説明

異常検知および車両追跡装置

【課題】動作モードの切り換えにより、完成検査後に車載バッテリを取り外しても警報を発することがなく、内部電源の消費を抑えられる異常検知および車両追跡装置を提供する。
【解決手段】自動二輪車1に車載バッテリ63が接続されていない場合に、加速度センサ30やCPU50等に駆動電力を供給可能な内部電源66と、異常検知装置10に設けられた複数の動作モードを切り換える動作モード切換手段17とを具備する。複数の動作モードは、車載バッテリが非接続状態でも内部電源66の使用を禁止するトランスポーテーションモードM1(以下、モードM1)を含む。動作モードは、車載バッテリ63が最初に接続される前の初期状態でモードM1に設定される。動作モード切換手段17は、モードM1にあるときに、車載バッテリ63が接続され、かつ所定の動作モード切換操作が実行されると、異常検知および警告動作が可能なノーマルモードM4に移行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異常検知および車両追跡装置に係り、特に、乗員の降車中にバッテリが取り外された異常等を検知すると警報を発するようにした異常検知および車両追跡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、停車中に車体に加えられた振動等を検知して、警報を発したりエンジンを始動不能としたりする異常検知装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、車両に加えられる振動を検知する第1アンテナおよび第2アンテナからなるセンサを設け、乗員降車時の不正運搬等を検知すると、車両のホーンやランプで警報を行うようにした異常検知装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−329733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された異常検知装置は、車載バッテリが取り外された状態でも警告手段を作動可能とするための内部電源を備えていないため、バッテリが外された際に警報を発することができない。その対応のために、システムに内部電源を備えるようにした場合には、バッテリが取り外された時に警報を発することができるようになるものの、工場の完成検査でバッテリを一端つないでシステムの作動検査をした後にバッテリを外すと警報が作動してしまうことになる上、内部電源を消耗してしまう。
【0006】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、バッテリが外された時にでも警報を作動させることができる上に、動作モードを切り換えることで、工場の検査から販売店での車両のユーザへの受け渡しまでの間で、警報を発することなくバッテリを外しておくことができ、かつ車載バッテリの非接続状態における内部電源の消費を抑えることができる異常検知および車両追跡装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、車両に加えられた振動等を検知するセンサを含む異常検知手段によって、車両の異常状態を検知すると共に、車両追跡機能を有する異常検知および車両追跡装置において、前記車両に車載バッテリが接続されていない場合に、前記異常検知手段を含む異常検知および車両追跡装置に駆動電力を供給可能な内部電源と、前記異常検知および車両追跡装置に設けられた複数の動作モードを切り換える動作モード切換手段とを具備し、前記複数の動作モードは、前記車載バッテリが取り外されたことを前記異常検知手段により検知した場合に、前記内部電源を使用して前記異常検知および車両追跡装置を作動させる第1の動作モード(ノーマルモード)と、前記内部電源の使用を禁止する第2の動作モード(トランスポーテーションモード)とを含む点に第1の特徴がある。
【0008】
また、前記複数の動作モードは、前記車載バッテリが最初に接続される前の初期状態において、前記第2の動作モードに設定されており、前記車載バッテリを接続することにより前記第1の動作モードに切り換え可能となるように設定されている点に第2の特徴がある。
【0009】
また、前記複数の動作モードは、前記動作モードが前記第2の動作モードにあるときに、前記車載バッテリが接続され、かつ所定の動作モード切換操作が実行されると、前記異常検知および車両追跡装置の検査が可能な第3の動作モード(インスペクションモード)に移行される点に第3の特徴がある。
【0010】
また、前記第2の動作モードから前記第1の動作モードへの動作モード切換操作は、車両の主電源のオンオフを切り換えるイグニッションスイッチの操作とチェックカプラの接続操作との組み合わせからなる点に第4の特徴がある。
【0011】
また、前記所定の動作モード切換操作は、車両の主電源のオンオフを切り換えるイグニッションスイッチのオンへの切り換えである点に第5の特徴がある。
【0012】
さらに、前記動作モード切換手段は、前記第3の動作モード(インスペクションモード)にあるときに、前記イグニッションスイッチがオフに切り換えられ、かつ前記車載バッテリが非接続状態となると、前記第2の動作モード(トランスポーテーションモード)に移行させる点に第6の特徴がある。
【発明の効果】
【0013】
第1の特徴によれば、車両に車載バッテリが接続されていない場合に、異常検知手段を含む異常検知および車両追跡装置に駆動電力を供給可能な内部電源と、異常検知および車両追跡装置に設けられた複数の動作モードを切り換える動作モード切換手段とを具備し、複数の動作モードは、車載バッテリが取り外されたことを異常検知手段により検知した場合に、内部電源を使用して異常検知および車両追跡装置を作動させる第1の動作モード(ノーマルモード)と、内部電源の使用を禁止する第2の動作モード(トランスポーテーションモード)とを含むので、動作モードを切り換えることで、バッテリの取り外しを検知して異常を検知することができる上に、工場でシステムの検査を行った後でバッテリを取り外すことが可能となり、電源の消耗を抑えることができる。これにより、例えば、工場出荷時にトランスポーテーションモードに設定しておけば、出荷後に車載バッテリが接続されるまでの間に、内部電源が消耗することを防ぐことができる。また、工場から販売店等への運搬中に異常検知および車両追跡装置が作動することを防止できる。
【0014】
第2の特徴によれば、複数の動作モードは、車載バッテリが最初に接続される前の初期状態において第2の動作モードに設定されており、車載バッテリを接続することにより第1の動作モードに切り換え可能となるように設定されているので、第2の動作モードに設定する操作等が不要となる上、販売店等において所定の動作モード切換操作を行うことで、工場から販売店への運搬等に適した第2の動作モード(トランスポーテーションモード)から、異常検知機能が有効となる第1の動作モード(ノーマルモードに切り換える)に切り換えることが可能となる。これにより、内部電源の消耗を確実に防止することができる。
【0015】
第3の特徴によれば、複数の動作モードは、動作モードが第2の動作モードにあるときに、車載バッテリが接続され、かつ所定の動作モード切換操作が実行されると、異常検知および車両追跡装置の検査が可能な第3の動作モード(インスペクションモード)に移行されるので、工場等において異常検知および車両追跡装置の検査を実行できる。
【0016】
第4の特徴によれば、第2の動作モードから第1の動作モードへの動作モード切換操作は、車両の主電源のオンオフを切り換えるイグニッションスイッチの操作とチェックカプラの接続操作との組み合わせからなるので、例えば、「チェックカプラを接続してからイグニッションスイッチをオンにし、次にチェックカプラを外す」というように、動作モード切換操作の手順を複雑にして、正式な手順を知らない第3者が動作モード切換操作を行うことを難しくすることが可能となる。
【0017】
第5の特徴によれば、所定の動作モード切換操作は、車両の主電源のオンオフを切り換えるイグニッションスイッチのオンへの切り換えであるので、工場からの出荷前等に、任意に第2の動作モード(トランスポーテーションモード)から第3の動作モード(インスペクションモード)に切り換えて異常検知および車両追跡装置の検査を行うことが可能となる。
【0018】
第6の特徴によれば、動作モード切換手段は、第3の動作モード(インスペクションモード)にあるときに、イグニッションスイッチがオフに切り換えられ、かつ車載バッテリが非接続状態となると、第2の動作モード(トランスポーテーションモード)に移行させるので、異常検知および車両追跡装置の検査が終了すれば、再度、運搬等に適したモードに戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る異常検知装置(異常検知および車両追跡装置)の通信システムを示す概念図である。
【図2】本実施形態に係る異常検知装置およびその周辺機器の構成を示すブロック図である。
【図3】電話機を用いて異常検知装置の故障診断を実行する際の流れを示すタイムチャートである。
【図4】本実施形態の変形例に係る異常検知装置およびその周辺機器の回路図である。
【図5】チェックカプラを用いた場合の故障診断の流れを示すタイムチャートである。
【図6】動作モード切換手段の構成を示すブロック図である。
【図7】動作モード切換制御の構成を示した状態遷移図である。
【図8】トランスポーテーションモードM1からノーマルモードM4への移行時の手順を示すフローチャートである。
【図9】トランスポーテーションモードM1からノーマルモードM4への移行時の手順を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る異常検知および車両追跡装置(以下、異常検知装置と示すこともある)の通信システムを示す概念図である。自動二輪車1には、車両の異常状態を検知して警告を発する異常検知装置10が取り付けられている。異常検知装置10は、車両の停車中に、車体に取り付けられた加速度センサ等から所定値を超える信号が出力されると、車両が異常状態であると判定して、車両のホーンや灯火器等を作動させて警告するように構成されている。
【0021】
異常検知装置10は、公共電話局2と通信可能な車載電話機(図2参照)を備えている。これにより、電話機3から、公共電話局2を介して異常検知装置10に電話をかけることが可能である。電話機3は、公共電話局2にアクセスできるものであれば、携帯電話でも固定電話でもよい。本実施形態では、異常検知装置10の車載電話機の通信規格に、携帯電話の規格であるGSM(Global System for Mobile Communications)を適用しており、電話機3から異常検知装置10へ電話をかけることは、GSMを運用する多くの国において可能である。
【0022】
図2は、本実施形態に係る異常検知装置10およびその周辺機器の構成を示すブロック図である。異常検知装置10は、例えば、100mm×100mm×20mm程の樹脂ケース等で覆われ、スイッチ等の操作手段を持たない制御装置であり、例えば、自動二輪車のシートの下部や燃料タンクの下部等、第三者が容易にアクセスしにくい位置に配置されている。異常検知装置10は、公共電話局2と通信するための送受信アンテナ16を備えた車載電話機11と、車載電話機11による送受信信号の解析等を行う通信制御部12と、異常検知装置10の故障の有無等を診断する故障診断手段14と、故障診断手段14による診断結果等を表示する表示手段13と、各種センサ等の出力信号に基づいて車両の異常状態を判定する異常状態判定手段15とを含む。なお、車載電話機11は、異常検知装置10の外部に設けられてもよい。また、通信制御部12は、予め登録された所定の電話機以外からのアクセスを拒否するように設定することもできる。
【0023】
なお、車載電話機11による無線通信を行うためには、車両の所有者がプロバイダ4と通信契約を結ぶ必要がある。プロバイダ4と通信契約を結ぶか否かは、車両の所有者が任意に選択することができる。異常検知装置10は、ユーザがプロバイダ4と通信契約を結んでいない場合でも、車体に加えられた振動等に基づいて警告手段40を作動させる通常の異常検知装置として使用することができる。以下、車載電話機11による通信が行われる場合は、すべてプロバイダ4との通信契約を結んでいるものとして説明する。
【0024】
異常状態判定手段15には、車体に加えられた振動等を検知する加速度センサ30、車体の前後左右の傾斜角を検知する傾斜センサ31、電源回路へのアクセス等を監視するためにバッテリ電圧の変化を検出する電圧センサ32からの出力信号が入力されている。異常状態判定手段15は、例えば、各種センサの少なくとも1つの出力信号が所定値を超えると、車両が異常状態にあると判定する。異常検知装置10は、異常状態が検知されたことを、車載電話機11を介してユーザ等の電話機3に送信できるように構成されている。このとき、電話機3の表示手段としてのディスプレイに、異常状態が検知された時刻や作動したセンサの種類等を表示することができる。
【0025】
また、異常状態判定手段15には、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)20が接続されている。GPS20は、車両の通常走行時には、車載ナビゲーションシステムの運用に使用されているが、本実施形態に係る異常検知装置10では、万一の異常発生時に、車両の現在位置や異常発生時からの移動履歴等を、車載電話機11を介して電話機3等に伝える車両追跡機能に利用できるように構成されている。
【0026】
また、異常状態判定手段15に接続されるエンジン制御装置としてのEFI(電子制御燃料噴射装置)21は、異常状態判定手段15からの指令によってその駆動を停止できるように構成されている。これにより、万一の異常発生時には、EFI21を自動的に停止させて車両を走行不能にすることが可能である。また、EFI21の停止は、電話機3の操作によって任意に実行することもできる。なお、異常状態判定手段15からの指令で制御されるエンジン制御装置は、点火プラグの点火装置や、各種アクチュエータ等とすることもできる。
【0027】
本実施形態に係る異常検知装置10は、故障診断手段14によって、異常検知装置10が正常に機能しているか否かを診断する、すなわち、異常検知装置10の自己故障診断(ダイアグノーシス)を実行することが可能である。故障診断手段14は、例えば、異常状態判定手段15の不具合により、各種センサが所定値を超える信号を出力してもこれを異常と判定できない状態等を検知することができる。さらに、故障診断手段14は、各種センサの出力信号が正常に入力されない状態や、各種センサそのものの故障等も診断可能である。このような故障が検知された場合、故障診断手段14は、故障の種類や対処方法等を表示手段13に表示するように設定されている。
【0028】
上記したような構成により、車両の整備者等は、電話機3から異常検知装置10に電話をかけることで異常検知装置10の故障診断を実行すると共に、表示手段13によってその診断結果を知ることができる。なお、表示手段13には、発光ダイオード(LED)や液晶画面等を適用することが可能である。
【0029】
図3は、電話機3を用いて異常検知装置10の自己故障診断処理を実行する際の流れを示すタイムチャートである。ステップS10において、車両の整備者等が電話機3から異常検知装置10に電話をかけると、ステップS11では、異常検知装置10の車載電話機11がこれを受信する。続くステップS12では、表示手段13に受信完了の表示がされる。これにより、整備者等は電話回線が接続されたことを目視で確認することができる。なお、前記ステップS10における電話をかける手順は、車載電話機11に固有の電話番号を、固定電話や携帯電話等からダイヤルすることで実行できる。
【0030】
次に、ステップS20では、電話機3に診断項目の番号(例えば、1〜5)を入力する。この診断項目は、例えば、異常検知装置10の構成回路に短絡がないか、各種センサが正常に機能しているか否か等の内容で構成することができる。続くステップS21では、入力された診断項目を車載電話機11で受信し、ステップS22では、表示手段13に入力された診断項目が表示される。そして、ステップS40では、表示手段13に故障診断を実行する旨の表示が行われ、ステップS41において、通信制御部12から故障診断を開始する故障診断指示信号が出力されて、選択された診断項目の故障診断が故障診断手段14により実行される。
【0031】
上記したように、本実施形態に係る異常検知装置10によれば、電話機3の操作によって異常検知装置10の故障診断を実行することが可能となる。通常、故障診断を行うための専用機器が不要となるように、異常検知装置10に自己診断機能を持たせると、通常の異常検知モード状態から、異常検知装置の機能が一時停止する故障診断モードに切り換えるスイッチ等の入力手段が必要となるが、本実施形態に係る異常検知装置10によれば、第三者によって操作される可能性のある入力手段を設ける必要がないので、簡単な方法で異常検知装置の故障診断を実行できると共に、異常検知装置の高い異常検知効果を保つことが可能となる。
【0032】
図4は、本実施形態に係る異常検知装置およびその周辺機器の回路図である。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。この回路図では、主に、異常検知装置10と警告手段40(後述するホーンおよびウインカ)との接続関係を示している。異常検知装置10の中央演算装置としてのCPU50には、図2に示したような異常判定手段および故障診断手段等が含まれている。また、本実施形態では、CPU50に接続されるLED(発光ダイオード)を表示手段13としている。
【0033】
CPU50には、内部電源66が接続されている。内部電源66は、車載バッテリ63が取り外されても、各種センサを作動し、該センサの出力信号に基づいて警告手段40を駆動したり、車載電話機11による通信を可能にするために備えられている。CPU50は、車載バッテリ63が接続されていれば車載バッテリ63の電力で駆動し、内部電源66は、不使用状態とされている。この通常時において、内部電源10は、車載バッテリ63からの供給電力によって満充電状態が保たれており、車載バッテリ63が取り外された場合にのみ使用状態に切り換わるように設定されている。
【0034】
異常検知装置10には、複数の入出力ポートが設けられている。入力ポート80からは、メインヒューズ64を介して車載バッテリ63の電力が供給される。また、入力ポート81,82は、車両の主電源を断接するイグニッションスイッチ60およびストップランプ43を点灯させるストップランプスイッチ61の操作状態の監視に使用される。
【0035】
自動二輪車1には、ホーンスイッチ62の操作に伴って作動するホーン41と、ウインカスイッチ(不図示)の操作に伴って点滅するウインカ灯42とが設けられている。このホーン41およびウインカ灯42は、通常時は、イグニッションスイッチ60がオン状態でないと各スイッチを操作しても作動しない。しかし、車両の停車中に異常状態が検知されると、CPU50は、トランジスタ53,54をオンに切り換え、出力ポート83,84を介してリレー70,72を駆動することで、ホーン41およびウインカ灯42を警告手段40として作動させる。
【0036】
また、CPU50は、車両の異常状態が検知されると、入出力ポート85に接続されるトランジスタ51を駆動して、EFI21を停止させることができる。さらに、入出力ポート86に接続される車載電話機11を用いて、車両の異常状態を所定の電話機に送信することが可能である。
【0037】
そして、本実施形態に係る異常検知装置10では、電話機3から車載電話機11に電話をかけて故障診断を行う際に、入力ポート87を介して接続されるチェックカプラ90を用いるように構成されている。チェックカプラ90は、例えば、スイッチを有する雄カプラからなる小型の機器であり、この雄カプラを、入力ポート87に連結された雌カプラに接続することで、スイッチの入力信号がCPU50に入力可能となるように構成することができる。ここで、図5を参照して、チェックカプラ90を用いて故障診断を実行する場合の流れを説明する。
【0038】
図5は、前記チェックカプラ90を用いた場合の故障診断の流れを示すタイムチャートである。前記と同一符号は、同一または同等部分を示す。本変形例では、電話機3から入力された暗証コードと、チェックカプラ90から入力された暗証コードとを照合することで、第三者によるアクセスを防ぐ認証処理を実行する点に特徴がある。このタイムチャートでは、図3に示したステップ22(診断項目表示)と、ステップS40(診断実行表示)との間で、一連の認証処理を行うように設定されている。
【0039】
ステップS30では、電話機3に暗証コードを入力し、ステップS31では、入力された暗証コードを車載電話機11で受信する。続くステップS32では、チェックカプラ90のオンオフ操作によって暗証コードを入力する。そして、ステップS33では、異常検知装置10によって暗証コードの認証が行われる。この認証処理は、異常検知装置10の通信制御部12(図2参照)で実行される。
【0040】
そして、ステップS33による認証処理が正常に完了すると、ステップS40において、表示手段13に故障診断を実行する旨の表示が行われると共に、ステップS41において選択された診断項目の故障診断が実行されることとなる。すなわち、本実施形態では、電話機3から入力された暗証コードとチェックカプラ90から入力された暗証コードとが相違する場合には、異常検知装置の故障診断を実行しないことで、第三者によって故障診断が行われることを防止している。なお、暗証コードの種類やチェックカプラの形態等は種々の変形が可能であり、例えば、スイッチ等を持たないチェックカプラの接続状態を切り換える動作によって暗証コードを入力することもできる。
【0041】
図4に戻って、異常検知装置10に設けられた出力ポート88,89は、各種の車載機器との接続用に設けられている。CPU50に接続されるシリアルライン55およびKライン(K-line)56は、ジャンパセレクト57によって任意に出力ポート89との接続状態を切り換えることができる。シリアルライン55およびKライン56は、各種車載機器の故障診断等に用いられる通信規格であり、出力ポート89に車載機器を接続した後に、電話機3から異常検知装置10に電話をかけてその故障診断を実行することが可能となる。なお、前記したEFI21も、このKライン56を用いてCPU50と接続し、その故障診断を実行することができる。また、異常検知装置10に設けられる入出力ポートの種類や個数等は、上記実施形態に限られず種々の変形が可能である。
【0042】
図6は、異常検知装置10における動作モード切換手段17の構成を示すブロック図である。動作モード切換手段17は、前記CPU50内に設けられている。異常検知装置10には、全8種類の動作モードが設けられており、動作モード切換手段17は、各種スイッチ等からの入力情報に基づいて、動作モードの相互切り換えができるように構成されている。動作モードは、以下に示す8種が設けられている。
1.トランスポーテーションモード(第2の動作モード。工場から販売店への運搬時を想定。内部電源を使用禁止とし、車載バッテリが接続されるまでの間の電力消費を抑える)
2.インスペクションモード(第3の動作モード。異常検知装置の検査時を想定)
3.ウェイクアップモード(ノーマルモードへの切り換え操作を受け付ける)
4.ノーマルモード(第1の動作モード。走行中等の通常使用時を想定。車体に加えられた振動等を検知しても警告手段を作動させない)
5.給油モード(ユーザによる給油時(イグニッションSWオフ)を想定。車体に加えられた振動等を検知しても警告手段を作動させない)
6.スリープモード(イグニッションSWオフの通常降車時を想定。車体に加えられた振動等の検知に伴って警告手段を作動させる)
7.セフトモード(イグニッションキーが付いたまま車両が移動等された状態を想定。車両が異常状態であることをユーザが電話機を用いて異常検知装置に認識させて、警告手段を作動させる)
8.アラームセフトモード(イグニッションキーを抜いた状態で異常が発生した状態を想定。警告手段を作動させると共に、ユーザの電話機等に通知する)
【0043】
また、動作モード切換手段17には、プロバイダ4と通信契約を結んでいるか否かの情報を入力するプロバイダ契約情報入力手段22、車両の主電源をオンオフするイグニッションSW(スイッチ)60、ブレーキレバーおよびブレーキペダルの操作を検知するストップランプSW(スイッチ)61、前記したチェックカプラ90、ユーザ等から送信されたセフトモード解除信号を入力するセフトモード解除信号入力手段23、車載バッテリ63の電圧値を常時監視する電圧センサ32、各種の所定時間を計測するタイマ27からの信号が入力されている。なお、異常検知装置10は、内部電源66および電圧センサ32を有することで、異常検知装置10の機能を停止させるために車載バッテリ63が取り外された場合でも警報を発することができる。
【0044】
図7は、本実施形態に係る動作モード切換制御の構成を示した状態遷移図である。出荷状態とは、工場で完成した車両にまだ車載バッテリ63が接続されていない状態を示す。車載バッテリ63は、通常、販売店に到着後、例えば、車両がユーザに引き渡される際に接続される。この出荷状態において、異常検知装置10の動作モードは、第2の動作モードとしてのトランスポーテーションモードM1にある。トランスポーテーションモードM1では、異常検知機能を有効にする必要がないため、満充電状態の内部電源66を使用禁止として、車載バッテリ63が接続されるまでの内部電源66の消耗を抑えるように設定されている。
【0045】
次に、車載バッテリ63を接続すると、動作モードは、ノーマルモードM4への切換操作を受け付けるウェイクアップモードM3に移行する。一方、車載バッテリ63を接続し、かつイグニッションSW(スイッチ)60をオンに切り換えると、動作モードはインスペクションモードM2に移行する。このインスペクションモードM2は、工場や販売店等において、異常検知装置10の検査等を実行するために設定されている。したがって、工場での完成車検査において、一旦、車載バッテリを接続してインスペクションモードM2に切り換え、システムの検査を行い、検査後にモードをトランスポーテーションモードM1に切り換えた後に、車載バッテリを切り離して、販売店に輸送することになる。これにより、バッテリを一旦接続してシステムの検査が行え、かつ取り外した時にシステムが誤作動してしまうことがないので、車載バッテリを取り外しておくことができ、ユーザに車両を買ってもらうまでの間に車載バッテリを放電させることがない上に、内部電源も消耗されることがない。異常検知装置10の検査は、例えば、チェックカプラ90を接続した際に、表示手段(LED)13が予定通りに点灯するか否か確認等により実行できる。なお、インスペクションモードM2において、イグニッションSW60をオフにし、かつ車載バッテリ63を取り外すと、トランスポーテーションモードM1に戻る。
【0046】
そして、ウェイクアップモードM3において、所定の動作モード切換操作を行うと、ユーザによる通常使用時を想定したノーマルモードM4に移行する。ノーマルモードM4は、加速度センサ30や傾斜センサ31等を作動させるが、各種センサからの出力信号に基づく警告手段40の作動を禁止するように設定されている。これにより、走行中等に警告手段40が作動することがなく、また、加速度センサ30や傾斜センサ31等の出力信号を燃料噴射制御や点火制御に使用することが可能となる。ウェイクアップモードM3からノーマルモードM4へ移行させる際の、動作モード切換操作の詳細に関しては後述する。
【0047】
異常検知装置10は、ノーマルモードM4に移行すると、ユーザが所定のプロバイダ4と通信契約を結んでいるか否かの確認を行う。そして、通信契約が結ばれていれば、動作モードをプロバイダ契約ありノーマルモードM8に移行させ、一方、通信契約が結ばれていなければ、動作モードをプロバイダ契約なしノーマルモードM5に移行させる。
【0048】
プロバイダ契約ありノーマルモードM8において、車両のイグニッションSW60がオフにされ、かつ所定時間(例えば、1分)が経過すると、動作モードはスリープモードM10に移行する。このスリープモードM10において、車体に振動等が加えられて異常状態であることが検知されると、アラームセフトモードM11に移行する。アラームセフトモードM11では、イグニッションキーが車体から取り外された状態で異常状態となった場合を想定しており、このとき、異常検知装置10は、警告手段40を作動させると共に、車両が異常状態であることをユーザの携帯電話やパソコン等に通知することができる。
【0049】
また、スリープモードM10にあるときに、ユーザが車体を揺らしてしまった等、アラームセフトモードM11に誤って移行してしまった場合には、例えば、ユーザの電話機3を用いて異常検知装置10にスリープモード移行信号を送ることで、スリープモードM10に戻すことができる。なお、スリープモードM10において、イグニッションSW60をオンにすると、プロバイダ契約ありノーマルモードM8に戻る。
【0050】
一方、給油の際は、イグニッションSW60がオフの状態で、かつユーザ等が車体を揺らしてしまう可能性がある。そこで、プロバイダ契約ありノーマルモードM8から、ブレーキレバー等を操作してストップランプSW61をオンにしたまま、かつイグニッションSW60のオフ→オン→オフの操作を行うと、各種センサが振動等を検知しても警告手段40を作動させない給油モードM12に移行するように設定されている。なお、給油モードM12において、イグニッションSW60をオンにすると、プロバイダ契約ありノーマルモードM8に戻る。
【0051】
また、イグニッションキーを差し込んだ状態、すなわち、第3者によりイグニッションSW60がオンにできる状態で異常状態に至る可能性もある。このとき、実際は異常状態であっても、異常検知装置10は、イグニッションキーを用いた正常な操作が行われているため警告手段40を作動させることはない。しかしながら、プロバイダ契約を結んでいる場合には、例えば、異常に気付いたユーザが、電話機3等から異常検知装置10に電話をかけて、異常検知装置10に異常状態であることを認識させることができる。
【0052】
これにより、異常検知装置10は、例えば、異常状態にある車両が走行中であっても、警告手段40を作動させたり、燃料噴射装置を停止させることが可能となる。さらに、前記したGPSの機能を用いて、車両の現在位置を知ることもできる。なお、セフトモードM9にあるときに、ユーザが電話機3等によってセフトモード解除信号を送信すると、プロバイダ契約ありノーマルモードM8に戻る。
【0053】
上記では、プロバイダ契約済の動作を説明したが、プロバイダ契約を結んでいない場合は、車載電話機11に電話をかけることによる異常検知装置10の遠隔操作や、GPSによる位置探知機能等を利用することができない。プロバイダ契約なしノーマルモードM5において、イグニッションSW60をオフにし、かつ所定時間(例えば、1分)が経過すると、スリープモードM7に移行する。このスリープモードM7において、車体に振動等が加えられて異常状態であることが検知されると、警告手段40の作動のみが行われる。なお、スリープモードM7にあるときにイグニッションSW60をオンにすると、プロバイダ契約なしノーマルモードM5に戻る。
【0054】
また、プロバイダ契約なしノーマルモードM5から、ブレーキレバー等を操作してストップランプSW61をオンにし、かつイグニッションSW60のオフ→オン→オフの操作を行うと、各種センサが振動等を検知しても警告手段40が作動しない給油モードM12に移行する。この給油モードM6において、イグニッションSW60をオンにすると、プロバイダ契約なしノーマルモードM6に戻る。
【0055】
以下、図8のフローチャートおよび図9のタイムチャートを参照して、トランスポーテーションモードM1からノーマルモードM4に移行させる手順を説明する。図8を参照して、ステップS101では、トランスポーテーションモードM1において車載バッテリ63が接続されたか否かが判定される。ステップS101で肯定判定されると、ステップS102へ進んで、動作モードをウェイクアップモードM3に移行させる。ステップS101で否定判定されると、ステップS101の判定に戻る。
【0056】
続くステップS103では、チェックカプラ90が接続されたか否かが判定される。ステップS103で肯定判定されると、ステップS104に進んで、イグニッションSW60がオンにされたか否かが判定される。ステップS104で肯定判定されると、ステップS105に進む。一方、ステップS103およびS104で否定判定された場合には、それぞれの判定に戻る。
【0057】
ステップS105では、イグニッションSW60がオンにされてから5秒以内にチェックカプラ90が外されたか否かが判定される。ステップS105で肯定判定されると、ステップS106に進んで、チェックカプラ90を外してから5秒以内に再度取り付けられたか否かが判定される。そして、ステップS106で肯定判定されると、ステップS107に進んで、動作モードをノーマルモードM4に移行し、一連の処理を終了する。なお、ステップS105およびS106で否定判定された場合には、それぞれ、正しい切換操作が行われなかったとして、ウェイクアップモードM3のまま一連の処理を終了する。
【0058】
上記したようなノーマルモード移行処理によれば、予め定められた正しい動作モード切換操作手順を知る者(例えば、販売店の店員)でなければ、トランスポーテーションモードM1からノーマルモードM4へ移行させることを難しくすることができる。
【0059】
次に、図9を参照して、再度、トランスポーテーションモードM1からノーマルモードM4への移行手順を説明する。このタイムチャートでは、上から、イグニッションSW60のオンオフ状態、車載バッテリ63の電圧値、内部電源66の使用状態、異常検知装置10の動作モード、チェックカプラ90の接続状態(オープン:切り離し、ショート:接続)、表示手段(LED)13の点灯状態を示している。
【0060】
異常検知装置10の動作モードは、時刻t1で車載バッテリ63が接続されるまでは、工場出荷時のトランスポーテーションモードM1にある。前記したように、トランスポーテーションモードM1は、車載バッテリ63が接続されていない場合でも内部電源66を使用しないようにして内部電源66の消耗を防ぐモードである。
【0061】
時刻t1で車載バッテリ63が接続されると、動作モードはウェイクアップモードM3に移行する。次に、時刻t2でチェックカプラ90が接続され、さらに、時刻t3でイグニッションSW60がオンに切り換えられると、表示手段13が点滅を開始する。この点滅は、例えば、0.5秒間隔で点灯と消灯を繰り返すように設定することができる。
【0062】
そして、時刻t3から所定時間ΔtA(本実施形態では、5秒以内)後の時刻t4においてチェックカプラ90が切り離され、かつ時刻t4から所定時間ΔtB(本実施形態では、5秒以内)後の時刻において、再度チェックカプラ90が接続されると、動作モードがノーマルモードM4に移行する。
【0063】
時刻t5からは、表示手段13が連続点灯状態となることで、ノーマルモードM4への移行完了を作業者に通知する。この連続点灯状態となった表示手段13は、時刻t8において、イグニッションSW60をオフにすることで消灯する。最後に、時刻t6でチェックカプラ90を取り外すと、一連の作業が終了となる。
【0064】
なお、一度、ウェイクアップモードM3からノーマルモードM4への動作モード切換操作が行われると、再び、ウェイクアップモードM3およびトランスポーテーションモードM1へ移行することはない。例えば、スリープモードM10において車載バッテリ63が取り外されると、第3者によるバッテリ取り外しが行われたと判断して、動作モードをアラームセフトモードM11へ移行させるように設定されている。
【0065】
なお、時刻t6でイグニッションSW60をオフにした後、所定時間が経過した時刻t7に至ると、動作モードはスリープモードM10に移行する。そして、スリープモードM10において、イグニッションSW60をオンにすると、スリープモードM10からノーマルモードM4(プロバイダ契約済の場合は、プロバイダ契約ありノーマルモードM8)に戻る。これと共に、動作モードの移行が正常に完了したことを知らせるため、表示手段13が、時刻t9までの所定時間ΔtCの間だけ点灯するように構成されている。
【0066】
上記したように、本発明に係る異常検知装置によれば、異常検知装置に複数の動作モードに、車載バッテリが接続されていない状態でも異常検知装置の内部電源を不使用状態とするトランスポーテーションモードを含むようにしたので、例えば、工場出荷時にトランスポーテーションモードに設定しておけば、出荷後に車載バッテリが接続されるまでの間に、内部電源が不要に消耗してしまうことを防ぐことが可能となる。
【0067】
なお、異常検知装置の構成や配置、異常状態を検知する各種センサや警告手段の種類、表示手段の構成、通信制御部の機能、車載電話機の通信規格の種類、GPSの利用方法、表示手段の点灯パターン、ウェイクアップモードからノーマルモードへの切換操作の手順等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。本発明に係る異常検知装置は、自動二輪車に限られず、三輪車や四輪車等に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0068】
1…自動二輪車(車両)、2…公共電話局、3…電話機、4…プロバイダ、10…異常検知装置(異常検知および車両追跡)、11…車載電話機、12…通信制御部、13…表示手段、14…故障診断手段、15…異常状態判定手段、16…送受信アンテナ、17…動作モード切換手段、20…GPS(全地球測位システム)、21…EFI(電子制御燃料噴射装置)、30…加速度センサ、31…傾斜センサ、32…電圧センサ、40…警告手段、60…イグニッションSW、61…ストップランプSW、63…車載バッテリ、66…内部電源、90…チェックカプラ、M1…トランスポーテーションモード(第2の動作モード)、M2…インスペクションモード(第3の動作モード)、M3…ウェイクアップモード、M4…ノーマルモード、M5…プロバイダ契約なしノーマルモード(第1の動作モード)、M8…プロバイダ契約ありノーマルモード(第1の動作モード)、M9…セフトモード、M9…アラームセフトモード、M10…スリープモード、M11…アラームセフトモード、M12…給油モード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に加えられた振動等を検知するセンサを含む異常検知手段によって、車両の異常状態を検知すると共に、車両追跡機能を有する異常検知および車両追跡装置において、
前記車両に車載バッテリが接続されていない場合に、前記異常検知手段を含む異常検知および車両追跡装置に駆動電力を供給可能な内部電源と、
前記異常検知および車両追跡装置に設けられた複数の動作モードを切り換える動作モード切換手段とを具備し、
前記複数の動作モードは、前記車載バッテリが取り外されたことを前記異常検知手段により検知した場合に、前記内部電源を使用して前記異常検知および車両追跡装置を作動させる第1の動作モード(ノーマルモード)と、前記内部電源の使用を禁止する第2の動作モード(トランスポーテーションモード)とを含むことを特徴とする異常検知および車両追跡装置。
【請求項2】
前記複数の動作モードは、前記車載バッテリが最初に接続される前の初期状態において、前記第2の動作モードに設定されており、前記車載バッテリを接続することにより前記第1の動作モードに切り換え可能となるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の異常検知および車両追跡装置。
【請求項3】
前記複数の動作モードは、前記動作モードが前記第2の動作モードにあるときに、前記車載バッテリが接続され、かつ所定の動作モード切換操作が実行されると、前記異常検知および車両追跡装置の検査が可能な第3の動作モード(インスペクションモード)に移行されることを特徴とする請求項1または2に記載の異常検知および車両追跡装置。
【請求項4】
前記第2の動作モードから前記第1の動作モードへの動作モード切換操作は、車両の主電源のオンオフを切り換えるイグニッションスイッチの操作とチェックカプラの接続操作との組み合わせからなることを特徴とする請求項2に記載の異常検知および車両追跡装置。
【請求項5】
前記所定の動作モード切換操作は、車両の主電源のオンオフを切り換えるイグニッションスイッチのオンへの切り換えであることを特徴とする請求項3に記載の異常検知および車両追跡装置。
【請求項6】
前記動作モード切換手段は、前記第3の動作モード(インスペクションモード)にあるときに、前記イグニッションスイッチがオフに切り換えられ、かつ前記車載バッテリが非接続状態となると、前記第2の動作モード(トランスポーテーションモード)に移行させることを特徴とする請求項5に記載の異常検知および車両追跡装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2010−208382(P2010−208382A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−54210(P2009−54210)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】