省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム
【課題】キーテレホンシステムにおいて、停電時に重要な回線ゲートウエイと内線電話機のみを継続動作させるように給電範囲を柔軟に設定可能とする。
【解決手段】回線と複数の内線通信機器2を収容する停電バックアップ機能付きキーテレホン主装置1を有する省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電を検出する停電検出手段11と、内線通信機器回路21または回線ゲートウエイ回路17に停電時に一定時間の給電を継続するか給電を停止するかを予め設定する給電断続回路設定手段12と、回路21,17対して停電時にも一定時間の給電が可能な給電手段13と、給電断続回路設定手段12の設定内容に基づいて給電手段13,15からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段14,16とを有し、停電時に、給電を一定時間継続するよう設定された回路21,17に対する給電を継続させ、給電を停止するよう設定された回路21,17に対する給電を停止させる。
【解決手段】回線と複数の内線通信機器2を収容する停電バックアップ機能付きキーテレホン主装置1を有する省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電を検出する停電検出手段11と、内線通信機器回路21または回線ゲートウエイ回路17に停電時に一定時間の給電を継続するか給電を停止するかを予め設定する給電断続回路設定手段12と、回路21,17対して停電時にも一定時間の給電が可能な給電手段13と、給電断続回路設定手段12の設定内容に基づいて給電手段13,15からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段14,16とを有し、停電時に、給電を一定時間継続するよう設定された回路21,17に対する給電を継続させ、給電を停止するよう設定された回路21,17に対する給電を停止させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のキーテレホンシステムは、キーテレホン主装置に内蔵されたバックアップ電源により、停電時にもシステム全体を10分から30分程度継続動作させるように構成されている。そして、バックアップ電源が消耗すると、限られた台数の停電用内線電話機や単独電話機が外線と直結され、基本的な発信処理および着信処理ならびに通話が最低限確保できるようになっているのが一般的である。
【0003】
停電時にシステム全体をバックアップ電源で継続動作させる場合、停電発生直後の利用者に混乱は発生しないが、バックアップ時間が短いという問題があるだけでなく、バックアップ電源が消耗した時点では事前に予想が出来るとは言え、突然に限られた台数の停電用内線電話機や単独電話機のみに利用が限定されるため、停電用内線電話機や単独電話機の台数が少ないほど、結果的には利用者の混乱を招く問題があった。また、バックアップ時間を長くしようとすれば、バックアップ電源の容量を増大させるしか無く、コストアップになると言う問題があった。
【0004】
電子交換システムとして、電子交換機に非常用バッテリの残り容量通知手段を設け、各通信端末に消費電力可変制御手段を設け、各通信端末は電子交換機から通知された残り容量検出情報と予め設定した消費電力低減パターンとに応じて、所定の回路の動作を消費電力の大きい動作から小さい動作に段階的に制限することにより、非常用バッテリによるシステムの運用時間を、バッテリ容量を増加させることなく延長し、これにより小形かつ安価で十分なバックアップを行なう方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この場合、停電時などの非常時に、各通信端末が低消費電力モードに移行するとは言え、全ての通信端末が発信処理およびダイヤルイン着信処理ならびに、通話状態でない場合にも、各通信端末への給電が継続されているので、非常用バッテリを無駄に消費している問題があった。
【0005】
また、複数拠点間に専用線を使い、音声を圧縮多重伝送する構内交換機において、停電時には非常用電話以外への給電を停止するとともに、音声の圧縮多重伝送を停止することにより、停電時にバッテリのバックアップ時間の延長を図る方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この場合、停電時に構内交換機から給電される非常用電話機が特定されており、システム的に柔軟に設定変更が出来ない問題があり、非常用電話機の台数が少ないほど非常用電話機以外が停電とともに突然使えなくなるため、利用者の混乱を招く問題があった。
【特許文献1】特開平6−237318号公報
【特許文献2】特開2004−248179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、停電時には重要な回線ゲートウエイと重要な内線電話機など、重要な機能、機器、回路のみを継続動作させるように給電範囲を柔軟に設定可能とし、停電時の経過時間に応じて柔軟かつ段階的に給電範囲を狭め、利用者の混乱を回避しつつ、従来と同じバックアップ電源の容量を使う場合はバックアップ時間の延長を可能とし、従来と同じバックアップ時間で良い場合はバックアップ電源の容量を削減し、経済化を可能としたキーテレホンシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムは、1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行うキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電検出手段と、システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段とを有し、前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては、前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては、前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにしたものである。
【0008】
また、本発明による他の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムは、1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行うキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電検出手段と、システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して、停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段と、内線通信機器への給電停止予告手段とを有し、給電を停止する際に、前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにし、内線通信機器への給電を停止する際には、給電停止時点より一定時間前から可聴表示または可視表示により給電停止を予告できるようにしたものである。
【0009】
より詳細には、本発明は、内線通信機器への給電手段および給電断続手段を、キーテレホン主装置、内線通信機器、回線ゲートウエイなどのシステム構成機器のどこに配置するかによって、以下の3つの場合に分類される。
(1)内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、複数の内線通信機器とキーテレホン主装置間をスター配線とし、複数の内線通信機器に対してキーテレホン主装置が複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けたものである。
(2)内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群とキーテレホン主装置間をスター配線とし、一定の複数台数単位内の内線通信機器個々とキーテレホン主装置間をバス配線とし、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群に対してキーテレホン主装置が1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けたものである。
(3)内線通信機器への給電手段が1または複数の給電機能付きハブに内蔵され、1または複数の給電機能付きハブとキーテレホン主装置間をスター配線またはバス配線とし、1または複数の内線通信機器と前記給電機能付きハブ間をスター配線とし、1または複数の内線通信機器に対して前記給電機能付きハブが1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けたものである。
【0010】
ここで、本発明の内線通信機器には、内線電話機、アナログ回線およびISDN回線用の一般通信機器を接続できる電話機アダプタ、無線LANアクセスポイント、無線LANコードレス電話機などが含まれる。また、本発明の回線ゲートウエイには、アナログ回線ゲートウエイ、ISDN回線ゲートウエイ、IP回線ゲートウエイ、専用回線ゲートウエイなどが含まれる。従来のシステムではキーテレホン主装置に内蔵されている場合が多かったが、最近のシステム、例えばSIPサーバシステムにおいては、SIP対応内線電話機、呼制御を司るキーテレホン主装置としてのSIPサーバ以外のアナログ回線ゲートウエイ、ISDN回線ゲートウエイ、IP回線ゲートウエイなどを設置環境に合わせて分離配置したり、集合配置したりできるようになっている場合が多い。本発明の回線ゲートウエイには、SIP対応内線電話機、呼制御を司るキーテレホン主装置としてのSIPサーバ以外のアナログ回線ゲートウエイ、ISDN回線ゲートウエイ、IP回線ゲートウエイなどが含まれる。
【0011】
すなわち、本発明は、1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行う省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電を検出する停電検出手段と、システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、前記給電断続回路設定手段の設定内容に基づいて前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段とを有し、前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段に停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対して前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対して前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにした。
【0012】
また、本発明は、1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行う省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電を検出する停電検出手段と、システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、前記給電断続回路設定手段の設定内容に基づいて前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段と、給電を停止する内線通信機器への給電停止を予告する給電停止予告手段とを有し、給電を停止する際に、前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにし、内線通信機器への給電を停止する際には、給電停止時点より一定時間前から可聴表示または可視表示により給電停止を予告できるようにした。
【0013】
さらに、本発明は、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、複数の内線通信機器とキーテレホン主装置間をスター配線とし、複数の内線通信機に対してキーテレホン主装置が複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた。また、本発明は、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、前記内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群とキーテレホン主装置間をスター配線とし、一定の複数台数単位内の内線通信機器個々とキーテレホン主装置間をバス配線とし、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群に対してキーテレホン主装置が1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた。
【0014】
さらに、本発明は、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、内線通信機器への給電手段が1または複数の給電機能付きハブに内蔵され、1または複数の給電機能付きハブとキーテレホン主装置間をスター配線またはバス配線とし、1または複数の内線通信機器と前記給電機能付きハブ間をスター配線とし、1または複数の内線通信機器に対して前記給電機能付きハブが1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた。
【0015】
本発明は、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、給電断続回路設定手段が、システム構成機器あるいはその内部構成回路を、複数に分類し、任意または固定的に設定された一定の停電時間の経過毎に、給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路を段階的に減少させ、段階的に給電範囲を狭めるようにした。
【0016】
なお、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、システム構成機器は、キーテレホン主装置、内線通信機器、回線ゲートウエイ等であり、内部構成回路は、内線通信機器回路、回線ゲートウエイ回路、ボイスメール回路等である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、例えば、内線電話機と回線ゲートウエイを除いたキーテレホン主装置の消費電力が、全システムの消費電力の10%の場合、停電時に継続動作させる内線電話機と回線ゲートウエイの数を通電時の1/9にした場合、停電時の消費電力は通電時の消費電力の1/5に削減できる。したがって、同一システムにおいて、バックアップ電源の容量を従来と同じにすれば、バックアップ時間を5倍に延長でき、バックアップ時間を従来と同じにすれば、バックアップ電源の容量を1/5に削減できるとともにその分コストを低減できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明にかかる省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムの実施形態を図面を用いて、具体的に説明する。
【0019】
[実施例1]図1に示す本発明の第1の実施例では、回線ゲートウエイ回路と、内線通信機器回路に対する内線通信機器用給電断続手段および内線通信機器用給電手段、回線ゲートウエイ回路に対する回線ゲートウエイ回路用給電断続手段および回線ゲートウエイ用給電手段、さらには給電断続回路設定手段および停電検出手段をキーテレホン主装置に内蔵した例である。
【0020】
すなわち、第1の実施例の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムは、キーテレホン主装置1に、例えば商用電源の停電を検出する停電検出手段11と、給電断続手段の給電停止状態を設定する給電断続回路設定手段12と、停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有し内線通信機器回路へ給電する内線通信機器用給電手段13−1〜13−nと、内線通信機器回路への給電を断続する内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nと、停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有し回線ゲートウエイ回路へ給電する回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nと、回線ゲートウエイ回路への給電を断続する回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16−1〜16−nと、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−nとを備えている。
【0021】
内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nは、それぞれ、内線通信機器回路21−1〜21−nを備えた内線通信機器2−1〜2−nが接続され、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−nには、それぞれアナログ回線、ISDN回線、IP回線などの外線(図示せず)が接続される。
【0022】
給電断続回路設定手段12は、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する手段であり、停電時における給電断続手段の給電断続状態が設定される停電時給電断続状態設定テーブルが設けられ、停電時にはこのテーブルの内容に基づいて各内線通信機器回路用給電断続手段14−1〜14−n、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16−1〜16−nの断続状態を設定する手段である。
【0023】
内線通信機器回路用給電手段13−1〜13−n、回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nは、正常時にはたとえば商用電源から電力が供給され、停電検出手段11が商用電源の停電を検出した電源停電時にはキーテレホンシステムに設けた給電手段の無停電電源などのバックアップ電源から電力が供給される手段である。内線通信機器回路用給電手段13−1〜13−n、回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nは、当然各ポートに必要であるが、各ポートへの給電電圧が同じであれば大元の電源は設計効率上、当然一元化可能な場合は一元化される。全ての給電手段が主装置内にある場合は、大容量のバッテリ式の電源装置を主装置に内蔵させることが可能であり、バッテリの分割損がなく経済的である。しかし、主装置の外部に、給電手段がある場合には、当然給電手段が内蔵されたシステム構成機器(回線ゲートウエイ、内線通信機器、給電ハブ)にバッテリを個別に内蔵させることになる。給電手段は、ファントム給電の場合、各システム構成回路(内線通信機器回路、回線ゲートウエイ回路)に対する給電ポートとして、センタータップ付きのパルストランスであってよい。
【0024】
給電断続手段14−1〜14−n、16−1〜16−nは、前記給電断続回路設定手段12からの断続状態設定情報に基づいて内線通信機器回路用給電手段13−1〜13−n、回線ゲートウエイ回路用給電手段15―1〜15−nから内線通信機器回路21−1〜21−n、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−nへの給電を停止したり継続したりする手段である。
【0025】
さらに、本実施例においては、図示を省略した、停電時に給電を停止する内線通信機器への給電停止を予告する給電停止予告手段とを有しており、給電を停止する際に、停電検出手段11により商用電源の停電が検出された場合に、給電断続回路設定手段12により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては給電手段13,15からの給電を給電断続手段14,16により継続させるようにし、給電断続回路設定手段12により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては給電手段13,15からの給電を給電断続手段14,16により停止させるようにし、内線通信機器回路21への給電を停止する際には、給電停止時点より一定時間前から可聴表示または可視表示により給電停止を予告することができる。
【0026】
給電断続回路設定手段12に設けられる停電時給電断続状態設定テーブルの第1の例を、図2を用いて説明する。この例は、常時給電継続に設定される特定内線通信機器以外は、段階的に給電停止とされるシステム構成機器或いはその内部構成回路を拡大する例である。停電時給電断続状態設定テーブルには、給電の対象となる各内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路毎に、停電直後、10分後、20分後、30分後、バッテリ切れまでの時間の経過とともに給電状態の遷移が記述される。この例によれば、停電直後にはほとんどの内線通信機器回路が給電を継続され、IP回線ゲートウエイを除く回線ゲートウエイ回路にも給電が継続される。10分経過すると、給電を停止する内線通信機器回路や回線ゲートウエイ回路が増え、20分後、30分後には、特定の内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路への給電が停止され、バッテリ切れまで特定の内線通信機器および特定の回線ゲートウエイのみに給電が継続される。
【0027】
この設定では、停電後時間が経過するに従って、順次給電対象となる内線通信機器や回線ゲートウエイ回路を減少させ、長時間にわたり特定の内線通信機器回路や回線ゲートウエイ回路への給電を維持することができる。
【0028】
給電断続回路設定手段12に設けられる停電時給電断続状態設定テーブルの第2の例を、図3を用いて説明する。この例は、停電直後から全ての内線通信機器回路を、発信処理およびダイヤルイン着信処理ならびに通話中以外は給電停止とするもので、省電力と使い勝手を両立させる設定である。停電時給電断続状態設定テーブルには、給電の対象となる各内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路毎に、停電直後の基本設定と、発信処理および着信処理ならびに通話中の一時給電の態様を記述してある。この例によれば、停電直後には全ての内線通信機器回路が給電を停止され、IP回線ゲートウエイを除く回線ゲートウエイ回路の特定の回線ゲートウエイ回路にのみ給電が継続され、内線通信機器を発信処理およびダイヤルイン着信処理ならびに通話中にのみ一時的給電状態としてそれぞれの機器毎にオフフックによる給電再開、オンフックによる給電停止が設定されている。内線通信機器2から発信するときには、給電断続回路設定手段12がオフフックを検出し、給電断続手段14に給電再開を指示して当該内線通信機器回路21に給電を開始し、通話中は当該内線通信機器回路21に給電し、オンフックを検出すると給電を停止する。さらに、給電が継続している回線ゲートウエイ回路17が着信を検出すると、給電断続回路設定手段12が、給電断続手段14へ着信内線通信機器2に対する給電再開を指示し、当該内線通信機器回路に給電を開始するので、ダイヤルイン着信を当該内線通信機器に通知し通話を行うことができる。このような給電停止時にもオフフックによる発信処理時やダイヤルイン着信時に給電を再開し通話を行いその後給電停止に戻る設定形態を、本明細書においては随時設定と称する。
【0029】
この例では、内線通信機器のオフフックおよびオンフックまたはスピーカボタンの押下を検出することが必要となるが、通常オンフックの状態ではスイッチが‘開’とされオフフックの状態でスイッチが‘閉’となるので、このスイッチをフックスイッチおよびスピーカボタンスイッチの一方または両方に設け、別途電源電圧を印加してもオンフックの状態では電力を消費せず、省電力の態様でオフフックまたはオンフックの状態を検出することが可能となる。
【0030】
この設定では、停電直後から特定の回線ゲートウエイ回路を除く回線ゲートウエイ回路および全ての内線通信機器回路への通電が停止されるので、非常用電源の電力を長時間にわたり有効に使用することができるとともに、発信処理およびダイヤルイン着信処理ならびに通話中には内線通信機器回路に給電されるので、通常の状態と遜色のない通話を行うことができる。
【0031】
給電断続回路設定手段12に設けられる停電時給電断続状態設定テーブルの第3の例を、図4を用いて説明する。この例は、停電直後に全ての内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路への給電を停止し、オフフックまたは着信があった時にその内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路へ給電を再開して通話を可能とし、時間の経過とともに随時設定可能な内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路の数を減少してゆく形態である。すなわち、第3の例の停電時給電状態設定テーブルには、各内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路毎に、基本設定および随時設定の内容が設定される。
【0032】
基本設定は、例えば、停電直後、10分後、20分後、バッテリ切れまでの各時間経過毎の一時給電付加回路が設定される。例えば、内線通信機器回路N1は、停電直後から給電不可に設定され、随時設定はオフフック操作によっても給電されない。内線通信機器回路N2は、給電直後は、給電可とされるが10分経過後は給電不可と設定され、随時設定はオフフック操作により一時給電可能と設定されるので、停電後10分間は、オフフックにより給電可能とされるが、それ以後はオフフックによっても給電されない。同様に内線通信機器回路N3は、給電直後および10分後は給電可とされるが20分経過後は給電不可と設定され、随時設定はオフフック操作により一時給電可能と設定されるので、停電後20分間は、オフフックにより給電可能とされるが、それ以後はオフフックによっても給電されない。この例によれば、停電直後には全ての内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路が給電を停止されるが、随時設定により所定の内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路は一時給電可能とされるが、時間の経過とともに、一時給電可能な内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路は減少し、バッテリ切れまでは特定の内線通信機器および特定の回線ゲートウエイのみに随時設定による給電が可能となる。
【0033】
この設定では、停電後時間が経過するに従って、順次給電対象となる内線通信機器や回線ゲートウエイ回路を減少させ、長時間にわたり特定の内線通信機器回路や回線ゲートウエイ回路への給電を維持することができる。図2および図4の例では、停電直後からの時間の経過によって給電範囲が段階的に縮小されていくすなわち給電停止範囲を段階的に拡大してゆく例を示したが、バックアップ電源の容量の低下すなわちバックアップ電源の消費電力に応じて給電範囲を段階的に縮小していくすなわち給電停止範囲を段階的に拡大していっても目的を達することができる。
【0034】
[実施例2]図5を用いて、本発明の第2の実施例を説明する。この実施例では、内線通信機器回路21に対する内線通信機器用給電断続手段14および内線通信機器用給電手段13、回線ゲートウエイ回路31に対する回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ回路用給電手段15、停電検出手段11および給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵し、回線ゲートウエイ回路31−1〜31−nを有する回線ゲートウエイ3を、キーテレホン主装置1から分離させた例である。
【0035】
第2の実施例のその他の構成は、第1の実施例の構成と同様であり、停電時給電断続状態設定テーブルを図2〜図4に示す態様と同様に設定することにより、同様に動作させることができる。
【0036】
[実施例3]図6を用いて、本発明の第3の実施例を説明する。第3の実施例では、内線通信機器回路21−1〜21−nに対する内線通信機器用給電手段13−1〜13−nと、回線ゲートウエイ回路31−1〜31−nに対する回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−n、給電検出手段11および給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵し、回線ゲートウエイ回路31−1〜31−nおよび回線ゲートウエイ回路用給電断続手段32−1〜32−nを回線ゲートウエイ3に内蔵させ、内線通信機器回路21−1〜21−nおよび内線通信機器用給電断続手段22−1〜22−nを内線通信機器2−1〜2−nに内蔵させ、回線ゲートウエイ3をキーテレホン主装置1から分離させた例である。
【0037】
第3の実施例のその他の構成は、第1の実施例の構成と同様であり、停電時給電断続状態設定テーブルを図2〜図4に示す態様と同様に設定することにより、同様に動作させることができる。
【0038】
第3の実施例は、第1の実施例および第2の実施例と比べると、内線通信機器用給電断続手段22−1〜22−nが内線通信機器2−1〜2−nに内蔵されているので、第1の実施例および第2の実施例と同様に内線通信機器回路21−1〜21−nに対する給電を完全に停止することもできるが、内線通信機器回路21−1〜21−nの一部機能回路を動作させ、他の機能回路を停止させるようなきめ細かな給電制御も可能である。
【0039】
[実施例4]図7を用いて、本発明の第4の実施例を説明する。第4の実施例では、停電検出手段11と内線通信機器回路21−1〜21−nおよび回線ゲートウエイ回路31−1〜31−nに対する給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵し、回線ゲートウエイ回路31−1〜31−n、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段32−1〜32−nおよび回線ゲートウエイ回路用給電手段33−1〜33−nを回線ゲートウエイ3に内蔵させ、内線通信機器回路21−1〜21−n、内線通信機器用給電断続手段22−1〜22−nおよび内線通信機器用給電手段23−1〜23−nを内線通信機器2−1から2−nに内蔵させ、回線ゲートウエイ3をキーテレホン主装置1から分離させた例である。
【0040】
第4の実施例のその他の構成は、第1の実施例の構成と同様であり、停電時給電断続状態設定テーブルを図2〜図4に示す態様と同様に設定することにより、同様に動作させることができる。
【0041】
第4の実施例は、第1の実施例〜第3の実施例と比べると、内線通信機器用給電手段23−1〜23−nがそれぞれ内線通信機器2−1〜2−nに内蔵されているので、例えば、商用電源AC100Vを直流電源に変換する電源アダプタから内線通信機器に給電するような場合に該当し、キーテレホン主装置1から内線通信機器2への給電を無くしたい場合に適している。
【0042】
実施例1〜実施例4では、キーテレホン主装置1と内線通信機器2の間の給電配線にスター配線を採用したものであり、給電能力の設計に関して最も制約が少なく、1配線当たりのキーテレホン主装置からの給電能力が同じとすれば、配線長を最も長くできるが、内線通信機器の台数の増加に伴い全てのスター配線がキーテレホン主装置に集中するので、配線工事上の制約が発生する。
【0043】
[実施例5]図8を用いて、本発明の第5の実施例を説明する。第5の実施例では、キーテレホン主装置1の構成は、第1の実施例におけるキーテレホン主装置1の構成と同様とし、内線通信機器2に対する給電の形態を数台単位にまとめて給電断続するようにした点に特徴がある。すなわち、第5の実施例では、キーテレホン主装置1に、停電検出手段11と、給電断続回路設定手段12と、内線通信機器用給電手段13−1〜13−nと、内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nと、回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nと、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16−1〜16−nと、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−nとを備えている。
【0044】
それぞれの内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nは、給電断続回路設定手段12に接続されて情報を受け、一定の複数台単位毎の内線通信機器2−11〜2−1m、内線通信機器2−21〜2−2m、内線通信機器2―n1〜2−nmの内線通信機器回路21−11〜21−1m、21−21〜21−2m、21−n1〜21−nmに給電経路N1、N2、Nnが、それぞれバス接続される。
【0045】
第5の実施例では、一定の複数台数単位毎の内線通信機器とキーテレホン主装置間にスター配線を採用しつつ、一定の複数台数単位内の内線通信機器とキーテレホン主装置間にバス配線を採用しているので、バス配線上の給電能力の設計に関して制約が発生し、1配線当たりのキーテレホン主装置からの給電能力が同じとすれば、内線通信機器の台数が多いほど配線長が短くなるが、内線通信機器の台数が増加しても、キーテレホン主装置からの1本の配線ケーブルで一定台数の内線通信機器に給電するため、内線通信機器台数相当本数の配線ケーブルがキーテレホン主装置に集中しないという利点がある。
【0046】
[実施例6]図9を用いて、本発明の第6の実施例を説明する。第6の実施例は、第5の実施例におけるキーテレホン主装置1内に設けた内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nを、それぞれの内線通信機器2−11〜2−1m,2−21〜2−2m,2−n1〜2−nm内に設けた点で相違している。すなわち、第6の実施例では、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−n、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16−1〜16−nおよび回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nと、内線通信機器回路用給電手段13−1〜13−n、および、停電検出手段11、給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵させ、内線通信機器2−11〜2―1m、2−21〜2−2m、2−n1〜2−nmには、内線通信機器回路21−11〜21−1m、21−21〜21−2m、21−n1〜21−nmと内線通信機器用給電断続手段22−11〜22−1m、22−21〜22−2m、22−n1〜22−nmを内蔵させ、一定の複数台数単位(グループ)毎の内線通信機器とキーテレホン主装置間にスター配線を採用しつつ、一定の複数台数単位(グループ)毎の内線通信機器とキーテレホン主装置間にバス配線を採用したモデル例である。第6の実施例は、第5の実施例と比べると、内線通信機器用給電断続手段22が内線通信機器2に内蔵されているため、第5の実施例と同様に各内線通信機器回路21に対する給電を完全に停止することもできるが、各内線通信機器毎に内線通信機器回路21の一部機能回路を動作させ、他の機能回路を停止させるようなきめ細かな給電制御も可能である。
【0047】
第5の実施例および第6の実施例では、一定の複数台数単位毎の内線通信機器とキーテレホン主装置間にスター配線を採用しつつ、一定の複数台数単位内の内線通信機器とキーテレホン主装置間にバス配線を採用しているので、バス配線上の給電能力の設計に関して制約が発生し、1配線当たりのキーテレホン主装置からの給電能力が同じとすれば、内線通信機器の台数が多いほど配線長が短くなるが、内線通信機器の台数が増加しても、キーテレホン主装置からの1本の配線ケーブルで一定台数の内線通信機器に給電するため、内線通信機器台数相当本数の配線ケーブルがキーテレホン主装置に集中しないという利点がある。
【0048】
第5の実施例および第6の実施例では、回線ゲートウエイの回線ゲートウエイ回路17、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ回路用給電手段15をキーテレホン主装置1に内蔵させているが、回線ゲートウエイ回路17のみをキーテレホン主装置1から分離させて回線ゲートウエイ3内に設ければ第2の実施例と、回線ゲートウエイ回路17および回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16をキーテレホン主装置1から分離させて回線ゲートウエイ3内に設ければ第3の実施例と、回線ゲートウエイ回路17、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ用給電手段15をキーテレホン主装置から分離させて回線ゲートウエイ3内に設ければ第4の実施例と、それぞれ同様にすることも可能である。
【0049】
図10を用いて発明の第7の実施例を説明する。第7の実施例では、回線ゲートウエイ回路17、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ回路用給電手段15、および停電検出手段11ならびに給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵させ、内線通信機器回路21−11〜21−1m、21−21〜21−2m、21−n1〜21−nmに対する内線通信機器用給電断続手段41−1、41−2、41−nおよび内線通信機器用給電手段42−1、42−2、42−nを給電機能付きハブ(HUB)4−1、4−2、4−nにそれぞれ内蔵させ、給電機能付きハブ4とキーテレホン主装置1との間にスター配線を採用し、一定の複数台数単位(グループ)内の内線通信機器2と給電機能付きハブ4との間にもスター配線を採用した実施例である。
【0050】
図11を用いて本発明の第8の実施例を説明する。第8の実施例では、キーテレホン主装置1に、回線ゲートウエイ回路17、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ回路用給電手段15、および停電検出手段11ならびに給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵させ、内線通信機器回路用給電手段42−1〜42−nを給電ハブ4−1〜4−nに内蔵させ、内線通信機器回路21−11〜21−1m、21−21〜21−2m、21−n1〜21−nmおよび内線通信機器用給電断続手段22−11〜22−1m、22−21〜22−2m、22−n1〜22−nmを内線通信機器2−11〜2―1m、2−21〜2−2m、2−n1〜2−nmに内蔵させ、給電機能付きハブ4−1〜4−nとキーテレホン主装置1との間にスター配線を採用し、一定の複数台数単位内の内線通信機器と給電ハブとの間にもスター配線を採用した実施例である。第8の実施例は、第7の実施例と比べると、内線通信機器2に内線通信機器用給電断続手段22の追加が必要となるが、給電機能付きハブ4は、市販の給電機能付ハブをそのまま使える利点がある。
【0051】
第7の実施例および第8の実施例では、給電機能付きハブとキーテレホン主装置との間にスター配線を採用し、一定の複数台数単位(グループ)内の内線通信機器と給電機能付きハブとの間にもスター配線を採用しているので、給電機能付きハブからスター配線上の給電能力の設計に関して制約は少なく、1配線当たりの給電ハブからの給電能力が同じとすれば、配線長を最も長くできる利点があり、内線通信機器の台数が増加しても、一定の設置台数単位毎に給電機能付きハブを分散配置することができ、内線通信機器台数相当本数の配線ケーブルがキーテレホン主装置に集中しないという利点がある。
【0052】
第7の実施例および第8の実施例では、回線ゲートウエイ回路、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段および回線ゲートウエイ回路用給電手段をキーテレホン主装置に内蔵させているが、回線ゲートウエイ回路のみをキーテレホン主装置から分離し、回線ゲートウエイに内蔵させれば第1の実施例と、回線ゲートウエイ回路および回線ゲートウエイ回路用給電断続手段をキーテレホン主装置から分離し、回線ゲート回路に内蔵させれば第3の実施例と、回線ゲートウエイ回路、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段および回線ゲートウエイ回路用給電手段をキーテレホン主装置から分離し、回線ゲートウエイに内蔵させれば第4の実施例と同様な構成とすることも可能である。
【0053】
なお、上記の全ての実施例における給電断続回路設定手段において、キーテレホン主装置、内線通信機器、回線ゲートウエイなどのシステム構成機器あるいはその内部構成回路を複数に分類し、任意または固定的に設定された一定の停電時間の経過毎またはバックアップ電源の消費電力に応じて、給電を継続するシステム構成機器、あるいはその内部構成回路を段階的に減少させ、段階的に給電範囲を狭めるようにすることも可能である。例えば、内線通信機器(内線電話機)を2種類に分類し、停電発生の直後には、各部課毎に最低1台の内線電話機のみの給電を継続させ、停電発生から10分経過後には、対外的にも社内的にも重要な部課のみに限定することができる。このようにすれば、停電直後にも各部課において最低限の通信手段が確保され、その後の停電対応としての準備時間、猶予時間を確保でき、停電が長引いた場合には、最も重要な部課に対応した回線ゲートウエイと内線電話機のみの給電を継続させることで、停電時のバックアップ範囲とバックアップ時間をきめ細かく設定することが可能で、業務内容に柔軟に対応した給電継続回路の設定が可能である。
【0054】
実施例における給電断続回路設定手段に対する設定は、キーテレホン主装置に接続されたPC(パーソナルコンピュータ)、工事保守者が携帯可能でキーテレホン主装置に接続されたハンドヘルド端末、キーテレホン主装置と接続された内線電話機などを使って設定可能であり、設定データ自体はキーテレホン主装置に記憶される実施例としているが、設定データの記憶箇所はキーテレホン主装置に限定されない。また、給電断続回路設定手段に記憶される設定データとして、システム構成機器あるいはその内部構成回路の全てを停電時にも一定時間の給電を継続するものと、停電時に給電を停止するものとに分けた実施例としているが、停電時にも一定時間の給電を継続するもののみを給電断続回路設定手段に記憶させ、記憶されないシステム構成機器あるいはその内部構成回路は停電と同時に給電が停止されるようにしても良い。
【0055】
実施例における回線ゲートウエイは、アナログ回線、ISDN回線、IP回線、専用回線などの回線毎に、一単位の回路になっているが、各回線種別毎の回線ゲートウエイ回路を1または複数回線単位の増設ユニット回路に細分化し、増設ユニット回路単位で給電を停止したり継続したりすることも可能である。
【0056】
また、給電継続回路設定手段と各回線種別毎の回線ゲートウエイ回路までの接続は、スター配線でもバス配線でも良いが、バス配線が回路基板上の配線本数やシステム構成機器間の配線ケーブル本数が最も少ない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図2】本発明に用いる停電時給電断続状態設定テーブルの内容を説明する図(その1)。
【図3】本発明に用いる停電時給電断続状態設定テーブルの内容を説明する図(その2)。
【図4】本発明に用いる停電時給電断続状態設定テーブルの内容を説明する図(その3)。
【図5】本発明の第2の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図6】本発明の第3の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図7】本発明の第4の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図8】本発明の第5の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図9】本発明の第6の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図10】本発明の第7の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図11】本発明の第8の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【符号の説明】
【0058】
1:キーテレホン主装置
11:停電検出手段
12:給電断続回路設定手段
13:内線通信機器用給電手段
14:内線通信機器用給電断続手段
15:回線ゲートウエイ回路用給電手段
16:回線ゲートウエイ回路用給電断続手段
17:回線ゲートウエイ回路
2:内線通信機器
21:内線通信機器回路
22:内線通信機器回路用給電断続手段
23:内線通信機器回路用給電手段
3:回線ゲートウエイ
31:回線ゲートウエイ回路
32:回線ゲートウエイ回路用給電断続手段
33:回線ゲートウエイ回路用給電手段
4:給電機能付きハブ
41:内線通信機器回路用給電断続手段
42:内線通信機器回路用給電手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のキーテレホンシステムは、キーテレホン主装置に内蔵されたバックアップ電源により、停電時にもシステム全体を10分から30分程度継続動作させるように構成されている。そして、バックアップ電源が消耗すると、限られた台数の停電用内線電話機や単独電話機が外線と直結され、基本的な発信処理および着信処理ならびに通話が最低限確保できるようになっているのが一般的である。
【0003】
停電時にシステム全体をバックアップ電源で継続動作させる場合、停電発生直後の利用者に混乱は発生しないが、バックアップ時間が短いという問題があるだけでなく、バックアップ電源が消耗した時点では事前に予想が出来るとは言え、突然に限られた台数の停電用内線電話機や単独電話機のみに利用が限定されるため、停電用内線電話機や単独電話機の台数が少ないほど、結果的には利用者の混乱を招く問題があった。また、バックアップ時間を長くしようとすれば、バックアップ電源の容量を増大させるしか無く、コストアップになると言う問題があった。
【0004】
電子交換システムとして、電子交換機に非常用バッテリの残り容量通知手段を設け、各通信端末に消費電力可変制御手段を設け、各通信端末は電子交換機から通知された残り容量検出情報と予め設定した消費電力低減パターンとに応じて、所定の回路の動作を消費電力の大きい動作から小さい動作に段階的に制限することにより、非常用バッテリによるシステムの運用時間を、バッテリ容量を増加させることなく延長し、これにより小形かつ安価で十分なバックアップを行なう方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この場合、停電時などの非常時に、各通信端末が低消費電力モードに移行するとは言え、全ての通信端末が発信処理およびダイヤルイン着信処理ならびに、通話状態でない場合にも、各通信端末への給電が継続されているので、非常用バッテリを無駄に消費している問題があった。
【0005】
また、複数拠点間に専用線を使い、音声を圧縮多重伝送する構内交換機において、停電時には非常用電話以外への給電を停止するとともに、音声の圧縮多重伝送を停止することにより、停電時にバッテリのバックアップ時間の延長を図る方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この場合、停電時に構内交換機から給電される非常用電話機が特定されており、システム的に柔軟に設定変更が出来ない問題があり、非常用電話機の台数が少ないほど非常用電話機以外が停電とともに突然使えなくなるため、利用者の混乱を招く問題があった。
【特許文献1】特開平6−237318号公報
【特許文献2】特開2004−248179号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、停電時には重要な回線ゲートウエイと重要な内線電話機など、重要な機能、機器、回路のみを継続動作させるように給電範囲を柔軟に設定可能とし、停電時の経過時間に応じて柔軟かつ段階的に給電範囲を狭め、利用者の混乱を回避しつつ、従来と同じバックアップ電源の容量を使う場合はバックアップ時間の延長を可能とし、従来と同じバックアップ時間で良い場合はバックアップ電源の容量を削減し、経済化を可能としたキーテレホンシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムは、1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行うキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電検出手段と、システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段とを有し、前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては、前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては、前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにしたものである。
【0008】
また、本発明による他の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムは、1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行うキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電検出手段と、システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して、停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段と、内線通信機器への給電停止予告手段とを有し、給電を停止する際に、前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにし、内線通信機器への給電を停止する際には、給電停止時点より一定時間前から可聴表示または可視表示により給電停止を予告できるようにしたものである。
【0009】
より詳細には、本発明は、内線通信機器への給電手段および給電断続手段を、キーテレホン主装置、内線通信機器、回線ゲートウエイなどのシステム構成機器のどこに配置するかによって、以下の3つの場合に分類される。
(1)内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、複数の内線通信機器とキーテレホン主装置間をスター配線とし、複数の内線通信機器に対してキーテレホン主装置が複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けたものである。
(2)内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群とキーテレホン主装置間をスター配線とし、一定の複数台数単位内の内線通信機器個々とキーテレホン主装置間をバス配線とし、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群に対してキーテレホン主装置が1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けたものである。
(3)内線通信機器への給電手段が1または複数の給電機能付きハブに内蔵され、1または複数の給電機能付きハブとキーテレホン主装置間をスター配線またはバス配線とし、1または複数の内線通信機器と前記給電機能付きハブ間をスター配線とし、1または複数の内線通信機器に対して前記給電機能付きハブが1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けたものである。
【0010】
ここで、本発明の内線通信機器には、内線電話機、アナログ回線およびISDN回線用の一般通信機器を接続できる電話機アダプタ、無線LANアクセスポイント、無線LANコードレス電話機などが含まれる。また、本発明の回線ゲートウエイには、アナログ回線ゲートウエイ、ISDN回線ゲートウエイ、IP回線ゲートウエイ、専用回線ゲートウエイなどが含まれる。従来のシステムではキーテレホン主装置に内蔵されている場合が多かったが、最近のシステム、例えばSIPサーバシステムにおいては、SIP対応内線電話機、呼制御を司るキーテレホン主装置としてのSIPサーバ以外のアナログ回線ゲートウエイ、ISDN回線ゲートウエイ、IP回線ゲートウエイなどを設置環境に合わせて分離配置したり、集合配置したりできるようになっている場合が多い。本発明の回線ゲートウエイには、SIP対応内線電話機、呼制御を司るキーテレホン主装置としてのSIPサーバ以外のアナログ回線ゲートウエイ、ISDN回線ゲートウエイ、IP回線ゲートウエイなどが含まれる。
【0011】
すなわち、本発明は、1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行う省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電を検出する停電検出手段と、システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、前記給電断続回路設定手段の設定内容に基づいて前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段とを有し、前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段に停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対して前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対して前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにした。
【0012】
また、本発明は、1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行う省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、商用電源の停電を検出する停電検出手段と、システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、前記給電断続回路設定手段の設定内容に基づいて前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段と、給電を停止する内線通信機器への給電停止を予告する給電停止予告手段とを有し、給電を停止する際に、前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにし、内線通信機器への給電を停止する際には、給電停止時点より一定時間前から可聴表示または可視表示により給電停止を予告できるようにした。
【0013】
さらに、本発明は、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、複数の内線通信機器とキーテレホン主装置間をスター配線とし、複数の内線通信機に対してキーテレホン主装置が複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた。また、本発明は、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、前記内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群とキーテレホン主装置間をスター配線とし、一定の複数台数単位内の内線通信機器個々とキーテレホン主装置間をバス配線とし、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群に対してキーテレホン主装置が1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた。
【0014】
さらに、本発明は、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、内線通信機器への給電手段が1または複数の給電機能付きハブに内蔵され、1または複数の給電機能付きハブとキーテレホン主装置間をスター配線またはバス配線とし、1または複数の内線通信機器と前記給電機能付きハブ間をスター配線とし、1または複数の内線通信機器に対して前記給電機能付きハブが1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた。
【0015】
本発明は、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、給電断続回路設定手段が、システム構成機器あるいはその内部構成回路を、複数に分類し、任意または固定的に設定された一定の停電時間の経過毎に、給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路を段階的に減少させ、段階的に給電範囲を狭めるようにした。
【0016】
なお、上記省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、システム構成機器は、キーテレホン主装置、内線通信機器、回線ゲートウエイ等であり、内部構成回路は、内線通信機器回路、回線ゲートウエイ回路、ボイスメール回路等である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、例えば、内線電話機と回線ゲートウエイを除いたキーテレホン主装置の消費電力が、全システムの消費電力の10%の場合、停電時に継続動作させる内線電話機と回線ゲートウエイの数を通電時の1/9にした場合、停電時の消費電力は通電時の消費電力の1/5に削減できる。したがって、同一システムにおいて、バックアップ電源の容量を従来と同じにすれば、バックアップ時間を5倍に延長でき、バックアップ時間を従来と同じにすれば、バックアップ電源の容量を1/5に削減できるとともにその分コストを低減できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明にかかる省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムの実施形態を図面を用いて、具体的に説明する。
【0019】
[実施例1]図1に示す本発明の第1の実施例では、回線ゲートウエイ回路と、内線通信機器回路に対する内線通信機器用給電断続手段および内線通信機器用給電手段、回線ゲートウエイ回路に対する回線ゲートウエイ回路用給電断続手段および回線ゲートウエイ用給電手段、さらには給電断続回路設定手段および停電検出手段をキーテレホン主装置に内蔵した例である。
【0020】
すなわち、第1の実施例の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムは、キーテレホン主装置1に、例えば商用電源の停電を検出する停電検出手段11と、給電断続手段の給電停止状態を設定する給電断続回路設定手段12と、停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有し内線通信機器回路へ給電する内線通信機器用給電手段13−1〜13−nと、内線通信機器回路への給電を断続する内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nと、停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有し回線ゲートウエイ回路へ給電する回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nと、回線ゲートウエイ回路への給電を断続する回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16−1〜16−nと、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−nとを備えている。
【0021】
内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nは、それぞれ、内線通信機器回路21−1〜21−nを備えた内線通信機器2−1〜2−nが接続され、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−nには、それぞれアナログ回線、ISDN回線、IP回線などの外線(図示せず)が接続される。
【0022】
給電断続回路設定手段12は、停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する手段であり、停電時における給電断続手段の給電断続状態が設定される停電時給電断続状態設定テーブルが設けられ、停電時にはこのテーブルの内容に基づいて各内線通信機器回路用給電断続手段14−1〜14−n、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16−1〜16−nの断続状態を設定する手段である。
【0023】
内線通信機器回路用給電手段13−1〜13−n、回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nは、正常時にはたとえば商用電源から電力が供給され、停電検出手段11が商用電源の停電を検出した電源停電時にはキーテレホンシステムに設けた給電手段の無停電電源などのバックアップ電源から電力が供給される手段である。内線通信機器回路用給電手段13−1〜13−n、回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nは、当然各ポートに必要であるが、各ポートへの給電電圧が同じであれば大元の電源は設計効率上、当然一元化可能な場合は一元化される。全ての給電手段が主装置内にある場合は、大容量のバッテリ式の電源装置を主装置に内蔵させることが可能であり、バッテリの分割損がなく経済的である。しかし、主装置の外部に、給電手段がある場合には、当然給電手段が内蔵されたシステム構成機器(回線ゲートウエイ、内線通信機器、給電ハブ)にバッテリを個別に内蔵させることになる。給電手段は、ファントム給電の場合、各システム構成回路(内線通信機器回路、回線ゲートウエイ回路)に対する給電ポートとして、センタータップ付きのパルストランスであってよい。
【0024】
給電断続手段14−1〜14−n、16−1〜16−nは、前記給電断続回路設定手段12からの断続状態設定情報に基づいて内線通信機器回路用給電手段13−1〜13−n、回線ゲートウエイ回路用給電手段15―1〜15−nから内線通信機器回路21−1〜21−n、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−nへの給電を停止したり継続したりする手段である。
【0025】
さらに、本実施例においては、図示を省略した、停電時に給電を停止する内線通信機器への給電停止を予告する給電停止予告手段とを有しており、給電を停止する際に、停電検出手段11により商用電源の停電が検出された場合に、給電断続回路設定手段12により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては給電手段13,15からの給電を給電断続手段14,16により継続させるようにし、給電断続回路設定手段12により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては給電手段13,15からの給電を給電断続手段14,16により停止させるようにし、内線通信機器回路21への給電を停止する際には、給電停止時点より一定時間前から可聴表示または可視表示により給電停止を予告することができる。
【0026】
給電断続回路設定手段12に設けられる停電時給電断続状態設定テーブルの第1の例を、図2を用いて説明する。この例は、常時給電継続に設定される特定内線通信機器以外は、段階的に給電停止とされるシステム構成機器或いはその内部構成回路を拡大する例である。停電時給電断続状態設定テーブルには、給電の対象となる各内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路毎に、停電直後、10分後、20分後、30分後、バッテリ切れまでの時間の経過とともに給電状態の遷移が記述される。この例によれば、停電直後にはほとんどの内線通信機器回路が給電を継続され、IP回線ゲートウエイを除く回線ゲートウエイ回路にも給電が継続される。10分経過すると、給電を停止する内線通信機器回路や回線ゲートウエイ回路が増え、20分後、30分後には、特定の内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路への給電が停止され、バッテリ切れまで特定の内線通信機器および特定の回線ゲートウエイのみに給電が継続される。
【0027】
この設定では、停電後時間が経過するに従って、順次給電対象となる内線通信機器や回線ゲートウエイ回路を減少させ、長時間にわたり特定の内線通信機器回路や回線ゲートウエイ回路への給電を維持することができる。
【0028】
給電断続回路設定手段12に設けられる停電時給電断続状態設定テーブルの第2の例を、図3を用いて説明する。この例は、停電直後から全ての内線通信機器回路を、発信処理およびダイヤルイン着信処理ならびに通話中以外は給電停止とするもので、省電力と使い勝手を両立させる設定である。停電時給電断続状態設定テーブルには、給電の対象となる各内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路毎に、停電直後の基本設定と、発信処理および着信処理ならびに通話中の一時給電の態様を記述してある。この例によれば、停電直後には全ての内線通信機器回路が給電を停止され、IP回線ゲートウエイを除く回線ゲートウエイ回路の特定の回線ゲートウエイ回路にのみ給電が継続され、内線通信機器を発信処理およびダイヤルイン着信処理ならびに通話中にのみ一時的給電状態としてそれぞれの機器毎にオフフックによる給電再開、オンフックによる給電停止が設定されている。内線通信機器2から発信するときには、給電断続回路設定手段12がオフフックを検出し、給電断続手段14に給電再開を指示して当該内線通信機器回路21に給電を開始し、通話中は当該内線通信機器回路21に給電し、オンフックを検出すると給電を停止する。さらに、給電が継続している回線ゲートウエイ回路17が着信を検出すると、給電断続回路設定手段12が、給電断続手段14へ着信内線通信機器2に対する給電再開を指示し、当該内線通信機器回路に給電を開始するので、ダイヤルイン着信を当該内線通信機器に通知し通話を行うことができる。このような給電停止時にもオフフックによる発信処理時やダイヤルイン着信時に給電を再開し通話を行いその後給電停止に戻る設定形態を、本明細書においては随時設定と称する。
【0029】
この例では、内線通信機器のオフフックおよびオンフックまたはスピーカボタンの押下を検出することが必要となるが、通常オンフックの状態ではスイッチが‘開’とされオフフックの状態でスイッチが‘閉’となるので、このスイッチをフックスイッチおよびスピーカボタンスイッチの一方または両方に設け、別途電源電圧を印加してもオンフックの状態では電力を消費せず、省電力の態様でオフフックまたはオンフックの状態を検出することが可能となる。
【0030】
この設定では、停電直後から特定の回線ゲートウエイ回路を除く回線ゲートウエイ回路および全ての内線通信機器回路への通電が停止されるので、非常用電源の電力を長時間にわたり有効に使用することができるとともに、発信処理およびダイヤルイン着信処理ならびに通話中には内線通信機器回路に給電されるので、通常の状態と遜色のない通話を行うことができる。
【0031】
給電断続回路設定手段12に設けられる停電時給電断続状態設定テーブルの第3の例を、図4を用いて説明する。この例は、停電直後に全ての内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路への給電を停止し、オフフックまたは着信があった時にその内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路へ給電を再開して通話を可能とし、時間の経過とともに随時設定可能な内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路の数を減少してゆく形態である。すなわち、第3の例の停電時給電状態設定テーブルには、各内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路毎に、基本設定および随時設定の内容が設定される。
【0032】
基本設定は、例えば、停電直後、10分後、20分後、バッテリ切れまでの各時間経過毎の一時給電付加回路が設定される。例えば、内線通信機器回路N1は、停電直後から給電不可に設定され、随時設定はオフフック操作によっても給電されない。内線通信機器回路N2は、給電直後は、給電可とされるが10分経過後は給電不可と設定され、随時設定はオフフック操作により一時給電可能と設定されるので、停電後10分間は、オフフックにより給電可能とされるが、それ以後はオフフックによっても給電されない。同様に内線通信機器回路N3は、給電直後および10分後は給電可とされるが20分経過後は給電不可と設定され、随時設定はオフフック操作により一時給電可能と設定されるので、停電後20分間は、オフフックにより給電可能とされるが、それ以後はオフフックによっても給電されない。この例によれば、停電直後には全ての内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路が給電を停止されるが、随時設定により所定の内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路は一時給電可能とされるが、時間の経過とともに、一時給電可能な内線通信機器回路および回線ゲートウエイ回路は減少し、バッテリ切れまでは特定の内線通信機器および特定の回線ゲートウエイのみに随時設定による給電が可能となる。
【0033】
この設定では、停電後時間が経過するに従って、順次給電対象となる内線通信機器や回線ゲートウエイ回路を減少させ、長時間にわたり特定の内線通信機器回路や回線ゲートウエイ回路への給電を維持することができる。図2および図4の例では、停電直後からの時間の経過によって給電範囲が段階的に縮小されていくすなわち給電停止範囲を段階的に拡大してゆく例を示したが、バックアップ電源の容量の低下すなわちバックアップ電源の消費電力に応じて給電範囲を段階的に縮小していくすなわち給電停止範囲を段階的に拡大していっても目的を達することができる。
【0034】
[実施例2]図5を用いて、本発明の第2の実施例を説明する。この実施例では、内線通信機器回路21に対する内線通信機器用給電断続手段14および内線通信機器用給電手段13、回線ゲートウエイ回路31に対する回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ回路用給電手段15、停電検出手段11および給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵し、回線ゲートウエイ回路31−1〜31−nを有する回線ゲートウエイ3を、キーテレホン主装置1から分離させた例である。
【0035】
第2の実施例のその他の構成は、第1の実施例の構成と同様であり、停電時給電断続状態設定テーブルを図2〜図4に示す態様と同様に設定することにより、同様に動作させることができる。
【0036】
[実施例3]図6を用いて、本発明の第3の実施例を説明する。第3の実施例では、内線通信機器回路21−1〜21−nに対する内線通信機器用給電手段13−1〜13−nと、回線ゲートウエイ回路31−1〜31−nに対する回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−n、給電検出手段11および給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵し、回線ゲートウエイ回路31−1〜31−nおよび回線ゲートウエイ回路用給電断続手段32−1〜32−nを回線ゲートウエイ3に内蔵させ、内線通信機器回路21−1〜21−nおよび内線通信機器用給電断続手段22−1〜22−nを内線通信機器2−1〜2−nに内蔵させ、回線ゲートウエイ3をキーテレホン主装置1から分離させた例である。
【0037】
第3の実施例のその他の構成は、第1の実施例の構成と同様であり、停電時給電断続状態設定テーブルを図2〜図4に示す態様と同様に設定することにより、同様に動作させることができる。
【0038】
第3の実施例は、第1の実施例および第2の実施例と比べると、内線通信機器用給電断続手段22−1〜22−nが内線通信機器2−1〜2−nに内蔵されているので、第1の実施例および第2の実施例と同様に内線通信機器回路21−1〜21−nに対する給電を完全に停止することもできるが、内線通信機器回路21−1〜21−nの一部機能回路を動作させ、他の機能回路を停止させるようなきめ細かな給電制御も可能である。
【0039】
[実施例4]図7を用いて、本発明の第4の実施例を説明する。第4の実施例では、停電検出手段11と内線通信機器回路21−1〜21−nおよび回線ゲートウエイ回路31−1〜31−nに対する給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵し、回線ゲートウエイ回路31−1〜31−n、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段32−1〜32−nおよび回線ゲートウエイ回路用給電手段33−1〜33−nを回線ゲートウエイ3に内蔵させ、内線通信機器回路21−1〜21−n、内線通信機器用給電断続手段22−1〜22−nおよび内線通信機器用給電手段23−1〜23−nを内線通信機器2−1から2−nに内蔵させ、回線ゲートウエイ3をキーテレホン主装置1から分離させた例である。
【0040】
第4の実施例のその他の構成は、第1の実施例の構成と同様であり、停電時給電断続状態設定テーブルを図2〜図4に示す態様と同様に設定することにより、同様に動作させることができる。
【0041】
第4の実施例は、第1の実施例〜第3の実施例と比べると、内線通信機器用給電手段23−1〜23−nがそれぞれ内線通信機器2−1〜2−nに内蔵されているので、例えば、商用電源AC100Vを直流電源に変換する電源アダプタから内線通信機器に給電するような場合に該当し、キーテレホン主装置1から内線通信機器2への給電を無くしたい場合に適している。
【0042】
実施例1〜実施例4では、キーテレホン主装置1と内線通信機器2の間の給電配線にスター配線を採用したものであり、給電能力の設計に関して最も制約が少なく、1配線当たりのキーテレホン主装置からの給電能力が同じとすれば、配線長を最も長くできるが、内線通信機器の台数の増加に伴い全てのスター配線がキーテレホン主装置に集中するので、配線工事上の制約が発生する。
【0043】
[実施例5]図8を用いて、本発明の第5の実施例を説明する。第5の実施例では、キーテレホン主装置1の構成は、第1の実施例におけるキーテレホン主装置1の構成と同様とし、内線通信機器2に対する給電の形態を数台単位にまとめて給電断続するようにした点に特徴がある。すなわち、第5の実施例では、キーテレホン主装置1に、停電検出手段11と、給電断続回路設定手段12と、内線通信機器用給電手段13−1〜13−nと、内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nと、回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nと、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16−1〜16−nと、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−nとを備えている。
【0044】
それぞれの内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nは、給電断続回路設定手段12に接続されて情報を受け、一定の複数台単位毎の内線通信機器2−11〜2−1m、内線通信機器2−21〜2−2m、内線通信機器2―n1〜2−nmの内線通信機器回路21−11〜21−1m、21−21〜21−2m、21−n1〜21−nmに給電経路N1、N2、Nnが、それぞれバス接続される。
【0045】
第5の実施例では、一定の複数台数単位毎の内線通信機器とキーテレホン主装置間にスター配線を採用しつつ、一定の複数台数単位内の内線通信機器とキーテレホン主装置間にバス配線を採用しているので、バス配線上の給電能力の設計に関して制約が発生し、1配線当たりのキーテレホン主装置からの給電能力が同じとすれば、内線通信機器の台数が多いほど配線長が短くなるが、内線通信機器の台数が増加しても、キーテレホン主装置からの1本の配線ケーブルで一定台数の内線通信機器に給電するため、内線通信機器台数相当本数の配線ケーブルがキーテレホン主装置に集中しないという利点がある。
【0046】
[実施例6]図9を用いて、本発明の第6の実施例を説明する。第6の実施例は、第5の実施例におけるキーテレホン主装置1内に設けた内線通信機器用給電断続手段14−1〜14−nを、それぞれの内線通信機器2−11〜2−1m,2−21〜2−2m,2−n1〜2−nm内に設けた点で相違している。すなわち、第6の実施例では、回線ゲートウエイ回路17−1〜17−n、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16−1〜16−nおよび回線ゲートウエイ回路用給電手段15−1〜15−nと、内線通信機器回路用給電手段13−1〜13−n、および、停電検出手段11、給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵させ、内線通信機器2−11〜2―1m、2−21〜2−2m、2−n1〜2−nmには、内線通信機器回路21−11〜21−1m、21−21〜21−2m、21−n1〜21−nmと内線通信機器用給電断続手段22−11〜22−1m、22−21〜22−2m、22−n1〜22−nmを内蔵させ、一定の複数台数単位(グループ)毎の内線通信機器とキーテレホン主装置間にスター配線を採用しつつ、一定の複数台数単位(グループ)毎の内線通信機器とキーテレホン主装置間にバス配線を採用したモデル例である。第6の実施例は、第5の実施例と比べると、内線通信機器用給電断続手段22が内線通信機器2に内蔵されているため、第5の実施例と同様に各内線通信機器回路21に対する給電を完全に停止することもできるが、各内線通信機器毎に内線通信機器回路21の一部機能回路を動作させ、他の機能回路を停止させるようなきめ細かな給電制御も可能である。
【0047】
第5の実施例および第6の実施例では、一定の複数台数単位毎の内線通信機器とキーテレホン主装置間にスター配線を採用しつつ、一定の複数台数単位内の内線通信機器とキーテレホン主装置間にバス配線を採用しているので、バス配線上の給電能力の設計に関して制約が発生し、1配線当たりのキーテレホン主装置からの給電能力が同じとすれば、内線通信機器の台数が多いほど配線長が短くなるが、内線通信機器の台数が増加しても、キーテレホン主装置からの1本の配線ケーブルで一定台数の内線通信機器に給電するため、内線通信機器台数相当本数の配線ケーブルがキーテレホン主装置に集中しないという利点がある。
【0048】
第5の実施例および第6の実施例では、回線ゲートウエイの回線ゲートウエイ回路17、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ回路用給電手段15をキーテレホン主装置1に内蔵させているが、回線ゲートウエイ回路17のみをキーテレホン主装置1から分離させて回線ゲートウエイ3内に設ければ第2の実施例と、回線ゲートウエイ回路17および回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16をキーテレホン主装置1から分離させて回線ゲートウエイ3内に設ければ第3の実施例と、回線ゲートウエイ回路17、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ用給電手段15をキーテレホン主装置から分離させて回線ゲートウエイ3内に設ければ第4の実施例と、それぞれ同様にすることも可能である。
【0049】
図10を用いて発明の第7の実施例を説明する。第7の実施例では、回線ゲートウエイ回路17、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ回路用給電手段15、および停電検出手段11ならびに給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵させ、内線通信機器回路21−11〜21−1m、21−21〜21−2m、21−n1〜21−nmに対する内線通信機器用給電断続手段41−1、41−2、41−nおよび内線通信機器用給電手段42−1、42−2、42−nを給電機能付きハブ(HUB)4−1、4−2、4−nにそれぞれ内蔵させ、給電機能付きハブ4とキーテレホン主装置1との間にスター配線を採用し、一定の複数台数単位(グループ)内の内線通信機器2と給電機能付きハブ4との間にもスター配線を採用した実施例である。
【0050】
図11を用いて本発明の第8の実施例を説明する。第8の実施例では、キーテレホン主装置1に、回線ゲートウエイ回路17、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段16および回線ゲートウエイ回路用給電手段15、および停電検出手段11ならびに給電断続回路設定手段12をキーテレホン主装置1に内蔵させ、内線通信機器回路用給電手段42−1〜42−nを給電ハブ4−1〜4−nに内蔵させ、内線通信機器回路21−11〜21−1m、21−21〜21−2m、21−n1〜21−nmおよび内線通信機器用給電断続手段22−11〜22−1m、22−21〜22−2m、22−n1〜22−nmを内線通信機器2−11〜2―1m、2−21〜2−2m、2−n1〜2−nmに内蔵させ、給電機能付きハブ4−1〜4−nとキーテレホン主装置1との間にスター配線を採用し、一定の複数台数単位内の内線通信機器と給電ハブとの間にもスター配線を採用した実施例である。第8の実施例は、第7の実施例と比べると、内線通信機器2に内線通信機器用給電断続手段22の追加が必要となるが、給電機能付きハブ4は、市販の給電機能付ハブをそのまま使える利点がある。
【0051】
第7の実施例および第8の実施例では、給電機能付きハブとキーテレホン主装置との間にスター配線を採用し、一定の複数台数単位(グループ)内の内線通信機器と給電機能付きハブとの間にもスター配線を採用しているので、給電機能付きハブからスター配線上の給電能力の設計に関して制約は少なく、1配線当たりの給電ハブからの給電能力が同じとすれば、配線長を最も長くできる利点があり、内線通信機器の台数が増加しても、一定の設置台数単位毎に給電機能付きハブを分散配置することができ、内線通信機器台数相当本数の配線ケーブルがキーテレホン主装置に集中しないという利点がある。
【0052】
第7の実施例および第8の実施例では、回線ゲートウエイ回路、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段および回線ゲートウエイ回路用給電手段をキーテレホン主装置に内蔵させているが、回線ゲートウエイ回路のみをキーテレホン主装置から分離し、回線ゲートウエイに内蔵させれば第1の実施例と、回線ゲートウエイ回路および回線ゲートウエイ回路用給電断続手段をキーテレホン主装置から分離し、回線ゲート回路に内蔵させれば第3の実施例と、回線ゲートウエイ回路、回線ゲートウエイ回路用給電断続手段および回線ゲートウエイ回路用給電手段をキーテレホン主装置から分離し、回線ゲートウエイに内蔵させれば第4の実施例と同様な構成とすることも可能である。
【0053】
なお、上記の全ての実施例における給電断続回路設定手段において、キーテレホン主装置、内線通信機器、回線ゲートウエイなどのシステム構成機器あるいはその内部構成回路を複数に分類し、任意または固定的に設定された一定の停電時間の経過毎またはバックアップ電源の消費電力に応じて、給電を継続するシステム構成機器、あるいはその内部構成回路を段階的に減少させ、段階的に給電範囲を狭めるようにすることも可能である。例えば、内線通信機器(内線電話機)を2種類に分類し、停電発生の直後には、各部課毎に最低1台の内線電話機のみの給電を継続させ、停電発生から10分経過後には、対外的にも社内的にも重要な部課のみに限定することができる。このようにすれば、停電直後にも各部課において最低限の通信手段が確保され、その後の停電対応としての準備時間、猶予時間を確保でき、停電が長引いた場合には、最も重要な部課に対応した回線ゲートウエイと内線電話機のみの給電を継続させることで、停電時のバックアップ範囲とバックアップ時間をきめ細かく設定することが可能で、業務内容に柔軟に対応した給電継続回路の設定が可能である。
【0054】
実施例における給電断続回路設定手段に対する設定は、キーテレホン主装置に接続されたPC(パーソナルコンピュータ)、工事保守者が携帯可能でキーテレホン主装置に接続されたハンドヘルド端末、キーテレホン主装置と接続された内線電話機などを使って設定可能であり、設定データ自体はキーテレホン主装置に記憶される実施例としているが、設定データの記憶箇所はキーテレホン主装置に限定されない。また、給電断続回路設定手段に記憶される設定データとして、システム構成機器あるいはその内部構成回路の全てを停電時にも一定時間の給電を継続するものと、停電時に給電を停止するものとに分けた実施例としているが、停電時にも一定時間の給電を継続するもののみを給電断続回路設定手段に記憶させ、記憶されないシステム構成機器あるいはその内部構成回路は停電と同時に給電が停止されるようにしても良い。
【0055】
実施例における回線ゲートウエイは、アナログ回線、ISDN回線、IP回線、専用回線などの回線毎に、一単位の回路になっているが、各回線種別毎の回線ゲートウエイ回路を1または複数回線単位の増設ユニット回路に細分化し、増設ユニット回路単位で給電を停止したり継続したりすることも可能である。
【0056】
また、給電継続回路設定手段と各回線種別毎の回線ゲートウエイ回路までの接続は、スター配線でもバス配線でも良いが、バス配線が回路基板上の配線本数やシステム構成機器間の配線ケーブル本数が最も少ない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図2】本発明に用いる停電時給電断続状態設定テーブルの内容を説明する図(その1)。
【図3】本発明に用いる停電時給電断続状態設定テーブルの内容を説明する図(その2)。
【図4】本発明に用いる停電時給電断続状態設定テーブルの内容を説明する図(その3)。
【図5】本発明の第2の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図6】本発明の第3の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図7】本発明の第4の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図8】本発明の第5の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図9】本発明の第6の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図10】本発明の第7の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【図11】本発明の第8の実施例にかかるキーテレホンシステムの構成を説明するブロック図。
【符号の説明】
【0058】
1:キーテレホン主装置
11:停電検出手段
12:給電断続回路設定手段
13:内線通信機器用給電手段
14:内線通信機器用給電断続手段
15:回線ゲートウエイ回路用給電手段
16:回線ゲートウエイ回路用給電断続手段
17:回線ゲートウエイ回路
2:内線通信機器
21:内線通信機器回路
22:内線通信機器回路用給電断続手段
23:内線通信機器回路用給電手段
3:回線ゲートウエイ
31:回線ゲートウエイ回路
32:回線ゲートウエイ回路用給電断続手段
33:回線ゲートウエイ回路用給電手段
4:給電機能付きハブ
41:内線通信機器回路用給電断続手段
42:内線通信機器回路用給電手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行う省電力型停電バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
商用電源の停電を検出する停電検出手段と、
システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、
停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、
前記給電断続回路設定手段の設定内容に基づいて前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段とを有し、
前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段に停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対して前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、
前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対して前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにした
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項2】
1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行う省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
商用電源の停電を検出する停電検出手段と、
システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、
停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、
前記給電断続回路設定手段の設定内容に基づいて前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段と、
給電を停止する内線通信機器への給電停止を予告する給電停止予告手段とを有し、
給電を停止する際に、
前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、
前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにし、
内線通信機器への給電を停止する際には、
給電停止時点より一定時間前から可聴表示または可視表示により給電停止を予告できるようにした
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、複数の内線通信機器とキーテレホン主装置間をスター配線とし、複数の内線通信機に対してキーテレホン主装置が複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路、あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
前記内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群とキーテレホン主装置間をスター配線とし、一定の複数台数単位内の内線通信機器個々とキーテレホン主装置間をバス配線とし、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群に対してキーテレホン主装置が1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路、あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
内線通信機器への給電手段が1または複数の給電機能付きハブに内蔵され、1または複数の給電機能付きハブとキーテレホン主装置間をスター配線またはバス配線とし、1または複数の内線通信機器と前記給電機能付きハブ間をスター配線とし、1または複数の内線通信機器に対して前記給電機能付きハブが1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路、あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
給電断続回路設定手段が、システム構成機器あるいはその内部構成回路を、複数に分類し、任意または固定的に設定された一定の停電時間の経過毎またはバックアップ電源の電源容量の減少に応じて、給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路を段階的に減少させ、段階的に給電範囲を狭めるようにした
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項1】
1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行う省電力型停電バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
商用電源の停電を検出する停電検出手段と、
システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、
停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、
前記給電断続回路設定手段の設定内容に基づいて前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段とを有し、
前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段に停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対して前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、
前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対して前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにした
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項2】
1または複数の回線を、キーテレホン主装置の呼制御により複数の内線通信機器で共用し、外線通信と内線通信を行う省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
商用電源の停電を検出する停電検出手段と、
システム構成機器あるいはその内部構成回路に対して停電時にも一定時間の給電が可能なバックアップ電源を有する給電手段と、
停電時にも一定時間の給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路または停電時に給電を停止するシステム構成機器あるいはその内部構成回路とを予め設定する給電断続回路設定手段と、
前記給電断続回路設定手段の設定内容に基づいて前記給電手段からの給電を停止したり継続したりする給電断続手段と、
給電を停止する内線通信機器への給電停止を予告する給電停止予告手段とを有し、
給電を停止する際に、
前記停電検出手段により商用電源の停電が検出された場合に、前記給電断続回路設定手段により停電時にも給電を一定時間継続するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により継続させるようにし、
前記給電断続回路設定手段により停電時に給電を停止するよう予め設定されたシステム構成機器あるいはその内部構成回路に対しては前記給電手段からの給電を前記給電断続手段により停止させるようにし、
内線通信機器への給電を停止する際には、
給電停止時点より一定時間前から可聴表示または可視表示により給電停止を予告できるようにした
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、複数の内線通信機器とキーテレホン主装置間をスター配線とし、複数の内線通信機に対してキーテレホン主装置が複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路、あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
前記内線通信機器への給電手段がキーテレホン主装置に内蔵され、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群とキーテレホン主装置間をスター配線とし、一定の複数台数単位内の内線通信機器個々とキーテレホン主装置間をバス配線とし、一定の複数台数単位毎の内線通信機器群に対してキーテレホン主装置が1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路、あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
内線通信機器への給電手段が1または複数の給電機能付きハブに内蔵され、1または複数の給電機能付きハブとキーテレホン主装置間をスター配線またはバス配線とし、1または複数の内線通信機器と前記給電機能付きハブ間をスター配線とし、1または複数の内線通信機器に対して前記給電機能付きハブが1または複数の給電経路を有している場合、全ての給電経路、あるいは特定の1または複数の給電経路に給電断続手段を設けた
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステムにおいて、
給電断続回路設定手段が、システム構成機器あるいはその内部構成回路を、複数に分類し、任意または固定的に設定された一定の停電時間の経過毎またはバックアップ電源の電源容量の減少に応じて、給電を継続するシステム構成機器あるいはその内部構成回路を段階的に減少させ、段階的に給電範囲を狭めるようにした
ことを特徴とする省電力型バックアップ機能付きキーテレホンシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−174031(P2007−174031A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−365984(P2005−365984)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(000134707)株式会社ナカヨ通信機 (522)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(000134707)株式会社ナカヨ通信機 (522)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]