説明

画像表示方法及び画像表示プログラム

【課題】被写体の年齢情報などを用いた画像表示を行う。
【解決手段】年齢表示モードに切り替え、被写体名を取得すると、HDDに保存している画像ファイルを順に読み出し、属性情報から画像ファイルの被写体名を抽出し、取得した被写体名と一致するか否かを確認する(ステップ130〜ステップ140)。これにより、取得した被写体名と一致する画像ファイルに対しては、撮影日時と被写体の生年月日から撮影時の年齢を算出し、画像ファイルを年齢区分とする参照先に登録する(ステップ142〜148)。この後、表示年齢が選択されて設定されると、この年齢を取得し、参照先が取得した年齢となっている画像ファイルの画像を表示ウインドの画像表示領域に表示する(ステップ150〜ステップ156)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルスチルカメラなどによって撮影されハードディスクなどの記憶媒体に保存されている撮影画像の画像データを選択的に表示するときの画像表示方法及び画像表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ(デジタルカメラ、以下、一例としてデジタルカメラとする)及び、パーソナルコンピュータ(以下、パソコンとする)が普及しており、これにより、デジタルカメラによって撮影された静止画などの撮影画像をパソコンのHDDや、パソコンを介して外部のHDDや、CD、DVDなどの各種の記録メディア等の記録媒体に保存されるようになっている。
【0003】
また、記録媒体への画像データの保存及び記録媒体に保存している画像データの閲覧などの管理を行う所謂アルバムソフトと呼ばれるアプリケーションソフト(以下、アルバムソフトとする)が用いられている。
【0004】
このようなアルバムソフトでは、画像データと共に画像ファイルに含まれる撮影日時を基に、各画像データ(画像ファイル)を管理するものが一般的となっている。
【0005】
ところで、画像データをアルバムとして管理する場合、被写体ごとや被写体の年齢ごとなどで管理することが好ましく、これに基づいた各種の画像管理方法が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0006】
特許文献1では、被写体の年齢関係情報と画像データの撮影日付情報から、画像データごとの被写体の履歴情報を生成し、被写体の年齢ごとの画像データの枚数を表示するなど、履歴情報を画像データと共に出力するように提案している。
【0007】
また、特許文献2では、画像データに含まれる被写体を認識し、画像データを被写体ごとに分類し、さらに、画像データごとに被写体の年齢や学年などの情報を取得して、取得した情報に基づいて画像データを分類するように提案している。
【0008】
しかしながら、フォトアルバムとして特定の被写体の画像データを探すときには、年齢などを指標とする方が有利であるが、引用文献2では、単に、画像に年齢や学年等を重ねて表示するに過ぎない。また、特許文献1では、被写体ごとの画像データを年齢ごとなどで区分けしているが、年齢ごとの画像数を表示するのみであり、特許文献1及び特許文献2の何れも、被写体の年齢情報などを十分に活用しえたものでないという問題がある。
【特許文献1】特開2000−232629号公報
【特許文献2】特開2002−196809号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、被写体の年齢情報などを用いた閲覧が容易となるようにする画像表示方法及び画像表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明の画像表示方法は、撮影画像の画像データと共に、撮影日時、被写体名及び被写体の生年月日を画像情報として含んで記憶手段に記憶された画像ファイルから所定の画像ファイルを選択し、選択した画像ファイルに基づいた画像を表示手段に表示する画像表示方法であって、表示対象とする被写体名が入力されることにより、該当被写体の画像ファイルを抽出すると共に、抽出した画像ファイルの画像情報に含まれる撮影日時及び被写体の生年月日から該当被写体の撮影時の年齢を算出し、算出した前記年齢に基づいて前記画像ファイルの画像データに応じた画像を前記表示手段に表示する、ことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、デジタルカメラ等による撮影画像の画像ファイルを、記憶手段に保存するときに、撮影日時などの撮影情報に、被写体名、被写体の生年月日などの被写体を特定する属性情報を含ませた画像情報を生成する。
【0012】
また、表示手段に撮影画像に応じた画像を表示するときには、被写体名が設定されることにより、同一の被写体名の画像ファイルを抽出し、抽出した画像ファイルごとに被写体の生年月日と撮影日時から、撮影時の被写体の年齢を算出し、年齢を区分として画像ファイルを区分けし、年齢ごとに画像ファイルに応じた画像を表示手段に表示する。
【0013】
また、本発明の画像表示方法は、前記表示対象の被写体の年齢が設定されることにより、該当年齢の前記画像を前記表示手段に表示することを特徴とし、前記表示対象として複数の前記被写体が設定されることにより、それぞれの被写体の該当年齢の画像を前記被写体ごとに区分けして前記表示手段に表示する。
【0014】
この発明によれば、表示手段に表示する被写体の年齢が設定されることにより、該当年齢の画像を表示手段に表示する。また、複数の被写体が設定されているときには、設定された年齢に該当するそれぞれの被写体の画像を表示手段に表示する。
【0015】
これにより、西暦等に基づいて画像を選択して表示するのに比べ、より好みに応じた撮影画像の表示が可能となる。
【0016】
このような本発明に適用する画像表示プログラムは、撮影画像の画像データと共に、撮影日時、被写体名及び被写体の生年月日を画像情報として含んで記憶手段に記憶された画像ファイルから、所定の画像ファイルに基づいた画像を表示手段に表示する画像表示プログラムであって、入力手段から入力される被写体名を読み込むステップと、前記読み込んだ被写体名と同一の被写体名の画像ファイルを前記記憶手段から抽出するステップと、抽出した前記画像ファイルのそれぞれに対して前記撮影日時と前記被写体の生年月日から撮影時の前記被写体の年齢を算出するステップと、前記算出した年齢ごとに前記抽出した画像ファイルを区分けするステップと、区分けされた前記画像ファイルに基づいた画像を年齢順に前記表示手段に表示するステップと、を含むことができる。
【0017】
また、本発明の画像表示プログラムは、年齢の指定が入力されることにより入力された年齢を読み込むステップと、読み込んだ前記年齢の区分に該当する画像ファイルの画像を前記表示手段に表示するステップと、を含むことが好ましく、また、複数の前記被写体名が入力されたときに、前記表示手段の画像表示領域を入力された被写体名の数に基づいて分割するステップと、分割された前記画像領域のそれぞれに前記被写体名ごとの画像を前記年齢に基づいて表示するステップと、を含むものであっても良い。
【0018】
さらに、本発明は、上記画像表示プログラムが記憶された記憶媒体、画像表示プログラムを伝送する伝送媒体、HDD等の記憶手段に上記画像表示プログラムを記憶した画像処理装置を含む。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、被写体の年齢に基づいて撮影画像を表示するので、目的とする画像を容易に見つけることが可能となるという優れた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図1には、本実施の形態に適用した画像処理装置10の概略構成を示している。この画像処理装置10は、CPU12、ROM14、RAM16等が、データバス、アドレスバス及びコントロールバスを含むバス18によって接続されている。
【0021】
また、画像処理装置10には、入出力インターフェイス(I/Oインターフェイス)20が設けられ、このI/Oインターフェイス20が、バス18に接続している。なお、このような画像処理装置10は、一般的構成のパーソナルコンピュータ(PC、所謂パソコン)等を適用することができる。
【0022】
このI/Oインターフェイス20には、HDD22が接続している。このHDD22には、OSと共に各種のアプリケーションプログラム、各種のデータが記憶されており、CPU12は、HDD22に記憶されているOS及びアプリケーションプログラム(アプリケーションソフト)を読み込んで、画像処理などの各種の処理を実行する。
【0023】
また、I/Oインターフェイス20には、入力デバイスとするキーボード24および、マウスなどのポインティングデバイス(例えば、マウス26)が接続されている。
【0024】
これと共に、I/Oインターフェイス20には、ビデオRAM(VRAM)28及びグラフィックコントローラ30を備えたビデオカード32が接続されており、このビデオカード32に、表示手段として液晶ディスプレイなどのモニタ34が接続している。
【0025】
これにより、画像処理装置10では、モニタ34に各種の画面を表示しながら、キーボード24及びマウス26の操作によって表示画面に基づいた各種の処理や、所望の画面表示が可能となっている。
【0026】
一方、画像処理装置10には、例えば、デジタルスチルカメラ(デジタルカメラ)36などの撮像装置によって撮影された画像ファイルの取り込みが可能となっている。この撮影画像の取り込みは、例えば、USB(universal selial bus)、IEEE1394などの所定規格によってI/Oインターフェイス20とデジタルカメラ36を接続して行うものであってもよく、デジタルカメラ36で撮影画像の保存に用いる記録メディア38が装着されるメディアコントローラ40がI/Oインターフェイス20に接続され、メディアコントローラ40に記録メディア38が装着されることにより、この記録メディア38に記録された画像ファイルを読み込むものであっても良い。
【0027】
画像処理装置10では、デジタルカメラ36から取り込んだ撮影画像の画像ファイルを、HDD22に保存可能となっている。
【0028】
デジタルカメラ36としては、CCDモジュール、CMOSモジュールなどの撮像素子を用い、撮像素子に結像された被写体像に応じて、撮像素子から出力される電気信号を、増幅、相関二重サンプリング処理(CDS)を行うことによりノイズ成分を除去し、これによって得られたR、G、Bのアナログ信号に対してA/D変換することにより、デジタル画像データに変換する。
【0029】
また、デジタルカメラ10では、このデジタル画像データに対してホワイトバラス調整を行った後、シャープネス処理及びガンマ処理等を行った後、この画像データに対して、YC信号処理を施し、輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(YC信号)を生成する。
【0030】
デジタルカメラ36では、このYC信号を用いることにより、デジタルカメラ36に設けている図示しないモニタや、外部モニタなどに撮影画像を表示することができる。
【0031】
また、デジタルカメラ36では、図示しないレリーズボタンが操作されて画像撮影が行われると、このYC信号がJPEG形式などの所定の圧縮形式で圧縮処理され、撮影画像が所定のファイル名の画像ファイルとして出力される。
【0032】
デジタルカメラ36では、撮影画像の画像ファイルを記録メディア38に保存するときのファイルシステムとしてDCF(Design rule for Camera File system)が用いられ、ファイルフォーマットとしてExif(Exchangeable image file Format)が適用されている。これにより、撮影画像の画像ファイルには、撮影画像の画像データに、サムネイル、撮影日時、レンズ絞り、シャッタースピードなどの撮影情報が付加され、さらに、撮影者などの情報の付加も可能となっている。
【0033】
このようなデジタルカメラ36で撮影されて記録メディア38に保存されている画像ファイル内の画像データに対する印刷処理を行うときには、画像ファイルに含まれる撮影情報を解析することにより、適正な色補正を施すことができる。
【0034】
なお、このようなデジタルカメラ36としては、公知の一般的構成を適用することができる。また、以下では、デジタルカメラ36による撮影画像の画像ファイルを、画像処理装置10のHDD22に保存して管理するものとして説明するが、本発明は、これに限らず、例えば、デジタルビデオカメラによって撮影された映像ファイルをHDD22に保存して管理するようにしても良い。
【0035】
画像処理装置10では、HDD22に保存している画像ファイルを選択し、選択した画像ファイル内の画像データに応じた撮影画像を、モニタ34に表示可能となっている。また、画像処理装置10では、モニタ34の表示画像に対する各種の画像処理、編集処理等が可能となっている。
【0036】
一方、画像処理装置10には、HDD22に保存している画像ファイルの管理を行うアプリケーションソフト(所謂アルバムソフト)が設けられており、画像処理装置10では、所定のキーワードを入力することにより、入力されたキーワードに基づいた画像ファイルの検索と、検索した画像ファイルの画像又は画像に基づくサムネイルなどをモニタ34に表示可能となっている。
【0037】
なお、このような画像処理装置10での画像データ(画像ファイル)に対する処理は、公知の一般的構成を適用することができ、ここでは、詳細な説明を省略する。
【0038】
ところで、本実施の形態に適用した画像処理装置10に設けているアルバムソフト(以下、単に画像処理装置10とする)では、デジタルカメラ36等によって撮影された撮影画像の画像ファイルを、HDD22に格納するときに、撮影画像の被写体や被写体の生年月日などの撮影画像の属性情報を生成し、この属性情報と撮影情報を画像情報として画像ファイルに格納するようになっている。
【0039】
これにより、画像処理装置10では、被写体名及び撮影日時等をキーワードとして、画像ファイルの検索が可能となっており、また、検索結果に基づいた画像、すなわち、指定した被写体と撮影日時に該当する画像をモニタ34に表示可能となっている。
【0040】
ここで、まず、画像処理装置10で、デジタルカメラ36等による撮影画像の画像ファイルの保存を説明する。図2には、HDD22を記憶手段の例として、画像ファイルを保存するときの保存処理の一例を示している。
【0041】
このフローチャートは、例えば、アルバムソフトを起動して、画像ファイルをHDD22に格納するときに、画像ファイルごとに実行されるが、これに限らず、画像ファイルをHDD22に保存するときに自動的に起動されるものであっても良い。
【0042】
このフローチャートの最初のステップ100では、画像ファイルから撮影情報を読み込む。デジタルカメラ36等では、撮影画像を記憶するときのファイルシステムとしてDCFが用いられ、画像データのファイルフォーマットには、Exifが適用されている。これにより、撮影画像の画像ファイルには、撮影画像の画像データと共に撮影情報が含まれており、この撮影情報を読み込む。
【0043】
画像処理装置10では、撮影情報を読み込むと、ステップ102では、読み込んだ撮影情報から撮影日時を抽出する。この後、ステップ104では、参照画像を読込み、次のステップ106で、新たに格納する画像と参照画像を照合することにより、被写体の照合を行なう。
【0044】
画像処理装置10では、画像ファイルごとの画像情報として被写体名を含む属性情報と撮影日時を含む撮影情報を担持するようにしており、これにより、画像処理装置10では、被写体ごとに撮影日時に基づいた画像ファイルの選択が可能となっている。
【0045】
ここから、画像処理装置10では、登録されている被写体ごとに、新たにHDD22に保存する画像ファイルの撮影日時に最も近い撮影画像を参照画像に設定し、被写体ごとの参照画像と、新たに保存する撮影画像の被写体を照合する。
【0046】
ここで、新たに保存する画像の被写体と参照画像の被写体が類似していないと判断されると、ステップ108で否定判定してステップ110へ移行する。このステップ110では、HDD22に保存されている画像ファイルの被写体で未照合の被写体があるか否かを確認し、未照合の被写体があるときには、肯定判定して、次の被写体との照合を行う(ステップ104へ移行)。
【0047】
このようにしHDD22に保存されている画像ファイルに対して、被写体ごとに照合を行い、新たに保存する画像の被写体が参照画像の被写体に類似し、同一の被写体であると判断しうるときには、ステップ108で肯定判定してステップ112へ移行する。
【0048】
このステップ112では、参照画像の画像情報の被写体名と生年月日の属性情報を抽出し、保存する画像ファイルの撮影情報に撮影画像の属性情報として加えた、該当画像ファイルを参照画像の被写体名で登録してHDD22に格納する。
【0049】
これに対して、HDD22に類似した被写体の画像ファイルが無いときには、ステップ110で否定判定してステップ114へ移行する。このステップ114では、モニタ34に被写体名の入力用のウインドを表示し、被写体名の入力要求を行う。なお、被写体名の入力用のウインド及び入力要求は、任意の構成のUI(ユーザーインターフェイス)を適用することができる。
【0050】
これにより、被写体名が入力されると、ステップ116では、同一の被写体名があるか否か(同一の被写体名で登録されている画像ファイルがあるか否か)を確認する。
【0051】
ここで、同一の被写体名があるときには、ステップ116で肯定判定してステップ112へ移行し、被写体名に基づいた属性情報を生成して、この属性情報を含む画像情報と共に、画像ファイルをHDD22に保存する。
【0052】
これに対して、同一の被写体名が無いときには、ステップ116で否定判定してステップ118へ移行する。このステップ118では、被写体の生年月日の入力用ウインドと共に被写体の生年月日の入力要求をモニタ34に表示する。
【0053】
これにより、被写体の生年月日が入力されると、ステップ120では、入力された被写体名と生年月日から撮影画像の属性情報を生成し、生成した属性情報を撮影情報と共に画像情報として画像ファイルに含めてHDD22に保存する。
【0054】
このようにして、デジタルカメラ36等によって撮影した撮影画像の画像ファイルをHDD22に保存することにより、被写体名、撮影日時等によって画像ファイルの画像を検索し、検索結果をモニタ34に表示することが可能となる。
【0055】
なお、ここでは、新たに保存する画像ファイルの画像上の被写体と参照画像上の被写体を照合することにより、同じ被写体の画像に対して自動的に属性情報を付加するように説明したがこれに限らず、画像ファイルをHDD22に保存するときに、被写体名、生年月日をキーボード24から入力するようにしても良く、また、同じ被写体の複数の画像ファイルをHDD22に保存するときには、同じ被写体であることを示す設定を行うことにより、何れか一つの画像ファイルに対して属性情報を設定することにより、一括して属性情報が設定されるようにしても良い。
【0056】
図3には、検索結果をモニタ34に表示するときの一例とする表示ウインド50を示している。なお、モニタ34への画像表示に用いるUIは、これに限らず、任意の構成を適用することができる。
【0057】
画像処理装置10では、撮影画像のインデックスとしてサムネイルを用いるようにしており、この表示ウインド50では、撮影画像のサムネイル等を表示する画像表示領域52が設けられている。また、表示ウインド50には、画像表示領域52に画像を表示するときの表示方法を選択する表示選択アイコン54A、54B、54C及び、表示するサムネイルのサイズ設定を行なうスライドバー56が設けられている。
【0058】
表示選択アイコン54Aは、複数の画像(サムネイル)をマトリックス状に配列して表示するように指定するときに用いられ、表示選択アイコン54Bは、1画像ずつ表示するように指定するときに用いられる。また、表示選択アイコン54Cは、複数の画像を縦に並べて表示するように指定するときに用いられ、さらに、スライドバー56は、画像表示領域52に表示する画像サイズの設定に用いられる。なお、図3では、表示選択アイコン54Aが選択され、画像サイズが小さくなるように設定された状態を示している。
【0059】
一方、表示ウインド50には、フォルダごとに画像ファイルの画像を表示するときに選択するフォルダアイコン58と共に、カレンダアイコン60が設けられており、カレンダアイコン60を選択することにより、撮影日時をキーワードとする画像表示が可能となる。
【0060】
また、表示ウインド50には、編集アイコン62と共に日付選択アイコン64が設けられており、日付選択アイコン64が選択されることにより、年代表示領域66に、所定範囲の年代が例えば西暦で表示されると共に、月表示領域68に1月から12月までが表示される。
【0061】
さらに、表示ウインド50には、入力ボックス70が設けられており、この入力ボックス70からキーワードとする被写体名の入力が可能となっている。なお、入力ボックス70は、例えば、登録されている被写体名がプルダウンメニューで表示されるようになっており、プルダウンメニューで表示された被写体名から所望の被写体名を選択可能となっている。
【0062】
ここで、例えば、入力ボックス70に被写体名を入力することにより、年代表示領域66には、同一の被写体名で登録されている画像ファイルから撮影日時を読み出し、読み出した撮影日時に対応した西暦が表示される。
【0063】
これにより、撮影日時が年代表示領域66に表示された西暦と月表示領域68から選択された月に該当する画像ファイルのサムネイルが、画像表示領域52に表示される。
【0064】
このとき、表示選択アイコン54Aが選択されていると、画像表示領域52には、左側(図3の紙面左側)に撮影月表示領域に選択された年月日のアイコン72が表示され、中央部から右側に各画像のサムネイルがマトリックス状に表示される。また、画像表示領域52の下側に余白(余り領域)があるときには、次の日付のアイコン72が表示されると共に、該当月の画像のサムネイルが表示される。
【0065】
すなわち、表示ウインド50では、選択された年月の画像のサムネイルから、各画像のサムネイルを時系列的に表示されるようにしている。
【0066】
一方、画像処理装置10でHDD22に格納される各画像ファイルが画像情報として被写体名及び被写体の生年月日を含む属性情報と撮影日時が含まれており、画像処理装置10では、生年月日及び撮影日時から、画像ごとの被写体の年齢を算出し、算出した年齢に基づいた画像表示(サムネイルの表示)が可能となっている。すなわち、画像処理装置10では、被写体名と年齢をキーワードとした画像の検索が可能となっている。
【0067】
図3に示す表示ウインド50では、年代表示領域66の上部に表示選択ボックス74が形成されており、プルダウンメニューによって年表示選択と年齢表示選択(図5参照)に切り替え可能となっており、年齢表示選択が設定(表示選択ボックス74に表示)されることにより、西暦表示モードから年齢表示モードに切り替り、年代表示領域66には、西暦に代えて被写体の年齢が表示されるようになっている。
【0068】
図4には、年齢表示処理の概略を示しており、図5には、年齢表示処理に伴う表示ウインド50の表示の一例を示している。図4に示すフローチャートでは、最初のステップ130で年齢表示モードに切り替ることにより実行され、次のステップ132では、被写体が選択されたか否かを確認する。
【0069】
ここで、図5に示されるように、入力ボックス70に被写体名が入力されることにより、図4のフローチャートでは、ステップ132で肯定判定してステップ134へ移行し、選択された被写体名を取得する。
【0070】
この後、画像処理装置10では、HDD22に格納されている画像ファイルを順に読み出し、選択された被写体の画像ファイルを抽出する。すなわち、被写体名を取得すると、次のステップ136では、HDD22から画像ファイルを読み出し、ステップ138では、読み出した画像ファイルの属性情報から被写体名を抽出する。この後、次のステップ140では、抽出した被写体名が選択された被写体名と同一か否かを確認する。
【0071】
これにより、抽出した被写体名が選択された被写体名であるときには、ステップ140で肯定判定してステップ142へ移行する。このステップ142では、画像ファイルの画像情報(撮影情報)から撮影日時を抽出し、ステップ144では、抽出した撮影日時と属性情報に含まれる被写体の生年月日から、該当画像の撮影時の被写体の年齢を算出する。
【0072】
この後、ステップ146では、年齢を区分とする参照先に該当画像ファイルを登録する。すなわち、被写体の年齢を、0歳、1歳、2歳などで区分し、画像ファイルを該当する年齢の参照先として登録する。
【0073】
また、ステップ148では、次の画像ファイルがあるか否かを確認し、残っている画像ファイルがあるときには、ステップ148で肯定判定してステップ136へ移行することにより、次の画像ファイルに対する処理を行う。
【0074】
このようにして、HDD22に格納されている画像ファイルの全てから、選択された被写体の画像ファイルを抽出すると、ステップ148で否定判定してステップ150へ移行する。
【0075】
このステップ150では、画像ファイルが登録されている参照先、すなわち、参照先とする年齢区分に基づいて、表示ウインド50の年代表示領域66に選択可能な年齢を表示する。
【0076】
これにより、図5に示されるように、表示ウインド50には、年代表示領域66に、被写体の年齢が時系列的に表示され、検索したい被写体の年齢の選択が可能となる。
【0077】
図4のフローチャートでは、ステップ152で表示年齢が選択されたか否かを確認する。図5に示されるように、表示ウインド50では、年代表示領域66に表示した年齢から何れかの年齢が選択されると、月表示領域68で、該当する年齢の月区分が選択可能となる。なお、月表示領域68では、撮影画像のある月を太字で表示して選択可能となるようにしている。
【0078】
ここで、年齢及び月が選択されると、図4のフローチャートでは、ステップ152で肯定判定してステップ154へ移行する。このステップ154では、選択された年齢を読み込み、次のステップ156では、該当する年齢を先頭にして各画像ファイルのサムネイルを被写体に年齢に基づいた時系列で画像表示領域52に表示する。
【0079】
このようにして画像表示処理が行われることにより、図5に示されるように、例えば、年齢として0歳3ヶ月が選択されることにより、画像表示領域52には、選択された年齢を示すアイコン76が表示されると共に、被写体の年齢が0歳3ヶ月の撮影画像のサムネイルを最初に表示し、これ以降の年齢の画像があれば、その画像のサムネイルを、その年齢を示すアイコン76と共に画像表示領域52に表示される。
【0080】
すなわち、画像表示領域52には、選択された年齢から時系列的に各画像のサムネイルが表示される。なお、アイコン76には、該当する年齢の画像枚数等を合わせて表示するようにしてもよい(図5では、画像枚数を合わせて表示した例を示している)。
【0081】
画像処理装置10では、表示ウインド50の画像表示領域52に表示した各画像のサムネイルをアイコンとして、何れかのサムネイルのアイコンが選択されると、該当画像に対する編集処理等の各種の処理が可能となる。
【0082】
このように、被写体の年齢に基づいて、撮影画像の検索が可能となるようにすることにより、例えば、現在の年齢と西暦から逆算して西暦を選択して、該当年齢の画像を表示するなどの煩わしい選択処理が不要となり、直感的に所望の画像を検索して表示することが可能となる。
【0083】
一方、以上の説明では、一人の被写体に対して年齢に基づいた画像検索を説明したが、複数の被写体に対して年齢に基づいた画像検索及び表示も可能である。
【0084】
ここで、被写体A、Bを例に、複数の被写体に対する年齢基準の画像検索処理及び検索結果の表示の概略を、図6及び図7を参照しながら説明する。
【0085】
図7に示されるように、画像処理装置10では、年齢比較モードが選択されることにより、画像表示領域52が、分割領域52A、52Bに分割されると共に、分割領域52A、52Bのそれぞれに対応する入力ボックス70A、70Bが表示され、分割領域52A、52Bのそれぞれの被写体名の入力が可能となる。
【0086】
図6に示すフローチャートは、年齢検索モードのなかの年齢比較モードが選択設定されることにより実行され、最初のステップ160では、表示ウインド50を年齢比較モードに対応する表示に切り替え、ステップ162では、画像表示領域52を分割領域52A、52Bに分割する。なお、図6において前記した図4と同等の処理には、図4で適用したステップ番号を併記している。
【0087】
この後、ステップ164では、分割領域52A、52Bに表示する画像の被写体名が入力ボックス70A、70Bに入力されたか否かを確認し、入力ボックス70A、70Bのプルダウンメニューから被写体名が選択されるなど、選択された被写体名が入力ボックス70A、70Bで設定されると、ステップ164で肯定判定してステップ166へ移行し、選択された被写体名を取得する。なお、以下では入力ボックス70Aから取得した被写体名を被写体A、入力ボックス70Bから取得した被写体名を被写体Bとして説明する。
【0088】
この後、ステップ168へ移行して、HDD22に保存されている画像ファイルを読み出すと、読み出した画像ファイルの画像情報から属性情報として含まれる被写体名を抽出する(ステップ170)。
【0089】
この後、ステップ172では、抽出した被写体名が被写体Aと一致するか否かを確認し、ステップ174では、被写体Bと一致するか否かを確認する。
【0090】
ここで、画像ファイルの属性情報(画像情報)から抽出した被写体名が被写体Aであるときには、ステップ172で肯定判定してステップ176へ移行し、撮影情報から撮影日時を抽出し、ステップ176では、属性情報に含まれる被写体の生年月日と撮影日時から、撮影時の被写体の年齢を算出する。
【0091】
この後、ステップ180では、HDD22から読み込んだ画像ファイルを、年齢を区分とする被写体Aの参照先に登録する。
【0092】
また、画像ファイルの属性情報から抽出した被写体名が被写体Bであるときには、ステップ172で否定判定された後、ステップ174で肯定判定されてステップ182へ移行して撮影情報から撮影日時を抽出すると、ステップ184で、属性情報に含まれる被写体の生年月日と撮影日時から、撮影時の被写体の年齢を算出する。
【0093】
この後、ステップ186では、HDD22から読み込んだ画像ファイルを、年齢を区分とする被写体Bの参照先に登録する。
【0094】
このようにして、被写体A及び被写体Bが撮影された画像ファイルのそれぞれを、年齢を区分とする参照先に登録して、ステップ188では、次の画像ファイルがあるか否かを確認し、残っている画像ファイルがないときには、ステップ188で否定判定され、ステップ190へ移行する。
【0095】
このステップ190では、画像ファイルが登録されている参照先、すなわち、参照先とする年齢区分に基づいて、年代表示領域66に選択可能な年齢を表示する。これにより、年齢が選択されると、月表示領域68で月数の選択が可能となる。
【0096】
次のステップ192では、年齢が選択されたか否かを確認しており、年代表示領域66から年齢が選択され、月表示領域68から月数が選択されると、ステップ192肯定判定してステップ194へ移行する。
【0097】
ステップ194では、選択された年齢を取得しており、年齢を取得するとステップ196では、取得した年齢に基づいた参照先に登録されている画像ファイルに基づいた画像(サムネイル)を、分割領域52A、52Bのそれぞれに選択されて年齢を先頭に時系列的に表示するように設定する。
【0098】
このような処理が行われることにより、図7に示されるように、画像表示領域52には、分割領域52A,52Bのそれぞれに、アイコン76と共に、選択された年齢を先頭に、画像ファイルの画像に基づいたサムネイルが、時系列的に表示される。
【0099】
このような画像表示を行うことにより、複数の被写体の間での同じ年齢の時の撮影画像を容易に比較することができる。また、この画像表示領域52では、スクロールバー78の操作によって、被写体A、Bのそれぞれの撮影画像を、年齢を基準として一体でスクロールすることができる。
【0100】
これにより、年齢の変化に応じた被写体A、被写体Bの成長過程を的確に把握しながら、かつ、比較を行うことができる。
【0101】
一般に年齢が異なる被写体では、撮影時期(撮影日時)で画像を比較することは少ないが、年齢が同じ頃の撮影画像を比較する要望は高い。このようなときに、撮影日時と被写体で画像を検索するためには、同じ年齢の頃となるように被写体ごとに撮影日時を設定しなければならない。
【0102】
これに対して、画像処理装置10では、被写体と年齢で撮影画像を検索することができるので、簡単に複数の被写体のそれぞれで同じ年齢の頃の画像を検索して表示することが可能となる。
【0103】
これにより、HDD22に保存している撮影画像を検索するときに、好みに合わせた検索が容易となる。
【0104】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、表示ウインド50、52、66、68や入力ボックス70などのUIを用いて、選択画像の表示、選択画像と非選択画像の識別、設定値の入力などを行うように説明したが、このようなUIとしては、任意の構成を適用することができる。
【0105】
また、本実施の形態では、画像処理装置10を例に説明したが、本発明は、任意の構成の画像処理装置に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本実施の形態に適用した画像処理装置の概略構成図である。
【図2】画像ファイルを保存するときの処理の一例を示す流れ図である。
【図3】被写体名と撮影日時に基づいた画像表示の一例を示す概略図である。
【図4】被写体名と年齢に基づいた処理の一例を示す流れ図である。
【図5】図4の処理及び処理結果に基づいた画像表示の一例を示す概略図である。
【図6】複数の被写体と年齢に基づいた処理の一例を示す流れ図である。
【図7】図6の処理及び処理結果に基づいた画像表示の一例を示す要部の概略図である。
【符号の説明】
【0107】
10 画像処理装置
12 CPU
22 HDD(記憶手段)
24 キーボード
26 マウス
34 モニタ(表示手段)
36 デジタルカメラ
38 記録メディア
50 表示ウインド(表示手段)
52、52A、52B 画像表示領域
66 年代表示領域
68 月表示領域
70、70A、70B 入力ボックス(入力手段)
74 表示選択ボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影画像の画像データと共に、撮影日時、被写体名及び被写体の生年月日を画像情報として含んで記憶手段に記憶された画像ファイルから所定の画像ファイルを選択し、選択した画像ファイルに基づいた画像を表示手段に表示する画像表示方法であって、
表示対象とする被写体名が入力されることにより、該当被写体の画像ファイルを抽出すると共に、
抽出した画像ファイルの画像情報に含まれる撮影日時及び被写体の生年月日から該当被写体の撮影時の年齢を算出し、
算出した前記年齢に基づいて前記画像ファイルの画像データに応じた画像を前記表示手段に表示する、
ことを特徴とする画像表示方法。
【請求項2】
前記表示対象の被写体の年齢が設定されることにより、該当年齢の前記画像を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像表示方法。
【請求項3】
前記表示対象として複数の前記被写体が設定されることにより、それぞれの被写体の該当年齢の画像を前記被写体ごとに区分けして前記表示手段に表示することを特徴とする請求項2に記載の画像表示方法。
【請求項4】
撮影画像の画像データと共に、撮影日時、被写体名及び被写体の生年月日を画像情報として含んで記憶手段に記憶された画像ファイルから、所定の画像ファイルに基づいた画像を表示手段に表示する画像表示プログラムであって、
入力手段から入力される被写体名を読み込むステップと、
前記読み込んだ被写体名と同一の被写体名の画像ファイルを前記記憶手段から抽出するステップと、
抽出した前記画像ファイルのそれぞれに対して前記撮影日時と前記被写体の生年月日から撮影時の前記被写体の年齢を算出するステップと、
前記算出した年齢ごとに前記抽出した画像ファイルを区分けするステップと、
区分けされた前記画像ファイルに基づいた画像を年齢順に前記表示手段に表示するステップと、
を含むことを特徴とする画像表示プログラム。
【請求項5】
年齢の指定が入力されることにより入力された年齢を読み込むステップと、
読み込んだ前記年齢の区分に該当する画像ファイルの画像を前記表示手段に表示するステップと、
を含むことを特徴とする請求項4に記載の画像表示プログラム。
【請求項6】
複数の前記被写体名が入力されたときに、前記表示手段の画像表示領域を入力された被写体名の数に基づいて分割するステップと、
分割された前記画像領域のそれぞれに前記被写体名ごとの画像を前記年齢に基づいて表示するステップと、
を含むことを特徴とする画像表示プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−133838(P2007−133838A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−328971(P2005−328971)
【出願日】平成17年11月14日(2005.11.14)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】