説明

発熱体ユニット

【課題】小型で効率が高く、寿命の長い、各種用途において容易に適応することができる汎用性の高い発熱体ユニットを提供すること目的とする。
【解決手段】発熱体ユニットは、第1のガラス管1を第2のガラス管9と保持部材により汚染物質等から第1のガラス管1を保護する構成とし、また第1のガラス管1と第2のガラス管9との間の空隙に反射板16aを配設し、反射板16aの少なくとも一部に弾性部を有することにより、熱膨張による反射板16aの歪を軽減するよう構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱源として使用される発熱体ユニットに関し、特に被加熱物からの飛散物等の影響を受ける環境下で使用される調理器、乾燥機、電気暖房器、電子装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等を含む)に用いられる発熱体ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の調理器、乾燥機、電気暖房器、電子装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等を含む)に用いられる発熱体ユニットは、被加熱物からの飛散物等の影響を受ける環境下に対応する為に、第1の透熱管に形成された第1の内部空間内に発熱体構成部を収納し、その第1の透熱管をさらに第2の透熱管に形成された第2の内部空間内に収納する構成を用いた発熱体ユニットが開示されている。(例えば、特許文献1参照。)このように構成された従来の発熱体ユニットは、調理器、乾燥機、電気暖房器、電子装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等を含む)等の加熱装置構成上発熱体ユニットにおいても小型化、高効率化が要求され、第1の透熱管と第2の透熱管の間の狭スペース化及び反射板の薄板化が求められている。
【特許文献1】特開2007−149649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の構成において被加熱物からの飛散物等の影響を受けないように発熱体構成部を第1の内部空間に収納する第1の透熱管と、さらに前記第1の透熱管を第2の内部空間に収納する第2の透熱管を配設する構成を用いた発熱体ユニットとし、加熱装置たとえば、調理器、乾燥機、電気暖房器、電子装置(複写機、ファクシミリ、プリンタ等を含む)等に用いられているが、加熱装置構成上発熱体ユニットとして過酷な使用環境においても高寿命で且つ高効率であることはもちろん小型化が求められる。すなわち2重管構成である従来の発熱体ユニットの構成において、第1の透熱管と第2の透熱管の隙間は狭く、第1の透熱管と第2の透熱管の隙間に配置される反射板も薄板となる。したがって、薄板状の反射板は、発熱体からの輻射熱により反射板自体の温度が上昇(約700℃)し反射板の熱膨張によって生じた歪みにより反射板のシワや破損が発生し反射効率が損なわれると言う課題を有していた。
【0004】
本発明の発熱体ユニットは、従来の課題を解決するもので、反射板の伸縮を吸収する手段を有することにより反射板自体の熱膨張によって生じた歪による反射板のシワや破損を防止し発熱体ユニットとしての寿命が長く、小型で効率が高く、そして各種用途において容易に適応することができる汎用性の高い熱源としての発熱体ユニットを提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る第1の観点の発熱体ユニットは、発熱部を有する発熱体と、その発熱体の長手方向に位置する端部に取付けられた保持具と、前記発熱体に直接あるいは間接に電気的に接続されて前記発熱体に外部からの電力を供給する電力供給部材と、前記発熱体、前記保持具、及び電力供給部材の一部を第1の内部空間に配置した第1の透熱管と、前記第1の透熱管を第2の内部空間に配置した第2の透熱管と、前記第1の透熱管と第2の透熱管とが所定の隙間を有して配設されるように設けられた保持部材と、前記第1の透熱管と前記第2の透熱管との隙間に配設された反射板とその反射板に設けられた弾性部とを有する反射用部材と、前記反射板を前記発熱体に対して所定の位置に配置されるように前記保持部材、第1の透熱管、あるいは第2の透熱管の少なくとも何れかに直接あるいは間接的
に設けられた位置規制部とによって構成されたものである。
【0006】
このように構成された本発明に係る第1の観点の発熱体ユニットは、通電された発熱体の熱により生じる前記反射板への熱ストレスを前記弾性部によって吸収するので、反射手段の破損を防止し高効率で長寿命の発熱体ユニットを可能とする。
【0007】
本発明に係る第2の観点の発熱体ユニットは、上記第1の観点において、前記反射用部材の弾性部は、前記発熱体の長手方向への伸縮を吸収するものである。このように構成された本発明の第2の観点の発熱体ユニットは、前記発熱体の長手方向に生じる前記反射板への熱ストレスを前記弾性部によって吸収するので、反射板の破損を防止し高効率で長寿命の発熱体ユニットを可能とする。
【0008】
本発明に係る第3の観点の発熱体ユニットは、上記第1の観点乃至は第2の観点において、前記反射用部材の弾性部は、前記発熱体の長手方向への伸縮を吸収する弾性を有する弾性部材であり、その弾性部材は反射板に機械的に結合されている。このように構成された本発明の第3の観点の発熱体ユニットは、反射板に機械的に結合された前記弾性部材の弾性力等の特性を発熱体の仕様に応じて自由に選択することにより反射板の破損を防止しできるので高効率で長寿命の発熱体ユニットを得ることが出来るとともに、反射板の位置規制も可能な発熱体ユニットを実現できる。
【0009】
本発明に係る第4の観点の発熱体ユニットは、上記第1の観点及至第3の観点において前記反射板は金属薄板で形成されている。このように構成された本発明の第4の観点の発熱体ユニットは寿命が長く高効率の発熱体ユニットを実現できる。
【0010】
本発明に係る第5の観点の発熱体ユニットは、上記第4の観点において、前記反射板がニッケル、ステンレス鋼(フェライト、オーステナイト等)、又はニクロムの金属薄板で形成されている。このように構成された本発明の第5の観点の発熱体ユニットは寿命が長く高効率の発熱体ユニットを実現できる。
【0011】
本発明に係る第6の観点の発熱体ユニットは、上記第3の観点において、前記弾性部材は板材を屈曲し形成されている。このように構成された第6の観点の発熱体ユニットは、反射板の破損を防止し高効率で長寿命な発熱体ユニットを実現できる。
【0012】
本発明に係る第7の観点の発熱体ユニットは、上記第3の観点において、弾性部材は線材をコイル状に形成されている。このように構成された本発明の第7の観点の発熱体ユニットは、反射板の破損を防止し高効率で長寿命とさらには、反射板の位置規制も可能な発熱体ユニットを実現できる。
【0013】
本発明に係る第8の観点の発熱体ユニットは、上記第6の観点乃至は第7の観点において、前記弾性部材はモリブデンやタングステン、ニッケル、ステンレス鋼、又はニクロムなどの金属で形成されている。このように構成された本発明の第8の観点の発熱体ユニットは、反射板の破損を防止し高効率で長寿命とさらには、反射板の位置規制も可能な発熱体ユニットを実現できる。
【0014】
本発明に係る第9の観点の発熱体ユニットは、上記第1の観点乃至第8の観点において、前記発熱体は炭素系物質を含み、かつ発熱体の長手方向に沿って形成された側壁の少なくとも一部に平面部を形成するとともに、その平面部に対向し、かつ前記発熱体を介した前記平面部の裏面側方向に前記発熱体側に向けて熱を反射せしめる前記反射用部材の反射面が配置されるように構成されたものである。このように構成された本発明の第9の観点の発熱体ユニットは、指向性を有する発熱体からの輻射熱の指向性をさらに高める効果があり、高効率で長寿命の発熱体ユニットを可能とする。
【0015】
本発明に係る第10の観点の発熱体ユニットは、上記第1の観点乃至第8の観点において、前記発熱体は炭素系物質を含み、かつ発熱体の長手方向に沿って形成された側壁の少なくとも一部に平面部を形成するとともに、その平面部の仮想延長面に交差し、かつ前記平面部の裏面側方向に前記発熱体側に向けて反射される前記反射用部材の反射面が配置されるように構成されたものである。このように構成された本発明の第10の観点の発熱体ユニットは、指向性を有する発熱体からの輻射熱を前記反射用部材の反射面によって反射することにより、前記輻射熱の指向性の範囲を広めることができるので、広い範囲を暖めることができるようになるとともに、高効率で長寿命の発熱体ユニットを可能とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の発熱体ユニットによれば、反射板の伸縮を吸収する弾性部が反射用部材に設けられることにより反射板自体の熱膨張によって生じた歪による反射板のシワや破損を防止しできるとともに、寿命が長く、小型で効率が高く、そして各種用途において容易に適応することができる汎用性の高い熱源としての発熱体ユニットを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係る発熱体ユニットの好適な実施の形態について添付の図面を参照しつつ説明する。
【0018】
(実施の形態1)
本発明に係る実施の形態1の発熱体ユニットについて図1乃至図9を用いて説明する。図1は実施の形態1の発熱体ユニットの構造を示す正面図、図2は同発熱体ユニットのZ−Z断面における接着剤を省略した場合の断側面図、図3は同発熱体ユニットにおける反射用部材の端部を示す切欠斜視図、図4は反射用部材を示す平面図、図5は同発熱体ユニットにおける反射用部材の異なる例を示す平面図、図6は同発熱体ユニットにおける反射用部材の他の異なる例を示す平面図、図7は同反射用部材の正面図、図8は同発熱体ユニットの一実施例における輻射強度曲線図、図9は同発熱体ユニットの他の実施例における輻射強度曲線図である。先ず、図1乃至図4を用いて実施の形態1の発熱体ユニットを説明する。
【0019】
図1において、実施の形態1の発熱体ユニットは、熱源である発熱体2aを有する発熱体構成部2を2重の透熱管により収納する構成を有している。実施の形態1の発熱体ユニットにおいて、第1の透熱管は石英ガラス管で形成された円筒形状からなる長尺の第1のガラス管1であり、第1のガラス管1の内部空間(以下、第1の内部空間という。)の長手方向中心軸上には外部からの電力を供給する電力供給部材を両端部にそれぞれ有した発熱体構成部2が配設されている。前記電力供給部材の一部は第1のガラス管1の両端部から外方に露出された状態で配置され、かつ第1のガラス管1の両端部はそれぞれ溶融されて平板状に押し潰されることにより、前記第1の内部空間は封止されている。前記第1の内部空間には発熱体構成部2の主要部品である炭素系物質からなる発熱体2aの酸化を防止するために、アルゴンガス、窒素ガス、又はアルゴンガスと窒素ガスの混合ガス等の不活性ガスが封入されている。尚、第1のガラス管1が発熱体2aの熱に品質上影響されないのであれば発熱体構成部2を前記第1のガラス管1の長手方向中心軸上に配置せず、前記長手方向中心軸に対し略並行な状態で偏芯しても良いことはいうまでも無い。
【0020】
発熱体構成部2は、熱輻射体として略平板状からなる長尺の発熱体2aと、この発熱体2aの両端を挟持する保持具3と、前記発熱体2aに直接あるいは間接に電気的に接続されて前記発熱体2aに外部からの電力を供給する電力供給部材とにより構成されている。本実施例の前記電力供給部材は、保持具3の外側端部に取り付けられたコイル部5と、そのコイル部5の外方側他端部に内方側他端部を繋げるスプリング部6と、そのスプリング部6外方側他端部に内方側他端部を繋げる内部リード線4と、第1のガラス管1の両端部から外方側他端部がそれぞれ外方に導出する外部リード線8と、内部リード線部4の外方側他端部と外部リード線8の内方側他端部とを電気的に接続するモリブデン箔7とからなっている。尚、コイル部5、スプリング部6及び内部リード線4は、モリブデン線により一体的に形成されている。さらに、前記モリブデン箔7は第1のガラス管1の両端部をそれぞれ平板状に押し潰して形成された封止部分に挟まれた状態で埋設されている。
【0021】
実施の形態1の発熱体ユニットにおける発熱体2aは、細長い平板状に形成された炭素系物質であり、黒鉛等の結晶化炭素の基材に窒素化合物の抵抗値調整物質、及びアモルファス炭素を加えた混合物により構成されている。この発熱体2aの形状寸法は、例えば、板幅Wが6.0mm、板厚Tが0.5mm、長さLが300mmである。発熱体2aにおいては、板幅Wと板厚Tとの比(W/T)が5以上、即ち板幅Wが板厚Tの5倍以上であるのが望ましい。板幅Wを板厚Tより5倍以上大きい平板状とすることにより、広い平面
(板幅Wを構成する面であり、以下、板幅面という。)から出る熱量が狭い長手方向に沿って形成された側面(板厚Tを構成する面であり、以下、板厚側面という。)から出る熱量より多くなり、平板状の発熱体2aの熱輻射は前記板幅面に対し垂直な方向への輻射となる指向性を持たすことが可能となる。
【0022】
実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、コイル部5、スプリング部6及び内部リード線4をモリブデン線により形成した例で説明したが、モリブデン線の他にタングステン等の弾性を有する金属線を用いて構成しても良い。又、本例のようにコイル部5から保持具3を介して発熱体2aに電力を供給するようにコイル部5が保持具3の外周面に密着して螺旋状に巻き付けられた場合には、保持具3とコイル部5は電気的に確実に接続されていることが必要である。尚、本例ではコイル部5の外方側他端部(発熱体2aに対し離れた側に位置する端部)にスプリング部6の内方側一端部(発熱体2aに対し近づいた側に位置する端部)を繋ぎ、さらに、そのスプリング部6の外方側他端部に内部リード線4の内方側一端部を繋いだ構成を採用したが、コイル部5を保持具3に巻きつけ、かつコイル部5に繋がれていない内部リード線4の内方側一端を直接あるいはコイル部5以外の別部品を介して間接的に発熱体2aに電気接続するとともに、内部リード線4にスプリング部6を設ける構成でもよいことはいうまでもない。
【0023】
又、弾性力を有して螺旋状に形成されたスプリング部6は、発熱体2aに対して張力を与えるものであり、発熱体2aが第1のガラス管1の内部で所望の位置に常に配置されるように位置規制している。このようにコイル部5と内部リード線4との間にスプリング部6を設けることにより、発熱体2aの熱膨張による寸法変化を吸収することが可能となるものである。又、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、スプリング部6を発熱体2aの両端側に設けた例で説明したが、発熱体ユニットの仕様あるいは発熱体2aが配置される状態によっては、スプリング部6を発熱体2aの一端部側すなわち片側端部だけに設けた構成でも可能であることは言うまでもない。又、内部リード線4の外方側他端部は溶接によりモリブデン箔7の内方側一端部に接合されており、モリブデン箔7の外方側他端部には発熱体構成部2に外部からの電力を供給する外部リード線8の内方側一端部が溶接により接合されている。
【0024】
上記のように構成された発熱体構成部2を前記第1の内部空間に配置する第1のガラス管1は、第1のガラス管1の外径寸法より内径寸法が大きく、かつ円筒形状からなる長尺の第2の透熱管の内部空間(以下、第2の内部空間という。)に配置される際には、第2のガラス管9の第2の内部空間側に位置することとなる内側壁に対して所定の空隙空間を有して配置されるために、第1のガラス管1の両端部側にそれぞれ位置する外側壁に装着された保持部材10を用いて位置規制を行っている。尚、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、発熱体構成部2(あるいは発熱体2a)、第1のガラス管1、及び第2のガラス管9の各長手方向中心軸は同軸あるいは偏芯し略並行な状態で配置されている。
【0025】
保持部材10は、第1のガラス管1及び第2のガラス管9の中心軸に対して交差する一対の対向する端面(一例を示す図1においては、前記中心軸に対して直交する方向(以下、ラジアル方向という)に立設した端面が形成されており、その両端面間を貫通する係合孔11が形成されている。その係合孔11には第1のガラス管1の端部が貫通した状態で係合することにより保持部材10によって第1のガラス管1の端部が保持されるようになっている。発熱体2a側に位置する保持部材10の前記端面すなわち内方側端面に位置する係合孔11の開口周縁部には係合孔11より外形寸法が大きい係止用凹部12が形成されており、その係止用凹部12は第2のガラス管9と係合して保持することとなる。すなわち、この係止用凹部12はその側壁面が第2のガラス管9の外側壁面に当接して第2のガラス管9の前記ラジアル方向への移動を規制し、かつ奥側に位置する底部面が第2のガラス管9の端部に当接して第2のガラス管9の前記長手方向への移動を規制することとなり、第2のガラス管9が保持されることとなる。
【0026】
さらに、前記前記係止用凹部12の開口周縁部には、前記係止用凹部12より大きい外形寸法を有する第1の保持用凹部13が形成され、その第1の保持用凹部13と第2のガラス管9の外側壁面との間に生じた第1の隙間空間に接着剤14が塗布されることにより第2のガラス管9は第1の保持用凹部13に固定されることとなる。又、保持部材10は、前記内方側端面に対向する他方の外方側端面(外部リード線8等が位置し、発熱体2aが位置しない側の端面)にも、前記係合孔11より大きい外形寸法を有する第2の保持用凹部15(図2参照)が形成され、その第2の保持用凹部15と第1のガラス管1との間に生じた第2の隙間空間に接着剤14が塗布されることにより第1のガラス管1は第2の保持用凹部15に固定されることとなる。したがって、第1の隙間空間及び第2の隙間空間に接着剤14が塗布されることにより第2のガラス管の第2の内部空間(前記所定の空隙空間を含む)を封止し、前記第2の内部空間への(汚染物質等の進入を防止することとなる。その結果、この保持部材10による第1のガラス管1と第2のガラス管9の保持により、第1のガラス管1と第2のガラス管9との間の隙間を正確に保持できることとなり、信頼性の高い発熱体ユニットを構成できる。
【0027】
尚、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、保持部材10によって第1のガラス管1及び第2のガラス管9の保持をそれぞれ行ったが、第1のガラス管1と第2のガラス管9の相対的位置関係を保つことができる位置決め機能を有した保持手段からなる構造物(単数あるいは複数)であれば、図1に示す保持部材10に代えて採用してもよいことは言うまでもない。
【0028】
又、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、前記発熱体ユニットを搭載した加熱装置の構成が第2のガラス管9内の第2の内部空間に被加熱物から飛散する汚染物質等の進入の恐れがある場合を想定して、単品の保持部材10(あるいは第1の保持用凹部13)と第2のガラス管9との間に形成された第1の隙間空間、前記単品の保持部材10(あるいは第2の保持用凹部15)と第1のガラス管1との間に形成された第2の隙間空間にそれぞれに接着剤14を塗布して第2のガラス管9の第2の内部空間を前記発熱体ユニット外方の空間より封止したが、前記第2の内部空間を封止して汚染物質等の進入を防止する機能を有する構成、例えば、保持部材10の機能を分割して第1のガラス管1と第2のガラス管9の位置決めをする部材と、第2のガラス管9内部に汚染物質等の進入を防止する部材とを別々に構成する構造物であってもよいことは言うまでもない。
【0029】
尚、前記発熱体ユニットを有した加熱装置あるいは前記発熱体ユニット自体の構成(例えば、フィルター付き)により第2のガラス管の第2の隙間空間内に被加熱物から飛散する汚染物質等の進入を防止できる構造となるのであれば、前記第1の隙間空間及び前記第2の隙間空間の何れかに接着剤14を塗布しない、あるいは塗布しても前記第2の内部空間を完全に封止しないことが選択できることはいうまでもない。
【0030】
第1のガラス管1は溶着により封止部分を形成する構成であるため、石英ガラス管等のガラス管が用いられており、このようなガラス管に汚染物質(アルカリ性金属等)が付着し高温度となると、失透という現象を起こしガラス管の破損に繋がるという問題がある。しかし、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては第2のガラス管9が第1のガラス管1と所定の空隙空間を有して第1のガラス管1の外側壁周囲を覆うように設けられているため、第2のガラス管9は第1のガラス管1より温度が低く、失透という現象が起こり難いものとなる。また、第2のガラス管9の材料として結晶化ガラスを用いることにより、さらに失透という現象が起こり難いものとなる。
【0031】
尚、第2のガラス管9としては、その使用状態に応じて耐熱性を有するガラス管、例えば、石英ガラス管、高シリカガラス管、低アルカリホウケイ酸ガラス管、結晶化ガラス管、セラミックス管等を選択して用いることができる。使用状態における考慮条件としては、使用温度、熱の透過度、汚染物質としてのアルカリ性金属の発生の度合い、強度等があり、これらの条件を考慮して第2のガラス管9の材質が選択される。
【0032】
又、実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、第1のガラス管1と第2のガラス管9の間に形成された前記所定の空隙空間(前記第2の内部空間の一部)には耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼の板厚50μmの反射板16aが配置されている。この反射板16aの板面は発熱体2aの板幅面に対向し、かつ反射板16aの板面の長手方向は発熱体2aの長手方向に沿って対向し並列(図1においては平行)するように配置されている。さらに、反射板16aの板面に対し直交する方向に切断された場合の断面形状は、第2のガラス管9内に形成された前記所定の空隙空間に挿入可能となるように第1のガラス管1の外側壁面あるいは第2のガラス管9内側壁面に沿って湾曲(すなわち、第2のガラス管9内側壁面方向に突出)した湾曲形状となっている。その結果、反射板16aは熱輻射の指向性が高くなるとともに、反射板16aの汚染を防ぎ、高い輻射効率を維持することができる。
【0033】
さらに、反射板16aは少なくとも一部に弾性部17(図4参照)が設けられることにより反射用部材16が構成されることとなる。本実施の形態1の発熱体ユニットのように、反射板16aとして板厚50μmの薄板を使用した場合には発熱体2aの輻射熱により昇温(例えば、約700℃)した反射板16aは熱膨張し、反射板16aに歪が発生し、シワ、ねじれや、及び破損が発生する恐れがある。反射板16aの少なくとも一部に弾性部17を設けることにより反射板16aの熱膨張を吸収して反射板16aの歪を生じなくできるので、反射板16aは所定の品質を保持した状態で寿命を長く保つことができる。
【0034】
ここで反射板16aの材料としてフェライト系ステンレス鋼を用いたが高温度で変色し難く反射率の高い金属、例えばニッケル(Ni)、ニクロム、金、白金、クロム合金等の材料を用いて構成しても同様の効果を得ることができる。又、発熱体ユニットが構成的に高温度にならない場合は、アルミニウム(AL)、アルミ合金、一般ステンレス鋼(例えば、オーステナイト)、銅合金等を用いても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0035】
保持部材10の係合孔11の側壁には切欠状の反射板係合部18(図2参照)が形成されており、第1のガラス管1の外側壁面に対向する反射板係合部18の側壁面は、反射板16aの湾曲した板面を位置規制可能に対向するように湾曲形状した湾曲面で形成されている。又、その反射板係合部18には前記空隙空間に配置された反射板16aの長手方向に位置した端部が係合され、かつ前記反射板16aの端部が反射板16aの長手方向に貫通されるように形成されるとともに、発熱体2a及び第1のガラス管1の長手方向中心軸を回動中心として反射板16aが周方向に回動しないように、反射板16aの長手方向に沿って板厚部が形成される対向する一対の板厚側面にそれぞれ当接して位置規制する回動阻止部19が形成されている。
【0036】
又、反射板16aの長手方向に位置する端部に設けられた外側方(発熱体2aから見て第2のガラス管9の方向)に突出する突起20(図3参照)は、反射板係合部18より外側方の位置で、かつ第2の保持用凹部15の底面(図1においては、第1のガラス管1の中心軸に直交するように位置する面)に形成された位置規制凹部21(図2参照)に係止され、反射板16aの長手方向の移動ができないように位置規制されることとなる。尚、突起20が位置規制凹部21から脱落して位置規制が解除されないように、前述した接着剤14を第2の隙間空間に塗布する際に突起20と位置規制凹部21とが接着剤14により接着され固定される。その結果、反射板16aあるいは反射用部材16は、保持部材10によって第1のガラス管1及び前記発熱体2aの長手方向を回動中心とした前記周方向の回動と反射板16aの長手方向への移動が規制されることとなる。
【0037】
したがって、本実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、反射板16aを発熱体2aに対して所定の位置に配置されるための位置規制部として、突起20と位置規制凹部21が反射板16aの長手方向の位置規制を行い、かつ回動阻止部19が反射板16aの回動規制を行うとともに、反射板係合部18と第1のガラス管1が発熱体2aの離反距離を規制することとなる。尚、反射板16aを発熱体2aに対して所定の位置に配置されるための位置規制部は、前述した構成に限るものではなく、第1のガラス管1、第2のガラス管9及び保持部材10の少なくとも1つを利用して形成されれば良いことはいうまでもない。例えば、第1のガラス管1や第2のガラス管9を加熱して凸部を形成し、反射板16aと凸部を係合あるいは当接させることにより反射板16aの位置移動を規制することもできる。
【0038】
図4は実施の形態1における反射用部材16の一例を示すものであり、図面上では平面展開している。この反射用部材16の主要部である反射板16aはフェライト系ステンレス鋼で形成されており、その寸法は、例えば、長さ(長手方向)400mm、板幅(長手方向に直交する方向)15mm、厚み50μmであり、実際の反射板16aの板厚方向に切断された場合の断面形状は、第1のガラス管1の外側壁面あるいは第2のガラス管9内側壁面第2のガラス管9内に形成された前記所定の空隙空間に挿入可能な形状、例えば第1のガラス管1の外側壁面あるいは第2のガラス管9内側壁面に沿って湾曲した湾曲形状となっている。前記反射板16aの長手方向にある両端部には、上記で説明した保持部材10内面に固定するための突起20が形成され、また前記突起20の近傍には弾性部17となる切込み部が形成されている。
【0039】
この切込み部は第1の切り込み線と第2の切り込み線との組み合わせで構成されている。第1の切り込み線は、反射板16aの一対の板幅側辺(板幅面の長手方向に沿って形成される対向する1対の側辺)それぞれを起点として前記板幅側辺に交差(図4に示す例では直交)する方向に向けて対向する他の板幅側辺近傍まで切り込んで形成されるとともに、一方の板幅側辺に形成された第1の切り込み線と他方の板幅側辺に形成された第1の切り込み線とは交互すなわち千鳥状に配置され、かつそれらは前記長手方向に沿って所定の間隔を有して対向(図4においては平行)しながら複数配置され群を形成している。
【0040】
さらに、第2の切り込み線は、少なくとも反射板16aの一対の板幅側辺近傍を除いた反射板16aの板幅中央に第1の切り込み線に対向(図4においては平行)するように切り込んで形成されるとともに、反射板16aの一方の板幅側辺に形成された第1の切り込み線と他方の板幅側辺に形成された第1の切り込み線の中間(すなわち前記所定の間隔の中間)、及び、長手方向において複数の第1の切り込み線の群両端にそれぞれ位置する第1の切り込み線の外側にそれぞれ配置される。
【0041】
この反射板16aの材料がフェライト系ステンレス鋼であり、前述したように、寸法が長さ400mm、板幅15mm、厚み50μmである場合には、800℃で長手方向に約5mm程も熱膨張するため、取付け方法としては、予め反射板16aの長手方向に張力を加えるように前記弾性部17となる切込み部を変形せしめた状態(すなわち、2箇所に設けた弾性部17の全体の弾性変形で長手方向に約5mm伸ばした状態)で保持部材10に固定する。そうすることにより、発熱体2aからの熱輻射によって反射板16aが熱膨張したとしても、その熱膨張は反射板16aに張力を加えていた弾性部17となる切込み部への張力を減じて切込み部の変形が軽減される方向で吸収されることとなるので、反射板16aがシワや破損が生じることなく高寿命の発熱体ユニットが実現できる。尚、前述した弾性部17は、図4においては反射板16a両端部近傍に形成した例で説明したが、必ずしも両端部近傍である必要はなく、又、個数についても、反射板16aの形状、材質等により適宜設定することが可能であり限定するものではない。
【0042】
実施の形態1の発熱体ユニットにおいては、図4に示した反射用部材16の弾性部17は切込み部にて形成した例で説明したが、弾性部17の構成としては種々の形状・構成があり、その例を図5から図7に示す。
【0043】
図5において、図5は図4と同様に図面上では平面展開されている。前記弾性部17に代えて用いられた反射用部材16の弾性部22は、反射板16aの両端部側の位置に反射板16aの対向する一対の板幅側辺に切欠き部をそれぞれ形成することにより、反射板16aの長手方向の中心線上に細幅の帯体を形成するとともに、その帯体の長手方向中間部には、前記長手方向に沿って配置された互いに対向する一対の長手方向枠辺と、前記長手方向に直交するように配置された互いに対向する一対の板幅方向枠辺とにより構成された中央に孔部を有した四辺形の枠体が形成されたものである。さらに、前記枠体の一対の板幅方向枠辺はそれぞれ孔部方向に突出するようにくの字形状に形成されることにより、前記枠体は弾性変形可能となり弾性部22としての役割を果たすように構成したものである。
【0044】
図6及び図7において、図6は図4と同様に図面上では平面展開されており、図7は前記平面展開された図6に対する正面図である。図6及び図7に示す反射用部材16の弾性部23は前記弾性部17に相当するものであり、反射板16aの両端部にそれぞれは配置されたものである。弾性部23は反射板16aの板幅を小幅な板体に形成し、その小幅の板体の中央側を波状、鋸歯状あるいは蛇腹状等に屈曲せしめて前記加えられる張力に応じて伸縮自在な屈曲部23aを形成したものである。さらに、屈曲部23aの外方に位置する遊端部には突起20が弾性部23の一部として形成されている。尚、図6に示す弾性部23あるいは屈曲部23aの板幅寸法は適度な伸縮自在性と反射用部材16の一部としての強度とを考慮しながら反射板16aの板幅寸法より小さく設定しているが、反射板16aの材質、発熱体ユニットの構成等の条件によって任意の寸法・形状にしてもよいことはいうまでもない。
【0045】
以上説明した弾性部17、弾性部22及び弾性部23は、上述した形状、材料、個数及び位置等に拘束されるのではなく、反射板16aの機能を阻害することなく反射用部材16の長手方向に弾性機能を得るものであれば、例えば反射用部材16の両端にそれぞれ設けず片端のみに設けることでもよいことはいうまでもない。
【0046】
次に、図8乃至図9を用いて本発明に係る実施の形態1の発熱体ユニットの輻射強度の状態を説明する。図8は発熱体2a板幅面と反射板16aの板面が互いに平行的に対向するような関係に配置された状態において、発熱体2aと反射板16aの長手方向に対して直交する断平面上に示される輻射強度曲線図、図9は発熱体2a板幅面と反射板16aの板面が互いに直交するような関係に配置された状態において、発熱体2aと反射板16aの長手方向に対して直交する断平面上に示される輻射強度曲線図である。
【0047】
図8において、発熱体2aの板幅面すなわち板幅W方向(X0−X0)に対し反射板16aの板面が平行的に対向するような関係に配置されており、発熱体2aと反射板16aの長手方向に対して直交する断平面上に輻射強度曲線が示されている。図8においては発熱体2aの板厚Tを1、板幅Wを5としている。尚、発熱体2aの板幅Tに対する板幅Wを5倍以上とすることで発熱体2aの板幅方向の輻射強度に指向性を持たすことができる。
【0048】
輻射強度曲線40は反射板16aが無い場合の輻射強度曲線を示すものであり、発熱体2aの板厚T方向(Y0−YO方向)において双方向、すなわち図において熱体2aの板幅面に直交する方向で、発熱体2aを起点に右方向と発熱体2aを起点に左方向の両方向に指向性を有する輻射強度曲線を示している。他方、輻射強度曲線41は反射板16aを配設した場合の輻射強度曲線を示すものであり、発熱体2aの板厚T方向(Y0−YO方向)の一方向で、かつ発熱体2aを起点に反射板16aが配置されていない前記右方向に指向性を有する輻射強度曲線を示している。輻射強度曲線40と輻射強度曲線41を比較すると、発熱体2aから反射板16aが配置されていない前記右方向への輻射は、反射板16aの無い場合と比較して指向性が20〜30%向上することが可能となることがわかる。
【0049】
図9は、反射板16aと発熱体2aの位置関係は図8に示す実施例とは異なり、発熱体2aの板幅W方向(X0−X0)に対し反射板16aの板面が直交する方向(Y0−Y0)に配置されるように、発熱体2aの板厚面と反射板16aの板面(図において、発熱体2aの上方向に位置する)とが対向して配置されており、発熱体2aと反射板16aの長手方向に対して直交する断平面上に輻射強度曲線が示されている。尚、発熱体2aの板厚Tと板幅Wの割合は図8に示す実施例と同様である。
【0050】
図9において、反射板16aが無い場合を示す輻射強度曲線40は図8に示すと同様の曲線を示す。他方、反射板16aを配設した場合は、図8とは異なり発熱体2aの板厚T方向(Y0−YO方向)への輻射が反射板16aに反射される発熱体2aの板幅W方向(X0−X0)の一方向、かつ発熱体2aを起点に反射板16aが配置されていない図において下方向に幅広いく輻射される輻射強度曲線42となる。
【0051】
したがって、局部的な輻射強度を必要とする場合においては、図8に示すように発熱体2aの板幅面に対し反射板16aの板面が平行的に対向するような関係に反射板16aを配置し、幅広い輻射強度を必要とする場合においては、図9に示すように発熱体2aの板幅面に対し反射板16aの板面が直交するように、発熱体2aの板厚面と反射板16aの板面とが対向する関係に反射板16aを配置することができるので、用途に応じ選択することが可能となる。
【0052】
(実施の形態2)
本発明に係る実施の形態2の発熱体ユニットについて図10乃至図18を用いて説明する。図10は実施の形態2の発熱体ユニットの構造を示す正面図、図11は同発熱体ユニットのY−Y断面における接着剤を省略した場合の断側面図、図12は同発熱体ユニットにおける反射板とコイル部とからなる反射用部材を示す切欠斜視図、図13は同反射用部材を示す平面図、図14は同反射用部材を示す正面図、図15は同発熱体ユニットにおける反射用部材の異なる例を示す平面図、図16は同反射用部材を示す正面図、図17は同発熱体ユニットにおける反射用部材の他の異なる例を示す平面図、図18は同反射用部材を示す正面図である。
【0053】
先ず、図10乃至図14を用いて実施の形態2の発熱体ユニットを説明する。実施の形態2の説明及び図面において、前述の実施の形態1の発熱体ユニットと異なる構成は、反射板の一部を加工することにより形成された弾性体が反射板とは別体の部品で構成され、その別体の部品が保持部材に保持されることにより反射板が保持されている点である。尚、実施の形態2の説明及び図面において、前述の実施の形態1の発熱体ユニットと同じ機能、構成を有するものには同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0054】
図10において、実施の形態2の発熱体ユニットにおける反射板24aは材料として、例えば、板厚50μmの耐熱性に優れたフェライト系ステンレス鋼を用いている。使用できる他の材料としては、高温度で変色し難く反射率の高い金属、例えばニッケル(Ni)、ニクロム、金、白金、クロム合金等の材料を用いて構成しても同様の効果を得ることができる。又、発熱体ユニットが構成的に高温度にならない場合は、アルミニウム(AL)、アルミ合金、一般ステンレス鋼(例えば、オーステナイト)、銅合金等を用いても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0055】
実施の形態2の発熱体ユニットにおける反射板24aは、実施の形態1の発熱体ユニットにおける反射板16aと同様に、第1のガラス管1と第2のガラス管9の間に形成された前記所定の空隙空間(前記第2の内部空間の一部)に配置されている。この反射板24aの板面は発熱体2aの板幅面に対向し、かつ反射板24aの板面の長手方向は発熱体2aの長手方向中心軸方向に沿って対向(図10においては平行)するように配置されている。さらに、反射板24aの板厚方向に切断された場合の切断断面形状(すなわち長手方向より見た断面形状)は、第2のガラス管9内に形成された前記所定の空隙空間に挿入可能となるように第1のガラス管1の外側壁面あるいは第2のガラス管9内側壁面に沿って湾曲(すなわち、第2のガラス管9内側壁面方向に突出)した湾曲形状となっている。又、反射板24aの長手方向の長さ及び板幅は少なくとも発熱体2aからの輻射される熱が反射板24aの前方(第1のガラス管1、第2のガラス管9、あるいは発熱体構成部2の方向)へ反射されるように設定されている。その結果、反射板24aは熱輻射の指向性が高くなるとともに、反射板24aの汚染を防ぎ、高い輻射効率を維持することができる。
【0056】
図13及び図14に示す反射用部材24は、弾性部25が反射板24aの両端部にそれぞれ位置するように設けられており、その内部には内径側空間を有するようにニクロム線等からなる線材を巻いて形成した弾性変形可能なコイル部26で構成されたものである。図13及び図14においては、反射板24aの寸法は板幅15mm、板厚50μm、長さ350mmであり、弾性部25の主要部の1つであるコイル部26の寸法は、長さ25mmであり、線材径φ0.4の線材を5ターン巻いている。この弾性部25と反射板24aとの取付け構造を図12の(a)を用いて説明すると、前記コイル部26の一端部は反射板24aの両端部にそれぞれ取付けられている。すなわち、反射板の一端部に位置する湾曲形状の板面が前記コイル部26の一端部に位置するコイル形状に形成された湾曲(曲線)形状の線材を覆った状態で当接しており、複数(図12の(a)においては3箇所)の溶接部27にて溶接することにより、反射板24aの一端部と前記コイル部26の一端部とが固定されるように保持され、反射用部材24が構成されている。尚、図12の(a)に示す実施の形態2の発熱体ユニットにおいては、溶接部27を3箇所としたが、反射板24aを固定できる強度を得ることが出来るのであれば数にこだわらないことはいうでもない。
【0057】
又、前記コイル部26の他端部にはコイル外径と同位置の箇所よりコイル部26のスラスト軸方向に沿って対向するよう屈曲し、かつ反射板24aの端部面より離反する外方向に向かって延設されたコイル延端部28が形成されている。さらに、前記コイル延端部28の先端部はコイル部26の長手方向中心軸に対し直交する方向で、かつ前記長手方向中心軸より離反する方向に屈曲した屈曲部29が形成されている。
【0058】
又、上記弾性体25が保持される図10及び図11に示す実施の形態2の発熱体ユニットにおける保持部材30と図1及び図2に示す実施の形態1の発熱体ユニットにおける保持部材10との異なる点を説明すると、保持部材10に設けられている係合孔11の側壁に形成された反射板係合部18とその反射板係合部18に形成された回動阻止部19が不要となり、反射板係合部18に代えて切欠状のコイル延端係合部31が係合孔11の側壁に形成されている点である。このコイル延端係合部31は第2の保持用凹部15の底面に形成されている位置規制凹部21(図11参照)に連通している。
【0059】
以上説明した反射板24aに取り付けられた弾性部25のコイル部26は、保持部材30の係合孔11に保持されている。第1のガラス管1の端部側がコイル部26の内径側空間に貫通された状態で係合している。保持部材30の係合孔11の側壁面にはコイル延端係合部31が形成されており、そのコイル延端係合部31に弾性部25のコイル延端部28が挿入されて係合されている。コイル延端係合部31及び係合孔11を貫通せしめた屈曲部29はコイル延端係合部31より外側方の位置で、かつ第2の保持用凹部15の底面(図10においては、第1のガラス管1、第2のガラス管9、あるいは発熱体構成部2の長手方向中心軸に直交するように位置する面)に形成された位置規制凹部21に係合し係止される。
【0060】
又、前記位置規制凹部21に係止された屈曲部29は、第2のガラス管9内に被加熱物から飛散する汚染物質等の進入の恐れがある場合を想定して第2の保持用凹部15と第1のガラス管1との間に生じた第2の隙間空間に接着剤14が塗布される際に、接着剤14によって位置規制凹部21に接着されて固定保持されることとなり、反射板24aのスラスト軸方向の移動ができないように位置規制されることとなる。さらに、コイル部26の内径側空間に第1のガラス管1の端部が係合するととともに、保持部材28のコイル延端係合31にコイル延端部28が係合する、あるいは前記位置規制凹部21に屈曲部29が係合して係止されることになるので、反射板24a及び弾性部25は保持部材30によって第1のガラス管1及び前記発熱体2aの長手方方向中心軸を回動中心とした周方向の回動が規制されることとなる。
【0061】
したがって、本実施の形態2の発熱体ユニットにおいては、反射板24aが発熱体2aに対して所定の位置に配置されるための位置規制部として、屈曲部29と位置規制凹部21とはその係合により反射板24aの長手方向の位置規制を行い、屈曲部29と位置規制凹部21、あるいはコイル延端部28とコイル延端係合部31とは、その係合により反射板24aの回動規制を行い、コイル延端部28とコイル延端係合部31、あるいはコイル部26の内径側と第1のガラス管1とはその係合により反射板24aと発熱体2aとの離反距離を規制することとなる。尚、反射板24aが発熱体2aに対して所定の位置に配置されるための位置規制部は、前述した構成に限るものではなく、第1のガラス管1、第2のガラス管9及び保持部材30の少なくとも1つを利用して形成されれば良いことはいうまでも無い。例えば第1のガラス管1や第2のガラス管を加熱して凸部を形成し、凸部を係合あるいは当接させることにより反射板24aの位置移動を規制することもできる。
【0062】
又、反射板24aを第1のガラス管1と第2のガラス管9との間に形成された所定の空隙空間内に配置するために保持部材30に保持された弾性部25のコイル部26は、常温状態では、外部より電力供給された発熱体2aの輻射熱により昇温して熱膨張した反射板24aの長さ変化が吸収できるように、反射板24aに張力を与えるように伸びた状態となっている。したがって、前述したように反射板24aの寸法が板幅15mm、板厚50μm、長さ350mmで構成され、かつ材料がフェライト系ステンレス鋼である場合には、反射板24aが800℃に昇温すれば反射板24aは長手方向に約4.5mm熱膨張するため、コイル部26は予めコイル部26の長手方向(反射板24aの長手方向と同じ方向)に張力が加えられて4.5mm伸ばした状態で保持部材30に固定する。その結果、発熱体2aからの熱輻射によって反射板16aが熱膨張して反射板24aの長さが変化したとしても、その熱膨張による反射板24aの長さ変化は反射板24aに張力を加えていた弾性部25となるコイル部26の伸び変形が軽減される方向で吸収されることとなるので、反射板16aがシワや破損が生じることなく高寿命の発熱体ユニットが実現できる。
【0063】
尚、前述した図10乃至図14を用いて説明した実施の形態2の発熱体ユニットの一例においては、反射板24aの両端部に弾性体25がそれぞれ設けられ場合を説明したが、必ずしも両端部近傍である必要はなく、個数についても、反射板24aの形状、材質等により適宜設定することが可能であり限定するものではない。
【0064】
又、実施の形態2の発熱体ユニットを有した加熱装置あるいは前記発熱体ユニット自体の構成(例えば、フィルター付き)により第2のガラス管の第2の隙間空間内に被加熱物から飛散する汚染物質等の進入を防止できる構造となるのであれば、第1の隙間空間及び第2の隙間空間の何れかに接着剤14を塗布しない、あるいは塗布しても前記第2の内部空間を完全に封止しないことが選択できることはいうまでもない。さらに、第2の隙間空間に接着剤14が塗布されない場合には、接着剤14の塗布にて位置規制凹部21と屈曲部29とを保持するか否かは、位置規制凹部21と屈曲部29との保持構成、保持強度、及び保持の信頼性等を考慮して決定すればよいことである。
【0065】
実施の形態2の発熱体ユニットにおいては、反射用部材24は図12(a)に示したように反射板24aの一端部とコイル部26の一端部に位置するコイル形状に形成された湾曲形状の線材との保持構成として溶接のみにより固定した例を用いて説明したが、反射板24aとコイル部26の配置関係が維持できるのであれば公知の保持構造でもよく、又、それらと溶接の併用により保持を行ってもよい。例えば、図12(b)に示す反射用部材24のように、湾曲した反射板24aの端部において反射板24aの板面に対し湾曲中心側(発熱体2aが位置する発熱体ユニットの内径側)に立設するように折り曲がった規制用係止片32により反射板24aの裏面側に配置するコイル部26の一端部の位置決めを行いながら溶接部27にて溶接するものである。
【0066】
又、別の構成として、前記規制係止片32の遊端がさらに反射板24aの裏面側に折り曲げられて反射板24aの裏面と対向するようにL字状に規制用係止片32を形成することにより、規制用係止片32、前記折り曲げられた規制用係止片32の遊端及び反射板24aの板面の裏面とによってコ字状のコイル線材係合部を形成し、そのコイル線材係合部にコイル部26の一端部に位置するコイル線材を挿入して係合せしめた仮止め状態とし、その仮止め状態で位置決めを行いながら溶接部27にて反射板24aとコイル部26の一端部に位置するコイル線材を溶接することもできる。
【0067】
又、実施の形態2の発熱体ユニットにおいて、図12及至図14に示す反射用部材24を構成する反射板24aと弾性部25との取付け構造が異なる例として、図15及び図16に示す引っ掛け保持構造について述べる。図15及び図16において、図12及至図14に示した例と異なる点は、反射板24aの一端部側は図10及至図14に示した例と同様に溶接部27にて溶接を行っているが、反射板24aの他端部側は反射板24aの他端部とコイル部26の一端部を溶接部27にて溶接しない構造となっていることである。すなわち、反射板24aの他端部側において、溶接に代わって、弾性部25の一部であるコイル部26のコイル延端部28が位置する一端部に対向した他端側に、コイル部26を形成するコイル線材の端部を加工してフック部34が形成され、かつ反射板24aの一端部にフック係止用孔35が形成されたものであり、そのフック係止用孔35にフック部34が挿入されて引っ掛けられることによりフック部34がフック係止用孔35に係止されて反射板24aに弾性部25が取り付けられるものである。
【0068】
この弾性部25は図10及至図14に示した例と同様に、前記コイル延端部28の先端部はコイル部26の巻き中心軸に対し直交する方向で、かつ前記巻き中心軸より離反する方向に屈曲した屈曲部29が形成されているので、図10及至図14に示した例と同様に、保持部材28のコイル延端係合31にコイル延端部28が係合し、保持部材28の位置規制凹部21に屈曲部29が係合して係止されることになり、同様な効果を有するものである。又、実施の形態2の発熱体ユニットにおいて、図12及至図14に示す反射用部材24の一部を構成する弾性部25が異なる場合の他の例を図17及び図18に示し説明する。図17及び図18において、図12及至図14に示した例と異なる点は、弾性部25に代えて弾性力を有する金属板からなる弾性部36が設けられ点であり、さらに、この弾性部36は、図6及び図7に示す弾性部23と同様な屈曲形状で形成している。
【0069】
図17及至図18に示す反射用部材24の弾性部36は図6乃至図7に示す弾性部23と同様に反射板24aの板幅より小幅に形成された板体として形成され、その板体の一端部は板体の長手方向が第1のガラス管1、第2のガラス管9、あるいは発熱体構成部2の長手方向に沿って配置されるように反射板24aの一端部の溶接部27にて溶接されている。さらに、板体の長手方向の中央側には図6乃至図7に示す弾性部23と同様な波状、鋸歯状あるいは蛇腹状等の屈曲部38が形成されることにより、屈曲部38は反射板24aの伸縮によって発生した張力に応じて伸縮自在な弾性変形を行うこととなる。又、反射板24aに溶接された前記一端部と対向して位置する他端部には、図12乃至図16に示すコイル延端部29あるいは図6乃至図7に示す弾性部23の突起20と同様な役割を果たす突起39が板体の板面に対し垂直方向で、かつ外側方向(スラスト軸方向より離反する方向)に屈曲されて形成され、位置規制凹部21に係止されることとなる。尚、弾性部36あるいは屈曲部38の板幅寸法は適度な伸縮自在性と反射用部材24の一部としての強度とを考慮しながら反射板24aの板幅寸法より小さく、かつ同幅寸法形状で設定しているが、反射板24aの材質、発熱体ユニットの構成等の条件によって任意の寸法・形状にしてもよいことはいうまでもない。
【0070】
以上説明した弾性部25、弾性部36は、上述した形状、材料、個数及び位置等に拘束されるのではなく、反射板24aの機能を阻害することなく反射板24aの長手方向に弾性機能を得るものであれば、例えば反射板24aの両端にそれぞれ設けず片端のみに設けることでもよいことはいうまでもない。
【0071】
又、実施の形態2の発熱体ユニットの輻射強度の状態は、実施の形態1の発熱体ユニットにおいて図8及び図9を用いて説明した内容と同様であることは言うまでもない。
【0072】
以上のように、実施の形態1及び実施の形態2の発熱体ユニットにおいて弾性部17,22,23,25,36を説明したが、それらの構成に限定されるのではなく、反射板16a,24a,の熱膨張を吸収することができれば公知の構成を用いてもよい。
【0073】
尚、実施の形態1乃至2の発熱体ユニットにおいては、発熱体2aは平面を有する板状体で説明したが、この板状体は硬質あるいは軟質なものでもよく、前記軟質なものとして、例えば、炭素繊維等を含む繊維状の帯状体や、その帯状体に切れ込みが入っている形状等の場合でも良く、また、平面は凸凹面であっても平均的に略平面を有する発熱体であれば本願発明と同様の効果が得られる。
【0074】
また、各実施の形態における発熱体2aとして指向性のある板状体のものを用いて説明したが、発熱体2aとして、前記帯状体を螺旋状に丸巻きされた指向性のない形状、丸棒形状、あるいは略四角の角柱形状のものであっても反射板12aあるいは反射板24aを用いることにより、一方向への指向性を高めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明にかかる発熱体ユニットは、反射板を有する反射板用部材の少なくとも一部に弾性部を設けることにより、寿命が長く、小型で効率が高く、そして各種用途において容易に適応することができる汎用性の高い熱源としての発熱体ユニットを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】実施の形態1の発熱体ユニットの構造を示す正面図
【図2】同発熱体ユニットのZ−Z断面における断側面図
【図3】同発熱体ユニットにおける反射板の端部を示す切欠斜視図
【図4】同反射板を示す平面図
【図5】同発熱体ユニットにおける反射板の異なる例を示す平面図
【図6】同発熱体ユニットにおける反射板の他の異なる例を示す平面図
【図7】同反射板の正面図
【図8】同発熱体ユニットの一実施例における輻射強度曲線図
【図9】同発熱体ユニットの他の実施例における輻射強度曲線図
【図10】実施の形態2の発熱体ユニットの構造を示す正面図
【図11】同発熱体ユニットのY−Y断面における断側面図
【図12】同発熱体ユニットにおける反射用部材を示す切欠斜視図
【図13】同反射用部材を示す平面図
【図14】同反射用部材を示す正面図
【図15】同発熱体ユニットにおける反射用部材の異なる例を示す平面図
【図16】同反射用部材を示す正面図
【図17】同発熱体ユニットにおける反射用部材の他の異なる例を示す平面図
【図18】同反射用部材を示す正面図
【符号の説明】
【0077】
1 第1のガラス管
2 発熱体構成部
2a 発熱体
3 保持具
4 内部リード線
5 コイル部
6 スプリング部
7 モリブデン箔
8 外部リード線
9 第2のガラス管
10 保持部材
11 係合孔
12 係止用凹部
13 第1の保持用凹部
14 接着剤
15 第2の保持用凹部
16 反射板用部材
16a 反射板
17 弾性部
18 反射板係合部
19 回動阻止部
20 突起
21 位置規制凹部
22 弾性部
23 弾性部
24 反射板用部材
24a 反射板
25 弾性部
26 コイル部
27 溶接部
28 コイル延端部
29 屈曲部
30 保持部材
31 コイル延端係合部
32 規制係止片
34 フック部
35 フック係止用孔
36 弾性部
38 屈曲部
39 突起
40 輻射強度曲線
41 輻射強度曲線
42 輻射強度曲線


【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱部を有する発熱体と、その発熱体の長手方向に位置する端部に取付けられた保持具と、前記発熱体に直接あるいは間接に電気的に接続されて前記発熱体に外部からの電力を供給する電力供給部材と、前記発熱体、前記保持具、及び電力供給部材の一部を第1の内部空間に配置した第1の透熱管と、前記第1の透熱管を第2の内部空間に配置した第2の透熱管と、前記第1の透熱管と第2の透熱管とが所定の空隙空間を有して配設されるように設けられた保持部材と、前記第1の透熱管と前記第2の透熱管との隙間に配設された反射板とその反射板に設けられた弾性部とを有する反射用部材と、前記反射板を前記発熱体に対して所定の位置に配置されるように前記保持部材、第1の透熱管、あるいは第2の透熱管の少なくとも何れかに直接あるいは間接的に設けられた位置規制部とによって構成され、通電された発熱体の熱により生じる前記反射板への熱ストレスを前記弾性部によって吸収することを特徴とする発熱体ユニット。
【請求項2】
前記反射用部材の弾性部は、前記発熱体の長手方向への伸縮を吸収することを特徴とする請求項1に記載の発熱体ユニット。
【請求項3】
前記反射用部材の弾性部は、前記発熱体の長手方向への伸縮を吸収する弾性を有する弾性部材であり、その弾性部材は反射板に機械的に結合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の発熱体ユニット。
【請求項4】
前記反射板は金属薄板で形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発熱体ユニット。
【請求項5】
前記反射板はニッケル、ステンレス鋼、又はニクロムの金属薄板で形成されることを特徴とする請求項4に記載の発熱体ユニット。
【請求項6】
前記弾性部材は板材を屈曲し形成されることを特徴とする請求項3に記載の発熱体ユニット。
【請求項7】
前記弾性部材は線材をコイル状に形成されることを特徴とする請求項3に記載の発熱体ユニット。
【請求項8】
前記弾性部材はモリブデンやタングステン、ニッケル、ステンレス鋼、又はニクロムなどの金属で形成されることを特徴とする請求項6乃至請求項7のいずれか一項に記載の発熱体ユニット。
【請求項9】
前記発熱体は炭素系物質を含み、かつ発熱体の長手方向に沿って形成された側壁の少なくとも一部に平面部を形成するとともに、その平面部に対向し、かつ前記発熱体を介した前記平面部の裏面側方向に前記発熱体側に向けて熱を反射せしめる前記反射用部材の反射面が配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の発熱体ユニット。
【請求項10】
前記発熱体は炭素系物質を含み、かつ発熱体の長手方向に沿って形成された側壁の少なくとも一部に平面部を形成するとともに、その平面部の仮想延長面に交差し、かつ前記平面部の裏面側方向に前記発熱体側に向けて反射される前記反射用部材の反射面が配置されることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の発熱体ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−238564(P2009−238564A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82809(P2008−82809)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】