説明

画像形成装置

【課題】維持回復機構の吸引手段を移動する構成とした場合に吸引手段からの排出チューブの座屈、撓みが生じて吸引不良が発生する。
【解決手段】吸引キャップ31と吸引ポンプ37はスライドフレーム202に搭載され、スライドフレーム202は、吸引キャップ31が記録ヘッド34に対向しない退避位置と、吸引キャップ31が記録ヘッド34に対向する対向位置との間で往復移動可能に配設され、スライドフレーム202には、吸引ポンプ37からの排出チューブ38が巻回された巻取り部材231が回転自在に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置に関し、特に画像形成手段を搭載したキャリッジを有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙(紙に限定するものではなく、OHPなどを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体あるいは記録媒体、記録紙、記録用紙などとも称される。)に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
【0003】
なお、本願において、液体吐出記録方式の「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
【0004】
このような液体吐出方式の画像形成装置にあっては、記録ヘッドのノズルの吐出安定性を維持回復するための維持回復機構を備えている。維持回復機構は、例えばノズル面をキャッピングしてノズルから液体を吸引排出させるための吸引キャップ、ノズル内のインク乾燥、ノズル内への埃混入防止のための保湿キャップ、記録ヘッドのノズル面を払拭して清浄化するワイパ部材(ワイパブレード、ワイピングブレード、ブレードなどとも称される。)などを含む維持回復機構を備え、例えばノズルから増粘インクを吸引キャップ内に排出した後、ノズル面をワイパ部材で払拭してノズルメニスカスを形成する回復動作などを行なう。
【0005】
従来の維持回復機構として、例えば、記録ヘッドを維持回復機構の吸引キャップに対向する回復位置まで移動させて回復動作を行い、吸引キャップ及びワイパ部材を含む維持回復機構全体を移動させることでワイパ部材によって回復位置にある記録ヘッドのノズル面を払拭するようにしたものが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−212969号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上述した維持回復機構にあっては、吸引キャップに吸引ポンプなどの吸引手段を接続し、吸引キャップ内に排出された廃液をチューブポンプなどの吸引手段で吸引して装置本体側の廃液収容部材(廃液タンク)に可撓性チューブからなる排出チューブを介して排出するようにしている。
【0008】
そのため、上述したように維持回復機構自体を移動可能に配設した場合、吸引ポンプ下流側の排出チューブの一部を固定又はガイドすることができなくなり、その結果、維持回復機構の移動時に排出チューブが座屈する、或いは排出チューブに弛みが生じ、周囲の部品に巻き込まれてキャッピング時の吸引不良が発生するという課題がある。この場合、座屈を防ぐために排出チューブを長くして曲率を稼ごうとすると、部品コストが高くなり、装置が大型化するという課題を生じる。
【0009】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、可動式維持回復機構を備える場合に排出チューブの座屈や弛みを低減して吸引不良の発生を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドの状態を維持回復する維持回復機構と、を備え、
前記維持回復機構は、少なくとも、
前記記録ヘッドのノズル面をキャッピングする吸引キャップと、
前記吸引キャップで前記ノズル面をキャッピングした状態で形成される密閉空間を吸引する吸引手段と、を備え、
前記吸引手段は可撓性チューブを介して装置本体の廃液収容手段に接続され、
前記吸引キャップと前記吸引手段はスライド部材に搭載され、
前記スライド部材は、前記吸引キャップが前記記録ヘッドに対向しない退避位置と、前記吸引キャップが前記記録ヘッドに対向する対向位置との間で往復移動可能に配設され、
前記スライド部材には、前記チューブが巻回された巻取り部材が回転自在に設けられている
構成とした。
【0011】
ここで、前記巻取り部材は軸方向にテーパ形状である構成とできる。
【0012】
また、前記巻き取り部材の外周面には螺旋状に仕切り部が形成されている構成とできる。
【0013】
また、前記巻取り部材の外周面に向けて前記チューブを付勢する付勢手段を備えている構成とできる。
【0014】
また、前記巻取り部材は前記スライド部材に前記巻取り部材の軸方向に移動可能に設けられている構成とできる。
【0015】
また、前記巻取り部材と前記チューブとの間には摩擦を低減する部材が設けられている構成とできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る画像形成装置によれば、吸引キャップと吸引手段はスライド部材に搭載され、スライド部材は、吸引キャップが記録ヘッドに対向しない退避位置と、吸引キャップが記録ヘッドに対向する対向位置との間で往復移動可能に配設され、スライド部材には、チューブが巻回された巻取り部材が回転自在に設けられている構成としたので、可動式維持回復機構を備える場合に排出チューブの座屈や弛みを低減して吸引不良の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る画像形成装置の機構部の要部平面説明図である。
【図2】同機構部の要部正面説明図である。
【図3】本発明の第1実施形態における維持回復機構の吸引キャップが退避位置にあるときの平面説明図である。
【図4】同じく吸引キャップが対向位置にあるときの平面説明図である。
【図5】巻取り手段の説明に供する正面説明図である。
【図6】巻取り手段によるスライド時のチューブ弛みの吸収作用の説明に供する説明図である。
【図7】本発明の第2実施形態の説明に供する正面説明図である。
【図8】本発明の第3実施形態の巻取り手段の説明に供する正断面説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明を適用した画像形成装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の機構部の要部平面説明図、図2は同機構部の要部正面説明図である。
【0019】
この画像形成装置は、シリアル型画像形成装置であり、左右の側板100L,100R間に横架した主ガイドロッド1及び図示しない従ガイド部材でキャリッジ3を摺動自在に保持し、主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7間に渡したタイミングベルト8を介して主走査方向に移動走査する。
【0020】
キャリッジ3には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出するための液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド4y、4m、4c、4k(区別しないときは「記録ヘッド4」という。)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
【0021】
一方、用紙を搬送するために、用紙を静電吸着して記録ヘッド4に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成し、周回移動しながら帯電ローラ15によって帯電(電荷付与)される。
【0022】
また、搬送ベルト12は、副走査モータ16によってタイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して搬送ローラ13が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。
【0023】
さらに、キャリッジ3の主走査方向の一方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4の維持回復を行う維持回復機構20が配置され、他方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4から空吐出を行う空吐出受け21がそれぞれ配置されている。
【0024】
なお、維持回復機構20は、例えば記録ヘッド4のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングする保湿キャップを兼ねた吸引キャップ31及び保湿キャップ32と、ノズル面を払拭するワイパ部材33、画像形成に寄与しない液滴(空吐出滴)を受ける空吐出受け34などを備えている。
【0025】
また、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターン(位置識別部、目盛り、スリットなどともいう。以下「スリット」という。)を形成したエンコーダスケール23を張装し、キャリッジ23にはエンコーダスケール23のスリットを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ24を設け、これらのエンコーダスケール23とエンコーダセンサ24によってキャリッジ23の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)27を構成している。
【0026】
また、搬送ローラ13の軸にはエンコーダスケール(コードホイール)25を取り付け、このエンコーダスケール25に形成したパターン(スリット)を検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ26を設けて、これらのエンコーダスケール25とエンコーダセンサ26によって搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)28を構成している。
【0027】
このように構成したこの画像形成装置においては、図示しない給紙トレイから用紙10が帯電された搬送ベルト12上に給紙されて吸着され、搬送ベルト12の周回移動によって用紙10が副走査方向に搬送される。そこで、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙10を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙10の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙10を排紙トレイ103に排紙する。
【0028】
次に、本発明の第1実施形態における維持回復機構20の詳細について図3及び図4を参照して説明する。なお、図3は同維持回復機構の吸引キャップが退避位置にあるときの平面説明図、図4は同じく吸引キャップが対向位置にあるときの平面説明図である。
この維持回復機構20は、維持フレーム201上にスライド部材であるスライドフレーム202が副走査方向に移動可能に配設されている。このスライドフレーム202上には、吸引キャップ31、ワイパ部材33、ワイパクリーナ36を含む空吐出受け34及びワイパクリーナ35と、吸引キャップ31に接続された吸引手段であるチュービングポンプからなる吸引ポンプ37などが搭載され、吸引ポンプ37の可撓性チューブからなる排出チューブ38は装置本体側の図示しない廃液収容容器(廃液タンク)に接続されている。
【0029】
そして、スライドフレーム202は、維持フレーム201上に副走査方向に配設されたガイドレール203に沿って、吸引キャップ31が記録ヘッド4に対向しない図3に示す退避位置と、吸引キャップ31が記録ヘッド4に対向する(対向可能な)図4に示す対向位置との間で移動される。なお、吸引キャップ31はキャップホルダに保持されて進退機構によって進退(この例では上下動)され、ワイパ部材33はワイパホルダに保持されて進退機構によって進退(この例では昇降)される。
【0030】
また、維持フレーム201上には、3個の保湿キャップ32が搭載されている。保湿キャップ32はキャップホルダに保持されて進退機構によって進退(この例では上下動)される。
【0031】
スライドフレーム202の移動及び保湿キャップ32の進退動(昇降動作)は、モータ210の正逆転及び二つの一方向クラッチを用いた駆動の切替で行うようにしている。ここでは、スライドフレーム202の移動及びキャップ32の昇降動作は、それぞれ偏芯カム211a、211bと、アーム212a、212を用いて、回転運動を水平運動に変換している。
【0032】
また、吸引キャップ31の進退(この例では昇降)と吸引ポンプ37の駆動もモータ220の正逆転及び一方向クラッチを用いた駆動の切替で行うようにしている。
【0033】
したがって、記録ヘッド4の回復動作を行うときには、回復動作を行う記録ヘッド4を主走査方向に吸引キャップ31によるキャッピングが可能な位置(対向位置)に移動させるとともに、スライドフレーム202を退避位置から記録ヘッド34に対向する対向位置に移動させた後、吸引キャップ31を上昇させて記録ヘッド4のノズル面をキャッピングする。
【0034】
そして、スライドフレーム202には、排出チューブ38が巻回された巻取り手段230が回転自在に設けられ、スライドフレーム202の移動に応じて巻取り手段230の巻取り量が変化するようにしている。
【0035】
次に、巻取り手段の詳細について図5を参照して説明する。なお、図5は同巻取り手段の説明に供する正面説明図である。
前述したように、維持フレーム201にガイドレール203が副走査方向に配設され、スライドフレーム202がガイドレール203に摺動自在に係合して、スライドフレーム202が維持フレーム201に対してスライド移動する。スライドフレーム202の駆動(移動)は、モータ210の回転運動を偏芯カム211aとアーム(レバー)212aで直線往復移動に変換して行っているが、ラックアンドピニオンとセンサによるモータ回転切替制御によって往復移動させるようにすることもできる。
【0036】
スライドフレーム202には、チューブ巻取り手段230を構成する巻取り部材231の一端部がスナップフィット232により回転自在に装着されている。この巻取り部材231には他端部には、維持フレーム201に副走査方向に配設されたラックギア233に噛み合うピニオンギア234が設けられている。これにとり、スライドフレーム202が維持フレーム201に対して往復移動するときに連動して巻取り部材231が回転する。
【0037】
巻取り部材231は、軸方向にテーパ形状であるテーパ形状部241の外周面に螺旋状の仕切り部242が形成されている。そして、吸引ポンプ37の出口から伸びている可撓性チューブである排出チューブ38が螺旋状仕切り部242に沿ってテーパ形状部241の外周面に巻かれている。
【0038】
さらに、巻取り手段230には巻取り部材231の巻かれている排出チューブ38の外側に弾性部材244が排出チューブ38の外周に沿って巻かれ、排出チューブ38を内側に押し付けるよう付勢している。
【0039】
次に、このように構成した巻取り手段によるスライド時のチューブ弛みの吸収作用について図6も参照して説明する。
まず、図8(a)はスライドフレーム202が退避位置にあるときの巻取り状態を、図8(b)はスライドフレーム202が対向位置に移動したときの巻取り状態をそれぞれ示している。スライドフレーム202に退避位置から対向位置に距離(スライド量)ΔLだけ移動する。このとき、スライド量による排出チューブ38の撓み分ΔLが、スライド前後の巻取り部材231の巻き取り径D1及びD2に対して、略ΔL=πD2−πD1の関係となることで、排出チューブ38の弛みを吸収している。
【0040】
さらに、弾性部材244によって排出チューブ38が内側に付勢されることにより、巻取り部材231が排出チューブ38を緩める方向に回転しても、排出チューブ38が螺旋状仕切り242に案内されてテーパ部241の外周形状に沿って均一に緩むこととなり、弛みが一箇所に集中して、排出チューブ38に座屈などの不具合が生じることを確実に防ぐことができる。
【0041】
次に、本発明の第2実施形態について図7を参照して説明する。なお、図7は同実施形態の説明に供する正面説明図である。
本実施形態では、スライドフレーム202に、外周面にねじ切りがなされた軸部材251を主走査方向に延設され、この軸部材251に同じくねじ切りされた穴部を有する巻取り部材231が支持されている。
【0042】
このように構成することで、スライドフレーム202がスライド移動し、巻取り部材231が排出チューブ38の巻取り及び緩み方向に回転するとき、巻取り部材231がスラスト方向(回転軸の軸方向)に移動し、排出チューブ38の巻き径が変化する際のスラスト方向の移動量が相殺される。
【0043】
これにより、スライドフレーム202のスライド前後でのスラスト方向のチューブ出口及び入口位置のズレを抑えることができ、より安定して排出チューブの座屈やたわみを防止できる。
【0044】
次に、本発明の第3実施形態について図8を参照して説明する。なお、図8は同実施形態の巻取り手段の説明に供する正断面説明図である。
本実施形態では、巻取り部材231の外周面と排出チューブ38の間に摩擦係数の低いシート部材261を挟んでいる。
【0045】
このように構成することで、巻取り部材231が回転するときに、排出チューブ38がシート材261と一緒に螺旋状仕切り部242に沿って移動することができ、巻取り部材231の回転時のトルクを低減することができ、安定した巻取りを行うことができると共に、耐久性が向上する。
【0046】
なお、上記実施形態では本発明をシリアル型画像形成装置に適用した例で説明したが、ライン型画像形成装置にも同様に適用できる。
【符号の説明】
【0047】
1 ガイドロッド
3 キャリッジ
4、4k、4c、4m、4y 記録ヘッド
5 主走査モータ
16 副走査モータ
20 維持回復機構
31 吸引キャップ
32 保湿キャップ
33 ワイパ部材
34 空吐出受け
37 吸引ポンプ
38 排出チューブ
201 維持フレーム
202 スライドフレーム
203 ガイドレール
230 巻取り手段
231 巻取り部材
241 テーパ部
242 螺旋状仕切り部
244 弾性部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドの状態を維持回復する維持回復機構と、を備え、
前記維持回復機構は、少なくとも、
前記記録ヘッドのノズル面をキャッピングする吸引キャップと、
前記吸引キャップで前記ノズル面をキャッピングした状態で形成される密閉空間を吸引する吸引手段と、を備え、
前記吸引手段は可撓性チューブを介して装置本体の廃液収容手段に接続され、
前記吸引キャップと前記吸引手段はスライド部材に搭載され、
前記スライド部材は、前記吸引キャップが前記記録ヘッドに対向しない退避位置と、前記吸引キャップが前記記録ヘッドに対向する対向位置との間で往復移動可能に配設され、
前記スライド部材には、前記チューブが巻回された巻取り部材が回転自在に設けられている
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記巻取り部材は軸方向にテーパ形状であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記巻き取り部材の外周面には螺旋状に仕切り部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記巻取り部材の外周面に向けて前記チューブを付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記巻取り部材は前記スライド部材に前記巻取り部材の軸方向に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記巻取り部材と前記チューブとの間には摩擦を低減する部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−192619(P2012−192619A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58160(P2011−58160)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】