説明

画像表示装置、及び画像表示装置の制御方法

【課題】複数言語のOSDデータ搭載による、画像表示装置の記憶容量の増大を防止する。
【解決手段】プロジェクター1は、初期設定プログラムP1、圧縮されたメインプログラムP2、OSD言語データL1〜L8を格納する記憶手段21を備え、初回起動時に選択した言語以外のOSD言語データが格納される記憶領域212に、メインプログラムP2を展開する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置、及び画像表示装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像表示装置(例えば、プロジェクター)において、複数言語のOSD(オンスクリーンディスプレイ)画像データを搭載し、多くの国や地域で使用できるようにしたものが知られている。
しかし、このような画像表示装置では、初回使用時に使用する言語を設定してしまえば、以後、他の言語のOSDデータを使うことはほとんどない。つまり、使われない多くの言語OSDデータを格納するために大容量のメモリーを搭載する必要があり、コストアップするという問題があった。このため、特許文献1のように、未使用のOSDデータを圧縮して保存するプロジェクターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−256965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、搭載する言語数が増えると、保存するのに必要なデータ領域も増えてしまうので、特許文献1のように、圧縮して保存したとしても、使われないOSDデータのために大きなメモリーが必要という問題は解決されなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]本適用例に係る画像表示装置は、入力する画像情報に応じた画像を表示手段に表示する画像表示装置であって、複数の言語ごとのOSDデータから構成されるOSDデータ群、及び当該画像表示装置を制御し、一部が圧縮された状態のプログラムを記憶領域に格納する記憶手段と、当該画像表示装置の初回起動時に、前記OSDデータ群のうち使用する言語の前記OSDデータを選択し、設定する言語設定手段と、前記記憶手段のうち、前記言語設定手段によって設定された前記言語のOSDデータ以外のOSDデータの記憶領域に、前記プログラムを展開する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
本適用例によれば、プログラムの一部を圧縮しておき、初回起動時にOSDデータのうち、使用するOSDデータ以外の記憶領域に展開されるので、出荷時に予めプログラムを圧縮し、空いた記憶領域に複数のOSDデータを格納しておくことができる。これにより、初回起動時に複数のOSDデータを選択可能にしながら、メモリー容量の増大を防止することが可能となる。
【0008】
[適用例2]上記適用例に記載の画像表示装置において、前記制御手段は、前記プログラムを展開した後の前記プログラムが格納されていた記憶領域を、当該プロジェクターの各種データ保存領域に設定する、ことを特徴とする。
【0009】
本適用例によれば、圧縮されたプログラムが格納されていた記憶領域を、各種データ保存用に設定することで、別途データ保存領域を備える必要がなく、メモリーを効率的に利用し、メモリー容量の増大を防止することが可能となる。
【0010】
[適用例3]上記適用例に記載の画像表示装置において、前記制御手段は、前記選択された前記言語のOSDデータを前記OSDデータ群の先頭の記憶領域に移動し、前記選択された言語のOSDデータの次の記憶領域から前記プログラムを展開する、ことを特徴とする。
【0011】
本適用例によれば、使用するOSDデータを、OSDデータ群の先頭の記憶領域に移動し、使用するOSDデータの次の記憶領域にプログラムを展開するので、使用するOSDデータをOSDデータ群と別に持つ必要がなく、メモリー容量の増大を抑えることが可能となる。また、プログラムを連続した記憶領域に展開することができるので、記憶領域を効率的に利用し、プログラムを実行しやすくすることが可能となる。
【0012】
[適用例4]本適用例に係る画像表示装置の制御方法は、入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段を有し、複数の言語ごとのOSDデータ群、及び当該画像表示装置を制御し、一部が圧縮された状態のプログラムを記憶領域に格納する記憶手段と、を備えた画像表示装置の制御方法であって、当該画像表示装置が最初に起動されたか否かを判断する初回起動検出ステップと、前記初回起動検出ステップによって、最初に起動されたと判断された場合に、前記OSDデータ群のうち使用する言語のOSDデータを選択し、設定する使用言語設定ステップと、前記記憶手段のうち、前記使用言語設定ステップによって設定された、前記言語のOSDデータ以外のOSDデータの記憶領域に、前記プログラムを展開するプログラム展開ステップと、を有することを特徴とする。
【0013】
本適用例によれば、プログラムの一部を圧縮しておき、初回起動時にOSDデータのうち、使用するOSDデータ以外の記憶領域に展開されるので、出荷時に予めプログラムを圧縮し、空いた記憶領域に複数のOSDデータを格納しておくことができる。これにより、初回起動時に複数のOSDデータを選択可能にしながら、メモリー容量の増大を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】プロジェクターの回路構成を示すブロック図。
【図2】プロジェクターの記憶手段のメモリーマップを示す図であり、(a)は初回起動直後、(b)はメインプログラム展開後のメモリーマップを示す。
【図3】プロジェクターの起動時の動作を示すフローチャート。
【図4】起動時のOSD言語データの言語選択画像。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明にかかる画像表示装置の一実施形態であるプロジェクターについて説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態における特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のプロジェクターの回路構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、画像投写手段10、OSD処理手段16、画像信号処理手段17、画像信号入力手段18、制御手段20、記憶手段21、入力操作手段23、光源制御手段25、電源部31等で構成されており、これらは図示しない筐体の内部に収容されている。
【0017】
画像投写手段10は、光源11、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12B、投写光学系としての投写レンズ13、液晶駆動手段14等を含んでいる。画像投写手段10は、光源11から射出された光を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bで変調し、投写レンズ13から投写することによってスクリーンSC等に画像を表示する。画像投写手段10が表示手段に相当する。
【0018】
光源11は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等からなる放電型の光源ランプ11aと、光源ランプ11aが放射した光を液晶ライトバルブ12R,12G,12B側に反射するリフレクター11bとを含んで構成されている。
光源11から射出された光は、図示しないインテグレーター光学系によって輝度分布が略均一な光に変換され、図示しない色分離光学系によって光の3原色である赤色(R),緑色(G),青色(B)の各色光成分に分離された後、それぞれ液晶ライトバルブ12R,12G,12Bに入射する。
【0019】
液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、一対の透明基板間に液晶が封入された液晶パネル等によって構成される。液晶ライトバルブ12R,12G,12Bには、マトリックス状に配列された複数の画素(図示せず)が形成されており、液晶に対して画素毎に駆動電圧を印加可能になっている。
液晶駆動手段14が、入力される画像情報に応じた駆動電圧を各画素に印加すると、各画素は、画像情報に応じた光透過率に設定される。このため、光源11から射出された光は、この液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを透過することによって変調され、画像情報に応じた画像光が色光毎に形成される。
形成された各色の画像光は、図示しない色合成光学系によって画素毎に合成されてカラーの画像光となった後、投写レンズ13によってスクリーンSC等に拡大投写される。
【0020】
本実施形態では、光源11として光源ランプ11aを用いて投写するプロジェクター1を例示したが、本発明は、光源としてLED(Light emitting diode)光源やレーザー光源などを用いて投写するプロジェクターにも適用することができる。
なお、本実施形態では、画像投写手段10は、光源11、光変調装置としての3つの液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを用いた透過型液晶方式の投写光学系を例示したが、反射型液晶表示方式やマイクロミラーデバイス方式(ライトスイッチ表示方式)など、他の表示方式の光変調装置を採用しても良い。
【0021】
制御手段20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)や、各種データ等の一時記憶に用いられるRAM(Random Access Memory)等を備え、記憶手段21に記憶されている、初期設定プログラムP1、及びメインプログラムP2(図2に示す)に従って動作することによりプロジェクター1の動作を統括制御する。つまり、制御手段20は、記憶手段21とともにコンピューターとして機能する。また、制御手段20は、言語設定手段としても動作する。
【0022】
記憶手段21は、フラッシュメモリーやFeRAM(Ferroelectric RAM:強誘電体メモリー)等の書き換え可能な不揮発性のメモリーにより構成されている。プロジェクター1の動作を制御するための、プログラムとしての初期設定プログラムP1、及びメインプログラムP2や、プロジェクター1の動作条件等を規定する各種設定データ、メニュー画像やメッセージ画像を表示するためのOSD画像データ、複数のOSDデータとしてのOSD言語データL1〜L8、保存データD1等が記憶されている。
記憶手段21のメモリーマップを、図2を用いて説明する。
【0023】
図2は記憶手段21のメモリーマップを示す図であり、図2(a)は初回起動直後、図2(b)はメインプログラム展開後のメモリーマップを示す
記憶手段21は、記憶領域211〜214で構成される。
【0024】
図2(a)に示すように、プロジェクター1が起動した初回起動直後において、記憶領域211、及び212にはプロジェクター1が動作時に使用されるOSD言語データL1〜L8が格納され、記憶領域211にはOSD言語データL1が格納されている。
記憶領域213には、メインプログラムP2が、圧縮された状態で格納されている。
記憶領域214には初期設定プログラムP1が格納されている。
【0025】
初期設定プログラムP1は、プロジェクター1が起動したときに最初に動作するプログラムであり、初回起動か否かの判定処理を行い、初回起動であったならば、OSD言語データL1〜L8のうち、使用するOSD言語データを選択する処理、圧縮されたメインプログラムP2を展開する処理、などを行う。
具体的には、初期設定プログラムP1は、OSD言語データL1〜L8から、使用するOSD言語データを選択し、選択したOSD言語データを記憶領域211に移動し、記憶領域213に圧縮されて格納されていたメインプログラムP2を記憶領域212に展開する。つまり、記憶領域211に選択したOSD言語データを設定し、記憶領域212に格納されていたOSD言語データL2〜L8は、メインプログラムP2によって上書きされる。なお、選択したOSD言語データが、初期状態と同じOSD言語データL1のときは記憶領域211への移動処理は行わない。
【0026】
メインプログラムP2は初期設定プログラムP1の次に動作するプログラムであり、プロジェクター1の制御全般を行う。
上記の初期設定プログラムP1起動後の処理終了後、または初期設定プログラムP1が起動時に初回起動ではないと判断した場合は、メインプログラムP2が動作する。
【0027】
図2(b)はメインプログラムP2が展開された後の記憶手段21のメモリーマップを示し、例えば、初期設定プログラムP1により、使用するOSD言語データとしてOSD言語データL4が選択されたときの状態を示す。
図2(b)に示すように、メインプログラムP2が展開された後には、OSD言語データL1〜L8のうち、初期設定プログラムP1によって選択されたOSD言語データL4が、記憶領域211に移動し、メインプログラムP2が、記憶領域212に展開されている。
メインプログラムP2が格納されていた記憶領域213は、保存データD1などの各種データ保存領域として新たに設定される。
【0028】
図1に戻って、入力操作手段23は、プロジェクター1が、ユーザーからの入力操作を受け付けるものである。
入力操作手段23は、ユーザーがプロジェクター1に対して各種指示を行うための複数の操作キー(図示省略)を備えており、プロジェクター1の筐体外面に備えられる本体キー、および遠隔操作で入力操作を行うリモートコントローラー(リモコン)で構成される。
【0029】
入力操作手段23が備える操作キーとしては、電源のオン・オフを交互に切り替えるための電源キーや、画像信号入力手段18に入力される複数の画像入力端子を切り替えるための入力切替キー、各種設定を行うための設定メニューを重畳表示させるメニューキー、メニューからユーザーが設定項目を選択するカーソルキー、決定キー、エスケープキー等がある。
【0030】
ユーザーが入力操作手段23の各種操作キーを操作すると、入力操作手段23は、ユーザーの操作内容に応じた操作信号を制御手段20に出力する。リモートコントローラーは、ユーザーの操作内容に応じた赤外線等の操作信号を発し、リモコン信号受信手段がこれを受信して制御情報として制御手段20に伝達する。
【0031】
画像信号入力手段18は、複数の画像入力端子を備えており、各画像入力端子より、ビデオ再生装置やパーソナルコンピューター等、外部の画像出力装置から、図示しないケーブルを介して画像情報が入力される。また、画像信号入力手段18は、図示しない無線信号受信手段を備え、無線信号受信手段を介して外部機器と無線通信(電波通信、光無線通信など)することによって画像情報を入力する構成としてもよい。
【0032】
画像信号処理手段17は、画像信号入力手段18から入力される画像情報を、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bの各画素の階調を表す画像情報に変換する。ここで、変換された画像情報は、R,G,Bの色光別になっており、各液晶ライトバルブ12R,12G,12Bのすべての画素に対応する複数の画素値によって構成されている。画素値とは、対応する画素の光透過率を定めるものであり、この画素値によって、各画素を透過し射出する光の強弱(階調)が規定される。
【0033】
OSD処理手段16は、制御手段20の指示に基づいて、投写画像上に、メニュー画像やメッセージ画像等のOSD(オンスクリーンディスプレイ)画像を重畳して表示するための処理を行う。OSD処理手段16は、記憶手段21の記憶領域211に格納される、OSD画像を形成するための図形やフォント等を表すOSD画像情報(OSD言語データ)を参照する。
制御手段20が、OSD画像の重畳表示を指示すると、OSD処理手段16は、必要なOSD画像情報を記憶領域211から読み出し、投写画像上の所定の位置にOSD画像が重畳されるように、画像信号処理手段17から入力される画像情報にこのOSD画像情報を合成する。OSD画像情報が合成された画像情報は、液晶駆動手段14に出力される。
なお、制御手段20からOSD画像を重畳する旨の指示がない場合には、OSD処理手段16は、画像信号処理手段17から入力される画像情報を、そのまま液晶駆動手段14に出力する。
【0034】
液晶駆動手段14は、OSD処理手段16から入力される画像情報に従って液晶ライトバルブ12R,12G,12Bを駆動すると、液晶ライトバルブ12R,12G,12Bは、画像情報に応じた画像を形成し、この画像が投写レンズ13から投写される。
【0035】
光源制御手段25は、制御手段20の指示に基づいて、光源11に対する電力の供給と停止とを制御し、光源11の点灯、及び消灯を切り替える。
【0036】
電源部31には、電源端子30を介してAC100V等の電力が外部から供給される。電源部31は、供給された電力(交流電力)を所定の直流電力に変換して、プロジェクター1の各部に電力を供給する。また、電源部31は、制御手段20の指示に基づいて、画像の投写に必要な電力(動作電力)を各部に供給する状態(電源オン状態)と、動作電力の供給を停止して、電源をオンにするための操作を待機する状態(スタンバイ状態)とを切り替えることができる。
【0037】
次に、本実施形態のプロジェクター1の動作を図3のフローチャートを用いて説明する。
【0038】
図3に示すように、プロジェクター1がスタンバイ状態において、入力操作手段23への電源オン操作を検出すると(ステップS101)、初期設定プログラムP1が起動し(ステップS102)、ステップS103へ遷移する。
【0039】
ステップS103において制御手段20は、光源制御手段25によって光源11を点灯させ、ステップS104に遷移する。
【0040】
ステップS104において制御手段20は、記憶領域212にメインプログラムP2が展開済みか否かを調べる(記憶領域212の格納データヘッダーなどにより、OSD言語データかプログラムかを判定する)。メインプログラムP2が展開済みの場合(ステップS104:Y)、ステップS110に遷移する。メインプログラムP2が展開済みでない場合、即ち記憶領域212にOSD言語データL2〜L8が入っている場合、ステップS105に遷移する。ステップS104が初回起動検出ステップに相当する。
【0041】
ステップS105において制御手段20は、複数の言語ごとのOSD言語データL1〜L8のうち、使用するOSD言語データの言語を選択し設定する。具体的には図4に示すような選択画像M1を表示し、入力操作手段23のカーソルキー、及び決定キー操作により複数の言語から使用する言語を選択し設定する。ステップS105が使用言語設定ステップに相当する。
次にステップS106に遷移する。
【0042】
ステップS106において制御手段20は、ステップS105において選択したOSD言語データがL1か否かを調べる。選択したOSD言語データがL1の場合(ステップS106:Y)、ステップS108に遷移する。選択したOSD言語データがL1ではない場合(ステップS106:N)、ステップS107に遷移する。
【0043】
ステップS107において制御手段20は、ステップS105において選択したOSD言語データを記憶領域212から記憶領域211へ移動する。次にステップS108に遷移する。
【0044】
ステップS108において制御手段20は、記憶領域213内の、圧縮されたメインプログラムP2を記憶領域212に展開する。これにより、記憶領域212内のOSD言語データL2〜L8が上書きされる。ステップS107、及びステップS108がプログラム展開ステップに相当する。
次にステップS109に遷移する。
【0045】
ステップS109において制御手段20は、記憶領域213を保存データD1用に設定を行い、ステップS110に遷移する。
【0046】
ステップS110において、初期設定プログラムP1の動作を終了し、メインプログラムP2の動作を開始する。
【0047】
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、プログラムの一部となるメインプログラムP2を圧縮して記憶領域213に格納しておき、初回起動時にOSD言語データのうち、使用するOSD言語データが格納される記憶領域211以外の記憶領域212に展開されるので、出荷時に予めメインプログラムP2を圧縮し、空いた記憶領域212に複数のOSD言語データを格納しておくことができる。これにより、初回起動時に複数のOSD言語データを選択可能にしながら、メモリー容量の増大を防止することが可能となる。
【0048】
また、圧縮されたプログラムが格納されていた記憶領域を、各種データ保存用に設定することで、別途データ保存領域を備える必要がなく、メモリーを効率的に利用し、メモリーサイズの拡大を防止することが可能となる。
【0049】
また、使用するOSD言語データを、OSDデータ群の先頭の記憶領域211に移動し、使用するOSD言語データの次の記憶領域212にメインプログラムP2を展開するので、使用するOSD言語データをOSDデータ群と別に持つ必要がなく、データサイズを抑えることが可能となる。また、メインプログラムP2を連続した記憶領域212に展開することができるので、記憶領域を効率的に利用し、メインプログラムをP2実行しやすくすることが可能となる。
【0050】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
(変形例1)
上記実施形態では、OSD言語データ選択のために、選択画像M1を表示しているが、画像を表示せずに、筐体上のLED表示と特定キー操作などで選択するようにしてもよい。これにより、画像表示処理を初期設定プログラムP1内でなく、圧縮されるメインプログラムP2内に置くことができるので、プログラムが占めるメモリーサイズを小さくすることが可能となる。
【符号の説明】
【0051】
1…プロジェクター、10…画像投写手段、11…光源、12R,12G,12B…液晶ライトバルブ、13…投写レンズ、14…液晶駆動手段、16…OSD処理手段、17…画像信号処理手段、18…画像信号入力手段、20…制御手段、21…記憶手段、211〜214…記憶領域、25…光源制御手段、23…入力操作手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力する画像情報に応じた画像を表示手段に表示する画像表示装置であって、
複数の言語ごとのOSDデータから構成されるOSDデータ群、及び当該画像表示装置を制御し、一部が圧縮された状態のプログラムを記憶領域に格納する記憶手段と、
当該画像表示装置の初回起動時に、前記OSDデータ群のうち使用する言語の前記OSDデータを選択し、設定する言語設定手段と、
前記記憶手段のうち、前記言語設定手段によって設定された前記言語のOSDデータ以外のOSDデータの記憶領域に、前記プログラムを展開する制御手段と、
を備えたことを特徴とする、画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示装置であって、
前記制御手段は、前記プログラムを展開した後の前記プログラムが格納されていた記憶領域を、当該プロジェクターの各種データ保存領域に設定する、
ことを特徴とする、画像表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の画像表示装置であって、
前記制御手段は、前記選択された前記言語のOSDデータを前記OSDデータ群の先頭の記憶領域に移動し、前記選択された言語のOSDデータの次の記憶領域から前記プログラムを展開する、
ことを特徴とする、画像表示装置。
【請求項4】
入力する画像情報に応じた画像を表示する表示手段を有し、
複数の言語ごとのOSDデータ群、及び当該画像表示装置を制御し、一部が圧縮された状態のプログラムを記憶領域に格納する記憶手段と、
を備えた画像表示装置の制御方法であって、
当該画像表示装置が最初に起動されたか否かを判断する初回起動検出ステップと、
前記初回起動検出ステップによって、最初に起動されたと判断された場合に、前記OSDデータ群のうち使用する言語のOSDデータを選択し、設定する使用言語設定ステップと、
前記記憶手段のうち、前記使用言語設定ステップによって設定された、前記言語のOSDデータ以外のOSDデータの記憶領域に、前記プログラムを展開するプログラム展開ステップと、
を有することを特徴とする、画像表示装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−109053(P2013−109053A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252357(P2011−252357)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】