説明

癌の骨転移のリスクの予測方法

【課題】 癌の骨転移のリスクを予測する方法の提供。
【解決手段】 被検動物における癌の骨転移のリスクを予測する方法であって、被検動物から得た生物学的試料におけるγ−グルタミルトランスペプチダーゼ(γ−GTP)レベルを測定し、このγ−GTPレベルが、癌の骨転移のある動物の生物学的試料におけるγ−GTPレベルを参照して予め設定された閾値よりも高い場合に、癌の骨転移のリスクが高いと予測することを特徴とする方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【発明の背景】
【0001】
発明の分野
本発明は、γ−グルタミルトランスペプチダーゼ(γ−GTP)を指標とする、癌の骨転移のリスクを予測する方法に関する。
【0002】
背景技術
近年、生活習慣の欧米化に伴い、日本においても乳癌および前立腺癌などが急激に増加している。これらの癌は、肺癌などと同様に、骨への転移の頻度が極めて高い。そして、骨転移は、癌患者における病状および死亡率を左右する要因となっている。
【0003】
癌の骨転移の診断は、従前、画像診断法(骨シンチグラフィ、CT、またはMRIなど)によって行われてきたが、これらの検査を施行できる施設は限られている。また、これらの検査には通常高額の費用がかかる。
【0004】
また、骨代謝マーカーを、癌の骨転移の指標とする補助的な診断方法が検討されている。癌の骨転移にあっては、破骨細胞による骨吸収の亢進が重要な役割を果たすことが知られている。例えば、尿中デオキシピリジノリン排泄(Dpd)、I型コラーゲン架橋N−テロペプチド(NTx)、および血中I型コラーゲン−C−テロペプチド(ICTP)などの骨吸収の生化学マーカーは、癌の骨転移の指標として臨床において使用されている。これらは保険請求することが認められているが、料金は高く、保険請求が認められる測定項目数も限定されている。
【0005】
癌の骨転移は、残念ながら、病的な骨折、痛みまたは麻痺などの神経学的異常によって発見され、その発見の時点では骨転移および原病である癌の治療は困難となっていることが多い。したがって、癌の骨転移の早期発見を可能とする診断技術の開発が依然として望まれるといえる。
【発明の概要】
【0006】
本発明者らは、今般、被検動物から得た生物学的試料におけるγ−GTPレベルが癌の骨転移の頻度と相関することを見出し、この相関性を利用することにより癌の骨転移リスクの予測を迅速かつ正確に行うことができることを見出した。本発明はかかる知見に基づくのものである。
したがって、本発明は、癌の骨転移リスクの予測方法およびその診断用キットの提供を目的としている。
【0007】
そして、本発明による被検動物における癌の骨転移のリスクを予測する方法は、被検動物から得た生物学的試料におけるγ−グルタミルトランスペプチダーゼ(γ−GTP)レベルを測定し、このγ−GTPレベルが癌の骨転移のある動物の生物学的試料におけるγ−GTPレベルを参照して予め設定された閾値よりも高い場合に、癌の骨転移のリスクが高いと予測することを特徴とする。
【0008】
また、本発明による癌の骨転移のリスクの診断用キットは、少なくともγ−GTPレベル測定用試薬を含んでなるものである。
【0009】
本発明によれば、γ−GTPを癌の骨転移マーカーとして利用することにより癌の骨転移リスクの予測を簡便かつ安価に行うことが可能となる。さらに、本発明によれば、既存のγ−GTP測定装置・試薬を用いて癌の骨転移を効率的に診断することが可能であり、これにより癌の骨転移を早期に発見・治療することが可能となる。したがって、γ−GTPを癌の骨転移マーカーとして利用する本発明による方法が提供されることは、極めて意義がある。
【発明の具体的説明】
【0010】
本発明は、被検動物から得た生物学的試料におけるγ−GTPを癌の骨転移の指標とすることをその特徴とする。γ−GTPは、ペプチドのN末端のグルタミン酸を他のペプチドまたはアミノ酸に転移する作用を有する酵素であり、その血清濃度は肝・胆道系疾患を特異的に反映する指標として広く利用されているが、γ−GTPが癌の骨転移マーカーとして機能することが見出されたことは、意外な事実である。
【0011】
本発明における生物学的試料は、好ましくは尿または癌細胞である。
γ−GTPレベルの測定法としては、γ−GTPレベルを測定するという目的が達成できればいづれの方法でもよく、例えば、生物学的試料におけるγ−GTPレベルを直接的に、またはγ−GTPの酵素活性などを利用して間接的に測定する方法、癌細胞などの生物学的試料から発現されるγ−GTPをセカンドメッセンジャーなどを介して間接的に測定する方法などが挙げられ、より具体的には、γ−GTPに対する特異的抗体を用いた免疫学的測定法(酵素免疫測定法(EIA)、放射性免疫測定法(RIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、エライザ法(ELISA)、ウェスタン・ブロッティング法、免疫組織化学染色法など)、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)定量法、生物学的試料におけるγ−GTPの酵素活性を測定する方法(酵素法)、ノーザン・ブロッティング法、またはRT−PCRなどが挙げられる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、γ−GTPの測定は、EIA、RIA、FIA、ELISA、免疫組織化学染色法、HPLC定量法、酵素法、ウェスタン・ブロッティング法、ノーザン・ブロッティング法、またはRT−PCRにより行われる。これらの方法により、γ−GTPレベルを定性的および/または定量的に測定することができる。また、生物学的試料が尿である場合、γ−GTPレベルは必要であれば尿中クレアチニン値による補正を行う。また、これらの方法において、γ−GTPの測定に通常用いられる自動分析装置を用いれば、短時間でも大量の検体の処理が可能となる。
【0012】
本発明の対象とされる癌は、好ましくは乳癌、肺癌、前立腺癌、または胃癌であり、より好ましくは乳癌である。
また、本発明における被検動物は、好ましくは非ヒト動物またはヒトであり、より好ましくは非ヒト哺乳動物またはヒトである。
【0013】
本発明にあっては、測定されたγ−GTPレベルが、癌の骨転移のある動物の生物学的試料におけるγ−GTPレベルを参照して予め設定された閾値よりも高い場合に、癌の骨転移のリスクが高いと予測する。本発明におけるこの閾値は、被検動物の種、性別、生活習慣などによって変動するため、また想定するリスクの高値により変動するため、これらに応じて予め設定する必要がある。本発明における閾値は、癌の骨転移のある動物の生物学的試料におけるγ−GTPレベルを上述の方法により測定し、その測定値を参照して設定することができる。このような測定値を参照して閾値を設定する手法としては、例えば、生物学的試料におけるγ−GTPと既知の癌の骨転移マーカー(NTx、ICTP、Dpdなど)との相関関係に基づき、上記測定値および既知の癌の骨転移マーカーにおける骨転移の判定基準値から本発明における閾値を設定する手法、生物学的試料におけるγ−GTPレベルと癌の骨転移の有無との相関関係に基づき、本発明における閾値を設定する手法などが挙げられる。このような閾値の具体的な設定方法としては、例えば、(癌の骨転移のある動物の生物学的試料におけるγ−GTPレベルの平均値±標準偏差)、またはROC(Receiver Operating Characteristic)分析などが挙げられるが、好ましくはROC分析である。後記する実施例においてこれらの手法により得られた具体的な閾値としては、骨転移のある乳癌患者の尿中γ−GTPレベルの平均値から算出された値52±18.9 IU/g Cr(mean±S.D.)、ROC分析に基づき算出された乳癌患者の尿中γ−GTPレベルのカットオフ値40〜50IU/g Crであり、より好ましくはROC分析に基づき算出された乳癌患者の尿中γ−GTPレベルのカットオフ値40〜50 IU/g Crである。このようにして設定した閾値と、被検動物から得た生物学的試料におけるγ−GTPレベルとを比較し、このγ−GTPレベルが閾値より高ければ、その動物は癌の骨転移のリスクが高いと予測することができる。
【0014】
また、本発明によれば、個々の動物について生物学的試料におけるγ−GTPレベルを複数回測定して、癌の骨転移のモニタリングを行うことが可能となる。したがって、本発明の別の態様によれば、癌と診断された動物において癌の骨転移をモニタリングする方法であって、この動物から得た生物学的試料におけるγ−GTPレベルを測定することを含んでなり、γ−GTPレベルが経時的に上昇したときに癌の骨転移のリスクが増加したとする方法が提供される。このようなモニタリングを行うことにより、癌と診断された動物において、治療薬(ビスフォスフォネート薬、抗癌剤など)の選択やその効果の判定などを有利に行うことができる。
また、本発明の別の態様によれば、γ−GTPの癌の骨転移マーカーとしての使用が提供される。
【0015】
また、本発明は、本発明による方法を実施するために使用できる癌の骨転移のリスクの診断用のキットを提供する。このキットに含まれるγ−GTP測定用試薬としては、各種市販のγ−GTP測定用試薬を使用することが可能である。
このようなγ−GTP測定用試薬としては、例えば、免疫学的測定方法に用いる抗γ−GTP抗体またはγ−GTP活性測定用基質などが挙げられる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、γ−GTP測定用試薬は抗γ−GTP抗体またはγ−GTP活性測定用基質である。
【0016】
免疫学的測定方法に用いる抗γ−GTP抗体としては、好ましくは抗γ−GTPモノクローナル抗体である。γ−GTPを免疫学的手法により測定する場合、本発明によるキットはさらに、抗体の固相化、抗体の検出などに用いることのできる物質および/または器具を含んでもよい。抗体の固相化のためには、マイクロタイタープレートなどの担体、炭酸緩衝液などの固相化用液体、ゼラチン含有PBSなどのブロッキング液などを含むことができる。抗体の検出のためには、抗体を予め標識しておくことが好ましく、その場合には、本発明によるキットはその検出用試薬を含むことができる。例えば、標識物質としてビオチンを使用する場合には、検出用試薬としてストレプトアビジンと西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)のコンジュゲート、並びにHRPの作用によって発色する発色液を含むことができる。
【0017】
また、γ−GTP活性測定用基質としては、市販のγ−GTP測定用試薬に含まれる各種の合成基質が挙げられ、好ましくはL−γ−グルタミル−p−ニトロアニリド、L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリド、L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリド、L−γ−グルタミル−p−N−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノアニリド、L−γ−グルタミル−3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシアニリド、L−γ−グルタミル−α−ナフチルアミン、またはL−γ−グルタミル−3−カルボキシ−1,4−フェニレンジアミンなどである。なお、γ−GTP活性測定用基質を使用する場合、通常、L−グルタミル基の受容体物質としてグリシルグリシンが添加される。
【0018】
本発明によるキットの用法、各種試薬の用量などは、当業者であれば適切に設定することができる。また、本発明によるキットは、必要であれば、説明書などを含んでもよい。
【実施例】
【0019】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0020】
実施例1:尿中γ−GTPを指標とする癌の骨転移リスクの評価
乳癌患者36人を対象に尿中γ−GTPレベル(IU/g Cr)を同意のもとに測定した。この測定は AU5232型自動分析装置(Olympus社製)を用いて酵素法により行った。ここで、尿中γ−GTPレベル(IU/g Cr)は、尿中に排泄されるクレアチニン1g当たりのγ−GTP排泄量として表示した。また、対照の骨吸収マーカーとして尿中のI型コラーゲンN末端テロペプチド断片(NTx)を測定した。この測定は、ELISA法により行った(測定試薬:Osteomark(登録商標)、OSTEX社製)。そして、NTx値(nmoL BCE(Bone Collargen Equivalents)/mmoL Cr)もまた、クレアチニン補正値として表示した。また、患者における癌の骨転移の有無はシンチグラフィーによって診断し、CTまたはMRIにて確認した。なお、尿サンプルは測定まで室温にて保存した。
【0021】
上記のようにして得られた各測定値について相関を調べた。
骨転移のある乳癌患者における、尿中γ−GTPレベルおよび尿中NTxレベルの相関は図1に示される通りであり、正の相関(R=0.1675)を示した。
また、乳癌患者において、骨転移のある患者および骨転移のない患者の尿中γ−GTPレベルは図2に示される通りであった。尿中γ−GTPレベルの測定値(平均値±標準偏差)は、骨転移のある患者では52.5±18.9(IU/g Cr)であり、骨転移のない患者では37.1±6.9(IU/g Cr)であった。
また、乳癌患者において、骨転移のある患者および骨転移のない患者の尿中NTxレベルは図3に示される通りであった。尿中NTxレベルの測定値(平均値±標準偏差)は、骨転移のある患者では138.3±115.6(IU/g Cr)であり、骨転移のない患者では49.9±4.9(IU/g Cr)であった。
【0022】
また、乳癌患者における尿中γ−GTPレベルおよび尿中NTxレベルに関するROC分析を行った。尿中NTxレベル54.3nmoL BCE/mmoL Cr以上を骨吸収亢進陽性とした場合、感度および特異度から得られた尿中γ−GTP値のカットオフ値は40〜50(IU/g Cr)程度であった。
また、乳癌患者における尿中γ−GTPレベルおよび癌の骨転移の有無に関するROC分析を行った。骨転移を有する場合を陽性とした場合、感度および特異度から得られた尿中γ−GTPのカットオフ値は40〜50(IU/g Cr)程度であった。
【0023】
実施例2:癌細胞に対するγ−GTPの骨転移促進能評価
(1)γ−GTPcDNAの単離
Mus musculus γ-GTP (NCBI U30509) のN末端にkozac配列を配置し、更にその両端にMfe1 siteを配置したプライマーを設計した。各プライマーの塩基配列を次に示す。
Mfe1-GGT 5’ : 5’-ccgcaattgccaccatgaagaataggtttatgg-3’(配列番号:1)
Mfe1-GGT 3’ : 5’-ggcggggaacctgctggctactgacaattg-3’(配列番号:2)
C57BL6/crslcマウス(8週齢、オス)の両側腎臓を採取し、Trizol Reagent (商標)(Invitrogen)を用いて total RNAを抽出した。このtotal RNAからRT−PCRにより約1.7kbpのγ-GTP cDNAフラグメント(配列番号3に記載のCDSの161−1867に相当)を得た。
【0024】
(2)ベクターの構築
CMV-IE enhancer + chicken β-actin promoterの下流にEcoR1 site + rabbit β-globin polyAが配置されているプラスミドベクターを常法に従って構築した。次に、このベクターをEcoR1にて切断し、(1)にて得られたγ−GTP cDNAフラグメントを挿入し、得られたベクターを以下の骨転移能評価に用いた。
【0025】
(3)骨転移能評価
ヒト乳癌細胞株MDA−MB−231細胞に、(2)にて得られたγ−GTP cDNAフラグメントを挿入したベクターをリポフェクション法にてトランスフェクトし、この細胞をヌードマウス (Balb/c nu/nu、8週齢、10匹、メス、日本エスエルシー社製)の心臓に移植し、4週間経過後、骨転移を評価した。対照としては、空のベクターをトランスフェクトした細胞を用いた。癌の骨転移は大腿骨および脛骨の軟線レントゲン撮影にて確認した。
結果は、図4に示される通りであった。γ−GTP cDNAを遺伝子導入した細胞を移植したマウスでは癌の骨転移巣がより多く形成されていた(検定法: Unpaired student t-test)。
【0026】
参考例1
実施例2において用いたγ−GTPを遺伝子導入した細胞またはコントロール細胞を、ヌードマウスの皮下に移植し、4週間経過後、これらの細胞の細胞重量を比較した。
結果は図5に示される通りであった。両者の細胞重量に有意差はなく、腫瘍の発育についてγ−GTPの影響は認められなかった(検定法: Unpaired student t-test)。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】乳癌の骨転移患者における、尿中γ−GTPレベルおよびNTxレベルの相関を示す図である。
【図2】乳癌患者における、骨転移の有無と尿中γ−GTPレベルとの関係を示す図である。
【図3】乳癌患者における、骨転移の有無と尿中NTxレベルとの関係を示す図である。
【図4】γ-GTP cDNAを遺伝子導入したヒト乳癌細胞株MDA-MB-231細胞(MDA/γ-GTP)またはコントロール細胞(MDA/ベクター)を心臓に移植したヌードマウスにおける、癌の骨転移能評価の結果を示す図である。
【図5】γ-GTP cDNAを遺伝子導入したヒト乳癌細胞株MDA-MB-231細胞(MDA/γ-GTP)またはコントロール細胞(MDA/ベクター)を皮下に移植したヌードマウスにおける、癌細胞の発育の比較を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検動物における癌の骨転移のリスクを予測する方法であって、
前記被検動物から得た生物学的試料におけるγ−グルタミルトランスペプチダーゼ(γ−GTP)レベルを測定し、
該γ−GTPレベルが、癌の骨転移のある動物の生物学的試料におけるγ−GTPレベルを参照して予め設定された閾値よりも高い場合に、癌の骨転移のリスクが高いと予測することを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記生物学的試料が尿である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記生物学的試料が癌細胞である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記γ−GTPレベルの測定が、酵素免疫測定法(EIA)、放射性免疫測定法(RIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、エライザ法(ELISA)、免疫組織化学染色法、高速液体クロマトグラフィー定量法、酵素法、ウェスタン・ブロッティング法、ノーザン・ブロッティング法、またはRT−PCRにより行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記癌が、乳癌、肺癌、前立腺癌、または胃癌である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記閾値がROC分析により設定される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
癌と診断された動物において、癌の骨転移をモニタリングする方法であって、
前記動物から得た生物学的試料におけるγ−GTPレベルを測定することを含んでなり、
前記γ−GTPレベルが経時的に上昇したときに癌の骨転移のリスクが増加したとする、方法。
【請求項8】
前記生物学的試料が尿である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記生物学的試料が癌細胞である、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
γ−GTPの癌の骨転移マーカーとしての使用。
【請求項11】
前記γ−GTPが尿中γ−GTPである、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
前記γ−GTPが癌細胞から発現されるものである、請求項10に記載の使用。
【請求項13】
少なくともγ−GTPレベル測定用試薬を含んでなる、癌の骨転移のリスクの診断用キット。
【請求項14】
前記γ−GTPレベル測定用試薬が、抗γ−GTP抗体またはγ−GTP活性測定用基質である、請求項13に記載の診断用キット。
【請求項15】
前記γ−GTPレベル測定用試薬が、抗γ−GTPモノクローナル抗体、L−γ−グルタミル−p−ニトロアニリド、L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4−ニトロアニリド、L−γ−グルタミル−3−カルボキシ−4−ヒドロキシアニリド、L−γ−グルタミル−p−N−エチル−N−ヒドロキシエチルアミノアニリド、L−γ−グルタミル−3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシアニリド、L−γ−グルタミル−α−ナフチルアミン、またはL−γ−グルタミル−3−カルボキシ−1,4−フェニレンジアミンから選択される、請求項13に記載の診断用キット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−153499(P2006−153499A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−340765(P2004−340765)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(803000056)財団法人ヒューマンサイエンス振興財団 (341)
【Fターム(参考)】