説明

画像形成装置

【課題】高剛度紙の転写ズレを防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、トナー像が形成される中間転写ベルト50と、中間転写ベルト50を駆動させる中間転写体駆動部と、中間転写ベルト50のトナー像が形成される面に圧接される2次転写ローラ71と、搬送補助ローラ73とを備えている。搬送補助ローラ73は、2次転写ローラ71よりも用紙の搬送方向上流側に配置され、中間転写ベルト50のトナー像が形成される面に圧接される。そして、搬送補助ローラ73の圧接力は、2次転写ローラ71の圧接力よりも大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中間転写体を用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、中間転写体(ベルト)を用いた画像形成装置が知られている。このような画像成形装置では、感光体を帯電させると共に原稿画像に合わせて電荷を消去、いわゆる露光し、感光体に静電潜像を形成する。次に、感光体の静電潜像に現像部を用いてトナーを付着させる。そして、感光体に付着したトナーを中間転写体に転写(1次転写)して、中間転写体に付着したトナーを用紙に転写(2次転写)する。
【0003】
中間転写体に付着したトナーを用紙に転写する2次転写部には、中間転写体に圧接される2次転写ローラが設けられる。また、2次転写部における用紙の搬送方向上流には、用紙を一旦停止させて曲がりを修正するレジストローラが設けられ、下流には、トナーを用紙に熱定着させる定着ローラが設けられる。そして、レジストローラ、2次転写ローラ及び定着ローラを、異なる駆動速度で駆動することにより、用紙にループ(湾曲部分)を形成して、用紙の搬送を安定させる技術が知られている。
【0004】
また、2次転写ローラと中間転写体との接触部分であるニップ部における圧接力の均一性を確保したり、転写後の用紙送り出し方向を微調整して放電ノイズを抑制したりするために、2次転写ローラを低硬度にする技術が知られている。しかし、2次転写ローラを低硬度にすると、押圧力を上げても、ニップ部における中間転写体に対する2次転写ローラの圧接力は上がり難くなる。
【0005】
さらに、2次転写ローラの外径や硬度にばらつきがある場合に、2次転写ローラの回転速度のばらつきを抑えて画像位置精度、カラーレジスト性能を維持するために、2次転写ローラを中間転写体に対して従動回転させることが知られている。しかし、2次転写ローラを中間転写体に対して従動させると、中間転写体に対する2次転写ローラの圧接力を上げ難い。
【0006】
このようなことから、一般的な画像形成装置では、2次転写部の圧接力が弱くなり、高剛度紙などのコシの強い用紙に画像を形成する場合に用紙の搬送力が不足する。その結果、2次転写部における用紙の搬送速度が変動して、転写ズレが発生してしまうことがある。
【0007】
そこで、特許文献1に開示された画像形成装置では、バックアップローラを設けることにより、2次転写ローラにおける搬送力の不足分を補っている。このバックアップローラは、2次転写ローラにおける用紙の搬送方向上流側に配置され、中間転写ベルトに圧接されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−42631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に開示された画像形成装置では、バックアップローラの圧接力が転写ローラの圧接力より小さい。そのため、高剛度紙に画像を形成する場合は、コシの強い高剛度紙に生じるループの形成に対する反力(高剛度紙が通常の状態に戻ろうとす力)を転写ローラの圧接力及びバックアップローラの圧接力によって抑えることができない。その結果、ループの形成に対する反力が生じた高剛度紙が2次転写部でずれて転写ズレが発生してしまうことがある。
【0010】
本発明の目的は、上記従来技術における実情を考慮し、高剛度紙の転写ズレを防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、トナー像が形成される中間転写体と、中間転写体を駆動させる中間転写体駆動部と、中間転写体のトナー像が形成される面に圧接される転写ローラと、搬送補助部とを備えている。
搬送補助部は、転写ローラよりも用紙の搬送方向上流側に配置され、中間転写体のトナー像が形成される面に圧接される。そして、搬送補助部の圧接力は、転写ローラの圧接力よりも大きい。
【0012】
本発明の画像形成装置では、用紙(高剛度紙)が搬送補助部と中間転写体により挟持された状態で搬送され、転写ローラと中間転写体との間に到達する。このとき、高剛度紙にループの形成に対する反力が生じても、搬送補助部の圧接力が転写ローラの圧接力よりも大きいため、高剛度紙をずれないように挟持することができる。その結果、高剛度紙の転写ズレを防止することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の画像形成装置によれば、高剛度紙の転写ズレを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の画像形成装置の第1の実施形態を示す全体構成図である。
【図2】本発明の画像形成装置の第1の実施形態に係る要部を示す概略構成図である。
【図3】本発明の画像形成装置の第1の実施形態の制御系を示すブロック図である。
【図4】本発明の画像形成装置の第1の実施形態に係る搬送切換ローラの制御処理を示すフローチャートである。
【図5】図5Aは本発明の画像形成装置の第1の実施形態に係る第1の搬送路を用紙が通過する状態を示す説明図、図5Bは第2の搬送路を用紙が通過する状態を示す説明図である。
【図6】本発明の画像形成装置の第2の実施形態の制御系を示すブロック図である。
【図7】本発明の画像形成装置の第2の実施形態に係る搬送補助ローラの制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、画像形成装置を実施するための形態について、図1〜図6を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
また、説明は以下の順序で行う。
1.画像形成装置の第1の実施の形態の構成例
2.画像形成装置の第1の実施の形態の動作
3.画像形成装置の第2の実施の形態の構成例
4.画像形成装置の第2の実施の形態の動作
【0016】
1.画像形成装置の第1の実施の形態の構成例
まず、画像形成装置の第1の実施の形態の構成例について、図1を参照して説明する。
図1は、本例の画像形成装置を示す全体構成図である。
【0017】
図1に示すように、画像形成装置1は、電子写真方式により用紙に画像を形成するものであり、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)の4色のトナーを重ね合わせるタンデム形式のカラー画像形成装置である。この画像形成装置1は、原稿搬送部10と、用紙収納部20と、画像読取部30と、画像形成部40と、中間転写ベルト50と、2次転写部70と、定着部80を有する。
【0018】
原稿搬送部10は、原稿をセットする原稿給紙台11と、複数のローラ12とを有している。原稿給紙台11にセットされた原稿Gは、複数のローラ12によって、画像読取部30の読取位置に1枚ずつ搬送される。画像読取部30は、原稿搬送部10により搬送された原稿G又は原稿台13に載置された原稿の画像を読み取って、画像信号を生成する。
【0019】
用紙収納部20は、装置本体の下部に配置されており、用紙Sのサイズや種類に応じて複数設けられている。この用紙Sは、給紙部21により給紙されて搬送部23に送られ、搬送部23によって転写位置である2次転写部70に搬送される。また、用紙収納部20の近傍には、手差部22が設けられている。この手差部22からは、用紙収納部20に収納されていないサイズの用紙やタグを有するタグ紙、OHPシート等の特殊紙が転写位置へ送られる。
【0020】
画像読取部30と用紙収納部20との間には、画像形成部40と中間転写ベルト50が配置されている。画像形成部40は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色のトナー像を形成するために、4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kを有する。
【0021】
第1の画像形成ユニット40Yは、イエローのトナー像を形成し、第2の画像形成ユニット40Mは、マゼンダのトナー像を形成する。また、第3の画像形成ユニット40Cは、シアンのトナー像を形成し、第4の画像形成ユニット40Kは、ブラックのトナー像を形成する。これら4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kは、それぞれ同一の構成を有しているため、ここでは第1の画像形成ユニット40Yについて説明する。
【0022】
第1の画像形成ユニット40Yは、ドラム状の感光体41と、感光体41の周囲に配置された帯電部42と、露光部43と、現像部44と、クリーニング部45を有している。感光体41は、不図示の駆動モータによって回転する。帯電部42は、感光体41に電荷を与え感光体41の表面を一様に帯電する。露光部43は、原稿Gから読み取られた画像データ又は外部装置から送信された画像データに基づいて、感光体41の表面に対して露光操作を行い感光体41上に静電潜像を形成する。
【0023】
現像部44は、感光体41に形成された静電潜像にイエローのトナーを付着させる。これにより、感光体41の表面は、イエローのトナー像が形成される。なお、第2の画像形成ユニット40Mの現像部44は、感光体41にマゼンタのトナーを付着させ、第3の画像形成ユニット40Cの現像部44は、感光体41にシアンのトナーを付着させる。そして、第4の画像形成ユニット40Kの現像部44は、感光体41にブラックのトナーを付着させる。
クリーニング部45は、感光体41の表面に残留しているトナーを除去する。
【0024】
感光体41上に付着したトナーは、中間転写体の一例を示す中間転写ベルト50に転写される。中間転写ベルト50は、無端状に形成されており、不図示の駆動モータで感光体41の回転方向とは逆方向に回転駆動する。中間転写ベルト50における各画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kの感光体41と対向する位置には、1次転写部51が設けられている。この1次転写部51は、中間転写ベルト50にトナーと反対の極性を印加させることで、感光体41上に付着したトナーを中間転写ベルト50に転写する。
【0025】
そして、中間転写ベルト50が回転駆動することで、中間転写ベルト50の表面には、4つの画像形成ユニット40Y,40M,40C,40Kで形成されたトナー像が順次転写される。これにより、中間転写ベルト50上には、イエロー、マゼンダ、シアン及びブラックのトナー像が重なり合いカラー画像が形成される。
【0026】
中間転写ベルト50の近傍で、かつ搬送部23の用紙搬送方向下流には、2次転写部70が配置されている。2次転写部70は、搬送部23によって送られてきた用紙S上に中間転写ベルト50に形成されたカラー画像を転写する。この2次転写部70と、搬送部23から2次転写部70までの用紙の搬送経路については、後で詳しく説明する。
【0027】
2次転写部70における用紙Sの排出側には、定着部80が設けられている。この定着部80は、用紙Sを加圧及び加熱して、転写されたトナー像を用紙Sに定着させる。
【0028】
定着部80の用紙搬送方向下流には、切換ゲート24が配置されている。切換ゲート24は、定着部80を通過した用紙Sの搬送路を切り換える。すなわち、切換ゲート24は、片面画像形成におけるフェースアップ排紙を行う場合に、用紙Sを直進させる。これにより、用紙Sは、一対の排紙ローラ25によって排紙される。また、切換ゲート24は、片面画像形成におけるフェースダウン排紙及び両面画像形成を行う場合に、用紙Sを下方に案内する。
【0029】
フェースダウン排紙を行う場合は、切換ゲート24によって用紙Sを下方に案内した後に、用紙反転搬送部26によって表裏を反転して上方に搬送する。これにより、表裏が反転された用紙Sは、一対の排紙ローラ25によって排紙される。
両面画像形成を行う場合は、切換ゲート24によって用紙Sを下方に案内した後に、用紙反転搬送部26によって表裏を反転し、再給紙路27により再び転写位置へ送られる。
【0030】
一対の排紙ローラ25の下流側に、用紙Sを折ったり、用紙Sに対してステープル処理等を行ったりする後処理装置を配置してもよい。
【0031】
[2次転写部]
次に、2次転写部70と、搬送部23から2次転写部70までの用紙の搬送経路について、図2を参照して説明する。
【0032】
図2に示すように、2次転写部70は、中間転写ベルト50のトナー像が形成される面に圧接される2次転写ローラ71と、中間転写ベルト50を介して2次転写ローラ71に対向する2次転写対向ローラ72から構成されている。これら2次転写ローラ71及び2次転写対向ローラ72は、中間転写ベルト50の回転駆動に従動して回転する。
【0033】
2次転写ローラ71は、本発明に係る転写ローラの一例である。この2次転写ローラ71と中間転写ベルト50とのニップ部を用紙が通過すると、中間転写ベルト50に形成されたトナー像が用紙に転写される。
【0034】
2次転写ローラ71は、例えば、アスカーC40°以下の低硬度な材料により形成されている。これにより、2次転写ローラ71と中間転写ベルト50とのニップ部における圧接力の均一性を確保したり、転写後の用紙送り出し方向を微調整して放電ノイズを抑制したりすることができる。
【0035】
2次転写対向ローラ72は、中間転写ベルト50の内側(トナー像が形成される側とは反対側)に接触している。この2次転写対向ローラ72は、2次転写ローラ71よりも高硬度な材料により形成されている。また、2次転写対向ローラ72には、用紙Sへの転写時に、トナーと同極性のバイアス(転写電流)が印加される。これにより、2次転写部70に転写電界が形成され、ニップ部において中間転写ベルト50のトナー像が用紙に転写される。
【0036】
なお、バイアス(転写電流)は、2次転写ローラ71に印加してもよい。2次転写ローラ71にバイアスを印加する場合は、トナーと逆極性のバイアスを印加する。
【0037】
2次転写ローラ71の用紙搬送方向上流側には、搬送補助ローラ73と、転写入口ガイド74と、転写前搬送ローラ77が配置されている。搬送補助ローラ73は、本発明に係る搬送補助部の一例であり、転写入口ガイド74は、本発明に係るガイド部の一例である。
【0038】
搬送補助ローラ73は、中間転写ベルト50のトナー像が形成される面に圧接されている。この搬送補助ローラ73の圧接力は、2次転写ローラ71の圧接力よりも大きくなるように設定されている。例えば、搬送補助ローラ73の圧接力は、2次転写ローラ71の圧接力の1.5〜4倍程度であることが好ましい。
【0039】
搬送補助ローラ73は、例えば、金属などの剛体から形成されている。この搬送補助ローラ73の表面は、中間転写ベルト50の汚れが付着し難い円滑な面であることが好ましく、例えば、フッ素コートなど表面加工を施してもよい。
【0040】
搬送補助ローラ73の表面には、クリーニングブレード75が接触している。このクリーニングブレード75は、ウレタンゴムなどの弾性体やステンレスなどの金属を板状に形成した部材である。クリーニングブレード75は、搬送補助ローラ73に付着した汚れを掻き落とす。そして、掻き落とされた汚れは、クリーニングブレード75の下方に設けられた受け部材76に溜まる。
【0041】
なお、搬送補助ローラ73には、中間転写ベルト上のトナーを転移させないために、トナーと同極性のバイアス(斥力バイアス)を印加してもよい。
【0042】
転写前搬送ローラ77は、中間転写ベルト50を介して搬送補助ローラ73に対向している。この転写前搬送ローラ77と上述の2次転写対向ローラ72は、その他の複数のローラと共に中間転写ベルト50を張架する。また、転写前搬送ローラ77は、中間転写ベルト50を回転駆動させるローラであり、中間転写ベルト50の内側(トナー像が形成される側とは反対側)に接触している。つまり、転写前搬送ローラ77は、中間転写ベルト50を回転駆動させる中間転写体駆動部の一例である。そして、搬送補助ローラ73は、転写前搬送ローラ77の駆動に同期して回転駆動する。
【0043】
搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77の間には、用紙が搬送される第1の搬送路78を形成している。一方、転写入口ガイド74は、用紙が搬送される第2の搬送路79を形成している。この転写入口ガイド74は、搬送補助ローラ73の中間転写ベルト50とは反対側(搬送補助ローラ73の下方)に配置されており、搬送補助ローラ73の下方から2次転写部70付近に到達する板状部材として形成されている。
【0044】
第1の搬送路78及び第2の搬送路79は、搬送部23(図1参照)によって搬送された用紙を2次転写部70へ案内する。第1の搬送路78は、用紙を中間転写ベルト50に沿って進行させて、2次転写部70へ案内する。また、第2の搬送路79は、用紙を搬送補助ローラ73の下方に進行させて、転写入口ガイド74に沿って2次転写部70へ案内する。
【0045】
第1の搬送路78は、高剛度紙を2次転写部70へ案内する。そして、第2の搬送路79は、高剛度紙以外の用紙を2次転写部70へ案内する。本発明に係る高剛度紙は、剛度300以上の用紙(被画像形性媒体)と定義する。なお、剛度は、直立(90°)旋回で翻る長さ(cm)の3乗/100により算出する。
【0046】
搬送補助ローラ73の用紙搬送方向上流には、搬送切換部91が設けられている。この搬送切換部91は、搬送部23(図1参照)によって搬送された用紙の搬送方向を切り換えて第1の搬送路78又は第2の搬送路79のいずれかに用紙を案内する。
【0047】
搬送切換部91は、一対の搬送切換ローラ92,93と、搬送切換ローラ93を搬送切換ローラ92の回転中心を中心に公転移動させる搬送切換ローラ移動部94(図3参照)から構成されている。搬送切換ローラ93が搬送切換ローラ92の回転中心を中心に公転移動することにより、一対の搬送切換ローラ92,93を通過後の用紙の搬送方向が切り換えられる。
【0048】
搬送切換ローラ93は、第1の切換位置(図2及び図5A参照)又は第2の切換位置(図5B参照)に配置される。搬送切換ローラ93が第1の切換位置に配置されると、一対の搬送切換ローラ92,93を通過後の用紙は、斜め上方に進行して、第1の搬送路78に案内される。一方、搬送切換ローラ93が第2の切換位置に配置されると、一対の搬送切換ローラ92,93を通過後の用紙は、斜め下方に進行して、第2の搬送路79に案内される。
【0049】
一対の搬送切換ローラ92,93は、レジストローラとしての機能を兼ねている。つまり、用紙は、一対の搬送切換ローラ92,93に端部が一旦突き当てられ、進行が停止されて傾きが補正される。その後、一対の搬送切換ローラ92,93を通過して、第1の搬送路78又は第2の搬送路79に案内される。
【0050】
ところで、一対の搬送切換ローラ92,93と2次転写ローラ71の回転速度や、2次転写ローラ71と定着部80(図1参照)の定着ローラの回転速度が異なるため、これらの間で用紙にループが形成される。そして、高剛度紙のように紙のコシが強い用紙は、ループが形成された際の反力が大きい。したがって、高剛度紙は、ループの形成に対する反力により、圧接力の弱い2次転写ローラ71(2次転写部70)でずれてしまう。
【0051】
そこで、高剛度紙に画像を形成する場合は、高剛度紙を第1の搬送路78に案内して、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77で挟持しながら搬送する。これにより、搬送補助ローラ73と2次転写ローラ71との間で高剛度紙にループが形成され難くなり、圧接力の弱い2次転写部70で高剛度紙がずれなくなる。
【0052】
一方、高剛度紙以外のコシの弱い用紙を、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77で挟持すると、中間転写ベルト50の波うちやバタツキによって、コシの弱い用紙が変形してしまう。その結果、コシの弱い用紙に形成された画像が乱れてしまう。
【0053】
そこで、高剛度紙以外の用紙に画像を形成する場合は、その用紙を第2の搬送路79に案内する。これにより、高剛度紙以外の用紙は、中間転写ベルト50の波うちやバタツキの影響を受けずに、2次転写部70に搬送される。
【0054】
[画像形成装置の各部のハードウェア構成]
次に、本例の画像形成装置1の各部のハードウェア構成について、図3を参照して説明する。
図3は、本例の画像形成装置1の制御系を示すブロック図である。
【0055】
図3に示すように、画像形成装置1は、例えばCPU(中央演算処理装置)101と、CPU101が実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)102とを有する。なお、ROM102としては、例えば、通常電気的に消去可能なプログラマブルROMが用いる。
【0056】
また、画像形成装置1は、CPU101の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)103と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)104と、操作表示部105を有する。
【0057】
CPU101は、制御部の一例であり、装置全体を制御する。このCPU101は、ROM102、RAM103、HDD104及び操作表示部105にそれぞれシステムバス107を介して接続されている。また、CPU101は、画像読取部30、画像処理部110、画像形成部40、給紙部21、搬送切換ローラ移動部94、搬送補助ローラ73、転写前搬送ローラ77にシステムバス107を介して接続されている。
【0058】
HDD104は、画像読取部30で読み取って得た原稿画像の画像データを記憶したり、出力済みの画像データ等を記憶したりする。操作表示部105は、液晶表示装置(LCD)又は有機ELD(Electro Luminescence Display)等のディスプレイからなるタッチパネルである。この操作表示部105は、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。さらに、操作表示部105は、複数のキーを備え、ユーザのキー操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付けて入力信号を出力する。
【0059】
画像読取部30は、原稿画像を光学的に読み取って電気信号に変換する。例えば、カラー原稿を読み取る場合は、一画素当たりRGB各10ビットの輝度情報をもつ画像データを生成する。画像読取部30によって生成された画像データや、画像形成装置1に接続された外部装置の一例を示すPC(パーソナルコンピュータ)120から送信される画像データは、画像処理部110に送られ、画像処理される。画像処理部110は、受信した画像データに対してアナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮等の処理を行う。
【0060】
なお、本例では、外部装置としてパーソナルコンピュータを適用した例を説明したが、これに限定されるものではなく、外部装置としては、例えばファクシミリ装置等その他各種の装置を適用することができる。
【0061】
例えば、画像形成装置1でカラー印刷を実行する場合、画像読取部30等によって生成されたR・G・Bの画像データを画像処理部110における色変換LUT(Look up Table)に入力する。そして、画像処理部110は、R・G・BデータをY・M・C・Bkの画像データに色変換する。そして、色変換した画像データに対して、階調再現特性の補正、濃度補正LUTを参照した網点などのスクリーン処理、あるいは細線を強調するためのエッジ処理などを行う。
【0062】
画像形成部40は、画像処理部110によって画像処理された画像データを受け取り、
用紙S上に画像を形成する。
【0063】
2.画像形成装置の第1の実施の形態の動作
次に、画像形成装置1の動作について、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、画像形成装置1の搬送切換ローラ93の制御処理を示すフローチャートである。図5Aは、画像形成装置1の第1の搬送路78を用紙が通過する状態を示す説明図である。図5Bは、第2の搬送路79を用紙が通過する状態を示す説明図である。
【0064】
搬送切換ローラ93の制御処理が開始されると、まず、CPU101は、用紙が高剛度紙であるか否かを判別する(ステップS1)。このステップS1の処理では、CPU101が、操作表示部105の入力情報と、用紙収納部20毎に設定されている用紙情報に基づいて、用紙の種類を検知する。そして、画像を形成する用紙が高剛度紙であるか否かを判別する。
【0065】
なお、画像を形成する用紙が高剛度紙であるか否かは、センサを用いて用紙の種類を検知して判別してもよいし、PC120から入力されるジョブ情報に基づいて判別してもよい。ジョブ情報には、形成する画像の画像情報と、その画像情報に対応付けられた使用する用紙の情報が設定されている。したがって、PC120から入力されるジョブ情報に基づいて剛度を判別することが可能である。
【0066】
ステップS1の処理で用紙が高剛度紙であると判別したとき、CPU101は、搬送切換ローラ93が第1の搬送位置に配置されているか否かを判別する(ステップS2)。搬送切換ローラ93が第1の搬送位置に配置されていると判別したとき、CPU101は、搬送切換ローラ93の制御処理を終了する。
【0067】
一方、搬送切換ローラ93が第1の搬送位置に配置されていないと判別したとき、CPU101は、搬送切換ローラ移動部94を駆動制御して、搬送切換ローラ93を第1の搬送位置に移動させる(ステップS3)。ステップS3の処理が終了すると、CPU101は、搬送切換ローラ93の制御処理を終了する。
【0068】
ステップS2又はステップS3の処理を終えると、搬送切換部91の搬送切換ローラ93は、図5Aに示す第1の搬送位置に配置されている。そして、搬送部23(図1参照)を通過した高剛度紙は、一対の搬送切換ローラ92,93によって第1の搬送路78に案内される。高剛度紙が第1の搬送路78に案内されると、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77は、高剛度紙を挟持しながら2次転写部70へ搬送する。
【0069】
これにより、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77で挟持された高剛度紙は、中間転写ベルト50と密着した状態で、中間転写ベルト50と略等しい速度で搬送され、2次転写部70に到達する。そして、適宜のタイミングで2次転写部70の2次転写対向ローラ72に、トナーと同極性のバイアスが印加されて、2次転写部70に2次転写電界が形成される。その結果、中間転写ベルト50上の画像が高剛度紙に転写される。
【0070】
転写前搬送ローラ77(中間転写ベルト50)に対する搬送補助ローラ73の圧接力は、2次転写対向ローラ72(中間転写ベルト50)に対する2次転写ローラ71の圧接力よりも大きくなるように設定されている。したがって、例えば、搬送補助ローラ73と一対の搬送切換ローラ92,93との間で高剛度紙にループが形成されて反力が生じても、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77により高剛度紙をずれないように挟持することができる。その結果、2次転写部70で高剛度紙がずれることにより生じる転写ズレを防止することができる。
【0071】
再び図4を参照して搬送切換ローラ93の制御処理を説明する。
ステップS1の処理で用紙が高剛度紙ではないと判別したとき、CPU101は、搬送切換ローラ93が第2の搬送位置に配置されているか否かを判別する(ステップS4)。搬送切換ローラ93が第2の搬送位置に配置されていると判別したとき、CPU101は、搬送切換ローラ93の制御処理を終了する。
【0072】
一方、搬送切換ローラ93が第2の搬送位置に配置されていないと判別したとき、CPU101は、搬送切換ローラ移動部94を駆動制御して、搬送切換ローラ93を第2の搬送位置に移動させる(ステップS5)。ステップS5の処理が終了すると、CPU101は、搬送切換ローラ93の制御処理を終了する。
【0073】
ステップS4又はステップS5の処理を終えると、搬送切換部91の搬送切換ローラ93は、図5Bに示す第2の搬送位置に配置されている。そして、搬送部23(図1参照)を通過した高剛度紙以外の用紙は、一対の搬送切換ローラ92,93によって第2の搬送路79に案内される。
【0074】
高剛度紙以外の用紙が第2の搬送路79に案内されると、転写入口ガイド74は、高剛度紙以外の用紙を搬送補助ローラ73の下方から2次転写部70へ案内する。これにより、高剛度紙以外の用紙は、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77(中間転写ベルト50)との間を通過せずに、中間転写ベルト50に接することなく、2次転写部70に到達する。
【0075】
高剛度紙以外の用紙は、2次転写部70で中間転写ベルト50に密着して、中間転写ベルト50の回転速度に従い搬送される。そして、中間転写ベルト50上の画像が高剛度紙以外の用紙に転写される。
【0076】
高剛度紙以外の用紙に画像を形成しているとき、搬送補助ローラ73は、中間転写ベルト50に圧接されている。このとき、搬送補助ローラ73には、トナーと同極性のバイアスを印加してもよい。つまり、搬送補助ローラ73にトナーと同極性のバイアスを印加するバイアス印加部を備えていてもよい。これにより、中間転写ベルト50上のトナーの電位を揃えることができるため、2次転写部70におけるトナーの転写性能を向上させることができる。
【0077】
また、搬送補助ローラ73に汚れが付着した場合は、クリーニングブレード75により汚れを掻き落とす。これにより、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77との間を通過させて高剛度紙に画像を形成する場合に、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77で高剛度紙を挟持しても、高剛度紙が汚れないようにすることができる。
【0078】
一方、第2の搬送路79を通過する高剛度紙以外の用紙は、2次転写部70に到達する前に中間転写ベルト50に接触しないため、中間転写ベルト50の波うちやバタツキの影響を受けずに、2次転写部70に搬送される。
【0079】
また、第2の搬送路79を通過する高剛度紙以外の用紙には、一対の搬送切換ローラ92,93と2次転写ローラ71の回転速度の差や、2次転写ローラ71と定着部80(図1参照)の定着ローラの回転速度の差により、ループが形成される。これにより、一対の搬送切換ローラ92,93と2次転写ローラ71との間や、2次転写ローラ71と定着部80(図1参照)の定着ローラとの間で、高剛度紙以外の用紙が引っ張られないようにすることができる。その結果、高剛度紙以外の用紙の転写ズレを防止することができる。
【0080】
このように、本実施の形態の画像形成装置によれば、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77によって高剛度紙を挟持して中間転写ベルト50と略等しい速度で搬送されるため、高剛度紙の転写ズレの発生を抑制することができる。また、高剛度紙以外の用紙を第2の搬送路79に案内するため、中間転写ベルト50の波うちやバタツキの影響を受けることがなく、高剛度紙以外の用紙に形成した画像が乱れないようにすることができる。
その結果、幅広い種類の用紙の転写画質を確保することができる。
【0081】
3.画像形成装置の第2の実施の形態の構成例
次に、画像形成装置の第2の実施の形態の構成例について、図6を参照して説明する。
図6は、画像形成装置の第2の実施形態の制御系を示すブロック図である。
【0082】
図2に示すように、画像形成装置の第2の実施の形態である画像形成装置201は、第1の実施の形態の画像形成装置1(図3参照)と同様の構成を有している。この画像形成装置201が画像形成装置1と異なる点は、搬送補助ローラ移動部202を備える点である。したがって、ここでは、搬送補助ローラ移動部202について説明し、画像形成装置1と共通する部分には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0083】
搬送補助ローラ移動部202は、搬送補助ローラ73を中間転写ベルト50に対して接近及び離反させる。この搬送補助ローラ移動部202は、CPU101にシステムバス107を介して接続されている。したがって、搬送補助ローラ移動部202は、CPU101によって駆動制御され、搬送補助ローラ73を移動させる。
【0084】
搬送補助ローラ73は、中間転写ベルト50に接触する補助実行位置と、中間転写ベルト50から離れた待機位置のいずれかに配置される。本実施の形態では、高剛度紙に画像を形成する場合に、搬送補助ローラ73を補助実行位置に配置し、高剛度紙以外の用紙に画像を形成する場合に、搬送補助ローラ73を待機位置に配置する。
【0085】
4.画像形成装置の第2の実施の形態の動作
次に、搬送補助ローラ73の制御処理について、図7を参照して説明する。
図7は、画像形成装置201の搬送補助ローラ73の制御処理を示すフローチャートである。
【0086】
搬送補助ローラ73の制御処理が開始されると、まず、CPU101は、用紙が高剛度紙であるか否かを判別する(ステップS11)。このステップS11の処理では、CPU101が、操作表示部105の入力情報と、用紙収納部20毎に設定されている用紙情報に基づいて、用紙の種類を検知する。そして、画像を形成する用紙が高剛度紙であるか否かを判別する。
なお、画像を形成する用紙が高剛度紙であるか否かの判別は、第1の実施の形態で説明したその他の方法を採用することも可能である。
【0087】
ステップS11の処理で用紙が高剛度紙であると判別したとき、CPU101は、搬送補助ローラ73が補助実行位置に配置されているか否かを判別する(ステップS12)。搬送補助ローラ73が補助実行位置に配置されていると判別したとき、CPU101は、搬送補助ローラ73の制御処理を終了する。
【0088】
一方、搬送補助ローラ73が補助実行位置に配置されていないと判別したとき、CPU101は、搬送補助ローラ移動部202を駆動制御して、搬送補助ローラ73を補助実行位置に移動させる(ステップS13)。ステップS13の処理が終了すると、CPU101は、搬送補助ローラ73の制御処理を終了する。
【0089】
ステップS12又はステップS13の処理を終えると、搬送補助ローラ73は、中間転写ベルト50に圧接されている。そして、搬送部23(図1参照)を通過した高剛度紙は、一対の搬送切換ローラ92,93によって第1の搬送路78に案内される。高剛度紙が第1の搬送路78に案内されると、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77は、高剛度紙を挟持しながら2次転写部70へ搬送する。
【0090】
ステップS11の処理で用紙が高剛度紙ではないと判別したとき、CPU101は、搬送補助ローラ73が待機位置に配置されているか否かを判別する(ステップS14)。搬送補助ローラ73が待機位置に配置されていると判別したとき、CPU101は、搬送補助ローラ73の制御処理を終了する。
【0091】
一方、搬送補助ローラ73が待機位置に配置されていないと判別したとき、CPU101は、搬送補助ローラ移動部202を駆動制御して、搬送補助ローラ73を待機位置に移動させる(ステップS15)。ステップS15の処理が終了すると、CPU101は、搬送補助ローラ73の制御処理を終了する。
【0092】
ステップS14又はステップS15の処理を終えると、搬送補助ローラ73は、中間転写ベルトから離れている。そして、搬送部23(図1参照)を通過した高剛度紙以外の用紙は、一対の搬送切換ローラ92,93によって第2の搬送路79に案内される。
【0093】
高剛度紙以外の用紙が第2の搬送路79に案内されると、転写入口ガイド74は、高剛度紙以外の用紙を搬送補助ローラ73の下方から2次転写部70へ案内する。これにより、高剛度紙以外の用紙は、搬送補助ローラ73と転写前搬送ローラ77(中間転写ベルト50)との間を通過せずに、中間転写ベルト50に接触することなく、2次転写部70に到達する。
【0094】
高剛度紙以外の用紙に画像を形成しているとき、搬送補助ローラ73は、中間転写ベルト50から離れている。これにより、搬送補助ローラ73に中間転写ベルト50上のトナーや汚れが付着しないようにすることができる。
【0095】
本実施の形態では、高剛度紙であるか否かを判別することにより、搬送補助ローラ73の位置を切り換えた。しかし、本発明に係る搬送補助ローラの制御としては、搬送切換ローラ93の制御処理(図4参照)の後に搬送切換ローラ93の位置に基づいて行ってもよい。すなわち、搬送切換ローラ93が第1の搬送装置に配置されていれば、搬送補助ローラ73を補助実行位置に配置し、搬送切換ローラ93が第2の搬送装置に配置されていれば、搬送補助ローラ73を待機位置に配置する。
【0096】
以上、画像形成装置の実施の形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明の画像形成装置は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
【0097】
例えば、上述の第1及び第2の実施の形態では、搬送切換部91の一対の搬送切換ローラ92,93がレジストローラとしての機能を兼ねる構成とした。しかし、本発明に係る搬送切換部としては、必ずしもレジスト機能を兼ねる必要はなく、搬送補助ローラ73の用紙搬送方向上流に配置されていればよい。
【0098】
また、上述の第1及び第2の実施の形態では、搬送切換部91が一対の搬送切換ローラ92,93を有する構成とした。しかし、本発明に係る搬送切換部は、これに限定されない。本発明に係る搬送切換部としては、例えば、切換ゲート24(図1参照)のような、用紙の搬送方向を切り換え可能なゲート部材を有する構成としてもよい。
【0099】
また、上述の第1及び第2の実施の形態では、搬送切換部91の搬送切換ローラ93を移動させて用紙の搬送方向を切り換えたが、一対の搬送切換ローラ92,93を移動させて用紙の搬送方向を切り換えてもよい。
【0100】
また、上述の第1及び第2の実施の形態では、中間転写体に圧接される搬送補助部として、搬送補助ローラ73を適用した。しかし、本発明に係る搬送補助部は、中間転写体(中間転写ベルト50)に圧接され、中間転写体と共に高剛度紙を挟持するものであれば、ローラに限定されない。本発明に係る搬送補助部としては、例えば、中間転写体に圧接されるパッド部材を適用することもできる。
【0101】
また、上述の第1及び第2の実施の形態では、画像形成装置1,201が搬送切換部91を備える構成とした。しかし、高剛度紙専用の画像形成装置にする場合は、搬送切換部を備える必要は無い。
【符号の説明】
【0102】
1,201…画像形成装置、 10…原稿搬送部、 11…原稿給紙台、 12…ローラ、 13…原稿台、 20…用紙収納部、 21…給紙部、 22…手差部、 23…搬送部、 24…切換ゲート、 25…排紙ローラ、 26…用紙反転搬送部、 27…再給紙路、 30…画像読取部、 40…画像形成部、 41…感光体、 42…帯電部、 43…露光部、 44…現像部、 45…クリーニング部、 50…中間転写ベルト、 51…1次転写部、 70…2次転写部、 71…2次転写ローラ(転写ローラ)、 72…2次転写対向ローラ、 73…搬送補助ローラ(搬送補助部)、 74…転写入口ガイド(ガイド部)、 75…クリーニングブレード、 76…受け部材、 77…転写前搬送ローラ、 78…第1の搬送路、 79…第2の搬送路、 80…定着部、 91…搬送切換部、 92,93…搬送切換ローラ、 94…搬送切換ローラ移動部、 101…CPU、 102…ROM、 103…RAM、 104…ハードディスクドライブ(HDD)、 105…操作表示部、 107…システムバス、 110…画像処理部、 120…PC、 202…搬送補助ローラ移動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像が形成される中間転写体と、
前記中間転写体を駆動させる中間転写体駆動部と、
前記中間転写体のトナー像が形成される面に圧接される転写ローラと、
前記転写ローラよりも用紙の搬送方向上流側に配置され、前記中間転写体のトナー像が形成される面に圧接される搬送補助部と、を備え、
前記搬送補助部の圧接力は、前記転写ローラの圧接力よりも大きい画像形成装置。
【請求項2】
前記搬送補助部と前記中間転写体との間に形成され、前記転写ローラと前記中間転写体との間に用紙を導く第1の搬送路と、
前記搬送補助部の前記中間転写体とは反対側に形成され、前記転写ローラと前記中間転写体との間に用紙を導く第2の搬送路と、
用紙の搬送方向を切り換えて、用紙を前記第1の搬送路又は前記第2の搬送路に案内する搬送切換部と、
用紙の種類が高剛度紙の場合は、その用紙が前記第1の搬送路を通るように前記搬送切換部を制御し、用紙の種類が高剛度紙以外である場合は、その用紙が前記第2の搬送路を通るように前記搬送切換部を制御する制御部と、
を備える請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記搬送切換部は、前記搬送補助部よりも搬送方向上流側に配置された一対の搬送切換ローラと、前記一対の搬送切換ローラの少なくとも1つの搬送切換ローラを変位させる搬送切換ローラ移動部と、を有する請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記一対の搬送切換ローラは、用紙の端部を突き当てて用紙の姿勢を整えるレジスト機能を兼ねる請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記搬送補助部を前記中間転写体に対して接近及び離間させる搬送補助部移動機構を備える請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記搬送補助部にトナーと同極性のバイアスを印加するバイアス印加部を備える請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記転写ローラの硬度は、アスカーC硬度40℃以下である請求項1記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記中間転写体を介して前記転写ローラに対向する転写対向ローラと、
前記中間転写体を介して前記搬送補助部に対向する転写前搬送ローラと、を備え、
前記転写ローラと前記転写対向ローラは、前記中間転写体の駆動に従動して回転する請求項1記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−83773(P2013−83773A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223188(P2011−223188)
【出願日】平成23年10月7日(2011.10.7)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】