説明

画像形成装置

【課題】転写ニップにおいて記録体が搬送方向下流側に引っ張られるのを抑制し、転写ニップ−定着ニップ間で、記録体記録体幅方向一方側と他方側とで記録体の撓み量が異なった場合でも、ガイド部材の記録体幅方向一方側および他方側を撓み量に応じた最適な位置に位置させることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】装置手前側に設けられた手前側撓み量検知センサ65の検知結果に基づいて、手前側ガイド板接離機構を制御して、ガイド部材の手前側を転写紙の撓み量に応じた最適な位置へ移動させる。また、装置奥側に設けられた奥側撓み量検知センサの検知結果に基づいて、奥側ガイド板接離機構62を制御して、ガイド部材の奥側を転写紙の撓み量に応じた最適な位置へ移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置として、感光体や中間転写体などのトナー像担持体上のトナー像を転写ニップで記録体たる転写紙を搬送しながら転写紙のおもて面に転写し、トナー像が転写された転写紙を定着ニップへ搬送して、定着ニップで転写紙を搬送しながら転写紙上のトナー像を転写紙に定着するものがある。定着ニップにおける転写紙搬送速度が、転写ニップにおける転写紙搬送速度よりも速いと、転写ニップにおいて転写紙が搬送方向下流側に引っ張られてしまい、画像に影響が出ることがあった。
【0003】
特許文献1には、定着ニップにおける転写紙搬送速度よりも、転写ニップにおける転写紙搬送速度を速くした画像形成装置が記載されている。これにより、転写ニップ−定着ニップ間で転写紙が撓み、転写ニップで転写紙が搬送方向下流側に引っ張られることがなくなり、画像に影響が出るのを抑制することができる。
【0004】
また、特許文献1では、転写ニップ−定着ニップ間での転写紙の撓み方向をコントロールするために、転写ニップ−定着ニップ間に配置された、転写紙の裏面に当接して転写紙を案内するガイド部材や転写紙の裏面に当接して転写紙を搬送する転写紙搬送部材を転写紙の先端が定着ニップに進入した後、転写紙の裏面から離間させる方向に移動させている。これにより、転写紙裏面側に隙間ができ、転写紙の裏面側に撓みの逃げ場できるので、転写紙を転写紙の裏面側に撓ませることができる。また、特許文献1では、転写紙の撓み量に応じて、ガイド部材や転写紙搬送部材の転写紙から離間する方向への移動量を調整している。これにより、過剰な調整を抑制することができ、ガイド部材を移動させるための駆動モータの駆動時間を短くすることができる。これにより、消費電力の削減等を図ることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、定着ニップにおける搬送速度が転写紙幅方向中央を基点にして一方側と他方側とで異なる場合があり、転写紙幅方向一方側と他方側とで転写ニップ−定着ニップ間の撓み量が異なる場合があった。転写紙幅方向一方側と他方側とで搬送速度が異なるのは、次のような理由が挙げられる。すなわち、定着ニップは、内部に発熱部材を備え、転写紙と連れ回りする定着ローラと、定着ローラに所定の加圧力で当接し回転駆動する加圧ローラとで構成されている。加圧ローラは、加圧手段により定着ローラ側へ押圧されているが、加圧手段の部品のばらつきで加圧ローラの定着ローラへの加圧力が転写紙幅方向一方側と他方側とで異なる場合がある。このように、加圧ローラの定着ローラへの加圧力が転写紙幅方向一方側と他方側とで異なると、定着ニップから加圧ローラの回転中心までの距離が、転写紙幅方向一方側と他方側とで異なる。その結果、定着ニップにおける転写紙搬送速度が他方側と一方側とで異なり、転写紙幅方向一方側と他方側とで転写ニップ−定着ニップ間の撓み量が異なるのである。
また、例えば、転写紙幅方向中央を基点に一方側と他方側とでトナー付着量が大きく異なる画像を連続印刷するなどした場合も、定着ニップにおける転写紙搬送速度が、転写紙幅方向一方側と他方側とで異なる。これは、奪われる熱量が一方側と他方側とで異なり、転写紙のトナー付着量が少ない側の温度が、転写紙のトナー付着量が多い側の温度よりも高くなる。その結果、温度が高い方の側の熱膨張量が、温度が低い方の側の熱膨張よりも多くなり、温度が高い方の側の転写紙搬送速度が、温度が低い方の側の転写紙搬送速度よりも速くなる。これにより、転写紙幅方向一方側と他方側とで転写紙の撓み量が異なるのである。
【0006】
特許文献1は、ガイド部材の転写紙幅方向全体を移動させるので、上述のように、一方側と他方側とで撓み量が異なると、ガイド部材の幅方向いずれか一方が、転写紙の撓み量に応じた最適な位置に位置させることができないという課題があった。ガイド部材の移動量を撓み量の少ない方に合わせると、撓み量が多い方側は、転写紙の裏面側の空間が十分に確保できなくなり、撓み方向をコントロールすることができなくなってしまう。その結果、撓み量が多い方の側が、転写紙がおもて面側に撓んで、転写紙のおもて面側が転写ニップ−定着ニップ間で転写紙のおもて面と対向する対向部材に接触して、トナー像を乱してしまう場合がある。また、ガイド部材の移動量を撓み量の多い方に合わせると、ガイド部材の撓み量の少ない方の側は、過剰な調整となってしまい、ガイド部材を移動させるための駆動モータの駆動時間が長くなり、消費電力の無駄が生じてしまう。
【0007】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、転写ニップにおいて記録体が搬送方向下流側に引っ張られるのを抑制し、転写ニップ−定着ニップ間で、記録体記録体幅方向一方側と他方側とで記録体の撓み量が異なった場合でも、ガイド部材の記録体幅方向一方側および他方側を撓み量に応じた最適な位置に位置させることができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、トナー像を担持するトナー像担持体と、上記トナー像担持体にトナー像を形成する画像形成手段と、上記トナー像担持体と対向して記録体を搬送しながら上記記録体上に上記トナー像担持体上のトナー像を転写する転写ニップを形成する転写部材と、上記転写ニップで転写された記録体上のトナー像を定着ニップで記録体を搬送しながら記録体に定着する定着装置と、上記転写ニップを通過した記録体のトナー像形成面とは反対側に当接して、該記録体を定着ニップへ案内するガイド部材とを有し、上記転写ニップにおける記録体搬送速度を上記定着ニップにおける記録体搬送速度よりも速くした画像形成装置において、上記ガイド部材の記録体幅方向一方側と他方側とを、互いに異なる位置に位置させることが可能な構成にしたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記ガイド部材の記録体幅方向一方側を、記録体に対して接離させる第1接離手段と、上記ガイド部材の記録体幅方向他方側を、記録体に対して接離させる第2接離手段と、転写ニップから定着ニップまでの間に配置され、記録体のトナー像形成面と対向し、記録体のトナー像形成面に当接するおそれがある記録体対向部材に設けられ、記録体幅方向の一方側の撓み量を検知する第1撓み量検知手段と、上記記録体対向部材に設けられ、記録体幅方向の他方側の撓み量を検知する第2撓み量検知手段と、上記第1撓み量検知手段の検知結果に基づいて、上記第1接離手段を制御し、上記第2撓み量検知手段の検知結果に基づいて、上記第2接離手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴する画像形成装置。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記制御手段は、非作像時には、ガイド部材の記録体幅方向一方側と他方側とを同じ位置に位置させるよう上記第1接離手段および上記第2接離手段を制御することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2または3の画像形成装置において、上記記録体の搬送方向先端が上記定着ニップに突入したことを検知する記録体検知手段を有し、上記制御手段は、上記記録体検知手段が、上記記録体の搬送方向先端が上記定着ニップに突入したことを検知してから、ガイド部材の接離制御を行うことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記記録体検知手段が、記録体の先端を検知してから、所定時間経過しても、記録体の後端を検知しないときは、記録体の搬送異常と判定することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ガイド部材の記録体幅方向一方側と他方側とを、互いに異なる位置に位置させることができるので、記録体幅方向一方側と他方側とで撓み量が異なっても、ガイド部材を、記録体幅方向一方側、他方側いずれも撓み量に応じた最適な位置に位置させることができる。これにより、一方側・他方側両方、転写ニップ−定着ニップ間での撓みをコントロールすることができる。また、過剰な調整を抑制することができ、ガイド部材を移動させるための駆動モータやソレノイドなどの駆動手段の駆動時間を必要最小限にすることができる。これにより、消費電力の無駄を抑制することができる。
さらに、本発明によれば、定着ニップにおける記録体搬送速度を転写ニップにおける記録体搬送速度よりも遅くするので、転写ニップにおいて、記録体が搬送方向下流側に引っ張られることがなくなり、転写ニップで画像が乱れるなどの不具合を抑制することができる。これにより、高品位な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す構成図
【図2】同画像形成装置の二次転写ニップ及びその周囲構成を示す拡大構成図。
【図3】通常時の転写ニップ−定着ニップ間での転写紙の搬送状態を説明する図。
【図4】通常時の転写ニップ−定着ニップ間での転写紙の搬送状態を説明する概略斜視図。
【図5】定着ニップの奥側と手前側とで速度差が生じときの転写ニップ−定着ニップ間での転写紙の搬送状態の一例を説明する概略斜視図。
【図6】図5に示した例における奥側の転写紙の搬送状態を説明する図。
【図7】奥側ガイド板接離機構を示す概略構成図。
【図8】ガイド部材の奥側を接離するための接離制御のフローチャート。
【図9】(a)は、ガイド部材を転写紙から離間させるよう制御したときの概略構成図であり、(b)は、ガイド部材を転写紙側に移動させるよう制御したときの概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を画像形成装置に適用した場合の実施形態について説明する。図1は、この画像形成装置の概略構成を示す構成図である。この画像形成装置の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(Bk)の各色のトナー像を形成するための画像ステーション15Y、15C、15M、15Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。各画像ステーション15Y、15C、15M、15Bkは、ドラム状の感光体20Y、20C、20M、20Bkにレーザ光を照射可能な潜像形成手段としての光学ユニット8を備えている。画像ステーション15の上方には、中間転写ベルト11を備えた転写手段たる中間転写ユニット10を備えている。また、中間転写ベルト11に転写されたトナー画像を転写紙2に定着する定着手段たる定着ユニット6を備えている。また、画像形成装置上部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(Bk)の各色のトナーを収容するトナーボトル9Y、9C、9M、9Bkが装填されている。
【0012】
各画像ステーション15Y、15C、15M、15Bkの構造は同一であるので、K色の画像ステーション15Bkについて説明する。Bk色の画像ステーション15Bkの内部構成を示す構成図である。画像ステーション15Bkは、潜像担持体たる感光体20Bk、感光体20Bkを所定の電位に帯電させる帯電手段たる帯電装置30Bk、感光体20Bkに形成された潜像を現像する現像手段たる現像装置50Bk、感光体20Bk上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置40Bkを備えている。また、画像ステーション15Bkは、必要に応じて、クリーニング装置40Bkを通過した感光体20Bkの表面を除電する除電手段を設けてもよい。また、クリーニング装置40Bkで除去したトナーを現像装置50Bkへ戻すリサイクル手段を設けてもよい。
【0013】
画像ステーション15Bkは、感光体20Bk、帯電装置30Bk、現像装置50Bk、クリーニング装置40Bkを一体に支持し、装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジとして構成されている。これによって、ユーザーはカートリッジ形態で感光体20Bk、現像装置50Bk、帯電装置30Bk、クリーニング装置40Bkを交換することができる。
【0014】
転写手段たる中間転写ユニット10は、図1に示すように、複数のローラに張架される中間転写ベルト11、感光体20Y、20C、20M、20Bkに形成されたトナー像を中間転写ベルト11上に転写する一次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkを備えている。これらの部品は、中間転写ベルトケース14によって一体に支持されている。また、中間転写ユニット10は、中間転写ベルト11上に転写されたトナー像を被転写体たる転写紙2に転写する二次転写ローラ5、転写紙2上に転写されなかった中間転写ベルト11上の転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置13を備えている。
【0015】
給紙カセット1内の記録体たる転写紙2は、給紙カセット1の近傍に配設された給紙ローラ3によって、トナー像担持体たる中間転写ベルト11と転写部材たる二次転写ローラ5との間の二次転写部へ搬送される。給紙ローラ3と二次転写ローラ5の間の転写紙搬送経路には、給紙された転写紙2の二次転写部への送り出しタイミングを図るレジストローラ対4が配置されている。
【0016】
定着手段たる定着ユニット6は、転写紙2上に転写されたトナー像に熱と圧を加えることで定着を行う。定着ユニット6における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。そして、定着を終えた転写紙2を排出ローラ対7により機外に排出する。定着ユニット6は、加圧ローラ6aと内部に発熱源を備えた定着ローラ6bとを備え、加圧ローラ6aが定着ローラ6bに当接して、定着ニップを形成している。定着ユニット6の構成は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、定着ローラ6bに替えて、定着ベルトでもよい。また、本画像形成装置では、転写紙2上トナーを加熱・加圧することで、定着しているが、これ以外の方法で転写紙2上トナー像を転写紙2に定着してもよい。
【0017】
次に、上記構成の画像形成装置において、カラー画像を得る画像形成工程(画像形成方法)について説明する。画像形成工程は、各感光体20Y、20C、20M、20Bk表面を所定電位に帯電する帯電工程、帯電した各感光体20Y、20C、20M、20Bk表面に画像データに基づいて露光し、各感光体20Y、20C、20M、20Bk表面に潜像を形成する潜像形成工程を有している。また、各現像装置50Y、50C、50M、50Bkの現像ローラから、各感光体20Y、20C、20M、20Bk上の潜像にトナーを供給して可視像化する現像工程を有している。そして、各感光体表面の可視像を転写紙2に転写する転写工程、転写紙2上の可視像を転写紙上に定着させる定着工程とを有している。以下、具体的に説明する。
【0018】
まず、各画像ステーション15Y、15C、15M、15Kにおいて、感光体20が帯電装置30によって一様に帯電される。その後、光学ユニット8により、画像情報に基づきレーザ光が走査露光されて感光体20表面に潜像が形成される。感光体20上の潜像は、現像装置50の現像ローラに担持された各色のトナーによって現像されてトナー像として可視像化される。感光体20上のトナー像は、各一次転写ローラ12の作用によって反時計回りに回転駆動される転写ベルト11上に順次重ねて転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト11上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト11の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。一次転写終了後の感光体20は、クリーニング装置40によってその表面がクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。
【0019】
一方、上記給紙カセット1内の転写紙2は、給紙カセット1の近傍に配設された給紙ローラ3によって搬送され、レジストローラ対4によって所定のタイミングで二次転写部に搬送される。そして、二次転写部において、中間転写ベルト11上に形成されたトナー画像が転写紙2に転写される。トナー画像が転写された転写紙2は、定着ユニット6を通過することで画像定着が行われ、排出ローラ7によって機外に排出される。感光体20と同様に、転写ベルト11上に残った転写残のトナーは、中間転写ベルト11に接触するベルトクリーニング装置13によってクリーニングされる。また、トナーボトル9に充填されているトナーは、必要性に応じて図示しない搬送経路によって各現像装置50に所定量補給される。
【0020】
次に、本プリンタの特徴的な構成について説明する。図2は、実施形態に係る画像形成装置の二次転写ニップ及びその周囲構成を示す拡大構成図である。
図に示すように、表面が無端移動し、中間転写ベルト11と対向して転写紙2上にトナー像を転写する二次転写ニップである転写ニップNtを形成する二次転写ローラ5を有している。二次転写ローラ5は二次転写加圧スプリング56により、対向ローラ51側に加圧されている。中間転写ベルト11は、図中矢印Aの方向に回転する。また、転写ニップNtでトナー像を転写された記録体である転写紙2にトナー像を定着ニップNfで定着する定着ユニット6を有する。また、転写ニップNtを通過した転写紙2の裏面と接触して、搬送方向が定着ニップNfに向かうようにガイドするガイド部材63を有する。
【0021】
ガイド部材63の二次転写ローラ側の端部に設けられた取り付け部54は、二次転写ローラ5の軸55に回転自在に取り付けられている。ガイド部材63の転写紙2をガイドするためのガイド面には、シート部材63aが、例えば両面テープなどにより貼り付けられている。このシート部材63aは、例えば、転写紙2と摩擦帯電したときに、二次転写バイアスの極性、すなわち、転写紙上のトナーの帯電極性と逆極性に転写紙を帯電させる材質で構成する。これにより、転写紙が定着ニップNfへ移動する間にシート部材63aとの摩擦帯電によって転写紙2のトナーの帯電極性と逆極性の電荷が増加し、転写紙上のトナー保持機能を向上させることができる。その結果、定着ニップ進入時に定着ローラ6bにトナーが飛散することが抑制され、前方チリを抑制することができる。
【0022】
本実施形態においては、転写ニップNtにおける転写紙2の搬送速度を、定着ニップNfにおける転写紙2の搬送速度よりも速くしている。これにより、転写ニップ−定着ニップ間で、図3に示すように転写紙2が撓んだ状態で搬送されることになり、転写ニップNtにおいて、転写紙2が搬送方向へ引っ張れることが抑制され、画像の乱れを抑制することができる。
【0023】
転写ニップNtと定着ニップNfとの速度差が所定の関係のときは、図3、図4にしめすように、転写紙搬送経路近傍に転写紙2のおもて面(トナー像形成面)と対向する部材がない領域(図3のまるで囲ったBの領域)で転写紙2が、おもて面側に向けて撓んでいる。そのため、転写紙2のおもて面側はどこにも触れることなく、定着ニップNfへ搬送される。
【0024】
また、定着ニップNfにおいては、転写紙幅方向に温度偏差が生じるなどして、定着ニップNfにおける転写紙搬送速度が一方側と他方側とで異なる場合がある。例えば、転写紙幅方向一方側にトナー像が形成された転写紙2を連続印刷した場合に、転写紙2の一方側と他方側とで温度差が生じる。また、幅方向一方を基準にして搬送する装置においては、用紙幅の短い用紙を連続印刷した後は、幅方向一方側が他方側に比べて温度が低くなる。このように幅方向一方側の温度と他方側の温度とに差が生じると、駆動モータにより回転駆動する加圧ローラ6aの熱膨張量が一方側と他方側とで異なる。その結果、定着ニップNfから加圧ローラ6aの回転中心までの距離が、一方側と他方側とで異なり、定着ニップNfにおける転写紙搬送速度が一方側と他方側とで異なるのである。
また、加圧ローラ6aの両端に設けられた不図示の回転軸は、それぞれ加圧手段たる不図示の加圧スプリングによって定着ローラ6b側へ加圧されている。しかし、加圧スプリングの部品のばらつきなどにより、一方側の加圧力と他方側の加圧力に差が生じる場合がある。加圧力に差が生じる結果、定着ニップNfから加圧ローラ6aまでの距離が、一方側と他方側とで異なり、定着ニップNfにおける転写紙搬送速度が一方側と他方側とで異なるのである。
【0025】
図5は、定着ニップNfにおける奥側の転写紙搬送速度V2が、手前側の転写紙搬送速度V1よりも遅くなったときの転写紙2の撓みについて説明する斜視図である。
先の図4に示すように、定着ニップNfにおける奥側の転写紙搬送速度V2と、手前側の転写紙搬送速度V1とが同じ狙いの搬送速度で転写紙2を搬送しているときは、狙いの位置に転写紙搬送方向と直交する方向に転写紙のおもて面側に湾曲した撓みができる。
一方、図5に示すように、定着ニップNfにおける奥側の転写紙搬送速度V2と、手前側の転写紙搬送速度V1とが異なると、上記撓みが転写紙搬送方向と直交する方向に対して傾斜してしまい、いずれか一方の撓みの位置(図5では、奥側)が定着ニップNf側に寄って、狙いの領域(図3におけるBの領域)からずれてしまう。このように、撓みの位置が、狙いの領域よりも定着ニップ側に寄ってしまうと、図6に示すように、転写紙搬送経路近傍に配置された転写紙2のおもて面(トナー像形成面)と対向する対向部材(図6に示す図では、受け面64)に当接してしまうおそれがある。このように、転写紙2のおもて面が、部材と当接してしまうと、転写紙2のおもて面に形成したトナー像が乱れてしまい、画質が低下するという不具合が発生してしまう。
【0026】
そこで、特許文献1に記載の画像形成装置のように、転写紙2の先端が定着ニップNfに進入したら、ガイド部材63全体を転写紙2から大きく離間させることも考えられる。このように、離間させることにより、転写紙2の裏面側にスペースができ、転写紙2を裏面側に撓ませることができ、転写紙がおもて面側に撓むのを抑制することができる。その結果、転写紙のおもて面が、転写ニップ−定着ニップ間に配置され、転写紙のおもて面に対向する部材(本実施形態では受け面64)に当接するのを抑制することができる。しかしながら、転写紙をおもて面側に撓ませないようにするには、ガイド部材63全体を転写紙2から大きく離間させる必要があり、装置内においてガイド部材63が動けるためのスペースを多く確保する必要がある。また、ガイド部材63の移動量が多くなるので、消費電力が多くなるという問題がある。
【0027】
そこで、本実施形態においては、転写紙がおもて面側に撓んでも、転写紙2のおもて面が、転写ニップ−定着ニップ間に配置された部材と当接しないようにした。以下に、具体的説明する。
【0028】
先の図2に示すように、ガイド部材63の定着装置側は、圧縮スプリング58により転写紙搬送経路側に押圧されており、ガイド部材63の幅方向両端に設けられた突き当て突起63bが、定着ユニット6に設けられた受け面64に当接している。また、この受け面64の手前側と奥側には、撓み量検知手段としての撓み量検知センサ65がそれぞれ設けられている。撓み量検知センサ65としては、レーザー変位計を用いることができる。レーザー変位計と転写紙2との距離を測定することで、受け面64と対向する箇所の転写紙2の撓み量を測定することができる。すなわち、レーザー変位計と転写紙2との距離が近いほど、転写紙2のおもて面側の撓み量が大きいと測定することができる。
【0029】
図7は、奥側ガイド板接離機構を示す概略構成図である。
図7に示すように、第1接離手段たる奥側ガイド板接離機構は、ガイド部材63の奥側の端部の定着ニップ側に当接する奥側カム62と、奥側カム62を駆動させる駆動源たる奥側モータ66とを有している。奥側モータ66には、制御手段としての制御部67が接続されている。また、図示していなが、ガイド部材63の手前側の端部には、奥側ガイド板接離機構と同様な構成の第2接離手段たる手前側ガイド板接離機構を有している。すなわち、手前側ガイド板接離機構は、ガイド部材63の手前側の端部の定着ニップ側に当接する不図示の手前側カムと、手前側カムを駆動させる不図示の手前側モータとを有している。
【0030】
また、ガイド部材63は、ある程度弾性変形可能な部材で構成されている。
【0031】
制御部67は、手前側に設けられた撓み量検知センサ65の検知結果に基づいて、不図示の手前側カムの回転角度を制御することで、ガイド部材63の手前側を、転写紙2の手前側の撓み量に応じた調整を行っている。また、奥側に設けられた撓み量検知センサ65の検知結果に基づいて、奥側カム62の回転角度を制御することで、ガイド部材63の奥側を、転写紙2の奥側の撓み量に応じた調整を行っている。
【0032】
図8は、ガイド部材63の奥側を接離するための接離制御のフローチャートである。
定着ニップNf近傍に設けられた記録体検知手段たる不図示の転写紙検知センサが、転写紙2の先端を検知したら、接離制御をスタートさせる。制御部67は、奥側の撓み量検知センサ65が配置された箇所における転写紙2の撓み量が閾値以上か否かを監視する(S1)。撓み量が閾値以上のとき(S1のYES)は、転写紙2の奥側のおもて側に撓んだ部分が、撓み量検知センサ65が配置された箇所(受け面64が配置された箇所)にあり、転写紙2の奥側のおもて面が、受け面64に当接するおそれがある。よって、この場合は、制御部67は、ガイド部材63の奥側を、転写紙2から離間させる離間動作を行う(S2)。具体的には、奥側駆動モータ66を駆動して、奥側カム62を回転させる。奥側カム62を回転させると、ガイド部材63の奥側端部の定着ニップ側が奥側カム62により転写紙2から離間する方向に押される。これにより、圧縮スプリング58の加圧力に抗し、二次転写ローラ5の軸55を支点してガイド部材63の奥側の定着ニップNf側が、転写紙から離間する方向へ移動する。その結果、奥側の転写紙裏側にスペースができる。よって、例えば、図6に示すように、ガイド部材63と当接していた転写紙の裏面側に撓んでいた部分の撓み量が多くなり、転写紙2のおもて面側の撓み量が少なくなる。その結果、転写紙2の奥側のおもて面が、奥側の撓み量検知センサ65から離間し、転写紙2の奥側のおもて面が受け面64と接触するのを防止することができる。そして、不図示の転写紙検知センサが、転写紙の後端を検知して、転写紙2の後端が定着ニップに進入したことを検知したら(S3のYES)、制御部67は、奥側駆動モータを駆動して、奥側カム62を回転させ、ガイド部材63の奥側を、初期位置に移動させる(S6)。
一方、定着ニップNf近傍に設けられた不図示の転写紙検知センサが転写紙の先端を検知してから所定時間経過しても、不図示の転写紙検知センサが転写紙の後端を抜けたことを検知しない場合(S4のYES)は、搬送不良が生じた判断して、搬送を停止し(S5)、ガイド部材63の奥側を、初期位置に移動させる(S6)。
【0033】
ガイド部材63の手前側においても、図8と同様な制御を行って、ガイド部材手前側の接離制御を行う。すなわち、手前側の撓み量検知センサで転写紙手前側の撓み量を検知する。そして、転写紙手前側の撓み量が、閾値以上のときは、受け面64に転写紙2の手前側のおもて面が当接するおそれがあるので、ガイド部材63の手前側を転写紙から離間させるような制御を行う。これにより、転写紙2の手前側のおもて面が、受け面64と接触するのを抑制することができ、転写紙2の手前側に形成されたトナー像が乱れるのを抑制することができる。また、転写紙2の後端が、定着ニップNfに進入した後は、ガイド部材63を初期位置に戻すことにより、非作像時には、ガイド部材63の奥側と手前側とは、初期位置に位置させることができる。これにより、ガイド部材63が捩れた状態で長期間放置されることを防止することができ、ガイド部材63の塑性変形を防止することができる。
【0034】
このように、本実施形態においては、転写紙2のおもて面が接触するおそれのある対向部材(本実施形態においては、受け面64)に撓み量検知センサ65を設けて、転写紙2のおもて面側の撓み量が閾値以上となって、転写紙2のおもて面が受け面64に閾値以上近づいたら、ガイド部材63を離間させる制御を行うことで、転写紙2のおもて面を受け面64から遠ざけることができる。これにより、転写紙2がおもて面側に撓んでも、転写紙2のおもて面が受け面64に当接するのを抑制することができる。その結果、特許文献1に記載の画像形成装置のように、転写紙をおもて面側に撓ませないようにすることで、転写ニップ−定着ニップ間の転写紙2のおもて面と対向する対向部材に転写紙のおもて面を接触させないようにするものに比べて、ガイド部材63の移動量を少なくすることができる。よって、特許文献1に記載の画像形成装置に比べて、ガイド部材が移動するスペースを狭めることができる。その結果、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0035】
また、ガイド部材63の奥側と手前側とでそれぞれ独立してガイド部材63の離間動作を行うことで、例えば、先の図5に示したように、手前側は、転写紙のおもて面側の撓みが狙い位置で撓んでいるとき、手前側は離間動作を行わず、ガイド部材63の奥側のみを離間させる離間動作を行うことで、ガイド部材63の移動を必要最小限に留めることができる。これにより、無駄な電力消費を抑制することができる。
【0036】
また、上記のガイド部材63の離間制御は、転写紙2の先端が定着ニップNfに進入した後に行っているので、ガイド部材63で転写紙2の先端を定着ニップNfへ案内することができ、転写紙2の先端を良好に定着ニップNfへ進入させることができる。
【0037】
また、例えば、カムの初期位置を図7に示す位置に設定し、奥側撓み量検知センサで転写紙奥側の撓み量検知し、手前側撓み量検知センサで転写紙手前側の撓み量を検知する。そして、撓み量が多い方の側は、図9(a)に示すように、ガイド部材63を転写紙2から離間させるよう制御し、撓み量が少ない側は、図9(b)に示すように、ガイド部材63を転写紙側に移動させるよう制御してもよい。このように制御することで、転写紙2のおもて面側の撓みの箇所を、先の図3に示した領域Bにシフトさせることができる。
【0038】
また、本実施形態においては、カム機構を用いて、ガイド部材63を接離させているが、例えば、ソレノイドを用いて、ガイド部材63を転写紙から離間する側に押し込むことで、ガイド部材63を転写紙から離間する方向へ移動させてもよい。
【0039】
以上、本実施形態の画像形成装置によれば、トナー像を担持するトナー像担持体たる中間転写ベルト11と、中間転写ベルト11にトナー像を形成する画像形成手段(各画像ステーション15Y、15C、15M、15Bk、光学ユニット8、一次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkなどで構成)と、中間転写ベルト11と対向して記録体たる転写紙2を搬送しながら転写紙2上に中間転写ベルト11上のトナー像を転写する転写ニップを形成する転写部材たる二次転写ローラ5と、転写ニップで転写された転写紙上のトナー像を定着ニップで転写紙2を搬送しながら転写紙2に定着する定着装置たる定着ユニット6と、転写ニップを通過した転写紙のトナー像形成面とは反対側に当接して、転写紙を定着ニップへ案内するガイド部材63とを有し、転写ニップにおける転写紙搬送速度を上記定着ニップにおける転写紙搬送速度よりも速くしている。これにより、定着ニップにおける記録体搬送速度を転写ニップにおける記録体搬送速度よりも遅くするので、転写ニップにおいて、記録体が搬送方向下流側に引っ張られることがなくなり、転写ニップで画像が乱れるなどの不具合を抑制することができる。これにより、高品位な画像を得ることができる。
また、本実施形態の画像形成装置によれば、ガイド部材63は、転写紙幅方向一方側と他方側とを互いに異なる位置に位置できるよう構成している。これにより、転写紙幅方向一方側と他方側とで撓み量がことなっても、それぞれ撓み量に応じた最適な位置にガイド部材を位置させることができる。その結果、過剰な調整を抑制することができ、消費電力の無駄を抑制することができる
【0040】
また、上記ガイド部材63の転写紙幅方向一方側を、転写紙に対して接離させる第1接離手段たる奥側ガイド板接離機構と、ガイド部材63の転写紙幅方向他方側を、転写紙に対して接離させる第2接離手段たる手前側ガイド板接離機構と、転写ニップから定着ニップまでの間に配置され、記録体のトナー像形成面と対向し、記録体のトナー像形成面に当接するおそれがある部材である受け面64に設けられ、記録体幅方向の一方側の撓み量を検知する第1撓み量検知手段たる奥側撓み量検知センサと、受け面64に設けられ、転写紙幅方向の他方側の撓み量を検知する第2撓み量検知手段たる手前側撓み量検知センサとを備えている。そして、制御手段たる制御部は、奥側撓み量検知センサの検知結果に基づいて、転写紙幅方向一方側のガイド部材を離間する方向へ移動させるよう制御し、上記手前側撓み量検知センサの検知結果に基づいて、転写紙幅方向他方側のガイド部材63を離間する方向へ移動させるよう制御する。これにより、転写紙がおもて面側に撓んでも、転写紙のおもて面が、受け面64と当接するのを防止することができる。これにより、画像の乱れを抑制することができ、高品位な画像を得ることができる。また、転写紙をおもて面側に撓ませないようにガイド部材を転写紙から離間させるものに比べて、ガイド部材の移動量を少なくすることができ、消費電力を抑えることができる。また、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0041】
また制御部は、非作像時には、ガイド部材の定着ニップ側における記録体幅方向一方側と他方側とを同じ位置に位置させるよう制御するので、ガイド部材が長期間捩れた状態で放置されるのを防止することができ、ガイド部材の塑性変形を抑制することができる。
【0042】
また、転写紙の搬送方向先端が定着ニップに突入したことを検知する記録体検知手段たる転写紙検知センサを有し、制御部は、上記転写紙検知センサが、転写紙の搬送方向先端が定着ニップに突入したことを検知してから、ガイド部材の離間制御を行う。これにより、転写紙の先端をガイド部材で定着ニップに案内することができ、スムーズに転写紙の先端を定着ニップに進入させることができる。
【0043】
また、転写紙検知センサが、転写紙の先端を検知してから、所定時間経過しても、転写紙の後端を検知しないときは、転写紙の搬送異常と判定することで、転写紙詞先端検知センサを用いて、ジャム検知を行うことができ、転写紙検知センサとは別に、ジャム検知用のセンサを用いる場合に比べて、装置のコストダウンを図ることができる。
【符号の説明】
【0044】
2:転写紙
5:二次転写ローラ
6:定着ユニット
6a:加圧ローラ
6b:定着ローラ
8:光学ユニット
11:中間転写ベルト
12:一次転写ローラ
15:画像ステーション
51:対向ローラ
54:取り付け部
56:二次転写加圧スプリング
58:圧縮スプリング
62:奥側カム
63:ガイド部材
63a:シート部材
63b:突き当て突起
64:受け面
65:撓み量検知センサ
66:奥側モータ
67:制御部
Nf:定着ニップ
Nt:転写ニップ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0045】
【特許文献1】特許3617269号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を担持するトナー像担持体と、
上記トナー像担持体にトナー像を形成する画像形成手段と、
上記トナー像担持体と対向して記録体を搬送しながら上記記録体上に上記トナー像担持体上のトナー像を転写する転写ニップを形成する転写部材と、
上記転写ニップで転写された記録体上のトナー像を定着ニップで記録体を搬送しながら記録体に定着する定着装置と、
上記転写ニップを通過した記録体のトナー像形成面とは反対側に当接して、該記録体を定着ニップへ案内するガイド部材とを有し、
上記転写ニップにおける記録体搬送速度を上記定着ニップにおける記録体搬送速度よりも速くした画像形成装置において、
上記ガイド部材の記録体幅方向一方側と他方側とを、互いに異なる位置に位置させることが可能な構成にしたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
請求項1の画像形成装置において、
上記ガイド部材の記録体幅方向一方側を、記録体に対して接離させる第1接離手段と、
上記ガイド部材の記録体幅方向他方側を、記録体に対して接離させる第2接離手段と、
転写ニップから定着ニップまでの間に配置され、記録体のトナー像形成面と対向し、記録体のトナー像形成面に当接するおそれがある記録体対向部材に設けられ、記録体幅方向の一方側の撓み量を検知する第1撓み量検知手段と、
上記記録体対向部材に設けられ、記録体幅方向の他方側の撓み量を検知する第2撓み量検知手段と、
上記第1撓み量検知手段の検知結果に基づいて、上記第1接離手段を制御し、上記第2撓み量検知手段の検知結果に基づいて、上記第2接離手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴する画像形成装置。
【請求項3】
請求項2の画像形成装置において、
上記制御手段は、非作像時には、ガイド部材の記録体幅方向一方側と他方側とを同じ位置に位置させるよう上記第1接離手段および上記第2接離手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項2または3の画像形成装置において、
上記記録体の搬送方向先端が上記定着ニップに突入したことを検知する記録体検知手段を有し、
上記制御手段は、上記記録体検知手段が、上記記録体の搬送方向先端が上記定着ニップに突入したことを検知してから、ガイド部材の接離制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項4の画像形成装置において、
上記記録体検知手段が、記録体の先端を検知してから、所定時間経過しても、記録体の後端を検知しないときは、記録体の搬送異常と判定することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−93651(P2012−93651A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242727(P2010−242727)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】