説明

発泡性ビニル芳香族ポリマー組成物及びその調製方法

(a1)90〜99.995%の少なくとも1種のビニル芳香族モノマー及び0.005〜10質量%のスチレンスルホン酸の塩若しくはエステルを含有するコポリマー、又は(a2)92〜99.995質量%のビニル芳香族(コ)ポリマー並びに、スチレンスルホン酸の塩若しくはエステル及びスチレンと、スチレンスルホン酸のC〜C塩若しくはエステルとのコポリマーから選択される0.005〜8質量%の生成物を含む高分子混合物から選択される(a)高分子マトリックス、並びに
(b)高分子マトリックス(a)に対して1〜10質量%の発泡剤、
を含む発泡性組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡性ビニル芳香族ポリマー組成物及びその調製方法に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は発泡性ビニル芳香族ポリマー、例えば、発泡後に低密度であり且つ低静電気の発泡ビーズを得ることができる発泡性スチレンポリマーを基本とした顆粒に関する。
【0003】
より一層具体的には、本発明は、特に互いに繰り返しこすり合わされた後でも外面上の帯電濃度を低いままに維持可能な発泡ビーズが得られる、発泡性ポリスチレンを含む顆粒に関する。
【0004】
より一層具体的には、本発明は、顆粒形態の発泡性ビニル芳香族ポリマー組成物の調製方法にも関する。
【0005】
本明細書において、本文中に記載の全ての動作条件は、明記されていなくとも、好ましい条件と見なされるべきである。
【背景技術】
【0006】
発泡性ビニル芳香族ポリマー、その中でも特に発泡性ポリスチレン(EPS)は、様々な応用分野で採用可能な製品の製造に長年に亘って使用されている既知の生成物であり、その中で最も重要な分野の1つが、断熱分野である。
【0007】
これらの製品は、まず最初に、閉鎖環境において、発泡性流体、例えば脂肪族炭化水素(ペンタン又はヘキサン等)を含浸させたポリマー顆粒を膨張させ、次に金型内に入れた膨張した粒子を圧力及び温度の同時作用により成型することで得られる。粒子の膨張は一般に、このポリマーのガラス転移温度(Tg)より若干高い温度に維持した蒸気又は別の気体によりもたらされる。
【0008】
当該分野の専門家の間では周知であり且つ上記したように、発泡性ビニル芳香族ポリマー、とりわけ発泡性ポリスチレンは、発泡剤を含浸させた堅く締まった顆粒の形態であり、一般に0.5〜1.5mmである粒径を有する。
【0009】
処理段階において、顆粒はまず適切な容器内で予備発泡させられる。このようにして得られた発泡ビーズを12〜24時間に亘ってエイジングに供し、次に金型に投入して所望の製品を製造する。予備発泡段階後、発泡ビーズ(そのままのものと性能改善剤を含有するものと両方)は、次の処理段階へと適当なダクトを使用して気送される。このタイプの輸送は、実際、発泡ビーズが周囲に分散するのを防止する上で最も単純な移動方法である。
【発明の概要】
【0010】
しかしながら、気送はビーズ同士の絶え間ない摩擦を引き起こし、その表面での帯電の発生をもたらす。静電気により放電が引き起こされ、この放電により可燃性の高い発泡ビーズの燃焼(発泡剤、例えばペンタンが残留している可能性があることにも起因する)が誘発される可能性があることから、例えば発泡性ポリスチレンの変形及び処理プラントを接地させなくてはならない。接地させているにも関わらず、難燃剤をポリマーに添加していたとしても、燃焼の危険性は常に高い。
【0011】
この欠点を克服するために、例えば欧州特許第289321号明細書に記載されるように、顆粒に第四級アンモニウム塩を添加することが提案された。しかしながら、蒸気による発泡によりこれらの塩の殆どが除去されてしまい、添加剤の効果が低下する。
【0012】
欧州特許第470455号明細書は、アンモニウム塩及びシリカを基本とした添加剤の使用について記載している。この場合も、発泡により、静電気防止剤の一部が除去されてしまう。更に、シリカの存在は焼結を妨げる。
【0013】
米国特許第5124381号明細書及び第4124543号明細書はそれぞれ、シリカ及び塩素の誘導体並びに糖のエステル、グリセリンのエステル及びポリオールを含有する水溶液の使用について記載しているが、発泡において使用する蒸気により添加剤が除去されてしまうことから、依然として同じ問題が生じる。
【0014】
従って、発泡ビーズに変形させた後も帯電発生現象が起こらない、無熱剤(athermal agent)も含有するビニル芳香族系発泡性粒子材料の利用が必要とされている。
【0015】
ここで出願人は、この結果が得られる顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物を発見した。特に、出願人は、反応性静電気防止剤(すなわち、ビニル芳香族ポリマーの高分子鎖に入り込む)の使用により発泡ビーズの静電気が、極めて低密度にするのに必要とされる蒸気との長い接触時間に亘って低下することを発見した。
【0016】
発泡ポリスチレンを応用可能な特定の分野に建築業における断熱があり、一般に、平坦なシートの形態で使用される。この分野の業者は原材料を節約するために超低密度にしようとするが、これはEPSの購入は質量単位だが、後に最終製品を発泡形態、すなわち体積で売却するからである。
【0017】
超低密度にするための試みにおいて、静電気の問題を解決するのに加えて、良好な断熱性能を保証することも重要である。低密度を得ることが技術的に可能であったとしても有利なことではなく、これは低密度であることがシートの熱伝導性に著しい上昇をもたらし、その上昇を厚みの上昇により相殺しなくてはならないからである。この欠点を克服するために、ポリマーを不透熱性材料、例えばグラファイト、カーボンブラック、アルミニウム等で充填することが提案されてきた。
【0018】
例えば欧州特許第620246号明細書は、不透熱性材料を表面に分散させた又は代替案として粒子それ自体の内側に取り込ませた発泡性ポリスチレンビーズの調製方法について記載している。
【0019】
日本国特許出願第63−183941号明細書は、ポリスチレン発泡体の断熱性能を改良するためのグラファイトの使用について記載している。
【0020】
従って、本発明の目的は、低密度及び低静電気の発泡ビーズが得られる、顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物に関し、この組成物は、
(a1)90〜99.995%の少なくとも1種のビニル芳香族モノマー及び0.005〜10質量%のスチレンスルホン酸の塩若しくは対応するC1〜C4アルキルエステルを含有するコポリマー、又は
(a2)92〜99.995質量%のビニル芳香族(コ)ポリマー並びに、スチレンスルホン酸の塩若しくは対応するC1〜C4アルキルエステル及びスチレンと、スチレンスルホン酸の塩若しくは対応するC1〜C4アルキルエステルとのコポリマーから選択される0.005〜8質量%の生成物を含む高分子混合物から選択される(a)高分子マトリックス、並びに
(b)高分子マトリックス(a)に対して1〜10質量%の発泡剤、
を含む。
【0021】
本明細書及び請求項において使用の用語「ビニル芳香族(コ)ポリマー」は、重量平均分子量Mw50000〜300000、好ましくは70000〜220000を有する高分子生成物について言及している。
【0022】
ビニル芳香族(コ)ポリマー及びコポリマー(a1)は、50〜100質量%の1種以上のビニル芳香族モノマー及び0〜50質量%の少なくとも1種の共重合性モノマーを含むモノマー混合物を重合することにより得ることができる。
【0023】
ビニル芳香族モノマーは、以下の一般式、
【化1】

(式中、Rは、水素又はメチル基であり、nは、ゼロ又は1〜5の整数であり、Yは、塩素若しくは臭素等のハロゲン又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル若しくはアルコキシラジカルである)に対応するものから選択することができる。
【0024】
上記の一般式を有するビニル芳香族モノマーの例はスチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、ブチルスチレン、ジメチルスチレン、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−及びペンタクロロスチレン、ブロモスチレン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン等である。好ましいビニル芳香族モノマーはスチレン及びα−メチルスチレンである。
【0025】
一般式(I)を有するビニル芳香族モノマーは単独又はその他の共重合性モノマーとの最高で50質量%のブレンドとして使用することができる。共重合性モノマーの例は、(メタ)クリル酸、(メタ)クリル酸のC1〜C4アルキルエステル、例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、(メタ)クリル酸のアミド及びニトリル、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ブタジエン、エチレン、ジビニルベンゼン、無水マレイン酸等である。共重合可能な好ましいモノマーはアクリロニトリル及びメチルメタクリレートである。
【0026】
コポリマー(a1)は、スチレンスルホン酸の塩又は関連するC1〜C4アルキルエステルを0.005〜10質量%含有する。スチレンスルホン酸(金属塩又はエステルいずれかの形態)は、好ましくは、0.08〜3.0%、より好ましくは0.01〜1.5%の量で使用される。
【0027】
本発明において、スチレンスルホン酸の塩又は対応するC1〜C4アルキルエステル及びスチレンと、金属塩又は関連するC1〜C4アルキルエステルの形態のスチレンスルホン酸とのコポリマーから選択される、成分(a2)中の生成物は、0.005〜8質量%、好ましくは0.01〜6質量%、例えば0.05〜4質量%の量で使用することができる。
【0028】
スチレンと、塩又はエステルの形態のスチレンスルホン酸とのコポリマーは、平均分子量Mw150000〜250000及び高分子鎖中に分散したスルホン酸基(塩化又はエステル化)の含有量0.5〜10モル%、好ましくは2〜8モル%を有する。
【0029】
スチレンと、塩又はエステル化された形態のスチレンスルホン酸とのコポリマーは文献で既知の生成物であり、例えば米国特許第3870841号明細書に記載されている。
【0030】
スチレンスルホン酸又はスチレン−スチレンスルホン酸コポリマーの塩は、アルカリ又はアルカリ土類塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩又はカルシウム塩である。しかしながら、アルミニウム等のその他の金属、又は亜鉛、鉄、銅、クロム、マンガン等の遷移金属の塩を使用することができる。
【0031】
高分子マトリックス内に取り込み可能ないずれの発泡剤も、本発明の目的である発泡性粒状体の製造に採用のビニル芳香族材料と組み合わせて使用することができる。一般に、沸点10〜100℃、好ましくは20〜80℃を有する液状物質が使用される。典型的な例は、3〜6個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環式炭化水素、例えばn−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン又はこれらの混合物;1〜3個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素のハロゲン化誘導体、例えばジクロロジフルオロメタン1,2,2−トリフルオロエタン、1,1,2−トリフルオロエタン;二酸化炭素及び水である。
【0032】
高分子マトリックス中における発泡剤の保持を促すために、弱いタイプの結合(例えば、水素ブリッジ)又は強いタイプの結合(例えば、酸−塩基付加物)の両方の結合を形成可能な添加剤を発泡剤と共に使用することができる。これらの添加剤の例は、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、ジオクチルフタレート、ジメチルカーボネート、アミン基を含む誘導体である。
【0033】
低密度であり且つ改良された断熱性能も有する発泡ビーズを提供可能な、顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物が望ましい場合は、発泡ビーズを焼結して最終製品とした後に、1種以上の不透熱剤を本発明の目的であるビニル芳香族系組成物に添加することができ、不透熱剤は、
(c)平均直径30〜1000nm、表面積5〜200m2/g、硫黄含有量0.1〜100ppm及びヨウ素価5〜40mg/kgを有する、ポリマー(a)に対して0.01〜25質量%のカーボンブラック、
(d)最大寸法0.05〜100μmを有する粉末形態で、発泡した又は発泡性の、ポリマー(a)に対して0.01〜10質量%のグラファイト(天然、合成)、
(e)ポリマー(a)に対して0.01〜10質量%のハイドロタルサイト又はシリコンの無機誘導体から選択される。
【0034】
カーボンブラック充填剤、特にカーボンブラックの一次粒子は、寸法30〜1000nm、好ましくは80〜500nm、比表面積(ASTM D−6556に従って測定)5〜200m2/g、好ましくは5〜50m2/g、硫黄含有量0.1〜100ppm、好ましくは0.1〜60ppmを有する。
【0035】
カーボンブラックのその他の特徴は以下の通りである。灰残渣0.001〜1%、好ましくは0.01〜0.3%(ASTM D−1506に従って測定)、熱損失(ASTM D−1509に従って測定)0.001〜1%、好ましくは0.01〜0.5%、DBPA(ASTM D−2414に従って測定)5〜100ml/(100g)、好ましくは20〜80ml/(100g)及びヨウ素価(ASTM D−1510に従って測定)10〜30g/kg。
【0036】
本発明において、カーボンブラックは導電性にもなり得るが、これはカーボンブラックが15オーム・cm未満、好ましくは10オーム・cm未満、一般には2〜8オーム・cmの電気比抵抗を有するからである。
【0037】
カーボンブラック充填剤は、顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物に、ポリマー中の最終濃度が0.01〜25質量%、好ましくは0.05〜20質量%、より一層好ましくは0.1〜10質量%となるような量で添加することができる。
【0038】
本発明で使用のカーボンブラックは、以下の主要な既知の技法、例えばファーネス法、サーマルブラック法、アセチレンブラック法又はランプブラック法に従って調製することができる。
【0039】
カーボンブラックについての更なる詳細は、例えばKirk−Othmer,“Encyclopedia of Chemical Technology”、第4版、第4巻、John Wiley&Sons社に見ることができる。
【0040】
天然又は合成グラファイトは、レーザー式粒度計による測定で、平均又は寸法(粉末粒子の50%の平均体積直径)直径(d50)0.05〜100μm、好ましくは1〜13μmを比表面積5〜20m2/gと共に有し得る。例は直径4.5μmを有するAsbury社の製品Asbury5である。また、グラファイトは発泡した又は発泡性タイプの場合がある。
【0041】
グラファイト充填剤は、顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物に、高分子組成物中における最終濃度が0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜8質量%、より一層好ましくは0.1〜6質量%となるような量で添加することができる。
【0042】
ハイドロタルサイト又はシリコン誘導体はそれぞれ、0.01〜10質量%、好ましくは1〜7質量%、より好ましくは2〜5質量%の量で使用される。
【0043】
シリコン誘導体はクレイ群の生成物であり、例えばカオリナイト、タルク、マイカ、クレイ類及びモンモリロナイトである。シリコン誘導体は、好ましくはタルクである。
【0044】
シリコン誘導体、同じくハイドロタルサイトは回転楕円体形態であり、平均又は寸法直径5〜50μmを有することができる。シリコン誘導体の例は、寸法直径16μmを有するTeloon Chemicals社のタルクTL−16である。本発明の目的である顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物は、一般に従来のビニル芳香族ポリマーで使用される慣用の添加剤を含むことができ、例えば顔料、安定剤、難燃剤、静電気防止剤、分離剤(detaching agent)等である。特に、本発明の組成物は、全材料の質量に対して0.1〜8%の難燃剤及び0.05〜2%の相乗剤(synergic agent)を含有することができる。
【0045】
ビニル芳香族系組成物に特に適した難燃剤は、臭素化脂肪族、脂環式、芳香族化合物であり、例えばヘキサブロモシクロドデカン、ペンタブロモモノクロロシクロヘキサン及びペンタブロモフェニルアリルエーテルである。
【0046】
本発明の目的である顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物により、高分子マトリックス(a)のガラス転移温度以上の温度にまで加熱した後に、例えば空気による20秒の気送後に1000ボルト未満、一般には100〜700ボルトの静電気を有する発泡ビーズの製造が可能になる。静電気の測定は、直径100mm、高さ30mmを有し、蓋及び接線方向に30°で空気を吹き込むための引き金を備えた円筒形金属容器を用いて行われる。
【0047】
静電気は、相対プローブ(relative probe)を備えた電位計で測定される。50mlの発泡ビーズを金属容器内に配置し、蓋をして金属容器を閉じ、20秒間に亘って空気系から空気を吹き込む(23℃、相対湿度50%、流量3.8m3/時間)。次に蓋を開け、電位計のプローブを導入して容器の底部に配置されたビーズ層上に載置し、蓋を開けてから18秒後に電位を測定する(ボルト単位)。
【0048】
一旦焼結させたら、発泡性ビーズから、密度5〜50g/l、好ましくは10〜25g/lを有する発泡物を得ることができる。
【0049】
特に、この発泡物は、25〜50mW/mK、好ましくは30〜45mW/mKの熱伝導性によって表される優れた断熱性能を有する。熱伝導性の測定は、DIN 13163法に従って、密度15g/lを有するブロックから得られる最終製品について10℃で行われる。
【0050】
本発明の更なる目的は、発泡後に、50g/l未満の密度及び20秒の気送後に1000ボルト未満の静電気を有する顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物を調製するための方法に関する。
【0051】
特に、本発明の更なる目的は、顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物を調製するための方法に関し、この方法は、1種以上のビニル芳香族モノマーを、任意で少なくとも1種の最高50質量%の重合性コモノマーと共に、場合によっては上記の添加剤(c)〜(e)の1種以上を含む充填剤の存在下で、またラジカル開始剤、スチレンスルホン酸の塩若しくはC1〜C4アルキルエステル及び/又はスチレンと、スチレンスルホン酸の塩若しくは対応するC1〜C4アルキルエステルとのコポリマーの存在下で、重合前、重合中又は重合終了時に添加される発泡剤(b)と共に水性懸濁液中で重合することを含む。
【0052】
重合は、好ましくは、リン酸の無機塩、例えばリン酸三カルシウム又はリン酸マグネシウムから選択される懸濁化剤も存在する水性懸濁液中で行われる。これらのリン酸塩は、既に細かく分割された重合混合物に添加すること又は、例えばピロリン酸ナトリウムと硫酸マグネシウムとの反応によりインシチュで合成することの両方が可能である。
【0053】
また、重合は、更なる有機懸濁化剤、例えばポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等の存在下で行うことができる。
【0054】
重合開始系は通常、2種類の過酸化物を含み、1つ目は85〜95℃で1時間の半減期を有し、もう一方は110〜120℃で1時間の半減期を有する。これらの開始剤の例は、過酸化ベンゾイル及びtert−ブチルパーベンゾエートである。
【0055】
得られるビニル芳香族ポリマー又はコポリマーは、平均分子量Mw50000〜300000、好ましくは70000〜220000を有する。一般に、水溶液中で発泡性ビニル芳香族ポリマーを調製するための方法又はより広い意味での懸濁液中での重合についての更なる詳細は、Journal of Macromolecular Science,Review in Macromolecular Chemistry and Physics C31(263), 215−299(1991)に見ることができる。
【0056】
懸濁液の安定性を改善するために、ビニル芳香族モノマーを含む試薬溶液の粘度を上昇させることが可能であり、ビニル芳香族ポリマーを試薬溶液に濃度1〜30質量%、好ましくは5〜20質量%(モノマー単独について計算)で、任意でスチレンとスチレンスルホン酸の塩又は対応するC1〜C4アルキルエステルとのコポリマーと共に溶解させる。
【0057】
溶液は、上記の濃度が得られるまで、予備生成されたポリマーを試薬混合物(例えば、新鮮なポリマー、又は、先行の重合及び/又は膨張からの廃棄物)に溶解させる又はモノマー若しくはモノマーのブレンドを塊状プレ重合し、引き続いて水性懸濁液中における重合を継続することにより得ることができる。
【0058】
懸濁液中での重合中、発泡性ビニル芳香族ポリマーの製造に典型的なものであるところの重合添加剤、例えば懸濁液の安定剤、連鎖移動剤、発泡補助剤、核生成剤、可塑剤、難燃剤等を更に使用する。
【0059】
発泡剤は、好ましくは、重合段階中又はその後に再懸濁技法により添加される。特に、後者は以下の段階、
水性懸濁液中において、1種以上のビニル芳香族モノマーを、任意で添加剤(c)〜(e)を含む充填剤、スチレンスルホン酸の塩若しくはエステル及び/又はスチレンと、スチレンスルホン酸の塩若しくは対応するC1〜C4アルキルエステルとのコポリマーの存在下で重合し、
このようにして得られた顆粒を分離し、
顆粒を水に再懸濁させ、球状化(spherulization)するまで加熱し、
発泡剤を懸濁液に添加し、含浸するまで顆粒を発泡剤と接触させ続け、
顆粒を再分離することを含む。
【0060】
発泡剤は、3〜6個の炭素原子を含む脂肪族又は脂環式炭化水素、例えばn−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン又はこれらのブレンド;1〜3個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素のハロゲン化誘導体、例えばジクロロジフルオロメタン、1,2,2−トリフルオロエタン、1,1,2−トリフルオロエタン;二酸化炭素及び水から選択される。
【0061】
重合終了時に、恐らくは再懸濁終了時に、実質的に球状のポリマービーズが平均直径0.2〜2mmで得られ、発泡剤及び考えられ得る添加剤はビーズ中に均質に分散されている。
【0062】
次に、米国特許第5041465号明細書に記載されているように、ビーズを重合リアクタから取り出し、非イオン界面活性剤又は代替物としての酸により連続的又はバッチ式で洗浄する。ポリマービーズは、30〜60℃の熱風で熱処理することができる。
【0063】
本発明の更なる目的は、顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物を連続塊状で調製するための方法に関し、本方法は以下の連続した工程:
(i)スチレンスルホン酸の塩若しくは関連するC1〜C4アルキルエステル又はスチレンと、スチレンスルホン酸の塩若しくは関連するC1〜C4アルキルエステルとのコポリマー及び任意で上記の添加剤(c)〜(e)を、顆粒形態又は既に溶融状態にある、平均分子量Mw50000〜300000、好ましくは70000〜220000を有するビニル芳香族(コ)ポリマーに添加し、
(ii)任意で、ビニル芳香族ポリマーを、相対融点より高い温度にまで加熱し、
(iii)ダイを通しての押出成形前に、発泡剤(b)及びその他の考えられ得る添加剤(難燃剤等)を溶融したポリマーに添加し、
(iv)このようにして得られた高分子組成物を、静的又は動的混合要素により混合し、
(v)このようにして得られた組成物を、ダイ、切断チャンバ及び切断システムを備えた装置で顆粒化することを含む
【0064】
顆粒化終了時には、発泡性ビーズを、平均直径0.2〜2mmを有する実質的な球状形態で得ることができる。
【0065】
本発明において、工程(i)は、既に生成された、恐らくは処理廃棄物が混ざった高分子顆粒を押出成形機に供給することにより行うことができる。個々の成分が押出成形機内で混合され、引き続いて高分子分が溶融し、添加剤及び発泡剤が添加される。
【0066】
或いは、ポリマーを、重合プラント、特に液化ユニットから直接送られてくる既に溶融状態(溶液状)で使用することができる。溶融ポリマーを適切な装置、例えば押出成形機又は静的ミキサに供給し、全ての添加剤/成分、次に発泡剤と混合し、引き続き押出成形することにより、本発明の目的である発泡性粒状体が得られる。
【0067】
高分子組成物の顆粒は、ガラス転移温度(Tg)以下又はそれより若干高い、例えばTgより最高8℃高い温度にて、場合によっては加圧下でアニールすることができる。連続塊状でビニル芳香族ポリマーを調製するための詳細な方法は、国際特許出願第03/53651号(WO03/53651)パンフレットに記載されている。
【0068】
重合処理の終了時に、懸濁式又は連続塊状で行われるかを問わず、生成された発泡ビーズは、慣用の発泡性ビーズに通常適用される予備処理に供され、予備処理は本質的に、
(1)ビーズを静電気防止液剤(例えば、アミン、エトキシ化第三級アルキルアミン、エチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー等)で被覆する。この薬剤によりコーティングの接着が可能になり、また懸濁液中で調製されたビーズのスクリーニングが促進される;
(2)このビーズに、場合によってはカーボンブラックと混合された、本質的に、脂肪酸とのグリセリン(又はその他のアルコール)のモノ−、ジ−及びトリエステル及びステアリン酸金属塩(ステアリン酸亜鉛及び/又はステアリン酸マグネシウム等)の混合物から成るコーティングを適用することから成る。
【0069】
以下に幾つかの例示的且つ非限定的な実施例を、本発明のより良好な理解及びその具体化のために挙げる。
【実施例】
【0070】
実施例1(比較例1)
混合物を、閉鎖され且つ攪拌された容器内に投入する。この混合物は115質量部の水、事前に30部の水に分散させられた0.3部のリン酸三カルシウムC13−08(Budenheim社、ドイツ)、100部のスチレン、0.30部の過酸化ベンゾイル、0.25部のtert−ブチルパーベンゾエートから成る。この混合物を攪拌しながら90℃にまで加熱し、温度が80℃に達したら、5部の水に事前に溶解させた0.01部のメタ重亜硫酸ナトリウムを投入する。
【0071】
90℃での約4時間後、事前に60部の水に分散させた更に0.6部のリン酸三カルシウム、引き続いてn−ペンタンとイソペンタンとの70:30の混合物7部を依然として攪拌しながら添加し、混合物全体を更に4時間に亘って125℃にまで加熱し、次に混合物を冷却し、バッチを取り出す。
【0072】
このようにして生成された発泡性ポリマーの顆粒を引き続いて回収し、洗浄し、23℃の空気流で乾燥させ、次に0.02%の非イオン界面活性剤(BASF社により販売の、グリセリンをベースとしたエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの縮合物であるPluronic3100から成る)を添加し、篩にかけて直径1〜1.5mmの顆粒を分離する。
【0073】
0.2%のモノステアリン酸グリセリン及び0.1%のステアリン酸亜鉛を、直径1〜1.5mmの顆粒に添加する。
【0074】
生成物を、100℃の蒸気を用いて密度15.0g/lに予備発泡させる。得られたビーズを24時間に亘って23℃、相対湿度50%でエイジングに供する。空気による20秒の気送後に測定した静電気は、3000ボルトであると判明した。残りのビーズは、0.6バールの蒸気圧での成形によるブロック(寸法1040x1030x550mm)の評価に使用された。冷却時間は10分と判明した。
【0075】
次にブロックを切断し、評価を完了した。焼結率は60%と判明し、熱伝導性は41.5mW/mKであった。
【0076】
実施例2
メタ重亜硫酸ナトリウムの代わりに、5部の水に溶解させた同量のスチレンスルホン酸ナトリウム(XZL Chemical社により販売)を用いて実施例1を繰り返す。
【0077】
生成物を、比較例1と同じ手順で処理する。空気による20秒の気送後に測定した静電気は800ボルトと判明し、ブロック(密度15.0g/l)の冷却時間は11分であった。焼結率は65%と判明し、熱伝導性は37mW/mKであった。
【0078】
実施例3
メタ重亜硫酸ナトリウムの代わりに、5部の水に溶解させた同量のスチレンスルホン酸ナトリウム(同じくXZL Chemical社により販売)を用い、この生成物を同量に2分割して投入して実施例1を繰り返す。一方(0.025部)は80℃で導入され、もう一方(0.025部)は、60分の滞留時間後に90℃で導入される。
【0079】
生成物を、比較例1と同じ手順で処理する。
【0080】
空気による20秒の気送後に測定した静電気は700ボルトと判明し、ブロック(密度15.0g/l)の冷却時間は10分であった。焼結率は55%と判明し、熱伝導性は36.5mW/mKであった。
【0081】
実施例4(比較例2)
100部のスチレン及び2.5部のカーボンブラックMT990UP(Concarb社により販売。平均直径200〜300nm、表面積30m2/g、灰分0.02%、硫黄含有量60ppm、熱損失0.1%を有する)を、閉鎖され且つ攪拌された容器に投入する。この混合物を、70℃にまで攪拌しながら2時間に亘って加熱する。スチレン中に混合分散したカーボンブラックを別の容器に移す。この容器中では、115質量部の水、0.3部のリン酸三カルシウムC13−08(Budenheim社。30部の水に事前に分散させてある)、0.30部のtert−ブチルパーオキシエチル−ヘキサノエート(Akzo社により販売。TM Trigonox21S)及び0.25部のtert−ブチルパーベンゾエートが事前に混合されていた。
【0082】
加熱を、攪拌しながら90℃まで行う。温度が80℃に達したら、5部の水に事前に溶解させた0.01部のメタ重亜硫酸ナトリウムを投入する。
【0083】
90℃での約4時間後、絶え間なく攪拌しながら、事前に60部の水に予備分散させた0.6部のリン酸三カルシウムを更に添加し、引き続いてn−ペンタンとイソペンタンとの70:30の混合物7部を添加する。混合物を4時間に亘って125℃で加熱し、次に混合物を冷却し、バッチを取り出す。顆粒の平均直径は1.0mmである。このようにして生成された発泡性ポリマーの顆粒を引き続いて回収し、洗浄し、23℃の空気流で乾燥させ、0.02%のPluronic3100を添加し、次に篩にかけて直径1〜1.5mmの顆粒を分離する。
【0084】
この顆粒を先行の実施例と同じ手順で処理する。すなわち、0.2%のモノステアリン酸グリセリン及び0.1%のステアリン酸亜鉛を添加し、次に発泡させる。空気による20秒の気送後に測定した静電気は2000ボルトであると判明した。ブロックの冷却時間は15分であった。焼結率は65%と判明し、熱伝導性は34mW/mKであった。
【0085】
実施例5
メタ重亜硫酸ナトリウムの代わりに、5部の水に溶解させた同量のスチレンスルホン酸ナトリウムを用いて実施例4を繰り返す。顆粒の平均直径は1.3mmである。
【0086】
生成物を同じ手順で処理し、再度、1〜1.5mmの顆粒を分離する。静電気は700ボルトであると判明し、ブロックの冷却時間は10分、焼結率は60%、熱伝導性は32mW/mKであった。
【0087】
実施例6
カーボンブラックMT990UPをそのままで、モノマーに溶解させたポリスチレンの50%の量で導入し、実施例5を繰り返す。生成された顆粒の平均直径は1.6mmと判明した。ビーズ及び発泡物の最終的な特徴は、実質的に変化のないままである。
【0088】
実施例7
1%のAsbury5グラファイトを2%のカーボンブラックMT990UPに添加して、実施例5を繰り返す。生成物を同じ手順で処理し、静電気は500ボルトと判明し、ブロックの冷却時間は15分、焼結率は50%、熱伝導率は31mW/mKであった。
【0089】
実施例8
95.3部の溶融ポリスチレンEdistir N1782、2部のカーボンブラックMT990UP、1部のAsbury5グラファイト、1.2部の安定化ヘキサブロモシクロドデカン(EBCD)(Great Lakes社によりBRE5300として販売)、0.4部のジフェニルブタン、0.5部のスチレンスルホン酸ナトリウムを押出成形機に供給する。添加剤を混合した後、4%のn−ペンタン/イソペンタン混合物(80:20)を発泡剤として、特殊な注入ラインを通して押出成形機に供給する。
【0090】
発泡剤を含有するポリマーをダイの穴を通して押出成形し、ナイフで切断し、乾燥させ、200ppmのグリセリンを添加し、0.1質量%のステアリン酸金属塩及び0.3質量%のモノステアリン酸グリセリンで潤滑化する。
【0091】
次に顆粒を15.0g/lにまで発泡させ、静電気を測定する。静電気は600ボルトと判明した。残りの発泡ビーズを用いてブロックを成型する。冷却時間は10分、焼結率は70%、熱伝導性は30.5mW/mKであった。規定DIN 4102に準拠した燃焼試験用にブロックから試験試料を採取する。試験は、オーブン内の調整後に行う。生成物は試験B2を通過する。
【0092】
実施例9
スチレンスルホン酸ナトリウム(0.5部)の代わりに、米国特許第3870841号明細書の記載に従って調製された4部のポリスチレン−スルホン酸ナトリウムコポリマー(5モル%のスルホネート)(分子量185000)を使用し、同じ手順で実施例8を繰り返す。静電気は700ボルトと判明し、ブロックの冷却時間は7分、焼結率は50%であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低密度及び低静電気の発泡ビーズを得ることが可能な顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物であって、以下の成分、
(a)高分子マトリックスであって、
(a1)90〜99.995%の少なくとも1種のビニル芳香族モノマーと、
0.005〜10質量%のスチレンスルホン酸の塩若しくは対応するC1〜C4アルキルエステルとを含有するコポリマー、又は
(a2)高分子混合物であって、
ビニル芳香族(コ)ポリマー 92〜99.995質量%と、
スチレンスルホン酸の塩若しくは対応するC1〜C4アルキルエステル、及びスチレンと、スチレンスルホン酸の塩若しくは対応するC1〜C4アルキルエステルとのコポリマーから選択される製品、0.005〜8質量%と、
を含む高分子混合物、
から選択される高分子マトリックス、及び
(b)前記高分子マトリックス(a)に対して1〜10質量%の発泡剤、
を含むことを特徴する組成物。
【請求項2】
スチレンスルホン酸又はスチレンとスチレンスルホン酸とのコポリマーの前記塩が、アルカリ又はアルカリ土類金属の塩から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
スチレンと、スチレンスルホン酸の塩又は対応するC1〜C4アルキルエステルとの前記コポリマーが、平均分子量Mw150000〜250000及び高分子鎖中に分散したスルホン酸基(塩化又はエステル化)の含有量0.5〜10モル%を有する、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
以下の成分、
(c)平均直径30〜1000nm、表面積5〜200m2/g、硫黄含有量0.1〜100ppm及びヨウ素価5〜40mg/kgを有する、前記ポリマー(a)に対して0.01〜25質量%のカーボンブラック、
(d)最大寸法0.05〜100μmを有する粉末形態で、天然、合成、発泡した又は発泡性の、前記ポリマー(a)に対して0.01〜10質量%のグラファイト、
(e)前記ポリマー(a)に対して0.01〜10質量%のハイドロタルサイト又はシリコンの無機誘導体、
から選択される1種以上の不透熱剤を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
前記(コ)ポリマーの質量に対して0.1〜8%の難燃剤及び0.05〜2%の相乗剤を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の顆粒形態の組成物を高分子マトリックス(a)のガラス転移温度にまで加熱することにより得られる発泡ビーズであって、20秒の気送後に、1000ボルト未満の静電気を有することを特徴とする発泡ビーズ。
【請求項7】
請求項6の発泡ビーズを焼結することにより得ることができる発泡物品であって、密度5〜50g/l及び熱伝導性25〜50mW/mKを有することを特徴とする発泡物品。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれかに記載の顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物を調製するための方法であって、
1種以上のビニル芳香族モノマーを、任意に、少なくとも1種の、50質量%までの重合性コモノマーと共に、場合によっては前述の添加剤(c)〜(e)を含む充填剤の存在下で、またラジカル開始剤、スチレンスルホン酸の塩若しくはC1〜C4アルキルエステル及び/又はスチレンと、スチレンスルホン酸の塩若しくは対応するC1〜C4アルキルエステルとのコポリマーの存在下で、重合前、重合中又は重合終了時に添加される発泡剤(b)と共に水性懸濁液中で重合することを含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1〜5のいずれかに記載の顆粒形態のビニル芳香族系発泡性組成物を連続塊状で調製するための方法であって、以下の連続した工程、
(i)スチレンスルホン酸の塩若しくは関連するC1〜C4アルキルエステル又はスチレンと、スチレンスルホン酸の塩若しくは関連するC1〜C4アルキルエステルとのコポリマー及び任意に、前述の添加剤(c)〜(e)を、顆粒形態又は既に溶融状態にある、平均分子量Mw50000〜300000を有するビニル芳香族(コ)ポリマーに添加する工程、
(ii)任意に、前記ビニル芳香族ポリマーを相対融点より高い温度にまで加熱する工程、
(iii)ダイを通しての押出成形前に、発泡剤(b)及びその他の考えられ得る難燃剤等の添加剤を溶融した前記ポリマーに配合する工程、
(iv)このようにして得られた高分子組成物を、静的又は動的混合要素により混合する工程、及び
(v)このようにして得られた組成物を、ダイ、切断チャンバ及び切断システムを備えた装置で顆粒化する工程、
を含むことを特徴とする方法。

【公表番号】特表2010−533746(P2010−533746A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−516404(P2010−516404)
【出願日】平成20年7月8日(2008.7.8)
【国際出願番号】PCT/EP2008/005630
【国際公開番号】WO2009/010227
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(508128303)ポリメーリ エウローパ ソシエタ ペル アチオニ (24)
【Fターム(参考)】