説明

画像評価装置、撮像装置およびプログラム

【課題】 簡易な操作で画像の評価にユーザの嗜好を反映させる。
【解決手段】 画像評価装置の画像評価部は、各々の候補画像から特徴量を抽出するとともに、特徴量を変数とする評価式を用いて複数の候補画像のうちから代表画像を選出する。表示処理部は、代表画像および複数の候補画像を表示装置に表示させる。入力部は、候補画像のうちから最適画像の指定を受け付ける。学習処理部は、代表画像の選出後に最適画像の指定があったときに、最適画像が代表画像として選出されるように評価式を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像評価装置、撮像装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、評価対象となる画像の特徴の解析結果を用いて、撮影のやり直しや良好な画像の抽出を行う装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−48108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような画像の抽出処理では、必ずしもユーザの嗜好に合致した画像が抽出されるとは限らない。そのため、より簡易な操作で画像の評価にユーザの嗜好を反映させる手段が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様である画像評価装置は、撮像された複数の候補画像を取得する取得部と、画像評価部と、表示処理部と、入力部と、学習処理部とを備える。画像評価部は、各々の候補画像から特徴量を抽出するとともに、特徴量を変数とする評価式を用いて複数の候補画像のうちから代表画像を選出する。表示処理部は、代表画像および複数の候補画像を表示装置に表示させる。入力部は、候補画像のうちから最適画像の指定を受け付ける。学習処理部は、代表画像の選出後に最適画像の指定があったときに、最適画像が代表画像として選出されるように評価式を調整する。
【0006】
上記の一態様において、画像評価部は、第1評価式を用いて複数の初期候補画像のうちから複数の中間候補画像を選出してもよい。また、画像評価部は、第1評価式と異なる第2評価式を用いて複数の中間候補画像のうちから代表画像を選出してもよい。表示処理部は、複数の中間候補画像および複数の初期候補画像を表示装置に表示させてもよい。そして、学習処理部は、初期候補画像が最適画像として指定されたときに、第1評価式および第2評価式を調整してもよい。
【0007】
上記の一態様において、評価式は、複数種類の特徴量を重み付け加算する式であってもよい。また、学習処理部は、評価式での重みを変化させてもよい。このとき、学習処理部は、画像評価部によって選出された代表画像の特徴量に対する最適画像の特徴量の比が最も大きくなる特徴量を指定し、指定された特徴量の重みを変化させてもよい。
【0008】
上記の一態様において、画像評価部は、調整された評価式で複数の候補画像から代表画像を再び選出してもよい。そして、表示処理部は、再選出された代表画像を表示装置に表示させてもよい。
【0009】
上記の一態様において、画像評価部は、候補画像の人物の有無または複数の候補画像における動きの有無に応じて、異なる評価式を用いて代表画像を選出してもよい。
【0010】
本発明の他の態様である画像評価装置は、撮像された複数の候補画像を取得する取得部と、画像評価部と、表示処理部と、入力部と、学習処理部とを備える。画像評価部は、各々の候補画像から特徴量を抽出するとともに、特徴量に基づく評価値を用いて複数の候補画像のうちから代表画像を選出する。表示処理部は、代表画像および複数の候補画像を表示装置に表示させる。入力部は、候補画像のうちから最適画像の指定を受け付ける。学習処理部は、代表画像の選出後に最適画像の指定があったときに、最適画像が代表画像として選出されるように評価値を調整する。
【0011】
なお、上記の各態様の画像評価装置を含む撮像装置や、コンピュータを上記の各態様の画像評価装置として動作させるプログラムや、当該プログラムを記憶した記憶媒体や、上記の画像評価装置の動作を方法のカテゴリで表現したものは、いずれも本発明の具体的態様として有効である。
【発明の効果】
【0012】
簡易な操作で画像の評価にユーザの嗜好を反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態の電子カメラの構成例を示す図
【図2】第1実施形態での電子カメラの動作例を示す流れ図
【図3】撮影シーンと、第1評価式および第2評価式の特徴量との対応関係の一例を示す表
【図4】一覧表示画面の一例を示す図
【図5】一覧表示画面の他の例を示す図
【図6】初期候補画像の第1評価式による演算結果の例を示す表
【図7】第2実施形態の画像処理装置の構成例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1実施形態の説明>
図1は、画像評価装置および撮像装置の一例である第1実施形態の電子カメラの構成例を示す図である。第1実施形態の電子カメラは、連写撮影等で時系列に撮像した複数の候補画像のうちからベストショットの画像(代表画像)を自動的に選出する機能(ベストショット選出機能)を有している。上記のベストショット選出機能では、選出された代表画像がユーザの嗜好と異なるときに、ユーザが候補画像のうちから最適画像を指定することで、ユーザの嗜好を電子カメラに学習させることができる。
【0015】
電子カメラ11は、撮影レンズ12と、撮像部13と、カメラマイコン14と、第1メモリ15と、第2メモリ16と、記録I/F17と、表示部18と、操作部19とを備えている。撮像部13、第1メモリ15、第2メモリ16、記録I/F17、表示部18、操作部19は、それぞれカメラマイコン14と接続されている。
【0016】
撮像部13は、撮影レンズ12によって結像された被写体の像を撮像(撮影)するモジュールである。例えば、撮像部13は、光電変換を行う撮像素子と、アナログ信号処理を行うアナログフロントエンド回路と、A/D変換およびデジタル信号処理を行うデジタルフロントエンド回路とを含んでいる。なお、撮像部13で撮影された画像のデータは、カメラマイコン14に入力される。これにより、第1実施形態のカメラマイコン14は、候補画像を取得することができる。
【0017】
また、電子カメラ11の撮影モードにおいて、撮像部13は、ユーザの撮影指示に応じて、不揮発性の記録媒体への記録を伴う記録用の静止画像を撮影する。また、撮像部13は、静止画像の撮影待機時にも所定間隔ごとに観測用の画像(スルー画像)を撮影する。
【0018】
カメラマイコン14は、電子カメラ11の動作を統括的に制御するプロセッサである。例えば、カメラマイコン14は、撮影モードにおいて、スルー画像を用いたAF制御およびAE演算などを行う。また、カメラマイコン14は、ユーザの撮影指示に応じて、撮像部13に記録用の静止画像を撮影させる。さらに、カメラマイコン14は、プログラムの実行により、画像処理部21、画像評価部22、表示処理部23、学習処理部24として機能する。
【0019】
画像処理部21は、撮像部13から入力された画像のデータに対して、色補間、ホワイトバランス補正、階調変換、色変換、輪郭強調などの処理を施す。
【0020】
画像評価部22は、上記のベストショット選出機能がオンのときに、画像解析によって各候補画像の特徴量を抽出する。そして、画像評価部22は、特徴量を変数とする評価式を用いて、複数の候補画像のうちから代表画像を選出する。
【0021】
ここで、第1実施形態の画像評価部22は、ベストショット選出機能で代表画像を選出するときに、第1評価式を用いてp枚の初期候補画像のうちからq枚の中間候補画像(p、qは0以外の自然数であり、p>q)を選出し、候補画像の絞り込みを行う。そして、画像評価部22は、第1評価式と異なる第2評価式を用いてq枚の中間候補画像のうちから代表画像を選出する。これにより、第2評価式による演算対象は、第1評価式のときよりも少なくなるので、演算処理の負荷を軽減させることができる。
【0022】
また、第1実施形態の画像評価部22は、初期候補画像を解析結果から撮影シーンを推定するとともに、ベストショット選出に用いる第1評価式および第2評価式の組み合わせを撮影シーンに応じて切り替える。これにより、撮影シーンに応じて適切な代表画像を選出することができる。
【0023】
表示処理部23は、表示部18に画像を表示させる制御を実行する。なお、表示処理部23は、表示対象の画像の解像度(画像サイズ)を変換する処理を必要に応じて実行する。
【0024】
学習処理部24は、上記のベストショット選出機能がオンのときに、ユーザの指定した最適画像が代表画像として選出されるように評価式のパラメータを調整する。
【0025】
第1メモリ15は、画像のデータを一時的に記憶するメモリであって、例えば揮発性の記憶媒体であるSDRAMで構成される。また、第2メモリ16は、カメラマイコン14の実行するプログラムや、ベストショット選出機能等で使用される各種データを記憶するメモリであって、例えばフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成される。
【0026】
記録I/F17は、不揮発性の記憶媒体25を接続するためのコネクタを有している。そして、記録I/F17は、コネクタに接続された記憶媒体25に対して画像のデータの書き込み/読み込みを実行する。上記の記憶媒体25は、例えば、ハードディスクや、半導体メモリを内蔵したメモリカードである。なお、図1では記憶媒体25の一例としてメモリカードを図示する。
【0027】
表示部18は、各種画像を表示する表示装置(液晶モニタや有機ELモニタなど)である。例えば、表示部18は、表示処理部23の制御により、スルー画像の動画表示(ビューファインダ表示)や、撮影指示に応じて撮影された静止画像の再生表示を行う。また、表示部18は、ベストショット選出機能がオンのときに、複数の候補画像と代表画像とを一覧表示する。
【0028】
操作部19は、ユーザの各種操作を受け付ける複数のスイッチを有している。例えば、操作部19は、撮影モードでの撮影指示をユーザから受け付ける。また、操作部19は、ベストショット選出機能がオンのときに、ユーザによる最適画像の指定を受け付ける入力部としても機能する。なお、操作部19は、十字キーやボタンで構成されていてもよく、あるいは表示部18に積層配置されたタッチパネルであってもよい。
【0029】
次に、図2の流れ図を参照しつつ、第1実施形態での電子カメラ11の動作例を説明する。図2の処理は、撮影モード下でユーザの撮影指示があったときに開始される。なお、以下の動作例では、ベストショット選出機能がオンであることを前提として説明を行う。
【0030】
(ステップ#101)
カメラマイコン14は、ユーザの撮影指示に応じて、記録用の静止画像の連写撮影を撮像部13に実行させる。連写撮影で時系列に撮像されたp枚の画像のデータは、信号処理部および画像処理部21での処理後にそれぞれ第1メモリ15に記録される。なお、第1実施形態では、#101の連写撮影で取得されたすべての静止画像(p枚)がそれぞれ初期候補画像として取得される。
【0031】
(ステップ#102)
画像評価部22は、初期候補画像(#101)を解析して撮影シーンを推定する。例えば、画像評価部22は、「[CaseA]人物撮影、[CaseB]動体撮影(視点・画角移動の場合を含む)、[CaseC]静止撮影」のいずれの撮影シーンであるかを推定するために、下記の(処理#A1)、(処理#A2)の処理を行う。
【0032】
(処理#A1):第1に、画像評価部22は、p枚の初期候補画像に対してそれぞれ顔検出処理を施すとともに、初期候補画像のうちで一定以上の大きさの顔領域を含む人物撮影画像の枚数をカウントする。そして、画像評価部22は、人物撮影画像の枚数と、シーン推定用の閾値th_pfとを比較する。
【0033】
人物撮影画像の数が閾値th_pf以上の場合(人物撮影画像が多い場合)、画像評価部22は、第2メモリ16に用意されたフラグ「Case_PF」の値を「1」にする。一方、人物撮影画像の数が閾値th_pf未満の場合、画像評価部22は、フラグ「Case_PF」の値を「0」にする(なお、初期候補画像の枚数が変化する場合、画像評価部22は、初期候補画像に対する人物撮影画像の比率によって「Case_PF」のフラグを判断してもよい)。
【0034】
(処理#A2):第2に、画像評価部22は、p枚の初期候補画像のうち、第1フレームと最終フレームとのフレーム差分を算出する。そして、画像評価部22は、上記のフレーム差分の大きさと、シーン推定用の閾値th_frとを比較する。
【0035】
フレーム差分が閾値th_fr以上の場合(第1フレームと最終フレームとが大きく異なる場合)、画像評価部22は、第2メモリ16に用意されたフラグ「Case_MV」の値を「1」にする。一方、フレーム差分が閾値th_fr未満の場合(第1フレームと最終フレームの差が少ない場合)、画像評価部22は、「Case_MV」の値を「0」にする。
【0036】
(ステップ#103)
画像評価部22は、推定した撮影シーンに応じてベストショット選出に用いる第1評価式および第2評価式の組み合わせを決定する。例えば、画像評価部22は、フラグ「Case_PF」および「Case_MV」を参照し、撮影シーンに相応する第1評価式および第2評価式の組み合わせを決定すればよい。
【0037】
「Case_PF」の値が「1」である場合、画像評価部22は、「[CaseA]人物撮影」に対応する第1評価式および第2評価式を使用する。
【0038】
また、「Case_PF」の値が「0」で、「Case_MV」の値が「1」である場合、画像評価部22は、「[CaseB]動体撮影(視点・画角移動の場合を含む)」に対応する第1評価式および第2評価式を使用する。
【0039】
また、「Case_PF」、「Case_MV」の値がともに「0」である場合、画像評価部22は、「[CaseC]静止撮影」に対応する第1評価式および第2評価式を使用する。
【0040】
ここで、上記の第1評価式および第2評価式は、いずれも画像から抽出される複数の特徴量を重み付け加算して評価値を求める式である。異なる撮影シーンに対応する評価式の間では、要素となる特徴量の種類や重みの値はそれぞれ相違する。また、同じ撮影シーンに対応する第1評価式および第2評価式の間でも、要素となる特徴量の種類や重みの値はそれぞれ相違する。第1実施形態の例において、評価式に含まれうる要素(特徴量)は以下の通りである。なお、各特徴量は、重み係数を除外した状態の最大値が1程度となるように正規化されるものとする。
【0041】
(特徴量H1:人物の近接度)
特徴量H1は、画像内で複数の顔領域が検出された場合において、顔領域間の距離の大きさを示す要素である。一例として、特徴量H1は、人物が単独で撮影されている場合に高い値となる。また、人物が複数撮影されている場合、特徴量H1は、顔領域間の距離が大きいほど高い値となる。また、顔領域間の距離が同じでも、顔領域の面積が大きくなると特徴量H1の値は小さくなる。
【0042】
(特徴量H2:顔の信頼度)
特徴量H2は、顔検出の信頼度を示す要素であって、顔検出の信頼度(顔らしさ、顔曲率の指数など)の高さに比例して高い値となる。なお、顔が複数ある場合には、最も大きい顔を対象として特徴量H2を求めればよい。
【0043】
(特徴量H3:目瞑り度)
特徴量H3は、画像内で最も大きな顔の目瞑り状態の度合いを示す要素であって、目瞑り状態に近いほど低い値となる。
【0044】
(特徴量H4:主要被写体のフレームアウト検出)
特徴量H4は、AFエリアに対応する主要被写体(または人物の顔)がフレームアウトに近い状態か否かを示す要素である。特徴量H4は、AFエリアの被写体が画像の外縁に位置する場合には「0」値となり、それ以外の場合には「1」値となる。
【0045】
(特徴量H50:主要被写体のブレ検出/特徴量H51:主要被写体の鮮鋭度)
特徴量H50および特徴量H51は、主要被写体(または人物の顔)の部分にハイパスフィルタ(HPF)をかけて求めた評価値(HPF_av)と、合焦状態を示すHPFの基準値(HPF_k)との比(HPF_av/HPF_k)を示す要素である。なお、特徴量H50は、評価値HPF_avが基準値HPF_kよりも大きい場合には「1」に固定される点で特徴量H51と相違する。
【0046】
(特徴量H6:全体輝度ヒストグラム:H6)
特徴量H6は、画像全体での白トビや黒潰れの頻度を示す要素である。特徴量H6は、白トビした画素が画像内に多いほど低い値となり、黒トビした画素が画像内に多いほど低い値となる。
【0047】
(特徴量H7:顔面積)
特徴量H7は、画像内で最も大きな顔の面積を示す要素であって、顔の面積が大きいほど高い値となる。
【0048】
(特徴量H8:笑顔度)
特徴量H8は、画像内で最も大きな顔の笑顔の度合いを示す要素であって、笑顔に近いほど高い値となる。
【0049】
(特徴量H9:主要被写体の大きさ)
特徴量H9は、画像内での主要被写体の大きさを示す要素であって、主要被写体が大きいほど高い値となる。
【0050】
(特徴量H10:構図の最適度)
特徴量H10は、画像内の構図の良さを示す要素である。一例として、画像内に設定された構図評価用の基準点(画像の中心や、画像を縦横1/3に9分割したときの中央ブロックの4隅)の1つと、主要被写体の中心座標との距離が小さいほど、特徴量H10は高い値となる。
【0051】
図3は、撮影シーンと、第1評価式および第2評価式の特徴量との対応関係の一例を示す。なお、図3では、或る撮影シーンにおいて、評価式の要素となる特徴量は「○」で示し、評価式の要素とならない特徴量は「×」で示す。また、図3の例では、一部の特徴量の対応関係を示すものとする。
【0052】
例えば、「[CaseA]人物撮影」の場合、第1評価式では特徴量H1〜H4、H50、H6が要素となり、第2評価式では特徴量H51、H6〜H8、H10が要素となる。
【0053】
また、「[CaseB]動体撮影(視点・画角移動の場合を含む)」の場合、第1評価式では特徴量H4、H50、H6を要素としてもよく、第2評価式では特徴量H51、H6、H9、H10を要素としてもよい。
【0054】
また、「[CaseC]静止撮影」の場合、特徴量H51、H6のみを評価式の要素としてもよい。すなわち、[CaseC]の場合、画像評価部22は第2評価式のみでベストショット選出を行ってもよい。
【0055】
以下、[CaseA]での第1評価式の例を式(1)で示し、[CaseB]での第1評価式の例を式(2)で示す。
【0056】
【数1】

本明細書において、「RMV」は画像の不要度を示す評価値を意味し、この値が低いほど画像の不要度が高くなるものとする。また、本明細書において、「(n)」はn枚目の候補画像を示す引数を意味する。また、本明細書において、「ar1〜ar6、br4〜br6」は、それぞれ第1評価式における特徴量の重み係数である。
【0057】
また、[CaseA]〜[CaseC]での第2評価式の例を式(3)〜(5)でそれぞれ示す。
【0058】
【数2】

本明細書において、「OPT」は画像の最適度を示す評価値を意味し、この値が高いほど代表画像に選出されやすくなる。また、本明細書において、「ao5〜ao10、bo5、bo6、bo9、bo10、co5、co6」は、それぞれ第2評価式における特徴量の重み係数である。
【0059】
なお、以下の例では、「[CaseA]人物撮影」に対応する第1評価式および第2評価式を使用することを前提として説明を行う。
【0060】
(ステップ#104)
画像評価部22は、撮影シーンに対応する第1評価式を用いて、すべての初期候補画像について評価値RMVを求める。そして、画像評価部22は、評価値RMVの高い順に、初期候補画像からq枚の中間候補画像を選出する。
【0061】
なお、撮影シーンが[CaseC]である場合、画像評価部22は#104の処理を省略して#105の処理に移行すればよい。
【0062】
(ステップ#105)
画像評価部22は、撮影シーンに対応する第2評価式を用いて、すべての中間候補画像(q枚)について評価値OPTを求める。そして、画像評価部22は、評価値OPTの最も高い画像を代表画像として選出する。
【0063】
(ステップ#106)
表示処理部23は、代表画像(#105)および中間候補画像(#104)の一覧と、画像選出の適否を確認するメッセージとを表示部18に表示させる。これにより、ユーザは、電子カメラ11による代表画像の選出プロセスを確認することができる。
【0064】
図4は、#106での一覧表示画面の一例を示している。図4の一覧表示画面では、4枚の中間候補画像が2×2の配列で表示されており、電子カメラ11の選出した代表画像(左下の画像)の外周が強調表示されている。また、図4の画面下側には、メッセージ(「一番良い画像を選んで下さい」)と、GUI形式のアイコン(「保存」、「変更」、「全画像表示」)とが表示されている。図4の「全画像表示」のアイコンを選択する入力があったときに、表示処理部23は、図4の一覧表示画面から図5の一覧表示画面に表示部18の表示を移行させる。
【0065】
図5の画面では、代表画像、中間候補画像、初期候補画像が一覧表示される。図5では、16枚の画像が4×4の配列で表示される状態を簡略化して示している。図5において、一点鎖線で囲まれた範囲内の画像は初期候補画像であり、二点鎖線で囲まれた範囲内の画像は中間候補画像である。また、図5の例でも、代表画像の外周が強調表示されている。
【0066】
(ステップ#107)
カメラマイコン14は、選出された代表画像を最適画像として保存する入力(保存入力)を、操作部19を介してユーザから受け付けたか否かを判定する。一例として、図4または図5の画面が表示されている状態で、代表画像を変更せずに「保存」のアイコンが選択されたときに、カメラマイコン14は上記の保存入力があったと判定する。
【0067】
上記要件を満たす場合(YES側)には#112に処理が移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には#108に処理が移行する。
【0068】
(ステップ#108)
カメラマイコン14は、中間候補画像または初期候補画像から最適画像を指示する入力(変更入力)を、操作部19を介してユーザから受け付けたか否かを判定する。一例として、図4または図5の画面が表示されている状態で、「変更」のアイコンの選択後にユーザによる最適画像の指示入力があったときに、カメラマイコン14は上記の変更入力があったと判定する。
【0069】
上記要件を満たす場合(YES側)には#109に処理が移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には#107に戻って上記の処理が繰り返される。
【0070】
(ステップ#109)
カメラマイコン14は、ユーザの指定した最適画像が中間候補画像であるか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)には#110に処理が移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には#111に処理が移行する。
【0071】
(ステップ#110)
学習処理部24は、中間候補画像から指定された最適画像が代表画像として選出されるように第2評価式の重み係数を調整する。
【0072】
一例として、撮影シーンが[CaseA]のときに、中間候補画像のうちで3枚目の画像が代表画像として選出され、2枚目の画像が最適画像に指定される場合の処理を説明する。
【0073】
上記のケースで代表画像の選出に使用される第2評価式は、上記の式(3)である。ここで、重み係数の調整後の評価値OPT’を下式(6)とおく。なお、「K5〜K8、K10」は重み調整用の変数である。
【0074】
【数3】

代表画像を「DFBT」とし、ユーザの指定した最適画像を「uBT」とする。このとき、重み調整前の最適画像の評価値OPT(uBT)は式(7)で表現され、重み調整前の代表画像の評価値OPT(DFBT)は式(8)で表現される。また、重み調整後の最適画像の評価値OPT’(uBT)は式(9)で表現され、重み調整後の代表画像の評価値OPT’(DFBT)は式(10)で表現される。
【0075】
【数4】

上記の式(9)は、式(7)の関係を用いて式(11)に変形できる。同様に、上記の式(10)は、式(8)の関係を用いて式(12)に変形できる。
【0076】
【数5】

最適画像が代表画像として選出される場合には、OPT’(uBT)>OPT’(DFBT)が成り立つ。この場合の関係は式(13)で表すことができる。
【0077】
【数6】

また、式(13)の左辺は、式(14)のように展開できる。
【0078】
【数7】

一方、学習処理部24は、代表画像DFBTの特徴量に対する最適画像uBTの各特徴量の比(DH(m))を式(15)でそれぞれ求める。ここで、「m」は特徴量の種類を示す引数である。例えば、[CaseA]の第2評価式には、H51、H6、H7、H8、H10が要素に含まれるため、この場合のmの値は「51、6、7、8、10」のいずれかとなる。
DH(m)=Hm(uBT)/Hm(DFBT) …(15)
次に、学習処理部24は、DH(m)が最も大きくなる特徴量mを選出する。なお、DH(m)が同じ値となるmが複数ある場合、学習処理部24は、重み係数が大きな特徴量を選出する。以下、学習処理部24で選出された特徴量を「m_max」とし、特徴量m_maxに対応する重み調整用の変数を「Km_max」とする。
【0079】
そして、学習処理部24は、Km_max以外の変数Kmに1を代入する(m≠m_maxのとき、Km=1)。その結果、上記の式(14)は、式(16)で表すことができる。式(16)では、式(14)のうち特徴量m_maxに対応する部分のみが残されることとなる。
【0080】
【数8】

上記の式(13)および式(16)から、Km_maxは以下の式(17)の条件を満たせばよい。
【0081】
【数9】

チューニングパラメータである補正量offsetを式(17)の右辺に加算することで、式(17)の条件を満たすKm_maxは式(18)で決定できる。
【0082】
【数10】

以上の演算結果により、学習処理部24は、式(6)の「K5〜K8、K10」について、Km_max以外の変数Kmには「1」を代入し、Km_maxには式(18)で求めた値を代入する。そして、学習処理部24は、変数Km_maxの分だけ特徴量の重み係数を調整して新たな式(3)を求めればよい。
【0083】
なお、[CaseB]、[CaseC]の場合においても、学習処理部24は、上記と同様の手法で重み係数を調整すればよい。
【0084】
その後、カメラマイコン14は#105に戻って処理をループさせる。ループ後の#105において、画像評価部22は、#110で調整された第2評価式を用いて中間候補画像から代表画像を再選出する。そして、ループ後の#106において、表示処理部23の制御により、再選出された代表画像が中間候補画像等とともに表示部18に表示される。なお、上記の例であれば、ループ後の#106で表示される図4の一覧表示画面では、2枚目の画像(右上の画像)の外周が強調表示されることとなる。
【0085】
(ステップ#111)
学習処理部24は、中間候補画像以外から指定された最適画像が代表画像として選出されるように第1評価式および第2評価式の重み係数を調整する。
【0086】
例えば、#111での学習処理部24は、下記の(処理#B1)〜(処理#B3)の処理を行えばよい。なお、以下の処理例では、撮影シーンが[CaseA]のときに、16枚の初期候補画像(N1〜N12、B1〜B4)のうち、中間候補画像(B1〜B4)に該当しない画像(例えばN8)から最適画像が指定された場合を説明する。
【0087】
(処理#B1:第1評価式の調整)
学習処理部24は、最適画像が中間候補画像として選出されるように第1評価式を調整する。
【0088】
まず、学習処理部24は、各初期候補画像について、式(1)の右辺の各項(特徴量および重み係数の乗算値)のうちで、最適画像が最上位となるものを選出する。
【0089】
図6は、初期候補画像の第1評価式による演算結果の例を示す表である。初期候補画像のうち不要度のランク(RMVランク)が最も低い画像(評価値RMVが最も高くなる画像)を「RNI_MIN」とする。なお、図6のRMVランクは、初期候補画像を評価値RMVの値の高い順に並べたときの順番を示している。
【0090】
ここで、最適画像uBTの評価値RMVは式(19)で表すことができる。また、図6の例において、RNI_MINに該当する画像B1の評価値RMV(RNI_MIN)は式(20)で表すことができる。
【0091】
【数11】

このとき、RMV(RNI_MIN)>RMV(uBT)の関係が成り立つ。
【0092】
重み調整後のRMV(n)を「RMV’(n)」としたとき、最適画像を中間候補画像に選出されやすくするためには、RMV’(RNI_MIN)<RMV’(uBT)の関係を満足させる必要がある。なお、RMV’(uBT)は式(21)で表すことができ、RMV’(RNI_MIN)は式(22)で表すことができる。なお、式中の「K1〜K6」は重み調整用の変数である。
【0093】
【数12】

RMV’(RNI_MIN)<RMV’(uBT)の関係から、式(23)を導くことができる。
【0094】
【数13】

また、式(23)の左辺は、式(24)のように展開できる。
【0095】
【数14】

一方、学習処理部24は、画像RNI_MINの特徴量に対する最適画像uBTの各特徴量の比(DH(m))を式(25)でそれぞれ求める。
DH(m)=Hm(uBT)/Hm(RNI_MIN) …(25)
次に、学習処理部24は、DH(m)が最も大きくなる特徴量mを選出する。そして、学習処理部24は、Km_max以外の変数Kmに1を代入する(m≠m_maxのとき、Km=1)。その結果、上記の式(24)は、式(26)で表すことができる。
【0096】
【数15】

上記の式(24)および式(26)から、Km_maxは以下の式(27)の条件を満たせばよい。
【0097】
【数16】

チューニングパラメータである補正量RMV_offsetを式(27)の右辺に加算することで、式(27)の条件を満たすKm_maxは式(28)で決定できる。
【0098】
【数17】

以上の演算結果により、学習処理部24は、各式中の「K1〜K6」について、Km_max以外の変数Kmには「1」を代入し、Km_maxには式(28)で求めた値を代入する。そして、学習処理部24は、変数Km_maxの分だけ特徴量の重み係数を調整して新たな式(1)を求めればよい。
【0099】
(処理#B2:中間候補画像および代表画像の再選出)
画像評価部22は、処理#B1で更新された第1評価式を用いて、初期候補画像から中間候補画像を再選出する。なお、処理#B2で再選出された中間候補画像は「C1〜C4」と表記する。
【0100】
また、画像評価部22は、第2評価式を用いて、再選出された中間候補画像(C1〜C4)のうちから代表画像を選出する。そして、処理#B2の結果、ユーザの指定した最適画像(N8)が代表画像として選出された場合には、学習処理部24は#111の処理を終了させる。一方、処理#B2の結果、最適画像と代表画像が異なる場合には、学習処理部24は以下の処理#B3をさらに実行する。
【0101】
(処理#B3:第2評価式の調整)
学習処理部24は、上記の#110と同じ手順で、最適画像が代表画像として選出されるように第2評価式の重み係数を調整する。
【0102】
なお、処理#B2の結果、再選出された中間候補画像(C1〜C4)に最適画像が含まれていない場合、学習処理部24は、中間候補画像C1〜C4のうちで特徴量m_maxの値が最適画像に最も近くなる画像を代用して、重み係数を調整してもよい。以上で、#111での第1評価式および第2評価式の調整の説明を終了する。
【0103】
その後、カメラマイコン14は#104に戻って処理をループさせる。ループ後の#104、#105において、画像評価部22は、#110で調整された第1評価式および第2評価式を用いて、中間候補画像および代表画像を初期候補画像から再選出する。そして、ループ後の#106において、表示処理部23の制御により、再選出された代表画像が中間候補画像等とともに表示部18に表示される。
【0104】
(ステップ#112)
カメラマイコン14は、選出された代表画像を記憶媒体25に記録する。以上で、図2の処理の説明を終了する。
【0105】
以下、第1実施形態の作用効果を説明する。第1実施形態の電子カメラ11は、ベストショット選出機能により、連写撮影で取得した複数の初期候補画像のうちから中間候補画像を選出し、さらに中間候補画像から代表画像を選出する(#101〜#105)。また、表示部18には、代表画像と中間候補画像とが一覧表示される(#106、図4、図5)。そして、表示部18に表示された代表画像がユーザの嗜好に合わない場合、ユーザが操作部19から最適画像を指定することで(#108)、電子カメラ11は最適画像が代表画像として選出されるように評価式を調整する(#110、#111)。これにより、最適画像がより代表画像として選出されやすくなり、簡易な操作で電子カメラ11による画像の評価にユーザの嗜好を反映させることができる。
【0106】
また、第1実施形態の電子カメラ11は、再選出された代表画像を中間候補画像等とともに表示部18に表示させる(ループ後の#106)。これにより、ユーザは、変更入力後における代表画像の選出プロセスの適否を確認できる。
【0107】
また、第1実施形態の電子カメラ11は、評価式の組み合わせを撮影シーン毎に変更するため(#102、#103)、ユーザの嗜好の学習結果を撮影シーン毎に適切に蓄積させることができる。
【0108】
<第2実施形態の説明>
図7は、第2実施形態の画像評価装置の構成例を示す図である。第2実施形態の画像評価装置は、画像評価プログラムがインストールされたパーソナルコンピュータである。第2実施形態は、電子カメラによって連写撮影などで時系列に撮影された初期候補画像を画像評価装置が読みこんで、画像評価プログラムによる後処理工程で代表画像を選出する例である。
【0109】
図7に示すコンピュータ31は、データ読込部32、記憶装置33、CPU34、メモリ35および入出力I/F36、バス37を有している。データ読込部32、記憶装置33、CPU34、メモリ35および入出力I/F36は、バス37を介して相互に接続されている。さらに、コンピュータ31には、入出力I/F36を介して、入力デバイス38(キーボード、ポインティングデバイスなど)とモニタ39とがそれぞれ接続されている。なお、入出力I/F36は、入力デバイス38からの各種入力を受け付けるとともに、モニタ39に対して表示用のデータを出力する。
【0110】
データ読込部32は、画像のデータや、プログラムを外部から読み込むときに用いられる。例えば、データ読込部32は、着脱可能な記憶媒体からデータを取得する読込デバイス(光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスクの読込装置など)や、公知の通信規格に準拠して外部の装置と通信を行う通信デバイス(USBインターフェース、LANモジュール、無線LANモジュールなど)である。なお、第2実施形態でのデータ読込部32は初期候補画像を取得する取得部として機能する。
【0111】
記憶装置33は、例えば、ハードディスクや、不揮発性の半導体メモリなどの記憶媒体で構成される。この記憶装置33には、画像処理プログラムが記録される。なお、記憶装置33には、データ読込部32から読み込んだ候補画像のデータなどを記憶しておくこともできる。
【0112】
CPU34は、コンピュータ31の各部を統括的に制御するプロセッサである。このCPU34は、画像評価プログラムの実行によって、第1実施形態の画像処理部21、画像評価部22、表示処理部23、学習処理部24として動作する。
【0113】
メモリ35は、画像処理プログラムでの各種演算結果を一時的に記憶する。このメモリ35は、例えば揮発性のSDRAMである。
【0114】
なお、第2実施形態での動作例は、画像評価装置が初期候補画像をデータ読込部32から取得する点を除いて、図2の流れ図とほぼ共通するので説明を省略する。かかる第2実施形態においても、上記の第1実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0115】
<実施形態の補足事項>
(補足1)上記実施形態における第1評価式および第2評価式はあくまで一例にすぎず、評価式に採用する評価式の特徴量の組み合わせは適宜変更してもよい。また、上記の[CaseA]〜[CaseC]以外の撮影シーンについても、別途評価式を用意してベストショットを選出するようにしてもよい。
【0116】
(補足2)上記実施形態では、画像処理装置の各機能をプログラムによってソフトウエア的に実現する例を説明した。しかし、本発明では、ASICを用いて画像処理部21、画像評価部22、表示処理部23、学習処理部24の各機能をハードウエア的に実現してもかまわない。
【0117】
(補足3)上記の第2実施形態では、電子カメラで撮影された画像を読み込んで代表画像の選出を行う画像評価装置の一例として、パーソナルコンピュータの場合を説明したが、例えば第2実施形態の画像評価装置は、フォトビューアー、プリンタなどに応用することも可能である。
【0118】
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲が、その精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物によることも可能である。
【符号の説明】
【0119】
11…電子カメラ、12…撮影レンズ、13…撮像部、14…カメラマイコン、15…第1メモリ、16…第2メモリ、17…記録I/F、18…表示部、19…操作部、21…画像処理部、22…画像評価部、23…表示処理部、24…学習処理部、25…記憶媒体、31…コンピュータ、32…データ読込部、33…記憶装置、34…CPU、35…メモリ、36…入出力I/F、37…バス、38…入力デバイス、39…モニタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像された複数の候補画像を取得する取得部と、
各々の前記候補画像から特徴量を抽出するとともに、前記特徴量を変数とする評価式を用いて複数の前記候補画像のうちから代表画像を選出する画像評価部と、
前記代表画像および複数の前記候補画像を表示装置に表示させる表示処理部と、
前記候補画像のうちから最適画像の指定を受け付ける入力部と、
前記代表画像の選出後に前記最適画像の指定があったときに、前記最適画像が前記代表画像として選出されるように前記評価式を調整する学習処理部と、
を備える画像評価装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像評価装置において、
前記画像評価部は、第1評価式を用いて複数の初期候補画像のうちから複数の中間候補画像を選出するとともに、前記第1評価式と異なる第2評価式を用いて複数の前記中間候補画像のうちから前記代表画像を選出し、
前記表示処理部は、複数の前記中間候補画像および複数の前記初期候補画像を前記表示装置に表示させ、
前記学習処理部は、前記初期候補画像が前記最適画像として指定されたときに、前記第1評価式および前記第2評価式を調整する画像評価装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像評価装置において、
前記評価式は、複数種類の特徴量を重み付け加算する式であり、
前記学習処理部は、前記評価式での前記重みを変化させる画像評価装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像評価装置において、
前記学習処理部は、前記画像評価部によって選出された代表画像の特徴量に対する前記最適画像の特徴量の比が最も大きくなる特徴量を選出し、前記選出された特徴量の重みを変化させる画像評価装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像評価装置において、
前記画像評価部は、調整された前記評価式で複数の前記候補画像から前記代表画像を再び選出し、
前記表示処理部は、再選出された前記代表画像を前記表示装置に表示させる画像評価装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像評価装置において、
前記画像評価部は、前記候補画像の人物の有無または複数の前記候補画像における動きの有無に応じて、異なる評価式を用いて前記代表画像を選出する画像評価装置。
【請求項7】
撮像された複数の候補画像を取得する取得部と、
各々の前記候補画像から特徴量を抽出するとともに、前記特徴量に基づく評価値を用いて複数の前記候補画像のうちから代表画像を選出する画像評価部と、
前記代表画像および複数の前記候補画像を表示装置に表示させる表示処理部と、
前記候補画像のうちから最適画像の指定を受け付ける入力部と、
前記代表画像の選出後に前記最適画像の指定があったときに、前記最適画像が前記代表画像として選出されるように前記評価値を調整する学習処理部と、
を備える画像評価装置。
【請求項8】
複数の候補画像を撮像する撮像部と、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像評価装置と、
代表画像および複数の前記候補画像を表示する表示装置と、
を備える撮像装置。
【請求項9】
撮像された複数の候補画像を取得する処理と、
各々の前記候補画像から特徴量を抽出するとともに、前記特徴量を変数とする評価式を用いて複数の前記候補画像のうちから代表画像を選出する処理と、
前記代表画像および複数の前記候補画像を表示装置に表示させる処理と、
前記候補画像のうちから最適画像の指定を受け付ける処理と、
前記代表画像の選出後に前記最適画像の指定があったときに、前記最適画像が前記代表画像として選出されるように前記評価式を調整する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項10】
撮像された複数の候補画像を取得する処理と、
各々の前記候補画像から特徴量を抽出するとともに、前記特徴量に基づく評価値を用いて複数の前記候補画像のうちから代表画像を選出する処理と、
前記代表画像および複数の前記候補画像を表示装置に表示させる処理と、
前記候補画像のうちから最適画像の指定を受け付ける処理と、
前記代表画像の選出後に前記最適画像の指定があったときに、前記最適画像が前記代表画像として選出されるように前記評価値を調整する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−54430(P2013−54430A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190585(P2011−190585)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】