説明

番組送出制御装置、番組送出制御方法、およびプログラム

【課題】プレイリストに従って放送関連機器を制御した場合における問題発生の有無を事前に検出してオペレータに通知する。
【解決手段】ステップS1で、オンエア中の番組に対応するプレイリストに対する編集を監視する。そして、ステップS2で、プレイリストに対し、キューの追加、削除、置換、または更新などの編集が行われたか否かを判定する。編集が行われた場合、ステップS3にて、プレイリストの全体を対象として、シンタックスエラーの有無を確認する。そして、シンタックスエラーが検出された場合、ステップS5で、対応するキューの位置にエラー表示が行われる。本発明は、放送局などに設置される番組送出制御装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、番組送出制御装置、番組送出制御方法、およびプログラムに関し、特に、作成されたプレイリストに従って番組の内容を進行させる場合に用いて好適な番組送出制御装置、番組送出制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、放送局などにおいて番組送出制御装置が運用されている。この番組送出制御装置は、作成されたプレイリスト(キューシートとも称される)に従って、順次、番組構成の項目を進行させるものである。ここで、1つの番組は、1以上のイベントから構成され、各イベントは1以上のキュー(項目)から構成されるものとする。
【0003】
例えば、ニュース番組であるならば、時系列順に、オープニングロール、挨拶、トップニュース、政治、経済、スポーツ、天気予報などのイベントから構成される。例えば、イベントの1つであるスポーツは、キャスターが試合結果を話す項目、録画映像を表示させる項目、中継先でレポータがインタビューを行っている様子を表示させる項目など3つのキューから成る。
【0004】
各キューでは、様々な放送関連機器(カメラ、ビデオサーバ、VTR等)がプレイリストに従って制御されることで、プレイリストに従った番組内容の送出を実現する。ここで、使用する機器に異常が発生した場合、その旨をオペレータ(例えば、放送局のテクニカルディレクタなど)に通知ことが行われている。
【0005】
例えば、特許文献1では、放送関連機器の障害等を検出し、機器の割り当ての変更を行う技術が開示されている。また、特許文献2では、放送素材を送出する機器において、音声チャンネルの異常を検出した場合、警告画面を表示する技術が開示されている。また、特許文献3では、エラー監視システムにおいて、放送関連機器から送られる情報からエラーを検出し、アイコン表示の変更またはステータ・バーによってエラー表示を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−190596号公報
【特許文献2】特開2005−101701号公報
【特許文献3】特開平10−229508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した従来技術によれば、プレイリストの各キューにおいて用いる放送関連機器のエラーを検出し、エラーの発生をオペレータに通知することができる。
【0008】
しかしながら、ある放送関連機器の利用について、1つのキューに注目してみれば問題ないものの、連続したキューに亘って注目すると問題が生じ得ることがある。例えば、あるキューの終わりまで第1の方向を撮影させていたカメラを、次のキューの冒頭から第1の方向とは異なる第2の方向を撮影させようとするプレイリストが作成されたとする。この場合、カメラが向きを変えている最中の映像が次のキューの冒頭に採用されてしまい、番組の映像が不体裁になってしまう。
【0009】
従来、このような問題に対しては、オペレータがプレイリストを見て問題発生の有無を判断するしかなく、例えば生放送のニュース番組などにおいてプレイリストがオンエア中に変更された場合、人力にて問題発生の有無を判断することが非常に困難であった。
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、プレイリストに従って放送関連機器を制御した場合における問題発生の有無を事前に検出し、オペレータに通知できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面である番組送出制御装置は、番組の進行単位であるキューが時系列に配置されているプレイリストを保持する保持手段と、前記プレイリストに基づいて放送関連機器をオンエア制御する機器制御手段と、前記プレイリストを編集する編集手段とを備える番組送出制御装置において、前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストにおけるシンタックスエラーの有無を検出する検出手段と、前記番組に対応する前記プレイリストを表示させるとともに、前記シンタックスエラーが検出された場合、検出された前記シンタックスエラーに対応する、表示させた前記プレイリストの前記キューの位置にエラー表示を表示させる表示制御手段とを含む。
【0012】
前記検出手段は、前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストにおけるキュー単体での前記シンタックスエラー、または、連続するキュー間での前記シンタックスエラーの少なくとの一方を検出するようにすることができる。
【0013】
前記番組に対応する前記プレイリストに対する編集には、前記キューの追加、削除、置換、順序変更、または更新のうちの少なくとも1つが含まれるようにすることができる。
【0014】
前記検出手段は、前記連続するキュー間での前記シンタックスエラーとして、連続する前記キューにおいて、同一の前記放送関連機器が用いられていることを検出するようにすることができる。
【0015】
前記検出手段は、前記連続するキュー間での前記シンタックスエラーとして、連続する前記キューにおいて、同一の前記放送関連機器における同一の出力チャンネルが用いられていることを検出するようにすることができる。
【0016】
前記検出手段は、前記キュー単体での前記シンタックスエラーとして、当該キューの時間が次のキューに遷移するまでに要する遷移時間よりも短いことを検出するようにすることができる。
【0017】
前記検出手段は、前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストの全体を対象としてシンタックスエラーの有無を検出するようにすることができる。
【0018】
本発明の一側面である番組送出制御装置は、前記放送関連機器に発生したエラーを検知する検知手段をさらに含むことができ、前記表示制御手段は、検出された前記シンタックスエラーに対応するエラー表示と、検知された前記放送関連機器に発生したエラーに対応するエラー表示とを区別して、前記プレイリストの対応する前記キューの位置に表示させるようにすることができる。
【0019】
本発明の一側面である番組送出制御方法は、番組の進行単位であるキューが時系列に配置されているプレイリストを保持する保持手段と、前記プレイリストに基づいて放送関連機器をオンエア制御する機器制御手段と、前記プレイリストを編集する編集手段とを備える番組送出制御装置の番組送出制御方法において、前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストにおけるシンタックスエラーの有無を検出する検出ステップと、前記番組に対応する前記プレイリストを表示させるとともに、前記シンタックスエラーが検出された場合、検出された前記シンタックスエラーに対応する、表示させた前記プレイリストの前記キューの位置にエラー表示を表示させる表示制御ステップとを含む。
【0020】
本発明の一側面であるプログラムは、コンピュータを、番組の進行単位であるキューが時系列に配置されているプレイリストを保持する保持手段と、前記プレイリストに基づいて放送関連機器をオンエア制御する機器制御手段と、前記プレイリストを編集する編集手段と、前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストにおけるシンタックスエラーの有無を検出する検出手段と、前記番組に対応する前記プレイリストを表示させるとともに、前記シンタックスエラーが検出された場合、検出された前記シンタックスエラーに対応する、表示させた前記プレイリストの前記キューの位置にエラー表示を表示させる表示制御手段として機能させる。
【0021】
本発明の一側面においては、番組に対応するプレイリストに対して編集が行われたことに対応し、プレイリストにおけるシンタックスエラーの有無が検出される。そして、番組に対応するプレイリストが表示されるとともに、シンタックスエラーが検出された場合、検出されたシンタックスエラーに対応する、表示させたプレイリストのキューの位置にエラー表示が表示される。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一側面によれば、プレイリストに従って放送関連機器を制御した場合における問題発生の有無を事前に検出し、オペレータに通知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明を適用した番組送出制御装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】機器設定マネージャによる機器の設定動作の例を説明する図である。
【図3】プレイリスト作成動作の例を説明する図である。
【図4】番組送出動作の例を示す図である。
【図5】プレイリスト全体の表示例を示す図である。
【図6】エラー表示の例を示す図である。
【図7】シンタックスエラー表示処理を説明するフローチャートである。
【図8】コンピュータの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について説明する。
【0025】
<1.実施の形態の構成例>
[番組送出制御装置の構成例]
図1は、本発明の一実施形態である番組送出制御装置10の構成例を示している。
【0026】
この番組送出制御装置10は、主にプレイリストデータベース11、機器コントローラ12、およびプレイリスト表示部13から構成される。
【0027】
プレイリストデータベース11は、プレイリストおよび関連の情報を記憶する。機器コントローラ12は、放送関連機器をプレイリストに基づいて制御する。プレイリスト表示部13は、プレイリストをモニタの画面に表示させる。
【0028】
さらに、番組送出制御装置10は、NRCS(News Room Computer System)データベースサーバ21、NRCSクライアント22、MOSゲートウェイ23、およびスイッチャ31を備えている。あるいは、番組送出制御装置10は、これらと連携して動作するように構成されている。なお、図中破線枠はコンピュータで構成され得るものを示している。
【0029】
ここで、プレイリスト(キューシートとも称する)とは、番組の進行スケジュールを示す情報であり、番組は1以上のイベントから成り、各イベントは1つ以上のキューから成るものとする。キューの内容は、プレイリストにキューが配列された順番に制御に使用される。各キューは、スタンバイ状態(次に実行される状態)になった後、指示(TAKE指示)を受けてオンエア状態となる。また、番組とは、テレビジョン番組のみならず、例えば、インタネットを介して配信されたり、ダウンロードされたりする映像および音声からなるコンテンツを指すものとする。
【0030】
放送関連機器としては、機器コントローラ12側に接続されるオーディオミキサm1、ミキサパネルm2、およびカメラm3などが挙げられる。さらに、NRCSネットワーク(NRCS LAN)に接続されるCG(キャラクタジェネレータ)出力部m4、およびプレイアウトサーバm5、スイッチャ31側に接続されるビデオクリップサーバm6、およびオーディオクリップサーバm7などが挙げられる。なお、これらの放送関連機器はその一例であり、各種の放送素材を格納したり、出力したり、生成したりする機器が接続されることになる。
【0031】
プレイリストデータベース11は、機器コントローラ12、プレイリスト表示部13、およびNRCSクライアント22とLAN等のネットワークを介して接続されている。これにより、機器コントローラ12、プレイリスト表示部13、およびNRCSクライアント22は、ネットワークを介してプレイリストデータベース11に記憶されるプレイリストを入出力することになる。また、プレイリストデータベース11は、インタフェース部24、およびMOSゲートウェイ23を介してNRCSデータベースサーバ21とネットワーク接続されている。これにより、プレイリストデータベース11とNRCSデータベースサーバ21との間でデータベースの連携を図る。
【0032】
機器コントローラ12は、オンエアマネージャ12a、イベントコントローラ12b、およびデバイスコントローラ12cを備えている。
【0033】
オンエアマネージャ12aは、オンエアの管理を行う。すなわち、このオンエアマネージャ12aは、プレイリストの起動やプレイリストの終了操作により、機器コントローラ12において起動処理等を行い、プレイリストのスタンバイ、終了処理を実施する。
【0034】
イベントコントローラ12bは、プレイリストを構成するイベントを順次処理対象とし、処理対象のイベントを構成するキューを実行する。すなわち、イベントコントローラ12bは、プレイリストデータベース11に格納されるプレイリストに基づいて、デバイスコントローラ12cに、次のキューのスタンバイ(準備)として必要な放送関連機器の動作を指示する。
【0035】
また、イベントコントローラ12bは、キューがオンエア(TAKE)状態となる時に機器への一連の動作を指示する。すなわち、イベントコントローラ12bは、スイッチャ31側のショットボックス32を用いてオペレータ(放送局のテクニカルディレクタ等)が指示するTAKEコマンドを受けて、オンエアのタイミングをデバイスコントローラ12cに送る。この場合、イベントコントローラ12bは、シンボリックコマンド/タイムライン生成、送信によって、オンエアのタイミングをデバイスコントローラ12cに送信する。
【0036】
また、イベントコントローラ12bは、機器のステータスをプレイリストデータベース11に格納する。ここで、放送関連機器m1乃至m7の何れかに何らかのトラブルが発生した場合、その放送関連機器からエラー情報が送出される。イベントコントローラ12bは、放送関連機器から送出されるエラー情報を受け、プレイリストデータベース11に記憶されたプレイリストのうち、当該エラー情報を送出した放送関連機器を利用するプレイリストのキューに当該エラー情報を付加する(対応付ける)制御を行う。イベントコントローラ12bは、場合によっては、放送関連機器からのエラー情報の受信ではなく、放送関連機器と通信できないことによって、エラー情報を受けたのと同じ動作を実行する。
【0037】
デバイスコントローラ12cは、放送関連機器の制御を行う。
【0038】
プレイリスト表示部13は、オンエアプレイリスト表示部13a、および機器設定マネージャ13bを有する。オンエアプレイリスト表示部13aは、オンエア中のプレイリストをプレイリストデータベース11から読み出してモニタの画面に表示する制御を行う。
【0039】
機器設定マネージャ13bは、放送関連機器に対する設定の登録を行うモジュールである。機器設定マネージャ13bは、放送関連機器に対する一連の動作をまとめてソフトウェアボタンとして設定し、これをプレイリストのキューに割り当てられるようにしている。
【0040】
オンエアプレイリスト表示部13aにおいてオンエア中のプレイリストをモニタの画面に表示するに際し、表示するプレイリストに放送関連機器のエラー情報が付加されている場合、このエラー情報に対応するプレイリストのキューの位置にエラー表示を行う。
【0041】
さらに、オンエアプレイリスト表示部13aは、表示するオンエア中のプレイリストに対するリアルタイムな編集の有無を監視し、編集が行われた場合にはプレイリストのシンタックスエラーの有無を判断する。そして、シンタックスエラーが存在する場合には、検出されたシンタックスエラーに対応するプレイリストのキューの位置にエラー表示を行う。なお、プレイリストにおけるシンタックスエラーの詳細は後述する。
【0042】
さらに、オンエアプレイリスト表示部13aは、画面に表示しているプレイリストのエラー表示がされているキューをオペレータが選択したことを受け付けた際、その選択したキューに対応するエラー情報の詳細な内容を画面に表示する制御を行う。
【0043】
オンエアプレイリスト表示部13aは、所定のタイミングで表示しているプレイリストの更新を行う。すなわち、放送関連機器のステータスは随時イベントコントローラ12bに送られ、イベントコントローラ12bはプレイリストの情報更新を行っている。このため、オンエアプレイリスト表示部13aは、最新の情報を反映させるためプレイリストの更新を行う。
【0044】
例えば、オンエアプレイリスト表示部13aは、画面に表示しているプレイリストの放送対象のキューが進むタイミングで表示中のプレイリストに付加されるエラー情報を更新する。そのほか、オンエアプレイリスト表示部13aは、予め設定された時間間隔でプレイリストの情報を更新したり、オペレータから更新の指示を受けた時に更新したり、オンエア中のプレイリストに変更があったことを示すメッセージを受けたときに合わせて更新したりする。
【0045】
NRCSクライアント22は、MOSプロトコルのNRCSネットワークを介して、プレイリストデータベース11、NRCSデータベースサーバ21に接続されている。MOSプロトコルは、主に、NRCSからニュースルームに置かれているビデオ系サーバをリモートコントロールするためのプロトコルであって、XML(Extensible Markup Language)ベースで独自拡張タグが許されている。
【0046】
NRCSクライアント22上には、プレイリストビューア22aおよび機器コントローラ用プラグイン22bがインストールされている。また、NRCSデータベースサーバ21には、MOSプロトコルのNRCSネットワークを介してプレイアウトサーバm5が接続されている。
【0047】
プレイリストビューア22aは、オペレータ(番組のプロデューサなど)からの操作に応じ、プレイリストを新規に作成したり、作成済みのプレイリストを編集したりする。すなわち、プレイリストビューア22aは、プレイリスト表示部13と同様の機能を有し、NRCSクライアント22のオペレータに、それら機能を提供する。本明細書中でプレイリスト表示部13の機能として説明している記述は、プレイリストビューア22aからも同様に提供している機能であり、かつ、プレイリストビューア22aでは、オンエア中のプレイリストに限らず、プレイリストデータベース11中のプレイリストを対象にできる。
【0048】
ところで、リアルタイムに放送されるニュース番組などのように、番組の構成が随時変更され得る番組に対応するプレイリストは、オンエア中であっても随時編集が行われる。ここで、編集には、プレイリストを構成するキュー(キュー)の追加、削除、置換、順序変更、更新が含まれるものとする。
【0049】
プレイアウトサーバm5は、日々入れ替わる素材をストアしておくビデオサーバであって、編集用途に使用されるため高機能が求められる。
【0050】
また、NRCSデータベースサーバ21は、MOSゲートウェイ23を介してインタフェース部24に接続され、このインタフェース部24を介してプレイアウトデータベース11に接続されている。MOSゲートウェイ23はMOSプロトコルに準拠した放送関連機器(CG出力部m4、NRCSデータベースサーバ21等)をネットワークに接続するゲートウェイである。
【0051】
インタフェース部24は、NRCS側の各部と機器コントローラ12側の機器とを接続するインタフェースである。すなわち、NRCS側のMOSプロトコルと、機器コントローラ12側のLAN等のネットワークとを接続し、両者の連携をとっている。
【0052】
スイッチャ31は、システムコントロールユニット33に接続され、それを介してデバイスコントロールユニット34とショットボックス32とに接続されている。スイッチャ31は、図示されない映像信号の系統(例えば、SDI伝送)を扱い、多数の映像入力を受け、切り替え、合成、特殊効果などを施し、多数の映像出力へ様々な出力を行う。スイッチャ31は、エフェクト・スイッチャとも呼ばれる。
【0053】
また、スイッチャ31は、システムコントロールユニット33から制御を受ける。なお、場合によってはこれに追加して、スイッチャ31を手動操作するための操作入力手段が、スイッチャ31に直接接続するか、またはシステムコントロールユニット33に接続するように設けられることもある。ビデオクリップサーバm6、プレイアウトサーバm5などの映像出力を持つ放送関連機器からの映像信号は、スイッチャ31に入力され、スイッチャ31の出力はモニタに送られたり、番組の映像として後段に送出されたりする。
【0054】
システムコントロールユニット33は、ショットボックス32から送られるスイッチングの指示に基づき、スイッチャ31に指示を送ったり、デバイスコントロールユニット34を介して各放送関連機器に指示を送ったり、イベントコントローラ12bに通知したりする。システムコントロールユニット33はまた、イベントコントローラ12bとその他の接続先との通信を中継する。
【0055】
ショットボックス32は、複数のスイッチが設けられた操作卓である。オペレータは、所定のタイミングでショットボックスのスイッチを選択することで放送関連機器の切り替えを行う。デバイスコントロールユニット34は、さまざまな通信インタフェースを備え、各種機器とのインタフェースを担う。
【0056】
デバイスコントロールユニット34には、シリアル通信回線(RS−422等)を介してビデオクリップサーバm6、オーディオクリップサーバm7が接続されている。また、デバイスコントロールユニット34は、NRCS側のMOS機器とパラレル・インタフェースにより接続されており、ショットボックス32あるいはイベントコントローラ12bからの指示のタイミングをMOS機器に通知するようになされている。なお、これらの機器はオンエア運用(放送運用)に使用されるため、一部の制御専用機器を除き、ビデオの同期信号(リファレンス信号)を例えば放送局の基準信号から受け取り、すべて同期してビデオの処理を行う。
【0057】
[機器設定動作の例]
図2は、機器設定マネージャ13bによる放送関連機器の設定動作の一例を示している。
【0058】
機器設定マネージャ13bは、各放送関連機器に対する機能や動作の設定の登録を行う。
【0059】
オペレータは、プレイリスト表示部13によって機器設定マネージャ13bを起動する。起動された機器設定マネージャ13bは、オペレータから所望の放送関連機器(例えば、カメラm3)の設定開始の指示を受け付けると、プレイリストデータベース11を検索する。ここで当該放送関連機器の設定が既に登録されている場合、その設定情報を読み出し、画面に表示する。
【0060】
未登録の場合には当該放送関連機器の情報をプレイリストデータベース11に取り込む。すなわち、機器設定マネージャ13bは、機器コントローラ12のイベントコントローラ12bに当該放送関連機器の情報の取得を要求する。イベントコントローラ12bは、この要求をデバイスコントローラ12cを介して当該放送関連機器に送り、当該放送関連機器からの応答をプレイリストデータベース11に返す。機器設定マネージャ13bは、イベントコントローラ12bからプレイリストデータベース11に返信された当該放送関連機器の情報を取り込み、画面に表示する。
【0061】
画面の表示を参照し、オペレータが所望の機能や動作を設定し、登録動作を指示すると、機器設定マネージャ13bはその設定した機能や動作をまとめたソフトウェアボタンを作成し、プレイリストデータベース11に登録する。
【0062】
[プレイリスト作成動作の例]
図3は、プレイリスト作成動作の一例を示している。なお、同図では、NRCSクライアント22のプレイリストビューア22aによってプレイリストを作成する例を説明するが、プレイリスト表示部13においてプレイリストを作成することも可能である。
【0063】
初めに、NRCSクライアント22は、オペレータ(番組のプロデューサなど)からの操作に応じてプレイリストビューア22aを起動し、プレイリストの情報をプレイリストデータベース11から読み出す。この際、新規にプレイリストを作成する場合にはプレイリストデータベース11に格納されているひな型データを読み出す。また、既に登録されたプレイリストを編集する場合には、対象となるプレイリストのデータを読み出す。
【0064】
プレイリストビューア22aは、プレイリストデータベース11から読み出したプレイリストを画面に表示する。この後、NRCSクライアント22は、オペレータからの操作に応じ、画面に表示されたプレイリストを参照しつつ、プレイリストの各キューを構築(編集)する。
【0065】
具体的には、オペレータがプレイリストの構築(編集)を指示すると、その指示に含まれるNRCSデータベースサーバ21中のキューに対応付けて、NRCSクライアント22の機器コントローラ用プラグイン22bによってキューの構築(編集)が実行される。オペレータが構築(編集)後のプレイリストの登録を指示すると、機器コントローラ用プラグイン22bは構築(編集)後のプレイリストをネットワークを介してプレイリストデータベース11に転送して登録させる。
【0066】
プレイリストデータベース11に登録されたプレイリストの各キューは、NRCSデータベースサーバ21中のキューに対応付けられており、実行時には、MOSゲートウェイ23、およびインタフェース部24を介して同期が取られる。
【0067】
[番組送出動作の例]
図4は、番組送出動作の一例を示している。
【0068】
初めに、プレイリスト表示部13は、オペレータの操作に応じてオンエアプレイリスト表示部13aを起動し、送出対象となる番組のプレイリストをプレイリストデータベース11から読み出して画面に表示する。プレイリスト表示部13のオペレータが画面に表示されたプレイリストを開始するコマンドを入力すると、このコマンドはプレイリストデータベース11を介して機器コントローラ12のオンエアマネージャ12aに通知される。
【0069】
このコマンドをオンエアマネージャ12aが受信したことに応じ、イベントコントローラ12bは、送出対象となる番組のプレイリストをプレイリストデータベース11から読み出し、そのプレイリストのキューにおいて必要とされる放送関連機器を制御する。
【0070】
また、機器コントローラ12のイベントコントローラ12bは、スイッチャ31側のショットボックス32においてオペレータがTAKEコマンドを入力すると、プレイリストの次のキューの情報をプレイリストデータベース11から読み出す。そして、読み出したキューにおいて記述されているように必要とされる放送関連機器を制御する。これをプレイリストのキューの順列に沿って順次繰り返していくことで、プレイリストのキュー順に番組内容が送出される。なお、TAKEされたキュー、すなわちオンエア中となるキューに関する制御の他、次にオンエアとなる予定のキューに関する放送関連機器の制御も行う。例えば、各種サーバやVTRから素材を出力する準備を指示する。あるいは例えば、ロボットカメラに対して指定の撮影方向に向くように指示し、当該キューがTAKEされる迄に撮影方向を変えておくようにする。
【0071】
<2.プレイリストの表示例>
[プレイリストの全体表示例]
図5は、作成されたプレイリストがオンエアプレイリスト表示部13aにより画面に表示されるときの表示例を示している。
【0072】
オンエア中のプレイリストは、各行が一キューに対応しており、オペレータの指示または時間の経過に従って、プレイリストを構成するキューの内容が上から下に向かって順に実行されることにおり、番組が放送されることになる。
【0073】
キューは、番組を構成するイベントに対応付けて登録されている。イベントには番号が付されており、その番号に対応してキューが割り当てられている。図5に示す例では、100、101、102、…の順にイベントの番号が付されており、各イベントにキューが割り当てられている。画面の大きさの制約から表示領域が限られているため、表示されていないイベント、キューはスクロールバーを操作することで表示される。
【0074】
1つのイベントには、1以上のキューが割り当てられる。イベントにはタイトルが付され、キューの内容が図柄で表示される。キューの内容は、「Page/Slug」、「ERROR」、「Transition」、「Video」、「Key」、「SVR」、「CAM」、「Audio」となっている。「Page/Slug」は構成番号および構成名を示す欄である。「ERROR」は後述するエラー表示を示す欄である。「Transition」は画面の推移の種類を示す欄である。「Video」は送出する映像の設定を示す欄である。「Key」はスイッチャ31により設定された、重畳する映像の設定を示す欄である。「SVR」はプレイアウトサーバm5のステータスを示す欄であり、NRCS側から取得して表示する。「CAM」はカメラm3のステータスを示す欄である。「Audio」は音声のチャンネル毎の素材やレベル等の設定を示す欄である。
【0075】
オンエア中のプレイリスト表示では、現在オンエア対象となっているキューに色が付されており、オンエア対象のキューを明確に視認できるようになっている。また、現在オンエア対象となっているキューの次のキューには別な色が付されており、次にオンエアされるキューであることを明確に視認できるようになっている。次にオンエアされるキューに関して各機器に素材出力の準備などの制御が行われている場合があるため、別な色などにより明示することに意味がある。なお、オンエア対象のキュー(放送中の項目)を表示する方法としては、「ON Air」あるいは「放送中」ないし「送出中」の文字列を表示してもよく、あるいは別の図柄の表示によって示してもよい。
【0076】
[エラー表示の例]
プレイリストの各キューの表示には、「ERROR」の欄が設けられている。この「ERROR」の欄には、エラー表示EMが示される。すなわち、イベントコントローラ12bがプレイリストにエラー情報を付加した場合、そのプレイリストを読み込んだオンエアプレイリスト表示部13aは、付加されたエラー情報と対応するキューの「ERROR」の欄にエラー表示EMを表示させる。
【0077】
また、オンエアプレイリスト表示部13aは、オンエア中のプレイリストにシンタックスエラーを検出した場合にも、対応するキューの「ERROR」の欄にエラー表示EMを表示させる。
【0078】
図6は、エラー表示の一例を示している。エラー表示EMは、エラーがあることを示すための図柄によって表現されている。例えば、図6に示すように黄色い三角形の中にエクスクラメーションマークを付した図柄のように、エラーが発生していることを容易に視認できる図柄とすることができる。
【0079】
なお、放送関連機器にエラーが発生している場合と、プレイリストにシンタックスエラーが発生している場合とを異なるエラー表示を用い区別して表示するようにしてもよい。これにより、放送関連機器をチェックすればよいのか、プレイリストを修正すればよいのかをオペレータが速やかに把握することができる。
【0080】
図5に示す例では、番号103の構成のうち、一番下のキューの「ERROR」の欄にエラー表示EMが成されている。オペレータは、プレイリストの画面表示を参照し、「ERROR」の欄にエラー表示EMが成されているキューに選択枠Wを合わせる、もしくは選択枠Wを合わせてマウスボタンのクリック等の指示を与えると、エラーの詳しい内容を表示させることができる。
【0081】
発生しているエラーの具体的な内容は、例えば表示領域下部にあるエラーモニタEMTの欄に表示される。エラーモニタEMTの欄には、エラーが発生しているキューの構成の番号とエラー番号、具体的なエラーの内容が文字で示されている。オペレータは、エラーモニタの内容を参照することで、これから放送対象となるキューで必要となる放送関連機器にどのようなトラブルが発生しているかを把握する。これにより、トラブルが検出された放送関連機器に対して放送前に的確な対処を取り得ることになる。
【0082】
[シンタックスエラー表示処理について]
図7は、シンタックスエラー表示処理を説明するフローチャートである。
【0083】
このシンタックスエラー処理は、例えば、オンエアプレイリスト表示部13aによりオンエア中のプレイリストがモニタの画面に表示されている間、継続的に実行される。または、プレイリストの新規作成および編集中に実行されてもよい。
【0084】
ステップS1において、オンエアプレイリスト表示部13aは、プレイリストデータベース11に登録されているプレイリストのうち、オンエア中の番組に対応するものに対する編集を監視する。すなわち、オンエア中の番組に対応するプレイリストがNRCSクライアント22により、そのオペレータによって編集されることを監視する。
【0085】
そして、ステップS2において、オンエアプレイリスト表示部13aは、オンエア中の番組に対応するプレイリストに対し、キューの追加、削除、置換、順序変更、または更新などの編集が行われたか否かを判定する。そして、オンエア中の番組に対応するプレイリストに対して編集が行われたと判定された場合、処理はステップS3に進められる。反対に、プレイリストの編集が行われていないと判定された場合、処理はステップS1に戻されて、それ以降が繰り返される。
【0086】
ステップS3において、オンエアプレイリスト表示部13aは、オンエア中の番組に対応するプレイリストの全体を対象として、シンタックスエラーの有無を確認する。
【0087】
ここで、プレイリストにおけるシンタックスエラーについて説明する。プレイリストにおけるシンタックスエラーは、キュー単体のシンタックスエラー、および、キュー間のシンタックスエラーが存在し得る。
【0088】
キュー単体のシンタックスエラーの例を以下に示す。
1 キューにおいて使用するように設定されていた放送関連機器が存在しない状態
2 キューにおいて使用するように設定されていた素材(ビデオデータ、オーディオデータ等)が存在しない状態
3 キューにおいて放送関連機器をそれが有する能力以上で使用するような設定
例えば、同一のカメラm3に対して同時に2方向を撮影させる設定、プレイアウトサーバm5に異なる2種類のビデオ素材を同時に出力させる設定、スイッチャ31にてビデオを合成させるに際して合成可能なチャンネル数以上のビデオを合成させる設定、スイッチャ31の内部のビデオ信号発生器が存在する数以上のビデオ信号をスイッチャ31の内部で発生させる設定等
4 キューにおけるデュレーション(duration)エラー
例えば、あるキュー(前のキュー)から次のキューにフェード、ワイプなどによって遷移することが指定されており、その遷移に要する遷移時間が、前のキューに与えられている時間よりも長い場合
【0089】
キュー間のシンタックスエラーの例を以下に示す。
1 連続したキューにおいて、同一のカメラm3に対して異なる方向を撮影させる設定(撮像方向の移動は瞬時に行えないため、移動中の映像が採用されてしまう)
2 連続したキューにおいて、プレイアウトサーバm5の同一の出力チャンネルから異なるビデオ素材を出力させる設定(プレイアウトサーバm5の性能によるが、チャンネルの切り替え、再生するファイルの切り替え時に映像がブラックアウトする可能性があるため)
3 連続したキューにおいて、同一のVTR(不図示)を使用する設定(カセットテープの入れ替え、テープ位置の早送り、巻き戻しは瞬時に行えないため)
4 連続したキューにおいて、同一のビデオクリップサーバm6を使用する設定(ビデオクリップサーバm6の性能にもよるが、再生するビデオファイルの切り替え時に映像がブラックアウトする可能性があるため)
5 連続したキューにおいて、同一のオーディオクリップサーバm7を使用する設定(オーディオクリップサーバm7の性能にもよるが、再生するオーディオファイルの切り替え時に音声が途切れる可能性があるため)
【0090】
図7に戻る。以上に説明したシンタックスエラーの有無を確認し、オンエアプレイリスト表示部13aは、ステップS4において、オンエア中の番組に対応するプレイリストでシンタックスエラーを検出したか否かを判定する。シンタックスエラーを検出したと判定された場合、処理はステップS5に進められる。反対に、シンタックスエラーを検出していないと判定された場合、処理はステップS1に戻されて、それ以降が繰り返される。
【0091】
ステップS5において、オンエアプレイリスト表示部13aは、シンタックスエラーが検出されたキューの「ERROR」の欄にエラー表示EMを表示させる。また、エラーの情報をプレイリストデータベース11に格納する。プレイリストデータベース11は、オンエアプレイリスト表示部13のほかに同じプレイリストを表示している機器があれば、それら機器へ格納されたエラーの情報を通知する。この後、処理はステップS1に戻されて、それ以降が繰り返される。以上で、シンタックスエラー表示処理の説明を終了する。
【0092】
ここで説明したプレイリストは、オンエアに使用されるものであるため、番組の放送
運用を開始したら、やり直しなどはできない。オンエア中の画の乱れは、莫大な経済的損失となる。このため、連続するキューの間で発生する可能性がある問題などが、検出すべき対象となる。このような本発明(の装置)の特徴は、オンエア目的の他、ビデオの編集装置であって、ビデオのタイミングに同期して編集を進行させる装置(システム)にも適用できる。
【0093】
以上説明したシンタックスエラー表示処理によれば、オンエア中の番組に対応するプレイリストが編集された場合においても、それによって生じる問題(シンタックスエラー)をオペレータに通知することができる。これにより、オペレータは問題が発生する前にプレイリストを修正することがきる。
【0094】
プレイリストの編集は、オペレータがGUI(Graphical User Interface)においてソフトウェアボタンを動かすなどの方法で可能にされているため、それぞれの内容を十分に確認せずに操作する結果として、シンタックスエラーを起こすような状況は容易に起こりうる。このため、本発明による通知が効果的である。
【0095】
なお、シンタックスエラーの検出とそれに応じたエラー表示については、オンエア中のプレイリストに限らず、新規作成中、またはオンエアされていない状態での編集中のプレイリストに対しても実行するようにしてもよい。この場合、それらの処理は、NRCSクライアント22のプレイリストビューア22aが実行するようにすればよい。
【0096】
なお、キュー間のシンタックスエラーの例として、連続したキューに関するものを例に挙げたが、隣接していないキューであってもオンエアの際に時間的に近いキュー間で、機器の準備に要する時間を考慮したエラーを検出するようにしてもよい。
【0097】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0098】
図8は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
【0099】
このコンピュータ100において、CPU(Central Processing Unit)101,ROM(Read Only Memory)102,RAM(Random Access Memory)103は、バス104により相互に接続されている。
【0100】
バス104には、さらに、入出力インタフェース105が接続されている。入出力インタフェース105には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部106、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部107、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部108、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部109、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111を駆動するドライブ110が接続されている。
【0101】
以上のように構成されるコンピュータ100では、CPU101が、例えば、記憶部108に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース105およびバス104を介して、RAM103にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0102】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
【0103】
また、プログラムは、1台のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
【0104】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0105】
10 番組送出制御装置, 11 プレイリストデータベース, 12 機器コントローラ, 13 プレイリスト表示部,13a オンエアプレイリスト表示部, 21 NRCSデータベースサーバ, 21a プレイリストビューア, 22 NRCSクライアント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組の進行単位であるキューが時系列に配置されているプレイリストを保持する保持手段と、
前記プレイリストに基づいて放送関連機器をオンエア制御する機器制御手段と、
前記プレイリストを編集する編集手段と
を備える番組送出制御装置において、
前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストにおけるシンタックスエラーの有無を検出する検出手段と、
前記番組に対応する前記プレイリストを表示させるとともに、前記シンタックスエラーが検出された場合、検出された前記シンタックスエラーに対応する、表示させた前記プレイリストの前記キューの位置にエラー表示を表示させる表示制御手段と
を含む番組送出制御装置。
【請求項2】
前記検出手段は、前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストにおけるキュー単体での前記シンタックスエラー、または、連続するキュー間での前記シンタックスエラーの少なくとの一方を検出する
請求項1に記載の番組送出制御装置。
【請求項3】
前記番組に対応する前記プレイリストに対する編集には、前記キューの追加、削除、置換、または更新のうちの少なくとも1つが含まれる
請求項2に記載の番組送出制御装置。
【請求項4】
前記検出手段は、前記連続するキュー間での前記シンタックスエラーとして、連続する前記キューにおいて、同一の前記放送関連機器が用いられていることを検出する
請求項2に記載の番組送出制御装置。
【請求項5】
前記検出手段は、前記連続するキュー間での前記シンタックスエラーとして、連続する前記キューにおいて、同一の前記放送関連機器における同一の出力チャンネルが用いられていることを検出する
請求項2に記載の番組送出制御装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記キュー単体での前記シンタックスエラーとして、当該キューの時間が次のキューに遷移するまでに要する遷移時間よりも短いことを検出する
請求項2に記載の番組送出制御装置。
【請求項7】
前記検出手段は、前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストの全体を対象としてシンタックスエラーの有無を検出する
請求項2に記載の番組送出制御装置。
【請求項8】
前記放送関連機器に発生したエラーを検知する検知手段を
さらに含み、
前記表示制御手段は、検出された前記シンタックスエラーに対応するエラー表示と、検知された前記放送関連機器に発生したエラーに対応するエラー表示とを区別して、前記プレイリストの対応する前記キューの位置に表示させる
請求項2に記載の番組送出制御装置。
【請求項9】
番組の進行単位であるキューが時系列に配置されているプレイリストを保持する保持手段と、
前記プレイリストに基づいて放送関連機器をオンエア制御する機器制御手段と、
前記プレイリストを編集する編集手段と
を備える番組送出制御装置の番組送出制御方法において、
前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストにおけるシンタックスエラーの有無を検出する検出ステップと、
前記番組に対応する前記プレイリストを表示させるとともに、前記シンタックスエラーが検出された場合、検出された前記シンタックスエラーに対応する、表示させた前記プレイリストの前記キューの位置にエラー表示を表示させる表示制御ステップと
を含む番組送出制御方法。
【請求項10】
コンピュータを、
番組の進行単位であるキューが時系列に配置されているプレイリストを保持する保持手段と、
前記プレイリストに基づいて放送関連機器をオンエア制御する機器制御手段と、
前記プレイリストを編集する編集手段と、
前記番組に対応する前記プレイリストに対して編集が行われたことに対応し、前記プレイリストにおけるシンタックスエラーの有無を検出する検出手段と、
前記番組に対応する前記プレイリストを表示させるとともに、前記シンタックスエラーが検出された場合、検出された前記シンタックスエラーに対応する、表示させた前記プレイリストの前記キューの位置にエラー表示を表示させる表示制御手段と
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−223219(P2011−223219A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89030(P2010−89030)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】