説明

発泡プラスチック類の減容装置

【課題】装置の占有体積を少なくし、製造費用も低減でき、かつ保守が容易である発泡プラスチック類の減容装置を提供すること
【解決手段】発泡プラスチック類の投入口2aと、発泡プラスチック類の破砕室3と、発泡プラスチック類の搬送室4とを備え、前記搬送室の下流側に設けられた溶融部5により発泡プラスチック類を減容する装置1であって、前記破砕室3と前記搬送室4とが略水平方向に隣接して設けられ、該隣接する破砕室と搬送室に1本の回転軸7が貫通した状態で配設されていると共に、該回転軸の破砕室の領域における部位に破砕アーム8が設置され、該回転軸の搬送室の領域における部位にスクリュー羽根9が設置され、且つ前記破砕室の下部内壁面は前記回転軸と同芯の略半円筒形状に形成され、該略半円筒形状の破砕室の下部内壁面に、前記破砕アームの回転方向に対して前記搬送室側に傾斜した複数条の送り溝12が設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡プラスチック類の減容装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、魚類を保管するための発泡プラスチック製の魚箱や、電化製品を梱包するための発泡プラスチック製の梱包容器、魚、肉等を包装するための発泡プラスチック製のトレイ等は、使用後にリサイクルされる。この目的のために、これらの発泡プラスチック製の容器やトレイを溶融し、含有ガスを除去し、ブロック等に成形したり、あるいはペレット等に形成したりする装置が減容装置である。
かかる減容装置としては、種々のタイプのものが提案され、実用に供されている。
【0003】
特許文献1に開示されている装置は、発泡プラスチック類を投入するホッパーと、減容処理を行う処理室とを備えており、処理室には、発泡プラスチック類を破砕するカッタ羽根を備えた一対の破砕軸と、破砕された発泡プラスチック類を前方に送るスクリュー羽根を備えた回転軸と、スクリュー羽根を囲むように設けられたテーパ状の圧縮筒と、圧縮筒に続く加熱筒とを備えている。そして、この発泡プラスチック類の減容機では、ホッパーに投入された発泡スチロール等の発泡プラスチック類は、その下方の処理室に落下し、カッタ羽根で破砕されながら破砕軸間で下方に押し下げられる。破砕され押し下げられた発泡プラスチック類は、下方のスクリュー羽根で前方へ送られ、圧縮筒内に押込まれて圧縮減容され、加熱筒で加熱溶融されて棒状となって押し出し板から連続的に押し出される。
【0004】
特許文献2に開示されている装置は、処理室に設けられた回転軸は、発泡プラスチック類を破砕する破砕アームと発泡プラスチック類を前方へ送るスクリュー羽根とを同一の区画に備え、ホッパーから投入された発泡プラスチック類は、その回転軸の周りで破砕され、かつ後段の圧縮筒の方向へ送られて、圧縮筒内で圧縮減容される。
【0005】
【特許文献1】実公平6−5853号公報
【特許文献2】特開2002−66370号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、先ず上記した特許文献1に記載された減容装置においては、処理室内の上段に発泡プラスチック類を破砕するカッタ羽根を備えた一対の破砕軸と、下段に破砕された発泡プラスチック類を前方に送り圧縮するスクリュー羽根を備えた回転軸とを設けることが必要であるので、装置が大型化すると共に、モータ等の駆動手段も複数個必要となり、コストが高いものとなっていた。
【0007】
一方、上記特許文献2に記載された減容装置においては、一本の回転軸しか使用しないので、製造費用はかなり低減できるものではあるが、回転軸のスクリュー羽根が設けられている部分に破砕アームも一緒に設けられているので、回転軸の構造が複雑であり、製造コストおよび保守の点において課題を有していた。また、破砕部と搬送部とが同一位置にあるので、発泡プラスチック類が十分に破砕されないまま後段の圧縮筒に送られたり、破砕された細かい発泡プラスチックが破砕部の下部に留まって搬送されないという憂いがあった。
【0008】
本発明は、上述した背景技術が有する課題に鑑みなされたものであって、その目的は、装置の占有体積を少なくし、製造費用も低減でき、かつ保守が容易である発泡プラスチック類の減容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した目的を達成するため、請求項1の発泡プラスチック類の減容装置は、発泡プラスチック類を投入する投入口と、投入された発泡プラスチック類を破砕する破砕室と、破砕された発泡プラスチック類を搬送する搬送室とを備え、前記搬送室に設けられた圧縮機構、および/または前記搬送室の下流側に設けられた溶融部により破砕された発泡プラスチック類を減容する発泡プラスチック類の減容装置であって、前記破砕室と前記搬送室とが略水平方向に隣接して設けられ、該隣接する破砕室と搬送室に1本の回転軸が貫通した状態で配設されていると共に、該回転軸の破砕室の領域における部位に破砕アームが設置され、該回転軸の搬送室の領域における部位にスクリュー羽根が設置され、且つ前記破砕室の下部内壁面は前記回転軸と同芯の略半円筒形状に形成され、該略半円筒形状の破砕室の下部内壁面に、前記破砕アームの回転方向に対して前記搬送室側に傾斜した複数条の送り溝が設けられていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発泡プラスチック類の減容装置は、上記請求項1の発明において、上記破砕室の内壁面に、上記回転軸の軸に略垂直な複数の固定刃が、該固定刃の間を上記回転軸に設置された破砕アームが通過するように設置されていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発泡プラスチック類の減容装置は、上記請求項1又は2の発明において、上記破砕アームが、上記回転軸から放射状に延びるアームと、該アームの先端部に設けられた突起とから構成されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発泡プラスチック類の減容装置は、上記請求項1乃至3のいずれかの発明において、上記送り溝が、上記破砕アームの回転方向に対して上記搬送室側に15〜60度の傾斜角度で設けられていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発泡プラスチック類の減容装置は、上記請求項1乃至4のいずれかの発明において、上記溶融部が、凹凸面を有する加熱板により構成されていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の発泡プラスチック類の減容装置は、上記請求項1乃至5のいずれかの発明において、発泡プラスチック類を減容する際に発生するガスの臭気を吸収、あるいは分解処理するフィルタを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
上記した請求項1の本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置によれば、破砕アームとスクリュー羽根とが1本の回転軸に設けられているので、装置の小型化が容易であると共に、回転軸を回転させるモータが一個で済むので、制御が簡単であり、製造コストも低減できる。また、破砕アームとスクリュー羽根とを回転軸の別々の場所に設けているので、回転軸の構造が簡単になり、製造と保守が容易となると共に、破砕部と搬送部が別々の場所となり、発泡プラスチック類が十分に破砕されないまま減容部に搬送される虞がなくなる。さらに、破砕室の下部内壁面に設けた複数条の送り溝の存在により、破砕された発泡プラスチック類は破砕アームの回転に伴って徐々に搬送室側に移動することとなり、しかも、この送り溝の存在によって移動する発泡プラスチック類は、十分に破砕されて細かくなったものであるので、スクリュー羽根による送りとは異なり、十分に破砕された発泡プラスチック類のみを効率的に搬送室側に送ることができる。
上記のような効果を奏することから、この本発明に係る減容装置は、狭い設置面積の施設、例えばスーパーマーケット等の作業場で、発泡スチロールの魚箱等の発泡プラスチック類の減容処理をするのに、好適に用いることができる。
【0016】
また、上記した請求項2の本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置によれば、破砕室の内壁面に固定された固定刃と、回転軸に固定されて回転軸とともに回転する破砕アームとで効率的に発泡プラスチック類を破砕するので、より装置の小型化を図ることができる。
【0017】
また、上記した請求項3の本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置によれば、破砕アームの先端部分が大きいので、発泡プラスチック類を捉えやすくなり、さらに破砕効率を向上させることができる。
【0018】
また、上記した請求項4の本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置によれば、送り溝の破砕アームの回転方向に対する傾斜角度が適切なものであるので、破砕された発泡プラスチック類を破砕アームの回転に伴って効率的に搬送室側に移動させることができる。
【0019】
また、上記した請求項5の本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置によれば、伝熱面積の大きい加熱板により溶融部が構成されているので、効率的に発泡プラスチック類を加熱溶融することができ、減容効率が高い装置となる。
【0020】
また、上記した請求項6の本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置によれば、減容処理の際に発生するガスに含まれる臭気を除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、上記した本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、図1は、本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置(以下、単に「減容装置」という場合がある。)の一例を示した概念的な縦断面図、図2は、図1のA−A線に沿う部分の概念的な断面図である。また、図3は、図1の減容装置の破砕室の概念的な平面図、図4は、破砕室の下部内壁面の概念的な展開図である。
【0022】
本発明に係る減容装置1においては、例えば、魚類を保管するための発泡プラスチック製の魚箱や、電化製品を梱包するための発泡プラスチック製の梱包容器、魚、肉等を包装するための発泡プラスチック製のトレイ等(以下「発泡プラスチック類」という)は、ホッパー2の投入口2aから投入される。投入された発泡プラスチック類は、破砕室3に落下し、そこで破砕される。破砕された発泡プラスチック類は、隣接する搬送室4に送られ、スクリュー羽根によって圧縮されながら後段の溶融部5に送られ、そこで溶融されて粘性体に減容され、排出部6から排出される。
【0023】
上記破砕室3の上部は、ホッパー2に直結する略直方体形状であり、下部は、その直方体に連続する半円筒状の内壁構造を有する。そして、前記破砕室3と上記搬送室4を回転軸7が貫通している。前記回転軸7は、図2に示すように、上記破砕室3の半円筒状内壁の中心線に沿って配設されている。そして、この回転軸7の破砕室3の部分には、複数の破砕アーム8が放射状に設けられ、この回転軸7の搬送室4の部分には、スクリュー羽根9が、溶融部5の近傍まで延在して設けられている。上記回転軸7は、モータ10によって回転駆動される。すなわち、上記破砕アーム8と上記スクリュー羽根9とは、一個のモータ10によって回転駆動される構成となっている。
なお、この実施の形態では、回転軸7は略水平に配置されているが、搬送室4側が僅かに下になるように傾斜して配置することも可能である。
【0024】
上記破砕アーム8のそれぞれは、図2に示したように、上記回転軸7の軸芯方向と垂直な面内に点対称に設けられた一対のアーム8a,8bから構成されている。各アーム8a,8bは、厚板に形成され、その先端は破砕室3の内壁の直ぐ近くまで延在している。そして、5対のこのような対のアーム8a,8bが、上記回転軸7に、隣接するアームの対が互いに90度の角度をなすように配置されている。
なお、この実施の形態では、破砕アーム8として5対のアームが配置されているが、必要に応じて、もっと増やすことも、減らすことも可能である。また、各破砕アーム8を2本のア−ム8a,8bで構成するのではなく、もっと多数のアーム、例えば3本のアームを120度間隔で配置することも可能である。
【0025】
上記破砕室3の上記破砕アーム8が回転により下降する側の内壁面には、5対の隣接する上記破砕アーム8,8・・の各中間、および最も搬送室4側の破砕アーム8と上記スクリュー羽根9との中間に、固定刃11がそれぞれ設けられている。この固定刃11は、回転軸7に垂直な面内に延在する板材で構成され、破砕室3の上部の垂直内壁面には、矩形の固定刃11aが設けられ、下部の半円筒状内壁面には、4分の1円板状の固定刃11bが設けられ、全体として、L字形状の固定刃11に形成されている。そして、各破砕アーム8が上記固定刃11,11の間を下降するときに、発泡プラスチック類は、固定刃11と破砕アーム8とによって破砕される。
【0026】
また、図示した実施の形態に係る減容装置1では、破砕効率を向上させるために、厚板で形成された上記各破砕アーム8の先端部分の両面に、2本の突起8c,8dが設けられている。なお、図1で一番右側の破砕アーム8には、片側にのみ突起が設けられている。上記突起8c,8dは、上記回転軸7の軸方向に延在する丸棒により構成されており、固定刃11,11の間でこの突起8c,8dが発泡プラスチック類を確実に捉え、効率的に発泡プラスチック類を破砕する。また、図2に示したように、先端により近い側の突起8cが、他方の突起8dより僅かに回転方向前方に配置されている。これにより、破砕アーム8と突起8c,8dにより、発泡プラスチック類をより確実に捉え、破砕することができる。
【0027】
一方、破砕室3の下部の半円筒状内壁面において、上記固定刃11が設けられていない側の内壁面、すなわち、上記破砕アーム8が回転により上昇する側の内壁面には、図3及び図4等に示したように、破砕アーム8の回転方向に対して搬送室4側に傾斜した複数条の送り溝12が設けられている。この実施の形態では、内壁面に複数本の丸棒材13を溶接することにより、その間に送り溝12が形成されているが、当然、他の方法でこの送り溝12を形成することも可能である。また、図では丸棒材13を採用したが、四角形状等の棒であってもよい。
【0028】
上記送り溝12の存在により、破砕アーム8が下降するとき破砕された発泡プラスチック類は、この送り溝12が存在する領域で破砕アーム8が上昇するときに一緒に掻き上げられ、送り溝12に沿って上方に移動するため、搬送室4側に移動することとなる。しかも、この送り溝12に接して移動する発泡プラスチック類は、十分に破砕されて細かくなったものであるので、スクリュー羽根による送りとは異なり、十分に破砕された発泡プラスチック類のみを効率的に搬送することができる。
【0029】
上記送り溝12の破砕アーム8の回転方向(回転軸7の垂直方向)に対する傾斜角度θ(図4参照)は、15〜60度が適当である。この傾斜角度θが小さ過ぎる場合には、発泡プラスチック類の移動速度が遅くなり過ぎる。逆に傾斜角度が大き過ぎる場合には、発泡プラスチック類が該送り溝に沿って上昇せず、乗り越えてしまうものが多く発生し、効率的な搬送ができない。かかる観点から、傾斜角度θは、15〜55度がより好ましく、20〜50度が特に好ましい。
【0030】
上記回転軸7が回転することにより、上記破砕アーム8が回転し、該破砕アーム8が下降するとき、上記固定刃11と協働して発泡プラスチック類が打ち砕かれ、破砕アーム8が上昇するとき、破砕された発泡プラスチック類が掻き揚げられ、上記送り溝12に沿って上昇することを繰り返すことにより、細かく破砕された発泡プラスチック類が、徐々に搬送室4の方向に集まってくる。この集まった発泡プラスチック類は、スクリュー羽根9によって強制的に搬送室4の中に押し込まれる。
【0031】
搬送室4は、破砕室3に近い部分(入口部分)は先細りの錐体状筒部4aに形成され、遠い部分は円筒状筒部4bに形成され、粉砕された発泡プラスチック類がスムースに搬送される構造となっている。搬送室4の中のスクリュー羽根9で発泡プラスチック類を圧縮して発熱させるだけでも、発泡プラスチック類の中のガスを放出させて減容させることも可能であるが、図示した実施の形態では、搬送室4の後段に溶融部5を設けている。
【0032】
溶融部5は、ヒータ5aおよび図示しない温度検出手段等の温度制御装置を備え、発泡プラスチック類を所定の温度に加熱し、溶融する。この実施の形態では、発泡プラスチック類への熱伝達効率を向上させるために、加熱室5の壁面に波形の凹凸面5bが形成され、表面積を広げている。そして、搬送室4と連通する開口5cから送られてきた発泡プラスチック類は、該溶融部5において溶融され、溶融部5の下部に設けた排出部6から排出される。溶融される直前の発泡プラスチック類は、スクリュー羽根9によって圧縮されていてもよいが、圧縮されずに溶融部5のみにおいて溶融されて、減容される構成とすることもできる。
【0033】
他の実施の形態においては、回転軸7の周面と搬送室4の内壁との間隙によって(詳しくは、スクリュー羽根9の隣合う羽根同士の間と、回転軸7の周面と、搬送室4の内壁とによって画成される空間の容積が徐々に減少することによって)圧縮されながら、剪断発熱、更に必要に応じてヒータからの熱によって溶融されて、発泡プラスチック類に含有するガス、あるいは発泡プラスチック類の供給時に巻き込まれたガスが排除され、減容される。
【0034】
溶融して粘性体となった処理物は、排出部6の下に置かれた容器(図示せず)に落下し、そこで固化する。排出部6から排出された処理物は、排出部6の形状に倣って、棒状,板状等の適宜なブロックに形成される。場合によっては、更に下流側にペレット製造用の押出し機を連設することにより、ペレット状に形成される。そして、発泡プラスチック類を再生させる工場等へ輸送される。
【0035】
上記破砕室3、搬送室4、溶融部5で発生したガスは、これらの領域に連通するフィルタ14を介してブロア15によって排出される。上記ガスは、発泡プラスチック類自体の臭気や、発泡プラスチック類に含まれるガスの臭気、あるいは発泡プラスチック類を容器とした際の内容物から付着した臭気等を有しているが、これらの臭気等は、フィルタ14に内蔵させた活性炭等で吸収されたり、あるいは白金触媒等を用いて加熱分解処理されたりする。
【0036】
以上、本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置の好適な実施の形態を説明したが、本発明は、何ら既述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、更に種々の変形及び変更が可能であることは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る発泡プラスチック類の減容装置の一例を示した概念的な断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う部分の概念的な断面図である。
【図3】図1の減容装置の破砕室の概念的な平面図である。
【図4】破砕室の下部内壁面の概念的な展開図である。
【符号の説明】
【0038】
1 減容装置
2 ホッパー
2a 投入口
3 破砕室
4 搬送室
4a 錐体状筒部
4b 円筒状筒部
5 溶融部
5a ヒータ
5b 凹凸面
5c 開口
6 排出部
7 回転軸
8 破砕アーム
8a,8b 一対のアーム
8c,8d 突起
9 スクリュー羽根
10 モータ
11 固定刃
11a 矩形の固定刃
11b 4分の1円板状の固定刃
12 送り溝
13 丸棒材
14 フィルタ
15 ブロア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡プラスチック類を投入する投入口と、投入された発泡プラスチック類を破砕する破砕室と、破砕された発泡プラスチック類を搬送する搬送室とを備え、前記搬送室に設けられた圧縮機構、および/または前記搬送室の下流側に設けられた溶融部により破砕された発泡プラスチック類を減容する発泡プラスチック類の減容装置であって、前記破砕室と前記搬送室とが略水平方向に隣接して設けられ、該隣接する破砕室と搬送室に1本の回転軸が貫通した状態で配設されていると共に、該回転軸の破砕室の領域における部位に破砕アームが設置され、該回転軸の搬送室の領域における部位にスクリュー羽根が設置され、且つ前記破砕室の下部内壁面は前記回転軸と同芯の略半円筒形状に形成され、該略半円筒形状の破砕室の下部内壁面に、前記破砕アームの回転方向に対して前記搬送室側に傾斜した複数条の送り溝が設けられていることを特徴とする、発泡プラスチック類の減容装置。
【請求項2】
上記破砕室の内壁面に、上記回転軸の軸に略垂直な複数の固定刃が、該固定刃の間を上記回転軸に設置された破砕アームが通過するように設置されていることを特徴とする、請求項1に記載の発泡プラスチック類の減容装置。
【請求項3】
上記破砕アームが、上記回転軸から放射状に延びるアームと、該アームの先端部に設けられた突起とから構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の発泡プラスチック類の減容装置。
【請求項4】
上記送り溝が、上記破砕アームの回転方向に対して上記搬送室側に15〜60度の傾斜角度で設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の発泡プラスチック類の減容装置。
【請求項5】
上記溶融部が、凹凸面を有する加熱板により構成されていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の発泡プラスチック類の減容装置。
【請求項6】
発泡プラスチック類を減容する際に発生するガスの臭気を吸収、あるいは分解処理するフィルタを備えたことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の発泡プラスチック類の減容装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−178761(P2008−178761A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−12222(P2007−12222)
【出願日】平成19年1月23日(2007.1.23)
【出願人】(591190210)日本リプロマシン工業株式会社 (1)
【Fターム(参考)】