説明

発熱フィルム及びそれを含む発熱製品

【課題】本発明は発熱フィルム及びそれを含む発熱製品を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、基材シート;前記基材シート上に形成され、線状にパターン化されている一つ以上の発熱部を持つ発熱層;及び前記発熱層上に形成され、前記線状の発熱部に垂直な方向の線状にパターン化され、前記基材シートの両末端にそれぞれ形成された第1及び第2主電極と前記第1及び第2主電極から前記発熱部に平行な方向に伸びた一つ以上の補助電極を持つ電極層を含む発熱フィルムを提供する。他の手段として、本発明による発熱フィルム;及び前記発熱フィルムの電極層に電圧を印加することができる電圧印加装置を含む発熱製品を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発熱フィルム及びそれを含む発熱製品に関する。
【背景技術】
【0002】
発熱フィルム(または発熱シート)のような面状発熱体は、車両用発熱シート、乳母車用発熱シートまたは携帯用発熱製品などの多様な用途に適用可能である。
【0003】
前記のような面状発熱体が適用される代表的な用途は車両用発熱シートである。面状発熱体が車両用発熱シートに適用されるためには、エネルギー効率の観点で低電圧または低電力で駆動可能ではなければならなく、柔軟性(flexibility)に優れなければならない。また、着席時に着席者の身体の屈曲にうまく合わなければならなく(以下、「フィーリング性(filling property)」という場合がある。)、3次元的に容易に曲げられ、柔らかい緩衝作用を示して楽な感じを与えなければならない(以下、「安楽性(comfort property)」という場合がある。)。
【0004】
このような発熱フィルムまたは発熱シートとしては、通常ワイヤ(wire)形状発熱材の両面を不織布で包装した製品が使われている。
【0005】
しかし、既存の発熱製品の場合、発熱材の両面に不織布が存在して、断熱による熱損失が発生し、これによりもっと高い出力の電力が供給されなければならない欠点がある。また、ワイヤ型の製品においては、高抵抗を付与するために、電線の長さをふやすか、背もたれとクッションのワイヤを直流で連結しなければならないが、前記直流構造の製品において一部分でも断線や短絡が発生すれば、製品の不良が引き起こされる。
【0006】
このようなワイヤ製品の欠点を補うために、カーボンをワイヤにコートして発熱素材として使用する製品が知られている。しかし、前記製品はカーボンをワイヤに均一にコーティングしにくく、よって局所的な加熱が発生する問題を解決することができない。
【0007】
また、カーボンを用いた面状発熱体の場合、車両シートに適用するとき、フィルムが容易に曲げられなく、また厚さの縮小も難しくて安楽性及びフィーリング性が不足である。また、カーボンを発熱素材として使う場合、持続的な曲げなどの物理的衝撃によって抵抗の変化が大きく発生する。また、カーボン素材の場合、電子の運動エネルギーを熱エネルギーに転換するために、素材の含量を増加させなければならなく、これにより低電圧による発熱が不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は発熱フィルム及びそれを含む発熱製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は前記課題を解決するための手段として、基材シート;前記基材シート上に形成され、線状にパターン化されている一つ以上の発熱部を持つ発熱層;及び前記発熱層上に形成され、前記線状の発熱部に垂直な方向の線状にパターン化され、前記基材シートの両末端にそれぞれ形成された第1及び第2主電極と前記第1及び第2主電極から前記発熱部に平行な方向に伸びた一つ以上の補助電極を持つ電極層を含む発熱フィルムを提供する。
【0010】
本発明は、前記課題を解決するための他の手段として、本発明による発熱フィルム;及び前記発熱フィルムの電極層に電圧を印加することができる電圧印加装置を含む発熱製品を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の発熱フィルムは、低電圧、例えば約12V以下の電圧によっても、持続的で安定的な発熱が可能である。また、本発明の発熱フィルムは、卓越した安楽性(comfort property)及びフィーリング性(filling property)を持ち、柔軟性に優れる。これにより、本発明の発熱フィルムは、各種の発熱製品、例えば車両または乳母車用発熱シートまたは各種の携帯用発熱製品などに適用されて卓越した効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本発明の一態様による発熱フィルムの断面図を模式的に示す図である。
【図2】図2は本発明の一態様による発熱層のパターンを模式的に示す図である。
【図3】図3は本発明の一態様による電極層のパターンを模式的に示す図である。
【図4】図4は本発明の一態様による電極層のパターンを模式的に示す図である。
【図5】図5は本発明の一態様による電極層のパターンを模式的に示す図である。
【図6】図6は本発明の一態様による電極層のパターンを模式的に示す図である。
【図7】図7は本発明の多様な態様による発熱フィルムの断面図を模式的に示す図である。
【図8】図8は本発明の多様な態様による発熱フィルムの断面図を模式的に示す図である。
【図9】図9は本発明の多様な態様による発熱フィルムの断面図を模式的に示す図である。
【図10】図10は本発明の試験例において実施例及び比較例の発熱シートの発熱有無を赤外線カメラで測定した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、基材シート;前記基材シート上に形成され、線状にパターン化されている一つ以上の発熱部を持つ発熱層;及び前記発熱層上に形成され、前記線状の発熱部に垂直な方向の線状にパターン化され、前記基材シートの両末端にそれぞれ形成された第1及び第2主電極と、前記第1及び第2主電極から前記発熱部に平行な方向に伸びた一つ以上の補助電極を持つ電極層を含む発熱フィルムに関する。
【0014】
以下、本発明による発熱フィルムを具体的に説明する。
【0015】
本発明の発熱フィルム(1)は、添付図面の図1に示すように、基材シート(11), 前記基材シート(11)の上部に形成された発熱層(12)及び前記発熱層の上部に形成された電極層(13)を含む。
【0016】
以下、本明細書において、「Aの上部(または下部)に形成されたB」または「A上に形成されたB」などの表現は、Aの上部または下部にBが直接付着された場合;Aの上部または下部に接着層または粘着層などを介してBが付着された場合;及びAの上部または下部に一つ以上の別途の層が形成され、前記別途の層にBが直接または接着剤や粘着剤などを介して付着された場合などを全て包括する意味として使われる。
【0017】
本発明の発熱フィルム(1)に使用可能な基材シート(11)の種類は、特に制限されないが、例えば当該分野に知られている一般的な合成樹脂フィルムを使用することができる。
【0018】
前記のような合成樹脂フィルムの例としては、ポリエステルフィルム(例えば、PETフィルム)、ポリウレタンフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)フィルム及びABS(Acrylate−Butadien−Styrene copolymer)フィルムから選ばれる一種または二種以上の積層フィルムを持つことができる。
【0019】
本発明においては、発熱フィルムの安楽性及びフィーリング性などの観点で、前記基材シートとして、ポリエステルフィルム(好ましくは、2軸延伸ポリエステルフィルム(例えば、BOPET(biaxially oriented polyethyleneterephthalate)フィルム));または前記ポリエステルフィルム及びポリウレタンフィルム(好ましくは、熱可塑性ポリウレタンフィルム(TPU(thermoplastic polyurethane)フィルム))の積層フィルムを使用可能であるが、これに制限されるものではない。
【0020】
本発明において、前記のような基材シートは、その厚さが50μm〜300μm、好ましくは100μm〜200μm、より好ましくは100μm〜150μmの範囲にあり得る。本発明において、基材シートの厚さが50μm未満であれば、発熱フィルムの全体的な安全性が低下するおそれがある。また、本発明において、基材シートの厚さが300μmを超えれば、安楽性及びフィーリング性などの物性が低下するおそれがある。
【0021】
しかし、前記基材シートの厚さは本発明の一例に過ぎない。すなわち、本発明においては、基材シートの種類、単層または複層構造の有無、積層構造、目的とする安楽性及びフィーリング性などを考慮して、前記基材シートの厚さを適切に制御することができる。
【0022】
例えば、本発明において、基材シートとして、前述したポリエステルフィルム(例えば、2軸延伸ポリエステルフィルム)を使う場合、その厚さは目的とする安楽性及びフィーリング性などを考慮して、110μm以下、好ましくは約100μmに設定することができる。また、本発明において、基材シートとして、前述したポリエステルフィルム(例えば、2軸延伸ポリエステルフィルム)及びポリウレタンフィルム(例えば、熱可塑性ポリウレタンフィルム)の積層フィルムを使う場合、目的とする物性を考慮して、前記ポリエステルフィルムの厚さを約60μm以下、好ましくは約50μmに設定し、前記ポリウレタンフィルムの厚さを約50μm〜100μmの範囲内に設定することができる。
【0023】
本発明の発熱フィルム(1)は、前記のような基材フィルム(11)の上部に形成された発熱層(12)を含む。
【0024】
図2に示すように、本発明の発熱フィルム(1)において、前記発熱層には前記基材シート(11)上で一方向(例えば、基材シートの幅方向)の線状にパターン化して存在する一つ以上の発熱部(12a、12b、12c)が互いに平行に離隔して配置されていることができる。本発明において、前記のような発熱部は、図2に示すように、複数で形成されていることもでき、場合によっては単一の発熱部が単独で形成されていることもできる。以下、本明細書に使用する用語「幅方向」及び「長手方向」は互いに相対的な概念であり、例えば基材シートのいずれか一面に平行な方向を「幅方向」に定義する場合、前記「幅方向」に垂直な方向は「長手方向」に定義することができる。また、本発明においては、前記基材シートが必ず四角形または直四角形の形状でない円形、楕円形、多角形または無定形などの他の形状の場合にも、前記発熱部が基材シート上で特定の一方向に平行に形成されている場合、その方向は「幅方向」に定義することができ、それに垂直な方向は「長手方向」に定義することができる。
【0025】
本発明においては、前記発熱層に含まれる発熱部(12a、12b、12c)などは基材シート上で所定の規則を持つ形状にパターン化されているものが低電圧駆動性の側面で好ましい。
【0026】
具体的に、本発明の発熱フィルムにおいて、前記発熱部は幅(図2のW)が約5mm〜15mm、好ましくは約8mm〜10mmであることができる。また、発熱層が二つ以上の発熱部を含む場合、各発熱部間の間隔(図2のP)は、約7mm〜20mm、好ましくは約10mm〜15mmに設定することができる。本発明において発熱部の寸法が前述した範囲を外れる場合、低電圧駆動性が低下するか、あるいは発熱フィルムの全面で均一な発熱を誘導することが難しくなるおそれがある。
【0027】
本発明においては、発熱フィルムの低電圧駆動性及び均一な発熱誘導の観点で見るとき、前記発熱部の幅(W)及び間隔(P)は互いに比例関係を持つ。すなわち、本発明において、発熱部の幅(W)を相対的に短く設定した場合、発熱部の間隔(P)があまり大きくなれば、低電圧駆動性が落ちるか、あるいは発熱フィルムで均一な発熱を誘導しにくくなるおそれがある。反対に、本発明において、発熱部の幅(W)を相対的に長く設定した場合、発熱部の間隔(P)があまり小さくなれば、低電圧駆動性が落ちるか、あるいは発熱フィルムで均一な発熱を誘導しにくくなるおそれがある。よって、本発明においては、前記のような比例関係を考慮して発熱部の寸法を設定することが好ましい。例えば、本発明において発熱部の幅(W)を約8mmに設定する場合、発熱部の間隔(P)は約10mm〜12mm、好ましくは約10mmに調節することができ、発熱部の幅(W)を約9mmに設定する場合、発熱部の間隔(P)は約10mm〜14mm、好ましくは約12mmに調節することができ、発熱部の幅(W)を約10mmに設定する場合、発熱部の間隔(P)は約13mm〜15mm、好ましくは約15mmに調節することができる。しかし、前記例示は本発明の一態様に過ぎなく、本発明においては低電圧駆動性及び均一な発熱誘導性が確保される限り、前記パターンの数値は自由に制御可能である。
【0028】
また、本発明の発熱フィルムにおいては、前記発熱部は厚さが約1μm〜10μm、好ましくは約3μm〜7μmの範囲にあり得る。本発明において、発熱部の厚さがあまり小さくなれば、発熱効率が低下するおそれがあり、反対にあまり厚くなれば、発熱製品の量産性が低下するか、あるいは製品の安楽性及びフィーリング性などの特性が低下するおそれがある。
【0029】
一方、本発明の発熱フィルムにおいて、前記発熱部の長さ(図2のL)は適用される製品の種類によって選択されるもので、特に制限されなく、例えば約5mm〜25mm、好ましくは約8mm〜15mmの範囲内で適切に選択することができる。
【0030】
本発明において、前記のような発熱部または発熱部を含む発熱層を構成する素材は特に制限されない。前記発熱部は、例えば発熱素材として炭素ナノチューブ(CNT)を含むことができる。このように、発熱素材として炭素ナノチューブ(CNT)を使うことにより、既存のカーボン素材に比べて、使用の際に物理的衝撃によって発熱素材が分離され、抵抗変化がひどく発生する問題を解決することができ、また電子の運動エネルギーを熱エネルギーに転換するための発熱素材の含量を少なく設定することができるので、より効率よい低電圧駆動が可能になる利点がある。
【0031】
より具体的に、本発明において、前記発熱部は、バインダー樹脂及び炭素ナノチューブを含むことができ、この際、炭素ナノチューブは、前記バインダー樹脂100重量部に対して約3重量部〜15重量部の量で含むことができる。本発明において、炭素ナノチューブの含量が3重量部未満であれば、発熱フィルムの低電圧駆動性が低下するか、あるいは発熱効率が落ちるおそれがある。また、前記炭素ナノチューブの含量が15重量部を超えると、製品の量産性または経済性が低下するおそれがある。
【0032】
前記使用可能なバインダー樹脂の種類は特に制限されなく、通常バインダーとして適用される樹脂を使うことができ、例えばアクリル樹脂(例えば、EXP−6、LG化学社製)、ポリエステル樹脂(EPON828、Natrochem社製)、PVC樹脂(KA−SP−2、KSA社製)、PVAc樹脂(Elotex W製品、National Starch社製)またはEVA樹脂(FlowkitFL製品、National Starch社製)などを使用することができる。
【0033】
また、本発明に使用可能な炭素ナノチューブの種類も特に制限されるものではなく、例えば多重壁炭素ナノチューブ(MWCNT:Multi−walled CNT)を使用することができる。炭素ナノチューブは黒鉛シート(graphite sheet)がナノ大きさの直径で丸く巻かれている構造を持ち、前記黒鉛シートが巻回されている重数によって、単一壁炭素ナノチューブ(SWCNT:Single−walled CNT)、二重壁炭素ナノチューブ(DWCNT:Double−walled CNT)及び多重壁炭素ナノチューブ(MWCNT:Multi−walled CNT)に分類できる。本発明においては、前記のような種類のうち、多重壁炭素ナノチューブを使うことが多少好ましいが、これに制限されるものではない。本発明においては、例えば前記炭素ナノチューブとして、断面の直径が約4nm〜15nm、縦横比(aspect ratio)が1,200〜20,000の炭素ナノチューブを使用することができる。
【0034】
本発明において、前記のような成分でなる発熱部を構成する方法は特に制限されない。本発明においては、例えば、まず前述したバインダー樹脂及び炭素ナノチューブを適切な溶剤(例えば、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)またはアセトンなどのケトン系溶媒;イソプロピルアルコール(IPA)またはn−ヘキサノールアルコール系溶媒;1,2−ジクロロベンゼン、N−メチルピロリドン(NMP)またはN、N−ジメチルホルムアミド(DMF)など)に分散させ、適切な濃度に希釈してコーティング液を製造する。その後、グラビア(gravure)印刷またはシルク(silk)印刷方式で前記コーティング液を使って印刷工程を実施することで、前記発熱部または発熱層を形成することができる。
【0035】
一方、本発明において、図2に示すように、線状にパターン化されている前記各発熱部(12a、12b、12c)などの間の基材シート(11)にパンチングホール(punching hole)(11a、11b、11c)などを形成することができ、これにより発熱フィルムの安楽性及びフィーリング性などの特性をより改善することができる。
【0036】
本発明の発熱フィルム(1)は前記発熱層(12)の上部に形成された電極層(13)を含む。
【0037】
本発明において、前記電極層(13)は、図3(図3で発熱層の図示は省略する)に示すように、基材シート(11)において前記発熱部の形成方向に垂直な方向(例えば、基材シートの長手方向)にパターン化されて、前記基材シート(11)の両末端にそれぞれ形成された第1主電極(13a)及び第2主電極(13b);及び前記各主電極(13a、13b)から、基材シート11において発熱部の形成方向に平行な方向(例えば、基材シートの幅方向)に伸びている一つ以上の補助電極(13c、13d)を含むことができる。
【0038】
本発明において、前記主電極(13a、13b)は、ツーポイント(two point)抵抗が約0.4Ω/cm以下、好ましくは0.2Ω/cm以下であり、補助電極(13c、13d)は、ツーポイント抵抗が約0.4Ω/cm〜0.7Ω/cmの範囲に設定することが好ましい。本発明に使用する用語「ツーポイント抵抗」は公知のツーポイント抵抗器を使用し、任意の距離の2地点間で測定された抵抗を意味する。本発明においては、主電極及び補助電極のツーポイント抵抗を前述した範囲に設定することで、電極層において不要な発熱が引き起こされることを防止し、発熱フィルムで全体的に均一な発熱が引き起こされるように制御することができる。一方、本発明において、前記主電極(13a、13b)のツーポイント抵抗は、その数値が低いほど効率的な駆動が可能なもので、その下限値は特に制限されない。
【0039】
一方、本発明においては、前記発熱層と同様に、低電圧駆動性及び均一な発熱誘導の観点で、前記電極層を所定形状にパターン化することが好ましい。
【0040】
すなわち、本発明において、前記主電極(13a、13b)の幅(W1)は約8mm〜30mm、好ましくは8mm〜12mm、より好ましくは9mm〜11mmの範囲に設定することが好ましい。本発明において、前記主電極(13a、13b)の幅(W1)が8mm未満であれば、主電極のツーポイント抵抗があまりに増加して、電極部において不要な発熱が引き起こされるおそれがあり、30mmを超えれば、電極層の厚さ偏差が発生して、抵抗偏差が発生することになるおそれがある。
【0041】
また、本発明において、前記主電極(13a、13b)の厚さは約5μm〜25μm、好ましくは6μm〜10μmの範囲に設定することが好ましい。本発明において、前記主電極(13a、13b)の厚さが5μm未満であれば、主電極のツーポイント抵抗があまり増加して、電極部において不要な発熱が引き起こされるおそれがあり、25μmを超えれば、柔軟性(flexibility)が要求される製品に適用されたとき、製品のクラック(crack)が発生し易く、前記クラック部において抵抗偏差などが発生するおそれがある。
【0042】
一方、本発明においては、前記主電極(13a、13b)から伸びた補助電極(13c、13d)も所定のパターンに形成されていることができる。例えば、本発明においては、一つの主電極(例えば、第1または第2主電極)から伸びて形成された複数の補助電極間の間隔(L1)が約5mm〜30mm、好ましくは約16mm〜26mmの範囲にあり得る。
【0043】
また、本発明において、第1主電極(13a)から伸びている補助電極(13d)及び第2主電極(13b)から伸びている補助電極(13c)は、互いに所定間隔(図3のL2)で離隔された状態で隣接して配置されていることが好ましい。この場合、前記離隔して配置された補助電極間の間隔(L2)は約4mm以下であることが好ましい。補助電極間の間隔(L2)が4mmを超過すれば、電流の流れが円滑にならないおそれがある。一方、本発明において、前記補助電極間の間隔(L2)の下限は特に制限されなく、例えば0mmを超過する範囲で適切に制御可能である。
【0044】
また、本発明において、前記補助電極は対向する主電極、つまり前記補助電極が伸びた主電極と向い合う主電極(例えば、図3において、補助電極(13c)に対向する主電極は主電極(13a)であり、補助電極(13d)に対向する主電極は主電極(13b)である)からも所定間隔(図3のL3)で離隔して配置されることが好ましい。本発明においては、例えば電流の円滑な流れなどの観点で、前記間隔(L3)を0mmを超えて4mm以下の範囲で適切に制御することができる。
【0045】
また、本発明においては、前記補助電極は0.5mm以上、好ましくは1mm以上の幅(W2)を持つことが好ましい。前記補助電極の幅(W2)が0.5mm未満であれば、電極印刷の誤差範囲内にあって、不均一印刷が発生し、これにより各パターン間の電流の流れ性が変化されるか、発熱効率が低下するおそれがある。一方、本発明において、前記幅(W2)の上限は特に制限されなく、例えば3mm以下の範囲で適切に制御可能である。
【0046】
本発明の前記発熱フィルムにおいては、図4に示すように、前記のようにパターン化された電極層の主電極(13a、13b)が前述した発熱部(12a、12b、12c)の両端と所定領域Aで接触しており、前記補助電極(13c、13d)は前記発熱部(12a、12b、12c)上に形成された状態で存在することができる。前記において、発熱部(12a、12b、12c)と主電極(13a、13b)が接触する領域(A)の面積は特に制限されなく、適用される用途によって適切に制御可能である。
【0047】
また、本発明においては、前記第1または第2主電極が二重に配列された構造を持つことができる。
【0048】
具体的に、例えば、本発明においては、図5に示すように、前記二つの主電極の一つ、例えば第1主電極は、基材シート(11)において発熱部に垂直な方向に形成された第1垂直部(13a1)、前記第1垂直部(13a1)に平行に所定間隔で離隔され、基材シート(11)の内側方向に形成されている第2垂直部(13a2)、及び第1及び第2垂直部(13a1、13a2)の終端を連結する水平部(13a3)を含むことができる。
【0049】
前記において、第1垂直部(13a1)、第2垂直部(13a2)及び水平部(13a3)の幅は、例えば前記発熱フィルムの主電極の場合と同様に制御可能である。すなわち、本発明において、前記第1垂直部(13a1)、第2垂直部(13a2)及び水平部(13a3)がそれぞれ8mm〜30mmの幅を持つか、第1垂直部(13a1)及び第2垂直部(13a2)が形成されている全幅(つまり、第1垂直部の幅+第2垂直部の幅+第1及び第2垂直部の間隔)が8mm〜30mmの範囲で選択することができる。また、前記において、第1垂直部(13a1)及び第2垂直部(13a2)が離隔されている間隔も特に制限されなく、例えば発熱フィルムの発熱効率などを考慮して適切に選択することができる。
【0050】
本発明においては、例えば前記第1垂直部(13a1)及び第2垂直部(13a2)の間隔が10mm〜15mmの範囲内で適切に制御可能である。また、図5に示す電極のパターンにおいて、主電極などの厚さ、主電極から伸びる補助電極のパターンまたは寸法などは特に限定されなく、例えば前述した図3の場合と同一の内容が適用されることができる。
【0051】
本発明においては、電極層、具体的には主電極のいずれか一方を前記のような二重配列に構成することで、電圧印加装置を二つの主電極において同一方向に連結した場合にも、電圧が対角線方向に印加される効果を得ることができ、これにより電極層に抵抗が存在する場合にも、発熱フィルムが全体的に均一な発熱を誘導することができる。
【0052】
このような、効果を添付図面に基づいて具体的に説明すれば下記のようである。
【0053】
添付図面の図6は、両側の主電極が単一構造に形成された場合を示す図である。図6に示すように、主電極を単一構造で形成し、それぞれの主電極の下部に電圧を印加すれば、図面に示す点線と同一方向に電子が移動することになる。すなわち、下端に(+)電圧が印加された主電極に沿って上部方向に電子が移動するようになり、このように移動する電子は主電極の各箇所に形成された補助電極に沿って下端に(−)電圧が形成された他側の主電極に移動し、下部に移動するようになる。
【0054】
ところで、前記主電極及び補助電極を構成する素材(例えば、銀)自体も一定範囲の抵抗値を持つので、例えば(+)電圧が印加された主電極に沿って上部に移動する電子、(−)電圧が印加された主電極に沿って下部に移動する電子及び補助電極に沿って平行な方向に移動する電子は移動過程で抵抗によって熱エネルギーに転換されて消滅される。よって、図6に示すような構成においては、全体電極層の下部(C)に比べ、上部(D)を移動する電子の量が少なくなり、これにより発熱フィルムの上部及び下部での発熱効率の差によって温度偏差が引き起こされる。
【0055】
前記のような問題を最小化するための方法としては、電圧の印加方向をずらす方法、つまり一主電極には(+)電圧を下部で印加し、他の主電極には(−)電圧を上部で印加することで、電子が対角線方向に移動するようにする方法を考慮することができる。しかし、発熱フィルムの適用用途によっては前記のような電圧印加方式が不可能な場合がある。例えば、本発明の発熱フィルムが自動車用シートに適用される場合、製品の構成上電圧の印加方向は図6に示すような一方向に制限される。
【0056】
しかし、本発明のように電極を構成すれば、電圧の印加方向が制限される場合にも、対角線方向に電圧が印加される効果を発揮することができる。これにより、電極自体の抵抗による電子の損失なしに発熱フィルムで全体的に均一な発熱を誘導することができる。
【0057】
例えば、添付図面の図5に示すように、二重配列で構成された主電極を含む電極パターンにおいて、前記二重配列の主電極の第1垂直部(13a1)の下端で(+)電圧を印加し、他側の主電極(13b)の下端で(−)電圧を印加すれば、前記第1垂直部(13a1)に沿って上部方向に移動した電子は、水平部(13a3)を経由し、さらに第2垂直部(13a2)に沿って下方に移動するようになる。すなわち、前記構成によれば、第2垂直部(13a2)及び他側の主電極(13b)において電子が同一方向に移動する効果を奏するようになり、これにより発熱フィルムの各箇所で温度偏差が引き起こされなく、全体的に均一な発熱を誘導することができるようになる。
【0058】
本発明において、前記のような電極層を構成する素材は特に制限されない。本発明においては、例えば前記電極層が銀(Ag;silver)電極層であることができる。
【0059】
また、本発明において、前記のような銀電極層を構成する方法は特に制限されない。例えば、まず電極形成に使われる通常の銀ナノ粒子を適切な溶剤(例えば、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)またはアセトンなどのケトン系溶媒;イソプロピルアルコール(IPA)またはn−ヘキサノールアルコール系溶媒;1,2−ジクロロベンゼン、N−メチルピロリドン(NMP)またはN、N−ジメチルホルムアミド(DMF)など)に分散させ、適切な濃度に希釈してコーティング液(銀ナノ粒子の濃度は約55重量%〜72重量%)を製造する。ついで、前記コーティング液をグラビア印刷またはシルク印刷方式に適用して電極層を形成することができる。
【0060】
本発明において、前記発熱フィルムは、また、添付図面の図7に示すように、前記電極層(13)の上部に形成された保護層(14)をさらに含むことができる。このように、保護層(14)をさらに形成することで、長期間にわたる使用によって発熱層(12)及び電極層(13)間の付着力が低下するか、あるいは発熱層(12)に含まれる発熱素材が脱着して発熱フィルムの性能が低下することを防止することができる。
【0061】
本発明において、前記のような保護層(14)を構成する素材は特に制限されなく、例えば前記保護層(14)は、合成樹脂フィルム;及び前記合成樹脂フィルムの片面または両面に形成された接着層を含むことができる。前記において、使用可能な合成樹脂フィルムの種類は特に制限されなく、例えば前述した基材シートを構成する合成樹脂フィルムと同一のフィルムを使うことができ、このうち、2軸延伸ポリエステルフィルムを使うことが好ましいが、これに制限されるものではない。
【0062】
また、前記合成樹脂フィルムの片面または両面に形成される接着層の種類も特に制限されなく、通常のアクリル系接着剤、EVA系接着剤またはポリビニルアルコール系接着剤などを使えば良い。
【0063】
また、前記のような保護層(14)の厚さも適用される用途を考慮して、適切に選択することができ、例えば前記合成樹脂フィルムの厚さを約20μm〜30μm、好ましくは約25μmに設定し、接着層の厚さを約20μm〜80μm、約25μm〜75μm、または約25μm〜50μmの厚さに形成することができるが、これに制限されるものではない。
【0064】
また、本発明の発熱フィルムは、前記電極層の上部に形成された表面層をさらに含むことができる。このような表面層は、添付図面の図8に示すように、前記保護層(14)の上部に形成されることができる。このような表面層(15)を含むことで、シート形態の安全性を確保し、破れのような損傷を防止することができる。
【0065】
本発明において前記表面層の具体的な種類は特に制限されなく、例えば一般的な織布または不織布を使うことができ、好ましくは織布を使用することができる。
【0066】
本発明において、前記において織布または不織布は、例えばポリエステル纎維、ポリアミド纎維、ポリウレタン纎維、アクリル纎維、ポリオレフィン繊維またはセルロース纎維のような合成樹脂纎維の一種または二種以上で製造された織布または不織布;綿(例えば、綿布または綿などで製造された糸)で製造された織布または不織布;または前記合成樹脂纎維及び綿を混合して製造された織布または不織布であることができる。本発明においては、特に前記のうちポリエステル纎維;またはポリエステル纎維と綿で製造された織布を使うことが好ましいが、これに制限されるものではない。また、前記のような素材を使用して織布または不織布を製造する方法は特に制限されなく、例えば一般的な製紙または製織工程で製造すれば良い。
【0067】
本発明において、前記のような表面層は厚さが200μm〜2,000μmの範囲にあり得る。本発明において、前記表面層の厚さが200μm未満であれば、表面層形成による形態安全性などの補強効果が低いおそれがあり、2,000μmを超えれば、発熱フィルムの安楽性またはフィーリング性などの特性が低下するおそれがある。
【0068】
また、本発明の発熱フィルムは、添付図面の図9に示すように、前記基材シート(11)の下部に形成された裏面層(16)をさらに含むことができ、このような裏面層(16)の形成により、シート形態安全性などをより改善することができるようになる。本発明において、前記のような裏面層(16)を構成する素材は特に制限されなく、例えば前述した表面層(15)の場合と同一の素材を使用することができる。
【0069】
また、本発明は、前述した発熱フィルム;及び前記発熱フィルムに電圧を印加することができる電圧印加装置を含む発熱製品に関する。
【0070】
このような本発明の発熱製品は、例えば車両発熱シート、乳母車用発熱シート、携帯用座布団、携帯用マット、衣類(例えば、ジャンパー、コート、パーカなど)、携帯用椅子または携帯用ベッドなどであることができる。
【0071】
前述したように、本発明による発熱フィルムは、低電圧、例えば約12Vの電圧によっても、持続的で安定的な発熱が可能であり、卓越した柔軟性を持ち、優れた安楽性(comfort)及びフィーリング性(filling property)を示すことができ、難燃性及び耐食性などのような諸般の物性が卓越している。これにより、本発明の発熱フィルムは前述したような各種の発熱製品に適用されて優れた効果を奏することができる。
【0072】
本発明の前記発熱製品は、本発明による発熱フィルムを使う限り、その他の構成、例えば車両シートの場合、電圧印加装置、車両シート本体及びシートの構成方法などは特に制限されなく、当該分野に知られている一般的な素材及び方法を制限なしに適用することができる。
【実施例】
【0073】
以下、本発明による実施例及び本発明によらない比較例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明の範囲が下記に提示する実施例によって制限されるものではない。
【0074】
<実施例1>
アクリル樹脂(EXP−6、LG化学社(製))100重量部及び多重壁炭素ナノチューブ(MWCNT、EXA E&C社(製))約10重量部を溶剤(イソプロピルアルコール)に分散させて、発熱部を形成するためのコーティング液を製造した。ついで、製造されたコーティング液を使ってグラビア印刷方式で、厚さ100μm、横長800mm、縦長600mmの2軸延伸ポリエステルフィルム(BOPET)上に図2に示すようなパターンの発熱部を形成した。この際、各発熱部の厚さは約5μmに制御し、発熱部の幅(W)は8mm、発熱部の間隔(P)は10mmに設定した。ついで、銀ナノ粒子(低温電極用Ag Paste、EXA E&C社(製))を溶剤(IPA)に分散させて製造したコーティング液(銀ナノ粒子濃度:約56wt%)を使ってグラビア印刷方式で、前記発熱部上に27Watt(DC12Volt)出力になるように、図3及び図4に示すような電極層を形成した。この際、補助電極の幅(W2)は4mm、主電極の幅(W1)は8mm、補助電極間の間隔(L2)は4mm、補助電極と主電極の間隔(L3)は4mm、補助電極間の間隔(L1)は約15mmに制御した。
【0075】
<実施例2>
発熱部のパターン形成の際に、幅(W)を9mm、間隔(P)を10mmに設定したことを除き、実施例1と同様な方法で発熱フィルムを製造した。
【0076】
<実施例3>
発熱部のパターン形成の際に、幅(W)を9mm、間隔(P)を12.5mmに設定したことを除き、実施例1と同様な方法で発熱フィルムを製造した。
【0077】
<実施例4>
発熱部のパターン形成の際に、幅(W)を10mm、間隔(P)を12.5mmに設定したことを除き、実施例1と同様な方法で発熱フィルムを製造した。
【0078】
<実施例5>
発熱部のパターン形成の際に、幅(W)を10mm、間隔(P)を15mmに設定したことを除き、実施例1と同様な方法で発熱フィルムを製造した。
【0079】
<比較例1>
面状発熱体として、既存に汎用されているワイヤ型の製品を製造して比較例として使った。具体的には、横長800mm、縦長600mmの不織布(100g)の片面に、厚さ1mmのNi−Crワイヤを約30mmの間隔でホットメルト接着剤で付着して製造した発熱製品(27Watt(DC12Volt)(88190−2H100、(株)クァンジンウィンテック社(製))を比較例として使った。
【0080】
<試験例1>
実施例1及び比較例1の発熱フィルムに12Vの電圧を印加し、全面で均一な発熱が起こるか否かを赤外線カメラ(IR Flexcam Pro,Infrared Solution社(製))によって観察し、その結果を図10に示した。図10の結果から分かるように、本発明による実施例(図10(a))の場合、12Vの低電圧によっても安定的な駆動が可能であるのはいうまでもなく、シートの全体で均一な発熱が引き起こされた。一方、既存のワイヤ型の発熱フィルムである比較例1(図10(b))の場合、低電圧によっては効果的に駆動できないだけでなく、シートで全体的に非常に不均一な発熱が引き起こされることを確認することができる。一方、実施例2〜5の場合においても、実施例1と同様に、低電圧によって安定的な駆動が可能であるだけでなく、シートの全体で均一な発熱が引き起こされることを確認することができた。
【符号の説明】
【0081】
1:発熱フィルム 11:基材シート
12:発熱層 13:電極層
14:保護層 15:表面層
16:裏面層 11a、11b、11c:パンチングホール
12a、12b、12c:発熱部 L:発熱部の長さ
W:発熱部の幅 P:発熱部の間隔
13a、13b:主電極 13c、13d:補助電極
1、L2:補助電極の間隔 L3:補助電極と主電極の間隔
1:主電極の幅 W2:補助電極の幅
A:主電極と発熱部の接触部
13a1、13a2:第1及び第2垂直部 13a3:水平部
C、D:電極パターンの上部及び下部領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材シート;
前記基材シート上に形成され、線状にパターン化されている一つ以上の発熱部を持つ発熱層;及び
前記発熱層上に形成され、前記線状の発熱部に垂直な方向の線状にパターン化され、前記基材シートの両末端にそれぞれ形成された第1及び第2主電極と、前記第1及び第2主電極から前記発熱部に平行な方向に伸びた一つ以上の補助電極を持つ電極層;を含むことを特徴とする、発熱フィルム。
【請求項2】
発熱部は幅が5mm〜15mmであることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項3】
発熱層は二つ以上の発熱部を含み、前記発熱部間の間隔が7mm〜20mmであることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項4】
発熱部は厚さが1μm〜10μmであることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項5】
発熱部は炭素ナノチューブを含むことを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項6】
発熱部の間の基材フィルムにパンチングホールが形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項7】
主電極はツーポイント抵抗が0.4Ω/cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項8】
補助電極はツーポイント抵抗が0.4Ω/cm〜0.7Ω/cmであることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項9】
主電極は幅が8mm〜30mmであることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項10】
主電極は厚さが5μm〜25μmであることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項11】
第1主電極または第2主電極から伸びた補助電極間の間隔が5mm〜30mmであることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項12】
第1主電極から伸びた補助電極及び第2主電極から伸びた補助電極は4mm以下の間隔で離隔して配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項13】
第1主電極から伸びた補助電極及び第2主電極の間隔;または第2主電極から伸びた補助電極及び第1主電極の間隔が0mmを超えて4mm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項14】
補助電極は幅が0.5mm以上であることを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項15】
第1及び第2主電極は発熱部と接触しており、補助電極は発熱部の上部に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項16】
第1主電極は、発熱部に垂直な方向に形成された第1垂直部;前記第1垂直部に平行に離隔され、基材シートの内側方向に形成されている第2垂直部;及び前記第1及び第2垂直部の終端を連結する水平部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項17】
主電極及び補助電極は銀を含むことを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項18】
電極層の上部に形成された保護層をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項19】
電極層の上部に形成された表面層をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の発熱フィルム。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか一項による発熱フィルム;及び前記発熱フィルムの電極層に電圧を印加することができる電圧印加装置を含むことを特徴とする、発熱製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−524970(P2012−524970A)
【公表日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507169(P2012−507169)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【国際出願番号】PCT/KR2010/007005
【国際公開番号】WO2011/049317
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(509286787)エルジー・ハウシス・リミテッド (49)
【氏名又は名称原語表記】LG HAUSYS,LTD.
【住所又は居所原語表記】20,Yoido−dong,youngdungpo−gu,Seoul150−721,Republic of Korea
【Fターム(参考)】