説明

皮膚を剥離するための可溶性製品

【課題】従来技術のものの欠点を示さない剥離製品、特に皮膚の穏やかな剥離を提供する剥離製品について必要性が未だ存在している。
【解決手段】本発明は、
−30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維を含む少なくとも1枚のシートの形態の支持体;及び
−粒子の形態の少なくとも一つの剥離剤を含む、前記支持体によって保持される組成物
を含む皮膚を剥離するための製品に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶性の支持体と前記支持体によって保持される剥離粒子とを含む皮膚を剥離するための製品、及び皮膚の穏やかな剥離のための特に化粧品分野でのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ミクロンまたはミリメーターサイズの粒子によって提供される多かれ少なかれ接着効果による皮膚の深層部のクレンジングのための剥離製品の使用は、化粧品分野で既知である。これらの粒子は一般的に固く、不規則な形状を有する(軽石、ポリエチレン、粉砕果実石、砂等)。このため一方で、それらを含む剥離製品は、赤み、不快感、ヒリヒリ感、及び突っ張り感を生ずるため、デリケートな敏感肌または繊細肌への使用が常に可能であるわけではない;他方で、粒子は迅速に堆積するため、粒子を懸濁物中に維持することは困難である。この問題は、組成物をゲル状にし、かくして粒子の堆積を防止するポリマーを添加することによって解決できるが、粒子の良好な懸濁物を確保するための高い流動学的な閾値を与えるポリマーまたはポリマーの組合せを有する必要があるため、ポリマーの選択には制限が存在する;考え得る例として、カーボマーのようなカルボキシビニルポリマーと組み合わせたキサンタンゴムが存在する。しかしながら、酸または電解質が、そのような化合物に感受性であるカーボマーのような特にイオン性ポリマーを不安定化できるため、そのようなポリマーでゲル化された組成物は、酸性のpHまたは電解質の存在で常に有効であるわけではない。更に、ポリマーの選択が制限されるため、考え得るきめにはほとんどバラエティーが存在しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
それ故、従来技術のものの欠点を示さない剥離製品、特に皮膚の穏やかな剥離を提供する剥離製品について必要性が未だ存在している。
【0004】
本願はこの必要性に適合する。実際に本出願人は驚くべきことに、水溶性繊維を含む少なくとも一つの支持体と、粒子の形態の剥離剤とを組み合わせることにより、穏やかな剥離製品を調製でき、かくして水中または水性媒体中にこれらの製品を溶解することにより、良好な剥離特性を有する化粧品組成物を得ることができたことを見出した。更に、使用される粒子が超吸収性ポリマーのもののような柔らかい粒子である場合、これらの製品はとりわけ穏やかである。
【0005】
このタイプの製品の使用は、粒子の懸濁物と関連する製剤化の制約を除去することが可能である。得られる製品は、柔らかい粒子が使用される場合、使用される粒子の柔軟性のためデリケートな皮膚を有するユーザーに適していても良い。最後にこれらの製品は、化合物の不適合性がもはや存在しないため、剥離について利用可能なきめの範囲を広げることが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かくして一つの特徴点では、本発明は、
−30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維を含む少なくとも1枚のシートの形態の支持体;及び
−粒子の形態の少なくとも一つの剥離剤を含む、前記支持体によって保持される組成物
を含む皮膚を剥離するための製品に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
剥離剤(類)はそのまま支持体に取り込ませることができるが、それらは他の化合物との混合物で取り込ませることもできる。かくして、前記支持体によって保持される組成物は、それ自体組成物を構成する剥離剤(類)のみを含んでもよく、または他の化合物と混合した剥離剤(類)を含んでも良い。この組成物は一般的に無水であり、「無水」はここで組成物の重量の5%以下、即ち0から5%の範囲の水量を含む組成物を意味する。この組成物及び剥離剤(類)は有利には、パウダーまたは粒子の形態、あるいはペーストの形態で存在することができる。この組成物は特に化粧品または皮膚科学組成物を構成する。
【0008】
本願では、「支持体によって保持される」は、前記組成物が支持体上に配置できること、または支持体によって形成される空隙内に導入できることを意味し、後者は少なくとも2枚の繊維のシートを有する。
【0009】
「30℃以下の温度」は30℃を超えず0℃以下ではない温度、例えば0℃から30℃の範囲、好適には5℃から30℃、より好適には10℃から30℃、または10℃から20℃の範囲の温度を意味する。
【0010】
この製品は、可溶性または部分的に可溶性の剥離製品を構成する。更にそれは、防腐剤フリーの剥離製品を構成しても良いという利点を提供する。
【0011】
以下に示すように、本発明の好ましい実施態様によれば、前記製品は好ましくは、剥離剤として少なくとも一つの超吸収性ポリマーを含む。「超吸収性ポリマー」は、一度水和されると、1μmから5mmの数量平均径を有する柔らかいビーズを形成する架橋化ポリマーを意味する。
【0012】
用語「シート」及び「層」は、本明細書では同義的であると解されなければならない。本発明の支持体は、1枚以上の繊維のシートの形態で存在し、それは繊維のシートの形態では存在しない水溶性の薄膜とは異なる。これらの水溶性の薄膜と比較して、本発明に係る水溶性の繊維のシートに基づく支持体は、不適合な構成成分の取り込みを可能にし、構成成分のプレミックスまたは可溶化の必要がないため使用がより簡単であり、溶媒を蒸発させるために加熱することがなく、この方法がより迅速でより安価であるという利点を有する。更に本発明に係る支持体は、製品の形状と外観の選択の際により大きな多様性を可能にするという利点を有し、これは繊維のシートが非常に多様なサイズと形状についての機会を提供する厚みと密度の可変性を有するためであり、これに対して薄膜はそれが非常に厚いと乾かすのが困難であり、そのサイズが非常に大きいと脆くて扱うのが困難である。
【0013】
本発明の好ましい実施態様によれば、前記製品は空隙を規定する少なくとも2枚のシートの形態で存在し、シートの少なくとも一方は30℃以下の温度で水溶性である繊維を含み、前記空隙は少なくとも一つの剥離剤を含む組成物を含む。
【0014】
前記シートはその周縁部で合体され、かくして剥離剤を含む組成物を取り込むための空隙を形成する。
【0015】
前記シートは完全に水溶性繊維から形成することができ、または前記シートの一方が完全に水溶性繊維からなって、他方が不溶性繊維または水溶性繊維と水不溶性繊維の両者からなることもでき、または2枚のシートが可溶性繊維と不溶性繊維の両者からなることもできる。
【0016】
好ましい実施態様によれば、前記シートの少なくとも一方は、排他的に水溶性繊維からなる。
【0017】
本発明に係る製品を水中または水性組成物中で給水または溶解することにより、局所用の特に化粧品または皮膚科学的応用のための組成物を得ることができる。前記組成物は特に皮膚への適用に有用である。
【0018】
かくして、本発明の別の特徴点によれば、本発明の主題は、水中に上述の製品を溶解することによって得られる剥離組成物、即ち30℃以下の温度で水溶性である繊維を含む少なくとも1枚のシートの形態で、粒子の形態の少なくとも一つの剥離剤を含む組成物を保持する支持体を水中に溶解することによって得られる組成物である。前記製品の溶解によって得られる化粧品または皮膚科学用組成物は、1枚以上の繊維の層を含む支持体から得ることができる。水中に前記製品と溶解するための温度は、一般的に環境温度(20から30℃)であるが、考慮される使用に依存して所望であれば環境温度より高温であっても良い。
【0019】
本発明の応用の例では、本発明に係る製品を使用前に水と接触させる。かくして顔または身体の皮膚に適用する前に、それは始めに溶解される。それは一般的に完全に溶解するが、支持体が不溶性繊維を含むのであれば、部分的に溶解されてもよい。
【0020】
本発明の応用の変形例では、本発明に係る製品は、事前に湿らせてある顔または身体の皮膚と接触させられる。
【0021】
かくして本発明の別の特徴点によれば、本発明は、
−30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維を含む少なくとも1枚のシートと、粒子の形態の少なくとも一つの剥離剤とを含む支持体を含む製品を水中に溶解することにより、化粧品組成物を形成する工程;
−かくして形成された前記組成物を皮膚に適用する工程
を含む皮膚の剥離の美容方法に関する。
【0022】
本発明はまた、
−皮膚を湿らせる工程
−30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維を含む少なくとも1枚のシートと、粒子の形態の少なくとも一つの剥離剤とを含む支持体を含む製品を、湿らせた皮膚に適用する工程
を含む皮膚の剥離の美容方法に関する。
【0023】
用語「30℃以下の温度で水中に溶解する」は、適切な場合には典型的に5分未満、好ましくは1分未満、好ましくは30秒未満の期間で、手動の攪拌及び/または支持体の摩擦の補助の下で、30℃までの範囲の温度で水中に可溶化することを意味するように解されるべきである。本発明は、支持体を溶解するために使用される30℃を超える温度での水を排除しない。
【0024】
本発明に係る製品は、局所適用を企図されるため、生理学的に許容可能な媒体を含む。用語「生理学的に許容可能な媒体」は、皮膚、唇、爪、頭皮、及び/または毛髪のようなケラチン物質と適合的な媒体を意味するように企図される。同様なものは、支持体、並びに組成物及び剥離剤にも当てはまる。
【0025】
本発明に係る製品は、いずれの接着剤をも含まないが、吸水した際に皮膚に接着できる。
【0026】
更にこの製品は可撓制である、即ちしなやかである。用語「しなやか」は、圧縮できる、または破壊することなく曲げられる製品、且つ人体の輪郭に従うことができる製品を意味するように解される。繊維状のシートの形態で生産されたしなやかな製品は、特定の操作例において、二つの断面に破壊されることなく少なくとも一度ホールドできる。
【0027】
この製品は一般的に単一の使用の製品である。
【0028】
製品が製造された後、それは箱または個々の実装容器に塊で実装できる。適切な場合、前記製品はひもとして実装される。前記製品はまた、それ自体に対して巻きついて差し込むことができ、製品を切り取ると次の製品に形状を与えてそのグリップを容易にすることもできる。
【0029】
かくして、本発明の別の特徴点によれば、本発明の主題は、
−実装容器
−上述の少なくとも一つの製品
を含むキットである。
【0030】
着色組成物の場合、前記製品は、購入の前に消費者が確認する目的で、製品の溶解後に得られる組成物の色を表す着色サンプルを、適用可能であれば含む実装容器に実装できる。
【0031】
支持体
前記支持体は、水溶性繊維、即ち30℃以下の温度で水溶性である、好ましくは20℃以下の温度で水溶性である繊維、即ち0℃から30℃、好ましくは0℃から20℃、例えば5℃から30℃、好適には5℃から20℃の範囲の水中で溶解温度を有する繊維を含むシートの形態で存在する。
【0032】
前記支持体は一度湿らすと実質的に非収縮性であって良い。
【0033】
前記支持体は、企図される使用に適したいずれかの形状、例えば四角形、円形、または楕円形を有してよく、それは好ましくは二本の指の間でつかめることができる寸法を有する。かくして前記支持体は、例えば約2から10cmの長さと約0.5から4cmの幅の卵型、または約2から10cmの直径のディスク型、または約5から15cmの側辺の長さの四角型、または約5から15cmの長さの長方形を有してもよく、それは所望される使用に適したいずれかの他の形状及びサイズを有しても良いと解される。
【0034】
前記支持体は、例えばクッション、マスク、パッチ、ヘアキャップ、指サック、または手袋、適当なサイズに切断されるシート、クレンジングワイプ、ディスク型、卵型、または四角形を形成しても良い。更に前記支持体は、クレンジングされる身体の領域に依存する形態で存在しても良い。
【0035】
前記支持体は、平坦な形状または平坦ではない形状を有してもよく、例えば圧縮した水溶性繊維の球状塊から形成されるブロックの外観を有してもよく、剥離剤を含む組成物を取り込んでも良い。
【0036】
前記支持体の繊維は一般的に、繊維をシートを形成するために絡まされる。上述のように、用語「水溶性繊維を含むシート」は、完全に水溶性繊維からなってもよいシート、または水溶性繊維と水不溶性繊維の両者を含んでも良いシートを意味するように企図され、後者の場合水不溶性繊維よりも水溶性繊維が多く存在しなければならない。繊維のシートは、支持体の繊維の全重量に対して少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、好適には少なくとも80重量%の水溶性繊維を含まなければならない。かくして、例えば支持体の繊維の全重量に対して95重量%より多く、更には99重量%より多く、更には100重量%の水溶性繊維を含むことができる。かくして前記支持体は、完全に可溶性繊維のシートからなってもよく、または可溶性繊維と不溶性繊維の混合物を含むシートからなってもよく、本発明の定義によれば、不溶性繊維は30℃以下の温度で水不溶性である繊維である。不溶性繊維を有することは、製品中に存在する粒子と共に皮膚の剥離に起用するため、本発明に係る製品の剥離力を増大するであろう。更に、比較的高い湿度で条件で支持体の安定性を増大するため、不溶性繊維を有することは有益であろう。
【0037】
かくして前記支持体は、水溶性繊維からなる2枚のシートから、または水溶性繊維からなるシートと、水溶性繊維と不溶性繊維の両者を含むシートとから形成することができ、または別法として、水溶性繊維からなるシートと、水不溶性繊維からなるシートから形成することができ、または可溶性繊維と不溶性繊維の両者を含む2枚のシートから形成することもできる。更に2枚より多いシートであっても良い。
【0038】
本発明の好ましい実施態様によれば、前記支持体は水不溶性繊維を含まず、完全に水溶性であるように水溶性繊維のみからなる。
【0039】
可溶性繊維は、繊維に紡ぐことができるいずれかの可溶性材料から形成されて良い。好ましくは水溶性繊維は、所望の溶解性を与える方法によって、ポリビニルアルコール(PVA)で生産され、PVAはいくつかの重合度を有することができる。30℃以下の温度で水溶性であるPVA繊維は、商標名Kuralon K-II WN2の下で日本企業のKuraray社により市販されている。これらの繊維を製造する方法は、第一の有機溶媒中へのPVAベースのポリマーの溶解による紡糸溶液の調製、固化したフィラメントを得るための第二の有機溶媒中での前記溶液の紡糸、及び前記フィラメントの湿潤延伸を含み、そこから第一の溶媒が除去され、次いで乾燥されて熱処理を受ける。
【0040】
本発明はPVAの使用に制限されず、他の水溶性材料からなる繊維もまた使用できるが、これらの材料は所望の温度を有する水中に溶解することを条件とし、前記材料として例えば、Lysac Technologies社製のLysorbという名称で市販されているポリサッカリド繊維、またはグルコマンナン若しくはデンプンのようなポリホロシドポリマーベースの繊維も挙げられる。
【0041】
繊維のシートは、適切な場合、各種の温度(30℃まで)で水溶性である各種の繊維の混合物を含むことができる。
【0042】
前記繊維は複合物であってもよく、それらは例えば同じ性質ではないコアとシースを含んでもよく、例えば各種のグレードのPVAから形成されても良い。
【0043】
前記繊維のシートが不溶性繊維を含む場合、後者は不溶性繊維として通常使用されているいずれかの材料からなることができる;これらは例えば、シルク、コットン、ウール、フラックス、特に木材、植物、若しくは藻類から抽出されたセルロース、ポリアミド(ナイロン(登録商標))、ポリ乳酸、変性セルロース(レーヨン(登録商標)、ビスコース、アセテート、特にレーヨン(登録商標)アセテート)、ポリ-p-フェニレンテトラフタルアミド、特にケブラー(登録商標)、アクリル、特にポリ(メチルメタクリレート)またはポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリオレフィン、特にポリエチレン若しくはポリプロピレン、ガラス、シリカ、アラミド、カーボン、特にグラファイト形態のもの、テフロン(登録商標)、不溶性コラーゲン、ポリエステル、ポリビニルクロリド、またはポリビニリデンクロリド、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、キトサン、ポリウレタン、ポリエチレンテトラフタレート、上述の化合物の混合物から形成される繊維、例えばポリアミド/ポリエステル繊維、またはビスコース/ポリエステル繊維であっても良い。不織布は一般的に、Riedel, "Nonwoven Bonding Methods & Materials", Nonwoven World (1987)に記載されており、この文献は参考としてここに取り込まれる。
【0044】
本発明の特定の操作例では、前記支持体シートは、単独で、または上述の不溶性繊維との混合物として、水溶性繊維を含む不織布であり、支持体の繊維の全重量に対して多くとも40重量%の不溶性繊維を含んで良い。好ましくは前記不織布は水溶性繊維からなり、即ちそれは不溶性繊維を含まない。
【0045】
前記支持体が1枚の繊維のシートのみを有する場合、剥離剤を含む組成物は、支持体の両面または一面のみに沈着でき、次いで支持体の他方の面は例えば製品を掴むために使用できる。
【0046】
本発明に係る支持体が2枚のシートを含む場合、それらは特に2枚の不織布のシートであってもよく、以下に記載される全ての実施態様が使用可能であり、前記シートは不溶性繊維を含むまたは含まないことが可能であり、シートの一方が不溶性繊維のみからなることもでき、その場合他のシートは可溶性繊維を含むことを条件とする。
【0047】
別の実施態様によれば、シートの一方は完全に水溶性であり、30℃以下の温度で可溶性である繊維からなる不織布であり、他のシートは不溶性であり、不溶性繊維からなる不織布である。
【0048】
また別の実施態様によれば、前記支持体は可溶性または部分的に可溶性の繊維と、多くとも40%の不溶性繊維を含む2枚のシートと、更に不溶性の基体を構成する不溶性繊維からなるシートを含む。かくして前記支持体は、水不溶性の基体、即ち不溶性繊維のみを含む基体の少なくとも一つの層を含んで良い。この実施態様の特定の例では、前記支持体は、30℃以下の温度で水溶性である繊維からなる不織布の可溶性シートと、水不溶性繊維からなる不織布の不溶性シートとを含む。
【0049】
水不溶性基体から形成される少なくとも一つの層を有する多層構造は、例えば指サックの形状で支持体を含む製品を生産するための使用を有することができる。水溶性繊維から形成される層は、使用の間、湿らせた後、または身体の湿らせた領域と接触した際に、可溶化することを企図した製品の外側に配置される。
【0050】
繊維から不織布を構成するための全ての適切な方法が、それらが可溶性であるか不溶性であるかに関わらず、不織布を形成するシートを製造するために使用できる。例えば前記繊維は押出によって形成でき、コンベアーに堆積されて繊維のシートを形成し、次いでそれを標準的な繊維結合手段、例えば針結合、熱結合、カレンダリング、またはエアスルー結合によってまとめ、当該方法において前記シートは熱風が吹いているトンネルを通過する。後者の方法は、前記シートが二成分の繊維、例えば少なくとも二つのグレードのポリビニルアルコール(PVA)を含む繊維からなる場合に有利に使用でき、それらのPVAの融点または軟化点は異なり、これらの繊維は例えば共押出され、前記繊維は繊維のコアに配置される少なくとも第一のグレードと、シースの形態の繊維の周縁部に配置される少なくとも第二のグレードからなる。シースがコアの融点より低い融点を有する場合に、繊維の結合は容易であって良い。
【0051】
繊維のシートはまた、10から50mmの長さの断片に繊維をすき、その後コンベアーに繊維を堆積し、そこで前記シートを上述の結合方法によりまとめることによって形成されても良い。
【0052】
前記支持体がいくつかの層を含む場合、後者の全てが水溶性繊維からなるか否かに関わらず、各種の繊維が多くの態様、例えばシーディング、結合、またはソーイングによってで集積でき、これらの層は適切な場合、一つ以上の化粧品または皮膚科学用組成物、または即席で混合される同じ化粧品組成物のいくつかの成分を含む一つ以上の空隙からなっても良い。集積がソーイングによる場合、それ自体水溶性である織り糸が、適切な場合に使用されて良い。
【0053】
前記支持体が不織布の数枚のシートを含む場合、後者のその周縁部で特に加熱密封によって合体されてよく、内部空隙に剥離剤(類)を含む組成物を維持することができるパッドを構成する。
【0054】
更に前記支持体は、水不溶性基体、即ち不溶性繊維のみを含む基体の少なくとも一つの層を含むことができ、この実施態様では、前記支持体は、30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維からなる不織布のシートと、水不溶性繊維からなる不織布のシートとを含む。
【0055】
本発明の別の特徴点によれば、前記支持体は接着剤、特に感圧性接着剤を含まない。
【0056】
前記支持体の密度はその応用に依存して良い。前記支持体は例えば、0.1g/cm以下の密度、または0.1g/cmより大きい密度を有して良い。本発明の好ましい実施態様によれば、前記支持体は、0.1g/cm以下の密度、好適には0.01g/cmから0.1g/cmの範囲の密度を有し、それは非常に通気性の支持体を有することを可能にし、そのことは結果として水中により容易に溶解することを生ずる。
【0057】
前記支持体によって保持される組成物は、支持体の全重量に対して10から1000重量%の間、好適には10から500重量%の間を占め、用語「支持体の重量」は、組成物の重量を含まない支持体単独の重量を意味するように企図される。前記組成物が剥離剤のみを含むのであれば、支持体の全重量に対して10から1000重量%の間、好ましくは支持体の重量に対して10から500重量%の間をこれらの化合物が占めることができる。
【0058】
剥離剤
本発明に係る製品は、粒子の形態の少なくとも一つの剥離剤を含む。これらの粒子は固くても柔らかくても良い。
【0059】
上述のように、前記支持体によって保持される組成物は、一つ以上の剥離剤からなり、用語「からなる」は、他の化合物が全く存在しないことを意味し、剥離剤(類)を支持体に直接取り込めることができる。別の実施態様によれば、前記組成物は他の化合物と混合した一つ以上の剥離剤を含み、前記組成物は支持体に取り込まれる前に各種の化合物を混合することによって調製される。
【0060】
本発明に係る製品で使用される剥離剤は、通以上化粧品分野で使用される鉱物、植物、または有機起源の剥離粒子の全てから選択でき、例えば水膨潤性粉体ポリマー(パウダーまたはビーズ)、ポリエチレン粒子(ビーズまたはポリマー)、ホホバスフェア、粉砕した果実の殻の石、軽石、ガラスビーズ、酸化アルミニウム、及びこれらの混合物から選択できる。
【0061】
水和後に水中で膨潤する粉体ポリマーは、特に約1μmから約5000μm(5mm)の範囲、好ましくは10μmから5mmの範囲の平均径を有するビーズの形態で存在できる。水膨潤性粉体ポリマーとして、特に超吸収性ポリマー、例えば架橋化ナトリウムポリアクリレートの粒子、例えばAvecia社によりOctacare X100、X110、及びRM100の名称で市販されているもの、SNF社によりFlocare GB300及びFlosorb 500の名称で市販されているもの、ナトリウムポリアクリレートでグラフトされたデンプン(INCI名:ナトリウムポリアクリレートデンプン)、例えばSanyo Chemical Industries社によりSanfresh ST-100C、ST100MC、IM-300MCの名称で市販されているもの、アクリロアクリルアミド/ナトリウムアクリレートコポリマーでグラフトされた加水分解化デンプン(INCI名:デンプン/アクリルアミド/ナトリウムアクリレートコポリマー)、例えばrain Processing社によりWater Lock A-240、A-180、B-204、D-223、A-100、C-200、D-223、G-400の名称で市販されているもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0062】
剥離剤はまた、ポリエチレン粒子、ホホバスフェア、例えばFloratech社によりFlorasomeの名称で市販されているもの、粉砕した果実の殻の石、軽石(INCI名:パミス)、例えばEyraud社によりPonce 3/Bの名称で市販されているもの、酸化アルミニウム、例えばMarketech International社によりDERMAGRAIN 900の名称で市販されているものから選択できる。
【0063】
本発明の好ましい実施態様によれば、前記製品は、単独で、またはポリエチレン粒子、ホホバスフェア、粉砕した果実の殻の石、軽石、ガラスビーズ、酸化アルミニウムから選択される少なくとも一つの剥離剤との混合物として、少なくとも一つの超吸収性ポリマーを含む。
【0064】
剥離剤は、必要とされる結果に依存して各種の量で存在する。その量は、使用される剥離剤に依存し、それは好ましくは組成物の重量に対して2から100重量%、好適には組成物の重量に対して10から100重量%の占める。超吸収性ポリマーが剥離剤として存在する場合、その量は好ましくは組成物の重量に対して2から30重量%、好適には支持体によって保持される組成物の重量に対して2から25重量%を占める。
【0065】
剥離剤を含む組成物は好ましくは無水粉体またはペースト状組成物である。かくして、本発明で使用できる組成物は、例えば以下のものであることができる:
−凍結乾燥または微粉化エマルション、例えば文献FR-A-2,727,312に記載されたもの、または文献EP-A-0 938 892に記載された変性デンプンに基づくもの。これらのエマルションは、粉体相を含むO/Wエマルションの凍結乾燥または微粉化によって得られ、使用の間で水と混合した際に乳液またはクリームを得る。
−使用の間で水と混合した際にムースを生ずる、文献EP-A-0 925 777に記載されたデンプンに基づくもののような粉体界面活性剤を含む、パウダーの形態の起泡性組成物
−使用の間で水と混合した際にゲルまたはローションを生ずる、例えば親水性ゲル化剤及び/または界面活性剤を含むオイルフリーの粉体組成物
−好ましくはパウダーの形態である構成成分の単純な混合によって得られる組成物。
【0066】
前記組成物は、支持体に浸液される際に特定量の水を任意に含んでも良い。しかしながら、その早まった溶解を避けるために、浸液の間で支持体に導入される水は、水を含む組成物を脱水するために通常使用される手段、例えば加熱によって除去されなければならない。しかしながら、前記組成物は特定量の水を含んでもよく、それは一般的に結合水であり、デンプンのような水を含む吸湿性開始物質から特に由来しても良い。製品に存在する組成物中の水の最終量は、最大で20重量%、好ましくは組成物の全重量に対して最大で10重量%である。
【0067】
前記組成物は、ユーザー自身によって支持体に沈着されなければならず、前記組成物及び支持体は、例えばキットの形態で共に提供できる。前記組成物は例えば、連続して使用することを企図した支持体のセットにその複数の投与量を分配することを可能にするように十分量で提供される。
【0068】
前記組成物は、一つ以上の添加剤を含んでもよく、特にそれらは無水物または固体形態(パウダー)で存在し、一般的に化粧品及び皮膚科学の分野で使用されるものから選択され、例えば金属イオン遮蔽剤、香料、抗酸化剤、活性剤、防腐剤、染料(例えば親水性顔料及び色素)、及び無機フィラー及び/または有機フィラー、脂溶性化合物、及び水溶性ゲル化剤が挙げられる。もちろん当業者は、このまたはこれらの考え得る添加剤及び/またはその量を選択するのに注意を払い、本発明に係る組成物と本質的に関連する有利な特性が、考慮される添加によって損なわれない、または実質的に損なわれないようにするべきであろう。
【0069】
水溶性ゲル化剤として、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、キサンタンゴム、スクレログルカン、ゲラン、ラムサン、アルギネート、カラヤゴム、変性またはみ変性グアゴム、及びそれらの誘導体、例えばヒドロキシプロピルグア、変性デンプン、並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0070】
変性デンプンの例として、以下のものが挙げられる:
−C Flo 06205の名称でCerestar社により市販されている架橋化且つアセチル化トウモロコシデンプン;
−Remy社によりRemyline APの商標名で市販されているアミロペクチン/アミロース変性デンプン;
−Midwest Grain Products社によりMidsol Krispの商標名で市販されている変性予備加熱コムギデンプン;
−Midwest Grain Products社によりMidsol Adhereの商標名で市販されている変性精製コムギデンプン;
−Midwest Grain Products社によりMidsol 35の商標名で市販されている変性コムギデンプンパウダー;
−Avebe社によりPerfectagel MPTの商標名で市販されている変性ジャガイモデンプン;
−並びにこれらの混合物。
【0071】
組成物中の水溶性ゲル化剤の量は、組成物の全重量に対して例えば0.1から10重量%、好適には0.1から5重量%、より好適には0.1から3重量%の範囲であることができる。
【0072】
更に前記組成物は、一つ以上の活性剤を含むことができる。活性剤は角質溶解剤、保湿剤、鎮静剤、及び抗菌剤から特に選択できる。
【0073】
保湿剤としては、ポリオール、例えばグリセロール;角質層の水分を維持する観点でバリア機能に作用する化合物、または閉鎖剤、特にセラミド、スフィンゴイドベースの化合物、レシチン、グリコスフィンゴリピド、ホスホリピド、コレステロール及びその誘導体、フィトステロール(スチグマステロール、β-シトステロール、カンペステロール)、必須脂肪酸、1,2−ジアシルグリセロール、4−クロマノン、五環式トリテルペン、例えばウルソール酸、ワセリン及びラノリン;角質層の含水量を直接増大する化合物、例えばトレハロース及びその誘導体、ヒアルロン酸及びその誘導体、グリセロール、ペンタンジオール、ピドール酸ナトリウム、セリン、キシリトール、乳酸ナトリウム、グリセロールポリアクリレート、エクトイン及びその誘導体、キトサン、オリゴサッカリド及びポリサッカリド、環式カルボネート、N-ラウロイルピロリドンカルボン酸、及びN-α-ベンジル-L-アルギニン;並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0074】
角質溶解剤としては、β-ヒドロキシ酸、特にサリチル酸及びその誘導体(n-オクタノイル−5−サリチル酸を含む);α-ヒドロキシ酸、例えばグリコール酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、またはマンデル酸、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0075】
本発明に係る組成物で使用できる鎮静剤の例としては、五環式トリテルペン、及びそれらを含む植物抽出物(例えばGlycyrrhiza glabra)、例えばβ-グリシルリチン酸及びその塩及び/またはその誘導体(グリシルリチン酸モノグルクロニド、ステアリルグリシルレチネート、3−ステアロイルオキシグリシルリチン酸)、ウルソール酸及びその塩、オレアノール酸及びその塩、ベツリン酸及びその塩、Paeonia suffruticosa及び/またはlactiflora、Laminaria saccharina、Boswellia serrata、Centipeda cunninghamii、Helianthus annuus、Linum usitatissimum、Cola nitida、Epilobium angustifolium、Aloe vera、Bacopa monieriのような植物由来の抽出物サリチル酸の塩、特にサリチル酸亜鉛、キャノーラ油、ビサボポール及びカモミール抽出物、アラントイン、Seppic社製のSepivital EPC(ビタミンE及びCのリン酸ジエステル)、不飽和オメガ−3オイル、例えばジャコウバラオイル、クロフサスグリオイル、エッキウムオイル、または魚油、プランクトン抽出物、カプリロイルグリシン、Seppic社製のSeppicalm VG(ナトリウムパルミトイルプロリン及びニンフアルバ)、トコトリエノール、ピペラノール、クローブの抽出物、フィトステロール、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、インドメタシン、及びベタメタゾンが挙げられる。
【0076】
抗菌剤としては例えば、2,4,4'−トリクロロ−2'−ヒドロキシジフェニルエーテル(またはトリクロサン)、3,4,4'−トリクロロカルバニリド(またはトリクロカルバン)、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、ヘキサミジン、イセチオネート、メトロニダゾール及びその塩、ミコナゾール及びその塩、イトラコナゾール、テルコナゾール、エコナゾール、ケトコナゾール、サペルコナゾール、フルコナゾール、クロトリマゾール、ブトコナゾール、オキシコナゾール、スルファコナゾール、スルコナゾール、テルビナフィン、シクロピロックス、シクロピロックスオラミン、ウンデシル酸及びその塩、過酸化ベンゾイル、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、フィト酸、N-アセチル-L-システイン酸、リポ酸、アゼライン酸及びその塩、アラキドン酸、レゾルシノール、オクトピロックス、オクトキシグリセロール、オクタノイルグリシン、カプリリルグリコール、10−ヒドロキシ−2−デカン酸、ジクロロフェニルイミダゾールジオキソラン、及び特許WO-A-93/18743に記載されたその誘導体、ファルネゾール、フィトスフィンゴシン、並びにそれらの混合物が挙げられる。
【0077】
使用されて良いビタミンには、水溶性または脂溶性ビタミンまたはプロビタミン、例えばビタミンA(レチノール)、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンB3またはPP(ナイアシンアミド)、ビタミンB5(パンテノール)、ビタミンB6またはピリドキシン、ビタミンE(トコフェノール)、ビタミンK1、ベータ−カロチン、及びこれらのビタミンの誘導体、特にそれらのエステル、並びにこれらの混合物が含まれる。
【0078】
剥離剤を含む組成物は、一つ以上の脂溶性化合物、脂質、特にオイル、または油性活性剤を含むこともできる。脂溶性化合物の量は、支持体によって保持される組成物の全重量に対して例えば0.1から50重量%の範囲であることができる。
【0079】
当業者に既知のいずれかの種類のオイル及び脂肪、例えば植物起源のオイル(例えばホホバオイル、アボカドオイル、ゴマオイル、ヒマワリオイル、トウモロコシオイル、ダイズオイル、サフラワーオイル、グレープシードオイル)、鉱物オイル(例えばワセリン、任意に水素化されたイソパラフィン)、合成オイル(例えばイソプロピルミリステート、セテアリールオクタノエート、ポリイソブチレン、エチルヘキシルパルミテートまたはミリステート、アルキルベンゾエート)、揮発性または不揮発性シリコーンオイル、フッ素化オイルまたはフルオロシリコーンオイル、並びにこれらのオイルの混合物を使用することもできる。
【0080】
他の脂肪としては、脂肪アルコール、例えばセテアリールアルコール、セチルアルコール、及びそれらの混合物(セテアリールアルコール)、脂肪酸、ゴム、例えばシリコーンゴム、例えばDow Corning社によりDC 1503の名称で市販されているヒドロキシル化アルファ−オメガ基/PDMS 5 cSt(12/88)を有するPDMS混合物、及び脂溶性ゲル化剤、例えばベントンが挙げられる。
【0081】
前記組成物はまた、好ましくは粉体形態、即ちパウダーの形態の一つ以上の起泡性界面活性剤を含むことができる。使用できる起泡性界面活性剤は化粧品分野で通常使用される全てのものであり、これらの界面活性剤はアニオン性、非イオン性、カチオン性、両性、または両イオン性であることができる。
【0082】
好ましい界面活性剤はパウダー状形態のものであり、例えばナトリウムラウリルスルフェート、例えばAllbright & Wilson社によりEmipicol LZ Dの名称で、またはTensachem社によりTensopol USP97の名称で市販されている製品;コカミドプロピルベタイン、例えばDegussa社によりTegobetain CK Dの名称で市販されている製品;Ajinomoto社によりAmisoft LS 11の名称で市販されているナトリウムラウロイルグルタメート;Ajinomoto社によりAcylglutamate MS 11の名称で市販されている一ナトリウムミリストイルグルタメート;ナトリウムラウレススルフェートとシリカとの混合物、例えばCognis社によりTexapon KE 2713の名称で市販されている製品;二ナトリウムコカミドMEA-スルホスクシネート、例えばMacIntyre社によりMackanate CM 100の名称で市販されている製品;ナトリウムメチルココイルタウレート、例えばFinetex社によりTauranol WSPの名称で市販されている製品;ナトリウムデシルd-ガラクトシドウロネート、例えばAdr-Soliance社によりDecyl d-galactoside uronate de sodiumの名称で市販されている製品;Mitsui Toatsu社によりLMA-Hの名称で市販されているラウロイルメチルベータ−アラニン(酸形態);Mitsui Toatsu社によりLHEAの名称で市販されているN-ラウロイル-N-ヒドロキシエチル-ベータ-アラニン;Ajinomoto社によりAmilite GCS-11(F)の名称で市販されているナトリウムココイルグリシネート;ナトリウムコシルイセチオネート、例えばBASF社によりJordapon CI Pの名称で市販されている製品;ナトリウムラウリルスルホアセテート、例えばStepan社によりLAL Poudre(パウダー)の名称で市販されている製品;カリウムミリステート、例えばStearinerie Dubois社によりMyristate de potassiumu (DUB MK)の名称で市販されている製品;カリウムラウレート、例えばStearinerie Dubois社によりLaurate de potassium (DUB LK)の名称で市販されている製品、及びスクロースラウレート、例えばDegussa社によりGrilloten LSE 87の名称で市販されている製品が挙げられる。
【0083】
本発明に係る製品は、皮膚剥離を含む皮膚のクレンジング及び剥離(スクラブ)のために応用が特に見出され、それは特に被覆クレンザー、剥離製品、及びメイクアップ除去剤を構成できる。
【0084】
以下の実施例は、本発明を説明するために機能するが、性質的に制限するものではない。量は他に記載がなければ重量%として示され、他に記載がなければ開始物質の量に対応し、活性物質の量には対応しない。使用される化合物の名前は、CTFA名、化学名、商標名として与えられる。
【実施例】
【0085】
実施例で使用される製品は、PVAベースのKuralon K-II WN2繊維で作製された支持体で調製された。それは周縁部での加熱密封によって得られ、二つの層は80g/mの重量を有する。
【0086】
前記製品は、組成物を導入する空隙を含む3cmの直径のディスクの形態で存在した。実施例1の場合、空隙に配置される組成物の量は0.1gであり、実施例2及び4ではその量は0.3gであり、実施例3では0.5gであった。
【0087】
【表1】

【0088】
方法:
−実施例1、2、及び4は、パウダーを混合し、次いで混合物を支持体の空隙に配置し、それを加熱密封して閉じることによって得られた。
−実施例3はEP-A-0 938 892に記載されたエマルションの微粉化によって得られたパウダーであった。他の実施例と同様に、このパウダーを支持体の空隙に配置し、次いでそれを加熱密封によって閉じた。
【0089】
使用の態様
全ての実施例では、製品を始めに2ml以上の水の量で湿らせ、その後処理される領域に適用する。
【0090】
実施例3では、必要とされるムースの量に従って水を連続的に添加することにより、手にムースが好ましくは生産される。次いでそれを顔に適用する。
【0091】
他の実施例では、湿らせた製品を、濡らしても濡らさなくても良い処理される領域に直接適用し、別法として手で切断した後に処理される領域に適用する。
【0092】
次いで全ての場合で皮膚をすすぐ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
−30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維を含む少なくとも1枚のシートの形態の支持体;及び
−粒子の形態の少なくとも一つの剥離剤を含む、前記支持体によって保持される組成物
を含む皮膚の剥離用製品。
【請求項2】
前記30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維がポリビニルアルコールから生成されることを特徴とする、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記繊維のシートが不織布であることを特徴とする、請求項1または2に記載の製品。
【請求項4】
前記繊維のシートが水不溶性繊維を含むことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の製品。
【請求項5】
前記水不溶性繊維の量が前記支持体の繊維の全重量に対して多くとも40重量%であることを特徴とする、請求項4に記載の製品。
【請求項6】
前記支持体が少なくとも2枚のシートを含み、それぞれが30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維を含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の製品。
【請求項7】
−間に空隙を規定する少なくとも2枚のシーであって、前記シートの少なくとも一方が30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維を含む、シート;
−粒子の形態の少なくとも一つの剥離剤を含む組成物を含む空隙
を含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の製品。
【請求項8】
前記少なくとも2枚のシートが不織布であることを特徴とする、請求項7に記載の製品。
【請求項9】
前記シートの一方が30℃以下の温度で水中に可溶性である繊維からなる不織布であり、他方のシートが水不溶性の繊維からなる不織布であることを特徴とする、請求項8に記載の製品。
【請求項10】
前記2枚のシートが周縁部で共に合体されていることを特徴とする、請求項6から9のいずれか一項に記載の製品。
【請求項11】
前記支持体が完全に水中に可溶性であることを特徴とする、請求項1から3、6、及び7のいずれか一項に記載の製品。
【請求項12】
前記剥離剤の量が組成物の全重量に対して2から100重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の製品。
【請求項13】
前記剥離剤が水膨潤性ポリマー、ポリエチレン粒子、ホホバスフェア、粉砕した果実の殻の石、軽石、ガラスビーズ、酸化アルミニウム、及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の製品。
【請求項14】
前記剥離剤が架橋化ナトリウムポリアクリレートの粒子、ナトリウムポリアクリレートでグラフトされたデンプン、アクリロアクリルアミド/ナトリウムアクリレートコポリマーでグラフトされた加水分解化デンプン、並びにこれらの混合物から選択される超吸収性ポリマーから選択される水膨潤性ポリマーであることを特徴とする、請求項13に記載の製品。
【請求項15】
−実装形態
−請求項1から14のいずれか一項に記載の少なくとも一つの製品
を含むキット。

【公開番号】特開2007−153898(P2007−153898A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−329821(P2006−329821)
【出願日】平成18年12月6日(2006.12.6)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】