説明

画像表示装置及び画像表示方法並びにプログラム

【課題】被写体との因果関係が把握できるような表示形態で画像を表示させることができる画像表示装置を提供すること。
【解決手段】画像表示装置は、表示部17と、計時部18と、画像データ記憶部44と、表示制御部41とを備える。表示部17は、画像を表示する。計時部18は、現在の日時を取得する。画像データ記憶部44は、1以上の画像データのそれぞれを、被写体に関する日時情報と対応付けて記憶する。表示制御部41は、画像データ記憶部44に記憶された1以上の画像データに対応する画像を、対応付けて記憶されている日時情報と現在の日時とに基づいて決定される表示形態で表示部17に表示させる制御を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被写体との因果関係が把握できるような表示形態で画像を表示することができる画像表示装置及び画像表示方法並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、デジタルフォトフレーム(Digital Photo Frame、以下、DPFという)等の画像表示装置が広く普及している。画像表示装置が、例えば、複数の画像を順次表示していくスライドショーを行う技術がある(例えば特許文献1)。この特許文献1に記載の技術では、画像表示装置のスライドショー表示では、ランダムに又はファイル名等の画像のファイル情報に従って、画像の表示順が決定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−141678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、被写体との因果関係が直接把握できない画像が表示対象として選択されていた。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、被写体との因果関係が把握できるような表示形態で画像を表示することができる画像表示装置及び画像表示方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の画像表示装置は、画像を表示する表示手段と、現在の日時を取得する計時手段と、1以上の画像データのそれぞれを、被写体に関する日時情報と対応付けて記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記1以上の画像データに対応する画像を、前記日時情報と前記計時手段によって取得した現在の日時とに基づいて決定される表示形態で前記表示手段に表示させる制御を実行する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、被写体との因果関係が把握できるような表示形態で画像を表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像表示装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の画像表示装置の機能的構成のうち、ライブラリ登録処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1の画像表示装置の機能的構成のうち、画像表示処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図4】「一人表示モード」における画面の表示例を示す模式図である。
【図5】「複数人同時モード」における画面の表示例を示す模式図である。
【図6】「スライドショーモード」における画面の表示例を示す模式図である。
【図7】図2の機能的構成を有する図1の画像表示装置が実行するライブラリ登録処理の流れを説明するフローチャートである。
【図8】図3の機能的構成を有する図1の画像表示装置が実行する画像表示処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置1のハードウェアの構成を示すブロック図である。
画像表示装置1は、例えばデジタルフォトフレームして構成される。
【0011】
画像表示装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、撮像部16と、表示部17と、計時部18と、入力部19と、出力部20と、記憶部21と、通信部22と、ドライブ23と、を備えている。
【0012】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部21からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
【0013】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0014】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、撮像部16、表示部17、計時部18、入力部19、出力部20、記憶部21、通信部22及びドライブ23が接続されている。
【0015】
撮像部16は、図示はしないが、光学レンズ部と、イメージセンサと、を備えている。
【0016】
光学レンズ部は、被写体を撮影するために、光を集光するレンズ、例えばフォーカスレンズやズームレンズ等で構成される。
フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
【0017】
イメージセンサは、光電変換素子や、AFE(Analog Front End)等から構成される。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。
AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、デジタル信号が生成され、撮像部16の出力信号として出力される。
このような撮像部16の出力信号を、以下、「撮像画像のデータ」と呼ぶ。撮像画像のデータは、CPU11に適宜供給される。
【0018】
表示部17は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、カレンダや画像を表示する。
計時部18は、後述する日時情報との比較やカレンダの表示等のための現在の日時を計測する。
【0019】
入力部19は、各種釦等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部20は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部21は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータを記憶する。
通信部22は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0020】
ドライブ23には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ23によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部21にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部21に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部21と同様に記憶することができる。
【0021】
図2は、このような画像表示装置1の機能的構成のうち、ライブラリ登録処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
ライブラリ登録処理とは、画像内の被写体(具体的には、顔)を判定して、被写体に関連する日時情報をライブラリに登録する一連の処理をいう。
画像表示装置1のCPU11においては、ライブラリ登録処理機能を実行させた場合には、表示制御部41と、被写体判定部42と、画像情報記憶制御部43とが機能する。
この場合、記憶部21の一領域として設けられた画像データ記憶部44と、ライブラリ記憶部45とが用いられる。
【0022】
表示制御部41は、画像データ記憶部44に記憶される画像データにより表わされる画像を表示部17に表示させるように制御する。
被写体判定部42は、画像データ記憶部44に記憶される画像データに基づいて、対応する画像に含まれる被写体(本実施形態においては、人の顔)を判定する。
画像情報記憶制御部43は、被写体判定部42により判定された被写体の情報(本実施形態においては、被写体の顔のデータ(以下、顔データという))と、入力部19によって入力された被写体の日時情報(本実施形態においては、誕生日のデータ(以下、誕生日データという))とを対応付けてライブラリ記憶部45に記憶させるように制御する。
画像データ記憶部44は、例えば、撮像部16やリムーバブルメディア31等から取得された画像データを記憶する。
ライブラリ記憶部45は、被写体の情報である顔データと、誕生日データとを対応付けて記憶する。
【0023】
図3は、図1の画像表示装置1の機能的構成のうち、画像表示処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0024】
画像表示処理は、画像を表示部17に表示させるまでの一連の処理である。
本実施形態の画像表示処理において、画像表示のモードとして、「一人表示モード」、「複数人同時表示モード」及び「スライドショーモード」の3種類のモードが選択的に用いられる。
図4は、「一人表示モード」における画面の表示例を示す模式図である。
「一人表示モード」は、ライブラリ記憶部45に登録された顔データと誕生日データに基づいて、一人の人物が被写体として含まれる1枚の画像を表示するモードである。「一人表示モード」では、現在日時に一番近い誕生日の情報が登録されている画像が表示される。
表示画面100は、左側の画像表示部100aと、右側のカレンダ表示部100bにより構成される。
「一人表示モード」では、画像表示部100aには、ライブラリ記憶部45に登録された顔データと誕生日データに基づいて、表示部17に1枚の画像が表示される。
カレンダ表示部100bには、当月のカレンダが表示され、表示した日の日付には丸印が付される(10月19日)。
図4には、例として、10月19日の日付のカレンダと、10月19日に最も近い誕生日の人物を被写体として含む画像(誕生日:10/23)が表示されている。
【0025】
図5は、「複数人同時モード」における画面の表示例を示す模式図である。
「複数人同時モード」では、図5に示すような画面表示が行われる。
「複数人同時表示モード」では、画像表示部100aには、ライブラリ記憶部45に登録された顔データと誕生日データに基づいて、表示部17に複数枚の画像を表示する。また、画像表示部100aには、現在日時に近い誕生日の情報を有する画像ほど、大きく表示される。
また、カレンダ表示部100bには、日付(10月1日)が表示される。
図5には、例として、10月1日の日付と、10月1日の日付に近い誕生日の順に、人物を被写体として含む画像B(誕生日:10/3)、画像C(誕生日:10/13)、画像D(誕生日:10/20)、画像A(誕生日:10/23)の画像が大きさを異に表示されている。
【0026】
図6は、「スライドショーモード」における画面の表示例を示す模式図である。
「スライドショーモード」では、ライブラリ記憶部45に登録された顔データと誕生日データに基づいて、順次画像を表示する、いわゆるスライドショー表示が行われる。「スライドショーモード」では、現在日時に近い誕生日の情報を有する画像を所定の間隔で順次表示してゆく。
図6では、例として、10月19日の日付のカレンダと、10月19日に最も近い日付の誕生日の人物を被写体として含む画像A(誕生日:10/10)が表示される。
また、カレンダ表示部100bには、本日の日付(10月17日)が表示される。
【0027】
画像表示装置1のCPU11においては、画像表示処理機能を実行させた場合には、表示モード設定部61と、表示形態決定部62と、画像データ取得部63と、画像加工部64と、表示制御部41とが機能する。
【0028】
表示モード設定部61は、上述した3つのモード、即ち「一人表示モード」、「複数人同時表示モード」及び「スライドショーモード」の中から、これからユーザが閲覧する際に適用するモード(以下、「閲覧モード」とも呼ぶ)を設定する。
表示形態決定部62は、表示モード設定部61により設定されたモードで表示する表示形態を決定する。
画像データ取得部63は、例えば、計時部18により計時された時刻や表示形態決定部62により決定された表示形態に基づいて、画像データ記憶部44から画像データを取得する。
画像加工部64は、画像データ取得部63により取得された画像データを表示形態にあわせて加工する。画像加工部64により行われる画像の加工とは、例えば、画像の大きさを変更したり、画像の色彩を変更したりする加工である。
表示制御部41は、例えば、画像加工部64により加工された画像データや未加工の画像データに対応する画像を表示部17に表示させたり、画像データ記憶部44に記憶される複数の画像データを順次表示対象として、表示対象の画像を表示部17に表示させるように制御する。
【0029】
図7は、図2の機能的構成を有する図1の画像表示装置が実行するライブラリ登録処理の流れを説明するフローチャートである。
ライブラリ登録処理は、例えば、ユーザがライブラリ登録処理を行う旨の入力操作を入力部19に対して行うことを契機に開始される。
【0030】
ステップS1において、表示制御部41は、表示部17に画像を表示する。具体的には、表示制御部41は、画像データ記憶部44に記憶される画像データに対応する画像を表示部17に表示させるように制御する。
【0031】
ステップS2において、被写体判定部42は、画像内に顔があるか否かを判定する。
【0032】
画像内から顔が検出されない場合には、ステップS2においてNOであると判定されて、処理はステップS3に進む。
ステップS3において、画像情報記憶制御部43は、登録を行わないような処理を実行する。これにより、ライブラリ登録処理は終了する。
【0033】
これに対して、画像から顔が検出された場合には、ステップS2においてYESであると判定されて、処理はステップS4に進む。
ステップS4において、画像情報記憶制御部43は、ライブラリに登録済みか否かを判断する。詳細には、画像情報記憶制御部43は、表示部17に現在表示されている画像の画像データが既にライブラリ記憶部45に登録されているか否かを判断する。
ここで、「ライブラリ」とは、後述する画像表示処理において、表示部17に表示される画像を決定する際に用いられ、画像データに関する情報が記憶されている領域である。本実施形態において、「ライブラリ」は、個人毎に管理されており、顔データ及び誕生日データが画像データと対応付け可能に管理されている。
ライブラリに登録済みでない、即ち、未登録である場合には、ステップS4においてNOであると判定されて、処理はステップS5に進む。
ライブラリに登録済みである場合には、ステップS4においてYESであると判定されて、処理はステップS7に進む。
【0034】
ステップS5において、画像情報記憶制御部43は、顔データを新規登録する。詳細には、画像の被写体(画像に写っている人物の被写体)が例えば、「鈴木 一郎」の場合を例として以下説明すると、画像情報記憶制御部43は、表示部17に現在表示されている画像がライブラリに登録されていない情報であると判断されたため、「Aさん」の項目が新規作成され、当該項目に顔データが対応付けられてライブラリに登録される。
【0035】
ステップS6において、画像情報記憶制御部43は、誕生日データを登録する。具体的には、画像情報記憶制御部43は、ユーザの入力部19への操作により、例えば、「Aさん」を「鈴木 一郎」として変更し、「鈴木 一郎」の誕生日として「10月7日」を登録し、ライブラリ登録処理は終了する。
【0036】
ステップS7において、画像情報記憶制御部43は、画像を追加登録する。詳細には、画像情報記憶制御部43は、既に項目が作成されているために、例えば、「鈴木 一郎」の項目に、表示されている画像の情報をライブラリに追加し、ライブラリ登録処理は終了する。
【0037】
図8は、図3の機能的構成を有する図1の画像表示装置が実行する画像表示処理の流れを説明するフローチャートである。本実施形態においては、「一人表示モード」、「複数人同時表示モード」及び「スライドショーモード」の3つの表示形態のうち1つの表示形態を選択することで、各モードに対応した表示形態での画像表示が行われる。
このような画像表示処理は、例えば、ユーザが画像表示処理を行う旨の入力操作を入力部19に対して行うことを契機に開始される。
【0038】
ステップS31において、表示モード設定部61は、「一人表示モード」か否かを判断する。詳細には、表示モード設定部61は、例えば、ユーザにより設定操作が入力部19にされたモードの設定を確認する。
設定されているモードが「一人表示モード」でない場合には、ステップS31においてNOであると判断され、処理はステップS32に進む。
設定されているモードが「一人表示モード」である場合には、ステップS31においてYESであると判断され、処理はステップS33に進む。
【0039】
ステップS32において、表示モード設定部61は、「複数人同時表示モード」か否かを判断する。
設定されているモードが「複数人同時表示モード」でない場合、即ち、「スライドショーモード」には、ステップS32においてNOであると判断され、処理はステップS34に進む。
設定されているモードが「複数人同時表示モード」である場合には、ステップS32においてYESであると判断され、処理はステップS35に進む。
【0040】
ステップS33において、表示形態決定部62は、「画像表示する日から誕生日が一番近い人の画像を表示」という表示形態を決定する。詳細には、表示形態決定部62は、ステップS31において「一人表示モード」と判断されているため、「一人表示モード」に対応する表示形態(「画像表示する日から誕生日が一番近い人の画像を表示」)を決定し、処理はステップS36に進む。
【0041】
ステップS34において、表示形態決定部62は、「表示する日から誕生日が近い順にスライドショー表示」という表示形態を決定する。詳細には、表示形態決定部62は、ステップS31において「スライドショーモード」と判断されているため、「スライドショーモード」に対応する表示形態(「表示する日から誕生日が近い順にスライドショー表示」)を決定し、処理はステップS36に進む。
【0042】
ステップS35において、表示形態決定部62は、「表示する日から誕生日が近い人ほど画像の表示サイズを大きくする」という表示形態を決定する。詳細には、表示形態決定部62は、ステップS31において「複数人同時表示モード」と判断されているため、複数の画像を同時に表示する「複数人同時表示モード」に対応する表示形態(「表示する日から誕生日が近い人ほど画像の表示サイズを大きくする」)を決定し、処理はステップS36に進む。
【0043】
ステップS36において、画像データ取得部63は、表示形態に従って表示対象の画像データを取得する。詳細には、画像データ取得部63は、計時部18から取得した現在の日付の情報に基づいて、ライブラリ記憶部45に記憶される誕生日データから表示形態に対応する画像を検索して、当該検索結果に基づいて、画像データ記憶部44から画像データを取得する。
【0044】
具体的には、「一人表示モード」即ち、表示形態が「画像表示する日から誕生日が一番近い人の画像を表示」の場合には、画像データ取得部63は、計時部18から取得した現在の日付の情報に基づいて、ライブラリ記憶部45に記憶される誕生日データから最も現在の日付に近い画像を検索する。そして、画像データ取得部63は、検索結果に基づいて、1枚の画像データを取得する。
【0045】
また、「複数人同時表示モード」即ち、表示形態が「表示する日から誕生日が近い人ほど画像の表示サイズを大きくする」の場合には、画像データ取得部63は、計時部18から取得した現在の日付の情報に基づいて、ライブラリ記憶部45に記憶される誕生日データから日付順に複数枚の画像データを取得する。なお、取得する画像データの数は、予め設定されていてもよいし、ユーザが適宜設定できるようにしてもよい。ユーザが設定する場合は、枚数で指定してもよいし、期間で指定してもよい。例えば、「3ヶ月」と指定すれば、3ヶ月以内の誕生日データが対応付けられた画像データを全て取得するようにしてもよい。また、月ごとに設定してもよい。例えば、表示する日が10月であれば、10月の誕生日データが対応付けられた画像データを全て取得するようにしてもよい。
【0046】
また、「スライドショーモード」即ち、表示形態が「表示する日から誕生日が近い順にスライドショー表示」の場合には、画像データ取得部63は、計時部18から取得した現在の日付の情報に基づいて、ライブラリ記憶部45に記憶される誕生日データから日付順に複数枚の画像データを取得する。
【0047】
ステップS37において、画像加工部64は、加工が必要な表示形態か否かを判断する。詳細には、画像加工部64は、加工が必要な表示形態、即ち、「複数人同時表示モード」による表示形態(誕生日が最も近い画像を1枚表示する「一人表示モード」による表示形態及び誕生日順に順次画像を表示する「スライドショーモード」による表示形態以外の表示形態)か否かを判断する。
「複数人同時表示モード」では、表示する日から誕生日が近い人ほど画像の表示サイズを大きく表示するために、誕生日に対応する画像毎に画像の大きさを変更する加工を行う。
加工が必要な表示形態、即ち、「複数人同時表示モード」である場合には、ステップS37においてYESであると判断され、処理はステップS38に進む。
加工が必要でない表示形態、即ち、「一人表示モード」又は「スライドショーモード」である場合には、ステップS37においてNOであると判断され、処理はステップS39に進む。
【0048】
ステップS38において、画像加工部64は、表示形態に従って表示対象の画像データを加工する。画像加工部64は、「複数人同時表示モード」である場合には、表示する各画像の表示サイズを、誕生日が近くなるほど画像が視聴者に向かって近づいてくるような表示をさせるように誕生日が近い順に大きくなるように変更する加工を行う。
【0049】
ステップS39において、表示制御部41は、表示形態に従った表示対象の画像データの出力表示を行う。詳細には、表示制御部41は、設定されたモードでの表示形態に従った表示対象の画像データを表示するように表示部17を制御すると、画像表示処理は終了する。
【0050】
従って、画像表示装置1では、被写体との因果関係が把握できるような表示形態で画像を表示することができるように現在の日時に対応して誕生日が近い被写体の画像を表示することができる。このため、ユーザは、表示画面100を見ることで、誕生日が近い被写体を認識することができる。
【0051】
以上のように構成される画像表示装置1は、表示部17と、画像データ記憶部44と、表示制御部41とを備える。
表示部17は、画像を表示する。
計時部18は、現在の日時を取得する。
画像データ記憶部44は、1以上の画像データのそれぞれを、被写体に関する日時情報と対応付けて記憶する。
表示制御部41は、画像データ記憶部44に記憶された1以上の画像データに対応する画像を、日時情報と計時部18によって取得した現在の日時とに基づいて決定される表示形態で表示部17に表示させる制御を実行する。
【0052】
従って、画像表示装置1においては、画像に含まれる被写体に関する日時情報と計時部18によって取得した現在時刻とに基づいて、画像を表示するように表示部17を制御するために、被写体との因果関係が把握できるような表示形態で画像を表示させることができる。
画像表示装置1においては、例えば、被写体が人物ある場合には、誕生日の近い人物の画像を表示させることができる。
【0053】
また、表示制御部41は、日時情報が現在の日時に近い画像ほど大きく表示させるという表示形態で、1以上の画像を表示部17に表示させる制御を実行する。このため、ユーザは複数の画像が表示された場合には、画像と日付との関係を認識しやすくなる。
【0054】
また、表示制御部41は、日時情報が現在の日時に一番近い画像を表示させるという表示形態で、1以上の画像を表示部17に表示させる制御を実行する。このため、表示部17に画像内の被写体の日時情報が直近の画像を表示することができる。
【0055】
また、表示制御部41は、日時情報が現在の日時に近い順にスライドショー表示を行うという表示形態で、前記1以上の画像を表示部17に表示させる制御を実行する。このため、現在の日時に近い順に画像を順次表示することができる。
【0056】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0057】
上述した実施形態では、画像に含まれる被写体の人物の誕生日を日時情報としたがこれに限られない。日時情報は、画像に含まれる被写体に関係する日時の情報であればよく、例えば、人物の記念日や建物の建造日や車等の製品の製造日等の種々の日時の情報とすることができる。
【0058】
また、上述した実施形態では、複数の画像を表示する場合、現在時刻に近い画像ほどサイズを大きく表示するように構成したがこれに限られない。複数の画像を表示する場合には、現在時刻との関係が視覚的に分かればよく、例えば、画像の色(現在時刻に近い程、色を鮮やかにする等)に変化を付ける等表示の仕方を変えることができる。
また、複数の画像を表示する場合やスライドショーで表示する場合には、現在の日時から近い画像から順に表示する、すなわち、未来の時間軸方向に表示するように構成したがこれに限られず、過去の時間軸方向に表示するように構成してもよい。この場合、日時情報が過去になるほどサイズを小さく表示したり、画像の色を、鮮やかな色から徐々にセピアや白黒等に変化させることで、より時間の感覚が著感的に伝わりやすくなる。
【0059】
また、上述の実施形態では、本発明が適用される画像表示装置1は、デジタルカメラを例として説明したが、特にこれに限定されない。
例えば、本発明は、画像表示機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、プリンタ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0060】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図2及び図3の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が画像表示装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2及び図3の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0061】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0062】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図1のリムーバブルメディア31により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図1のROM12や、図1の記憶部21に含まれるハードディスク等で構成される。
【0063】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0064】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0065】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
画像を表示する表示手段と、
現在の日時を取得する計時手段と、
1以上の画像データのそれぞれを、被写体に関する日時情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記1以上の画像データに対応する画像を、前記日時情報と前記計時手段によって取得した現在の日時とに基づいて決定される表示形態で前記表示手段に表示させる制御を実行する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像表示装置。
[付記2]
前記表示制御手段は、前記日時情報が現在の日時に近い画像ほど大きく表示させるという表示形態で、前記1以上の画像を前記表示手段に表示させる制御を実行する、
ことを特徴とする付記1に記載の画像表示装置。
[付記3]
前記表示制御手段は、前記日時情報が現在の日時に一番近い画像を表示させるという表示形態で、前記1以上の画像を前記表示手段に表示させる制御を実行する、
ことを特徴とする付記1に記載の画像表示装置。
[付記4]
前記表示制御手段は、前記日時情報が現在の日時に近い順にスライドショー表示を行うという表示形態で、前記1以上の画像を前記表示手段に表示させる制御を実行する、
ことを特徴とする付記1に記載の画像表示装置。
[付記5]
前記被写体は、人物であり、
前記日時情報は、前記画像に含まれる前記人物の誕生日である、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載の画像表示装置。
[付記6]
前記表示制御手段は、前記1以上の画像と共に、カレンダを前記表示手段に表示させる制御を実行する、
ことを特徴とする付記1乃至4のいずれか1つに記載の画像表示装置。
[付記7]
画像を表示する表示手段と、
1以上の画像データのそれぞれを、被写体に関する日時情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
を備える画像表示装置が実行する画像表示方法であって、
現在の日時を取得する計時ステップ、
前記記憶手段に記憶された前記1以上の画像データに対応する画像を、前記日時情報と取得した現在の日時とに基づいて決定される表示形態で前記表示手段に表示させる制御を実行する表示制御ステップ、
を含むことを特徴とする画像表示方法。
[付記8]
画像を表示する表示手段と、
現在の日時を取得する計時手段と、
1以上の画像データのそれぞれを、被写体に関する日時情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
を備える画像表示装置を制御するコンピュータを、
前記記憶手段に記憶された前記1以上の画像データに対応する画像を、前記日時情報と前記計時手段によって取得した現在の日時とに基づいて決定される表示形態で前記表示手段に表示させる制御を実行する表示制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0066】
1・・・画像表示装置,11・・・CPU,12・・・ROM,13・・・RAM,14・・・バス,15・・・入出力インターフェース,16・・・撮像部,17・・・表示部,18・・・計時部,19・・・入力部,20・・・出力部,21・・・記憶部,22・・・通信部,23・・・ドライブ,31・・・リムーバブルメディア,41・・・表示制御部,42・・・被写体判定部,43・・・画像情報記憶制御部,44・・・画像データ記憶部,45・・・ライブラリ記憶部,51・・・表示モード設定部,52・・・表示形態決定部,53・・・画像データ取得部,54・・・画像加工部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示手段と、
現在の日時を取得する計時手段と、
1以上の画像データのそれぞれを、被写体に関する日時情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記1以上の画像データに対応する画像を、前記日時情報と前記計時手段によって取得した現在の日時とに基づいて決定される表示形態で前記表示手段に表示させる制御を実行する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記日時情報が現在の日時に近い画像ほど大きく表示させるという表示形態で、前記画像を前記表示手段に表示させる制御を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記日時情報が現在の日時に一番近い画像を表示させるという表示形態で、前記画像を前記表示手段に表示させる制御を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記日時情報が現在の日時に近い順にスライドショー表示を行うという表示形態で、前記画像を前記表示手段に表示させる制御を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記被写体は、人物であり、
前記日時情報は、前記画像に含まれる前記人物の誕生日である、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記画像と共に、カレンダを前記表示手段に表示させる制御を実行する、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
画像を表示する表示手段と、
1以上の画像データのそれぞれを、被写体に関する日時情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
を備える画像表示装置が実行する画像表示方法であって、
現在の日時を取得する計時ステップ、
前記記憶手段に記憶された前記1以上の画像データに対応する画像を、前記日時情報と取得した現在の日時とに基づいて決定される表示形態で前記表示手段に表示させる制御を実行する表示制御ステップ、
を含むことを特徴とする画像表示方法。
【請求項8】
画像を表示する表示手段と、
現在の日時を取得する計時手段と、
1以上の画像データのそれぞれを、被写体に関する日時情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
を備える画像表示装置を制御するコンピュータを、
前記記憶手段に記憶された前記1以上の画像データに対応する画像を、前記日時情報と前記計時手段によって取得した現在の日時とに基づいて決定される表示形態で前記表示手段に表示させる制御を実行する表示制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−20551(P2013−20551A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155180(P2011−155180)
【出願日】平成23年7月13日(2011.7.13)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】