説明

発振回路

【課題】従来のゲート発振器のゲート発振器と入力信号間に内在する周波数オフセットの効果的な校正技術を提供する。
【解決手段】発振回路200は、ゲート発振器201と較正回路202とを備える。ゲート発振器201は、制御信号Sctrlに従って発振信号を生成し、ゲート信号SGを受信して、発振信号のエッジとゲート信号SGのエッジを配列させる。較正回路202は、ゲート発振器201に結合されて、第一クロック信号と第二クロック信号を受信し、第一クロック信号と第二クロック信号に従って、ゲート発振器201の配列操作を検出し、検出された配列操作に従って、制御信号Sctrlを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート発振器の較正技術に関するものであって、特に、ゲート発振器の背景較正技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゲート発振器は瞬間的な位相配列を実行して信号を入力することができるので、近年、需要が増加している(例えば、非特許文献1−3参照)。ゲート発振器の応用は、バーストモードクロックとデータリカバリー(BMCDR)、低ノイズクロック生成器等を含む。バーストモードCDR回路は、CDR回路に適用、又は、入力されるフォーマット化データのバーストからの時間情報を同期化、又は、再生する回路か、回路素子である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【非特許文献1】”A 2.5 Gb/s Run−Length−Tolerant Burst−Mode CDR Based on a 1/8th−Rate Dual Pulse Ring Oscillatro”, IEEE JOURNAL OF SOLID−STATE CIRCUITS,Vol.43,No.8; August 2008
【非特許文献2】”10−Gb/s Inductorless CDRs With Digital Frequency Calibration”, IEEE TRANSACTION ON CIRCUITS AND SYSTEMS−I :regular papers, Vol.55, No.9; October 2008
【非特許文献3】”A 10.3125Gb/s Burst−Mode CDR Circuit using a ΔΣ DAC”, ISSCC 2008 / SESSION 11 / OPTICAL COMMUNICATION / 11.4, pages 226−228
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ゲート発振器の欠点は、ゲート発振器と入力信号間に内在する周波数オフセットがBER低下や不要な刺激を生じることである。通常、複製のゲート発振器を有する位相ロックループ(PLL)がトラックオンプロセス、電圧、及び、温度(PVT)変化に用いられる。しかし、このアプローチは、複製用に別に回路領域を必要とし、ゲート発振器間の不適合と複製不可避が生じる。
【0005】
もう一つの公知のアプローチで、ローカル参考周波数が含まれ、ゲート発振器と入力信号間の周波数オフセットを調整する。しかし、ローカル参考クロックと入力データ速度間の不適合が依然として存在し、これは、回路コストを非常に増加させる高精度のローカルクロックソースが要求されることを意味する。よって、効果的な較正技術が必要である。
【0006】
上述の問題を解決するため、本発明は、ゲート発振器の較正方法とそれを用いた発振回路を提供し、上述の問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ゲート発振器の周波数オフセットを較正する発振回路と方法を提供する。発振回路の実施の形態は、ゲート発振器と較正回路とを備える。ゲート発振器は、制御信号に従って、発振信号を生成し、ゲート信号を受信して、発振信号のエッジとゲート信号のエッジを配列させる。較正回路はゲート発振器に結合されて、第一クロック信号と第二クロック信号を受信し、第一クロック信号と第二クロック信号に従って、ゲート発振器の配列操作を検出し、検出された配列操作に従って、制御信号を生成する。
【0008】
本発明のもう一つの実施の形態にかかると、発振回路は、ゲート発振器と較正回路とを備える。ゲート発振器は、制御信号に従って、発振信号を生成する。較正回路は、ゲート発振器に結合され、第一クロック信号と第二クロック信号を受信し、第一、第二クロック信号に従って、発振信号の周波数又は期間の変化を検出し、検出された変化に従って、制御信号を生成する。少なくとも一つの第一、第二クロック信号は発振信号から派生し、第二クロック信号は、第一クロック信号の遅延バージョンである。
【0009】
ゲート発振器を較正する方法の実施の形態が提供され、ゲート発振器により生成される発振信号の複数の位相に従って、ゲート発振器の配列操作を検出するステップと、検出された配列操作に従って、制御信号を生成し、ゲート発振器を調整するステップと、を備える。
【0010】
ゲート発振器を較正する方法のもう一つの実施の形態が提供され、制御信号に従って、発振信号を生成するステップと、第一クロック信号と第二クロック信号を受信し、第一、第二クロック信号に従って、発振信号の周波数又は期間の変化を検出するステップと、検出された変化に従って、制御信号を生成するステップと、を備える。少なくとも一つの第一、第二クロック信号が発振信号から派生し、第二クロック信号は第一クロック信号の遅延バージョンである。
【0011】
発振回路のもう一つの実施の形態は、ゲート発振器と較正回路とを備える。ゲート発振器は、制御信号に従って操作する。較正回路はゲート発振器に結合され、ゲート発振器から第一クロック信号と第二クロック信号を受信し、第一、第二クロック信号に従って、制御信号を生成する。
【0012】
発振回路のもう一つの実施の形態は、ゲート発振器と較正回路とを備える。ゲート発振器は、制御信号に従って操作する。較正回路はゲート発振器に結合され、ゲート発振器から第一クロック信号と第一クロック信号の遅延バージョンである第二クロック信号を受信し、第一、第二クロック信号に従って、制御信号を生成する。
【0013】
ゲート発振器を較正するもう一つの方法が提供され、制御信号に従って、ゲート発振器の操作を制御するステップと、ゲート発振器から、第一クロック信号と第二クロック信号を受信するステップと、第一、第二クロック信号に従って、制御信号を生成するステップと、を備える。
【0014】
ゲート発振器を較正するもう一つの方法が提供され、制御信号に従って、ゲート発振器の操作を制御するステップと、ゲート発振器から、第一クロック信号と第一クロック信号の遅延バージョンである第二クロック信号を受信するステップと、第一、第二クロック信号に従って、制御信号を生成するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0015】
ゲート発振器の較正により、ゲート発振器の自然な共振周波数と受信された入力データ間の周波数オフセットが減少、又は、消滅し、これにより、BERとジッターパフォーマンスを改善する。公知の較正技術と比較すると、複製発振器とローカル参考クロックは本発明の較正メカニズムにおいて必要とされない。回路領域と製造コストが減少し、高い精密度が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1A】ゲート発振器を示す図である。
【図1B】本発明の実施の形態にかかるターゲット周波数、発振クロック信号、ゲート信号を有するターゲットクロック信号のタイミングを示す図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる発振回路を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態にかかる発振回路を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかる発振回路を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる提案された較正技術を備えるバーストモードクロックとデータリカバリー回路を示す図である。
【図6A】本発明の実施の形態にかかるクロック信号CK1とCK2の遷移波長を示す図である。
【図6B】本発明の実施の形態にかかるクロック信号CK1とCK2の遷移波長を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかる位相再配列検出器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1Aは、本発明の実施の形態にかかるゲート発振器101を示す図で、図1Bはターゲット周波数を有するターゲットクロック信号、発振クロック信号、及び、ゲート信号を示す図である。図1Bで示されるように、発振器はターゲット周波数と少し違う共振周波数(又は、自走周波数)を有する。発振クロックの平均周波数をターゲット周波数に近くするため、ターゲットクロック信号に対応する波長のゲート信号が用いられる。ゲート信号のパルスが時間インスタンスt1で発振器に入力されるとき、発振クロック信号をゲート信号と配列させる(例えば、発振クロック信号のエッジとゲート信号のエッジを揃える)。しかし、発振器の自走周波数とターゲット周波数間の内在的な周波数オフセットのせいで、発振クロック信号は徐々に逸脱し、発振クロック信号のクロックエッジがターゲットクロック信号のクロックエッジから逸脱する。周波数偏差を修正するために、他のゲート信号のパルスが時間インスタンスt2で発振器に入力されて、発振クロック信号とゲート信号を再配列し、発振クロック信号の平均周波数がターゲット周波数と等しいように維持する。このような発振器はゲート発振器と称される。ゲート信号はデータ推移があるときすぐ生成される。しかし、配列操作は出力ジッターを生じ、ビット誤り率(BER)を悪化させる。パフォーマンスを増加させるため、図2の本発明の実施の形態にかかる発振回路により、配列操作による影響を減少させる。
【0018】
発振回路200は、ゲート発振器201と較正回路202を備える。本発明の実施の形態では、ゲート発振器201はゲート電圧制御発振器(GVCO)、ゲート電流制御発振器(GICO)、ゲートデジタル制御発振器(GDCO)等である。ゲート発振器201は共振周波数で発振信号を生成し、共振周波数は制御信号Sctrlにより調整される。ゲート発振器201は、更に、ゲート信号SGを受信して、発振信号のエッジとゲート信号のエッジを配列させる。較正装置202はゲート発振器201か発振クロック信号の作用を検出し、ゲート発振器201の共振周波数が調整されるべきか決定する。例えば、配列操作が生じるか、発振クロック信号の期間/周波数上で過渡変化が生じる場合、較正回路202は制御信号Sctrlを生成し、共振周波数とターゲット周波数間の周波数オフセットを減少させる(一般に、ターゲット周波数は複数の入力データ速度か入力データ周波数に対応する)。周波数オフセットが小さくなる時、配列操作により生じる発振クロック信号上の擾乱は極めて小さくなり、これにより、出力ジッターパフォーマンスが改善される。
【0019】
本発明の実施の形態では、較正回路202は、発振信号の位相に従って、発振クロック信号の期間/周波数上の配列操作か過渡変化を検出する。図3は、本発明の実施の形態にかかる発振回路を示す図である。較正回路302はモニター303(時間測定回路か位相検出器により実行される)とフィードバックコントローラー304を有する。モニター303は第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2を受信する。本発明の実施の形態では、第一クロック信号CK1はゲート発振器201から派生し、第二クロック信号CK2は第一クロック信号CK1の遅延バージョンである。例えば、第一クロック信号CK1は、ゲート発振器301の出力ノードからの出力信号か、ゲート発振器301の出力ノードからの出力信号を修正、又は、処理することにより生成される信号である。第二クロック信号CK2は遅延ユニット305の出力信号で、第一クロック信号CK1を受信する。遅延ユニット305は遅延セル、遅延線、又は、遅延を生成することができるあらゆる回路により実行される。モニター303は二クロック信号CK1、CK2の位相か、二クロック信号CK1、CK2間の位相差を検出し、検出結果に基づいて、表示信号SIndを生成する。検出結果は、ゲート発振器と入力データ間の正か負の周波数オフセットを示し(ゲート発振器の共振周波数がターゲット周波数より高いか低いか)、表示信号SIndは共振周波数を調整する。モニター303は、第二クロック信号CK2に従って、第一クロック信号CK1をサンプリングするか、第一クロック信号CK1に従って、第二クロック信号CK2をサンプリングし、ゲート発振器と入力データ間の正、負周波数オフセットを検出し、表示信号SIndを生成する。詳細は後の段落で説明する。フィードバックコントローラー304は表示信号SIndを受信し、表示信号に従って、制御信号Sctrlを生成する。ゲート発振器301は、更に、共振周波数を変化させ、例えば、フィードバック信号Sctrlに従って、各発振ノード上のバラクターを変化させることにより、周波数オフセットを調整する。注意すべきことは、図3で示されるゲート発振器301はNAND型ゲート電圧制御発振器であるが、本発明はこれに限定されない。当業者なら既知のように、ゲート発振器301は、本発明の実施の形態中と同じ機能か結果を達成できるあらゆるタイプのゲート発振器である。ゲート発振器301が電圧制御型である場合、制御信号は電圧形式である。ゲート発振器301が電流制御型である場合、制御信号は電流形式である。ゲート発振器がデジタル制御型の場合、制御信号はデジタル形式である。更に、本実施の形態で、フィードバックコントローラー304がモニター303の表示信号SIndを制御信号Sctrlに転換しているが、他の実施の形態で、フィードバックコントローラー304は、表示信号SIndが直接、制御信号Sctrlとして用いられるか、フィードバックコントローラー304がゲート発振器301中に整合される場合は省略される。
【0020】
図6Aと図6Bを参照すると、モニター303がどのように、第一、第二クロック信号CK1、CK2に従って配列操作を検出するかを示す。図のように、第一クロック信号CK1は、第二クロック信号CK2に従ってサンプリングされる。クロック信号CK1とCK2間に所定遅延(時間差)があるので(この実施の形態中、所定遅延は180°)、エッジをシフトさせる配列操作が、まず、第一クロック信号CK1上で観察され、所定のタイミング遅延の後、第二クロック信号CK2上で観察される。これにより、第一クロック信号CK1がすでに配列している期間があるが、第二クロック信号CK2はまだ配列していない。モニター303が、CK1の現在のサンプリング値が所望値、例えば、前のサンプリング値と異なることを検出した時、モニター303はサンプリング値の推移に従って、表示信号を生成し、共振周波数を調整する。例えば、図6A中、配列操作が時間インスタンスT1で発生し、第一クロック信号CK1のエッジが遅延する。値“0”はモニター303によりサンプリングされ、ゲート発振器の共振周波数がターゲット周波数より速いことを意味し、モニター303は表示信号を生成するので、共振周波数が減少する。一方、図6B中、時間インスタンスT2で生じる配列操作が第一クロック信号CK1のエッジを導く場合、値“1”がサンプリングされる。モニター303は表示信号を生成するので、共振周波数が増加する。僅かなサンプリングオフセットが割り当てられ、準安定を回避する。
【0021】
本発明のもう一つの実施の形態にかかると、ゲート発振器301の配列操作は、第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2間の位相差の変化に従って検出される。第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2間に所定の位相差があるので、ゲート発振器301の配列操作は、第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2が所定の位相差により派生した時に検出される。一例として、CK1とCK2間の所定の位相差が180°であると仮定する。モニター503が、例えば、第二クロック信号と対応する第一クロック信号の追加位相リードを検出する時、現在の位相差は120°になり、モニター503は表示信号SIndを生成し、共振周波数が増加する。一方、モニター503が、例えば、第二クロック信号と対応する第一クロック信号の追加位相遅延を検出する時、現在の位相差は240°になり、モニター503は表示信号SIndを生成し、共振周波数が減少する。
【0022】
図4は、本発明のもう一つの実施の形態にかかる発振回路を示す図である。本発明の実施の形態では、較正回路402は、モニター403とフィードバックコントローラー404と、を備える。モニター403は、第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2を受信する。図3の実施の形態と比較すると、第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2は、本実施の形態中で、ゲート発振器401の異なる二個のノードから派生し、第二クロック信号CK2は第一クロック信号CK1の遅延バージョンである。二クロック信号CK1とCK2間の遅延は、ゲート発振器401の内在する遅延により生成される。例えば、第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2はゲート発振器301の出力ノードからの出力信号か、ゲート発振器301の出力ノードからの出力信号を修正、又は、処理することにより生成される信号であり、所定時間差が、第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2間に存在する。モニター403は、第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2間の位相、又は、位相差を検出し、検出結果に従って、表示信号SIndを生成する。フィードバックコントローラー404は表示信号SIndを受信して、表示信号に従って制御信号Sctrlを生成する。ゲート発振器401は更に、共振周波数を変化させ、例えば、フィードバック制御信号Sctrlに従って、各発振ノード上のバラクターを変化させることにより、周波数オフセットを調整する。注意すべきことは、図4のゲート発振器401はゲート電圧制御発振器であるが、本発明はこれに限定されない。当業者なら既知のように、ゲート発振器401は、本発明の実施の形態中と同じ機能か結果を達成できるあらゆるタイプのゲート発振器である。同様に、フィードバックコントローラー404は、表示信号SIndが直接、制御信号Sctrlとして用いられるか、又は、ゲート発振器401中に整合される場合は省略される。
【0023】
図5は、本発明の実施の形態にかかる提案された較正技術を備えるバーストモードクロックとデータリカバリー(BMCDR)回路を示す図である。BMCDR500は、エッジ検出器506を有するゲート発振器501からなり、ゲート発振器501のエッジと入力データのエッジを即座に配列させる。エッジ検出器506は、データ推移があるときすぐ、T/2のパルスを生成し、Tは一ビット期間に対応する。DFF508は、ゲート発振器501からの再生クロックを受信し、再生クロックに従って、入力データからデータを再生する。本発明の実施の形態では、較正回路502は、モニター503、カウンター504、コンバータ505を備える。モニター503は、ゲート発振器501の異なる二つのノードから二つのクロック信号CK1、CK2を受信し、第二クロック信号CK2は第一クロック信号CK1の遅延バージョンである。例えば、第一クロック信号CK1と第二クロック信号CK2間の所定遅延は180°である。注意すべきことは、第二クロック信号CK2も、図3の遅延ユニットにより得られるが、本発明はこれに限定されない。更に、注意すべきことは、図5のゲート発振器501はゲート電圧制御発振器であるが、本発明はこれに限定されない。
【0024】
本発明の実施の形態では、モニター503は、第二クロック信号CK2に従って、第一クロック信号CK1をサンプリングする、及び/又は、第一クロック信号CK1に従って、第二クロック信号CK2をサンプリングし、配列操作を検出する。例として、一ゲート遅延時の各データ推移ごとに、位相配列/再配列が、第一クロック信号CK1を出力するノードで発生する。T/2の遅延時、位相配列/再配列は、第二クロック信号CK2を出力するノードで発生する。モニター503は、検出された配列操作に従って、表示信号SIndを生成する。カウンター504とコンバータ505は、共に、上述のフィードバックコントローラーと同じ機能を提供する。例えば、表示信号SIndは、検出された配列操作に対応するデジタル番号を含む。正か負の配列操作が検出される時、デジタル番号は“1”、又は、“0”である。カウンター504はカウント値を維持し、コンバータ505は、カウント値を制御信号Sctrlに変換し、ゲート発振器501の共振周波数を調整する。実施の形態中、コンバータ505は、デジタルーアナログコンバータ(DAC)により実行され、デジタルカウント値をアナログ制御電圧か制御電流に変換する。この方法で、ゲート発振器と入力データ速度間の周波数オフセットが減少し、これにより、BERか、BMCDR500の出力ジッターを減少させる。BMCDR500はローカル参考クロックやレプリカ発振器を用いないように設計され、背景較正となる。更に、図5の入力データが周期的なスイッチ信号により代替されるとき(つまり、検出器506が周期的なスイッチ信号に従ってゲート信号SGを生成する)、回路500はクロック生成器として用いられる。
【0025】
本発明の実施の形態では、モニターは位相検出器、例えば、位相再配置検出器、バングバング位相検出器か、又は、本発明の実施の形態中で記述されるモニターと同じ機能を実行するか、同じ結果を達成することができるあらゆるタイプのモニターである。注意すべきことは、モニターは、位相差/周波数オフセットの極性(正か負)を決定するよりはむしろ、位相差/周波数オフセットの量を検出することができるとき、カウンターが省略できる。図7は、本発明の実施の形態にかかる位相再配列検出器を示す図である。位相再配列検出器700は、二組のDフリップフロップ(DEF)701と702を有する。DEF701はクロック信号CK2_Aにより測定され、クロック信号CK1_Aをサンプリングし、クロック信号CK1_AとCK2_Aはそれぞれ、クロック信号CK1とCK2の反転バージョンである。DEF701は、発振信号の速度(共振周波数)が入力データ速度よりも遅いかどうかを検出する。一方、DEF702はクロック信号CK1_Bにより測定され、クロック信号CK2_Bをサンプリングし、クロック信号CK1_BとCK2_Bは、それぞれ、クロック信号CK1_AとCK2_Aの反転バージョンである。DEF702は、発振信号の速度(共振周波数)が入力データ速度よりも速いかどうかを検出する。注意すべきことは、本発明の実施の形態では、少しのサンプリングオフセットが、位相再配列検出器700中のDEFをサンプリングするように割り当てられて、準安定問題を回避しているが、本発明はこれに限定されない。
【0026】
本発明の実施の形態では、ゲート発振器の背景較正技術が提案される。このアプローチは、ゲート発振器と入力データ/参考クロック間の周波数オフセットを減少、消去して、ビット誤り率や出力ジッターを減少させる。(231−1)疑似ランダム二進シーケンス(PRBS)のエラーフリー操作と253以上の連続同符号長(CIDs)に耐えることを証明する。
【0027】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【符号の説明】
【0028】
ゲート発振器101
発振回路200
ゲート発振器201
較正回路202
発振回路300
ゲート発振器301
較正回路302
モニター303
フィードバックコントローラー304
遅延ユニット305
発振回路400
ゲート発振器401
較正回路402
モニター403
フィードバックコントローラー404
BMCDR500
ゲート発振器501
較正回路502
モニター503
カウンター504
コンバータ505
エッジ検出器506
DFF508
位相再配列検出器700
Dフリップフロップ(DEF)701と702
クロック信号CK1_AとCK2_A
第一クロック信号CK1
第二クロック信号CK2
表示信号SInd
制御信号Sctrl
フィードバック信号Sctrl

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御信号に従って発振信号を生成し、ゲート信号を受信して、前記発振信号のエッジと前記ゲート信号のエッジを配列させるゲート発振器と、
前記ゲート発振器に結合されて、第一クロック信号と第二クロック信号を受信し、前記第一クロック信号と前記第二クロック信号に従って前記ゲート発振器の配列操作を検出し、検出された配列操作に従って制御信号を生成する較正回路とを備えることを特徴とする発振回路。
【請求項2】
制御信号に従って発振信号を生成するゲート発振器と、
前記ゲート発振器に結合され、第一クロック信号と第二クロック信号を受信し、前記第一、第二クロック信号に従って前記発振信号の周波数又は期間の変化を検出し、検出された変化に従って前記制御信号を生成する較正回路とを備え、
少なくとも一つの前記第一、第二クロック信号は前記発振信号から派生し、前記第二クロック信号は前記第一クロック信号の遅延バージョンであることを特徴とする発振回路。
【請求項3】
制御信号に従って操作するゲート発振器と、
前記ゲート発振器に結合され、前記ゲート発振器から第一クロック信号と第二クロック信号を受信し、前記第一、第二クロック信号に従って前記制御信号を生成する較正回路とを備えることを特徴とする発振回路。
【請求項4】
制御信号に従って操作するゲート発振器と、
前記ゲート発振器に結合され、前記ゲート発振器から第一クロック信号と前記第一クロック信号の遅延バージョンである第二クロック信号を受信し、前記第一、第二クロック信号に従って前記制御信号を生成する較正回路とを備えることを特徴とする発振回路。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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