説明

画像形成装置

【課題】補助電源としてさらに別の電源を用いてさらに省エネを実現する画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明に従う画像形成装置は、画像形成装置の機能を実行する機能部と、機能部に対して商用電源から電力を供給する第1電源回路と、自己発電型電源を含み、機能部に対して自己発電型電源から電力を供給する第2電源回路と、蓄電する蓄電部と、商用電源および自己発電型電源の少なくとも一方からの電力の供給を受けて蓄電部に充電する充電回路とを含む、機能部に対して蓄電部から電力を供給する第3電源回路とを含む。自己発電型電源からの電力供給量に応じて、機能部に対する第1電源回路からの電力の供給よりも第2および第3電源回路の少なくとも一方からの電力の供給を優先する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部電源と電力負荷との間に配置された蓄電可能な電源装置を搭載する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子写真方式の画像形成装置などの電子機器においては、主電源が投入された状態でも装置が一定期間使用されなかったときは、制御系の回路などの回路の一部を除いて電力の供給を一時停止し、節電を図る、いわゆる低消費電力モードを備えている。
【0003】
このような電子機器では、商用交流電源から制御系の回路に供給する直流電源を生成する電源回路を備え、低消費電力モードにおいても電力の供給を継続する制御系の回路などへの電力の供給は、当該電源回路から行なっている。
【0004】
しかしながら、このような電源回路から低消費電力モードにおいて供給する直流電源は、例えば定格電力の80%程度の高い出力である。そして、実際に低消費電力モードでも電力の供給を継続すべきであるのは制御系回路の一部であり、必要なのは直流電源の定格電力のせいぜい30%程度である。そのため、低消費電力モードにおいて定格電力の80%程度の高い出力を維持するのでは、省エネルギーという観点では無駄が多く、さらに一層の節電を図る必要がある。
【0005】
そこで、補助電源となる充電部を設けて、当該充電部に蓄電した電力を低消費電力モードで用いることにより一層の節電を図る方式が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4336318号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、充電部に蓄電された電力が十分でなければ商用電源を用いる必要があり、本発明は、補助電源としてさらに別の電源を用いてさらに省エネを実現することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある局面に従う画像形成装置は、画像形成装置の機能を実行する機能部と、機能部に対して商用電源から電力を供給する第1電源回路と、自己発電型電源を含み、機能部に対して自己発電型電源から電力を供給する第2電源回路と、蓄電する蓄電部と、商用電源および自己発電型電源の少なくとも一方からの電力の供給を受けて蓄電部に充電する充電回路とを含む、機能部に対して蓄電部から電力を供給する第3電源回路とを備え、自己発電型電源からの電力供給量に応じて、機能部に対する第1電源回路からの電力の供給よりも第2および第3電源回路の少なくとも一方からの電力の供給を優先する。
【0009】
好ましくは、自己発電型電源からの電力供給量が所定の値以上である場合には、機能部に対して第2電源回路から電力を供給する。
【0010】
好ましくは、自己発電型電源からの電力供給量が第1の所定の値未満である場合に、蓄電部に蓄電された電力供給量が第2の所定の値以上である場合には、機能部に対して第3電源回路から電力を供給する。
【0011】
特に、自己発電型電源からの電力供給量が第1の所定の値以上となった場合には、機能部に対して第3電源回路から第2電源回路に切り替えて電力を供給する。
【0012】
好ましくは、自己発電型電源からの電力供給量が第1の所定の値未満であり、蓄電部に蓄電された電力供給量が第2の所定の値未満である場合に、それぞれの電力供給量を合わせた値が第3の所定の値以上である場合には、機能部に対して第2および第3電源回路から電力を供給する。
【0013】
特に、自己発電型電源からの電力供給量が第1の所定の値未満であり、蓄電部に蓄電された電力供給量が第2の所定の値未満である場合に、それぞれの電力供給量を合わせた値が第3の所定の値未満である場合には、機能部に対して第1電源回路から電力を供給する。
【0014】
好ましくは、機能部に対して第1電源回路から第2および第3電源回路の少なくとも一方に切り替えて電力を供給する際、第2および第3電源回路の少なくとも一方から機能部に対する電力の供給が開始された後に、第1電源回路からの電力の供給を停止する。
【0015】
好ましくは、自己発電型電源の発電した電力に基づく電流と電圧とを検出する検出手段と、検出手段による検出結果に基づいて自己発電型電源の電力供給量を算出し、算出結果に基づいて第1〜第3電源回路を制御する制御手段とをさらに備える。
【0016】
好ましくは、蓄電部からの蓄電量を検出する検出手段と、検出手段による検出結果に基づいて蓄電部に蓄電された電力供給量を算出し、算出結果に基づいて第1〜第3電源回路を制御する制御手段とをさらに備える。
【0017】
好ましくは、自己発電型電源は、太陽電池、熱電変換素子、振動発電素子あるいは無線発電素子を含む。
【0018】
好ましくは、蓄電部は、二次電池、リチウムイオンキャパシタあるいは電気2重層キャパシタを含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明に従う画像形成装置は、自己発電型電源からの電力供給量に応じて、機能部に対する第1電源回路からの電力の供給よりも第2および第3電源回路の少なくとも一方からの電力の供給を優先することにより、省エネを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に従う画像形成装置MFPの概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に従う制御構造を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に従う画像形成装置MFPにおいて実行される処理手順を示すフローチャートである。
【図4】通常モードにおける主制御部100および副制御部400における電源システムを制御するフロー図である。
【図5】低消費電力モードにおける主制御部100および副制御部400における電源システムを制御するフロー図である。
【図6】通常モードにおける電圧レベル等の変化を説明する図である。
【図7】低消費電力モードにおける電圧レベル等の変化を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置MFPの概略構成図である。図1には、タンデム型のカラープリントエンジンを搭載した画像形成装置MFPを例示する。
【0023】
図1を参照して、画像形成装置MFPは、主制御部100、副制御部400、主電源部200、および副電源部300を含むプリントエンジンを有している。
【0024】
プリントエンジンは、典型的には、スキャナユニット800がプリント対象の原稿の内容を光学的に読取って得られる画像情報に基づいて、給紙部1に装填されている用紙Pに対して、カラーもしくはモノクロの画像を形成する。スキャナユニット800には、ADF(Auto Document Feeder:原稿自動搬送装置)900が連結されており、このADF900からプリント対象の原稿が順次搬送されるようになっている。
【0025】
より具体的には、プリントエンジンは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色の別に、プロセスユニット30C,30M,30Y,30K(以下、「プロセスユニット30」とも総称する。)を含む。各色のプロセスユニット30は、転写ベルト8の移動方向に沿って配列されており、対応する色のトナー像を転写ベルト8上に順次形成する。
【0026】
プロセスユニット30C,30M,30Y,30Kは、それぞれ、1次転写ローラー10C,10M,10Y,10K(以下、「1次転写ローラー10」とも総称する。)と、感光体11C,11M,11Y,11K(以下、「感光体11」とも総称する。)と、現像ローラー12C,12M,12Y,12K(以下、「現像ローラー12」とも総称する。)と、プリントヘッド13C,13M,13Y,13K(以下、「プリントヘッド13」とも総称する。)と、帯電チャージャー14C,14M,14Y,14K(以下、「帯電チャージャー14」とも総称する。)と、トナーユニット15C,15M,15Y,15K(以下、「トナーユニット15」とも総称する。)とを含む。
【0027】
各プロセスユニット30は、ユーザーの操作パネル600(操作パネル)などに対する操作に応じたプリント要求を受取ると、プリントすべき画像を構成する各色のトナー像を感光体11上に形成するとともに、他のプロセスユニット30とタイミングを合わせて、当該形成した各色のトナー像を転写ベルト8上に転写する。このとき、1次転写ローラー10が対応する感光体11上のトナー像を転写ベルト8へ移動させる。
【0028】
各プロセスユニットにおいては、まず、帯電チャージャー14が回転する感光体11の表面を帯電させるとともに、プリントヘッド13がプリントすべき画像情報に従って、感光体11の表面を露光する。これにより、感光体11の表面には、形成すべきトナー像を表わす静電潜像が形成される。その後、現像ローラー12が、感光体11の表面に対して、トナーユニット15からのトナーを供給することで、静電潜像がトナー像として現像される。そして、1次転写ローラー10が、駆動モータ9によって回転する転写ベルト8上に、各感光体11の表面に現像されたトナー像を順次転写する。これにより、各色のトナー像が重ね合わされて、用紙Pに転写すべきトナー像が形成される。
【0029】
なお、プリントエンジンは、プリントされるトナー像の濃度を安定化させるために、転写ベルト8上のトナー濃度を検出するための濃度センサー31を含む。
【0030】
当該濃度センサー31を用いた画像安定化制御として、転写ベルト8上に現像器の現像出力を変えて、トナー濃度を変え印字したトナー濃度検出用パッチを数パッチ形成する。そして、濃度センサー31により濃度検出し、その結果に応じて、現像器の現像出力にフィードバックを行うことにより、印字時に常に安定したトナー濃度を得ることが可能である。装置本体のメインスイッチがオンした場合、トナーカートリッジが交換された場合、所定枚数を印字した場合等に画像安定化制御を実行することが可能である。
【0031】
一方、給紙ローラー2が給紙部1に装填されている用紙Pを取り出す。この取り出された用紙Pは、搬送ローラー4などによって搬送経路3に沿って搬送される。その後、搬送ローラー4は、用紙Pをタイミングセンサー32に到達した位置で待機させる。そして、転写ベルト8上に形成されたトナー像が2次転写ローラー5に到達するタイミングに合わせて、搬送ローラー4が用紙Pを2次転写ローラー5へ搬送する。すなわち、用紙Pの先端位置と転写ベルト8上に形成されたトナー像の先頭とが一致するように、用紙Pが供給される。
【0032】
すると、2次転写ローラー5および対向ローラー6により、転写ベルト8上のトナー像が用紙Pへ転写される。典型的には、2次転写ローラー5にトナー像の有する電荷に応じた所定の電位(たとえば、約+2000V)を印加しておくことで、転写ベルト8上のトナー像が2次転写ローラー5側へ電気的に引き寄せる力が生じ、これにより、用紙Pへの転写が行われる。
【0033】
さらに、用紙Pへ転写されたトナー像は、定着器7により、加熱および加圧されることで、用紙Pに定着する。このトナー像が定着した用紙Pは、排紙トレイに出力される。これにより、一連のプリントプロセスは完了する。
【0034】
主制御部100は、上述するようなプリントエンジンにおけるプリントプロセスの全体処理を司る。主制御部100の詳細については、後述する。
【0035】
副制御部400は、省エネモードにおける画像形成装置MFPへの電源供給を管理する。
【0036】
主電源部200は、画像形成装置MFPを構成する各電力負荷へ供給する各種電力(たとえば、DC+5VやDC+24Vなど)を生成する。また、主電源部200からの電力の一部は、蓄電部の充電にも用いられる。より具体的には、主電源部200は、DC+5Vを生成するための各種の図示しないレギュレータを含む。
【0037】
副電源部300は、自己発電型電源と、主電源部200あるいは自己発電型電源から受けた電力を蓄積する蓄電部とを有するとともに、状況に応じて、その蓄積した電力を電力負荷へ供給する。なお、蓄電部は、一例として、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、リチウムイオンキャパシタ、電気二重層キャパシタなどの蓄電セルで構成される。蓄電部の充電電圧は、蓄電セルの種類に応じて、おおよそ0V〜4.0Vで使用される。自己発電型電源は、一例として、太陽電池、熱電変換素子、振動発電素子、無線発電素子などの発電セルで構成される。
【0038】
なお、以下の説明では、画像形成装置MFPが、少なくとも、通常の画像形成処理が可能なモード(通常モード)と、電力消費を抑制するための低消費電力モード(スリープモードやスタンバイモード)とを有するものとする。
【0039】
本実施の形態に従う画像形成装置MFPは、通常モードでは、商用電源からの電力を電力負荷へ供給するとともに蓄電部を充電する。なお、自己発電型電源も設けられているため当該電源から蓄電部を充電することも可能である。低消費電力モードでは、蓄電部に蓄えられた電力を放電させて、電力負荷へ必要な電力を供給する。あるいは、自己発電型電源を用いて当該電源から電力負荷へ必要な電力を供給する。より具体的には、低消費電力モードにおいて、蓄電部および自己発電型電源が、画像形成装置MFPのバックアップ電源として機能する。この低消費電力モードでは、主電源部200は、基本的には電源供給動作を停止する。より具体的には、主電源部200のレギュレータにおけるスイッチング動作が停止する。この電源供給動作の停止によって、主電源部200におけるスイッチング損失などをゼロにできる。
【0040】
低消費電力モードにおいては、基本的には、副電源部300からの電力を用いて、各部が動作する。しかしながら、副電源部300からの電力供給量が不足した場合には、低消費電力モードであっても、少なくとも主電源部200からの電源供給が再開される。このような機能を提供するために、副制御部400が設けられる。副制御部400は、リレースイッチ207を閉じて主電源部200に対してレギュレータの動作再開を指示する。
【0041】
<全体制御ブロック構成>
図2は、本発明の実施の形態に従う制御構造を示すブロック図である。
【0042】
図2を参照して、本実施の形態に従う画像形成装置MFPは、その制御構造として、演算処理部の典型例であるCPU(Central Processing Unit)101を含む主制御部100を有する。また、省エネモードにおける画像形成装置MFPへの電源供給を管理する副制御部400を有する。
【0043】
まず、画像形成装置MFPにおける電源供給機能について説明する。
図2に示すように、画像形成装置MFPは、各電力負荷を駆動するための電源を供給するための主電源部200および副電源部300を含む。
【0044】
主電源部200は、商用電源208と接続されるリレースイッチ207と、変換部210とを含む。変換部210は、リレースイッチ207を介して商用電源208と接続される。そして、変換部210は、商用電源208の交流電圧を直流電圧に変換して主制御部100に供給する。典型的には、2種類の電圧(DC+5VおよびDC+24V)を供給する。すなわち、主電源部200の変換部210は、主制御部100に対して、制御ライン201を介してDC+5Vを供給するとともに、制御ライン203を介してDC+24Vを供給する。また、変換部210と主制御部100との間には、DC+5Vを供給する制御ライン201のグランド線(シグナルグランド:SGND)である制御ライン202と、DC+24Vを供給する制御ライン203のグランド線(パワーグランド:PGND)である制御ライン204とが接続される。
【0045】
また、主電源部200は、画像コントローラー103、プリントヘッド104、操作パネル600、スキャナユニット800、および、ADF900にも電源を供給する(それぞれの供給線については図示しない)。
【0046】
主制御部100は、CPU101の出力ポートPIから、制御ライン205を介してDC+24Vリモート信号を変換部210に対して供給する。このDC+24Vリモート信号は、主電源部200の変換部210からのDC+24Vを供給/停止を制御するための信号である。典型的には、画像形成装置MFPにおいて紙つまり(ペーパージャム)が生じた場合、画像形成装置MFPの扉が開けられた場合、画像形成装置MFPにおいて何らかの異常が発生した場合、低消費電力モードへ移行した場合などに、DC+24Vリモート信号が活性化され、変換部210からのDC+24Vの供給が停止される。
【0047】
さらに、主制御部100は、CPU101の出力ポートPJから、制御ライン206を介して、チャージリモート信号を変換部210に対して供給する。このチャージリモート信号は、副電源部300への電力の供給を制御するための信号である。
【0048】
主電源部200は、電源ライン316を介して副電源部300と電気的に接続されており、副制御部400および/または蓄電部305を充電するための電力(蓄電部充電出力)を供給する。蓄電部305には、充電回路309が設けられており、当該充電回路309により蓄電部305に充電される。充電回路309は、ダイオード315を介して蓄電部305のプラス端子(+)に接続される。具体的には、蓄電部305のプラス端子(+)は、ノードNCと接続される。また、蓄電部305のマイナス端子(−)は、グランド(GND)に接続される。
【0049】
副電源部300は、自己発電型電源である太陽電池304と、電流センサー308と、スイッチ310〜312と、ダイオード313〜315と、蓄電部305と、ラッチリレー306と、トランジスター307a,307bとを含む。副電源部300は、副制御部400に電力を供給する。なお、スイッチ310〜312をスイッチSW1〜SW3とも標記して説明する。
【0050】
副制御部400のCPU401の制御ライン(出力ポートP4)からトランジスター307aに指示(ON)すると、リレースイッチ207を有するラッチリレー306の電磁コイルA(図示せず)に通電することで、リレースイッチ207を開く動作を行っている。また、CPU401の制御ライン(出力ポートP5)からトランジスター307bに指示(ON)すると、リレースイッチ207を有するラッチリレー306の電磁コイルB(図示せず)に通電することで、リレースイッチ207を閉じる動作を行っている。
【0051】
なお、ラッチリレー306は、電磁コイルA,Bを有し、それぞれの電磁コイルに所定時間のみ通電することにより開閉動作を実行することができ、その状態を維持することが可能である。
【0052】
したがって、低消費電力モードの場合には、リレースイッチ207を開くことにより商用電源208との接続を遮断し、省エネ状態とすることが可能である。
【0053】
一方、通常モードの場合には、リレースイッチ207を閉じて主制御部100に必要な電力を供給する必要があるため、低消費電力モードの場合には、ラッチリレー306を制御するCPU401に蓄電部305からの電力供給を常に行なう構成としている。
【0054】
通常モード時には、副制御部400のCPU401によりリレースイッチ207を閉状態とすることにより変換部210を介して主制御部100に電力を供給する。
【0055】
また、副制御部400には、CPU401の出力ポートP1と接続された制御ライン317からスイッチ310に指示(ON)し、変換部210から副電源部300の蓄電部305に電力を供給可能とするとともに、副制御部400にも電力が供給可能としている。
【0056】
蓄電部305は、充電回路309をCPU401のアナログ出力ポートANと接続された制御ライン319を介してアナログ電圧値に応じて動作のON、OFF制御、充電電流制御をすることにより充電される。
【0057】
なお、蓄電部305の蓄電状態は、CPU401のアナログ入力ポートPA3と接続された制御ライン322により蓄電部305の出力電圧により検出される。
【0058】
低消費電力モード時には、充電回路309は、CPU401のアナログ出力ポートANを介する制御ライン319により充電動作がOFFされる。
【0059】
スイッチ312は、CPU401の出力ポートP3と接続された制御ライン321を介してONさせることにより、蓄電部305からの電力が副制御部400の電源入力DC+3.3Vに入力される。このことにより、低消費電力モード時には、蓄電部305からの電力で動作することが可能である。
【0060】
従来では、通常モードにおいて、変換部210を動作させ、マシン本体の電源供給を行うとともに、蓄電部305の充電動作を行う。低消費電力モードにおいては、主電源部200の動作を停止させ蓄電部305からの電力を副制御部400に供給していた。低消費電力モードから通常モードへの復帰は、ユーザーが操作パネル600を操作して印字要求が画像コントローラーに有った場合に、副制御部400のCPU401の割り込みポート(図示せず)に割り込み信号が入る。そして、当該割り込み信号に応答してCPU401により、リレースイッチ207を閉じ、変換部210を動作させることにより、通常モードに復帰させていた。
【0061】
このように、従来では、低消費電力モードでは、商用電源208の電力を用いて蓄電部305に蓄電した電力で、副制御部400を動作させていたので、待機電力で、商用電源208の電力消費があった。また、商用電源208から変換部210を介して充電回路309を介して蓄電部305を充電するには、効率が悪かった。
【0062】
本発明の実施の形態においては、自己発電型電源(太陽電池)を有しており、商用電源208を可能な限り用いることなく、低消費電力モード時における電力を供給する方式について説明する。
【0063】
具体的には、自己発電型電源からの発電量について、出力電圧を制御ライン323と接続されたCPU401のアナログポートPA1によりモニターするとともに、電流センサー308により電流値を制御ライン324と接続されたCPU401のアナログポートPA2によりモニターすることで、自己発電型電源(太陽電池)の発電量を算出することが可能である。
【0064】
低消費電力モードにおいては、自己発電型電源(太陽電池)の発電量が副制御部400の消費電力を上回った場合に、蓄電部305の蓄電量によらずに、自己発電型電源の電力を副制御部400に投入する。具体的には、制御ライン320を介してCPU401の出力ポートP2によりスイッチ311をオンさせる。ダイオード314を介して副制御部400のDC+3.3V電源ライン318に電力供給させる。なお、電源ライン318のノードNAとノードNBとは電気的に結合されている。
【0065】
さらに、自己発電型電源(太陽電池)の発電量が上回っている場合には、蓄電部305に対して充電するための電力供給を行う。具体的には、スイッチ311をオンさせ、ダイオード314を介して充電回路309に電源供給することにより、ダイオード315を介して蓄電部305に充電することが可能となる。
【0066】
低消費電力モード時には、自己発電型電源の発電量が副制御部400の消費電力を上回っている場合には、スイッチ311をオンさせ、逆流防止ダイオード314を介してダイオード313のカソードと接続し、副制御部400の電源ライン318に供給する。
【0067】
変換部210からの3.3V電源ライン316は、スイッチ310および逆流防止ダイオード313を介して副制御部400の電源ライン318と接続される。
【0068】
自己発電型電源は、逆流防止ダイオード314を介して電源ライン318と接続される。自己発電型電源からの出力電圧は、副制御部400の電源ライン318に供給されるが、変換部210より高い電圧に設定することにより、自己発電型電源からの電力が優先的に副制御部400、蓄電部305への電力に用いられる。
【0069】
したがって、通常モードでも自己発電型電源の電力を用い、低消費電力モードでは、自己発電型電源を最優先とし、2番目に蓄電部305に蓄電された電力を用いることにより、商用電源208の消費電力を極力抑えて、省エネを実現することが可能となる。
【0070】
次に、画像形成装置MFPにおける画像形成機能について説明する。
本実施の形態に従う画像形成装置MFPでは、主として、CPU101と、画像制御部102と、画像コントローラー103とが協働して、画像形成機能を提供する。
【0071】
画像コントローラー103は、インターフェイスライン(以下、「I/Fライン」とも称す。)800aを介してスキャナユニット800と通信を行なうとともに、I/Fライン900aを介してADF900と通信を行なう。また、画像コントローラー103は、I/Fライン103aを介して操作パネル600との間で通信を行なう。
【0072】
画像コントローラー103は、ユーザーによる操作パネル600からの操作指示に応答して、プリント要求(典型的には、原稿のコピー要求)を受取ると、スキャナユニット800および/またはADF900に対して制御コマンドを与えることで、原稿(図示しない)の画像を読取る。画像コントローラー103は、読取られた画像データを自コントローラー内の画像メモリ(図示しない)に一時的に格納する。
【0073】
あるいは、画像コントローラー103は、ネットワークインターフェイス(図示しない)などを介して、外部のホストコンピュータ(図示しない)からプリント要求および画像データを受取った場合にも、当該画像データを自コントローラー内の画像メモリ(図示しない)に一時的に格納する。
【0074】
画像コントローラー103は、上述のような処理に従って画像データを一次的に格納すると、I/Fライン110(入出力ポートPA)を介して、プリント要求コマンドをCPU101に対して送出する。
【0075】
CPU101は、画像コントローラー103からプリント要求コマンドを受取ると、予め定められたタイミングで、画像制御部102との間の制御ライン112(出力ポートPB)をアクティブ化する。そして、CPU101は、制御ライン112を介して、画像コントローラー103に格納されている画像データを画像制御部102へ送出する。すると、画像制御部102は、制御ライン113を介して、受取った画像データに基づく制御コマンドをプリントヘッド104へ送出する。
【0076】
プリントヘッド104は、プリントヘッド13C,13M,13Y,13K(図1参照)を制御することで、受取った画像データを表現するための静電潜像が形成されるように、感光体11C,11M,11Y,11Kを露光させる。
【0077】
画像形成装置MFPは、2次転写用高圧電源105と、帯電用高圧電源106と、1次転写用高圧電源107と、現像用高圧電源108とを有する。CPU101は、それぞれ制御ライン114,115,116,117を介して、これらのプリントプロセスに係る高圧電源を制御する。
【0078】
2次転写用高圧電源105は、2次転写ローラー5(図1)に対して印加する2次転写電圧(約+2000V)を供給する。CPU101は、制御ライン114(出力ポートPC)を介して制御コマンドを与えることで、この2次転写電圧の値を制御する。
【0079】
帯電用高圧電源106は、帯電チャージャー14(図1)に対して印加する帯電電圧(約−5000V)を供給する。CPU101は、制御ライン115(出力ポートPD)を介して制御コマンドを与えることで、この帯電電圧の値を制御する。なお、プロセスユニット30C,30M,30Y,30Kにそれぞれ対応して帯電チャージャーが設けられるため4本の制御ライン115が示されている。
【0080】
1次転写用高圧電源107は、1次転写ローラー10(図1)に対して印加する1次転写電圧(約+1000V)を供給する。CPU101は、制御ライン116(出力ポートPE)を介して制御コマンドを与えることで、この1次転写電圧の値を制御する。なお、プロセスユニット30C,30M,30Y,30Kにそれぞれ対応して1次転写ローラーが設けられるため4本の制御ライン116が示されている。
【0081】
現像用高圧電源108は、現像ローラー12(図1)に対して印加する現像電圧を供給する。CPU101は、制御ライン117(出力ポートPF)を介して制御コマンドを与えることで、この現像電圧の値を制御する。なお、プロセスユニット30C,30M,30Y,30Kにそれぞれ対応して現像ローラーが設けられるため4本の制御ライン117が示されている。
【0082】
主制御部100は、画像形成装置MFPについての各種設定や各種情報などの不揮発的に保持するためのメモリ109を含む。CPU101は、I/Fライン118を介して、メモリ109にアクセスする。
【0083】
<処理手順>
次に、処理手順について説明する。
【0084】
図3は、本発明の実施の形態に従う画像形成装置MFPにおいて実行される処理手順を示すフローチャートである。図3に示す各ステップは、基本的には、CPU101が予め格納された命令コード(プログラム)を実行することで提供される。但し、CPU401が一部のステップを実行する場合もある。
【0085】
図3を参照して、まず、初期処理を実行する(ステップS2)。具体的には、電源投入後、ウォームアップ等の初期処理を実行する。
【0086】
そして、ウォームアップ等の初期処理完了後、CPU101は、所定期間内に印字要求が有ったかどうかを判断する(ステップS4)。
【0087】
ステップS4において、所定期間内に印字要求が有ったと判断した場合(ステップS4においてYES)には、通常モードに移行する(ステップS6)。そして、印字処理を実行する(ステップS8)。
【0088】
一方、ステップS4において、所定期間内において印字要求が無かったと判断した場合(ステップS4においてNO)には、低消費電力モードに移行する(ステップS10)。
【0089】
そして、ステップS4に戻り、当該処理を繰り返す。
次に、通常モードにおける処理について説明する。
【0090】
図4は、通常モードにおける主制御部100および副制御部400における電源システムを制御するフロー図である。
【0091】
図4を参照して、まず、自己発電型電源の発電量が負荷電力よりも大きいかどうかを判断する(ステップS20)。具体的には、自己発電型電源(太陽電池)304の出力電圧をCPU401のアナログポートPA1によりモニターするとともに、電流センサー308により電流値をCPU401のアナログポートPA2によりモニターすることで、自己発電型電源(太陽電池)304の発電量を算出する。そして、所定のしきい値を超えているかどうか判断する。
【0092】
ステップS20において、自己発電型電源の発電量が負荷電力よりも大きいと判断した場合(ステップS20においてYES)には、スイッチ311(SW2)をONする。また、リレースイッチ207を開状態とする(ステップS22)。なお、スイッチ310(SW1),スイッチ312(SW3)についてはOFFとすることが可能である。これにより、自己発電型電源から負荷に対して電力を供給する。
【0093】
次に、自己発電型電源の発電量が負荷電力+所定電力αよりも大きいかどうかを判断する(ステップS24)。
【0094】
ステップS24において、自己発電型電源の発電量が負荷電力+所定電力αよりも大きいと判断した場合(ステップS24においてYES)には、充電電流βを設定して充電回路をオンする(ステップS26)。具体的には、CPU401の制御ライン(アナログ出力ポートAN)を介してアナログ電圧値に応じて充電回路309をONするとともに、充電電流の値を設定する。
【0095】
ここで、所定電力αとして自己発電電源の発電量が負荷電力に対してどれだけ大きいかを判断し、それに応じて、充電電流βを設定する。例えば、自己発電電源の発電量が負荷電力に対して少しである場合には、充電電流βの値も低い値に設定する。一方で、自己発電電源の発電量が負荷電力に対して大きい場合には、充電電流βの値も大きい値に設定する。
【0096】
次に、蓄電部305が満充電であるかどうかを判断する(ステップS42)。具体的には、CPU401は、蓄電部305の+端子側と接続された制御ライン322を介してアナログ入力ポートPA3により蓄電部305の蓄電状態を判断し、出力電圧に従って満充電であるかどうかを判断する。
【0097】
ステップS42において、蓄電部305が満充電であると判断した場合(ステップS42においてYES)には、充電回路をOFFする(ステップS44)。具体的には、CPU401の制御ライン(アナログ出力ポートAN)を介して充電回路309をOFFする。
【0098】
一方、ステップS42において、蓄電部305が満充電でないと判断した場合(ステップS42においてNO)には、ステップS44をスキップして、処理を終了する(リターン)。すなわち、満充電となるまで継続する。
【0099】
また、ステップS24において、自己発電型電源の発電量が負荷電力+所定電力αよりも大きくないと判断した場合(ステップS24においてNO)には、処理を終了する(リターン)。この場合には、充電回路309に充電するほど自己発電型電源の発電量が大きくないため充電回路309に充電することはしない。
【0100】
一方、ステップS20において、自己発電型電源の発電量が負荷電力よりも小さいと判断した場合(ステップS20においてNO)には、スイッチ311(SW2),スイッチ312(SW3)をOFFし、スイッチ310(SW1)をONする。また、リレースイッチ207を閉状態とする(ステップS46)。すなわち、商用電源208から負荷に対して電力を供給する。
【0101】
そして、充電電流を最大(max)に設定し、充電回路をONする(ステップS48)。具体的には、CPU401の制御ライン(アナログ出力ポートAN)を介して充電回路309をONするとともに、充電電流の値を最大に設定する。
【0102】
そして、ステップS42に進む。以降の処理については上述したのと同様である。
すなわち、通常モードにおいては、自己発電型電源の発電量をモニターして、自己発電型電源からの発電量が負荷電力よりも大きい場合には、自己発電型電源から負荷に電力を供給する。一方、そうでない場合には、商用電源を用いて負荷に電力を供給する。したがって、自己発電型電源の発電量が大きい場合には可能な限り商用電源を用いないようにすることにより消費電力を低減することが可能である。
【0103】
また、蓄電部305に充電することにより低消費電力モードとなった場合において蓄電部305から電力を供給することが可能である。
【0104】
図5は、低消費電力モードにおける主制御部100および副制御部400における電源システムを制御するフロー図である。
【0105】
図5を参照して、まず、自己発電型電源の発電量が負荷電力よりも大きいかどうかを判断する(ステップS50)。具体的には、自己発電型電源(太陽電池)304の出力電圧をCPU401のアナログポートPA1によりモニターするとともに、電流センサー308により電流値をCPU401のアナログポートPA2によりモニターすることで、自己発電型電源(太陽電池)304の発電量を算出する。そして、所定のしきい値を超えているかどうか判断する。
【0106】
ステップS50において、自己発電型電源の発電量が負荷電力よりも大きいと判断した場合(ステップS50においてYES)には、スイッチ311(SW2)をONする。また、リレースイッチ207を開状態とする(ステップS52)。なお、スイッチ310(SW1)、スイッチ312(SW3)についてはOFFとすることが可能である。これにより、自己発電型電源から負荷に対して電力を供給する。
【0107】
次に、自己発電型電源の発電量が負荷電力+所定電力αよりも大きいかどうかを判断する(ステップS54)。
【0108】
ステップS54において、自己発電型電源の発電量が負荷電力+所定電力αよりも大きいと判断した場合(ステップS54においてYES)には、充電電流βを設定して充電回路をオンする(ステップS56)。具体的には、CPU401の制御ライン(アナログ出力ポートAN)を介してアナログ電圧値に応じて充電回路309をONするとともに、充電電流の値を設定する。
【0109】
ここで、所定電力αとして自己発電電源の発電量が負荷電力に対してどれだけ大きいかを判断し、それに応じて、充電電流βを設定する。例えば、自己発電電源の発電量が負荷電力に対して少しである場合には、充電電流βの値も低い値に設定する。一方で、自己発電電源の発電量が負荷電力に対して大きい場合には、充電電流βの値も大きい値に設定する。
【0110】
次に、蓄電部が満充電であるかどうかを判断する(ステップS66)。具体的には、CPU401は、アナログ入力ポートPA3により蓄電部305の蓄電状態を判断し、出力電圧に従って満充電であるかどうかを判断する。
【0111】
ステップS66において、蓄電部305が満充電であると判断した場合(ステップS66においてYES)には、充電回路をOFFする(ステップS68)。具体的には、CPU401の制御ライン(アナログ出力ポートAN)を介して充電回路309をOFFする。
【0112】
一方、蓄電部305が満充電でないと判断した場合(ステップS66においてNO)には、ステップS68をスキップして、処理を終了する(リターン)。すなわち、満充電となるまで継続する。
【0113】
また、ステップS54において、自己発電型電源の発電量が負荷電力+所定電力αよりも大きくないと判断した場合(ステップS54においてNO)には、処理を終了する(リターン)。この場合には、充電回路309に充電するほど自己発電型電源の発電量が大きくないため充電回路309に充電することはしない。
【0114】
ステップS50において、自己発電型電源の発電量が負荷電力よりも小さいと判断した場合(ステップS50においてNO)には、蓄電部305の蓄電量が負荷電力よりも大きいかどうかを判断する(ステップS70)。具体的には、CPU401は、アナログ入力ポートPA3により蓄電部305の蓄電状態を判断し、所定のしきい値を超えているかどうかを判断する。
【0115】
ステップS70において、蓄電部の蓄電量が負荷電力よりも大きいと判断した場合(ステップS70においてYES)には、スイッチ312(SW3)をONし、リレースイッチ207を開状態とする(ステップS72)。具体的には、蓄電部305から負荷に対して電力を供給する。なお、この場合、スイッチ311(SW2)はOFFとすることが可能である。
【0116】
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、ステップS70において、蓄電部の蓄電量が負荷電力よりも小さいと判断した場合(ステップS70においてNO)には、自己発電型電源発電量と蓄電部の蓄電量との合計が負荷電力よりも大きいかどうかを判断する(ステップS74)。
【0117】
ステップS74において、自己発電型電源発電量と蓄電部の蓄電量との合計が負荷電力よりも大きいと判断した場合(ステップS74においてYES)には、スイッチ311(SW2)、スイッチ312(SW3)をONし、リレースイッチ207を開状態とする。具体的には、自己発電型電源である太陽電池304および蓄電部305から負荷に対して電力を供給する。
【0118】
ステップS74において、自己発電型電源発電量と蓄電部の蓄電量との合計が負荷電力以下であると判断した場合(ステップS74においてNO)には、スイッチ311(SW2)、スイッチ312(SW3)をOFFし、スイッチ310(SW1)をONし、リレースイッチ207を閉状態とする(ステップS78)。すなわち、蓄電部305および自己発電型電源である太陽電池304からの電力供給ではなく、商用電源208から負荷に対して電力を供給する。
【0119】
次に、充電電流を最大(max)に設定し、充電回路をONする(ステップS80)。具体的には、CPU401の制御ライン(アナログ出力ポートAN)を介して充電回路309をONするとともに、充電電流の値を最大に設定する。
【0120】
そして、ステップS66に進む。以降の処理については上述したのと同様である。
図6は、通常モードにおける電圧レベル等の変化を説明する図である。
【0121】
図6を参照して、時刻T1において、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルを超えている。したがって、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はON、スイッチ312(SW3)はOFFとなっている。そして、充電回路はONである。
【0122】
したがって、自己発電型電源である太陽電池304から負荷に対して電力が供給されている。
【0123】
また、自己発電型電源である太陽電池304から蓄電部305に対する充電が行われている。つまり、蓄電部305への充電が自己発電型電源により行われて蓄電量が上昇している場合が示されている。
【0124】
次に時刻T2において、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルよりも下がった場合が示されている。これに伴い、スイッチ310(SW1)をON、スイッチ311(SW2)はOFF、スイッチ312(SW3)はOFFとなっている。そして、充電回路はONである。これにより、商用電源から負荷に対して電力が供給される。なお、この場合には蓄電部305への充電が商用電源から行われて蓄電量が上昇している場合が示されている。
【0125】
次に、時刻T3において、再び、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルを超えている。したがって、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はON、スイッチ312(SW3)はOFFとなっている。そして、充電回路はONである。したがって、自己発電型電源である太陽電池304から負荷に対して電力が供給されている。
【0126】
また、自己発電型電源である太陽電池304から蓄電部305に対する充電が行われている。つまり、蓄電部305への充電が自己発電型電源により行われて蓄電量が上昇している場合が示されている。
【0127】
通常モードにおいて、自己発電型電源の発電量が大きい場合には当該電源を優先して用いることにより省エネ効果を高めることが可能である。
【0128】
図7は、低消費電力モードにおける電圧レベル等の変化を説明する図である。
図7(A)を参照して、時刻T4において、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルを超えている。したがって、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はON、スイッチ312(SW3)はOFFとなっている。そして、充電回路はONである。
【0129】
したがって、自己発電型電源である太陽電池304から負荷に対して電力が供給されている。また、自己発電型電源である太陽電池304から蓄電部305に対する充電が行われている。つまり、蓄電部305への充電が自己発電型電源により行われて蓄電量が上昇している場合が示されている。
【0130】
次に時刻T5において、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルよりも下がった場合が示されている。これに伴い、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はOFF、スイッチ312(SW3)はONとなっている。そして、充電回路はOFFである。これにより、蓄電部305から負荷に対して電力が供給される。
【0131】
次に、時刻T6において、再び、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルを超えている。したがって、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はON、スイッチ312(SW3)はOFFとなっている。そして、充電回路はONである。したがって、再び、自己発電型電源である太陽電池304から負荷に対して電力が供給されている。また、自己発電型電源である太陽電池304から蓄電部305に対する充電が行われている。つまり、蓄電部305への充電が自己発電型電源により行われて蓄電量が上昇している場合が示されている。
【0132】
次に、時刻T7において、再び、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルを下がった場合が示されている。これに伴い、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はOFF、スイッチ312(SW3)はONとなっている。そして、充電回路はOFFである。これにより、蓄電部305から負荷に対して電力が供給される。
【0133】
次に、時刻T8において、再び、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルを超えている。したがって、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はON、スイッチ312(SW3)はOFFとなっている。そして、充電回路はONである。したがって、再び、自己発電型電源である太陽電池304から負荷に対して電力が供給されている。また、自己発電型電源である太陽電池304から蓄電部305に対する充電が行われている。つまり、蓄電部305への充電が自己発電型電源により行われて蓄電量が上昇している場合が示されている。なお、蓄電部305への充電が満充電レベルとなった場合には、充電回路はOFFする。
【0134】
図7(B)を参照して、時刻T10において、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルよりも下がった場合が示されている。
【0135】
また、蓄電部305における蓄電量も低いため、スイッチ310(SW1)はON、スイッチ311(SW2)はOFF、スイッチ312(SW3)はOFFとなっている。そして、充電回路はONである。これにより、商用電源から負荷に対して電力が供給される。
【0136】
次に、時刻T11において、蓄電部305における蓄電量が増加し、自己発電型電源である太陽電池304の発電量と蓄電部305の蓄電量との合計が負荷電力よりも大きくなった場合が示されている。当該場合に、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はON、スイッチ312(SW3)はONとなっている。そして、充電回路はOFFである。これにより、蓄電部305および自己発電型電源である太陽電池304から負荷に対して電力が供給される。
【0137】
そして、時刻T12において、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルを超えている。したがって、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はON、スイッチ312(SW3)はOFFとなっている。そして、充電回路はONである。
【0138】
したがって、自己発電型電源である太陽電池304から負荷に対して電力が供給されている。また、自己発電型電源である太陽電池304から蓄電部305に対する充電が行われている。つまり、蓄電部305への充電が自己発電型電源により行われて蓄電量が上昇している場合が示されている。
【0139】
次に、時刻T13において、再び、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルを下がった場合が示されている。これに伴い、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はOFF、スイッチ312(SW3)はONとなっている。そして、充電回路はOFFである。これにより、蓄電部305から負荷に対して電力が供給される。
【0140】
次に、時刻T14において、再び、自己発電型電源の発電量が負荷電力レベルを超えている。したがって、スイッチ310(SW1)はOFF、スイッチ311(SW2)はON、スイッチ312(SW3)はOFFとなっている。そして、充電回路はONである。したがって、再び、自己発電型電源である太陽電池304から負荷に対して電力が供給されている。また、自己発電型電源である太陽電池304から蓄電部305に対する充電が行われている。つまり、蓄電部305への充電が自己発電型電源により行われて蓄電量が上昇している場合が示されている。なお、蓄電部305への充電が満充電レベルとなった場合には、充電回路はOFFする。
【0141】
したがって、低消費電力モードにおいて、自己発電型電源の発電量が大きい場合には当該電源を優先して用いる。具体的には、自己発電型電源が負荷電力よりも大きい場合には、自己発電型電源を優先して用いる。また、自己発電型電源の発電量が負荷電力よりも小さい場合であっても蓄電部の蓄電量が負荷電力よりも大きい場合には、蓄電部を用いて負荷に電力を供給する。さらに、蓄電部の蓄電量が小さい場合であっても、自己発電型電源の発電量との合計が負荷電力よりも大きい場合には、蓄電部と自己発電型電源の両方を用いて負荷に電力を供給する。当該処理により、可能な限り商用電源を用いないことにより省エネ効果を高めることが可能である。
【0142】
なお、自己発電型電源の一例として、太陽電池を用いる場合について説明したが、自己発電型電源として、例えば、定着器の周辺に熱電変換素子を設けて、熱源となる定着器の余剰の熱エネルギーを電力に変換して用いるようにしても良い。また、自己発電型電源として、例えば、スキャナーあるいはプリントエンジン等の可動部の周辺に振動発電素子を設けて、可動部の振動エネルギーを電力に変換して用いるようにしても良い。また、自己発電型電源として、例えば、図示しない通信装置等に無線発電素子を設けて、通信装置を介して外部の端末からジョブ等を無線受信する際の無線エネルギーを電力に変換して用いるようにしても良い。
【0143】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0144】
1 給紙部、2 給紙ローラー、7 定着器、8 転写ベルト、100 主制御部、101,401 CPU、102 画像制御部、103 画像コントローラー、105 2次転写用高圧電源、107 1次転写用高圧電源、106 帯電用高圧電源、108 現像用高圧電源、109 メモリ、200 主電源部、207 リレースイッチ、208 商用電源、210 変換部、300 副電源部、304 太陽電池、305 蓄電部、306 ラッチリレー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置の機能を実行する機能部と、
前記機能部に対して商用電源から電力を供給する第1電源回路と、
自己発電型電源を含み、前記機能部に対して前記自己発電型電源から電力を供給する第2電源回路と、
蓄電する蓄電部と、前記商用電源および前記自己発電型電源の少なくとも一方からの電力の供給を受けて前記蓄電部に充電する充電回路とを含む、前記機能部に対して前記蓄電部から電力を供給する第3電源回路とを備え、
前記自己発電型電源からの電力供給量に応じて、前記機能部に対する前記第1電源回路からの電力の供給よりも前記第2および第3電源回路の少なくとも一方からの電力の供給を優先する、画像形成装置。
【請求項2】
前記自己発電型電源からの電力供給量が所定の値以上である場合には、前記機能部に対して前記第2電源回路から電力を供給する、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記自己発電型電源からの電力供給量が第1の所定の値未満である場合に、前記蓄電部に蓄電された電力供給量が第2の所定の値以上である場合には、前記機能部に対して前記第3電源回路から電力を供給する、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記自己発電型電源からの電力供給量が第1の所定の値以上となった場合には、前記機能部に対して前記第3電源回路から前記第2電源回路に切り替えて電力を供給する、請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記自己発電型電源からの電力供給量が第1の所定の値未満であり、前記蓄電部に蓄電された電力供給量が第2の所定の値未満である場合に、それぞれの電力供給量を合わせた値が第3の所定の値以上である場合には、前記機能部に対して前記第2および第3電源回路から電力を供給する、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記自己発電型電源からの電力供給量が第1の所定の値未満であり、前記蓄電部に蓄電された電力供給量が第2の所定の値未満である場合に、それぞれの電力供給量を合わせた値が第3の所定の値未満である場合には、前記機能部に対して前記第1電源回路から電力を供給する、請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記機能部に対して前記第1電源回路から前記第2および第3電源回路の少なくとも一方に切り替えて電力を供給する際、前記第2および第3電源回路の少なくとも一方から前記機能部に対する電力の供給が開始された後に、前記第1電源回路からの電力の供給を停止する、請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記自己発電型電源の発電した電力に基づく電流と電圧とを検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて前記自己発電型電源の電力供給量を算出し、算出結果に基づいて前記第1〜第3電源回路を制御する制御手段とをさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記蓄電部からの蓄電量を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて前記蓄電部に蓄電された電力供給量を算出し、算出結果に基づいて前記第1〜第3電源回路を制御する制御手段とをさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記自己発電型電源は、太陽電池、熱電変換素子、振動発電素子あるいは無線発電素子を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記蓄電部は、二次電池、リチウムイオンキャパシタあるいは電気2重層キャパシタを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−61606(P2013−61606A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201706(P2011−201706)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】