発光表示装置の駆動方法
【課題】画素駆動素子に共通で連結された複数の発光素子が順次に発光できるようにする信号を印加する駆動装置を含む、発光表示装置及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】発光表示装置は、第1駆動部及び第2駆動部を含む。第1駆動部は、第1フィールド及び第2フィールドの各々で第1グループの複数の画素の選択信号線に印加する選択信号を順次に生成し、第1フィールドでは第1グループの複数の画素に印加される第1発光制御信号を順次に生成し、第2フィールドでは第1グループの複数の画素に印加される第2発光制御信号を順次に生成する。第2駆動部は、第1フィールド及び第2フィールドの各々で第2グループの複数の画素の選択信号線に印加する選択信号を順次に生成し、第1フィールドでは第2グループの複数の画素に印加される第1発光制御信号を順次に生成し、第2フィールドでは第2グループの複数の画素に印加される第2発光制御信号を順次に生成する。
【解決手段】発光表示装置は、第1駆動部及び第2駆動部を含む。第1駆動部は、第1フィールド及び第2フィールドの各々で第1グループの複数の画素の選択信号線に印加する選択信号を順次に生成し、第1フィールドでは第1グループの複数の画素に印加される第1発光制御信号を順次に生成し、第2フィールドでは第1グループの複数の画素に印加される第2発光制御信号を順次に生成する。第2駆動部は、第1フィールド及び第2フィールドの各々で第2グループの複数の画素の選択信号線に印加する選択信号を順次に生成し、第1フィールドでは第2グループの複数の画素に印加される第1発光制御信号を順次に生成し、第2フィールドでは第2グループの複数の画素に印加される第2発光制御信号を順次に生成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光表示装置に関し、特に、有機物質の電界発光(以下、“有機EL”とする)を利用した有機EL表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、発光表示装置は、有機物質の電界発光を利用した有機EL(Organic Electro Luminescence)表示装置であって、行列形態に配列されたn×m個の有機発光セルを電圧駆動あるいは電流駆動して映像を表示する。
このような有機発光セルは、ダイオード特性を有するため有機発光ダイオード(Organic Light Emission Diode;OLED)とも呼ばれ、アノード(ITO)、有機薄膜、カソード電極層(金属)の構造からなる。有機薄膜は、電子及び正孔の均衡を良くして発光効率を向上させるために、発光層(emitting layer、EML)、電子輸送層(electron transport layer、ETL)、及び正孔輸送層(hole transport layer、HTL)を含む多層構造からなり、また、別途の電子注入層(electron injecting layer、EIL)及び正孔注入層(hole injecting layer、HIL)を含む。このような有機発光セルがn×m個のマトリックス形態に配列されて有機EL表示パネルを形成する。
【0003】
このような構造の有機発光セルを駆動する方式としては、単純マトリックス(passive matrix)方式及び薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)またはMOSFETを利用した能動駆動(active matrix)方式がある。単純マトリックス方式は、正極及び負極を直交するように形成し、ラインを選択して駆動するのに比べて、能動駆動方式は、薄膜トランジスタを各ITO(indium tin oxide)画素電極に連結し、薄膜トランジスタのゲートに連結されたキャパシタの容量によって維持された電圧によって駆動する方式である。
【0004】
以下、一般的な能動駆動有機EL表示装置の画素回路について説明する。
図1は画素回路であって、n×m個の画素のうちの一つ、つまり第1行及び第1列に位置する画素を等価的に示したものである。
図1に示したように、一つの画素10は、3つの副画素10r、10g、10bからなり、副画素10r、10g、10bには各々赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の光を発光する有機EL素子OLEDr、OLEDg、OLEDbが形成されている。そして、副画素がストライプ形態に配列された構造では、副画素10r、10g、10bは、各々別個のデータ線D1r、D1g、D1b及び共通の選択信号線S1に連結されている。
【0005】
赤色の副画素10rは、有機EL素子OLEDrを駆動するための2つのトランジスタM1r、M2r及びキャパシタC1rを含む。同様に、緑色の副画素10gは、2つのトランジスタM1g、M2g及びキャパシタC1gを含み、青色の副画素10bも、2つのトランジスタM1b、M2b及びキャパシタC1bを含む。これら副画素10r、10g、10bの動作は全て同一なので、以下では、一つの副画素10rを例に挙げて説明する。
【0006】
電源電圧(VDD)と有機EL素子OLEDrのアノードとの間に駆動トランジスタM1rが連結されて発光のための電流を有機EL素子OLEDrに伝達し、有機EL素子OELDrのカソードは電源電圧(VDD)より低い電圧(VSS)に連結されている。駆動トランジスタM1rの電流量はスイッチングトランジスタM2rを通じて印加されるデータ電圧によって制御されるようになっている。この時、キャパシタC1rがトランジスタM1rのソースとゲートとの間に連結されて印加された電圧を一定の期間維持する。トランジスタM2rのゲート側にはオン/オフ形態の選択信号を伝達する選択信号線S1が連結されており、ソース側には赤色の副画素10rに相当するデータ電圧を伝達するデータ線D1rが連結されている。
【0007】
動作を見てみると、スイッチングトランジスタM2rがゲートに印加される選択信号に応答して導通すると、データ線D1rからのデータ電圧(VDATA)がトランジスタM1rのゲートに印加される。そうすると、キャパシタC1rによってゲートとソースとの間に充電された電圧(VGS)に対応してトランジスタM1rに電流(IOLED)が流れ、この電流(IOLED)に対応して有機EL素子OLEDrが発光する。この時、有機EL素子OLEDrに流れる電流(IOLED)は式(1)のようになる。
【0008】
【数1】
【0009】
図1に示した画素回路では、データ電圧に対応する電流が有機EL素子OLEDrに供給され、供給された電流に対応する輝度で有機EL素子OLEDrが発光する。この時、印加されるデータ電圧は、所定の階調を表現するために、一定の範囲で多段階の値を有する。
上記説明のように、有機EL表示装置は、一つの画素10が3つの副画素10r、10g、10bからなり、副画素別に有機EL素子を駆動するための駆動トランジスタ、スイッチングトランジスタ、及びキャパシタが形成される。また、副画素別にデータ信号を伝達するためのデータ線及び電源電圧(VDD)を伝達するための電源線が形成される。このように、画素を駆動するために多くの配線が必要であり、画素領域内にこれら全てを配置するのが難しく、画素領域で発光する領域に相当する開口率も減少するという問題点がある。したがって、画素を駆動するための配線の数及び素子の数を減少させることができる画素回路の開発が要求されているのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2003―122306号公報
【特許文献2】特開昭62―187887号公報
【特許文献3】特開平03―085591号公報
【特許文献4】特開平04―355789号公報
【特許文献5】特開2000―347628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が目的とする技術的課題は、一つの画素駆動素子に複数の発光素子を共通に連結することによって、配線及び素子の数を減少させて開口率及び収率を向上させ、設計時のパネル空間の活用が容易である、発光表示装置を提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、画素駆動素子に共通に連結された複数の発光素子が順次に発光することができるようにする信号を印加する駆動装置を含む、発光表示装置及びその駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の他の特徴による発光表示装置の駆動方法は、第1及び第2選択信号を各々順次に伝達する第1及び第2選択信号線を含む複数の選択信号線、データ信号を伝達する複数のデータ線、前記第1及び第2選択信号線及び前記データ線に各々連結される第1及び第2画素を含む複数の画素を含む発光表示装置の駆動方法であって、前記第1及び第2画素の各々は、印加される前記選択信号の第1レベルに応答して前記データ信号に対応する電流を出力端に出力する画素駆動部;前記画素駆動部の出力端と前記第1及び第2発光素子との間に各々電気的に連結され、第1及び第2発光制御信号の第2レベルに応答して導通して前記画素駆動部から出力される電流を各々伝達する第1及び第2スイッチング素子;及び前記第1及び第2スイッチング素子によって選択的に伝達された電流に対応して発光する第1及び第2発光素子;を含み、(a)前記第1レベルの第1選択信号を前記第1画素の画素駆動部に印加する段階;(b)前記第1レベルの第2選択信号を前記第2画素の画素駆動部に印加する段階;及び(c)前記第2レベルの第1発光制御信号を前記第1画素及び第2画素に同時に印加する段階;を含む。
【0013】
前記(a)及び(b)段階の間に、前記第2レベルの反転したレベルである第3レベルの前記第1発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加され、また前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加される。
前記(c)段階の間に、前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1及び第2画素に印加される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、奇数番目の信号線及び偶数番目の信号線に印加される信号を各々異なる駆動装置で生成して印加する。このようにすることで、駆動装置に入力されるクロック信号の周波数は、一つの駆動装置で全ての信号線に印加される信号を生成する場合と比較して半分になる。したがって、駆動装置で消費される消費電力は減少する。また、3つの信号、つまり選択信号及び2つの発光制御信号を生成するために、3つの開始信号(SP)が入力されるのでなく、奇数信号線駆動部及び偶数信号線駆動部の各々に同一な2つの開始信号(SP1、SP2)が各々入力されるので、入力配線の数も減少させることができ、駆動装置の大きさを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】従来の発光表示パネルの画素回路を示す図面である。
【図2】本発明の実施例による有機EL表示装置の構造を概略的に示す平面図である。
【図3】本発明の第1実施例による一つの画素回路の等価回路図である。
【図4】本発明の第1実施例による有機EL表示装置の信号タイミング図である。
【図5】本発明の第1実施例による有機EL表示装置の奇数信号線駆動部の構造を概略的に示す図面である。
【図6】奇数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図7】奇数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図8】本発明の第1実施例による有機EL表示装置の偶数信号線駆動部の構造を概略的に示す図面である。
【図9】偶数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図10】偶数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図11】本発明の第2実施例による奇数信号線駆動部の構造を示す図面である。
【図12】奇数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図13】本発明の第2実施例による偶数信号線駆動部の構造を示す図面である。
【図14】偶数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は多様な相異した形態で実現でき、ここで説明する実施例に限定されない。
説明に先立って選択信号線に関する用語を定義すると、現在の選択信号を伝達しようとする選択信号線を“現在の選択信号線”とし、現在の選択信号が伝達される前に選択信号を伝達した選択信号線を“直前の選択信号線”とする。また、現在の選択信号線の選択信号に基づいて発光する画素を“現在の画素”とし、直前の選択信号線の選択信号に基づいて発光する画素を“直前の画素”とする。
【0017】
図2は本発明の実施例による有機EL表示装置の構成を概略的に示す図面である。
図2に示したように、本発明の実施例による有機EL表示装置は、表示パネル100、奇数信号線駆動部200、偶数信号線駆動部300、及びデータ駆動部400を含む。
表示パネル100は、行方向にのびているn個の選択信号線S[i]、n個の発光制御信号線E1[i]、E2[i]、列方向にのびているm個のデータ線D[j]、n個の電源線VDD、及びn×m個の画素110を含む。ここで、‘i’は1からnの間の任意の自然数であり、‘j'は1からmの間の任意の自然数である。
【0018】
画素110は、隣接する任意の2つの選択信号線S[i−1]、S[i]及び隣接する任意の2つのデータ線D[j−1]、D[j]によって形成される画素領域に形成され、赤色(R)有機EL素子、緑色(G)有機EL素子、及び青色(B)有機EL素子のうちのいずれか2つの有機EL素子が含まれる。このような構造の画素110は、現在の選択信号線S[i]、直前の選択信号線S[i−1]、発光制御信号線E1[i]、E2[i]、及びデータ線D[j]から伝達される信号によって、一つのデータ線D[j]から印加されたデータ信号に基づいて2つの有機EL素子が時分割的に発光するように駆動される。一つの画素110で2つの有機EL素子を時分割的に発光させるために、2つの発光制御信号線E1[i]、E2[i]を含み、各発光制御信号線E1[i]、E2[i]に印加される発光制御信号は、一つの画素に含まれた2つの有機EL素子が選択的に発光するように制御する。
【0019】
奇数信号線駆動部200は、表示パネル100に形成されたn個の選択信号線S[i]の中で奇数番目の信号線、つまり選択信号線S[1]、S[3]、S[5]、・・・、S[n−1]に当該ラインの画素にデータ信号が印加されるように選択信号を生成して順次に印加し、n個の発光制御信号線E1[i]、E2[i]の中で奇数番目の信号線、つまり発光制御信号線E1[1]、E1[3]、E1[5]、・・・、E1[n−1]及び発光制御信号線E2[1]、E2[3]、E2[5]、・・・、E2[n−1]に当該ラインの画素に有機EL素子OLED1、OLED2が選択的に発光することができるように発光制御信号を生成して順次に印加する。
【0020】
偶数信号線駆動部300は、表示パネル100に形成されたn個の選択信号線S[i]の中で偶数番目の信号線、つまり選択信号線S[2]、S[4]、S[6]、・・・、S[n]に当該ラインの画素にデータ信号が印加されるように選択信号を生成して順次に印加し、n個の発光制御信号線E1[i]、E2[i]の中で偶数番目の信号線、つまり発光制御信号線E1[2]、E1[4]、E1[6]、・・・、E1[n]及び発光制御信号線E2[2]、E2[4]、E2[6]、・・・、E2[n]に当該ラインの画素に有機EL素子OLED1、OLED2が選択的に発光することができるように発光制御信号を生成して順次に印加する。
【0021】
データ駆動部400は、選択信号が順次に印加される時ごとに選択信号が印加されたラインの画素に対応するデータ信号をデータ線D[1]〜D[m]に印加する。
【0022】
本実施例で、奇数及び偶数信号線駆動部200、300及びデータ駆動部400は、各々表示パネル100が形成された基板に電気的に連結される。これとは異なって、奇数及び偶数信号線駆動部200、300及びデータ駆動部400を表示パネル100のガラス基板上に直接装着することもでき、表示パネル100の基板に選択信号線、データ線、及びトランジスタと同一層に形成されている駆動回路に代替されることもできる。または、奇数及び偶数信号線駆動部200、300及びデータ駆動部400を表示パネル100の基板に接着されて電気的に連結されたTCP(tape carrier package)、FPC(flexible printed circuit)、またはTAB(tape automatic bonding)にチップなどの形態で装着することもできる。
【0023】
また、本発明の実施例では、一つのフレームが2つのフィールドに時分割されて駆動され、2つのフィールドでは各々赤色、緑色、及び青色のデータのうちのいずれか2つのデータが記入されて発光が行われる。このために、信号線駆動部200、300は、フィールドごとに選択信号を順次に選択信号線S[i]に伝達し、一つの画素に含まれた2つの有機EL素子が当該フィールドの間に発光が行われるように、発光制御信号を当該発光制御信号線E1[i]、E2[i]に順次に印加する。そして、データ駆動部400は、フィールドごとにR、G、Bデータ信号を当該データ線D[j]に印加する。
【0024】
以下、図3を参照して、本発明の第1実施例による画素110について詳細に説明する。
図3は本発明の第1実施例による有機EL表示装置の画素110を示す回路図である。そして、図3では、有機物質の電界発光を利用する画素を例示し、説明の便宜上、i番目の行の選択信号線S[i]及びj番目の列のデータ線D[j]に形成される画素領域の画素を代表として示した(ここで、iは1からnの間の自然数であり、jは1からmの間の自然数である)。以下の説明では、説明の便宜上、発光制御信号線E1[i]、E2[i]に印加される発光制御信号の符号も発光制御信号線と同一に‘E1[i]、E2[i]’と表示し、選択信号線S[i]に印加される選択信号の符号も同一に‘S[i]’と表示する。画素110の有機EL素子OLED1及び有機EL素子OLED2は、赤色(R)有機EL素子、緑色(G)有機EL素子、及び青色(B)有機EL素子のうちのいずれか2つであり、画素110の全てのトランジスタM1、M21、M22、M3、M4、M5はpチャンネルトランジスタで示した。
【0025】
図3のように、画素回路110は、画素駆動部115、2つの有機EL素子OLED1、OLED2、及び2つの有機EL素子OLED1、OLED2を各々選択的に発光するように制御するトランジスタM21、M22を含む。
画素駆動部115は、選択信号線S[i]及びデータ線D[j]に連結され、データ線D[j]を通じて伝達されるデータ信号に対応して有機EL素子OLED1、OLED2に印加される電流を生成する。本実施例で、画素駆動部115は、4つのトランジスタ及び2つのキャパシタ、つまりトランジスタM1、トランジスタM3、トランジスタM4、トランジスタM5、キャパシタCvth、及びキャパシタCstを含む。しかし、本発明による画素駆動部は、このような4つのトランジスタ及び2つのキャパシタに限定されず、有機EL素子OLED1、OLED2に印加される電流を生成する回路であれば充分である。
【0026】
具体的に、トランジスタM5は、ゲートが現在の選択信号線S[i]に連結され、ソースがデータ線D[j]に連結されて、選択信号線S[i]からの選択信号に応答してデータ線D[j]から印加されたデータ電圧をキャパシタCvthのノードBに伝達する。トランジスタM4は、直前の選択信号線S[i−1]からの選択信号に応答してキャパシタCvthのノードBを電源VDDに直接連結する。トランジスタM3は、直前の選択信号線S[i−1]からの選択信号に応答してトランジスタM1をダイオード連結させる。駆動トランジスタM1は、有機EL素子OLED1、OLED2を駆動するための駆動トランジスタであって、ゲートがキャパシタCvthのノードAに連結され、ソースが電源VDDに連結されて、ゲートに印加される電圧によって有機EL素子OLED1、OLED2に印加される電流を制御する。
【0027】
また、キャパシタCstは、一電極が電源VDDに連結され、他電極がトランジスタM4のドレーン電極(ノードB)に連結されて、キャパシタCvthは、一電極がキャパシタCstの他電極に連結されて2つのキャパシタが直列連結され、他電極が駆動トランジスタM1のゲート(ノードA)に連結される。
そして、駆動トランジスタM1のドレーンには、有機EL素子OLED1、OLED2が選択的に発光するように制御するトランジスタM21、M22のソースが各々連結され、トランジスタM21、M22のゲートには、各々発光制御信号線E1[i]、E2[i]が連結される。トランジスタM21、M22のドレーンには、各々有機EL素子OLED1、OLED2のアノードが連結され、有機EL素子OLED1、OLED2のカソードには、電源電圧(VDD)より低い電源電圧(VSS)が印加される。このような電源電圧(VSS)としては負の電圧または接地電圧を使用することができる。
【0028】
以下、図4を参照して、本発明の第1実施例による有機EL表示装置の駆動方法について詳細に説明する。図4は本発明の第1実施例による有機EL表示装置の信号タイミング図である。
図4に示したように、本発明の第1実施例による有機EL表示装置は、1フレームが2つのフィールド1F、2Fに分割されて駆動され、各フィールド1F、2Fで選択信号(S[1]〜S[n])が順次に印加される。画素駆動部115を共有する2つの有機EL素子OLED1、OLED2は、各々一つのフィールドに相当する期間の間発光する。そして、フィールド1F、2Fは行別に独立的に定義され、図4では、第1行の選択信号線S[1]を基準に2つのフィールド1F、2Fを示した。
【0029】
第1フィールド1Fで、直前の選択信号線S[0]にローレベルの選択信号が印加される間、トランジスタM3及びトランジスタM4が導通する。トランジスタM3が導通してトランジスタM1はダイオード連結状態となる。したがって、トランジスタM1のゲートとソースとの間の電圧差がトランジスタM1のしきい電圧(Vth)になる時まで変化する。この時、トランジスタM1のソースが電源VDDに連結されているので、トランジスタM1のゲート、つまりキャパシタCvthのノードAに印加される電圧は電源電圧(VDD)及びしきい電圧(Vth)の合計になる。また、トランジスタM4が導通してキャパシタCvthのノードBには電源電圧VDDが印加され、キャパシタCvthに充電される電圧(VCvth)は式(2)の通りになる。
【0030】
【数2】
【0031】
ここで、VCvthはキャパシタCvthに充電される電圧を意味し、VCvthAはキャパシタCvthのノードAに印加される電圧、VCvthBはキャパシタCvthのノードBに印加される電圧を意味する。
【0032】
現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加される間、トランジスタM5が導通してデータ線D1から印加されたデータ電圧(Vdata)がノードBに印加される。また、キャパシタCvthにはトランジスタM1のしきい電圧(Vth)に該当する電圧が充電されているので、トランジスタM1のゲートにはデータ電圧(Vdata)及びトランジスタM1のしきい電圧(Vth)の合計に対応する電圧が印加される。つまり、トランジスタM1のゲートとソースとの間の電圧(Vgs)は下記の式(3)の通りになる。
【0033】
【数3】
【0034】
直前の選択信号線S[0]及び現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加される間、発光制御信号(E1[1])及び発光制御信号(E2[1])は全てハイレベルになってトランジスタM21及びトランジスタM22が全て遮断されるので、漏れた電流が有機EL素子OLED2、OLED2に流れるのが防止される。
現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加された後にハイレベルの信号が印加されると、発光制御線E1[1]にローレベルの発光制御信号が印加されてトランジスタM21が導通され、トランジスタM1のゲート−ソース電圧(VGS)に対応する電流(IOLED)が有機EL素子OLED1に供給されて有機EL素子OLED1は発光する。電流(IOLED)は式(4)の通りである。
【0035】
【数4】
【0036】
ここで、IOLEDは有機EL素子OLED1に流れる電流であり、VgsはトランジスタM1のソースとゲートとの間の電圧、VthはトランジスタM1のしきい電圧、Vdataはデータ電圧、βは定数値である。
【0037】
第2フィールド2Fで、直前の選択信号線S[0]にローレベルの選択信号が印加される間、第1フィールド1Fと同様に、キャパシタCvthに電圧(VCvth)が充電される。その後、現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加される間、トランジスタM5が導通してデータ線D1から印加されたデータ電圧(Vdata)がノードBに印加される。
【0038】
また、直前の選択信号線S[0]及び現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加される間、発光制御信号(E1[1])及び発光制御信号(E2[1])は全てハイレベルになってトランジスタM21及びトランジスタM22が全て遮断されるので、漏れた電流が有機EL素子OLED2、OLED2に流れるのが防止される。
現在の選択信号線S[1]にハイレベルの信号が印加されると、発光制御線E2[1]にローレベルの発光制御信号が印加されてトランジスタM22が導通され、トランジスタM1のゲート−ソース電圧(VGS)に対応する電流(IOLED)が有機EL素子OLED2に供給されて有機EL素子OLED2は発光する。
【0039】
このように、第1フィールド1Fでは、発光制御信号(E1[1])がローレベルで、発光制御信号(E2[1])がハイレベルになって、有機EL素子OLED1が発光する。一方、第2フィールド2Fでは、発光制御信号(E2[1])がローレベルで、発光制御信号(E1[1])がハイレベルになって、有機EL素子OLED2が発光する。
【0040】
図5は本発明の第1実施例による有機EL表示装置の奇数信号線駆動部200の構造を概略的に示す図面であり、図6は奇数信号線駆動部200のシフトレジスターSR1、SR3、・・・、SRn−1、SRn+1及び組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1の出力信号の波形を示す波形図であり、図7は奇数信号線駆動部200のシフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1の出力信号の波形を示す波形図である。
【0041】
図5のように、奇数信号線駆動部200は、シフトレジスターSR1、SR3、・・・、SRn−1、SRn+1、シフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1、組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1、及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1を含む。
【0042】
シフトレジスターSR1は、開始信号(SP1)及びクロック信号(clk)を受信して、クロック信号(clk)がハイレベルである間は開始信号(SP1)を出力し、クロック信号(clk)がローレベルである間はクロック信号(clk)がハイレベルである時の開始信号(SP1)をラッチして出力して信号(SR[1])を生成する。シフトレジスターSR3は、信号(SR[1])及びクロック信号(clk)を受信して、クロック信号(clk)がローレベルである間は信号(SR[1])を出力し、クロック信号(clk)がハイレベルである間はクロック信号(clk)がローレベルである時の信号(SR[1])をラッチして出力して信号(SR[3])を生成する。このようにして、図6に示されているように、信号(SR[1])が半クロックシフトされた信号(SR[3])が生成される。同様に、シフトレジスターSRn−1は、シフトレジスターSRn−3で生成された信号(SR[n−3])及びクロック信号(clk)を受信して、信号(SR[n−3])が半クロックシフトされた信号(SR[n−1])を生成する。
【0043】
組み合わせ回路2101は、イネーブル信号(enb)、信号(SR[1])、及び信号(SR[3])を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[1])を生成する。組み合わせ回路2103は、イネーブル信号(enb)、信号(SR[3])、及び信号(SR[5]、図示せず)を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[3])を生成する。同様に、図6に示されているように、組み合わせ回路210n−1は、イネーブル信号(enb)、信号(SR[n−1])、及び信号(SR[n+1])を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[n−1])を生成する。したがって、組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1はNANDゲートであり得る。これに加えて、NANDゲートの出力端に連続的に連結される2つのインバータをさらに含むことができる。
【0044】
このようにして、奇数信号線駆動部200は、シフトレジスターSR1、SR3、・・・、SRn−1、SRn+1及び組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1を利用して奇数信号線の選択信号(S[1]、S[3]、S[5]、・・・、S[n−1])を生成して順次に印加する。
シフトレジスターESR1は、開始信号(SP2)及びクロック信号(clk)を受信して、クロック信号(clk)がローレベルである間は開始信号(SP2)を出力し、クロック信号(clk)がハイレベルである間はクロック信号(clk)がローレベルである時の開始信号(SP2)をラッチして出力して信号(ESR[1])を生成する。シフトレジスターESR3は、信号(ESR[1])及びクロック信号(clk)を受信して、クロック信号(clk)がハイレベルである間は信号(ESR[1])を出力し、クロック信号(clk)がローレベルである間はクロック信号(clk)がハイレベルである時の信号(ESR[1])をラッチして出力して信号(ESR[3])を生成する。このようにして、図7に示されているように、信号(ESR[1])が半クロックシフトされた信号(ESR[3])が生成される。同様に、シフトレジスターESRn−1は、シフトレジスターESRn−3で生成された信号(ESR[n−3])及びクロック信号(clk)を受信して、信号(ESR[n−3])が半クロックシフトされた信号(ESR[n−1])を生成する。
組み合わせ回路2201は、信号(SR[1])及び信号(ESR[1])を受信して、発光制御信号(E1[1]、E2[1])を生成する。具体的に、図7のように、発光制御信号(E1[1])は、信号(SR[1])がローレベルであり信号(ESR[1])がハイレベルである間にだけローレベルを有する。つまり、信号(ESR[1])がハイレベルである間はローレベルの信号(SR[1])が発光制御信号(E1[1])として出力される。発光制御信号(E2[1])は、信号(SR[1])及び信号(ESR[1])が全てローレベルである間にだけローレベルを有する。つまり、信号(ESR[1])がローレベルである間はローレベルの信号(SR[1])が発光制御信号(E2[1])として出力される。組み合わせ回路2203は、信号(SR[3])及び信号(ESR[3])を受信して、発光制御信号(E1[3]、E2[3])を生成する。具体的に、図7のように、発光制御信号(E1[3])は、信号(SR[3])がローレベルであり信号(ESR[3])がハイレベルである間にだけローレベルを有し、発光制御信号(E2[3])は、信号(SR[3])及び信号(ESR[3])が全てローレベルである間にだけローレベルを有する。同様に、組み合わせ回路220n−1は、信号(SR[n−1])及び信号(ESR[n−1])を受信して、発光制御信号(E1[n−1]、E2[n−1])を生成する。したがって、組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1は、第1発光制御信号を生成するためのインバータ及びNANDゲートと第2発光制御信号を生成するためのNORゲート及びインバータとを含むことができる。
【0045】
このようにして、奇数信号線駆動部200は、シフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1を利用して発光制御信号(E1[1]、E1[3]、E1[5]、・・・、E1[n−1])及び発光制御信号(E2[1]、E2[3]、E2[5]、・・・、E2[n−1])を順次に生成して印加する。
【0046】
図8は本発明の第1実施例による有機EL表示装置の偶数信号線駆動部300の構造を概略的に示す図面であり、図9は偶数信号線駆動部300のシフトレジスターSR2、SR4、・・・、SRn、SRn+2及び組み合わせ回路3102、3104、・・・、310nの出力信号の波形を示す波形図であり、図10は偶数信号線駆動部300のシフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nの出力信号の波形を示す波形図である。
【0047】
図8のように、偶数信号線駆動部300は、シフトレジスターSR2、SR4、・・・、SRn、SRn+2、シフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn、組み合わせ回路3102、3104、・・・、310n、及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nを含む。偶数信号線駆動部300のシフトレジスターSR2、SR4、・・・、SRn、SRn+2、シフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn、及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nは、奇数信号線駆動部200のシフトレジスターSR1、SR3、・・・、SRn−1、SRn+1、シフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1、及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1と各々同一な構造であるので、詳細な説明は省略する。ただし、偶数信号線駆動部300の組み合わせ回路3102、3104、・・・、310nには、奇数信号線駆動部200の組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1に入力されるイネーブル信号(enb)が反転した信号(/enb)が入力されるという点が異なる。
【0048】
したがって、偶数信号線駆動部300で、組み合わせ回路3102は、イネーブル信号(/enb)、信号(SR[2])、及び信号(SR[4])を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[2])を生成する。組み合わせ回路3104は、イネーブル信号(/enb)、信号(SR[4])、及び信号(SR[6]、図示せず)を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[4])を生成する。同様に、図9に示されているように、組み合わせ回路310nは、イネーブル信号(/enb)、信号(SR[n])、及び信号(SR[n+2])を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[n])を生成する。
【0049】
このようにして、偶数信号線駆動部300は、シフトレジスターSR2、SR4、・・・、SRn、SRn+2及び組み合わせ回路3102、3104、・・・、310nを利用して、図9に示されているように、偶数番目の信号線の選択信号(S[2]、S[4]、S[6]、・・・、S[n])を生成して順次に印加する。
また、偶数信号線駆動部300は、シフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nを利用して、図10に示されているように、発光制御信号(E1[2]、E1[4]、E1[6]、・・・、E1[n])及び発光制御信号(E2[2]、E2[4]、E2[6]、・・・、E2[n])を順次に生成して印加する。
【0050】
一方、奇数信号線駆動部200のシフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1は、偶数信号線駆動部300のシフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn、組み合わせ回路3102、3104、・・・、310n、及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nと入力信号が同一で構造も同一なので、図4に示されているように、奇数発光制御信号(E1[1]、E2[1])及び偶数発光制御信号(E1[2]、E2[2])は同一な信号となる。
【0051】
本発明の第1実施例によれば、奇数番目の信号線及び偶数番目の信号線に印加される信号を各々異なる駆動装置で生成して印加する。このようにすることで、駆動装置に入力されるクロック信号の周波数は、一つの駆動装置で全ての信号線に印加される信号を生成する場合と比較して半分になる。したがって、駆動装置で消費される消費電力は減少する。また、3つの信号、つまり選択信号及び2つの発光制御信号を生成するために、3つの開始信号(SP)が入力されるのでなく、奇数信号線駆動部及び偶数信号線駆動部の各々に同一な2つの開始信号(SP1、SP2)が各々入力されるので、入力配線の数も減少させることができ、駆動装置の大きさを小さくすることができる。
【0052】
次に、図11乃至図14を参照して本発明の第2実施例について説明する。
図11は本発明の第2実施例による奇数信号線駆動部200´の構造を示す図面である。
本発明の第2実施例による奇数信号線駆動部200´は、信号遅延などによって選択信号(S[i−1])及び選択信号(S[i])が重なるのを防止するために、第1実施例による奇数信号線駆動部200とは異なるイネーブル信号(ENB1)を使用する。
したがって、奇数信号線駆動部200´は、組み合わせ回路2102、2104、・・・、210nにイネーブル信号(ENB1)が入力されるという点を除いては、奇数信号線駆動部200と同一なので、詳細な説明は省略する。
図12のように、イネーブル信号(ENB1)が組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1に入力されることによって、選択信号(S[1])のローレベルの幅が狭くなる。
【0053】
図13は本発明の第2実施例による偶数信号線駆動部300´の構造を示す図面である。
本発明の第2実施例による偶数信号線駆動部300´は、偶数信号線駆動部300とは異なるイネーブル信号(ENB2)を使用する。
図13のように、イネーブル信号(ENB2)が組み合わせ回路3102、3104、・・・、310nに入力されることによって、選択信号(S[2])のローレベルの幅が狭くなる。
このように、イネーブル信号(ENB1)及びイネーブル信号(ENB2)を使用してローレベルの幅が狭い選択信号(S[i])を生成することによって、信号遅延などによって連続する2つの選択信号(S[i−1]、S[i])が重なるのを効果的に防止することができる。
【0054】
以上のように、本発明の実施例では、一つの画素回路に2つの発光素子が含まれ、5つのトランジスタ、2つのキャパシタを含むことを例示して説明したが、これに限定されず、本発明は、発光素子に印加する電流を出力する駆動トランジスタ、駆動トランジスタと発光素子との間に電気的に連結された発光制御トランジスタを含むいずれの画素回路にも適用することができる。また、本発明は、発光表示装置の他にも、一つのシフトレジスターから生成された信号に基づいて2つの信号を生成する装置にも適用することができる。つまり、本発明の権利範囲は実施例のような構造に限定されず、請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するのである。
【符号の説明】
【0055】
100 表示パネル
110 画素
115 画素駆動部
200 奇数信号線駆動部
300 偶数信号線駆動部
400 データ駆動部
【技術分野】
【0001】
本発明は発光表示装置に関し、特に、有機物質の電界発光(以下、“有機EL”とする)を利用した有機EL表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、発光表示装置は、有機物質の電界発光を利用した有機EL(Organic Electro Luminescence)表示装置であって、行列形態に配列されたn×m個の有機発光セルを電圧駆動あるいは電流駆動して映像を表示する。
このような有機発光セルは、ダイオード特性を有するため有機発光ダイオード(Organic Light Emission Diode;OLED)とも呼ばれ、アノード(ITO)、有機薄膜、カソード電極層(金属)の構造からなる。有機薄膜は、電子及び正孔の均衡を良くして発光効率を向上させるために、発光層(emitting layer、EML)、電子輸送層(electron transport layer、ETL)、及び正孔輸送層(hole transport layer、HTL)を含む多層構造からなり、また、別途の電子注入層(electron injecting layer、EIL)及び正孔注入層(hole injecting layer、HIL)を含む。このような有機発光セルがn×m個のマトリックス形態に配列されて有機EL表示パネルを形成する。
【0003】
このような構造の有機発光セルを駆動する方式としては、単純マトリックス(passive matrix)方式及び薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)またはMOSFETを利用した能動駆動(active matrix)方式がある。単純マトリックス方式は、正極及び負極を直交するように形成し、ラインを選択して駆動するのに比べて、能動駆動方式は、薄膜トランジスタを各ITO(indium tin oxide)画素電極に連結し、薄膜トランジスタのゲートに連結されたキャパシタの容量によって維持された電圧によって駆動する方式である。
【0004】
以下、一般的な能動駆動有機EL表示装置の画素回路について説明する。
図1は画素回路であって、n×m個の画素のうちの一つ、つまり第1行及び第1列に位置する画素を等価的に示したものである。
図1に示したように、一つの画素10は、3つの副画素10r、10g、10bからなり、副画素10r、10g、10bには各々赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の光を発光する有機EL素子OLEDr、OLEDg、OLEDbが形成されている。そして、副画素がストライプ形態に配列された構造では、副画素10r、10g、10bは、各々別個のデータ線D1r、D1g、D1b及び共通の選択信号線S1に連結されている。
【0005】
赤色の副画素10rは、有機EL素子OLEDrを駆動するための2つのトランジスタM1r、M2r及びキャパシタC1rを含む。同様に、緑色の副画素10gは、2つのトランジスタM1g、M2g及びキャパシタC1gを含み、青色の副画素10bも、2つのトランジスタM1b、M2b及びキャパシタC1bを含む。これら副画素10r、10g、10bの動作は全て同一なので、以下では、一つの副画素10rを例に挙げて説明する。
【0006】
電源電圧(VDD)と有機EL素子OLEDrのアノードとの間に駆動トランジスタM1rが連結されて発光のための電流を有機EL素子OLEDrに伝達し、有機EL素子OELDrのカソードは電源電圧(VDD)より低い電圧(VSS)に連結されている。駆動トランジスタM1rの電流量はスイッチングトランジスタM2rを通じて印加されるデータ電圧によって制御されるようになっている。この時、キャパシタC1rがトランジスタM1rのソースとゲートとの間に連結されて印加された電圧を一定の期間維持する。トランジスタM2rのゲート側にはオン/オフ形態の選択信号を伝達する選択信号線S1が連結されており、ソース側には赤色の副画素10rに相当するデータ電圧を伝達するデータ線D1rが連結されている。
【0007】
動作を見てみると、スイッチングトランジスタM2rがゲートに印加される選択信号に応答して導通すると、データ線D1rからのデータ電圧(VDATA)がトランジスタM1rのゲートに印加される。そうすると、キャパシタC1rによってゲートとソースとの間に充電された電圧(VGS)に対応してトランジスタM1rに電流(IOLED)が流れ、この電流(IOLED)に対応して有機EL素子OLEDrが発光する。この時、有機EL素子OLEDrに流れる電流(IOLED)は式(1)のようになる。
【0008】
【数1】
【0009】
図1に示した画素回路では、データ電圧に対応する電流が有機EL素子OLEDrに供給され、供給された電流に対応する輝度で有機EL素子OLEDrが発光する。この時、印加されるデータ電圧は、所定の階調を表現するために、一定の範囲で多段階の値を有する。
上記説明のように、有機EL表示装置は、一つの画素10が3つの副画素10r、10g、10bからなり、副画素別に有機EL素子を駆動するための駆動トランジスタ、スイッチングトランジスタ、及びキャパシタが形成される。また、副画素別にデータ信号を伝達するためのデータ線及び電源電圧(VDD)を伝達するための電源線が形成される。このように、画素を駆動するために多くの配線が必要であり、画素領域内にこれら全てを配置するのが難しく、画素領域で発光する領域に相当する開口率も減少するという問題点がある。したがって、画素を駆動するための配線の数及び素子の数を減少させることができる画素回路の開発が要求されているのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2003―122306号公報
【特許文献2】特開昭62―187887号公報
【特許文献3】特開平03―085591号公報
【特許文献4】特開平04―355789号公報
【特許文献5】特開2000―347628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が目的とする技術的課題は、一つの画素駆動素子に複数の発光素子を共通に連結することによって、配線及び素子の数を減少させて開口率及び収率を向上させ、設計時のパネル空間の活用が容易である、発光表示装置を提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、画素駆動素子に共通に連結された複数の発光素子が順次に発光することができるようにする信号を印加する駆動装置を含む、発光表示装置及びその駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の他の特徴による発光表示装置の駆動方法は、第1及び第2選択信号を各々順次に伝達する第1及び第2選択信号線を含む複数の選択信号線、データ信号を伝達する複数のデータ線、前記第1及び第2選択信号線及び前記データ線に各々連結される第1及び第2画素を含む複数の画素を含む発光表示装置の駆動方法であって、前記第1及び第2画素の各々は、印加される前記選択信号の第1レベルに応答して前記データ信号に対応する電流を出力端に出力する画素駆動部;前記画素駆動部の出力端と前記第1及び第2発光素子との間に各々電気的に連結され、第1及び第2発光制御信号の第2レベルに応答して導通して前記画素駆動部から出力される電流を各々伝達する第1及び第2スイッチング素子;及び前記第1及び第2スイッチング素子によって選択的に伝達された電流に対応して発光する第1及び第2発光素子;を含み、(a)前記第1レベルの第1選択信号を前記第1画素の画素駆動部に印加する段階;(b)前記第1レベルの第2選択信号を前記第2画素の画素駆動部に印加する段階;及び(c)前記第2レベルの第1発光制御信号を前記第1画素及び第2画素に同時に印加する段階;を含む。
【0013】
前記(a)及び(b)段階の間に、前記第2レベルの反転したレベルである第3レベルの前記第1発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加され、また前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加される。
前記(c)段階の間に、前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1及び第2画素に印加される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、奇数番目の信号線及び偶数番目の信号線に印加される信号を各々異なる駆動装置で生成して印加する。このようにすることで、駆動装置に入力されるクロック信号の周波数は、一つの駆動装置で全ての信号線に印加される信号を生成する場合と比較して半分になる。したがって、駆動装置で消費される消費電力は減少する。また、3つの信号、つまり選択信号及び2つの発光制御信号を生成するために、3つの開始信号(SP)が入力されるのでなく、奇数信号線駆動部及び偶数信号線駆動部の各々に同一な2つの開始信号(SP1、SP2)が各々入力されるので、入力配線の数も減少させることができ、駆動装置の大きさを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】従来の発光表示パネルの画素回路を示す図面である。
【図2】本発明の実施例による有機EL表示装置の構造を概略的に示す平面図である。
【図3】本発明の第1実施例による一つの画素回路の等価回路図である。
【図4】本発明の第1実施例による有機EL表示装置の信号タイミング図である。
【図5】本発明の第1実施例による有機EL表示装置の奇数信号線駆動部の構造を概略的に示す図面である。
【図6】奇数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図7】奇数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図8】本発明の第1実施例による有機EL表示装置の偶数信号線駆動部の構造を概略的に示す図面である。
【図9】偶数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図10】偶数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図11】本発明の第2実施例による奇数信号線駆動部の構造を示す図面である。
【図12】奇数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【図13】本発明の第2実施例による偶数信号線駆動部の構造を示す図面である。
【図14】偶数信号線駆動部の出力信号の波形を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施例について、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は多様な相異した形態で実現でき、ここで説明する実施例に限定されない。
説明に先立って選択信号線に関する用語を定義すると、現在の選択信号を伝達しようとする選択信号線を“現在の選択信号線”とし、現在の選択信号が伝達される前に選択信号を伝達した選択信号線を“直前の選択信号線”とする。また、現在の選択信号線の選択信号に基づいて発光する画素を“現在の画素”とし、直前の選択信号線の選択信号に基づいて発光する画素を“直前の画素”とする。
【0017】
図2は本発明の実施例による有機EL表示装置の構成を概略的に示す図面である。
図2に示したように、本発明の実施例による有機EL表示装置は、表示パネル100、奇数信号線駆動部200、偶数信号線駆動部300、及びデータ駆動部400を含む。
表示パネル100は、行方向にのびているn個の選択信号線S[i]、n個の発光制御信号線E1[i]、E2[i]、列方向にのびているm個のデータ線D[j]、n個の電源線VDD、及びn×m個の画素110を含む。ここで、‘i’は1からnの間の任意の自然数であり、‘j'は1からmの間の任意の自然数である。
【0018】
画素110は、隣接する任意の2つの選択信号線S[i−1]、S[i]及び隣接する任意の2つのデータ線D[j−1]、D[j]によって形成される画素領域に形成され、赤色(R)有機EL素子、緑色(G)有機EL素子、及び青色(B)有機EL素子のうちのいずれか2つの有機EL素子が含まれる。このような構造の画素110は、現在の選択信号線S[i]、直前の選択信号線S[i−1]、発光制御信号線E1[i]、E2[i]、及びデータ線D[j]から伝達される信号によって、一つのデータ線D[j]から印加されたデータ信号に基づいて2つの有機EL素子が時分割的に発光するように駆動される。一つの画素110で2つの有機EL素子を時分割的に発光させるために、2つの発光制御信号線E1[i]、E2[i]を含み、各発光制御信号線E1[i]、E2[i]に印加される発光制御信号は、一つの画素に含まれた2つの有機EL素子が選択的に発光するように制御する。
【0019】
奇数信号線駆動部200は、表示パネル100に形成されたn個の選択信号線S[i]の中で奇数番目の信号線、つまり選択信号線S[1]、S[3]、S[5]、・・・、S[n−1]に当該ラインの画素にデータ信号が印加されるように選択信号を生成して順次に印加し、n個の発光制御信号線E1[i]、E2[i]の中で奇数番目の信号線、つまり発光制御信号線E1[1]、E1[3]、E1[5]、・・・、E1[n−1]及び発光制御信号線E2[1]、E2[3]、E2[5]、・・・、E2[n−1]に当該ラインの画素に有機EL素子OLED1、OLED2が選択的に発光することができるように発光制御信号を生成して順次に印加する。
【0020】
偶数信号線駆動部300は、表示パネル100に形成されたn個の選択信号線S[i]の中で偶数番目の信号線、つまり選択信号線S[2]、S[4]、S[6]、・・・、S[n]に当該ラインの画素にデータ信号が印加されるように選択信号を生成して順次に印加し、n個の発光制御信号線E1[i]、E2[i]の中で偶数番目の信号線、つまり発光制御信号線E1[2]、E1[4]、E1[6]、・・・、E1[n]及び発光制御信号線E2[2]、E2[4]、E2[6]、・・・、E2[n]に当該ラインの画素に有機EL素子OLED1、OLED2が選択的に発光することができるように発光制御信号を生成して順次に印加する。
【0021】
データ駆動部400は、選択信号が順次に印加される時ごとに選択信号が印加されたラインの画素に対応するデータ信号をデータ線D[1]〜D[m]に印加する。
【0022】
本実施例で、奇数及び偶数信号線駆動部200、300及びデータ駆動部400は、各々表示パネル100が形成された基板に電気的に連結される。これとは異なって、奇数及び偶数信号線駆動部200、300及びデータ駆動部400を表示パネル100のガラス基板上に直接装着することもでき、表示パネル100の基板に選択信号線、データ線、及びトランジスタと同一層に形成されている駆動回路に代替されることもできる。または、奇数及び偶数信号線駆動部200、300及びデータ駆動部400を表示パネル100の基板に接着されて電気的に連結されたTCP(tape carrier package)、FPC(flexible printed circuit)、またはTAB(tape automatic bonding)にチップなどの形態で装着することもできる。
【0023】
また、本発明の実施例では、一つのフレームが2つのフィールドに時分割されて駆動され、2つのフィールドでは各々赤色、緑色、及び青色のデータのうちのいずれか2つのデータが記入されて発光が行われる。このために、信号線駆動部200、300は、フィールドごとに選択信号を順次に選択信号線S[i]に伝達し、一つの画素に含まれた2つの有機EL素子が当該フィールドの間に発光が行われるように、発光制御信号を当該発光制御信号線E1[i]、E2[i]に順次に印加する。そして、データ駆動部400は、フィールドごとにR、G、Bデータ信号を当該データ線D[j]に印加する。
【0024】
以下、図3を参照して、本発明の第1実施例による画素110について詳細に説明する。
図3は本発明の第1実施例による有機EL表示装置の画素110を示す回路図である。そして、図3では、有機物質の電界発光を利用する画素を例示し、説明の便宜上、i番目の行の選択信号線S[i]及びj番目の列のデータ線D[j]に形成される画素領域の画素を代表として示した(ここで、iは1からnの間の自然数であり、jは1からmの間の自然数である)。以下の説明では、説明の便宜上、発光制御信号線E1[i]、E2[i]に印加される発光制御信号の符号も発光制御信号線と同一に‘E1[i]、E2[i]’と表示し、選択信号線S[i]に印加される選択信号の符号も同一に‘S[i]’と表示する。画素110の有機EL素子OLED1及び有機EL素子OLED2は、赤色(R)有機EL素子、緑色(G)有機EL素子、及び青色(B)有機EL素子のうちのいずれか2つであり、画素110の全てのトランジスタM1、M21、M22、M3、M4、M5はpチャンネルトランジスタで示した。
【0025】
図3のように、画素回路110は、画素駆動部115、2つの有機EL素子OLED1、OLED2、及び2つの有機EL素子OLED1、OLED2を各々選択的に発光するように制御するトランジスタM21、M22を含む。
画素駆動部115は、選択信号線S[i]及びデータ線D[j]に連結され、データ線D[j]を通じて伝達されるデータ信号に対応して有機EL素子OLED1、OLED2に印加される電流を生成する。本実施例で、画素駆動部115は、4つのトランジスタ及び2つのキャパシタ、つまりトランジスタM1、トランジスタM3、トランジスタM4、トランジスタM5、キャパシタCvth、及びキャパシタCstを含む。しかし、本発明による画素駆動部は、このような4つのトランジスタ及び2つのキャパシタに限定されず、有機EL素子OLED1、OLED2に印加される電流を生成する回路であれば充分である。
【0026】
具体的に、トランジスタM5は、ゲートが現在の選択信号線S[i]に連結され、ソースがデータ線D[j]に連結されて、選択信号線S[i]からの選択信号に応答してデータ線D[j]から印加されたデータ電圧をキャパシタCvthのノードBに伝達する。トランジスタM4は、直前の選択信号線S[i−1]からの選択信号に応答してキャパシタCvthのノードBを電源VDDに直接連結する。トランジスタM3は、直前の選択信号線S[i−1]からの選択信号に応答してトランジスタM1をダイオード連結させる。駆動トランジスタM1は、有機EL素子OLED1、OLED2を駆動するための駆動トランジスタであって、ゲートがキャパシタCvthのノードAに連結され、ソースが電源VDDに連結されて、ゲートに印加される電圧によって有機EL素子OLED1、OLED2に印加される電流を制御する。
【0027】
また、キャパシタCstは、一電極が電源VDDに連結され、他電極がトランジスタM4のドレーン電極(ノードB)に連結されて、キャパシタCvthは、一電極がキャパシタCstの他電極に連結されて2つのキャパシタが直列連結され、他電極が駆動トランジスタM1のゲート(ノードA)に連結される。
そして、駆動トランジスタM1のドレーンには、有機EL素子OLED1、OLED2が選択的に発光するように制御するトランジスタM21、M22のソースが各々連結され、トランジスタM21、M22のゲートには、各々発光制御信号線E1[i]、E2[i]が連結される。トランジスタM21、M22のドレーンには、各々有機EL素子OLED1、OLED2のアノードが連結され、有機EL素子OLED1、OLED2のカソードには、電源電圧(VDD)より低い電源電圧(VSS)が印加される。このような電源電圧(VSS)としては負の電圧または接地電圧を使用することができる。
【0028】
以下、図4を参照して、本発明の第1実施例による有機EL表示装置の駆動方法について詳細に説明する。図4は本発明の第1実施例による有機EL表示装置の信号タイミング図である。
図4に示したように、本発明の第1実施例による有機EL表示装置は、1フレームが2つのフィールド1F、2Fに分割されて駆動され、各フィールド1F、2Fで選択信号(S[1]〜S[n])が順次に印加される。画素駆動部115を共有する2つの有機EL素子OLED1、OLED2は、各々一つのフィールドに相当する期間の間発光する。そして、フィールド1F、2Fは行別に独立的に定義され、図4では、第1行の選択信号線S[1]を基準に2つのフィールド1F、2Fを示した。
【0029】
第1フィールド1Fで、直前の選択信号線S[0]にローレベルの選択信号が印加される間、トランジスタM3及びトランジスタM4が導通する。トランジスタM3が導通してトランジスタM1はダイオード連結状態となる。したがって、トランジスタM1のゲートとソースとの間の電圧差がトランジスタM1のしきい電圧(Vth)になる時まで変化する。この時、トランジスタM1のソースが電源VDDに連結されているので、トランジスタM1のゲート、つまりキャパシタCvthのノードAに印加される電圧は電源電圧(VDD)及びしきい電圧(Vth)の合計になる。また、トランジスタM4が導通してキャパシタCvthのノードBには電源電圧VDDが印加され、キャパシタCvthに充電される電圧(VCvth)は式(2)の通りになる。
【0030】
【数2】
【0031】
ここで、VCvthはキャパシタCvthに充電される電圧を意味し、VCvthAはキャパシタCvthのノードAに印加される電圧、VCvthBはキャパシタCvthのノードBに印加される電圧を意味する。
【0032】
現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加される間、トランジスタM5が導通してデータ線D1から印加されたデータ電圧(Vdata)がノードBに印加される。また、キャパシタCvthにはトランジスタM1のしきい電圧(Vth)に該当する電圧が充電されているので、トランジスタM1のゲートにはデータ電圧(Vdata)及びトランジスタM1のしきい電圧(Vth)の合計に対応する電圧が印加される。つまり、トランジスタM1のゲートとソースとの間の電圧(Vgs)は下記の式(3)の通りになる。
【0033】
【数3】
【0034】
直前の選択信号線S[0]及び現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加される間、発光制御信号(E1[1])及び発光制御信号(E2[1])は全てハイレベルになってトランジスタM21及びトランジスタM22が全て遮断されるので、漏れた電流が有機EL素子OLED2、OLED2に流れるのが防止される。
現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加された後にハイレベルの信号が印加されると、発光制御線E1[1]にローレベルの発光制御信号が印加されてトランジスタM21が導通され、トランジスタM1のゲート−ソース電圧(VGS)に対応する電流(IOLED)が有機EL素子OLED1に供給されて有機EL素子OLED1は発光する。電流(IOLED)は式(4)の通りである。
【0035】
【数4】
【0036】
ここで、IOLEDは有機EL素子OLED1に流れる電流であり、VgsはトランジスタM1のソースとゲートとの間の電圧、VthはトランジスタM1のしきい電圧、Vdataはデータ電圧、βは定数値である。
【0037】
第2フィールド2Fで、直前の選択信号線S[0]にローレベルの選択信号が印加される間、第1フィールド1Fと同様に、キャパシタCvthに電圧(VCvth)が充電される。その後、現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加される間、トランジスタM5が導通してデータ線D1から印加されたデータ電圧(Vdata)がノードBに印加される。
【0038】
また、直前の選択信号線S[0]及び現在の選択信号線S[1]にローレベルの選択信号が印加される間、発光制御信号(E1[1])及び発光制御信号(E2[1])は全てハイレベルになってトランジスタM21及びトランジスタM22が全て遮断されるので、漏れた電流が有機EL素子OLED2、OLED2に流れるのが防止される。
現在の選択信号線S[1]にハイレベルの信号が印加されると、発光制御線E2[1]にローレベルの発光制御信号が印加されてトランジスタM22が導通され、トランジスタM1のゲート−ソース電圧(VGS)に対応する電流(IOLED)が有機EL素子OLED2に供給されて有機EL素子OLED2は発光する。
【0039】
このように、第1フィールド1Fでは、発光制御信号(E1[1])がローレベルで、発光制御信号(E2[1])がハイレベルになって、有機EL素子OLED1が発光する。一方、第2フィールド2Fでは、発光制御信号(E2[1])がローレベルで、発光制御信号(E1[1])がハイレベルになって、有機EL素子OLED2が発光する。
【0040】
図5は本発明の第1実施例による有機EL表示装置の奇数信号線駆動部200の構造を概略的に示す図面であり、図6は奇数信号線駆動部200のシフトレジスターSR1、SR3、・・・、SRn−1、SRn+1及び組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1の出力信号の波形を示す波形図であり、図7は奇数信号線駆動部200のシフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1の出力信号の波形を示す波形図である。
【0041】
図5のように、奇数信号線駆動部200は、シフトレジスターSR1、SR3、・・・、SRn−1、SRn+1、シフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1、組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1、及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1を含む。
【0042】
シフトレジスターSR1は、開始信号(SP1)及びクロック信号(clk)を受信して、クロック信号(clk)がハイレベルである間は開始信号(SP1)を出力し、クロック信号(clk)がローレベルである間はクロック信号(clk)がハイレベルである時の開始信号(SP1)をラッチして出力して信号(SR[1])を生成する。シフトレジスターSR3は、信号(SR[1])及びクロック信号(clk)を受信して、クロック信号(clk)がローレベルである間は信号(SR[1])を出力し、クロック信号(clk)がハイレベルである間はクロック信号(clk)がローレベルである時の信号(SR[1])をラッチして出力して信号(SR[3])を生成する。このようにして、図6に示されているように、信号(SR[1])が半クロックシフトされた信号(SR[3])が生成される。同様に、シフトレジスターSRn−1は、シフトレジスターSRn−3で生成された信号(SR[n−3])及びクロック信号(clk)を受信して、信号(SR[n−3])が半クロックシフトされた信号(SR[n−1])を生成する。
【0043】
組み合わせ回路2101は、イネーブル信号(enb)、信号(SR[1])、及び信号(SR[3])を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[1])を生成する。組み合わせ回路2103は、イネーブル信号(enb)、信号(SR[3])、及び信号(SR[5]、図示せず)を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[3])を生成する。同様に、図6に示されているように、組み合わせ回路210n−1は、イネーブル信号(enb)、信号(SR[n−1])、及び信号(SR[n+1])を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[n−1])を生成する。したがって、組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1はNANDゲートであり得る。これに加えて、NANDゲートの出力端に連続的に連結される2つのインバータをさらに含むことができる。
【0044】
このようにして、奇数信号線駆動部200は、シフトレジスターSR1、SR3、・・・、SRn−1、SRn+1及び組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1を利用して奇数信号線の選択信号(S[1]、S[3]、S[5]、・・・、S[n−1])を生成して順次に印加する。
シフトレジスターESR1は、開始信号(SP2)及びクロック信号(clk)を受信して、クロック信号(clk)がローレベルである間は開始信号(SP2)を出力し、クロック信号(clk)がハイレベルである間はクロック信号(clk)がローレベルである時の開始信号(SP2)をラッチして出力して信号(ESR[1])を生成する。シフトレジスターESR3は、信号(ESR[1])及びクロック信号(clk)を受信して、クロック信号(clk)がハイレベルである間は信号(ESR[1])を出力し、クロック信号(clk)がローレベルである間はクロック信号(clk)がハイレベルである時の信号(ESR[1])をラッチして出力して信号(ESR[3])を生成する。このようにして、図7に示されているように、信号(ESR[1])が半クロックシフトされた信号(ESR[3])が生成される。同様に、シフトレジスターESRn−1は、シフトレジスターESRn−3で生成された信号(ESR[n−3])及びクロック信号(clk)を受信して、信号(ESR[n−3])が半クロックシフトされた信号(ESR[n−1])を生成する。
組み合わせ回路2201は、信号(SR[1])及び信号(ESR[1])を受信して、発光制御信号(E1[1]、E2[1])を生成する。具体的に、図7のように、発光制御信号(E1[1])は、信号(SR[1])がローレベルであり信号(ESR[1])がハイレベルである間にだけローレベルを有する。つまり、信号(ESR[1])がハイレベルである間はローレベルの信号(SR[1])が発光制御信号(E1[1])として出力される。発光制御信号(E2[1])は、信号(SR[1])及び信号(ESR[1])が全てローレベルである間にだけローレベルを有する。つまり、信号(ESR[1])がローレベルである間はローレベルの信号(SR[1])が発光制御信号(E2[1])として出力される。組み合わせ回路2203は、信号(SR[3])及び信号(ESR[3])を受信して、発光制御信号(E1[3]、E2[3])を生成する。具体的に、図7のように、発光制御信号(E1[3])は、信号(SR[3])がローレベルであり信号(ESR[3])がハイレベルである間にだけローレベルを有し、発光制御信号(E2[3])は、信号(SR[3])及び信号(ESR[3])が全てローレベルである間にだけローレベルを有する。同様に、組み合わせ回路220n−1は、信号(SR[n−1])及び信号(ESR[n−1])を受信して、発光制御信号(E1[n−1]、E2[n−1])を生成する。したがって、組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1は、第1発光制御信号を生成するためのインバータ及びNANDゲートと第2発光制御信号を生成するためのNORゲート及びインバータとを含むことができる。
【0045】
このようにして、奇数信号線駆動部200は、シフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1を利用して発光制御信号(E1[1]、E1[3]、E1[5]、・・・、E1[n−1])及び発光制御信号(E2[1]、E2[3]、E2[5]、・・・、E2[n−1])を順次に生成して印加する。
【0046】
図8は本発明の第1実施例による有機EL表示装置の偶数信号線駆動部300の構造を概略的に示す図面であり、図9は偶数信号線駆動部300のシフトレジスターSR2、SR4、・・・、SRn、SRn+2及び組み合わせ回路3102、3104、・・・、310nの出力信号の波形を示す波形図であり、図10は偶数信号線駆動部300のシフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nの出力信号の波形を示す波形図である。
【0047】
図8のように、偶数信号線駆動部300は、シフトレジスターSR2、SR4、・・・、SRn、SRn+2、シフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn、組み合わせ回路3102、3104、・・・、310n、及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nを含む。偶数信号線駆動部300のシフトレジスターSR2、SR4、・・・、SRn、SRn+2、シフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn、及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nは、奇数信号線駆動部200のシフトレジスターSR1、SR3、・・・、SRn−1、SRn+1、シフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1、及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1と各々同一な構造であるので、詳細な説明は省略する。ただし、偶数信号線駆動部300の組み合わせ回路3102、3104、・・・、310nには、奇数信号線駆動部200の組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1に入力されるイネーブル信号(enb)が反転した信号(/enb)が入力されるという点が異なる。
【0048】
したがって、偶数信号線駆動部300で、組み合わせ回路3102は、イネーブル信号(/enb)、信号(SR[2])、及び信号(SR[4])を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[2])を生成する。組み合わせ回路3104は、イネーブル信号(/enb)、信号(SR[4])、及び信号(SR[6]、図示せず)を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[4])を生成する。同様に、図9に示されているように、組み合わせ回路310nは、イネーブル信号(/enb)、信号(SR[n])、及び信号(SR[n+2])を受信して、入力される3つの信号が全てハイレベルである区間にローレベルを有する選択信号(S[n])を生成する。
【0049】
このようにして、偶数信号線駆動部300は、シフトレジスターSR2、SR4、・・・、SRn、SRn+2及び組み合わせ回路3102、3104、・・・、310nを利用して、図9に示されているように、偶数番目の信号線の選択信号(S[2]、S[4]、S[6]、・・・、S[n])を生成して順次に印加する。
また、偶数信号線駆動部300は、シフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nを利用して、図10に示されているように、発光制御信号(E1[2]、E1[4]、E1[6]、・・・、E1[n])及び発光制御信号(E2[2]、E2[4]、E2[6]、・・・、E2[n])を順次に生成して印加する。
【0050】
一方、奇数信号線駆動部200のシフトレジスターESR1、ESR3、・・・、ESRn−1及び組み合わせ回路2201、2203、・・・、220n−1は、偶数信号線駆動部300のシフトレジスターESR2、ESR4、・・・、ESRn、組み合わせ回路3102、3104、・・・、310n、及び組み合わせ回路3202、3204、・・・、320nと入力信号が同一で構造も同一なので、図4に示されているように、奇数発光制御信号(E1[1]、E2[1])及び偶数発光制御信号(E1[2]、E2[2])は同一な信号となる。
【0051】
本発明の第1実施例によれば、奇数番目の信号線及び偶数番目の信号線に印加される信号を各々異なる駆動装置で生成して印加する。このようにすることで、駆動装置に入力されるクロック信号の周波数は、一つの駆動装置で全ての信号線に印加される信号を生成する場合と比較して半分になる。したがって、駆動装置で消費される消費電力は減少する。また、3つの信号、つまり選択信号及び2つの発光制御信号を生成するために、3つの開始信号(SP)が入力されるのでなく、奇数信号線駆動部及び偶数信号線駆動部の各々に同一な2つの開始信号(SP1、SP2)が各々入力されるので、入力配線の数も減少させることができ、駆動装置の大きさを小さくすることができる。
【0052】
次に、図11乃至図14を参照して本発明の第2実施例について説明する。
図11は本発明の第2実施例による奇数信号線駆動部200´の構造を示す図面である。
本発明の第2実施例による奇数信号線駆動部200´は、信号遅延などによって選択信号(S[i−1])及び選択信号(S[i])が重なるのを防止するために、第1実施例による奇数信号線駆動部200とは異なるイネーブル信号(ENB1)を使用する。
したがって、奇数信号線駆動部200´は、組み合わせ回路2102、2104、・・・、210nにイネーブル信号(ENB1)が入力されるという点を除いては、奇数信号線駆動部200と同一なので、詳細な説明は省略する。
図12のように、イネーブル信号(ENB1)が組み合わせ回路2101、2103、・・・、210n−1に入力されることによって、選択信号(S[1])のローレベルの幅が狭くなる。
【0053】
図13は本発明の第2実施例による偶数信号線駆動部300´の構造を示す図面である。
本発明の第2実施例による偶数信号線駆動部300´は、偶数信号線駆動部300とは異なるイネーブル信号(ENB2)を使用する。
図13のように、イネーブル信号(ENB2)が組み合わせ回路3102、3104、・・・、310nに入力されることによって、選択信号(S[2])のローレベルの幅が狭くなる。
このように、イネーブル信号(ENB1)及びイネーブル信号(ENB2)を使用してローレベルの幅が狭い選択信号(S[i])を生成することによって、信号遅延などによって連続する2つの選択信号(S[i−1]、S[i])が重なるのを効果的に防止することができる。
【0054】
以上のように、本発明の実施例では、一つの画素回路に2つの発光素子が含まれ、5つのトランジスタ、2つのキャパシタを含むことを例示して説明したが、これに限定されず、本発明は、発光素子に印加する電流を出力する駆動トランジスタ、駆動トランジスタと発光素子との間に電気的に連結された発光制御トランジスタを含むいずれの画素回路にも適用することができる。また、本発明は、発光表示装置の他にも、一つのシフトレジスターから生成された信号に基づいて2つの信号を生成する装置にも適用することができる。つまり、本発明の権利範囲は実施例のような構造に限定されず、請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の様々な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するのである。
【符号の説明】
【0055】
100 表示パネル
110 画素
115 画素駆動部
200 奇数信号線駆動部
300 偶数信号線駆動部
400 データ駆動部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2選択信号を各々順次に伝達する第1及び第2選択信号線を含む複数の選択信号線、データ信号を伝達する複数のデータ線、前記第1及び第2選択信号線及び前記データ線に各々連結される第1及び第2画素を含む複数の画素を含む発光表示装置の駆動方法において、
前記第1及び第2画素の各々は、
印加される前記選択信号の第1レベルに応答して前記データ信号に対応する電流を出力端に出力する画素駆動部;
前記画素駆動部の出力端と前記第1及び第2発光素子との間に各々電気的に連結され、第1及び第2発光制御信号の第2レベルに応答して導通して前記画素駆動部から出力される電流を各々伝達する第1及び第2スイッチング素子;及び
前記第1及び第2スイッチング素子によって選択的に伝達された電流に対応して発光する第1及び第2発光素子;を含み、
(a)前記第1レベルの第1選択信号を前記第1画素の画素駆動部に印加する段階;
(b)前記第1レベルの第2選択信号を前記第2画素の画素駆動部に印加する段階;及び
(c)前記第2レベルの第1発光制御信号を前記第1画素及び第2画素に同時に印加する段階;を含むことを特徴とする発光表示装置の駆動方法。
【請求項2】
前記(a)及び(b)段階の間に、
前記第2レベルの反転したレベルである第3レベルの前記第1発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項1に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項3】
前記(a)及び(b)段階の間に、
前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項1に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項4】
前記(c)段階の間に、
前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項3に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項5】
前記(c)段階の後に、
(d)第1選択信号を前記第1画素の画素駆動部に印加する段階;
(e)第2選択信号を前記第2画素の画素駆動部に印加する段階;及び
(f)前記第2レベルの第2発光制御信号を前記第1画素及び第2画素に同時に印加する段階;を含むことを特徴とする請求項1または4に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項6】
前記(d)及び(e)段階の間に、
前記第3レベルの第1発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項5に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項7】
前記(d)及び(e)段階の間に、
前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項5に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項8】
前記(f)段階の間に、
前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項7に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項1】
第1及び第2選択信号を各々順次に伝達する第1及び第2選択信号線を含む複数の選択信号線、データ信号を伝達する複数のデータ線、前記第1及び第2選択信号線及び前記データ線に各々連結される第1及び第2画素を含む複数の画素を含む発光表示装置の駆動方法において、
前記第1及び第2画素の各々は、
印加される前記選択信号の第1レベルに応答して前記データ信号に対応する電流を出力端に出力する画素駆動部;
前記画素駆動部の出力端と前記第1及び第2発光素子との間に各々電気的に連結され、第1及び第2発光制御信号の第2レベルに応答して導通して前記画素駆動部から出力される電流を各々伝達する第1及び第2スイッチング素子;及び
前記第1及び第2スイッチング素子によって選択的に伝達された電流に対応して発光する第1及び第2発光素子;を含み、
(a)前記第1レベルの第1選択信号を前記第1画素の画素駆動部に印加する段階;
(b)前記第1レベルの第2選択信号を前記第2画素の画素駆動部に印加する段階;及び
(c)前記第2レベルの第1発光制御信号を前記第1画素及び第2画素に同時に印加する段階;を含むことを特徴とする発光表示装置の駆動方法。
【請求項2】
前記(a)及び(b)段階の間に、
前記第2レベルの反転したレベルである第3レベルの前記第1発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項1に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項3】
前記(a)及び(b)段階の間に、
前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項1に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項4】
前記(c)段階の間に、
前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項3に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項5】
前記(c)段階の後に、
(d)第1選択信号を前記第1画素の画素駆動部に印加する段階;
(e)第2選択信号を前記第2画素の画素駆動部に印加する段階;及び
(f)前記第2レベルの第2発光制御信号を前記第1画素及び第2画素に同時に印加する段階;を含むことを特徴とする請求項1または4に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項6】
前記(d)及び(e)段階の間に、
前記第3レベルの第1発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項5に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項7】
前記(d)及び(e)段階の間に、
前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1画素及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項5に記載の発光表示装置の駆動方法。
【請求項8】
前記(f)段階の間に、
前記第3レベルの第2発光制御信号が前記第1及び第2画素に印加されることを特徴とする請求項7に記載の発光表示装置の駆動方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−217291(P2009−217291A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−157077(P2009−157077)
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【分割の表示】特願2005−295630(P2005−295630)の分割
【原出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【分割の表示】特願2005−295630(P2005−295630)の分割
【原出願日】平成17年10月7日(2005.10.7)
【出願人】(308040351)三星モバイルディスプレイ株式會社 (764)
【Fターム(参考)】
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