説明

直線度検査方法

【課題】設置場所の制限を軽減すると共に、コストの増加を抑えて、被検査物の端辺の直線度を検査可能な直線度検査方法を提供する。
【解決手段】この課題を解決するために、被検査物7の平面視における端辺8の直線度を検査する検査方法であって、前記端辺8までの距離に対応した情報を検出する距離検出部2と、被検査物7を距離検出部2に対して端辺8の一端9側から他端10側に向けて移動させる移動手段4と、距離検出部2の検出結果から端辺8の直線度を求める情報処理部1と、を備えると共に、距離検出部2が移動手段4による移動動作の移動方向Tに沿って並ぶ二つ以上のセンサ3を有し、被検査物7の移動量がセンサ3の間隔Lのセンサ3の数から1減算した値以下の整数倍になる毎に、距離検出部2が前記情報の検出動作を行うものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直線度検査方法、殊に被検査物を移動させながら被検査物の平面視における端辺の直線度を検査する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、被検査物の直線度を検査する方法として、一次元変位センサで被検査物との距離を測定して直線度を算出する一次元変位センサ方式がある。そして、該方式を用いたものとして、例えば、表面の凹凸を検査するものであるが特許文献1に示すように、水平方向に移動自在な移動体に、被検査物の測定面までの距離を測定する3台の光学式センサを等間隔で同じ高さ位置で配置したものがある。このものでは、センサ間隔移動毎に3台のセンサの距離検出信号を入力し、この間隔毎に逐次多点法により測定面と移動体の基準水平面との距離を演算して記憶し、真直度を測定・評価するものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−146125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のものでは、光学式センサを移動させるガイド体を備えるため、被検査物の全長以上の設置スペースが必要であると共に、被検査物が動くと検査精度が低下するため、被検査物を固定する固定手段を設ける必要がある。
【0005】
そのため、生産工程の途中に組み込むには、被検査物の固定配置用のスペースを設けるために、搬送手段のラインから分けた別の場所に被検査物を移す必要がある。そして、検査時に搬送手段を停める構成にして、生産ライン上に組み込むと、被検査物の搬送距離が、被検査物の全長以上であるガイド体の長さ分長くなる。
【0006】
このように、従来のものは、設置場所に制限が生じ易いという問題や、コストや生産時間が増大する等の問題がある。
【0007】
そこで、これら事情を鑑み、設置場所の制限を軽減すると共に、コストの増加を抑えて、被検査物の端辺の直線度を検査可能な直線度検査方法を提供することを課題とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の直線度検査方法は、被検査物の平面視における端辺の直線度を検査する検査方法であって、前記被検査物の前記端辺までの距離に対応した情報を検出する距離検出部と、前記被検査物を前記距離検出部に対して前記端辺の一端側から他端側に向けて移動させる移動手段と、前記距離検出部の検出結果から前記端辺の直線度を求める情報処理部と、を備えると共に、前記距離検出部が前記移動手段による移動動作の移動方向に沿って並ぶ二つ以上のセンサを有し、前記移動手段による前記被検査物の移動量が、前記センサの前記移動方向に並ぶ間隔の、前記センサの数から1減算した値以下の整数倍になる毎に、前記距離検出部が前記情報の検出動作を行うものであることを特徴とする。
【0009】
この直線度検査方法として、前記距離検出部が少なくとも三つの前記センサを備え、前記移動量が、前記間隔の、前記センサの数から2減算した値以下の整数倍になる毎に、前記距離検出部が前記検出動作を行うものであることが好ましい。
【0010】
この直線度検査方法として、前記移動の範囲において前記移動量の設定値と実測値の誤差を検知するズレ検知部と、前記ズレ検知部の検知結果に応じて前記検出動作のタイミングを調整する調整部と、を備えるものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
このような構成としたことで、従来のものに比べて、設置場所の制限を軽減すると共に、コストの増加を抑えて、被検査物の端辺の直線度を検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態の一例の直線度検査方法における装置構成図である。
【図2】検査動作の構成説明図である。
【図3】検査動作の処理フローの図である。
【図4】測定毎に測定結果を纏めた図である。
【図5】各測定結果を重ね合わせたイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を例示して説明する。
【0014】
実施形態の一例の直線度検査方法は、図1に示すような矩形状のパネル等の板材を被検査物7とし、該被検査物7の平面視における端辺8の直線度を検査装置を用いて求めるものとなっている。
【0015】
そして、検査装置は、被検査物7の端辺8までの距離に対応した情報を検出する距離検出部2と、距離検出部2で得た検出結果から直線度を求める情報処理部1と、被検査物7を距離検出部2に対して移動させる移動手段4と、を備えている。
【0016】
直線度検査方法は、移動手段4で被検査物7を距離検出部2に対して端辺8の一端9側から他端10側に向けて移動させながら、距離検出部2で端辺8までの距離を略等間隔に複数点測定して、得られた情報から情報処理部1で該端辺8の直線度を求めている。そのため、被検査物7の移動方向Tは他端10側から一端9側へ向かう向きとなっている。
【0017】
詳しくは、移動手段4が、図1に示すように、移動方向Tに沿って並ぶ複数のローラ5で主体が構成されている。そして、各ローラ5は回転中心が移動方向Tに対して直交して配置されており、移動手段4は、被検査物7を生産する生産装置に組み込まれた搬送手段が兼ねており、該ローラ5の回転によって被検査物7を移動方向Tに搬送している。
【0018】
更に、移動手段4は、ローラ5の回転速度や回転時間或いは搬送ピッチ等の移動手段4の動作に対応した情報を出力する移動動作出力部6を備えており、移動動作出力部6は、情報処理部1にエンコーダパルスを出力するエンコーダ等となっている。
【0019】
なお、移動手段4は、移動方向Tに沿って長い帯を移動方向Tに動かして帯上に載置した被検査物7を搬送するものや、自走可能な車両等で構成して移動手段4自体を移動させて被検査物7を移動させるもの等であってもよい。
【0020】
また、距離検出部2は、移動方向Tに沿って略等間隔に三つ並んで配置されたセンサ3で主体が構成されており、センサ3は被検査物7の端辺8側である平面視側方に配置されて、被検査物7の端辺8に対向している。そして、センサ3は、例えば、光や音波或いは磁気を用いて間接的に端辺8までの距離を測定する一次元変位センサとなっている。
【0021】
距離検出部2は、センサ3で距離を測定することで、センサ3から端辺8までの距離に対応した情報を検出しており、該検出結果(検出した情報)を情報処理部1に出力している。
【0022】
以下、三つのセンサ3を区別して説明する際には、図2に示す状態を基準に、端辺8の一端9に最も近いものを第1センサ3とし、他端10に最も近いものを第3センサ3とし、第1センサ3と第3センサ3の間のものを第2センサ3とする。
【0023】
情報処理部1は、コンピュータ等の演算機器で主体が構成されており、距離検出部2からの検出結果を用いて、演算処理や算出処理等の情報処理を行うことで、端辺8の直線度を求めている。
【0024】
また、情報処理部1は移動動作出力部6から、移動手段4の動作に対応した情報が入力されており、情報処理部1は、該入力された情報に基づいて、移動手段4による被検査物7の移動量を推定している。
【0025】
そして、情報処理部1は、この推定した被検査物7の移動量(推定移動量)に基づいて、距離検出部2に検出動作を行わせるタイミングを判断すると共に、判断したタイミングで距離検出部2に検出動作を行わせる制御を行っている。そのため、情報処理部1は直線度を求めるだけでなく、距離検出部2の検出動作を制御する制御部と、移動動作に検出動作を対応させる等の距離検出部2の動作タイミングを調整する調整部と、を兼ねている。
【0026】
以下、直線度検査方法を、図3に示す処理フローに基づき、説明するが、距離検出部2による検出動作の流れ(動作タイミング)を先に述べ、検出結果から直線度を求める情報処理は後述する。
【0027】
本方法は、被検査物7が移動されて、図2に示すように、第1センサ3で初めて端辺8を検知した位置を、一端9側の開始位置と規定し、該開始位置から直線度の検査を開始するものとなっている。そして、図3に示すように、該開始位置では、初回の検出動作(初回測定)が行われている。
【0028】
更に、センサ3による距離測定は瞬間的に行われるため、移動手段4による被検査物7の搬送を停止しなくても、各センサ3で夫々端辺8の異なる一点までの距離を測定することができるものとなっている。
【0029】
また、初回測定後、情報処理部1は、初回測定の位置からの推定移動量が、センサ3の移動方向Tに沿って並ぶ間隔Lと略同じ値になると、距離検出部2に二回目の検出動作を行わせる。
【0030】
このとき、センサ3の間隔L分移動した状態で検出動作を行うため、第1センサ3は、初回測定時に第2センサ3で測定した検出点を測定し、第2センサ3は、初回測定時に第3センサ3で測定した検出点を測定する。そして、第3センサ3は、新たな検出点を測定する。
【0031】
二回目測定後、情報処理部1は、二回目測定の位置からの推定移動量が、センサ3の並ぶ間隔Lと略同じ値になると、距離検出部2に三回目の検出動作を行わせる。そして、情報処理部1は、第3センサ3で被検査物7の端辺8を検知できなくなるまで、距離検出部2に、推定移動量に応じた検出動作を繰り返し行わせる。
【0032】
そのため、距離検出部2は、被検査物7の端辺8を一端9側から他端10側まで略等間隔に複数回測定すると共に、二回目以降の各検出動作時に、前回測定時に測定済の検出点を第1センサ3と第2センサ3で再度測定するものとなっている。そして、距離検出部2は、図4に示すように、検出動作毎に、三つのセンサ3での測定結果を纏めた情報を、検出結果として情報処理部1に出力している。
【0033】
また、距離検出部2で検出される端辺8の検出点の数は、端辺8の略全長である直線度を求める範囲の寸法を、センサ3の間隔Lで、割った整数(本例では11)となっている。そして、各センサ3で検出動作を行う回数は夫々、センサ3の数を1減算した値(本例では2)を、検出点の数から更に減算した回数(本例では9回)となっている。なお、センサ3の並ぶ間隔Lは、該間隔Lの整数倍が端辺8の略全長となるように、設定することが好ましい。
【0034】
以下、直線度を求める情報処理を説明する。なお、説明の便宜上、各検出点を、図2に示すように、一端9側から他端10側に向かって順に夫々、第1検出点P1、第2検出点P2、第3検出点P3、・・・第11検出点P11として、区別する。
【0035】
情報処理部1は、検出動作毎に夫々出力された検出結果を記憶すると共に、図5に示すように、各検出結果を重ね合わせて、検出点毎に測定結果をプロットしたイメージ図を作成する。そして、端辺8の他端10側までの測定が完了して、一端9側から他端10側まで端辺8のイメージ図が作成されると、図3に示すように、記憶した検出動作毎の測定結果や、作成したイメージ図から、直線度を求める。
【0036】
イメージ図は、二回目測定以降に作成されて、情報処理部内に記憶されるものとなっており、検出結果を得る毎(測定毎)に更新されるものとなっている。そして、イメージ図は、初回の測定結果を基準として、重複して測定した各検出点(二点)の測定結果を夫々重ね合わせて、各検出結果を相対的に並べて配置したものとなっている。
【0037】
詳しくは、初回測定時に第2センサ3で測定した第2検出点P2の測定結果に、二回目測定時に第1センサ3で測定した第2検出点P2の測定結果を重ね合わせている。そして、初回測定時に第3センサ3で測定した第3検出点P3の測定結果に、二回目測定時に第2センサ3で測定した第3検出点P3の測定結果が重ね合わせている。
【0038】
更に、第2検出点P2及び第3検出点P3の各測定結果を重ね合わせたことで、二回目測定時に第3センサ3で測定した第4検出点P4の測定結果が、第1検出点P1の測定結果に対して相対的に位置規定される。そのため、第1検出点P1から第4検出点P4までの各検出点を線で結んで繋げたものとなっている。
【0039】
また、三回目測定が行われると、該測定時の測定結果が、第1検出点P1から第4検出点P4までを繋げて配置したイメージ図に、更に重ね合わされるため、第1検出点P1から第5検出点P5までを繋げたものとなり、イメージ図の検出点を繋ぐ線が更に長くなる。すなわち、イメージ図は、第1検出点を基準として、各検出点の測定結果を相対的に繋ぎ合わせた所謂数珠繋ぎ状の図となっており、検出点を結ぶ線が、端辺8の平面視形状を模式的に示すものとなっている。
【0040】
また、情報処理部1はイメージ図作成後、最も一端9側の検出点から最も他端10側の検出点までを連続して繋いだイメージ図から、仮想の基準直線Sを演算すると共に、検出点を結ぶ線を、基準直線Sに比較することで、直線度を求めている。
【0041】
詳しくは、図5に示すように、第1検出点P1と第11検出点P11を通る仮想の直線を演算して、該直線を基準直線Sとする。そして、イメージ図に示すように相対的に位置を規定した各検出点の測定結果から、該基準直線Sに対して直交する向きで最も離れた検出点を求めると共に、求めた検出点から基準直線Sまでの離れた距離を算出する。更に、該算出結果を端辺8の直線度として、被検査物7の生産装置や表示手段等の外部装置に出力する。
【0042】
このように、被検査物7を移動させながら距離検出部2で端辺8を複数回測定したことで、端辺8のサンプリング点数(検出点の数)をセンサ3の数より多くして、端辺8の直線度を求めることができる。
【0043】
そのため、センサ3を本例のサンプリング点数と同数並べて設けた従来技術のものに比べて、検査装置の設備コストの増加を抑えて、略同様の検査精度を得ることができる。
【0044】
また、複数回の測定時に検出点を前回測定時と重複して測定すると共に、重複して測定した検出点の測定結果を重ね合わせたことで、複数回の検出結果を互いに対応させることができる。
【0045】
そのため、イメージ図作成時等の情報処理時に、測定毎の検出結果における移動方向Tに対する端辺8の傾きの変動を補正することができる。そして、傾きを補正可能としたことで、検査中の移動時における被検査物7の蛇行に伴う検査精度の低下を抑制することができると共に、蛇行の有無や蛇行に伴う測定毎の端辺8の傾きの変化等を把握することもできる。
【0046】
また、イメージ図を作成したことで、基準直線Sを情報処理によって得ることができて、基準直線Sとなる直線部材等を被検査物7の平面視側方に配置しなくても、直線度を求めることができる。そのため、検査精度の低下を抑制して、基準直線Sの管理コストや設置コスト等を削減することができる。そして、イメージ図によって端辺8を模した線を得ることができるため、該線を直線度の指標として用いることができて、作業者等に視覚的に直線度を認識させることもできる。
【0047】
更に、生産装置の搬送手段が移動手段4を兼ねたことで、サンプリング点数や測定可能な範囲(測定可能な端辺8の全長の上限)を低減しなくても、検査装置を生産ラインの途中に組み込む際の搬送距離の増加を抑えることができる。
【0048】
詳しくは、ライン組込時に生じる生産工程における搬送距離の増分が、全てのセンサ3を移動方向Tに沿って並べた幅(センサ3の間隔Lの合算値)となり、被検査物7の全長以上増加する従来のものに比べて、搬送距離を抑えることができる。
【0049】
そして、検査タイミング(検出動作のタイミング)が、ローラ5の回転速度等の搬送手段の動作に対応したものとなっているため、生産工程の間に配置して直線度を検査することができる。
【0050】
そのため、生産ラインに組み込んでも設置場所の制限を緩和することができると共に、生産時間の増加を抑えることができて、ラインへの負担やコストの増加を抑えて、検査装置を組み込むことができる。
【0051】
また、検査装置は、移動中に被検査物7の位置を検知するワークセンサ(特に図示しない)を備えている。該ワークセンサは、被検査物7の位置に対応した情報を情報処理部1に出力することで、情報処理部1に移動時の被検査物7の移動量の実測値を把握させるものとなっている。
【0052】
そして、情報処理部1は、ワークセンサからの情報と、推定移動量と、を比較することで、移動時の被検査物7の移動量における設定値(推定移動量)に対する実測値の誤差の有無や、誤差の量の情報を得ている。更に、情報処理部1は、得られた誤差の有無や量等の情報に基づき、被検査物7の実測値が設定値と略同じ値になった際に検出動作を行うように動作タイミングを調整する制御を行っている。
【0053】
そのため、ワークセンサと情報処理部1は、被検査物7の移動量の設定値と実測値のズレを検知するズレ検知部を構成しており、情報処理部1は更にズレ検知部の検知結果に応じて動作タイミングを調整する調整部も兼ねている。
【0054】
このように、ズレ検知部を設けたことで、被検査物7の移動手段4に対する滑り等によって、被検査物7の実際の移動量が、移動手段4の動作量等の移動量の設定値に比べて小さくなった際に、該移動量のズレを検知することができる。そして、移動量のズレを検知したことで、移動量のズレに伴う検出結果の誤差等を軽減することができて、直線度の検査精度を向上させることができる。なお、ズレ検知部は、例示の構成に限らず、情報処理部1とは異なる演算機器を備えて、該演算機器で誤差等を演算した結果を、情報処理部1に出力するものであってもよい。そして、ワークセンサで開始位置を検知して、直線度の検査を開始するものとしてもよい。
【0055】
また、本直線度検査方法は、イメージ図における各測定結果を繋いだ曲線の近似式を直線度の指標として出力するものや、イメージ図を直線度の指標として出力するもの等であってもよい。
【0056】
なお、前述の説明では、便宜上、測定毎にイメージ図を更新する情報処理を行っているが、イメージ図を作成する処理を省略して、測定毎に各測定結果を纏めた情報を演算処理して直線度を求めるものであってもよい。そして、端辺8の測定後にイメージ図を作成するものや、測定毎に各測定結果を纏めた情報を記憶しないもの等であってもよい。更に、直線度検査方法は、被検査物7を移動させながら各検出点を測定するものに限らず、測定毎に移動手段4による移動動作を停止するものであってもよい。
【0057】
また、距離検出部2は移動方向Tに四つ以上センサ3が並ぶものであってもよく、センサ3を四つ以上備えたものでは、センサ3の間隔Lが等間隔でなくてもよい。
【0058】
このものでは、センサ3の間隔Lの一つを基準に、残りの間隔が基準とした間隔の整数倍で離れたものとなっている。そして、検出動作を行う周期(推定移動量)は、基準とした間隔の、センサ3の数から3以上減算した値以下の整数倍となっている。そのため、被検査物7が蛇行しても、検査精度の低下を抑制して、端辺8の直線度を検査することができる。
【符号の説明】
【0059】
1 情報処理部
2 距離検出部
3 センサ
4 移動手段
7 被検査物
8 端辺
9 一端
10 他端
T 移動方向
L センサの並ぶ間隔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査物の平面視における端辺の直線度を検査する検査方法であって、
前記被検査物の前記端辺までの距離に対応した情報を検出する距離検出部と、
前記被検査物を前記距離検出部に対して前記端辺の一端側から他端側に向けて移動させる移動手段と、
前記距離検出部の検出結果から前記端辺の直線度を求める情報処理部と、
を備えると共に、
前記距離検出部が前記移動手段による移動動作の移動方向に沿って並ぶ二つ以上のセンサを有し、
前記移動手段による前記被検査物の移動量が、前記センサの前記移動方向に並ぶ間隔の、前記センサの数から1減算した値以下の整数倍になる毎に、
前記距離検出部が前記情報の検出動作を行うものであることを特徴とする直線度検査方法。
【請求項2】
前記距離検出部が少なくとも三つの前記センサを備え、
前記移動量が、前記間隔の、前記センサの数から2減算した値以下の整数倍になる毎に、
前記距離検出部が前記検出動作を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の直線度検査方法。
【請求項3】
前記移動の範囲において前記移動量の設定値と実測値の誤差を検知するズレ検知部と、前記ズレ検知部の検知結果に応じて前記検出動作のタイミングを調整する調整部と、を備えるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の直線度検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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