説明

皮膚、唇、爪、及び/又は毛髪への適用のための組成物

【課題】満足な飽和C*及び充分に高い被覆力を示すことができる化粧組成物を提供すること。
【解決手段】本開示は皮膚、唇、爪、及び毛髪の少なくとも一つへの適用のための、25から100までの範囲の被覆力を有する組成物に関するものであり、前記組成物は少なくとも一種の複合顔料の粒子を含み、前記粒子は無機コアー(これは少なくとも一種の有機着色物質で少なくとも部分的に被覆される)を含み、少なくとも部分的に被覆された無機コアーはその組成物の飽和C*が25から100までの範囲であるのに充分な量で存在する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は粘膜、例えば、唇を含む皮膚、爪、又は毛髪、例えば、睫毛、まゆ毛、及び頭髪への適用のための化粧組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
有機着色物質は化粧組成物に色を生じるのに頻繁に使用される。しかし、従来の有機着色物質では満足な被覆力を与える組成物を得ることが常に可能であるとは限らないかもしれない。更に、化粧溶媒中で、これらの有機着色物質により寄与される色彩が乾燥状態と分散液中の状態の間で大きく変化し得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
こうして、満足な飽和C*及び充分に高い被覆力を示すことができる利用できる化粧組成物を得るという要望がある。
また、周囲の環境に応じて色の変化を殆ど呈しない顔料に対する要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
それ故、本開示は好ましくは25から100までの範囲、例えば、25から90までの範囲、例えば、30から100までの範囲、例えば、30から90までの範囲の被覆力を有し得る組成物に関するものであり、前記組成物は皮膚、唇、爪、及び/又は毛髪への適用のためであり、組成物は少なくとも一種の複合顔料の粒子を含み、前記粒子は少なくとも一種の有機着色物質で少なくとも部分的に被覆された無機コアーを含み、少なくとも部分的に被覆された無機コアーは組成物の飽和C*が好ましくは25から100まで、例えば、30から100までの範囲であるのに充分な量で存在する。こうして、本開示によれば、飽和かつ被覆性の両方である組成物を得ることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
少なくとも一種の複合顔料は組成物の全質量に対し、0.1質量%から30質量%までの範囲、例えば、0.1質量%から20質量%までの範囲、例えば、0.1質量%から15質量%までの範囲、例えば、0.3質量%から10質量%までの範囲、例えば、1質量%から5質量%までの範囲の量で組成物中に存在し得る。
例えば、比較的高い複合顔料含量が所望の被覆力、例えば、比較的高い被覆力を得るために組成物中に含まれてもよい。
好適な色合いは種々の様式で、例えば、本開示の異なる色を有する複合顔料を混合することにより、かつ/又は一種以上の複合顔料の無機コアーを複数の有機着色物質で少なくとも部分的に被覆することにより得られてもよく、前記有機着色物質は被覆物の夫々の層中で混合され、又は存在する。
本開示に使用される“少なくとも部分的に被覆された”という用語は無機コアーの全部又は一部を被覆することを意味すると理解される。
本開示の組成物は生理学上許される媒体を更に含んでもよい。本明細書に使用される“生理学上許される媒体”という用語はヒトの皮膚、唇、爪、又は毛髪に適用し得る無毒性媒体、例えば、化粧媒体を意味すると理解される。生理学上許される媒体は組成物が適用される表面の性質、及び組成物が包装されることが意図される形態、例えば、周囲温度かつ大気圧で固体又は液体に適し得る。
本明細書に使用される“化粧組成物”という用語は1993年6月14日付けのCouncil Directive 93/35/EECに定義されたような組成物を意味すると理解される。
液体又はペースト状組成物を評価する場合、研究される組成物のサンプルが深さ約1センチメートル(cm)である小さい金属カップに導入される。厚さ1ミリメートル(mm)である石英のブレードが組成物に押し付けられ、測定を行なう前に気泡を避けるように注意する。
【0006】
粉末形態の組成物を評価する場合、粉末サンプルが深さ約1cmである小さい金属カップ中で10メガパスカル(MPa)の圧力で圧縮される。厚さ1mmである石英のブレードが測定を行なう前に組成物に押し付けられる。
スティック組成物を評価する場合、その配合物が初期に粘稠なペーストを得るように粉砕される。次いで組成物が平らな底部を有し、深さ約2cmである石英製の金型に注入される。
CIE L*a*b*空間中の組成物のL*、a*、b*色度座標がミノルタCM-508d分光色彩計で、D65光源のもとに、含まれる鏡面成分及びd/8照明系で測定される。
組成物の飽和C*は式C*=〔(a*)2+(b*)21/2により計算される。
粉末について、50質量部の粉末が粘稠なペーストを得るように50質量部のジメチコン(ダウ・コーニングDC200フルイド5CST)とともに粉砕される。
被覆力を評価するために、組成物サンプルが黒色バックグラウンド及び白色バックグラウンドを与えるエリクセンコントラストカード、型24/5の上に30マイクロメートル(μm)の厚さに広げられ、(X,Y,Z)色度座標がCR-300色彩計により測定される。組成物がその他のコントラストカードの上に同様に広げられ、3回の測定が夫々のカードについて行なわれる。次いでこれらの9回の測定の平均が計算される。
被覆力は100xYn/Yb(式中、Ynは黒色バックグラウンドに関するYの平均値であり、かつYbは白色のバックグラウンドに関するYの平均値である)に等しい。100の被覆力は完全に不透明である配合物に相当する。本開示の少なくとも一種の複合顔料は無機コアーを含む粒子を含むことができ、該コアーは少なくとも一種の有機着色物質で少なくとも部分的に被覆されている。
本開示の一実施態様において、少なくとも一種の複合顔料は干渉顔料ではない。本明細書に使用される“干渉顔料”という用語は、例えば、光干渉を生じるように選ばれた材料の一定厚さの層の重なりを含む顔料を意味すると理解される。干渉顔料の例が米国特許第6,428,773号に開示されている。
組成物中の複合顔料又はあらゆるその他の顔料からの有機着色物質の合計量は組成物の合計質量に対し10%を超えなくてもよい。
本開示の別の実施態様において、少なくとも一種の有機着色物質はメラニンではない。
少なくとも一種の複合顔料の飽和C*は、下記のプロトコルに従って測定して、30以上であってもよい。
【0007】
複合顔料の飽和C*を測定するためのプロトコル
複合顔料のCIE L*a*b*色空間中の色度座標値a*及びb*は以下のように測定される。
生状態の複合顔料が、10MPa(100バール)の圧力を適用することにより、2x1.5cmの寸法及び3mmの深さを有する矩形カップ中で圧縮される。圧縮された顔料のa*値及びb*値がミノルタ3700dスペクトロフォトメーターで、光源D65のもとに鏡面排除されるモードで、かつ中間口径で測定される。飽和はC*=(a*2+b*2)1/2として演算される。
組成物は、例えば、少なくとも一種の有機着色剤を無機コアーに固定するのに寄与し得る少なくとも一種のバインダーを更に含んでもよい。
少なくとも一種の複合顔料の粒子は種々の形態を有してもよい。例えば、前記粒子はフレークの形態であってもよく、又はそれらは小球状、例えば、球形であってもよく、また中空又は中実であってもよい。本明細書に使用される“フレークの形態”という用語は最大寸法対厚さの比が5以上である粒子を意味すると理解される。
本開示の少なくとも一種の複合顔料は、例えば、1m2/g(平方メートル/グラム)から1000m2/gまでの範囲、例えば、10m2/gから600m2/gまでの範囲、例えば、20m2/gから400m2/gまでの範囲の比表面積を有し得る。比表面積はBET(ブルナー-エメット-テラー)方法を使用して測定された値である。
組成物は先に特定された種類のみの一種以上の複合顔料を含んでもよく、又は、本開示の別の局面において、それは少なくとも一種のその他の複合顔料だけでなく、非複合構造を有する少なくとも一種の顔料、例えば、鉱物顔料、干渉顔料、レーキ、又は有機顔料を含んでもよい。本開示の一実施態様において、組成物はまた未被覆TiO2粒子を含まない。
【0008】
無機コアーは有機着色物質の粒子を固定するのに適しているあらゆる形態を有してもよい。無機コアーがとり得る形態の中に、例えば、球形形態、小球形態、顆粒形態、多面形態、針状形態、スピンドル形の形態、平らにされたフレーク形態、米粒形態、又はスケール形態、及びこれらの組み合わせが非限定的に挙げられる。
本開示の一実施態様において、コアーの最大寸法対その最小寸法の比は1から50までの範囲である。
無機コアーは1nm(ナノメートル)から100nmまでの範囲、例えば、5nmから75nmまでの範囲、例えば、10nmから50nmまでの範囲の平均サイズを有し得る。本明細書に使用される“平均サイズ”という用語は50%集団で統計的な粒子サイズ分布曲線により与えられる寸法(D50と称される)を意味すると理解される。平均サイズは画像分析(電子顕微鏡)により測定される数平均であってもよい。
無機コアーは2以上、例えば、2.1以上、例えば、2.2以上の屈折率を有し得る。
無機コアーは、非限定例として、金属塩及び金属酸化物、例えば、チタン、ジルコニウム、セリウム、亜鉛、鉄、紺青、アルミニウム、及びクロムの酸化物、アルミナ、ガラス、セラミック、グラファイト、シリカ、ケイ酸塩、例えば、アルミノシリケート及びホウケイ酸塩、並びに合成マイカから選ばれた少なくとも一種の材料から形成し得る。
例えば、チタンの酸化物、例えば、TiO2、鉄の酸化物、例えば、Fe2O3、セリウム、亜鉛、及びアルミニウムの酸化物、シリカ及びケイ酸塩、例えば、アルミノシリケート及びホウケイ酸塩が使用し得る。
無機コアーはBET法を使用して測定して、1m2/gから1000m2/gまでの範囲、例えば、10m2/gから600m2/gまでの範囲、例えば、20m2/gから400m2/gまでの範囲の比表面積を有し得る。
無機コアーは所望により着色し得る。
複合顔料中のコアーの質量比率は複合顔料の合計質量に対し50%を超えてもよく、例えば、50%から70%まで、例えば、60〜70%の範囲であってもよい。
【0009】
少なくとも一種の有機着色物質は、例えば、少なくとも一種の有機顔料/レーキを含み得る。
少なくとも一種の有機着色物質は、例えば、組成物の生理学上許される媒体に不溶性である或る種の化合物から選ばれてもよい。
有機着色物質は、例えば、
−コチニールカルミン;
−アゾ、アントラキノン、インジゴ、キサンテン、ピレン、キノリン、トリフェニルメタンの有機顔料、及びフルオラン染料;
−有機レーキ及び/又はナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、アルミニウム、ジルコニウム、ストロンチウム、チタン、及び酸性染料、例えば、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、キサンテン染料、ピレン染料、キノリン染料、トリフェニルメタン染料、及びフッ素染料の有機不溶性塩、これらの染料は少なくとも一つのカルボン酸基又はスルホン酸基を含んでもよい
から選ばれた少なくとも一種の顔料/有機レーキを含み得る。
非限定例として、記載し得る有機顔料として、D&CブルーNo.4、D&CブラウンNo.1、D&CグリーンNo.5、D&CグリーンNo.6、D&CオレンジNo.4、D&CオレンジNo.5、D&CオレンジNo.10、D&CオレンジNo.11、D&CレッドNo.6、D&CレッドNo.7、D&CレッドNo.17、D&CレッドNo.21、D&CレッドNo.22、D&CレッドNo.27、D&CレッドNo.28、D&CレッドNo.30、D&CレッドNo.31、D&CレッドNo.33、D&CレッドNo.34、D&CレッドNo.36、D&CバイレットNo.2、D&CイエローNo.7、D&CイエローNo.8、D&CイエローNo.10、D&CイエローNo.11、FD&CブルーNo.1、FD&CグリーンNo.3、FD&CレッドNo.40、FD&CイエローNo.5、FD&CイエローNo.6、及び、例えば、カロファン又は安息香酸アルミニウムの如き有機支持体により担持された有機レーキが挙げられる。
【0010】
非限定例として、記載し得る有機レーキとして、D&CレッドNo.2アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.3アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.4アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.6アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.6バリウムレーキ、D&CレッドNo.6バリウム/ストロンチウムレーキ、D&CレッドNo.6ストロンチウムレーキ、D&CレッドNo.6カリウムレーキ、D&CレッドNo.7アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.7バリウムレーキ、D&CレッドNo.7カルシウムレーキ、D&CレッドNo.7カルシウム/ストロンチウムレーキ、D&CレッドNo.7ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.8ナトリウムレーキ、D&CレッドNo.9アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.9バリウムレーキ、D&CレッドNo.9バリウム/ストロンチウムレーキ、D&CレッドNo.9ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.10ナトリウムレーキ、D&CレッドNo.19アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.19バリウムレーキ、D&CレッドNo.19ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.21アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.21ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.22アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.27アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.27アルミニウム/チタン/ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.27バリウムレーキ、D&CレッドNo.27カルシウムレーキ、D&CレッドNo.27ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.28アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.30レーキ、D&CレッドNo.31カルシウムレーキ、D&CレッドNo.33アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.34カルシウムレーキ、D&CレッドNo.36レーキ、D&CレッドNo.40アルミニウムレーキ、D&CブルーNo.1アルミニウムレーキ、D&CグリーンNo.3アルミニウムレーキ、D&CオレンジNo.4アルミニウムレーキ、D&CオレンジNo.5アルミニウムレーキ、D&CオレンジNo.5ジルコニウムレーキ、D&CオレンジNo.10アルミニウムレーキ、D&CオレンジNo.17バリウムレーキ、D&CイエローNo.5アルミニウムレーキ、D&CイエローNo.5ジルコニウムレーキ、D&CイエローNo.6アルミニウムレーキ、D&CイエローNo.7ジルコニウムレーキ、D&CイエローNo.10アルミニウムレーキ、FD&CブルーNo.1アルミニウムレーキ、FD&CレッドNo.4アルミニウムレーキ、FD&CレッドNo.40アルミニウムレーキ、FD&CイエローNo.5アルミニウムレーキ、及びFD&CイエローNo.6アルミニウムレーキが挙げられる。
【0011】
先にリストされた有機着色物質の夫々に相当する化学化合物が“The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association”により発行された“国際化粧成分辞書及びハンドブック”と題する論文、1997年編集、371-386頁及び524-528頁に記載されており、その内容が参考として本明細書に含まれる。
少なくとも一種の有機着色物質は無機コアー100質量部当り10質量部から500質量部までの範囲、例えば、無機コアー100質量部当り20質量部から250質量部までの範囲、例えば、40質量部から125質量部までの範囲の量で存在し得る。
複合顔料中の有機着色物質の比率は複合顔料の全質量に対し30%を超えてもよく、例えば、30%から50%まで、例えば、30%から40%までの範囲であってもよい。
少なくとも一種のバインダーはそれが無機コアーの表面への少なくとも一種の有機着色物質の付着を可能にすることを条件としてあらゆる型のものであってもよい。非限定例として、少なくとも一種のバインダーはシリコーン化合物、ポリマー化合物、オリゴマー化合物及び同様の化合物、例えば、オルガノシラン、フルオロアルキル化オルガノシラン及びポリシロキサン、例えば、ポリメチル水素シロキサンだけでなく、種々のカップリング剤、例えば、シラン、チタネート、アルミネート、及びジルコネートをベースとするカップリング剤から選ばれる。
使用し得る少なくとも一種のシリコーン化合物の中に、
−アルコキシシランから得られたオルガノシラン(1);
−非限定例として:
−例えば、ポリエーテル、ポリエステル及びエポキシ化合物から選ばれた少なくとも一つの基を含む変性ポリシロキサン(2A)(以下、“変性ポリシロキサン”と称される); −ポリマーの末端に位置された一つのケイ素原子の位置に、例えば、カルボン酸基、アルコール基、及びヒドロキシル基から選ばれた少なくとも一つの基を有するポリシロキサン(2B)
が非限定的に挙げられる、変性されてもよいポリシロキサン(2);及び
−フルオロアルキルシランから得られたフルオロアルキル化オルガノシラン化合物(3)が非限定的に挙げられる。
【0012】
オルガノシラン化合物(1)は式(I):
R1aSiX4-a (I)
(式中、
R1はC6H5-基、(CH3)2CH-CH2-基及びCbH2b+1-型の基(式中、bは1から18までの範囲である)から選ばれ、
XはCH3O-基及びC2H5O-基から選ばれ、かつ
aは0から3までの範囲である)
のアルコキシシラン化合物から得られてもよい。
本開示に従って使用し得るアルコキシシラン化合物の中に、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、及びデシルトリメトキシシランが非限定的に挙げられる。例えば、少なくとも一種のアルコキシシランはメチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシランから選ばれてもよい。本開示の一実施態様において、少なくとも一種のアルコキシシランはメチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、及びフェニルトリエトキシシランから選ばれてもよい。
ポリシロキサン(2)は式(II):
【0013】
【化1】

【0014】
(式中、R2は水素原子及びCH3-基から選ばれ、かつdは15から450までの範囲である)
のポリシロキサンから選ばれてもよい。
本開示の一実施態様において、R2は水素原子から選ばれる。
変性ポリシロキサン(2A)は
−(a1)式(III):
【0015】
【化2】

【0016】
(式中、
R3は-(CH2)h-基から選ばれ、R4は-(CH2)i-CH3基から選ばれ、R5は-OH基、-COOH基、-CH=CH2基、-C(CH3)=CH2基及び-(CH2)j-CH3基から選ばれ、R6は-(CH2)k-CH3基から選ばれ、g及びhは互いに独立に1から15までの範囲であり、j及びkは互いに独立に0から15までの範囲であり、eは1から50までの範囲であり、かつfは1から300までの範囲である)
のものから選ばれた、ポリエーテルを有する変性ポリシロキサン、
−(a2)式(IV):
【0017】
【化3】

【0018】
(式中、
R7、R8、及びR9は、同じであってもよく、また異なっていてもよく、-(CH2)q-基から選ばれ、R10は-OH基、-COOH基、-CH=CH2基、-C(CH3)=CH2基及び-(CH2)r-CH3基から選ばれ、R11は-(CH2)s-CH3基から選ばれ、n及びqは互に独立に1から15までの範囲であり、r及びsは互に独立に0から15までの範囲であり、eは1から50までの範囲であり、かつfは1から300までの範囲である)
のものから選ばれた、ポリエステルを有する変性ポリシロキサン、及び
(a3)式(V):
【0019】
【化4】

【0020】
(式中、
R12は-(CH2)v-基から選ばれ、vは1から15までの範囲であり、tは1から50までの範囲であり、かつuは1から300までの範囲である)
のものから選ばれたエポキシ基を有する変性ポリシロキサン
から選ばれてもよい。
本開示の一実施態様において、変性ポリシロキサン(2A)は式(III)を有するポリエーテルを有する変性ポリシロキサンから選ばれる。
末端部分で変性されたポリシロキサン(2B)は式(VI):
【0021】
【化5】

【0022】
(式中、
R13及びR14は、同じであってもよく、また異なっていてもよく、-OH基、R16-OH基、及びR17-COOH基から選ばれ、R15は-CH3基及び-C6H5基から選ばれ、R16及びR17は-(CH2)y-基から選ばれ、yは1から15までの範囲であり、wは1から200までの範囲であり、かつxは0から100までの範囲である)
のものから選ばれてもよい。
本開示の一実施態様において、少なくとも一つの末端で変性されたポリシロキサンは少なくとも一つの末端ケイ素原子の位置にカルボン酸基を含む少なくとも一つの基(R16及び/又はR17)を有するものから選ばれる。
フルオロアルキル化オルガノシラン化合物(3)は式(VII):
CF3(CF2)zCH2CH2(R18)aSiX4-a (VII)
(式中、
R18はCH3-基、C2H5-基、CH3O-基、及びC2H5O-基から選ばれ、
XはCH3O-基及びC2H5O-基から選ばれ、
zは0から15までの範囲であり、かつaは0から3までの範囲である)
のフルオロアルキルシランから選ばれてもよい。
使用し得るフルオロアルキルシランの中に、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルメチルジエトキシシラン等が非限定的に挙げられる。本開示の一実施態様において、フルオロアルキルシランはトリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン及びヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシランから選ばれ、別の実施態様において、フルオロアルキルシランはトリフルオロプロピルトリメトキシシラン及びトリデカフルオロオクチルトリメトキシシランから選ばれてもよい。
シランをベースとするカップリング剤の非限定例として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、及びγ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0023】
チタネートをベースとするカップリング剤の非限定例として、イソプロピルステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスフェート)チタネート、テトラ(2,2-ジアリールオキシメチル-1-ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスフェートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、及びビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられる。
アルミネートをベースとするカップリング剤の非限定例として、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムジイソプロポキシモノエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、及びアルミニウムトリスアセチルアセトネートが挙げられる。
ジルコニウムをベースとするカップリング剤の非限定例として、ジルコニウムテトラキスアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビスアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラキスエチルアセトアセテート、ジルコニウムトリブトキシモノエチルアセトアセテート、及びジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネートが挙げられる。
少なくとも一種のバインダーとして作用する化合物は300〜100,000の範囲のモル質量を有し得る。
無機コアーを一様に被覆する層を得るために、バインダーは、例えば、液状であってもよく、又は水もしくはその他の溶媒に可溶性であってもよい。
少なくともバインダーはコアー及びバインダーを含む粒子の質量に対し0.01質量%から15質量%までの範囲の量、例えば、0.02質量%から12.5質量%までの範囲の量、例えば、0.03質量%から10質量%までの範囲の量(C又はSiに関して計算される)で存在し得る。
バインダーの相対量の計算に関する更なる詳細が欧州特許出願番号EP1184426A2に見られる。
少なくとも一種のバインダーは使用されてもよく、又は使用されなくてもよい。
【0024】
少なくとも一種の複合顔料は適当な方法、例えば、機械化学的方法又は有機着色物質の溶解及びコアーの表面におけるその沈殿による、溶液中の沈殿の方法により製造し得る。
例えば、有機顔料及び無機コアーの機械的混合を含む方法が使用されてもよい。少なくとも一種のバインダーは有機着色物質の導入の前に必要により添加され、無機コアーと混合されてもよい。
少なくとも一種の複合顔料は、例えば、欧州特許出願第EP1184426及びEP1217046に記載された方法の一つを使用して製造することができ、言及することによりこれらの内容が本明細書に含まれる。本開示の一実施態様において、少なくとも一種の複合顔料は欧州特許出願第EP1184426に記載された方法により製造される。
本開示の別の実施態様において、無機コアーを構成することが意図されている粒子が最初に少なくとも一種のバインダーと混合される。
バインダーが無機コアーの表面に一様に付着し得るように、粒子が、例えば、初期にミルに通されてそれらを崩壊してもよい。混合条件及び撹拌条件はコアーがバインダーで一様に被覆されるように選ばれる。このような条件は線形負荷が19.6N/cm(ニュートン/センチメートル)から19,160N/cmまでの範囲、例えば、98N/cmから14,170N/cmまでの範囲、例えば、147N/cmから980N/cmまでの範囲であるように調節し得る。処理時間の期間は5分から24時間までの範囲、例えば、10分から20時間までの範囲である。回転速度は2rpm(回転/分)から1,000rpmまでの範囲、例えば、5rpmから1,000rpmまでの範囲、例えば、10rpmから800rpmまでの範囲であってもよい。
無機コアーを少なくとも一種のバインダーで被覆した後、少なくとも一種の有機着色物質が添加され、それがバインダーの層に付着するように撹拌により混合される。
【0025】
使用し得る添加方法の例として、多量、又は少量の連続添加が挙げられる。
無機コアーと少なくとも一種のバインダー、又は少なくとも一種の有機着色物質とバインダーで被覆された無機コアーの、混合及び撹拌は、鋭いせん断力及び/又は圧縮力を粉末の混合物に適用し得る装置を使用して行なわれてもよい。その型の装置の非限定例として、ローラーミキサー及びブレードミキサーが挙げられる。本開示の一実施態様において、ローラーミキサーが使用される。好適な装置のリストが欧州特許出願第EP1184426A2に示されている。
複合顔料を製造するための付加的な方法が日本特許JP3286463に記載されており、それは溶液沈殿方法を開示している。少なくとも一種の有機着色物質がエタノールに溶解され、次いで無機コアーが前記エタノール溶液に分散される。次いで炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムのアルカリ性水溶液がこれらの混合物に徐々に添加され、最後に、塩化カルシウムエタノール溶液が絶えず撹拌しながら徐々に添加される。
組成物は少なくとも一種の水性溶媒及び/又は有機溶媒を更に含んでもよい。
組成物が少なくとも一種の溶媒を含む場合、溶媒は全組成物質量に対し0.1質量%〜99質量%の範囲の量で存在し得る。
一般に、少なくとも一種の溶媒、例えば、少なくとも一種の有機溶媒の量は、組成物が適用されることが意図されている表面の性質に依存するであろう。
例えば、マニキュアの場合、少なくとも一種の有機溶媒は全組成物質量に対し30質量%から99質量%まで、例えば、60質量%から90質量%までの範囲の量で組成物中に存在し得る。
組成物は
−周囲温度で液体であるケトン、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン、及びアセトン;
−周囲温度で液体であるアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、ジアセトンアルコール、2-ブトキシエタノール、及びシクロヘキサノール;
−周囲温度で液体であるグリコール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ペンチレングリコール及びグリセロール;
−周囲温度で液体であるプロピレングリコールエーテル、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルのアセテート、及びジプロピレングリコールモノn-ブチルエーテル;
−短鎖エステル(合計3〜8個の炭素原子を含む)、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸n-ブチル、及び酢酸イソペンチル;並びに
−周囲温度で液体であるアルカン、例えば、デカン、ヘプタン、ドデカン、及びシクロヘキサン
から選ばれた少なくとも一種の有機溶媒を更に含み得る。
【0026】
また、組成物は水又は水と少なくとも一種の親水性有機溶媒(これらは化粧品に常套に使用される)、例えば、アルコール、例えば、2〜5個の炭素原子を含む線状及び分岐低級モノアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノールもしくはn-プロパノール、ポリオール、例えば、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ペンチレングリコール、又はポリエチレングリコールの混合物を含んでもよい。また、組成物は親水性C2エーテル及びC2-C4アルデヒドを含んでもよい。水又は水と少なくとも一種の親水性有機溶媒の混合物は全組成物質量に対し0質量%から90質量%まで、例えば、0.1質量%から90質量%まで、例えば、0質量%から60質量%まで、例えば、0.1質量%から60質量%までの範囲の量で組成物中に存在し得る。
例えば、組成物が唇に適用される場合、組成物は少なくとも一種の油状相、例えば、周囲温度(25℃)で液体である少なくとも一種の脂肪及び/又は周囲温度で固体である少なくとも一種の脂肪、例えば、ワックス、ペースト状脂肪、ガム、及びこれらの混合物を更に含み得る。油状相は更に親油性有機溶媒を含み得る。
【0027】
組成物は、例えば、その全質量に対し5%未満の水、例えば、1%未満の水を含んでもよい連続の油状相を含んでもよい。本開示の一実施態様において、組成物は無水形態である。
使用し得る、周囲温度で液体である脂肪(また“油”と称される)の中に、炭化水素含有植物油、例えば、4〜10個の炭素原子を含む液体脂肪酸トリグリセリド、例えば、ヘプタン酸トリグリセリド又はオクタン酸トリグリセリド、或いはヒマワリ油、トウモロコシ油、大豆油、ブドウ種油、ゴマ種油、アンズ殻油、クインスランドナッツ油、ヒマシ油、又はアボカード油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ホホバ油、シェーナットバター油、ラノリン、アセチル化ラノリン;鉱物源又は合成源の線状又は分岐炭化水素、例えば、パラフィン油及びそれらの誘導体、石油ゼリー、ポリデセン、水素化ポリイソブテン、例えば、パーリーム;合成エステル及びエーテル、例えば、脂肪酸、例えば、プルセリン油、イソプロピルミリステート、2-エチルヘキシルパルミテート、2-オクチルドデシルステアレート、2-オクチルドデシルエルケート、イソステアリルイソステアレート;ヒドロキシル化エステル、例えば、イソステアリルラクテート、オクチルヒドロキシステアレート、オクチルドデシルヒドロキシステアレート、ジイソステアリルマレート、トリイソセチルシトレート、脂肪アルコールヘプタノエート、オクタノエート又はデカノエート;イソノニルイソナノエート、イソプロピルラノレート、トリデシルトリメリレート、ジイソステアリルマレート;ポリオールエステル、例えば、プロピレングリコールジオクタノエート、ネオペンチルグリコールジヘプタノエート、ジエチレングリコールジイソノナノエート;及びペンタエリスリトールエステル;12〜26個の炭素原子を含む脂肪アルコール、例えば、オクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール又はオレインアルコール;部分炭化水素化かつ/又はシリコン化フッ素化油;シリコーン油、例えば、揮発性又は不揮発性の、線状又は環状ポリメチルシロキサン(PDMS)(これは周囲温度で液体又はペースト状であってもよい)、例えば、必要によりフェニル基を含んでもよい、シクロメチコン又はジメチコン、例えば、フェニルトリメチコン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルメチルジメチル-トリシロキサン、ジフェニルジメチコン、フェニルジメチコン、ポリメチルフェニルシロキサン;及びこれらの混合物が非限定的に挙げられる。少なくとも一種の油は全組成物質量に対し0.01質量%から90質量%まで、例えば、0.1質量%から85質量%までの範囲の量で存在してもよい。
【0028】
ペースト状脂肪は一般に25℃〜60℃の範囲、例えば、30℃〜45℃の範囲の融点及び/又は0.001MPa(メガパスカル)〜0.5MPaの範囲、例えば、0.005MPa〜0.4MPaの範囲の硬度を有する炭化水素含有化合物、例えば、ラノリン及びそれらの誘導体である。
ワックスは状態の可逆的固体/液体変化、30℃から200℃までの範囲の融点、0.5MPa以上の硬度、及び固体状態における異方性結晶組織化を有して周囲温度(25℃)で固体であってもよい。例えば、ワックスは25℃以上、例えば、45℃以上の融点を有してもよい。少なくとも一種のワックスは炭化水素を含んでもよく、フッ素化かつ/又はケイ素化されてもよく、また動物源、鉱物源、植物源及び/又は合成源のものであってもよい。使用し得るワックスの例の中に、蜜蝋、カルナウバ蝋もしくはカンデリラ蝋、パラフィン、微結晶性ワックス、セレシン、又はオゾケライト;合成ワックス、例えば、ポリエチレンもしくはフィッシャー-トロプッシュワックス又はシリコーンワックス、例えば、16〜45個の炭素原子を含むアルキルジメチコンもしくはアルコキシジメチコンが非限定的に挙げられる。少なくとも一種のワックスは全組成物質量に対し0〜50質量%、例えば、1質量%〜30質量%の範囲の量で存在してもよい。
使用し得る好適なガムとして、高分子量ポリジメチルシロキサン(PDMS)、セルロースガム又は多糖が挙げられる。
組成物はまた、例えば、マスカラ又はマニキュアについて少なくとも一種のフィルム形成性ポリマーを含んでもよい。本明細書に使用される“フィルム形成性ポリマー”という用語は、それ自体で、又は付加的なフィルム形成剤の存在下で、表面、例えば、ケラチン状物質に付着する連続フィルムを形成し得るポリマーを意味すると理解される。
【0029】
本開示の組成物中に使用し得るフィルム形成性ポリマーの中に、ラジカル型又は重縮合型の合成ポリマー、天然ポリマー、例えば、ニトロセルロース又はセルロースエステル、及びこれらの混合物が非限定的に挙げられる。
ラジカル型フィルム形成性ポリマーの非限定例として、ビニルポリマー又はコポリマー、例えば、アクリルポリマーが挙げられる。
ビニルフィルム形成性ポリマーはモノマーを少なくとも一つの酸基を含むエチレン性不飽和結合及び/又は前記酸モノマーのエステル及び/又は前記酸モノマーのアミド、例えば、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、又はイタコン酸と重合することにより生じ得る。
ビニルフィルム形成性ポリマーはまたビニルエステル、例えば、酢酸ビニル、ビニルネオデカノエート、ビニルピバレート、ビニルベンゾエート、及びビニルt-ブチルベンゾエート、及びスチレンモノマー、例えば、スチレン及びα-メチルスチレンから選ばれたモノマーを単独重合又は共重合することから生じ得る。
記載し得るフィルム形成性重縮合物の非限定例として、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルアミド、ポリアミド、及びポリ尿素が挙げられる。
【0030】
天然源のポリマー(これらは必要により変性されてもよい)は、セラック樹脂、ガムサンダラック、ダンマー樹脂、ガムエレミ、コーパル樹脂、例えば、セルロースアセテート、セルロースアセトブチレート、及びセルロースアセトプロピオネートから選ばれたセルロースポリマー、例えば、ニトロセルロース、エチルセルロース、又はニトロセルロースエステル、及びこれらの混合物から選ばれてもよい。
少なくとも一種のフィルム形成性ポリマーは一般にラテックス又はシュードラテックスとして知られている、水性又は油性の分散液中の固体粒子の形態で存在し得る。少なくとも一種のフィルム形成性ポリマーは生理学上許される液体の油状相中の少なくとも一種のポリマーの一般に球形のポリマー粒子の一種以上の安定な分散液を含んでもよい。このような分散液は、水性ポリマー分散液であるラテックスと対比して、一般にポリマーNAD(非水性分散液)と称される。このような分散液は前記油状相中の安定な分散液中のポリマーのナノ粒子の形態であってもよい。ナノ粒子サイズは、例えば、5nmから600nmまでの範囲であってもよい。このような分散液を調製するための技術が当業者に公知である。
使用し得る水性フィルム形成性ポリマー分散液の中に、トレード名ネオクリルXK-90(登録商標)、ネオクリルA-1070(登録商標)、ネオクリルA-1090(登録商標)、ネオクリルBT-62(登録商標)、ネオクリルA-1079(登録商標)、ネオクリルA-523(登録商標)としてアベシア-ネオレジンズにより、またダウ・ラテックス432(登録商標)としてダウ・ケミカルにより、ダイトゾル5000AD(登録商標)としてダイトー化成工業により販売されるアクリル分散液;トレード名ネオレッツR-981(登録商標)及びネオレッツR-974(登録商標)としてアベシア-ネオレジンズにより、アバラーUR-405(登録商標)、アバラーUR-410(登録商標)、アバラーUR-425(登録商標)、アバラーUR-450(登録商標)、サンキュアー875(登録商標)、サンキュアー861(登録商標)、サンキュアー878(登録商標)、及びサンキュアー2060(登録商標)としてグッドリッチにより、インプラニル85(登録商標)としてバイエルにより、アクアマーH-1511(登録商標)としてハイドロマーにより販売される水性ポリウレタン分散液;及びトレードマークイーストマンAQとしてイーストマン・ケミカル・プロダクツにより販売されるスルホポリエステルが非限定的に挙げられる。
本開示の組成物はまた少なくとも一種のフィルム形成性ポリマーによるフィルムの形成を促進する少なくとも一種の補助フィルム形成剤を含んでもよい。
組成物はまた少なくとも一種の充填剤を含んでもよい。本明細書に使用される“充填剤”という用語は組成物が製造される温度にかかわらず組成物媒体中に不溶性であるあらゆる形態の粒子を意味すると理解される。充填剤は主として組成物のレオロジー又はテキスチャーを変更するように作用する。少なくとも一種の充填剤の性質及び量は最終組成物の所望される機械的性質及びテキスチャーの関数であろう。
記載し得る充填剤の非限定例として、タルク、マイカ、シリカ、カオリン、及びセリサイト、並びにポリアミド、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリメチルメタクリレート、又はポリウレタンの粉末、粉末澱粉、並びにシリコーン樹脂ビーズが挙げられる。
【0031】
組成物は先に特定された少なくとも一種の複合顔料とは異なる少なくとも一種の付加的な着色物質を含んでもよい。少なくとも一種の付加的な着色物質は鉱物顔料、有機顔料、真珠層、油溶性着色剤及び水溶性の着色剤から選ばれてもよい。
無機顔料は白色であってもよく、又は着色されてもよく、必要により被覆されてもよい。使用し得る鉱物顔料の中に、二酸化チタン(これは表面処理されてもよい);ジルコニウム又はセリウムの酸化物;及び鉄又はクロムの酸化物;マンガンバイオレット;ウルトラマリーンブルー;クロム水和物;並びに紺青が非限定的に挙げられる。鉱物顔料は全組成物質量に対し0質量%から40質量%まで、例えば、1質量%から35質量%まで、例えば、2質量%から25質量%までの範囲の量で存在してもよい。
真珠箔顔料は白色真珠箔顔料、例えば、チタン、又はオキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカ、着色真珠箔顔料、例えば、鉄酸化物を含むチタンマイカ、例えば、紺青又は酸化クロムを含むチタンマイカ、上記型の有機顔料を含むチタンマイカだけでなく、オキシ塩化ビスマスをベースとする真珠箔顔料から選ばれてもよい。真珠箔顔料は組成物の全質量に対し0質量%から20質量%まで、例えば、0.1質量%から15質量%まで(存在する場合)の範囲の量で存在してもよい。
記載し得る有機顔料の非限定例として、カーボンブラック、D&C型顔料、及びカルミンコチニール、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、又はアルミニウムをベースとするレーキが挙げられる。
油溶性着色剤の非限定例として、スーダンレッド、D&CレッドNo.17、D&CグリーンNo.6、β-カロテン、大豆油、スーダンブラウン、D&CイエローNo.11、D&CバイオレットNo.2、D&CオレンジNo.5、及びキノリンイエローが挙げられる。
水溶性着色剤の非限定例として、ビート根のジュース及びメチレンブルーが挙げられる。
着色剤は、存在する場合、組成物の全質量に対し0.1質量%から20質量%まで、例えば、0.1質量%から6質量%までの範囲の量で存在し得る。
【0032】
組成物は少なくとも一種の化粧及び/又は皮膚学上の活性成分を更に含んでもよい。本開示の組成物中の使用に適した化粧、皮膚学、衛生、及び/又は医薬の活性成分の中に、保湿剤(グリセリンの如きポリオール)、ビタミン(C、A、E、F、B、又はPP)、必須脂肪酸、精油、セラミド、スフィンゴ脂質、油溶性又はナノ粒子の日よけ剤、及び特定の皮膚治療活性成分(保護剤、抗菌薬、防しわ剤、等)が非限定的に挙げられる。少なくとも一種の活性成分は、例えば、全組成物質量に対し0質量%から20質量%まで、例えば、0.001質量%から15質量%までの範囲の量で存在してもよい。
組成物はまた化粧品中に常套で使用される少なくとも一種の成分、例えば、増粘剤、表面活性剤、オリゴ要素、保湿剤、軟化剤、金属イオン封鎖剤、香料、アルカリ化剤もしくは酸性化剤、防腐剤、酸化防止剤、UVフィルター、着色剤、又はこれらの混合物を含んでもよい。
考えられる適用に応じて、本開示の組成物は考慮される分野で通常使用され、かつ所望の用量又は“ガレヌス製剤の”形態に適した量で存在する成分を更に含んでもよい。
組成物はその目的に応じて、種々の形態であってもよい。こうして、組成物は局所適用に通常使用されるあらゆるガレヌス製剤形態、例えば、無水形態、油性又は水性の溶液、油性又は水性のゲル、水中油エマルション、油中水エマルション、水中ワックスエマルション又はワックス中水エマルション、多重エマルション又は油/水界面に位置される小胞のための水中油の分散液の形態であってもよい。
【0033】
組成物はキャスト製品、例えば、リップスティック又はリップケアー製品の場合のシックの形態であってもよい。
組成物はまた種々のその他の形態、例えば、一層大きいか、もしくは小さい粘度の液体、ゲル又はペーストであってもよい。
組成物はまた固体形態、例えば、それを崩壊させるために、使用につき湿らされるバーであってもよい。
本明細書に開示された組成物はリップスティック、液体光沢剤、リップスティックペースト、ブラッシャー、リップクレヨン、固体又は液体のファンデーション、コンシーラー又は眼輪郭製品、アイライナー、マスカラ、マニキュア、アイシャドー、ボディ又はヘアーメーキャップ製品、又はサンケアー製品、或いは皮膚着色製品を含む、メーキャップ組成物であってもよい。
本開示の別の局面は先に特定された組成物を含む、リップスティック(これは液体又は固体であってもよい)である。
本開示の更に別の局面は先に特定された組成物を含むファンデーションである。
本開示の更に別の局面は先に特定された組成物を含むマニキュアである。
本開示の更に別の局面は先に特定された組成物を含むマスカラである。
本開示の付加的な局面はまた先に特定された組成物を含む毛髪繊維を着色するための製品である。
本開示はまた先に特定された組成物が皮膚、唇、爪、又は毛髪に適用される皮膚、唇、爪、又は毛髪をメーキャップする方法に関する。
【0034】
記載中、“含む”という用語は、その逆に明記されない限り、“少なくとも一種を含む”と同義であると理解されるべきである。
示された範囲は、その逆にことわらない限り、限界値を含む。
本発明が特別な実施態様を参照して記載されたが、これらの実施態様は本発明の原理及び適用の例示にすぎないことが理解されるべきである。それ故、多くの改良が例示の実施態様についてなされてよいこと、またその他の用意が特許請求の範囲に特定された本発明の精神及び範囲から逸脱しないで考案されてもよいことが理解されるべきである。
操作例、又は特に示された場合以外は、明細書及び特許請求の範囲に使用される成分の量、反応条件等を表す全ての数は全ての場合に“約”という用語により修飾されてもよいと理解されるべきである。それ故、逆に示されない限り、下記の明細書及び特許請求の範囲に示される数的パラメーターは本発明により得られようと探求される所望の性質に応じて変化し得る近似値である。いずれにしても、また特許請求の範囲への均等物の教義の適用を制限しようとする試みとしてではなく、夫々の数的パラメーターは有意なデジットの数及び通常の丸めアプローチに鑑みて解釈されるべきである。
本発明の広い範囲を示す数的範囲及びパラメーターは近似値であることにもかかわらず、特別な例に示された数値はできるだけ正確に報告される。しかしながら、あらゆる数値はそれらの夫々の試験測定に見られる標準偏差から必ず生じる或る種の誤差を本来含む。
下記の例は本発明を非限定様式で説明することを目的とする。

例1
【0035】
リップスティック
下記の組成物を有するリップスティックを調製した(組成物の全質量に対する質量%として示される量)。
ポリエチレンワックス(バレコからのポリワックス500) 8.8%
微結晶性ワックス(ストラール&ピッシュからのSP18) 4%
パルミチン酸-ラウリン酸-ステアリン酸トリグリセリド 5%
(サソルからのソフチサン100)
オクチルドデカノール 14.6%
ラノリン油 8.9%
アセチル化ラノリン油 8.9%
イソプロピルラノレート 8.9%
トリデシルトリメリレート 9.7%
ジイソステアリルマレート 12.2%
フェニルトリメチコン(ダウ・コーニングからのDC556) 4.0%
TiO2 FD&CブルーAlレーキ複合顔料1 15%
120nmの平均サイズ及び50m2/gの比表面積を有し、ポリメチル水素シロキサンバインダーとともにつくられた二酸化チタンの無機コアー100質量部当り50質量部のFD&Cブルー1Alレーキとして知られている有機レーキを含む複合顔料
比較例1
【0036】
リップスティック
その着色物質として純粋な有機レーキを含む、本開示によらない、下記の組成物を有するリップスティックを調製した(組成物の全質量に対する質量%で表される量)。
ポリエチレンワックス(バレコからのポリワックス500) 8.8%
微結晶性ワックス(ストラール&ピッシュからのSP18) 4%
パルミチン酸-ラウリン酸-ステアリン酸トリグリセリド 5%
(サソルからのソフチサン100)
オクチルドデカノール 14.6%
ラノリン油 8.9%
アセチル化ラノリン油 8.9%
イソプロピルラノレート 8.9%
トリデシルトリメリレート 9.7%
ジイソステアリルマレート 12.2%
フェニルトリメチコン(ダウ・コーニングからのDC556) 4.0%
FD&Cブルー1Alレーキ2 15%
2FD&Cブルー1Alレーキとして知られている有機レーキ
例1及び比較例1の組成物は、顔料を除いて、同じ比率の同じ成分を有する。
例1及び比較例1の組成物の飽和C*値を測定した。また、圧縮粉末形態の純粋な顔料に対する色差ΔEを測定した。
【0037】
【表1】

【0038】
例1の組成物は、比較例1の組成物と違って、高い飽和C*及び圧縮粉末形態の純粋な顔料の色と殆ど異ならない色を示した。
例2
【0039】
リップスティック
下記の組成物を有するリップスティックを調製した(組成物の全質量に対する質量%で表される量)。
ポリエチレンワックス(バレコからのポリワックス500) 8.8%
微結晶性ワックス(ストラール&ピッシュからのSP18) 4%
パルミチン酸-ラウリン酸-ステアリン酸トリグリセリド 5%
(サソルからのソフチサン100)
オクチルドデカノール 16.7%
ラノリン油 10.3%
アセチル化ラノリン油 10.3%
イソプロピルラノレート 10.3%
トリデシルトリメリレート 11.1%
ジイソステアリルマレート 14.0%
フェニルトリメチコン(ダウ・コーニングからのDC556) 4.5%
TiO2 FD&CブルーAlレーキ複合顔料1 5%
120nmの平均サイズ及び50m2/gの比表面積を有し、ポリメチル水素シロキサンバインダーとともにつくられた二酸化チタンの無機コアー100質量部当り50質量部のFD&Cブルー1Alレーキとして知られている有機レーキを含む複合顔料。
比較例2
【0040】
リップスティック
その着色物質として純粋な有機レーキを含む、本開示によらない、下記の組成物を有するリップスティックを調製した(組成物の全質量に対する質量%として表される量)。
ポリエチレンワックス(バレコからのポリワックス500) 8.8%
微結晶性ワックス(ストラール&ピッシュからのSP18) 4%
パルミチン酸-ラウリン酸-ステアリン酸トリグリセリド 5%
(サソルからのソフチサン100)
オクチルドデカノール 16.7%
ラノリン油 10.3%
アセチル化ラノリン油 10.3%
イソプロピルラノレート 10.3%
トリデシルトリメリレート 11.1%
ジイソステアリルマレート 14.0%
フェニルトリメチコン(ダウ・コーニングからのDC556) 4.5%
FD&CブルーAlレーキ2 5%
2FD&Cブルー1Alレーキとして知られている有機レーキ
2及び比較例2の組成物は、顔料を除いて、同じ比率の同じ成分を有する。
例2及び比較例2の組成物の被覆力及び飽和C*を測定した。
【0041】
【表2】

【0042】
被覆力及び飽和C*は比較例2の組成物よりも例2の組成物についてかなり高かった値を有する。
例3
【0043】
ファンデーション
下記の組成物を有するファンデーションを調製した(組成物の全質量に対する質量%で表される量)。
ジメチコンコポリオール(信越からのKF6017) 5%
ジメチコン(ダウ・コーニングからのDC200液体) 4%
シクロメチコン 15%
イソドデカン 10%
ベントンゲル(エレメンチスからのベントンゲルVS5V) 10%
プラスチック粉末D4003 4%
アルミニウムグルタメートステアロイル 6.61%
で被覆されたチタン酸化物4
アルミニウムグルタメートステアロイル 0.95%
で被覆された黄色鉄酸化物4
アルミニウムグルタメートステアロイル 0.12%
で被覆された黒色鉄酸化物5
TiO2/D&CレッドNo.7複合顔料5 0.32%
水 33.2%
ブチレングリコール 10%
硫酸マグネシウム 0.8%
3トシキ・ピグメントにより販売される
4ミヨシにより販売される
5平均サイズ20nm及び50m2/gの比表面積の無機二酸化チタンコアー100質量部当り50質量部のD&CレッドNo.7有機顔料を含み、ポリエチル水素シロキサンバインダーとともにつくられた複合顔料
比較例3
【0044】
ファンデーション
それが複合顔料を有していなかったので本開示によらない、下記の組成物を有するファンデーションを調製した(組成物の全質量に対する質量%で表される量)。
ジメチコンコポリオール(信越からのKF6017) 5%
ジメチコン(ダウ・コーニングからのDC200液体) 4%
シクロメチコン 15%
イソドデカン 10%
ベントンゲル(エレメンチスからのベントンゲルVS5V) 10%
プラスチック粉末D4003 4%
アルミニウムグルタメートステアロイル 6.61%
で被覆されたチタン酸化物4
アルミニウムグルタメートステアロイル 0.95%
で被覆された黄色鉄酸化物4
アルミニウムグルタメートステアロイル 0.12%
で被覆された黒色鉄酸化物4
アルミニウムグルタメートステアロイル 0.32%
で被覆された赤色鉄酸化物4
水 33.2%
ブチレングリコール 10%
硫酸マグネシウム 0.8%
3トシキ・ピグメントにより販売される
4ミヨシにより販売される
例3及び比較例3の組成物は、顔料は別にして、同じ比率の同じ成分を有する。
例3及び比較例3の組成物の被覆力及び飽和C*を測定した。
【0045】
【表3】

【0046】
例3の組成物の被覆力及び飽和C*は比較例3の組成物のそれらよりも良好であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一種の複合顔料の粒子を含む組成物であって、前記粒子が少なくとも一種の有機着色物質で少なくとも部分的に被覆されている無機コアーを含み、
少なくとも部分的に被覆された無機コアーは組成物の飽和C*が25から100までの範囲であるのに充分な量で存在し、かつ
組成物が25から100までの範囲の被覆力を有することを特徴とする組成物。
【請求項2】
被覆力が30から100までの範囲であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
被覆力が25から90までの範囲であることを特徴とする、請求項1から2のいずれかに記載の組成物。
【請求項4】
少なくとも一種の複合顔料が30以上の飽和C*を有することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の組成物。
【請求項5】
少なくとも一種の複合顔料は組成物の飽和C*が30から100までの範囲であるのに充分な量の少なくとも部分的に被覆された無機コアーを含むことを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
少なくとも一種の複合顔料が全組成物質量に対し0.1質量%から30質量%までの範囲の量で組成物中に存在することを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
【請求項7】
少なくとも一種の複合顔料が全組成物質量に対し0.1質量%から20質量%までの範囲の量で組成物中に存在することを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
【請求項8】
少なくとも一種の複合顔料が全組成物質量に対し0.1質量%から15質量%までの範囲の量で組成物中に存在することを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載の組成物。
【請求項9】
少なくとも一種の複合顔料が全組成物質量に対し0.3質量%から10質量%までの範囲の量で組成物中に存在することを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の組成物。
【請求項10】
少なくとも一種の複合顔料が全組成物質量に対し1質量%から5質量%までの範囲の量で組成物中に存在することを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載の組成物。
【請求項11】
少なくとも一種の有機着色物質が少なくとも一種の有機顔料を含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の組成物。
【請求項12】
無機コアーの平均サイズが1nmから100nmまでの範囲であることを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の組成物。
【請求項13】
無機コアーの平均サイズが5nmから75nmまでの範囲であることを特徴とする、請求項1から12のいずれかに記載の組成物。
【請求項14】
無機コアーの平均サイズが10nmから50nmまでの範囲であることを特徴とする、請求項1から13のいずれかに記載の組成物。
【請求項15】
無機コアーが2以上の屈折率を有することを特徴とする、請求項1から14のいずれかに記載の組成物。
【請求項16】
無機コアーが2.1以上の屈折率を有することを特徴とする、請求項1から15のいずれかに記載の組成物。
【請求項17】
無機コアーが2.2以上の屈折率を有することを特徴とする、請求項1から16のいずれかに記載の組成物。
【請求項18】
無機コアーの比表面積が1m2/gから1000m2/gまでの範囲であることを特徴とする、請求項1から17のいずれかに記載の組成物。
【請求項19】
無機コアーの比表面積が10m2/gから600m2/gまでの範囲であることを特徴とする、請求項1から18のいずれかに記載の組成物。
【請求項20】
無機コアーの比表面積が20m2/gから400m2/gまでの範囲であることを特徴とする、請求項1から19のいずれかに記載の組成物。
【請求項21】
無機コアーが球形形態、小球形態、多面体形態、針状形態、スピンドル形形態、及び平らにされた形態から選ばれた形態であることを特徴とする、請求項1から20のいずれかに記載の組成物。
【請求項22】
無機コアーが金属塩、金属酸化物、アルミナ、ガラス、セラミック、グラファイト、シリカ、ケイ酸塩、及び合成マイカから選ばれた少なくとも一種の材料を含むことを特徴とする、請求項1から21のいずれかに記載の組成物。
【請求項23】
無機コアーがチタン、ジルコニウム、セリウム、亜鉛、鉄、紺青、クロム、及びアルミニウムの酸化物から選ばれた少なくとも一種の金属酸化物を含むことを特徴とする、請求項1から22のいずれかに記載の組成物。
【請求項24】
少なくとも一種の金属酸化物がチタン、鉄、セリウム、ジルコニウム、亜鉛、及びアルミニウムの酸化物から選ばれることを特徴とする、請求項1から23のいずれかに記載の組成物。
【請求項25】
無機コアーが二酸化チタンを含むことを特徴とする、請求項1から24のいずれかに記載の組成物。
【請求項26】
無機コアーがアルミノシリケート及び/又はホウケイ酸塩から選ばれた少なくとも一種のケイ酸塩を含むことを特徴とする、請求項22記載の組成物。
【請求項27】
無機コアーがシリカを含むことを特徴とする、請求項22記載の組成物。
【請求項28】
少なくとも一種の有機着色物質が無機コアー100質量部当り10質量部から500質量部までの範囲の量で存在することを特徴とする、請求項1から27のいずれかに記載の組成物。
【請求項29】
少なくとも一種の有機着色物質が無機コアー100質量部当り20質量部から250質量部までの範囲の量で存在することを特徴とする、請求項1から28のいずれかに記載の組成物。
【請求項30】
少なくとも一種の有機着色物質が無機コアー100質量部当り40質量部から125質量部までの範囲の量で存在することを特徴とする、請求項1から29のいずれかに記載の組成物。
【請求項31】
少なくとも一種の有機着色物質が組成物の全質量に対し10質量%以下の合計量で存在することを特徴とする、請求項1から30のいずれかに記載の組成物。
【請求項32】
少なくとも一種の有機着色物質がD&CブルーNo.4、D&CブラウンNo.1、D&CグリーンNo.5、D&CグリーンNo.6、D&CオレンジNo.4、D&CオレンジNo.5、D&CオレンジNo.10、D&CオレンジNo.11、D&CレッドNo.6、D&CレッドNo.7、D&CレッドNo.17、D&CレッドNo.21、D&CレッドNo.22、D&CレッドNo.27、D&CレッドNo.28、D&CレッドNo.30、D&CレッドNo.31、D&CレッドNo.33、D&CレッドNo.34、D&CレッドNo.36、D&CバイレットNo.2、D&CイエローNo.7、D&CイエローNo.8、D&CイエローNo.10、D&CイエローNo.11、FD&CブルーNo.1、FD&CグリーンNo.3、FD&CレッドNo.40、FD&CイエローNo.5、及びFD&CイエローNo.6から選ばれた少なくとも一種の有機顔料を含むことを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項33】
少なくとも一種の有機着色物質がD&CレッドNo.2アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.3アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.4アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.6アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.6バリウムレーキ、D&CレッドNo.6バリウム/ストロンチウムレーキ、D&CレッドNo.6ストロンチウムレーキ、D&CレッドNo.6カリウムレーキ、D&CレッドNo.7アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.7バリウムレーキ、D&CレッドNo.7カルシウムレーキ、D&CレッドNo.7カルシウム/ストロンチウムレーキ、D&CレッドNo.7ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.8ナトリウムレーキ、D&CレッドNo.9アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.9バリウムレーキ、D&CレッドNo.9バリウム/ストロンチウムレーキ、D&CレッドNo.9ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.10ナトリウムレーキ、D&CレッドNo.19アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.19バリウムレーキ、D&CレッドNo.19ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.21アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.21ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.22アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.27アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.27アルミニウム/チタン/ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.27バリウムレーキ、D&CレッドNo.27カルシウムレーキ、D&CレッドNo.27ジルコニウムレーキ、D&CレッドNo.28アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.30レーキ、D&CレッドNo.31カルシウムレーキ、D&CレッドNo.33アルミニウムレーキ、D&CレッドNo.34カルシウムレーキ、D&CレッドNo.36レーキ、D&CレッドNo.40アルミニウムレーキ、D&CブルーNo.1アルミニウムレーキ、D&CグリーンNo.3アルミニウムレーキ、D&CオレンジNo.4アルミニウムレーキ、D&CオレンジNo.5アルミニウムレーキ、D&CオレンジNo.5ジルコニウムレーキ、D&CオレンジNo.10アルミニウムレーキ、D&CオレンジNo.17バリウムレーキ、D&CイエローNo.5アルミニウムレーキ、D&CイエローNo.5ジルコニウムレーキ、D&CイエローNo.6アルミニウムレーキ、D&CイエローNo.7ジルコニウムレーキ、D&CイエローNo.10アルミニウムレーキ、FD&CブルーNo.1アルミニウムレーキ、FD&CレッドNo.4アルミニウムレーキ、FD&CレッドNo.40アルミニウムレーキ、FD&CイエローNo.5アルミニウムレーキ、及びFD&CイエローNo.6アルミニウムレーキから選ばれた少なくとも一種の有機レーキを含むことを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項34】
少なくとも一種の複合顔料が少なくとも一種の有機着色物質を無機コアーに固定するのに寄与する少なくとも一種のバインダーを含むことを特徴とする、請求項1から33のいずれかに記載の組成物。
【請求項35】
少なくとも一種のバインダーがシリコーン化合物、ポリマー化合物、少なくとも一種のオルガノシランを含むオリゴマー化合物、フルオロアルキル化オルガノシランのオルガノシラン化合物、ポリシロキサン化合物、及びカップリング剤から選ばれた少なくとも一種の化合物を含むことを特徴とする、請求項34記載の組成物。
【請求項36】
少なくとも一種のカップリング剤がシラン、チタネート、アルミネート及び/又はジルコネートをベースとすることを特徴とする、請求項34記載の組成物。
【請求項37】
少なくとも一種のバインダーが少なくとも一種のシリコーン化合物を含むことを特徴とする、請求項34記載の組成物。
【請求項38】
少なくとも一種のバインダーがポリメチル水素シロキサンを含むことを特徴とする、請求項34記載の組成物。
【請求項39】
組成物が二酸化チタンの未被覆粒子を含まないことを特徴とする、請求項1から38のいずれかに記載の組成物。
【請求項40】
組成物が固体形態であることを特徴とする、請求項1から39のいずれかに記載の組成物。
【請求項41】
組成物が液体形態、ペースト形態、又はゲル形態であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項42】
少なくとも一種の複合顔料が干渉顔料ではないことを特徴とする、請求項1から41のいずれかに記載の組成物。
【請求項43】
少なくとも一種の有機着色物質がメラニンではないことを特徴とする、請求項1から42のいずれかに記載の組成物。
【請求項44】
少なくとも一種のバインダーが少なくとも一種の複合顔料の合計質量に対し5質量%以下の量で存在することを特徴とする、請求項34記載の組成物。
【請求項45】
少なくとも一種のバインダーが有機であることを特徴とする、請求項34記載の組成物。
【請求項46】
組成物がリップスティックである、請求項1記載の組成物。
【請求項47】
組成物がファンデーションである、請求項1記載の組成物。
【請求項48】
組成物がマニキュアである、請求項1記載の組成物。
【請求項49】
組成物がマスカラである、請求項1記載の組成物。
【請求項50】
組成物が毛髪繊維を着色するための組成物である、請求項1記載の組成物。

【公開番号】特開2009−114214(P2009−114214A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−50297(P2009−50297)
【出願日】平成21年3月4日(2009.3.4)
【分割の表示】特願2005−139023(P2005−139023)の分割
【原出願日】平成17年4月8日(2005.4.8)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】