説明

発泡成型体化粧料、化粧料組成物及び化粧方法

【課題】
手軽で簡便に使用でき、視覚的に新規性のあるもので、しかも低価格で提供できる発泡成型体化粧料を提供する。
【解決手段】
水溶性成分からなり、体積が2mm以上である発泡成型体化粧料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡成型体化粧料、化粧料組成物及び化粧方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の保湿用化粧料は、化粧水、クリーム、ジェルなどの処方の中に、保湿力のある、油溶解性あるいは水溶性成分を配合し、使用時に手に取り、使用するか、コットン、ティッシュなどを用いて、使用することが主流である。商品としての面白さで選んだり、ふき取り用の化粧品とクリーム、ローションといくつかのアイテムを使用したりする消費者が多く、多種多用のものが上市されている。また最近は、環境の変化や生活環境、地球温暖化による紫外線の増加やビルや家庭の気密性など向上や空調設備の充実化で乾燥が起こりやすくなっている。また、皮膚に関しても、清潔志向の高まりによる洗いすぎによる皮膚によるダメージの増加、生活リズムの乱れ、疲労感の増大、ストレスによる精神的な疾患や糖尿などの生活習慣病の増加により、乾燥肌になる人が増加している。
【0003】
よって最近は油分や油分を効果的に皮膚に浸透させるように保湿力を高めたタイプの保湿用皮膚化粧料が増加している。また、最近は、手軽に使用することや携帯性を高め、いつでも使用し、簡便性を高めた分包もしくは、1回から1ヶ月分の用量をアルミや樹脂容器にいれたものが主流である。これらは、通常そのまま容器に充填しているかまたは不織布などに含浸しているもの製品をいくつか揃えるなど面倒な点や多くごみが発生するなどの問題点があった。
【0004】
特許文献1には、発泡した成型体からなる浮遊型浴用剤及びその製造法が記載されている。しかし、浴用剤が記載されているのみであり、化粧料への応用は言及されていない。
【0005】
【特許文献1】特開平7−53349号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明者は、上記の事情に鑑み鋭意研究した結果、手軽で簡便に使用でき、しかも視覚的に新たなもので、しかも低価格で提供できるものとして発泡成型体化粧料、化粧料組成物および化粧方法が有用であることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、水溶性成分からなり、体積が2mm以上である発泡成型体化粧料である。
上記水溶性成分は、糖類、並びに、水溶性高分子、ゼラチン、コラーゲン、コラーゲンペプチド、澱粉及び卵抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含み、かつ水分が25質量%以下であることが好ましい。
本発明の発泡成型体化粧料は、さらに、界面活性剤、保湿剤及び香料からなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0008】
本発明の発泡成型体化粧料は、粉末、顆粒、ジェル、洗顔クロス、クリーム、樹脂成型品、ゼラチンカプセル及びコットンパフからなる群より選択される少なくとも1種からなるコア部を有するものであってもよい。
【0009】
本発明の発泡成型体化粧料は、顆粒、透明セッケン、シルクパウダー、パルプ及び樹脂ビーズからなる群より選択される少なくとも1種が剤中に分散されてなるものであってもよい。
本発明の発泡成型体化粧料は、表面をコーティング剤によりさらに被覆したものであってもよい。
【0010】
本発明は、上述した発泡成型体化粧料と、乾燥減量が12質量%以下の粉末、顆粒又は固形状の化粧料成分とを同包したことを特徴とする化粧料組成物でもある。
本発明は、上述した発泡成型体化粧料と、液体、ジェル、粉末、顆粒又は固形状の化粧料成分と、水又は液体化粧料とを同時に使用することを特徴とする化粧方法でもある。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】
本発明は、従来の化粧料にくらべ、水溶性成分からなる体積2mm以上の発泡成型体化粧料を用いることにより、使用感がよく、見た目も面白く、簡便性に優れた発泡成型体化粧料、これを用いた化粧料組成物及び化粧方法である。現在スクラブ、あるいはカプセル、最近はナノ技術の進歩で、有効成分あるいは不安定な成分などを安定にする技術が進歩している。一方で、新しい商品の見せ方や感触を有した商品は、消費者から強く求められてはいるがコストが高く経済的に充分でない。そこで本発明者らは、発泡させるという技術に注目し、いくつかの試みをおこなった。食品には、ポイップさせたクリームを固めたりやマシュマロ、フローゼット、ゼリー、ババロア、プリン、凍結乾燥という技術があり、多くの製品に利用されている。本発明者らは、見た目にもインパクトがあり、おもしろさを見出させるためには、体積2mm以上の発泡成型体を用いることが見た目にも優れ、弾力性をもたせたり、感触に優れていることがわかった。2mm以下であるとおもしろさがなく、製造の際に良好に発泡させることができない。
【0012】
また本発明の発泡成型体化粧料は、水溶性成分からなるものであるため、良好な発泡を行うことができる。
また本発明の体積2mm以上の発泡成型体化粧料は、それだけでも保湿作用を有することが可能であるが、さらに保湿剤、香料等を含有することで商品価値、特徴を高めることが出来る。
また本発明の発泡成型体化粧料は、見た目に優れた商品あるいはいろいろな色の内容物を用いればカラフルな商品を提供することもでき、手軽に家庭でスパやエステティックの効用が安易に、安価に提供できる。
【0013】
本発明の発泡成型体化粧料において、上記水溶性成分は、糖類、並びに、水溶性高分子、ゼラチン、澱粉及び卵抽出物の少なくとも1種とを含むものであることが好ましい。これらの成分を使用することによって、容易に発泡成型体とすることができる。
【0014】
本発明に用いられる上記糖類としては特に限定されず、例えば、単糖類としては、ブドウ糖、果糖、ガラクトース、二糖類としては、ショ糖、麦芽糖、乳糖、セルビオース、多糖類として、アミロース、セルロースなどやトレハロース、水あめ、三温糖、黒砂糖、糖アルコールとして、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、還元水飴、オリゴ糖としては、キシロオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、大豆オリゴ糖等パラチノースを挙げることができる。
上記水溶性高分子としては、ポリアクリル酸およびその塩、メタクリル酸およびその塩、ポリアクリル酸メタクリル酸共重合体、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロースおよびナトリウム塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カーボポール、結晶セルロース、セルロース、カゼイン、ぺクチン、デンプン、アルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸塩、ローカストビーンガム、カラギーナン、寒天、アラビアガム、キサンタンガム、ヒアルロン酸及びその塩、グルコサミンなどが挙げられる。
上記ゼラチン、コラーゲン及びコラーゲンペプチドとしては、それぞれ牛、豚、魚由来のゼラチン、コラーゲン又はコラーゲンペプチドが用いられる。
上記澱粉としては、ジャガイモデンプン、甘藷デンプン、タピオカデンプン、米デンプン、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、大麦デンプンが挙げられる。
上記卵抽出物としては、卵白及びその乾燥物、塩化リゾチーム、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどが挙げられる。なかでも糖類と、水溶性高分子、ゼラチン、澱粉、及び卵抽出の少なくとも1種類とを用いることが必須で、特にゼラチンを用いることが好ましく、中でもショ糖とゼラチンを組みあわせることが、より好ましい。
【0015】
上記水溶性成分の総配合量としては、発泡成型体化粧料100質量%中1〜95質量%が好ましく、1質量%より少ないと安定性や溶解時間が充分でなく、また95質量%を超えると作成時の作業性や成型性が悪くなるおそれがある。より好ましくは70〜90質量%である。
【0016】
また、本発明の発泡成型体化粧料において、作業性の上から、水分は、発泡成型体化粧料100質量%中3〜25質量%であることが好ましい。3質量%未満であると作成時の作業性や成型性、溶解性が悪くなり、25質量%を超えると成型性や安定性が悪くなるおそれがある。
【0017】
本発明の発泡成型体化粧料は、更に界面活性剤、保湿剤及び香料からなる群より選択される少なくとも1種を含有するものであることが好ましい。
上記界面活性剤の成分としては、例えば、上記界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルエーテルカルボン酸塩等のアニオン界面活性剤、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル、ショ糖エルカ酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;テトラグリセリンモノステアリン酸エステル、テトラグリセリンモノオレイン酸エステル、テトラグリセリントリステアリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノラウリン酸エステル、ヘキサグリセリンモノミリスチン酸エステル、ヘキサグリセリンモノステアリン酸エステル、ヘキサグリセリントリステアリン酸エステル、デカグリセリンモノラウリン酸エステル、デカグリセリンモノミリスチン酸エステル、デカグリセリンモノステアリン酸エステル、デカグリセリンジステアリン酸エステル、デカグリセリントリステアリン酸エステル、デカグリセリンペンタステアリン酸エステル、デカグリセリンモノイソステアリン酸エステル、デカグリセリンジイソステアリン酸エステル、デカグリセリンペンタイソステアリン酸エステル、デカグリセリンモノオレイン酸エステル、デカグリセリントリオレイン酸エステル、デカグリセリンペンタオレイン酸エステル等のポリグリセリン脂肪酸エステル;モノイソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、トリイソステテアリン酸ソルビタン等のソルビタン分岐脂肪酸エステル;大豆レシチン、卵黄レシチン、水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチン、更にこれらのレシチン類を酵素処理によりモノアシル体としたリゾレシチン及び/又は水素添加リゾレシチン、ヒドロキシル化したヒドロキシレシチン等のレシチン類;モノイソステアリン酸グリセリル、セスキイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル等のグリセリン分岐脂肪酸エステル等を挙げることができ、1種以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
上記界面活性剤の配合量としては、発泡成型体化粧料100質量%中、2〜60質量%であることが好ましい。
【0019】
上記保湿剤としては、一般に発泡成型体化粧料に用いられるものであれば特に限定されないが、好ましくはグリセリン、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等の多価アルコール、ポリオキシグリセリン(26E.O)、ピロリドンカルボン酸ソーダ、パンテテイン−Sスルホン酸塩等の合成保湿剤;ヒアルロン酸、エラスチン、ケラチン、デルマタン硫酸、コラーゲン、胎盤抽出液、ローヤルゼリー、微生物発酵液、例えばキチン、キトサン、ペクチン等や、その他の植物や動物由来の抽出液、植物油及びそのエステル化物、誘導体等の天然保湿剤等が挙げられる。
上記保湿剤の配合量としては、発泡成型体化粧料100質量%中0.01〜10質量%が好ましい。0.01質量%未満であると保湿効果や成形性が悪く、10質量%を超えるとべたつきの原因になるおそれがある。
【0020】
上記香料としては特に限定されず、リラックス作用のあるラベンダー、サンダルウッド、セージ、カルダモン等の精油成分やリフレッシュ作用のあるレモン、グレープフルーツ、コパイバ、ゲットウ、グローブを挙げることができる。更にその他の公知の香料として、ラベンダー油、ジャスミン油、ローズ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、タイム油、ショウブ油、ウイキョウ油、スギ油、ヒバ油、ラズベリー油、ヒノキ油、バラ油、ユーカリ油、カンファー、ペパーミント油、スペアミント油、ゲラニオール、ミカン油、トウヒ、シトロネロール、テルペン類、コーヒー油、茶油、椿油等の天然及び合成香料等の精油成分等が挙げられる。上記香料の配合量は、発泡成型体化粧料100質量%中0.001〜5質量%が好ましい。0.001質量%未満であると充分な香りが得られず、5質量%を超えるとべたついたり成型性が悪くなったり、安定性が不十分になるおそれがあり、また経済性の点からも好ましくない。
【0021】
本発明の発泡成型体化粧料には、上述した成分の他にも、必要とする効能、効果に応じて以下の物質から適宜選択して配合することができる。例えば、一般に用いられている賦形剤、香料等をはじめ、油脂類、美白剤、pH調整剤、粘結剤類、精油類、増粘剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、植物粉砕物及び生薬類、無機塩類及び無機酸類、薬効成分等の各種化粧料成分が挙げられる。
【0022】
上記油脂類としては、一般に化粧料で汎用されている、例えば、大豆油、アーモンド油、パラフィン、セタノール、アボガド油、オリーブ油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、ヌカ油、ホホバ油、卵黄油、ひまし油、スクワラン、アボガド油、ラノリン、流動パラフィン、白色ワセリン等の植物性油脂;牛脂、豚脂、馬脂、タートル油、ミンク油、パーセリン油、スクワラン等の動物性油脂;メチルポリシロキサン、ベヘニルアルコール、トリカプリン酸グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、流動パラフィン、DHA、EPA等の合成油脂等が挙げられる。
【0023】
上記美白剤としては、例えば、アスコルビン酸及びその塩や誘導体、アルブチンやこれらの誘導体、胎盤抽出液、その他の植物や動物由来の抽出液等が挙げられる。
【0024】
上記pH調整剤としては、例えばクエン酸、乳酸、サリチル酸、酒石酸、リンゴ酸、安息香酸、クエン酸ナトリウム、フマル酸、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム等の有機酸、無機酸及びその塩類等が挙げられる。
【0025】
上記粘結剤類としては、一般に化粧料で汎用されている、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース及びそのナトリウム塩、カゼイン、ぺクチン、デンプン、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ローカストビーンガム、寒天、カーボポール等が挙げられる。
【0026】
上記増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースNa、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ベントナイト等が挙げられる。
【0027】
上記防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、エタノール、デヒドロ酢酸等が挙げられる。
【0028】
上記酸化防止剤としては、例えば、アルコルビン酸、EDTA4Na、EDTA2Na、ブチルオキシトルエン、ヒドロキシブチルトルエン、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等が挙げられる。
【0029】
上記紫外線吸収剤としては、紫外線を選択的に吸収する性質を有するものであれば特に限定されることはないが、例えば、オキシベンゾン、オキシベンゾンスルホン酸、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキジメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキベンゾフェノン、シノキサート、ジイソプロピルケイ皮酸メチル、メトキシケイ皮酸オクチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸オクチル等が挙げられる。
【0030】
上記顔料としては、例えば、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、ナイロンパウダー、酸化亜鉛、セリサイト、マイカ、タルク、カーボン、薬用炭等が挙げられる。
【0031】
上記植物粉砕物及び生薬類としては、レモンの皮、海藻、ヒノキ、ヒバ、フッカス、米ヌカ、シュウブ、ショウキョウ、カンゾウ、チンピ、トウヒ、ユズ、トウキ、ニンジン、ハッカ、ケイヒ、ウバイ、ヨモギ、ドクダミ、モモノハ、カミツレ、アロエ、ジャスミン、ローズヒップ、ラベンダー、グァバ、オウゴン、クコ、レイシ、ニワトコ、アシタバ、ウコギ、ゴボウ、黒ゴマ、黒米、藤三七人参、高麗人参、田七人参、セッコツ草、ヨモギ、センキュウ等の粉砕物及びその抽出液等が挙げられる。
【0032】
上記無機塩類及び無機酸類としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム(結晶又は無水)、炭酸カルシウム、ほう砂、硫酸ナトリウム(結晶又は無水)、硫酸マグネシウム、硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム(無水物も含む)、チオ硫酸カルシウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸鉄、硫化ナトリウム、硫化カリウム、次亜硫酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、硫黄、セスキ炭酸ナトリウム、無水ケイ酸、メタケイ酸、ホウ酸、臭化カリウム、等が挙げられる。
【0033】
上記薬効成分としては、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オオムギエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海藻エキス、海水乾燥物、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クマザサエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コンフリーエキス、コケモモエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、ショウブ根エキス、ショウキョウエキス、シラカバエキス、スギナエキス、スイカズラエキス、セイヨウキズナエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、ゼニアオイエキス、センブリエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、モモ葉エキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、藤三七人参、接骨草、カフェイン、キサンチン、アミノフィリン、テオフィリン等が挙げられる。
【0034】
また、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミンA,B2,B6,B12,C,D,E,パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体等の血行促進剤、β−カロチン、チオクト酸、CoQ10(ユビキノン)、CoQ9、CoQ8等の補酵素、タンパク質分解酵素等の創傷治癒剤、セファランチン、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、DL−α−トコフェロール、酢酸DL−α−トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、l−メントール、メントールのピロリドンカルボン酸塩、モノニトログアヤコール、尿素、レゾルシン、γ−アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ヒドロコルチゾン、鎮痛剤、精神安定剤、抗高血圧剤、抗生物質、抗ヒスタミン剤、抗菌性物質等も任意に配合することができる。
【0035】
さらに、本発明の発泡成型体化粧料は、上記のもの以外にも、必要に応じてその他の成分として、乳糖、牛乳、練乳等の乳由来成分;チタン、タルク等の無機顔料;イソプロピルメチルフェノール、塩酸クロロロヘキシジン、グルコン酸クロロヘキシジン等の殺菌剤;ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンP、CoQ10、CoQ9、CoQ8、チオクト酸等のビタミン類及び補酵素、無水珪酸、合成珪酸アルミニウム等の流動化剤;医薬品、医薬部外品並びに化粧品用タール系色素等を適宜配合できる。
【0036】
本発明の発泡成型体化粧料は、粉末、顆粒、ジェル、クリーム、樹脂成型品(例えば、樹脂をキャラクター、動物、植物等の任意の形状に成型したもの)、ゼラチンカプセル及びコットンパフからなる群より選択される少なくとも1種からなるコア部を有するものであってもよい。例えば、図1に、所望の成分を含有した粉末、顆粒、ジェル、クリーム、樹脂成型品、ゼラチンカプセル又はコットンパフからなるコア部を有する本発明の発泡成型体化粧料の一例の断面図を示す。このような2層構造又は多層構造をとることによって、使用時にシェル部の発泡成型体化粧料を溶解させたとき、内部のコア部を形成する成分が表れることによって、皮膚への作用及び遊戯性という観点から商品価値をさらに高めることができる。上記コア部は、1つであってもよいし、又は、2以上であってもよい。図4に、2つのコア部を有する本発明の発泡成型体化粧料の一例の断面図を示す。
【0037】
その他の態様としては、顆粒、透明セッケン、シルクパウダー、パルプ及び樹脂ビーズからなる群より選択される少なくとも1種が剤中に分散されてなるものであってもよい。図2に、所望の成分剤中に分散された発泡成型体化粧料一例の概略図を示す。このようにすることで、見た目にも優れた商品を得ることができる。
【0038】
本発明の発泡成型体化粧料は、表面をコ−ティング剤によって被覆したものであることが好ましい。表面をコ−ティング剤によって被覆することで溶解性を調整することができる。上記コ−ティング剤としては、カルナバロウ、シェラック、アラビアガム等の天然ワックス類やガム類やヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、セルロース、ポリエチレングリコール等を挙げることができる。
【0039】
上記被覆の方法としては、上記コ−ティング剤を水及びアルコール、油溶性物質中に溶解又は分散させて、これを浴用成型体に噴霧して乾燥させるとよい。図3にコ−ティング剤により被覆された本発明の発泡成型体化粧料を示す。上記コ−ティング剤は、必要に応じ適宜配合量を調整できるが、作業性、安定性、経済性の関係から、発泡成型体化粧料100質量%に対して、0.005〜10質量%配合することが好ましい。
【0040】
また、本発明の発泡成型体化粧料は、お互いに固結しないために、コーンスターチ、デキストリン、でんぷん、無水ケイ酸などの粉末を、体質量%当たり、2%から20%を表面にまぶすとよい。
【0041】
本発明の発泡成型体化粧料は、他の化粧料成分と併用して使用することもできる。本発明の発泡成型体化粧料は、乾燥減量が12質量%以下である少なくとも1種の粉末、顆粒又は固形状の化粧料成分と同包してもよい。このような化粧料組成物もまた、本発明の一つである。なお、ここでの乾燥減量は、赤外線水分計(ケット科学社製)で105℃、50分での乾燥減量を意味する。
【0042】
本発明の発泡成型体化粧料と乾燥減量が12質量%以下の粉末、顆粒、固形状の化粧料成分とを同包した化粧料組成物を適用することにより、一回で化粧料組成物の保湿性の効果が得られ、さらに徐溶する発泡成型体化粧料があることにより、優雅で豪華な気分を味わえることができる。
上記乾燥減量が12質量%を超えると、成型した化粧料との相性が悪く保存中に、べたついたり、型が変化したり、変色したりするおそれがある。
【0043】
上記粉末、顆粒又は固形状の化粧料成分としては、特に限定されず、例えば、美白剤、抗シワ剤、酵素等の有効成分を含有した、一般的に化粧料として使用される成分からなるものを挙げることができる。
上記本発明の発泡成型体化粧料と上記他の固形状の化粧料成分は、アルミパウチ等による周知の包装方法により、同封するとよい。
【0044】
また、本発明の発泡成型体化粧料と上記粉末、顆粒又は固形状の化粧料成分とを別々に包装し、同時に使用してもよい。このような化粧方法も本発明の一つである。
本発明の発泡成型体化粧料はまた、液体、ジェル、粉末、顆粒又は固形状の化粧料成分とともに、水又は液体化粧料とも同時に使用してもよい。上記水と併用する場合、常温の水でもよく、湯でもよい。上記液体状化粧料は、上記発泡成型体化粧料のなじみの点から、水系、O/W系エマルジョン等外相が水である化粧料が好ましい。このような化粧方法もまた、本発明の一つである。
【0045】
本発明の発泡成型体化粧料の製造方法としては、特に限定されず公知の方法を用いればよく、例えば、上述した成分を混合し、濃縮し、熟成し、空気又は圧縮空気を用いてミキサー等で泡立て、押し出し機にて希望の形状に成型し、切断するか、又は型にいれ一定の厚みを有し、冷却し、ゲル化を安定にする。また必要に応じて熱乾燥や凍結乾燥することで得られる。また、本発明の発泡成型体化粧料は、乾燥させた後、表面をコーティング剤により被覆してもよい。
【0046】
上記成型方法としては、例えば、澱粉の型や、ビスケットの台上に希望の形に絞り、成型するデポジッター方法と、ノズルから連続的に澱粉等に押し出し、切断成型するエクストルーダー方法が挙げられる。上記泡立機にはバーティカルビーター、ホリゾンタルビーターやプレッシャビーティングマシーン等が用いられる。また、上記バーティカルビーター等で泡立てられた生地は澱粉等で作った型に流しこみ整形し乾燥して製造される。
【0047】
本発明は、水溶性成分からなり、体積が2mm以上である発泡成型体化粧料であるため、視覚性に優れたものである。また、所望の成分を容易に調製することができ、手軽に家庭でスパやエステティックの効用を安易にかつ安価に提供することができる。
【発明の効果】
【0048】
本発明の発泡成型体化粧料は、上述した構成からなるため、使用感が良好でかつ視覚性に優れた化粧料として好適に適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
以下に本発明について実施例を揚げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」、「%」は特に断りのない限り「質量部」、「質量%」を意味する。
【0050】
(実施例1及び比較例1)
表1に従って、ショ糖、転化糖及び水飴を水の一部にて溶解し煮詰めた後、残りの水にゼラチンを加熱溶解し、残りの成分を添加して全量を混合し、ハンドミキサーで強く撹拌した後、泡立て型に流し入れ、縦200mm、横300mm、厚さ5mmの直方体を得た。これを冷却時に10mm×10mm×5mmに切断し、実施例1−Aを得た。また、0.7mmメッシュで押し出し2mm以下の比較例1を得た。得られたものの成分を表1に示す。さらに、これを60℃で5時間熱風乾燥し、実施例1−Bを得た。また上記実施例1−Bを凍結乾燥機にいれ24時間乾燥させ実施例1−Cを得た。
それぞれの、赤外線水分計(ケット科学社製)で105℃、50分での乾燥減量は以下の通りである。
実施例1−A、比較例1 17%
実施例1−B 13%
実施例1−C 5%
【0051】
【表1】

【0052】
実施例1−A〜1−C、比較例1について、成型性、経日安定性及び使用感について評価した。
成型性については、目視にて、◎良好、〇普通、△悪い、の基準で評価した。
経日安定性については、気温40℃、湿度75%の環境下で6か月間放置した後に、◎変化がなく良好に使用できた、〇変化が見られたが、使用できた、△変化が見られ、好適に使用できなかった、の基準で評価した。
使用感については、社内パネラー20名により、それぞれ0.5gとり、水を加えマッサージしながら洗顔料として使用してもらい、表2の項目について評価した。5点満点で評価し、その平均点を示す。得点の高い方が、評価が高い。結果を表2に示す。
【0053】
【表2】

【0054】
実施例のものは、比較例のものと比較して、成型性や経日安定性において優れ、また見た目の面白さ等の使用感についても評価が高いものであった。
【0055】
(実施例2)
表3に従って、グラニュー糖、転化糖及び水飴を水の一部にて溶解し煮詰めた後、残りの水にゼラチン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウムを加熱溶解し、その他の成分を混合してハンドミキサーで強く撹拌した後、泡立て型に流し入れ、縦10mm、横30mm、厚さ5mmの直方体を得た。これを冷却時に10mm×10mm×5mmに切断し、パック化粧料を得た。得られたものの成分を表3に示す。
上記パック化粧料を肌の上にのせ、5%Ca水溶液を噴霧して肌上に延ばし、20分間放置し、固化後、ピールオフした。
【0056】
【表3】

【0057】
(実施例3)
発泡成型体内部に、1層の粉末(A)、顆粒(B)、ジェル(C)、固形(D)の化粧料及び繊維状物質(E)、カプセル(F)、花の形のPET樹脂成型体(G)、発泡体2層(H)、5層(I)を発泡成型体に対して30質量%内包したものをそれぞれ作成した。これらを常温の水に入れたところ、発泡成型体は好適に溶解して内部の成分と混合し、それぞれ好適に使用することができた。
【0058】
(実施例4)
実施例1によって得られた化粧料(実施例1−C)0.2gと、市販の酵素カプセル入石鹸5g(乾燥減量5%)とを混合し、アルミパウチ中に封入した。40℃で、6カ月保管した後の洗浄剤組成物を評価した。
上記洗浄剤組成物を、常温の水に入れてよく混ぜたところ、上記洗浄剤組成物は容易に溶解し、洗浄剤として使用することができた。
【0059】
(実施例5)
表4に従って、グラニュー糖、麦芽糖及び水飴を水の一部にて溶解し煮詰めた後、残りの水にゼラチン、コラーゲンペプチドを加熱溶解し、全量を混合してハンドミキサーで強く撹拌した後、泡立て型に流し入れ、縦200mm、横300mm、厚さ5mmの直方体を得た。これを冷却時に20mm×30mm×5mmに切断し、実施例4を得た。得られたものの成分を表4に示す。これと、市販の化粧水を0.2mlを手に取り、混合させ、化粧水として使用することが出来た。
【0060】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の発泡体化粧料は、使用感が良好でかつ視覚性に優れた化粧料として好適に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の発泡成型体化粧料の一例の断面図である。
【図2】本発明の発泡成型体化粧料の一例の概略図である。
【図3】本発明の発泡成型体化粧料の一例の断面図である。
【図4】本発明の発泡成型体化粧料の一例の断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1、5、8、9 コア部
2、4、6、10 発泡成型体浴用剤
3 化粧料成分
7 コーティング剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性成分からなり、体積が2mm以上である発泡成型体化粧料。
【請求項2】
水溶性成分は、糖類、並びに、水溶性高分子、ゼラチン、コラーゲン、コラーゲンペプチド、澱粉及び卵抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含み、かつ水分が25質量%以下である請求項1の発泡成型体化粧料。
【請求項3】
さらに界面活性剤、保湿剤及び香料からなる群より選択される少なくとも1種を含有する請求項1又は2の発泡成型体化粧料。
【請求項4】
粉末、顆粒、ジェル、洗顔クロス、クリーム、樹脂成型品、ゼラチンカプセル及びコットンパフからなる群より選択される少なくとも1種からなるコア部を有するものである請求項1、2又は3記載の発泡成型体化粧料。
【請求項5】
顆粒、透明セッケン、シルクパウダー、パルプ及び樹脂ビーズからなる群より選択される少なくとも1種が剤中に分散されてなる請求項1、2又は3記載の発泡成型体化粧料。
【請求項6】
表面をコーテイング剤によりさらに被覆した請求項1、2、3、4又は5記載の発泡成型体化粧料。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5又は6記載の発泡成型体化粧料と、乾燥減量が12質量%以下の粉末、顆粒又は固形状の化粧料成分とを同包したことを特徴とする化粧料組成物。
【請求項8】
請求項1、2、3、4、5又は6記載の発泡成型体化粧料と、液体、ジェル、粉末、顆粒又は固形状の化粧料成分と、水又は液体化粧料とを同時に使用することを特徴とする化粧方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−249027(P2006−249027A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−70140(P2005−70140)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【出願人】(000000952)カネボウ株式会社 (120)
【出願人】(599077591)有限会社サーディン研究所 (2)
【Fターム(参考)】