説明

監視装置

【課題】橋脚、トンネル、橋桁等の構造物の異常の有無を無人で常時検査して監視可能な監視装置を提供する。
【解決手段】検査対象の構造物に電磁波を送出する送信アレイアンテナ24と、構造物内部からの反射波を受信する受信アレイアンテナ31と、送信アレイアンテナ24の電磁波送出方向を可変するデジタルビームフォーミング部10と、受信アレイアンテナ31の受信信号から反射波到来角を推定する到来角推定部40と、電磁波の送出から受信までの時間を演算する送受信時間演算部50と、反射波の推定到来角データと送受信時間データに基づいて構造物の異常の有無を判定する判定部60と、判定結果を外部に送信する無線通信部70と備えた監視センサ2を、構造物に取付けて常時監視する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造物を無人で検査し監視可能な監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
橋脚、トンネル等の構造物の監視装置としては、例えば、レーダ・アンテナを構造物の表面に沿って移動させながら、レーダ・アンテナから電磁波を発射し、構造物内からの反射波をレーダ・アンテナで受信し、その受信波形に基づいて構造物内部を検査し監視するものがある(例えば、特許文献1参照)。また、アレイアンテナを用いて構造物表面を2次元的に検査して検査能率を向上するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2004−286676号公報
【特許文献2】特開2003−23318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のこの種の構造物監視方法は、上述のような監視装置を検査対象の構造物がある現場で検査作業者が操作する有人方式であり、また、期間を設けて定期的(例えば2年おき等)に行っている。このため、検査後に構造物の劣化が進行し何らかの異常(亀裂や内部鉄筋の破断等)が発生しても、次の検査時期までその異常が放置される可能性がある。また、検査作業者が現場に足を運び時間をかけて行われるため人件費等の検査作業コストがかかる。
【0004】
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、構造物を無人で常時検査し監視可能な構造物の監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、請求項1の発明の監視装置は、検査対象の構造物に常時取付けて電磁波を送出する送信アレイアンテナと、前記構造物に常時取付けて前記電磁波の反射波を受信する受信アレイアンテナと、前記送信アレイアンテナの電磁波送出方向を可変制御する電磁波送出方向制御部と、前記受信アレイアンテナの受信信号に基づいて受信された反射波の到来方向を推定する反射波到来方向推定部と、前記電磁波を送出してから前記反射波を受信するまでの時間を演算する送受信時間演算部と、前記反射波到来方向推定部の推定結果と前記送受信時間演算部の演算結果に基づいて前記構造物の異常の有無を判定する判定部と、を備えた監視センサで前記構造物を無人で検査する構成としたことを特徴とする。
【0006】
かかる構成では、電磁波送出方向制御部により送信アレイアンテナの電磁波送出方向を可変制御し、設定された送出方向に向けて送信アレイアンテナから検査対象の構造物に電磁波を送出し、受信アレイアンテナで反射波を受信する。反射波到来方向推定部は、受信された反射波の到来方向を推定する。送受信時間演算部は、電磁波が送出されてから反射波が受信されるまでの時間を演算する。判定部は、推定された到来方向と送受信時間に基づいて構造物内における異常の有無を判定し、異常が存在する時はその異常の存在位置を判定する。
【0007】
請求項2のように、前記監視センサは、前記送信及び受信アレイアンテナをそれぞれ複数個有する構成とするとよい。
かかる構成では、検査対象の構造物を複数の位置で検査することができるようになる。
【0008】
請求項3のように、前記監視センサは、外部と情報を通信する情報通信部を備える構成とするとよい。
かかる構成では、監視センサの検査結果を外部に送信することができるようになる。
【0009】
請求項4のように、前記検査対象の構造物に前記監視センサを複数設け、前記情報通信部を介して監視センサ間で情報交換可能にネットワーク接続する構成とするとよい。
かかる構成では、各監視センサ間で情報交換ができるようになる。
【0010】
請求項4の構成において、請求項5のように、前記複数の監視センサを1つ以上のグループに分け、各グループに1つのマスタ監視センサを設け、前記マスタ監視センサを経由して管理センタへ構造物の異常の有無を送信可能な構成とするとよい。
かかる構成では、管理センタで構造物の状況を常時監視できるようになる。
【0011】
請求項6のように、前記監視センサは、前記判定部の判定結果を記録する記録部を備える構成とするとよい。
かかる構成では、記録部の記録結果を調べることで構造物の異常の有無を知ることができるようになり、記録部の記録結果を外部に送信するようにしてもよく、管理者が定期的に監視するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、常時、検査対象の構造物の異常の有無を監視することができ、従来のように次の検査時期まで異常が放置されることなく、異常の発生を逐次知ることができる。また、外部と情報通信できる情報通信部を設けて判定結果を送信可能な構成とすれば、検査のために構造物のある現場に作業者が行く必要がなく、人件費等の検査作業コストを大幅に低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る監視装置の一実施形態を示す概略図で、検査(監視)対象の構造物として複数のコンクリート柱の検査に適用した場合の例を示す。
図1において、本実施形態の監視装置は、検査対象の構造物である複数のコンクリート柱1のそれぞれに常時取付ける複数の監視センサ2を備え、これら複数の監視センサ2を、例えば無線通信により情報交換可能にネットワーク接続する。そして、前記複数の監視センサ2のうちの1つをマスタ監視センサ2A(図1では右端の監視センサ)とし、他の監視センサ2の情報をマスタ監視センサ2Aに送信し、マスタ監視センサ2Aから、例えば伝送線3を介して有線で管理センタ4に情報を送信する。複数の監視センサ2,2Aで構成する前記ネットワークの通信形態としては、例えばBluetoothやZigBee等のWPAN(Wireless Personal Area Network)を用いるとよい。尚、互いの監視センサ2間及び監視センサ2とマスタ監視センサ2A間を有線で接続してもよい。また、マスタ監視センサ2Aから無線で管理センタ4へ情報を送信するようにしてもよい。
【0014】
前記監視センサ2(マスタ監視センサ2Aも含む)は同一構成であり、その構成例を図2に示す。
図2において、本実施形態の監視センサ2は、デジタルビームフォーミング部10と、電磁波送信部20と、電磁波受信部30と、到来角推定部40と、送受信時間演算部50と、判定部60と、無線通信部70とを備えて構成される。
【0015】
前記デジタルビームフォーミング部10は、電磁波の送出方向を設定し、この設定方向に基づいて前記電磁波送信部20に設けられる後述の送信アレイアンテナ24の各アンテナ素子24aから送出する電磁波のそれぞれの位相を決定し、決定したそれぞれの位相調整信号を電磁波送信部20に送信して送信アレイアンテナ24の指向性を可変制御する。また、位相調整信号の発生に同期して送受信時間演算部50に発信トリガ信号を送信して電磁波の送出時刻を知らせる。
【0016】
前記電磁波送信部20は、コンクリート柱1に向けて電磁波を送信するものであり、送信処理部21と、D/A変換部22と、無線送信部23と、前述の送信アレイアンテナ24とを備える。
【0017】
前記送信処理部21は、送信アレイアンテナ24の各アンテナ素子24aの数と同じ数(m×n個)設けられ、各送信処理部21が前記デジタルビームフォーミング部20からの各位相調整信号に基づいて対応するアンテナ素子24aから送出する電磁波の位相を調整する。
【0018】
前記D/A変換部22は、各信号処理部21からのデジタル信号をアナログ信号に変換して無線送信部23に送信する。
前記無線送信部23は、D/A変換部22からのアナログ信号周波数を規定の高周波にアップコンバートする。
【0019】
前記送信アレイアンテナ24は、無線送信部13からの互いに異なる位相の電磁波をコンクリート柱1に向けて送出するマトリクス状に配置された前述のm×n個(m、n≧2の自然数)のアンテナ素子24aを備えた2次元アレイアンテナであり、各アンテナ素子24aの送出する電磁波の位相に応じて電磁波の指向性(送出方向)が変化してコンクリート柱1の内部を電磁波で走査する。
【0020】
前記電磁波受信部30は、コンクリート柱1内部からの反射波を受信するものであり、受信アレイアンテナ31と、無線受信部32と、A/D変換部33と、受信処理部34とを備える。
【0021】
前記受信アレイアンテナ31は、コンクリート柱1内部からの反射波をそれぞれ受信するマトリクス状に配置されたm×n個のアンテナ素子31aを備えた2次元アレイアンテナである。
【0022】
前記無線受信部32は、受信アレイアンテナ31の受信信号をベースバンド周波数にダウンコンバートすると共に受信信号の振幅調整を行う。
前記A/D変換部33は、無線受信部32からのアナログ信号をデジタル信号に変換する。
【0023】
前記受信処理部34は、受信アレイアンテナ31の各アンテナ素子31aと同数(m×n個)設けられ、対応するアンテナ素子31aの受信信号のデジタルデータがA/D変換部33からそれぞれ入力し、例えば反射波の受信感度を高めるためのSTC(センシティブ・タイム・コントロール)制御等の受信信号処理を行う。
【0024】
到来方向推定部である前記到来角推定部40は、電磁波受信部30からの受信信号に基づいて、例えばMUSIC(Multiple Signal Classification)法等の従来公知の到来角推定アルゴリズムを用いて反射波の到来方向を推定する。
【0025】
前記送受信時間演算部50は、デジタルビームフォーミング部20からの発信トリガ信号が入力してから電磁波受信部30の反射波受信信号が入力するまでの時間を演算して、電磁波を送信してから反射波が受信されるまでの時間を演算する。
【0026】
前記判定部60は、到来角推定部40及び送受信時間演算部50の各出力データに基づいて、コンクリート柱1の異常(例えば鉄筋の破断やクラック)の有無を判定する。具体的には、例えばコンクリート柱1の欠陥がない正常状態時に計測を行い、監視センサ2の取付け位置で計測した到来角毎の反射波受信時間(言い換えればコンクリート柱1の表面から電磁波反射位置までの距離)及び受信波形をメモリ(図示せず)に予め記憶させておく。そして、入力した推定到来角方向における反射波受信時間と受信波形を、メモリ内の記憶値(反射波受信時間と受信波形)とを比較し、一致していれば異常無しと判定し、不一致の場合は異常有りと判定する。
【0027】
前記無線通信部70は、他の監視センサ2と無線により情報通信可能な構成であり、この無線通信部70により、判定部60の判定結果を他の監視センサ2に送信する。ここで、無線通信部70が情報通信部に相当する。尚、マスタ監視センサ2Aの無線通信部70は、他の監視センサ2と無線により情報通信可能な構成であると共に、伝送線3を介して管理センタ4と接続されて管理センタ4に検査結果を送信可能な構成である。
【0028】
次に、本実施形態の構造物の監視装置によるコンクリート柱1の検査監視動作について説明する。
例えば、図3及び図4の2点鎖線で示すように鉄筋5が埋め込まれているコンクリート柱1の表面周囲の例えば3箇所に、監視センサ2をそれぞれ取付ける。尚、図3の2点鎖線で示す円Aは、鉄筋5が埋め込まれている軌跡を示し、この円A上に間隔を設けて鉄筋5が設けられているものとする。
【0029】
このように、複数(本実施形態では3個)の監視センサ2をコンクリート柱1の適切な位置に配置することにより、1つの監視センサ2の電磁波放射方向において重なる鉄筋5がコンクリート柱1内部に存在する場合でも、重なりで死角となる鉄筋5に対して他の監視センサ2からの電磁波が照射できるようにすることで、コンクリート柱1内部を死角なく検査することが可能になり、人的に検査した場合と同様の検査の信頼性を確保できる。
【0030】
各監視センサ2は、デジタルビームフォーミング部10の設定方向に従って、m×n個の送信処理部21が送信アレイアンテナ24の対応するm×n個のアンテナ素子24aの位相をそれぞれ調整し、D/A変換部22及び無線送信部23を介して、送信アレイアンテナ24の各アンテナ素子24aから互いに異なる調整された位相で電磁波を送出する。そして、各アンテナ素子24aから送出する各電磁波の位相を逐次可変設定して、送信アレイアンテナ24から送出される電磁波の指向性を図3及び図4の点線矢印で示すように変化させ、コンクリート柱1内に向けて送出した電磁波を走査する。これにより、コンクリート柱1の上下方向及び左右方向に電磁波を走査でき、深さ方向(電磁波の到達方向)も含めて3次元的に電磁波を走査することができる。
【0031】
受信アレイアンテ31のm×n個のアンテナ素子31aでコンクリート柱1内部からの反射波が受信されると、各アンテナ素子31aからの反射波に基づく受信信号は、無線受信部32及びA/D変換部33を介してデジタル信号化され、m×n個の受信処理部34にそれぞれ対応する各アンテナ素子31aの受信信号が入力される。
【0032】
受信処理部34で、適切な信号レベルに処理した後、後段の到来角推定部40に送信し、受信処理部34から入力する各受信信号状態に基づいて従来公知の到来角推定アルゴリズムを用いて反射波の到来方向を推定する。また、送受信時間演算部50では、デジタルビームフォーミング部10からの発信トリガ信号の入力から計時を開始し、反射波に基づく受信信号が入力した時点で計時を停止して、電磁波が送出されてから反射波が受信されるまでの時間を演算する。
【0033】
判定部60は、到来角推定部40と送受信時間演算部50からそれぞれ入力した到来角推定結果と時間演算結果を、メモリ内の記憶データと比較してコンクリート柱1内の異常の有無を判定する。尚、鉄筋5による反射波形とクラックによる反射波形は波形が異なり、反射波形により鉄筋5とクラックは識別できる。
【0034】
コンクリート柱1に取付けた3つの監視センサ2の判定情報は、予め各監視センサ2毎に設定した識別IDを付加し、予め決めた3つのうちのいずれか1つの監視センサ2に送信する。そして、各コンクリート柱1の判定情報を纏めて、図1に示すように、予め決めた順序に従って他のコンクリート柱1の監視センサ2に順次送信し、最終的にマスタ監視センサ2Aを経由して管理センタ4に送信される。これにより、管理センタ4においてマスタ監視センサ2Aから送られた識別ID情報と判定情報から、どのコンクリート柱1に異常が発生したかを監視することができる。
尚、各監視センサ2から直接マスタ監視センサ2Aに識別IDを付加して判定情報を送信するようなネットワーク構成としてもよい。
【0035】
かかる構成によれば、管理センタ4で常時コンクリート柱1の異常の有無を監視することができ、従来のように次の検査時期まで異常が放置されることなく、異常の発生を直ちに知ることができる。また、検査のためにコンクリート柱1のある現場に作業者が行く必要がなく、人件費等の検査作業コストを大幅に低減できる。
【0036】
上記実施形態では、1つのコンクリート柱1に複数の監視センサ2を設ける構成としたが、図5に示すように、複数の送信アレイアンテナ24及び受信アレイアンテナ31とセンサ本体2aとで監視センサ2を構成し、コンクリート柱1に複数の送信アレイアンテナ24及び受信アレイアンテナ31を常時取付け、それぞれの送信アレイアンテナ24の指向性制御と受信アレイアンテナ31の受信信号処理をセンサ本体2aで行う構成としてもよい。
【0037】
この場合、センサ本体2aは、図2から送受信アレイアンテナ24,31を除いた構成に、無線送信部23と各送信アレイアンテナ24との接続及び各受信アレイアンテナ31と無線受信部32との接続をそれぞれ切換え制御する構成を付加した構成とし、各送受信アレイアンテナ24,31を周期的に順次切換え動作させ、各送受信アレイアンテナ24,31により得られた各電磁波送出方向におけるデータを統合してコンクリート柱1内部の検査結果を作成し、この作成した検査結果を他の監視センサ2或いは直接マスタ監視センサ2Aに送信する。
かかる構成によれば、図3のように複数の監視センサ2をコンクリート柱1に取付ける構成に比べて監視装置のコストを低減できる利点がある。
【0038】
尚、上記各実施形態において、監視センサ2に自己診断機能を設けて診断情報も送信可能な構成とすれば、監視センサ2自体の異常発生を知ることができ、監視装置の信頼性がより一層向上する。
【0039】
また、一方向からの電磁波送出で内部全体を検査可能な構造の構造物であれば、1つの監視センサ或いは1組の送受信アレイアンテナを検査(監視)対象の構造物に取付ければよく、必ずしも複数の監視センサ或いは送受信アレイアンテナを取付ける必要はない。
【0040】
また、例えば判定部60の判定結果を記録する記録部を設け、該記録部の判定結果を、表示、印刷或いは読取り可能な構成としてもよい。かかる構成によれば、判定結果を管理者が現場に行って確認するようにすれば、監視センサ2に必ずしもデータ伝送機能を設けなくとも済むようになる。
【0041】
また、上記各実施形態では、検査(監視)対象の構造物としてコンクリート柱を示したが、これに限らずトンネルや建物等、内部検査が必要で電磁波を用いて検査可能ないかなる構造物の監視にも適用できることを言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る監視装置の一実施形態を示す概略図
【図2】同上実施形態の監視センサの構成図
【図3】同上実施形態のコンクリート柱の横断面方向から見た場合の監視センサの取付け状態を示す図
【図4】同上実施形態のコンクリート柱の側面方向から見た場合の監視センサの取付け状態を示す図
【図5】監視センサの別の構成例を示す図
【符号の説明】
【0043】
1 コンクリート柱(構造物)
2 監視センサ
2A マスタ監視センサ
10 デジタルビームフォーミング部
20 電磁波送信部
24 送信アレイアンテナ
30 電磁波受信部
31 受信アレイアンテナ
40 到来角推定部
50 送受信時間演算部
60 判定部
70 無線通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象の構造物に常時取付けて電磁波を送出する送信アレイアンテナと、
前記構造物に常時取付けて前記電磁波の反射波を受信する受信アレイアンテナと、
前記送信アレイアンテナの電磁波送出方向を可変制御する電磁波送出方向制御部と、
前記受信アレイアンテナの受信信号に基づいて受信された反射波の到来方向を推定する反射波到来方向推定部と、
前記電磁波を送出してから前記反射波を受信するまでの時間を演算する送受信時間演算部と、
前記反射波到来方向推定部の推定結果と前記送受信時間演算部の演算結果に基づいて前記構造物の異常の有無を判定する判定部と、
を備えた監視センサで前記構造物を無人で検査する構成としたことを特徴とする監視装置。
【請求項2】
前記監視センサは、前記送信及び受信アレイアンテナをそれぞれ複数個有することを特徴とする請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】
前記監視センサは、外部と情報を通信する情報通信部を備える構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の監視装置。
【請求項4】
前記検査対象の構造物に前記監視センサを複数設け、前記情報通信部を介して監視センサ間で情報交換可能にネットワーク接続する構成としたことを特徴とする請求項3に記載の監視装置。
【請求項5】
前記複数の監視センサを1つ以上のグループに分け、各グループに1つのマスタ監視センサを設け、前記マスタ監視センサを経由して管理センタへ構造物の異常の有無を送信可能な構成としたことを特徴とする請求項4に記載の監視装置。
【請求項6】
前記監視センサは、前記判定部の判定結果を記録する記録部を備える構成としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の監視装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−96198(P2008−96198A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−276492(P2006−276492)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.ZIGBEE
【出願人】(000004651)日本信号株式会社 (720)
【出願人】(504182255)国立大学法人横浜国立大学 (429)
【Fターム(参考)】