異なる画像取得モードを有する走査ビームデバイス
走査ビーム画像取得デバイスを提供する。1つの態様の方法は、走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタする段階を含むことができる。画像は、走査ビーム画像取得デバイスが動いていることをモニタする段階が指示した時に、第1画像取得モードを使用して走査ビーム画像取得デバイスによって取得することができる。走査ビーム画像取得デバイスが実質的に静止していることをモニタする段階が指示した時には、画像は、第2画像取得モードを使用して走査ビーム画像取得デバイスによって取得することができる。第2画像取得モードは、第1画像取得モードとは異なる。1つの態様では、第1モードは、第2モードよりも相対的に高いフレームレートと相対的に低い数の画像解像度の線とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像取得に関する。特に、本発明の実施形態は、走査ビーム画像取得デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
走査ビーム画像取得デバイスは、当業技術で公知である。走査ビーム画像取得デバイスの1つのタイプは、走査ファイバー内視鏡である。画像は、走査ビーム画像取得デバイスにより、それらが動いている場合と静止している場合の両方で取得することができる。同じフレームレート及び画像解像度の線の数を用いて、それらが動いている場合と静止している場合の両方で画像を取得することができる。しかし、本発明者は、この手法にある一定の欠点があることを認識している。
【0003】
本発明は、本発明の実施形態を例証するのに使用される以下の説明及び添付の図面を参照することによって最も良く理解することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第20060072843号
【特許文献2】米国特許出願第20070078334号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】J.L.Barron他著「システム及び実験:オプティカルフロー技術の性能」、12:1、43−47(1994)、コンピュータビジョン国際学会誌
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施形態による例示的な走査ビーム画像取得システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による走査ビーム画像取得デバイスを使用する例示的な方法を示すブロック流れ図である。
【図3】本発明の実施形態による異なる画像取得モードを使用する走査ビーム画像取得デバイスによる画像取得の方法を示すブロック流れ図である。
【図4】本発明の実施形態による異なる画像取得モードを備えたアクチュエータドライバ404を有する基地局の一部を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態によりデバイスと共に移動するセンサで動きを感知することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタするための第1の手法を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態によりホイール及び関連の回転センサによってケーブルの動きを機械的に感知することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタするための第2の手法を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態によりセンサによってケーブルの動きを光学的又は磁気的に感知することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタするための第3の手法を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態により走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタするための第4の手法を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施形態による適切な走査ファイバーデバイスの1つの可能な例を示す断面側面図である。
【図10】本発明の実施形態により螺旋走査パターンで片持ち光ファイバーを走査するために図9に示すものに類似の走査ファイバーデバイスの電極に印加するように作動可能なアクチュエータ駆動信号の例示的な対を示す図である。
【図11】第1の共振モードで作動する片持ち光ファイバーの例示的な共振利得特性を示すグラフである。
【図12】本発明の実施形態による第1画像取得モードに適する第1螺旋走査と第2画像取得モードに適する第2螺旋走査の例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態により画像を取得するために第1画像取得モード又は第2画像取得モードを使用するか否かを判断する方法を示すブロック流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明では、多数の特定の詳細が示されている。しかし、本発明の実施形態は、これらの特定の詳細なしに実施することができることを理解されたい。他の場合では、公知の回路、構造、及び技術は、この説明の理解を曖昧にしないようにするため詳しく示していない。
【0008】
図1は、本発明の実施形態による例示的な走査ビーム画像取得システム100のブロック図である。本発明の様々な実施形態では、走査ビーム画像取得システムは、走査ビーム内視鏡、走査ビーム工業用内視鏡、走査ビーム顕微鏡、他のタイプの走査ビーム顕微鏡、走査ビームバーコード読取器、又は当業技術で公知の他の走査ビーム画像取得デバイスの形態を取ることができる。以下に更に説明するように、1つの特定のタイプの走査ビームデバイスは、走査ファイバーデバイスである。
【0009】
公知であるように、内視鏡は、患者に挿入されて体腔、内腔の内側を見るか又はそうでなければ患者の内部を見る器具又はデバイスを表している。適切なタイプの内視鏡の例は、以下に限定されるものではないが、僅かの例を挙げると、気管支鏡、大腸内視鏡、胃内視鏡、十二指腸内視鏡、S状結腸鏡、胸部内視鏡、尿管内視鏡、洞内視鏡、光ファイバー探知器、及び胸部内視鏡を含む。
【0010】
走査ビーム画像取得システムは、基地局101と走査ビーム画像取得デバイス102とを含む2部形状因子を有する。走査ビーム画像取得デバイスは、1つ又はそれよりも多くのケーブル112を通じて基地局に電気的及び光学的に連結されている。特に、ケーブルは、基地局の対応する接続インタフェース106に接続するためのコネクタ105を含む。
【0011】
「連結される」及び「接続される」という語は、その派生語と共に本明細書で使用される。これらの語は、互いに対して同義語であることを意図していない。逆に、「接続される」は、2つ又はそれよりも多くの要素が互いと直接物理的に又は電気的に接触していることを示すために使用される。「連結される」は、2つ又はそれよりも多くの要素が直接物理的に又は電気的に接触していることを意味する場合がある。しかし、「連結される」はまた、2つ又はそれよりも多くの要素が互いに直接接触していないが、物理的、電気的、又は光学的に互いに協働するか又は互いに相互作用することを意味することもできる。
【0012】
基地局は、光路108を通じて走査ビーム画像取得デバイスに光を供給するために光源103を含む。適切な光源の例は、以下に限定されるものではないが、レーザ、レーザダイオード、垂直空洞面発光レーザ(VCSEL)、発光ダイオード(LED)、当業技術で公知の他の発光デバイス、及びこれらの組合せを含む。本発明の様々な例示的な実施形態では、光源は、赤色光源、青色光源、緑色光源、RGB光源、白色光源、赤外線光源、紫外線光源、高輝度治療レーザ光源、又はこれらの組合せを含むことができる。特定の実施に基づいて、光源は、光の連続的なストリーム、変調光、又は光パルスのストリームを発することができる。
【0013】
基地局は、本明細書ではアクチュエータ駆動信号と呼ばれる電気信号をアクチュエータ駆動信号経路107を通じて走査ビーム画像取得デバイスに供給するためにアクチュエータドライバ104を含む。アクチュエータドライバは、ハードウエア(例えば、回路)、ソフトウエア(例えば、ルーチン、プログラム、又は他の組の機械可読命令)、又はハードウエアとソフトウエアの組合せで実施することができる。
【0014】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、アクチュエータドライバは、作動駆動信号値を供給することができるメモリに記憶された1つ又はそれよりも多くのルックアップテーブル又は他のデータ構造を含むことができる。代替的に、アクチュエータドライバは、リアルタイムで作動駆動信号値を計算するために、プロセッサ実行ソフトウエア、ASIC、又は他の回路を含むことができる。別の選択肢として、計算は、記憶された値の間を補間するために使用することができる。
【0015】
1つの態様では、作動駆動信号値は、任意的に、較正に基づいて調節された理想的な値とすることができる。1つの適切なタイプの較正は、Richard S.Johnstonによる「画像における歪みを低減するための再マッピング方法」という名称の米国特許出願第20060072843号に説明されている。他の較正手法も適している。
【0016】
アクチュエータドライバは、値を提供するルックアップテーブル又は計算を通して循環することができる。場合によっては、得られる値は、デジタルとすることができ、アクチュエータドライバのデジタル/アナログ変換器に供給することができる。アクチュエータドライバは、アクチュエータ駆動信号のアナログバージョンを増幅させるために1つ又はそれよりも多くの増幅器を含むことができる。これらは、適切なアクチュエータドライバのごく僅かの例示的な例である。
【0017】
ここで、走査ビーム画像取得デバイス102を参照する。例示する走査ビームデバイスは、走査ファイバーデバイスであるが、本発明の範囲はこれに制限されない。走査ファイバーデバイスは、単一の片持ち光ファイバー113と、片持ち光ファイバーを作動又は移動させるためのアクチュエータ114を含む。適切なタイプのアクチュエータの例は、以下に限定されるものではないが、圧電チューブ、「電気活性ポリマー(EAP)」チューブ、他のアクチュエータチューブ、他の圧電アクチュエータ、他のEAPアクチュエータ、磁気アクチュエータ、電磁アクチュエータ、静電アクチュエータ、音波アクチュエータ、電子音響アクチュエータ、電気機械アクチュエータ、マイクロマシン技術(MEMS)、及び片持ち光ファイバーを移動させることができる他のトランスデューサを含む。
【0018】
アクチュエータは、アクチュエータ駆動信号を受信することができる。アクチュエータは、受信したアクチュエータ駆動信号に基づいて及びこれに応答して、片持ち光ファイバーを作動又は移動させることができる。本発明の実施形態では、アクチュエータ駆動信号は、アクチュエータによって2次元走査で片持ち光ファイバーを移動させることができる。適切な2次元走査の例は、以下に限定されるものではないが、螺旋走査パターン(これらが円形か長円形かを問わず)、プロペラパターン、リサジュー走査パターン、ラスター走査パターン、及びこれらの組合せを含む。
【0019】
片持ち光ファイバーは、光源から光を受け取ることができる。光は、片持ち光ファイバーの遠位端又は遠位先端122から放出されるか、又はそうでなければこれを通じて誘導され、同時に光ファイバーは走査によって移動される。放出された光は、1つ又はそれよりも多くのレンズ120を通過し、走査によって表面123の上を移動することができる集束ビーム又は照明スポットを生成することができる。図では、螺旋走査パターンが示されており、ドットは、走査中の特定の時点における照明スポットの位置を示している。
【0020】
走査ビームデバイスは、表面の画像を取得するために使用することができる。表面の画像の取得では、走査ビームデバイスは、走査においてレンズシステムを通じて及び表面の上で照明スポットを走査することができる。後方散乱光は、時系列で取り込まれ、画像を構成するのに使用される。走査の螺旋状の巻回又は他の「線」の数が多い程、一般的に画像解像度の線の数が多くなり、一般的に良好な画像品質を提供する。走査の螺旋状の巻回又は他の「線」の数が多くなる程、一般的に走査を完了するために多くの時間を消費する。
【0021】
後方散乱光の集光の異なる方法が可能である。図示のように、後方散乱光を集光して基地局の1つ又はそれよりも多くの任意的な光検知器110に伝達するために、1つ又はそれよりも多くの光ファイバー又は他の後方散乱光路109を任意的に含むことができる。代替的に、走査ビームデバイスは、その遠位端の近くに光検知器を任意的に含むことができる。基地局は、光検知器によって検知された光に基づいて画像を生成して表示するために画像処理及び表示システム111を含むことができる。表示システムは、基地局に組み込むことができ、又は基地局に連結された外部デバイスとすることができる。
【0022】
説明を曖昧にしないように、簡略化された基地局を示して説明する。基地局は、他の構成要素を含むことができることは認められるものとする。基地局に含むことができる代表的な構成要素は、以下に限定されるものではないが、電源、ユーザインタフェース、及びメモリなどを含む。更に、基地局は、クロック、増幅器、デジタル/アナログ変換器、及びアナログ/デジタル変換器などのようなサポート構成要素を含むことができる。
【0023】
更に、ある一定の概念を例示するために走査ファイバーデバイスを示して説明するが、本発明の範囲は、走査ファイバーデバイスだけに制限されない。例えば、光ファイバーがマイクロマシン光導波路又は他の非光ファイバー導波路によって置換された他の走査ビームデバイスが可能である。別の例として、走査ビームデバイスは、反射されたビームを走査するためにアクチュエータによって移動されるミラー又は他の反射デバイスを含むことができる。更に別の例として、走査ビームデバイスは、集束されたビームを走査するためにアクチュエータによって動くレンズ又は他の集束デバイスを含むことができる。ビームを走査するために互いに対して移動させることができる複数の光学要素を含む更に他の走査ビームデバイスが可能である。
【0024】
上述の走査ビームシステムは、2部形状因子を有する。走査ビームデバイスは、一般的に、基地局と比べて相対的に小さくかつ操作し易い。次に、説明するように、画像は、ナビゲートされるか又はそうでなければ移動される場合、及び実質的に静止している場合の両方で、走査ビームデバイスによって取得される。
【0025】
図2は、本発明の実施形態により走査ビーム画像取得デバイスを使用する例示的な方法225のブロック流れ図である。
【0026】
ブロック226で、走査ビーム画像取得デバイスは、走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像を使用して関連の領域にナビゲートされる。1つの例として、走査ビーム内視鏡を従来の位置で患者に挿入することができ、次に、特定の身体の組織、身体内腔、体腔、空洞臓器、又は他の関連の領域をナビゲートすることができる。別の例として、走査ビーム工業用内視鏡は、自動車、計器、機械、又は他の関連の領域の特定の構成要素をナビゲートすることができる。ナビゲーション中に得られた画像は、走査ビームデバイスが今ある場所、デバイスが向かっている場所をユーザが知る助けになるか、又はそうでなければナビゲーションを案内するか又は誘導することができる。この時間中は、高フレームレートが望ましいと考えられる。
【0027】
次に、走査ビームデバイスが関連の領域に到達した状態で、ブロック227で、走査ビーム画像取得デバイスを実質的に静止させたまま、関連の領域の画像を取得することができる。これは、関連の領域の比較的高品質の画像を取得するために望ましい場合が多い。1つの例として、走査ビーム内視鏡の場合、関連の領域の画像は、医学診断又は検査に使用することができる。デバイスを実質的に静止させておくことで、一般的には、関連の領域の画像の品質を高める助けになる。
【0028】
得られた画像は、フレームレート及び画像解像度の線の数によって特徴付けることができる。「フレームレート」は、単位時間当たりに取得され表示される個々の画像又はフレームの数である。画像解像度の線の数は、画像又はフレーム当たりのピクセルの「線」の数であり、走査のある一定のタイプに対して、「線」は、曲線とすることができることは理解されるものとする。例えば、各螺旋巻回は、ディスプレイにおける画像解像度の2つの線を表すことができる。
【0029】
同じフレームレート及び画像解像度の線の数は、デバイスが動いている場合と実質的に静止している場合の両方で画像を取得するために使用することができる。しかし、この手法にはある一定の欠点がある。1つの問題は、デバイスが画像取得の速度に対してあまりにも速く動いた場合に、得られた画像が歪む傾向があるということである。デバイスが動いている間に得られた画像は、デバイスが静止している間に得られた画像よりも急速に「古い」ものになる。歪んだ又は古くなった画像は、デバイスの実際の位置又は環境を正確に表すことができなくなる。その結果、ユーザは、デバイスがいる場所又はデバイスが向かっている場所を正確に知ることができない。これは、ナビゲーションの速度を遅くし、ナビゲートのコースを外れさせ、又はそうでなければナビゲーションに悪影響を及ぼす傾向がある。
【0030】
別の問題として、関連の領域から得られた画像は、ナビゲート中に得られた画像に比べてより高い品質、例えば、画像解像度の線の数であることが比較的重要である傾向がある。走査ビームデバイスが実質的に静止している間に得られた画像は、急速には古くならない傾向があり、より長い期間で表示することができる。走査ビームデバイスが実質的に静止しているので、動きによる画像の歪みが減る傾向にある。
【0031】
走査ビーム画像取得デバイスでは、走査が、一般的に、比較的一定した走査速度で行われる場合、共振周波数又はその付近で振動する光ファイバーの場合のように(例えば、図11を参照)、フレームレートと画像解像度の間のトレードオフが存在する場合が多い。例として、螺旋走査で動く片持ち光ファイバーの場合を考える。画像解像度の線の数を増すために、大きな数の螺旋状の巻回を使用することができる。しかし、付加的な螺旋状の巻回は、一般的に、走査を完了するのに必要な時間量を増加させ、結果としてフレームレートにおける低下を招く。同様に、様々な他の走査ビームデバイスは、フレームレートと画像解像度の線の数の間のトレードオフを受ける可能性がある。一般的に、走査で使用される解像度の線の数が多い程、走査を完了するまでの時間が長くかかる。
【0032】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、走査ビームデバイスが動いている場合及び走査ビームデバイスが実質的に静止している場合に、画像取得の異なるモードを使用することができる。図3は、本発明の実施形態により異なる画像取得モードを使用して走査ビーム画像取得デバイスによって画像を取得する方法330のブロック流れ図である。
【0033】
ブロック331で、走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタすることができる。本発明の実施形態では、動きをモニタする段階は、1つ又はそれよりも多くのセンサで動きを感知する段階を含むことができる。別の選択肢として、本発明の実施形態では、動きをモニタする段階は、走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算する段階を含むことができる。本発明の様々な実施形態では、モニタする段階は、本方法を通して定期的又は連続的に実行することができる。
【0034】
ブロック332で、走査ビーム画像取得デバイスが動いていることをモニタリングが指示する場合、画像は、第1画像取得モードを使用して走査ビーム画像取得デバイスによって取得される。
【0035】
ブロック333で、走査ビーム画像取得デバイスが実質的に静止していることをモニタリングが指示する場合、画像は、第2画像取得モードを使用して走査ビーム画像取得デバイスによって取得される。本明細書で使用される「実質的に静止している」は、5ミリメートル/秒より小さく動くことを意味する。本発明の様々な実施形態では、デバイスは、例えば、2ミリメートル/秒より小さく、又は1ミリメートル/秒より小さくのようにごくゆっくりと動くことができる。更に、デバイスが実質的に静止していることを意図した時に、本明細書で使用される意図的でないジッター、機械的な振動、又は手が落ち着かないために起こる震えは、「実質的に静止している」によって包含される。
【0036】
第2画像取得モードは、少なくとも何らかの方式で、第1画像取得モードとは異なっている。本発明の実施形態では、第1画像取得モードは、第2画像取得モードより相対的に高いフレームレートを有することができる。動いている間の相対的に高いフレームレートは、画像が歪む及び/又は古くなることを防止する助けになる。
【0037】
本発明の実施形態では、第2画像取得モードは、第1画像取得モードよりも画像解像度の線の相対的に大きい数を有することができる。デバイスが実質的に静止している時の画像解像度の線の相対的に大きい数は、関連の領域から高品質の画像を取得する助けになる。
【0038】
本発明の実施形態では、第1画像取得モードは、第2画像取得モードよりも相対的に高いフレームレートを有することができ、第2画像取得モードは、第1画像取得モードよりも画像解像度の線の相対的に大きな数を有することができる。デバイスが実質的に静止している時、画像が歪むことはなく、非常にゆっくりとフレームレートにおける低下に対応して古くなる傾向にあり、あるとしても、許容可能な妥協である傾向にある。同様に、デバイスがナビゲート又は動いている時、高品質画像を取得することは、相対的に重要でない傾向にあり、画像解像度の線の数における減少は、あるとしても、許容可能な妥協である傾向にある。
【0039】
追加的に又は代替的に、第1及び第2モードの他の特徴は、任意的に異なるものにすることができる。例えば、本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第2画像取得モードで使用される視野に比べて相対的に大きな視野を任意的に第1画像取得モードで使用することができる。別の例として、本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、走査ビーム画像取得デバイスのズーミング率は、例えば、デバイスが静止している時よりも動いている時に大きいか又は小さいズーミングのいずれかを提供するために、画像取得モードに基づいて様々にズーミングすることができる。有利な態様では、それによってユーザは、周囲の環境のより大きな視野に基づいてナビゲートすることができるようなる。しかし、これは必須ではない。
【0040】
ある一定の概念を例証するために特定の方法を示して説明するが、本発明の範囲は、この特定の方法に制限されない。1つの態様では、ある一定の作動は、任意的に異なる順序で及び/又は繰返して実行することができる。例えば、ブロック332及びブロック333の作動は、逆の順序で実行することができる。別の例として、本方法は、デバイスのモニタされた動きに応答して本方法を通じてブロック332及びブロック333の作動を前後に入れ替えることができる。別の態様では、ある一定の作動を任意的に本方法に追加することができる。例えば、モード間のスイッチングは、1つ又はそれよりも多くの閾値とモニタされた動きを比較する条件が付けられる。別の例として、動きの異なるレベルに基づいて、異なる画像取得モードの3つ又はそれよりも多く又はその連続を使用することができる。多くの更に別の修正及び適応を本方法に対して行うことができ、かつ可能であり、それらは、本発明の開示から恩典を受ける当業者には明らかであろう。
【0041】
図4は、本発明の実施形態による異なる画像取得モード440、445を備えたアクチュエータドライバ404を有する基地局401の一部のブロック図である。他に特に指示がない限り、基地局401は、図1に示されている基地局101に類似とすることができる。以下の説明は、基地局401の異なる及び/又は付加的な特徴に主に注目して行う。
【0042】
基地局は、接続インタフェース406を含む。接続インタフェースにより、走査ビーム画像取得デバイスを取り付けることができる。基地局はまた、光源403を含む。光源は、接続インタフェースを通じて走査ビーム画像取得デバイスに光を供給することができる。
【0043】
基地局は、本発明の実施形態によるアクチュエータドライバ404を含む。アクチュエータドライバは、接続インタフェースを通じて走査ビーム画像取得デバイスのアクチュエータにアクチュエータ駆動信号を供給することができる。アクチュエータドライバは、走査ビーム画像取得デバイスが動いているという指示に応答して、第1画像取得モード440に従うアクチュエータ駆動信号を供給することができる。アクチュエータドライバは、走査ビーム画像取得デバイスが実質的に静止しているという指示に応答して、第2画像取得モード445に従うアクチュエータ駆動信号を供給することができる。
【0044】
図示のように、本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第1画像作動モードは、より高いフレームレート441及びより小さな数の画像解像度の線442を有することができる。同様に、第2画像作動モードは、より低いフレームレート446及びより大きな数の画像解像度の線447を有することができる。
【0045】
第1及び第2画像取得モードを実施する異なる方法が可能である。本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、メモリに記憶された第1ルックアップテーブル又は他のデータ構造は、第1画像取得モードを実施するためのアクチュエータ駆動信号値を記憶するために使用することができる。同様に、第2ルックアップテーブル又は他のデータ構造は、第2モードを実施するためのアクチュエータ駆動信号値を記憶するために使用することができる。
【0046】
代替的に、本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、リアルタイムでアクチュエータ駆動信号値を計算して第1画像取得モードを実施するために、第1の回路、アルゴリズム、又は機械可読命令の組を使用することができる。同様に、リアルタイムでアクチュエータ駆動信号値を計算して第2モードを実施するために、第2の回路、アルゴリズム、又は機械可読命令の組を使用することができる。別の選択肢として、計算を用いて、記憶された値を補間することができる。
【0047】
1つ又はそれよりも多くの実施形態では、モードのいずれか又は両方に対して記憶された及び/又は計算されたアクチュエータ駆動信号値は、任意的に較正することができ、又はそうでなければ使用前に調節することができる。一例として、異なるルックアップテーブル又は他のデータ構造を用いて、異なるモードに対する較正データの異なる組を記憶することができる。
【0048】
アクチュエータドライバは、アクチュエータ駆動信号値を供給するルックアップテーブル又は計算を通して循環することができる。場合によっては、あらゆる任意的な較正の後の値は、デジタルとすることができ、アクチュエータドライバのデジタル/アナログ変換器に提供される。アクチュエータドライバは、アクチュエータ駆動信号のアナログバージョンを増幅するために1つ又はそれよりも多くの増幅器を含むことができる。
【0049】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、基地局は、ユーザが第1及び第2画像取得モードの間の自動切換を無効にすることを可能にするために、スイッチ、ボタン、ノブ、ダイヤル、配列、又は他の機構(図示せず)を任意的に有することができる。この機構により、ユーザは、画像取得に対して第1モード又は第2モードのいずれかをアクチュエータドライバに使用させることができる。
【0050】
ここで、走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタする様々な異なる方法を以下に開示する。本発明の実施形態では、走査ビーム画像取得デバイスの動きを感知するために、1つ又はそれよりも多くのセンサを使用することができる。様々な手法が可能である。
【0051】
図5は、本発明の実施形態によりデバイスと共に移動するセンサ550によって動きを感知することにより走査ビーム画像取得デバイス502の動きをモニタするための第1の手法を示すブロック図である。
【0052】
走査ビーム画像取得システムは、基地局501と走査ビーム画像取得デバイス502を含む。センサ550は、走査ビームデバイスに連結されている。一例として、センサは、走査ビームデバイスのハウジングに収容することができ、又はハウジングの外側に取り付けることができる。この結果、センサは、走査ビームデバイスと共に移動することができる。
【0053】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、センサは、小さな磁気追跡デバイスを含むことができるが、本発明の範囲はこれに制限されない。適切な小型磁気追跡デバイスの例は、以下に限定されるものではないが、バーモント州ミルトン所在の「Ascension Technology Corporation」から市販されている1.3mmと0.3mmの磁気センサを含む。しかし、本発明の範囲は、これらの特定のセンサに制限されない。これらのセンサは、microBIRD(登録商標)又は他の適切な電子ユニット(図示せず)及びAscensionから市販されているDC磁界送信機(図示せず)と共に使用することができる。
【0054】
作動において、DC磁界送信機は、磁界を生成することができる。センサは、磁界を感知し、対応するセンサ信号を生成することができる。図示のように、センサ信号は、任意的に、センサからケーブル512を通じて基地局に供給される。代替的に、センサ信号は、電子ユニット又は別の構成要素に供給される。電子ユニット又は他の構成要素は、センサ信号又はセンサ信号から得られた信号を任意的に基地局に供給することができる。
【0055】
他の構成要素、又は基地局、又はこれら両方のいずれかは、センサからの信号からセンサの位置及び潜在的にセンサの方位を計算することができる。これらの計算は、従来の方法で実行することができる。現在Ascensionに譲渡されている米国特許出願第20070078334号は、医学器具を追跡するためのDC磁気ベースの位置及び方位モニタリングシステムを詳細に説明している。
【0056】
代替的に、走査ビーム画像取得デバイスの動きを直接感知するのではなく、走査ビーム画像取得デバイスを基地局に連結しているケーブルの動きを感知することができる。ケーブルの作動は、異なる方法で感知することができる。
【0057】
図6は、本発明の実施形態によりホイール及び関連の回転センサ652によってケーブル612の動きを機械的に感知することにより走査ビーム画像取得デバイス602の動きをモニタするための第2の手法を示すブロック図である。
【0058】
走査ビーム画像取得デバイス602は、ケーブル612を通じて基地局601に連結されている。走査ビームデバイスの動きは、矢印653で示すようにケーブルの動きをもたらすことができる。ホイールは、ケーブルに連結されており、矢印654で示すようにケーブルの動きによってターン又は回転させることができる。回転センサは、ホイールの回転を感知することができる。
【0059】
感知された回転は、基地局に供給される。基地局は、ホイールの感知された回転に一部基づいて走査ビーム画像取得デバイスの動きを予測することができる。例えば、走査ビームデバイスの動きの速度を予測するために、ホイールの回転の速度にホイールの外周が乗算される。
【0060】
ホイールの作動を機械的に感知することは必要ではない。図7は、本発明の実施形態によりセンサ755によってケーブル712の動きを光学的又は磁気的に感知することにより走査ビーム画像取得デバイス702の動きをモニタするための第3の手法を示すブロック図である。
【0061】
走査ビーム画像取得デバイス702は、ケーブル712を通じて基地局701に連結されている。走査ビームデバイスの動きは、矢印753で示すようにケーブルの動きをもたらすことができる。センサは、ケーブルの動きを感知するためにケーブルに対して位置している。1つの例として、センサは、例えば、光のビームによってケーブルの動きを光学的に感知するために光センサを含むことができる。別の例として、センサは、例えば、磁界を通じてケーブルの動きを磁気的に感知するために磁気センサを含むことができる。
【0062】
図示のように、1つ又はそれよりも多くの実施形態では、感知を容易にするために、任意的に、光学又は磁気マーク付け又は他の位置インジケータ756をホイール上に含むことができる。1つの例として、マーク付けは、均等に離間した線、ドット、又は他のマークを含むことができる。別の例として、マーク付けは、既知の位置又は既知の相対的な位置における不均等に離間したマークを含むことができる。代替的に、動きを感知するために、ケーブル上に固有に存在するワード又は他のマークを使用することができる。
【0063】
センサは、ケーブルの感知された動きを示す信号を基地局に供給することができる。基地局は、ケーブルの感知された動きに基づいて、走査ビームデバイスの動きを予測することができる。
【0064】
センサによって動きを感知することは必要ない。図8は、本発明の実施形態により走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算することにより走査ビーム画像取得デバイス802の動きをモニタするための第4の手法を示すブロック図である。
【0065】
従来から行われていたように、走査ビーム画像取得デバイス802によって得られた画像に関連付けられた光又は電気信号は、ケーブル812を通じて基地局801に供給される。基地局は、動きモニタリングユニット860を含む。動きモニタリングユニットは、ハードウエア、ソフトウエア、又はハードウエアとソフトウエアの組合せで実施することができる。動きモニタリングユニットは、走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタすることができる。
【0066】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、動きは、オプティカルフロー技術を使用して計算することができる。様々な適切なオプティカルフロー技術は、当業技術で公知である。コンピュータビジョン国際学会誌に公開されたJ.L.Barron他著の論文「システム及び実験:オプティカルフロー技術の性能」、12:1、43−47(1994)を参照されたい。
【0067】
ある一定の概念を更に例示するために、1つの可能な走査ファイバー画像取得デバイスの詳細な例、デバイスがどのように作動されるか、及びデバイスが実施形態において共振周波数又はその付近でどのように作動されるかを考えることは有用であろう。
【0068】
図9は、本発明の実施形態による適切な走査ファイバーデバイス902の1つの可能な例示的な断面側面図である。この特定の走査ファイバーデバイスは、内視鏡又は他の比較的小さなデバイスとして使用するのに適するが、他の実施においては、設計及び作動を大幅に変えることができる。本発明の範囲がこの特定のデバイスに制限されることはない。
【0069】
走査ファイバーデバイスは、ハウジング915を含む。1つ又はそれよりも多くの実施形態では、ハウジングは、比較的小さく密封されているものとすることができる。例えば、ハウジングは、一般的にチューブ状のものとすることができ、約5mm又はこれよりも小さい直径を有し、更に、約20mm又はこれよりも短い長さを有することができる。ハウジングは、一般的に、1つ又はそれよりも多くのレンズ920を含む。適切なレンズの例は、Pentax社によって製造されたものを含むが、他のレンズも任意的に使用することができる。
【0070】
図示のように、1つ又はそれよりも多くの実施形態では、照明スポットからの後方散乱光を集光し、例えば、基地局に位置した1つ又はそれよりも多くの光検知器に伝えるために、1つ又はそれよりも多くの光ファイバー909を例えばハウジングの外側付近に任意的に含めることができる。代替的に、1つ又はそれよりも多くの光検知器を走査ファイバーデバイスの遠位先端に含めることができる。
【0071】
アクチュエータチューブ914は、ハウジングに含まれ、取り付けカラー916によってハウジングに取り付けられる。本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、アクチュエータチューブは、例えば、PZT5A材料の圧電チューブを含むことができるが、これは必須ではない。適切な圧電チューブは、以下に限定されるものではないが、ニュージャージー州フェアフィールド所在の「Morgan Technical Ceramics Sales」、カナダ国オンタリオ、コリングウッド所在の「Sensor Technology Ltd.」、及びマサチューセッツ州オーバーン所在の「PI(Physik Instrumente)L.P.」から市販されている。アクチュエータチューブは、取り付けカラーの厳密に適合したほぼ円筒形の開口部を通して挿入される。
【0072】
単一の光ファイバー908の一部は、アクチュエータチューブのほぼ円筒形の開口部から挿入されている。光ファイバーの片持ち自由端部分913は、ハウジング内のアクチュエータチューブの端部を超えて延び、アクチュエータチューブの端部に取り付けることができる。他の構成も可能である。片持ち光ファイバーは可撓性であり、アクチュエータによって振動又は移動させることができる。
【0073】
アクチュエータチューブは、その上に電極918を有する。ワイヤ又は他の導電経路907は、アクチュエータ駆動信号を電極に伝えるために電極に電気的に連結されている。本発明の1つの例示的な実施形態では、アクチュエータチューブは、その外面に4つの四分円金属電極を有する圧電チューブを含むことができ、2次元で片持ち光ファイバーを移動させる。4つの経路の各々は、4つの電極のそれぞれに半田付けされるか、又はそうでなければ電気的に連結される。アクチュエータ駆動信号に応答して、4つの電極により、例えば、螺旋走査のような2次元走査によって圧電チューブは、光ファイバーを振動又は移動させることができる。1つ又はそれよりも多くの実施形態では、圧電チューブは、その内面に任意的な接地電極を有することができる。
【0074】
図10は、本発明の実施形態により螺旋走査パターン1066で片持ち光ファイバーを走査するために図9に示されているものに類似の走査ファイバーデバイスの電極に印加することができるアクチュエータ駆動信号1062、1064の例示的な対を示している。駆動信号の対は、垂直アクチュエータ駆動信号1062及び水平アクチュエータ駆動信号1064を含む。一例として、垂直アクチュエータ駆動信号は、(y=a1(t)*sin(wt+θ))とすることができ、水平アクチュエータ駆動信号は、(z=a2(t)*cos(wt))とすることができ、ここで、a1(t)及びa2(t)は、時間の関数として潜在的に変化する潜在的に異なる振幅又は電圧であり、wは、2*p*fであり、fは周波数、tは時間、及びθは位相シフトである。一般的に、水平及び垂直アクチュエータ駆動信号は、正弦及び余弦のために約90°の位相のずれがある。現実のシステムでは、位相差は、90°の位相のずれとは異なるものにすることができ、この差は、位相シフトθによって調節することができる。
【0075】
図11は、第1の共振モードで作動される片持ち光ファイバーの例示的な共振利得特性のグラフである。片持ち光ファイバーの振動の周波数は、垂直軸における片持ち光ファイバーの自由遠位端の変位又は偏差に対して水平軸上にプロットされている。
【0076】
変位は、機械性又は振動性の共振周波数の付近で増大し、機械性又は振動性の共振周波数でピークに達する。これは、片持ち光ファイバーの共振利得における増加のためである。図では、変位は、共振周波数に発生した最大の変位と共に周波数への相対的ガウス分布依存を有する。実際には、このようなガウス分布依存からの有意な偏差が存在する場合があるが、変位は、一般的に、共振周波数でピークに達する。
【0077】
光ファイバーは、様々な周波数で振動することができるが、実際には、光ファイバーは、一般的に、例えば、その共振周波数又は共振周波数の高調波で又はその付近で、例えば、そのQファクタ内で振動する。公知のように、Qファクタは、共振利得曲線の高さのその曲線の幅に対する比である。増大する共振利得のために、共振周波数又はその付近で光ファイバーを振動させることは、所定の変位を達成するか又は所定の走査を実行するのに必要とされるアクチュエータ駆動信号のエネルギの量又はマグニチュードを低減する助けになる場合がある。
【0078】
再度図10を参照すると、アクチュエータ駆動信号の各々の周波数は同じであり、各々がほぼ一定である。アクチュエータ駆動信号の等しい周波数により、片持ち光ファイバーは、同じほぼ一定の周波数又は1分当たりの回転数で、多くの場合に共振周波数又はその付近で螺旋状に回転する。従って、各螺旋状巻回は、完了するのに大体同じ時間量を必要とする。この結果、走査での螺旋状の巻回が多い程、走査を完了するのにかかる時間が長くなる。
【0079】
アクチュエータ駆動信号の各々はまた、増大する振幅を有する。水平及び垂直アクチュエータ駆動信号の振幅は、一般的に、円形の螺旋を達成するために大体等しいが、現実のシステムでは、振幅は、等しくない場合がある。螺旋の「直径」は、駆動信号の振幅が増大する時に増大する。駆動信号の振幅のより速いランプ又は増大率は、螺旋直径のより速い増大又はより少ない螺旋巻回をもたらして最大螺旋直径を達成することができる。螺旋の最大直径は、一般的に、駆動信号の最大振幅に一致する。螺旋の最大直径は、最大視野に対応することができる。1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第1画像取得モードに対して振幅のより速いランプを用いて、第2画像取得モード(同じ視野)で使用されるのと同じ最大螺旋直径を達成するが、より少ない螺旋ターンを使用し、結果として、より高いフレームレート及びより低い画像解像度を有することができる。
【0080】
一定の周波数で振動する光ファイバーでは、フレームレートは、螺旋巻回の数を増すことによって下げることができる。代替的に、フレームレートは、螺旋巻回の数を低減することによって上げることができる。上述のように、画像解像度の線の数は、螺旋巻回の数を増すことによって増すことができ、又は画像解像度の線の数は、螺旋巻回の数を低減することによって低減することができる。例えば、1つの螺旋巻回当たり画像解像度の2つの線が存在することができる。
【0081】
図12は、本発明の実施形態により走査ビームデバイスが動いている場合に使用される第1画像取得モードに適する第1の螺旋1268と走査ビームデバイスが実質的に静止している場合に使用される第2画像取得モードに適する第2の螺旋1269との例を示している。
【0082】
第2の螺旋は、第1の螺旋よりも多くの螺旋巻回の数を有する点に注意されたい。上述のように、これは、第1画像取得モードに対して相対的に大きいフレームレート及び第2画像取得モードに対して相対的に多くの画像解像度の線の数をもたらすことができる。
【0083】
例証を容易にするために、比較的少ない螺旋巻回が示されているが、より多くの螺旋巻回を使用することができる場合が多い。1つの特定的な例として、約150の螺旋巻回(画像解像度の300線)は、第1画像取得モードに対して使用することができるのに対して、約500の螺旋巻回(画像解像度の1000線)は、第2画像取得モードに対して使用することができる。約5kHzの共振周波数を有する片持ち光ファイバーがビームを走査するのに使用される場合、これは、第1画像取得モードに対して約21Hzのフレームレート(螺旋を拡大するために30ms及び能動的に減衰及び安定させるために17ms)をもたらすことができる。フレームレートは、第2画像取得モードに対して約8.5Hz(螺旋を拡大するために100ms及び能動的に減衰及び安定させるために17ms)とすることができる。しかし、本発明の範囲は、単に例示であるこの特定的な例に制限されることはない。
【0084】
図において、螺旋は、ほぼ同じ最大直径を有する。これは、ほぼ同じ視野を提供することができる。代替的に、いずれの螺旋も、より大きな直径又は視野を任意的に有することができる。
【0085】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第1及び第2の螺旋の各々は、図10に示すものに類似のアクチュエータ駆動信号を供給することによって作成することができる。しかし、第2の螺旋を生成するのに使用されたものに比べて相対的に速い電圧ランプを第1の螺旋を生成するために使用することができる。
【0086】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第1及び第2画像取得モード間で切り換える時間を判断するために、1つ又はそれよりも多くの閾値との比較を使用することができる。任意的に、単一の閾値を使用することができる。例えば、モニタされた動きが閾値より大きい場合に第1モードを使用することができ、モニタされた動きが閾値より小さいか又は等しい場合に第2モードを使用することができる。しかし、急速な前後のスイッチング又はスラッシングが潜在的に起こることがある。
【0087】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態によるこのようなモード間の急速な前後のスイッチングを低減するのに役立つ1つの手法は、第1及び第2画像取得モード間のスイッチングを可能にする前の待機時間が経過したと判断する段階を含むことができる。1つの例として、閾値を超えた後、カウンタは、時間の追跡を始めることができる。経過した時間が待機時間より長いか否かの比較が定期的に行われる。画像取得モードは、待機時間が経過しているという判断の後まで変更されない。別の例として、閾値を超えた後、画像取得モードを直ちに変更することができる。次に、カウンタは、時間の追跡を始めることができる。経過した時間が待機時間より長いか否かの比較が定期的に行われる。待機時間が経過しているという判断の後まで画像取得モードが変更されることはない。本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態によるこのような急速なモード間の前後のスイッチングを低減するのに役立つ別の手法は、次に説明するように複数の異なる閾値を使用する段階を含むことができる。
【0088】
図13は、本発明の実施形態により画像を取得するために第1画像取得モード又は第2画像取得モードを使用するか否かを判断する方法1370のブロック流れ図である。ブロック1371で、ナビゲートに着手することが一般的であるので、画像取得に使用されるモードは、デフォルトモード、例えば、第1画像取得モードなどに最初に設定される。
【0089】
次に、ブロック1372で、モニタされた動きが第1のより低い閾値より大きいか否かを判断するために比較が使用される。一例として、第1のより低い閾値は、1ミリメートル/秒とすることができる。
【0090】
「イエス」がその判断である場合、次に、本方法は、ブロック1373に進むことができる。ブロック1373で、画像を取得するために第1画像取得モードが使用される。次に、本方法は、ブロック1372を再訪することができる。
【0091】
代替的に、ブロック1372で「ノー」がその判断である場合、次に、本方法はブロック1374に進むことができる。ブロック1374で、モニタされた動きが第2のより高い閾値より小さいか否かを判断するために別の比較が使用される。第2のより高い閾値は、第1閾値よりも高いものにすることができる。一例として、第2のより高い閾値は2ミリメートル/秒とすることができる。
【0092】
ブロック1374で「ノー」がその判断である場合、本方法は、ブロック1373に進むことができる。その後、本方法は、上述のようにブロック1372を再訪することができる。代替的に、ブロック1374で「イエス」がその判断である場合、次に、本方法は、ブロック1375に進むことができる。ブロック1375で、画像を取得するために第2画像取得モードが使用される。本方法は、次に、ブロック1374を再訪することができる。
【0093】
有利な態様では、このような2つ又はそれよりも多くの異なる閾値の使用は、モードスイッチング処理で「ヒステリシス」を生成するのに役立つ場合があり、「ヒステリシス」は、モード間の前後の急速なスイッチングを低減するのに役立つと考えられる。しかし、2つ又はそれよりも多くの異なる閾値の使用が必須ではない。
【0094】
以上の説明では、説明の目的に対して、本発明の実施形態の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が示されている。説明した特定的な実施形態は、本発明を制限するためではなく例証するために示されている。実施形態は、これらの特定の詳細の一部がなくても実施することができる。更に、本明細書に開示する実施形態、例えば、実施形態の構成要素の構成、機能、及び作動の方式などに対して修正を行うことができる。図に示されて明細書に説明したものに対する全ての同等の関係は、本発明の実施形態に包含される。本発明の範囲は、上述の特定的な例によって判断されるのではなく、特許請求の範囲によって判断される。
【0095】
また、本明細書を通して例えば「一実施形態」、「実施形態」、又は「1つ又はそれよりも多くの実施形態」への言及は、例えば、本発明の実施において特定の特徴を含めることができることを意味することも認めるべきである。同様に、説明における様々な特徴は、本発明の開示を簡素化して様々な本発明の態様の理解を助ける目的で、単一の実施形態、図面、又はその説明において一緒にグループ分けされる場合があることを認めるべきである。しかし、この開示の方法は、本発明が各請求項に明確に記載されたものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するように解釈されないものとする。逆に、特許請求の範囲が反映するように、本発明の態様は、単一の開示した実施形態の全ての特徴より〔発明を実施するための形態〕に続く特許請求の範囲は、これによってこの〔発明を実施するための形態〕に明示的に組み込まれ、各請求項は、本発明の別々の実施形態として単独で成立するものである。
【符号の説明】
【0096】
100 走査ビーム画像取得システム
101 基地局
102 走査ビーム画像取得デバイス
105 コネクタ
106 接続インタフェース
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像取得に関する。特に、本発明の実施形態は、走査ビーム画像取得デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
走査ビーム画像取得デバイスは、当業技術で公知である。走査ビーム画像取得デバイスの1つのタイプは、走査ファイバー内視鏡である。画像は、走査ビーム画像取得デバイスにより、それらが動いている場合と静止している場合の両方で取得することができる。同じフレームレート及び画像解像度の線の数を用いて、それらが動いている場合と静止している場合の両方で画像を取得することができる。しかし、本発明者は、この手法にある一定の欠点があることを認識している。
【0003】
本発明は、本発明の実施形態を例証するのに使用される以下の説明及び添付の図面を参照することによって最も良く理解することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第20060072843号
【特許文献2】米国特許出願第20070078334号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】J.L.Barron他著「システム及び実験:オプティカルフロー技術の性能」、12:1、43−47(1994)、コンピュータビジョン国際学会誌
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本発明の実施形態による例示的な走査ビーム画像取得システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態による走査ビーム画像取得デバイスを使用する例示的な方法を示すブロック流れ図である。
【図3】本発明の実施形態による異なる画像取得モードを使用する走査ビーム画像取得デバイスによる画像取得の方法を示すブロック流れ図である。
【図4】本発明の実施形態による異なる画像取得モードを備えたアクチュエータドライバ404を有する基地局の一部を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施形態によりデバイスと共に移動するセンサで動きを感知することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタするための第1の手法を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態によりホイール及び関連の回転センサによってケーブルの動きを機械的に感知することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタするための第2の手法を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施形態によりセンサによってケーブルの動きを光学的又は磁気的に感知することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタするための第3の手法を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施形態により走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタするための第4の手法を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施形態による適切な走査ファイバーデバイスの1つの可能な例を示す断面側面図である。
【図10】本発明の実施形態により螺旋走査パターンで片持ち光ファイバーを走査するために図9に示すものに類似の走査ファイバーデバイスの電極に印加するように作動可能なアクチュエータ駆動信号の例示的な対を示す図である。
【図11】第1の共振モードで作動する片持ち光ファイバーの例示的な共振利得特性を示すグラフである。
【図12】本発明の実施形態による第1画像取得モードに適する第1螺旋走査と第2画像取得モードに適する第2螺旋走査の例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態により画像を取得するために第1画像取得モード又は第2画像取得モードを使用するか否かを判断する方法を示すブロック流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の説明では、多数の特定の詳細が示されている。しかし、本発明の実施形態は、これらの特定の詳細なしに実施することができることを理解されたい。他の場合では、公知の回路、構造、及び技術は、この説明の理解を曖昧にしないようにするため詳しく示していない。
【0008】
図1は、本発明の実施形態による例示的な走査ビーム画像取得システム100のブロック図である。本発明の様々な実施形態では、走査ビーム画像取得システムは、走査ビーム内視鏡、走査ビーム工業用内視鏡、走査ビーム顕微鏡、他のタイプの走査ビーム顕微鏡、走査ビームバーコード読取器、又は当業技術で公知の他の走査ビーム画像取得デバイスの形態を取ることができる。以下に更に説明するように、1つの特定のタイプの走査ビームデバイスは、走査ファイバーデバイスである。
【0009】
公知であるように、内視鏡は、患者に挿入されて体腔、内腔の内側を見るか又はそうでなければ患者の内部を見る器具又はデバイスを表している。適切なタイプの内視鏡の例は、以下に限定されるものではないが、僅かの例を挙げると、気管支鏡、大腸内視鏡、胃内視鏡、十二指腸内視鏡、S状結腸鏡、胸部内視鏡、尿管内視鏡、洞内視鏡、光ファイバー探知器、及び胸部内視鏡を含む。
【0010】
走査ビーム画像取得システムは、基地局101と走査ビーム画像取得デバイス102とを含む2部形状因子を有する。走査ビーム画像取得デバイスは、1つ又はそれよりも多くのケーブル112を通じて基地局に電気的及び光学的に連結されている。特に、ケーブルは、基地局の対応する接続インタフェース106に接続するためのコネクタ105を含む。
【0011】
「連結される」及び「接続される」という語は、その派生語と共に本明細書で使用される。これらの語は、互いに対して同義語であることを意図していない。逆に、「接続される」は、2つ又はそれよりも多くの要素が互いと直接物理的に又は電気的に接触していることを示すために使用される。「連結される」は、2つ又はそれよりも多くの要素が直接物理的に又は電気的に接触していることを意味する場合がある。しかし、「連結される」はまた、2つ又はそれよりも多くの要素が互いに直接接触していないが、物理的、電気的、又は光学的に互いに協働するか又は互いに相互作用することを意味することもできる。
【0012】
基地局は、光路108を通じて走査ビーム画像取得デバイスに光を供給するために光源103を含む。適切な光源の例は、以下に限定されるものではないが、レーザ、レーザダイオード、垂直空洞面発光レーザ(VCSEL)、発光ダイオード(LED)、当業技術で公知の他の発光デバイス、及びこれらの組合せを含む。本発明の様々な例示的な実施形態では、光源は、赤色光源、青色光源、緑色光源、RGB光源、白色光源、赤外線光源、紫外線光源、高輝度治療レーザ光源、又はこれらの組合せを含むことができる。特定の実施に基づいて、光源は、光の連続的なストリーム、変調光、又は光パルスのストリームを発することができる。
【0013】
基地局は、本明細書ではアクチュエータ駆動信号と呼ばれる電気信号をアクチュエータ駆動信号経路107を通じて走査ビーム画像取得デバイスに供給するためにアクチュエータドライバ104を含む。アクチュエータドライバは、ハードウエア(例えば、回路)、ソフトウエア(例えば、ルーチン、プログラム、又は他の組の機械可読命令)、又はハードウエアとソフトウエアの組合せで実施することができる。
【0014】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、アクチュエータドライバは、作動駆動信号値を供給することができるメモリに記憶された1つ又はそれよりも多くのルックアップテーブル又は他のデータ構造を含むことができる。代替的に、アクチュエータドライバは、リアルタイムで作動駆動信号値を計算するために、プロセッサ実行ソフトウエア、ASIC、又は他の回路を含むことができる。別の選択肢として、計算は、記憶された値の間を補間するために使用することができる。
【0015】
1つの態様では、作動駆動信号値は、任意的に、較正に基づいて調節された理想的な値とすることができる。1つの適切なタイプの較正は、Richard S.Johnstonによる「画像における歪みを低減するための再マッピング方法」という名称の米国特許出願第20060072843号に説明されている。他の較正手法も適している。
【0016】
アクチュエータドライバは、値を提供するルックアップテーブル又は計算を通して循環することができる。場合によっては、得られる値は、デジタルとすることができ、アクチュエータドライバのデジタル/アナログ変換器に供給することができる。アクチュエータドライバは、アクチュエータ駆動信号のアナログバージョンを増幅させるために1つ又はそれよりも多くの増幅器を含むことができる。これらは、適切なアクチュエータドライバのごく僅かの例示的な例である。
【0017】
ここで、走査ビーム画像取得デバイス102を参照する。例示する走査ビームデバイスは、走査ファイバーデバイスであるが、本発明の範囲はこれに制限されない。走査ファイバーデバイスは、単一の片持ち光ファイバー113と、片持ち光ファイバーを作動又は移動させるためのアクチュエータ114を含む。適切なタイプのアクチュエータの例は、以下に限定されるものではないが、圧電チューブ、「電気活性ポリマー(EAP)」チューブ、他のアクチュエータチューブ、他の圧電アクチュエータ、他のEAPアクチュエータ、磁気アクチュエータ、電磁アクチュエータ、静電アクチュエータ、音波アクチュエータ、電子音響アクチュエータ、電気機械アクチュエータ、マイクロマシン技術(MEMS)、及び片持ち光ファイバーを移動させることができる他のトランスデューサを含む。
【0018】
アクチュエータは、アクチュエータ駆動信号を受信することができる。アクチュエータは、受信したアクチュエータ駆動信号に基づいて及びこれに応答して、片持ち光ファイバーを作動又は移動させることができる。本発明の実施形態では、アクチュエータ駆動信号は、アクチュエータによって2次元走査で片持ち光ファイバーを移動させることができる。適切な2次元走査の例は、以下に限定されるものではないが、螺旋走査パターン(これらが円形か長円形かを問わず)、プロペラパターン、リサジュー走査パターン、ラスター走査パターン、及びこれらの組合せを含む。
【0019】
片持ち光ファイバーは、光源から光を受け取ることができる。光は、片持ち光ファイバーの遠位端又は遠位先端122から放出されるか、又はそうでなければこれを通じて誘導され、同時に光ファイバーは走査によって移動される。放出された光は、1つ又はそれよりも多くのレンズ120を通過し、走査によって表面123の上を移動することができる集束ビーム又は照明スポットを生成することができる。図では、螺旋走査パターンが示されており、ドットは、走査中の特定の時点における照明スポットの位置を示している。
【0020】
走査ビームデバイスは、表面の画像を取得するために使用することができる。表面の画像の取得では、走査ビームデバイスは、走査においてレンズシステムを通じて及び表面の上で照明スポットを走査することができる。後方散乱光は、時系列で取り込まれ、画像を構成するのに使用される。走査の螺旋状の巻回又は他の「線」の数が多い程、一般的に画像解像度の線の数が多くなり、一般的に良好な画像品質を提供する。走査の螺旋状の巻回又は他の「線」の数が多くなる程、一般的に走査を完了するために多くの時間を消費する。
【0021】
後方散乱光の集光の異なる方法が可能である。図示のように、後方散乱光を集光して基地局の1つ又はそれよりも多くの任意的な光検知器110に伝達するために、1つ又はそれよりも多くの光ファイバー又は他の後方散乱光路109を任意的に含むことができる。代替的に、走査ビームデバイスは、その遠位端の近くに光検知器を任意的に含むことができる。基地局は、光検知器によって検知された光に基づいて画像を生成して表示するために画像処理及び表示システム111を含むことができる。表示システムは、基地局に組み込むことができ、又は基地局に連結された外部デバイスとすることができる。
【0022】
説明を曖昧にしないように、簡略化された基地局を示して説明する。基地局は、他の構成要素を含むことができることは認められるものとする。基地局に含むことができる代表的な構成要素は、以下に限定されるものではないが、電源、ユーザインタフェース、及びメモリなどを含む。更に、基地局は、クロック、増幅器、デジタル/アナログ変換器、及びアナログ/デジタル変換器などのようなサポート構成要素を含むことができる。
【0023】
更に、ある一定の概念を例示するために走査ファイバーデバイスを示して説明するが、本発明の範囲は、走査ファイバーデバイスだけに制限されない。例えば、光ファイバーがマイクロマシン光導波路又は他の非光ファイバー導波路によって置換された他の走査ビームデバイスが可能である。別の例として、走査ビームデバイスは、反射されたビームを走査するためにアクチュエータによって移動されるミラー又は他の反射デバイスを含むことができる。更に別の例として、走査ビームデバイスは、集束されたビームを走査するためにアクチュエータによって動くレンズ又は他の集束デバイスを含むことができる。ビームを走査するために互いに対して移動させることができる複数の光学要素を含む更に他の走査ビームデバイスが可能である。
【0024】
上述の走査ビームシステムは、2部形状因子を有する。走査ビームデバイスは、一般的に、基地局と比べて相対的に小さくかつ操作し易い。次に、説明するように、画像は、ナビゲートされるか又はそうでなければ移動される場合、及び実質的に静止している場合の両方で、走査ビームデバイスによって取得される。
【0025】
図2は、本発明の実施形態により走査ビーム画像取得デバイスを使用する例示的な方法225のブロック流れ図である。
【0026】
ブロック226で、走査ビーム画像取得デバイスは、走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像を使用して関連の領域にナビゲートされる。1つの例として、走査ビーム内視鏡を従来の位置で患者に挿入することができ、次に、特定の身体の組織、身体内腔、体腔、空洞臓器、又は他の関連の領域をナビゲートすることができる。別の例として、走査ビーム工業用内視鏡は、自動車、計器、機械、又は他の関連の領域の特定の構成要素をナビゲートすることができる。ナビゲーション中に得られた画像は、走査ビームデバイスが今ある場所、デバイスが向かっている場所をユーザが知る助けになるか、又はそうでなければナビゲーションを案内するか又は誘導することができる。この時間中は、高フレームレートが望ましいと考えられる。
【0027】
次に、走査ビームデバイスが関連の領域に到達した状態で、ブロック227で、走査ビーム画像取得デバイスを実質的に静止させたまま、関連の領域の画像を取得することができる。これは、関連の領域の比較的高品質の画像を取得するために望ましい場合が多い。1つの例として、走査ビーム内視鏡の場合、関連の領域の画像は、医学診断又は検査に使用することができる。デバイスを実質的に静止させておくことで、一般的には、関連の領域の画像の品質を高める助けになる。
【0028】
得られた画像は、フレームレート及び画像解像度の線の数によって特徴付けることができる。「フレームレート」は、単位時間当たりに取得され表示される個々の画像又はフレームの数である。画像解像度の線の数は、画像又はフレーム当たりのピクセルの「線」の数であり、走査のある一定のタイプに対して、「線」は、曲線とすることができることは理解されるものとする。例えば、各螺旋巻回は、ディスプレイにおける画像解像度の2つの線を表すことができる。
【0029】
同じフレームレート及び画像解像度の線の数は、デバイスが動いている場合と実質的に静止している場合の両方で画像を取得するために使用することができる。しかし、この手法にはある一定の欠点がある。1つの問題は、デバイスが画像取得の速度に対してあまりにも速く動いた場合に、得られた画像が歪む傾向があるということである。デバイスが動いている間に得られた画像は、デバイスが静止している間に得られた画像よりも急速に「古い」ものになる。歪んだ又は古くなった画像は、デバイスの実際の位置又は環境を正確に表すことができなくなる。その結果、ユーザは、デバイスがいる場所又はデバイスが向かっている場所を正確に知ることができない。これは、ナビゲーションの速度を遅くし、ナビゲートのコースを外れさせ、又はそうでなければナビゲーションに悪影響を及ぼす傾向がある。
【0030】
別の問題として、関連の領域から得られた画像は、ナビゲート中に得られた画像に比べてより高い品質、例えば、画像解像度の線の数であることが比較的重要である傾向がある。走査ビームデバイスが実質的に静止している間に得られた画像は、急速には古くならない傾向があり、より長い期間で表示することができる。走査ビームデバイスが実質的に静止しているので、動きによる画像の歪みが減る傾向にある。
【0031】
走査ビーム画像取得デバイスでは、走査が、一般的に、比較的一定した走査速度で行われる場合、共振周波数又はその付近で振動する光ファイバーの場合のように(例えば、図11を参照)、フレームレートと画像解像度の間のトレードオフが存在する場合が多い。例として、螺旋走査で動く片持ち光ファイバーの場合を考える。画像解像度の線の数を増すために、大きな数の螺旋状の巻回を使用することができる。しかし、付加的な螺旋状の巻回は、一般的に、走査を完了するのに必要な時間量を増加させ、結果としてフレームレートにおける低下を招く。同様に、様々な他の走査ビームデバイスは、フレームレートと画像解像度の線の数の間のトレードオフを受ける可能性がある。一般的に、走査で使用される解像度の線の数が多い程、走査を完了するまでの時間が長くかかる。
【0032】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、走査ビームデバイスが動いている場合及び走査ビームデバイスが実質的に静止している場合に、画像取得の異なるモードを使用することができる。図3は、本発明の実施形態により異なる画像取得モードを使用して走査ビーム画像取得デバイスによって画像を取得する方法330のブロック流れ図である。
【0033】
ブロック331で、走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタすることができる。本発明の実施形態では、動きをモニタする段階は、1つ又はそれよりも多くのセンサで動きを感知する段階を含むことができる。別の選択肢として、本発明の実施形態では、動きをモニタする段階は、走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算する段階を含むことができる。本発明の様々な実施形態では、モニタする段階は、本方法を通して定期的又は連続的に実行することができる。
【0034】
ブロック332で、走査ビーム画像取得デバイスが動いていることをモニタリングが指示する場合、画像は、第1画像取得モードを使用して走査ビーム画像取得デバイスによって取得される。
【0035】
ブロック333で、走査ビーム画像取得デバイスが実質的に静止していることをモニタリングが指示する場合、画像は、第2画像取得モードを使用して走査ビーム画像取得デバイスによって取得される。本明細書で使用される「実質的に静止している」は、5ミリメートル/秒より小さく動くことを意味する。本発明の様々な実施形態では、デバイスは、例えば、2ミリメートル/秒より小さく、又は1ミリメートル/秒より小さくのようにごくゆっくりと動くことができる。更に、デバイスが実質的に静止していることを意図した時に、本明細書で使用される意図的でないジッター、機械的な振動、又は手が落ち着かないために起こる震えは、「実質的に静止している」によって包含される。
【0036】
第2画像取得モードは、少なくとも何らかの方式で、第1画像取得モードとは異なっている。本発明の実施形態では、第1画像取得モードは、第2画像取得モードより相対的に高いフレームレートを有することができる。動いている間の相対的に高いフレームレートは、画像が歪む及び/又は古くなることを防止する助けになる。
【0037】
本発明の実施形態では、第2画像取得モードは、第1画像取得モードよりも画像解像度の線の相対的に大きい数を有することができる。デバイスが実質的に静止している時の画像解像度の線の相対的に大きい数は、関連の領域から高品質の画像を取得する助けになる。
【0038】
本発明の実施形態では、第1画像取得モードは、第2画像取得モードよりも相対的に高いフレームレートを有することができ、第2画像取得モードは、第1画像取得モードよりも画像解像度の線の相対的に大きな数を有することができる。デバイスが実質的に静止している時、画像が歪むことはなく、非常にゆっくりとフレームレートにおける低下に対応して古くなる傾向にあり、あるとしても、許容可能な妥協である傾向にある。同様に、デバイスがナビゲート又は動いている時、高品質画像を取得することは、相対的に重要でない傾向にあり、画像解像度の線の数における減少は、あるとしても、許容可能な妥協である傾向にある。
【0039】
追加的に又は代替的に、第1及び第2モードの他の特徴は、任意的に異なるものにすることができる。例えば、本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第2画像取得モードで使用される視野に比べて相対的に大きな視野を任意的に第1画像取得モードで使用することができる。別の例として、本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、走査ビーム画像取得デバイスのズーミング率は、例えば、デバイスが静止している時よりも動いている時に大きいか又は小さいズーミングのいずれかを提供するために、画像取得モードに基づいて様々にズーミングすることができる。有利な態様では、それによってユーザは、周囲の環境のより大きな視野に基づいてナビゲートすることができるようなる。しかし、これは必須ではない。
【0040】
ある一定の概念を例証するために特定の方法を示して説明するが、本発明の範囲は、この特定の方法に制限されない。1つの態様では、ある一定の作動は、任意的に異なる順序で及び/又は繰返して実行することができる。例えば、ブロック332及びブロック333の作動は、逆の順序で実行することができる。別の例として、本方法は、デバイスのモニタされた動きに応答して本方法を通じてブロック332及びブロック333の作動を前後に入れ替えることができる。別の態様では、ある一定の作動を任意的に本方法に追加することができる。例えば、モード間のスイッチングは、1つ又はそれよりも多くの閾値とモニタされた動きを比較する条件が付けられる。別の例として、動きの異なるレベルに基づいて、異なる画像取得モードの3つ又はそれよりも多く又はその連続を使用することができる。多くの更に別の修正及び適応を本方法に対して行うことができ、かつ可能であり、それらは、本発明の開示から恩典を受ける当業者には明らかであろう。
【0041】
図4は、本発明の実施形態による異なる画像取得モード440、445を備えたアクチュエータドライバ404を有する基地局401の一部のブロック図である。他に特に指示がない限り、基地局401は、図1に示されている基地局101に類似とすることができる。以下の説明は、基地局401の異なる及び/又は付加的な特徴に主に注目して行う。
【0042】
基地局は、接続インタフェース406を含む。接続インタフェースにより、走査ビーム画像取得デバイスを取り付けることができる。基地局はまた、光源403を含む。光源は、接続インタフェースを通じて走査ビーム画像取得デバイスに光を供給することができる。
【0043】
基地局は、本発明の実施形態によるアクチュエータドライバ404を含む。アクチュエータドライバは、接続インタフェースを通じて走査ビーム画像取得デバイスのアクチュエータにアクチュエータ駆動信号を供給することができる。アクチュエータドライバは、走査ビーム画像取得デバイスが動いているという指示に応答して、第1画像取得モード440に従うアクチュエータ駆動信号を供給することができる。アクチュエータドライバは、走査ビーム画像取得デバイスが実質的に静止しているという指示に応答して、第2画像取得モード445に従うアクチュエータ駆動信号を供給することができる。
【0044】
図示のように、本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第1画像作動モードは、より高いフレームレート441及びより小さな数の画像解像度の線442を有することができる。同様に、第2画像作動モードは、より低いフレームレート446及びより大きな数の画像解像度の線447を有することができる。
【0045】
第1及び第2画像取得モードを実施する異なる方法が可能である。本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、メモリに記憶された第1ルックアップテーブル又は他のデータ構造は、第1画像取得モードを実施するためのアクチュエータ駆動信号値を記憶するために使用することができる。同様に、第2ルックアップテーブル又は他のデータ構造は、第2モードを実施するためのアクチュエータ駆動信号値を記憶するために使用することができる。
【0046】
代替的に、本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、リアルタイムでアクチュエータ駆動信号値を計算して第1画像取得モードを実施するために、第1の回路、アルゴリズム、又は機械可読命令の組を使用することができる。同様に、リアルタイムでアクチュエータ駆動信号値を計算して第2モードを実施するために、第2の回路、アルゴリズム、又は機械可読命令の組を使用することができる。別の選択肢として、計算を用いて、記憶された値を補間することができる。
【0047】
1つ又はそれよりも多くの実施形態では、モードのいずれか又は両方に対して記憶された及び/又は計算されたアクチュエータ駆動信号値は、任意的に較正することができ、又はそうでなければ使用前に調節することができる。一例として、異なるルックアップテーブル又は他のデータ構造を用いて、異なるモードに対する較正データの異なる組を記憶することができる。
【0048】
アクチュエータドライバは、アクチュエータ駆動信号値を供給するルックアップテーブル又は計算を通して循環することができる。場合によっては、あらゆる任意的な較正の後の値は、デジタルとすることができ、アクチュエータドライバのデジタル/アナログ変換器に提供される。アクチュエータドライバは、アクチュエータ駆動信号のアナログバージョンを増幅するために1つ又はそれよりも多くの増幅器を含むことができる。
【0049】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、基地局は、ユーザが第1及び第2画像取得モードの間の自動切換を無効にすることを可能にするために、スイッチ、ボタン、ノブ、ダイヤル、配列、又は他の機構(図示せず)を任意的に有することができる。この機構により、ユーザは、画像取得に対して第1モード又は第2モードのいずれかをアクチュエータドライバに使用させることができる。
【0050】
ここで、走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタする様々な異なる方法を以下に開示する。本発明の実施形態では、走査ビーム画像取得デバイスの動きを感知するために、1つ又はそれよりも多くのセンサを使用することができる。様々な手法が可能である。
【0051】
図5は、本発明の実施形態によりデバイスと共に移動するセンサ550によって動きを感知することにより走査ビーム画像取得デバイス502の動きをモニタするための第1の手法を示すブロック図である。
【0052】
走査ビーム画像取得システムは、基地局501と走査ビーム画像取得デバイス502を含む。センサ550は、走査ビームデバイスに連結されている。一例として、センサは、走査ビームデバイスのハウジングに収容することができ、又はハウジングの外側に取り付けることができる。この結果、センサは、走査ビームデバイスと共に移動することができる。
【0053】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、センサは、小さな磁気追跡デバイスを含むことができるが、本発明の範囲はこれに制限されない。適切な小型磁気追跡デバイスの例は、以下に限定されるものではないが、バーモント州ミルトン所在の「Ascension Technology Corporation」から市販されている1.3mmと0.3mmの磁気センサを含む。しかし、本発明の範囲は、これらの特定のセンサに制限されない。これらのセンサは、microBIRD(登録商標)又は他の適切な電子ユニット(図示せず)及びAscensionから市販されているDC磁界送信機(図示せず)と共に使用することができる。
【0054】
作動において、DC磁界送信機は、磁界を生成することができる。センサは、磁界を感知し、対応するセンサ信号を生成することができる。図示のように、センサ信号は、任意的に、センサからケーブル512を通じて基地局に供給される。代替的に、センサ信号は、電子ユニット又は別の構成要素に供給される。電子ユニット又は他の構成要素は、センサ信号又はセンサ信号から得られた信号を任意的に基地局に供給することができる。
【0055】
他の構成要素、又は基地局、又はこれら両方のいずれかは、センサからの信号からセンサの位置及び潜在的にセンサの方位を計算することができる。これらの計算は、従来の方法で実行することができる。現在Ascensionに譲渡されている米国特許出願第20070078334号は、医学器具を追跡するためのDC磁気ベースの位置及び方位モニタリングシステムを詳細に説明している。
【0056】
代替的に、走査ビーム画像取得デバイスの動きを直接感知するのではなく、走査ビーム画像取得デバイスを基地局に連結しているケーブルの動きを感知することができる。ケーブルの作動は、異なる方法で感知することができる。
【0057】
図6は、本発明の実施形態によりホイール及び関連の回転センサ652によってケーブル612の動きを機械的に感知することにより走査ビーム画像取得デバイス602の動きをモニタするための第2の手法を示すブロック図である。
【0058】
走査ビーム画像取得デバイス602は、ケーブル612を通じて基地局601に連結されている。走査ビームデバイスの動きは、矢印653で示すようにケーブルの動きをもたらすことができる。ホイールは、ケーブルに連結されており、矢印654で示すようにケーブルの動きによってターン又は回転させることができる。回転センサは、ホイールの回転を感知することができる。
【0059】
感知された回転は、基地局に供給される。基地局は、ホイールの感知された回転に一部基づいて走査ビーム画像取得デバイスの動きを予測することができる。例えば、走査ビームデバイスの動きの速度を予測するために、ホイールの回転の速度にホイールの外周が乗算される。
【0060】
ホイールの作動を機械的に感知することは必要ではない。図7は、本発明の実施形態によりセンサ755によってケーブル712の動きを光学的又は磁気的に感知することにより走査ビーム画像取得デバイス702の動きをモニタするための第3の手法を示すブロック図である。
【0061】
走査ビーム画像取得デバイス702は、ケーブル712を通じて基地局701に連結されている。走査ビームデバイスの動きは、矢印753で示すようにケーブルの動きをもたらすことができる。センサは、ケーブルの動きを感知するためにケーブルに対して位置している。1つの例として、センサは、例えば、光のビームによってケーブルの動きを光学的に感知するために光センサを含むことができる。別の例として、センサは、例えば、磁界を通じてケーブルの動きを磁気的に感知するために磁気センサを含むことができる。
【0062】
図示のように、1つ又はそれよりも多くの実施形態では、感知を容易にするために、任意的に、光学又は磁気マーク付け又は他の位置インジケータ756をホイール上に含むことができる。1つの例として、マーク付けは、均等に離間した線、ドット、又は他のマークを含むことができる。別の例として、マーク付けは、既知の位置又は既知の相対的な位置における不均等に離間したマークを含むことができる。代替的に、動きを感知するために、ケーブル上に固有に存在するワード又は他のマークを使用することができる。
【0063】
センサは、ケーブルの感知された動きを示す信号を基地局に供給することができる。基地局は、ケーブルの感知された動きに基づいて、走査ビームデバイスの動きを予測することができる。
【0064】
センサによって動きを感知することは必要ない。図8は、本発明の実施形態により走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算することにより走査ビーム画像取得デバイス802の動きをモニタするための第4の手法を示すブロック図である。
【0065】
従来から行われていたように、走査ビーム画像取得デバイス802によって得られた画像に関連付けられた光又は電気信号は、ケーブル812を通じて基地局801に供給される。基地局は、動きモニタリングユニット860を含む。動きモニタリングユニットは、ハードウエア、ソフトウエア、又はハードウエアとソフトウエアの組合せで実施することができる。動きモニタリングユニットは、走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算することによって走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタすることができる。
【0066】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、動きは、オプティカルフロー技術を使用して計算することができる。様々な適切なオプティカルフロー技術は、当業技術で公知である。コンピュータビジョン国際学会誌に公開されたJ.L.Barron他著の論文「システム及び実験:オプティカルフロー技術の性能」、12:1、43−47(1994)を参照されたい。
【0067】
ある一定の概念を更に例示するために、1つの可能な走査ファイバー画像取得デバイスの詳細な例、デバイスがどのように作動されるか、及びデバイスが実施形態において共振周波数又はその付近でどのように作動されるかを考えることは有用であろう。
【0068】
図9は、本発明の実施形態による適切な走査ファイバーデバイス902の1つの可能な例示的な断面側面図である。この特定の走査ファイバーデバイスは、内視鏡又は他の比較的小さなデバイスとして使用するのに適するが、他の実施においては、設計及び作動を大幅に変えることができる。本発明の範囲がこの特定のデバイスに制限されることはない。
【0069】
走査ファイバーデバイスは、ハウジング915を含む。1つ又はそれよりも多くの実施形態では、ハウジングは、比較的小さく密封されているものとすることができる。例えば、ハウジングは、一般的にチューブ状のものとすることができ、約5mm又はこれよりも小さい直径を有し、更に、約20mm又はこれよりも短い長さを有することができる。ハウジングは、一般的に、1つ又はそれよりも多くのレンズ920を含む。適切なレンズの例は、Pentax社によって製造されたものを含むが、他のレンズも任意的に使用することができる。
【0070】
図示のように、1つ又はそれよりも多くの実施形態では、照明スポットからの後方散乱光を集光し、例えば、基地局に位置した1つ又はそれよりも多くの光検知器に伝えるために、1つ又はそれよりも多くの光ファイバー909を例えばハウジングの外側付近に任意的に含めることができる。代替的に、1つ又はそれよりも多くの光検知器を走査ファイバーデバイスの遠位先端に含めることができる。
【0071】
アクチュエータチューブ914は、ハウジングに含まれ、取り付けカラー916によってハウジングに取り付けられる。本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、アクチュエータチューブは、例えば、PZT5A材料の圧電チューブを含むことができるが、これは必須ではない。適切な圧電チューブは、以下に限定されるものではないが、ニュージャージー州フェアフィールド所在の「Morgan Technical Ceramics Sales」、カナダ国オンタリオ、コリングウッド所在の「Sensor Technology Ltd.」、及びマサチューセッツ州オーバーン所在の「PI(Physik Instrumente)L.P.」から市販されている。アクチュエータチューブは、取り付けカラーの厳密に適合したほぼ円筒形の開口部を通して挿入される。
【0072】
単一の光ファイバー908の一部は、アクチュエータチューブのほぼ円筒形の開口部から挿入されている。光ファイバーの片持ち自由端部分913は、ハウジング内のアクチュエータチューブの端部を超えて延び、アクチュエータチューブの端部に取り付けることができる。他の構成も可能である。片持ち光ファイバーは可撓性であり、アクチュエータによって振動又は移動させることができる。
【0073】
アクチュエータチューブは、その上に電極918を有する。ワイヤ又は他の導電経路907は、アクチュエータ駆動信号を電極に伝えるために電極に電気的に連結されている。本発明の1つの例示的な実施形態では、アクチュエータチューブは、その外面に4つの四分円金属電極を有する圧電チューブを含むことができ、2次元で片持ち光ファイバーを移動させる。4つの経路の各々は、4つの電極のそれぞれに半田付けされるか、又はそうでなければ電気的に連結される。アクチュエータ駆動信号に応答して、4つの電極により、例えば、螺旋走査のような2次元走査によって圧電チューブは、光ファイバーを振動又は移動させることができる。1つ又はそれよりも多くの実施形態では、圧電チューブは、その内面に任意的な接地電極を有することができる。
【0074】
図10は、本発明の実施形態により螺旋走査パターン1066で片持ち光ファイバーを走査するために図9に示されているものに類似の走査ファイバーデバイスの電極に印加することができるアクチュエータ駆動信号1062、1064の例示的な対を示している。駆動信号の対は、垂直アクチュエータ駆動信号1062及び水平アクチュエータ駆動信号1064を含む。一例として、垂直アクチュエータ駆動信号は、(y=a1(t)*sin(wt+θ))とすることができ、水平アクチュエータ駆動信号は、(z=a2(t)*cos(wt))とすることができ、ここで、a1(t)及びa2(t)は、時間の関数として潜在的に変化する潜在的に異なる振幅又は電圧であり、wは、2*p*fであり、fは周波数、tは時間、及びθは位相シフトである。一般的に、水平及び垂直アクチュエータ駆動信号は、正弦及び余弦のために約90°の位相のずれがある。現実のシステムでは、位相差は、90°の位相のずれとは異なるものにすることができ、この差は、位相シフトθによって調節することができる。
【0075】
図11は、第1の共振モードで作動される片持ち光ファイバーの例示的な共振利得特性のグラフである。片持ち光ファイバーの振動の周波数は、垂直軸における片持ち光ファイバーの自由遠位端の変位又は偏差に対して水平軸上にプロットされている。
【0076】
変位は、機械性又は振動性の共振周波数の付近で増大し、機械性又は振動性の共振周波数でピークに達する。これは、片持ち光ファイバーの共振利得における増加のためである。図では、変位は、共振周波数に発生した最大の変位と共に周波数への相対的ガウス分布依存を有する。実際には、このようなガウス分布依存からの有意な偏差が存在する場合があるが、変位は、一般的に、共振周波数でピークに達する。
【0077】
光ファイバーは、様々な周波数で振動することができるが、実際には、光ファイバーは、一般的に、例えば、その共振周波数又は共振周波数の高調波で又はその付近で、例えば、そのQファクタ内で振動する。公知のように、Qファクタは、共振利得曲線の高さのその曲線の幅に対する比である。増大する共振利得のために、共振周波数又はその付近で光ファイバーを振動させることは、所定の変位を達成するか又は所定の走査を実行するのに必要とされるアクチュエータ駆動信号のエネルギの量又はマグニチュードを低減する助けになる場合がある。
【0078】
再度図10を参照すると、アクチュエータ駆動信号の各々の周波数は同じであり、各々がほぼ一定である。アクチュエータ駆動信号の等しい周波数により、片持ち光ファイバーは、同じほぼ一定の周波数又は1分当たりの回転数で、多くの場合に共振周波数又はその付近で螺旋状に回転する。従って、各螺旋状巻回は、完了するのに大体同じ時間量を必要とする。この結果、走査での螺旋状の巻回が多い程、走査を完了するのにかかる時間が長くなる。
【0079】
アクチュエータ駆動信号の各々はまた、増大する振幅を有する。水平及び垂直アクチュエータ駆動信号の振幅は、一般的に、円形の螺旋を達成するために大体等しいが、現実のシステムでは、振幅は、等しくない場合がある。螺旋の「直径」は、駆動信号の振幅が増大する時に増大する。駆動信号の振幅のより速いランプ又は増大率は、螺旋直径のより速い増大又はより少ない螺旋巻回をもたらして最大螺旋直径を達成することができる。螺旋の最大直径は、一般的に、駆動信号の最大振幅に一致する。螺旋の最大直径は、最大視野に対応することができる。1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第1画像取得モードに対して振幅のより速いランプを用いて、第2画像取得モード(同じ視野)で使用されるのと同じ最大螺旋直径を達成するが、より少ない螺旋ターンを使用し、結果として、より高いフレームレート及びより低い画像解像度を有することができる。
【0080】
一定の周波数で振動する光ファイバーでは、フレームレートは、螺旋巻回の数を増すことによって下げることができる。代替的に、フレームレートは、螺旋巻回の数を低減することによって上げることができる。上述のように、画像解像度の線の数は、螺旋巻回の数を増すことによって増すことができ、又は画像解像度の線の数は、螺旋巻回の数を低減することによって低減することができる。例えば、1つの螺旋巻回当たり画像解像度の2つの線が存在することができる。
【0081】
図12は、本発明の実施形態により走査ビームデバイスが動いている場合に使用される第1画像取得モードに適する第1の螺旋1268と走査ビームデバイスが実質的に静止している場合に使用される第2画像取得モードに適する第2の螺旋1269との例を示している。
【0082】
第2の螺旋は、第1の螺旋よりも多くの螺旋巻回の数を有する点に注意されたい。上述のように、これは、第1画像取得モードに対して相対的に大きいフレームレート及び第2画像取得モードに対して相対的に多くの画像解像度の線の数をもたらすことができる。
【0083】
例証を容易にするために、比較的少ない螺旋巻回が示されているが、より多くの螺旋巻回を使用することができる場合が多い。1つの特定的な例として、約150の螺旋巻回(画像解像度の300線)は、第1画像取得モードに対して使用することができるのに対して、約500の螺旋巻回(画像解像度の1000線)は、第2画像取得モードに対して使用することができる。約5kHzの共振周波数を有する片持ち光ファイバーがビームを走査するのに使用される場合、これは、第1画像取得モードに対して約21Hzのフレームレート(螺旋を拡大するために30ms及び能動的に減衰及び安定させるために17ms)をもたらすことができる。フレームレートは、第2画像取得モードに対して約8.5Hz(螺旋を拡大するために100ms及び能動的に減衰及び安定させるために17ms)とすることができる。しかし、本発明の範囲は、単に例示であるこの特定的な例に制限されることはない。
【0084】
図において、螺旋は、ほぼ同じ最大直径を有する。これは、ほぼ同じ視野を提供することができる。代替的に、いずれの螺旋も、より大きな直径又は視野を任意的に有することができる。
【0085】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第1及び第2の螺旋の各々は、図10に示すものに類似のアクチュエータ駆動信号を供給することによって作成することができる。しかし、第2の螺旋を生成するのに使用されたものに比べて相対的に速い電圧ランプを第1の螺旋を生成するために使用することができる。
【0086】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態では、第1及び第2画像取得モード間で切り換える時間を判断するために、1つ又はそれよりも多くの閾値との比較を使用することができる。任意的に、単一の閾値を使用することができる。例えば、モニタされた動きが閾値より大きい場合に第1モードを使用することができ、モニタされた動きが閾値より小さいか又は等しい場合に第2モードを使用することができる。しかし、急速な前後のスイッチング又はスラッシングが潜在的に起こることがある。
【0087】
本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態によるこのようなモード間の急速な前後のスイッチングを低減するのに役立つ1つの手法は、第1及び第2画像取得モード間のスイッチングを可能にする前の待機時間が経過したと判断する段階を含むことができる。1つの例として、閾値を超えた後、カウンタは、時間の追跡を始めることができる。経過した時間が待機時間より長いか否かの比較が定期的に行われる。画像取得モードは、待機時間が経過しているという判断の後まで変更されない。別の例として、閾値を超えた後、画像取得モードを直ちに変更することができる。次に、カウンタは、時間の追跡を始めることができる。経過した時間が待機時間より長いか否かの比較が定期的に行われる。待機時間が経過しているという判断の後まで画像取得モードが変更されることはない。本発明の1つ又はそれよりも多くの実施形態によるこのような急速なモード間の前後のスイッチングを低減するのに役立つ別の手法は、次に説明するように複数の異なる閾値を使用する段階を含むことができる。
【0088】
図13は、本発明の実施形態により画像を取得するために第1画像取得モード又は第2画像取得モードを使用するか否かを判断する方法1370のブロック流れ図である。ブロック1371で、ナビゲートに着手することが一般的であるので、画像取得に使用されるモードは、デフォルトモード、例えば、第1画像取得モードなどに最初に設定される。
【0089】
次に、ブロック1372で、モニタされた動きが第1のより低い閾値より大きいか否かを判断するために比較が使用される。一例として、第1のより低い閾値は、1ミリメートル/秒とすることができる。
【0090】
「イエス」がその判断である場合、次に、本方法は、ブロック1373に進むことができる。ブロック1373で、画像を取得するために第1画像取得モードが使用される。次に、本方法は、ブロック1372を再訪することができる。
【0091】
代替的に、ブロック1372で「ノー」がその判断である場合、次に、本方法はブロック1374に進むことができる。ブロック1374で、モニタされた動きが第2のより高い閾値より小さいか否かを判断するために別の比較が使用される。第2のより高い閾値は、第1閾値よりも高いものにすることができる。一例として、第2のより高い閾値は2ミリメートル/秒とすることができる。
【0092】
ブロック1374で「ノー」がその判断である場合、本方法は、ブロック1373に進むことができる。その後、本方法は、上述のようにブロック1372を再訪することができる。代替的に、ブロック1374で「イエス」がその判断である場合、次に、本方法は、ブロック1375に進むことができる。ブロック1375で、画像を取得するために第2画像取得モードが使用される。本方法は、次に、ブロック1374を再訪することができる。
【0093】
有利な態様では、このような2つ又はそれよりも多くの異なる閾値の使用は、モードスイッチング処理で「ヒステリシス」を生成するのに役立つ場合があり、「ヒステリシス」は、モード間の前後の急速なスイッチングを低減するのに役立つと考えられる。しかし、2つ又はそれよりも多くの異なる閾値の使用が必須ではない。
【0094】
以上の説明では、説明の目的に対して、本発明の実施形態の完全な理解を提供するために多数の特定の詳細が示されている。説明した特定的な実施形態は、本発明を制限するためではなく例証するために示されている。実施形態は、これらの特定の詳細の一部がなくても実施することができる。更に、本明細書に開示する実施形態、例えば、実施形態の構成要素の構成、機能、及び作動の方式などに対して修正を行うことができる。図に示されて明細書に説明したものに対する全ての同等の関係は、本発明の実施形態に包含される。本発明の範囲は、上述の特定的な例によって判断されるのではなく、特許請求の範囲によって判断される。
【0095】
また、本明細書を通して例えば「一実施形態」、「実施形態」、又は「1つ又はそれよりも多くの実施形態」への言及は、例えば、本発明の実施において特定の特徴を含めることができることを意味することも認めるべきである。同様に、説明における様々な特徴は、本発明の開示を簡素化して様々な本発明の態様の理解を助ける目的で、単一の実施形態、図面、又はその説明において一緒にグループ分けされる場合があることを認めるべきである。しかし、この開示の方法は、本発明が各請求項に明確に記載されたものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するように解釈されないものとする。逆に、特許請求の範囲が反映するように、本発明の態様は、単一の開示した実施形態の全ての特徴より〔発明を実施するための形態〕に続く特許請求の範囲は、これによってこの〔発明を実施するための形態〕に明示的に組み込まれ、各請求項は、本発明の別々の実施形態として単独で成立するものである。
【符号の説明】
【0096】
100 走査ビーム画像取得システム
101 基地局
102 走査ビーム画像取得デバイス
105 コネクタ
106 接続インタフェース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタする段階と、
前記走査ビーム画像取得デバイスが動いていると前記モニタする段階が指示した時に、第1画像取得モードを使用して該走査ビーム画像取得デバイスによって画像を取得する段階と、
前記走査ビーム画像取得デバイスが実質的に静止していると前記モニタする段階が指示した時に、前記第1画像取得モードとは異なる第2画像取得モードを使用して該走査ビーム画像取得デバイスによって画像を取得する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1画像取得モードのフレームレートが、前記第2画像取得モードのフレームレートよりも高いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1画像取得モードの画像解像度の線の数が、前記第2画像取得モードの画像解像度の線の数よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1画像取得モードのフレームレートが、前記第2画像取得モードのフレームレートよりも大きく、
前記第1画像取得モードの画像解像度の線の数が、前記第2画像取得モードの画像解像度の線の数よりも少ない、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1画像取得モードを使用して前記画像を取得する段階は、第1の数の巻回を有する第1の螺旋でビームを走査する段階を含み、
前記第2画像取得モードを使用して前記画像を取得する段階は、第2の数の巻回を有する第2の螺旋で前記ビームを走査する段階を含み、
前記第2の数の巻回は、前記第1の数の巻回よりも多い、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記動きをモニタする段階は、該動きをセンサで感知する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記動きを感知する段階は、前記走査ビーム画像取得デバイスと共に移動するセンサによって前記動きを感知する段階を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記走査ビーム画像取得デバイスと共に移動する前記センサによって前記動きを感知する段階は、小型磁気追跡デバイスによって前記動きを感知する段階を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記動きを感知する段階は、前記走査ビーム画像取得デバイスを基地局に連結するケーブルの動きを感知する段階を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記動きをモニタする段階は、前記走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から前記動きを計算する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
モニタされた動きを少なくとも1つの閾値と比較する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記モニタされた動きを前記少なくとも1つの閾値と比較する段階は、該モニタされた動きを2つ又はそれよりも多くの異なる閾値と比較する段階を含み、
前記2つ又はそれよりも多くの異なる閾値は、前記第1及び第2モード間で前後する急速なスイッチングを低減するように作動可能である、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1及び第2画像取得モード間で切り換える前の待機時間が経過したと判断する段階を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1及び第2モードを使用して前記走査画像取得デバイスによって前記画像を取得する段階は、走査ファイバー画像取得デバイスによって該画像を取得する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第1及び第2モードを使用して前記走査ビーム画像取得デバイスによって前記画像を取得する段階は、共振周波数のQファクタ内で片持ち光ファイバーを振動させる段階を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ユーザが、前記第1及び第2画像取得モード間の自動切換を無効にし、画像取得が該第1及び第2モードの一方だけによって実行されるように強制する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記走査ビーム画像取得デバイスを患者に挿入する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
走査ビーム画像取得デバイスを取り付けることを可能にする接続インタフェースと、
前記接続インタフェースを通じて前記走査ビーム画像取得デバイスに光を供給する光源と、
前記接続インタフェースを通じて走査ビーム画像取得デバイスのアクチュエータにアクチュエータ駆動信号を供給するように作動可能なアクチュエータドライバと、
を含み、
前記アクチュエータドライバは、前記走査ビーム画像取得デバイスが動いているという指示に反応して、第1画像取得モードに従って前記アクチュエータ駆動信号を供給するように作動可能であり、
前記アクチュエータドライバは、前記走査ビーム画像取得デバイスが実質的に静止しているという指示に反応して、第2画像取得モードに従ってアクチュエータ駆動信号を供給するように作動可能であり、
前記第2モードは、前記第1モードとは異なっている、
ことを特徴とする装置。
【請求項19】
前記第1画像取得モードのフレームレートが、前記第2画像取得モードのフレームレートよりも高いことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記第1画像取得モードの画像解像度の線の数が、前記第2画像取得モードの画像解像度の線の数よりも少ないことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記第1画像取得モードのフレームレートが、前記第2画像取得モードのフレームレートよりも大きく、
前記第1画像取得モードの画像解像度の線の数が、前記第2画像取得モードの画像解像度の線の数よりも少ない、
ことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記第1モードによる前記アクチュエータ駆動信号は、前記走査ビーム画像取得デバイスに第1の数の巻回を有する第1の螺旋でビームを走査させるように作動可能であり、
前記第2モードによる前記アクチュエータ駆動信号は、前記走査ビーム画像取得デバイスに第2の数の巻回を有する第2の螺旋でビームを走査させるように作動可能であり、
前記第2の数の巻回は、前記第1の数の巻回よりも多い、
ことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項23】
前記走査ビーム画像取得デバイスの動きを感知するセンサを更に含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項24】
前記センサは、前記走査ビーム画像取得デバイスに取り付けられたセンサを含むことを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記センサは、小型磁気追跡デバイスを含むことを特徴とする請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記センサは、前記走査ビーム画像取得デバイスを前記接続インタフェースに連結するケーブルに対して位置決めされて該ケーブルの動きを感知するセンサを含むことを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項27】
前記走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算することによって該走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタする動きモニタリングユニットを更に含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項28】
ユーザが前記第1モード又は前記第2モードのいずれかを前記アクチュエータドライバに使用させることを可能にする機構を更に含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項29】
前記第1及び第2画像取得モードの各々は、メモリに異なる組の1つ又はそれよりも多くのルックアップテーブルを含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項30】
前記第1及び第2画像取得モードは、機械可読媒体、回路、又はこれらの組合せに記憶された命令に実施された異なるアルゴリズムを含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項1】
走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタする段階と、
前記走査ビーム画像取得デバイスが動いていると前記モニタする段階が指示した時に、第1画像取得モードを使用して該走査ビーム画像取得デバイスによって画像を取得する段階と、
前記走査ビーム画像取得デバイスが実質的に静止していると前記モニタする段階が指示した時に、前記第1画像取得モードとは異なる第2画像取得モードを使用して該走査ビーム画像取得デバイスによって画像を取得する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1画像取得モードのフレームレートが、前記第2画像取得モードのフレームレートよりも高いことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1画像取得モードの画像解像度の線の数が、前記第2画像取得モードの画像解像度の線の数よりも少ないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1画像取得モードのフレームレートが、前記第2画像取得モードのフレームレートよりも大きく、
前記第1画像取得モードの画像解像度の線の数が、前記第2画像取得モードの画像解像度の線の数よりも少ない、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1画像取得モードを使用して前記画像を取得する段階は、第1の数の巻回を有する第1の螺旋でビームを走査する段階を含み、
前記第2画像取得モードを使用して前記画像を取得する段階は、第2の数の巻回を有する第2の螺旋で前記ビームを走査する段階を含み、
前記第2の数の巻回は、前記第1の数の巻回よりも多い、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記動きをモニタする段階は、該動きをセンサで感知する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記動きを感知する段階は、前記走査ビーム画像取得デバイスと共に移動するセンサによって前記動きを感知する段階を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記走査ビーム画像取得デバイスと共に移動する前記センサによって前記動きを感知する段階は、小型磁気追跡デバイスによって前記動きを感知する段階を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記動きを感知する段階は、前記走査ビーム画像取得デバイスを基地局に連結するケーブルの動きを感知する段階を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記動きをモニタする段階は、前記走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から前記動きを計算する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
モニタされた動きを少なくとも1つの閾値と比較する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記モニタされた動きを前記少なくとも1つの閾値と比較する段階は、該モニタされた動きを2つ又はそれよりも多くの異なる閾値と比較する段階を含み、
前記2つ又はそれよりも多くの異なる閾値は、前記第1及び第2モード間で前後する急速なスイッチングを低減するように作動可能である、
ことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1及び第2画像取得モード間で切り換える前の待機時間が経過したと判断する段階を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第1及び第2モードを使用して前記走査画像取得デバイスによって前記画像を取得する段階は、走査ファイバー画像取得デバイスによって該画像を取得する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記第1及び第2モードを使用して前記走査ビーム画像取得デバイスによって前記画像を取得する段階は、共振周波数のQファクタ内で片持ち光ファイバーを振動させる段階を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ユーザが、前記第1及び第2画像取得モード間の自動切換を無効にし、画像取得が該第1及び第2モードの一方だけによって実行されるように強制する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記走査ビーム画像取得デバイスを患者に挿入する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
走査ビーム画像取得デバイスを取り付けることを可能にする接続インタフェースと、
前記接続インタフェースを通じて前記走査ビーム画像取得デバイスに光を供給する光源と、
前記接続インタフェースを通じて走査ビーム画像取得デバイスのアクチュエータにアクチュエータ駆動信号を供給するように作動可能なアクチュエータドライバと、
を含み、
前記アクチュエータドライバは、前記走査ビーム画像取得デバイスが動いているという指示に反応して、第1画像取得モードに従って前記アクチュエータ駆動信号を供給するように作動可能であり、
前記アクチュエータドライバは、前記走査ビーム画像取得デバイスが実質的に静止しているという指示に反応して、第2画像取得モードに従ってアクチュエータ駆動信号を供給するように作動可能であり、
前記第2モードは、前記第1モードとは異なっている、
ことを特徴とする装置。
【請求項19】
前記第1画像取得モードのフレームレートが、前記第2画像取得モードのフレームレートよりも高いことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記第1画像取得モードの画像解像度の線の数が、前記第2画像取得モードの画像解像度の線の数よりも少ないことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記第1画像取得モードのフレームレートが、前記第2画像取得モードのフレームレートよりも大きく、
前記第1画像取得モードの画像解像度の線の数が、前記第2画像取得モードの画像解像度の線の数よりも少ない、
ことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記第1モードによる前記アクチュエータ駆動信号は、前記走査ビーム画像取得デバイスに第1の数の巻回を有する第1の螺旋でビームを走査させるように作動可能であり、
前記第2モードによる前記アクチュエータ駆動信号は、前記走査ビーム画像取得デバイスに第2の数の巻回を有する第2の螺旋でビームを走査させるように作動可能であり、
前記第2の数の巻回は、前記第1の数の巻回よりも多い、
ことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項23】
前記走査ビーム画像取得デバイスの動きを感知するセンサを更に含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項24】
前記センサは、前記走査ビーム画像取得デバイスに取り付けられたセンサを含むことを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記センサは、小型磁気追跡デバイスを含むことを特徴とする請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記センサは、前記走査ビーム画像取得デバイスを前記接続インタフェースに連結するケーブルに対して位置決めされて該ケーブルの動きを感知するセンサを含むことを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項27】
前記走査ビーム画像取得デバイスによって得られた画像から動きを計算することによって該走査ビーム画像取得デバイスの動きをモニタする動きモニタリングユニットを更に含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項28】
ユーザが前記第1モード又は前記第2モードのいずれかを前記アクチュエータドライバに使用させることを可能にする機構を更に含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項29】
前記第1及び第2画像取得モードの各々は、メモリに異なる組の1つ又はそれよりも多くのルックアップテーブルを含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項30】
前記第1及び第2画像取得モードは、機械可読媒体、回路、又はこれらの組合せに記憶された命令に実施された異なるアルゴリズムを含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2010−527688(P2010−527688A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509313(P2010−509313)
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/015576
【国際公開番号】WO2008/143623
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(502457803)ユニヴァーシティ オブ ワシントン (93)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月6日(2007.7.6)
【国際出願番号】PCT/US2007/015576
【国際公開番号】WO2008/143623
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(502457803)ユニヴァーシティ オブ ワシントン (93)
【Fターム(参考)】
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