説明

画像表示装置、及び画像表示装置に用いる操作装置

【課題】画像表示装置において、マーカ画像の移動を簡便に行えるようにする。
【解決手段】リモコン20は、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の傾きを検出し、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の傾きに基いて、リモコン20から送信する操作信号の送信方向を一定に保つように制御すると共に、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の傾きを示す傾き信号を、操作信号として送信する。レコーダ本体10は、リモコン20から受信した傾き信号の示す傾きに対応するように、マーカ画像52の表示位置を変化させる。リモコン20から送信される操作信号の送信方向が一定に保たれるため、ユーザがリモコン20を傾けても、リモコン20から送信される傾き信号がレコーダ本体10に確実に受信される。従って、ユーザは、リモコン20を傾けるだけで、容易かつ確実に、マーカ画像52を移動させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイ上の位置を指定するためのマーカ画像を表示する機能を有する画像表示装置、及び画像表示装置に用いる操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、画像表示装置は、一般的に、ディスプレイに画像を表示する動作を行う本体装置と、本体装置と別体に構成され、本体装置を動作させるためにユーザに所持されて操作されるリモコン(操作装置)とを備えている。リモコンは、ユーザに操作されることにより、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信し、本体装置は、リモコンから無線信号によって送信される操作信号を受信し、その受信した操作信号に基いて、ディスプレイに画像を表示する動作を含む各種動作を行うようになっている。
【0003】
また、このような画像表示装置において、ユーザがディスプレイ上の位置を指定するためのマーカ画像を表示する機能を有するものがある。マーカ画像は、ユーザによるリモコンの操作に応じて、その位置が変化するように表示される。従って、ユーザは、リモコンを操作することにより、マーカ画像の位置を移動させて、マーカ画像によってディスプレイ上の位置を指定することができる。
【0004】
このようなマーカ画像は、ユーザが文字を入力する場合(例えば録画した番組にユーザがタイトルを付与する場合)などに、選択可能な文字を縦横に配列した文字一覧画像と共に表示される。この場合、ユーザは、リモコンを操作することにより、マーカ画像の位置を移動させ、マーカ画像によってディスプレイ上の位置を指定(すなわち、ディスプレイに表示されている文字一覧画像中の文字を選択)することにより、文字を入力する。従来の画像表示装置では、リモコンのカーソルキーを押下操作することにより、その押下操作の回数に応じてマーカ画像の表示位置を移動させるようになっている。
【0005】
一方、リモコン本体の傾斜角度に基いて、送信部の信号送信方向を所定の方向に向くように制御するようにしたリモコンが知られている(例えば特許文献1参照)。また、ユーザがリモコンを動かすことにより生じる2方向の角度変化量から、リモコンの指し示す画面上の2次元座標を算出し、この算出した2次元座標から、リモコンの指し示す画面上のボタンを求めて、そのボタンをホットスポット表示するようにしたリモコンが知られている(例えば特許文献2参照)。また、リモコンの上方向、下方向、左方向、右方向の方位角の変化量に応じて、カーソルを上方向、下方向、左方向、右方向に移動させるようにしたリモコンが知られている(例えば特許文献3参照)。また、リモコンの長軸を中心とした回転に応じて、カーソルを移動させるようにしたリモコンが知られている(例えば特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−288914号公報
【特許文献2】特開2000−270237号公報
【特許文献3】特開平7−59170号公報
【特許文献4】特開平6−311564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来の画像表示装置では、マーカ画像を大きく移動させるには、リモコンのカーソルキーを何回も押下操作する必要があり、マーカ画像を移動させるときの操作性が悪い。
【0008】
そこで、マーカ画像を移動させるときの操作性を向上するために、キーの押下操作ではなく、ユーザによるリモコンを傾ける操作によって、マーカ画像を移動させるようにすることが考えられる。つまり、リモコンにおいては、ユーザがリモコンを傾けたときのリモコンの傾きを検出して、その傾きを示す傾き信号をユーザによる操作内容を示す操作信号として送信し、本体装置においては、リモコンから受信した傾き信号の示す傾きに対応するように、マーカ画像の表示位置を変化させるようにすることが考えられる。この場合、ユーザがリモコンを傾けたときでも、リモコンから送信された信号が本体装置に受信されなければ、マーカ画像の表示位置を変化させることができず、マーカ画像を移動させるときの操作性を向上することができない。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、マーカ画像の移動を簡便に行うことができる画像表示装置、及び画像表示装置に用いる操作装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、ディスプレイに画像を表示する動作を行う本体装置と、本体装置と別体に構成され、本体装置を動作させるためにユーザに所持されて操作される操作装置とを備え、操作装置は、ユーザに操作されることにより、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信し、本体装置は、操作装置から無線信号によって送信される操作信号を受信し、該受信した操作信号に基いて、ディスプレイに画像を表示する動作を行う画像表示装置において、操作装置は、該操作装置の傾きを検出する傾き検出手段と、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信する信号送信手段と、信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を制御する送信方向制御手段とを有し、傾き検出手段は、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、送信方向制御手段は、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きに基いて、信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を一定に保つように制御し、信号送信手段は、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信し、本体装置は、ユーザがディスプレイ上の位置を指定するためのマーカ画像をディスプレイに表示するマーカ画像表示手段を有し、マーカ画像表示手段は、信号送信手段から受信した傾き信号に基いて、受信した傾き信号の示す傾きに対応するように、マーカ画像の表示位置を変化させるものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1に記載の画像表示装置において、操作装置は、ユーザに操作される傾き機能開始キーをさらに有し、傾き検出手段は、傾き機能開始キーが操作されると、該操作装置の傾きの検出を開始して、傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、送信方向制御手段は、傾き機能開始キーが操作されると、信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を一定に保つ制御を開始して、操作信号の送信方向を傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、信号送信手段は、傾き機能開始キーが操作されると、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信するものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2に記載の画像表示装置において、操作装置は、ユーザに操作される傾き機能終了キーをさらに有し、傾き検出手段は、傾き機能開始キーが操作された後、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、送信方向制御手段は、傾き機能開始キーが操作された後、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、操作信号の送信方向を傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、信号送信手段は、傾き機能開始キーが操作された後、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信するものである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項3に記載の画像表示装置において、操作装置は、マーカ画像によるディスプレイ上の位置の指定を確定するためにユーザに操作される確定キーをさらに有し、傾き検出手段は、確定キーが操作された後も、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、送信方向制御手段は、確定キーが操作された後も、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、操作信号の送信方向を傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、信号送信手段は、確定キーが操作されると、マーカ画像によるディスプレイ上の位置の指定が確定されたことを示す確定信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信すると共に、確定キーが操作された後も、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信するものである。
【0014】
請求項5の発明は、ユーザに所持されて操作され、ユーザに操作されることにより、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信する操作装置において、該操作装置の傾きを検出する傾き検出手段と、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信する信号送信手段と、信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を制御する送信方向制御手段とを備え、傾き検出手段は、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、送信方向制御手段は、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きに基いて、信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を一定に保つように制御し、信号送信手段は、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信するものである。
【0015】
請求項6の発明は、請求項5に記載の操作装置において、ユーザに操作される傾き機能開始キーをさらに備え、傾き検出手段は、傾き機能開始キーが操作されると、該操作装置の傾きの検出を開始して、傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、送信方向制御手段は、傾き機能開始キーが操作されると、信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を一定に保つ制御を開始して、操作信号の送信方向を傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、信号送信手段は、傾き機能開始キーが操作されると、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信するものである。
【0016】
請求項7の発明は、請求項6に記載の操作装置において、ユーザに操作される傾き機能終了キーをさらに備え、傾き検出手段は、傾き機能開始キーが操作された後、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、送信方向制御手段は、傾き機能開始キーが操作された後、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、操作信号の送信方向を傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、信号送信手段は、傾き機能開始キーが操作された後、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信するものである。
【0017】
請求項8の発明は、請求項7に記載の操作装置において、ユーザに操作される確定キーをさらに備え、傾き検出手段は、確定キーが操作された後も、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、送信方向制御手段は、確定キーが操作された後も、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、操作信号の送信方向を傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、信号送信手段は、確定キーが操作されると、そのときの該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きに確定されたことを示す確定信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信すると共に、確定キーが操作された後も、傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信するものである。
【発明の効果】
【0018】
請求項1乃至請求項4の発明によれば、ユーザが操作装置を傾ける操作をすると、ユーザが操作装置を傾ける操作をしたときの操作装置の傾きを示す傾き信号が、ユーザによる操作装置の操作内容を示す操作信号として操作装置から本体装置に送信される。このとき、操作装置から送信される操作信号の送信方向が一定に保たれるため、ユーザが操作装置を傾ける操作をしても、操作装置から送信される操作信号の送信方向が本体装置に向いている状態に保つことが可能となり、操作装置から操作信号として送信される傾き信号が本体装置に確実に受信される。そして、この操作装置から送信されて本体装置に受信された傾き信号に基いて、その傾き信号の示す傾き(すなわちユーザによる操作装置を傾ける操作)に対応するように、マーカ画像の表示位置が変化する。従って、ユーザは、操作装置を傾ける操作をするだけで、容易かつ確実に、マーカ画像を移動させることができて、マーカ画像の移動を簡便に行うことができ、マーカ画像を移動させるときの操作性を向上することができる。
【0019】
請求項5乃至請求項8の発明によれば、ユーザが操作装置を傾ける操作をしたときの操作装置の傾きを示す傾き信号(ユーザによる操作装置の操作内容を示す操作信号として送信される信号)を、操作装置からの操作信号を受信して動作する本体装置に確実に受信させることができ、操作性を向上することができる。また、操作装置から送信される傾き信号を、本体装置においてマーカ画像の表示位置を変化させるための信号として利用することにより、請求項1乃至4と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスクレコーダの概略構成を示す斜視図。
【図2】(a)は同光ディスクレコーダのリモコンの平面図、(b)は同リモコンの側面図、(c)は同リモコンの正面図。
【図3】(a)は同光ディスクレコーダのリモコンの操作信号の送信方向を上方向に変化させたときの側面図、(b)は同操作信号の送信方向を下方向に変化させたときの側面図、(c)は同操作信号の送信方向を左方向に変化させたときの平面図、(d)は同操作信号の送信方向を右方向に変化させたときの平面図。
【図4】同光ディスクレコーダのリモコンの電気的ブロック構成図。
【図5】同光ディスクレコーダのレコーダ本体の電気的ブロック構成図。
【図6】同光ディスクレコーダのタイトル入力動作における文字選択画像の表示例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を具体化した実施形態による画像表示装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態による画像表示装置である光ディスクレコーダの構成を示す。光ディスクレコーダ1は、テレビジョン放送局から放送されるテレビジョン信号を受信して、テレビジョン信号に基く番組を光ディスク80に録画し、また、光ディスク80に録画した番組を再生する装置である。
【0022】
光ディスクレコーダ1は、本体装置であるレコーダ本体10と、レコーダ本体10と別体に構成され、レコーダ本体10を動作させるためにユーザに所持されて操作される操作装置であるリモコン20とを備える。
【0023】
リモコン20は、ユーザに操作されることにより、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号(赤外線)によって送信する。レコーダ本体10は、リモコン20から無線信号によって送信される操作信号を受信し、リモコン20から無線信号によって受信した操作信号に基いて、テレビジョン信号に基く番組を光ディスク80に録画する動作、光ディスク80に録画した番組を再生する動作、光ディスク80から再生した番組の画像やその他の各種画像を出力する動作等の各種動作を行う。
【0024】
光ディスクレコーダ1は、レコーダ本体10にディスプレイ90を接続して使用するようになっており、光ディスク80から再生した番組の画像やその他の各種画像を、レコーダ本体10に接続されるディスプレイ90に表示するようになっている。
【0025】
図2(a)(b)(c)、図3(a)(b)(c)(d)は、リモコン20の構成を示す。リモコン20は、ユーザにより押下操作される各種操作キーを有するキー操作部21と、赤外線を投光する赤外線投光部22とを備えている。リモコン20は、直方体形状になっており、ユーザの片方の手に所持され得る形状になっている。
【0026】
キー操作部21は、リモコン20の上面20aに設けられており、ユーザにより押下操作される操作キーとして、電源キー31と、数字キー32と、カーソルキー33と、メニューキー34と、確定キー35と、傾き機能開始キー36と、傾き機能終了キー37を有している。
【0027】
赤外線投光部22は、リモコン20の前面20bに設けられており、赤外線を発光するLEDランプ41と、LEDランプ41を保持する保持部42とを有している。赤外線投光部22は、LEDランプ41が赤外線を発光することにより、そのLEDランプから発光された赤外線を投光する。保持部42は、リモコン20の筐体に対して回動する(傾く)ようになっており、LEDランプ41は、保持部42の先端に固定的に保持されている。従って、赤外線投光部22は、保持部42が回動することにより、LEDランプ41の向き(リモコン20に対する姿勢)が変化して、赤外線の投光方向が変化するようになっている。
【0028】
保持部42は、図3(a)(b)(c)(d)に示すように、先端側がリモコン20の正面方向(リモコン20の長手方向であって、リモコン20の後面20cから前面20bに向かう方向)からリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向に変位するように、回動するようになっている。
【0029】
ここで、リモコン20の上方向とは、リモコン20の上面20a側に向かう方向であり、リモコン20の下方向とは、リモコン20の下面20d側に向かう方向である。また、リモコン20の左方向とは、リモコン20の左側面20e側に向かう方向であり、リモコン20の右方向とは、リモコン20の右側面20f側に向かう方向である。
【0030】
そして、LEDランプ41は、保持部42が回動していない中立位置にあるとき(保持部42の先端側がリモコン20の正面方向にあるとき)に、赤外線の投光方向がリモコン20の正面方向となるように、保持部42の先端に固定的に保持されている。
【0031】
従って、赤外線投光部22は、保持部42が回動(保持部42の先端側がリモコン20の正面方向からリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向に変位するように回動)することにより、LEDランプ41の向きがリモコン20の正面方向に対してリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向に変化して、赤外線の投光方向がリモコン20の正面方向に対してリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向に変化するようになっている。
【0032】
このような構成のリモコン20は、ユーザにより押下操作された操作キーがいずれの操作キーであるかを示す操作キー信号を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信するようになっている。また、このリモコン20は、リモコン20の傾きを示す信号を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信する傾き機能を有している。
【0033】
図4は、リモコン20の電気的ブロック構成を示す。リモコン20は、上述の構成に加え、回動検出部23と、保持部回動部24と、リモコン20の動作を制御するためのリモコン制御部25等を備えている。
【0034】
キー操作部21は、上述のように、ユーザにより押下操作される各種操作キーを有しており、各種操作キーが押下操作されると、その押下操作された操作キーに対応するキー押下信号を出力する。赤外線投光部22のLEDランプ41は、リモコン制御部25による制御のもと、赤外線を発光する。
【0035】
回動検出部23は、リモコン20の回動(すなわちリモコン20の姿勢の変化)を検出し、その検出した回動を示す回動信号を出力する。回動検出部23は、複数の角速度センサを有しており、これら複数の角速度センサの出力(角速度センサにより検出した角速度)に基いて、所定の微小時間Δt間隔で、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の回動における微小時間Δt内の回動角度を検出して、それら検出した各方向の回動における微小時間Δt内の回動角度を示す信号を回動信号として出力する。
【0036】
ここで、リモコン20の上方向の回動とは、リモコン20の前面20b側がリモコン20の上方向(リモコン20の上面20a側に向かう方向)に変位する回動であり、リモコン20の下方向の回動とは、リモコン20の前面20b側がリモコン20の下方向(リモコン20の下面20d側に向かう方向)に変位する回動である。また、リモコン20の左方向の回動とは、リモコン20の前面20b側がリモコン20の左方向(リモコン20の左側面20e側に向かう方向)に変位する回動であり、リモコン20の右方向の回動とは、リモコン20の前面20b側がリモコン20の右方向(リモコン20の右側面20f側に向かう方向)に変位する回動である。
【0037】
保持部回動部24は、リモコン制御部25による制御のもと、赤外線投光部22の保持部42を回動させる。保持部回動部24は、モータなどのアクチュエータを有しており、このアクチュエータによって、保持部42の先端側がリモコン20の正面方向からリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向に変位するように、保持部42を回動させる。
【0038】
リモコン制御部25は、キー操作部21の各種操作キーの押下操作の検出、リモコン20の傾きの検出、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号の赤外線による送信、赤外線によって送信する操作信号の送信方向の制御等を行う。
【0039】
リモコン制御部25は、キー操作部21から出力されるキー押下信号に基いて、キー操作部21の各種操作キーが押下操作されたことを検出する。
【0040】
また、リモコン制御部25は、回動検出部23から出力される回動信号に基いて、あるタイミングにおけるリモコン20の姿勢を基準として、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出する。つまり、リモコン制御部25は、あるタイミングにおいてリモコン20の傾きの検出を開始し、あるタイミング以降に回動検出部23から出力される回動信号の示す回動角度(微小時間Δt間隔で検出された、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の各方向の回動における微小時間Δt内の回動角度)を累積してゆく。これにより、あるタイミングにおけるリモコン20の姿勢からのリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きが検出され、あるタイミングにおけるリモコン20の姿勢を基準として、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きが検出される。リモコン制御部25等によって、リモコン20の傾きを検出する傾き検出手段が構成されている。
【0041】
また、リモコン制御部25は、赤外線投光部22から赤外線を投光させることにより、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号を赤外線によって送信する。つまり、リモコン制御部25は、赤外線投光部22のLEDランプ41から、ユーザによるリモコン20の操作内容を表す信号によってパルス変調した赤外線を発光させる。これにより、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号が、赤外線投光部22から赤外線によって送信される。リモコン制御部25等によって、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信する信号送信手段が構成されている。
【0042】
また、リモコン制御部25は、赤外線投光部22からの赤外線の投光方向を制御することにより、赤外線によって送信する操作信号の送信方向を制御する。つまり、リモコン制御部25は、保持部回動部24によって、赤外線投光部22の保持部42を回動させることにより、赤外線投光部22のLEDランプ41の向きを変化させて、赤外線投光部22からの赤外線の投光方向を変化させ、赤外線によって送信する操作信号の送信方向を変化させる。リモコン制御部25は、保持部回動部24によって、赤外線投光部22の保持部42を、保持部42の先端側がリモコン20の正面方向からリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向に変位するように回動させることにより、赤外線投光部22からの赤外線の投光方向をリモコン20の正面方向に対して上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向に変化させて、赤外線によって送信する操作信号の送信方向をリモコン20の正面方向に対して上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向に変化させる。リモコン制御部25等によって、操作信号の送信方向を制御する送信方向制御手段が構成されている。
【0043】
また、リモコン制御部25は、ユーザによる操作を受けて、リモコン20の各種動作を制御する。
【0044】
リモコン制御部25は、キー操作部21の各種操作キーが押下操作されると(押下操作されたことを検出すると)、押下操作された操作キーがいずれの操作キーであるかを示す操作キー信号を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信する。
【0045】
また、リモコン制御部25は、傾き機能開始キー36が押下操作されると、押下操作された操作キーが傾き機能開始キー36であることを示す操作キー信号(傾き機能が開始されたことを示す傾き機能開始信号)を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信すると共に、傾き機能を開始する。傾き機能とは、リモコン20の傾きを示す信号を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信する機能である。
【0046】
すなわち、リモコン制御部25は、傾き機能開始キー36が押下操作されると、リモコン20の傾きの検出を開始して、傾き機能開始キー36が押下操作されたときのリモコン20の姿勢を基準として、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出する。つまり、リモコン制御部25は、傾き機能開始キー36が押下操作されたとき以降に回動検出部23から出力される回動信号の示す回動角度を累積してゆくことにより、傾き機能開始キー36が押下操作されたときのリモコン20の姿勢を基準として、傾き機能開始キー36が押下操作されたときのリモコン20の姿勢からのリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出する。また、リモコン制御部25は、傾き機能開始キー36が押下操作されると、検出したリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きに基いて、赤外線投光部22から赤外線によって送信する操作信号のレコーダ本体10に対する送信方向を一定に保つ制御を開始して、赤外線投光部22から赤外線によって送信する操作信号のレコーダ本体10に対する送信方向を、傾き機能開始キー36が押下操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御する。そして、リモコン制御部25は、傾き機能開始キー36が押下操作されると、検出したリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信する。
【0047】
そして、リモコン制御部25は、傾き機能開始キー36が押下操作された後、傾き機能終了キー37が押下操作されるまでの間、傾き機能を実行する。
【0048】
すなわち、リモコン制御部25は、傾き機能開始キー36が押下操作された後、傾き機能終了キー37が押下操作されるまでの間、傾き機能開始キー36が押下操作されたときのリモコン20の姿勢を基準として、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し続ける。また、リモコン制御部25は、傾き機能開始キー36が押下操作された後、傾き機能終了キー37が押下操作されるまでの間、赤外線投光部22から赤外線によって送信する操作信号のレコーダ本体10に対する送信方向を、傾き機能開始キー36が押下操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し続ける。そして、リモコン制御部25は、傾き機能開始キー36が押下操作された後、傾き機能終了キー37が押下操作されるまでの間、検出したリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として、赤外線投光部22から赤外線によって送信し続ける。リモコン20から送信される傾き信号は、リモコン20の傾きが同じ傾きに留まっていれば、その傾きを示し続け、リモコン20の傾きが変化すると、リモコン20の傾きの変化に応じて変化して、傾き変化後のリモコン20の傾きを示すことになる。
【0049】
また、リモコン制御部25は、傾き機能を実行している間に確定キー35が押下操作されると、押下操作された操作キーが確定キー35であることを示す操作キー信号(そのときのリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きに確定されたことを示す確定信号)を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信すると共に、引き続き、傾き機能を実行する。
【0050】
すなわち、リモコン制御部25は、確定キー35が押下操作された後も、傾き機能終了キー37が押下操作されるまでの間、引き続き、傾き機能開始キー36が押下操作されたときのリモコン20の姿勢を基準として、リモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し続ける。また、リモコン制御部25は、確定キー35が押下操作された後も、傾き機能終了キー37が押下操作されるまでの間、引き続き、赤外線投光部22から赤外線によって送信する操作信号のレコーダ本体10に対する送信方向を、傾き機能開始キー36が押下操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し続ける。そして、リモコン制御部25は、確定キー35が押下操作された後も、傾き機能終了キー37が押下操作されるまでの間、引き続き、検出したリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として、赤外線投光部22から赤外線によって送信し続ける。
【0051】
そして、リモコン制御部25は、傾き機能終了キー37が押下操作されると、傾き機能を終了すると共に、押下操作された操作キーが傾き機能終了キー37であることを示す操作キー信号(傾き機能が終了されたことを示す傾き機能終了信号)を、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信する。
【0052】
また、リモコン制御部25は、傾き機能を終了すると、赤外線投光部22から赤外線によって送信する操作信号の送信方向を、リモコン20の正面方向(リモコン20の長手方向であって、リモコン20の後面20cから前面20bに向かう方向)にし、傾き機能を実行していないときには、赤外線投光部22から赤外線によって送信する操作信号の送信方向を、リモコン20の正面方向に固定する。
【0053】
このような構成のリモコン20によれば、ユーザがキー操作部21の各種操作キーを押下操作すると、ユーザにより押下操作された操作キーがいずれの操作キーであるかを示す操作キー信号が、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信される。
【0054】
また、ユーザが傾き機能開始キー36を押下操作した後においては、ユーザがリモコン20を傾ける操作をすると、ユーザがリモコン20を傾ける操作をしたときのリモコン20の傾きを示す傾き信号が、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として赤外線投光部22から赤外線によって送信される。このとき、赤外線投光部22から赤外線によって送信される操作信号のレコーダ本体10に対する送信方向は、傾き機能開始キー36が押下操作されたときの操作信号の送信方向に保たれる。従って、例えば、ユーザがリモコン20の正面方向をレコーダ本体10に向けて傾き機能開始キー36を押下操作したとすれば、その後、ユーザがリモコン20を傾けても(リモコン20の向きを変えても)、リモコン20から送信される操作信号の送信方向がレコーダ本体10に向いている状態に保たれ、リモコン20から操作信号として送信される傾き信号をレコーダ本体10に確実に受信させることができる。また、ユーザがリモコン20を傾ける操作をしながらキー操作部21の各種操作キーを押下操作したときに、傾き信号に引き続いてリモコン20から送信される操作キー信号も、レコーダ本体10に確実に受信させることができる。
【0055】
図5は、レコーダ本体10の電気的ブロック構成を示す。レコーダ本体10は、リモコン受光部11と、チューナ12と、光ディスクドライブ13と、レコーダ本体10の動作を制御する本体制御部14等を備える。
【0056】
リモコン受光部11は、リモコン20から投光された赤外線を受光して(すなわち、リモコン20から赤外線によって送信された操作信号を受信して)、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号を電気信号によって出力する。
【0057】
チューナ12は、本体制御部14による制御のもと、テレビジョン信号を受信し、受信中のテレビジョン信号を処理して、受信中のテレビジョン信号に基く番組の画像信号を出力する。光ディスクドライブ13は、本体制御部14による制御のもと、光ディスク80に各種信号を記録し、また、光ディスク80に記録されている各種信号を読出す。
【0058】
本体制御部14は、画像信号をディスプレイ90に供給することにより、ディスプレイ90に画像を表示する。画像信号がディスプレイ90に供給されることにより、その画像信号による画像がディスプレイ90に表示される。
【0059】
また、本体制御部14は、リモコン受光部11から出力される操作信号(すなわち、リモコン20から送信されてリモコン受光部11で受信した操作信号)に基いて、ユーザによるリモコン20の操作内容を判断し、ユーザによるリモコン20の操作に基いて、レコーダ本体10の各種動作を制御する。本体制御部14は、レコーダ本体10の各種動作として、テレビジョン信号に基く番組を光ディスク80に録画する動作、光ディスク80に録画した番組を再生する動作、各種画像を出力する動作、光ディスク80に録画した番組にタイトルを付与する動作等を行う。
【0060】
テレビジョン信号に基く番組を光ディスク80に録画する動作では、本体制御部14は、チューナ12によってテレビジョン信号を受信して、チューナ12から出力されたテレビジョン信号に基く番組の画像信号を、光ディスクドライブ13によって光ディスク80に記録する。これにより、テレビジョン信号に基く番組が光ディスク80に録画される。光ディスク80に録画した番組を再生する動作では、本体制御部14は、光ディスク80に記録されているテレビジョン信号に基く番組の画像信号を、光ディスクドライブ13によって光ディスク80から読出して、その画像信号をディスプレイ90に供給する。これにより、光ディスク80に録画した番組の画像がディスプレイ90に表示されて、光ディスク80に録画した番組が再生される。各種画像を出力する動作では、本体制御部14は、本体制御部14により各種画像の画像信号を生成して、その画像信号をディスプレイ90に供給する。これにより、各種画像がディスプレイ90に表示される。
【0061】
光ディスク80に録画した番組にタイトルを付与する動作では、本体制御部14は、ユーザにより入力されたタイトルを示すタイトル信号を、光ディスクドライブ13によって光ディスク80に記録させる。これにより、光ディスク80に録画した番組にタイトルが付与される。ユーザによるタイトルの入力は、タイトル入力動作において行われる。
【0062】
タイトル入力動作では、本体制御部14は、ユーザに文字を選択させるための文字選択画像をディスプレイ90に表示し、この文字選択画像を用いてユーザに文字を選択させることにより、ユーザにタイトルを入力させる。
【0063】
図6は、タイトル入力動作における文字選択画像の表示例を示す。文字選択画像50は、文字一覧画像51とマーカ画像52とを含んでいる。つまり、本体制御部14は、文字選択画像50として、文字一覧画像51とマーカ画像52とをディスプレイ90に表示する。本体制御部14によって、マーカ画像52をディスプレイ90に表示するマーカ画像表示手段が構成されている。
【0064】
文字一覧画像51は、ユーザが選択可能な文字(「あ」「い」「う」・・・)を縦横に配列した画像である。マーカ画像52は、ユーザがディスプレイ90上の位置を指定するための画像であり、ユーザによるリモコン20の操作に応じて、その位置が変化するように表示される画像である。マーカ画像52は、タイトル入力動作の開始時には、所定の初期位置(ディスプレイ90)の中央に表示される。
【0065】
タイトル入力動作では、本体制御部14は、このような文字選択画像50をディスプレイ90に表示して、ユーザに文字を選択させることにより、ユーザにタイトルを入力させる。すなわち、ユーザは、タイトル入力動作において、リモコン20を操作することにより、マーカ画像52の位置を移動させ、マーカ画像52によってディスプレイ90上の位置を指定(すなわち、ディスプレイ90に表示されている文字一覧画像51中の文字を選択)することにより、文字を入力する。
【0066】
上述のように、リモコン20からは、ユーザにより押下操作された操作キーがいずれの操作キーであるかを示す操作キー信号が、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として送信され、また、ユーザが傾き機能開始キー36を押下操作した後(傾き機能が実行されている間)においては、リモコン20の傾き(傾き機能開始キー36が押下操作されたときのリモコン20の姿勢からのリモコン20の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾き)を示す傾き信号が、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として送信される。
【0067】
タイトル入力動作では、リモコン20の傾きを示す傾き信号は、マーカ画像52の表示位置を変化させるための信号として利用される。また、タイトル入力動作では、リモコン20の確定キー35は、マーカ画像52によるディスプレイ90上の位置の指定を確定するための操作キーとして使用され、押下操作された操作キーが確定キー35であることを示す操作キー信号は、マーカ画像52によるディスプレイ90上の位置の指定が確定されたことを示す確定信号として利用される。
【0068】
タイトル入力動作において、本体制御部14は、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として、リモコン20の傾きを示す傾き信号をリモコン受光部11で受信すると(すなわち、ユーザがリモコン20の傾き機能開始キー36を押下操作した後にリモコン20を傾ける操作をすると)、その受信した傾き信号に基いて、その受信した傾き信号の示すリモコン20の傾きに対応するように、マーカ画像52の表示位置を変化させる。
【0069】
上述のように、リモコン20からは、ユーザが傾き機能開始キー36を押下操作した後(傾き機能が実行されている間)、リモコン20の傾きを示す傾き信号が送信され続け、そして、リモコン20から送信される傾き信号は、リモコン20の傾きが同じ傾きに留まっていれば、その傾きを示し続け、リモコン20の傾きが変化すると、リモコン20の傾きの変化に応じて変化して、傾き変化後のリモコン20の傾きを示す。
【0070】
すなわち、タイトル入力動作において、本体制御部14は、リモコン受光部11で受光した傾き信号の変化に基いて、リモコン20の回動(ユーザがリモコン20を傾ける操作)を検出し、リモコン20の回動に対応するように(ユーザがリモコン20を傾ける操作に対応するように)、マーカ画像52の表示位置を変化させる。
【0071】
つまり、本体制御部14は、リモコン受光部11で受光した傾き信号が同じ傾きを示し続けていれば(ユーザがリモコン20の傾きを同じ傾きに留めて、リモコン20の回動が止まっていれば)、マーカ画像52を同じ位置に表示し続け、リモコン受光部11で受光した傾き信号の示す傾きが変化すれば(ユーザがリモコン20の傾きを変化させて、リモコン20が回動していれば)、その変化に応じて、マーカ画像52の表示位置を変化させる。
【0072】
このとき、本体制御部14は、リモコン20がリモコン20の上方向に回動すると(ユーザがリモコン20をリモコン20の上方向に傾けると)、マーカ画像52の表示位置をディスプレイ90の上方向に変化させ、リモコン20がリモコン20の下方向に回動すると(ユーザがリモコン20をリモコン20の下方向に傾けると)、マーカ画像52の表示位置をディスプレイ90の下方向に変化させる。また、リモコン20がリモコン20の左方向に回動すると(ユーザがリモコン20をリモコン20の左方向に傾けると)、マーカ画像52の表示位置をディスプレイ90の左方向に変化させ、リモコン20がリモコン20の右方向に回動すると(ユーザがリモコン20をリモコン20の右方向に傾けると)、マーカ画像52の表示位置をディスプレイ90の右方向に変化させる。
【0073】
本体制御部15がこのようにマーカ画像52を表示することにより、マーカ画像52は、ユーザがリモコン20の傾きを変化させると(リモコン20を傾ける操作をすると)、ユーザがリモコン20の傾きを変化させている間、リモコン20の回動方向に移動することになり、ユーザがリモコン20の傾きを同じ傾きに留めると、そのときの位置に停止することになる。このとき、マーカ画像52は、リモコン20の回動速度が速いほど、速く移動し、リモコン20の回動速度が遅いほど、遅く移動すると共に、リモコン20の回動角度が大きいほど、大きく移動し、リモコン20の回動角度が小さいほど、小さく移動することになる。また、マーカ画像52は、リモコン20の回動方向が変化すると、移動方向も変化することになる。このように、マーカ画像52は、ユーザによるリモコン20を傾ける操作に対応するように(すなわち、リモコン20から送信されてリモコン受光部11で受信した傾き信号の示す傾きに対応するように)移動する。
【0074】
そして、本体制御部14は、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号として、押下操作された操作キーが確定キー35であることを示す操作キー信号(マーカ画像52によるディスプレイ90上の位置の指定が確定されたことを示す確定信号)をリモコン受光部11で受信すると(すなわち、ユーザがリモコン20の確定キー35を押下操作すると)、そのときにマーカ画像52の指し示している文字一覧画像51中の文字が、ユーザにより選択されて入力されたたものと判断する。
【0075】
また、本体制御部14は、確定信号を受信した後も、タイトル入力動作を終了するまでの間、引き続き、タイトル入力動作を継続して、リモコン受光部11で受光した傾き信号に基いて、マーカ画像52の表示位置を変化させる。このとき、本体制御部14は、マーカ画像52の表示位置を、押下操作された操作キーが確定キー35であることを示す操作キー信号を受信したときの表示位置から、引き続き変化させる。
【0076】
このような構成の光ディスクレコーダ1によれば、ユーザが傾き機能開始キー36を押下操作し、さらに、ユーザがリモコン20を傾ける操作をすると、ユーザがリモコン20を傾ける操作をしたときのリモコン20の傾きを示す傾き信号が、ユーザによるリモコン20の操作内容を示す操作信号としてリモコン20から送信される。このとき、リモコン20から送信される傾き信号のレコーダ本体に対する送信方向は、リモコン20の傾き機能開始キー36が押下操作されたときの操作信号の送信方向に保たれる。従って、例えば、ユーザがリモコン20の正面方向をレコーダ本体10に向けて傾き機能開始キー36を押下操作したとすれば、その後、ユーザがリモコン20を傾ける操作をしても、リモコン20から送信される操作信号の送信方向がレコーダ本体10に向いている状態に保たれ、リモコン20から操作信号として送信される傾き信号をレコーダ本体10に確実に受信させることができる。
【0077】
そして、レコーダ本体10においてタイトル入力動作を行っている場合には、このリモコン20から送信されてレコーダ本体10に受信された傾き信号に基いて、傾き信号の示す傾き(すなわちユーザによるリモコン20を傾ける操作)に対応するように、マーカ画像52の表示位置が変化する。従って、ユーザは、ユーザが傾き機能開始キー36を押下操作した後に、リモコン20を傾ける操作をするだけで、容易かつ確実に、マーカ画像52を移動させることができて、マーカ画像52の移動を簡便に行うことができ、マーカ画像52を移動させるときの操作性を向上することができる。その結果、文字の入力を簡便に行うことができ、録画した番組のタイトルの入力を容易に行うことができる。
【0078】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、種々の変形が可能である。例えば、タイトル入力動作に限られず、タイトル入力動作以外のユーザに文字を入力させる動作において、タイトル入力動作と同様に、文字一覧画像とマーカ画像を表示して、リモコンから受信した傾き信号に基いて、マーカ画像の表示位置を変化させるようにしてもよい。また、ユーザに文字を入力させる動作に限られず、複数の選択項目を表示して、それら複数の選択項目の中のいずれかをユーザに選択させる動作において、マーカ画像を表示して、リモコンから受信した傾き信号に基いて、マーカ画像の表示位置を変化させるようにしてもよい。また、本発明は、光ディスクレコーダに限られず、テレビジョン受像機やゲーム機等、ディスプレイ上の位置を指定するためのマーカ画像を表示する機能を有する装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0079】
1 光ディスクレコーダ(画像表示装置)
10 レコーダ本体(本体装置)
11 リモコン受光部
12 チューナ
13 光ディスクドライブ
14 本体制御部
20 リモコン(操作装置)
20a リモコンの上面
20b リモコンの前面
20c リモコンの後面
20d リモコンの下面
20e リモコンの左側面
20f リモコンの右側面
21 キー操作部
22 赤外線投光部
23 回動検出部
24 保持部回動部
25 リモコン制御部
31 電源キー
32 数字キー
33 カーソルキー
34 メニューキー
35 確定キー
36 傾き機能開始キー
37 傾き機能終了キー
41 LEDランプ
42 保持部
50 文字選択画像
51 文字一覧画像
52 マーカ画像
80 光ディスク
90 ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイに画像を表示する動作を行う本体装置と、前記本体装置と別体に構成され、前記本体装置を動作させるためにユーザに所持されて操作される操作装置とを備え、
前記操作装置は、ユーザに操作されることにより、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信し、
前記本体装置は、前記操作装置から無線信号によって送信される操作信号を受信し、該受信した操作信号に基いて、前記ディスプレイに画像を表示する動作を行う画像表示装置において、
前記操作装置は、
該操作装置の傾きを検出する傾き検出手段と、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信する信号送信手段と、前記信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を制御する送信方向制御手段とを有し、
前記傾き検出手段は、
該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、
前記送信方向制御手段は、
前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きに基いて、前記信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を一定に保つように制御し、
前記信号送信手段は、
前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信し、
前記本体装置は、
ユーザが前記ディスプレイ上の位置を指定するためのマーカ画像を前記ディスプレイに表示するマーカ画像表示手段を有し、
前記マーカ画像表示手段は、
前記信号送信手段から受信した傾き信号に基いて、受信した傾き信号の示す傾きに対応するように、前記マーカ画像の表示位置を変化させる、
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記操作装置は、
ユーザに操作される傾き機能開始キーをさらに有し、
前記傾き検出手段は、
前記傾き機能開始キーが操作されると、該操作装置の傾きの検出を開始して、前記傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、
前記送信方向制御手段は、
前記傾き機能開始キーが操作されると、前記信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を一定に保つ制御を開始して、前記操作信号の送信方向を前記傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、
前記信号送信手段は、
前記傾き機能開始キーが操作されると、前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記操作装置は、
ユーザに操作される傾き機能終了キーをさらに有し、
前記傾き検出手段は、
前記傾き機能開始キーが操作された後、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、前記傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、
前記送信方向制御手段は、
前記傾き機能開始キーが操作された後、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、前記操作信号の送信方向を前記傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、
前記信号送信手段は、
前記傾き機能開始キーが操作された後、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記操作装置は、
前記マーカ画像による前記ディスプレイ上の位置の指定を確定するためにユーザに操作される確定キーをさらに有し、
前記傾き検出手段は、
前記確定キーが操作された後も、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、前記傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、
前記送信方向制御手段は、
前記確定キーが操作された後も、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、前記操作信号の送信方向を前記傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、
前記信号送信手段は、
前記確定キーが操作されると、前記マーカ画像による前記ディスプレイ上の位置の指定が確定されたことを示す確定信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信すると共に、
前記確定キーが操作された後も、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信する、
ことを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
ユーザに所持されて操作され、ユーザに操作されることにより、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信する操作装置において、
該操作装置の傾きを検出する傾き検出手段と、ユーザによる操作内容を示す操作信号を無線信号によって送信する信号送信手段と、前記信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を制御する送信方向制御手段とを備え、
前記傾き検出手段は、
該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、
前記送信方向制御手段は、
前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きに基いて、前記信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を一定に保つように制御し、
前記信号送信手段は、
前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信する、
ことを特徴とする操作装置。
【請求項6】
ユーザに操作される傾き機能開始キーをさらに備え、
前記傾き検出手段は、
前記傾き機能開始キーが操作されると、該操作装置の傾きの検出を開始して、前記傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、
前記送信方向制御手段は、
前記傾き機能開始キーが操作されると、前記信号送信手段により送信される操作信号の送信方向を一定に保つ制御を開始して、前記操作信号の送信方向を前記傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、
前記信号送信手段は、
前記傾き機能開始キーが操作されると、前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信する、
ことを特徴とする請求項5に記載の操作装置。
【請求項7】
ユーザに操作される傾き機能終了キーをさらに備え、
前記傾き検出手段は、
前記傾き機能開始キーが操作された後、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、前記傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、
前記送信方向制御手段は、
前記傾き機能開始キーが操作された後、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、前記操作信号の送信方向を前記傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、
前記信号送信手段は、
前記傾き機能開始キーが操作された後、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信する、
ことを特徴とする請求項6に記載の操作装置。
【請求項8】
ユーザに操作される確定キーをさらに備え、
前記傾き検出手段は、
前記確定キーが操作された後も、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、前記傾き機能開始キーが操作されたときの該操作装置の姿勢を基準として、該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを検出し、
前記送信方向制御手段は、
前記確定キーが操作された後も、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、前記操作信号の送信方向を前記傾き機能開始キーが操作されたときの操作信号の送信方向に保つように制御し、
前記信号送信手段は、
前記確定キーが操作されると、そのときの該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きに確定されたことを示す確定信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信すると共に、
前記確定キーが操作された後も、前記傾き機能終了キーが操作されるまでの間、引き続き、前記傾き検出手段により検出された該操作装置の上方向、下方向、左方向、及び右方向の4方向の傾きを示す傾き信号を、ユーザによる操作内容を示す操作信号として送信する、
ことを特徴とする請求項7に記載の操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−29928(P2011−29928A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−173658(P2009−173658)
【出願日】平成21年7月24日(2009.7.24)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】