力を超えるか否かを判断する判断部とを有し、
前記制御部は、
前記画像記録部の動作する前記動作モードと前記他の動作モードとを受け付けたとき、前記判断部が、前記予測消費電力が所定電力を超えると判断した場合は、前記画像記録部の前記動作モードを低速に変更することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像記録部の動作する前記動作モードを低速で動作するよう変更させたとき、変更前と変更後の消費電力の差を、前記予測消費電力から減算することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記他の動作モードとは、前記原稿から前記画像情報を読み取るスキャンモード、又は、前記原稿から前記画像情報を読み取ってファクシミリ送信するファクシミリ送信モードのいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
複数の動作モードを有する画像形成装置において、
原稿から画像情報を読み取る画像読取部と、
前記画像情報に基づいて記録媒体に画像を記録する画像記録部と、
前記画像読取部と前記画像記録部に電力を供給する電力供給部と、
前記電力供給部を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、
前記画像記録部の動作する前記動作モードと他の前記動作モードとを受け付けたとき、前記画像記録部の動作する前記動作モードを中断して前記他の動作モードを実行したのち、前記電力供給部に対する冷却時間が経過したならば、前記画像記録部の動作する前記動作モードを低速に変更することを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
前記電力供給部の予測消費電力を算出する予測部と、
前記予測消費電力が所定電力を超えるか否かを判断する判断部とを有し、
前記制御部は、
前記画像記録部の動作する前記動作モードと前記他の動作モードとを受け付けたとき、前記判断部が、前記予測消費電力が所定電力を超えると判断した場合は、前記予測消費電力が前記所定電力を超過した超過時間を計測して前記冷却時間を算出し、前記画像記録部の動作する前記動作モードを中断して前記他の動作モードを実行し、前記冷却時間が経過したならば、前記画像記録部の動作する前記動作モードを低速に変更することを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像記録部の動作する前記動作モードを中断してから、少なくとも前記冷却時間が経過したのちに、前記画像記録部の動作する前記動作モードを低速に変更することを特徴とする請求項5又は6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記予測消費電力は、前記電力供給部を安全に使用可能な最大の電力を超過しないことを特徴とする請求項6又は7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記冷却時間は、前記所定電力と前記超過時間における前記予測消費電力との差を前記超過時間に乗算し、更に前記所定電力と、前記画像記録部の動作する前記動作モードを中断したときの前記予測消費電力と、の差で除算して算出することを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像記録部の動作する前記動作モードは、
前記画像情報に基づき前記記録媒体に前記画像を形成する印刷モード、前記原稿から前記画像情報を読み取るスキャンモード、又は、前記原稿から前記画像情報を読み取って前記記録媒体に前記画像を形成するコピーモード、のいずれか1つを有していることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−155173(P2012−155173A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−14869(P2011−14869)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】