画像形成装置
【課題】ダイレクトプリントを行う際に、先に受け付けられた印刷データの印刷処理が完了するまで、可搬記憶媒体等を画像形成装置に接続したまま待機しなければならないことを防止する。
【解決手段】ジョブ制御部122は、インターフェース部に可搬記憶媒体が接続された後に、実行中のジョブが印刷を行うものであるか否かを判断し、実行中のジョブが印刷を行うものではないと判断した場合には、印刷制御部124に、インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせ、実行中のジョブが印刷を行うものであると判断した場合には、印刷制御部124に、インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせない。
【解決手段】ジョブ制御部122は、インターフェース部に可搬記憶媒体が接続された後に、実行中のジョブが印刷を行うものであるか否かを判断し、実行中のジョブが印刷を行うものではないと判断した場合には、印刷制御部124に、インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせ、実行中のジョブが印刷を行うものであると判断した場合には、印刷制御部124に、インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パソコン又はネットワーク等を使わずに、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びデジタルカメラ等(以下、可搬記憶媒体等という)を画像形成装置に直接接続し、画像形成装置が、可搬記憶媒体等に記憶されている印刷対象データを直接読み出して、この印刷対象データに基づいて、画像を印刷するダイレクトプリント(直接印刷)という技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−76402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、画像形成装置は、可搬記憶媒体等以外にも、パソコンから、又は、ネットワークを介して、印刷データを受け付けることができるように構成されており、画像形成装置は、受け付けた順番に印刷データを処理する。このため、画像形成装置の利用者が、可搬記憶媒体等を画像形成装置に接続して、オペレータパネル等からダイレクトプリントを開始する指示の入力を行っても、画像形成装置が既に他の印刷データを受け付けている場合には、この利用者は、先に受け付けられた印刷データの印刷処理が完了するまで、可搬記憶媒体等を画像形成装置に接続したまま待機しなければならなかった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ダイレクトプリントを行う際に、先に受け付けられた印刷データの印刷処理が完了するまで、可搬記憶媒体等を画像形成装置に接続したまま待機しなければならないことを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る画像形成装置は、画像を印刷する印刷部と、可搬記憶媒体から印刷データを読み込むインターフェース部と、前記印刷データを画像データに変換する変換処理、及び、前記印刷部を制御して前記画像データに基づく画像を印刷させる印刷処理を行う印刷制御部と、実行中のジョブを管理するジョブ制御部と、を備える画像形成装置であって、前記ジョブ制御部は、前記インターフェース部に可搬記憶媒体が接続された後に、前記実行中のジョブが印刷を行うものであるか否かを判断し、前記実行中のジョブが印刷を行うものではないと判断した場合には、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせ、前記実行中のジョブが印刷を行うものであると判断した場合には、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ダイレクトプリントを行う際に、先に受け付けられた印刷データの印刷処理が完了するまで、可搬記憶媒体等を画像形成装置に接続したまま待機しなければならないことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1に係る複合機の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】実施の形態1において、制御プログラムをCPUが実行することにより実現される制御部を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1におけるジョブ管理情報の一例を示す概略図である。
【図4】実施の形態1における対応表情報の一例を示す概略図である。
【図5】実施の形態1に係る複合機が、ダイレクトプリント機能により、USBメモリに格納されている印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2に係る複合機の構成を概略的に示すブロック図である。
【図7】実施の形態2におけるダイレクトプリント管理情報の一例を示す概略図である。
【図8】実施の形態2において、制御プログラムをCPUが実行することにより実現される制御部を示すブロック図である。
【図9】実施の形態2に係る複合機が、ダイレクトプリント機能により、USBメモリに格納されている印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態2において、スプールされた印刷データを画像データに変換する処理を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態2において、USBI/F制御部が、USBI/FにUSBメモリが装着されたことを検知した場合の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る複合機100の構成を概略的に示すブロック図である。複合機100は、USBメモリ130を接続することができるように構成されている。複合機100は、印刷、ファクシミリ及びコピーといった基本機能に加えて、ダイレクトプリント機能を有する画像形成装置である。
【0010】
図1に示すように、複合機100は、共通バス101と、CPU(Central Processing Unit)102と、RAM(Random Access Memory)103と、ROM(Read Only Memory)104と、ネットワークインターフェース(以下、ネットワークI/Fという)105と、USBインターフェース(以下、USBI/Fという)106と、オペレータパネル108と、プリントユニット109と、スキャナユニット110と、Faxユニット111とを備える。
【0011】
CPU102は、マイクロプロセッサ等から構成され、ROM104に格納された制御プログラムCP1を実行することにより、複合機100全体の制御を行う。
【0012】
RAM103は、CPU101の主メモリであって、制御プログラムCP1、及び、制御プログラムCP1の実行に必要な情報を一時的に記憶する。
ROM104は、複合機100全体の制御を行うための制御プログラムCP1を記憶する。
ここで、RAM103及びROM104は、複合機100において必要な情報を記憶する記憶部である。
【0013】
ネットワークI/F105は、ネットワークに接続して、印刷データその他のデータを送受信するための通信部である。
【0014】
USBI/F106は、複合機100にUSB規格のデバイスを接続するためのインターフェース部である。本実施の形態においては、ダイレクトプリント機能の実行時に使用するUSBメモリ130は、このUSBI/F106に接続される。
なお、USBメモリ130は、USBI/F106に接続されて利用される、フラッシュメモリを内蔵した、複合機100と着脱可能な可搬記憶媒体である。なお、本実施の形態において、ダイレクトプリント機能のアクセス先のデバイスをUSBメモリ130として説明するが、アクセス先デバイスは、USBメモリ130に限定されるものではなく、SDカード、ハードディスクドライブ又はデジタルカメラ等であってもよい。
【0015】
オペレータパネル108は、複合機100の動作状況等を利用者に通知するための表示部と、利用者から複合機100を操作するための指示の入力を受け付ける入力部と、により構成される。利用者は、ダイレクトプリント実行時も、このオペレータパネル108を操作し、USBメモリ130に格納されている印刷対象のファイルを選択したり、印刷サイズ等の印刷設定を行ったりする。オペレータパネル108は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)パネル及びスイッチの組み合わせにより、又は、タッチ式の液晶パネル等により実現することができるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
プリントユニット109は、紙等の印刷媒体に印刷を実行する印刷部である。例えば、プリントユニット109には、ローラ、帯電装置、露光装置及び現像装置等が含まれる。
【0017】
スキャナユニット110は、所定の設置位置に設置された原稿に光を当て、その反射光をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像装置で読み取ることで、その画像を読み取るスキャナ部である。
【0018】
Faxユニット111は、公衆交換電話網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)等を介して、ファクシミリ通信を実行するファクシミリ部である。Faxユニット111には、例えば、NCU(Network Control Unit)及びモデム等が含まれる。
【0019】
図2は、ROM104に格納されている制御プログラムCP1をCPU102が実行することにより実現される制御部120を示すブロック図である。図示するように、制御部120は、パネル制御部121と、ジョブ制御部122と、通信制御部123と、印刷制御部124と、スキャナ制御部125と、Fax制御部126と、USBI/F制御部127とを備える。
【0020】
パネル制御部121は、オペレータパネル108を制御する。例えば、パネル制御部121は、オペレータパネル108にメッセージを出力する。また、パネル制御部121は、オペレータパネル108を介して操作の入力を検知して、検知された内容に応じて、必要な通知を他の制御部に行う。
【0021】
ジョブ制御部122は、複合機100の利用者からジョブを受け付け、複合機100で行われるジョブを管理する。例えば、ジョブ制御部122は、複合機100にて現在実行中のジョブが何個で、どのような種別のジョブが実行中であるかを常に管理する。
【0022】
図3は、ジョブ制御部122が、複合機100で実行中のジョブを管理する際に使用するジョブ管理情報JCDの一例を示す概略図である。図示するように、ジョブ管理情報JCDは、ジョブID欄JCD1と、ジョブ種別欄JCD2と、受付日時欄JCD3と、状態欄JCD4とを有するテーブル形式の情報である。
ジョブID欄JCD1は、各々のジョブを一意に識別するための識別情報であるジョブIDを格納する。
ジョブ種別欄JCD2は、ジョブID欄JCD1で識別されるジョブの種別であるジョブ種別を格納する。
受付日時欄JCD3は、ジョブID欄JCD1で識別されるジョブを受け付けた日時を格納する。
状態欄JCD4は、ジョブID欄JCD1で識別されるジョブの状態を示す状態情報を格納する。
ここで、本実施の形態においては、ジョブ制御部122は、起動の度に、ジョブ管理情報JCDを生成して、RAM103に格納する。そして、ジョブ制御部122は、新規にジョブを受け付けたり、ジョブの状態が変化したりする度に、このジョブ管理情報JCDを更新する。なお、ジョブ制御部122は、他の制御部からのジョブの実行状態等の問い合わせに対して、このジョブ管理情報JCDを参照して、ジョブの実行状態等を応答する。
【0023】
図2の説明に戻り、ジョブ制御部122は、要求されたジョブを実行する際に、処理の実行に必要な制御部を特定し、特定した制御部が使用中であるか否かを確認し、要求されたジョブが実行可能であるか否かを確認する。
【0024】
図4は、ジョブ制御部122が、要求されたジョブが実行可能か否かを確認する際に使用する対応表情報CTDの一例を示す概略図である。なお、対応表情報CTDは、ジョブ制御部122を実行するためのプログラムに対応付けられて、制御プログラムCP1の内部に保持されている情報である。言い換えると、対応表情報CTDは、ROM104に記憶されている情報である。
図4に示されているように、対応表情報CTDの第1列CTD1は、ジョブ種別を格納し、第1行CTD2は、使用リソース、言い換えると、ジョブの実行に必要とされる制御部を示す情報を格納する。そして、第1列CTD1で示されるジョブ種別と、第1行CTD2で示される制御部と、に対応する欄CTD3は、第1列CTD1で示されるジョブ種別のジョブを実行する際に、第1行CTD2で示される制御部を使用するか否かを示す情報を格納する。ここで、本実施の形態においては、欄CTD3に「○」が格納されている場合には、第1列CTD1で示されるジョブ種別のジョブを実行する際に、第1行CTD2で示される制御部を使用することを示し、欄CTD3に「○」が格納されていない場合には、第1列CTD1で示されるジョブ種別のジョブを実行する際に、第1行CTD2で示される制御部を使用しないことを示す。例えば、図4によれば、ダイレクトプリント機能を使用するジョブの種別を示す「DirectPrint」を実行する際には、「Print」に対応する印刷制御部124及び「USBMemory」に対応するUSBI/F制御部127が使用される。
ここで、本実施の形態においては、ジョブ制御部122は、ダイレクトプリントの実行指示があった際に、図3に示されているジョブ管理情報JCD及び図4に示されている対応表情報CTDを参照して、現在実行中のジョブが印刷制御部124を使用している場合には、ダイレクトプリントを実行することができないと判断する。そして、ジョブ制御部122は、ダイレクトプリントを実行することができないと判断した場合には、印刷制御部124にダイレクトプリントを実行させずに、言い換えると、ダイレクトプリントの実行をキャンセルして、USBI/F106からUSBメモリ130を安全に取り外すことができるようにする。例えば、ジョブ制御部122は、USBI/F制御部127に指示して、USBIF106とUSBメモリ130との間の接続を切断することにより、USBI/F106からUSBメモリ130を安全に取り外すことができるようにする。
【0025】
図2の説明に戻り、通信制御部123は、ネットワークI/F105を制御し、データを送受信する処理を行う。例えば、通信制御部123は、ネットワークI/F105を介して、印刷データを受信する処理を行う。
【0026】
印刷制御部124は、プリントユニット109を制御して、印刷媒体に画像を印刷する処理を行う。例えば、印刷制御部124は、ネットワークI/F105又はUSBI/F106を介して取得された印刷データを解析して、この印刷データを画像データに変換する変換処理を行う。そして、印刷制御部124は、変換済みの画像データをプリントユニット109に与えることで、この画像データに基づいて、画像を印刷媒体に印刷させる印刷処理を行う。なお、実施の形態1では、ダイレクトプリントの実行がキャンセルされた場合には、印刷制御部124は、変換処理及び印刷処理の何れも行わない。このため、印刷制御部124は、実行中のジョブがなくなった場合でも、印刷処理を行わない。
【0027】
スキャナ制御部125は、スキャナユニット110を制御して、原稿の画像データを取得する処理を行う。例えば、スキャナ制御部125は、スキャナユニット110を介して、原稿の画像データを取得し、この画像データのファイル形式等を変換する。そして、スキャナ制御部125は、変換済みの画像データを、ジョブ制御部122に指定された他の制御部に転送する処理を行う。
【0028】
Fax制御部126は、Faxユニット111を制御して、ファクシミリ通信を行う。例えば、Fax制御部126は、ジョブ制御部122に指定された場所からデータを入手して、Faxユニット111を介して、相手先に送信する処理を行う。また、Fax制御部126は、ファクシミリ通信で受信したデータをジョブ制御部122に指定された他の制御部に転送する処理を行う。
【0029】
USBI/F制御部127は、USBI/F106を制御して、USBI/F106に装着されたUSBメモリ130からデータを読み出し、また、このUSBメモリ130にデータを書き込む処理を行う。
【0030】
次に、複合機100の動作について説明する。
図5は、複合機100が、ダイレクトプリント機能により、USBメモリ130に格納されている印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。なお、図5に示されているフローチャートは、利用者が、USBメモリ130をUSBI/F106に接続して、オペレータパネル108に、ダイレクトプリントの実行指示を入力することにより開始される。
【0031】
ジョブ制御部122は、パネル制御部121からダイレクトプリント実行指示の通知を受けると、図3に示されているジョブ管理情報JCDを参照し、複合機100において、既に別のジョブが実行されているか否かを確認する(S10)。例えば、ジョブ制御部122は、ジョブ管理情報JCDにレコードが1つ以上格納されている場合には、既に別のジョブが実行されていると判断する。そして、ジョブ制御部122は、確認の結果、実行中のジョブが1つ以上存在する場合(ステップS10でYes)は、ステップS11の処理に進み、実行中のジョブが1つも存在しない場合(ステップS10でNo)は、ステップS14の処理に進む。
【0032】
ステップS11では、ジョブ制御部122は、ジョブ管理情報JCDから実行中のジョブの種別を取得し、図4に示されている対応表情報CTDを参照して、取得した種別のジョブを実行する際に、使用される制御部を特定する。
【0033】
次に、ジョブ制御部122は、ステップS11で特定された制御部に、印刷制御部124が含まれているか否かを確認する(S12)。言い換えると、ジョブ制御部122は、実行中のジョブが印刷制御部124を使用しているか否かを確認する。そして、ジョブ制御部122は、印刷制御部124が使用されていると判断した場合(ステップS12でYes)には、ステップS13の処理に進み、印刷制御部124が使用されていないと判断した場合(ステップS12でNo)には、ステップS14の処理に進む。例えば、複合機100のジョブの実行状態が、図3に示された状態である場合、印刷制御部124を使用する、「PCPrint」のジョブが2つ及び「FaxToPrint」のジョブが1つ存在するため、ジョブ制御部122は、ステップS13の処理に進む。仮に、実行中のジョブがあったとしても、例えば、「PCFax」のジョブのみだった場合には、「PCFax」のジョブでは、印刷制御部124は使用されないため、ジョブ制御部122は、ステップS14の処理に進む。
【0034】
ステップS13では、ジョブ制御部122は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、現在、先に投入されたジョブで印刷処理が実行中であるためダイレクトプリントの実行ができない旨を表示させる。この際、ジョブ制御部122は、ダイレクトプリントの実行をキャンセルして、USBI/F制御部127を介して、USBI/F106からUSBメモリ130を安全に取り外すことができるようにする。更に、ジョブ管理情報JCDから印刷制御部124を使用するジョブを特定し、特定したジョブのリストを生成して、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、このリストを表示させる。なお、このリストは、印刷制御部124を使用中又は使用予定のジョブのリストとなる。
【0035】
一方、ステップS14では、ジョブ制御部122は、新規にジョブIDを採番し、ジョブ管理情報JCDにダイレクトプリントの情報を追記した上で、USBI/F制御部127を介して、USBメモリ130から印刷データを読み出し、読み出した印刷データを印刷制御部124に転送する。印刷制御部124は、受け取った印刷データをプリントユニット109で印刷可能な画像データに変換し、プリントユニット109を制御して、この画像データに対応する画像を印刷媒体に形成させる。
【0036】
以上のように、実施の形態1に係る複合機100によれば、複合機100が即座にダイレクトプリントを実行できる状態である場合にのみ、ダイレクトプリントの実行が許可されるため、ダイレクトプリントは受け付けられたが、既に受け付けられているジョブが全て終了するまで、USBメモリを画像形成装置に接続した状態で長時間待たされるという問題を回避することができる。
【0037】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る複合機200の構成を概略的に示すブロック図である。図示するように、複合機200は、共通バス101と、CPU102と、RAM103と、ROM104と、ネットワークI/F105と、USBI/F106と、オペレータパネル108と、プリントユニット109と、スキャナユニット110と、Faxユニット111と、ハードディスクドライブ(以下、HDDという)212とを備える。実施の形態2に係る複合機200は、ROM104が制御プログラムCP2を記憶している点、及び、HDD212が備えられている点において、実施の形態1に係る複合機100と異なっている。
【0038】
実施の形態2に係る制御プログラムCP2は、CPU102に実行されることにより、実施の形態1に係る制御プログラムCP1とは異なる機能を発揮する。この点については、図8を用いて後に詳細に説明する。
【0039】
HDD212は、ダイレクトプリント管理情報DCT、印刷データPRD及び画像データIMDを記憶する。
【0040】
ダイレクトプリント管理情報DCTは、ダイレクトプリントのジョブを実行するために必要な情報を関連づけた情報である。図7は、ダイレクトプリント管理情報DCTの一例を示す概略図である。図示するように、ダイレクトプリント管理情報DCTは、USBシリアル番号欄DCT1と、印刷データファイル名欄DCT2と、画像データ名欄DCT3と、処理状態欄DCT4とを有するテーブル形式の情報である。
USBシリアル番号欄DCT1は、USBメモリ130を一意に識別するための識別情報であるUSBシリアル番号を格納する。
印刷データファイル名欄DCT2は、USBシリアル番号欄DCT1で識別されるUSBメモリ130から取得された印刷データを識別するための識別情報であるファイル名を格納する。
画像データ名欄DCT3は、USBシリアル番号欄DCT1で識別されるUSBメモリ130から取得された印刷データを変換することにより得られた画像データを識別するための識別情報であるファイル名を格納する。
処理状態欄DCT4は、USBシリアル番号欄DCT1で識別されるUSBメモリ130から取得された印刷データを、ダイレクトプリント機能で処理する処理状態を示す処理状態情報を格納する。
【0041】
図6の説明に戻り、印刷データPRDは、ダイレクトプリント機能における印刷対象である、USBメモリ130に格納されていた印刷データを複製したものである。
画像データIMDは、印刷データPRDを、複合機200で印刷可能なファイル形式等に変換したものである。
【0042】
ここで、実施の形態2においては、RAM103、ROM104及びHDD212が、複合機200において必要な情報を記憶する記憶部である。
【0043】
図8は、ROM104に格納されている制御プログラムCP2をCPU102が実行することにより実現される制御部220を示すブロック図である。図示するように、制御部220は、パネル制御部121と、ジョブ制御部222と、通信制御部123と、印刷制御部124と、スキャナ制御部125と、Fax制御部126と、USBI/F制御部227と、ダイレクトプリント管理制御部228とを備える。実施の形態2における制御部220は、ジョブ制御部222及びUSBI/F制御部227での処理の点、並びに、ダイレクトプリント管理制御部228が備えられている点において、実施の形態1における制御部120と異なっている。
【0044】
本実施の形態におけるジョブ制御部222は、実施の形態1におけるジョブ制御部122とほぼ同様の処理を行うが、ダイレクトプリントの実行指示を受けた際に、実行中のジョブが印刷制御部124を使用している場合には、ダイレクトプリントの実行はキャンセルするが、ダイレクトプリントの実行を完全に停止してしまうのではなく、USBメモリ130から印刷データの複製を行い、印刷制御部124が使用されなくなった際に、この印刷データに基づくダイレクトプリントを再度実行することができるように制御する。なお、印刷データが複製されれば、USBメモリ130は、複合機200から取り外すことができるため、このような場合でも、USBメモリ130を複合機200に取り付けたままにしておく必要はなくなる。
【0045】
本実施の形態におけるUSBI/F制御部227は、実施の形態1におけるUSBI/F制御部127と同様の処理を行う他、USBI/F106へのUSBメモリ130の取り付け、及び、USBI/F106からのUSBメモリ130の取り外しを検知する処理、並びに、USBI/F106に取り付けられたUSBメモリ130からUSBシリアル番号を読み出す処理を行う。
【0046】
ダイレクトプリント管理制御部228は、HDD212に記憶されているダイレクトプリント管理情報DCTを管理する。例えば、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTへのダイレクトプリントのデータの登録、削除及び更新を行う。
【0047】
次に、複合機200の動作について説明する。
図9は、複合機200が、ダイレクトプリント機能により、USBメモリ130に格納されている印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。なお、図9に示されているフローチャートは、利用者が、USBメモリ130をUSBI/F106に接続して、オペレータパネル108に、ダイレクトプリントの実行指示を入力することにより開始される。ここで、図9に示されているフローチャートにおいて、図5に示されているフローチャートと同じ符号が付されている、ステップS10〜S12及びステップS14の処理については、図5に示されているフローチャートと同様の処理である。
【0048】
ジョブ制御部222は、ステップS12において、実行中のジョブが印刷制御部124を使用していると判断した場合(ステップS12でYes)には、ステップS20の処理に進む。
【0049】
ステップS20では、ジョブ制御部222は、ダイレクトプリント管理制御部228に、利用者から印刷要求のあった印刷データをスプールするよう指示する。このような指示を受けたダイレクトプリント管理制御部228は、USBI/F制御部227を介して、USBメモリ130から印刷対象となる印刷データを読み出し、HDD212に格納する。
【0050】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、USBI/F制御部227を介して、USBメモリ130のシリアル番号を取得する(S21)。
【0051】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、ステップS21で取得したUSBメモリ130のシリアル番号と、ステップS20で複製した印刷データのファイル名とを対応付けて、ダイレクトプリント管理情報DCTに格納して、ジョブ制御部222に印刷データのスプールが完了したことを通知する(S22)。ここで、印刷データのスプールが完了した直後においては、ダイレクトプリント管理情報DCTの処理状態欄DCT4には、「画像変換待ち」が格納される。この時点では、スプールされた印刷データに対応する画像データは存在せず、ダイレクトプリント管理情報DCTの画像データ名欄DCT3には、「−」が格納される。また、ジョブ制御部222は、USBI/F制御部227に指示して、USBIF106とUSBメモリ130との間の接続を切断することにより、USBI/F106からUSBメモリ130を安全に取り外すことができるようにする。
【0052】
次に、ジョブ制御部222は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に印刷データのスプールが完了したため、USBメモリ130を安全に取り外すことができるようになったことを表示させて(S23)、図9のフローチャートを終了する。
【0053】
図10は、スプールされた印刷データを画像データに変換する処理を示すフローチャートである。図10のフローチャートにおいては、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124の動作状態を監視し、印刷制御部124が待機状態になったときに、「画像変換待ち」状態の印刷データの変換を実行する。なお、ダイレクトプリント管理制御部228は、例えば、周期的に図10のフローチャートを開始する。
【0054】
ダイレクトプリント管理制御部228は、ジョブ制御部222に印刷制御部124の処理状態を問い合わせ、印刷制御部124が使用中であるか否かを確認する(S30)。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124が使用中である場合(ステップS30でYes)は、図10のフローチャートを終了する。一方、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124が使用中ではない場合、言い換えると、印刷制御部124が待機状態である場合(ステップS30でNo)は、ステップS31の処理に進む。
【0055】
ステップS31では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTを検索する。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、「画像変換待ち」となっている印刷データがあるか否かを確認する(S32)。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、「画像変換待ち」となっている印刷データがない場合(ステップS32でNo)には、図10のフローチャートを終了する。一方、ダイレクトプリント管理制御部228は、「画像変換待ち」となっている印刷データがある場合(ステップS32でYes)には、ステップS33の処理に進む。
【0056】
ステップS33では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTにおいて、「画像変換待ち」となっている印刷データの処理状態を「画像変換中」に更新し、印刷制御部124にこの印刷データを転送し、画像データへの変換を指示する。このような指示を受けた印刷制御部124は、受け取った印刷データを画像データに変換し、ダイレクトプリント管理制御部228に返す。
【0057】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124から受け取った画像データをHDD212に格納する。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTにおいて、格納した画像データのファイル名を対応するレコードの画像データ名欄DCT3に記録し、このレコードの処理状態欄DCT4も「印刷指示待ち」に更新する(S34)。
【0058】
図11は、USBI/F制御部227が、USBI/F106にUSBメモリ130が取り付けられたことを検知した場合の処理を示すフローチャートである。
【0059】
ダイレクトプリント管理制御部228は、USBI/F制御部227からUSBI/F106にUSBメモリ130が接続されたことが通知されると、USBI/F制御部227を介して、USBメモリ130からUSBシリアル番号を取得する(S40)。
【0060】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTを検索して(S41)、ステップS40で取得したUSBシリアル番号がダイレクトプリント管理情報DCTに記録されているか否かを確認する(S42)。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCT内にステップS40で取得したUSBシリアル番号が格納されている場合(ステップS42でYes)には、接続されたUSBメモリ130から複製された印刷データを印刷するジョブがあるものとして、ステップS43の処理に進む。一方、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCT内にステップS40で取得したUSBシリアル番号が格納されていない場合(ステップS42でNo)には、接続されたUSBメモリ130から複製された印刷データを印刷するジョブがないものとして、図11のフローチャートを終了する。
【0061】
ステップS43では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTにおいて、ステップS40で取得したUSBシリアル番号が格納されているレコードの処理状態欄DCT4を確認し、処理状態が「印刷指示待ち」であるか否かを確認する。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、処理状態が「印刷指示待ち」ではない場合(ステップS43でNo)には、言い換えると、「画像変換待ち」又は「画像変換中」である場合には、ステップS44の処理に進み、処理状態が「印刷指示待ち」である場合(ステップS43でYes)には、ステップS45の処理に進む。
【0062】
ステップS44では、ダイレクトプリント管理制御部228は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、予約されたダイレクトプリントが存在するが、まだ印刷準備が完了していないため印刷を開始できない旨を表示させ、図11のフローチャートを終了する。
【0063】
一方、ステップS45では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ジョブ制御部222に印刷制御部124の処理状態を問い合わせることで、印刷制御部124が使用中であるか否かを確認する。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124が使用中である場合(ステップS45でYes)には、ステップS46の処理に進み、印刷制御部124が使用中ではない場合(ステップS45でNo)には、ステップS47の処理に進む。
【0064】
ステップS46では、ダイレクトプリント管理制御部228は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、予約されたダイレクトプリントが存在し、印刷準備が完了しているが、他のジョブが印刷中であるため、印刷が開始できない旨を表示させ、図11のフローチャートを終了する。
【0065】
ステップS47では、ダイレクトプリント管理制御部228は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、予約されたダイレクトプリントの印刷を直ちに行なうか否かを確認するメッセージを表示させ、利用者からの応答を待つ。
【0066】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、パネル制御部121からダイレクトプリントの印刷要求の指示を受けたか否かを判断する(S48)。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリントの印刷要求の指示を受けた場合(ステップS48でYes)には、ステップS49の処理に進み、ダイレクトプリントの印刷不要の指示を受けた場合(ステップS48でNo)には、図11のフローチャートを終了する。
【0067】
ステップS49では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ジョブ制御部222に印刷要求の指示のあった画像データを渡し、ダイレクトプリントの印刷を指示する。このような指示を受けたジョブ制御部222は、ダイレクトプリント管理制御部228から受け取った画像データを印刷制御部124に転送し、ダイレクトプリントを実行させる。そして、ジョブ制御部222はダイレクトプリントが完了したら、その旨をダイレクトプリント管理制御部228に通知する。
【0068】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、ジョブ制御部222からダイレクトプリントの完了通知を受けると、HDD212に保存してあった、対応する印刷データ及び画像データを削除する。
【0069】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷が完了したダイレクトプリントデータのUSBシリアル番号、印刷データファイル名、画像データファイル名及び処理状態情報をダイレクトプリント管理情報DCTから削除して、図11のフローチャートを終了する。
【0070】
なお、ダイレクトプリント管理制御部228は、ステップS47及びステップS48の処理を省略して、ステップS45でYesと判断した場合に、ステップS49の処理に進むようにしてもよい。
【0071】
以上のように、実施の形態2に係る復号機200においては、ダイレクトプリントの実行がキャンセルされた際に、印刷制御部124は、待機状態となると、スプールされている印刷データを画像データに変換する変換処理を行っておく。そして、印刷制御部124は、利用者から、再度印刷指示の入力が行われた際に、既に変換済みの画像データに基づいて印刷処理を行うため、画像を印刷するまでの待ち時間を短縮することができる。
【0072】
以上のように、実施の形態2に係る複合機200によれば、セキュリティ及び利用者の操作性を保ったまま、利用者を長時間、複合機200の側らに拘束することなく、ダイレクトプリントを実行することができる。
【0073】
以上に記載された複合機100、200において、ジョブ制御部122、212は、ジョブの受付時に、ジョブの要求者がそのジョブを実行する権限を持っているか否かを確認するようにしてもよい。このような場合には、例えば、ROM104に、利用者を識別するための識別情報と、この利用者が権限を持っているジョブのジョブ種別とを対応付けた権限情報を記憶させておけばよい。そして、ジョブ制御部122、222は、例えば、オペレータパネル108又はネットワークI/F105を介して、利用者から利用者の識別情報の入力を受け付けることで、ジョブの要求者(利用者)がそのジョブを実行する権限を持っているか否かを確認することができる。
【0074】
以上に記載した実施の形態では、複合機100、200を例に説明したが、本発明は、プリンタ又はファクシミリ等の画像形成装置においても適用可能である。
【符号の説明】
【0075】
100,200:複合機、 101:共通バス、 102:CPU、 103:RAM、 104:ROM、 105:ネットワークインターフェース、 106:USBインターフェース、 108:オペレータパネル、 109:プリントユニット、 110:スキャナユニット、 111:Faxユニット、 212:ハードディスクドライブ、 121:パネル制御部、 122,222:ジョブ制御部、 123:通信制御部、 124:印刷制御部、 125:スキャナ制御部、 126:Fax制御部、 127,227:USBI/F制御部、 228:ダイレクトプリント管理制御部、 130:USBメモリ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、パソコン又はネットワーク等を使わずに、USB(Universal Serial Bus)メモリ及びデジタルカメラ等(以下、可搬記憶媒体等という)を画像形成装置に直接接続し、画像形成装置が、可搬記憶媒体等に記憶されている印刷対象データを直接読み出して、この印刷対象データに基づいて、画像を印刷するダイレクトプリント(直接印刷)という技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−76402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、画像形成装置は、可搬記憶媒体等以外にも、パソコンから、又は、ネットワークを介して、印刷データを受け付けることができるように構成されており、画像形成装置は、受け付けた順番に印刷データを処理する。このため、画像形成装置の利用者が、可搬記憶媒体等を画像形成装置に接続して、オペレータパネル等からダイレクトプリントを開始する指示の入力を行っても、画像形成装置が既に他の印刷データを受け付けている場合には、この利用者は、先に受け付けられた印刷データの印刷処理が完了するまで、可搬記憶媒体等を画像形成装置に接続したまま待機しなければならなかった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、ダイレクトプリントを行う際に、先に受け付けられた印刷データの印刷処理が完了するまで、可搬記憶媒体等を画像形成装置に接続したまま待機しなければならないことを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る画像形成装置は、画像を印刷する印刷部と、可搬記憶媒体から印刷データを読み込むインターフェース部と、前記印刷データを画像データに変換する変換処理、及び、前記印刷部を制御して前記画像データに基づく画像を印刷させる印刷処理を行う印刷制御部と、実行中のジョブを管理するジョブ制御部と、を備える画像形成装置であって、前記ジョブ制御部は、前記インターフェース部に可搬記憶媒体が接続された後に、前記実行中のジョブが印刷を行うものであるか否かを判断し、前記実行中のジョブが印刷を行うものではないと判断した場合には、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせ、前記実行中のジョブが印刷を行うものであると判断した場合には、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ダイレクトプリントを行う際に、先に受け付けられた印刷データの印刷処理が完了するまで、可搬記憶媒体等を画像形成装置に接続したまま待機しなければならないことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1に係る複合機の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】実施の形態1において、制御プログラムをCPUが実行することにより実現される制御部を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1におけるジョブ管理情報の一例を示す概略図である。
【図4】実施の形態1における対応表情報の一例を示す概略図である。
【図5】実施の形態1に係る複合機が、ダイレクトプリント機能により、USBメモリに格納されている印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2に係る複合機の構成を概略的に示すブロック図である。
【図7】実施の形態2におけるダイレクトプリント管理情報の一例を示す概略図である。
【図8】実施の形態2において、制御プログラムをCPUが実行することにより実現される制御部を示すブロック図である。
【図9】実施の形態2に係る複合機が、ダイレクトプリント機能により、USBメモリに格納されている印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態2において、スプールされた印刷データを画像データに変換する処理を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態2において、USBI/F制御部が、USBI/FにUSBメモリが装着されたことを検知した場合の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る複合機100の構成を概略的に示すブロック図である。複合機100は、USBメモリ130を接続することができるように構成されている。複合機100は、印刷、ファクシミリ及びコピーといった基本機能に加えて、ダイレクトプリント機能を有する画像形成装置である。
【0010】
図1に示すように、複合機100は、共通バス101と、CPU(Central Processing Unit)102と、RAM(Random Access Memory)103と、ROM(Read Only Memory)104と、ネットワークインターフェース(以下、ネットワークI/Fという)105と、USBインターフェース(以下、USBI/Fという)106と、オペレータパネル108と、プリントユニット109と、スキャナユニット110と、Faxユニット111とを備える。
【0011】
CPU102は、マイクロプロセッサ等から構成され、ROM104に格納された制御プログラムCP1を実行することにより、複合機100全体の制御を行う。
【0012】
RAM103は、CPU101の主メモリであって、制御プログラムCP1、及び、制御プログラムCP1の実行に必要な情報を一時的に記憶する。
ROM104は、複合機100全体の制御を行うための制御プログラムCP1を記憶する。
ここで、RAM103及びROM104は、複合機100において必要な情報を記憶する記憶部である。
【0013】
ネットワークI/F105は、ネットワークに接続して、印刷データその他のデータを送受信するための通信部である。
【0014】
USBI/F106は、複合機100にUSB規格のデバイスを接続するためのインターフェース部である。本実施の形態においては、ダイレクトプリント機能の実行時に使用するUSBメモリ130は、このUSBI/F106に接続される。
なお、USBメモリ130は、USBI/F106に接続されて利用される、フラッシュメモリを内蔵した、複合機100と着脱可能な可搬記憶媒体である。なお、本実施の形態において、ダイレクトプリント機能のアクセス先のデバイスをUSBメモリ130として説明するが、アクセス先デバイスは、USBメモリ130に限定されるものではなく、SDカード、ハードディスクドライブ又はデジタルカメラ等であってもよい。
【0015】
オペレータパネル108は、複合機100の動作状況等を利用者に通知するための表示部と、利用者から複合機100を操作するための指示の入力を受け付ける入力部と、により構成される。利用者は、ダイレクトプリント実行時も、このオペレータパネル108を操作し、USBメモリ130に格納されている印刷対象のファイルを選択したり、印刷サイズ等の印刷設定を行ったりする。オペレータパネル108は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)パネル及びスイッチの組み合わせにより、又は、タッチ式の液晶パネル等により実現することができるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
プリントユニット109は、紙等の印刷媒体に印刷を実行する印刷部である。例えば、プリントユニット109には、ローラ、帯電装置、露光装置及び現像装置等が含まれる。
【0017】
スキャナユニット110は、所定の設置位置に設置された原稿に光を当て、その反射光をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像装置で読み取ることで、その画像を読み取るスキャナ部である。
【0018】
Faxユニット111は、公衆交換電話網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)等を介して、ファクシミリ通信を実行するファクシミリ部である。Faxユニット111には、例えば、NCU(Network Control Unit)及びモデム等が含まれる。
【0019】
図2は、ROM104に格納されている制御プログラムCP1をCPU102が実行することにより実現される制御部120を示すブロック図である。図示するように、制御部120は、パネル制御部121と、ジョブ制御部122と、通信制御部123と、印刷制御部124と、スキャナ制御部125と、Fax制御部126と、USBI/F制御部127とを備える。
【0020】
パネル制御部121は、オペレータパネル108を制御する。例えば、パネル制御部121は、オペレータパネル108にメッセージを出力する。また、パネル制御部121は、オペレータパネル108を介して操作の入力を検知して、検知された内容に応じて、必要な通知を他の制御部に行う。
【0021】
ジョブ制御部122は、複合機100の利用者からジョブを受け付け、複合機100で行われるジョブを管理する。例えば、ジョブ制御部122は、複合機100にて現在実行中のジョブが何個で、どのような種別のジョブが実行中であるかを常に管理する。
【0022】
図3は、ジョブ制御部122が、複合機100で実行中のジョブを管理する際に使用するジョブ管理情報JCDの一例を示す概略図である。図示するように、ジョブ管理情報JCDは、ジョブID欄JCD1と、ジョブ種別欄JCD2と、受付日時欄JCD3と、状態欄JCD4とを有するテーブル形式の情報である。
ジョブID欄JCD1は、各々のジョブを一意に識別するための識別情報であるジョブIDを格納する。
ジョブ種別欄JCD2は、ジョブID欄JCD1で識別されるジョブの種別であるジョブ種別を格納する。
受付日時欄JCD3は、ジョブID欄JCD1で識別されるジョブを受け付けた日時を格納する。
状態欄JCD4は、ジョブID欄JCD1で識別されるジョブの状態を示す状態情報を格納する。
ここで、本実施の形態においては、ジョブ制御部122は、起動の度に、ジョブ管理情報JCDを生成して、RAM103に格納する。そして、ジョブ制御部122は、新規にジョブを受け付けたり、ジョブの状態が変化したりする度に、このジョブ管理情報JCDを更新する。なお、ジョブ制御部122は、他の制御部からのジョブの実行状態等の問い合わせに対して、このジョブ管理情報JCDを参照して、ジョブの実行状態等を応答する。
【0023】
図2の説明に戻り、ジョブ制御部122は、要求されたジョブを実行する際に、処理の実行に必要な制御部を特定し、特定した制御部が使用中であるか否かを確認し、要求されたジョブが実行可能であるか否かを確認する。
【0024】
図4は、ジョブ制御部122が、要求されたジョブが実行可能か否かを確認する際に使用する対応表情報CTDの一例を示す概略図である。なお、対応表情報CTDは、ジョブ制御部122を実行するためのプログラムに対応付けられて、制御プログラムCP1の内部に保持されている情報である。言い換えると、対応表情報CTDは、ROM104に記憶されている情報である。
図4に示されているように、対応表情報CTDの第1列CTD1は、ジョブ種別を格納し、第1行CTD2は、使用リソース、言い換えると、ジョブの実行に必要とされる制御部を示す情報を格納する。そして、第1列CTD1で示されるジョブ種別と、第1行CTD2で示される制御部と、に対応する欄CTD3は、第1列CTD1で示されるジョブ種別のジョブを実行する際に、第1行CTD2で示される制御部を使用するか否かを示す情報を格納する。ここで、本実施の形態においては、欄CTD3に「○」が格納されている場合には、第1列CTD1で示されるジョブ種別のジョブを実行する際に、第1行CTD2で示される制御部を使用することを示し、欄CTD3に「○」が格納されていない場合には、第1列CTD1で示されるジョブ種別のジョブを実行する際に、第1行CTD2で示される制御部を使用しないことを示す。例えば、図4によれば、ダイレクトプリント機能を使用するジョブの種別を示す「DirectPrint」を実行する際には、「Print」に対応する印刷制御部124及び「USBMemory」に対応するUSBI/F制御部127が使用される。
ここで、本実施の形態においては、ジョブ制御部122は、ダイレクトプリントの実行指示があった際に、図3に示されているジョブ管理情報JCD及び図4に示されている対応表情報CTDを参照して、現在実行中のジョブが印刷制御部124を使用している場合には、ダイレクトプリントを実行することができないと判断する。そして、ジョブ制御部122は、ダイレクトプリントを実行することができないと判断した場合には、印刷制御部124にダイレクトプリントを実行させずに、言い換えると、ダイレクトプリントの実行をキャンセルして、USBI/F106からUSBメモリ130を安全に取り外すことができるようにする。例えば、ジョブ制御部122は、USBI/F制御部127に指示して、USBIF106とUSBメモリ130との間の接続を切断することにより、USBI/F106からUSBメモリ130を安全に取り外すことができるようにする。
【0025】
図2の説明に戻り、通信制御部123は、ネットワークI/F105を制御し、データを送受信する処理を行う。例えば、通信制御部123は、ネットワークI/F105を介して、印刷データを受信する処理を行う。
【0026】
印刷制御部124は、プリントユニット109を制御して、印刷媒体に画像を印刷する処理を行う。例えば、印刷制御部124は、ネットワークI/F105又はUSBI/F106を介して取得された印刷データを解析して、この印刷データを画像データに変換する変換処理を行う。そして、印刷制御部124は、変換済みの画像データをプリントユニット109に与えることで、この画像データに基づいて、画像を印刷媒体に印刷させる印刷処理を行う。なお、実施の形態1では、ダイレクトプリントの実行がキャンセルされた場合には、印刷制御部124は、変換処理及び印刷処理の何れも行わない。このため、印刷制御部124は、実行中のジョブがなくなった場合でも、印刷処理を行わない。
【0027】
スキャナ制御部125は、スキャナユニット110を制御して、原稿の画像データを取得する処理を行う。例えば、スキャナ制御部125は、スキャナユニット110を介して、原稿の画像データを取得し、この画像データのファイル形式等を変換する。そして、スキャナ制御部125は、変換済みの画像データを、ジョブ制御部122に指定された他の制御部に転送する処理を行う。
【0028】
Fax制御部126は、Faxユニット111を制御して、ファクシミリ通信を行う。例えば、Fax制御部126は、ジョブ制御部122に指定された場所からデータを入手して、Faxユニット111を介して、相手先に送信する処理を行う。また、Fax制御部126は、ファクシミリ通信で受信したデータをジョブ制御部122に指定された他の制御部に転送する処理を行う。
【0029】
USBI/F制御部127は、USBI/F106を制御して、USBI/F106に装着されたUSBメモリ130からデータを読み出し、また、このUSBメモリ130にデータを書き込む処理を行う。
【0030】
次に、複合機100の動作について説明する。
図5は、複合機100が、ダイレクトプリント機能により、USBメモリ130に格納されている印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。なお、図5に示されているフローチャートは、利用者が、USBメモリ130をUSBI/F106に接続して、オペレータパネル108に、ダイレクトプリントの実行指示を入力することにより開始される。
【0031】
ジョブ制御部122は、パネル制御部121からダイレクトプリント実行指示の通知を受けると、図3に示されているジョブ管理情報JCDを参照し、複合機100において、既に別のジョブが実行されているか否かを確認する(S10)。例えば、ジョブ制御部122は、ジョブ管理情報JCDにレコードが1つ以上格納されている場合には、既に別のジョブが実行されていると判断する。そして、ジョブ制御部122は、確認の結果、実行中のジョブが1つ以上存在する場合(ステップS10でYes)は、ステップS11の処理に進み、実行中のジョブが1つも存在しない場合(ステップS10でNo)は、ステップS14の処理に進む。
【0032】
ステップS11では、ジョブ制御部122は、ジョブ管理情報JCDから実行中のジョブの種別を取得し、図4に示されている対応表情報CTDを参照して、取得した種別のジョブを実行する際に、使用される制御部を特定する。
【0033】
次に、ジョブ制御部122は、ステップS11で特定された制御部に、印刷制御部124が含まれているか否かを確認する(S12)。言い換えると、ジョブ制御部122は、実行中のジョブが印刷制御部124を使用しているか否かを確認する。そして、ジョブ制御部122は、印刷制御部124が使用されていると判断した場合(ステップS12でYes)には、ステップS13の処理に進み、印刷制御部124が使用されていないと判断した場合(ステップS12でNo)には、ステップS14の処理に進む。例えば、複合機100のジョブの実行状態が、図3に示された状態である場合、印刷制御部124を使用する、「PCPrint」のジョブが2つ及び「FaxToPrint」のジョブが1つ存在するため、ジョブ制御部122は、ステップS13の処理に進む。仮に、実行中のジョブがあったとしても、例えば、「PCFax」のジョブのみだった場合には、「PCFax」のジョブでは、印刷制御部124は使用されないため、ジョブ制御部122は、ステップS14の処理に進む。
【0034】
ステップS13では、ジョブ制御部122は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、現在、先に投入されたジョブで印刷処理が実行中であるためダイレクトプリントの実行ができない旨を表示させる。この際、ジョブ制御部122は、ダイレクトプリントの実行をキャンセルして、USBI/F制御部127を介して、USBI/F106からUSBメモリ130を安全に取り外すことができるようにする。更に、ジョブ管理情報JCDから印刷制御部124を使用するジョブを特定し、特定したジョブのリストを生成して、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、このリストを表示させる。なお、このリストは、印刷制御部124を使用中又は使用予定のジョブのリストとなる。
【0035】
一方、ステップS14では、ジョブ制御部122は、新規にジョブIDを採番し、ジョブ管理情報JCDにダイレクトプリントの情報を追記した上で、USBI/F制御部127を介して、USBメモリ130から印刷データを読み出し、読み出した印刷データを印刷制御部124に転送する。印刷制御部124は、受け取った印刷データをプリントユニット109で印刷可能な画像データに変換し、プリントユニット109を制御して、この画像データに対応する画像を印刷媒体に形成させる。
【0036】
以上のように、実施の形態1に係る複合機100によれば、複合機100が即座にダイレクトプリントを実行できる状態である場合にのみ、ダイレクトプリントの実行が許可されるため、ダイレクトプリントは受け付けられたが、既に受け付けられているジョブが全て終了するまで、USBメモリを画像形成装置に接続した状態で長時間待たされるという問題を回避することができる。
【0037】
実施の形態2.
図6は、実施の形態2に係る複合機200の構成を概略的に示すブロック図である。図示するように、複合機200は、共通バス101と、CPU102と、RAM103と、ROM104と、ネットワークI/F105と、USBI/F106と、オペレータパネル108と、プリントユニット109と、スキャナユニット110と、Faxユニット111と、ハードディスクドライブ(以下、HDDという)212とを備える。実施の形態2に係る複合機200は、ROM104が制御プログラムCP2を記憶している点、及び、HDD212が備えられている点において、実施の形態1に係る複合機100と異なっている。
【0038】
実施の形態2に係る制御プログラムCP2は、CPU102に実行されることにより、実施の形態1に係る制御プログラムCP1とは異なる機能を発揮する。この点については、図8を用いて後に詳細に説明する。
【0039】
HDD212は、ダイレクトプリント管理情報DCT、印刷データPRD及び画像データIMDを記憶する。
【0040】
ダイレクトプリント管理情報DCTは、ダイレクトプリントのジョブを実行するために必要な情報を関連づけた情報である。図7は、ダイレクトプリント管理情報DCTの一例を示す概略図である。図示するように、ダイレクトプリント管理情報DCTは、USBシリアル番号欄DCT1と、印刷データファイル名欄DCT2と、画像データ名欄DCT3と、処理状態欄DCT4とを有するテーブル形式の情報である。
USBシリアル番号欄DCT1は、USBメモリ130を一意に識別するための識別情報であるUSBシリアル番号を格納する。
印刷データファイル名欄DCT2は、USBシリアル番号欄DCT1で識別されるUSBメモリ130から取得された印刷データを識別するための識別情報であるファイル名を格納する。
画像データ名欄DCT3は、USBシリアル番号欄DCT1で識別されるUSBメモリ130から取得された印刷データを変換することにより得られた画像データを識別するための識別情報であるファイル名を格納する。
処理状態欄DCT4は、USBシリアル番号欄DCT1で識別されるUSBメモリ130から取得された印刷データを、ダイレクトプリント機能で処理する処理状態を示す処理状態情報を格納する。
【0041】
図6の説明に戻り、印刷データPRDは、ダイレクトプリント機能における印刷対象である、USBメモリ130に格納されていた印刷データを複製したものである。
画像データIMDは、印刷データPRDを、複合機200で印刷可能なファイル形式等に変換したものである。
【0042】
ここで、実施の形態2においては、RAM103、ROM104及びHDD212が、複合機200において必要な情報を記憶する記憶部である。
【0043】
図8は、ROM104に格納されている制御プログラムCP2をCPU102が実行することにより実現される制御部220を示すブロック図である。図示するように、制御部220は、パネル制御部121と、ジョブ制御部222と、通信制御部123と、印刷制御部124と、スキャナ制御部125と、Fax制御部126と、USBI/F制御部227と、ダイレクトプリント管理制御部228とを備える。実施の形態2における制御部220は、ジョブ制御部222及びUSBI/F制御部227での処理の点、並びに、ダイレクトプリント管理制御部228が備えられている点において、実施の形態1における制御部120と異なっている。
【0044】
本実施の形態におけるジョブ制御部222は、実施の形態1におけるジョブ制御部122とほぼ同様の処理を行うが、ダイレクトプリントの実行指示を受けた際に、実行中のジョブが印刷制御部124を使用している場合には、ダイレクトプリントの実行はキャンセルするが、ダイレクトプリントの実行を完全に停止してしまうのではなく、USBメモリ130から印刷データの複製を行い、印刷制御部124が使用されなくなった際に、この印刷データに基づくダイレクトプリントを再度実行することができるように制御する。なお、印刷データが複製されれば、USBメモリ130は、複合機200から取り外すことができるため、このような場合でも、USBメモリ130を複合機200に取り付けたままにしておく必要はなくなる。
【0045】
本実施の形態におけるUSBI/F制御部227は、実施の形態1におけるUSBI/F制御部127と同様の処理を行う他、USBI/F106へのUSBメモリ130の取り付け、及び、USBI/F106からのUSBメモリ130の取り外しを検知する処理、並びに、USBI/F106に取り付けられたUSBメモリ130からUSBシリアル番号を読み出す処理を行う。
【0046】
ダイレクトプリント管理制御部228は、HDD212に記憶されているダイレクトプリント管理情報DCTを管理する。例えば、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTへのダイレクトプリントのデータの登録、削除及び更新を行う。
【0047】
次に、複合機200の動作について説明する。
図9は、複合機200が、ダイレクトプリント機能により、USBメモリ130に格納されている印刷データを印刷する場合の処理を示すフローチャートである。なお、図9に示されているフローチャートは、利用者が、USBメモリ130をUSBI/F106に接続して、オペレータパネル108に、ダイレクトプリントの実行指示を入力することにより開始される。ここで、図9に示されているフローチャートにおいて、図5に示されているフローチャートと同じ符号が付されている、ステップS10〜S12及びステップS14の処理については、図5に示されているフローチャートと同様の処理である。
【0048】
ジョブ制御部222は、ステップS12において、実行中のジョブが印刷制御部124を使用していると判断した場合(ステップS12でYes)には、ステップS20の処理に進む。
【0049】
ステップS20では、ジョブ制御部222は、ダイレクトプリント管理制御部228に、利用者から印刷要求のあった印刷データをスプールするよう指示する。このような指示を受けたダイレクトプリント管理制御部228は、USBI/F制御部227を介して、USBメモリ130から印刷対象となる印刷データを読み出し、HDD212に格納する。
【0050】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、USBI/F制御部227を介して、USBメモリ130のシリアル番号を取得する(S21)。
【0051】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、ステップS21で取得したUSBメモリ130のシリアル番号と、ステップS20で複製した印刷データのファイル名とを対応付けて、ダイレクトプリント管理情報DCTに格納して、ジョブ制御部222に印刷データのスプールが完了したことを通知する(S22)。ここで、印刷データのスプールが完了した直後においては、ダイレクトプリント管理情報DCTの処理状態欄DCT4には、「画像変換待ち」が格納される。この時点では、スプールされた印刷データに対応する画像データは存在せず、ダイレクトプリント管理情報DCTの画像データ名欄DCT3には、「−」が格納される。また、ジョブ制御部222は、USBI/F制御部227に指示して、USBIF106とUSBメモリ130との間の接続を切断することにより、USBI/F106からUSBメモリ130を安全に取り外すことができるようにする。
【0052】
次に、ジョブ制御部222は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に印刷データのスプールが完了したため、USBメモリ130を安全に取り外すことができるようになったことを表示させて(S23)、図9のフローチャートを終了する。
【0053】
図10は、スプールされた印刷データを画像データに変換する処理を示すフローチャートである。図10のフローチャートにおいては、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124の動作状態を監視し、印刷制御部124が待機状態になったときに、「画像変換待ち」状態の印刷データの変換を実行する。なお、ダイレクトプリント管理制御部228は、例えば、周期的に図10のフローチャートを開始する。
【0054】
ダイレクトプリント管理制御部228は、ジョブ制御部222に印刷制御部124の処理状態を問い合わせ、印刷制御部124が使用中であるか否かを確認する(S30)。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124が使用中である場合(ステップS30でYes)は、図10のフローチャートを終了する。一方、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124が使用中ではない場合、言い換えると、印刷制御部124が待機状態である場合(ステップS30でNo)は、ステップS31の処理に進む。
【0055】
ステップS31では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTを検索する。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、「画像変換待ち」となっている印刷データがあるか否かを確認する(S32)。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、「画像変換待ち」となっている印刷データがない場合(ステップS32でNo)には、図10のフローチャートを終了する。一方、ダイレクトプリント管理制御部228は、「画像変換待ち」となっている印刷データがある場合(ステップS32でYes)には、ステップS33の処理に進む。
【0056】
ステップS33では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTにおいて、「画像変換待ち」となっている印刷データの処理状態を「画像変換中」に更新し、印刷制御部124にこの印刷データを転送し、画像データへの変換を指示する。このような指示を受けた印刷制御部124は、受け取った印刷データを画像データに変換し、ダイレクトプリント管理制御部228に返す。
【0057】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124から受け取った画像データをHDD212に格納する。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTにおいて、格納した画像データのファイル名を対応するレコードの画像データ名欄DCT3に記録し、このレコードの処理状態欄DCT4も「印刷指示待ち」に更新する(S34)。
【0058】
図11は、USBI/F制御部227が、USBI/F106にUSBメモリ130が取り付けられたことを検知した場合の処理を示すフローチャートである。
【0059】
ダイレクトプリント管理制御部228は、USBI/F制御部227からUSBI/F106にUSBメモリ130が接続されたことが通知されると、USBI/F制御部227を介して、USBメモリ130からUSBシリアル番号を取得する(S40)。
【0060】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTを検索して(S41)、ステップS40で取得したUSBシリアル番号がダイレクトプリント管理情報DCTに記録されているか否かを確認する(S42)。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCT内にステップS40で取得したUSBシリアル番号が格納されている場合(ステップS42でYes)には、接続されたUSBメモリ130から複製された印刷データを印刷するジョブがあるものとして、ステップS43の処理に進む。一方、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCT内にステップS40で取得したUSBシリアル番号が格納されていない場合(ステップS42でNo)には、接続されたUSBメモリ130から複製された印刷データを印刷するジョブがないものとして、図11のフローチャートを終了する。
【0061】
ステップS43では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリント管理情報DCTにおいて、ステップS40で取得したUSBシリアル番号が格納されているレコードの処理状態欄DCT4を確認し、処理状態が「印刷指示待ち」であるか否かを確認する。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、処理状態が「印刷指示待ち」ではない場合(ステップS43でNo)には、言い換えると、「画像変換待ち」又は「画像変換中」である場合には、ステップS44の処理に進み、処理状態が「印刷指示待ち」である場合(ステップS43でYes)には、ステップS45の処理に進む。
【0062】
ステップS44では、ダイレクトプリント管理制御部228は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、予約されたダイレクトプリントが存在するが、まだ印刷準備が完了していないため印刷を開始できない旨を表示させ、図11のフローチャートを終了する。
【0063】
一方、ステップS45では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ジョブ制御部222に印刷制御部124の処理状態を問い合わせることで、印刷制御部124が使用中であるか否かを確認する。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷制御部124が使用中である場合(ステップS45でYes)には、ステップS46の処理に進み、印刷制御部124が使用中ではない場合(ステップS45でNo)には、ステップS47の処理に進む。
【0064】
ステップS46では、ダイレクトプリント管理制御部228は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、予約されたダイレクトプリントが存在し、印刷準備が完了しているが、他のジョブが印刷中であるため、印刷が開始できない旨を表示させ、図11のフローチャートを終了する。
【0065】
ステップS47では、ダイレクトプリント管理制御部228は、パネル制御部121を介して、オペレータパネル108に、予約されたダイレクトプリントの印刷を直ちに行なうか否かを確認するメッセージを表示させ、利用者からの応答を待つ。
【0066】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、パネル制御部121からダイレクトプリントの印刷要求の指示を受けたか否かを判断する(S48)。そして、ダイレクトプリント管理制御部228は、ダイレクトプリントの印刷要求の指示を受けた場合(ステップS48でYes)には、ステップS49の処理に進み、ダイレクトプリントの印刷不要の指示を受けた場合(ステップS48でNo)には、図11のフローチャートを終了する。
【0067】
ステップS49では、ダイレクトプリント管理制御部228は、ジョブ制御部222に印刷要求の指示のあった画像データを渡し、ダイレクトプリントの印刷を指示する。このような指示を受けたジョブ制御部222は、ダイレクトプリント管理制御部228から受け取った画像データを印刷制御部124に転送し、ダイレクトプリントを実行させる。そして、ジョブ制御部222はダイレクトプリントが完了したら、その旨をダイレクトプリント管理制御部228に通知する。
【0068】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、ジョブ制御部222からダイレクトプリントの完了通知を受けると、HDD212に保存してあった、対応する印刷データ及び画像データを削除する。
【0069】
次に、ダイレクトプリント管理制御部228は、印刷が完了したダイレクトプリントデータのUSBシリアル番号、印刷データファイル名、画像データファイル名及び処理状態情報をダイレクトプリント管理情報DCTから削除して、図11のフローチャートを終了する。
【0070】
なお、ダイレクトプリント管理制御部228は、ステップS47及びステップS48の処理を省略して、ステップS45でYesと判断した場合に、ステップS49の処理に進むようにしてもよい。
【0071】
以上のように、実施の形態2に係る復号機200においては、ダイレクトプリントの実行がキャンセルされた際に、印刷制御部124は、待機状態となると、スプールされている印刷データを画像データに変換する変換処理を行っておく。そして、印刷制御部124は、利用者から、再度印刷指示の入力が行われた際に、既に変換済みの画像データに基づいて印刷処理を行うため、画像を印刷するまでの待ち時間を短縮することができる。
【0072】
以上のように、実施の形態2に係る複合機200によれば、セキュリティ及び利用者の操作性を保ったまま、利用者を長時間、複合機200の側らに拘束することなく、ダイレクトプリントを実行することができる。
【0073】
以上に記載された複合機100、200において、ジョブ制御部122、212は、ジョブの受付時に、ジョブの要求者がそのジョブを実行する権限を持っているか否かを確認するようにしてもよい。このような場合には、例えば、ROM104に、利用者を識別するための識別情報と、この利用者が権限を持っているジョブのジョブ種別とを対応付けた権限情報を記憶させておけばよい。そして、ジョブ制御部122、222は、例えば、オペレータパネル108又はネットワークI/F105を介して、利用者から利用者の識別情報の入力を受け付けることで、ジョブの要求者(利用者)がそのジョブを実行する権限を持っているか否かを確認することができる。
【0074】
以上に記載した実施の形態では、複合機100、200を例に説明したが、本発明は、プリンタ又はファクシミリ等の画像形成装置においても適用可能である。
【符号の説明】
【0075】
100,200:複合機、 101:共通バス、 102:CPU、 103:RAM、 104:ROM、 105:ネットワークインターフェース、 106:USBインターフェース、 108:オペレータパネル、 109:プリントユニット、 110:スキャナユニット、 111:Faxユニット、 212:ハードディスクドライブ、 121:パネル制御部、 122,222:ジョブ制御部、 123:通信制御部、 124:印刷制御部、 125:スキャナ制御部、 126:Fax制御部、 127,227:USBI/F制御部、 228:ダイレクトプリント管理制御部、 130:USBメモリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を印刷する印刷部と、
可搬記憶媒体から印刷データを読み込むインターフェース部と、
前記印刷データを画像データに変換する変換処理、及び、前記印刷部を制御して前記画像データに基づく画像を印刷させる印刷処理を行う印刷制御部と、
実行中のジョブを管理するジョブ制御部と、を備える画像形成装置であって、
前記ジョブ制御部は、前記インターフェース部に可搬記憶媒体が接続された後に、前記実行中のジョブが印刷を行うものであるか否かを判断し、前記実行中のジョブが印刷を行うものではないと判断した場合には、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせ、前記実行中のジョブが印刷を行うものであると判断した場合には、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせないこと
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記ジョブ制御部は、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用しない場合には、前記実行中のジョブが印刷を行うものではないと判断し、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用する場合には、前記実行中のジョブが印刷を行うものであると判断すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記実行中のジョブの種別を含むジョブ管理情報と、ジョブの種別毎にジョブの実行に前記印刷制御部を使用するか否かを示す対応表情報と、を記憶する記憶部をさらに備え、
前記ジョブ制御部は、前記ジョブ管理情報及び前記対応表情報を参照することで、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用するか否かを判断すること
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ジョブ制御部は、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせないときには、前記インターフェース部と前記可搬記憶媒体との間の接続を切ること
を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
記憶部と、ダイレクトプリント管理制御部と、をさらに備え、
前記ジョブ制御部は、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせないときには、前記ダイレクトプリント管理制御部に、前記可搬記憶媒体から印刷データを取得させて、前記取得された印刷データを前記記憶部に記憶させた後に、前記インターフェース部と前記可搬記憶媒体との間の接続を切り、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記印刷制御部を使用するジョブがなくなった後に、前記印刷制御部に、前記記憶部に記憶された印刷データを前記画像データに変換させること
を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記取得された印刷データを、認証情報に対応付けて前記記憶部に記憶させ、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、認証情報及び印刷指示を受け取った際に、
前記記憶部に記憶されている印刷データの内、前記受け取った認証情報に対応付けられている印刷データを特定し、前記特定された印刷データから前記画像データが変換済みであるか否かを判断し、
前記特定された印刷データから前記画像データが変換済みである場合に、前記ジョブ制御部に、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用するか否かを判断させ、
前記ジョブ制御部が、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用していないと判断した場合には、前記印刷制御部に、前記特定された印刷データから変換された画像データに基づく画像を印刷させること
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記インターフェース部に前記可搬記憶媒体が取り付けられたことを検知するインターフェース制御部をさらに備え、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記インターフェース制御部が、前記インターフェース部に前記可搬記憶媒体が取り付けられたことを検知した際に、前記印刷指示を受け取ったと判断すること
を特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
指示の入力を受け付ける入力部をさらに備え、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記入力部が印刷要求の指示の入力を受け付けた際に、前記印刷指示を受け取ったと判断すること
を特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記認証情報は、前記可搬記憶媒体を識別するための識別情報であり、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記インターフェース部に取り付けられた可搬記憶媒体から、当該可搬記憶媒体を識別するための識別情報を認証情報として受け取ること
を特徴とする請求項6から8の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記インターフェース部に前記可搬記憶媒体が取り付けられた際に、自動的に、前記可搬記憶媒体を識別するための識別情報を認証情報として受け取ること
を特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項1】
画像を印刷する印刷部と、
可搬記憶媒体から印刷データを読み込むインターフェース部と、
前記印刷データを画像データに変換する変換処理、及び、前記印刷部を制御して前記画像データに基づく画像を印刷させる印刷処理を行う印刷制御部と、
実行中のジョブを管理するジョブ制御部と、を備える画像形成装置であって、
前記ジョブ制御部は、前記インターフェース部に可搬記憶媒体が接続された後に、前記実行中のジョブが印刷を行うものであるか否かを判断し、前記実行中のジョブが印刷を行うものではないと判断した場合には、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせ、前記実行中のジョブが印刷を行うものであると判断した場合には、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせないこと
を特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記ジョブ制御部は、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用しない場合には、前記実行中のジョブが印刷を行うものではないと判断し、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用する場合には、前記実行中のジョブが印刷を行うものであると判断すること
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記実行中のジョブの種別を含むジョブ管理情報と、ジョブの種別毎にジョブの実行に前記印刷制御部を使用するか否かを示す対応表情報と、を記憶する記憶部をさらに備え、
前記ジョブ制御部は、前記ジョブ管理情報及び前記対応表情報を参照することで、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用するか否かを判断すること
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記ジョブ制御部は、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせないときには、前記インターフェース部と前記可搬記憶媒体との間の接続を切ること
を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
記憶部と、ダイレクトプリント管理制御部と、をさらに備え、
前記ジョブ制御部は、前記印刷制御部に、前記インターフェース部に接続された可搬記憶媒体に記憶されている印刷データに対して印刷処理を行わせないときには、前記ダイレクトプリント管理制御部に、前記可搬記憶媒体から印刷データを取得させて、前記取得された印刷データを前記記憶部に記憶させた後に、前記インターフェース部と前記可搬記憶媒体との間の接続を切り、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記印刷制御部を使用するジョブがなくなった後に、前記印刷制御部に、前記記憶部に記憶された印刷データを前記画像データに変換させること
を特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記取得された印刷データを、認証情報に対応付けて前記記憶部に記憶させ、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、認証情報及び印刷指示を受け取った際に、
前記記憶部に記憶されている印刷データの内、前記受け取った認証情報に対応付けられている印刷データを特定し、前記特定された印刷データから前記画像データが変換済みであるか否かを判断し、
前記特定された印刷データから前記画像データが変換済みである場合に、前記ジョブ制御部に、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用するか否かを判断させ、
前記ジョブ制御部が、前記実行中のジョブが前記印刷制御部を使用していないと判断した場合には、前記印刷制御部に、前記特定された印刷データから変換された画像データに基づく画像を印刷させること
を特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記インターフェース部に前記可搬記憶媒体が取り付けられたことを検知するインターフェース制御部をさらに備え、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記インターフェース制御部が、前記インターフェース部に前記可搬記憶媒体が取り付けられたことを検知した際に、前記印刷指示を受け取ったと判断すること
を特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
指示の入力を受け付ける入力部をさらに備え、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記入力部が印刷要求の指示の入力を受け付けた際に、前記印刷指示を受け取ったと判断すること
を特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記認証情報は、前記可搬記憶媒体を識別するための識別情報であり、
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記インターフェース部に取り付けられた可搬記憶媒体から、当該可搬記憶媒体を識別するための識別情報を認証情報として受け取ること
を特徴とする請求項6から8の何れか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記ダイレクトプリント管理制御部は、前記インターフェース部に前記可搬記憶媒体が取り付けられた際に、自動的に、前記可搬記憶媒体を識別するための識別情報を認証情報として受け取ること
を特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−12994(P2013−12994A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145560(P2011−145560)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】
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