説明

画像送信装置、画像送信システムおよびプログラム

【課題】外部装置から取得した画像データを送信している場合、外部装置のユーザが意図しない送信の停止を防止できる画像送信装置を提供する。
【解決手段】ステップS106において、制御部は、外部装置フラグの値が「1」か否かを判断する。外部装置フラグの値が「1」でないと判断された場合、制御部は、処理をステップS107に移行する。外部装置フラグの値が「1」であると判断された場合、制御部は、処理をステップS113に移行する。ステップS107において、表示部は、ファクシミリ送信の停止をするための停止ボタンを含むFAX送信中画面を表示する。ステップS113において、制御部は、ファクシミリ送信の停止処理が行われることまたは前記停止指示が受け付けられることを防止する停止防止処理を行う。この場合、停止ボタンが押下されてもファクシミリ送信が停止されない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像送信装置、画像送信システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ送信機能を有さない装置がファクシミリ送信機と通信をすることによりファクシミリ送信を行う技術が知られている。特許文献1には、ファクシミリ機能を有さない装置がネットワーク上のファクシミリ装置を検出し、ファクシミリ送信を行う技術が記載されている。特許文献2には、FAXサーバが、画像処理装置または情報処理装置から取得した画像データを送信する技術が記載されている。特許文献3には、ファクシミリ通信機能を有さない第2の通信装置が、ファクシミリ通信機能を有する第1の通信装置に送信画情報を送信することにより、ファクシミリ送信を行う技術が記載されている。特許文献4には、画像読取装置の操作によりファクシミリ送信装置を遠隔制御して送信を行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−179718号公報
【特許文献2】特開2003−283742号公報
【特許文献3】特開2003−333269号公報
【特許文献4】特開2004−104169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、画像送信装置が、外部装置から取得した画像データを送信している場合、外部装置のユーザが意図しない送信の停止を防止できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る画像送信装置は、送信先を識別する識別子および画像データを取得する取得手段と、前記画像データを、前記識別子で識別された送信先に送信する第1送信手段と、前記第1送信手段が前記画像データの送信をしているときに、前記送信の停止をさせるための停止指示を受け付ける受付手段と、前記画像データの転送要求が自装置から受け付けられた場合において、前記受付手段により前記停止指示が受け付けられたときは、前記送信の停止をさせる停止処理を行い、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合は、前記停止処理が行われることまたは前記停止指示が受け付けられることを防止する停止防止処理を行う処理手段とを備える。
【0006】
本発明の請求項2に係る画像送信装置は、請求項1に記載の構成において、前記取得手段は、前記停止防止処理を行うか否かを示す停止可否情報を取得し、前記処理手段は、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合、前記停止可否情報に応じて、前記停止防止処理を行うことを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る画像送信装置は、請求項1または2に記載の構成において、前記受付手段は、前記送信が行われているときに前記停止指示を受け付けるための画像を表示し、前記処理手段は、前記停止防止処理として、前記送信が行われているときに前記画像の表示をさせない処理を行うことを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る画像送信装置は、請求項1または2に記載の構成において、前記受付手段は、前記送信が行われているときに前記送信が行われていることを示す画像を、前記停止指示を受け付けるための画像を含んだ状態で表示し、前記処理手段は、前記停止防止処理として、前記送信が行われているときに前記送信が行われていることを示す画像の表示をさせない処理を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に係る画像送信装置は、請求項1に記載の構成において、前記第1送信手段は、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合において、前記受付手段により前記停止指示が受け付けられたときは、前記停止処理の可否を確認する停止確認要求を前記外部装置に送信し、前記取得手段は、前記停止確認要求に対する応答であって、前記停止防止処理を行うか否かを示す停止可否情報を前記外部装置から取得し、前記処理手段は、前記取得手段によって取得された停止可否情報に応じて前記停止防止処理を行うことを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6に係る画像送信装置は、請求項1に記載の構成において、前記記憶手段は、ユーザの認証に用いられる第1認証情報を記憶し、前記取得手段は、前記画像送信装置を操作するユーザの第2認証情報を取得し、前記処理手段は、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合、前記第1認証情報および前記第2認証情報に応じて、前記停止防止処理を行うことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項7に係る画像送信装置は、請求項1、2、5または6のいずれか一項に記載の構成において、前記受付手段は、ユーザの操作に応じて前記停止指示を示す信号を出力する操作子を有し、前記処理手段は、前記停止防止処理として、前記操作子から前記信号が出力されても前記停止処理を行わないことを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項8に係る画像送信装置は、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の構成において、前記取得手段による画像データの取得が継続された状態で前記第1送信手段が画像データを送信している場合、前記処理手段は、前記停止防止処理を行うことを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項9に係る画像送信装置は、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の構成において、前記停止防止処理が有効または無効であることを示す設定情報を記憶する記憶手段を有し、前記処理手段は、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合、前記記憶手段に記憶されている設定情報に応じて、前記停止防止処理を行うことを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項10に係る画像送信装置は、請求項1に記載の構成において、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられたか否かを示すフラグを記憶する記憶手段を有し、前記処理手段は、前記記憶手段に記憶されたフラグに基いて前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられたか否かを判断することを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項11に係る画像送信装置は、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の構成において、原稿を読み取って画像データを生成する画像データ生成手段を有し、前記処理手段は、前記画像データ生成手段により生成された画像データが前記取得手段により取得された場合、前記停止処理を行うことを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項12に係る画像送信システムは、請求項1ないし11のいずれか一項に記載の画像送信装置と、前記識別子および前記画像データを前記画像送信装置に送信する第2送信手段を備える情報端末と、前記画像送信装置により送信された画像データを受信する受信手段を備える画像受信装置とを有する。
【0017】
本発明の請求項13に係るプログラムは、制御手段、通信手段、および受付手段を有するコンピュータに、送信先を識別する識別子および画像データを前記制御手段が取得するステップと、前記画像データを、前記識別子で識別された送信先に前記通信手段が送信するステップと、前記画像データの送信をしているときに、前記送信の停止をさせるための停止指示を前記受付手段が受け付けるステップと、前記画像データの転送要求が自装置から受け付けられた場合において、前記停止指示が受け付けられたときは、前記送信の停止をさせる停止処理を前記制御手段が行い、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合は、前記停止処理を防止する停止防止処理を前記制御手段が行うステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1、12および13に係る発明によれば、画像送信装置が、外部装置から取得した画像データを送信している場合、外部装置のユーザが意図しない送信の停止を防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、画像送信装置が、外部装置から取得した画像データを送信している場合、外部装置のユーザの指示に応じて、送信の停止を防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、停止指示を受け付けるための画像を表示する画像送信装置が、外部装置から取得した画像データを送信している場合、外部装置のユーザが意図しない送信の停止を防止することができる。
請求項4に係る発明によれば、送信が行われていることを示す画像を表示する画像送信装置が、外部装置から取得した画像データを送信する場合、外部装置のユーザが意図しない送信の停止を防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、画像送信装置が、外部装置から取得した画像データを送信している場合、送信の停止の指示を受け付けたことを外部装置のユーザに知らせることができる。
請求項6に係る発明によれば、画像送信装置が、外部装置から取得した画像データを送信している場合、外部装置のユーザ以外の者による送信の停止を防止することができる。
請求項7に係る発明によれば、画像送信装置が、外部装置から取得した画像データを送信している場合、画像送信装置において送信の停止の指示がされても、送信を継続することができる。
請求項8に係る発明によれば、送信の停止後に再度送信の指示が行われると、画像データの再取得が必要となる場合、画像送信装置において送信の停止の指示がされても、送信を継続することができる。
請求項9に係る発明によれば、画像送信装置が、外部装置から取得した画像データを送信している場合、送信の停止を防止できる外部装置を設定することができる。
請求項10に係る発明によれば、画像送信装置が、フラグに応じて、ユーザが意図しない送信の停止を防止することができる。
請求項11に係る発明によれば、画像送信装置において画像データの生成が行われている場合、画像送信装置が送信の停止をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】画像送信システムの全体構成を示す図
【図2】画像送信システム1の機能的構成を示すブロック図
【図3】画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図
【図4】端末装置20のハードウェア構成を示すブロック図
【図5】第1実施形態に係る処理を示すフローチャート
【図6】表示部104に表示される画面を例示する図
【図7】第2実施形態に係る処理を示すフローチャート
【図8】可否情報を示すデータの一例を示す図
【図9】第3実施形態に係る処理を示すフローチャート
【図10】停止確認画面の例を示す図
【図11】第4実施形態に係る処理を示すフローチャート
【図12】送信先番号および認証情報を示すデータの一例を示す図
【図13】停止防止処理の設定情報の例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係る画像送信システム1の全体構成を示す図である。画像送信システム1は、画像形成装置10、端末装置20および画像形成装置30を有する。端末装置20は、パーソナルコンピュータなどの情報端末である。画像形成装置10および30は、複写機、プリンタ、スキャナおよびファクシミリなどとして機能する装置である。端末装置20は、内部通信回線40を介して画像形成装置10と接続されている。内部通信回線40は、有線または無線のLAN(Local Area Network)である。画像形成装置10は、電話回線等の外部通信回線50を介して画像形成装置30と接続されている。以上の構成において、画像形成装置10は、自らのスキャナで読み込まれた画像データまたは端末装置20から送信された画像データを画像形成装置30へファクシミリ送信する。
【0021】
図2は、画像送信システム1の機能的構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、取得部11、記憶部12、送信部13、受付部14、処理部15、および画像データ生成部16を有する。取得部11(取得手段の一例)は、送信先番号(送信先を識別する識別子)および画像データを取得する。記憶部12(記憶手段の一例)は、取得部11により取得された画像データが外部装置から取得されたか否かを示すフラグを記憶する。送信部13(送信手段の一例)は、送信先番号で識別された送信先に画像データを送信する。受付部14(受付手段の一例)は、送信部13が画像データの送信をしているときに、送信の停止をさせるための停止指示を受け付ける。処理部15(処理手段の一例)は、送信部13により送信されている画像データが端末装置20から取得されたものでないことをフラグが示している場合において、受付部14により停止指示が受け付けられたときは、送信の停止をさせる停止処理を行う。処理部15は、また、送信部13により送信されている画像データが端末装置20から取得されたものであることをフラグが示している場合は、停止処理を防止する停止防止処理を行う。画像データ生成部16(画像データ生成手段の一例)は、原稿を読み取って画像データを生成する。
【0022】
端末装置20は、送信部21を有する。送信部21(送信手段の一例)は、送信先番号および画像データを画像形成装置10に送信する。画像形成装置30は、受信部31を有する。受信部31(受信手段の一例)は、画像形成装置10により送信された画像データを受信する。
【0023】
図3は、画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、制御部101、通信部102、記憶部103、表示部104、入力部105、読み取り部106および画像形成部107とを備えたコンピュータである。制御部101(制御手段の一例)は、画像形成装置10の各部の動作を制御する。制御部101は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)とを有する。通信部102(通信手段の一例)は、内部通信回線40および外部通信回線50を介して通信を行う。記憶部103は、データおよびプログラムを記憶する記憶装置、例えばHDD(Hard Disk Drive)である。記憶部103は、制御部101により用いられるデータおよびプログラムを記憶する。表示部104は、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどの表示装置を有し、画像形成装置10を操作するためのメニュー画面または各種メッセージを表示する。入力部105(受付手段の一例)は、画像形成装置10にデータまたは指示を入力するための各種キーおよび表示部104のディスプレイに重ねて設けられたタッチスクリーン(タッチパネル)を備える。ユーザが入力部105を操作することにより、画像形成装置10に対する各種指示や各種設定が行われる。読み取り部106は、原稿を光学的に読み取り、読み取った原稿を画像データとして出力するイメージスキャナである。画像形成部107は、電子写真方式またはインクジェット方式により画像を形成する。画像形成装置30は、画像形成装置10と同様のハードウェア構成を有する。
【0024】
画像形成装置10において、プログラムを実行している制御部101は、取得部11および処理部15の一例である。プログラムを実行している制御部101により制御されている通信部102は、送信部13の一例である。プログラムを実行している制御部101により制御されている表示部104および入力部105は、受付部14の一例である。プログラムを実行している制御部101により制御されている読み取り部106は、画像データ生成部16の一例である。また、画像形成装置30において、プログラムを実行している制御部101により制御されている通信部102は、受信部31の一例である。
【0025】
図4は、端末装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。端末装置20は、制御部201、通信部202、記憶部203、表示部204、および入力部205を備えたコンピュータである。制御部201は、端末装置20の各部の動作を制御する。制御部201は、CPUとROMとRAMとを有する。通信部202は、内部通信回線40を介して通信を行う。記憶部203は、データおよびプログラムを記憶する記憶装置、例えばHDDである。記憶部203は、制御部201により用いられるデータおよびプログラムを記憶する。表示部204は、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどの表示装置を有する。入力部205は、ユーザによる入力を受け付ける装置であり、キーパッド(キーボード)や各種のボタンを備える。プログラムを実行している制御部201により制御されている通信部202は、送信部21の一例である。
【0026】
(実施形態1)
図5は、画像形成装置10において実行される、本発明の第1実施形態に係る処理を示すフローチャートである。画像送信システム1において、画像形成装置10から画像形成装置30にファクシミリ送信をするには、主に2つの方法がある。1つは、ユーザが直接、画像形成装置10を操作する方法である。この場合、ユーザは、読み取り部106の読み取り位置に原稿を置く。さらに、ユーザは、入力部105を操作し、ファクシミリ送信の指示を入力する。この指示は、送信先を識別する情報、例えば画像形成装置30のファクシミリ番号を含む。この指示が入力されると、読み取り部106は原稿を読み取り、通信部102は原稿の画像データを画像形成装置30に送信する。もう1つは、ファクシミリ送信の指示を端末装置20から画像形成装置10に送信する方法である。この場合、ユーザは、入力部205を操作し、原稿(文書)を画像形成装置10からファクシミリ送信させる指示を入力する。端末装置20は、この指示に応じて、ファクシミリ送信を行うように画像形成装置10を制御する。画像形成装置10は、端末装置20から送信される指示およびデータに応じて、原稿の画像データを画像形成装置30に送信する。
【0027】
画像送信システム1においては、以下のような状況を考える。あるユーザAは、ファクシミリ送信を行う指示を端末装置20から入力した。画像形成装置10は、この指示に応じて画像形成装置30に画像データを送信している途中である。別のユーザBは、直接、画像形成装置10を操作して、自分の原稿をファクシミリ送信しようとしている。この状況で、仮に、ユーザBが画像形成装置10を操作して、いま実行中のファクシミリ送信(ユーザAの原稿のファクシミリ送信)の停止を誤って指示してしまい、かつ、画像形成装置10がその指示に応じてファクシミリ送信を停止してしまった場合を考える。この場合、ユーザAの立場からは、自分が指示したファクシミリ送信が自分の意図とは無関係に停止されることになる。画像送信システム1は、ファクシミリ送信が自分の意図とは無関係に停止されることを抑制するシステムである。図5のフローは、ファクシミリ送信の指示を制御部101が受け付けたことを契機として開始される。ファクシミリ送信の指示は、画像形成装置10から直接、または、端末装置20から入力される。
【0028】
ステップS101において、制御部101は、転送要求を取得する。画像形成装置10から直接ファクシミリ送信が行われる場合、制御部101は、入力部105から転送要求を取得する。一方、端末装置20からファクシミリ送信の指示が行われる場合、制御部101は、通信部102から転送要求を受信する。転送要求には、ファクシミリ送信の指示であることを示す情報および送信先番号が含まれている。ステップS102において、制御部101は、転送要求が外部装置から取得されたものであるか否かを判断する。外部装置とは、画像形成装置10以外の装置をいう。制御部101は、転送要求を通信部102から受信しているときは、転送要求が外部装置から取得されたものであると判断する。制御部101は、転送要求を入力部105から取得しているときは、転送要求が外部装置から取得されたものでない(自装置から取得されたものである)と判断する。転送要求が外部装置から取得されたものであると判断された場合(ステップS102:YES)、制御部101は、処理をステップS103に移行する。転送要求が外部装置から取得されたものでないと判断された場合(ステップS102:NO)、制御部101は、処理をステップS104に移行する。
【0029】
ステップS103において、制御部101は、外部装置フラグを書き換える。外部装置フラグは、ステップS102における判断結果を示すデータであり、制御部101内のRAMに記憶されている。外部装置フラグの初期値は「0」である。ステップS103において、制御部101は、外部装置フラグの値を「1」に書き換える。外部装置フラグにおいて、「1」は端末装置20から転送要求が取得されたことを、「0」は画像形成装置10自身により転送要求が取得されたことを示している。画像データの取得またはファクシミリ送信が行われている間、外部装置フラグの情報は保持される。
【0030】
ステップS104において、制御部101は、画像データの取得を開始する。画像形成装置10から直接ファクシミリ送信が行われる場合、制御部101は、読み取り部106から画像データを取得する。一方、端末装置20からファクシミリ送信の指示が行われる場合、制御部101は、通信部102から画像データを受信する。ステップS105において、通信部102は、取得した転送要求に含まれる送信先番号に対して発呼を行い、画像形成装置30と接続する。画像形成装置30との接続が確立された状態で、画像形成装置10は、画像データのファクシミリ送信を行う。なお、発呼は、画像データの取得が開始される前に行われてもよい。ステップS106において、制御部101は、外部装置フラグの値が「1」か否かを判断する。外部装置フラグの値が「1」でないと判断された場合(ステップS106:NO)、制御部101は、処理をステップS107に移行する。外部装置フラグの値が「1」であると判断された場合(ステップS106:YES)、制御部101は、処理をステップS113に移行する。
【0031】
ステップS107において、表示部104は、ファクシミリ送信中であることを示す画面(以下、「FAX送信中画面」という。)を表示する。
【0032】
図6は、表示部104に表示される画面を例示する図である。この例で、画像形成装置10はタッチパネル(タッチスクリーン)を有する。このタッチパネルにおいて、表示部104が表示装置として、入力部105が位置入力装置として、それぞれ機能する。図6(a)はFAX送信中画面の一例である。FAX送信中画面とは、ファクシミリ送信が行われていることを示す文字列または画像を含む画面をいう。この例で、FAX送信中画面は、送信先番号などの情報に加えて、ファクシミリ送信の停止をするための停止ボタンを含む。以下、タッチパネルにおいて、停止ボタンに相当する位置がタッチされることを「停止ボタンが押下される」という。
【0033】
再び図5を参照する。ステップS108において、制御部101は、停止ボタンが押下されたか否かを判断する。停止ボタンが押下された場合(ステップS108:YES)、ステップS109において、制御部101はファクシミリ送信の停止処理を行う。ファクシミリ送信の停止処理とは、送信対象となっている画像データのすべてを送信完了したかどうかにかかわらず、停止指示に応じてファクシミリ送信の処理を終了することをいう。停止ボタンが押下されなかった場合(ステップS108:NO)、ステップS110において、制御部101はファクシミリ送信を続行する。ファクシミリ送信が行われている間、停止ボタンは表示され続ける。したがって、この間いつでも、ユーザは停止ボタンを押下することができる。
【0034】
ステップS111において、制御部101は、画像データの取得が終了したか否かを判断する。読み取り部106から画像データを取得している場合において、読み取るべき次の原稿が読み取り部106にないときは、制御部101は、画像データの取得が終了したと判断する。画像データの取得が終了した場合(ステップS111:YES)、制御部101は、ファクシミリ送信を終了する。画像データの取得が終了していない場合(ステップS111:NO)、ステップS112において、制御部101は画像データの取得を継続する。
【0035】
ステップS113において、制御部101は、停止防止処理を行う。停止防止処理とは、ファクシミリ送信の停止処理が行われることまたは停止指示の入力自体を防止する処理をいう。この例では、図5(a)のFAX送信中画面を表示するが、停止ボタンが押下されてもファクシミリ送信が停止されない処理(図5(b))が停止防止処理として行われる。
【0036】
ステップS114において、制御部101は、ファクシミリ送信を続行する。ステップS115において、制御部101は、画像データの取得が終了したか否かを判断する。通信部102から画像データを受信している場合において、画像データの送信が終了したことを示す情報を端末装置20から受信したときは、制御部101は、画像データの取得が終了したと判断する。画像データの取得が終了した場合(ステップS115:YES)、制御部101は、ファクシミリ送信を終了する。画像データの取得が終了していない場合(ステップS115:NO)、ステップS116において、制御部101は画像データの取得を継続する。
【0037】
以上の処理により、端末装置20からファクシミリ送信の指示がされた場合は、停止防止処理が行われる。すなわち、端末装置20からファクシミリ送信をしている場合は、ユーザが画像形成装置10を操作してもファクシミリ送信は停止されない。なお、停止防止処理が行われる場合であっても、端末装置20のユーザは、入力部205を操作してファクシミリ送信を停止することができる。
【0038】
(実施形態2)
図7は、画像形成装置10において実行される、本発明の第2実施形態に係る処理を示すフローチャートである。第2実施形態では、画像形成装置10が端末装置20から取得した停止可否情報に基づいて停止防止処理の制御が行われる点が第1実施形態と異なる。停止可否情報とは、端末装置20から取得した画像データを画像形成装置10がファクシミリ送信している場合において画像形成装置10からファクシミリ送信の停止指示が入力されたときに、その停止指示を有効なものとして処理するか否かを示す情報、換言すると、停止防止処理を行うか否かを示す情報をいう。停止可否情報が「可」の場合、停止指示は有効なものとして処理される(すなわち停止防止処理は行われない)。停止可否情報が「不可」の場合、停止防止処理が行われる。端末装置20を操作してファクシミリ送信を行う場合、ユーザは、停止可否情報を入力部205から入力する。
【0039】
ステップS201において、制御部101は、転送要求を取得する。ステップS202において、制御部101は、転送要求が外部装置から取得されたものであるか否かを判断する。転送要求が外部装置から取得されたものであると判断された場合(ステップS202:YES)、制御部101は、処理をステップS203に移行する。転送要求が外部装置から取得されたものでないと判断された場合(ステップS202:NO)、制御部101は、処理をステップS205に移行する。
【0040】
ステップS203において、制御部101は、外部装置フラグの値を「0」から「1」に書き換える。ステップS204において、制御部101は、停止可否情報を取得する。制御部101は、端末装置20において入力された停止可否情報を通信部102から受信する。制御部101は、RAMに記憶されている可否情報データに、ステップS204で取得した停止可否情報を追加する。可否情報データとは、複数の停止可否情報を含むデータをいう。
【0041】
図8は、可否情報データの一例を示す図である。可否情報データは、受付番号、データ取得元、送信先および停止可否の情報を含む。受付番号は、ファクシミリ送信の指示を識別する番号である。データ取得元は、ファクシミリ送信の指示のために操作がされた装置、すなわち画像データの送信元を表す。データ取得元が「外部装置」である場合は、端末装置20からファクシミリ送信の指示がされたことを表す。「自装置」である場合は、画像形成装置10が直接操作されファクシミリ送信の指示がされたことを表す。送信先は、送信先番号を表す。停止可否は、停止可否情報を表す。可否情報データは、画像データの取得またはファクシミリ送信が行われている間記憶される。
【0042】
再び図7を参照する。ステップS205において、制御部101は、画像データの取得を開始する。ステップS206において、通信部102は、取得した転送要求に含まれる送信先番号に対して発呼を行い、画像形成装置30と接続する。通信部102は、接続が確立された画像形成装置30に対しファクシミリ送信を行う。ステップS207において、制御部101は、外部装置フラグの値が「1」か否かを判断する。外部装置フラグの値が「1」でないと判断された場合(ステップS207:NO)、制御部101は、図5のフローにおける2以降の処理を行う。外部装置フラグの値が「1」であると判断された場合(ステップS207:YES)、制御部101は、処理をステップS208に移行する。
【0043】
ステップS208において、制御部101は、停止可否情報が「不可」であるか否かを判断する。制御部101は、RAMに記憶された可否情報データから、ファクシミリ送信先の番号に対応する停止可否情報を読み出す。制御部101は、読み出した停止可否情報が「不可」であるか否かを判断する。停止可否情報が「不可」であると判断された場合(ステップS208:YES)、制御部101は、図5のフローにおける1以降の処理を行う。停止可否情報が「不可」でないと判断された場合(ステップS208:NO)、制御部101は、図5のフローにおける2以降の処理を行う。
【0044】
(実施形態3)
図9は、画像形成装置10において実行される、本発明の第3実施形態に係る処理を示すフローチャートである。第3実施形態では、停止ボタンが押下されると画像形成装置10が停止確認要求を端末装置20に送信し、端末装置20から停止可否情報を取得する点が第1実施形態と異なる。
【0045】
ステップS301からステップS305において、制御部101は、実施形態1におけるステップS101からステップS105と同様の処理を行い、ファクシミリ送信を行う。ステップS306において、制御部101は、外部装置フラグの値が「1」か否かを判断する。外部装置フラグの値が「1」でないと判断された場合(ステップS306:NO)、制御部101は、図5のフローにおける2以降の処理を行う。外部装置フラグの値が「1」であると判断された場合(ステップS306:YES)、制御部101は、処理をステップS307に移行する。
【0046】
ステップS307において、表示部104は、FAX送信中画面(図5(a))を表示する。ステップS308において、制御部101は、停止ボタンが押下されたか否かを判断する。停止ボタンが押下された場合(ステップS308:YES)、制御部101は、処理をステップS309へ移行する。停止ボタンが押下されなかった場合(ステップS308:NO)、制御部101は、処理をステップS312へ移行する。
ステップS309において、通信部102は、ファクシミリ送信の停止処理の可否を確認するための停止確認要求を端末装置20へ送信する。
【0047】
図10は、端末装置20の表示部204に表示される停止確認画面の例を示す図である。停止確認要求を受信すると、端末装置20の制御部201は、表示部204に図10の画面を表示させる。端末装置20のユーザが、停止確認画面の「YES」または「NO」をクリックすることにより、停止可否情報が画像形成装置10に対して送信される。停止確認画面の「NO」がクリックされると、ファクシミリ送信の停止が不可であることを示す停止可否情報が送信される。停止確認画面の「YES」がクリックされると、ファクシミリ送信の停止が可であることを示す停止可否情報が送信される。
【0048】
再び図9を参照する。ステップS310において、通信部102は、端末装置20から停止可否情報を受信する。ステップS311において、制御部101は、停止可否情報が「不可」であるか否かを判断する。停止可否情報が「不可」であると判断された場合(ステップS311:YES)、制御部101は、図5のフローにおける1以降の処理を行う。停止可否情報が「可」であると判断された場合(ステップS311:NO)、ステップS109において、制御部101はファクシミリ送信の停止処理を行う。停止可否情報が端末装置20から送信されなかった場合には、あらかじめ設定された動作が行われる。例えば、停止確認要求を送信した後、あらかじめ設定された時間内に画像形成装置10が停止可否情報を受信しなかった場合には、制御部101は、停止可否情報が「可」であると判断し、ファクシミリ送信の停止処理を行う。
【0049】
ステップS312において、制御部101はファクシミリ送信を続行する。ステップS313およびステップS314において、制御部101は、第1実施形態におけるステップS115およびステップS116と同様の処理を行い、ファクシミリ送信を終了する。
【0050】
(実施形態4)
図11は、画像形成装置10において実行される、本発明の第4実施形態に係る処理を示すフローチャートである。第4実施形態では、端末装置20のユーザの認証情報と停止ボタンを押下するユーザの認証情報とに基づいて停止防止処理の制御を行う点が第1実施形態と異なる。画像送信システム1における複数の端末装置20のユーザの認証情報は、画像形成装置10の記憶部103に予め記憶されている。
【0051】
ステップS401からステップS403において、制御部101は、第3実施形態におけるステップS301からステップS303と同様の処理を行う。ステップS404において、制御部101は、ステップS401において取得した転送要求に含まれる送信先番号を、画像データの送信元である端末装置20のユーザの認証情報と対応させてRAMに記憶する。この例で、端末装置20は、ユーザの識別情報を含んだ転送要求を画像形成装置10に送信する。制御部101は、送信された転送要求に含まれる識別情報に基づいて、複数の認証情報の中から、画像データの送信元である端末装置20のユーザの認証情報を特定する。送信先番号は、画像データの取得またはファクシミリ送信が行われている間記憶される。画像形成装置10は、ユーザの認証情報を予め記憶していなくてもよい。この場合、端末装置20は、ユーザの認証情報を含んだ転送要求を画像形成装置に送信する。制御部101は、端末装置20から取得した転送要求に含まれる送信先番号および認証情報の組を、記憶部103に記憶する。
【0052】
図12は、送信先番号および端末装置20のユーザの認証情報を示すデータの一例を示す図である。この例では、送信先番号「XXX−XXXX」へのファクシミリ送信を指示した端末装置20のユーザの認証情報が「OOO」であることを示している。送信先番号「YYY−YYYY」へのファクシミリ送信は、画像形成装置10を直接操作して指示されているので、認証情報は記憶されていない。
【0053】
再び図11を参照する。ステップS405からステップS408において、制御部101は、第3実施形態におけるステップS304からステップS307と同様の処理を行う。ステップS409において、制御部101は、停止ボタンが押下されたか否かを判断する。停止ボタンが押下された場合(ステップS409:YES)、制御部101は、処理をステップS410へ移行する。停止ボタンが押下されなかった場合(ステップS409:NO)、制御部101は、処理をステップS412へ移行する。
【0054】
ステップS410において、制御部101は、停止ボタンを押下したユーザの認証情報を取得する。認証情報の取得は、例えば、IC(Integrated Circuit)カードを用いる方法または入力部105の操作をする方法により行われる。ICカードが用いられる場合、画像形成装置10は、ICカードリーダを有する。ユーザは、自身の認証情報が記録されたICカードを携帯している。画像形成装置10を操作しようとするユーザは、ICカードに記録されている認証情報をICカードリーダで読み取らせる。入力部105が用いられる場合、ユーザは、入力部105を操作して、自身の認証情報(IDまたはパスワード)を入力する。認証情報の取得は、ステップS409において停止ボタンが押下される前に行われてもよい。ステップS411において、制御部101は、停止ボタンを押下したユーザの認証情報と、RAMに記憶されている端末装置20のユーザの認証情報とが一致するか否かを判断する。ここでいう「認証情報が一致する」とは、認証情報が完全に一致する場合に限らず、認証情報の一部が一致する場合であってもよい。また、画像形成装置10が停止ボタンを押下したユーザの認証情報と、RAMに記憶された端末装置20のユーザの認証情報とを用いた演算を行い、両者の演算結果の差がある条件を満たす場合に「認証情報が一致する」と判断されてもよい。制御部101は、ファクシミリ送信が行われている送信先番号に基づいて、端末装置20のユーザの認証情報を取得する。認証情報が一致すると判断された場合(ステップS411:YES)、ステップS109において、制御部101はファクシミリ送信の停止処理を行う。認証情報が一致しないと判断された場合(ステップS411:NO)、制御部101は、図5のフローにおける1以降の処理を行う。
【0055】
ステップS412において、制御部101は、ファクシミリ送信を続行する。ステップS413およびステップS414において、制御部101は、第1実施形態におけるステップS115およびステップS116と同様の処理を行い、ファクシミリ送信を終了する。
【0056】
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。以下、変形例をいくつか説明する。以下で説明する変形例のうち、2つ以上のものが組み合わされて用いられても良い。
【0057】
(1)変形例1
停止防止処理は、実施形態で説明した図5(b)の態様に限定されない。例えば、実施形態1および2では、停止ボタンを含まないFAX送信中画面を表示する処理(図5(c))、またはFAX送信中画面自体を表示しない処理(図5(d))により停止防止処理を行ってもよい。別の例で、入力部105がハードウェアとして停止ボタンを有し、停止ボタンがユーザにより押下されると制御部101が停止処理を行う場合、制御部101は、停止防止処理として、停止ボタンが押下されてもファクシミリ送信が停止されない処理を行ってもよい。
【0058】
(2)変形例2
画像送信装置(実施形態における画像形成装置10)および画像受信装置(実施形態における画像形成装置30)は、画像形成装置に限定されない。画像送信装置および画像受信装置は、画像を形成する機能(画像形成部107)を有していなくてもよい。この場合、画像受信装置は、受信した画像データに従って、表示部に画像を表示する。別の例で、外部通信回線50は電話回線に限定されない。外部通信回線は、例えばインターネットであってもよい。この場合、画像送信装置は、画像データをパケットとして送信する。
【0059】
(3)変形例3
実施形態1から4に係る画像形成装置10の処理においては、画像データの取得が継続している状態で発呼をして、ファクシミリ送信を行う場合(以下「リアルタイム通信」という。)を例に説明した。本発明は、このようなリアルタイム通信の場合に限定されるものではなく、画像データの取得が終了し、内部通信回線を切断した後に発呼して、ファクシミリ送信を行う場合(以下「非リアルタイム通信」という。)に適用されてもよい。また、画像形成装置10がリアルタイム通信と非リアルタイム通信との双方を行うことができる場合、画像形成装置10は、リアルタイム通信の場合に限り停止防止処理を行うなど、リアルタイム通信か非リアルタイム通信かに応じて停止防止処理を制御してもよい。
【0060】
(4)変形例4
図13は、変形例3に係る停止防止処理の設定情報の例を示す図である。変形例3において、画像形成装置10は、ファクシミリ送信の指示をした端末装置20の属性に応じて、停止防止処理を行うか否かを判断する。この場合、端末装置20は、ファクシミリの送信指示とともに、自身の属性情報を画像形成装置10に送信する。この例では、端末装置20の属性として、その端末装置20のユーザの所属部門が用いられる。図13の例では、属性が「総務」および「経理」である端末装置20は、停止防止設定が「可」に設定されている。また、属性が「法務」である端末装置20は、停止防止設定が「不可」に設定されている。属性「総務」または「経理」に対応する端末装置20から画像データが送信された場合、画像形成装置10は、停止防止処理を行う。一方、属性「法務」に対応する端末装置20から画像データが送信された場合、画像形成装置10は停止防止処理を行わない。属性としては、例えば、ユーザ名または職制など、所属部門以外の情報が用いられてもよい。別の例で、画像形成装置10は、停止防止処理を一括して行うか否かを制御するための設定情報を有していてもよい。この場合、一括して行われる停止防止処理の制御が例外的に適用されない属性が定められていてもよい。
【0061】
(5)変形例5
実施形態1から4において、図5(b)の態様で停止防止処理が行われる場合、表示部104は、ファクシミリ送信の停止処理ができない旨を、停止ボタンを押下したユーザに通知してもよい。この通知は、例えば、その旨を示すメッセージを表示すること、または、音を発生させることにより行われる。
【0062】
(6)変形例6
実施形態1から4において、転送要求が含む情報は、ファクシミリ送信の指示であることを示す情報、送信先番号およびユーザの識別情報に限定されない。例えば、端末装置20から取得される転送要求は、画像データを含んでいてもよい。この場合、画像形成装置10は、転送要求を取得したタイミングで画像データの取得を開始する。別の例で、転送要求には、送信先番号が含まれていなくてもよい。この場合、画像形成装置10は、転送要求とは別に送信先番号を取得する。
【0063】
(7)変形例7
外部装置フラグおよび停止可否情報の双方が用いられる場合において、停止防止処理を行うか否かの判断の際にどちらの情報が優先されるかは、実施形態で説明した例に限定されない。例えば、実施形態2(図7)においては、外部装置フラグよりも停止可否情報が優先される例を説明した。画像形成装置10は、外部装置フラグを優先する第1動作モードと、停止可否情報を優先する第2動作モードとのいずれかで動作してもよい。第1動作モードと第2動作モードとの切り替えは、例えば、ユーザの指示により行われる。別の例で、第1動作モードと第2動作モードとの切り替えは、端末装置20の属性に基づいて行われてもよい。
【0064】
(8)変形例8
実施形態において画像形成装置10、端末装置20または画像形成装置30によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD、FD(Flexible Disk))など)、光記録媒体(光ディスク(CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk))など)、光磁気記録媒体、半導体メモリ(フラッシュROMなど)などのコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記憶した状態で提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネットなどのネットワーク経由でダウンロードされてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1…画像送信システム、10,30…画像形成装置、20…端末装置、40…内部通信回線、50…外部通信回線、11…取得部、12…記憶部、13…送信部、14…受付部、15…処理部、16…画像データ生成部、21…送信部、31…受信部、101…制御部、102…通信部、103…記憶部、104…表示部、105…入力部、106…読み取り部、107…画像形成部、201…制御部、202…通信部、203…記憶部、204…表示部、205…入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信先を識別する識別子および画像データを取得する取得手段と、
前記画像データを、前記識別子で識別された送信先に送信する第1送信手段と、
前記第1送信手段が前記画像データの送信をしているときに、前記送信の停止をさせるための停止指示を受け付ける受付手段と、
前記画像データの転送要求が自装置から受け付けられた場合において、前記受付手段により前記停止指示が受け付けられたときは、前記送信の停止をさせる停止処理を行い、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合は、前記停止処理が行われることまたは前記停止指示が受け付けられることを防止する停止防止処理を行う処理手段と
を有する画像送信装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記停止防止処理を行うか否かを示す停止可否情報を取得し、
前記処理手段は、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合、前記停止可否情報に応じて、前記停止防止処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像送信装置。
【請求項3】
前記受付手段は、前記送信が行われているときに前記停止指示を受け付けるための画像を表示し、
前記処理手段は、前記停止防止処理として、前記送信が行われているときに前記画像の表示をさせない処理を行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像送信装置。
【請求項4】
前記受付手段は、前記送信が行われているときに前記送信が行われていることを示す画像を、前記停止指示を受け付けるための画像を含んだ状態で表示し、
前記処理手段は、前記停止防止処理として、前記送信が行われているときに前記送信が行われていることを示す画像の表示をさせない処理を行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像送信装置。
【請求項5】
前記第1送信手段は、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合において、前記受付手段により前記停止指示が受け付けられたときは、前記停止処理の可否を確認する停止確認要求を前記外部装置に送信し、
前記取得手段は、前記停止確認要求に対する応答であって、前記停止防止処理を行うか否かを示す停止可否情報を前記外部装置から取得し、
前記処理手段は、前記取得手段によって取得された停止可否情報に応じて前記停止防止処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像送信装置。
【請求項6】
前記記憶手段は、ユーザの認証に用いられる第1認証情報を記憶し、
前記取得手段は、前記画像送信装置を操作するユーザの第2認証情報を取得し、
前記処理手段は、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合、前記第1認証情報および前記第2認証情報に応じて、前記停止防止処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像送信装置。
【請求項7】
前記受付手段は、ユーザの操作に応じて前記停止指示を示す信号を出力する操作子を有し、
前記処理手段は、前記停止防止処理として、前記操作子から前記信号が出力されても前記停止処理を行わない
ことを特徴とする請求項1、2、5または6のいずれか一項に記載の画像送信装置。
【請求項8】
前記取得手段による画像データの取得が継続された状態で前記第1送信手段が画像データを送信している場合、前記処理手段は、前記停止防止処理を行う
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の画像送信装置。
【請求項9】
前記停止防止処理が有効または無効であることを示す設定情報を記憶する記憶手段を有し、
前記処理手段は、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合、前記記憶手段に記憶されている設定情報に応じて、前記停止防止処理を行う
ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の画像送信装置。
【請求項10】
前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられたか否かを示すフラグを記憶する記憶手段を有し、
前記処理手段は、前記記憶手段に記憶されたフラグに基いて前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられたか否かを判断する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像送信装置。
【請求項11】
原稿を読み取って画像データを生成する画像データ生成手段を有し、
前記処理手段は、前記画像データ生成手段により生成された画像データが前記取得手段により取得された場合、前記停止処理を行う
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の画像送信装置。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれか一項に記載の画像送信装置と、
前記識別子および前記画像データを前記画像送信装置に送信する第2送信手段を備える情報端末と、
前記画像送信装置により送信された画像データを受信する受信手段を備える画像受信装置と
を有する画像送信システム。
【請求項13】
制御手段、通信手段、および受付手段を有するコンピュータに、
送信先を識別する識別子および画像データを前記制御手段が取得するステップと、
前記画像データを、前記識別子で識別された送信先に前記通信手段が送信するステップと、
前記画像データの送信をしているときに、前記送信の停止をさせるための停止指示を前記受付手段が受け付けるステップと、
前記画像データの転送要求が自装置から受け付けられた場合において、前記停止指示が受け付けられたときは、前記送信の停止をさせる停止処理を前記制御手段が行い、前記画像データの転送要求が外部装置から受け付けられた場合は、前記停止処理を防止する停止防止処理を前記制御手段が行うステップと
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−249194(P2012−249194A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120982(P2011−120982)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】