説明

画像表示システム及びその制御方法

【課題】投写面の凹凸による画像の歪を確実かつ容易に補正することが可能な画像表示システム及びその制御方法を提供する。
【解決手段】画像表示システム100は、投写面Sに凹凸が存在する場合であっても、画像補正部25がLUT25aに基づいて画像情報を処理することにより、凹凸に起因する画像の歪を補正することが可能になっている。また、画像表示システム100は、投写面Sに応じて適切な補正を実現するために、投写面Sの凹凸状態に応じてLUT25aを生成することができる。具体的には、画像表示システム100は、投写面Sの投写領域に対して、その外側から斜めに照明装置3で照明光を照射することにより、凹凸に応じた陰影を投写面S上に生じさせる。そして、この状態の投写面Sを撮像装置2で撮像することによって投写面Sの凹凸を検出し、この凹凸に起因する歪を補正するためのLUT25aを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源から射出された光を変調して投写する画像表示システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクターから画像が投写される投写面に凹凸があると、投写される画像が凹凸によって歪んでしまう。このため、投写面の凹凸による画像の歪を補正可能な技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のシステムは、投写装置(投影装置)によって所定のパターン画像が投写された投写面を撮像装置で撮像し、撮像画像と投写画像との対応付けを行うことにより、投写面の凹凸に起因する画像の歪を補正可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−283674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、投写面、投写装置及び撮像装置のそれぞれの位置関係や投写するパターン画像等によっては、比較的小さな凹凸が撮像装置で検出されず、この凹凸に基づく歪を補正できない場合がある。このため、投写面の凹凸による画像の歪を、確実かつ容易に補正することが可能なシステムが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]本適用例に係る画像表示システムは、投写面に画像情報に基づく画像を投写する画像投写部と、前記画像投写部とは異なる位置から前記投写面に照明光を照射する照明部と、前記照明光が照射された前記投写面を撮像する撮像部と、前記撮像部の撮像結果に基づいて、前記投写面の凹凸を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に基づいて、前記凹凸による画像の歪を補正するための補正情報を生成する補正情報生成部と、前記補正情報に基づいて、前記画像の歪を補正する補正処理を前記画像情報に施す補正部と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
この画像表示システムによれば、照明部は、画像投写部とは異なる位置から投写面に照明光を照射し、撮像部は、この照明光が照射された投写面を撮像するため、投写面に凹凸がある場合には、凹凸によって生成される陰影が撮像結果に含まれる。この結果、撮像結果から凹凸を検出することが容易になるため、この凹凸による画像の歪を、確実かつ容易に補正することが可能となる。
【0008】
[適用例2]上記適用例に係る画像表示システムにおいて、前記照明部は、前記投写面に複数の方向から前記照明光を照射し、前記撮像部は、前記照明光が照射された状態の投写面を、前記照明光の照射方向が変わる度に撮像し、前記検出部は、前記撮像部による複数回の撮像結果に基づいて、前記投写面の凹凸を検出することが望ましい。
【0009】
この画像表示システムによれば、撮像部は、照明光が照射された状態の投写面を、照明光の照射方向が変わる度に撮像し、検出部は、複数回の撮像結果に基づいて投写面の凹凸を検出するため、投写面の凹凸をより確実に検出することが可能となる。
【0010】
[適用例3]上記適用例に係る画像表示システムにおいて、前記検出部は、前記投写面内における前記画像が投写される投写領域を複数の微小領域に区分して、前記微小領域毎に輝度を導くとともに、前記微小領域毎の輝度を撮像回数分だけ加算した結果に基づいて前記投写面の凹凸を検出するようにしてもよい。
【0011】
[適用例4]上記適用例に係る画像表示システムにおいて、前記画像投写部は、光源から射出された光を画素毎に変調する光変調装置を備え、前記補正情報生成部は、前記検出部の検出結果に基づいて、前記投写面の凹凸に起因する前記画素毎のずれを表すルックアップテーブルを生成し、前記補正部は、前記ルックアップテーブルに基づいて前記補正処理を行うようにしてもよい。
【0012】
[適用例5]本適用例に係る画像表示システムの制御方法は、投写面に画像情報に基づく画像を投写する画像投写部を備えた画像表示システムの制御方法であって、前記画像投写部とは異なる位置から前記投写面に照明光を照射する照明ステップと、前記照明光が照射された前記投写面を撮像する撮像ステップと、前記撮像ステップでの撮像結果に基づいて、前記投写面の凹凸を検出する検出ステップと、前記検出ステップでの検出結果に基づいて、前記凹凸による画像の歪を補正するための補正情報を生成する補正情報生成ステップと、前記補正情報に基づいて、前記画像の歪を補正する補正処理を前記画像情報に施す補正ステップと、を備えたことを特徴とする。
【0013】
この画像表示システムの制御方法によれば、照明ステップでは、画像投写部とは異なる位置から投写面に照明光を照射し、撮像ステップでは、この照明光が照射された投写面を撮像するため、投写面に凹凸がある場合には、凹凸によって生成される陰影が撮像結果に含まれる。この結果、撮像結果から凹凸を検出することが容易になるため、この凹凸による画像の歪を、確実かつ容易に補正することが可能となる。
【0014】
[適用例6]上記適用例に係る画像表示システムの制御方法において、前記照明ステップでは、前記投写面に複数の方向から前記照明光を照射し、前記撮像ステップでは、前記照明光が照射された状態の投写面を、前記照明光の照射方向が変わる度に撮像し、前記検出ステップでは、前記撮像ステップでの複数回の撮像結果に基づいて、前記投写面の凹凸を検出することが望ましい。
【0015】
この画像表示システムの制御方法によれば、撮像ステップでは、照明光が照射された状態の投写面を、照明光の照射方向が変わる度に撮像し、検出ステップでは、複数回の撮像結果に基づいて投写面の凹凸を検出するため、投写面の凹凸をより確実に検出することが可能となる。
【0016】
[適用例7]上記適用例に係る画像表示システムの制御方法において、前記検出ステップでは、前記投写面内における前記画像が投写される投写領域を複数の微小領域に区分して、前記微小領域毎に輝度を導くとともに、前記微小領域毎の輝度を撮像回数分だけ加算した結果に基づいて前記投写面の凹凸を検出するようにしてもよい。
【0017】
[適用例8]上記適用例に係る画像表示システムの制御方法において、前記画像投写部は、光源から射出された光を画素毎に変調する光変調装置を備え、前記補正情報生成ステップでは、前記検出ステップでの検出結果に基づいて、前記投写面の凹凸に起因する前記画素毎のずれを表すルックアップテーブルを生成し、前記補正ステップでは、前記ルックアップテーブルに基づいて前記補正処理を行うようにしてもよい。
【0018】
また、上述した画像表示システム及びその制御方法が画像表示システムに備えられたコンピューターを用いて構築されている場合には、上記形態及び上記適用例は、その機能を実現するためのプログラム、或いは当該プログラムを前記コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体等の態様で構成することも可能である。記録媒体としては、フレキシブルディスクやハードディスク、CDやDVD等の光ディスク、光磁気ディスク、不揮発性の半導体メモリーを搭載したメモリーカードやUSBメモリー、画像表示システムの内部記憶装置(RAMやROM等の半導体メモリー)等、前記コンピューターが読み取り可能な種々の媒体を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】画像表示システムを示す斜視図。
【図2】画像表示システムの概略構成を示すブロック図。
【図3】LUTの生成を説明するためのフローチャート。
【図4】撮像装置による撮像画像を示す図。
【図5】投写面と照明装置との位置関係を示す正面図。
【図6】投写面を示す正面図。
【図7】(a)〜(d)は、撮像装置で撮像された投写領域を示す図。
【図8】投写面の凹凸を表す数値列を示す図。
【図9】投写領域を示す正面図。
【図10】LUTの生成を説明するための平面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本実施形態に係る画像表示システムについて、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の画像表示システムを示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の画像表示システム100は、投写面Sに画像を投写するプロジェクター1と、投写面Sを撮像する撮像部としての撮像装置2と、投写面Sを照明する照明部としての照明装置3とを備えて構成されている。
【0021】
プロジェクター1は、装置本体を収容する筐体1aを備えて構成されており、筐体1aの上面には、ユーザーにより入力操作が行われる入力操作部22が配置されている。また、筐体1aの背面には、図示しない外部の画像供給装置から画像情報が入力される入力端子23aが配置されており、プロジェクター1は、入力端子23aに入力された画像情報に基づく画像を前方の投写面Sに投写する。
【0022】
図2は、画像表示システム100の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、プロジェクター1は、画像投写部10、制御部20、記憶部21、入力操作部22、画像入力部23、画像処理部24、画像補正部25、フレームメモリー26、液晶駆動部27、インターフェイス部28等を備えている。
【0023】
画像投写部10は、光源としての光源装置11、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12B、投写光学系としての投写レンズ13等を備えて構成されている。画像投写部10は、表示部に相当するものであり、光源装置11から射出された光を液晶ライトバルブ12R,12G,12Bで画像光に変調して投写レンズ13から投写し、投写面Sに画像を表示する。
【0024】
光源装置11は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源ランプ11aを含んで構成されている。光源装置11から射出された光は、図示しないインテグレーター光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに入射する。
【0025】
液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された透過型の液晶パネル等によって構成される。液晶ライトバルブ12R,12G,12Bには、複数の画素12pがマトリックス状に配列された矩形の画素領域12aが形成されており、液晶に対して画素12p毎に駆動電圧を印加可能になっている。そして、液晶駆動部27の駆動により、入力される画像情報に応じた駆動電圧が各画素12pに印加されると、各画素12pは、画像情報に応じた光透過率に設定される。このため、光源装置11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを透過することによって変調され、画像情報に応じた画像光となる。各色の画像光は、図示しない色合成光学系によって画素12p毎に合成されてカラーの画像光となり、投写レンズ13から拡大投写される。
【0026】
制御部20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられる図示しないRAM(Random Access Memory)等を備えており、記憶部21に記憶されている制御プログラムに従ってCPUが動作することによりプロジェクター1の動作を統括制御する。つまり、制御部20は、記憶部21とともにコンピューターとして機能する。
【0027】
記憶部21は、マスクROM(Read Only Memory)や、フラッシュメモリー等の不揮発性のメモリーにより構成されている。記憶部21には、プロジェクター1の動作を制御するための制御プログラムや、プロジェクター1の動作条件等を規定する各種データ等が記憶されている。
【0028】
入力操作部22は、ユーザーの入力操作を受け付けるものであり、ユーザーがプロジェクター1に対して各種指示を行うための複数の操作キーを備えている。ユーザーが入力操作部22の各種操作キーを操作すると、入力操作部22は、この入力操作を受け付けて、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御部20に出力する。なお、入力操作部22として、遠隔操作が可能なリモコン(図示せず)を用いた構成としてもよい。この場合、リモコンは、ユーザーの操作内容に応じた赤外線の操作信号を発信し、図示しない受信部がこれを受信して制御部20に伝達する。
【0029】
画像入力部23には、パーソナルコンピューターや各種映像再生装置等の図示しない外部の画像供給装置から、入力端子23aを介して画像情報が入力される。画像入力部23は、入力された画像情報に対して、必要に応じてA/D変換処理等を施し、処理後の画像情報を画像処理部24に出力する。
【0030】
画像処理部24は、画像入力部23から入力される画像情報を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの各画素12pの階調を表す画像情報に変換する。ここで、変換された画像情報は、R,G,Bの色光別になっており、各液晶ライトバルブ12R,12G,12Bのすべての画素12pに対応する複数の画素値によって構成されている。画素値とは、対応する画素12pの光透過率を定めるものであり、この画素値によって、各画素12pから射出する光の強弱(階調)が規定される。また、画像処理部24は、制御部20の指示に基づき、変換した画像情報に対して、明るさやコントラスト等を調整するための画質調整処理等を必要に応じて行い、処理後の画像情報を画像補正部25に出力する。
【0031】
画像補正部25は、補正部に相当するものであり、画像処理部24から入力される画像情報に対して、投写面Sの凹凸に起因する画像の歪を補正するための処理を施す。画像補正部25は、この歪を補正するための補正情報として、LUT(ルックアップテーブル)25aを保持しており、LUT25aに基づいて画像情報を補正する。
【0032】
また、プロジェクター1は、DRAM等によって構成されるフレームメモリー26を備えており、画像処理部24及び画像補正部25は、画像情報をフレーム単位でフレームメモリー26に記憶させながら、各種処理を行う。
【0033】
液晶駆動部27は、画像補正部25から入力される画像情報に従って液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを駆動する。この結果、画像情報に基づく画像が画像投写部10から投写面Sに投写される。
【0034】
インターフェイス部28には、外部の撮像装置2及び照明装置3が接続されており、制御部20は、インターフェイス部28を介して撮像装置2及び照明装置3を制御することができる。
【0035】
撮像装置2は、プロジェクター1の前方(画像の投写方向)を撮像するものであり、CCD(Charge Coupled Device)センサー、或いはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等からなる撮像素子(図示せず)と、撮像素子の前方に配置される撮像レンズ(図示せず)とを含んで構成されている。撮像装置2は、プロジェクター1の制御部20の指示に基づいて、投写面S上における画像が投写される領域(投写領域)を撮像し、撮像結果として、撮像した画像(撮像画像)を表す画像データを生成する。撮像装置2は、生成した画像データを制御部20に出力する。
【0036】
照明装置3は、投写面Sを照明するものであり、制御部20の制御に基づいて点灯する図示しない光源装置を含んで構成される。照明装置3は、プロジェクター1の筐体1aから分離した構成になっており、ユーザーは、投写面Sに向けて任意の位置から照明光を照射することができる。つまり、照明装置3は、プロジェクター1の本体(画像投写部10)とは異なる位置から投写面Sを照明することが可能になっている。
【0037】
本実施形態の画像表示システム100は、上記のように構成されているため、投写面Sに凹凸、即ち投写面Sに垂直な方向に窪んだ凹部や、投写面Sに垂直な方向に突出する凸部が存在する場合であっても、画像補正部25がLUT25aに基づいて画像情報を処理することにより、凹凸に起因する画像の歪を補正することが可能になっている。また、画像表示システム100は、投写面Sに応じた適切な補正を実現するために、投写面Sの凹凸状態に応じてLUT25aを生成することができる。具体的には、画像表示システム100は、投写面Sの投写領域に対して、その外側から斜めに(投写面Sの法線に対して十分に傾いた方向に)照明装置3で照明光を照射することにより、凹凸に応じた陰影を投写面S上に生じさせる。そして、この状態の投写面Sを撮像装置2で撮像することによって投写面Sの凹凸を検出し、この凹凸に起因する歪を補正するためのLUT25aを生成する。
【0038】
図3は、LUT25aの生成を説明するためのフローチャートである。また、図4は、撮像装置2による撮像画像を示す図、図5は、投写面Sと照明装置3との位置関係を示す正面図である。
【0039】
図3に示すように、ユーザーが、投写面Sに対して所定の位置にプロジェクター1及び撮像装置2を設置し(ステップS101)、その後、プロジェクター1の入力操作部22に対してLUT25aの生成を指示する操作を行うと、プロジェクター1は、撮像装置2が撮像する撮像画像Pc(図4参照)の中からプロジェクター1の投写領域Apを認識する(ステップS102)。具体的には、制御部20は、画像処理部24に指示をして、画素領域12aのすべての画素12pの光透過率を最大にするような画像情報を出力させることにより、全域が白色の全白画像を画像投写部10から投写させる。そして、この状態で撮像装置2に投写面Sを撮像させると、図4に示すように、投写領域Apの全域が高輝度で撮像され、撮像画像Pcの中から投写領域Apを識別することが可能となる。これ以降、制御部20は、撮像画像Pc内における投写領域Apの形状及び大きさに基づいて、投写領域Ap内の位置と画素領域12a内の位置(画素12p)とを対応付けることができる。
【0040】
その後、制御部20は、照明装置3を点灯させるとともに、照明装置3で照明した状態の投写面Sを撮像装置2に撮像させ、投写面Sの凹凸を検出する。本実施形態では、制御部20は、照明装置3の位置、即ち照明光の照射方向を変えて4回の撮像を順に行わせ、4回の撮像結果に基づいて投写面Sの凹凸を検出する。
【0041】
まず、制御部20は、1回目の撮像を行うことをユーザーに報知して、照明装置3を第1の位置に設置させる(ステップS103)。ここで、ユーザーへの報知は、図示しない表示手段や音声出力手段によって報知してもよいし、オンスクリーンディスプレイを用いてメッセージ等を重畳した画像を投写するようにしてもよい。ユーザーは、この報知を受けて、例えば、投写領域Apの左上(投写面Sに向かって左上)外側の所定の位置L1(図5参照)に照明装置3を設置し、左上から右下の方向に向けて照明光を照射して、投写面S上に凹凸による陰影を生じさせる。そして、ユーザーが入力操作部22を操作してプロジェクター1に撮像を指示すると、制御部20は、この指示を受け付けて、撮像装置2に投写領域Apを撮像させる(ステップS104)。
【0042】
図6は、投写面Sを示す正面図であり、投写面S上に存在する凸部M及び凹部Dを等高線で示している。また、図7(a)〜(d)は、撮像装置2で撮像された投写領域Apを示す図であり、撮像画像Pcから投写領域Apを抽出して示している。
【0043】
図6に示すように、例えば、平滑な投写領域Ap内に凸部M及び凹部Dが存在する場合には、撮像装置2で撮像された撮像画像Pc内には、図7(a)に示すような輝度分布の投写領域Apが含まれる。即ち、投写領域Ap内において、凸部Mの頂部Mtや、照明装置3に近い左上側の斜面では輝度が高くなり、照明装置3から遠い右下側の斜面や、凸部Mの周辺の領域のうち、照明装置3から遠い右下側の領域では、凸部Mの大きさ(正面視の面積)や高さ(突出量)に応じた範囲に陰影が生じて輝度が低下する。また、投写領域Ap内の凹部Dが占める領域のうち、照明装置3に近い左上側の領域では、陰影が生じて輝度が低下する。制御部20は、撮像結果を記憶部21に記憶させる(ステップS105)。
【0044】
次いで、制御部20は、4回の撮像がすべて終了したか否かを判断する(ステップS106)。そして、4回の撮像がまだ終了していない場合には、照明装置3の設置位置を変更して(ステップS107)、次の撮像を行う。
【0045】
2回目の撮像を行う場合には、制御部20は、2回目の撮像を行うことをユーザーに報知して、照明装置3の設置位置を第2の位置に変更させる(ステップS107)。ユーザーは、この報知を受けて、例えば、投写領域Apの右上外側の所定の位置L2(図5参照)に照明装置3を設置し、右上から左下の方向に向けて照明光を照射して、投写面S上に凹凸による陰影を生じさせる。そして、1回目と同様、制御部20は、ユーザーの指示に応じて撮像装置2に投写領域Ap(図7(b)参照)を撮像させ(ステップS104)、撮像結果を記憶部21に記憶させる(ステップS105)。
【0046】
同様に、3回目の撮像を行う場合には、制御部20は、3回目の撮像を行うことをユーザーに報知して、照明装置3の設置位置を第3の位置に変更させる(ステップS107)。ユーザーは、この報知を受けて、例えば、投写領域Apの左下外側の所定の位置L3(図5参照)に照明装置3を設置し、左下から右上の方向に向けて照明光を照射して、投写面S上に凹凸による陰影を生じさせる。そして、制御部20は、ユーザーの指示に応じて、撮像装置2に投写領域Ap(図7(c)参照)を撮像させ(ステップS104)、撮像結果を記憶部21に記憶させる(ステップS105)。
【0047】
そして、4回目の撮像を行う場合には、制御部20は、4回目の撮像を行うことをユーザーに報知して、照明装置3の設置位置を第4の位置に変更させる(ステップS107)。ユーザーは、この報知を受けて、例えば、投写領域Apの右下外側の所定の位置L4(図5参照)に照明装置3を設置し、右下から左上の方向に向けて照明光を照射して、投写面S上に凹凸による陰影を生じさせる。そして、制御部20は、ユーザーの指示に応じて、撮像装置2に投写領域Ap(図7(d)参照)を撮像させ(ステップS104)、撮像結果を記憶部21に記憶させる(ステップS105)。
【0048】
図7(b)〜(d)に示すように、2回目〜4回目の撮像においても、1回目の撮像(図7(a)参照)と同様、凸部Mの頂部Mtや照明装置3に近い側の斜面では輝度が高くなり、照明装置3から遠い側の斜面や、凸部Mの周辺の領域のうち、照明装置3から遠い側の領域では、陰影が出現して輝度が低下する。また、投写領域Ap内の凹部Dが占める領域のうち、照明装置3に近い側の領域では、陰影が生じて輝度が低下する。
【0049】
4回の撮像が完了すると、制御部20は、1回目から4回目のそれぞれ撮像結果(輝度分布)に基づいて、投写領域Ap内の凸部M及び凹部Dを検出する(ステップS108)。具体的には、制御部20は、4回分の撮像画像Pcのそれぞれから投写領域Apを抽出するとともに、投写領域Apを、画素領域12aの画素12pに1対1で対応する複数の微小領域に区分する。そして、微小領域毎に輝度を数値化して、対応する領域毎に4回分の数値を加算(合計)させる。この結果、例えば、図7(a)〜(d)に示した例では、図8に示すような数値の配列が生成される。この例では、凸部Mに対応する部位Amでは、平坦な領域に比べて輝度が高いため合計値が大きく、凹部Dに対応する部位Adでは、陰影の影響を受けて合計値が小さくなる。つまり、輝度を合計して生成された数値列は、投写面S(投写領域Ap)の凹凸を表しているものとみなすことができる。なお、現実には、照明装置3に特有の輝度ムラや、照明装置3からの距離に応じた輝度差が生じ得るが、これらは、キャリブレーションによって排除することが望ましい。
【0050】
次に、制御部20は、投写領域Apの凹凸を数式で表す(ステップS109)。
図9は、投写領域Apを示す正面図である。
図9に示すように、まず、制御部20は、平滑で凹凸のない理想的な投写面(理想投写面S0)を想定し、その理想投写面S0上の投写領域Ap内に、水平方向(x方向とする)に沿った複数行の補助線Hと、鉛直(垂直)方向(y方向とする)に沿った複数列の補助線Vを設定する。これらの補助線H,Vは、画素領域12aにおける画素12pの配列に対応付けるように、即ち画素領域12aの各画素12pから射出された光が各補助線H,Vの交点に投写されるように設定される。そして、制御部20は、投写領域Ap内の凹凸の分布(図8参照)に基づいて、各補助線H,Vに沿った投写面Sの凹凸を滑らかな曲線Ch,Cv(図示せず)で近似させる。即ち、制御部20は、複数(m行)の補助線Hに沿った複数の曲線Chと、複数(n列)の補助線Vに沿った複数の曲線Cvとを生成する。これらの曲線Ch,Cvは、ベジエ曲線やスプライン曲線を用いて生成することができる。
【0051】
次に、制御部20は、各補助線H,Vに沿った凹凸(曲線Ch,Cv)に基づいて、画素領域12aの各画素12pから射出される光が理想投写面S0上に投写される場合の投写位置と、凹凸のある実際の投写面S上に投写される場合の投写位置のずれ(シフト量)を、x方向とy方向に分けて推定する(ステップS110)。
【0052】
まず、x方向のシフト量について考える。
図10は、LUT25aの生成を説明するための平面図である。なお、本図では、投写面Sは、曲線Chによって表されている。
【0053】
図10に示すように、画素領域12aの所定の画素12pを透過した光が、本来投写されるべき位置である理想投写面S0上の位置A0に向かって射出され、その位置に凸部Mが形成されているものとする。この場合には、制御部20は、この画素12p(プロジェクター1)から位置A0に至る光路Raと、A0を通る補助線Hに沿った曲線Chとの交点の位置A1を、投写面S上の投写位置として定める。そして、位置A1から理想投写面S0に下ろした垂線の足を位置A2とすると、位置A0に投写されるべき光は、位置A0と位置A2の距離、即ち位置A0と位置A1との距離のx方向成分だけ内側(±x方向のうち、プロジェクター1に近づく方向)にずれて鑑賞者に観察される。このため、制御部20は、この画素12pに対して、x方向のシフト量として位置A0から位置A2に向かうベクトルAxを設定する。
【0054】
同様に、画素領域12aの別の画素12pを透過した光が、本来投写されるべき位置である理想投写面S0上の位置B0に向かって射出され、その位置に凹部Dが形成されているものとする。この場合には、制御部20は、この画素12p(プロジェクター1)から位置B0に至る光路Rbと、B0を通る補助線Hに沿った曲線Chとの交点の位置B1を、投写面S上の投写位置として定める。そして、位置B1から理想投写面S0に下ろした垂線の足を位置B2とすると、位置B0に投写されるべき光は、位置B0と位置B2の距離、即ち位置B0と位置B1との距離のx方向成分だけ外側(±x方向のうち、プロジェクター1から離れる方向)にずれて鑑賞者に観察される。そして、制御部20は、この画素12pに対して、x方向のシフト量として位置B0から位置B2に向かうベクトルBxを設定する。このように、すべての画素12pに対して、x方向のシフト量を表すベクトルを定める。
【0055】
その後、制御部20は、y方向についても同様に、各画素12pのシフト量を表すベクトルを設定する。この結果、各画素12pに対してx方向のベクトルとy方向のベクトルが設定され、各画素12pから射出された光は、これらの合成ベクトルが表す位置にずれて投写されるものとみなすことができる。制御部20は、各画素12pに対して、設定したx方向及びy方向のシフト量(ベクトル)を対応付けるLUT25aを生成し(ステップS111)、画像補正部25に保持させる。
【0056】
次に、画像を投写する際のプロジェクター1の動作について、図2を参照して説明する。
画像の投写が開始すると、画像処理部24は、処理後の画像情報、即ち画素領域12aの各画素12pに対応する画素値をフレームメモリー26に記憶する。画像補正部25は、保持しているLUT25aを参照し、このLUT25aに基づいてフレームメモリー26上の画像情報を補正する。具体的には、画像補正部25は、各画素12pの画素値を、対応するシフト量が表す位置の画素12pの画素値に置き換える処理を行う。なお、シフト量が表す位置が画素12pの中心からずれている場合には、近隣の画素12pの画素値を用いて補間するようにすればよい。また、シフト量が表す位置が投写領域Apの外側である場合には、黒色の画素値に置き換えればよい。画像補正部25が補正後の画像情報を液晶駆動部27に出力すると、画像投写部10から投写される画像は、凹凸による歪が補正された状態で投写面Sに表示される。
【0057】
以上説明したように、本実施形態の画像表示システム100によれば、以下の効果を得ることができる。
【0058】
(1)本実施形態の画像表示システム100によれば、照明装置3が、画像投写部10とは異なる位置から投写面Sに照明光を照射し、撮像装置2が、照明光が照射された投写面Sを撮像する。このため、投写面Sに凹凸がある場合には、凹凸によって生成される陰影が撮像結果に含まれる。この結果、撮像結果から凹凸を検出することが容易になるため、この凹凸による画像の歪を、確実かつ容易に補正することが可能となる。
【0059】
(2)本実施形態の画像表示システム100によれば、撮像装置2は、複数の方向から照明光が照射された状態の投写面Sを順に撮像し、制御部20は、複数回の撮像結果に基づいて投写面の凹凸を検出するため、投写面の凹凸をより確実に検出することが可能となる。
【0060】
なお、本実施形態では、ステップS108を実行して凹凸を検出する際の制御部20が検出部に相当し、ステップS109からステップS111を実行してLUT25aを生成する際の制御部20が補正情報生成部に相当する。
【0061】
(変形例)
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
【0062】
上記実施形態において、撮像装置2は、プロジェクター1と一体であってもよい。つまり、撮像装置2がプロジェクター1の筐体1aに収容された構成であってもよい。また、照明装置3は、プロジェクター1の制御部20の制御に基づいて点灯する構成に限らず、ユーザーが手動で点灯させる構成であってもよい。この場合には、照明装置3は、プロジェクター1に接続されている必要はない。
【0063】
上記実施形態では、照明装置3の照明光を4つの方向から照射して投写面Sを撮像し、4回分の撮像結果に基づいて凹凸を検出しているが、照明光の照射方向は4つに限られず、3つ以下でも5つ以上であってもよい。なお、照明光の照射方向の数が多いほど、投写面Sの凹凸を精度よく検出することができる。また、投写光の照射方向の数、即ち撮像の回数を、ユーザーが決定できるようにしてもよい。例えば、入力操作部22によって撮像回数を事前に設定するようにしてもよいし、ステップS106における撮像の終了を、入力操作部22によってユーザーが指示できるようにして、指示があるまで照射方向の変更と撮像とを繰り返すようにしてもよい。
【0064】
上記実施形態では、投写領域Apを、画素領域12aの画素12pに1対1で対応する複数の微小領域に区分しているが、微小領域内に複数の画素12pが含まれるように微小領域を設定してもよい。
【0065】
上記実施形態では、ステップS108で投写面Sの凹凸を検出する際に、4回分の撮像結果について微小領域毎に輝度を数値化して、対応する領域毎に4回分の数値を加算(合計)させているが、この態様に限定されない。例えば、ステップS105で撮像結果を記憶部21に記憶させる際に、微小領域毎に輝度を数値化してから記憶させるようにしてもよい。この場合には、4回分の合計を後で(例えば、ステップS108で)算出するようにしてもよいが、2回目以降の撮像結果を記憶させる際に、既に記憶されている輝度に加算していくようにすれば、後で合計する必要はなくなる。
【0066】
上記実施形態では、光変調装置として3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いた3板式のプロジェクター1について説明したが、これに限定されない。例えば、各画素の中にそれぞれR光、G光、B光を透過可能なサブ画素を含んだ1つの液晶ライトバルブによって画像を形成する態様とすることも可能である。
【0067】
上記実施形態では、光変調装置として、透過型の液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いているが、反射型の液晶ライトバルブ等、反射型の光変調装置を用いることも可能である。また、入射した光の射出方向を、画素としてのマイクロミラー毎に制御することにより、光源装置11から射出した光を変調する微小ミラーアレイデバイス等を用いることもできる。
【0068】
上記実施形態では、光源装置11は、放電型の光源ランプ11aを備えて構成されているが、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)光源やレーザー光源等の固体光源、或いはその他の光源を備えた構成であってもよい。
【0069】
上記実施形態では、外部の画像供給装置から入力される画像情報に基づく画像を投写するプロジェクター1を示したが、この態様に限定されない。例えば、DVD(Digital Versatile Disc)やBlu−ray Disc(登録商標)等の記録媒体に記録されている画像情報を再生可能な画像再生部を一体的に備え、この画像再生部によって再生された画像情報に基づく画像を投写するプロジェクター1であってもよい。
【符号の説明】
【0070】
1…プロジェクター、1a…筐体、2…撮像装置、3…照明装置、10…画像投写部、11…光源装置、11a…光源ランプ、12R,12G,12B…液晶ライトバルブ、12a…画素領域、12p…画素、13…投写レンズ、20…制御部、21…記憶部、22…入力操作部、23…画像入力部、23a…入力端子、24…画像処理部、25…画像補正部、25a…LUT、26…フレームメモリー、27…液晶駆動部、28…インターフェイス部、100…画像表示システム、S…投写面、S0…理想投写面、Ap…投写領域、M…凸部、Mt…頂部、D…凹部、Pc…撮像画像、H,V…補助線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投写面に画像情報に基づく画像を投写する画像投写部と、
前記画像投写部とは異なる位置から前記投写面に照明光を照射する照明部と、
前記照明光が照射された前記投写面を撮像する撮像部と、
前記撮像部の撮像結果に基づいて、前記投写面の凹凸を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に基づいて、前記凹凸による画像の歪を補正するための補正情報を生成する補正情報生成部と、
前記補正情報に基づいて、前記画像の歪を補正する補正処理を前記画像情報に施す補正部と、
を備えたことを特徴とする画像表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示システムであって、
前記照明部は、前記投写面に複数の方向から前記照明光を照射し、
前記撮像部は、前記照明光が照射された状態の投写面を、前記照明光の照射方向が変わる度に撮像し、
前記検出部は、前記撮像部による複数回の撮像結果に基づいて、前記投写面の凹凸を検出することを特徴とする画像表示システム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像表示システムであって、
前記検出部は、前記投写面内における前記画像が投写される投写領域を複数の微小領域に区分して、前記微小領域毎に輝度を導くとともに、前記微小領域毎の輝度を撮像回数分だけ加算した結果に基づいて前記投写面の凹凸を検出することを特徴とする画像表示システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像表示システムであって、
前記画像投写部は、光源から射出された光を画素毎に変調する光変調装置を備え、
前記補正情報生成部は、前記検出部の検出結果に基づいて、前記投写面の凹凸に起因する前記画素毎のずれを表すルックアップテーブルを生成し、
前記補正部は、前記ルックアップテーブルに基づいて前記補正処理を行うことを特徴とする画像表示システム。
【請求項5】
投写面に画像情報に基づく画像を投写する画像投写部を備えた画像表示システムの制御方法であって、
前記画像投写部とは異なる位置から前記投写面に照明光を照射する照明ステップと、
前記照明光が照射された前記投写面を撮像する撮像ステップと、
前記撮像ステップでの撮像結果に基づいて、前記投写面の凹凸を検出する検出ステップと、
前記検出ステップでの検出結果に基づいて、前記凹凸による画像の歪を補正するための補正情報を生成する補正情報生成ステップと、
前記補正情報に基づいて、前記画像の歪を補正する補正処理を前記画像情報に施す補正ステップと、
を備えたことを特徴とする画像表示システムの制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載の画像表示システムの制御方法であって、
前記照明ステップでは、前記投写面に複数の方向から前記照明光を照射し、
前記撮像ステップでは、前記照明光が照射された状態の投写面を、前記照明光の照射方向が変わる度に撮像し、
前記検出ステップでは、前記撮像ステップでの複数回の撮像結果に基づいて、前記投写面の凹凸を検出することを特徴とする画像表示システムの制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載の画像表示システムの制御方法であって、
前記検出ステップでは、前記投写面内における前記画像が投写される投写領域を複数の微小領域に区分して、前記微小領域毎に輝度を導くとともに、前記微小領域毎の輝度を撮像回数分だけ加算した結果に基づいて前記投写面の凹凸を検出することを特徴とする画像表示システムの制御方法。
【請求項8】
請求項5〜7のいずれか一項に記載の画像表示システムの制御方法であって、
前記画像投写部は、光源から射出された光を画素毎に変調する光変調装置を備え、
前記補正情報生成ステップでは、前記検出ステップでの検出結果に基づいて、前記投写面の凹凸に起因する前記画素毎のずれを表すルックアップテーブルを生成し、
前記補正ステップでは、前記ルックアップテーブルに基づいて前記補正処理を行うことを特徴とする画像表示システムの制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−62760(P2013−62760A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201466(P2011−201466)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】