説明

画像通信装置及びその制御方法、並びにプログラム

【課題】指定された受信者が外部装置にログインしていることを検知した場合に、入力された画像データを送信する画像通信装置を提供する。
【解決手段】画像データを入力する入力手段(スキャナ134)と、入力された画像データを受信すべき受信者を指定する指定手段(操作部133)とを備え、指定手段による受信者の指定が行われた後、当該指定された受信者が、入力された画像データの送信先となる外部装置にログインしていることを検知した場合に、入力された画像データを外部装置に対して送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された画像データを送信する画像通信装置及びその制御方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機密性の高い画像データを、情報漏洩させることなく確実に受信者に届けるための方法として、親展通信が知られている。親展通信の場合、送信側装置が、受信者に対応する記憶領域を指定した上で画像データを送信する。そして、受信側装置は、指定された記憶領域に受信した画像データを格納し、この記憶領域に対応するユーザがログインした(認証された)ことを条件として画像データを出力する。
【0003】
しかしながら、親展通信の場合、送信側のユーザからは、実際に受信者に画像データが届けられたかどうかを確認することができないという問題がある。つまり、送信側装置と受信側装置との通信が正常に終了して画像データが受信側装置のメモリ内に格納されたとしても、画像データが出力されたか否かは不明である。
【0004】
また、受信側装置では、受信者がログインして画像データが出力されるまでは、親展送信で送信されてきた画像データを保持し続けなければならない。このため、受信側装置のメモリが長時間に渡って占有されてしまうおそれがある。
【0005】
一方、近年ではユーザ間のコミュニケーションをよりスムーズなものとするために、「プレゼンス」に関する情報を用いることが知られている。例えば、特許文献1には、各端末に対するユーザのログイン状態を一元的に管理するプレゼンスサーバが示されている。プレゼンスサーバは、端末からの問い合わせに対して、他の端末におけるユーザログイン状態を示すプレゼンス情報を応答する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−318503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に記載の技術によれば、データの送信先となる端末におけるプレゼンス情報を取得し、送信側装置のユーザに提示することができる。送信側装置のユーザは、意図する受信者が送信先端末にログインしているか否かをプレゼンス情報に基づいて判断し、送信先端末にデータを送信するかどうかを判断することができる。
【0008】
しかしながら、特許文献1のようにプレゼンス情報を用いたとしても、次のような問題が発生し得る。即ち、送信側装置のユーザが画像データを送信しようとしたタイミングで意図する受信者が送信先端末にログインしていない場合は、その受信者が送信先端末にログインするまで待ち続けるか、或いは、電話やメール等の方法を用いて受信者に対して端末にログインするように促す必要がある。従って、送信側装置のユーザにとって非常に使い勝手が悪い。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、指定された受信者が外部装置にログインしていることを検知した場合に、入力された画像データを送信する画像通信装置、その制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の画像通信装置は、画像データを入力する入力手段と、前記入力された画像データを受信すべき受信者を指定する指定手段と、前記指定手段による受信者の指定が行われた後、当該指定された受信者が、前記入力された画像データの送信先となる外部装置にログインしていることを検知する検知手段と、前記指定された受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知手段が検知した場合に、前記入力された画像データを前記外部装置に対して送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の画像通信装置の制御方法は、画像データを入力する入力工程と、前記入力された画像データを受信すべき受信者を指定する指定工程と、前記指定工程における受信者の指定が行われた後、当該指定された受信者が、前記入力された画像データの送信先となる外部装置にログインしていることを検知する検知工程と、前記指定された受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知工程で検知した場合に、前記入力された画像データを前記外部装置に対して送信する送信工程とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明のプログラムは、請求項9に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0013】
本発明の画像通信装置は、画像データを入力する入力手段と、前記入力された画像データを受信すべき受信者を指定する指定手段と、前記指定された受信者が、前記入力された画像データの送信先となる外部装置にログインしていることを検知する検知手段と、画像データを送信する送信手段と、送信結果を保存するログ情報記録手段とを備え、前記指定受信者に対し前記送信手段により画像データを正常に送信できた場合、受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知手段が検知した場合は前記ログ情報記録手段に送信成功のログを記録し、受信者が前記外部装置にログインしていることを検知しなかった場合は前記ログ情報記録手段に送信者に注意を促すログを記録することを特徴とする。
【0014】
本発明の画像通信装置は、画像データを入力する入力手段と、前記入力された画像データを送信する送信アドレスを入力し、前記送信アドレスが機器アドレスなのかユーザアドレスなのかを表す属性を指定する送信宛先指定手段と、前記指定された受信者が、前記入力された画像データの送信先となる外部装置にログインしていることを検知する検知手段と、画像データを送信する送信手段とを備え、前記検知手段がユーザがログインしていることを検知した場合、前記送信宛先指定手段により指定された属性が前記送信アドレスは機器アドレスである旨を表す場合には機器アドレスに前記送信手段によって画像データを送信し、ユーザアドレスである旨を表す場合はユーザアドレスに画像データを送信することを特徴とする。
【0015】
本発明の画像通信装置は、画像データを受信する受信手段と、ログインユーザのURIを用いて画像データを受信するのか、機器アドレスのURIを用いて受信するのかを設定する受信ユーザ切り替え手段とを備え、上記受信ユーザ切り替え手段の設定に従い、画像データを受信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、指定された受信者が外部装置にログインしていることを検知した場合に、入力された画像データを送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る画像通信システムの概略図である。
【図2】図1に示したMFPの構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したプレゼンスサーバのプレゼンス機能を用いてMFPがFAX送信する際の送信条件設定に用いられるFAX送信設定画面を示す図である。
【図4】プレゼンス機能を用いてMFPが行うFAX通信の手順を示すシーケンス図である。
【図5】受信者が送信先MFPにログインしている場合にMFPが行う画像データ送信の手順を説明するためのシーケンス図である。
【図6】カラーMFPから白黒MFPにカラー画像を送信しようとした場合に白黒MFPで表示されるメッセージを示す図である。
【図7】カラーMFPから白黒MFPにカラー画像を送信しようとした際に受信者が白黒MFPからログアウトした後に別のカラーMFPにログインした場合の画像データ送信手順を説明するためのシーケンス図である。
【図8】MFPがプレゼンス機能を用いて行うFAX送信処理の手順の一部を示すフローチャートである。
【図9】FAX送信処理の手順の残部を示す、図8のフローチャートに続くフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施形態によるMFPの操作部に表示されるIP−FAX宛先設定画面を示す図であり、(a)は送信宛先情報として機器アドレスが設定された状態を示し、(b)は送信宛先情報としてユーザアドレスが設定された状態で示す。
【図11】プレゼンス機能を用いてFAX受信する際に使用するSIP URIを設定するために受信側MFPの操作部に表示されるプレゼンス機能設定画面を示す図である。
【図12】機器名を送信宛先として用いて行われる画像データの送信手順を説明するためのシーケンス図である。
【図13】送信タイムアウトが発生した場合の画像データの送信手順を説明するためのシーケンス図である。
【図14】宛先情報としてユーザアドレスが設定されている場合の画像データの送信手順を説明するためのシーケンス図である。
【図15】宛先情報としてユーザアドレスが設定されており、送信タイムアウトが発生した場合の画像データの送信手順を説明するためのシーケンス図である。
【図16】MFPがプレゼンス機能を用いてFAX送信する際のFAX送信処理の手順を示すフローチャートである。
【図17】受信側MFPがプレゼンス機能を用いてFAX受信する際のFAX受信処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
【0019】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像通信システムの概略図である。本画像通信システムは、MFP100、101、102、SIPサーバ104、プレゼンスサーバ105、メールサーバ106、メールクライアント107がネットワークで接続されることで構築される。
【0020】
画像通信装置の一例であるMFP100、101、102は、スキャナ、プリンタ等で構成され、コピー機能、コンピュータ上で作成されたデータを印刷するプリンタ機能等を備えたマルチファンクション複写機である。
【0021】
SIPサーバ104は、RFC2543等で規定されているSIP(Session Initiation Protocol)に従い、通信の呼制御を実行するサーバである。各MFP100〜102におけるユーザのログイン状態を管理する管理サーバとしてのプレゼンスサーバ105は、プレゼンス機能(在席管理)、インスタントメッセージ機能、SIPプロトコルを拡張したSIMPLE(Session initiation protocol for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions)機能を備える。
【0022】
各MFP100〜102は、SIP及びSIMPLEに対応しており、SIP及びSIMPLEに従ってSIPサーバ104及びプレゼンスサーバ105と通信することができる。
【0023】
MFP100は、IPアドレスとして「172.168.0.100」が設定されたカラースキャナ、カラープリンタからなるカラーMFPである。MFP101は、IPアドレスとして「172.168.0.101」が設定された白黒スキャナ、白黒プリンタからなる白黒MFPである。MFP102は、IPアドレスとして「172.168.0.102」が設定されたMFP100と同様のカラーMFPである。
【0024】
ユーザTAROは、自身のID情報が記録されたIDカード110を所有し、このIDカード110を使ってMFPにログインすることにより、TAROに許可されているMFPのオペレーションを実行することができる。TAROが送信する電子メールには、TAROの電子メールアドレスが発信元情報としてセットされる。プレゼンスサーバ105のプレゼンス機能を用いたFAX送信では、sip:taro@abc.co.jpというSIP URIが発信元情報としてセットされる。
【0025】
HANAKOも同様に、自身のID情報が記録されたIDカード111を所有し、このIDカード111を使ってMFPにログインすることにより、HANAKOに許可されているMFPのオペレーションを実行することができる。HANAKOが送信する電子メールには、HANAKOの電子メールアドレスが発信元情報としてセットされる。プレゼンスサーバ105のプレゼンス機能を用いたFAX送信では、sip:hanako@abc.co.jpというSIP URIが発信元情報としてセットされる。
【0026】
メールサーバ106はSMTPのプロトコルで配信されたメールデータを他のメールサーバやメールクライント107に配信するサーバである。メールクライント107はユーザが作成したメールデータを送信、あるいはメールデータを受信するパソコン上で動作するプログラムである。
【0027】
図2は、カラーMFP100の構成を示すブロック図である。尚、白黒MFP101及びカラーMFP102はMFP100と基本的には同様の構成であるため、説明は省略する。
【0028】
図2に示すMFP100において、CPU130は、ROM131に格納されているプログラムとRAM132のメモリを利用してMFP全体の制御を実施する。
【0029】
操作部133は、LCD表示パネルとスタートキー、テンキー等のハードキーから構成され、LCD表示パネル上にソフト的にボタンを表示し、ユーザが指でボタンをタッチすることを検出してユーザオペレーションを円滑に実行する。
【0030】
スキャナ134は、原稿上の画像を読み取って画像データを生成する。プリンタ135は、画像データに基づく画像を記録媒体上に印刷する。
【0031】
画像処理回路136は、大容量の画像メモリ、画像回転回路、解像度変倍回路、MH、MR、MMR、JBIG、JPEG等の符号/復号化回路等で構成され、シェーディング、トリミング、マスキング等の各種画像処理を実行することができる。ハードディスク137は、SCSI、IDE等のI/Fで接続されている大容量記録媒体である。
【0032】
ネットワークI/F138は、10BASE−T、100BASE−Tを代表とするイーサネット(登録商標)あるいはトークンリング等のネットワーク回線141と接続するためのネットワークデータリンクを確立する回路である。フォーマッタ部139は、プリンタ135で印刷するための画像を作成するレンダリング回路である。
【0033】
ネットワークI/F138を介してPCからPDL(Page Description Language)データを受信した場合は、受信したPDLデータから画像データが作成される。そして、作成した画像データに対して画像処理回路136で画像処理を行い、プリンタ135で印刷する。スキャナ134、プリンタ135、画像処理回路136、フォーマッタ部139は、CPU130からのCPUバスとは別の高速ビデオバスで接続され、画像データを高速に転送できるように構成されている。
【0034】
MFP100は、スキャナ134で読み取った画像データを画像処理回路136で画像処理し、プリンタ135で読み取った画像を印刷するように動作することでコピー機能が実現される。
【0035】
ファックス部140は、電話回線142上の外部装置との間のファクシミリ通信を制御する。つまり、スキャナ134で読み取った画像データを画像処理回路136で画像処理し、電話回線142経由で外部装置にファクシミリ送信する。また、外部装置から送信されたデータを受信して画像処理回路136で画像処理を行ってプリンタ135で印刷する。
【0036】
カードリーダ146は、IDカード110、111をかざすことにより、IDカードからID情報を読み取る装置であり、読み取られたID情報はシリアルI/F145を経由してCPU130に伝わる。尚、このとき読み取られるID情報には、ユーザを特定するためのユーザIDやユーザに対応付けられたURLなどが含まれる。このとき、ユーザIDとURLとを別のものとせずに、URLをユーザIDとして使用しても良い。
【0037】
MFP100は、このID情報を元に、カラー印刷が許可されていないユーザにはカラー印刷を禁止し、電子メール送信やプレゼンスサーバ105のプレゼンス機能を用いたFAX送信にはユーザのアドレス(たとえばURL)を使う。
【0038】
図3は、プレゼンスサーバ105のプレゼンス機能を用いてMFP(例えばMFP100)がFAX送信する際の送信条件設定に用いられるFAX送信設定画面を示す図であり、同設定画面はMFPの操作部133のLCD表示パネルに表示される。
【0039】
読込設定ボタン250を押すことにより、スキャナ134による画像の読込解像度、読込濃度、読込用紙サイズの大きさを設定することができる。
【0040】
送信宛先入力領域251には、アドレス帳に登録してある宛先情報を読み出して入力することができる。あるいは、操作部133に備えられたキーボードを用いて、URLを領域251にユーザが直接入力することができる。本実施形態では、各ユーザに対して個別にURLが割り当てられており、送信宛先入力領域251にURLを入力することにより、MFP100が送信する画像データを受信すべき所望の受信者を指定することができる。図3の例では、「sip:hanako@abc.co.jp」が領域251に入力されているため、画像データの受信者としてユーザHANAKOが指定される。
【0041】
スイッチ260から264は、各設定項目をON/OFFするトグルスイッチである。
【0042】
スイッチ260にチェックマークを付けると、画像データを受信側のMFPに送信する前に、受信側のMFPに後述するメッセージを送信するようにMFP100が動作する。
【0043】
スイッチ261にチェックマークを付けると、受信側のMFPに受信者がログインしたことを検知してから(指定した受信者がログインしたことを条件として)画像データを送信するようにMFP100が動作する。
【0044】
スイッチ262にチェックマークを付けると、送信する画像データがカラー画像であって、且つ受信側のMFPがカラー機ではない場合には、受信側のMFPにメッセージを表示して画像データを受信するかどうかを受信者に問い合わせるようにMFP100が動作する。
【0045】
スイッチ263にチェックマークを付けると、送信する画像データのサイズがA3サイズ等の大きなサイズであって、且つ受信側のMFPがこの大きさの用紙サイズに対応していない場合には、受信側のMFPにメッセージを表示して画像データを受信するかどうかを受信者に問い合わせるようにMFP100が動作する。
【0046】
スイッチ264にチェックマークを付けると、送信する画像データの解像度が400×400dpi等の高解像度であって、受信側のMFPが高解像度に対応していない場合には、受信側のMFPにメッセージを表示して画像データを受信するかどうかを受信者に問い合わせるようにMFP100が動作する。
【0047】
このFAX送信設定画面上で送信条件設定を行い、図示しないスタートキーを押下すると、スキャナ134が画像を読み取り、プレゼンスサーバ105のプレゼンス機能を用いたFAX送信がMFP100により開始される。
【0048】
図4は、プレゼンスサーバ105のプレゼンス機能を用いてMFP100が行うFAX通信の手順を示すシーケンス図である。
【0049】
ユーザTAROが、自分のIDカード110をMFP100のカードリーダにタッチすると、MFP100によりログイン処理300が行われる。MFP100にログイン後、TAROが図3で示したFAX送信設定を行ってスタートボタンを押下すると、送信すべき画像をスキャナ134で読み取るスキャン処理301がMFP100により行われる。
【0050】
ここで、スイッチ260により「受信側のMFPにメッセージ表示してから送信」の項目にチェックがされていた場合、MFP100はメッセージ送信302を行って、「HANAKOさんがログインするとFAXが送信されます。」のメッセージをMFP101及び102(図4にはMFP101のみを示す)に送信する。このメッセージ送信302により、送信しようとしている画像データの存在を受信者として指定されたHANAKOに知らせるためのメッセージ出力をMFP100がMFP101、102に依頼することになる。尚、MFP100は、図3に示す画面で指定された「sip:hanako@abc.co.jp」というURLの文字列だけを送信し、この文字列を受信したMFP101、102側でメッセージを生成しても良い。
【0051】
スキャン処理301の終了後にTAROがログアウトすると、MFP100はログアウト処理303を行い、TAROはMFP100の使用を終了する。尚、ここでは後述する304〜307の処理はログアウト処理303に引き続き実行されるものとするが、スキャン処理301が終了次第実行するようにしても構わない。
【0052】
MFP100は、プレゼンスサーバ105に対し、所定時間たとえば3600秒の有効時間が経過する前に複数のMFP101及び102のいずれかにHANAKOがログインしたら通知するよう要求するためのSUBSCRIBEコマンド304を発行する。
【0053】
このSUBSCRIBEコマンド304を受け取ったプレゼンスサーバ105は、正常応答305をMFP100に返送し、NOTIFYコマンド306により現段階ではHANAKOがログインしていないofflineステータスを通知する。これに対して、MFP100は、正常応答307を返送する。
【0054】
次に、HANAKOが、例えばコピー機能を利用するためにMFP101または102(ここではMFP101)の設置場所に行ったとする。MFP101にはメッセージ302が表示されている。
【0055】
HANAKOが自分のIDカード111を使ってログインすると、MFP101がログイン処理308を行い、MFP101からHANAKOがログインしたことを示すREGISTERコマンド309がプレゼンスサーバ105に発行される。このコマンドには、IDカード111から読み取られたHANAKOのURL(hanako@abc.co.jp)とMFP101のIPアドレスとが含まれる。
【0056】
次に、プレゼンスサーバ105が、MFP101にSUBSCRIBEコマンド310を発行すると、MFP101は正常応答311と、HANAKOが現在ログインしていることを示すNOTIFYコマンド312とを返送する。
【0057】
このコマンド312を受け取ったプレゼンスサーバ105は、MFP100に対してHANAKOが現在ログインしていることを示すNOTIFYコマンド313をMFP100に送信し、MFP100は、正常応答314をプレゼンスサーバ105に返答する。
【0058】
以上の手順により、TAROがMFP100にログインしているときにHANAKOがMFP101(またはMFP102)にログインしていなかったとしても、TAROがログアウトした後で、HANAKOがログインしていることをMFP100が検知できる。つまり、HANAKOがログインするまでTAROがログアウトせずに待ち続ける必要がなくなる。
【0059】
図5は、図4に示したシーケンスに従って、HANAKOがMFP101にログインしていることをMFP100が検知した場合に開始される画像データの送信手順を説明するためのシーケンス図である。尚、ここではMFP100が送信しようとする画像データがカラー画像であり、HANAKOがログインしたMFPがカラー印刷機能を有していないMFP101である場合を説明する。
【0060】
まず、MFP100がSIPサーバ104に対してINVITEコマンド400を発行する。ここで、HANAKOは、MFP101にログインしているので、SIPサーバ104からMFP101に対してINVITEコマンド401が発行される。これは、REGISTERコマンド309の通知に従って、SIPサーバ104には「hanako@abc.co.jp」のURLとMFP101のIPアドレスとが対応付けて登録されていることにより実現される。
【0061】
SIPサーバ104は、MFP101に対して呼び出しを試みていることを示すTryingコマンド402をMFP100に送信する。
【0062】
INVITEコマンド401を受けたMFP101は、Ringingコマンド403と、正常に処理を行ったことを示すOKコマンド405とをSIPサーバ104に返送する。
【0063】
SIPサーバ104は、このコマンドを受けてRingingコマンド404とOKコマンド406とをMFP100に送信する。
【0064】
OKコマンド406を受信したMFP100は、MFP101がデータ通信を実行可能な状態であることを理解し、ACKコマンド407を送信し、メッセージ通信408を行う。
【0065】
このメッセージ通信408において、MFP101からMFP100に対して、MFP101がカラー画像を処理できるか否か、処理できる最大用紙サイズ、解像度、処理できる圧縮方式、MFPの能力等を示す情報が通知される。これらのデータに含まれる能力情報をメッセージ通信中にMFP間で交換可能であるが、SIPコマンドデータの中に含まれる能力情報や、他の方法を使うことで能力情報の交換を行っても良い。
【0066】
MFP100は、通知されたMFP101の処理能力に基づいて、送信しようとしている画像データをMFP101が正常に処理することが可能であるか否かを判定する。ここでは、例えば、カラー画像を送信しようとしているにも関わらず、MFP101がカラーに対応していない場合は、MFP101が画像データを正常に処理することができないと判定される。
【0067】
送信しようとしている画像データをMFP101が正常に処理することができないと判定した場合、メッセージ通信408の中で図6に示す画面を表示するための画面情報をMFP101に送信する。つまり、この画面情報の送信により、画像データをMFP101で受信するか否かをHANAKOに問い合わせるためのメッセージを出力することをMFP101に依頼することになる。
【0068】
図6は、カラー機のMFP100、102でカラー原稿をスキャンして、白黒機のMFP101に送信しようとした場合、MFP101で表示されるメッセージを示す図である。このメッセージを表示することにより、送信者がカラー画像を送信しようとしていて、カラー機でログインし直せばカラー画像をカラー印刷できることを受信者に知らせることができる。
【0069】
白黒印刷ボタン350を押すと、白黒での印刷で構わないので、送信機に白黒で画像データを送信することを要求することになる。一方、ログアウトボタン351を押すと、受信者は、ログインしている白黒機からログアウトし、他のMFP(カラー機)でログインし直して、カラー機でカラー画像を受信することになる。
【0070】
尚、送信しようとしている画像データのサイズや解像度を受信機がサポートしていない場合も、同様の画面を表示することにより対応することができる。
【0071】
MFP101は、白黒印刷ボタン350が押された場合に、白黒印刷コマンド409をMFP100に通知する。MFP100は、受信者が白黒データの受信を希望していることを認識し、画像処理回路136を用いてカラー画像を白黒画像に変換する画像変換処理410を行う。そして変換した白黒画像データ411をMFP101に送信する。
【0072】
正常に画像データ411を送信し終わったMFP100は、Byeコマンド413をSIPサーバ104に送信し、SIPサーバ104はByeコマンド414をMFP101に伝える。また、正常に画像データ411を受信したMFP101は、OKコマンド415を送信し、SIPサーバ104はMFP100にOKコマンド416を送信する。
【0073】
MFP101は、登録処理418にて、通信ログに、送信者SIP URI(送信元アドレス)としてのsip:TARO@abc.co.jp、受信者SIP URI(送信先アドレス)としてのsip:hanako@abc.co.jp、受信開始時刻、画像枚数、通信時間、受付番号、受信結果「OK」(成功)を登録する。
【0074】
その後、MFP101は、受信した画像を印刷する印刷処理419、印刷ログに、印刷者としてのHANAKO、印刷開始時刻、印刷枚数、用紙サイズ、画像属性(白黒)、印刷結果「OK」を登録する登録処理420を行う。印刷が終了後、HANAKOがMFP101からログアウトすると、MFP101はログアウト処理421を行う。
【0075】
一方、MFP100は、登録処理417にて、通信ログに、送信者SIP URIとしてのsip:TARO@abc.co.jp、受信者SIP URIとしてのsip:hanako@abc.co.jp、送信開始時刻、画像枚数、通信時間、受付番号、送信結果「OK」(送信成功)を登録する。
【0076】
図7は、カラー機のMFP100から白黒機のMFP101にカラー画像を送信しようとした際に、MFP101で表示された図6の画面において、ログアウトボタン351が押され、カラー機のMFP102でログインし直した場合の画像送信手順を示すシーケンス図である。
【0077】
まず、MFP100がSIPサーバ104に対してINVITEコマンド500を発行する。ここで、HANAKOは、MFP101にログインしているので、SIPサーバ104からMFP101に対してINVITEコマンド501が発行される。これは、REGISTERコマンド309の通知に従って、SIPサーバ104には「hanako@abc.co.jp」のURLとMFP101のIPアドレスとが対応付けて登録されていることにより実現される。
【0078】
SIPサーバ104は、MFP101に対して呼び出しを試みていることを示すTryingコマンド502をMFP100に送信する。
【0079】
INVITEコマンド501を受けたMFP101は、Ringingコマンド503と、正常に処理を行ったことを示すOKコマンド505とをSIPサーバ104に返送する。
【0080】
SIPサーバ104は、このコマンドを受けてRingingコマンド504と、OKコマンド506とをMFP100に送信する。
【0081】
OKコマンド506を受信したMFP100は、MFP101がデータ通信を実行可能な状態であることを理解し、ACKコマンド507を送信し、メッセージ通信508を行う。このメッセージ通信508では、図5で説明したメッセージ通信408と同様の処理が実行される。
【0082】
MFP101は、ログアウトボタン351が押された場合、ログアウト通知509をMFP100に送信し、そしてログアウト処理510を実行する。
【0083】
MFP100は、ログアウトしたことを通知するべくByeコマンド511をSIPサーバ104に送信し、SIPサーバ104はByeコマンド512をMFP101に伝える。また、MFP101は、OKコマンド513を送信し、SIPサーバ104がMFP100にOKコマンド514を送信する。
【0084】
MFP101をログアウトしたHANAKOがMFP102にログインすると、MFP102はログイン処理515を行う。図4で説明した通り、プレゼンスサーバ105は、HANAKOがMFP102にログインしたこと知り、MFP100にその旨を伝える。
【0085】
HANAKOがMFP102にログインし直したことを通知されたMFP100は、SIPサーバ104にINVITEコマンド516を発行する。この際、HANAKOは、MFP102にログインしているので、SIPサーバ104からMFP102に対してINVITEコマンド517が発行される。
【0086】
SIPサーバ104は、MFP102に対して呼び出しを試みていることを示すTryingコマンド518をMFP100に送信する。
【0087】
INVITEコマンド517を受けたMFP102は、Ringingコマンド519と、正常に処理を行ったことを示すOKコマンド521とをSIPサーバ104に返送する。
【0088】
SIPサーバ104は、このコマンドを受けてRingingコマンド520と、OKコマンド522とをMFP100に送信する。
【0089】
OKコマンド522を受信したMFP100は、MFP102がデータ通信を実行可能な状態であることを理解し、ACKコマンド523を送信し、画像通信524を行う。尚、この画像通信524で送受信される情報には各MFPの能力情報も含まれ、MFP100とMFP102との間で能力情報の交換が行われる。そして、MFP100は、MFP102がカラー画像を扱うことが可能であることを確認し、カラー画像のまま送信することを決定する。
【0090】
正常にデータ通信が終了したことを知ったMFP100は、Byeコマンド526をSIPサーバ104に送信し、SIPサーバ104はByeコマンド527をMFP102に伝える。
【0091】
MFP102は、OKコマンド528を送信し、SIPサーバ104がMFP100にOKコマンド529を送信する。
【0092】
MFP102は、登録処理531にて、通信ログに、送信者SIP URIとしてのsip:TARO@abc.co.jp、受信者SIP URIとしてのsip:hanako@abc.co.jp、受信開始時刻、画像枚数、通信時間、受付番号、受信結果(OK)を登録する。
【0093】
その後、MFP102は、受信した画像を印刷する印刷処理532、印刷ログに、印刷者としてのHANAKO、印刷開始時刻、印刷枚数、用紙サイズ、画像属性(カラー)、印刷結果(OK)を登録する登録処理533を行う。印刷が終了後、HANAKOがMFP102からログアウトすると、MFP101はログアウト処理534を行う。
【0094】
一方、MFP100は、登録処理530にて、通信ログに、送信者SIP URIとしてのsip:TARO@abc.co.jp、受信者SIP URIとしてのsip:hanako@abc.co.jp、送信開始時刻、画像枚数、通信時間、受付番号、送信結果(OK)を登録する。
【0095】
図8及び図9は、プレゼンスサーバ105のプレゼンス機能を用いてMFP100が画像データを送信する場合のFAX送信処理の手順を示すフローチャートである。尚、フローチャートに示す各処理工程(符号Sを付す)は、MFP100のCPU130が所定の制御プログラムを実行することにより実行される。
【0096】
ユーザは、MFP100でIDカードを使ってユーザ認証を受け、MFP100にログインする。そして、図3に示すFAX送信設定画面を選択すると、FAX送信処理が開始される。
【0097】
S601では、MFP100の図3に示す画面を介するユーザ操作に応じて送信設定を行う。続いて、S602では、スタートボタンの押下により、CPU130がスキャナ134を動作させ画像データを読み込む。
【0098】
S603では、CPU130は、スイッチ260において「受信側のMFPにメッセージ表示してから送信」の項目にチェックマークが付いているか判断を行う。同項目にチェックマークが付いている場合は、S604(第1の依頼手段)で、CPU130は、「HANAKOさんがログインするとFAXが送信されます。」のメッセージ(図4のメッセージ送信302を参照)を、ネットワーク上の各MFPに送信する。
【0099】
次に、S605では、CPU130は、スイッチ261において、「受信側のMFPに受信者がログインしたら送信」の項目にチェックマークが付けられているか調べ、チェックマークが付いていない場合はS608に進み、付いている場合はS606に進む。
【0100】
S606では、CPU130は、プレゼンスサーバ105に送信宛先であるHANAKOが他のMFPにログインしたら通知をしてもらうように依頼するプレゼンス登録(図4のコマンド304に対応)を行う。
【0101】
S607では、CPU130は、受信者であるHANAKOが他のMFPにログインした旨の通知(図4のコマンド313に対応)をプレゼンスサーバ105から受信したか否かを判別し、通知を受けるとS608に進む。
【0102】
S608では、CPU130は、SIPサーバ104に接続し、呼制御を行う(図5のコマンド400〜407や図7のコマンド500〜507の送受信処理に対応)。
【0103】
S609で、CPU130は、スキャンした画像がカラー画像であるか調べ、カラー画像である場合、送信宛先のMFP(受信者がログインしているMFP)がカラー機であるかを判定する(S610)。
【0104】
カラー機でない場合、CPU130は、スイッチ262において、「カラー画像はカラー送信を希望」の項目にチェックマークが付けられているか調べ(S611)、チェックマークが付いている場合、図6で説明したメッセージの出力を他のMFPに依頼する(S613、第2の依頼手段)。
【0105】
S614でログアウトボタン351が押されたと判別した場合は、S615で、CPU130は、ログアウト処理を行い、S607に戻る。一方、白黒印刷ボタン350が押されたとS614で判別した場合はS612に進む。
【0106】
S612では、CPU130が画像処理回路136を用いてカラー画像を白黒画像に変換し、この処理が終了すると図9のS620に進む。
【0107】
S620では、CPU130は、送信しようとする画像データの用紙サイズより受信機が受信可能な用紙サイズが小さいかどうかを調べ、受信機が扱える用紙サイズが小さい場合はS621に進む。
【0108】
S621では、CPU130は、スイッチ263において、「大きな用紙サイズの画像は大きな用紙サイズ送信を希望」のチェックボックスにチェックマークが付けられているか判断する。そして、チェックマークが付けられている場合は、S622で、図6と同様だが内容が異なるメッセージの出力を他のMFPに依頼する。
【0109】
S623でログアウトボタン351が押されたと判別した場合は、S615で、CPU130は、ログアウト処理を行い、S607に戻る。一方、縮小印刷が選択されたとS623で判別した場合は、S624に進む。
【0110】
S624では、CPU130が画像処理回路136を用いて画像サイズを縮小し、この処理が終了するとS625に進む。
【0111】
S625では、CPU130は、送信しようとする画像データの解像度より受信機が受信可能な解像度が小さいかどうかを調べ、受信機が扱える解像度が小さい場合は、S626に進む。
【0112】
S626で、CPU130は、スイッチ264において、「高解像度画像は高解像度送信を希望」のチェックボックスにチェックマークが付けられているか判断し、チェックマークが付けられている場合は、S627で、図6と同様だが内容が異なるメッセージの出力を他のMFPに依頼する。
【0113】
S628でログアウトボタン351が押されたと判別した場合は、S615で、CPU130は、ログアウト処理を行い、S607に戻る。一方、縮小印刷が選択されたとS628で判別した場合は、S629に進む。
【0114】
S629では、CPU130が画像処理回路136を用いて画像の解像度を縮小し、この処理が終了すると、S630にて作成した画像を送信する。
【0115】
その後S631で、CPU130は、送信者SIP URIとしてのsip:TARO@abc.co.jp、受信者SIP URIとしてのsip:hanako@abc.co.jp、送信開始時刻、画像枚数、通信時間、受付番号、送信結果(OK)を送信ログに登録する(ログ情報記録手段)。そして、本FAX送信処理を終了する。
【0116】
以上のような構成により、指定された受信者が外部装置にログインしていることを検知した場合に、入力された画像データを送信することが可能となる。尚、SIPサーバ104とプレゼンスサーバ105を分けて説明を行ったが同一サーバでも良い。
【0117】
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0118】
図10(a)、図10(b)は、ITU−T.38で規定されているIP−FAX通信における送信宛先を指定するIP−FAX宛先設定画面(アドレス帳画面)を示す図であり、この画面は、例えばMFP100の操作部133のLCD表示パネルに表示される。
【0119】
送信宛先入力領域700を選択すると、送信宛先を入力するためのソフトキーボードが表示される。SIPプロトコルを用いて通信が行われる場合、送信宛先はSIP宛先情報により指定される。このため図10(a)ではsip:mfp102@abc.co.jp、図10(b)ではsip:hanako@abc.co.jpという宛先が領域700に入力されている。
【0120】
送信宛先入力領域700に機器のアドレスが入力された場合、チェックボタン701をON設定する。一方、ユーザアドレスが領域700に入力された場合はチェックボタン702をON設定する。ボタン701と702は排他的に用いられ、どちらか一方のボタンを選択すると他方は非選択状態となる。図10(a)の例ではsip:mfp102@abc.co.jpという機器アドレスが設定されているため、チェックボタン701をON設定する(送信宛先指定手段、受信ユーザ切り替え手段)。図10(b)ではsip:hanako@abc.co.jpというユーザHANAKOのアドレスが設定されているために、チェックボタン702をON設定する(送信宛先指定手段、受信ユーザ切り替え手段)。
【0121】
チェックボタン702がON設定されると、宛先入力領域700に設定されたユーザのメールアドレスを設定するアドレス設定フィールド703が表示される。図10(b)の場合、フィールド703にはHANAKOのメールアドレスであるhanako@abc.co.jpを設定する。
【0122】
図11は、SIPプロトコル通信における受信機側(例えばMFP102)でSIPのURIを設定するためのプレゼンス機能設定画面を示す図である。
【0123】
チェックボタン710がON設定されている場合は、SIP通信における受信時にログインユーザのURIを使用する。チェックボタン711がON設定されている場合は、SIP通信における受信時にフィールド713で設定された機器名(機器のURI)を用いる。チェックボタン712がON設定されている場合は、SIP通信における受信時にログインユーザのSIP URIと機器のURIの双方を用いる。
【0124】
図12はMFP100からMFP102へ機器名(機器のURI)を送信宛先として用いて行われる画像データ送信の手順を示すシーケンス図である。
【0125】
ここで、図10(a)のように宛先情報として機器アドレスsip:mfp102@abc.co.jpが設定されると共に宛先の属性につき「機器アドレス」チェックボックス701がON設定される一方、MFP102では図11のプレゼンス機能設定で「機器名を使用」チェックボックス711がON設定されたものとする。
【0126】
MFP100にユーザがIDカードをかざしたりユーザ名、パスワードを入力すると、MFP100は、認証サーバ(図示せず)に対して正しいユーザか否かを問合せ、正しいユーザであればログイン処理750を行う。
【0127】
ユーザが送信宛先にMFP102を指定して送信開始を指示すると、MFP100によりスキャン処理751が行われる。この処理により、スキャナ134が駆動させて画像を読み取り、画像処理回路136にて画像処理を行ない、送信可能な画像フォーマットに変換する。
【0128】
スキャン処理751の終了後、MFP100からMFP102へメッセージ送信752により「ログインするとFAX送信開始します」という受信者のログインを促すメッセージを送信すると、MFP102は、このメッセージをメッセージ表示754にて表示する。なおこのメッセージ表示754に代えて、メッセージを印刷する、ランプの点灯などして、MFP102を使っているユーザにFAXが受信できることを知らせることができれば同様の効果が得られる。
【0129】
MFP100では送信者ユーザがログアウトするとログアウト処理753を行い、そしてSUBSCRIBEコマンド755をプレゼンスサーバ105に発行して、mfp102というユーザがログインしているか、有効時間を所定時間たとえば3600秒として問合せを行う。
【0130】
このSUBSCRIBEコマンド755を受け取ったプレゼンスサーバ105は、コマンド755を正常に受け付けたことを示す応答コード756をMFP100に返答する。
【0131】
mfp102というユーザがログインしていないことを確認したプレゼンスサーバ105は、ユーザがログインしていないofflineステータスを知らせるNOTIFYコマンド757をMFP100に返答する。
【0132】
このNOTIFYコマンド757を受信したMFP100は正常に受信したことを示す応答コマンド758をプレゼンスサーバ105に返答する。
【0133】
MFP102上のメッセージ表示754を見てFAX受信可能であることに気が付いたユーザがログインすると、MFP102は、ログイン処理750と同じようにIDカードやユーザ名、パスワードの入力に応じたログイン処理759を行う。
【0134】
次に、MFP102は表示したメッセージを消去するメッセージ消去処理760を行い、プレゼンスサーバ105にREGISTERコマンド761にてログインする。なおこの時MFP102では「機器名を使用」のチェックボタン711がON設定され、フィールド713にはMFP102の機器アドレスmfp102@abc.co.jpが設定されているため、この機器アドレスでログインする。「双方使用」のチェックボタン712がチェックされていた場合、MFP102はログインユーザ名と機器名の双方でログインを行う。
【0135】
プレゼンスサーバ105からSUBSCRIBEコマンド762が送られると、MFP102は、コマンド762を受け取ったことを示すOKコマンド763とステータス情報がonlineに更新されたことを示すNOTIFYコマンド764をプレゼンスサーバ105に返答する。
【0136】
ステータス情報が更新されMFP102がログイン状態であることを知ったプレゼンスサーバ105は、MFP100にNOTIFYコマンド765にてMFP102がログイン状態であることを知らせる。
【0137】
MFP100はコマンド765を受信したことを示す応答コマンド766をプレゼンスサーバ105に返答し、画像データ767をMFP102に送信する。
【0138】
MFP102はこの画像データ767を受信し、印刷処理769にて印刷し、印刷した用紙を手にしたユーザがログアウトすると、ログアウト処理770を行なう。
【0139】
受信機(本例ではMFP102)にユーザ(受信者)がログイン中に正常にデータを送信できたMFP100は記録処理768にて、正常に送信できたことを示す送信結果「OK」(送信成功)を送信年月日、時間、送信時間、送信宛先、送信枚数、送信データサイズ、送信ログインユーザ名等の情報と共にログに記録する。MFP100で送信結果レポートを印刷するように設定されている場合は上記情報と共に先頭ページの縮小画像を付けて送信結果レポートを印刷する。
【0140】
図13はMFP100からMFP102に画像データを送信しようとしたがMFP102にユーザがログインしなかったためにタイムアウトが発生した場合の画像データ送信の手順を示すシーケンス図である。
【0141】
MFP100およびプレゼンスサーバ105は、ログイン処理750から応答コマンド758の送信までは図12で説明した場合と同じ動作を行う。
【0142】
MFP102にて表示してあるメッセージに応じて受信者がログインすることなくSUBSCRIBEコマンド755で指定した有効時間3600秒(=1時間)が経過すると、780のタイムアウトが発生する。タイムアウトが発生すると、MFP100はスキャン処理751にて得られた画像データ781をMFP102に送信する。
【0143】
MFP102はこの画像データ781を受信し、印刷処理782で画像データを印刷し、表示したメッセージをメッセージ消去処理783にて消去する。
【0144】
この場合、MFP100から送信したデータを送信宛先のMFP102で印刷したが、そのときMFP102にログインしていなかった受信者が印刷データを手にしているか否かについてはMFP100には不明である。そこで、MFP100は、送信年月日、時間、送信時間、送信宛先、送信枚数、送信データサイズ、送信ログインユーザ名等の情報と共に送信結果(不明を示す「−−」)を記したログを登録処理784にて登録する。このように送信者に注意を促すログを登録することにより、送信者が受信者にデータを正常に受け取ったか否かを必要に応じて後で確認することができるというメリットが存在する。
【0145】
また、タイムアウトが発生した場合、上記例では画像データ781を送信するようにしたが、タイムアウト時に画像データを「送信する/送信しない」の切り替えスイッチの設定に基づいて画像データ781の送信を選択的に行うようにしても良い。切り替えスイッチにより「送信しない」が選択されていた場合、登録処理784では送信結果「NG」を記したログが登録される。MFP100で送信結果レポートを印刷するように設定されている場合は上記情報と共に先頭ページの縮小画像を付けた送信結果レポートを印刷する。
【0146】
図14は、図10(b)のように宛先情報としてユーザアドレスが設定されると共に宛先の属性につき「ユーザアドレス」チェックボックス702がON設定されている場合の画像データ送信の手順を説明するシーケンス図である。
【0147】
MFP100に送信元ユーザがIDカードをかざしたりユーザ名、パスワードを入力すると、MFP100は、認証サーバ(図示せず)に対して正しいユーザか否かを問合せ、正しいユーザであればログイン処理800を行う。
【0148】
送信元ユーザが送信宛先にHANAKOのユーザアドレスsip:hanako@abc.co.jpを指定して送信開始を指示すると、MFP100によりスキャン処理801が行われる。この処理ではスキャナ134を駆動して画像を読み取り、画像処理回路136にて画像処理を行ない、送信可能な画像フォーマットに変換する。
【0149】
スキャン処理801の終了後、MFP100からアドレス設定フィールド703に設定してあるHANAKOのメールアドレスに対してメール送信処理802により「HANAKOさんがログインするとFAX送信します」というログインを促す電子メールを送信する。MFP100から送信された電子メールは、メールサーバ106を経由してHANAKO宛のメールを受信できるように設定されているメールクライアント107に送信される。
【0150】
MFP100では送信者がログアウトするとログアウト処理803を行い、そしてSUBSCRIBEコマンド804をプレゼンスサーバ105に発行して、HANAKOがログインしているか、有効時間を3600秒として問合せを行う。
【0151】
このSUBSCRIBEコマンド804を受け取ったプレゼンスサーバ105はコマンド804を正常に受け付けたことを示す応答コード805をMFP100に返答する。HANAKOがログインしていないことを確認したプレゼンスサーバ105は、ユーザがログインしていないofflineステータスを知らせるNOTIFYコマンド806をMFP100に返答する。
【0152】
このNOTIFYコマンド806を受信したMFP100は正常にコマンド806を受信したことを示す応答コマンド807をプレゼンスサーバ105に返答する。
【0153】
メールを受信したHANAKOがログインすると、MFP102は、ログイン処理750と同じようにIDカードやユーザ名、パスワードの入力に応じたログイン処理808を行い、ログインユーザがHANAKOであることを確認する。
【0154】
次に、MFP102はプレゼンスサーバ105にREGISTERコマンド809にてログインをする。この時MFP102では「ログインユーザのSIP URIを使用」のチェックボックス710にチェックが付けられているためhanako@abc.co.jpのURIを使用してログインする。「双方使用」のチェックボックス712がチェックされていた場合、MFP102ログインユーザ名と機器名の双方でログインを行う。
【0155】
プレゼンスサーバ105からSUBSCRIBEコマンド810が送られると、MFP102は応答コマンド811を返答する。さらにMFP102はユーザHANAKOがログインした状態を示すonlineステータス情報を付与したNOTIFYコマンド812をプレゼンスサーバ105に返答する。
【0156】
ステータス情報が更新され、HANAKOがログインしていることを知ったプレゼンスサーバ105はMFP100にNOTIFYコマンド813にてHANAKOがログイン状態であることを知らせる。
【0157】
MFP100はコマンド813を受信したことを示す応答コマンド814をプレゼンスサーバ105に返答し、スキャン処理801で作成された画像データ815をMFP102に送信する。
【0158】
MFP102はこの画像データ815を受信し、印刷処理816にて印刷し、印刷された用紙を手にしたユーザがログアウトすると、ログアウト処理817を行なう。
【0159】
受信機にユーザがログイン中に正常にデータを送信できたMFP100は、記録処理818にて、正常に送信できたことを示す送信結果「OK」を送信年月日、時間、送信時間、送信宛先、送信枚数、送信データサイズ、送信ログインユーザ名等の情報と共にログに記録する。MFP100で送信結果レポートを印刷するように設定されている場合は上記情報と共に先頭ページの縮小画像を付与した送信結果レポートを印刷する。
【0160】
図15は、図10(b)のように宛先情報としてユーザアドレスが設定されると共に宛先の属性につきユーザアドレス」チェックボックス702がON設定されている場合であって、画像データを送信しようとした際に送信タイムアウトが発生した場合の画像送信手順を説明するシーケンス図である。
【0161】
MFP100およびプレゼンスサーバ105は、ログイン処理800から応答コマンド807の送信までは図14を使って説明したように動作する。
【0162】
受信者HANAKOがMFP102にログインせずにSUBSCRIBEコマンド804で指定した有効時間3600秒(=1時間)が経過すると、820のタイムアウトが発生する。タイムアウトが発生した場合、MFP100はスキャン処理801にて得られた画像からPDFファイルを作成して電子メールに添付してHANAKOのメールアドレスに送信する画像送信処理821を行う。電子メールは、MFP100からメールサーバ106に送信される。メールサーバ106は、HANAKO宛の電子メールが受信できるように設定されているメールクライアント107に画像データを添付した電子メールを送信する画像送信処理822を行う。
【0163】
この場合、MFP100は画像データを添付したメールをメールクライアント107に送信したが、そのとき送信宛先のMFP102にログインしていなかった受信者が画像データを手にしているか否かはMFP100には不明である。そこで、MFP100は、送信年月日、時間、送信時間、送信宛先、送信枚数、送信データサイズ、送信ログインユーザ名等の情報と共に送信結果(不明を示す「−−」)を記したログを記録処理823にて記録する。このように送信者に注意を促すログを登録することにより、送信者が受信者が画像データを正常に受け取ったか否かを必要に応じて後で確認することができるというメリットが存在する。
【0164】
また、タイムアウトが発生した場合、上記例では画像送信処理821にて電子メールを受信者のメールアドレスに送るようにしたが、タイムアウト時に画像データを「電子メール送信に変更/送信する/送信しない」の切り替えスイッチの設定に基づいてMFP100を動作させても良い。MFP100で送信結果レポートを印刷するように設定されている場合は上記情報と共に先頭ページの縮小画像を付けた送信結果レポートを印刷する。
【0165】
図16は送信機MFP100によるFAX送信処理の手順を示すフローチャートである。
【0166】
FAX送信処理のS901では、MFP101は送信宛先を指定する送信設定処理と、スキャナ134の読み込みサイズ、解像度などのスキャン設定処理を行う。S902のスキャン処理ではスキャナ134を駆動し画像データを取得する。
【0167】
S903では、送信宛先の属性につき「機器アドレス」のチェックボックス711がON設定されているか否かを判別し、判別結果がYESであればS904に進む。S904では、図12のメッセージ送信752におけるメッセージに対応するメッセージを受信機(例えばMFP102)に送信する。
【0168】
S905では、図12でのSUBSCRIBEコマンド755の送信から応答コマンド758送信までに対応するSIPプロトコル処理を行う。
【0169】
S906では、SUBSCRIBEコマンド755を送信してからプレゼンスサーバ105から受信ユーザのログインを通知するNOTIFYコマンド765を受信するまでの時間を計測し、計測時間が有効時間3600秒を超えてタイムアウトが発生したか否かを判別する。タイムアウトが発生した場合はS908に進む。タイムアウトが発生していない場合はS907に進んで、MFP100がプレゼンスサーバ105からログイン通知コマンド765を受信しているか否かを判別する。コマンド765を受信していない場合はS906に戻り、受信した場合はS908に進む。
【0170】
S908では、MFP100は、図12の画像データ767に対応する画像データをT.38プロトコルで送信する。
【0171】
S909では、MFP100は送信結果を記したログを記録する。MFP100から画像データを正常に送信できなかった場合は送信結果「エラー」をログに記録し、受信者が受信機にログイン中にMFP100から画像データを正常に送信できた場合は送信結果「OK」をログに記録する。タイムアウトが発生した後、受信者が受信機にログインしていない状態でMFP100から画像データを正常に送信した場合は、送信者に注意を促す送信結果「−−」(不明)をログに記録する。
【0172】
S910では、MFP100は、「送信結果レポートを印刷する」の設定がなされている場合、送信結果と送信画像の先頭ページの一部の画像が縮小されて記載されている送信結果レポートの印刷を行う。そして、図16のFAX送信処理を終了する。
【0173】
「ユーザアドレス」のチェックボックス702がON設定され送信宛先がユーザアドレスである場合、S903での判別結果はNOとなり、S911に進む。S911のメール送信処理では、「HANAKOさんがログインするとFAX送信します」という受信者に対して受信側MFPにログインすることを促す電子メールをアドレス設定フィールド703で指定したメールアドレスに送信する。
【0174】
S912では、図14のSUBSCRIBEコマンド804の送信から応答コマンド807の送信までに対応するSIPプロトコル処理を行う。
【0175】
S913では、SUBSCRIBEコマンド804を送信してからプレゼンスサーバ105から送信宛先のユーザHANAKOのログインを通知するコマンド812を受信するまでの時間を計測し、計測時間が有効時間3600秒を超えてタイムアウトが発生したか否かを判別する。タイムアウトが発生した場合はS918に進む。
【0176】
S918ではスキャナ134で読み取った画像をPDFファイルに変換する。S919では、S918にて作成されたPDFファイルが、アドレス設定フィールド703で指定される送信宛先のユーザの電子メールアドレスに送信される。なおここで送信されるファイルはPDFファイルに限定されず、TIFF、JPEG、XPS等の多くのPCで特殊なソフトをインストールすることなく容易に表示できるファイルフォーマットであれば良い。
【0177】
電子メール送信後、S916ではログを記録する。その際、受信者がログインしていない状態で、本来の宛先であるユーザアドレスへの画像データ送信に代えて、ユーザアドレスとは異なるメールアドレス宛に電子メールを送信したので、電子メールを正常に送信できても送信者に注意を促すために送信結果「−−」をログに記録する。その後、S917に移行する。
【0178】
S913で送信タイムアウトが発生していないと判別した場合はS914にて、プレゼンスサーバ105よりHANAKOのログインを通知するコマンド765を受信しているか否かを判別する。コマンド765を受信していない場合はS913に戻り、受信した場合はS915に移行する。
【0179】
S915では、S902のスキャン処理で得た画像データをMFP102にT.38プロトコルに従い送信する。
【0180】
S916では、ユーザログイン中に正常に画像データが送信できたので送信結果「OK」を送信年月日、時間、送信時間、送信宛先、送信枚数、送信データサイズ、送信ログインユーザ名等の情報と共にログに記録する。その後、S917に移行して送信結果レポート印刷処理を実行してから図16のFAX送信処理を終了する。
【0181】
図17は受信側MFP102によるFAX受信処理の手順を示すフローチャートである。
【0182】
FAX受信処理のS951では、図12のメッセージ送信752におけるメッセージに対応するメッセージを受信したか否かを判別する。メッセージを受信すると、S952に進み、受信したメッセージをMFP102の操作部133に表示する。
【0183】
その後、ユーザがIDカードをMFP102にかざし、またはユーザ名、パスワードを操作部133に入力してログインしようとすると、S953ではこのユーザが登録されているユーザであるか否かを判別する。ログインしようとしているユーザが登録ユーザだと確認された場合はS954に移行する。S954では、T.38に従い送信される画像データを受信したか否かを判別する。画像データを受信した場合はS955に進み、ログインユーザのURIを使ってプレゼンスサーバ105にログインすべきか否かを判別する。そのため、「ログインユーザのSIP URIを使用」のチェックボックス710または「双方を使用」のチェックボックス712にチェックが付けられているか調査する。どちらか一方にでもチェックが付けられていた場合はS956に進み、ユーザログイン処理にてMFP102はREGISTERコマンド809を用いてプレゼンスサーバ105にログインする。その際、MFP102は、同MFPにログインしたユーザHANAKOのSIP URIを用いてログインする。
【0184】
S957では、MFP102は、機器名のURIを使ってプレゼンスサーバ105にログインすべきか否かを判別する。このため、「機器名を使用」のチェックボックス711または「双方を使用」のチェックボックス712にチェックが付けられているか調べる。そして、どちらかのチェックボックスにチェックが付けられていた場合はS958に移行する。
【0185】
S958では、MFP102は、フィールド713に入力された機器名のSIP URIを用いてプレゼンスサーバ105にログインする。
【0186】
S957での判別結果がNOの場合あるいはS958でログイン処理を実行した後、S959にてコマンド762〜764等のSIP通信が行われる。
【0187】
S960では画像データをT.38に従い受信し、受信したデータはS961にて印刷が行われる。S962では受信結果、受信枚数、送信者情報、受信時間、印刷時間等のログデータを記録する。その後、S963にてログアウト処理が行われ、図17のFAX受信処理は終了する。
【符号の説明】
【0188】
100、101、102 MFP
104 SIPサーバ
105 プレゼンスサーバ
106 メールサーバ
107 メールクライアント
130 CPU
134 スキャナ
138 ネットワークI/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを入力する入力手段と、
前記入力された画像データを受信すべき受信者を指定する指定手段と、
前記指定手段による受信者の指定が行われた後、当該指定された受信者が、前記入力された画像データの送信先となる外部装置にログインしていることを検知する検知手段と、
前記指定された受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知手段が検知した場合に、前記入力された画像データを前記外部装置に対して送信する送信手段と
を備えることを特徴とする画像通信装置。
【請求項2】
前記検知手段は、前記外部装置におけるユーザのログイン状態を管理する管理サーバからの通知に基づいて、前記指定された受信者が前記外部装置にログインしていることを検知することを特徴とする請求項1に記載の画像通信装置。
【請求項3】
前記指定手段は、前記入力手段が画像データを入力する際のユーザの操作に従って、前記受信者を指定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像通信装置。
【請求項4】
前記指定された受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知手段が検知したことを条件として前記入力された画像データを送信するか、または前記指定された受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知手段が検知したか否かに関わらず前記入力された画像データを送信するか、を設定する設定手段を更に備え、
前記送信手段は、前記設定手段による設定に従って前記入力された画像データを送信することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像通信装置。
【請求項5】
前記指定された受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知手段が検知する前に、前記入力された画像データの存在を前記指定された受信者に知らせるためのメッセージを出力することを前記外部装置に依頼する第1の依頼手段を更に備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像通信装置。
【請求項6】
前記外部装置の処理能力に基づいて、当該外部装置が前記入力された画像データを正常に処理することが可能であるか否かを判定する判定手段と、
前記指定された受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知手段が検知した場合であって、前記判定手段により前記外部装置が前記入力された画像データを正常に処理することが可能でないと判定された場合は、前記ログインした受信者に対して前記外部装置において前記入力された画像データを受信するか否かを問い合わせるためのメッセージを出力することを前記外部装置に依頼する第2の依頼手段を更に備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像通信装置。
【請求項7】
前記送信手段は、前記入力された画像データをSIP(Session Initiation Protocol)を用いて送信することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の画像通信装置。
【請求項8】
前記画像通信装置は、前記外部装置を含む複数の外部装置と接続され、
前記送信手段は、前記指定された受信者が前記複数の外部装置のいずれかにログインしていることを前記検知手段が検知した場合に、前記入力された画像データを、前記受信者がログインしている外部装置に対して送信することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の画像通信装置。
【請求項9】
画像データを入力する入力工程と、
前記入力された画像データを受信すべき受信者を指定する指定工程と、
前記指定工程における受信者の指定が行われた後、当該指定された受信者が、前記入力された画像データの送信先となる外部装置にログインしていることを検知する検知工程と、
前記指定された受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知工程で検知した場合に、前記入力された画像データを前記外部装置に対して送信する送信工程と
を備えることを特徴とする画像通信装置の制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の画像通信装置の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項11】
画像データを入力する入力手段と、
前記入力された画像データを受信すべき受信者を指定する指定手段と、
前記指定された受信者が、前記入力された画像データの送信先となる外部装置にログインしていることを検知する検知手段と、
画像データを送信する送信手段と、
送信結果を記録するログ情報記録手段とを備え、
前記指定された受信者に対し前記送信手段により画像データを正常に送信できた場合、受信者が前記外部装置にログインしていることを前記検知手段が検知した場合は前記ログ情報記録手段に送信成功のログを記録し、受信者が前記外部装置にログインしていることを検知しなかった場合は前記ログ情報記録手段に送信者に注意を促すログを記録することを特徴とする画像通信装置。
【請求項12】
画像データを入力する入力手段と、
前記入力された画像データを送信する送信先アドレスを入力し、前記送信先アドレスが機器アドレスなのかユーザアドレスなのかを表す属性を指定する送信宛先指定手段と、
前記指定された受信者が、前記入力された画像データの送信先となる外部装置にログインしていることを検知する検知手段と、
画像データを送信する送信手段とを備え、
前記検知手段がユーザがログインしていることを検知した場合、前記送信宛先指定手段により指定された属性が前記送信先アドレスは機器アドレスである旨を表す場合には機器アドレスに前記送信手段によって画像データを送信し、ユーザアドレスである旨を表す場合はユーザアドレスに画像データを送信することを特徴とする画像通信装置。
【請求項13】
電子メール送信手段と、
前記送信先指定手段が指定した属性が前記送信先アドレスはユーザアドレスである旨を表す場合そのユーザの電子メールアドレスを入力する電子メールアドレス入力手段とを備え、
前記画像データを送信する前に、前記ユーザの電子メールアドレスに画像通信装置にログインすることを促す電子メールを送信することを特徴とする請求項12に記載の画像通信装置。
【請求項14】
電子メール送信手段と、
前記送信宛先指定手段が指定した属性が前記送信先アドレスはユーザアドレスである旨を表す場合そのユーザの電子メールアドレスを入力する電子メールアドレス入力手段とを備え、
前記検知手段が所定時間にわたりログインを検知しなかった場合は前記ユーザの電子メールアドレスに画像データを添付して電子メールを送信することを特徴とする請求項12に記載の画像通信装置。
【請求項15】
画像データを受信する受信手段と、
ログインユーザのURIを用いて画像データを受信するのか、機器アドレスのURIを用いて受信するのかを設定する受信ユーザ切り替え手段とを備え、
上記受信ユーザ切り替え手段の設定に従い、画像データを受信することを特徴とする画像通信装置。
【請求項16】
前記受信ユーザ切り替え手段はログインユーザのURIと機器アドレスのURIを双方を使用して受信する設定が可能であり、
前記受信ユーザ切り替え手段によりログインユーザのURIと機器アドレスのURIの双方の使用が設定されている場合は、ログインユーザのURIと機器アドレスのURIの双方でログインすることを特徴とする請求項15に記載の画像通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−252310(P2010−252310A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−45434(P2010−45434)
【出願日】平成22年3月2日(2010.3.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】