説明

画像読取装置、画像形成装置および画像読取方法

【課題】画像の読み取り効率を向上させることが可能な画像読取装置、画像形成装置、および、画像読取方法を提供すること。
【解決手段】画像形成装置1の画像読取装置10には、複数の光源を有し、各光源が点灯することにより原稿の主走査方向に伸びる線状光を原稿に照射する光源部11が備えられ、記憶部12が、原稿内の画像の読み取りが不要な読取不要領域の設定情報を原稿の画像の読み取り開始前に予め記憶しておき、点灯制御部13が、記憶部12に記憶された設定情報に基づいて、各光源の点灯を制御し、移動制御部14が、記憶部12に記憶された設定情報に基づいて、原稿上に線状光が照射される位置の原稿に対する相対的な副走査方向への移動速度を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿に照射した光の反射光を検出することにより原稿の画像を読み取る画像読取装置、画像読取方法、および、原稿に照射した光の反射光を検出することにより原稿の画像を読み取り、読み取った画像に基づいて画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コピー機などの画像形成装置では、透明ガラスからなる原稿台に伏せて置かれた原稿に、透明ガラスを介して光を照射し、その反射光を検出することにより原稿画像を読み取ることが行われている。この画像形成装置には、原稿を上から押さえつけるための原稿カバーが設けられている。
【0003】
原稿のサイズよりも光が照射される領域が大きい場合、原稿カバーが完全に閉じられていないと、原稿の周囲から漏れた光がユーザの目に届き、ユーザに不快感を与えるという問題がある。このような問題を解決するため、例えば特許文献1や特許文献2には、原稿サイズに応じて、光源の点灯を制御する原稿読取装置や画像読取装置が提示されている。
【0004】
特許文献1の原稿読取装置は、A4、B5などの原稿サイズを検出し、あるいは、原稿サイズの指定をユーザから受け付け、検出あるいは指定された原稿サイズの情報から、原稿が載置されていない原稿台の部分を判定し、その部分を光の照射対象から除外する。これにより、原稿読取装置は、原稿の周囲から光が漏れることを防止する。
【0005】
また、特許文献2の画像読取装置は、光を照射することにより原稿を副走査方向に1ラインずつ読み取る。そして、この画像読取装置は、読み取ったラインにおいて黒画素が連続する範囲を原稿が存在しない範囲と判定し、その範囲に光を照射した光源の部分を消灯して、次のラインの読み取りを行う。これにより、この画像読取装置は、原稿の周囲から光が漏れることを防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−354205号公報
【特許文献2】特開2006−20129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、原稿内に画像の読み取りが不要な領域がある場合に、上述した従来技術のように光源の点灯制御を行ったとしても、画像の読み取り効率を上げることが難しいという問題がある。
【0008】
すなわち、原稿画像を読み取る際には、原稿の主走査方向に伸びる線状光が原稿に対して照射され、画像の読み取りが進むに伴い、その照射位置は原稿の副走査方向に所定の速度で移動する。しかし、従来技術では、原稿内に画像の読み取りが不要な領域がある場合であっても、その領域について、画像の読み取りが必要な領域と同様の照射位置の移動制御が行われるため、画像の読み取り効率を向上させることができないという問題がある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑み、画像の読み取り効率を向上させることが可能な画像読取装置、画像形成装置、および、画像読取方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する為に、本発明の第1の技術手段は、原稿に照射した光の反射光を検出することにより該原稿の画像を読み取る画像読取装置であって、複数の光源を有し、各光源が点灯することにより前記原稿の主走査方向に伸びる線状光を該原稿に照射する光源部と、前記原稿内の画像の読み取りが不要な読取不要領域の設定情報を前記原稿の画像の読み取り開始前に予め記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された設定情報に基づいて、各光源の点灯を制御する点灯制御部と、前記記憶部に記憶された前記設定情報に基づいて、前記原稿上に前記線状光が照射される位置の該原稿に対する相対的な副走査方向への移動速度を制御する移動制御部と、を備えることを特徴としたものである。
【0011】
本発明の第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記原稿の主走査方向の長さと該主走査方向の長さが同一である読取不要領域が走査される場合に、前記点灯制御部は、前記各光源を消灯の状態とすることを特徴としたものである。
【0012】
本発明の第3の技術手段は、第1または第2の技術手段において、前記原稿の主走査方向の長さよりも該主走査方向の長さが短い読取不要領域を含んだ領域が走査される場合に、前記点灯制御部は、該読取不要領域に対して光を照射する光源を消灯の状態とし、該読取不要領域以外の領域に対して光を照射する光源を点灯の状態とすることを特徴としたものである。
【0013】
本発明の第4の技術手段は、第1〜第3のいずれかの技術手段において、前記原稿の主走査方向の長さよりも該主走査方向の長さが短い読取不要領域を含んだ領域が走査される場合に、前記移動制御部は、前記移動速度を所定の速度に設定し、前記原稿の主走査方向の長さと該主走査方向の長さが同一である読取不要領域が走査される場合に、前記移動制御部は、前記移動速度を前記所定の速度よりも大きい速度に設定することを特徴としたものである。
【0014】
本発明の第5の技術手段は、原稿に照射した光の反射光を検出することにより該原稿の画像を読み取り、読み取った画像に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、複数の光源を有し、各光源が点灯することにより前記原稿の主走査方向に伸びる線状光を該原稿に照射する光源部と、前記原稿内の画像の読み取りが不要な読取不要領域の設定情報を前記原稿の画像の読み取り開始前に予め記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶された設定情報に基づいて、各光源の点灯を制御する点灯制御部と、前記記憶部に記憶された前記設定情報に基づいて、前記原稿上に前記線状光が照射される位置の該原稿に対する相対的な副走査方向への移動速度を制御する移動制御部と、前記点灯制御部および前記移動制御部による制御により前記原稿に線状光を照射することにより読み取られた画像に基づいて画像を形成する画像形成部と、を備えることを特徴としたものである。
【0015】
本発明の第6の技術手段は、原稿に照射した光の反射光を検出することにより該原稿の画像を読み取る画像読取方法であって、前記原稿の画像の読み取り開始前に、該原稿内の画像の読み取りが不要な読取不要領域の設定情報を記憶部から読み出す情報読出ステップと、前記情報読出ステップにおいて読み出された設定情報に基づいて、前記原稿の主走査方向に伸びる線状光を該原稿に照射する各光源の点灯を制御する点灯制御ステップと、前記情報読出ステップにより読み出された設定情報に基づいて、前記原稿上に前記線状光が照射される位置の該原稿に対する相対的な副走査方向への移動速度を制御する移動制御ステップと、を含むことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、原稿内に画像の読み取りが不要な領域がある場合に、その領域を画像の読み取り開始前から予め設定しておき、その設定に基づいて光の照射対象と光の照射位置の移動速度とを適切に制御するので、画像の読み取り効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。
【図2】光源部の一例について説明する概略図である。
【図3】図1に示した領域データの一例を示す図である。
【図4】読み取り画像に生じる影について説明する図である。
【図5】枠消去モードの読取不要領域の一例を示す図である。
【図6】センター部消去モードの読取不要領域の一例を示す図である。
【図7】枠・センター部消去モードの読取不要領域の一例を示す図である。
【図8】画像形成装置が行う画像読取処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。
【図9】枠消去モードの原稿読取処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。
【図10】センター部消去モードの原稿読取処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。
【図11】枠・センター部消去モードの原稿読取処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置1の機能ブロック図である。図1に示すように、画像形成装置1は、入力部2、表示部3、画像形成部4、通信処理部5、画像読取装置10を備える。
【0019】
入力部2は、ユーザから各種情報の入力を受け付けるボタンなどの入力装置である。表示部3は、各種情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示装置である。なお、入力部2と表示部3は、タッチパネルなど、入力装置と表示装置とを兼ねた装置で構成することとしてもよい。
【0020】
画像形成部4は、画像読取装置10により読み取られた画像を記録用紙などに印刷する印刷装置である。通信処理部5は、画像形成装置1とネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータなどの装置との間で、画像読取装置10により読み取られた画像などのデータを送受信する通信装置である。
【0021】
画像読取装置10は、読み取り対象となる原稿に光を照射し、その反射光を検出することにより原稿の画像を読み取る装置である。この画像読取装置10は、光源部11、記憶部12、点灯制御部13、移動制御部14、画像読取部15を備える。
【0022】
光源部11は、並列する複数の光源を有し、各光源が点灯することにより原稿に対して線状光を照射する光源部である。図2は、光源部11の一例について説明する概略図である。図2に示すように、この光源部11は、複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode, LED)20が所定の方向に一列に配置されて形成されている。この方向は、主走査方向と呼ばれる。光源部11は、原稿21に対して主走査方向と垂直な方向に移動する。主走査方向と垂直な方向は、副走査方向と呼ばれる。光源部11が副走査方向に距離Lだけ移動すると、原稿21上の線状光が照射される位置が副走査方向に距離Lだけ移動する。
【0023】
後に詳しく説明するように、原稿21内に画像の読み取りが不要な読取不要領域22がある場合には、その読取不要領域22に光を照射する発光ダイオード20の部分23a、23bが消灯される。これにより、画像読取装置10の省電力化が図れる。
【0024】
図1の説明に戻ると、記憶部12は、メモリやハードディスク装置などの記憶装置である。この記憶部12は、画像データ12aと領域データ12bを記憶する。画像データ12aは、画像読取部15により読み取られた画像のデータである。領域データ12bは、画像の読み取り対象とする読取領域、および、画像の読み取りが不要である読取不要領域の情報を登録したデータである。
【0025】
図3は、図1に示した領域データ12bの一例を示す図である。図3に示すように、領域データ12bには、モード、領域識別符号、座標、領域種別の各情報が登録されている。
【0026】
モードは、厚い本などの画像を読み取る場合に、読み取られた画像に生じる影の部分を消去する消去モードの種別の情報である。図4は、読み取り画像に生じる影について説明する図である。図4に示すように、原稿を載せる原稿台30に厚みのある本を載せる場合、原稿台30から本の中央部31や端部32a、32bが浮き上がってしまう。画像形成装置1は、透明な原稿台30の下方から本に光を照射し、照射した光の反射光を原稿台30の下方において検出することにより画像を読み取る。しかし、原稿台30から浮き上がった本の中央部31や端部32a、32bでは、反射光の強度が小さくなるため、読み取った画像に影が生じることとなる。
【0027】
図3に示す領域データ12bでは、モードとして、「枠消去モード」、「センター部消去モード」、「枠・センター部消去モード」が登録されている。「枠消去モード」とは、原稿の周囲に生じる影の部分を消去するモードであり、「センター部消去モード」とは、原稿の中央に生じる影の部分を消去するモードであり、「枠・センター部消去モード」とは、原稿の周囲および中央に生じる影の部分を消去するモードである。
【0028】
領域識別符号は、原稿に含まれる各矩形領域を識別する符号である。各矩形領域は、画像を読み取る読取領域と、画像の読み取りが不要な読取不要領域とに分類される。
【0029】
図5は、枠消去モードの読取不要領域の一例を示す図である。図6は、センター部消去モードの読取不要領域の一例を示す図である。図7は、枠・センター部消去モードの読取不要領域の一例を示す図である。
【0030】
図5に示す枠消去モードでは、領域識別符号Cに対応する領域が読取領域であり、領域識別符号A、B、D、Eに対応する領域が読取不要領域である。図6に示すセンター部消去モードでは、領域識別符号A、Cに対応する領域が読取領域であり、領域識別符号Bに対応する領域が読取不要領域である。図7に示す枠・センター部消去モードでは、領域識別符号C、Gに対応する矩形領域が読取領域であり、領域識別符号A、B、D、E、F、H、Iに対応する矩形領域が読取不要領域である。以降、領域識別符号X(Xは、A〜I)に対応する読取領域、あるいは、読取不要領域を、単に読取領域X、あるいは、読取不要領域Xと呼ぶ。
【0031】
図3の説明に戻ると、座標は、各矩形領域の4つの角の座標の情報である。ここで、座標中x3、y3の値は、それぞれ原稿の副走査方向の長さ、主走査方向の長さに相当するものであるが、さまざまなサイズの原稿に対して本実施形態に係る画像読取処理を適用するため、各サイズに応じて読取領域および読取不要領域の座標を設定した領域データ12bを記憶部12に記憶しておくことができる。領域種別は、各矩形領域が読取領域であるのか、読取不要領域であるのかを示す情報である。
【0032】
図1の説明に戻ると、点灯制御部13は、図5〜7に示した読取不要領域の種別に応じて、光源部11に備えられた各光源の点灯を制御する制御部である。具体的には、この点灯制御部13は、読み取り対象とする画像領域に読取不要領域がない場合(例えば、図6の読取領域A、Cの場合)、光源部11に備えられた発光ダイオードのすべてを点灯の状態にする。また、点灯制御部13は、読取不要領域の主走査方向の長さが、原稿の主走査方向の長さと同じである場合に、光源部11に備えられたすべての発光ダイオードを消灯の状態にする。これにより、画像読取装置10、画像形成装置1の省電力化を図ることができる。
【0033】
例えば、図5の読取不要領域A、E、図6の読取不要領域B、図7の読取不要領域A、E、Iにおいては、読取不要領域の主走査方向の長さはy3であり、原稿の主走査方向の長さy3と同じであるので、これらの読取不要領域を走査する際には光源部11に備えられたすべての発光ダイオードを消灯の状態にする。
【0034】
また、点灯制御部13は、読取不要領域の主走査方向の長さが、原稿の主走査方向の長さよりも短い場合に、光源部11に備えられた発光ダイオードのうち、その読取不要領域に対して光を照射する位置にある発光ダイオードを消灯の状態にする。これにより、画像読取装置10、画像形成装置1の省電力化を図ることができる。
【0035】
例えば、図5の読取不要領域B、D、図7の読取不要領域B、D、F、Hにおいては、読取不要領域の主走査方向の長さはy1+y3−y2であり、原稿の主走査方向の長さy3よりも短いので、これらの読取不要領域を走査する際には、図2で説明したように、光源部11に備えられた発光ダイオードのうち、これらの読取不要領域に対して光を照射する位置にある発光ダイオードを消灯の状態にする。
【0036】
移動制御部14は、図5〜7に示した読取不要領域の種別に応じて、原稿に対する光源部11の移動速度を制御する制御部である。具体的には、この移動制御部14は、読取不要領域がない場合(例えば、図6の読取領域A、Cの場合)、原稿画像の読み取りに適した所定の速度(以下、この速度を基準速度と呼ぶ。)で光源部11を移動させる。また、移動制御部14は、読取不要領域の主走査方向の長さが、原稿の主走査方向の長さと同じである場合に、原稿に対する光源部11の移動速度を基準速度よりも大きな速度に設定し、設定した速度で光源部11を移動させる。これにより、原稿画像の読み取りがより迅速になされ、画像の読み取り効率を向上させることができるようになる。
【0037】
例えば、図5の読取不要領域A、E、図6の読取不要領域B、図7の読取不要領域A、E、Iにおいては、読取不要領域の主走査方向の長さはy3であり、原稿の主走査方向の長さy3と同じであるので、これらの読取不要領域を走査する際には光源部11の移動速度は基準速度よりも大きい速度に設定される。
【0038】
なお、読取不要領域の主走査方向の長さが、原稿の主走査方向の長さよりも短い場合(例えば、図5の読取領域Cと読取不要領域B、D、図7の読取領域Cと読取不要領域B、D、あるいは、図7の読取領域Gと読取不要領域F、Gが走査対象である場合)、移動制御部14は、光源部11を画像の読み取りに適した基準速度で移動させる。これは、読取領域(図5の読取領域C、図7の読取領域C、G)については原稿の画像を読み取る必要があるためである。
【0039】
図1の説明に戻ると、画像読取部15は、原稿の画像を読み取る読取部である。この画像読取部15は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを備え、光源部11が原稿に照射した線状光の反射光をCCDイメージセンサで検出することにより原稿のサイズを判定し、さらに画像のデータを取得する。そして、画像読取部15は、取得した画像のデータを記憶部12に画像データ12aとして記憶する。
【0040】
次に、画像形成装置1が行う画像読取処理について説明する。図8は、画像形成装置1が行う画像読取処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。図8に示すように、まず、画像形成装置1の画像読取部15は、原稿に照射した線状光の反射光を検出することにより原稿のサイズを判定する(ステップS101)。ここでは、画像を読み取る原稿のサイズに合わせて、領域データ12bの設定がなされているものとする。すなわち、領域データ12bのx3、y3の値(図5〜7に示した座標x3、y3の値)は、それぞれ原稿の副走査方向の長さ、および、主走査方向の長さに一致するよう設定されているものとする。
【0041】
ステップS101の後、画像読取部15は、領域データ12bに登録されているモードの情報を読み出し、読み出した情報を表示部3に表示して、入力部2を介したユーザからのモードの選択を受け付ける(ステップS102)。
【0042】
その後、画像読取部15は、選択されたモードが枠消去モードであるか否かを調べる(ステップS103)。選択されたモードが枠消去モードである場合(ステップS103においてYESの場合)、画像読取装置10の各部は、枠消去モードの原稿読取処理を行う(ステップS104)。この原稿読取処理については、図9を用いて後に詳しく説明する。
【0043】
続いて、画像読取部15は、読み取った画像のデータを記憶部12に画像データ12aとして記憶する(ステップS105)。そして、画像読取部15は、通常モードにモードを復帰させ(ステップS106)、この画像読取処理を終了する。ここで、通常モードとは、光源部11を基準速度で移動させつつ、光源部11に備えられた発光ダイオードのすべてを点灯の状態にして原稿画像の読み取りを行うモードである。
【0044】
選択されたモードが枠消去モードでない場合(ステップS103においてNOの場合)、画像読取部15は、選択されたモードがセンター部消去モードであるか否かを調べる(ステップS107)。選択されたモードがセンター部消去モードである場合(ステップS107においてYESの場合)、画像読取装置10の各部は、センター部消去モードの原稿読取処理を行う(ステップS108)。この原稿読取処理については、図10を用いて後に詳しく説明する。その後、画像読取部15は、ステップS105以降の処理を実行する。
【0045】
選択されたモードがセンター部消去モードでない場合(ステップS107においてNOの場合)、画像読取部15は、選択されたモードが枠・センター部消去モードであるか否かを調べる(ステップS109)。選択されたモードが枠・センター部消去モードである場合(ステップS109においてYESの場合)、画像読取装置10の各部は、枠・センター部消去モードの原稿読取処理を行う(ステップS110)。この原稿読取処理については、図11を用いて後に詳しく説明する。その後、画像読取部15は、ステップS105以降の処理を実行する。
【0046】
選択されたモードが枠・センター部消去モードでない場合(ステップS109においてNOの場合)、画像読取部15は、この画像読取処理がキャンセルされたか否かを調べる(ステップS111)。画像読取処理がキャンセルされた場合(ステップS111においてYESの場合)、この画像読取処理はそのまま終了する。画像読取処理がキャンセルされていない場合(ステップS111においてNOの場合)、ステップS102に移行して、画像読取部15は、ユーザによるモードの選択を受け付ける。
【0047】
次に、図8に示した枠消去モードの原稿読取処理について説明する。図9は、枠消去モードの原稿読取処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。枠消去モードとは、図5に示した読取不要領域A、B、D、Eに対応する原稿領域の画像を画像データに含めずに、読取領域Cに対応する原稿領域から読み取った画像を用いて画像データを生成するモードである。
【0048】
図9に示すように、点灯制御部13は、記憶部12から領域データ12bを取得する(ステップS201)。そして、点灯制御部13は、読取不要領域Aを走査する際、光源部11の全体を消灯の状態とし、図5に示した読取不要領域Aに対する光の照射を行わない(ステップS202)。ここで、読取不要領域Aは、その主法線方向の長さy3が原稿の主走査方向の長さと一致する領域である。
【0049】
さらに、移動制御部14は、光源部11の移動速度を基準速度よりも大きい所定の速度に設定する(ステップS203)。そして、移動制御部14は、設定した速度で副走査方向に光源部11を移動させる処理を開始する(ステップS204)。
【0050】
その後、点灯制御部13は、光源部11が読取不要領域Aの幅x1だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS205)。光源部11が読取不要領域Aの幅x1だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS205においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS205に戻って再度この検出処理を行う。
【0051】
光源部11が読取不要領域Aの幅だけ副走査方向に移動した場合(ステップS205においてYESの場合)、点灯制御部13は、次に読取領域Cおよび読取不要領域B、Dを走査するが、その際に点灯制御部13は、読取領域Cに対して光を照射する位置にある光源部11の部分を点灯の状態にし、読取不要領域B、Dに対して光を照射する位置にある光源部11の部分を消灯の状態にする(ステップS206)。ここで、読取不要領域B、Dは、それらの主走査方向における長さy1+y3−y2が、原稿の主走査方向の長さy3よりも短い領域である。
【0052】
そして、移動制御部14は、読取不要領域B、Dに挟まれた読取領域Cにおいて原稿の画像を読み取るため、光源部11の移動速度を基準速度に設定する(ステップS207)。その後、画像読取部15は、読取領域C、および、読取不要領域B、Dに対応する領域内の原稿画像の読み取り処理を実行する(ステップS208)。
【0053】
続いて、点灯制御部13は、光源部11が読取領域Cの幅x2−x1だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS209)。光源部11が読取領域Cの幅x2−x1だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS209においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS208に戻って原稿の読み取り処理を継続する。
【0054】
光源部11が読取領域Cの幅x2−x1だけ副走査方向に移動した場合(ステップS209においてYESの場合)、点灯制御部13は、次に読取不要領域Eを走査するが、その際に点灯制御部13は、光源部11の全体を消灯の状態にする(ステップS210)。ここで、読取不要領域Eは、その主走査方向における長さy3が、原稿の主走査方向の長さと一致する領域である。
【0055】
その後、移動制御部14は、光源部11の移動速度を基準速度よりも大きい所定の速度に設定し、設定した速度で光源部11を移動させる(ステップS211)。そして、点灯制御部13は、光源部11が読取不要領域Eの幅x3−x2だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS212)。光源部11が読取不要領域Eの幅x3−x2だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS212においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS212に戻って再度この検出処理を行う。
【0056】
光源部11が読取不要領域Eの幅x3−x2だけ副走査方向に移動した場合(ステップS212においてYESの場合)、移動制御部14は、光源部11の移動を終了させる(ステップS213)。そして、画像読取部15は、読み取った原稿画像において、読取不要領域B、Dに対応する領域内の画像を消去する枠消去処理を実行し(ステップS214)、この原稿読取処理を終了する。
【0057】
次に、図8に示したセンター部消去モードの原稿読取処理について説明する。図10は、センター部消去モードの原稿読取処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。センター部消去モードとは、図6に示した読取不要領域Bに対応する原稿領域の画像を画像データに含めずに、読取領域A、Cに対応する原稿領域から読み取った画像を用いて画像データを生成するモードである。
【0058】
図10に示すように、点灯制御部13は、記憶部12から領域データ12bを取得する(ステップS301)。そして、点灯制御部13は、光源部11の全体を点灯の状態にする(ステップS302)。続いて、移動制御部14は、光源部11の移動速度を基準速度に設定する(ステップS303)。その後、移動制御部14は、設定した速度で副走査方向に光源部11を移動させる処理を開始する(ステップS304)。そして、画像読取部15は、図6に示した読取領域Aに対応する領域内の原稿画像の読み取り処理を実行する(ステップS305)。
【0059】
そして、点灯制御部13は、光源部11が読取領域Aの幅x4だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS306)。光源部11が読取領域Aの幅x4だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS306においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS305に戻って原稿読取処理を継続する。
【0060】
光源部11が読取領域Aの幅x4だけ副走査方向に移動した場合(ステップS306においてYESの場合)、点灯制御部13は、次に読取不要領域Bを走査するが、その際に点灯制御部13は、光源部11の全体を消灯の状態とし、読取不要領域Bに対する光の照射を行わない(ステップS307)。ここで、読取不要領域Bは、その主走査方向における長さy3が原稿の主走査方向の長さy3と一致する領域である。
【0061】
さらに、移動制御部14は、光源部11の移動速度を基準速度よりも大きい所定の速度に設定し、設定した速度で光源部11を移動させる(ステップS308)。その後、点灯制御部13は、光源部11が読取不要領域Bの幅x5−x4だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS309)。光源部11が読取不要領域Bの幅x5−x4だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS309においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS309に戻って再度この検出処理を行う。
【0062】
光源部11が読取不要領域Bの幅x5−x4だけ副走査方向に移動した場合(ステップS309においてYESの場合)、点灯制御部13は、光源部11の全体を点灯の状態にする(ステップS310)。続いて、移動制御部14は、光源部11の移動速度を基準速度に設定する(ステップS311)。そして、画像読取部15は、読取領域Cに対応する領域内の原稿画像の読み取り処理を実行する(ステップS312)。
【0063】
その後、点灯制御部13は、光源部11が読取領域Cの幅x3−x5だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS313)。光源部11が読取領域Cの幅x3−x5だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS313においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS312に戻って原稿読取処理を継続する。
【0064】
光源部11が読取領域Cの幅x3−x5だけ副走査方向に移動した場合(ステップS313においてYESの場合)、移動制御部14は、光源部11の移動を終了させ(ステップS314)、この原稿読取処理を終了する。
【0065】
次に、図8に示した枠・センター部消去モードの原稿読取処理について説明する。図11は、枠・センター部消去モードの原稿読取処理の処理手順の一例について説明するフローチャートである。枠・センター部消去モードとは、図7に示した読取不要領域A、B、D、E、F、H、Iに対応する原稿領域の画像を画像データに含めずに、読取領域C、Gに対応する原稿領域から読み取った画像を用いて画像データを生成するモードである。
【0066】
図11に示すように、点灯制御部13は、記憶部12から領域データ12bを取得する(ステップS401)。そして、点灯制御部13は、読取不要領域Aを走査する際、光源部11の全体を消灯の状態とし、読取不要領域Aに対する光の照射を行わない(ステップS402)。ここで、読取不要領域Aは、その主法線方向の長さy3が原稿の主走査方向の長さと一致する領域である。
【0067】
さらに、移動制御部14は、光源部11の移動速度を基準速度よりも大きい所定の速度に設定する(ステップS403)。そして、移動制御部14は、設定した速度で副走査方向に光源部11を移動させる処理を開始する(ステップS404)。
【0068】
その後、点灯制御部13は、光源部11が読取不要領域Aの幅x1だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS405)。光源部11が読取不要領域Aの幅x1だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS405においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS405に戻って再度この検出処理を行う。
【0069】
光源部11が読取不要領域Aの幅x1だけ副走査方向に移動した場合(ステップS405においてYESの場合)、点灯制御部13は、次に読取領域Cおよび読取不要領域B、Dを走査するが、その際に点灯制御部13は、読取領域Cに対して光を照射する位置にある光源部11の部分を点灯の状態にし、読取不要領域B、Dに対して光を照射する位置にある光源部11の部分を消灯の状態にする(ステップS406)。ここで、読取不要領域B、Dは、それらの主走査方向における長さy1+y3−y2が、原稿の主走査方向の長さy3よりも短い領域である。
【0070】
そして、移動制御部14は、読取不要領域B、Dに挟まれた読取領域Cにおいて原稿の画像を読み取るため、光源部11の移動速度を基準速度に設定する(ステップS407)。その後、画像読取部15は、読取領域C、および、読取不要領域B、Dに対応する領域内の原稿画像の読み取り処理を実行する(ステップS408)。
【0071】
続いて、点灯制御部13は、光源部11が読取領域Cの幅x4−x1だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS409)。光源部11が読取領域Cの幅x4−x1だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS409においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS408に戻って原稿読取処理を継続する。
【0072】
光源部11が読取領域Cの幅x4−x1だけ副走査方向に移動した場合(ステップS409においてYESの場合)、点灯制御部13は、次に読取不要領域Eを走査するが、その際に点灯制御部13は、光源部11の全体を消灯の状態にする(ステップS410)。ここで、読取不要領域Eは、その主走査方向における長さy3が、原稿の主走査方向の長さy3と一致する領域である。
【0073】
その後、移動制御部14は、光源部11の移動速度を基準速度よりも大きい所定の速度に設定し、設定した速度で光源部11を移動させる(ステップS411)。そして、点灯制御部13は、光源部11が読取不要領域Eの幅x5−x4だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS412)。光源部11が読取不要領域Eの幅x5−x4だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS412においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS412に戻って再度この検出処理を行う。
【0074】
光源部11が読取不要領域Eの幅x5−x4だけ副走査方向に移動した場合(ステップS412においてYESの場合)、点灯制御部13は、次に読取領域Gおよび読取不要領域F、Hを走査するが、その際に点灯制御部13は、読取領域Gに対して光を照射する位置にある光源部11の部分を点灯の状態にし、読取不要領域F、Hに対して光を照射する位置にある光源部11の部分を消灯の状態にする(ステップS413)。ここで、読取不要領域F、Hは、それらの主走査方向における長さy1+y3−y2が、原稿の主走査方向の長さy3よりも短い領域である。
【0075】
そして、移動制御部14は、読取不要領域F、Hに挟まれた読取領域Gにおいて原稿の画像を読み取るため、光源部11の移動速度を基準速度に設定する(ステップS414)。その後、画像読取部15は、読取領域G、および、読取不要領域F、Hに対応する領域内の原稿画像の読み取り処理を実行する(ステップS415)。
【0076】
続いて、点灯制御部13は、光源部11が読取領域Gの幅x2−x5だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS416)。光源部11が読取領域Gの幅x2−x5だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS416においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS415に戻って原稿読取処理を継続する。
【0077】
光源部11が読取領域Gの幅x2−x5だけ副走査方向に移動した場合(ステップS416においてYESの場合)、点灯制御部13は、次に読取不要領域Iを走査するが、光源部11の全体を消灯の状態にする(ステップS417)。ここで、読取不要領域Iは、その主走査方向における長さy3が、原稿の主走査方向の長さy3と一致する領域である。
【0078】
その後、移動制御部14は、光源部11の移動速度を基準速度よりも大きい所定の速度に設定し、設定した速度で光源部11を移動させる(ステップS418)。そして、点灯制御部13は、光源部11が読取不要領域Iの幅x3−x2だけ副走査方向に移動したか否かを検出する(ステップS419)。光源部11が読取不要領域Iの幅x3−x2だけ副走査方向に移動していない場合(ステップS419においてNOの場合)、点灯制御部13は、ステップS419に戻って再度この検出処理を行う。
【0079】
光源部11が読取不要領域Iの幅x3−x2だけ副走査方向に移動した場合(ステップS419においてYESの場合)、移動制御部14は、光源部11の移動を終了させる(ステップS420)。そして、画像読取部15は、読み取った原稿画像において、読取不要領域B、D、F、Hに対応する領域内の画像を消去する枠消去処理を実行し(ステップS421)、この原稿読取処理を終了する。
【0080】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で各種の変形、修正が可能である。例えば、上記実施の形態では、画像読取装置10は、光源部11を原稿の副走査方向に移動させることとしたが、原稿を光源部11に対して副走査方向に移動させることにより線状光の照射位置を変化させて、原稿の画像を読み取ることとしてもよい。
【0081】
また、上記実施の形態では、矩形状の原稿の長辺が副走査方向と平行に、短辺が主走査方向と平行になる場合について説明したが、矩形状の原稿の短辺が副走査方向と平行に、長辺が主走査方向と平行になる場合についても同様に本発明を適用することができる。
【0082】
さらに、上記実施の形態では、画像読取装置10が、読み取った原稿画像を記録用紙などに印刷する画像形成装置1に設けられることとしたが、これに限定されず、画像読取装置10が、スキャナ装置やファックス装置などの他の装置に設けられることとしてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1…画像形成装置、2…入力部、3…表示部、4…画像形成部、5…通信処理部、10…画像読取装置、11…光源部、12…記憶部、12a…画像データ、12b…領域データ、13…点灯制御部、14…移動制御部、15…画像読取部、20,23a,23b…発光ダイオード、21…原稿、22…読取不要領域、30…原稿台、31…本の中央部、32a,32b…本の端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿に照射した光の反射光を検出することにより該原稿の画像を読み取る画像読取装置であって、
複数の光源を有し、各光源が点灯することにより前記原稿の主走査方向に伸びる線状光を該原稿に照射する光源部と、
前記原稿内の画像の読み取りが不要な読取不要領域の設定情報を前記原稿の画像の読み取り開始前に予め記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された設定情報に基づいて、各光源の点灯を制御する点灯制御部と、
前記記憶部に記憶された前記設定情報に基づいて、前記原稿上に前記線状光が照射される位置の該原稿に対する相対的な副走査方向への移動速度を制御する移動制御部と、
を備えることを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記原稿の主走査方向の長さと該主走査方向の長さが同一である読取不要領域が走査される場合に、前記点灯制御部は、前記各光源を消灯の状態とすることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記原稿の主走査方向の長さよりも該主走査方向の長さが短い読取不要領域を含んだ領域が走査される場合に、前記点灯制御部は、該読取不要領域に対して光を照射する光源を消灯の状態とし、該読取不要領域以外の領域に対して光を照射する光源を点灯の状態とすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記原稿の主走査方向の長さよりも該主走査方向の長さが短い読取不要領域を含んだ領域が走査される場合に、前記移動制御部は、前記移動速度を所定の速度に設定し、前記原稿の主走査方向の長さと該主走査方向の長さが同一である読取不要領域が走査される場合に、前記移動制御部は、前記移動速度を前記所定の速度よりも大きい速度に設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
原稿に照射した光の反射光を検出することにより該原稿の画像を読み取り、読み取った画像に基づいて画像を形成する画像形成装置であって、
複数の光源を有し、各光源が点灯することにより前記原稿の主走査方向に伸びる線状光を該原稿に照射する光源部と、
前記原稿内の画像の読み取りが不要な読取不要領域の設定情報を前記原稿の画像の読み取り開始前に予め記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された設定情報に基づいて、各光源の点灯を制御する点灯制御部と、
前記記憶部に記憶された前記設定情報に基づいて、前記原稿上に前記線状光が照射される位置の該原稿に対する相対的な副走査方向への移動速度を制御する移動制御部と、
前記点灯制御部および前記移動制御部による制御により前記原稿に線状光を照射することにより読み取られた画像に基づいて画像を形成する画像形成部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
原稿に照射した光の反射光を検出することにより該原稿の画像を読み取る画像読取方法であって、
前記原稿の画像の読み取り開始前に、該原稿内の画像の読み取りが不要な読取不要領域の設定情報を記憶部から読み出す情報読出ステップと、
前記情報読出ステップにおいて読み出された設定情報に基づいて、前記原稿の主走査方向に伸びる線状光を該原稿に照射する各光源の点灯を制御する点灯制御ステップと、
前記情報読出ステップにより読み出された設定情報に基づいて、前記原稿上に前記線状光が照射される位置の該原稿に対する相対的な副走査方向への移動速度を制御する移動制御ステップと、
を含むことを特徴とする画像読取方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−60428(P2012−60428A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−201830(P2010−201830)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】