画像表示装置
【課題】画像分離性能を低下させずに光の干渉の影響を低減した、複数の画像を表示する画像表示装置を提供する。
【解決手段】長手方向が略平行な画素列7と遮光薄膜4aとを備え、これらの長手方向に対して略垂直となるように、パララックスバリア4の遮光薄膜4aが設けられた面の裏面に筋10を複数設ける。このように構成することで、ニュートンリング等の光の干渉の影響を低減することができるとともに、この筋10により画像がパララックスバリア4及び画素列7の長手方向に拡散し、異なる種類の画像が混合されることを防ぐことができる。
【解決手段】長手方向が略平行な画素列7と遮光薄膜4aとを備え、これらの長手方向に対して略垂直となるように、パララックスバリア4の遮光薄膜4aが設けられた面の裏面に筋10を複数設ける。このように構成することで、ニュートンリング等の光の干渉の影響を低減することができるとともに、この筋10により画像がパララックスバリア4及び画素列7の長手方向に拡散し、異なる種類の画像が混合されることを防ぐことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察者の右目及び左目のそれぞれに表示される画像に視差を与えることで立体画像を表示する画像表示装置や、観察者が観察する位置を変えることにより複数の異なる画面を表示する画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
観察者に特殊な眼鏡を使用させることなく立体画像を表示する方法や、観察する位置を変えることにより複数の異なる画面を表示する方法として、レンチキュラレンズ方式や、パララックスバリア方式が知られている。レンチキュラレンズ方式もパララックスバリア方式も、立体画像を表示する画像表示装置に利用した場合では、観察者の右目には右目用画像のみ、左目には左目用画像のみを表示する。また、複数の異なる画面を表示する画像表示装置に利用した場合では、観察する位置によって観察される画面が異なるものとなるように表示する(特許文献1〜3参照)。
【0003】
まず、パララックスバリア方式を利用した画像表示装置について図23を用いて説明する。図23はパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。この画像表示装置100は、上面から光を照射するバックライト3と、バックライト3上に設けられ2枚のガラス基板6a、6bと該ガラス基板6a、6bに挟持された液晶(不図示)を備える画素列7とそれぞれのガラス基板6a、6bの画素列7が備えられた面と対向するそれぞれの面に偏光板5a、5bが備えられている液晶パネル2と、液晶パネル2上に設けられた遮光薄膜4aを備えたガラス基板4bから成るパララックスバリア4と、を備える。
【0004】
遮光薄膜4aはストライプ状であり、画素列7もそれぞれストライプ状である。そして、遮光薄膜4a及び画素列7の長手方向は略平行となっており、画素列7はその長手方向に略垂直でストライプの幅方向(図23のX方向に相当、以下、水平方向とする)に複数存在し、整列している。そして、この画素列7は、複数の画素によって構成される。又、遮光薄膜4aも同様に水平方向に整列している。
【0005】
このパララックスバリア方式の動作例として、図24を用いて、2眼式の立体画像を表示する画像表示装置に利用した場合について説明する。図24は、パララックスバリア方式の立体画像を表示する画像表示装置の模式図である。図24の点線で示した線は光の進行方向を示している。まず、バックライト3から放射された光は、偏光板5aである一方向に振動する光のみ取り出される。次に、振動方向を揃えられた光は画素列7に入射し、画素列7に備えられた液晶の配向方向によって、振動方向がずれるかそのまま透過するかが選択される。振動方向がずれた光は偏光板5bを透過し、振動方向が変化しなかった場合は偏光板5bを透過せず遮断される。
【0006】
通常の液晶表示装置では、上記の動作で偏光板を透過した光によって所望の像が表示されるが、2眼式の立体画像を表示する画像表示装置100の場合、さらにパララックスバリア4の遮光薄膜4aの設けられていない隙間を透過した光のみが観察者の目8L、8Rに入射する。ここで、光L1〜L3を例に挙げて説明すると、まず、光L1は左目用画素列7L及び偏光板5bを透過する光を示しており、この光L1はパララックスバリア4の遮光薄膜4aの設けられていない隙間を通り、左目8Lに入射している。又、右目用画素列7R及び偏光板5bを透過する光L2は、パララックスバリア4の遮光薄膜4aの設けられていない隙間を通り、右目8Rに入射する。一方、左目用画素列7L及び偏光板5bを透過し、右目8Rに入射しようとする光L3のような光はすべて遮光薄膜4aによって遮光される。従って、観察者の右目8Rと左目8Lとに視差が与えられることとなり、画像が立体的に表示される。このとき、図24のX方向、即ち、水平方向に、左目及び右目それぞれに対する画像が分離されることとなる。
【0007】
次に、図25を用いてレンチキュラレンズ方式を利用した画像表示装置について説明する。図25はレンチキュラレンズ方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。図25に示す画像表示装置100aは、バックライト3、液晶パネル2の構成が、図23に示すパララックスバリア方式の画像表示装置100と同様である。又、液晶パネル2が備える画素列7についても、図23の画像表示装置100と同様、ストライプ状となっており水平方向に整列している。しかし、図23の画像表示装置100におけるパララックスバリア4の代わりに画素列7の長手方向と平行な方向に長い蒲鉾状のレンチキュラレンズ9が、図25のX方向、即ち、水平方向に複数整列して設けられている点で異なる。
【0008】
このレンチキュラレンズ方式の動作例として、図26を用いて、2眼式の立体画像を表示する画像表示装置に利用した場合について説明する。図26はパララックスバリア方式について説明した図24に相当するものであり、レンチキュラレンズ方式を利用した立体画像を表示する画像表示装置の模式図である。また、図24と同様の部分には同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0009】
図26の光L4を例に挙げて説明すると、レンチキュラレンズ方式ではバックライトから放射された光L4が画素列7L及び偏光板5bを透過する点までは図2に示すパララックスバリア方式と同様であるが、偏光板5bを透過したあとにレンチキュラレンズによって観察者の目8Rに入射させられる点で異なる。しかし、観察者の左右の目に視差を与えるという目的及び効果はパララックスバリア方式と同様であり、画像の分離方向も、図2の場合と同様、水平方向(図26のX方向)となる。
【0010】
図24及び図26について、2眼式の立体画像を表示する画像表示装置100、100aを例に挙げて説明したが、多眼式の立体画像表示装置や複数の異なる画面を表示する画像表示装置の場合も同様に、パララックスバリア4やレンチキュラレンズ9によって水平方向に画像が分離されることで、観察する位置によって観察される立体画像や画面が異なるものとなるように表示される。
【0011】
以上に示した従来例では、画像表示手段であるバックライト3及び液晶パネル2と、画像分離手段であるパララックスバリア4及びレンチキュラレンズ9との間に光の波長分程度の僅かな隙間が生じ、その僅かな隙間によって透過光と反射光とが干渉してニュートンリング等の光の干渉縞が発生する問題が生じた。この問題を解決する手段として、画像表示手段と画像分離手段のいずれかの面に光を拡散する手段を備えるものが提案されている。
【特許文献1】特許第2966780号公報
【特許文献2】特許第3096613号公報
【特許文献3】特開平10−268232号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、光を拡散させることで光の干渉を防ぐことができるが、これらの方法では光を拡散させる方向がランダムであるため、光が画像を分離する方向と略平行な方向にも拡散する。そのため、この方向に光が拡散することによって、分離させた画像を混合させてしまい、画像分離性能が低下する問題が生じた。このとき、拡散度を低くしても、画像分離性能の低下を完全に防ぐことはできない。又、これとは別に、画面の表面に細かな凹凸を形成して光の干渉及び映り込みを防ぐ手法があるが、この手法によっても光がランダムに拡散されることとなり、水平方向に光が拡散する部分においては、画像分離性能が低下してしまうという問題がある。
【0013】
そこで、本発明はこれらの問題を解決し、光の干渉と映り込みとを防ぎつつ画像分離性能の低下を防ぐ画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明の画像表示装置は、画素が長手方向に整列した画素列を複数本備え隣接する前記画素列による画像を異なる画面の画像として表示する画像表示部と、該画像表示部によって表示された複数の前記異なる画面の画像を前記画素列が配列される方向と略平行な所定の方向に分離する画像分離部と、を備えた画像表示装置において、前記画像分離部で前記画像が分離される前記所定の方向に対して交差する角度で画像を拡散させる拡散部を備えることを特徴とする。
【0015】
このとき、前記拡散部で拡散させる方向と前記画像分離部で前記画像が分離される前記所定の方向との角度が、45度から90度の範囲内とすることで、拡散方向を画像を分離する方向に対して45度から90度の角度とすることができ、画像の分離に対して拡散による影響を低減させることができる。
【0016】
又、前記画素列を縦ストライプとしても構わないし、例えば市松模様のように斜め方向に配列されることとしても構わない。斜め方向に配列されることとしたとき、分離する画面の数が多くなった場合においても、同じ画面の画素を画素列の長手方向に近接させることができるため、高画質化を図ることができる。
【0017】
又、前記拡散部が、その長手方向が前記画素列の長手方向に対して交差する角度を有している複数の筋から成るものとしても構わない。このとき、透明樹脂をエッチングすることによって形成されるものとしても構わない。
【0018】
更に、前記拡散部を形成する前記筋を、一続きに連続したものとしても構わないし、長さの異なるものとし、一定の方向に不連続に配置されるものとしても構わないし、配置される方向もランダムなものとしても構わない。
【0019】
又、前記拡散部が、前記画像表示部と前記画像分離部との間に設けられるものとしても構わない。このとき、前記拡散部が、前記画像表示部の表面に形成されるものとしても構わないし、前記画像分離部の裏面に形成されるものとしても構わない。
【0020】
又、前記画像分離部が前記画像表示部の表面に設置され、前記拡散部が、前記画像分離部の表面に設置されるものとしても構わないし、前記画像表示部が前記画像分離部の表面に設置され、前記拡散部が、前記画像表示部の表面に設置されるものとしても構わない。このとき、画像表示装置の表示面に拡散部が設けられることとなり、外部からの映りこみを低減させることができる。
【0021】
前記画像分離部が、複数の特定の方向に長い蒲鉾状のレンチキュラレンズより成り、該レンチキュラレンズの前記特定の方向と、前記画素列の前記長手方向とが略平行となるようにしても構わない。
【0022】
又、前記画像分離部が、複数の特定の方向に長いストライプ状の遮光薄膜を備えたパララックスバリアより成り、前記遮光薄膜の前記特定の方向と、前記画素列の前記長手方向とが略平行となる用にしても構わない。このとき、前記拡散部が、前記パララックスバリアの前記画像表示部と対向する面の裏面に形成されるものとしても構わない。
【発明の効果】
【0023】
本発明の構成によれば、画像分離手段の画像分離方向に対して交差する角度に画像を拡散する拡散手段を備えているため、画像分離方向に平行な方向に画像が拡散することを防ぐことができる。これにより、画像分離性能を低下させずに、拡散によるニュートンリング等の光の干渉の影響を低減することができる。更に、拡散部を画像表示装置の表示面に設けることにより、外部からの映りこみを低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、図1は、本実施形態における画像表示装置の構成を示す分解斜視図であり、図23で示す画像表示装置と同様の部分については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0025】
本実施形態の画像表示装置1は、図1に示すように、パララックスバリア方式の画像表示装置であり、図23の画像表示装置100と同様、バックライト3と、2枚の偏光板5a、5bと2枚のガラス基板6a、6bに挟持された複数の画素列7とを備えた液晶パネル2と、ガラス基板4bに遮光薄膜4aを備えたパララックスバリア4と、を備える。又、この画像表示装置1は、図23の画像表示装置100と異なり、ガラス基板4bの遮光薄膜4aを形成した面(表面)と反対側となる裏面に、液晶パネル2を透過した光を拡散する拡散手段となるストライプ状の筋10が複数配列されている。
【0026】
尚、筋10は、例えば、ガラス基板4b上に透明樹脂を形成してエッチングすることによって形成することで、又は、樹脂基板をエッチングして筋を形成しガラス基板4bに貼り付けることで、パララックスバリア4のガラス基板4bの裏面に形成することができる。又、筋10は、ガラス基板4bの表面に形成されたパララックスバリア4を形成するための遮光薄膜4aの長手方向に対して、その長手方向が略垂直となるように、ガラス基板4bの裏面に形成される。
【0027】
このように形成される画像表示装置1において、2眼式の立体画像を表示する場合、液晶パネル2に配列される画素列7として、右目用の画素列及び左目用の画素列が設置される。又、液晶パネル2がカラーで表示されるものである場合、画素列7は、上述のように、右目用及び左目用の画素列が交互に配列されながら、赤、緑、青を表示する画素列も順に水平方向に配列される。そして、この画素列7それぞれは、複数の画素が一列に設置されることによって構成される。尚、以下において、右目用の画素を「右」、左目用の画素を「左」と表し、赤を表示する画素は「R」、緑は「G」、青は「B」と表す。
【0028】
このとき、図2(a)に示す画素の平面図のように、右目用の画素列及び左目用の画素列は、水平方向(X方向)に1列毎に交互となるように、配列される。又、赤、緑、青を表示する画素列については、循環するように1列毎に異なる色の画素列が配列される。即ち、この画素列7は周期性を有して配列され、図2(a)に示すように、右R、左G、右B、左R、右G、左Bのように、左右2種類に3色分を乗じた合計6種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されるように、配列される。尚、画素列7の長手方向において、同じ種類及び同じ色を表示する画素が整列する。
【0029】
又、複数の異なる画面を表示する画像表示装置や多眼式の立体画像表示装置の例として、4つの画面を表示する画像表示装置を例に挙げて説明する。画像表示装置1を4つの画面を表示する画像表示装置とした場合、画素列7として、第1の画面用、第2の画面用、第3の画面用及び第4の画面用の4種類の画素列が配列される。尚、以下において、第1の画面用であることを「1」、第2の画面用であることを「2」、第3の画面用であることを「3」、第4の画面用であることを「4」とする。
【0030】
このとき、第1〜第4の画面用の画素列について、循環するように1列毎に異なる画面用の画素列が配列される。即ち、第1の画面用の画素、第2の画面用の画素、第3の画面用の画素及び第4の画面用の画素が、順に循環して水平方向(X方向)に整列する。そして、液晶パネル2がカラーで表示されるものである場合、図2(b)に示すように、2眼式の立体画像を表示するときと同様、赤、緑、青を表示する画素列が1列毎に循環するように配列される。
【0031】
即ち、それぞれの画面の赤、緑、青を表示する画素も順に整列するため、図2(b)に示すように、1、2、3、4の画素列とR、G、Bの画素列がそれぞれこの順で組み合わされて整列する。従って、この場合も周期性を有し、1R、2G、3B、4R、1G、2B、3R、4G、1B、2R、3G、4Bのように、1〜4の4種類に3色分を乗じた合計12種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されるように、配列される。そして、この場合も2眼式の立体画像を表示するときと同様、長手方向に対して同じ種類及び同じ色を表示する画素が整列する。尚、n個の画面を表示する場合や、n眼式の立体表示用の画像表示装置の場合は、1〜nのn種類に3色分を乗じた3n種類を周期として水平方向に繰り返すように、画素列7が配列されることとなる。
【0032】
このように、垂直方向(Y方向)に画素が一列に並んだ画素列7が、図2(a)、(b)のように、隣接する画素列7が異なる画面用となるように水平方向(X方向)に配列される。これにより、バックライト3から放射された光が、偏光板5aである一方向に振動する光のみ取り出されて、画素列7に入射すると、画素列7に備えられた液晶の配向方向によって、振動方向がずれて透過するか又はそのまま透過する。そして、画素列7で振動方向がずれた光のみが偏光板5bを透過し、拡散手段である筋10を裏面に備えたガラス基板4bに入射される。尚、画素列7で振動方向がずれずにそのまま出射した光は、偏光板5bで遮断される。
【0033】
そして、図3に示すように、拡散手段である筋10は、図2(a)、(b)のように配列された同一画面の画素によって構成される画素列7の長手方向(Y方向)と略垂直な方向、即ち水平方向(X方向)に伸びたストライプ状に形成され、画素列7の長手方向(Y方向)に配列している。この拡散手段に備えられた筋10によって、液晶パネル2を透過した光を、筋10の長手方向に対して略垂直な方向、即ち、画素列7の長手方向(Y方向)と略平行な方向に拡散させることができる。
【0034】
これにより、画素列7に配列される画素からの光が拡散することで、隣接する画素間を仕切るブラックマトリクスが見えにくくなるとともに、液晶パネル2とパララックスバリア4との間の干渉を除去することができる。又、拡散手段である筋10の長手方向を上述のようにX方向とすることで、図4に示すように、筋10による拡散方向を画素列7の長手方向(Y方向)として、異なる画面用の画素列7が並ぶ方向(X方向)へ拡散することを防いでいる。
【0035】
又、複数本の筋10によって拡散された光は、パララックスバリア4の表面に設置された遮光薄膜4aの遮光効果により、各画面の画素列7からの光を分離させて、複数画面用の画像に画像分離を行う。この画像分離方向は、遮光薄膜4aを配列する方向である水平方向(X方向)である。即ち、図5に示すように、パララックスバリア4を構成するためにガラス基板4bの表面に設置される遮光薄膜4aの長手方向(Y方向)が、画素列7の長手方向と同様、画像分離方向に対して垂直な方向となっている。
【0036】
即ち、遮光薄膜4aの設置されていない開口部が、垂直方向となるY方向に略平行なストライプ状に形成される。よって、バックライト3より出射されて液晶パネル2を透過された後に筋10で拡散された光が、パララックスバリア4に形成される開口部を通過することとなる。これにより、図6に示すように、液晶パネル2の画素列7による画像が、水平方向であるX方向に分離されることとなる。
【0037】
このように、拡散手段として、パララックスバリア4及び画素列7の長手方向と略垂直な方向に長手方向を備える筋10を形成すると、画素間のブラックマトリクスが見えなくなるようにすることができる。又、液晶パネル2とパララックスバリア4との間隔が光の波長より十分大きいものとなり、ニュートンリング等の光の干渉の影響を低減することができる。更に、この筋10による画像の拡散方向がパララックスバリア4及び画素列7の長手方向となるため、画像分離方向に対する画像の拡散を防ぐことが可能となる。そのため、水平方向に隣接する他の種類の画素列7(例えば右目用と左目用、第1の画面用と第2の画面用)の画像が混合されることを防ぐことができる。
【0038】
尚、本実施形態において、パララックスバリア方式により画像表示装置1が構成されるものとしたが、レンチキュラレンズ方式によっても構成することは可能である。即ち、図7の模式的な分解斜視図で示すように、レンチキュラレンズ9に対しても、その裏面に筋10を形成し、ニュートンリング等の光の干渉の影響を低減しつつ画像が混合されることを防ぐ。このとき、レンチキュラレンズ9の裏面に、レンチキュラレンズ9を形成する蒲鉾形状の凹部及び画素列7の長手方向(Y方向)と略垂直となる方向、即ち水平方向(X方向)に伸びたストライプ状の筋10を形成する。これにより、筋10による光の拡散方向を、レンチキュラレンズ9により画像を分離する方向に対して略垂直な方向とすることができ、拡散による画像分離への影響を低減することができる。
【0039】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、図8は、本実施形態における画像表示装置の構成を示す分解斜視図であり、図1で示す画像表示装置と同様の部分については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0040】
本実施形態の画像表示装置1aは、パララックスバリア方式としたとき、図8に示すように、第1の実施形態の画像表示装置1(図1参照)と同様、バックライト3と、液晶パネル2と、パララックスバリア4と、を備える。そして、第1の実施形態の画像表示装置1と異なり、拡散手段となるストライプ状の筋10が、パララックスバリア4のガラス基板4bの裏面ではなく、液晶パネル2の偏光板5bのパララックスバリア4の裏面と対向する面(表面)に設置される。即ち、筋10が、偏光板5b上に透明樹脂を形成してエッチングすることによって形成することで、又は、樹脂基板をエッチングして筋を形成し偏光板5bに貼り付けることで、液晶パネル2の偏光板5bの表面に形成することができる。
【0041】
そして、この筋10については、第1の実施形態と同様、その長手方向が、画素列7及び遮光薄膜4aの長手方向に対して略垂直な方向(X方向)になるように形成されるとともに、画素列7及び遮光薄膜4aの長手方向に平行な方向(Y方向)に配列するように設置される。これにより、筋10による拡散方向を、遮光薄膜4aを備えたパララックスバリア4による画像分離方向に対して、略垂直な方向とすることができる。よって、第1の実施形態と同様、水平方向に隣接する他の種類の画素列7の画像が混合されることを防ぐことができる。
【0042】
尚、本実施形態において、拡散手段となる筋10を液晶パネル2の表面に設置することにより、図9に示すように、パララックスバリア4において、ガラス基板4bの液晶パネル2と対向する面(裏面)に遮光薄膜4aを設置することができる。又、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、図10に示すように、レンチキュラレンズ方式の画像表示装置1aとするとともに、液晶パネル2の表面に筋10が形成されるものとしても構わない。
【0043】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、図11は、本実施形態における画像表示装置の構成を示す分解斜視図であり、図1で示す画像表示装置と同様の部分については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0044】
本実施形態の画像表示装置1bは、パララックスバリア方式としたとき、図11に示すように、第1の実施形態の画像表示装置1(図1参照)と同様、バックライト3と、液晶パネル2と、パララックスバリア4と、を備える。そして、第1の実施形態の画像表示装置1と異なり、拡散手段となるストライプ状の筋10が、パララックスバリア4のガラス基板4bの裏面ではなく、パララックスバリア4の遮光薄膜4aが設置される面(表面)上に設置された樹脂基板11の表面(パララックスバリア4と対向する面と逆側となる面)に設置される。
【0045】
この筋10は、透明な樹脂基板11をエッチングすることによって形成することができる。又、第1の実施形態と同様、筋10の長手方向が、画素列7及び遮光薄膜4aの長手方向に対して略垂直な方向(X方向)になるように形成されるとともに、画素列7及び遮光薄膜4aの長手方向に平行な方向(Y方向)に配列するように設置される。これにより、筋10による拡散方向を、遮光薄膜4aを備えたパララックスバリア4による画像分離方向に対して、略垂直な方向とすることができる。
【0046】
このように、拡散手段である筋10を画像表示装置1bの表面に配置することで、パララックスバリア4によって分離された画像を混合せずに、パララックスバリア4及び画素列7の長手方向に対して画像を拡散させることができる。又、画像表示装置1bの表面に拡散手段となる筋10を配置したことによって、外部から入射する光を拡散することが可能となり、映り込みを低減することができる。
【0047】
尚、本実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様、不図示であるが、レンチキュラレンズ9(図7及び図9参照)の表面に、上述の筋10が形成された樹脂基板11を設置することで、レンチキュラレンズ方式の画像表示装置を構成することができる。又、本実施形態において、不図示であるが、第2の実施形態と同様、筋10が樹脂基板11の裏面(パララックスバリア4と対向する面)側に形成されるものとしても構わないし、図9の構成と同様、ガラス基板4bの液晶パネル2と対向する面(裏面)に遮光薄膜4aが設置されるものとしても構わない。
【0048】
又、図12に示すように、バックライト3と液晶パネル2との間にパララックスバリア4を設けることとして、画像表示装置1bの表面に拡散手段となる筋10を配置する構成としても構わない。又、このとき筋10は図12に示すように樹脂基板11に形成することとしても構わないし、図8〜図11に示すように偏光板5b上に形成することとしても構わない。このようにバックライト3上にパララックスバリア4を設けることとしても、画素列7の長手方向(Y方向)と平行なストライプ状の光が画素列7に入射することとなり、画像を分離することができる。
【0049】
又、上述の第1〜第3の実施形態それぞれにおいて、液晶パネル2に配列される画素列7が、図2の平面図に示すように、垂直に並んだ画素によって構成されるものとし、パララックスバリア4が図5に示すような縦ストライプ構造となるものとした。しかしながら、このような構成に限らず、例えば、液晶パネル2に配列される画素列が、斜め方向に並んだ画素によって構成されるものとし、パララックスバリア4における遮光薄膜4aの長手方向も斜め方向としても構わない。即ち、パララックスバリア4を斜めストライプ構造としても構わない。
【0050】
(斜めストライプ構造にしたときの構成)
上述したように、このパララックスバリア4を斜めストライプ構造としたときの液晶パネル2内の画素列、パララックスバリア4における遮光薄膜、及び拡散手段となる筋それぞれの構成について、図面を参照して以下に説明する。尚、このとき、第1の実施形態のように、拡散手段となる筋がパララックスバリア4又はレンチキュラレンズ9の裏面に形成されても構わないし、第2の実施形態のように、拡散手段となる筋が液晶パネル2の表面に形成されても構わないし、第3の実施形態のように、拡散手段となる筋を備えた樹脂基板11がパララックスバリア4又はレンチキュラレンズ9の表面に設置されても構わない。
【0051】
まず、液晶パネル2に設けられる画素列71の構成について、図13の平面図によって説明する。尚、図13(a)は、図2(a)と同様に、2眼式の立体画像表示装置の画素を示し、又、図13(b)は、図2(b)と同様に、複数の異なる画面を表示する画像表示装置や多眼式の立体画像表示装置の画素の例として4つの画面を表示する画像表示装置の画素を示している。又、本構成においても、液晶パネル2がカラーで表示されるものであり、図13において、それぞれの画素の表記方法は図2の場合と同様である。
【0052】
まず、図13(a)、(b)のいずれにおいても、図2の場合と同様、図2の画素列7の長手方向に相当する垂直方向(Y方向)に同一色の画素が並び、水平方向(X方向)に異なる色の画素が循環して並んでいる。即ち、垂直方向にRとなる画素が一列並んだ列の両側の一方に、垂直方向にBとなる画素が一列並んだ列が設置され、又、他方に、垂直方向にGとなる画素が一列並んだ列が設置されている。
【0053】
このように、R,G,Bそれぞれの画素が一列ごとに並ぶことで、マトリクス状に配置されている液晶パネル2に対して、斜め方向に画素列71が設定される。図13(a)の場合、垂直方向(Y方向)に右目用及び左目用の画素が交互に一列に配置される。よって、1行目が、右R、左G、右B、左R、右G、左Bのように、左右2種類に3色分を乗じた合計6種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されるとき、2行目が、左R、右G、左B、右R、左G、右Bのように、6種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されることとなる。
【0054】
又、図13(b)の場合、垂直方向(Y方向)に第1〜第4の画面用の画素が循環して一列に配置されることとなる。よって、1行目が、1R、2G、3B、4R、1G、2B、3R、4G、1B、2R、3G、4Bのように、1〜4の4種類に3色分を乗じた合計12種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されるとき、2行目が、2R、3G、4B、1R、2G、3B、4R、1G、2B、3R、4G、1Bのように、3行目が、3R、4G、1B、2R、3G、4B、1R、2G、3B、4R、1G、2Bのように、4行目が、4R、1G、2B、3R、4G、1B、2R、3G、4B、1R、2G、3Bのように、それぞれ12種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されることとなる。
【0055】
よって、図13(a)、(b)それぞれにおいて、同じ画面用の画素が斜め方向に配列されたこととなり、この斜め方向に並んだ同じ画面用の画素によって画素列71が形成されることとなる。この画素列71について、具体的に、図14を用いて説明する。尚、図14は、図13(b)に示した4つの画面を表示する画像表示装置に対する画素列71の関係を示す図であり、第1の画面用の画素による画素列71を示す。
【0056】
図14に示すように、第1の画面用を示す画素による画素列71は、1Rの画素の水平方向(X方向)及び垂直方向(Y方向)それぞれに1画素分進んだ斜め方向の画素に1Gが配置され、さらにその先の斜め方向の画素には1Bが配置されている。尚、第2〜第4の画面用を示す画素による画素列71についても、画素列71において、同様にR,G,Bそれぞれの画素が循環して配置されることとなる。又、この配置関係については、図13(a)の2眼式の立体画像用の場合でも同様であり、斜め方向に右R、右G、右Bの順に整列する右目用の画素列71と、斜め方向に左R、左G、左Bの順に整列する左目用の画素列71とによって成る。
【0057】
このような画素列71を用いる場合、画像分離方向はこの画素列71の長手方向(A方向)と略垂直な方向(B方向)となる。そのため、画像分離手段であるパララックスバリア4における遮光薄膜やレンチキュラレンズ9の蒲鉾形状部分の長手方向は、画素列71の長手方向と略平行な方向となる。例えば、パララックスバリア4を例にとると、図15のパララックスバリア4の平面図に示すように、斜め方向(A方向)に開口部ができるように、遮光薄膜41aの長手方向も斜め方向(A方向)と平行となるように形成される。
【0058】
又、拡散手段となる筋については、その拡散方向が画像分離方向と交差するように設定されるため、その長手方向が遮光薄膜41aや画素列71の長手方向と交差するような方向となるように構成される。即ち、図16に示すように、筋10aの長手方向が、遮光薄膜41aや画素列71の長手方向(A方向)に対して略垂直な方向(B方向)となる斜め方向とされる。そして、この筋10aが、遮光薄膜41aや画素列71の長手方向(A方向)に対して略平行な方向に並べて配置される。これにより、筋10aによる拡散方向が、遮光薄膜41aや画素列71の長手方向(A方向)に対して略平行な方向、即ち、パララックスバリア4による画像分離方向と略垂直な方向となる。
【0059】
このような斜め方向に配列された画素列71を備えた画像表示装置において、筋10aとパララックスバリア4と液晶パネル2との関係を第1の実施形態のようにした場合、図17に示すような構成となり、又、筋10aとパララックスバリア4と液晶パネル2との関係を第2の実施形態のようにした場合、図18に示すような構成となり、又、筋10aとパララックスバリア4と液晶パネル2との関係を第3の実施形態のようにした場合、図19または図20に示すような構成となる。尚、図17〜図20は、パララックスバリア方式の画像表示装置の構成を示す模式的な分解斜視図であるが、この場合において、パララックスバリア方式ではなく、図21のように、レンチキュラレンズ方式によって構成することができる。
【0060】
このように、画素列71を斜め方向に配列させることで、図2に示すように水平方向と垂直な方向に、同じ種類及び同じ色を表示する画素を一列に整列させた場合と比べて、同じ色の画像を表示する画素を近接させることができる。よって、複数の異なる画面を表示する画像表示装置や多眼式の立体画像表示装置においては、表示する画面の数が増えていくにつれて、図2に示すような画素列7を設置した場合、例えば1Rと1Gとの距離が1画素分ずつ離れることとなる。そのため、表示できる画面数を増やせば増やすほど同じ種類の画面を表示する画素の隙間が大きくなり、画質が悪化する。しかし、画素列71を斜め方向に配列することで、同じ種類の画面を表示する異なる色の画素を画素列71の長手方向に近接させることができるため、高画質化を図ることができる。
【0061】
又、第1〜第3の実施形態において、拡散手段である筋を画像分離方向と略垂直なものとしたが、略垂直に限られるものではなく、画像分離方向と筋の長手方向との成す角が45度〜90度の範囲内であれば、分離された画像の混合を軽減することができる。更に、各実施形態において、筋10,10aを一続きのものとして示したが、図22(a)の拡散手段の平面図に示すように、多数の筋10bが長手方向に対して途切れて、ランダムに配置されるものとしても構わない。
【0062】
更に、図22(b)の拡散手段の平面図に示すように、長さの異なる筋10cそれぞれの設置される方向もランダムであり、およそ同じ方向を向いている程度に設置されるものとしても構わない。但し、これらの筋10cそれぞれの長手方向と画像分離方向との成す角は45度〜90度の範囲内であることが望ましい。
【0063】
この図22(a)、(b)のように、拡散手段として形成される筋10b,10cの長さや設置方向をランダムとすると、拡散手段を設けたことによって新たに生じる拡散手段と液晶パネルのブラックマトリクスや遮光薄膜との間の干渉を防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は立体画像を表示したり、観察する位置によって異なる画像を表示したりする画像表示装置において利用可能である。又、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)などの携帯型端末装置に対して、その小型ディスプレイに本発明の画像表示装置を利用することで、立体画像表示を可能とすることができる。更に、カーナビゲーションシステムにおいて、ディスプレイに本発明の画像表示装置を利用することで、運転席側にナビゲーションによる画像を表示し、助手席側にテレビ画像などを表示するように、異なる画像を表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】は、第1の実施形態におけるパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図2】は、液晶パネルにおける画素列の構成を示す平面図である。
【図3】は、図1の画像表示装置における筋の設置状態を示す平面図である。
【図4】は、図3のように設置された筋による拡散方向を示す図である。
【図5】は、図1の画像表示装置におけるパララックスバリアの構成を示す平面図である。
【図6】は、図5のような構成のパララックスバリアによる画像分離方向を示す図である。
【図7】は、第1の実施形態におけるレンチキュラレンズ方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図8】は、第2の実施形態におけるパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図9】は、第2の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図10】は、第2の実施形態におけるレンチキュラレンズ方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図11】は、第3の実施形態におけるパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図12】は、第3の実施形態におけるパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図13】は、液晶パネルにおける画素列の別の構成を示す平面図である。
【図14】は、図13(b)のように配列された画素列の内、第1画面用の画素列の設置状態を示す図である。
【図15】は、図13のように配列された画素列を液晶パネルに備える場合の、パララックスバリアの構成を示す平面図である。
【図16】は、図13のように配列された画素列を液晶パネルに備える場合の、筋の設置状態を示す平面図である。
【図17】は、第1の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図18】は、第2の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図19】は、第3の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図20】は、第3の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図21】は、第1の実施形態におけるレンチキュラレンズ方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図22】は、画像表示装置における拡散手段を構成する筋の別の設置例を示す平面図である。
【図23】は、パララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図24】は、パララックスバリア方式を利用した立体画像を表示する画像表示装置の模式図である。
【図25】は、レンチキュラレンズ方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図26】は、レンチキュラレンズ方式を利用した立体画像を表示する画像表示装置の模式図である。
【符号の説明】
【0066】
1 画像表示装置
2 液晶パネル
3 バックライト
4 パララックスバリア
4a 遮光薄膜
4b ガラス基板
5a、5b 偏光板
6a、6b ガラス基板
7 画素列
7L 左目用画素列
7R 右目用画素列
L1〜L4 光
8R 観察者の右目
8L 観察者の左目
9 レンチキュラレンズ
10 筋
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察者の右目及び左目のそれぞれに表示される画像に視差を与えることで立体画像を表示する画像表示装置や、観察者が観察する位置を変えることにより複数の異なる画面を表示する画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
観察者に特殊な眼鏡を使用させることなく立体画像を表示する方法や、観察する位置を変えることにより複数の異なる画面を表示する方法として、レンチキュラレンズ方式や、パララックスバリア方式が知られている。レンチキュラレンズ方式もパララックスバリア方式も、立体画像を表示する画像表示装置に利用した場合では、観察者の右目には右目用画像のみ、左目には左目用画像のみを表示する。また、複数の異なる画面を表示する画像表示装置に利用した場合では、観察する位置によって観察される画面が異なるものとなるように表示する(特許文献1〜3参照)。
【0003】
まず、パララックスバリア方式を利用した画像表示装置について図23を用いて説明する。図23はパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。この画像表示装置100は、上面から光を照射するバックライト3と、バックライト3上に設けられ2枚のガラス基板6a、6bと該ガラス基板6a、6bに挟持された液晶(不図示)を備える画素列7とそれぞれのガラス基板6a、6bの画素列7が備えられた面と対向するそれぞれの面に偏光板5a、5bが備えられている液晶パネル2と、液晶パネル2上に設けられた遮光薄膜4aを備えたガラス基板4bから成るパララックスバリア4と、を備える。
【0004】
遮光薄膜4aはストライプ状であり、画素列7もそれぞれストライプ状である。そして、遮光薄膜4a及び画素列7の長手方向は略平行となっており、画素列7はその長手方向に略垂直でストライプの幅方向(図23のX方向に相当、以下、水平方向とする)に複数存在し、整列している。そして、この画素列7は、複数の画素によって構成される。又、遮光薄膜4aも同様に水平方向に整列している。
【0005】
このパララックスバリア方式の動作例として、図24を用いて、2眼式の立体画像を表示する画像表示装置に利用した場合について説明する。図24は、パララックスバリア方式の立体画像を表示する画像表示装置の模式図である。図24の点線で示した線は光の進行方向を示している。まず、バックライト3から放射された光は、偏光板5aである一方向に振動する光のみ取り出される。次に、振動方向を揃えられた光は画素列7に入射し、画素列7に備えられた液晶の配向方向によって、振動方向がずれるかそのまま透過するかが選択される。振動方向がずれた光は偏光板5bを透過し、振動方向が変化しなかった場合は偏光板5bを透過せず遮断される。
【0006】
通常の液晶表示装置では、上記の動作で偏光板を透過した光によって所望の像が表示されるが、2眼式の立体画像を表示する画像表示装置100の場合、さらにパララックスバリア4の遮光薄膜4aの設けられていない隙間を透過した光のみが観察者の目8L、8Rに入射する。ここで、光L1〜L3を例に挙げて説明すると、まず、光L1は左目用画素列7L及び偏光板5bを透過する光を示しており、この光L1はパララックスバリア4の遮光薄膜4aの設けられていない隙間を通り、左目8Lに入射している。又、右目用画素列7R及び偏光板5bを透過する光L2は、パララックスバリア4の遮光薄膜4aの設けられていない隙間を通り、右目8Rに入射する。一方、左目用画素列7L及び偏光板5bを透過し、右目8Rに入射しようとする光L3のような光はすべて遮光薄膜4aによって遮光される。従って、観察者の右目8Rと左目8Lとに視差が与えられることとなり、画像が立体的に表示される。このとき、図24のX方向、即ち、水平方向に、左目及び右目それぞれに対する画像が分離されることとなる。
【0007】
次に、図25を用いてレンチキュラレンズ方式を利用した画像表示装置について説明する。図25はレンチキュラレンズ方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。図25に示す画像表示装置100aは、バックライト3、液晶パネル2の構成が、図23に示すパララックスバリア方式の画像表示装置100と同様である。又、液晶パネル2が備える画素列7についても、図23の画像表示装置100と同様、ストライプ状となっており水平方向に整列している。しかし、図23の画像表示装置100におけるパララックスバリア4の代わりに画素列7の長手方向と平行な方向に長い蒲鉾状のレンチキュラレンズ9が、図25のX方向、即ち、水平方向に複数整列して設けられている点で異なる。
【0008】
このレンチキュラレンズ方式の動作例として、図26を用いて、2眼式の立体画像を表示する画像表示装置に利用した場合について説明する。図26はパララックスバリア方式について説明した図24に相当するものであり、レンチキュラレンズ方式を利用した立体画像を表示する画像表示装置の模式図である。また、図24と同様の部分には同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0009】
図26の光L4を例に挙げて説明すると、レンチキュラレンズ方式ではバックライトから放射された光L4が画素列7L及び偏光板5bを透過する点までは図2に示すパララックスバリア方式と同様であるが、偏光板5bを透過したあとにレンチキュラレンズによって観察者の目8Rに入射させられる点で異なる。しかし、観察者の左右の目に視差を与えるという目的及び効果はパララックスバリア方式と同様であり、画像の分離方向も、図2の場合と同様、水平方向(図26のX方向)となる。
【0010】
図24及び図26について、2眼式の立体画像を表示する画像表示装置100、100aを例に挙げて説明したが、多眼式の立体画像表示装置や複数の異なる画面を表示する画像表示装置の場合も同様に、パララックスバリア4やレンチキュラレンズ9によって水平方向に画像が分離されることで、観察する位置によって観察される立体画像や画面が異なるものとなるように表示される。
【0011】
以上に示した従来例では、画像表示手段であるバックライト3及び液晶パネル2と、画像分離手段であるパララックスバリア4及びレンチキュラレンズ9との間に光の波長分程度の僅かな隙間が生じ、その僅かな隙間によって透過光と反射光とが干渉してニュートンリング等の光の干渉縞が発生する問題が生じた。この問題を解決する手段として、画像表示手段と画像分離手段のいずれかの面に光を拡散する手段を備えるものが提案されている。
【特許文献1】特許第2966780号公報
【特許文献2】特許第3096613号公報
【特許文献3】特開平10−268232号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、光を拡散させることで光の干渉を防ぐことができるが、これらの方法では光を拡散させる方向がランダムであるため、光が画像を分離する方向と略平行な方向にも拡散する。そのため、この方向に光が拡散することによって、分離させた画像を混合させてしまい、画像分離性能が低下する問題が生じた。このとき、拡散度を低くしても、画像分離性能の低下を完全に防ぐことはできない。又、これとは別に、画面の表面に細かな凹凸を形成して光の干渉及び映り込みを防ぐ手法があるが、この手法によっても光がランダムに拡散されることとなり、水平方向に光が拡散する部分においては、画像分離性能が低下してしまうという問題がある。
【0013】
そこで、本発明はこれらの問題を解決し、光の干渉と映り込みとを防ぎつつ画像分離性能の低下を防ぐ画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明の画像表示装置は、画素が長手方向に整列した画素列を複数本備え隣接する前記画素列による画像を異なる画面の画像として表示する画像表示部と、該画像表示部によって表示された複数の前記異なる画面の画像を前記画素列が配列される方向と略平行な所定の方向に分離する画像分離部と、を備えた画像表示装置において、前記画像分離部で前記画像が分離される前記所定の方向に対して交差する角度で画像を拡散させる拡散部を備えることを特徴とする。
【0015】
このとき、前記拡散部で拡散させる方向と前記画像分離部で前記画像が分離される前記所定の方向との角度が、45度から90度の範囲内とすることで、拡散方向を画像を分離する方向に対して45度から90度の角度とすることができ、画像の分離に対して拡散による影響を低減させることができる。
【0016】
又、前記画素列を縦ストライプとしても構わないし、例えば市松模様のように斜め方向に配列されることとしても構わない。斜め方向に配列されることとしたとき、分離する画面の数が多くなった場合においても、同じ画面の画素を画素列の長手方向に近接させることができるため、高画質化を図ることができる。
【0017】
又、前記拡散部が、その長手方向が前記画素列の長手方向に対して交差する角度を有している複数の筋から成るものとしても構わない。このとき、透明樹脂をエッチングすることによって形成されるものとしても構わない。
【0018】
更に、前記拡散部を形成する前記筋を、一続きに連続したものとしても構わないし、長さの異なるものとし、一定の方向に不連続に配置されるものとしても構わないし、配置される方向もランダムなものとしても構わない。
【0019】
又、前記拡散部が、前記画像表示部と前記画像分離部との間に設けられるものとしても構わない。このとき、前記拡散部が、前記画像表示部の表面に形成されるものとしても構わないし、前記画像分離部の裏面に形成されるものとしても構わない。
【0020】
又、前記画像分離部が前記画像表示部の表面に設置され、前記拡散部が、前記画像分離部の表面に設置されるものとしても構わないし、前記画像表示部が前記画像分離部の表面に設置され、前記拡散部が、前記画像表示部の表面に設置されるものとしても構わない。このとき、画像表示装置の表示面に拡散部が設けられることとなり、外部からの映りこみを低減させることができる。
【0021】
前記画像分離部が、複数の特定の方向に長い蒲鉾状のレンチキュラレンズより成り、該レンチキュラレンズの前記特定の方向と、前記画素列の前記長手方向とが略平行となるようにしても構わない。
【0022】
又、前記画像分離部が、複数の特定の方向に長いストライプ状の遮光薄膜を備えたパララックスバリアより成り、前記遮光薄膜の前記特定の方向と、前記画素列の前記長手方向とが略平行となる用にしても構わない。このとき、前記拡散部が、前記パララックスバリアの前記画像表示部と対向する面の裏面に形成されるものとしても構わない。
【発明の効果】
【0023】
本発明の構成によれば、画像分離手段の画像分離方向に対して交差する角度に画像を拡散する拡散手段を備えているため、画像分離方向に平行な方向に画像が拡散することを防ぐことができる。これにより、画像分離性能を低下させずに、拡散によるニュートンリング等の光の干渉の影響を低減することができる。更に、拡散部を画像表示装置の表示面に設けることにより、外部からの映りこみを低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、図1は、本実施形態における画像表示装置の構成を示す分解斜視図であり、図23で示す画像表示装置と同様の部分については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0025】
本実施形態の画像表示装置1は、図1に示すように、パララックスバリア方式の画像表示装置であり、図23の画像表示装置100と同様、バックライト3と、2枚の偏光板5a、5bと2枚のガラス基板6a、6bに挟持された複数の画素列7とを備えた液晶パネル2と、ガラス基板4bに遮光薄膜4aを備えたパララックスバリア4と、を備える。又、この画像表示装置1は、図23の画像表示装置100と異なり、ガラス基板4bの遮光薄膜4aを形成した面(表面)と反対側となる裏面に、液晶パネル2を透過した光を拡散する拡散手段となるストライプ状の筋10が複数配列されている。
【0026】
尚、筋10は、例えば、ガラス基板4b上に透明樹脂を形成してエッチングすることによって形成することで、又は、樹脂基板をエッチングして筋を形成しガラス基板4bに貼り付けることで、パララックスバリア4のガラス基板4bの裏面に形成することができる。又、筋10は、ガラス基板4bの表面に形成されたパララックスバリア4を形成するための遮光薄膜4aの長手方向に対して、その長手方向が略垂直となるように、ガラス基板4bの裏面に形成される。
【0027】
このように形成される画像表示装置1において、2眼式の立体画像を表示する場合、液晶パネル2に配列される画素列7として、右目用の画素列及び左目用の画素列が設置される。又、液晶パネル2がカラーで表示されるものである場合、画素列7は、上述のように、右目用及び左目用の画素列が交互に配列されながら、赤、緑、青を表示する画素列も順に水平方向に配列される。そして、この画素列7それぞれは、複数の画素が一列に設置されることによって構成される。尚、以下において、右目用の画素を「右」、左目用の画素を「左」と表し、赤を表示する画素は「R」、緑は「G」、青は「B」と表す。
【0028】
このとき、図2(a)に示す画素の平面図のように、右目用の画素列及び左目用の画素列は、水平方向(X方向)に1列毎に交互となるように、配列される。又、赤、緑、青を表示する画素列については、循環するように1列毎に異なる色の画素列が配列される。即ち、この画素列7は周期性を有して配列され、図2(a)に示すように、右R、左G、右B、左R、右G、左Bのように、左右2種類に3色分を乗じた合計6種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されるように、配列される。尚、画素列7の長手方向において、同じ種類及び同じ色を表示する画素が整列する。
【0029】
又、複数の異なる画面を表示する画像表示装置や多眼式の立体画像表示装置の例として、4つの画面を表示する画像表示装置を例に挙げて説明する。画像表示装置1を4つの画面を表示する画像表示装置とした場合、画素列7として、第1の画面用、第2の画面用、第3の画面用及び第4の画面用の4種類の画素列が配列される。尚、以下において、第1の画面用であることを「1」、第2の画面用であることを「2」、第3の画面用であることを「3」、第4の画面用であることを「4」とする。
【0030】
このとき、第1〜第4の画面用の画素列について、循環するように1列毎に異なる画面用の画素列が配列される。即ち、第1の画面用の画素、第2の画面用の画素、第3の画面用の画素及び第4の画面用の画素が、順に循環して水平方向(X方向)に整列する。そして、液晶パネル2がカラーで表示されるものである場合、図2(b)に示すように、2眼式の立体画像を表示するときと同様、赤、緑、青を表示する画素列が1列毎に循環するように配列される。
【0031】
即ち、それぞれの画面の赤、緑、青を表示する画素も順に整列するため、図2(b)に示すように、1、2、3、4の画素列とR、G、Bの画素列がそれぞれこの順で組み合わされて整列する。従って、この場合も周期性を有し、1R、2G、3B、4R、1G、2B、3R、4G、1B、2R、3G、4Bのように、1〜4の4種類に3色分を乗じた合計12種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されるように、配列される。そして、この場合も2眼式の立体画像を表示するときと同様、長手方向に対して同じ種類及び同じ色を表示する画素が整列する。尚、n個の画面を表示する場合や、n眼式の立体表示用の画像表示装置の場合は、1〜nのn種類に3色分を乗じた3n種類を周期として水平方向に繰り返すように、画素列7が配列されることとなる。
【0032】
このように、垂直方向(Y方向)に画素が一列に並んだ画素列7が、図2(a)、(b)のように、隣接する画素列7が異なる画面用となるように水平方向(X方向)に配列される。これにより、バックライト3から放射された光が、偏光板5aである一方向に振動する光のみ取り出されて、画素列7に入射すると、画素列7に備えられた液晶の配向方向によって、振動方向がずれて透過するか又はそのまま透過する。そして、画素列7で振動方向がずれた光のみが偏光板5bを透過し、拡散手段である筋10を裏面に備えたガラス基板4bに入射される。尚、画素列7で振動方向がずれずにそのまま出射した光は、偏光板5bで遮断される。
【0033】
そして、図3に示すように、拡散手段である筋10は、図2(a)、(b)のように配列された同一画面の画素によって構成される画素列7の長手方向(Y方向)と略垂直な方向、即ち水平方向(X方向)に伸びたストライプ状に形成され、画素列7の長手方向(Y方向)に配列している。この拡散手段に備えられた筋10によって、液晶パネル2を透過した光を、筋10の長手方向に対して略垂直な方向、即ち、画素列7の長手方向(Y方向)と略平行な方向に拡散させることができる。
【0034】
これにより、画素列7に配列される画素からの光が拡散することで、隣接する画素間を仕切るブラックマトリクスが見えにくくなるとともに、液晶パネル2とパララックスバリア4との間の干渉を除去することができる。又、拡散手段である筋10の長手方向を上述のようにX方向とすることで、図4に示すように、筋10による拡散方向を画素列7の長手方向(Y方向)として、異なる画面用の画素列7が並ぶ方向(X方向)へ拡散することを防いでいる。
【0035】
又、複数本の筋10によって拡散された光は、パララックスバリア4の表面に設置された遮光薄膜4aの遮光効果により、各画面の画素列7からの光を分離させて、複数画面用の画像に画像分離を行う。この画像分離方向は、遮光薄膜4aを配列する方向である水平方向(X方向)である。即ち、図5に示すように、パララックスバリア4を構成するためにガラス基板4bの表面に設置される遮光薄膜4aの長手方向(Y方向)が、画素列7の長手方向と同様、画像分離方向に対して垂直な方向となっている。
【0036】
即ち、遮光薄膜4aの設置されていない開口部が、垂直方向となるY方向に略平行なストライプ状に形成される。よって、バックライト3より出射されて液晶パネル2を透過された後に筋10で拡散された光が、パララックスバリア4に形成される開口部を通過することとなる。これにより、図6に示すように、液晶パネル2の画素列7による画像が、水平方向であるX方向に分離されることとなる。
【0037】
このように、拡散手段として、パララックスバリア4及び画素列7の長手方向と略垂直な方向に長手方向を備える筋10を形成すると、画素間のブラックマトリクスが見えなくなるようにすることができる。又、液晶パネル2とパララックスバリア4との間隔が光の波長より十分大きいものとなり、ニュートンリング等の光の干渉の影響を低減することができる。更に、この筋10による画像の拡散方向がパララックスバリア4及び画素列7の長手方向となるため、画像分離方向に対する画像の拡散を防ぐことが可能となる。そのため、水平方向に隣接する他の種類の画素列7(例えば右目用と左目用、第1の画面用と第2の画面用)の画像が混合されることを防ぐことができる。
【0038】
尚、本実施形態において、パララックスバリア方式により画像表示装置1が構成されるものとしたが、レンチキュラレンズ方式によっても構成することは可能である。即ち、図7の模式的な分解斜視図で示すように、レンチキュラレンズ9に対しても、その裏面に筋10を形成し、ニュートンリング等の光の干渉の影響を低減しつつ画像が混合されることを防ぐ。このとき、レンチキュラレンズ9の裏面に、レンチキュラレンズ9を形成する蒲鉾形状の凹部及び画素列7の長手方向(Y方向)と略垂直となる方向、即ち水平方向(X方向)に伸びたストライプ状の筋10を形成する。これにより、筋10による光の拡散方向を、レンチキュラレンズ9により画像を分離する方向に対して略垂直な方向とすることができ、拡散による画像分離への影響を低減することができる。
【0039】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、図8は、本実施形態における画像表示装置の構成を示す分解斜視図であり、図1で示す画像表示装置と同様の部分については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0040】
本実施形態の画像表示装置1aは、パララックスバリア方式としたとき、図8に示すように、第1の実施形態の画像表示装置1(図1参照)と同様、バックライト3と、液晶パネル2と、パララックスバリア4と、を備える。そして、第1の実施形態の画像表示装置1と異なり、拡散手段となるストライプ状の筋10が、パララックスバリア4のガラス基板4bの裏面ではなく、液晶パネル2の偏光板5bのパララックスバリア4の裏面と対向する面(表面)に設置される。即ち、筋10が、偏光板5b上に透明樹脂を形成してエッチングすることによって形成することで、又は、樹脂基板をエッチングして筋を形成し偏光板5bに貼り付けることで、液晶パネル2の偏光板5bの表面に形成することができる。
【0041】
そして、この筋10については、第1の実施形態と同様、その長手方向が、画素列7及び遮光薄膜4aの長手方向に対して略垂直な方向(X方向)になるように形成されるとともに、画素列7及び遮光薄膜4aの長手方向に平行な方向(Y方向)に配列するように設置される。これにより、筋10による拡散方向を、遮光薄膜4aを備えたパララックスバリア4による画像分離方向に対して、略垂直な方向とすることができる。よって、第1の実施形態と同様、水平方向に隣接する他の種類の画素列7の画像が混合されることを防ぐことができる。
【0042】
尚、本実施形態において、拡散手段となる筋10を液晶パネル2の表面に設置することにより、図9に示すように、パララックスバリア4において、ガラス基板4bの液晶パネル2と対向する面(裏面)に遮光薄膜4aを設置することができる。又、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、図10に示すように、レンチキュラレンズ方式の画像表示装置1aとするとともに、液晶パネル2の表面に筋10が形成されるものとしても構わない。
【0043】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、図11は、本実施形態における画像表示装置の構成を示す分解斜視図であり、図1で示す画像表示装置と同様の部分については同じ符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0044】
本実施形態の画像表示装置1bは、パララックスバリア方式としたとき、図11に示すように、第1の実施形態の画像表示装置1(図1参照)と同様、バックライト3と、液晶パネル2と、パララックスバリア4と、を備える。そして、第1の実施形態の画像表示装置1と異なり、拡散手段となるストライプ状の筋10が、パララックスバリア4のガラス基板4bの裏面ではなく、パララックスバリア4の遮光薄膜4aが設置される面(表面)上に設置された樹脂基板11の表面(パララックスバリア4と対向する面と逆側となる面)に設置される。
【0045】
この筋10は、透明な樹脂基板11をエッチングすることによって形成することができる。又、第1の実施形態と同様、筋10の長手方向が、画素列7及び遮光薄膜4aの長手方向に対して略垂直な方向(X方向)になるように形成されるとともに、画素列7及び遮光薄膜4aの長手方向に平行な方向(Y方向)に配列するように設置される。これにより、筋10による拡散方向を、遮光薄膜4aを備えたパララックスバリア4による画像分離方向に対して、略垂直な方向とすることができる。
【0046】
このように、拡散手段である筋10を画像表示装置1bの表面に配置することで、パララックスバリア4によって分離された画像を混合せずに、パララックスバリア4及び画素列7の長手方向に対して画像を拡散させることができる。又、画像表示装置1bの表面に拡散手段となる筋10を配置したことによって、外部から入射する光を拡散することが可能となり、映り込みを低減することができる。
【0047】
尚、本実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様、不図示であるが、レンチキュラレンズ9(図7及び図9参照)の表面に、上述の筋10が形成された樹脂基板11を設置することで、レンチキュラレンズ方式の画像表示装置を構成することができる。又、本実施形態において、不図示であるが、第2の実施形態と同様、筋10が樹脂基板11の裏面(パララックスバリア4と対向する面)側に形成されるものとしても構わないし、図9の構成と同様、ガラス基板4bの液晶パネル2と対向する面(裏面)に遮光薄膜4aが設置されるものとしても構わない。
【0048】
又、図12に示すように、バックライト3と液晶パネル2との間にパララックスバリア4を設けることとして、画像表示装置1bの表面に拡散手段となる筋10を配置する構成としても構わない。又、このとき筋10は図12に示すように樹脂基板11に形成することとしても構わないし、図8〜図11に示すように偏光板5b上に形成することとしても構わない。このようにバックライト3上にパララックスバリア4を設けることとしても、画素列7の長手方向(Y方向)と平行なストライプ状の光が画素列7に入射することとなり、画像を分離することができる。
【0049】
又、上述の第1〜第3の実施形態それぞれにおいて、液晶パネル2に配列される画素列7が、図2の平面図に示すように、垂直に並んだ画素によって構成されるものとし、パララックスバリア4が図5に示すような縦ストライプ構造となるものとした。しかしながら、このような構成に限らず、例えば、液晶パネル2に配列される画素列が、斜め方向に並んだ画素によって構成されるものとし、パララックスバリア4における遮光薄膜4aの長手方向も斜め方向としても構わない。即ち、パララックスバリア4を斜めストライプ構造としても構わない。
【0050】
(斜めストライプ構造にしたときの構成)
上述したように、このパララックスバリア4を斜めストライプ構造としたときの液晶パネル2内の画素列、パララックスバリア4における遮光薄膜、及び拡散手段となる筋それぞれの構成について、図面を参照して以下に説明する。尚、このとき、第1の実施形態のように、拡散手段となる筋がパララックスバリア4又はレンチキュラレンズ9の裏面に形成されても構わないし、第2の実施形態のように、拡散手段となる筋が液晶パネル2の表面に形成されても構わないし、第3の実施形態のように、拡散手段となる筋を備えた樹脂基板11がパララックスバリア4又はレンチキュラレンズ9の表面に設置されても構わない。
【0051】
まず、液晶パネル2に設けられる画素列71の構成について、図13の平面図によって説明する。尚、図13(a)は、図2(a)と同様に、2眼式の立体画像表示装置の画素を示し、又、図13(b)は、図2(b)と同様に、複数の異なる画面を表示する画像表示装置や多眼式の立体画像表示装置の画素の例として4つの画面を表示する画像表示装置の画素を示している。又、本構成においても、液晶パネル2がカラーで表示されるものであり、図13において、それぞれの画素の表記方法は図2の場合と同様である。
【0052】
まず、図13(a)、(b)のいずれにおいても、図2の場合と同様、図2の画素列7の長手方向に相当する垂直方向(Y方向)に同一色の画素が並び、水平方向(X方向)に異なる色の画素が循環して並んでいる。即ち、垂直方向にRとなる画素が一列並んだ列の両側の一方に、垂直方向にBとなる画素が一列並んだ列が設置され、又、他方に、垂直方向にGとなる画素が一列並んだ列が設置されている。
【0053】
このように、R,G,Bそれぞれの画素が一列ごとに並ぶことで、マトリクス状に配置されている液晶パネル2に対して、斜め方向に画素列71が設定される。図13(a)の場合、垂直方向(Y方向)に右目用及び左目用の画素が交互に一列に配置される。よって、1行目が、右R、左G、右B、左R、右G、左Bのように、左右2種類に3色分を乗じた合計6種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されるとき、2行目が、左R、右G、左B、右R、左G、右Bのように、6種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されることとなる。
【0054】
又、図13(b)の場合、垂直方向(Y方向)に第1〜第4の画面用の画素が循環して一列に配置されることとなる。よって、1行目が、1R、2G、3B、4R、1G、2B、3R、4G、1B、2R、3G、4Bのように、1〜4の4種類に3色分を乗じた合計12種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されるとき、2行目が、2R、3G、4B、1R、2G、3B、4R、1G、2B、3R、4G、1Bのように、3行目が、3R、4G、1B、2R、3G、4B、1R、2G、3B、4R、1G、2Bのように、4行目が、4R、1G、2B、3R、4G、1B、2R、3G、4B、1R、2G、3Bのように、それぞれ12種類の画素が周期的に水平方向に繰り返されることとなる。
【0055】
よって、図13(a)、(b)それぞれにおいて、同じ画面用の画素が斜め方向に配列されたこととなり、この斜め方向に並んだ同じ画面用の画素によって画素列71が形成されることとなる。この画素列71について、具体的に、図14を用いて説明する。尚、図14は、図13(b)に示した4つの画面を表示する画像表示装置に対する画素列71の関係を示す図であり、第1の画面用の画素による画素列71を示す。
【0056】
図14に示すように、第1の画面用を示す画素による画素列71は、1Rの画素の水平方向(X方向)及び垂直方向(Y方向)それぞれに1画素分進んだ斜め方向の画素に1Gが配置され、さらにその先の斜め方向の画素には1Bが配置されている。尚、第2〜第4の画面用を示す画素による画素列71についても、画素列71において、同様にR,G,Bそれぞれの画素が循環して配置されることとなる。又、この配置関係については、図13(a)の2眼式の立体画像用の場合でも同様であり、斜め方向に右R、右G、右Bの順に整列する右目用の画素列71と、斜め方向に左R、左G、左Bの順に整列する左目用の画素列71とによって成る。
【0057】
このような画素列71を用いる場合、画像分離方向はこの画素列71の長手方向(A方向)と略垂直な方向(B方向)となる。そのため、画像分離手段であるパララックスバリア4における遮光薄膜やレンチキュラレンズ9の蒲鉾形状部分の長手方向は、画素列71の長手方向と略平行な方向となる。例えば、パララックスバリア4を例にとると、図15のパララックスバリア4の平面図に示すように、斜め方向(A方向)に開口部ができるように、遮光薄膜41aの長手方向も斜め方向(A方向)と平行となるように形成される。
【0058】
又、拡散手段となる筋については、その拡散方向が画像分離方向と交差するように設定されるため、その長手方向が遮光薄膜41aや画素列71の長手方向と交差するような方向となるように構成される。即ち、図16に示すように、筋10aの長手方向が、遮光薄膜41aや画素列71の長手方向(A方向)に対して略垂直な方向(B方向)となる斜め方向とされる。そして、この筋10aが、遮光薄膜41aや画素列71の長手方向(A方向)に対して略平行な方向に並べて配置される。これにより、筋10aによる拡散方向が、遮光薄膜41aや画素列71の長手方向(A方向)に対して略平行な方向、即ち、パララックスバリア4による画像分離方向と略垂直な方向となる。
【0059】
このような斜め方向に配列された画素列71を備えた画像表示装置において、筋10aとパララックスバリア4と液晶パネル2との関係を第1の実施形態のようにした場合、図17に示すような構成となり、又、筋10aとパララックスバリア4と液晶パネル2との関係を第2の実施形態のようにした場合、図18に示すような構成となり、又、筋10aとパララックスバリア4と液晶パネル2との関係を第3の実施形態のようにした場合、図19または図20に示すような構成となる。尚、図17〜図20は、パララックスバリア方式の画像表示装置の構成を示す模式的な分解斜視図であるが、この場合において、パララックスバリア方式ではなく、図21のように、レンチキュラレンズ方式によって構成することができる。
【0060】
このように、画素列71を斜め方向に配列させることで、図2に示すように水平方向と垂直な方向に、同じ種類及び同じ色を表示する画素を一列に整列させた場合と比べて、同じ色の画像を表示する画素を近接させることができる。よって、複数の異なる画面を表示する画像表示装置や多眼式の立体画像表示装置においては、表示する画面の数が増えていくにつれて、図2に示すような画素列7を設置した場合、例えば1Rと1Gとの距離が1画素分ずつ離れることとなる。そのため、表示できる画面数を増やせば増やすほど同じ種類の画面を表示する画素の隙間が大きくなり、画質が悪化する。しかし、画素列71を斜め方向に配列することで、同じ種類の画面を表示する異なる色の画素を画素列71の長手方向に近接させることができるため、高画質化を図ることができる。
【0061】
又、第1〜第3の実施形態において、拡散手段である筋を画像分離方向と略垂直なものとしたが、略垂直に限られるものではなく、画像分離方向と筋の長手方向との成す角が45度〜90度の範囲内であれば、分離された画像の混合を軽減することができる。更に、各実施形態において、筋10,10aを一続きのものとして示したが、図22(a)の拡散手段の平面図に示すように、多数の筋10bが長手方向に対して途切れて、ランダムに配置されるものとしても構わない。
【0062】
更に、図22(b)の拡散手段の平面図に示すように、長さの異なる筋10cそれぞれの設置される方向もランダムであり、およそ同じ方向を向いている程度に設置されるものとしても構わない。但し、これらの筋10cそれぞれの長手方向と画像分離方向との成す角は45度〜90度の範囲内であることが望ましい。
【0063】
この図22(a)、(b)のように、拡散手段として形成される筋10b,10cの長さや設置方向をランダムとすると、拡散手段を設けたことによって新たに生じる拡散手段と液晶パネルのブラックマトリクスや遮光薄膜との間の干渉を防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は立体画像を表示したり、観察する位置によって異なる画像を表示したりする画像表示装置において利用可能である。又、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants)などの携帯型端末装置に対して、その小型ディスプレイに本発明の画像表示装置を利用することで、立体画像表示を可能とすることができる。更に、カーナビゲーションシステムにおいて、ディスプレイに本発明の画像表示装置を利用することで、運転席側にナビゲーションによる画像を表示し、助手席側にテレビ画像などを表示するように、異なる画像を表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】は、第1の実施形態におけるパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図2】は、液晶パネルにおける画素列の構成を示す平面図である。
【図3】は、図1の画像表示装置における筋の設置状態を示す平面図である。
【図4】は、図3のように設置された筋による拡散方向を示す図である。
【図5】は、図1の画像表示装置におけるパララックスバリアの構成を示す平面図である。
【図6】は、図5のような構成のパララックスバリアによる画像分離方向を示す図である。
【図7】は、第1の実施形態におけるレンチキュラレンズ方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図8】は、第2の実施形態におけるパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図9】は、第2の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図10】は、第2の実施形態におけるレンチキュラレンズ方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図11】は、第3の実施形態におけるパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図12】は、第3の実施形態におけるパララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図13】は、液晶パネルにおける画素列の別の構成を示す平面図である。
【図14】は、図13(b)のように配列された画素列の内、第1画面用の画素列の設置状態を示す図である。
【図15】は、図13のように配列された画素列を液晶パネルに備える場合の、パララックスバリアの構成を示す平面図である。
【図16】は、図13のように配列された画素列を液晶パネルに備える場合の、筋の設置状態を示す平面図である。
【図17】は、第1の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図18】は、第2の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図19】は、第3の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図20】は、第3の実施形態におけるパララックスバリア方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図21】は、第1の実施形態におけるレンチキュラレンズ方式の別例となる画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図22】は、画像表示装置における拡散手段を構成する筋の別の設置例を示す平面図である。
【図23】は、パララックスバリア方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図24】は、パララックスバリア方式を利用した立体画像を表示する画像表示装置の模式図である。
【図25】は、レンチキュラレンズ方式の画像表示装置の模式的な分解斜視図である。
【図26】は、レンチキュラレンズ方式を利用した立体画像を表示する画像表示装置の模式図である。
【符号の説明】
【0066】
1 画像表示装置
2 液晶パネル
3 バックライト
4 パララックスバリア
4a 遮光薄膜
4b ガラス基板
5a、5b 偏光板
6a、6b ガラス基板
7 画素列
7L 左目用画素列
7R 右目用画素列
L1〜L4 光
8R 観察者の右目
8L 観察者の左目
9 レンチキュラレンズ
10 筋
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素が長手方向に整列した画素列を複数本備え隣接する前記画素列による画像を異なる画面の画像として表示する画像表示部と、該画像表示部によって表示された複数の前記異なる画面の画像を前記画素列が配列される方向と略平行な所定の方向に分離する画像分離部と、を備えた画像表示装置において、
前記画像分離部で前記画像が分離される前記所定の方向に対して交差する角度で画像を拡散させる拡散部を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記拡散部で拡散させる方向と前記画像分離部で前記画像が分離される前記所定の方向との角度が、45度から90度の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記画素列が、縦ストライプであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記画素列が、斜め方向に配列されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記拡散部が、その長手方向が前記画素列の長手方向に対して交差する角度を有している複数の筋から成ることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記拡散部が、前記画像表示部と前記画像分離部との間に設けられることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記画像分離部が前記画像表示部の表面に設置され、
前記拡散部が、前記画像分離部の表面に設置されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記画像表示部が前記画像分離部の表面に設置され、
前記拡散部が、前記画像表示部の表面に設置されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項1】
画素が長手方向に整列した画素列を複数本備え隣接する前記画素列による画像を異なる画面の画像として表示する画像表示部と、該画像表示部によって表示された複数の前記異なる画面の画像を前記画素列が配列される方向と略平行な所定の方向に分離する画像分離部と、を備えた画像表示装置において、
前記画像分離部で前記画像が分離される前記所定の方向に対して交差する角度で画像を拡散させる拡散部を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記拡散部で拡散させる方向と前記画像分離部で前記画像が分離される前記所定の方向との角度が、45度から90度の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記画素列が、縦ストライプであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記画素列が、斜め方向に配列されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記拡散部が、その長手方向が前記画素列の長手方向に対して交差する角度を有している複数の筋から成ることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記拡散部が、前記画像表示部と前記画像分離部との間に設けられることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記画像分離部が前記画像表示部の表面に設置され、
前記拡散部が、前記画像分離部の表面に設置されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記画像表示部が前記画像分離部の表面に設置され、
前記拡散部が、前記画像表示部の表面に設置されることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2008−102430(P2008−102430A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−286475(P2006−286475)
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月20日(2006.10.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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