説明

目標物管理装置および目標物管理方法

【課題】分解能メッシュと、地域メッシュの重なる面積に応じて地域メッシュの目標物の数量を求め、目標物の数量の管理を向上させる目標物管理装置および目標物管理方法を提供する
【解決手段】目標物が所在しているか否かを検出し、目標物が所在するときは分解能メッシュ各々における目標物の数量を求める検出部と、目標物が所在する第1のメッシュと重なる、監視対象範囲を予め設定した一定の領域で分割した範囲である第2のメッシュを抽出し、抽出された第2のメッシュと重なる目標物が所在する第1のメッシュの目標物の数量を分配し、抽出された第2のメッシュに関連付ける分配部と、地域メッシュ各々に分配された目標物の数量の総和を、地域メッシュ各々で求める算出部と、を備える目標物管理装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種センサが探知した目標物の情報を管理する目標物管理装置および目標物管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドップラレーダ装置などのセンサで目標物を探知して、探知した目標物に関する情報を取得して、取得した目標物に関する情報を用いて、目標物を管理する装置が知られている。そのような装置によれば、まず前回探知した目標物に関する情報に含まれる目標物の位置、速度、移動方向、種別の情報などと、今回探知した目標物に関する情報に含まれる位置、速度、移動方向、種別の情報などとの類似性を判定する。次に判定した結果、前回探知した目標物と今回探知した目標物が類似していれば、該装置は前回探知した目標物と今回探知した目標物と関連付けをする。該装置は、上記に示したように前回探知した目標物と今回探知した目標物とを関連付けすることにより、目標物を継続的に探知し、管理している。
【0003】
ところが、複数のセンサからの目標物に関する情報を用いて目標物を管理する場合、センサの特性、複数センサにより探知した目標物の同一性判定の精度などの影響により、誤った目標物の数量の管理をしてしまう。例えば、目標物の数量を多くカウントしてしまうこと、逆に少なくカウントしてしまうこと、古い目標物の情報が残存してしまうことなどにより、誤った目標物の数量の管理をしてしまう。すなわち、目標物の追尾ができなくなる失追や目標物を見失う失探、偽目標物の検出(誤警報)の原因となる。偽目標物とは、例えばドップラレーダ装置で、林の揺らぎ、川の流れ、エアコンの室外機のファンなどを誤って目標物と探知してしまうことや、偵察機等にて空から撮影した画像に写しだされる目標物との判別が困難な瓦礫や岩などを目標物と探知してしまうことである。また、センサの特性とは例えばドップラレーダ装置の分解能などである。
【0004】
例えば、レーダ覆域(センサの監視領域)を所定の角度幅及び距離幅を単位としたメッシュ状のセルに分割し、角度方向にビーム走査しながらレーダ覆域に放射したレーダパルス信号の反射波を受信する。そして、前記セル単位での受信レベルや反射波の周波数変化(ドップラー成分)に基づき目標物の位置情報を取得する技術が開示されている。
【0005】
また、検出信号の波形を分析することにより、その信号が目標信号なのか、雑音信号なのかを判定して雑音信号を棄却することで、低S/N比において一定誤警報確率を実現する場合の検出確率の低下を抑えることができるレーダ装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−19743号公報
【特許文献2】特開2001−305215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、センサの分解能で決まる分解能メッシュと、監視対象範囲を一定範囲に分割した地域メッシュの重なりに応じて地域メッシュの目標物の数量を求め、目標物の数量の管理を向上させる目標物管理装置および目標物管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施の態様のひとつである目標物管理装置は、検出部、分配部、算出部を有している。
検出部は、1以上のセンサにより監視される監視対象範囲に設けられた上記センサ各々の分解能により設定される上記センサの監視領域を分割した範囲である第1のメッシュ各々に、目標物が所在しているか否かを検出し、上記第1のメッシュ各々における上記目標物の数量を求める検出部と、
【0009】
分配部は、上記目標物が所在する第1のメッシュと重なる、上記監視対象範囲を予め設定した一定の領域で分割した範囲である第2のメッシュを抽出し、抽出された上記第2のメッシュと重なる上記目標物が所在する第1のメッシュの上記目標物の数量を、抽出された上記第2のメッシュに関連付けて分配する。
算出部は、上記第2のメッシュ各々に分配された上記目標物の数量の総和を、上記第2のメッシュ各々で求める。
【発明の効果】
【0010】
本実施の形態によれば、センサの分解能で決まる分解能メッシュと、監視対象範囲を一定範囲に分割した地域メッシュとの重なりに応じて地域メッシュの目標物の数量を求めることで、目標物の数量の管理を向上させるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態1のセンサの監視領域と分解能メッシュの関係の一実施例を示す図である。
【図2】地域メッシュと分解能メッシュの関係の一実施例を示す図である。
【図3】目標物管理装置の一実施例を示す図である。
【図4】目標物管理装置が監視する監視対象範囲の一実施例を示す図である。
【図5】目標物管理装置の処理部の一実施例を示す図である。
【図6】検出部の動作の一実施例を示す図である。
【図7】センサ情報と探知情報のデータ構造の一実施例を示す図である。
【図8】分解能メッシュテーブルのデータ構造の一実施例を示す図である。
【図9】目標物の数量の総和を求める一実施例を示す図である。
【図10】分配部の動作の一実施例を示すフロー図である。
【図11】地域メッシュテーブルのデータ構造の一実施例を示す図である。
【図12】地域メッシュと分解能メッシュの重なりの一実施例を示す図である。
【図13】分配テーブルのデータ構造の一実施例を示す図である。
【図14】算出部の動作の一実施例を示すフロー図である。
【図15】管理テーブルのデータ構造の一実施例を示す図である。
【図16】見通し解析の一実施例を示す図である。
【図17】実施形態2の分配部の動作の一実施例を示すフロー図である。
【図18】実施形態2の分配テーブルのデータ構造の一実施例を示す図である。
【図19】実施形態2の管理テーブルのデータ構造の一実施例を示す図である。
【図20】実施形態3のコンピュータのハードウェア構成の一実施例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下図面に基づいて、実施形態について詳細を説明する。
センサが検知した目標物の数量を、地域を一律同じ間隔に分割した地域メッシュに割り振り目標物の数量を管理する場合、センサ各々が探知した目標物の数量が分解能の影響を受けているため、目標物の数量の管理が困難となる。そこで、実施形態1ではセンサの分解能で決まる分解能メッシュと、監視対象範囲を一定範囲に分割した地域メッシュとの重なりに応じて目標物の数量を管理する方法を提案する。
【0013】
分解能メッシュについて説明する。図1は、実施形態1のセンサの監視領域と分解能メッシュの関係の一実施例を示す図である。図1の例では、センサ2の監視領域1が119個の分解能メッシュを有している。距離Lは、センサ2から監視領域1の距離方向の最外縁4までの距離である。距離L1は、距離Lを17等分して得られる長さである。角度θはセンサ2の位置を中心にした監視領域1の角度である。また、図1では角度θが走査方向に7等分されており、それぞれの角度はθ/7となる。図1に示されている(1,1)(1,17)(7,1)(7,17)は、分解能メッシュの位置が示されており、距離範囲と方位範囲を示す識別子が(距離範囲の識別子,方位範囲の識別子)のように表されている。例えば、(1,1)の示す分解能メッシュの位置は、センサ2から距離方向に距離L1の範囲にあり、監視領域1の中心5に対して左側(3×(θ/7)+(θ/14))〜(2×(θ/7)+(θ/14))の方位範囲にあることを示している。(7,17)の示す分解能メッシュの位置は、センサ2から距離方向に距離6×L1〜7×L1の範囲にあり、監視領域1の中心5に対して右側(3×(θ/7)+(θ/14))〜(2×(θ/7)+(θ/14))の方位範囲にあることを示している。なお、他の分解能メッシュの位置についても(距離範囲の識別子,方位範囲の識別子)のように表すことができる。
【0014】
センサの分解能について説明する、図1に示した監視領域1の分解能メッシュ(1,5)(2,5)の位置にそれぞれ所在する目標物5、6は、分解能メッシュ(1,5)(2,5)各々に1ずつ目標物があるので別々に探知することができる。しかし、目標物7、8のように分解能メッシュ(1,15)の位置に2つの目標物が所在している場合には、センサ2は目標物の数量を2ではなく1と探知してしまう。すなわち、図1に示した監視領域1を有するセンサ2の場合には、距離方向の距離分解能は一定であるが、走査方向の長さ分解能は距離×角度分解能となり、角度分解能が一定なので距離と共に増大する。そのため、距離と共に同一面積内に探知できる目標数が減っていくことになり、センサが探知できる目標物の数量はセンサの分解能に依存する。
【0015】
図2は、地域メッシュと分解能メッシュの関係の一実施例を示す図である。地域メッシュ21は、センサ2を用いて監視する監視対象範囲20を一律同じ間隔に分割した範囲である。図2では、地域メッシュ21は監視対象範囲20内に552個ある。図2では地域メッシュの位置を(X方向の座標位置,Y方向の座標位置)で表している。
【0016】
しかし、図2に示す分解能メッシュ(1,15)の位置の目標物7、8の数量を地域メッシュに割り振る場合には、同一の分解能メッシュに所在するため目標物7、8の数量は1と判断されているので、地域メッシュに正確に目標物の数量を割り振ることができない。
【0017】
図3は、目標物管理装置の一実施例を示す図である。目標物管理装置31は、センサが探知した情報に基づいて目標物を管理する装置で、センサ部32、受信部33、通信部34、処理部35、記録部36、入出力部37を備えている。目標物管理装置31は、例えば、図4に示される監視対象範囲400に所在する目標物を探知した情報を、センサ403、404、405、406、407、408各々から取得して目標物を管理する。なお、目標物管理装置は、目標物を追尾する機能を備えていてもよい。センサは、目標物を探知するためのレーダ装置、暗視装置、測距装置、撮影装置などである。例えば、カメラ、ビデオカメラなどを含む。レーダ装置は自らの送信部から電波を照射し、目標物から反射されて戻ってくる電波を受信機で受信することにより、目標物の距離、方向、移動速度、種別などの情報を得る装置である。例えば、センサとしてドップラレーダ(Doppler radar)装置などを用いることが好ましい。また、陸上において、目標物は人、一般車両、特殊車両、軍用車両など、海上においては人、旅客船(客船)、貨客船(貨客混載船)、貨物船、軍艦、巡視船、漁船、特殊船などを対象とし、さらに航空機(重航空機、軽航空機)などを対象としてもよい。
【0018】
また、地上の目標物を監視するセンサは、地上に設置したドップラレーダ装置の他に、飛行機(無人飛行機などを含む)やヘリコプタによる空中から撮影した動画像や静止画像により目標物を探知してもよい。なお、動画像や静止画像は、暗視装置、撮影装置などで撮影した情報であり、目標物管理装置または、暗視装置、撮影装置自身が、後述する地図データと撮影した情報を対応付けて記録してもよいし、また撮影した情報を解析して目標物を検知して記録してもよい。
【0019】
図4は、目標物管理装置が監視する監視対象範囲の一実施例を示す図である。監視対象範囲400は、目標物管理装置が目標物を監視する対象範囲であり、入出力部37などから入力される対象範囲を設定するデータを用いて決定される。また、監視対象範囲は予め設定される領域で分割した領域を複数有している。以降、監視対象範囲を分割した領域を地域メッシュ(第2のメッシュ)と呼ぶ。地域メッシュは、図4では監視対象範囲400を複数の範囲に分割したメッシュ401として示している。本例では、メッシュ401は正方形状の範囲で表されている。また、メッシュ401の間隔は、想定する目標物によって精度(分解能)は異なるが、10m〜1000m程度を想定する。ただし、メッシュ形状、メッシュ間隔は上記に限定されるものではない。
【0020】
次に、図4の例ではセンサ403、404、405、406、407は、地上に配置されたセンサを示している。センサ408は航空機に設置されたセンサを示している。また、センサ403の監視領域を覆域411、センサ404の監視領域を覆域412、センサ405の監視領域を覆域413、センサ406の監視領域を覆域414、センサ407の監視領域を覆域415、センサ408の監視領域を監視領域416として示している。センサ403、404、405、406、407、408の監視領域各々は、監視領域を分割した領域を複数有している。以降、監視領域を分割した領域を分解能メッシュ(第1のメッシュ)と呼ぶ。分解能メッシュについては後述する。また、図4の監視対象範囲400には標高の高い地形(例えば、山)が所在し、この地形を山409、410として表している。
【0021】
図3のセンサ部32は、目標物管理装置31に設けられたセンサである。目標物管理装置31の本体にセンサ機能を設けてもよい。ただし、センサ部32を目標物管理装置31にかならずしも設けなくてもよい。
【0022】
受信部33は、各センサからセンサ情報と各センサが探知した結果を有する探知情報などを受信し、受信した探知情報を処理部35に転送する。センサ情報は、例えば、センサの識別子、位置、向きなどのデータを有している。探知情報は、探知した目標物の情報を有し探知した目標物を識別する識別子、目標物を探知した日時、目標物の位置、種別などのデータを含んでいる。センサ情報と探知情報については後述する。
【0023】
通信部34は送信部と受信部を備えている。送信部は、例えば無線送信部、有線送信部を備え、受信部は無線受信部、有線受信部を備えている。無線送信部、無線受信部は、無線Local Area Network(LAN)、携帯電話、Personal Handyphone System(PHS)などの無線通信機である。また、有線送信部、有線受信部は、公衆回線やLANを介してパーソナルコンピュータなどと通信ができる。
【0024】
処理部35は、図5に示すように検出部51、分配部52、算出部53を備えている。図5は、目標物管理装置の処理部の一実施例を示す図である。処理部35は、Central Processing Unit(CPU)やプログラマブルなデバイス(Field Programmable Gate Array(FPGA)、Programmable Logic Device(PLD)など)を用いてもよい。
【0025】
検出部51は、1以上のセンサにより監視される監視対象範囲に設けられたセンサ各々の分解能により設定されるセンサの監視領域を分割した範囲である分解能メッシュ各々に、目標物が所在しているか否かを、センサから取得した探知情報を用いて検出する。また、目標物が所在するときは分解能メッシュ各々における目標物の数量nrを求める。例えば、分解能メッシュに目標物が検出されたときに数量を1個としてもよいし、後述する探知率を用いて目標物の数量を求めてもよい。
【0026】
また、監視領域を予め設定した回数走査して得られる走査回数分の探知情報を用いて、分解能メッシュ各々における目標物の数量nrを求めてもよい。検出部51は走査回数分の探知情報を取得し、走査1回ごとに分解能メッシュ各々に目標物が所在するか否かを判定する。次に、分解能メッシュに目標物が所在する場合は、検出部51が分解能メッシュ各々の目標物の数量を求め、走査回数分の目標物の数量の合計を求める。その後、検出部51は分解能メッシュ各々において(走査回数分の目標物の数量を合計した値)/走査回数の計算をして、分解能メッシュ各々における目標物の数量nrを求める。なお、走査回数分の目標物の数量を合計した値は、後述する走査回数分の目標物の数量の総和mである。また、走査回数は後述する探知情報の取得回数countである。
【0027】
分配部52は、目標物が所在する分解能メッシュと重なる、監視対象範囲を予め設定した一定の領域で分割した範囲である地域メッシュを抽出し、抽出された地域メッシュと重なる目標物が所在する分解能メッシュの目標物の数量を、抽出された地域メッシュに関連付けて分配する。例えば、目標物が所在する分解能メッシュと重なる、監視対象範囲を予め設定した一定の領域で分割した範囲である地域メッシュを抽出し、抽出された地域メッシュと目標物が所在する分解能メッシュとが重なる共有面積SKを求める。次に、分配部52は目標物が所在する分解能メッシュの面積Sと共有面積SKとの比に応じて、目標物が所在する分解能メッシュの目標物の数量nrを、抽出された地域メッシュに関連付けて記録し、分配する。例えば、分解能メッシュの目標物の数量nr×(共有面積SK/分解能メッシュの面積S)を求めて地域メッシュに分配する。地域メッシュと分解能メッシュの重なりの検出は、地域メッシュと分解能メッシュの位置を示す座標などを用いて地域メッシュと分解能メッシュそれぞれの範囲を求め、地域メッシュの範囲と分解能メッシュの範囲を比較して重なりを検出する。
【0028】
算出部53は、地域メッシュ各々に分配された分解能メッシュの目標物の数量の総和を地域メッシュ各々で求め、地域メッシュ各々における目標物の数量とする。さらに、算出部は、今回分配された地域メッシュ内に分解能メッシュが幾つ含まれるかを、分配部から取得する。地域メッシュ内に含まれる分解能メッシュ数が、地域メッシュの目標物の数量を更新した時の地域メッシュ内に含まれる分解能メッシュの数量以上である場合に、今回分配された地域メッシュの目標物の数量に更新する。
【0029】
記録部36は、プログラム、テーブル、データなどが記録されている。また、記録部36は、例えばRead Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)などのメモリやハードディスクなどである。また、記録部36はパラメータ値、変数値などのデータを記録してもよいし、ワークエリアとして用いることもできる。また、記録部36には処理部35により演算される結果が記録される。
【0030】
入出力部37は入力部と出力部を有している。入出力部37の入力部は、目標物管理装置31の各種設定を入力する。例えば、監視対象範囲などを入力する。また、入出力部37の出力部がディスプレイであれば、入力部としてディスプレイに設けられたタッチパネルなどが考えられる。また、キーボード、マウスなどが考えられる。なお、ディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイ、Cathode Ray Tube(CRT)などが考えられる。出力部であり、例えば、ディスプレイ、プリンタなどである。出力部は、処理部35の演算結果を表示する。
【0031】
処理部35について説明する。
検出部51について説明する。図6は、検出部の動作の一実施例を示す図である。ステップS61では、処理部35の検出部51が監視対象範囲を監視するセンサ32または目標物管理装置の外部に設けられた1つ以上のセンサ各々から送られてくるセンサ情報と探知情報を、受信部33から受信する。センサ情報は、センサを識別する識別子、位置、方位、距離などのデータを有している。探知情報は、探知した目標物を識別する識別子、目標物を探知した日時、目標物の位置、種別などのデータを有している。図7は、センサ情報と探知情報のデータ構造の一実施例を示す図である。センサ情報71は、「センサID」「送信日時」「位置」「向き」「角度」などを有している。「センサID」は、センサを識別する識別子が記録され、本例では図4のセンサ403から送信されるセンサ情報であるので「403」が記録されている。「送信日時」は、センサがセンサ情報と探知情報を目標物管理装置に送信した日時が記録されている。本例では、センサ403がセンサ情報と探知情報を送信した日時として2010年10月8日午前9時10分を表す「2010/10/8/9:01」が記録されている。「位置」には、センサの配置されている位置(例えば、緯度、経度など)が記録されている。本例では、緯度、経度を表す「EXXX,NXXX」が記録されている。「向き」には、センサが配置されている向きが記録されている。本例では、センサの向きなどを表す「muki」が記録されている。「角度」には、センサが監視する角度などが記録されている。本例では、角度を表す「kakudo」が記録されている。なお、本例ではセンサ情報に「向き」「角度」が含まれているが、含まなくてもよい。
【0032】
探知情報72は、「目標物ID」「計測日時」「距離」「方位」を有している。「目標物ID」は、目標物を識別する識別子が記録されている。本例では、識別子として「ID1」「ID2」・・・「IDn」が記録されている。「計測日時」には、目標物を検知した日時が記録されている。本例では、センサ403が目標物ID1、ID2〜IDnを検知した日時として2010年10月8日午前9時を表す「2010/10/8/9:00」が記録されている。「距離」には、センサの位置から目標物までの距離が記録されている。本例では、センサ403の位置から目標物ID1、ID2〜IDnまでの距離を表す「kyori_1」「kyori_2」・・・「kyori_n」が記録されている。「方位」には、センサの位置から目標物までの方位が記録されている。本例では、センサ403の位置から目標物ID1、ID2〜IDnの方位を表す「houi_1」「houi_2」・・・「houi_n」が記録されている。なお、本例では「目標物ID」「計測日時」「距離」「方位」を示したが、探知情報には目標物の移動速度、目標物の種別などを含めてもよい。目標物の種別は、例えば、人、車両などを種別することが考えられる。
【0033】
ステップS62では、検出部51がセンサ情報を参照してセンサの位置または向きが変更されているか否かを判定し、変更されている場合にはステップS63(Yes)に移行し、変更されていない場合にはステップS64(No)に移行する。例えば、今回受信したセンサ情報71の「センサID」と、前回受信して記録部36に記録したセンサ情報の「センサID」とが一致するセンサを選択して、センサ情報71の「位置」「向き」と記録したセンサ情報の「センサID」を比較する。「位置」「向き」が同じであればステップS64(No)に移行する。
【0034】
ステップS63では、検出部51が探知率を分解能メッシュ各々に設定する。探知率について説明する。例えば、センサを用いて監視対象範囲に対して送信電波を照射して、地面などからの反射波の強度を測定する。次に、分解能メッシュごとにセンサ各々が測定した反射波の強度を対応付け、分解能メッシュごとにセンサ各々が探知率を算出する。探知率は式1で表すことができる。
探知率=(計測した反射波の強度/理想受信強度)×100% (式1)
【0035】
なお、理想受信強度はセンサから送信される電波の電波強度としてもよいし、予めセンサの性能に基づいて決められている距離における受信強度としてもよい。なお、計測した反射強度が高い分解能メッシュは探知率を高くし、計測した反射強度が低い分解能メッシュは探知率を低く設定する。
【0036】
検出部51は、例えば、図8に示すように探知率を分解能メッシュ各々に設定する。図8は、分解能メッシュテーブルのデータ構造の一実施例を示す図である。分解能メッシュテーブル81は、「分解能メッシュID」「距離」「方位」「更新日時」「分解能メッシュの目標物の数量nr」「目標物の数量の総和m」「探知情報の取得回数count」「探知率」を有している。「分解能メッシュID」は、分解能メッシュを識別するための識別子であり、図1の例であれは、監視領域1が119個の分解能メッシュを有しているので、「BM1」「BM2」「BM3」・・・「BM119」の119個の識別子が記録される。「距離」「方位」は、分解能メッシュの位置を示すデータである。距離範囲と方位範囲を示す識別子が記録されている。例えば、「距離」が「1」で、「方位」が「1」の場合であれば分解能メッシュの位置は、センサ2から距離方向に距離L1の範囲にあり、監視領域1の中心5に対して左側にある(3×(θ/7)+(θ/14))〜(2×(θ/7)+(θ/14))の方位範囲にあることを示している。「距離」が「7」で、「方位」が「17」の示す分解能メッシュの位置は、センサ2から距離方向に距離6×L1〜7×L1の範囲にあり、監視領域1の中心5に対して右側にある(3×(θ/7)+(θ/14))〜(2×(θ/7)+(θ/14))の方位範囲にあることを示している。
「探知率」は、分解能メッシュ各々に対応する探知率を示しており、本例では、「Pd1」「Pd2」「Pd3」・・・「Pd119」が記録されている。「更新日時」「分解能メッシュの目標物の数量nr」「目標物の数量の総和m」「探知情報の取得回数count」については後述する。
【0037】
ステップS64では、検出部51は探知情報を予め設定した回数取得して、探知情報に含まれる分解能メッシュ各々に対応する目標物の数量を算出する。例えば、検出部51は式2を用いて分解能メッシュ各々の目標物の数量nrを求める。
nr=(m/count)/(Pd/100) (式2)
nr:分解能メッシュの目標物の数量
m :分解能メッシュの探知された目標数の総和
count:探知情報の取得回数
Pd:分解能メッシュの探知率
【0038】
探知情報の取得回数countは、何回の走査分の探知情報を取得するかを設定する値であり、例えば、探知情報の取得回数countに10が設定されていれば、センサが監視領域を10回走査して10個の探知情報を取得する。また、分解能メッシュの目標物の数量nrを10回走査してから求める。分解能メッシュの探知された目標物の数量の総和mは、探知情報の取得回数countで設定された走査回数分の分解能メッシュ各々の目標物の数量を求めて合計した値である。
【0039】
1回の走査における目標物の数量の求め方について説明する。探知情報に含まれる目標物各々に関連付けられている「距離」「方位」により決まる分解能メッシュを、探知情報に含まれる目標物全てに対して求める。その結果、今回の走査により目標物が所在する分解能メッシュが求まる。次に、今回の走査により目標物が所在する分解能メッシュ全てに対して、目標物の数量を関連付けられて記録する。
【0040】
また、探知情報の取得回数countが複数回であるときは、設定されている回数の走査により得られた分解能メッシュ各々の目標物の数量を合計して分解能メッシュ各々の探知された目標物の数量の総和mを求める。例えば、図9に示すように探知情報の取得回数countに10が設定された場合に、分解能メッシュMBmは10回の走査で8回の目標物が探知されているので目標物の数量の総和mには8が記録される。また、分解能メッシュMBnは10回の走査で10回の目標物が探知されているので目標物の数量の総和mには10が記録される。「走査回数ごとの目標物の数量」には、分解能メッシュ各々の走査回数に対応する目標物が探知されたことを示す目標物の数量が記録されている。
【0041】
分解能メッシュの探知された目標物の数量の総和mが8で、探知情報の取得回数countが10で、探知率Pdが75%である場合、分解能メッシュ各々の目標物の数量nrは式3により求められる。
nr=(8/10)/0.75=1.07 (式3)
【0042】
ステップS65では、検出部51は対象のメッシュごとの目標物の数量nrを更新する。すなわち、探知情報の取得回数countに設定された回数の走査が完了するごとに、検出部51が分解能メッシュ各々の目標物の数量を更新する。例えば、図8の分解能メッシュテーブル81の「更新日時」「分解能メッシュの目標物の数量nr」「目標物の数量の総和m」「探知情報の取得回数count」などを更新する。「更新日時」は、「分解能メッシュの目標物の数量nr」「目標物の数量の総和m」「探知情報の取得回数count」などのデータが更新された日時が記録されている。本例では、日時として2010年10月8日午前9時を表す「2010/10/8/9:00」が記録されている。「分解能メッシュの目標物の数量nr」は、分解能メッシュに関連付けられて目標物の数量nrが記録される。本例では「nr1」「nr2」「nr3」・・・「nr119」が記録されている。「目標物の数量の総和m」には、分解能メッシュに関連付けられて数量の総和mが記録される。本例では「m1」「m2」「m3」・・・「m119」が記録されている。「探知情報の取得回数count」には、探知情報の取得回数が記録され、本例では「10」が記録されている。
【0043】
なお、本例では探知情報の取得回数countに設定された回数になるたびに対象のメッシュごとの目標物の数量nrを求めているが、上記の求め方に限定されるものではない。走査ごとに探知情報の取得回数countの値を用いて移動平均により目標物の数量の総和mを求めて、この総和mの値を用いて走査するごとに目標物の数量nrを求めてもよい。
【0044】
分配部について説明する。
図10は、分配部の動作の一実施例を示すフロー図である。ステップS101で処理部35の分配部52は、目標物が所在する分解能メッシュと重なる地域メッシュを抽出する。センサの監視領域と重なる全ての地域メッシュの抽出では、まず監視対象範囲における地域メッシュ各々の位置と範囲を求めるために、例えば、図11に示す地域メッシュテーブル111のデータを取得する。地域メッシュテーブル111は、「地域メッシュID」「座標」「間隔」を有している。「地域メッシュID」は地域メッシュを識別する識別子で、本例では図4の各地域メッシュを示す「MID1」「MID2」・・・「MID308」が記録されている。「座標」には地域メッシュの座標が記録され、本例では、図4に示される正方形状の地域メッシュ各々の右上の頂点の座標が記録されている。本例では右上の頂点の座標を用いているが、座標系は左上を基準としてもよい。図11の例では図4にMID1の位置を示す座標(1,1)、MID2の位置を示す座標(2,1)、MID3の位置を示す座標(3,1)・・・MID307の位置を示す座標(21,14)、MID308の位置を示す座標(22,14)が記録されている。「間隔」には、「座標」に記録されている座標間の距離が記録されている。本例では、座標間の距離が10mであることを示す「10m」が記録されている。ただし、地域メッシュの表し方は上記図11に示した方法に限定されるものではない。
【0045】
次に、分配部52は地域メッシュ各々の「座標」と「間隔」のデータを用いて、監視対象範囲における地域メッシュ各々が所在する範囲を求める。例えば、MID2の範囲であれば監視対象範囲の原点座標(0,0)からX軸方向に10m〜20mで、Y軸方向に0m〜10mの範囲にある。また、分配部52は探知情報の目標物が所在する分解能メッシュの「距離」と「方位」のデータを用いて、監視対象範囲における目標物が所在する分解能メッシュの範囲を求める。次に、分配部52は地域メッシュの範囲各々と目標物が所在する分解能メッシュの範囲各々を比較して、該分解能メッシュの範囲と重なる範囲がある地域メッシュの範囲を抽出する。図12は、監視対象範囲の地域メッシュと分解能メッシュが重なっている範囲の一例を示した図である。図12の地域メッシュ121に注目すると、地域メッシュ121の範囲が分解能メッシュ122〜125の範囲各々と重なっている。
【0046】
ステップS102では、分配部52がステップS101で抽出した地域メッシュと重なる範囲を有する分解能メッシュとを関連付けて記録部36に記録する。図12の地域メッシュ121の場合であれば、地域メッシュ121と分解能メッシュ122〜125を関連付けて記録する。例えば、図13に示す分配テーブル131のように関連付けることが考えられる。分配テーブル131は、「地域メッシュID」「分解能メッシュID」「分解能メッシュの面積S」「共有面積SK」「地域メッシュ内分解能数rs」を備えている。本例では「地域メッシュID」「分解能メッシュID」には、地域メッシュ121を示す「MIDm」と分解能メッシュ122〜125を示す「BMx1」「BMx2」「BMx3」「BMx4」が関連付けられている。「分解能メッシュの面積S」には、分解能メッシュ122〜125に係わる探知情報の「距離」と「方位」のデータを用いて求めた面積がそれぞれ記録されている。本例では「Sx1」「Sx2」「Sx3」「Sx4」が記録されている。
【0047】
ステップS103では、分配部52が地域メッシュと重なる分解能メッシュ各々がそれぞれ共有する面積である共有面積を求める。共有面積は、例えば、地域メッシュ121と分解能メッシュ122〜125各々が重なる面積がそれぞれ記録されている。図13の分配テーブル131では、「共有面積SK」には「SKx1」「SKx2」「SKx3」「SKx4」が記録されている。「SKx1」は、地域メッシュ121と分解能メッシュ122とが重なる図12に示されているns1の面積である。「SKx2」は、地域メッシュ121と分解能メッシュ123とが重なる図12に示されているns2の面積である。「SKx3」は、地域メッシュ121と分解能メッシュ124とが重なる図12に示されているns3の面積である。「SKx4」は、地域メッシュ121と分解能メッシュ125とが重なる図12に示されているns4の面積である。
【0048】
ステップS104では、分配部52が抽出した地域メッシュに関連付けられている分解能メッシュの処理を全て終了したかを判定し、全て終了していればステップS105(Yes)に移行し、処理が残っている場合にはステップS103(No)に移行する。例えば、図13の場合であれば地域メッシュ「MIDm」に関連付けられている分解能メッシュ「BMx1」「BMx2」「BMx3」「BMx4」の処理を全て終了した場合に、ステップS105(Yes)に移行する。
【0049】
ステップS105では、分配部52が抽出した地域メッシュに関連付けられている分解能メッシュ数を用いて、地域メッシュ各々の分解能数を求めてもよい。例えば、図13の分配テーブル131に示した地域メッシュMIDmの分解能数rsmを求めるには、まず地域メッシュMIDmと重なる分解能メッシュBMx1、BMx2、BMx3、BMx4の合計数量を求める。そして、分配テーブル131の地域メッシュ「MIDm」に関連付けられている分解能メッシュ「BMx1」「BMx2」「BMx3」「BMx4」に関連付けられている「地域メッシュ内分解能数rs」に「4」を記録する。
【0050】
また、分配部52が抽出した地域メッシュに関連付けられている分解能メッシュ各々の面積と、抽出した地域メッシュと該分解能メッシュ各々が重なる共有面積とを用いて、地域メッシュ各々の分解能数を求めてもよい。例えば、図13の分配テーブル132の「地域メッシュ内分解能数rs」に示した地域メッシュMIDmの分解能数rsmを求めるには、まず地域メッシュMIDmと重なる分解能メッシュBMx1、BMx2、BMx3、BMx4各々の面積Sx1、Sx2、Sx3、Sx4各々を分配テーブル132から取得する。次に、地域メッシュMIDmと該分解能メッシュBMx1、BMx2、BMx3、BMx4各々との共有面積SKx1、SKx2、SKx3、SKx4を分配テーブル131から取得する。そして、式4を用いて地域メッシュMIDmの分解能数rsm求める。
rsm= (SKx1/Sx1) (式4)
+(SKx2/Sx2)
+(SKx3/Sx3)
+(SKx4/Sx4)
なお、他にも面積比に関わらず一様に分配する方式や分解能メッシュ内の正規分布を参照して重みを付けて分配する方法等が考えられる。
【0051】
次に、分配部52は、記録部36に地域メッシュMIDmの分解能数rsmを記録する。本例では、分配部52は分配テーブル131または132の「地域メッシュ」の「MIDm」に関連付けられている「地域メッシュ内分解能数rs」に地域メッシュMIDmの分解能数rsmを記録している。なお、地域メッシュの分解能数は分配テーブル131に記録しないで後述する管理テーブル151に記録してもよい。
【0052】
ステップS106では、分配部52が全ての地域メッシュの処理を終了したか否かを判定して、全ての地域メッシュに対して処理が終了した場合に算出部53の処理に移行し、地域メッシュの処理が残っている場合にはステップS101(No)に移行する。
【0053】
算出部について説明する。
図14は、算出部の動作の一実施例を示すフロー図である。ステップS141では、算出部53が対象の地域メッシュを選択する。例えば、分配部52の処理において目標物が所在する分解能メッシュと重なる地域メッシュを選択する。
【0054】
ステップS142では、算出部53が地域メッシュ各々に分配さられた目標物の数量の総和を求める。図13に示す地域メッシュMIDmの場合であれば、まず地域メッシュMIDmに関連付けられている地域メッシュMIDmと重なる分解能メッシュBMx1、BMx2、BMx3、BMx4各々の面積Sx1、Sx2、Sx3、Sx4各々を分配テーブル131から取得する。次に、地域メッシュMIDmと該分解能メッシュBMx1、BMx2、BMx3、BMx4各々との共有面積SKx1、SKx2、SKx3、SKx4を分配テーブル131から取得する。次に、分解能メッシュBMx1、BMx2、BMx3、BMx4各々の目標物の数量nrを分解能メッシュテーブルから取得する。例えば、分解能メッシュの目標物の数量としてnrx1、nrx2、nrx3、nrx4を取得する。そして、式5を用いて地域メッシュMIDmの目標物の数量の総和msmは求める。
msm= nrx1×(SKx1/Sx1) (式5)
+nrx2×(SKx2/Sx2)
+nrx3×(SKx3/Sx3)
+nrx4×(SKx4/Sx4)
【0055】
次に、算出部53は記録部36に地域メッシュMIDmの目標物の数量の総和msmを記録する。本例では、算出部53は管理テーブル151の「地域メッシュ」の「MIDm」に関連付けられている「地域メッシュの目標物の数量ms」に地域メッシュMIDmの目標物の数量の総和msmを記録している。図15は、管理テーブルのデータ構造の一実施例を示す図である。図15の管理テーブル151は、「地域メッシュID」「更新日時」「地域メッシュの目標物の数量ms」「地域メッシュ内分解能数rs」「更新フラグ」を有している。「地域メッシュID」には、地域メッシュを識別する識別子が記録され、本例では「MID1」「MID2」「MID3」・・・「MID308」が記録されている。「更新日時」には、地域メッシュの目標物の数量が更新された日時が記録され、本例では2010年10月8日9時を示す「2010/10/8/9:00」や、2010年10月8日9時10分を示す「2010/10/8/9:10」などが記録されている。「地域メッシュの目標物の数量ms」には、地域メッシュの目標物の数量が記録され、本例では地域メッシュ各々の目標物の数量を示す「ms1」「ms2」「ms3」・・・「ms308」が記録されている。「地域メッシュ内分解能数rs」には、地域メッシュ内分解能数が記録され、本例では地域メッシュ各々の地域メッシュ内分解能数を示す「rs1」「rs2」「rs3」・・・「rs308」が記録されている。「更新フラグ」には、今回の地域メッシュ内分解能数が現在の地域メッシュ内分解能数を上回った場合に、地域メッシュ内分解能数が更新されたことを示す識別子が記録される。例えば、フラグ「1」を記録する。
【0056】
ステップS143で算出部53は、分配部52で求めた地域メッシュ内の目標物の分解能数が前回の地域メッシュ内の目標物の分解能数以上であるか否かを判定し、分解能数以上の場合にはステップS144に移行(Yes)する。現在の地域メッシュ内の目標物の分解能数より小さい場合にはステップS146に移行(No)する。例えば、管理テーブル151の「地域メッシュ内分解能数rs」の現在の地域メッシュ内の目標物の分解能数と、分配部52で求めた今回の地域メッシュ内の目標物の分解能数とを比較して、判定をする。現在の地域メッシュ内の目標物の分解能数と今回の地域メッシュ内の目標物の分解能数とが同じで場合は、当該地域メッシュにおけるセンサの分解能数が変わっていないため、ステップS144に移行する。センサの分解能数が変わっていない場合とは、例えば、センサの移動または向きなどが変わっていない場合である。今回の地域メッシュ内の目標物の分解能数が現在の地域メッシュ内の目標物の分解能数より多い場合とは、当該地域メッシュにおけるセンサの分解能数が前回より良くなっているので、ステップS144に移行する。センサの分解能数が前回より良くなる場合とは、例えば、センサが移動して当該地域メッシュに近づいた場合などが考えられる。
【0057】
ステップS144では、算出部53が管理テーブルの目標物の数量を更新する。例えば、管理テーブル151の「地域メッシュの目標物の数量ms」をステップS142で求めた地域メッシュの目標物の数量に更新する。
【0058】
ステップS145では、算出部53が管理テーブルの目標物の分解能数を更新する。例えば、管理テーブル151の「地域メッシュ内分解能数rs」を分配部52で求めた地域メッシュの目標物の分解能数に更新する。また、算出部53は前回の地域メッシュ内分解能数rsより今回の地域メッシュ内分解能数が多いとき、管理テーブル151の「更新フラグ」に更新を示す識別子を記録する。
【0059】
ステップS146では、算出部53が全ての地域メッシュについて処理を終了したか否かを判定し、処理が残っている場合にはステップS141(No)に移行し、全ての地域メッシュについて処理が終了していれば処理を終了する。
【0060】
実施形態1によれば、分解能メッシュと地域メッシュとの重なりに応じて分解能メッシュの目標物の数量を地域メッシュに分配して、地域メッシュ各々の目標物の数量を求めることで、目標物の数量の管理を向上させる。また、センサの性能限界である分解能を考慮した目標物の管理ができる。また、複数のセンサで同一の対象範囲を監視している場合、地域メッシュ内分解能数の良くなるセンサの情報を採用することが可能となる。
【0061】
実施形態2について説明する。
実施形態2は、実施形態1で抽出した分解能メッシュと重なる地域メッシュのうち、さらにセンサが目標物を探知可能である地域メッシュを抽出して、抽出した地域メッシュ各々の目標物の数量を決める。探知可能である地域メッシュの抽出は、例えば、記録部36に探知可能な地域メッシュの情報を用いて抽出することが考えられる。探知可能な地域メッシュであるか否かは、地域メッシュ各々の標高のデータを参照し、センサ設置位置からの監視領域内の地域メッシュに対して見通し解析を実施する。見通し解析とは、対象の範囲に電波が到達可能か否かを判定する解析方法である。図16に見通し解析の一実施例を示す。例えば、図16においてH1の地域メッシュはH2で示される2の地域メッシュよりも標高が高く、3つの地域メッシュで表されているH3は、H1、H2の地域メッシュよりも標高が高い。また、H4の、地域メッシュはH1、H2、H3の地域メッシュよりも標高が低い。図16のような場合に、H1にセンサが設置されていると、H1の位置からH2、H3の地域メッシュは見通せるが、H4の地域メッシュは見通すことができない。すなわち、H4の地域メッシュには電波が到達できないため見通せないことになる。このような状況の地域メッシュを見通し外メッシュとして記録部36に記録する。また、見通せる地域メッシュはH2、H3などについては、見通し内メッシュとして記録部36に記録する。
【0062】
実施形態2の検出部について説明する。
実施形態2において検出部51は、実施形態1と同じように分解能メッシュ各々に目標物が所在しているか否かを検出して、目標物が所在するときは目標物の数量を求める。
【0063】
実施形態2の分配部の動作について説明する、
図17は、実施形態2の分配部の動作の一実施例を示すフロー図である。ステップS171で実施形態2における処理部35の分配部52は探知可能な地域メッシュを抽出する。例えば、記録部36に記録されている見通し内メッシュを探知可能な地域メッシュとして抽出する。
【0064】
ステップS172で処理部35の分配部52は、目標物が所在する分解能メッシュと重なる見通し内メッシュを抽出する。
ステップS173では、分配部52がステップS172で抽出した探知可能な地域メッシュと重なる範囲を有する分解能メッシュとを関連付けて記録部36に記録する。例えば、図18に示す分配テーブル181のように関連付けることが考えられる。分配テーブル181は、「探知可能地域メッシュID」「分解能メッシュID」「分解能メッシュの面積S」「共有面積SK」「地域メッシュ内分解能数rs」を備えている。本例では「探知可能地域メッシュID」「分解能メッシュID」には、探知可能な地域メッシュを示す「MIDm」と分解能メッシュを示す「BMx1」「BMx2」「BMx3」「BMx4」が関連付けられている。「分解能メッシュの面積S」には、分解能メッシュ「BMx1」「BMx2」「BMx3」「BMx4」に係わる探知情報の「距離」と「方位」のデータを用いて求めた面積がそれぞれ記録されている。本例では「Sx1」「Sx2」「Sx3」「Sx4」が記録されている。
【0065】
ステップS174では、分配部52が探知可能な地域メッシュと重なる分解能メッシュ各々がそれぞれ共有する面積である共有面積を求める。図18の分配テーブル181では、「共有面積SK」には「SKx1」「SKx2」「SKx3」「SKx4」が記録されている。
【0066】
ステップS175では、分配部52が抽出した探知可能な地域メッシュに関連付けられている分解能メッシュの処理を全て終了したかを判定し、全て終了していればステップS176(Yes)に移行する。処理が残っている場合にはステップS174(Yes)に移行する。例えば、図18の場合であれば地域メッシュ「MIDm」に関連付けられている分解能メッシュ「BMx1」「BMx2」「BMx3」「BMx4」の処理を全て終了した場合に、ステップS176(Yes)に移行する。
【0067】
ステップS176では、分配部52が抽出した地域メッシュに関連付けられている分解能メッシュ数を用いて、地域メッシュ各々の分解能数を求める。例えば、図18の分配テーブル181に示した地域メッシュMIDmの分解能数rsmを求めるには、まず地域メッシュMIDmと重なる分解能メッシュBMx1、BMx2、BMx3、BMx4の合計数量を求める。そして、分配テーブル131の地域メッシュ「MIDm」に関連付けられている分解能メッシュ「BMx1」「BMx2」「BMx3」「BMx4」に関連付けられている「地域メッシュ内分解能数rs」に「4」を記録する。
【0068】
また、分配部52が抽出した探知可能な地域メッシュに関連付けられている分解能メッシュ各々の面積と、抽出した地域メッシュと該分解能メッシュ各々が重なる共有面積とを用いて、地域メッシュ各々の分解能数を求めてもよい。例えば、図18の分配テーブル182の「地域メッシュ内分解能数rs」に示した探知可能な地域メッシュMIDmの分解能数rsmを求めるには、まず探知可能な地域メッシュMIDmと重なる分解能メッシュBMx1、BMx2、BMx3、BMx4各々の面積Sx1、Sx2、Sx3、Sx4各々を分配テーブル181から取得する。次に、探知可能な地域メッシュMIDmと該分解能メッシュBMx1、BMx2、BMx3、BMx4各々との共有面積SKx1、SKx2、SKx3、SKx4を分配テーブル181から取得する。そして、式6を用いて探知可能な地域メッシュMIDmの分解能数rsm求める。
rsm= (SKx1/Sx1) (式6)
+(SKx2/Sx2)
+(SKx3/Sx3)
+(SKx4/Sx4)
なお、他にも面積比に関わらず一様に分配する方式や分解能メッシュ内の正規分布を参照して重みを付けて分配する方法等が考えられる。
【0069】
次に、分配部52は、記録部36に地域メッシュMIDmの分解能数rsmを記録する。本例では、分配部52は分配テーブル181または182の「地域メッシュ」の「MIDm」に関連付けられている「地域メッシュ内分解能数rs」に地域メッシュMIDmの分解能数rsmを記録している。
【0070】
ステップS177では、分配部52が全ての探知可能な地域メッシュの処理を終了したか否かを判定して、全ての探知可能な地域メッシュに対して処理が終了した場合に算出部53の処理に移行する。また、地域メッシュの処理が残っている場合にはステップS172(No)に移行する。
【0071】
実施形態2の算出部について説明する。
実施形態2おいて算出部53は、探知可能な地域メッシュ各々に分配された目標物の数量の総和を探知可能な地域メッシュ各々において求める。実施形態2では、実施形態1で説明した図14に示したフロー図のステップS141において、単に地域メッシュを選択するのではなく探知可能な地域メッシュを選択する。その後のステップS142以降の処理については探知可能な地域メッシュを対象として実施して、探知可能な地域メッシュ各々の目標物の数量を求め、算出部53は管理テーブルの探知可能地域メッシュに関連付けられて記録している。図19は、実施形態2の管理テーブルのデータ構造の一実施例を示す図である。図19の管理テーブル191は、「探知可能地域メッシュID」「更新日時」「地域メッシュの目標物の数量ms」「地域メッシュ内分解能数rs」「更新フラグ」を有している。「地域メッシュID」には、探知可能地域メッシュを識別する識別子が記録され、本例では「MID1」「MID2」「MID3」・・・「MID308」が記録されている。「更新日時」には、地域メッシュの目標物の数量が更新された日時が記録され、本例では2010年10月8日9時を示す「2010/10/8/9:00」や、2010年10月8日9時10分を示す「2010/10/8/9:10」などが記録されている。「地域メッシュの目標物の数量ms」には、地域メッシュの目標物の数量が記録され、本例では地域メッシュ各々の目標物の数量を示す「ms1」「ms2」「ms3」・・・「ms308」が記録されている。「地域メッシュ内分解能数rs」には、地域メッシュ内分解能数が記録され、本例では地域メッシュ各々の地域メッシュ内分解能数を示す「rs1」「rs2」「rs3」・・・「rs308」が記録されている。「更新フラグ」には、今回の地域メッシュ内分解能数が現在の地域メッシュ内分解能数を上回った場合に、地域メッシュ内分解能数が更新されたことを示す識別子が記録される。例えば、フラグ「1」を記録する。
【0072】
実施形態2によれば、分解能メッシュと探知可能な地域メッシュとの重なる面積に応じて分解能メッシュの目標物の数量を探知可能な地域メッシュに分配して、探知可能な地域メッシュ各々の目標物の数量を求めることで、目標物の数量の管理を向上させる。また、センサの性能限界である分解能を考慮した目標物の管理ができる。また、複数のセンサで同一の対象範囲を監視している場合、地域メッシュ内分解能数の良くなるセンサの情報を採用することが可能となる。
【0073】
また、探知可能な地域メッシュだけを対象とすることにより、さらに目標物の数量の管理を向上させることが可能である。
実施形態3について説明する。
【0074】
実施形態3は、実施形態1、2で説明した処理を、コンピュータを用いて実現する場合について説明する。
図20は、実施形態3のコンピュータのハードウェア構成の一実施例を示す図である。コンピュータのハードウェア2000は、CPU2001、記録部2002、記録媒体読取装置2003、入出力インタフェース2004(入出力I/F)、通信インタフェース2005(通信I/F)などを備えている。また、上記各構成部はバス2006によってそれぞれ接続されている。
【0075】
CPU2001は、記録部2002に格納されている上記説明した処理部35が行う地域メッシュ各々の目標物の数量を求めるために必要な処理を実行する。
記録部2002には、CPU2001が実行するプログラムやデータが記録されている。また、ワークエリアなどとして使用される。また、記録部2002は上記説明した記録部36の機能を有する。記録部2002は、例えば、ROM、RAM、ハードディスクドライブなどである。
【0076】
記録媒体読取装置2003は、CPU2001の制御に従って記録媒体2007に対するデータのリード/ライトを制御する。そして、記録媒体2007に記録媒体読取装置2003の制御で書き込まれたデータを記録させたり、記録媒体2007に記録されたデータを読み取らせたりする。また、着脱可能な記録媒体2007は、コンピュータで読み取り可能なnon−transitory(非一時的)な記録媒体として、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディスク装置(HDD)などがある。光ディスクには、Digital Versatile Disc (DVD)、DVD−RAM、Compact Disc Read Only Memory (CD−ROM)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)、Universal Serial Bus (USB)メモリなどがある。光磁気記録媒体には、Magneto-Optical disk (MO)などがある。また、半導体メモリにはフラッシュメモリなどがある。なお、記録部2002もnon-transitory(非一時的)な記録媒体に含まれる。
【0077】
入出力インタフェース2004には、入出力装置2008が接続され、利用者が入力した情報を受信し、バス2006を介してCPU2001に送信する。また、CPU2001からの命令に従ってディスプレイの画面上に操作情報などを表示する。
【0078】
入出力装置2008は、入出力部37を備えた装置である。
通信インタフェース2005は、必要に応じ、他のコンピュータとの間のLocal Area Network(LAN)接続やインターネット接続や無線接続を行うためのインタフェースである。また、他の装置に接続され、外部装置からのデータの入出力を制御する。
【0079】
このようなハードウェア構成を有するコンピュータを用いることによって、上記説明した各種処理機能が実現される。その場合システムが有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体2007に記録しておくことができる。なお、上記各種処理機能は、実施形態1、2、3で説明したフロー図などである。
【0080】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの記録媒体2007が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0081】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、記録媒体2007に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記録部2002に格納する。そして、コンピュータは、自己の記録部2002からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、記録媒体2007から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0082】
また、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更が可能である。各実施形態は処理に矛盾の無い限りにおいて、互いに組み合わせても構わない。
【符号の説明】
【0083】
1 監視領域
2 センサ
20、400 監視対象範囲
21 メッシュ
31 目標物管理装置
32 センサ部
33 受信部
34 通信部
35 処理部
36 記録部
37 入出力部
51 検出部
52 分配部
53 算出部
2000 ハードウェア
2001 CPU
2002 記録部
2003 記録媒体読取装置
2004 入出力インタフェース
2005 通信インタフェース
2006 バス
2007 記録媒体
2008 入出力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のセンサにより監視される監視対象範囲に設けられた前記センサ各々の分解能により設定される前記センサの監視領域を分割した範囲である第1のメッシュ各々に、目標物が所在しているか否かを検出し、前記第1のメッシュ各々における前記目標物の数量を求める検出部と、
前記目標物が所在する第1のメッシュと重なる、前記監視対象範囲を予め設定した一定の領域で分割した範囲である第2のメッシュを抽出し、抽出された前記第2のメッシュと重なる前記目標物が所在する第1のメッシュの前記目標物の数量を、抽出された前記第2のメッシュに関連付けて分配する分配部と、
前記第2のメッシュ各々に分配された前記目標物の数量の総和を、前記第2のメッシュ各々で求める算出部と、
を備えることを特徴とする目標物管理装置。
【請求項2】
前記算出部は、
今回分配された前記第2のメッシュ内に前記第1のメッシュが幾つ含まれるかを、前記分配部から取得し、前記第2のメッシュ内に含まれる前記第1のメッシュ数が、前回第2のメッシュの目標物の数量を更新した時の第2のメッシュ内に含まれる第1のメッシュの数量以上である場合に、今回分配された前記第2のメッシュの目標物の数量に更新することを特徴とする請求項1に記載の目標物管理装置。
【請求項3】
前記第1のメッシュの前記目標物の数量の分配は、抽出された前記第2のメッシュと前記目標物が所在する第1のメッシュとが重なる共有面積を求め、前記目標物が所在する第1のメッシュの面積と前記共有面積との比に応じて分配することを特徴とする請求項1または2に記載の目標物管理装置。
【請求項4】
前記算出部は、
抽出された前記第2のメッシュと重なる前記目標物が所在する第1のメッシュ各々に対応する前記共有面積を求め、前記目標物が所在する第1のメッシュに対応する前記共有面積を前記目標物が所在する第1のメッシュの面積で除算し、抽出された前記第2のメッシュと重なる前記目標物が所在する第1のメッシュ各々に対応する前記除算した値の合計である第2のメッシュの分解能数が、前回求めた前記第2のメッシュの分解能数以上である場合に、抽出された前記第2のメッシュの目標物の数量を更新する、ことを特徴とする請求項1または3に記載の目標物管理装置。
【請求項5】
前記分配部は、
複数の前記第2のメッシュのうち前記センサが見通せる位置にある探知可能な第2のメッシュを抽出し、抽出した前記探知可能な第2のメッシュと重なる前記目標物が所在する第1のメッシュの前記目標物の数量を、抽出した前記探知可能な第2のメッシュに分配する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の目標物管理装置。
【請求項6】
1以上のセンサにより監視される監視対象範囲に設けられた前記センサ各々の分解能により設定される前記センサの監視領域を分割した範囲である第1のメッシュ各々に、目標物が所在しているか否かを検出し、
前記第1のメッシュ各々における前記目標物の数量を求め、
前記目標物が所在する第1のメッシュと重なる、前記監視対象範囲を予め設定した一定の領域で分割した範囲である第2のメッシュを抽出し、抽出された前記第2のメッシュに関連付けて、分配し、
前記第2のメッシュ各々に分配された前記目標物の数量の総和を、前記第2のメッシュ各々で求める、
処理をコンピュータが実行する特徴とする目標物管理方法。
【請求項7】
今回分配された前記第2のメッシュ内に前記第1のメッシュが幾つ含まれるかを、前記分配部から取得し、前記第2のメッシュ内に含まれる前記第1のメッシュ数が、前回第2のメッシュの目標物の数量を更新した時の第2のメッシュ内に含まれる第1のメッシュの数量以上である場合に、今回分配された前記第2のメッシュの目標物の数量に更新する、処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする請求項6に記載の目標物管理方法。
【請求項8】
前記第1のメッシュの前記目標物の数量の分配は、抽出された前記第2のメッシュと前記目標物が所在する第1のメッシュとが重なる共有面積を求め、前記目標物が所在する第1のメッシュの面積と前記共有面積との比に応じて分配する、処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする請求項6または7に記載の目標物管理方法。
【請求項9】
抽出された前記第2のメッシュと重なる前記目標物が所在する第1のメッシュ各々に対応する前記共有面積を求め、前記目標物が所在する第1のメッシュに対応する前記共有面積を前記目標物が所在する第1のメッシュの面積で除算し、抽出された前記第2のメッシュと重なる前記目標物が所在する第1のメッシュ各々に対応する前記除算した値の合計である第2のメッシュの分解能数が、前回求めた前記第2のメッシュの分解能数以上である場合に、抽出された前記第2のメッシュの目標物の数量を更新する、処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする請求項6または8に記載の目標物管理方法。
【請求項10】
複数の前記第2のメッシュのうち前記センサが見通せる位置にある探知可能な第2のメッシュを抽出し、抽出した前記探知可能な第2のメッシュと重なる前記目標物が所在する第1のメッシュの前記目標物の数量を、抽出した前記探知可能な第2のメッシュに分配する、処理を前記コンピュータが実行することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の目標物管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図4】
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