説明

発光装置のための穴ガラスおよびその製造方法

本発明は、発光装置のための透明なカプセル材シート(10)の製造方法であって、前記方法は、発光装置を受け入れるため透明材料シート(10)の一方側面に複数の穴(12)を形成する工程であって、前記穴におけるマイクロクラックが存在するざらついた表面(14)を形成する工程を含む工程、前記透明なカプセル材シート(10)を形成するために、前記ざらついた表面(14)を低粘性材料(18)でコーティングし、これによって前記ざらついた表面(14)のマイクロクラックを低粘性材料(18)で充填する工程を含む製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置のための穴ガラスおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有機電子発光装置のような発光装置は、例えば、WO13148およびUS4539507により知られている。このような装置は図1に図示されており、通常、基板2、第1の極性の電荷を注入するための基板上に蒸着される第1電極4、前記第1の極性と反対の極性の第2の極性を有する電荷を注入するための第1電極上に蒸着された第2電極6、前記第1の電極と第2の電極の間に蒸着される有機発光層8、および前記第2電極上に蒸着されるカプセル材10から構成される。図1に示される配列において、前記第2電極6および前記カプセル材10は有機発光層8から発光された光が通過できるように透明である。このような配列は、上面発光装置として知られている。透明カプセル材の例は、穴を有するガラスシートが、電極および光発光層を含む光発光構造上に蒸着されるガラス缶カプセル材である。追加のカプセル材が、上面電極の上側表面上に蒸着される薄膜カプセル材の形で供給され得る。
【0003】
上記構造の変形が知られている、第1の電極がアノードであり、第2の電極はカソードである。あるいは、第1の電極がカソードであり、第2の電極はアノードである。電荷の注入および輸送を促進するために他の層が電極と有機発光層の間に供給される。さらに、湿気および酸素を吸収し、これによって装置の寿命を延ばすために、ゲッター材料がカプセル材10の穴の内側に蒸着され得る。
【0004】
電極および発光層(および電荷注入および電荷輸送層のような任意の追加層)は、複数の発光画素を含むディスプレイを形成するために画素化される発光構造を構成する。画素化されたディスプレイの形成方法は公知技術である。
【0005】
図2は、複数の電子発光装置の製造過程で製造されるプリフォームの一部を示す簡略図を示す。プリフォームは、複数の発光構造を形成するために、複数のアノード4、有機電子発光材料8およびカソード4がその上に蒸着される共通基板2を有する。共通のカプセル材10が発光構造の上に蒸着され、接着剤またははんだ線によって基板に接着される。カプセル材10は、複数の穴を有するシートから構成され、その穴は複数の発光構造の位置に対応する。プリフォームは、複数のカプセル化された発光装置を形成するために、複数の発光構造の間の線(図2における破線で示される)に沿って切断される。より複雑な封止構造(図示しない)が切断を容易にするために供給される。例えば、弱部の線が、例えば、溝として供給され、および/または切断および破断工程における切断の前に配列はけがかれる。
【0006】
それぞれの発光構造は、単一のバックライトに使用されるような単一に発光要素を有することができる。あるいは、それぞれの発光構造はディスプレイを形成するために複数の画素を有することができる。
【0007】
プリフォームは、基板上の発光構造を形成するために層を蒸着し、事前に形成されたカプセル材シートをその上に固着することにより製造される。
【0008】
図3は、発光構造を受け入れる1つの側面上に複数の穴を有する透明シート材料を有する事前に形成されたカプセル材シート10を示す。
【0009】
カプセル材シートを製造する方法は図4に示されている。穴12は、第1の工程100において、透明シートをエッチングすることによって形成される。エッチング工程は、通常、実質的に不透明な穴12の内側のざらついた表面14を生成するサンドブラストによって実行される。ざらついた穴を透明な穴ガラスに転換するために、穴ガラスは、透明な表面16を有する穴13を形成するためにざらついた表面14をエッチング除去するように化学的に切断される。
【特許文献1】国際公開13148号パンフレット
【特許文献2】米国特許第4539507号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述の製造プロセスの問題点は、化学的切断プロセスは非常に高価であることである。さらに、化学的切断プロセスは、ガラス材料の除去を含むので、最終製品における下層の発光構造を保護するに十分な強さを有するカプセル材シートを製造するためには、最初にガラスのより厚いシートが必要とされる。しかも、切断プロセスに使用される化学品は有毒であり、環境にやさしくない。
【0011】
本発明の目的は、発光装置の透明な穴カプセル材を製造するために製造プロセスにける上記の問題点を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の側面において、発光装置のための透明なカプセル材シートを製造する方法が提供され、前記方法は、発光構造を受け入れるための、透明なシート材料の1つの側面に複数の穴を形成する工程、前記穴におけるマイクロクラックを含む前記ざらついた表面を形成する工程、前記透明なカプセル材シートを形成するために、前記ざらついた表面を低粘性材料でコーティングし、これによって前記ざらついた表面のマイクロクラックを低粘性材料で充填する工程を含む。
【0013】
本発明の第2の側面に基づいて、発光ディスプレイのための透明なカプセル材シートが提供され、前記透明なカプセル材シートは、発光構造を受け入れるために1つの側面に複数の穴を有する透明シート材料から構成され、前記穴はマイクロクラックを有するざらついた表面を有しており、前記ざらついた表面に配置され、前記ざらついた表面のマイクロクラックを充填することによって透明に変える透明材料を伴う。
【0014】
低粘性材料とは、十分に低い粘性を有する材料を意味し、前記ざらついた表面を覆い、前記ざらついた表面のマイクロクラックを充填しこれによって前記ざらついた表面を透明に変えるように前記透明シート材料と十分低い接触角を有する。
【0015】
マイクロクラックとは、表面の曇りをもたらす複数の小さなクラック、穴、欠陥また類似のものを意味する。
【0016】
上記のプロセスは、透明なカプセル材シートを製造する従来の方法とは、ざらついた表面におけるマイクロクラックは、化学的切断工程で化学的に除去されるのではなく、透明材料で充填される点で相違する。現在提案されている方法は、平坦でないざらついた表面を平坦な透明な表面に変えるために除去プロセスではなく添加プロセスを使用する。さらに、現在提案されているプロセスは従来必要とされた高価な化学切断プロセスの必要をなくし、したがってコスト節減となる。本発明は、また、毒性のある高価な化学品の必要をなくし、したがってより環境にやさしく、製造プロセスにかかる作業員にとって安全である。
【0017】
好ましくは、コーティング工程の後、低粘性材料は硬化される。低粘性材料は、硬化されたときだけでなく硬化されない状態でも透明であるが、硬化工程が行われるならば、硬化状態において透明であることだけが必須である。硬化工程が行われないならば、材料は未硬化状態においても透明でなければならない。
【0018】
硬化工程においては、熱硬化が行われるならば、これは硬化された製品に残る波状を形成する低粘性材料内に動きをもたらす。これは不良な光学表面をもたらし、したがって低温硬化(例えば、50℃未満)を使用することが有利であり、UV硬化または開始剤および触媒を使用する化学硬化の使用により熱硬化を避けることが好ましい。
【0019】
任意の透明な(少なくとも硬化後)低粘性材料を使用することにより、本発明のプロセスは実現されるが、被覆された表面における屈折率の変化を最小化するために、低粘性材料の屈折率をカプセル材の屈折率に適合させると有利である。このような配列は、発光装置の特性に影響を与えるこの表面で生じる光学的効果を最小化する。好ましくは、低粘性の屈折率が適合された材料の屈折率は、カプセル材シート材料の屈折率との差が0.2以内、より好ましくは0.1以内であり、最も好ましくは、カプセル材シート材料の屈折率と同じである。低粘性材料は、第4または第5重要図に適合する屈折率でなければならない。
【0020】
低粘性材料の例は、透明エポキシ樹脂、シリコンジェル、炭化水素混合物またはスターチである。エポキシ樹脂はナガセから市販されており、シリコンジェルはダウコーニングから市販されており、炭化水素混合物はフタバから市販されており、スターチはナショナルスターチから市販されている。
【0021】
低粘性材料は透明な表面の形成、並びに最終装置の劣化の原因となる酸素、湿気および/または他の種を吸収するという2重の機能を実行するためにゲッター材料を含むことができる。あるいは、独立のゲッター材料が供給され得る。1つの態様において、ゲッター材料の透明層は低粘性材料の層の上に供給される。複数のゲッターが混合物または独立した材料として供給される。例えば、複数の透明なゲッター材料が蒸着され得る。適切な市販されているゲッター材料は溶液から蒸着され乾燥されるフタバ株式会社のOleDry(商標)である。
【0022】
好ましくは、透明なカプセル材は、ガラス材料を含む。しかしながら、本発明は、シリコン、水晶およびプラスチックのような透明材料と共に利用され得る。
【0023】
ガラス材料の屈折率は利用されるガラスの特定の組成に応じて変化し、通常、1.4ないし2.1の範囲である。有利には、カプセル材としてガラスシートを使用するとき、低粘性硬化性材料は、硬化したとき、1.4ないし2.1の範囲、好ましくは1.5の屈折率を有する。
【0024】
好ましくは、ガラスシートは0.7ないし1.5mmの間の厚さを有する。好ましくは、穴はガラスの半分の厚さまでエッチングされる。通常のシートは132個の穴を有する14インチ×14インチである。
【0025】
通常、穴を形成するためのエッチングプロセスは、サンドブラストまたは尿素ビーズを使用したビーズブラスティングによって実行される。しかしながら、レーザーアブレーションのような他のエッチングプロセスも利用される。
【0026】
従来技術の方法においては、小さなマイクロクラックは化学的切断によってより除去することが容易なため、より小さなマイクロクラックを形成するために遅いサンドブラスト工程が通常利用される。また、このようなマイクロクラックは化学的に切断するのに相対的に長い時間を要する。これに対して、より大きなマイクロクラックは本発明の低粘性材料で容易に満たされるので、本発明はより迅速なサンドブラスト工程の使用を可能にする。
【0027】
低粘性材料は、50ないし700μmの深さで蒸着される(この深さは、ざらついた表面のマイクロクラックにおける材料の深さも含む)。マイクロクラックは、サンドブラストの速さおよび利用される粒子の大きさに応じて、通常50μmの深さである。50μmの深さのマイクロクラックについては、全てのマイクロクラックが充填され、平坦な表面が提供されるためには、通常100μmの低粘性材料の厚さが要求される。
【0028】
1つの単純な実施態様において、コーティング工程は、穴が上を向くように穴ガラスの向きを変える工程および低粘性材料を上に向いた穴およびざらついた表面上に注ぐ工程を含む。
【0029】
低粘度材料を分配するためには、蒸着される材料の量を制御するマイクロ分配システムが利用される。例としては、ニードルバルブ分配システムおよび楕円コイル分配システムが挙げられる。
【0030】
通常、低粘性材料の粘度は水のそれとほぼ同じである。しかしながら、標準のサプライヤーから供給される範囲内の適切な材料を単に選ぶだけで材料の粘性および接触角を調整することが可能である。好ましくは、粘性は10E−3 Pa.S未満である。好ましくは、透明カプセル材に対する低粘性材料の接触角は20°未満である。
【0031】
低粘性材料としてエポキシ樹脂を使用するとき、エポキシ樹脂の濡れ角度はフィルターの大きさによって決められる。典型的なエポキシ樹脂は、エポキシ並びに粘度および樹脂の接触角および硬化された樹脂の特性を調整するための充填剤を含む(例えば、硬さ、ガラスに対する浸透性および化学的耐性)。通常、エポキシ樹脂は20ないし30μmのフレークを含む。しかしながら、本発明の実施態様においては、小さいフレーク、例えば、10μm未満、より好ましくは6ないし8μmの大きさの充填材を供給することが有利である。あるいは、硬化したとき柔らかい化合物となるか、または充填材なしでもかまわない。充填材の例は、ナノ粘土、ガラスおよびシリカがある。大幅に異なる樹脂がエポキシ製造業者から市販されており、製造業者に機能スペックを供給し、これにより製造業者が機能スペックに合う樹脂を供給することにより適切な樹脂を購入することが可能である。
【0032】
本発明の第4の側面において、本発明の第3の側面の方法を使用してプリフォームを形成する工程、および次いで複数の発光装置の間の線に沿ってプリフォームを切断して複数の発光装置を提供する工程を含む複数の発光装置を製造する方法が提供される。
【0033】
本発明の第5の側面において、基板、前記基板上に配置される複数の発光構造、前記発光構造に上に蒸着される本発明の第2の側面の透明カプセル材シートが提供される。
【0034】
通常、空気−固体境界における光の損失は最大4%である。したがって、発光構造の上面とカプセルガラスの間の気体穴の存在によって約8%の損失が引き起こされる。1つの配列において、それぞれの穴内の透明材料は透明シートから発光構造まで延び、これによって透明シートと発光構造の上面の間のスペースを完全に充填する。このような配列は装置における光の損失量を減らし、装置に強度を増加させる。これは、従来の配列、特に、大きな装置において生じ得る、カプセルシート材が発光構造を曲げたり、発光構造に影響を与えるのを防ぐ。曲げの問題は、3ないし7インチの大きさのディスプレイで通常生じるが、カプセル材シートに使用される材料に厚さおよび種類によって変動する。透明材料は、より強固なディスプレイにおいて発光構造の周辺の穴を完全に充填することができる。
【0035】
透明材料は、通常、透明シートの材料の係数に対して異なる熱的拡張(CTE)係数を有することを認識することが重要である。通常、透明材料は高いCTEを有し、透明シートの材料は低いCTEを有する。したがって、いくつかの実施態様において、発光構造と透明材料の間に拡張溝を提供することが有利である。もし、拡張溝が供給されないならば、透明シート材料のCTEに適合する比較的低いCTEを有する透明材料を選ぶことが有利である。好ましくは、CTEはガラスと同じであるべきである(3ないし9(×10−6/℃)。
【0036】
1つの実施態様において、各発光構造は、第1の極性の電荷を注入するための基板上に配置される第1の電極、前記第1の極性と反対の第2の極性の電荷を注入するための前記第1の電極上に配置される第2の電極、および前記第1および第2の電極の間に配置される発光層を含み、前記第2電極は前記発光層から光がこれを通過できるように透明である。
【0037】
本発明の第6の側面において、基板、前記基板上に配置された発光構造、および前記発光構造上に配置された透明カプセルシートを含み、前記透明カプセルシートは前記発光構造が配置される側に穴を有する透明シート材料から構成され、前記穴はマイクロクラックが存在するざらついた表面を有し、硬化された透明材料が前記ざらついた表面に配置され、前記ざらついた表面のマイクロクラックを充填し、これによってざらついた表面を透明に変える発光装置が提供される。
【0038】
本発明の第7の側面において、基板上に複数の発光構造を蒸着する工程、前記発光構造上に低粘性材料を蒸着する工程、およびマイクロクラックが存在するざらついた表面を有する穴を有するカプセル材シートを使用して前記複数の発光構造をカプセル化する工程を含み、前記低粘性材料はざらついた表面を覆い、前記マイクロクラックを充填し、これによって透明カプセル材を形成するプリフォームの製造方法が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
図5を参照すると、第1の工程300において、穴12はガラススシート10をエッチングすることにより形成される。エッチング工程は、通常、実質的に不透明な穴12の内側上のざらついた表面14を製造するサンドブラストによって実行される。工程400において、ざらついた穴ガラスを透明なガラスに変えるために、穴ガラスは低粘性透明エポキシ樹脂18で覆われ、前記エポキシ樹脂はガラスに匹敵する屈折する屈折率を有する。エポキシ樹脂はざらついた表面においてマイクロクラックを充填し、UV硬化後、ざらついた表面を透明に変える。
【0040】
図6aを参照すると、本発明の実施態様の発光装置の平面概略図は工程400において低粘度透明エポキシ樹脂18で覆われた装置20を含む。この装置の周辺は、工程400において蒸着されるエポキシ樹脂18の過剰な材料を受け入れる溝22として働くこぼれ落ち溝22である。
【0041】
図6bに最もよく見られるように、発光装置の周囲は、接着剤用こぼれ落ち溝24に加えてこぼれ落ち溝22を含むことができる。こぼれ落ち溝は、ゲッター材料および接着材料を有する。
【0042】
この発明は、特に、好ましい実施態様を参照して示され、記載されるが、本発明の特許請求の範囲により規定される発明の範囲から逸脱しないで、形式および細部の多様な変形がなされ得ることは当業者に明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】上面発光型発光装置を示す。
【図2】複数の上面発光型発光装置を製造するためのプリフォームを示す。
【図3】図2に示される前記プリフォームの製造において使用する透明カプセル材シートの一部を示す。
【図4】図3に示される前記透明カプセル材シートの従来の製造方法の工程を示す。
【図5】本発明の実施態様の透明カプセル材シートの製造方法の工程を示す。
【図6a】本発明の実施態様の発光装置の上面図を示す。
【図6b】本発明の実施態様の発光装置の断面図を示す。
【符号の説明】
【0044】
2 基板
4 第1電極
6 第2電極
8 有機発光層
10 カプセル材
12 穴
14 ざらついた表面
18 エポキシ樹脂
20 装置
22 溝
24 余分な接着剤用溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光装置のための透明なカプセル材シートの製造方法であって、前記方法は、発光装置を受け入れるため透明材料の一方側面に複数の穴を形成する工程であって、前記穴におけるマイクロクラックが存在するざらついた表面を形成する工程を含む工程、および前記ざらついた表面を低粘性材料でコーティングし、これによって前記ざらついた表面のマイクロクラックを低粘性材料で充填して前記透明なカプセル材シートを形成する工程を含む製造方法。
【請求項2】
前記コーティング工程の後、硬化工程において前記低粘性材料が硬化される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記硬化工程は50℃未満の温度で実行される請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記低粘性材料は、UV硬化および化学的硬化から選択される非熱的硬化工程の使用により硬化される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記コーティング工程は、前記穴中および前記ざらついた表面上に低粘性材料を注入する工程を含む請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記低粘性材料はゲッター材料を含む請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
独立したゲッター材料が供給される請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記独立したゲッター材料は前記低粘性材料上の透明層として供給される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
それぞれ特定の機能を有する複数のゲッターが供給される請求項6ないし8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記複数のゲッターが混合物として供給される請求項9に記載の方法。
【請求項11】
透明ゲッター材料の複数層が前記低粘性材料上に供給される請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記透明カプセル材シートは、ガラス材料、シリコン、石英またはプラスチックからなる透明シートからなる請求項1ないし11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記透明カプセル材シートは、0.7ないし1.5mmの範囲の厚さを有する請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記穴は、0.35ないし0.75mmの範囲の深さを有する請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記低粘性材料は前記透明カプセル材シートの屈折率との差が0.2以内の屈折率を有する請求項1ないし14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記低粘性材料は前記透明カプセル材シートの屈折率との差が0.1以内の屈折率を有する請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記低粘性材料は前記透明カプセル材シート屈折率と同じ屈折率を有する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記低粘性材料は、エポキシ樹脂、シリコンジェル、炭化水素混合物またはスターチから選択される請求項1ないし17のいずれかに記載の方法。
【請求項19】
前記穴を形成する工程は、エッチング工程を含む請求項1ないし18のいずれかに記載の方法。
【請求項20】
前記エッチング工程はサンドブラストまたはビーズブラストを含む請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記低粘性材料は50ないし1000μmの深さでコーティングされる請求項1ないし20に記載の方法。
【請求項22】
エポキシ樹脂が前記低粘性材料として使用され、前記エポキシ樹脂はエポキシと充填材を含み、前記充填材は10μm以下の直径の粒子を含む請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記充填材は6ないし8μmの粒子を含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
エポキシ樹脂が前記低粘性材料として使用され、前記エポキシ樹脂はエポキシからなる請求項18に記載の方法。
【請求項25】
それぞれの穴に分配される低粘性材料の量を制御するためにマイクロ分配システムがコーティング工程において使用される請求項1ないし24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
発光ディスプレイのための透明なカプセル材シートであって、前記透明なカプセル材シートは、発光構造を受け入れるために1つの側面に複数の穴を有する透明シート材料から構成され、前記穴はマイクロクラックを有するざらついた表面を有しており、前記ざらついた表面には、前記ざらついた表面のマイクロクラックを充填することによって透明に変える透明材料が配置されている透明なカプセル材シート。
【請求項27】
前記透明材料はゲッター材料を含む請求項26に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項28】
独立したゲッター材料が供給される請求項26に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項29】
前記独立したゲッター材料は前記透明な材料上の透明層として供給される請求項28に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項30】
特定の機能を有する複数のゲッターが供給される請求項26ないし29のいずれかに記載の透明なカプセル材シート。
【請求項31】
前記複数のゲッターが混合物として供給される請求項30に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項32】
前記透明な材料上に透明なゲッター材料の複数層が供給される請求項29に記載のカプセル材シート。
【請求項33】
前記透明なカプセル材シートは、ガラス材料、シリコン、石英またはプラスチックからなる請求項26ないし32のいずれかに記載の透明なカプセル材シート。
【請求項34】
前記透明なカプセル材シートは、0.7ないし1.5mmの範囲の厚さを有する請求項33に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項35】
前記穴は0.35ないし0.75mmの範囲の深さを有する請求項34に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項36】
前記透明な材料は、前記透明なカプセル材シートの屈折率との差が0.2以内の屈折率を有する請求項26ないし35のいずれかに記載の透明なカプセル材シート。
【請求項37】
前記透明な材料は、前記透明なカプセル材シートの屈折率との差が0.1以内の屈折率を有する請求項36に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項38】
前記透明な材料は、前記透明なカプセル材シートと同じ屈折率を有する請求項37に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項39】
前記透明な材料は、エポキシ樹脂、シリコンジェル、炭化水素混合物またはスターチから選択される請求項26ないし38のいずれかに記載の透明なカプセル材シート。
【請求項40】
前記透明な材料は、50ないし1000μmの厚さを有する請求項26ないし38のいずれかに記載の透明なカプセル材シート。
【請求項41】
エポキシ樹脂が硬化される透明な材料に利用され、前記エポキシ樹脂はエポキシと充填材を含み、前記充填材は10μm以下の直径を有する粒子から構成される請求項39に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項42】
前記充填材は、6ないし8μmの直径を有する請求項41に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項43】
前記エポキシ樹脂は低粘性硬化可能材料に利用され、前記エポキシ樹脂はエポキシから構成される請求項39に記載の透明なカプセル材シート。
【請求項44】
前記透明な材料は硬化された透明な材料である請求項26ないし43のいずれかに記載の透明なカプセル材シート。
【請求項45】
基板上に複数の発光構造を蒸着する工程および請求項26ないし44のいずれかに記載の透明なカプセル材シートを使用して複数の発光構造をカプセル化する工程を含むプリフォームの製造方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法を私用して前記プリフォームを形成する工程、および、その後、前記プリフォームを前記複数の発光構造の間の線に沿って切断して複数の発光装置を供給する工程を含む複数の発光装置を製造する方法。
【請求項47】
基板、前記基板上に配置される複数の発光構造、および前記発光構造の上に配置される請求項26ないし44のいずれかに記載される透明なカプセル材シートを含むプリフォーム。
【請求項48】
それぞれの穴内の透明材料は前記透明カプセル材シートから前期発光構造の上部表面に延びており、前記透明カプセル材シートと前記発光構造の上部表面の間の空間を完全に充填する請求項47に記載のプリフォーム。
【請求項49】
それぞれの穴内の前記硬化された透明材料は前記発光構造から離れて配置されている請求項47に記載のプリフォーム。
【請求項50】
それぞれの発光構造は、第1の極性の電荷を注入するために前記基板上に配置された第1の電極、前記第1の電極と反対の極性の第2の極性の電荷を注入するための前記第1電極上に配置される第2の電極、および前記第1および第2の電極の間に配置される発光層を含み、前記第2電極は前記発光層からの光を貫通できるように透明である請求項47ないし49のいずれかに記載のプリフォーム。
【請求項51】
基板、前記基板上に配置される複数の発光構造、および前記発光構造の上に配置される透明カプセル材シートを含む発光装置であって、前記透明カプセル材シートは、前記発光構造が配置される側に穴を有する材料の透明シートを含み、前記穴はマイクロクラックを有するざらついた表面を有しており、前記ざらついた表面には、前記ざらついた表面のマイクロクラックを充填することによって透明に変える透明材料が配置されている発光装置。
【請求項52】
前記発光構造は、第1の極性の電荷を注入するために前記基板上に配置された第1の電極、前記第1の電極と反対の極性の第2の極性の電荷を注入するための前記第1電極上に配置される第2の電極、および前記第1および第2の電極の間に配置される発光層を含み、前記第2電極は前記発光層からの光を貫通できるように透明である請求項51に記載の発光装置。
【請求項53】
前記発光構造は、接着剤の一部またはゲッター材料を含む前記構造の周囲において溝を有する請求項51または52に記載の発光装置。
【請求項54】
基板上の複数の発光構造を蒸着する工程、前記発光構造上に低粘性材料を蒸着する工程、マイクロクラックを有するざらついた表面を有する穴を有するカプセル材シートを使用して複数の発光構造をカプセル化する工程を含むプリフォームの製造方法であって、前記低粘性材料が前記ざらついた表面を覆い、前記マイクロラックを充填し、これによって透明カプセルを形成するプリフォームの製造方法。
【請求項55】
前記カプセル材シートを使用して前記複数の発光構造をカプセル化した後前記低粘性材料が硬化される請求項54に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【公表番号】特表2009−518779(P2009−518779A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542836(P2008−542836)
【出願日】平成18年12月1日(2006.12.1)
【国際出願番号】PCT/GB2006/004493
【国際公開番号】WO2007/066079
【国際公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(597063048)ケンブリッジ ディスプレイ テクノロジー リミテッド (152)
【Fターム(参考)】