画面編集装置、画面編集方法、プログラム、電子装置及び画像形成装置
【課題】 表示器に表示させる画面を編集し、画面に表示させる選択肢について表示あり/なしを変更できるようにした場合でも、画面の表示内容と装置の設定内容との間に不整合が生じないようにする。
【解決手段】 GUI画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、選択操作部の種類を示す種類属性と、選択操作部が有する選択肢それぞれと対応する操作部の表示有無を示す表示属性と、GUI画面の表示中に行う設定の修正内容を示す優先設定情報とを記憶する記憶手段を設け、ユーザの操作に応じて選択操作部の選択/非選択状態を切り替え及び、上記表示属性の変更(S64,S68)を可能とし、その表示属性を変更する場合に、上記優先設定情報として、その変更に係る選択肢についての種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を設定するようにした(S65,S69)。
【解決手段】 GUI画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、選択操作部の種類を示す種類属性と、選択操作部が有する選択肢それぞれと対応する操作部の表示有無を示す表示属性と、GUI画面の表示中に行う設定の修正内容を示す優先設定情報とを記憶する記憶手段を設け、ユーザの操作に応じて選択操作部の選択/非選択状態を切り替え及び、上記表示属性の変更(S64,S68)を可能とし、その表示属性を変更する場合に、上記優先設定情報として、その変更に係る選択肢についての種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を設定するようにした(S65,S69)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法、コンピュータを上記のような画面編集装置として機能させるためのプログラム、上記の画面編集装置あるいは画面編集方法により編集したデータに基づいて表示手段に操作画面を表示させる電子装置、およびこのような電子装置の一つである画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、表示器にGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)の画面を表示させ、そのGUIにおいて、種々のデータの表示や操作の受付を行うことが知られている。
そして、GUIの設計は、ユーザからの操作を受け付けるためのボタンや、設定内容を表示するための文字表示枠等の、種々の部品を画面上に配置して行うことができる。また、近年では、メーカーが提供するGUIをそのまま使用するのではなく、ユーザが画面の内容を編集して自身の用途に合ったGUIを作成する、カスタマイズに関する要望が多くある。
【0003】
このようなGUIのカスタマイズに関する技術としては、例えば特許文献1乃至3に記載のものが知られている。
特許文献1には、パネルカスタマイズモードを選択することにより、液晶表示器に表示させている表示画面中の機能キーにつき、表示/非表示,位置,サイズ等を変更することができる画像形成装置が記載されている。
特許文献2には、ユーザ端末からサーバにアクセスして電子機器の操作画面を編集できるようにする技術が記載されている。また、この編集の例として、操作ボタンの拡大縮小、切断、合成、位置変更、あるいはボタンの機能を殺す(消してしまう)、等が挙げられている。
特許文献3には、画面レイアウトが設定されたHTMLファイルに対して修正を行うことによりGUIのカスタマイズを可能とした産業用機器が記載されている。
【特許文献1】特開2005−45370号公報
【特許文献2】特開2003−150971号公報
【特許文献3】特開2003−5825号公報
【0004】
なお、本願発明に関連する技術を開示する文献としては、利用者の認証処理及び認証された利用者が機能を使用できることの証明処理を効率よく制御し、装置の管理者が、ユーザに応じて利用できる機能を制限するためのアクセスロールについて記載された特許文献4も挙げられる。
【特許文献4】特開2006−260085号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、画像形成装置を始めとする種々の電子装置において、上述のようなGUIのカスタマイズ機能を装置全体の設定機能として提供することが行われるようになっている。このような装置においては、ユーザは、GUIにおけるボタンやキャプション等の表示位置やサイズを変更したり、ボタンの表示/非表示を変更することにより、使用(操作)できる機能を選択したりすることが可能である。
また、これとは別に、装置における設定内容や一連の設定操作内容を後で呼び出せるように登録しておき、これを必要に応じて呼び出して装置の動作に反映させることができるようにする、プログラム機能やマクロ機能も知られている。
【0006】
しかし、GUIのカスタマイズ機能と、プログラム機能やマクロ機能とを同時に設ける場合、特にこれらの機能に係るデータを複数のユーザが共有する場合には、プログラム機能やマクロ機能により、不適正な設定がなされてしまうことが考えられる。
例えば、あるユーザがカスタマイズしたGUIの使用中に、他のユーザが作成した、使用中のGUIとは異なるGUIでの使用を前提として登録されたプログラムやマクロを呼び出した場合である。
【0007】
この場合、プログラムやマクロには、使用中のGUIで表示されていないボタンに関する機能をONに設定する指示が記載されていることも考えられ、これを実行した場合、GUIに全く表示されていない機能がユーザの知らないうちにONになってしまうことが考えられる。
しかしながら、このような不具合を防止し、複数のユーザ間で、カスタマイズ機能により作成した画面データや、プログラム機能やマクロ機能により作成したプログラムやマクロのデータを共有できるようにしたいという要求もある。
なお、ユーザが1人のみの場合であっても、GUI画面、プログラムあるいはマクロを作成する際の間違いや勘違い等により、同様な不具合が発生することも考えられる。
【0008】
この発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、表示器に表示させる画面を編集し、画面に表示させる選択肢について表示あり/なしを変更できるようにした場合でも、画面の表示内容と装置の設定内容との間に不整合が生じないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の画面編集装置は、上記の目的を達成するため、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置において、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、上記操作画面の表示中に行う上記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手段と、ユーザの操作に応じて上記操作画面上の選択操作部における、上記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手段と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値を変更する場合に、上記優先設定情報として、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を上記属性記憶手段に登録する優先設定情報登録手段とを設けたものである。
【0010】
このような画面編集装置において、上記種類属性として、上記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式と、上記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式とを設定可能とし、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記トグル形式である選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのときその選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、上記非表示形式に設定すると共に、上記優先設定情報としてその選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0011】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記トグル形式である選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値が表示なしに変更され、かつそのときその選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、上記フィードバック形式に設定すると共に、上記優先設定情報としてその選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0012】
また、上記の各画面編集装置において、上記種類属性として、上記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を上記操作画面に表示させ、かつそのうち同時に選択状態にできる操作部を最大で1つとする選択形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段に、種類属性が上記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのときその選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、その表示属性の値の変更を中止する手段を設け、さらに、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのときその選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、上記優先設定情報としてその選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0013】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段に、種類属性が上記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのときその選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、その表示属性の値の変更を中止する手段を設け、さらに、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのときその選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、上記トグル形式に設定すると共に、上記優先設定情報としてその選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0014】
また、上記の各画面編集装置において、上記種類属性として、上記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を上記操作画面に表示させ、かつ常にそれらの操作部のうちいずれか1つが選択状態になる択一形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段に、種類属性が上記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのときその選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、その表示属性の値の変更を中止する手段と、種類属性が上記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのときその選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、上記優先設定情報として、その選択肢を含む選択操作部において選択状態となっている選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段とを設けるとよい。
【0015】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更する場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、上記フィードバック形式に設定すると共に、上記優先設定情報として、その選択肢を含む選択操作部において選択状態となっている選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0016】
また、この発明の画面編集方法は、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法であって、コンピュータが、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、上記操作画面の表示中に行う上記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手順と、ユーザの操作に応じて上記操作画面上の選択操作部における、上記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手順と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手順で記憶した表示属性の値を変更する表示属性変更手順と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値を変更する場合に、その選択肢についての上記優先設定情報として、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた値を登録する優先設定情報登録手順とを実行するようにしたものである。
【0017】
また、この発明のプログラムは、コンピュータを、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置として機能させるためのプログラムであって、そのコンピュータを、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、上記操作画面の表示中に行う上記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手段と、ユーザの操作に応じて上記操作画面上の選択操作部における、上記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手段と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値を変更する場合に、上記優先設定情報として、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を上記属性記憶手段に登録する優先設定情報登録手段として機能させるためのプログラムである。
【0018】
また、この発明の電子装置は、操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を含み、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を含み、さらに、上記操作画面の表示中に行う上記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を含む画面データを取得する画面データ取得手段と、その画面データ取得手段が取得した画面データに基づいて上記各選択操作部及びその選択操作部に含まれる選択肢と対応する操作部の画像を配置した、ユーザの操作を受け付けるための操作画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、自機の動作に反映させる設定内容を記憶する設定内容記憶手段と、予め任意の記憶手段に記憶させてある設定内容のセット又は上記設定内容記憶手段における設定内容を変更するためのコマンドのセットを呼び出し、その設定内容のセット又はコマンドのセットに従って上記設定内容記憶手段における設定内容を変更する設定内容変更手段と、その設定内容変更手段が設定内容の変更を行った場合に、その変更後の設定内容を、上記表示手段に表示中の操作画面の画面データに含まれる優先設定情報に従って修正する設定内容修正手段とを設けた電子装置である。
【0019】
また、この発明の画像形成装置は、上記の電子装置において、画像データ及び上記設定内容記憶手段が記憶する設定内容に従って用紙に画像を形成する画像形成手段を設けたものである。
【発明の効果】
【0020】
以上のようなこの発明の画面編集装置又は画面編集方法により作成した画面データに従ってこの発明の電子装置又は画像形成装置を動作させれば、表示器に表示させる画面を編集し、画面に表示させる選択肢について表示あり/なしを変更できるようにした場合でも、画面の表示内容と装置の設定内容との間に不整合が生じないようにすることができる。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータを画面編集装置として機能させ、上記の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
この発明の画面編集装置は、何らかの装置の表示器に表示させる操作画面の内容を編集する装置である。そして、この画面編集装置は、操作画面を表示させる装置自体に画面編集機能を設けて実現することもできるし、操作画面を表示させる装置とネットワーク等の通信路を介して通信可能なPC(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータに、所要のアプリケーションプログラムを実行させることにより実現してもよい。
【0022】
また、編集機能は、操作画面を表示させる装置自体がアプリケーションサーバとして機能して提供し、PC等からウェブブラウザのような一般的なクライアントアプリケーションによりアクセスしてその編集機能を利用できるようにしてもよい。また、全く独立した編集装置によって操作画面のデータのみを編集し、このデータを記録媒体に記録して、操作画面を表示する装置に、画面のデータをその記録媒体から読み出させるような構成でもよい。
すなわち、画面編集装置を実現するためのハードウェアは、CPU,ROM,RAM等を有し、一定の演算能力を有するものであればどのようなものであってもよい。
【0023】
ここでは、その一例として、PCにより画面編集装置を実現し、そのPCとネットワーク接続された画像処理装置に表示させる操作画面の内容を編集する場合について説明する。そして、まずは、画面編集装置により編集した画面データに基づいて画面を表示する側の装置の例である、画像処理装置の構成について説明する。
【0024】
図1は、その画像処理装置及びPCのハードウェア構成を示すブロック図、図2は、その画像処理装置の機能構成を示す図である。
この画像処理装置10は、この発明の電子装置及び画像形成装置の一実施形態である。そして、図1に示すように、プリンタエンジン,スキャナエンジン,画像蓄積用HDD等からなるエンジン部19と、通信I/F17とを有し、CPU11,ROM12,RAM13等により構成される制御部によりこれらのエンジン部19及び通信I/F17を制御することにより、プリント,スキャン,コピー,ドキュメントボックス,ファクシミリ通信等の機能を実現することができる装置である。そして、表示器である液晶ディスプレイ(LCD)にタッチパネルを積層した操作パネル18を有し、この操作パネル18にGUIを表示して、ユーザからの設定や動作指示等の操作を受け付け、その内容に従った動作を行う。また、これらの動作に必要な設定内容等のデータのうち、変更可能かつ電源をOFFした場合でも保持しておく必要のあるデータは、NVRAM(不揮発RAM)14に記憶させておく。
【0025】
これらのうち、CPU11,ROM12,RAM13,NVRAM14,通信I/F17は、システムバス20によって接続され、操作パネル18とエンジン部19は、それぞれパネルI/F15とエンジンI/F16とを介してシステムバス20に接続される。
また、通信I/F17は、LAN(ローカルエリアネットワーク)等のネットワーク30を介してPC40と通信可能な状態となっている。なお、この通信には、有線、無線を問わず、任意の通信経路を用いることができる。
【0026】
一方、PC40は、この発明の画面編集装置の一実施形態である。そして、図1に示すように、CPU41,ROM42,RAM43,通信インタフェース(I/F)44,表示器45,操作部46,HDD(ハードディスクドライブ)47を備え、これらがシステムバス48により接続された構成である。表示器45は、例えば液晶ディスプレイ、操作部46は、例えばマウスやキーボードである。もちろん、外部の表示器や操作部を用いてもよい。
これらのハードウェアは、ハードウェアとしては公知の構成でよい。
そして、CPU41に、ROM42やHDD47に記憶されている適当な制御プログラムを実行させることにより、後述する画面編集装置としての機能を実現させることができる。
【0027】
図2には、画像処理装置10の機能のうち、GUIの操作による設定変更、GUIのカスタマイズ、およびマクロを用いた設定変更に関する機能を示している。
画像処理装置10は、ソフトウェアによって実現される基本モジュールとして、システムサービスモジュール120及びアプリケーションモジュール130を有する。また、ソフトウェアによって実現され、任意に追加可能なプラグインモジュールとして、カスタマイズプラグイン140及びマクロプラグイン150を有する。
【0028】
そして、これらのうちシステムサービスモジュール120は、操作パネル18のようなハードウェア資源とアプリケーションモジュール130との間に介在し、アプリケーションモジュール130からのハードウェア資源に対する動作要求の受付,その動作要求の調停,およびその動作要求に基づく動作の実行制御を行う機能を実現するモジュールである。なお、ハードウェア資源は、対応するドライバ110が駆動し、システムサービスモジュール120は、このドライバ110との間で動作要求の授受を行う。
システムサービスモジュール120のうち図に示したパネル制御部121は、操作パネル18における画面の表示や操作の検出を制御する機能を有する。
【0029】
また、アプリケーションモジュール130は、システムサービスモジュール120及びドライバ110を介して操作パネル18を初めとするハードウェアを制御することにより、ユーザからの指示や外部装置からのコマンド等に応じた動作を行う機能を提供するモジュールである。図2にはアプリケーションモジュール130を1つだけ示しているが、アプリケーションモジュール130は複数あってもよい。例えば、コピー,ファクシミリ通信,スキャナ,プリンタ,ドキュメントボックスといった機能毎に設けるとよい。
【0030】
アプリケーションモジュール130の具体的な構成は、そのモジュールによって実現しようとする機能毎に当然異なるが、図2に示したのは、概ねどのアプリケーションモジュール130にも設けられる機能である。そしてこのうち、UI(ユーザインタフェース)モジュール131は、ユーザの指示に応じたGUI画面の表示/消去や、GUI上における操作の監視を行う機能を有する。操作を検出した場合、その内容をモード制御モジュール132に通知する機能も有する。
【0031】
モード制御モジュール132は、GUI上での操作に従って画像処理装置10の動作モードを設定する機能を有する。ただし、操作の内容をそのまま動作モードに反映させるだけでなく、ある設定がなされている場合に他の特定の設定を禁止する先優先や、ある設定がなされた場合に他の特定の設定を解除する後優先等の制御も行う。なお、動作モードの内容を規定する設定内容は、RAM13あるいはNVRAM14に記憶させることができる。
【0032】
また、カスタマイズプラグイン140は、UIカスタマイズ制御部141と、カスタマイズ情報DB(データベース)142とを有し、GUIのカスタマイズに関する機能を提供する。
そして、UIカスタマイズ制御部141は、PC40等の外部の画像編集装置からの要求に応じて、画像処理装置10がGUI画面の表示に用いる画面データを編集用に提供したり、編集後の画面データを表示に用いる画面データとして設定したりする機能を有する。
【0033】
カスタマイズ情報DB142は、その画面データを記憶する記憶手段であり、その記憶している画面データを、UIカスタマイズ制御部141からの要求に応じて編集用に供給したり、UIモジュール131からの要求に応じて表示用に供給したりする。また、カスタマイズ情報DB142は、GUIの操作に応じた画面の遷移内容を示す画面フロー情報も記憶する。
【0034】
マクロプラグイン150は、画像処理装置10における設定の一括変更あるいは自動変更に関する機能を提供する。このマクロプラグイン150は、マクロDB151を有し、このマクロDB151が、画像処理装置10における設定内容のセットや、設定内容を変更するためのコマンドのセットであるマクロを記憶する。
【0035】
上記の設定内容のセットとしては、モード制御モジュール132が、ユーザの操作に従い、ある時点で画像処理装置10の動作に反映される状態になっている設定内容の全部又は一部をマクロDB151に記憶させる。そして、ユーザの操作等に応じて、任意の時点でモード制御モジュール132がその記憶させておいた設定内容を読み出して、画像処理装置10の動作に反映される設定内容を、その読み出した設定内容に置き換えることができる。
【0036】
また、マクロとしては、所定の順番でのボタン操作や、所定の規則に従った設定内容の変更等を示す複数のコマンドを、モード制御モジュール132あるいは図示しない他のモジュールがマクロDB151に記憶させる。そして、ユーザの操作等に応じて、任意の時点でモード制御モジュール132がその記憶させておいたコマンドの1セットを読み出し、そのセットに含まれるコマンドを順次実行することにより、画像処理装置10の動作に反映される設定内容を変更することができる。なお、コマンドの実行により行う動作は、例えばボタンの操作検出イベントを発生させたり(この場合、発生したイベントをトリガとする動作も行うことになる)、所定の規則に従って設定内容を変更したり、というものである。
【0037】
次に、画像処理装置10が操作パネル18でなされた操作に応じて自機の設定内容を変更する処理について説明する。
画像処理装置10において、操作パネル18にGUIを表示させる場合には、UIモジュール131が、表示させるGUIの画面データをカスタマイズ情報DB142(カスタマイズされていない画面を用いる場合には基本画面のデータを格納した所定のDB)から取得し、これをパネル制御部121に渡して、そのデータに従った画面を操作パネル18に表示させるよう要求する。
【0038】
そして、パネル制御部121が、受け取った画面データによって規定されるサイズ、形状及び内容のボタンやテキストを画面データによって規定される位置に表示するようドライバ110に指示し、ドライバ110がその指示に従って操作パネル18を駆動することにより、操作パネル18に、画面データの内容に従ったGUIを表示させることができる。
【0039】
また、操作パネル18においてGUIに対して操作がなされた場合、ドライバ110が、操作のなされた位置及び内容を検出してパネル制御部121に伝達する。そして、パネル制御部121が、表示中のGUIの画面データに基づいて、操作がどのボタン(あるいはその他の操作部)の位置でなされたのかを判断する。そして、何らかの操作部に対して操作がなされたと判断した場合、UIモジュール131に対して、操作された操作部及び操作内容を示すイベントを通知する。例えば、ボタンAが押下されたことを示すボタン押下通知等である。
【0040】
図3に、この通知がされた場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。また、図4に、その動作シーケンスにおいて使用する機能テーブルの例を示す。
図3に示すように、UIモジュール131は、パネル制御部121からボタン押下通知を受け取ると(S11)、そのボタンの押下に応じて設定を変更すべき機能及びパラメータ値を特定する(S12)。
【0041】
ここでいう機能とは、パラメータ値の設定項目と対応するものであり、パラメータ値は、その項目について選択可能な各選択肢と対応する具体的な設定値を指す。例えば、機能としては、「両面機能」が考えられ、その中のパラメータ値としては、「片面」と「両面」が考えられる。また別の例として、「カラー設定」の機能について、パラメータ値が「自動カラー」,「カラー」,「白黒」の3つの値を取り得るようにすることも考えられる。
【0042】
画像処理装置10においては、GUI上に配置するボタン等の画面構成要素と、その画面構成要素により設定する機能及びパラメータとの対応関係を、図4に示すような機能テーブルとして、UIモジュール131が参照できる位置に記憶させてある。
そして、UIモジュール131は、図4に示す機能テーブルを参照することにより、例えば、ボタンAがONされた場合に、機能Aに関するパラメータ値としてXを設定すべきことを把握できる。ただし、選択操作部の形式に応じて、トグルで機能のオンオフを切り換えるべき場合や、操作を受け付けずにパラメータを特定の値に固定すべき場合もあるため、実際にどのような設定を行うかは、表示中の画面の画面データも参照して決定することになる。
【0043】
UIモジュール131は、以上の後、モード制御モジュール132に対し、ステップS12で決定した機能についてステップS12で決定したパラメータ値を設定するよう要求する機能設定要求を送信する(S13)。
そして、これを受けたモード制御モジュール132は、要求通りの設定が可能であるか否か判断し(S14)、可能であれば、その要求に従って設定を行う(S15)。設定ができない場合には、設定は行わない。そして、いずれの場合も、機能設定要求に対する応答として、設定の結果をUIモジュール131に返す(S16)。ここで、設定ができない場合とは、要求通り設定を変更してしまうと他の設定と矛盾してしまう場合や、変更後の設定が他の設定内容との関係で禁止されている組み合わせになってしまう場合等が挙げられる。
【0044】
また、UIモジュール131は、ステップS16の応答を受け取ると、パネル制御部121に対し、機能設定応答の内容に応じた設定変更後の状態の表示を要求する(S17)。例えば、ボタンの押下に応じてそのボタンと対応するパラメータ値を設定した場合、このことを示すため、ボタンの表示を押下状態(選択状態)に変更する等である。また、複数のボタンにより択一的な選択を受け付ける場合に、あるパラメータ値の設定に伴い、それまで設定されていたパラメータ値と対応するボタンの押下状態を解除することも考えられる。
【0045】
また、図示は省略したが、パネル制御部121は、ステップS17での要求に応じて、ドライバ100に、操作パネル18におけるボタン等の表示状態を変更させる。
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18でGUIに対してなされた操作に応じて動作モードの設定を変更することができる。
【0046】
次に、GUIの編集機能について、より詳細に説明する。
画像処理装置10において操作パネル18に表示させる画面は、所定の権限を有するユーザであれば、自由に編集することができる。この編集の操作は、この実施形態においては、PC40から、専用のクライアントアプリケーションを用いて画像処理装置10にアクセスして行うことができる。また、画像処理装置10側でクライアントアプリケーションからのアクセスを受け付け、画面の編集に必要なデータを提供するのは、図2に示したUIカスタマイズ制御部141である。
【0047】
ここで、図5に、操作パネル18に表示させる画面の編集操作を受け付けるためのGUI編集画面の表示例を示す。
この図に示すGUI編集画面200は、PC40のディスプレイに、PC40上で起動されたクライアントアプリケーションの機能により表示される画面である。
【0048】
この画面においては、まず、タブ210により、画像処理装置10が備えるどのアプリケーションモジュール(以下「アプリ」という)で使用するGUIの編集を行うかを選択することができる。図5に示した例は、画像処理装置10には、コピー,ドキュメントボックス,画像送信の3つのアプリがインストールされている場合のものであり、GUI編集画面200には、これらの各アプリに対応する、コピータブ211,ボックスタブ212,送信タブ213が表示されている。また、図5に示すのは、このうちコピータブ211が選択され、コピーアプリで使用するGUIの編集を行う状態となっている例である。
【0049】
また、画面リスト表示部220は、タブ210により選択されたアプリで使用するGUIのリストをツリー形式で表示する部分であり、ユーザは、このリストから編集したいGUIを選択することができる。そして、選択されたGUIの内容が、プレビュー表示部230に表示される。図5では、リストの一番上のコピートップ画面が選択された状態を示している。
【0050】
プレビュー表示部230に表示されるのは、ユーザによる編集結果を反映させた、操作パネル18に表示させるGUI画面のプレビューである。
そして、このプレビュー表示部230の動作モードとして、モード切替部240のラジオボタンにより、画面操作モードと、画面編集モードとを選択することができる。
【0051】
このうち画面操作モードにおいては、プレビュー表示部230に表示された画面を、マウスのクリック等により、実際に操作パネル18に表示されたGUIの場合と同様に操作することができる。このとき、PC40は、操作されたボタンや操作内容を画像処理装置10に通知し、画像処理装置10は、この通知に応じて、あたかも操作パネル18に表示したGUIが操作されたかのように、プレビュー表示部230に表示された画面に対する操作に応じて設定内容を変更する。
【0052】
ここで、図6に、画像処理装置10がPC40からGUIの操作内容を通知された場合の各部の動作シーケンスを示す。
PC40は、プレビュー表示部230に表示したGUI上の何らかの操作部に対して操作がなされたと判断した場合、画像処理装置10に対して、操作された操作部及び操作内容を示すイベントを通知する。このイベントは、図3のステップS11でパネル制御部121がUIモジュール131に対して通知するものと同じ形式とするとよいが、これに限られることはない(ここではS11の場合と同じボタン押下通知を例として用いる)。
【0053】
そして、図6に示すように、画像処理装置10側では、UIカスタマイズ制御部141がPC40からのボタン押下通知を受け取る(S21)。その後、UIカスタマイズ制御部141がUIモジュール131にそのボタン押下通知を転送する(S22)。
そして、UIモジュール131及びモード制御モジュール132は、図3のステップS12乃至S16の場合と全く同様に、通知された操作内容に応じてパラメータ値の設定を行う(S23乃至S27)。ただし、このとき、UIモジュール131は、ステップS22での通知元がUIカスタマイズ制御部141であることを記憶しておく。そして、ステップS27で機能設定応答を受け取っても、パネル制御部121への表示要求は行わず、これに代えて、機能設定応答をUIカスタマイズ制御部141に転送する(S28)。
【0054】
そして、UIカスタマイズ制御部141が、この機能設定応答に応じ、図3のステップS17の場合と同様な、機能設定応答の内容に応じた設定変更後の状態の表示の要求を、PC40に対して行う(S29)。
図示は省略したが、PC40は、この要求を受けると、要求に応じてプレビュー表示部230におけるGUIの表示を更新する。
【0055】
なお、以上の処理による表示変更後の、プレビュー表示部230におけるGUI中の各ボタンのオンオフ状態(ボタンと対応する選択肢の選択/非選択状態)は、GUI画面の画面データ中に記録しておく。そして、画像処理装置10においてその画面データに基づいて操作パネル18に画面を表示させる場合、ボタンのオンオフ状態の初期値は、その記録した値とし、また、画像処理装置10における設定内容も、そのオンオフ状態に合う内容に変更する。
【0056】
図5の説明に戻る。
モード切替部240において選択可能なもう1つのモードである画面編集モードにおいては、プレビュー表示部230に表示された画面中で、表示内容を編集したいボタン等の操作部をクリック等により選択することができる。
そして、プレビュー表示部230で選択された編集対象の操作部の現在の状態を示す情報が、プロパティ表示部250及び表示有無表示部260に表示される。
【0057】
図5では、自動用紙選択ボタン231が選択された状態を示しており、プロパティ表示部250には、このボタンについての現在の情報として、名称,種別,位置座標,サイズ(幅及び高さ),キャプションのフォントサイズの情報が表示されている。そして、これらのうち、位置座標は編集可能であり、GUI編集画面200をスクロールすると表示される図示しないカーソルボタン等の編集操作部により、その編集を行うことができる。そして、その編集結果は、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0058】
また、表示有無表示部260には、編集対象のボタンを表示ありとするか表示なしとするかを設定するための表示ボタン261と非表示ボタン262が表示され、このうち、現在設定されている内容と対応するボタンが反転表示される。図5の例では、自動用紙選択ボタン231は表示ありの状態であるので、表示ボタン261が反転表示状態となっている。そして、非表示ボタン262を押下することにより、自動用紙選択ボタン231を表示なしの状態に設定することができる。この表示あり/なしの変更も、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0059】
さらに、複数の選択肢を有する選択操作部の1つの選択肢と対応するボタンの表示あり/なしが変更された場合には、その変更に連動して、選択操作部全体の種類が変更される場合もある。この点については後に詳述するが、このような、ボタンの表示あり/なしの変更に連動した選択操作部全体の種類の変更も、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0060】
なお、あるボタンを表示なしに設定してしまうと、そのボタンはプレビュー表示部230から削除されてしまい、以後、画面上でクリックできなくなってしまう。そこで、図示はしていないが、GUI編集画面200には、表示あり/なしを問わず、画面リスト表示部220で選択された画面のデータに含まれている操作部のリストを表示させるためのボタンを設けており、表示なしの操作部についての情報を編集したい場合には、このリストから編集対象を選択することができる。
【0061】
また、以上のようなGUI編集画面200で編集した画面の内容は、保存ボタン272を押下することにより、カスタマイズ情報DB142に保存することができる。この押下により、画像処理装置10における表示に直接反映させることができるようにしてもよい。
また、読み込みボタン271を押下することにより、過去に編集した画面の内容を、カスタマイズ情報DB142から読み出し、編集対象とすることができる。この押下により、画像処理装置10における表示に現在用いられている画面セットの情報を読み出すことができるようにしてもよい。
【0062】
次に、図7に、PC40により編集する画面の構成を示す1画面分の画面データの例を示す。
図7に示す画面データは、画像処理装置10の操作パネル18に表示させる1つのGUI画面の内容を規定するデータであり、GUI画面の編集は、この画面データを変更することにより行う。そして、この画面データには、画面構成情報と優先設定情報とが含まれる。
【0063】
このうち、画面構成情報は、PC40においてGUI編集画面200を用いて編集し、画像処理装置10に表示させるGUI画面の内容を示すデータである。そしてこのうち、ユーザの操作を受け付けるボタンの状態に関するデータは、全て図7に示すような選択操作部のデータとして管理している。
画面構成情報には、GUI画面の内容を示すデータとして、選択操作部のデータ以外にも、固定的に表示させるメッセージや画像を示すデータ、あるいは設定されたパラメータの値を表示させる表示枠を示すデータ、等のデータを含めることができるが、この実施形態の特徴に関連するのは、これらのうち選択操作部のデータのみであるので、ここでは、この選択操作部に焦点を当てて画面構成情報の構成を説明する。
【0064】
選択操作部は、画像処理装置10が有する機能毎に設けられ、その機能に関する設定を行うためのボタンの状態を管理するための情報単位である。ただし、実際に表示されるGUIにおいて、どの範囲のボタンが1つの選択操作部を構成するのかが明示的に表示されるとは限らない。
【0065】
そして、各選択操作部に関するデータとして、対応する機能について設定可能な設定内容を示す選択肢と、選択操作部をGUI画面に表示させる際の表示形式を示す属性値である種類属性とを指定可能である。また、各選択操作部に関するデータとして、その選択操作部において選択状態となっている選択肢を示す選択属性も用意されるが、この選択属性の値は、GUI編集画面200における画面操作モードでの操作に従い、自動的に設定されるものである。
また、選択操作部が有する各選択肢については、対応するボタンの表示有無を示す表示属性と、対応するボタンの位置,サイズ等を規定するその他の属性とを指定可能である。
【0066】
これらのデータのうち、表示属性は、GUI編集画面200の表示有無表示部260の操作に応じて設定されるデータである。位置,サイズ等の属性は、プロパティ表示部250に表示されるデータであるが、表示されないものを含んでいてもよい。
また、選択操作部の種類属性は、選択肢の内容や数、及び表示属性の内容に従って、GUI編集機能を提供するPC40のクライアントアプリケーションにより自動的に設定されるデータである。ただし、この自動設定を一時的にオフにしたり、自動設定とは別にユーザが手動で設定できるようにしたりすることは妨げられない。
【0067】
なお、各選択操作部に用意する選択肢の数は、任意である。そして選択肢としては、パンチ穴あけ機能の場合の穴あけ位置「左側」「上側」のように具体的な設定内容を規定する選択肢の他、機能を利用しない旨を設定するための機能OFFの選択肢も考えられる。図7の選択操作部3における「選択肢OFF」がこれに該当する。
【0068】
ここで、図8に、選択操作部の種類属性として設定可能な値と、各属性が設定された場合の表示内容とを示す。
選択操作部の種類属性としては、図8に示すように、択一形式,選択形式,トグル形式,フィードバック形式,非表示形式の5つの形式が考えられる。
そしてこのうち、択一形式は、画面上に操作部として表示属性が「表示あり」になっている各選択肢と対応するボタンを表示させ、常にその選択肢のうち1つのみが選択された状態になるように選択を受け付ける形式である。すなわち、どの選択肢も選択されない状態は許容されない。ただし、「機能OFF」が選択された状態になることはあり得る。
【0069】
図では、「片面原稿」と「両面原稿」の2つの選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、このうちいずれかのボタンが、網掛けで示した選択された状態となる。そして、選択された状態のボタンが操作されても何も変化しないが、選択されていない状態のボタンが操作されると、それまで選択されていたボタンの選択が解除され、操作されたボタン(と対応する選択肢)が新たに選択された状態になる。
ここでは、選択操作部内に表示属性が「表示あり」の選択肢が2つ以上あり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢が存在しない場合に、その選択操作部の種類属性をこの択一形式にするようにしている。
【0070】
次に、選択形式は、画面上に操作部として表示属性が「表示あり」になっている各選択肢と対応するボタンを表示させ、その選択肢のうち最大で1つが選択された状態になるように選択を受け付ける形式である。すなわち、択一形式と比較して、どの選択肢も選択されていない、という状態を許容する形式である。そして、どの選択肢も選択されていない状態になった場合、選択操作部と対応する機能を利用しない旨の機能OFFの設定がなされたと解釈される。
【0071】
図では、「ステープル1」と「ステープル2」の2つの選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、このうち一方が選択された状態またはどちらも選択された状態になり得る。そして、選択されていない状態のボタンが操作されると、それまで選択されていたボタンがあれば、そのボタンの選択が解除され、操作されたボタン(と対応する選択肢)が新たに選択された状態になる。また、選択されているボタンが操作された場合には、そのボタンの選択が解除される。
ここでは、選択操作部内に表示属性が「表示あり」の選択肢が2つ以上あり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢が存在する場合に、その選択操作部の種類属性をこの選択形式にするようにしている。
【0072】
なお、これらの択一形式と選択形式では、基本的には、1つの選択操作部について複数のボタンが表示されることになるが、これらのボタンを図に示したように横並びで表示する必要はない。ボタン相互の位置関係は任意であるし、各ボタンの位置は上述のようにボタン毎に設定可能であるので、1つの選択操作部を構成するボタンが離れた位置に表示される場合もあり得る。
【0073】
トグル形式は、画面上に、操作部として1つのボタンを表示させ、そのボタンにより、選択肢の選択をトグルで受け付ける形式である。1つの選択肢の選択と機能OFFとを切り替えられるようにしてもよいし、複数の選択肢を順次切り替えて選択できるようにしてもよい。
図では、「ソート」の選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、「ソート」が選択された状態と、何も選択されていない状態になり得る。そして、ボタンを操作する毎に、これらの状態をトグルで切り換えることができる。
ここでは、選択操作部内に表示属性が「表示あり」の選択肢が1つのみあり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢が存在する場合に、その選択操作部の種類属性をこのトグル形式にするようにしている。
【0074】
フィードバック形式は、画面上に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容、すなわち選択操作部により設定すべき設定項目に現在設定されている設定内容を表示する形式である。この設定内容は、通常、選択操作部に含まれる選択肢のいずれか1つである。どの選択肢を設定するかは、画像処理装置10のCPU11が自動的に決定する。
そして、フィードバック形式の場合、選択操作部ではユーザの操作を受け付けず、ユーザの直接操作により設定内容を変更することはできない。また、フィードバック形式の場合、画面上に表示させるのは設定内容であるから、表示内容と各選択肢の表示属性の値との間に直接の関係はない(設定内容が表示属性の値に従って定まる場合もあるので、この意味では関係があると言える)。図では、ある設定項目に「大量原稿」が設定されている状態の表示を示している。
【0075】
また、非表示形式は、選択肢の内容や表示属性の値を問わず、画面上に選択操作部と対応する表示を全く行わない形式である。図には破線の枠を記載したが、実際にはこのような枠も表示されない。この非表示形式は、ある機能を全く利用できないようにする場合等に用いることが考えられる。
これらのフィードバック形式及び非表示形式は、どちらも設定変更操作の受付が不要な場合に指定する形式である。そして、前者は機能OFF以外の選択肢が自動選択される場合に、後者は機能OFFの選択肢が自動選択される場合に好適な形式である。しかし、これらの形式を指定すべき場合については条件が複雑なため、詳細については後述する。
【0076】
次に、図7に示した画面データ中の優先設定情報について説明する。
優先設定情報は、画面構成情報に基づく画面の表示内容と、実際に画像処理装置10において設定されている設定内容との間の矛盾を解消するために行うべき、画像処理装置10側の設定の修正内容を示すデータである。
【0077】
ここで、矛盾とは、例えばGUI画面において特定の機能と対応する表示が全くなされないように設定されている(選択操作部の種類属性が「非表示形式」)にも関わらず、その機能がONになっている、GUI画面において特定の機能の特定の選択肢と対応するボタンが表示されないように設定されている(選択肢の表示属性が「表示なし」)にも関わらず、その機能においてその選択肢を選択する設定がなされている等、画像処理装置10において、画面構成情報に従ったGUI画面で表示できない設定がなされていることを指す。
【0078】
図9に、この優先設定情報の内容を規定する優先設定情報テーブルの例を示す。
画面データ中には、優先設定情報は、図9に示すような優先設定情報テーブルとして含まれる。そして、図9に示すように、優先設定情報には、順序と、選択肢と、設定内容の情報が含まれる。
【0079】
このうち順序は、優先設定情報テーブルへの情報の登録順であり、また、画像処理装置10の設定内容を修正する際にも、この順序に従って行う。選択肢は、どの設定項目のどの選択肢に関して修正を行うかを示すデータである。そして、設定内容は、選択肢をONに設定するかOFFに設定するかを示すデータである。
従って、図9に示す例の場合、選択肢1−A(1番目の設定項目における選択肢Aの意味とする、以下同様)をOFFに設定した後、選択肢2−BをONに設定する修正を行うべき旨が定められていることになる。
【0080】
なお、以上の優先設定情報に従った設定内容の修正は、例えば、マクロDB151から設定内容のセットを読み出して画像処理装置10をその内容に従って設定したり、コマンドのセットを読み出して画像処理装置10の設定内容をそのコマンドに従って変更したり、あるいはGUIの表示に使用する画面データのセットを変更して別のGUIを画面に表示させたりする場合に行うことが考えられる。
画像処理装置10においては、これらの処理を行う場合に、使用中の、又は新たに使用する画面データセット中の各画面データから優先設定情報を読み出し、その優先設定情報に従って設定内容を修正する。
【0081】
このとき、優先設定情報として規定されている修正の実行に伴い、他の選択肢の設定内容も合わせて修正すべき場合もある。例えば、択一形式や選択形式の選択操作部において、修正前に選択されていた選択肢とは別の選択肢をONにする場合、それまでに選択されていた選択肢はOFFにする必要がある。また、択一形式の選択操作部において、修正前に選択されていた選択肢をOFFにする場合、代わりに他のいずれかの選択肢をONにする必要がある。また、ある設定項目の設定内容修正に伴い、他の設定項目の設定内容を修正すべき場合もある。
これらの設定変更についても、優先設定情報に従った1つの選択肢に関する修正を行う度に、適宜行うものとする。
【0082】
次に、図10に、優先設定情報に従った設定内容の修正に関する処理の一例として、マクロの実行が指示された場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。この処理は、図3あるいは図6に示した処理の1つの具体例である。
そして、この処理においては、UIモジュール131は、パネル制御部121あるいはUIカスタマイズ制御部141からボタン押下通知を受け取り(S31)、押下されたボタンと対応する処理がマクロの実行であると判断すると(S32)、マクロの実行が指示されたものとして、モード制御モジュール132に対し、そのマクロの実行を要求する(S33)。
【0083】
これに対し、モード制御モジュール132は、その要求に応じてマクロDB151にアクセスして要求に係るマクロを呼び出し(S34)、そのマクロに含まれるコマンドを順次実行して、画像処理装置10の設定内容を変更する(S35)。そして、その実行結果を、マクロ実行要求に対する応答としてUIモジュール131に返す(S36)。
UIモジュール131は、この応答を受け取ると、画像処理装置10におけるGUIの表示に現在用いられている画面セットに係る各画面の画面データに含まれる優先設定情報を取得する(S37)。
【0084】
そして、優先設定情報の内容と、マクロ実行後の設定内容とが異なっている選択肢については(S38)、設定内容を修正すべく、モード制御モジュール132に対して機能設定要求を行い、優先設定情報の内容に従った設定を要求する(S39)。この判定と要求は、1つの優先設定情報テーブル内の情報については、テーブルにおいて指定されている順序で1つの選択肢毎に行う。
【0085】
そして、モード制御モジュール132側では、図3のステップS14乃至S16の場合と同様、要求に従った設定が可能であればその要求に従って設定を行い、UIモジュール131に応答を返す(S40乃至S42)。
また、ステップS38で優先設定情報の内容とマクロ実行後の設定内容とが一致している選択肢については、設定内容の修正は行わない。
【0086】
そして、全ての優先設定情報について必要な修正が完了又は修正できない旨の応答をモード制御モジュール132から受け取ると、UIモジュール131は、ステップS31でのボタン押下通知の送信元に対し、図3のステップS17の場合と同様、マクロ実行応答及び機能設定応答に応じた状態の表示を要求する(S43)。
【0087】
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18でなされた操作に応じてマクロを呼び出して実行すると共に、マクロ実行後の設定内容がGUIの表示内容と矛盾しないよう、設定内容を修正することができる。
なお、ステップS40で優先設定情報に従った設定ができない項目があった場合には、画面に表示されない設定がなされている可能性がある旨をユーザに対して警告するとよい。あるいは、マクロの実行をアンドゥーして実行前の状態に戻るようにしてもよい。
【0088】
次に、図11に、優先設定情報に従った設定内容の修正に関する処理の別の例として、設定内容の呼び出しが指示された場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。この処理は、図10に示した処理と概ね共通であるので、相違点についてのみ説明する。
この処理においては、UIモジュール131は、押下通知に係るボタンと対応する処理が設定内容の呼び出しであると判断し(S32′)、モード制御モジュール132に対し、設定内容の呼び出しを要求する(S33′)。
【0089】
これに対し、モード制御モジュール132は、その要求に応じてマクロDB151にアクセスして要求に係る設定内容(パラメータの値のセット)を呼び出し(S34′)、呼び出した設定内容に従って設定を行う(S35′)。ここでは、呼び出した設定内容を、そのまま現在の設定内容を記憶するメモリ領域にコピーすればよい。
そして、その実行結果を、設定呼び出し要求に対する応答としてUIモジュール131に返す(S36′)。
【0090】
以後の処理は、図10の場合と同様であり、呼び出し後の設定内容が優先設定情報の内容に反する場合に、設定内容の修正を行う。
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18でなされた操作に応じて予め記憶させておいた設定内容を呼び出して画像処理装置10の動作に反映させると共に、呼び出した設定内容がGUIの表示内容と矛盾しないよう、設定内容を修正することができる。
【0091】
次に、図12に、優先設定情報に従った設定内容の修正に関する処理のさらに別の例として、画面セットの切り替えが指示された場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。
そして、この処理においては、UIモジュール131は、パネル制御部121あるいはUIカスタマイズ制御部141からボタン押下通知を受け取り(S51)、押下されたボタンと対応する処理が画面セットの切り替えであると判断すると(S52)、画面セットの切り替えが指示されたものとして、カスタマイズ情報DB142から新たに使用する画面セットに係る画面データを呼び出す(S53)。
【0092】
そして、押下通知の送信元に対し、呼び出した画面データに従ったGUI画面の表示を要求し、これを実行させる(S54)。このとき表示させる画面は、所定の初期画面としたり、要求時点で表示中であった画面に相当する画面としたりすることが考えられる。
その後、図10のステップS37以下の場合と同様、優先設定情報に従った設定内容の修正を行う。この場合、画面セットの切り替えそのものによって設定内容が変更されることはないが、優先設定情報は変更されることになる。従って、このことにより設定内容が変更後の画面セットに係る優先設定情報の内容に反する場合があるため、優先設定情報に従った設定内容の修正を行うようにしている。
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18でなされた操作に応じてGUI画面の表示に用いる画面データを変更する場合に、それまでなされていた設定内容が変更後のGUIの表示内容と矛盾しないよう、設定内容を修正することができる。
【0093】
次に、PC40における画面データの編集に係る機能について説明する。
まず、図13に、PC40が有する画面編集装置としての機能の機能ブロック図を示す。
PC40は、画面編集機能を実現するためのクライアントアプリケーションを実行することにより、図8に示す画面構成記憶部41,編集画面表示部42,操作受付部43,表示属性変更部44,種類属性変更部45,優先設定情報設定部46,選択状態変更部47の機能を実現することができる。
【0094】
このうち画面構成記憶部41は、図7に示した画面データを記憶し、少なくとも、各選択操作部の種類属性と、その各選択操作部が有する各選択肢についての表示属性と、その画面データに応じて行うべき設定の修正内容を示す優先設定情報とを記憶する属性記憶手段である。また、画面構成記憶部41は、画像処理装置10が現在使用している画面データをUIカスタマイズ制御部122から取得したり、編集した画面データをUIカスタマイズ制御部122に渡して画像処理装置10におけるGUIの表示に使用できる状態に設定させたりする機能も有する。
【0095】
編集画面表示部42は、ディスプレイに図5に示したGUI編集画面200を表示させる機能を有する。また、プレビュー表示部230の表示は、画面構成記憶部41の内容に従って行い、その内容が変更された場合には、画面の表示にリアルタイムに反映させる。
操作受付部43は、GUI編集画面200における、編集対象の画面やボタンの選択や、表示ボタン261や非表示ボタン262等による属性変更指示等、ユーザによる画面編集操作を受け付ける機能を有する。この操作は、キーボードやマウス等により受け付けることができる。
【0096】
表示属性変更部44は、操作受付部43が表示属性の変更指示を受け付けた場合に、その変更指示に従って画面構成記憶部41が記憶する画面構成情報の内容を変更する機能を有する。さらに、種類属性変更部45及び優先設定情報設定部46にその変更の内容を通知する機能も有する。
種類属性変更部45は、表示属性変更部44から、画面構成情報中のある選択肢の表示属性を変更した旨の通知があった場合、画面構成記憶部41が記憶する、その選択肢を有する選択操作部の種類属性の値を、種々の条件を考慮した適切な値に変更する機能を有する。どのような条件を考慮してどのような値を設定するかについては、後に詳述する。
【0097】
優先設定情報設定部46は、表示属性変更部44から、画面構成情報中のある選択肢の表示属性を変更した旨の通知があった場合、その選択肢を有する選択操作部の種類属性の値と、その選択肢についての選択状態とに応じて、優先設定情報の追加が必要か否か判断し、必要である場合には、画面構成記憶部41が記憶する画面データ中の優先設定情報に、新たな選択肢に関する情報を追加する機能を有する。どのような条件を考慮してどのような優先設定情報を追加するかについては、後に詳述する。
なお、ここでは優先設定情報はこの優先設定情報設定部46が自動的に生成する情報としているが、事後的にユーザが手動で変更できるようにすることも考えられる。
【0098】
選択状態変更部47は、GUI編集画面200における画面操作モードでの操作に従い、画面構成記憶部41が記憶する画面データ中の選択属性を、各選択操作部において現在選択されている選択肢(機能OFFを示す選択肢の場合もある)を示す内容に変更する機能を有する。
また、図示は省略したが、PC40は、操作受付部43が受け付けた指示に従い、画面構成記憶部41が記憶する画面データ中の画面構成情報のうち、上述した各属性以外の種々の内容を変更する手段の機能も有する。
【0099】
以上のような、画面編集装置として機能するPC40において、特徴的な点は、選択操作部の表示形式を、種類属性により規定できるようにすると共に、GUI編集画面200においてある選択肢についての表示属性を変更する場合に、優先設定情報として、その選択肢を有する選択操作部についての種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を設定するようにした点である。
そこで、次に、この設定のためにPC40が実行する処理及び、その処理による優先設定情報の設定の具体例について説明する。
【0100】
ここで、図14乃至図16に、PC40が実行する優先設定情報設定処理のフローチャートを示す。
この処理は、画面編集装置として機能するPC40のCPUが、クライアントアプリケーションを実行中に、GUI編集画面200においていずれかの選択肢と対応する表示属性を「表示なし」に変更する指示があったことを検出した場合に実行する処理である。そして、この処理は、優先設定情報の設定だけでなく、受け付けた指示に従った表示属性の変更や、選択操作部の種類属性の変更に関する処理も含むものである。
【0101】
この優先設定情報設定処理において、PC40のCPUは、まず図14のステップS61で、表示属性を「表示なし」に変更する指示のあった選択肢(選択肢Yとする)が属する選択操作部(選択操作部Xとする)について、種類属性が「選択形式」であるか否か判断する。
そして、「選択形式」であれば、ステップS62に進み、選択操作部Xに表示属性が「表示あり」の選択肢が3つ以上あるか否か判断する。ここで3つ以上あれば、ステップS63に進み、選択肢Yが非選択状態であるか否か判断する。そして非選択状態である場合、ステップS64に進んで選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS65で選択肢YについてOFFに設定する旨の優先設定情報を登録して、処理を終了する。
【0102】
このように、選択形式の選択操作部においてある選択肢を「表示なし」に変更する指示があった場合、ユーザの意図として、その選択肢を選択できないようにしたいということが想定できる。
図17に具体例を示すように、選択肢Cを「表示なし」に変更し、選択肢Cに係る「ステープル3」を選択できないようにする等である。
従って、ユーザの指示に応じて表示属性を変更する際に、併せて優先設定情報を登録し、その画面データを使用する際には「表示なし」にした選択肢に係る設定が行われないようにすることが好ましいと考えられる。以上の処理により、このような好ましい動作が可能である。
【0103】
また、ステップS63で選択状態であった場合には、ステップS66に進み、選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定できない旨の警告を表示して、表示属性の値は変更せずに処理を終了する。この場合、表示属性の値の変更は中止される。
選択状態の選択肢については、ユーザがその選択肢を選択できるようにすることを希望していると考えられるため、選択ができなくなる「表示なし」への変更指示は、その希望と矛盾するものであり、操作ミスによるものであると考えることができる。このため、ユーザの指示に関わらず、表示属性を変更しないようにしたものである。
【0104】
図18に警告表示の例を示すが、表示内容は、禁止事項とその回避方法を示すものである。すなわち、指示に係る選択肢を「表示なし」に設定したい場合、まずその選択肢に係るボタンの選択状態を解除することを求めるものである。
以上の処理により、操作ミスによる意図しない表示属性の変更や優先設定情報の登録を防止できる。
【0105】
次に、ステップS62でNOの場合についてであるが、種類属性が「選択形式」の選択操作部には、少なくとも2つのボタンが必要であるので、この場合、選択操作部Xにある表示ありの選択肢の数は2つであることが想定される。そして、この場合、ステップS67に進み、選択肢Yが非選択状態であるか否か判断する。そして非選択状態である場合、ステップS68に進んで選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS69で選択肢YについてOFFに設定する旨の優先設定情報を登録し、さらにステップS70で選択表示部Xの種類属性を「トグル形式」に設定して処理を終了する。
【0106】
これらの処理は、ステップS64及びS65の場合と同趣旨である。ただし、表示ありの選択肢が2つの場合、そのうち1つの表示属性を「表示なし」に設定してしまうと、表示ありの選択が1つのみとなってしまい、「選択形式」の種類属性を維持することが適当でないため、これを「トグル形式」に変更する処理を加えている。
【0107】
図19に具体例を示すように、選択肢Bを「表示なし」に変更し、残る「表示あり」の選択肢が選択肢Aのみとなる場合に、選択肢Bに係る「ステープル2」を選択できないようにすると共に、選択操作部の種類属性を「トグル形式」に変更する等である。斜線のハッチングは、ドットハッチングで示す設定変更に応じてなされる設定変更を示す。
以上の処理により、ステップS64及びS65の場合の効果に加え、選択表示部の種類を適切な内容に自動的に設定変更できるという効果も得られる。
【0108】
また、ステップS67で選択状態であった場合には、ステップS71で選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定できない旨の警告を表示して、表示属性の値は変更せずに処理を終了する。この処理は、ステップS66の場合と同趣旨のものである。
【0109】
また、ステップS61で「選択形式」でなかった場合、処理は図15のステップS81に進む。そしてここでは、表示属性の変更指示に係る選択操作部Xの種類属性が「択一形式」か否か判断する。
そして、「択一形式」であれば、ステップS82に進み、選択操作部Xに表示属性が「表示あり」の選択肢が3以上あるか否か判断する。ここで3以上あれば、ステップS83に進み、表示属性の変更指示に係る選択肢Yが非選択状態であるか否か判断する。そして非選択状態である場合、ステップS84に進んで選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS85で選択操作部Xにおいて選択状態の選択肢についてONに設定する旨の優先設定情報を登録して、図14に戻り処理を終了する。なお、択一形式の場合、選択操作部についていずれか1つの選択肢が必ず選択状態になっている。
【0110】
このように、択一形式の選択操作部においてある選択肢を「表示なし」に変更する指示があった場合、ユーザの意図として、その選択肢を選択できないようにしたいということか、あるいはその選択肢の選択を解除されたくないということが想定できる。そして、選択可能な選択肢が3つ以上ある状態では、このうち前者の意図である可能性が高いと考えられる。
【0111】
図20に具体例を示すように、選択肢Aを「表示なし」に変更し、選択肢Aに係る「自動カラー」を選択できないようにする等である。
そこで、ユーザの指示に応じて表示属性を変更する際に、併せて優先設定情報を登録し、その画面データを使用する際には、「表示なし」への変更が指示された際に選択状態であった選択肢が必ず選択されるようにすることが好ましいと考えられる。以上の処理により、このような好ましい動作が可能である。
【0112】
また、ステップS83で選択状態であった場合には、ステップS86に進み、選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定できない旨の警告を表示して、表示属性の値は変更せずに処理を終了する。この表示内容は、図14のステップS66及びS71の場合と同じでよい。
【0113】
択一形式の場合であっても、選択状態の選択肢については、ユーザがその選択肢を選択できるようにすることを希望していると考えられるため、選択ができなくなる「表示なし」への変更指示は、その希望と矛盾するものであり、操作ミスによるものであると考えることができる。このため、ユーザの指示に関わらず、表示属性を変更しないようにしたものである。
以上の処理により、操作ミスによる意図しない表示属性の変更や優先設定情報の登録を防止できる。
【0114】
次に、ステップS82でNOの場合についてであるが、種類属性が「択一形式」の選択操作部にも、少なくとも2つのボタンが必要であるので、この場合、選択操作部Xにある表示ありの選択肢の数は2つであることが想定される。そして、この場合、ステップS87に進んで選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS88で選択操作部Xにおいて選択状態の選択肢についてONに設定する旨の優先設定情報を登録し、さらにステップS89で選択表示部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して、図14に戻り処理を終了する。
【0115】
択一形式において、選択可能な「表示あり」の選択肢が2つの状態で、そのうち一方の選択肢を「表示なし」にする指示は、現在選択されている選択肢の選択状態を解除されたくない、すなわち固定したいという意図のものであると解釈できる。択一形式の選択操作部において選択可能な選択肢が1つになることは、必ずその1つの選択肢を選択することを意味し、一方で、ユーザは、現在選択状態になっている選択肢を選択する意図があることが考えられるためである。
【0116】
図21に設定の具体例を示すが、2つの選択肢のうちどちらを「表示なし」に設定する場合でも、選択操作部の種類属性を「フィードバック形式」に変更すると共に、選択状態の選択肢についてONに設定する旨の優先設定情報を作成する上記の処理により、上記の意図に沿った設定が可能となる。
なお、フィードバック形式では、設定を受け付けるためのボタンは表示させないため、どちらの選択肢が「表示あり」であっても同じ表示内容となる。また、選択肢も、優先設定情報に従って選択されるから、選択肢の表示属性の値とは関係なく、常に特定の選択肢が選択されることになる。
【0117】
また、ステップS81で「択一形式」でなかった場合、処理は図16のステップS91に進む。そして、表示属性の変更指示に係る選択操作部Xの種類属性が「トグル形式」か否か判断する。ここで「トグル形式」である場合には、ステップS92に進み、表示属性の変更指示に係る選択肢Yが非選択状態であるか否か判断し、非選択状態である場合には、ステップS93以下に進む。
【0118】
そして、ステップS93で選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS94で選択肢YについてOFFに設定する旨の優先設定情報を登録し、ステップS95で選択操作部Xの種類属性を「非表示形式」に設定して、図15及び図14の処理に戻り、処理を終了する。
【0119】
一方、ステップS92で選択肢Yが選択状態である場合、ステップS96以下に進む。そして、ステップS96で選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS97で選択肢YについてONに設定する旨の優先設定情報を登録し、ステップS98で選択操作部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して、図15及び図14の処理に戻り、処理を終了する。
【0120】
トグル形式の場合、選択操作部に「表示あり」の選択肢は1つしかないため、これを「表示なし」に変更すると、その選択操作部にはボタンを表示させないことになる。そして、このような変更を行うユーザの意図としては、現在の設定状態を保持して、変更できないようにしたいということが考えられる。すなわち、変更時点で選択肢が選択状態の場合には、常にその選択肢に係る機能が使用できるようにその選択状態を維持して変更しないようにし、非選択状態の場合には、該当の選択操作部に関する機能の使用を排除するためその非選択状態(機能OFFの状態)を維持して変更しないようにしたい、という意図である。
【0121】
従って、ステップS94及びS97のように、「表示なし」への変更を指示された選択肢につき、その選択肢の選択状態に応じてON又はOFFにすべき優先設定情報を登録することにより、ユーザの意図を反映した設定が可能となる。
また、非選択状態を固定する場合には、もはや該当の選択操作部について何の表示も操作受付も必要ないため、種類属性は「非表示形式」に設定して不要な表示を行わないようにすることが適当である。また、選択状態を固定する場合には、該当の選択操作部について操作受付は必要ないが、設定内容は参照できるよう表示することが好ましいため、種類属性は「フィードバック形式」に設定することが適当である。
【0122】
図22及び図23に、これらの設定変更の具体例を示す。
図22の例は、選択肢Aに係るボタンが非選択状態の時に選択肢Aの表示属性を「表示なし」に変更する例であり、この場合、優先設定情報の登録と選択操作部Xの種類属性の変更とにより、選択操作部Xに係る機能に関する操作は一切できず、表示もされない状態になる。
【0123】
図23の例は、選択肢Aに係るボタンが選択状態の時に選択肢Aの表示属性を「表示なし」に変更する例であり、この場合、優先設定情報の登録と選択操作部Xの種類属性の変更とにより、選択操作部Xに係る機能に関する操作はできないが、選択肢Aの選択が常に有効になり、その旨が表示される状態になる。
【0124】
なお、これらの例において、選択操作部Xに、図示した2つの選択肢の他、表示属性が「表示なし」である1又は複数の選択肢が含まれていてもよい。この場合には、図14のステップS64等の処理により、それらの選択肢についてOFFにする旨の優先設定情報が既に登録されていると考えられる。
また、図16のステップS91において、「トグル形式」でない場合、すなわち「フィードバック形式」または「非表示形式」の場合には、属性値の変更は行わずに図15及び図14の処理に戻り、処理を終了する。これらの形式の場合、もはや表示属性を「表示なし」に変更すべき選択肢が存在しないと考えられるためである。
【0125】
以上説明してきたように、画面編集装置として機能するPC40は、GUI編集画面200においていずれかの選択肢と対応する表示属性が「表示なし」に変更する指示があった場合に、図14乃至図16に示した処理を実行することにより、単なる属性値の変更にとどまらず、ユーザの編集意図を反映した適切な設定を自動的に行うことができる。
【0126】
特に、適切な内容の優先設定情報を用意して、編集中の画面データを画像処理装置10に使用させる際、その内容に従って設定内容を修正させるようにしているため、画面データの編集者が意識していないマクロの実行や設定内容の呼び出しが行われた場合でも、画面の表示内容と画像処理装置10における設定内容とに矛盾を生じさせないようにすることができる。あるいは、画像処理装置10において画面データの編集者が意図しない設定がなされている状態でその画面データを使用したGUIの表示が指示された場合についても同様である。
【0127】
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、装置の構成、具体的な処理内容、表示する画面の内容や用途、データの形式等が、以上説明してきた実施形態において具体的に説明したものに限られないことは、もちろんである。
例えば、種類属性の値として、上述の実施形態で説明したもの以外の値を設定できるようにしてもよい。また、表示属性の値が変更された場合に、その変更に係る選択肢について、その選択肢の選択状態と、その選択肢を含む選択操作部の種類属性の値とに応じて登録する優先設定情報の内容や、種類属性の変更内容は、ユーザのニーズに合わせて適宜変更することができる。
【0128】
また、上述の実施形態では、優先設定情報テーブルを1画面分の画面データ毎に用意する例について説明したが、画像処理装置10において使用するGUIを差し替える単位となる画面セットに係るデータ毎に1つの優先設定情報テーブルを用意するようにしてもよい。
【0129】
また、この発明を、画像処理装置以外の装置で用いるGUIの編集を行う画面編集装置に適用してもよいことはもちろんである。例えば、この発明は、ネットワーク家電,自動販売機,医療機器,電源装置,空調システム,ガス・水道・電気等の計量システム,自動車,航空機,汎用コンピュータ等の任意の電子装置について、その装置の備える表示器に表示させる操作画面を編集する装置あるいはその装置によって編集された画面データに基づいて操作画面を表示する装置として、実現できる。
また、画面に表示させる操作部の構成も、ボタンに限られない。
【0130】
また、この発明の記録媒体は、コンピュータにハードウェアを制御させて上述したような画面編集装置として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体である。このような記録媒体からこのプログラムをRAMに読み出させてCPUに実行させることにより、上述した実施形態や変形例と同様の効果を得ることができる。また、このようなプログラムを、記録媒体の配布によらず、ダウンロード等により提供することも可能である。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0131】
以上説明してきたように、この発明の画面編集装置、画面編集方法又はこの発明のプログラムを実行するコンピュータにより作成した画面データに従ってこの発明の電子装置又は画像形成装置を動作させれば、表示器に表示させる画面を編集し、画面に表示させる選択肢について表示あり/なしを変更できるようにした場合でも、画面の表示内容と装置の設定内容との間に不整合が生じないようにすることができる。
従って、この発明を適用することにより、表示器に表示させる画面を容易にカスタマイズ可能な編集環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】この発明の実施形態である画面編集装置であるPC及び、その画面編集装置により編集した画面データに基づいて画面を表示する側の装置の例である画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した画像処理装置の機能のうち、GUIの操作による設定変更と、GUIのカスタマイズ、およびマクロを用いた設定変更に関する機能の構成を示す、機能ブロック図である。
【図3】図1に示した画像処理装置においてUIモジュールに対してボタン押下通知がされた場合のUIモジュール及びモード制御モジュールの動作シーケンスを示す図である。
【図4】図3に示した動作シーケンスにおいて使用する機能テーブルの例を示す図である。
【図5】この発明の画面編集装置の実施形態であるPCが図1に示した画像処理装置の操作パネルに表示させる画面の編集操作を受け付けるためのGUI編集画面の表示例を示す図である。
【0133】
【図6】図1に示した画像処理装置がPCからGUIの操作内容を通知された場合の各部の動作シーケンスを示す図である。
【図7】図1に示したPCにより編集する画面の構成を示す1画面分の画面データの例を示す図である。
【図8】選択操作部の種類属性として設定可能な値と、各属性が設定された場合の表示内容とを示す図である。
【図9】図8に示した優先設定情報の内容を規定する優先設定情報テーブルの例を示す図である。
【図10】図1に示した画像処理装置においてマクロの実行が指示された場合のUIモジュール及びモード制御モジュールの動作シーケンスを示す図である。
【0134】
【図11】同じく設定内容の呼び出しが指示された場合の動作シーケンスを示す図である。
【図12】同じく画面セットの切り替えが指示された場合の動作シーケンスを示す図である。
【図13】図1に示したPCが有する画面編集装置としての機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図14】図1に示したPCが実行する優先設定情報設定処理のフローチャートである。
【図15】その続きの処理を示すフローチャートである。
【0135】
【図16】そのさらに続きの処理を示すフローチャートである。
【図17】図14に示した処理による設定変更の具体例を示す図である。
【図18】図14に示した処理による警告表示の具体例を示す図である。
【図19】図14に示した処理による設定変更の別の例を示す図である。
【図20】図15に示した処理による設定変更の具体例を示す図である。
【図21】その別の例を示す図である。
【図22】図16に示した処理による設定変更の具体例を示す図である。
【図23】その別の例を示す図である。
【符号の説明】
【0136】
10:画像処理装置、11:CPU、12:ROM、13:RAM、14:NVRAM、
15:パネルI/F、16:エンジンI/F、17:通信I/F、18:操作パネル、
19:エンジン部、20:システムバス、30:ネットワーク、40:PC、110:ドライバ、120:システムサービスモジュール、121:パネル制御部、130:アプリケーションモジュール、131:UIモジュール、132:モード制御モジュール、140:カスタマイズプラグイン、141:UIカスタマイズ制御部、142:カスタマイズ情報DB、150:マクロプラグイン、151:マクロDB
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法、コンピュータを上記のような画面編集装置として機能させるためのプログラム、上記の画面編集装置あるいは画面編集方法により編集したデータに基づいて表示手段に操作画面を表示させる電子装置、およびこのような電子装置の一つである画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、表示器にGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)の画面を表示させ、そのGUIにおいて、種々のデータの表示や操作の受付を行うことが知られている。
そして、GUIの設計は、ユーザからの操作を受け付けるためのボタンや、設定内容を表示するための文字表示枠等の、種々の部品を画面上に配置して行うことができる。また、近年では、メーカーが提供するGUIをそのまま使用するのではなく、ユーザが画面の内容を編集して自身の用途に合ったGUIを作成する、カスタマイズに関する要望が多くある。
【0003】
このようなGUIのカスタマイズに関する技術としては、例えば特許文献1乃至3に記載のものが知られている。
特許文献1には、パネルカスタマイズモードを選択することにより、液晶表示器に表示させている表示画面中の機能キーにつき、表示/非表示,位置,サイズ等を変更することができる画像形成装置が記載されている。
特許文献2には、ユーザ端末からサーバにアクセスして電子機器の操作画面を編集できるようにする技術が記載されている。また、この編集の例として、操作ボタンの拡大縮小、切断、合成、位置変更、あるいはボタンの機能を殺す(消してしまう)、等が挙げられている。
特許文献3には、画面レイアウトが設定されたHTMLファイルに対して修正を行うことによりGUIのカスタマイズを可能とした産業用機器が記載されている。
【特許文献1】特開2005−45370号公報
【特許文献2】特開2003−150971号公報
【特許文献3】特開2003−5825号公報
【0004】
なお、本願発明に関連する技術を開示する文献としては、利用者の認証処理及び認証された利用者が機能を使用できることの証明処理を効率よく制御し、装置の管理者が、ユーザに応じて利用できる機能を制限するためのアクセスロールについて記載された特許文献4も挙げられる。
【特許文献4】特開2006−260085号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、画像形成装置を始めとする種々の電子装置において、上述のようなGUIのカスタマイズ機能を装置全体の設定機能として提供することが行われるようになっている。このような装置においては、ユーザは、GUIにおけるボタンやキャプション等の表示位置やサイズを変更したり、ボタンの表示/非表示を変更することにより、使用(操作)できる機能を選択したりすることが可能である。
また、これとは別に、装置における設定内容や一連の設定操作内容を後で呼び出せるように登録しておき、これを必要に応じて呼び出して装置の動作に反映させることができるようにする、プログラム機能やマクロ機能も知られている。
【0006】
しかし、GUIのカスタマイズ機能と、プログラム機能やマクロ機能とを同時に設ける場合、特にこれらの機能に係るデータを複数のユーザが共有する場合には、プログラム機能やマクロ機能により、不適正な設定がなされてしまうことが考えられる。
例えば、あるユーザがカスタマイズしたGUIの使用中に、他のユーザが作成した、使用中のGUIとは異なるGUIでの使用を前提として登録されたプログラムやマクロを呼び出した場合である。
【0007】
この場合、プログラムやマクロには、使用中のGUIで表示されていないボタンに関する機能をONに設定する指示が記載されていることも考えられ、これを実行した場合、GUIに全く表示されていない機能がユーザの知らないうちにONになってしまうことが考えられる。
しかしながら、このような不具合を防止し、複数のユーザ間で、カスタマイズ機能により作成した画面データや、プログラム機能やマクロ機能により作成したプログラムやマクロのデータを共有できるようにしたいという要求もある。
なお、ユーザが1人のみの場合であっても、GUI画面、プログラムあるいはマクロを作成する際の間違いや勘違い等により、同様な不具合が発生することも考えられる。
【0008】
この発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、表示器に表示させる画面を編集し、画面に表示させる選択肢について表示あり/なしを変更できるようにした場合でも、画面の表示内容と装置の設定内容との間に不整合が生じないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の画面編集装置は、上記の目的を達成するため、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置において、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、上記操作画面の表示中に行う上記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手段と、ユーザの操作に応じて上記操作画面上の選択操作部における、上記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手段と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値を変更する場合に、上記優先設定情報として、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を上記属性記憶手段に登録する優先設定情報登録手段とを設けたものである。
【0010】
このような画面編集装置において、上記種類属性として、上記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式と、上記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式とを設定可能とし、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記トグル形式である選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのときその選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、上記非表示形式に設定すると共に、上記優先設定情報としてその選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0011】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記トグル形式である選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値が表示なしに変更され、かつそのときその選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、上記フィードバック形式に設定すると共に、上記優先設定情報としてその選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0012】
また、上記の各画面編集装置において、上記種類属性として、上記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を上記操作画面に表示させ、かつそのうち同時に選択状態にできる操作部を最大で1つとする選択形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段に、種類属性が上記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのときその選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、その表示属性の値の変更を中止する手段を設け、さらに、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのときその選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、上記優先設定情報としてその選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0013】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段に、種類属性が上記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのときその選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、その表示属性の値の変更を中止する手段を設け、さらに、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのときその選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、上記トグル形式に設定すると共に、上記優先設定情報としてその選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0014】
また、上記の各画面編集装置において、上記種類属性として、上記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を上記操作画面に表示させ、かつ常にそれらの操作部のうちいずれか1つが選択状態になる択一形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段に、種類属性が上記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのときその選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、その表示属性の値の変更を中止する手段と、種類属性が上記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのときその選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、上記優先設定情報として、その選択肢を含む選択操作部において選択状態となっている選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段とを設けるとよい。
【0015】
さらに、上記種類属性として、上記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能とし、上記優先設定情報登録手段を、種類属性が上記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての上記表示属性の値を表示なしに変更する場合に、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性を、上記フィードバック形式に設定すると共に、上記優先設定情報として、その選択肢を含む選択操作部において選択状態となっている選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段とするとよい。
【0016】
また、この発明の画面編集方法は、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法であって、コンピュータが、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、上記操作画面の表示中に行う上記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手順と、ユーザの操作に応じて上記操作画面上の選択操作部における、上記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手順と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手順で記憶した表示属性の値を変更する表示属性変更手順と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値を変更する場合に、その選択肢についての上記優先設定情報として、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた値を登録する優先設定情報登録手順とを実行するようにしたものである。
【0017】
また、この発明のプログラムは、コンピュータを、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置として機能させるためのプログラムであって、そのコンピュータを、上記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、上記操作画面の表示中に行う上記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手段と、ユーザの操作に応じて上記操作画面上の選択操作部における、上記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手段と、ユーザの操作に応じて上記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、何れかの選択肢についての上記表示属性の値を変更する場合に、上記優先設定情報として、その選択肢を有する選択操作部についての上記種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を上記属性記憶手段に登録する優先設定情報登録手段として機能させるためのプログラムである。
【0018】
また、この発明の電子装置は、操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、その選択操作部について、その選択操作部の種類を示す種類属性を含み、その選択操作部が有する選択肢それぞれについて、その選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を含み、さらに、上記操作画面の表示中に行う上記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を含む画面データを取得する画面データ取得手段と、その画面データ取得手段が取得した画面データに基づいて上記各選択操作部及びその選択操作部に含まれる選択肢と対応する操作部の画像を配置した、ユーザの操作を受け付けるための操作画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、自機の動作に反映させる設定内容を記憶する設定内容記憶手段と、予め任意の記憶手段に記憶させてある設定内容のセット又は上記設定内容記憶手段における設定内容を変更するためのコマンドのセットを呼び出し、その設定内容のセット又はコマンドのセットに従って上記設定内容記憶手段における設定内容を変更する設定内容変更手段と、その設定内容変更手段が設定内容の変更を行った場合に、その変更後の設定内容を、上記表示手段に表示中の操作画面の画面データに含まれる優先設定情報に従って修正する設定内容修正手段とを設けた電子装置である。
【0019】
また、この発明の画像形成装置は、上記の電子装置において、画像データ及び上記設定内容記憶手段が記憶する設定内容に従って用紙に画像を形成する画像形成手段を設けたものである。
【発明の効果】
【0020】
以上のようなこの発明の画面編集装置又は画面編集方法により作成した画面データに従ってこの発明の電子装置又は画像形成装置を動作させれば、表示器に表示させる画面を編集し、画面に表示させる選択肢について表示あり/なしを変更できるようにした場合でも、画面の表示内容と装置の設定内容との間に不整合が生じないようにすることができる。
また、この発明のプログラムによれば、コンピュータを画面編集装置として機能させ、上記の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
この発明の画面編集装置は、何らかの装置の表示器に表示させる操作画面の内容を編集する装置である。そして、この画面編集装置は、操作画面を表示させる装置自体に画面編集機能を設けて実現することもできるし、操作画面を表示させる装置とネットワーク等の通信路を介して通信可能なPC(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータに、所要のアプリケーションプログラムを実行させることにより実現してもよい。
【0022】
また、編集機能は、操作画面を表示させる装置自体がアプリケーションサーバとして機能して提供し、PC等からウェブブラウザのような一般的なクライアントアプリケーションによりアクセスしてその編集機能を利用できるようにしてもよい。また、全く独立した編集装置によって操作画面のデータのみを編集し、このデータを記録媒体に記録して、操作画面を表示する装置に、画面のデータをその記録媒体から読み出させるような構成でもよい。
すなわち、画面編集装置を実現するためのハードウェアは、CPU,ROM,RAM等を有し、一定の演算能力を有するものであればどのようなものであってもよい。
【0023】
ここでは、その一例として、PCにより画面編集装置を実現し、そのPCとネットワーク接続された画像処理装置に表示させる操作画面の内容を編集する場合について説明する。そして、まずは、画面編集装置により編集した画面データに基づいて画面を表示する側の装置の例である、画像処理装置の構成について説明する。
【0024】
図1は、その画像処理装置及びPCのハードウェア構成を示すブロック図、図2は、その画像処理装置の機能構成を示す図である。
この画像処理装置10は、この発明の電子装置及び画像形成装置の一実施形態である。そして、図1に示すように、プリンタエンジン,スキャナエンジン,画像蓄積用HDD等からなるエンジン部19と、通信I/F17とを有し、CPU11,ROM12,RAM13等により構成される制御部によりこれらのエンジン部19及び通信I/F17を制御することにより、プリント,スキャン,コピー,ドキュメントボックス,ファクシミリ通信等の機能を実現することができる装置である。そして、表示器である液晶ディスプレイ(LCD)にタッチパネルを積層した操作パネル18を有し、この操作パネル18にGUIを表示して、ユーザからの設定や動作指示等の操作を受け付け、その内容に従った動作を行う。また、これらの動作に必要な設定内容等のデータのうち、変更可能かつ電源をOFFした場合でも保持しておく必要のあるデータは、NVRAM(不揮発RAM)14に記憶させておく。
【0025】
これらのうち、CPU11,ROM12,RAM13,NVRAM14,通信I/F17は、システムバス20によって接続され、操作パネル18とエンジン部19は、それぞれパネルI/F15とエンジンI/F16とを介してシステムバス20に接続される。
また、通信I/F17は、LAN(ローカルエリアネットワーク)等のネットワーク30を介してPC40と通信可能な状態となっている。なお、この通信には、有線、無線を問わず、任意の通信経路を用いることができる。
【0026】
一方、PC40は、この発明の画面編集装置の一実施形態である。そして、図1に示すように、CPU41,ROM42,RAM43,通信インタフェース(I/F)44,表示器45,操作部46,HDD(ハードディスクドライブ)47を備え、これらがシステムバス48により接続された構成である。表示器45は、例えば液晶ディスプレイ、操作部46は、例えばマウスやキーボードである。もちろん、外部の表示器や操作部を用いてもよい。
これらのハードウェアは、ハードウェアとしては公知の構成でよい。
そして、CPU41に、ROM42やHDD47に記憶されている適当な制御プログラムを実行させることにより、後述する画面編集装置としての機能を実現させることができる。
【0027】
図2には、画像処理装置10の機能のうち、GUIの操作による設定変更、GUIのカスタマイズ、およびマクロを用いた設定変更に関する機能を示している。
画像処理装置10は、ソフトウェアによって実現される基本モジュールとして、システムサービスモジュール120及びアプリケーションモジュール130を有する。また、ソフトウェアによって実現され、任意に追加可能なプラグインモジュールとして、カスタマイズプラグイン140及びマクロプラグイン150を有する。
【0028】
そして、これらのうちシステムサービスモジュール120は、操作パネル18のようなハードウェア資源とアプリケーションモジュール130との間に介在し、アプリケーションモジュール130からのハードウェア資源に対する動作要求の受付,その動作要求の調停,およびその動作要求に基づく動作の実行制御を行う機能を実現するモジュールである。なお、ハードウェア資源は、対応するドライバ110が駆動し、システムサービスモジュール120は、このドライバ110との間で動作要求の授受を行う。
システムサービスモジュール120のうち図に示したパネル制御部121は、操作パネル18における画面の表示や操作の検出を制御する機能を有する。
【0029】
また、アプリケーションモジュール130は、システムサービスモジュール120及びドライバ110を介して操作パネル18を初めとするハードウェアを制御することにより、ユーザからの指示や外部装置からのコマンド等に応じた動作を行う機能を提供するモジュールである。図2にはアプリケーションモジュール130を1つだけ示しているが、アプリケーションモジュール130は複数あってもよい。例えば、コピー,ファクシミリ通信,スキャナ,プリンタ,ドキュメントボックスといった機能毎に設けるとよい。
【0030】
アプリケーションモジュール130の具体的な構成は、そのモジュールによって実現しようとする機能毎に当然異なるが、図2に示したのは、概ねどのアプリケーションモジュール130にも設けられる機能である。そしてこのうち、UI(ユーザインタフェース)モジュール131は、ユーザの指示に応じたGUI画面の表示/消去や、GUI上における操作の監視を行う機能を有する。操作を検出した場合、その内容をモード制御モジュール132に通知する機能も有する。
【0031】
モード制御モジュール132は、GUI上での操作に従って画像処理装置10の動作モードを設定する機能を有する。ただし、操作の内容をそのまま動作モードに反映させるだけでなく、ある設定がなされている場合に他の特定の設定を禁止する先優先や、ある設定がなされた場合に他の特定の設定を解除する後優先等の制御も行う。なお、動作モードの内容を規定する設定内容は、RAM13あるいはNVRAM14に記憶させることができる。
【0032】
また、カスタマイズプラグイン140は、UIカスタマイズ制御部141と、カスタマイズ情報DB(データベース)142とを有し、GUIのカスタマイズに関する機能を提供する。
そして、UIカスタマイズ制御部141は、PC40等の外部の画像編集装置からの要求に応じて、画像処理装置10がGUI画面の表示に用いる画面データを編集用に提供したり、編集後の画面データを表示に用いる画面データとして設定したりする機能を有する。
【0033】
カスタマイズ情報DB142は、その画面データを記憶する記憶手段であり、その記憶している画面データを、UIカスタマイズ制御部141からの要求に応じて編集用に供給したり、UIモジュール131からの要求に応じて表示用に供給したりする。また、カスタマイズ情報DB142は、GUIの操作に応じた画面の遷移内容を示す画面フロー情報も記憶する。
【0034】
マクロプラグイン150は、画像処理装置10における設定の一括変更あるいは自動変更に関する機能を提供する。このマクロプラグイン150は、マクロDB151を有し、このマクロDB151が、画像処理装置10における設定内容のセットや、設定内容を変更するためのコマンドのセットであるマクロを記憶する。
【0035】
上記の設定内容のセットとしては、モード制御モジュール132が、ユーザの操作に従い、ある時点で画像処理装置10の動作に反映される状態になっている設定内容の全部又は一部をマクロDB151に記憶させる。そして、ユーザの操作等に応じて、任意の時点でモード制御モジュール132がその記憶させておいた設定内容を読み出して、画像処理装置10の動作に反映される設定内容を、その読み出した設定内容に置き換えることができる。
【0036】
また、マクロとしては、所定の順番でのボタン操作や、所定の規則に従った設定内容の変更等を示す複数のコマンドを、モード制御モジュール132あるいは図示しない他のモジュールがマクロDB151に記憶させる。そして、ユーザの操作等に応じて、任意の時点でモード制御モジュール132がその記憶させておいたコマンドの1セットを読み出し、そのセットに含まれるコマンドを順次実行することにより、画像処理装置10の動作に反映される設定内容を変更することができる。なお、コマンドの実行により行う動作は、例えばボタンの操作検出イベントを発生させたり(この場合、発生したイベントをトリガとする動作も行うことになる)、所定の規則に従って設定内容を変更したり、というものである。
【0037】
次に、画像処理装置10が操作パネル18でなされた操作に応じて自機の設定内容を変更する処理について説明する。
画像処理装置10において、操作パネル18にGUIを表示させる場合には、UIモジュール131が、表示させるGUIの画面データをカスタマイズ情報DB142(カスタマイズされていない画面を用いる場合には基本画面のデータを格納した所定のDB)から取得し、これをパネル制御部121に渡して、そのデータに従った画面を操作パネル18に表示させるよう要求する。
【0038】
そして、パネル制御部121が、受け取った画面データによって規定されるサイズ、形状及び内容のボタンやテキストを画面データによって規定される位置に表示するようドライバ110に指示し、ドライバ110がその指示に従って操作パネル18を駆動することにより、操作パネル18に、画面データの内容に従ったGUIを表示させることができる。
【0039】
また、操作パネル18においてGUIに対して操作がなされた場合、ドライバ110が、操作のなされた位置及び内容を検出してパネル制御部121に伝達する。そして、パネル制御部121が、表示中のGUIの画面データに基づいて、操作がどのボタン(あるいはその他の操作部)の位置でなされたのかを判断する。そして、何らかの操作部に対して操作がなされたと判断した場合、UIモジュール131に対して、操作された操作部及び操作内容を示すイベントを通知する。例えば、ボタンAが押下されたことを示すボタン押下通知等である。
【0040】
図3に、この通知がされた場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。また、図4に、その動作シーケンスにおいて使用する機能テーブルの例を示す。
図3に示すように、UIモジュール131は、パネル制御部121からボタン押下通知を受け取ると(S11)、そのボタンの押下に応じて設定を変更すべき機能及びパラメータ値を特定する(S12)。
【0041】
ここでいう機能とは、パラメータ値の設定項目と対応するものであり、パラメータ値は、その項目について選択可能な各選択肢と対応する具体的な設定値を指す。例えば、機能としては、「両面機能」が考えられ、その中のパラメータ値としては、「片面」と「両面」が考えられる。また別の例として、「カラー設定」の機能について、パラメータ値が「自動カラー」,「カラー」,「白黒」の3つの値を取り得るようにすることも考えられる。
【0042】
画像処理装置10においては、GUI上に配置するボタン等の画面構成要素と、その画面構成要素により設定する機能及びパラメータとの対応関係を、図4に示すような機能テーブルとして、UIモジュール131が参照できる位置に記憶させてある。
そして、UIモジュール131は、図4に示す機能テーブルを参照することにより、例えば、ボタンAがONされた場合に、機能Aに関するパラメータ値としてXを設定すべきことを把握できる。ただし、選択操作部の形式に応じて、トグルで機能のオンオフを切り換えるべき場合や、操作を受け付けずにパラメータを特定の値に固定すべき場合もあるため、実際にどのような設定を行うかは、表示中の画面の画面データも参照して決定することになる。
【0043】
UIモジュール131は、以上の後、モード制御モジュール132に対し、ステップS12で決定した機能についてステップS12で決定したパラメータ値を設定するよう要求する機能設定要求を送信する(S13)。
そして、これを受けたモード制御モジュール132は、要求通りの設定が可能であるか否か判断し(S14)、可能であれば、その要求に従って設定を行う(S15)。設定ができない場合には、設定は行わない。そして、いずれの場合も、機能設定要求に対する応答として、設定の結果をUIモジュール131に返す(S16)。ここで、設定ができない場合とは、要求通り設定を変更してしまうと他の設定と矛盾してしまう場合や、変更後の設定が他の設定内容との関係で禁止されている組み合わせになってしまう場合等が挙げられる。
【0044】
また、UIモジュール131は、ステップS16の応答を受け取ると、パネル制御部121に対し、機能設定応答の内容に応じた設定変更後の状態の表示を要求する(S17)。例えば、ボタンの押下に応じてそのボタンと対応するパラメータ値を設定した場合、このことを示すため、ボタンの表示を押下状態(選択状態)に変更する等である。また、複数のボタンにより択一的な選択を受け付ける場合に、あるパラメータ値の設定に伴い、それまで設定されていたパラメータ値と対応するボタンの押下状態を解除することも考えられる。
【0045】
また、図示は省略したが、パネル制御部121は、ステップS17での要求に応じて、ドライバ100に、操作パネル18におけるボタン等の表示状態を変更させる。
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18でGUIに対してなされた操作に応じて動作モードの設定を変更することができる。
【0046】
次に、GUIの編集機能について、より詳細に説明する。
画像処理装置10において操作パネル18に表示させる画面は、所定の権限を有するユーザであれば、自由に編集することができる。この編集の操作は、この実施形態においては、PC40から、専用のクライアントアプリケーションを用いて画像処理装置10にアクセスして行うことができる。また、画像処理装置10側でクライアントアプリケーションからのアクセスを受け付け、画面の編集に必要なデータを提供するのは、図2に示したUIカスタマイズ制御部141である。
【0047】
ここで、図5に、操作パネル18に表示させる画面の編集操作を受け付けるためのGUI編集画面の表示例を示す。
この図に示すGUI編集画面200は、PC40のディスプレイに、PC40上で起動されたクライアントアプリケーションの機能により表示される画面である。
【0048】
この画面においては、まず、タブ210により、画像処理装置10が備えるどのアプリケーションモジュール(以下「アプリ」という)で使用するGUIの編集を行うかを選択することができる。図5に示した例は、画像処理装置10には、コピー,ドキュメントボックス,画像送信の3つのアプリがインストールされている場合のものであり、GUI編集画面200には、これらの各アプリに対応する、コピータブ211,ボックスタブ212,送信タブ213が表示されている。また、図5に示すのは、このうちコピータブ211が選択され、コピーアプリで使用するGUIの編集を行う状態となっている例である。
【0049】
また、画面リスト表示部220は、タブ210により選択されたアプリで使用するGUIのリストをツリー形式で表示する部分であり、ユーザは、このリストから編集したいGUIを選択することができる。そして、選択されたGUIの内容が、プレビュー表示部230に表示される。図5では、リストの一番上のコピートップ画面が選択された状態を示している。
【0050】
プレビュー表示部230に表示されるのは、ユーザによる編集結果を反映させた、操作パネル18に表示させるGUI画面のプレビューである。
そして、このプレビュー表示部230の動作モードとして、モード切替部240のラジオボタンにより、画面操作モードと、画面編集モードとを選択することができる。
【0051】
このうち画面操作モードにおいては、プレビュー表示部230に表示された画面を、マウスのクリック等により、実際に操作パネル18に表示されたGUIの場合と同様に操作することができる。このとき、PC40は、操作されたボタンや操作内容を画像処理装置10に通知し、画像処理装置10は、この通知に応じて、あたかも操作パネル18に表示したGUIが操作されたかのように、プレビュー表示部230に表示された画面に対する操作に応じて設定内容を変更する。
【0052】
ここで、図6に、画像処理装置10がPC40からGUIの操作内容を通知された場合の各部の動作シーケンスを示す。
PC40は、プレビュー表示部230に表示したGUI上の何らかの操作部に対して操作がなされたと判断した場合、画像処理装置10に対して、操作された操作部及び操作内容を示すイベントを通知する。このイベントは、図3のステップS11でパネル制御部121がUIモジュール131に対して通知するものと同じ形式とするとよいが、これに限られることはない(ここではS11の場合と同じボタン押下通知を例として用いる)。
【0053】
そして、図6に示すように、画像処理装置10側では、UIカスタマイズ制御部141がPC40からのボタン押下通知を受け取る(S21)。その後、UIカスタマイズ制御部141がUIモジュール131にそのボタン押下通知を転送する(S22)。
そして、UIモジュール131及びモード制御モジュール132は、図3のステップS12乃至S16の場合と全く同様に、通知された操作内容に応じてパラメータ値の設定を行う(S23乃至S27)。ただし、このとき、UIモジュール131は、ステップS22での通知元がUIカスタマイズ制御部141であることを記憶しておく。そして、ステップS27で機能設定応答を受け取っても、パネル制御部121への表示要求は行わず、これに代えて、機能設定応答をUIカスタマイズ制御部141に転送する(S28)。
【0054】
そして、UIカスタマイズ制御部141が、この機能設定応答に応じ、図3のステップS17の場合と同様な、機能設定応答の内容に応じた設定変更後の状態の表示の要求を、PC40に対して行う(S29)。
図示は省略したが、PC40は、この要求を受けると、要求に応じてプレビュー表示部230におけるGUIの表示を更新する。
【0055】
なお、以上の処理による表示変更後の、プレビュー表示部230におけるGUI中の各ボタンのオンオフ状態(ボタンと対応する選択肢の選択/非選択状態)は、GUI画面の画面データ中に記録しておく。そして、画像処理装置10においてその画面データに基づいて操作パネル18に画面を表示させる場合、ボタンのオンオフ状態の初期値は、その記録した値とし、また、画像処理装置10における設定内容も、そのオンオフ状態に合う内容に変更する。
【0056】
図5の説明に戻る。
モード切替部240において選択可能なもう1つのモードである画面編集モードにおいては、プレビュー表示部230に表示された画面中で、表示内容を編集したいボタン等の操作部をクリック等により選択することができる。
そして、プレビュー表示部230で選択された編集対象の操作部の現在の状態を示す情報が、プロパティ表示部250及び表示有無表示部260に表示される。
【0057】
図5では、自動用紙選択ボタン231が選択された状態を示しており、プロパティ表示部250には、このボタンについての現在の情報として、名称,種別,位置座標,サイズ(幅及び高さ),キャプションのフォントサイズの情報が表示されている。そして、これらのうち、位置座標は編集可能であり、GUI編集画面200をスクロールすると表示される図示しないカーソルボタン等の編集操作部により、その編集を行うことができる。そして、その編集結果は、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0058】
また、表示有無表示部260には、編集対象のボタンを表示ありとするか表示なしとするかを設定するための表示ボタン261と非表示ボタン262が表示され、このうち、現在設定されている内容と対応するボタンが反転表示される。図5の例では、自動用紙選択ボタン231は表示ありの状態であるので、表示ボタン261が反転表示状態となっている。そして、非表示ボタン262を押下することにより、自動用紙選択ボタン231を表示なしの状態に設定することができる。この表示あり/なしの変更も、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0059】
さらに、複数の選択肢を有する選択操作部の1つの選択肢と対応するボタンの表示あり/なしが変更された場合には、その変更に連動して、選択操作部全体の種類が変更される場合もある。この点については後に詳述するが、このような、ボタンの表示あり/なしの変更に連動した選択操作部全体の種類の変更も、直ちにプレビュー表示部230の表示に反映される。
【0060】
なお、あるボタンを表示なしに設定してしまうと、そのボタンはプレビュー表示部230から削除されてしまい、以後、画面上でクリックできなくなってしまう。そこで、図示はしていないが、GUI編集画面200には、表示あり/なしを問わず、画面リスト表示部220で選択された画面のデータに含まれている操作部のリストを表示させるためのボタンを設けており、表示なしの操作部についての情報を編集したい場合には、このリストから編集対象を選択することができる。
【0061】
また、以上のようなGUI編集画面200で編集した画面の内容は、保存ボタン272を押下することにより、カスタマイズ情報DB142に保存することができる。この押下により、画像処理装置10における表示に直接反映させることができるようにしてもよい。
また、読み込みボタン271を押下することにより、過去に編集した画面の内容を、カスタマイズ情報DB142から読み出し、編集対象とすることができる。この押下により、画像処理装置10における表示に現在用いられている画面セットの情報を読み出すことができるようにしてもよい。
【0062】
次に、図7に、PC40により編集する画面の構成を示す1画面分の画面データの例を示す。
図7に示す画面データは、画像処理装置10の操作パネル18に表示させる1つのGUI画面の内容を規定するデータであり、GUI画面の編集は、この画面データを変更することにより行う。そして、この画面データには、画面構成情報と優先設定情報とが含まれる。
【0063】
このうち、画面構成情報は、PC40においてGUI編集画面200を用いて編集し、画像処理装置10に表示させるGUI画面の内容を示すデータである。そしてこのうち、ユーザの操作を受け付けるボタンの状態に関するデータは、全て図7に示すような選択操作部のデータとして管理している。
画面構成情報には、GUI画面の内容を示すデータとして、選択操作部のデータ以外にも、固定的に表示させるメッセージや画像を示すデータ、あるいは設定されたパラメータの値を表示させる表示枠を示すデータ、等のデータを含めることができるが、この実施形態の特徴に関連するのは、これらのうち選択操作部のデータのみであるので、ここでは、この選択操作部に焦点を当てて画面構成情報の構成を説明する。
【0064】
選択操作部は、画像処理装置10が有する機能毎に設けられ、その機能に関する設定を行うためのボタンの状態を管理するための情報単位である。ただし、実際に表示されるGUIにおいて、どの範囲のボタンが1つの選択操作部を構成するのかが明示的に表示されるとは限らない。
【0065】
そして、各選択操作部に関するデータとして、対応する機能について設定可能な設定内容を示す選択肢と、選択操作部をGUI画面に表示させる際の表示形式を示す属性値である種類属性とを指定可能である。また、各選択操作部に関するデータとして、その選択操作部において選択状態となっている選択肢を示す選択属性も用意されるが、この選択属性の値は、GUI編集画面200における画面操作モードでの操作に従い、自動的に設定されるものである。
また、選択操作部が有する各選択肢については、対応するボタンの表示有無を示す表示属性と、対応するボタンの位置,サイズ等を規定するその他の属性とを指定可能である。
【0066】
これらのデータのうち、表示属性は、GUI編集画面200の表示有無表示部260の操作に応じて設定されるデータである。位置,サイズ等の属性は、プロパティ表示部250に表示されるデータであるが、表示されないものを含んでいてもよい。
また、選択操作部の種類属性は、選択肢の内容や数、及び表示属性の内容に従って、GUI編集機能を提供するPC40のクライアントアプリケーションにより自動的に設定されるデータである。ただし、この自動設定を一時的にオフにしたり、自動設定とは別にユーザが手動で設定できるようにしたりすることは妨げられない。
【0067】
なお、各選択操作部に用意する選択肢の数は、任意である。そして選択肢としては、パンチ穴あけ機能の場合の穴あけ位置「左側」「上側」のように具体的な設定内容を規定する選択肢の他、機能を利用しない旨を設定するための機能OFFの選択肢も考えられる。図7の選択操作部3における「選択肢OFF」がこれに該当する。
【0068】
ここで、図8に、選択操作部の種類属性として設定可能な値と、各属性が設定された場合の表示内容とを示す。
選択操作部の種類属性としては、図8に示すように、択一形式,選択形式,トグル形式,フィードバック形式,非表示形式の5つの形式が考えられる。
そしてこのうち、択一形式は、画面上に操作部として表示属性が「表示あり」になっている各選択肢と対応するボタンを表示させ、常にその選択肢のうち1つのみが選択された状態になるように選択を受け付ける形式である。すなわち、どの選択肢も選択されない状態は許容されない。ただし、「機能OFF」が選択された状態になることはあり得る。
【0069】
図では、「片面原稿」と「両面原稿」の2つの選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、このうちいずれかのボタンが、網掛けで示した選択された状態となる。そして、選択された状態のボタンが操作されても何も変化しないが、選択されていない状態のボタンが操作されると、それまで選択されていたボタンの選択が解除され、操作されたボタン(と対応する選択肢)が新たに選択された状態になる。
ここでは、選択操作部内に表示属性が「表示あり」の選択肢が2つ以上あり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢が存在しない場合に、その選択操作部の種類属性をこの択一形式にするようにしている。
【0070】
次に、選択形式は、画面上に操作部として表示属性が「表示あり」になっている各選択肢と対応するボタンを表示させ、その選択肢のうち最大で1つが選択された状態になるように選択を受け付ける形式である。すなわち、択一形式と比較して、どの選択肢も選択されていない、という状態を許容する形式である。そして、どの選択肢も選択されていない状態になった場合、選択操作部と対応する機能を利用しない旨の機能OFFの設定がなされたと解釈される。
【0071】
図では、「ステープル1」と「ステープル2」の2つの選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、このうち一方が選択された状態またはどちらも選択された状態になり得る。そして、選択されていない状態のボタンが操作されると、それまで選択されていたボタンがあれば、そのボタンの選択が解除され、操作されたボタン(と対応する選択肢)が新たに選択された状態になる。また、選択されているボタンが操作された場合には、そのボタンの選択が解除される。
ここでは、選択操作部内に表示属性が「表示あり」の選択肢が2つ以上あり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢が存在する場合に、その選択操作部の種類属性をこの選択形式にするようにしている。
【0072】
なお、これらの択一形式と選択形式では、基本的には、1つの選択操作部について複数のボタンが表示されることになるが、これらのボタンを図に示したように横並びで表示する必要はない。ボタン相互の位置関係は任意であるし、各ボタンの位置は上述のようにボタン毎に設定可能であるので、1つの選択操作部を構成するボタンが離れた位置に表示される場合もあり得る。
【0073】
トグル形式は、画面上に、操作部として1つのボタンを表示させ、そのボタンにより、選択肢の選択をトグルで受け付ける形式である。1つの選択肢の選択と機能OFFとを切り替えられるようにしてもよいし、複数の選択肢を順次切り替えて選択できるようにしてもよい。
図では、「ソート」の選択肢と対応するボタンを表示させた操作部の例を示しており、この操作部は、「ソート」が選択された状態と、何も選択されていない状態になり得る。そして、ボタンを操作する毎に、これらの状態をトグルで切り換えることができる。
ここでは、選択操作部内に表示属性が「表示あり」の選択肢が1つのみあり、かつ表示属性が「表示なし」である機能OFFの選択肢が存在する場合に、その選択操作部の種類属性をこのトグル形式にするようにしている。
【0074】
フィードバック形式は、画面上に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容、すなわち選択操作部により設定すべき設定項目に現在設定されている設定内容を表示する形式である。この設定内容は、通常、選択操作部に含まれる選択肢のいずれか1つである。どの選択肢を設定するかは、画像処理装置10のCPU11が自動的に決定する。
そして、フィードバック形式の場合、選択操作部ではユーザの操作を受け付けず、ユーザの直接操作により設定内容を変更することはできない。また、フィードバック形式の場合、画面上に表示させるのは設定内容であるから、表示内容と各選択肢の表示属性の値との間に直接の関係はない(設定内容が表示属性の値に従って定まる場合もあるので、この意味では関係があると言える)。図では、ある設定項目に「大量原稿」が設定されている状態の表示を示している。
【0075】
また、非表示形式は、選択肢の内容や表示属性の値を問わず、画面上に選択操作部と対応する表示を全く行わない形式である。図には破線の枠を記載したが、実際にはこのような枠も表示されない。この非表示形式は、ある機能を全く利用できないようにする場合等に用いることが考えられる。
これらのフィードバック形式及び非表示形式は、どちらも設定変更操作の受付が不要な場合に指定する形式である。そして、前者は機能OFF以外の選択肢が自動選択される場合に、後者は機能OFFの選択肢が自動選択される場合に好適な形式である。しかし、これらの形式を指定すべき場合については条件が複雑なため、詳細については後述する。
【0076】
次に、図7に示した画面データ中の優先設定情報について説明する。
優先設定情報は、画面構成情報に基づく画面の表示内容と、実際に画像処理装置10において設定されている設定内容との間の矛盾を解消するために行うべき、画像処理装置10側の設定の修正内容を示すデータである。
【0077】
ここで、矛盾とは、例えばGUI画面において特定の機能と対応する表示が全くなされないように設定されている(選択操作部の種類属性が「非表示形式」)にも関わらず、その機能がONになっている、GUI画面において特定の機能の特定の選択肢と対応するボタンが表示されないように設定されている(選択肢の表示属性が「表示なし」)にも関わらず、その機能においてその選択肢を選択する設定がなされている等、画像処理装置10において、画面構成情報に従ったGUI画面で表示できない設定がなされていることを指す。
【0078】
図9に、この優先設定情報の内容を規定する優先設定情報テーブルの例を示す。
画面データ中には、優先設定情報は、図9に示すような優先設定情報テーブルとして含まれる。そして、図9に示すように、優先設定情報には、順序と、選択肢と、設定内容の情報が含まれる。
【0079】
このうち順序は、優先設定情報テーブルへの情報の登録順であり、また、画像処理装置10の設定内容を修正する際にも、この順序に従って行う。選択肢は、どの設定項目のどの選択肢に関して修正を行うかを示すデータである。そして、設定内容は、選択肢をONに設定するかOFFに設定するかを示すデータである。
従って、図9に示す例の場合、選択肢1−A(1番目の設定項目における選択肢Aの意味とする、以下同様)をOFFに設定した後、選択肢2−BをONに設定する修正を行うべき旨が定められていることになる。
【0080】
なお、以上の優先設定情報に従った設定内容の修正は、例えば、マクロDB151から設定内容のセットを読み出して画像処理装置10をその内容に従って設定したり、コマンドのセットを読み出して画像処理装置10の設定内容をそのコマンドに従って変更したり、あるいはGUIの表示に使用する画面データのセットを変更して別のGUIを画面に表示させたりする場合に行うことが考えられる。
画像処理装置10においては、これらの処理を行う場合に、使用中の、又は新たに使用する画面データセット中の各画面データから優先設定情報を読み出し、その優先設定情報に従って設定内容を修正する。
【0081】
このとき、優先設定情報として規定されている修正の実行に伴い、他の選択肢の設定内容も合わせて修正すべき場合もある。例えば、択一形式や選択形式の選択操作部において、修正前に選択されていた選択肢とは別の選択肢をONにする場合、それまでに選択されていた選択肢はOFFにする必要がある。また、択一形式の選択操作部において、修正前に選択されていた選択肢をOFFにする場合、代わりに他のいずれかの選択肢をONにする必要がある。また、ある設定項目の設定内容修正に伴い、他の設定項目の設定内容を修正すべき場合もある。
これらの設定変更についても、優先設定情報に従った1つの選択肢に関する修正を行う度に、適宜行うものとする。
【0082】
次に、図10に、優先設定情報に従った設定内容の修正に関する処理の一例として、マクロの実行が指示された場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。この処理は、図3あるいは図6に示した処理の1つの具体例である。
そして、この処理においては、UIモジュール131は、パネル制御部121あるいはUIカスタマイズ制御部141からボタン押下通知を受け取り(S31)、押下されたボタンと対応する処理がマクロの実行であると判断すると(S32)、マクロの実行が指示されたものとして、モード制御モジュール132に対し、そのマクロの実行を要求する(S33)。
【0083】
これに対し、モード制御モジュール132は、その要求に応じてマクロDB151にアクセスして要求に係るマクロを呼び出し(S34)、そのマクロに含まれるコマンドを順次実行して、画像処理装置10の設定内容を変更する(S35)。そして、その実行結果を、マクロ実行要求に対する応答としてUIモジュール131に返す(S36)。
UIモジュール131は、この応答を受け取ると、画像処理装置10におけるGUIの表示に現在用いられている画面セットに係る各画面の画面データに含まれる優先設定情報を取得する(S37)。
【0084】
そして、優先設定情報の内容と、マクロ実行後の設定内容とが異なっている選択肢については(S38)、設定内容を修正すべく、モード制御モジュール132に対して機能設定要求を行い、優先設定情報の内容に従った設定を要求する(S39)。この判定と要求は、1つの優先設定情報テーブル内の情報については、テーブルにおいて指定されている順序で1つの選択肢毎に行う。
【0085】
そして、モード制御モジュール132側では、図3のステップS14乃至S16の場合と同様、要求に従った設定が可能であればその要求に従って設定を行い、UIモジュール131に応答を返す(S40乃至S42)。
また、ステップS38で優先設定情報の内容とマクロ実行後の設定内容とが一致している選択肢については、設定内容の修正は行わない。
【0086】
そして、全ての優先設定情報について必要な修正が完了又は修正できない旨の応答をモード制御モジュール132から受け取ると、UIモジュール131は、ステップS31でのボタン押下通知の送信元に対し、図3のステップS17の場合と同様、マクロ実行応答及び機能設定応答に応じた状態の表示を要求する(S43)。
【0087】
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18でなされた操作に応じてマクロを呼び出して実行すると共に、マクロ実行後の設定内容がGUIの表示内容と矛盾しないよう、設定内容を修正することができる。
なお、ステップS40で優先設定情報に従った設定ができない項目があった場合には、画面に表示されない設定がなされている可能性がある旨をユーザに対して警告するとよい。あるいは、マクロの実行をアンドゥーして実行前の状態に戻るようにしてもよい。
【0088】
次に、図11に、優先設定情報に従った設定内容の修正に関する処理の別の例として、設定内容の呼び出しが指示された場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。この処理は、図10に示した処理と概ね共通であるので、相違点についてのみ説明する。
この処理においては、UIモジュール131は、押下通知に係るボタンと対応する処理が設定内容の呼び出しであると判断し(S32′)、モード制御モジュール132に対し、設定内容の呼び出しを要求する(S33′)。
【0089】
これに対し、モード制御モジュール132は、その要求に応じてマクロDB151にアクセスして要求に係る設定内容(パラメータの値のセット)を呼び出し(S34′)、呼び出した設定内容に従って設定を行う(S35′)。ここでは、呼び出した設定内容を、そのまま現在の設定内容を記憶するメモリ領域にコピーすればよい。
そして、その実行結果を、設定呼び出し要求に対する応答としてUIモジュール131に返す(S36′)。
【0090】
以後の処理は、図10の場合と同様であり、呼び出し後の設定内容が優先設定情報の内容に反する場合に、設定内容の修正を行う。
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18でなされた操作に応じて予め記憶させておいた設定内容を呼び出して画像処理装置10の動作に反映させると共に、呼び出した設定内容がGUIの表示内容と矛盾しないよう、設定内容を修正することができる。
【0091】
次に、図12に、優先設定情報に従った設定内容の修正に関する処理のさらに別の例として、画面セットの切り替えが指示された場合のUIモジュール131及びモード制御モジュール132の動作シーケンスを示す。
そして、この処理においては、UIモジュール131は、パネル制御部121あるいはUIカスタマイズ制御部141からボタン押下通知を受け取り(S51)、押下されたボタンと対応する処理が画面セットの切り替えであると判断すると(S52)、画面セットの切り替えが指示されたものとして、カスタマイズ情報DB142から新たに使用する画面セットに係る画面データを呼び出す(S53)。
【0092】
そして、押下通知の送信元に対し、呼び出した画面データに従ったGUI画面の表示を要求し、これを実行させる(S54)。このとき表示させる画面は、所定の初期画面としたり、要求時点で表示中であった画面に相当する画面としたりすることが考えられる。
その後、図10のステップS37以下の場合と同様、優先設定情報に従った設定内容の修正を行う。この場合、画面セットの切り替えそのものによって設定内容が変更されることはないが、優先設定情報は変更されることになる。従って、このことにより設定内容が変更後の画面セットに係る優先設定情報の内容に反する場合があるため、優先設定情報に従った設定内容の修正を行うようにしている。
以上の処理により、画像処理装置10は、操作パネル18でなされた操作に応じてGUI画面の表示に用いる画面データを変更する場合に、それまでなされていた設定内容が変更後のGUIの表示内容と矛盾しないよう、設定内容を修正することができる。
【0093】
次に、PC40における画面データの編集に係る機能について説明する。
まず、図13に、PC40が有する画面編集装置としての機能の機能ブロック図を示す。
PC40は、画面編集機能を実現するためのクライアントアプリケーションを実行することにより、図8に示す画面構成記憶部41,編集画面表示部42,操作受付部43,表示属性変更部44,種類属性変更部45,優先設定情報設定部46,選択状態変更部47の機能を実現することができる。
【0094】
このうち画面構成記憶部41は、図7に示した画面データを記憶し、少なくとも、各選択操作部の種類属性と、その各選択操作部が有する各選択肢についての表示属性と、その画面データに応じて行うべき設定の修正内容を示す優先設定情報とを記憶する属性記憶手段である。また、画面構成記憶部41は、画像処理装置10が現在使用している画面データをUIカスタマイズ制御部122から取得したり、編集した画面データをUIカスタマイズ制御部122に渡して画像処理装置10におけるGUIの表示に使用できる状態に設定させたりする機能も有する。
【0095】
編集画面表示部42は、ディスプレイに図5に示したGUI編集画面200を表示させる機能を有する。また、プレビュー表示部230の表示は、画面構成記憶部41の内容に従って行い、その内容が変更された場合には、画面の表示にリアルタイムに反映させる。
操作受付部43は、GUI編集画面200における、編集対象の画面やボタンの選択や、表示ボタン261や非表示ボタン262等による属性変更指示等、ユーザによる画面編集操作を受け付ける機能を有する。この操作は、キーボードやマウス等により受け付けることができる。
【0096】
表示属性変更部44は、操作受付部43が表示属性の変更指示を受け付けた場合に、その変更指示に従って画面構成記憶部41が記憶する画面構成情報の内容を変更する機能を有する。さらに、種類属性変更部45及び優先設定情報設定部46にその変更の内容を通知する機能も有する。
種類属性変更部45は、表示属性変更部44から、画面構成情報中のある選択肢の表示属性を変更した旨の通知があった場合、画面構成記憶部41が記憶する、その選択肢を有する選択操作部の種類属性の値を、種々の条件を考慮した適切な値に変更する機能を有する。どのような条件を考慮してどのような値を設定するかについては、後に詳述する。
【0097】
優先設定情報設定部46は、表示属性変更部44から、画面構成情報中のある選択肢の表示属性を変更した旨の通知があった場合、その選択肢を有する選択操作部の種類属性の値と、その選択肢についての選択状態とに応じて、優先設定情報の追加が必要か否か判断し、必要である場合には、画面構成記憶部41が記憶する画面データ中の優先設定情報に、新たな選択肢に関する情報を追加する機能を有する。どのような条件を考慮してどのような優先設定情報を追加するかについては、後に詳述する。
なお、ここでは優先設定情報はこの優先設定情報設定部46が自動的に生成する情報としているが、事後的にユーザが手動で変更できるようにすることも考えられる。
【0098】
選択状態変更部47は、GUI編集画面200における画面操作モードでの操作に従い、画面構成記憶部41が記憶する画面データ中の選択属性を、各選択操作部において現在選択されている選択肢(機能OFFを示す選択肢の場合もある)を示す内容に変更する機能を有する。
また、図示は省略したが、PC40は、操作受付部43が受け付けた指示に従い、画面構成記憶部41が記憶する画面データ中の画面構成情報のうち、上述した各属性以外の種々の内容を変更する手段の機能も有する。
【0099】
以上のような、画面編集装置として機能するPC40において、特徴的な点は、選択操作部の表示形式を、種類属性により規定できるようにすると共に、GUI編集画面200においてある選択肢についての表示属性を変更する場合に、優先設定情報として、その選択肢を有する選択操作部についての種類属性と、その選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を設定するようにした点である。
そこで、次に、この設定のためにPC40が実行する処理及び、その処理による優先設定情報の設定の具体例について説明する。
【0100】
ここで、図14乃至図16に、PC40が実行する優先設定情報設定処理のフローチャートを示す。
この処理は、画面編集装置として機能するPC40のCPUが、クライアントアプリケーションを実行中に、GUI編集画面200においていずれかの選択肢と対応する表示属性を「表示なし」に変更する指示があったことを検出した場合に実行する処理である。そして、この処理は、優先設定情報の設定だけでなく、受け付けた指示に従った表示属性の変更や、選択操作部の種類属性の変更に関する処理も含むものである。
【0101】
この優先設定情報設定処理において、PC40のCPUは、まず図14のステップS61で、表示属性を「表示なし」に変更する指示のあった選択肢(選択肢Yとする)が属する選択操作部(選択操作部Xとする)について、種類属性が「選択形式」であるか否か判断する。
そして、「選択形式」であれば、ステップS62に進み、選択操作部Xに表示属性が「表示あり」の選択肢が3つ以上あるか否か判断する。ここで3つ以上あれば、ステップS63に進み、選択肢Yが非選択状態であるか否か判断する。そして非選択状態である場合、ステップS64に進んで選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS65で選択肢YについてOFFに設定する旨の優先設定情報を登録して、処理を終了する。
【0102】
このように、選択形式の選択操作部においてある選択肢を「表示なし」に変更する指示があった場合、ユーザの意図として、その選択肢を選択できないようにしたいということが想定できる。
図17に具体例を示すように、選択肢Cを「表示なし」に変更し、選択肢Cに係る「ステープル3」を選択できないようにする等である。
従って、ユーザの指示に応じて表示属性を変更する際に、併せて優先設定情報を登録し、その画面データを使用する際には「表示なし」にした選択肢に係る設定が行われないようにすることが好ましいと考えられる。以上の処理により、このような好ましい動作が可能である。
【0103】
また、ステップS63で選択状態であった場合には、ステップS66に進み、選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定できない旨の警告を表示して、表示属性の値は変更せずに処理を終了する。この場合、表示属性の値の変更は中止される。
選択状態の選択肢については、ユーザがその選択肢を選択できるようにすることを希望していると考えられるため、選択ができなくなる「表示なし」への変更指示は、その希望と矛盾するものであり、操作ミスによるものであると考えることができる。このため、ユーザの指示に関わらず、表示属性を変更しないようにしたものである。
【0104】
図18に警告表示の例を示すが、表示内容は、禁止事項とその回避方法を示すものである。すなわち、指示に係る選択肢を「表示なし」に設定したい場合、まずその選択肢に係るボタンの選択状態を解除することを求めるものである。
以上の処理により、操作ミスによる意図しない表示属性の変更や優先設定情報の登録を防止できる。
【0105】
次に、ステップS62でNOの場合についてであるが、種類属性が「選択形式」の選択操作部には、少なくとも2つのボタンが必要であるので、この場合、選択操作部Xにある表示ありの選択肢の数は2つであることが想定される。そして、この場合、ステップS67に進み、選択肢Yが非選択状態であるか否か判断する。そして非選択状態である場合、ステップS68に進んで選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS69で選択肢YについてOFFに設定する旨の優先設定情報を登録し、さらにステップS70で選択表示部Xの種類属性を「トグル形式」に設定して処理を終了する。
【0106】
これらの処理は、ステップS64及びS65の場合と同趣旨である。ただし、表示ありの選択肢が2つの場合、そのうち1つの表示属性を「表示なし」に設定してしまうと、表示ありの選択が1つのみとなってしまい、「選択形式」の種類属性を維持することが適当でないため、これを「トグル形式」に変更する処理を加えている。
【0107】
図19に具体例を示すように、選択肢Bを「表示なし」に変更し、残る「表示あり」の選択肢が選択肢Aのみとなる場合に、選択肢Bに係る「ステープル2」を選択できないようにすると共に、選択操作部の種類属性を「トグル形式」に変更する等である。斜線のハッチングは、ドットハッチングで示す設定変更に応じてなされる設定変更を示す。
以上の処理により、ステップS64及びS65の場合の効果に加え、選択表示部の種類を適切な内容に自動的に設定変更できるという効果も得られる。
【0108】
また、ステップS67で選択状態であった場合には、ステップS71で選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定できない旨の警告を表示して、表示属性の値は変更せずに処理を終了する。この処理は、ステップS66の場合と同趣旨のものである。
【0109】
また、ステップS61で「選択形式」でなかった場合、処理は図15のステップS81に進む。そしてここでは、表示属性の変更指示に係る選択操作部Xの種類属性が「択一形式」か否か判断する。
そして、「択一形式」であれば、ステップS82に進み、選択操作部Xに表示属性が「表示あり」の選択肢が3以上あるか否か判断する。ここで3以上あれば、ステップS83に進み、表示属性の変更指示に係る選択肢Yが非選択状態であるか否か判断する。そして非選択状態である場合、ステップS84に進んで選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS85で選択操作部Xにおいて選択状態の選択肢についてONに設定する旨の優先設定情報を登録して、図14に戻り処理を終了する。なお、択一形式の場合、選択操作部についていずれか1つの選択肢が必ず選択状態になっている。
【0110】
このように、択一形式の選択操作部においてある選択肢を「表示なし」に変更する指示があった場合、ユーザの意図として、その選択肢を選択できないようにしたいということか、あるいはその選択肢の選択を解除されたくないということが想定できる。そして、選択可能な選択肢が3つ以上ある状態では、このうち前者の意図である可能性が高いと考えられる。
【0111】
図20に具体例を示すように、選択肢Aを「表示なし」に変更し、選択肢Aに係る「自動カラー」を選択できないようにする等である。
そこで、ユーザの指示に応じて表示属性を変更する際に、併せて優先設定情報を登録し、その画面データを使用する際には、「表示なし」への変更が指示された際に選択状態であった選択肢が必ず選択されるようにすることが好ましいと考えられる。以上の処理により、このような好ましい動作が可能である。
【0112】
また、ステップS83で選択状態であった場合には、ステップS86に進み、選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定できない旨の警告を表示して、表示属性の値は変更せずに処理を終了する。この表示内容は、図14のステップS66及びS71の場合と同じでよい。
【0113】
択一形式の場合であっても、選択状態の選択肢については、ユーザがその選択肢を選択できるようにすることを希望していると考えられるため、選択ができなくなる「表示なし」への変更指示は、その希望と矛盾するものであり、操作ミスによるものであると考えることができる。このため、ユーザの指示に関わらず、表示属性を変更しないようにしたものである。
以上の処理により、操作ミスによる意図しない表示属性の変更や優先設定情報の登録を防止できる。
【0114】
次に、ステップS82でNOの場合についてであるが、種類属性が「択一形式」の選択操作部にも、少なくとも2つのボタンが必要であるので、この場合、選択操作部Xにある表示ありの選択肢の数は2つであることが想定される。そして、この場合、ステップS87に進んで選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS88で選択操作部Xにおいて選択状態の選択肢についてONに設定する旨の優先設定情報を登録し、さらにステップS89で選択表示部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して、図14に戻り処理を終了する。
【0115】
択一形式において、選択可能な「表示あり」の選択肢が2つの状態で、そのうち一方の選択肢を「表示なし」にする指示は、現在選択されている選択肢の選択状態を解除されたくない、すなわち固定したいという意図のものであると解釈できる。択一形式の選択操作部において選択可能な選択肢が1つになることは、必ずその1つの選択肢を選択することを意味し、一方で、ユーザは、現在選択状態になっている選択肢を選択する意図があることが考えられるためである。
【0116】
図21に設定の具体例を示すが、2つの選択肢のうちどちらを「表示なし」に設定する場合でも、選択操作部の種類属性を「フィードバック形式」に変更すると共に、選択状態の選択肢についてONに設定する旨の優先設定情報を作成する上記の処理により、上記の意図に沿った設定が可能となる。
なお、フィードバック形式では、設定を受け付けるためのボタンは表示させないため、どちらの選択肢が「表示あり」であっても同じ表示内容となる。また、選択肢も、優先設定情報に従って選択されるから、選択肢の表示属性の値とは関係なく、常に特定の選択肢が選択されることになる。
【0117】
また、ステップS81で「択一形式」でなかった場合、処理は図16のステップS91に進む。そして、表示属性の変更指示に係る選択操作部Xの種類属性が「トグル形式」か否か判断する。ここで「トグル形式」である場合には、ステップS92に進み、表示属性の変更指示に係る選択肢Yが非選択状態であるか否か判断し、非選択状態である場合には、ステップS93以下に進む。
【0118】
そして、ステップS93で選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS94で選択肢YについてOFFに設定する旨の優先設定情報を登録し、ステップS95で選択操作部Xの種類属性を「非表示形式」に設定して、図15及び図14の処理に戻り、処理を終了する。
【0119】
一方、ステップS92で選択肢Yが選択状態である場合、ステップS96以下に進む。そして、ステップS96で選択肢Yの表示属性を「表示なし」に設定すると共に、ステップS97で選択肢YについてONに設定する旨の優先設定情報を登録し、ステップS98で選択操作部Xの種類属性を「フィードバック形式」に設定して、図15及び図14の処理に戻り、処理を終了する。
【0120】
トグル形式の場合、選択操作部に「表示あり」の選択肢は1つしかないため、これを「表示なし」に変更すると、その選択操作部にはボタンを表示させないことになる。そして、このような変更を行うユーザの意図としては、現在の設定状態を保持して、変更できないようにしたいということが考えられる。すなわち、変更時点で選択肢が選択状態の場合には、常にその選択肢に係る機能が使用できるようにその選択状態を維持して変更しないようにし、非選択状態の場合には、該当の選択操作部に関する機能の使用を排除するためその非選択状態(機能OFFの状態)を維持して変更しないようにしたい、という意図である。
【0121】
従って、ステップS94及びS97のように、「表示なし」への変更を指示された選択肢につき、その選択肢の選択状態に応じてON又はOFFにすべき優先設定情報を登録することにより、ユーザの意図を反映した設定が可能となる。
また、非選択状態を固定する場合には、もはや該当の選択操作部について何の表示も操作受付も必要ないため、種類属性は「非表示形式」に設定して不要な表示を行わないようにすることが適当である。また、選択状態を固定する場合には、該当の選択操作部について操作受付は必要ないが、設定内容は参照できるよう表示することが好ましいため、種類属性は「フィードバック形式」に設定することが適当である。
【0122】
図22及び図23に、これらの設定変更の具体例を示す。
図22の例は、選択肢Aに係るボタンが非選択状態の時に選択肢Aの表示属性を「表示なし」に変更する例であり、この場合、優先設定情報の登録と選択操作部Xの種類属性の変更とにより、選択操作部Xに係る機能に関する操作は一切できず、表示もされない状態になる。
【0123】
図23の例は、選択肢Aに係るボタンが選択状態の時に選択肢Aの表示属性を「表示なし」に変更する例であり、この場合、優先設定情報の登録と選択操作部Xの種類属性の変更とにより、選択操作部Xに係る機能に関する操作はできないが、選択肢Aの選択が常に有効になり、その旨が表示される状態になる。
【0124】
なお、これらの例において、選択操作部Xに、図示した2つの選択肢の他、表示属性が「表示なし」である1又は複数の選択肢が含まれていてもよい。この場合には、図14のステップS64等の処理により、それらの選択肢についてOFFにする旨の優先設定情報が既に登録されていると考えられる。
また、図16のステップS91において、「トグル形式」でない場合、すなわち「フィードバック形式」または「非表示形式」の場合には、属性値の変更は行わずに図15及び図14の処理に戻り、処理を終了する。これらの形式の場合、もはや表示属性を「表示なし」に変更すべき選択肢が存在しないと考えられるためである。
【0125】
以上説明してきたように、画面編集装置として機能するPC40は、GUI編集画面200においていずれかの選択肢と対応する表示属性が「表示なし」に変更する指示があった場合に、図14乃至図16に示した処理を実行することにより、単なる属性値の変更にとどまらず、ユーザの編集意図を反映した適切な設定を自動的に行うことができる。
【0126】
特に、適切な内容の優先設定情報を用意して、編集中の画面データを画像処理装置10に使用させる際、その内容に従って設定内容を修正させるようにしているため、画面データの編集者が意識していないマクロの実行や設定内容の呼び出しが行われた場合でも、画面の表示内容と画像処理装置10における設定内容とに矛盾を生じさせないようにすることができる。あるいは、画像処理装置10において画面データの編集者が意図しない設定がなされている状態でその画面データを使用したGUIの表示が指示された場合についても同様である。
【0127】
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、装置の構成、具体的な処理内容、表示する画面の内容や用途、データの形式等が、以上説明してきた実施形態において具体的に説明したものに限られないことは、もちろんである。
例えば、種類属性の値として、上述の実施形態で説明したもの以外の値を設定できるようにしてもよい。また、表示属性の値が変更された場合に、その変更に係る選択肢について、その選択肢の選択状態と、その選択肢を含む選択操作部の種類属性の値とに応じて登録する優先設定情報の内容や、種類属性の変更内容は、ユーザのニーズに合わせて適宜変更することができる。
【0128】
また、上述の実施形態では、優先設定情報テーブルを1画面分の画面データ毎に用意する例について説明したが、画像処理装置10において使用するGUIを差し替える単位となる画面セットに係るデータ毎に1つの優先設定情報テーブルを用意するようにしてもよい。
【0129】
また、この発明を、画像処理装置以外の装置で用いるGUIの編集を行う画面編集装置に適用してもよいことはもちろんである。例えば、この発明は、ネットワーク家電,自動販売機,医療機器,電源装置,空調システム,ガス・水道・電気等の計量システム,自動車,航空機,汎用コンピュータ等の任意の電子装置について、その装置の備える表示器に表示させる操作画面を編集する装置あるいはその装置によって編集された画面データに基づいて操作画面を表示する装置として、実現できる。
また、画面に表示させる操作部の構成も、ボタンに限られない。
【0130】
また、この発明の記録媒体は、コンピュータにハードウェアを制御させて上述したような画面編集装置として機能させるためのプログラムを記録した記録媒体である。このような記録媒体からこのプログラムをRAMに読み出させてCPUに実行させることにより、上述した実施形態や変形例と同様の効果を得ることができる。また、このようなプログラムを、記録媒体の配布によらず、ダウンロード等により提供することも可能である。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0131】
以上説明してきたように、この発明の画面編集装置、画面編集方法又はこの発明のプログラムを実行するコンピュータにより作成した画面データに従ってこの発明の電子装置又は画像形成装置を動作させれば、表示器に表示させる画面を編集し、画面に表示させる選択肢について表示あり/なしを変更できるようにした場合でも、画面の表示内容と装置の設定内容との間に不整合が生じないようにすることができる。
従って、この発明を適用することにより、表示器に表示させる画面を容易にカスタマイズ可能な編集環境を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】この発明の実施形態である画面編集装置であるPC及び、その画面編集装置により編集した画面データに基づいて画面を表示する側の装置の例である画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した画像処理装置の機能のうち、GUIの操作による設定変更と、GUIのカスタマイズ、およびマクロを用いた設定変更に関する機能の構成を示す、機能ブロック図である。
【図3】図1に示した画像処理装置においてUIモジュールに対してボタン押下通知がされた場合のUIモジュール及びモード制御モジュールの動作シーケンスを示す図である。
【図4】図3に示した動作シーケンスにおいて使用する機能テーブルの例を示す図である。
【図5】この発明の画面編集装置の実施形態であるPCが図1に示した画像処理装置の操作パネルに表示させる画面の編集操作を受け付けるためのGUI編集画面の表示例を示す図である。
【0133】
【図6】図1に示した画像処理装置がPCからGUIの操作内容を通知された場合の各部の動作シーケンスを示す図である。
【図7】図1に示したPCにより編集する画面の構成を示す1画面分の画面データの例を示す図である。
【図8】選択操作部の種類属性として設定可能な値と、各属性が設定された場合の表示内容とを示す図である。
【図9】図8に示した優先設定情報の内容を規定する優先設定情報テーブルの例を示す図である。
【図10】図1に示した画像処理装置においてマクロの実行が指示された場合のUIモジュール及びモード制御モジュールの動作シーケンスを示す図である。
【0134】
【図11】同じく設定内容の呼び出しが指示された場合の動作シーケンスを示す図である。
【図12】同じく画面セットの切り替えが指示された場合の動作シーケンスを示す図である。
【図13】図1に示したPCが有する画面編集装置としての機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図14】図1に示したPCが実行する優先設定情報設定処理のフローチャートである。
【図15】その続きの処理を示すフローチャートである。
【0135】
【図16】そのさらに続きの処理を示すフローチャートである。
【図17】図14に示した処理による設定変更の具体例を示す図である。
【図18】図14に示した処理による警告表示の具体例を示す図である。
【図19】図14に示した処理による設定変更の別の例を示す図である。
【図20】図15に示した処理による設定変更の具体例を示す図である。
【図21】その別の例を示す図である。
【図22】図16に示した処理による設定変更の具体例を示す図である。
【図23】その別の例を示す図である。
【符号の説明】
【0136】
10:画像処理装置、11:CPU、12:ROM、13:RAM、14:NVRAM、
15:パネルI/F、16:エンジンI/F、17:通信I/F、18:操作パネル、
19:エンジン部、20:システムバス、30:ネットワーク、40:PC、110:ドライバ、120:システムサービスモジュール、121:パネル制御部、130:アプリケーションモジュール、131:UIモジュール、132:モード制御モジュール、140:カスタマイズプラグイン、141:UIカスタマイズ制御部、142:カスタマイズ情報DB、150:マクロプラグイン、151:マクロDB
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置であって、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、前記操作画面の表示中に行う前記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手段と、
ユーザの操作に応じて前記操作画面上の選択操作部における、前記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手段と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値を変更する場合に、前記優先設定情報として、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性と、該選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を前記属性記憶手段に登録する優先設定情報登録手段とを設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式と、前記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式とを設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記トグル形式である選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、前記非表示形式に設定すると共に、前記優先設定情報として該選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記トグル形式である選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値が表示なしに変更され、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、前記フィードバック形式に設定すると共に、前記優先設定情報として該選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を前記操作画面に表示させ、かつそのうち同時に選択状態にできる操作部を最大で1つとする選択形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、該表示属性の値の変更を中止する手段を有し、
また、前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、前記優先設定情報として該選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、該表示属性の値の変更を中止する手段を有し、
また、前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、前記トグル形式に設定すると共に、前記優先設定情報として該選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を前記操作画面に表示させ、かつ常にそれらの操作部のうちいずれか1つが選択状態になる択一形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、
種類属性が前記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、該表示属性の値の変更を中止する手段と、
種類属性が前記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、前記優先設定情報として、該選択肢を含む選択操作部において選択状態となっている選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段とを有することを特徴とする画面編集装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更する場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、前記フィードバック形式に設定すると共に、前記優先設定情報として、該選択肢を含む選択操作部において選択状態となっている選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項8】
表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法であって、
コンピュータが、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、前記操作画面の表示中に行う前記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手順と、
ユーザの操作に応じて前記操作画面上の選択操作部における、前記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手順と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手順で記憶した表示属性の値を変更する表示属性変更手順と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値を変更する場合に、該選択肢についての前記優先設定情報として、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性と、該選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた値を登録する優先設定情報登録手順とを実行することを特徴とする画面編集方法。
【請求項9】
コンピュータを、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置として機能させるためのプログラムであって、
該コンピュータを、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、前記操作画面の表示中に行う前記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手段と、
ユーザの操作に応じて前記操作画面上の選択操作部における、前記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手段と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値を変更する場合に、前記優先設定情報として、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性と、該選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を前記属性記憶手段に登録する優先設定情報登録手段として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を含み、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を含み、さらに、前記操作画面の表示中に行う前記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を含む画面データを取得する画面データ取得手段と、
該画面データ取得手段が取得した画面データに基づいて前記各選択操作部及び該選択操作部に含まれる選択肢と対応する操作部の画像を配置した、ユーザの操作を受け付けるための操作画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
自機の動作に反映させる設定内容を記憶する設定内容記憶手段と、
予め任意の記憶手段に記憶させてある設定内容のセット又は前記設定内容記憶手段における設定内容を変更するためのコマンドのセットを呼び出し、該設定内容のセット又はコマンドのセットに従って前記設定内容記憶手段における設定内容を変更する設定内容変更手段と、
該設定内容変更手段が設定内容の変更を行った場合に、その変更後の設定内容を、前記表示手段に表示中の操作画面の画面データに含まれる優先設定情報に従って修正する設定内容修正手段とを設けたことを特徴とする電子装置。
【請求項11】
請求項10に記載の電子装置であって、
画像データ及び前記設定内容記憶手段が記憶する設定内容に従って用紙に画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置であって、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、前記操作画面の表示中に行う前記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手段と、
ユーザの操作に応じて前記操作画面上の選択操作部における、前記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手段と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値を変更する場合に、前記優先設定情報として、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性と、該選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を前記属性記憶手段に登録する優先設定情報登録手段とを設けたことを特徴とする画面編集装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式と、前記選択操作部に関する表示を全く行わない非表示形式とを設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記トグル形式である選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、前記非表示形式に設定すると共に、前記優先設定情報として該選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項3】
請求項2に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記トグル形式である選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値が表示なしに変更され、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、前記フィードバック形式に設定すると共に、前記優先設定情報として該選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を前記操作画面に表示させ、かつそのうち同時に選択状態にできる操作部を最大で1つとする選択形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、該表示属性の値の変更を中止する手段を有し、
また、前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、前記優先設定情報として該選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に1つの操作部を表示させ、その操作部により、1つの選択肢の選択/非選択の設定をトグルで受け付けるトグル形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、該表示属性の値の変更を中止する手段を有し、
また、前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記選択形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、前記トグル形式に設定すると共に、前記優先設定情報として該選択肢の選択オフへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記選択操作部が有する各選択肢のうち表示属性が表示ありのものと対応する操作部を前記操作画面に表示させ、かつ常にそれらの操作部のうちいずれか1つが選択状態になる択一形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、
種類属性が前記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更する操作がなされ、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が選択状態であった場合に、該表示属性の値の変更を中止する手段と、
種類属性が前記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を3つ以上有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更し、かつそのとき該選択肢と対応する操作部が非選択状態である場合に、前記優先設定情報として、該選択肢を含む選択操作部において選択状態となっている選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段とを有することを特徴とする画面編集装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画面編集装置であって、
前記種類属性として、前記操作画面に、選択操作部と対応する設定項目の設定内容を表示させるフィードバック形式を設定可能であり、
前記優先設定情報登録手段が、種類属性が前記択一形式であって表示属性の値が表示ありである選択肢を2つ有する選択操作部において何れかの選択肢についての前記表示属性の値を表示なしに変更する場合に、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性を、前記フィードバック形式に設定すると共に、前記優先設定情報として、該選択肢を含む選択操作部において選択状態となっている選択肢の選択オンへの変更を示す情報を登録する手段であることを特徴とする画面編集装置。
【請求項8】
表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集方法であって、
コンピュータが、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、前記操作画面の表示中に行う前記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手順と、
ユーザの操作に応じて前記操作画面上の選択操作部における、前記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手順と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手順で記憶した表示属性の値を変更する表示属性変更手順と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値を変更する場合に、該選択肢についての前記優先設定情報として、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性と、該選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた値を登録する優先設定情報登録手順とを実行することを特徴とする画面編集方法。
【請求項9】
コンピュータを、表示器に表示させる操作画面の内容を編集する画面編集装置として機能させるためのプログラムであって、
該コンピュータを、
前記操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を記憶し、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を記憶すると共に、前記操作画面の表示中に行う前記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を記憶する属性記憶手段と、
ユーザの操作に応じて前記操作画面上の選択操作部における、前記各選択肢と対応する操作部の選択状態と非選択状態を切り換える選択状態切換手段と、
ユーザの操作に応じて前記属性記憶手段が記憶する表示属性の値を変更する表示属性変更手段と、
何れかの選択肢についての前記表示属性の値を変更する場合に、前記優先設定情報として、該選択肢を有する選択操作部についての前記種類属性と、該選択肢と対応する操作部の選択状態とに応じた情報を前記属性記憶手段に登録する優先設定情報登録手段として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
操作画面に配置する、複数の選択肢を有する選択操作部の状態を規定するデータとして、該選択操作部について、該選択操作部の種類を示す種類属性を含み、該選択操作部が有する選択肢それぞれについて、該選択肢と対応する操作部の表示有無を示す表示属性を含み、さらに、前記操作画面の表示中に行う前記選択肢と対応する設定の修正内容を示す優先設定情報を含む画面データを取得する画面データ取得手段と、
該画面データ取得手段が取得した画面データに基づいて前記各選択操作部及び該選択操作部に含まれる選択肢と対応する操作部の画像を配置した、ユーザの操作を受け付けるための操作画面を表示手段に表示させる表示制御手段と、
自機の動作に反映させる設定内容を記憶する設定内容記憶手段と、
予め任意の記憶手段に記憶させてある設定内容のセット又は前記設定内容記憶手段における設定内容を変更するためのコマンドのセットを呼び出し、該設定内容のセット又はコマンドのセットに従って前記設定内容記憶手段における設定内容を変更する設定内容変更手段と、
該設定内容変更手段が設定内容の変更を行った場合に、その変更後の設定内容を、前記表示手段に表示中の操作画面の画面データに含まれる優先設定情報に従って修正する設定内容修正手段とを設けたことを特徴とする電子装置。
【請求項11】
請求項10に記載の電子装置であって、
画像データ及び前記設定内容記憶手段が記憶する設定内容に従って用紙に画像を形成する画像形成手段を有することを特徴とする画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2009−289022(P2009−289022A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140776(P2008−140776)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]