画像表示装置
【課題】液晶表示パネルの観察者側に液晶レンズを備えた画像表示装置において画質の劣化の発生を抑えることを目的とする。
【解決手段】複数の画素を備えた液晶表示パネルPNLと、液晶表示パネルPNLの観察者側に配置される液晶レンズLZと、を有する画像表示装置DPであって、液晶レンズLZは、第1の基板B1と、第1の基板B1に対向する第2の基板B2と、第1の基板B1と第2の基板B2の間に挟持される液晶層LCと、第1の基板B1および第2の基板B2の少なくとも一方の基板に形成されて、第1の方向に延在する複数の電極と、を有し、一方の基板の液晶層LCの側には配向膜が形成され、液晶表示パネルPNLは、液晶レンズLZが配置される側に、第1の方向に対して略垂直となる方向に透過軸を有する偏光板PL2を備え、配向膜の配向方向は、第1の方向に対して垂直となる方向とは異なる第2の方向である、ことを特徴とする画像表示装置。
【解決手段】複数の画素を備えた液晶表示パネルPNLと、液晶表示パネルPNLの観察者側に配置される液晶レンズLZと、を有する画像表示装置DPであって、液晶レンズLZは、第1の基板B1と、第1の基板B1に対向する第2の基板B2と、第1の基板B1と第2の基板B2の間に挟持される液晶層LCと、第1の基板B1および第2の基板B2の少なくとも一方の基板に形成されて、第1の方向に延在する複数の電極と、を有し、一方の基板の液晶層LCの側には配向膜が形成され、液晶表示パネルPNLは、液晶レンズLZが配置される側に、第1の方向に対して略垂直となる方向に透過軸を有する偏光板PL2を備え、配向膜の配向方向は、第1の方向に対して垂直となる方向とは異なる第2の方向である、ことを特徴とする画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶は、液体のような流動性を有し、電気的光学的特性に異方性を示し、かつ分子配向状態を種々制御できるという特徴を有している。このような性質を有する液晶を、一対の基板間に封入し、液晶層に印加する電圧を制御することで屈折率の分布特性を制御する液晶レンズが知られている。なお、特許文献1及び2には、液晶レンズを表示パネルの観察者側(前面、表示面側)に配置した画像表示装置が開示されており、例えば、特許文献1に開示されている画像表示装置は、観察者に立体視を提供する3次元ディスプレイ装置となっている。
【0003】
ここで、図7Aおよび図7Bは、液晶レンズが液晶表示パネルPNLの前面に配置された画像表示装置を説明するための図である。
【0004】
まず、図7Aでは、液晶層LCに電圧が印加されておらず、液晶分子の配向が初期配向状態(ここでは、第1の基板B1の主面と第2の基板B2の主面に平行な方向)で揃えられている。このため、図7Aでは、液晶レンズがレンズ効果を奏していない状態となっている。一方、図7Bでは、液晶層LCに電圧が印加されて、基板に形成された電極からの電界により液晶分子の配向状態が変化して液晶レンズがレンズ効果を奏する状態となっており、液晶表示パネルPNLの各画素からの出射光が進行方向を変化させることとなる。このため、図7Aの場合と図7Bの場合とでは、画像表示装置を観察する所定位置の観察者に対して異なる画像(例えば2次元画像と3次元画像)が提供されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−72445号公報
【特許文献2】特表2009−511942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
液晶レンズの背面に配置する表示パネルのひとつとしては、液晶表示パネルを用いることが考えられる。
【0007】
図8は、液晶レンズへの入射光および出射光と、液晶レンズ内の液晶分子LMとの関係を説明する図である。図8の左側は、液晶分子の分子長軸に対して平行な偏光方向を有する入射光の場合を示しており、図8の右側は、液晶分子の分子長軸方向DLMに対して所定の角度θ0傾斜した方向の偏光を有する入射光の場合を示している。図8に示す左右の状態を比較すると、左側の状態の方が、右側の状態よりも出射光量が大きい。
【0008】
このため、液晶レンズの背面に液晶表示パネルを配置する場合には、上偏光板の透過軸の方向を液晶レンズの初期配向方向に揃えるようにすることで、透過光量を増大させることができると考えられる。
【0009】
次に図9は、液晶表示パネルPNLと液晶レンズLZとを備えた画像表示装置の構成の一例を説明する図であり、図10Aは、図9における液晶レンズLZの電極構造を説明する図である。
【0010】
液晶表示パネルPNLは、図9で示されるように、下偏光板PL1と、液晶セルLSと、上偏光板PL2とを備えており、下偏光板PL1と上偏光板PL2の透過軸が互いに直交するようになっている。また、液晶レンズLZの電極構造は、図10Aで示されるように、液晶レンズLZの一方の基板に複数のライン状の電極E1が形成され、他方の基板には平板状の電極E2が形成される。
【0011】
ここで、液晶レンズLZの配向方向RBは、複数のライン状の電極E1に対して垂直な方向に設定されており、さらにこの配向方向RBは、上偏光板PL2の透過軸に対して平行となる方向に設定されて、透過光量を増大させるようにしている。
【0012】
しかしながら、図9および図10Aで示されるような液晶レンズLZの場合には、液晶レンズLZの液晶層に電界を印加すると、図10Aの破線枠XBの拡大図である図10Bで示されるようなギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1が生じる。ここでディスクリネーションDS1とは、ライン状の電極E1上で液晶分子が基板の主面の垂直方向に配列している領域のことである。このようなギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1の発生は、画像表示装置の画質の劣化に繋がり、3次元画像の表示においては、観察者のそれぞれの目において右目用の画像と左目用の画像が混在してクロストークが生ずる。特に、ギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1の屈曲部分でクロストークが顕著となり、このクロストークが(即ち画像の混在が)輝点として視認されてしまう。
【0013】
本発明は、液晶表示パネルの観察者側に液晶レンズを備えた画像表示装置において、上述したようなディスクリネーションの発生、特にギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションの発生を抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明にかかる画像表示装置は、上記目的に鑑みて、複数の画素を備えた液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルの一方の側に配置される液晶レンズと、を有する画像表示装置であって、前記液晶レンズは、第1の基板と、前記第1の基板に対向する第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板の間に挟持される液晶層と、前記第1の基板および前記第2の基板の少なくとも一方の基板に形成されて、第1の方向に延在する複数の電極と、を有し、前記一方の基板の前記液晶層の側には配向膜が形成され、前記液晶表示パネルは、前記液晶レンズが配置される側に、前記第1の方向に対して略垂直となる方向に透過軸を有する偏光板を備え、前記配向膜による前記液晶層の配向方向は、前記第1の方向に対して垂直となる方向とは異なる第2の方向となる、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る画像表示装置の一態様では、前記液晶表示パネルの前記複数の画素は、マルチドメイン型の画素構造を有する、ことを特徴としてもよい。更に、前記第1の方向と前記偏光板の前記透過軸の方向とがなす角は、90度±0.5度の範囲内である、ことを特徴としてもよい。
【0016】
また、本発明に係る画像表示装置の一態様では、前記第1の方向に垂直となる方向と前記第2の方向は、1°以上12°以下の角度をなす、ことを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、液晶表示パネルの観察者側に液晶レンズを備えた画像表示装置において、上述したようなディスクリネーションの発生が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置を概略的に示す図である。
【図2】第1の実施形態の液晶レンズの電極構造を概略的に示す図である。
【図3】図2におけるIII−III断面の様子を概略的に示す図である。
【図4】図2の破線枠IVの拡大図であり、液晶レンズに電界を印加した際に生じるディスクリネーションの様子を示す図である。
【図5】液晶レンズにおける、ライン状の電極の真上における液晶分子が電界によって回転される様子を示す図である。
【図6】配向膜によって規定される初期配向方向と、電界を印加する際に液晶分子が回転する方向を示す図である。
【図7A】液晶レンズを有する画像表示装置の表示原理を説明する図である。
【図7B】液晶レンズを有する画像表示装置の表示原理を説明する図である。
【図8】液晶レンズへの入射光および出射光と、液晶レンズ内の液晶分子との関係を説明する図である。
【図9】液晶表示パネルと液晶レンズとを備えた画像表示装置の一例を説明する図である。
【図10A】図9における液晶レンズLZの電極構造を説明する図である。
【図10B】図10Aの破線枠XBの拡大図であり、液晶レンズに電界を印加した際に生じるジグザグ状のディスクリネーションの様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置DPの模式図である。画像表示装置DPは、液晶表示パネルPNLと、液晶表示パネルPNLの観察者側に配置される液晶レンズLZと、液晶表示パネルPNLの背面に配置されるバックライトBLを含んで構成される。
【0021】
液晶レンズLZは、第1の基板B1と、第2の基板B2と、これらに挟持される液晶層LCとを有して構成される。本実施形態の液晶レンズLZは、液晶層LCに電界が印加されない状態では観察者に2次元の画像を提供し、液晶層LCに電界が印加される状態ではレンズアレイが形成されて観察者に3次元の画像を提供する。
【0022】
液晶表示パネルPNLは、液晶セルLSと、バックライトBL側に配置される下偏光板PL1と、液晶レンズLZ側に配置される上偏光板PL2とを含んで構成される。また、液晶表示パネルPNLは、マトリクス状に配置された複数の画素を有する表示領域を有している。
【0023】
本実施形態の画像表示装置は、2次元表示と3次元表示とを切替える機能を有している。このため液晶表示パネルPNLの表示領域における複数の画素は、具体的には、2以上の画素を含んで構成される複数の画素グループに分けられて、当該画素グループは、3次元表示の際に右目用の表示を出力する画素と、左目用の表示を出力する画素とを有している。また、液晶レンズLZは、電界が印加されることにより、液晶層LCの液晶分子の向きが制御され、複数のシリンドリカルレンズ状のレンズ部分を有するレンズアレイを形成するようになっており、各レンズ部分は、画素グループのそれぞれに対応している。各レンズ部分は、所定位置の観察者の右目に右目用の画像を出力し、当該観察者の左目に左目用の画像を出力するようになっており、観察者からみて上下方向に延在するものとなっている。
【0024】
また、本実施形態の液晶表示パネルPNLは、横電界駆動方式(In Plane Switching)になっており、液晶表示パネルPNLにおける各画素は、視野角を広げるためにマルチドメイン型の画素構造を有している。具体的には、各画素には櫛歯状の画素電極と平板状の対向電極が形成されており、櫛歯状の画素電極は、液晶セルLSの配向膜のラビング方向(配向方向)を基準として、所定の角度α傾斜した方向に延在する部分と、−α傾斜した方向に延在する部分とを有している。これにより、液晶表示パネルPNLにおける各画素には、電界印加時の液晶分子の回転方向が異なる2つの領域が形成され、液晶表示パネルPNLは、マルチドメイン型のパネルとなる。
【0025】
図2は、液晶レンズLZの第1の基板B1上に形成された複数の電極E1の平面的構成を示す図である。また、図3および図4は、液晶レンズLZに電界を印加した際の様子を示すものとなっており、図3は、図2のIII−III断面を、図4は、図2におけるIVの領域を示す拡大図になっている。
【0026】
まず図2で示されるように、第1の基板B1上の複数の電極E1は、第1の方向に延在するように形成されてそれぞれが所定の間隔を置いて平行となっており、画像表示装置の観察者から見て上下方向にライン状となっている。また、第2の基板B2に形成される電極E2は平板状に形成されて、さらに図3で示されるように、第1の基板B1における複数の電極E1上、および第2の基板B2における電極E2上には、配向膜ORが形成される。2つの配向膜ORは、液晶層LCに電界が無印加となる際の液晶分子の配向方向(本明細書において、初期配向方向とも言う)を規定している。図3に示す2つの電極E1の間には、3次元表示の際に右目用の表示を出力する画素と、左目用の表示を出力する画素とが対になって配置されている。図3においては、3つのサブ画素から成る画素PXが一対、模式的に示されている。
【0027】
次に、本実施形態における液晶レンズLZの初期配向方向RBは、図2で示されるように、複数の電極E1が延在する第1の方向に垂直となる方向を基準として角度θ傾斜した第2の方向に設定されている。電極E1および電極E2間で電界が無印加となる際においては、液晶層LCにおける液晶分子は、共に第2の方向に配向処理された2つの配向膜ORによって、第1の基板B1の主面に平行に、且つ第2の方向に分子長軸が配向される。
【0028】
そして、液晶層LCに電界が印加されると、図3で示されるように、液晶分子の配向変化によって凸レンズ状のレンズ界面ULが形成され、形成される2つのレンズ界面ULの間、即ちライン状の電極E1と平面的に重畳する領域においては、図4で示されるようなディスクリネーションDS2が形成される。後述するように、ライン状の電極E1の延在方向に対して垂直となる方向から角度θずらされた第2の方向に、液晶レンズLZの配向膜ORによる初期配向方向が設定されていることにより、図10Bで示したようなギザギザのディスクリネーションDS1の発生が抑えられ、図4で示すような直線状のディスクリネーションDS2となる。また、角度θは、初期配向方向RBと第1の方向に対して垂直となる方向(即ち、ライン状の電極E1の略短辺方向)とが為す挟角であり、15度以下の角度、具体的には、1度以上12度以下の角度に設定するのが望ましく、3度以上10度以下にするのが更に好適である。初期配向方向RBは、第1の方向に対して垂直となる方向を基準として、観察者側から見て時計回りの側にずらされてもよいし、反時計回りの側にずらされてもよい。
【0029】
本実施形態の液晶表示パネルPNLは、マルチドメイン型の表示パネルであって、櫛歯状電極(櫛歯状電極が画素電極の場合、対向電極の場合、両方の電極共の場合が有り得る)に、延在方向が異なる2つの部分が形成される。一般的に、マルチドメイン型の液晶表示パネルの場合には、配向膜のラビング方向(配向方向)が当該2つの部分に対しての対称軸となる方向に設定されるため、パネルを設計する便宜上、観察者から見て水平方向あるいは上下方向にラビング方向および上偏光板PL2の透過軸が設定される。本実施形態では、液晶セルLSのラビング方向が観察者から見て水平方向に設定され、さらに、上偏光板PL2の透過軸が第1の方向(ライン状の電極E1が延在する上下方向)に対して略垂直となる方向に設定される。また、ここでいう略垂直とは、完全に垂直である場合に加えて製造上の誤差の範囲を含むものとし、具体的には、90度±0.5度以内の範囲をいうものとする。
【0030】
以上説明したように、本実施形態の画像表示装置ではマルチドメイン型の液晶表示パネルが採用されて、上偏光板PL2の透過軸が水平方向となるが、液晶レンズLZの初期配向方向が上偏光板PL2の透過軸方向に対して角度θずらされている。このため、液晶レンズLZからの透過光量が若干低下するものの、液晶レンズLZの初期配向方向が、ライン状の電極E1の延在方向に対して垂直となる方向から敢えてずらすように設定されていることにより、図10Bのようなギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1の発生が抑えられ、これにより、3次元表示時の画質の劣化が防止される。
【0031】
以下では、図5、図6を用いて、シリンドリカルレンズ状の各レンズ部分の間において発生するディスクリネーションについてさらに詳しく説明をする。
【0032】
図5は、ライン状の電極E1の真上における液晶分子が、電界によって回転される様子を示す図であり、電界の印加によって形成される2つのレンズ部分の間の液晶分子の回転の様子を示すものである。同図で示されるように、電極E1の上側では、電界Fが第1の基板B1に対して垂直に印加され、電極E1の上側の液晶分子は、電界Fによって面内方向に揃えられていた分子長軸が回転して立ち上がり、分子長軸の方向が第1の基板B1に対して垂直となる。
【0033】
図6は、配向膜ORによって規定される初期配向方向RBと、液晶分子の回転方向を示す図である。図6の左側は、ライン状の電極E1に対して垂直となる方向に初期配向方向RBが存在する場合であり、図6の右側は、ライン状の電極E1の延在方向に垂直となる方向に対して角度θ回転した方向に初期配向方向RBが存在する場合を示している。
【0034】
電極E1の上側の液晶分子が電界Fによって第1の基板B1の主面に垂直な方向に立ち上がる際、図6に示すように、平面的に見て液晶分子の長軸がある程度回転して立ち上がる。図6の左側の場合には、液晶分子の回転方向が、時計回り、反時計回りのいずれの方向にも規制されず、液晶分子の立ち上がり方向にバラツキが生じることになる。図10Bにおけるギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1は、立ち上がり方向のバラツキに起因するものと考えられる。立ち上がり方向のバラツキが原因で、電極E1の一方の側と他方の側とで、液晶レンズを形成するべく液晶分子を挙動させる力にずれが生ずる。この力のずれにより、電極E1上の液晶分子が立ち上がっている領域が、直線状に形成(即ち電極E1の延在方向に沿って形成)されず、ジグザグ状に形成されることとなる。
【0035】
一方、図6の右側の場合には、液晶分子の回転方向が反時計回りの方向に規制されているため、ディスクリネーションをジグザグ状に発生させる原因である立ち上がり方向のバラツキが抑えられて、図4で示すように、電極E1に沿ってライン状にディスクリネーションDS2が形成される。ディスクリネーションDS2が直線状に形成されることで、2つの電極E1間に形成されるシリンドリカルレンズ状のレンズ部分の局所的なゆがみの発生が抑えられ、画質の劣化が防止される。また、ギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションが原因となるクロストークを防止し、画質を向上させることができる。
【0036】
なお、本実施形態の液晶表示パネルPNLおよび液晶レンズLZでは、配向膜が光配向膜であっても良いし、ラビングによって形成される配向膜であっても良い。また、本実施形態では液晶表示パネルPNLをIPS型としているが、他のVA型やTN型の液晶表示パネルとしていてもよい。
【0037】
なお、本実施形態では、液晶レンズLZの第1の基板B1に、ライン状の電極E1を形成しているが、例えば、第2の基板B2にライン状の複数の電極を形成しても良く、液晶レンズLZにシリンドリカルレンズ状のレンズアレイが形成される電極形状であればよい。
【0038】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、各実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成、又は同一の目的を達成することができる構成でおきかえることが出来る。
【符号の説明】
【0039】
DP 画像表示装置、LZ 液晶レンズ、LC 液晶層、B1 第1の基板、B2 第2の基板、PNL 液晶表示パネル、PL1 下偏光板、PL2 上偏光板、LS 液晶セル、OR 配向膜、DS1,DS2 ディスクリネーション、LM 液晶分子、RB 初期配向方向、UL レンズ界面。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶は、液体のような流動性を有し、電気的光学的特性に異方性を示し、かつ分子配向状態を種々制御できるという特徴を有している。このような性質を有する液晶を、一対の基板間に封入し、液晶層に印加する電圧を制御することで屈折率の分布特性を制御する液晶レンズが知られている。なお、特許文献1及び2には、液晶レンズを表示パネルの観察者側(前面、表示面側)に配置した画像表示装置が開示されており、例えば、特許文献1に開示されている画像表示装置は、観察者に立体視を提供する3次元ディスプレイ装置となっている。
【0003】
ここで、図7Aおよび図7Bは、液晶レンズが液晶表示パネルPNLの前面に配置された画像表示装置を説明するための図である。
【0004】
まず、図7Aでは、液晶層LCに電圧が印加されておらず、液晶分子の配向が初期配向状態(ここでは、第1の基板B1の主面と第2の基板B2の主面に平行な方向)で揃えられている。このため、図7Aでは、液晶レンズがレンズ効果を奏していない状態となっている。一方、図7Bでは、液晶層LCに電圧が印加されて、基板に形成された電極からの電界により液晶分子の配向状態が変化して液晶レンズがレンズ効果を奏する状態となっており、液晶表示パネルPNLの各画素からの出射光が進行方向を変化させることとなる。このため、図7Aの場合と図7Bの場合とでは、画像表示装置を観察する所定位置の観察者に対して異なる画像(例えば2次元画像と3次元画像)が提供されることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−72445号公報
【特許文献2】特表2009−511942号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
液晶レンズの背面に配置する表示パネルのひとつとしては、液晶表示パネルを用いることが考えられる。
【0007】
図8は、液晶レンズへの入射光および出射光と、液晶レンズ内の液晶分子LMとの関係を説明する図である。図8の左側は、液晶分子の分子長軸に対して平行な偏光方向を有する入射光の場合を示しており、図8の右側は、液晶分子の分子長軸方向DLMに対して所定の角度θ0傾斜した方向の偏光を有する入射光の場合を示している。図8に示す左右の状態を比較すると、左側の状態の方が、右側の状態よりも出射光量が大きい。
【0008】
このため、液晶レンズの背面に液晶表示パネルを配置する場合には、上偏光板の透過軸の方向を液晶レンズの初期配向方向に揃えるようにすることで、透過光量を増大させることができると考えられる。
【0009】
次に図9は、液晶表示パネルPNLと液晶レンズLZとを備えた画像表示装置の構成の一例を説明する図であり、図10Aは、図9における液晶レンズLZの電極構造を説明する図である。
【0010】
液晶表示パネルPNLは、図9で示されるように、下偏光板PL1と、液晶セルLSと、上偏光板PL2とを備えており、下偏光板PL1と上偏光板PL2の透過軸が互いに直交するようになっている。また、液晶レンズLZの電極構造は、図10Aで示されるように、液晶レンズLZの一方の基板に複数のライン状の電極E1が形成され、他方の基板には平板状の電極E2が形成される。
【0011】
ここで、液晶レンズLZの配向方向RBは、複数のライン状の電極E1に対して垂直な方向に設定されており、さらにこの配向方向RBは、上偏光板PL2の透過軸に対して平行となる方向に設定されて、透過光量を増大させるようにしている。
【0012】
しかしながら、図9および図10Aで示されるような液晶レンズLZの場合には、液晶レンズLZの液晶層に電界を印加すると、図10Aの破線枠XBの拡大図である図10Bで示されるようなギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1が生じる。ここでディスクリネーションDS1とは、ライン状の電極E1上で液晶分子が基板の主面の垂直方向に配列している領域のことである。このようなギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1の発生は、画像表示装置の画質の劣化に繋がり、3次元画像の表示においては、観察者のそれぞれの目において右目用の画像と左目用の画像が混在してクロストークが生ずる。特に、ギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1の屈曲部分でクロストークが顕著となり、このクロストークが(即ち画像の混在が)輝点として視認されてしまう。
【0013】
本発明は、液晶表示パネルの観察者側に液晶レンズを備えた画像表示装置において、上述したようなディスクリネーションの発生、特にギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションの発生を抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明にかかる画像表示装置は、上記目的に鑑みて、複数の画素を備えた液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルの一方の側に配置される液晶レンズと、を有する画像表示装置であって、前記液晶レンズは、第1の基板と、前記第1の基板に対向する第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板の間に挟持される液晶層と、前記第1の基板および前記第2の基板の少なくとも一方の基板に形成されて、第1の方向に延在する複数の電極と、を有し、前記一方の基板の前記液晶層の側には配向膜が形成され、前記液晶表示パネルは、前記液晶レンズが配置される側に、前記第1の方向に対して略垂直となる方向に透過軸を有する偏光板を備え、前記配向膜による前記液晶層の配向方向は、前記第1の方向に対して垂直となる方向とは異なる第2の方向となる、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る画像表示装置の一態様では、前記液晶表示パネルの前記複数の画素は、マルチドメイン型の画素構造を有する、ことを特徴としてもよい。更に、前記第1の方向と前記偏光板の前記透過軸の方向とがなす角は、90度±0.5度の範囲内である、ことを特徴としてもよい。
【0016】
また、本発明に係る画像表示装置の一態様では、前記第1の方向に垂直となる方向と前記第2の方向は、1°以上12°以下の角度をなす、ことを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、液晶表示パネルの観察者側に液晶レンズを備えた画像表示装置において、上述したようなディスクリネーションの発生が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置を概略的に示す図である。
【図2】第1の実施形態の液晶レンズの電極構造を概略的に示す図である。
【図3】図2におけるIII−III断面の様子を概略的に示す図である。
【図4】図2の破線枠IVの拡大図であり、液晶レンズに電界を印加した際に生じるディスクリネーションの様子を示す図である。
【図5】液晶レンズにおける、ライン状の電極の真上における液晶分子が電界によって回転される様子を示す図である。
【図6】配向膜によって規定される初期配向方向と、電界を印加する際に液晶分子が回転する方向を示す図である。
【図7A】液晶レンズを有する画像表示装置の表示原理を説明する図である。
【図7B】液晶レンズを有する画像表示装置の表示原理を説明する図である。
【図8】液晶レンズへの入射光および出射光と、液晶レンズ内の液晶分子との関係を説明する図である。
【図9】液晶表示パネルと液晶レンズとを備えた画像表示装置の一例を説明する図である。
【図10A】図9における液晶レンズLZの電極構造を説明する図である。
【図10B】図10Aの破線枠XBの拡大図であり、液晶レンズに電界を印加した際に生じるジグザグ状のディスクリネーションの様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置DPの模式図である。画像表示装置DPは、液晶表示パネルPNLと、液晶表示パネルPNLの観察者側に配置される液晶レンズLZと、液晶表示パネルPNLの背面に配置されるバックライトBLを含んで構成される。
【0021】
液晶レンズLZは、第1の基板B1と、第2の基板B2と、これらに挟持される液晶層LCとを有して構成される。本実施形態の液晶レンズLZは、液晶層LCに電界が印加されない状態では観察者に2次元の画像を提供し、液晶層LCに電界が印加される状態ではレンズアレイが形成されて観察者に3次元の画像を提供する。
【0022】
液晶表示パネルPNLは、液晶セルLSと、バックライトBL側に配置される下偏光板PL1と、液晶レンズLZ側に配置される上偏光板PL2とを含んで構成される。また、液晶表示パネルPNLは、マトリクス状に配置された複数の画素を有する表示領域を有している。
【0023】
本実施形態の画像表示装置は、2次元表示と3次元表示とを切替える機能を有している。このため液晶表示パネルPNLの表示領域における複数の画素は、具体的には、2以上の画素を含んで構成される複数の画素グループに分けられて、当該画素グループは、3次元表示の際に右目用の表示を出力する画素と、左目用の表示を出力する画素とを有している。また、液晶レンズLZは、電界が印加されることにより、液晶層LCの液晶分子の向きが制御され、複数のシリンドリカルレンズ状のレンズ部分を有するレンズアレイを形成するようになっており、各レンズ部分は、画素グループのそれぞれに対応している。各レンズ部分は、所定位置の観察者の右目に右目用の画像を出力し、当該観察者の左目に左目用の画像を出力するようになっており、観察者からみて上下方向に延在するものとなっている。
【0024】
また、本実施形態の液晶表示パネルPNLは、横電界駆動方式(In Plane Switching)になっており、液晶表示パネルPNLにおける各画素は、視野角を広げるためにマルチドメイン型の画素構造を有している。具体的には、各画素には櫛歯状の画素電極と平板状の対向電極が形成されており、櫛歯状の画素電極は、液晶セルLSの配向膜のラビング方向(配向方向)を基準として、所定の角度α傾斜した方向に延在する部分と、−α傾斜した方向に延在する部分とを有している。これにより、液晶表示パネルPNLにおける各画素には、電界印加時の液晶分子の回転方向が異なる2つの領域が形成され、液晶表示パネルPNLは、マルチドメイン型のパネルとなる。
【0025】
図2は、液晶レンズLZの第1の基板B1上に形成された複数の電極E1の平面的構成を示す図である。また、図3および図4は、液晶レンズLZに電界を印加した際の様子を示すものとなっており、図3は、図2のIII−III断面を、図4は、図2におけるIVの領域を示す拡大図になっている。
【0026】
まず図2で示されるように、第1の基板B1上の複数の電極E1は、第1の方向に延在するように形成されてそれぞれが所定の間隔を置いて平行となっており、画像表示装置の観察者から見て上下方向にライン状となっている。また、第2の基板B2に形成される電極E2は平板状に形成されて、さらに図3で示されるように、第1の基板B1における複数の電極E1上、および第2の基板B2における電極E2上には、配向膜ORが形成される。2つの配向膜ORは、液晶層LCに電界が無印加となる際の液晶分子の配向方向(本明細書において、初期配向方向とも言う)を規定している。図3に示す2つの電極E1の間には、3次元表示の際に右目用の表示を出力する画素と、左目用の表示を出力する画素とが対になって配置されている。図3においては、3つのサブ画素から成る画素PXが一対、模式的に示されている。
【0027】
次に、本実施形態における液晶レンズLZの初期配向方向RBは、図2で示されるように、複数の電極E1が延在する第1の方向に垂直となる方向を基準として角度θ傾斜した第2の方向に設定されている。電極E1および電極E2間で電界が無印加となる際においては、液晶層LCにおける液晶分子は、共に第2の方向に配向処理された2つの配向膜ORによって、第1の基板B1の主面に平行に、且つ第2の方向に分子長軸が配向される。
【0028】
そして、液晶層LCに電界が印加されると、図3で示されるように、液晶分子の配向変化によって凸レンズ状のレンズ界面ULが形成され、形成される2つのレンズ界面ULの間、即ちライン状の電極E1と平面的に重畳する領域においては、図4で示されるようなディスクリネーションDS2が形成される。後述するように、ライン状の電極E1の延在方向に対して垂直となる方向から角度θずらされた第2の方向に、液晶レンズLZの配向膜ORによる初期配向方向が設定されていることにより、図10Bで示したようなギザギザのディスクリネーションDS1の発生が抑えられ、図4で示すような直線状のディスクリネーションDS2となる。また、角度θは、初期配向方向RBと第1の方向に対して垂直となる方向(即ち、ライン状の電極E1の略短辺方向)とが為す挟角であり、15度以下の角度、具体的には、1度以上12度以下の角度に設定するのが望ましく、3度以上10度以下にするのが更に好適である。初期配向方向RBは、第1の方向に対して垂直となる方向を基準として、観察者側から見て時計回りの側にずらされてもよいし、反時計回りの側にずらされてもよい。
【0029】
本実施形態の液晶表示パネルPNLは、マルチドメイン型の表示パネルであって、櫛歯状電極(櫛歯状電極が画素電極の場合、対向電極の場合、両方の電極共の場合が有り得る)に、延在方向が異なる2つの部分が形成される。一般的に、マルチドメイン型の液晶表示パネルの場合には、配向膜のラビング方向(配向方向)が当該2つの部分に対しての対称軸となる方向に設定されるため、パネルを設計する便宜上、観察者から見て水平方向あるいは上下方向にラビング方向および上偏光板PL2の透過軸が設定される。本実施形態では、液晶セルLSのラビング方向が観察者から見て水平方向に設定され、さらに、上偏光板PL2の透過軸が第1の方向(ライン状の電極E1が延在する上下方向)に対して略垂直となる方向に設定される。また、ここでいう略垂直とは、完全に垂直である場合に加えて製造上の誤差の範囲を含むものとし、具体的には、90度±0.5度以内の範囲をいうものとする。
【0030】
以上説明したように、本実施形態の画像表示装置ではマルチドメイン型の液晶表示パネルが採用されて、上偏光板PL2の透過軸が水平方向となるが、液晶レンズLZの初期配向方向が上偏光板PL2の透過軸方向に対して角度θずらされている。このため、液晶レンズLZからの透過光量が若干低下するものの、液晶レンズLZの初期配向方向が、ライン状の電極E1の延在方向に対して垂直となる方向から敢えてずらすように設定されていることにより、図10Bのようなギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1の発生が抑えられ、これにより、3次元表示時の画質の劣化が防止される。
【0031】
以下では、図5、図6を用いて、シリンドリカルレンズ状の各レンズ部分の間において発生するディスクリネーションについてさらに詳しく説明をする。
【0032】
図5は、ライン状の電極E1の真上における液晶分子が、電界によって回転される様子を示す図であり、電界の印加によって形成される2つのレンズ部分の間の液晶分子の回転の様子を示すものである。同図で示されるように、電極E1の上側では、電界Fが第1の基板B1に対して垂直に印加され、電極E1の上側の液晶分子は、電界Fによって面内方向に揃えられていた分子長軸が回転して立ち上がり、分子長軸の方向が第1の基板B1に対して垂直となる。
【0033】
図6は、配向膜ORによって規定される初期配向方向RBと、液晶分子の回転方向を示す図である。図6の左側は、ライン状の電極E1に対して垂直となる方向に初期配向方向RBが存在する場合であり、図6の右側は、ライン状の電極E1の延在方向に垂直となる方向に対して角度θ回転した方向に初期配向方向RBが存在する場合を示している。
【0034】
電極E1の上側の液晶分子が電界Fによって第1の基板B1の主面に垂直な方向に立ち上がる際、図6に示すように、平面的に見て液晶分子の長軸がある程度回転して立ち上がる。図6の左側の場合には、液晶分子の回転方向が、時計回り、反時計回りのいずれの方向にも規制されず、液晶分子の立ち上がり方向にバラツキが生じることになる。図10Bにおけるギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションDS1は、立ち上がり方向のバラツキに起因するものと考えられる。立ち上がり方向のバラツキが原因で、電極E1の一方の側と他方の側とで、液晶レンズを形成するべく液晶分子を挙動させる力にずれが生ずる。この力のずれにより、電極E1上の液晶分子が立ち上がっている領域が、直線状に形成(即ち電極E1の延在方向に沿って形成)されず、ジグザグ状に形成されることとなる。
【0035】
一方、図6の右側の場合には、液晶分子の回転方向が反時計回りの方向に規制されているため、ディスクリネーションをジグザグ状に発生させる原因である立ち上がり方向のバラツキが抑えられて、図4で示すように、電極E1に沿ってライン状にディスクリネーションDS2が形成される。ディスクリネーションDS2が直線状に形成されることで、2つの電極E1間に形成されるシリンドリカルレンズ状のレンズ部分の局所的なゆがみの発生が抑えられ、画質の劣化が防止される。また、ギザギザの(ジグザグ状の)ディスクリネーションが原因となるクロストークを防止し、画質を向上させることができる。
【0036】
なお、本実施形態の液晶表示パネルPNLおよび液晶レンズLZでは、配向膜が光配向膜であっても良いし、ラビングによって形成される配向膜であっても良い。また、本実施形態では液晶表示パネルPNLをIPS型としているが、他のVA型やTN型の液晶表示パネルとしていてもよい。
【0037】
なお、本実施形態では、液晶レンズLZの第1の基板B1に、ライン状の電極E1を形成しているが、例えば、第2の基板B2にライン状の複数の電極を形成しても良く、液晶レンズLZにシリンドリカルレンズ状のレンズアレイが形成される電極形状であればよい。
【0038】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、各実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成、又は同一の目的を達成することができる構成でおきかえることが出来る。
【符号の説明】
【0039】
DP 画像表示装置、LZ 液晶レンズ、LC 液晶層、B1 第1の基板、B2 第2の基板、PNL 液晶表示パネル、PL1 下偏光板、PL2 上偏光板、LS 液晶セル、OR 配向膜、DS1,DS2 ディスクリネーション、LM 液晶分子、RB 初期配向方向、UL レンズ界面。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素を備えた液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルの一方の側に配置される液晶レンズと、を有する画像表示装置であって、
前記液晶レンズは、
第1の基板と、前記第1の基板に対向する第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板の間に挟持される液晶層と、
前記第1の基板および前記第2の基板の少なくとも一方の基板に形成されて、第1の方向に延在する複数の電極と、を有し、
前記一方の基板の前記液晶層の側には配向膜が形成され、
前記液晶表示パネルは、前記液晶レンズが配置される側に、前記第1の方向に対して略垂直となる方向に透過軸を有する偏光板を備え、
前記配向膜の配向方向は、前記第1の方向に対して垂直となる方向とは異なる第2の方向であることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像表示装置であって、
前記液晶表示パネルの前記複数の画素は、マルチドメイン型の画素構造を有する、
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載された画像表示装置であって、
前記第1の方向に垂直となる方向と前記第2の方向は、1°以上12°以下の角度をなす、
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1項に記載された画像表示装置であって、
前記第1の方向と前記偏光板の前記透過軸の方向とがなす角は、90度±0.5度の範囲内であることを特徴とする画像表示装置。
【請求項1】
複数の画素を備えた液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルの一方の側に配置される液晶レンズと、を有する画像表示装置であって、
前記液晶レンズは、
第1の基板と、前記第1の基板に対向する第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板の間に挟持される液晶層と、
前記第1の基板および前記第2の基板の少なくとも一方の基板に形成されて、第1の方向に延在する複数の電極と、を有し、
前記一方の基板の前記液晶層の側には配向膜が形成され、
前記液晶表示パネルは、前記液晶レンズが配置される側に、前記第1の方向に対して略垂直となる方向に透過軸を有する偏光板を備え、
前記配向膜の配向方向は、前記第1の方向に対して垂直となる方向とは異なる第2の方向であることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像表示装置であって、
前記液晶表示パネルの前記複数の画素は、マルチドメイン型の画素構造を有する、
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載された画像表示装置であって、
前記第1の方向に垂直となる方向と前記第2の方向は、1°以上12°以下の角度をなす、
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1項に記載された画像表示装置であって、
前記第1の方向と前記偏光板の前記透過軸の方向とがなす角は、90度±0.5度の範囲内であることを特徴とする画像表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【公開番号】特開2013−76918(P2013−76918A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217679(P2011−217679)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(502356528)株式会社ジャパンディスプレイイースト (2,552)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(502356528)株式会社ジャパンディスプレイイースト (2,552)
【Fターム(参考)】
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