説明

真珠管理システムの制御方法、プログラム、養殖真珠および真珠管理システム

【課題】正規の流通経路で取引された真珠を見極め、その優良真珠の信頼性向上に貢献するシステムを提供する。
【解決手段】無線ICモジュールが内蔵された真珠を利用し、真珠の管理情報を入力する情報入力端末20と、情報入力端末から送信された管理情報を管理する管理サーバと10、により真珠の流通管理を行う方法であって、管理サーバは、管理対象となる真珠に内蔵された無線ICモジュールのユニークIDをデータベースに登録しておく(S01)。情報入力端末は、無線ICモジュールからユニークIDを読み出して、当該ユニークID毎に真珠の管理情報を入力し(S02)、これらユニークIDおよび管理情報を管理サーバに送信する(S03)。管理サーバは、情報入力端末から送信されたユニークIDが、データベース内に存在するか否かを判別し、存在する場合、当該ユニークIDと関連づけてデータベースに管理情報を格納する(S04)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線ICモジュールが内蔵された真珠の流通管理を行う真珠管理システムの制御方法、プログラム、養殖真珠および真珠管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、真珠の品質を評価するものとして、例えば真珠の色、形、サイズ、傷の有無、光沢、真珠層(巻き)の厚さといった項目について鑑定員の評価が記載された真珠鑑別書(真珠鑑定書)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−082096号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、こういった真珠鑑別書には、統一基準が無く、しかも日進月歩の加工技術に鑑別水準が追いつかないため、100%科学的根拠に基づいているとは限らない。したがって評価結果については鑑別員の主観的要素が入り込み、信頼性に乏しい鑑別書も多く発行されていると推定される。さらに甚だしきは、鑑別書が故意に改ざんされるケースもあり、改ざんされないまでも鑑別書の発行依頼者が売り手であることから、鑑別結果を一段階、ときにはそれ以上甘く評定してしまうケースも見られる。典型的な例としては花珠(極上品)鑑別がある。花珠は通常、浜場珠(海から収穫時の珠)の数%(数量比)であるのに対して、花珠鑑別書はその数倍発行されていると推定される。
【0004】
このため、業界では、その真珠が正当に評価されて取引された優良品であるのか、故意に格上げされた商品であるかを明確に見極める方法が望まれている。
【0005】
このような問題点に鑑み、本発明は、主に養殖真珠に関し、正当に評価されて取引された真珠を見極め可能であり、且つその優良真珠の信頼性向上に貢献し得る真珠管理システムの制御方法、プログラム、養殖真珠および真珠管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の真珠管理システムの制御方法は、真珠に内蔵されている無線ICモジュールから、当該無線ICモジュールに付与されているユニークIDを読み出すリーダと、真珠を管理するための管理情報を入力する入力デバイスとを有する情報入力端末と、ユニークIDと、情報入力端末から送信された管理情報とを関連づけて記憶するデータベースを有し、真珠の流通を管理する管理サーバと、がネットワークを介して接続された真珠管理システムの制御方法であって、管理サーバが、管理対象となる真珠に内蔵された無線ICモジュールのユニークIDを、データベースに登録するID登録ステップ、情報入力端末が、無線ICモジュールからユニークIDを読み出し、当該ユニークID毎に、無線ICモジュールが内蔵されている真珠の管理情報を入力する管理情報入力ステップ、情報入力端末が、読み出したユニークID、並びに入力した管理情報を、管理サーバに送信する管理情報送信ステップ、管理サーバが、情報入力端末から送信されたユニークIDが、データベース内に存在するか否かを判別し、存在すると判定した場合、当該ユニークIDと関連づけて、共に送信された管理情報をデータベースに格納する管理情報格納ステップ、管理サーバが、データベースから、管理情報を出力する管理情報出力ステップ、を実行することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の真珠管理システムは、無線ICモジュールが内蔵された真珠の流通を管理する管理サーバと、真珠を管理するための管理情報を入力する情報入力端末と、がネットワークを介して接続された真珠管理システムであって、情報入力端末は、無線ICモジュールから、当該無線ICモジュールに付与されているユニークIDを読み出す手段、ユニークID毎に、管理情報を入力する手段、読み出したユニークID、並びに入力した管理情報を、管理サーバに送信する手段、を備え、管理サーバは、管理対象となる真珠に内蔵された無線ICモジュールのユニークIDを、データベースに登録する手段、情報入力端末から送信されたユニークIDが、データベース内に存在するか否かを判別する手段、ユニークIDがデータベース内に存在する場合、共に送信された管理情報を、当該ユニークIDと関連づけてデータベースに格納する手段、データベースから、ユニークIDおよび管理情報を出力する手段、を備えていることを特徴とする。
【0008】
これらの構成によれば、管理サーバが、管理対象となる真珠に内蔵された無線ICモジュールのユニークIDを、データベースに登録しておき、情報入力端末から送信されたユニークIDがデータベース内のユニークIDと合致する場合のみ、共に送信された管理情報をデータベースに格納するため、管理対象外の真珠を排除することができる。すなわち、生産時から管理対象として認められた正規の真珠のみを管理するため、当該システムで管理された真珠(ICモジュールが内蔵された真珠)を、正当に評価されて取引された優良品と判断することができ、これによって管理対象となる真珠の信頼性を向上させる(真珠の本来の価値を維持させる)ことができる。また、データベースから管理情報を出力(データ出力または印刷出力など)することで、これを保証書、真珠鑑別書、グレーディングレポート、若しくは正規の流通経路で取引されたことを証明する証明書として用いることができる。
【0009】
この場合、管理サーバは、複数の情報入力端末と接続されていると共に、管理情報は複数の項目から成り、各情報入力端末は、複数の項目の中からそれぞれ1以上の任意の項目について、管理情報入力ステップおよび管理情報送信ステップを実行することが好ましい。
【0010】
この構成によれば、例えば、管理情報がA,B,C,D,Eという5つの項目から成る場合、管理サーバは、A,Bの項目を情報入力端末1から、またC,D,Eの項目を情報入力端末2からといったように、管理情報を分割して取得することとなるため、不法業者による不正な情報入力を最小限に留めることができる。一般に真珠の流通は、複数の業者間を経て取引されることが多いが、このように複数の情報入力端末によって、任意の項目を入力可能とすることで、初めに真珠の生産工程に関する情報を格納し、その後、加工工程に関する情報を入力するといったように、流通経路に沿って順次管理情報を格納していくことができる。また、管理情報入力の際に、既に格納されている管理情報を参照可能に構成することで、不正な情報入力をチェック可能となる。また、複数の情報入力端末によって同一の項目を入力可能とすることで、入力された情報の信頼性をより高めることができる。
【0011】
これらの場合、真珠管理システムは、データベースに格納されている管理情報を参照する情報参照端末をさらに備え、情報参照端末は、無線ICモジュールからユニークIDを読み出すリーダを有すると共に、ネットワークを介して管理サーバと接続されており、情報参照端末が、管理サーバに、読み出したユニークID、並びに当該ユニークIDと関連づけられている管理情報の提供要求を送信する管理情報要求ステップ、管理サーバが、情報参照端末から送信されたユニークIDが、データベース内に存在するか否かを判別し、存在すると判定した場合、当該ユニークIDと関連づけてられている管理情報の参照を許可する管理情報参照許可ステップ、情報参照端末が、参照した管理情報を出力する管理情報出力ステップ、をさらに実行することが好ましい。
【0012】
この構成によれば、情報参照端末からネットワークを介して、管理サーバのデータベース内に格納されている管理情報を参照することができるため、管理情報を多方面で活用することができる。また、管理サーバは、送信されたユニークIDと合致するユニークIDがデータベースに存在する場合のみ、管理情報の参照を許可するため、不用な情報流出を防止することができる。
【0013】
この場合、無線ICモジュールは、無線ICチップと、アンテナとから成り、無線ICチップは、読み出し専用であってユニークIDが書き込まれている第1情報記憶領域と、読み書き可能な第2情報記憶領域とを有すると共に、情報入力端末は、第2情報記憶領域に、管理情報の一部または全てを書き込むライタを有し、情報入力端末が、第2情報記憶領域に管理情報の一部または全てを書き込む管理情報書き込みステップ、情報参照端末が、第2情報記憶領域から管理情報の一部または全てを読み出す管理情報読み出しステップ、をさらに実行することが好ましい。
【0014】
この構成によれば、ユニークIDが書き込まれている第1情報記憶領域は読み出し専用であるため、不正にユニークIDが書き換えられて、データベースに格納されている管理情報との整合性を損なうことがない。一方、管理情報の一部または全てが書き込まれている第2情報記憶領域は読み書き可能であるため、情報参照端末がネットワークと接続されていない状態でも(オフラインの状態でも)、管理情報の読み出しを行うことができる。但し、第2情報記憶領域は、記憶容量に制限があるため、例えば情報入力端末が、詳細な管理情報を管理サーバに送信し、管理情報の一部、または管理情報を簡素化したコードなどを第2情報記憶領域に書き込むといった使い分けをすることで、当該システムの利便性をより高めることができる。また、記憶容量の問題だけでなく、セキュリティ上の問題も懸念されるため、セキュリティを確保したい情報を管理サーバに送信し、それ以外の情報を第2情報記憶領域に書き込むといった利用も可能である。
【0015】
これらの場合、管理情報は、真珠の品質、流通経路、加工履歴、鑑別結果、購入者のうち、いずれか1以上または全てに関する情報を含むことが好ましい。
【0016】
この構成によれば、真珠の品質、流通経路、加工履歴、鑑別結果、購入者に関する情報を管理することができる。また、この管理データを、販売促進に役立てることができる。
【0017】
本発明のプログラムは、コンピュータに、上記のいずれか1項に記載の真珠管理システムの制御方法における各ステップを実行させるためのものであることを特徴とする。
【0018】
このプログラムを実行させることにより、正規の流通経路で取引された真珠の信頼性向上に貢献し得る真珠管理システムを実現することができる。
【0019】
本発明の養殖真珠は、上記の真珠管理システムの制御方法における真珠として用いられ、無線ICモジュールを、真珠核に貼付または内蔵していることを特徴とする。
【0020】
この構成によれば、真珠核に無線ICモジュールを貼付または内蔵したものを核入れして養殖することにより、真珠管理システムに適用可能な真珠を得ることができる。
【0021】
この場合、無線ICモジュールは、複数の無線ICチップを搭載し、同一の無線ICモジュール上に搭載された複数の無線ICチップには、それぞれ異なるユニークIDが付与されていると共に当該無線ICモジュールが貼付または内蔵されている真珠を識別するための共通の識別情報が書き込まれており、ID登録ステップでは、ユニークIDと共に識別情報を登録することが好ましい。
【0022】
この構成によれば、複数の無線ICモジュールを搭載することにより、いずれかのチップが破損しても、真珠の信頼性を確保することができる。また、これら複数の無線ICモジュールを1つのタグ上に搭載することで、1回の無線ICモジュールの貼付または内蔵で良いため、実装に要する手間を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態に係る真珠管理システムの制御方法、プログラム、養殖真珠および真珠管理システムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は、真珠の流通管理を行う真珠管理システムに関するものであり、真珠に無線ICモジュールを内蔵し、当該無線ICモジュールに格納されている情報と、当該真珠管理システムを管理する管理サーバ内の情報とを比較・参照することで、その真珠が、正規の流通経路で取引された優良真珠であるのか否かを見極め可能としたものである。
【0024】
そこで、以下、無線ICモジュールとして、RFID(Radio Frequency-Identification:電波方式認識)チップ(無線ICチップ)と、アンテナとから成るインレットを、紙やプラスチックに組み込んだRFIDモジュールを利用し、当該RFIDモジュールを生産前(核入れ前)の真珠核に貼付または内蔵することによって、養殖真珠の生産から販売に至るまでの流通を管理する方法について説明する。
【0025】
まず、図1を参照し、本発明の真珠管理システム1のシステム構成について説明する。同図に示すように、真珠管理システム1は、真珠を管理するための種々の情報である管理情報(真珠の品質、流通経路、加工履歴、鑑別結果、購入者に関する情報など)を入力する複数の情報入力端末20と、当該情報入力端末20によって入力された管理情報を管理する管理サーバ10と、当該管理サーバ10によって管理されている管理情報を参照する複数の情報参照端末30と、によって構成され、これら各端末20,30および管理サーバ10は、インターネット等のネットワーク40によって接続されている。
【0026】
管理サーバ10は、真珠管理システム1を管理する管理会社100によって構築・運用され、管理情報を蓄積するデータベース11と、当該データベース11から管理情報を印刷出力するためのプリンタ12と、を備えている。このプリンタ12は、管理情報に含まれる鑑別結果に関する情報を、真珠鑑別書50として印刷できるようになっている(図11参照)。
【0027】
情報入力端末20は、真珠の養殖を行う養殖業者230、養殖された真珠を輸入する輸入業者240、真珠の加工を行う加工業者250、真珠の鑑別を行う鑑別業者260によって、それぞれ操作される。各業者は、取扱っている真珠に内蔵されているRFIDモジュール61(RFIDチップ63,図2(a)参照)のシリアルナンバー(予めRFIDチップ63に付与されている自身を識別するためのユニークID)を読み取り、そのシリアルナンバー別に必要な項目(管理情報)を情報入力端末20に入力していく。各情報入力端末20に入力された管理情報は、ネットワーク40を介して管理サーバ10に送信され、データベース11に格納される。したがって、データベース11には、真珠の流通過程に沿って、必要な項目が順次書き込まれていくこととなる。
【0028】
また、情報入力端末20は、RFIDチップ63のR/W領域M2(図5参照)にも、管理情報を書き込むことができるようになっている。但し、R/W領域M2は記憶容量に制限があるため、管理情報をコード化した情報(以下、「管理コード」と称する)を書き込むこととなる。詳細については後述する。
【0029】
情報参照端末30は、仲買を行う仲買業者270、仲買業者270から購入した真珠を小売店290に卸す問屋280、最終販売業者となる小売店290によって、それぞれ操作される。これらの業者は、情報参照端末30を用いて、データベース11内の管理情報を参照し、取り扱っている真珠が、真珠管理システム1で管理されている優良真珠であることを確認することができるようになっている。
【0030】
また、情報参照端末30は、上記の情報入力端末20によってRFIDチップ63のR/W領域M2に書き込まれた管理コードを読み取り可能となっている。したがって、管理サーバ10の運用時間外の時間帯など、ネットワーク40接続ができない環境にあっても、当該R/W領域M2の読み取りにより、管理コードだけは読み取り可能となっている。
【0031】
なお、各情報入力端末20、並びに各情報参照端末30には、真珠管理システム1を利用するための(管理情報の入力および/または参照を行うための)プログラム(アプリケーション)が予めインストールされている。また、各端末20,30は、一般的なネットワークシステムと同様に、真珠管理システム1にログインするためのアクセスキーや暗証番号の入力が必要となっている。また、情報入力端末20は、アクセスキーに応じて、入力可能な管理情報の項目も制限されている。なお、情報参照端末30が参照可能な管理情報の項目についても、アクセスキーに応じて制限可能であるが、本実施形態では、参照する項目の制限は無いものとして説明する。
【0032】
ここで、真珠の流通過程について簡単に説明する。図1に示すように、まず、RFIDモジュール製造メーカ210により、RFIDモジュール61が製造される。例えば、図2(a)に示すように、ラベルタイプのRFIDモジュール61(61a)には、RFIDチップ63と、アンテナ64とから成るインレット62が、2つ搭載され、加工処理などによっていずれか一方が破損した場合でも、その真珠の信頼性が損なわれることがないようになっている。
【0033】
続いて、真珠核製造メーカ220により、RFIDモジュール製造メーカによって製造された上記のRFIDモジュール61(61a)が、真珠核70の表面に貼付される(図2(b)参照)。なお、真珠核70の構成や、RFIDモジュール61の貼付および内蔵方法等については後に詳述する。
【0034】
真珠核製造メーカ220は、RFIDモジュール61が貼付または内蔵された真珠核70(以下、「RFID付き真珠核70」と称する)を製造すると、そのRFID付き真珠核70毎に2つのRFIDチップ63のシリアルナンバーと、真珠核70の識別番号(同一タグ上に搭載されている2つのRFIDチップ63は同一の識別番号となる)を、郵送、FAX、電話、電子メール等の通信手段を用いて管理会社100に提供する。そして、管理会社100は、提供された識別番号と、2つのシリアルナンバーとを関連づけてデータベース11に登録する(図7参照)。なお、真珠核製造メーカ220に情報入力端末20を設置し、当該情報入力端末20によってこれら識別番号およびシリアルナンバーを入力し、ネットワーク40を介してデータベース11に書き込むように構成することも可能である。
【0035】
続いて、養殖業者230により、RFID付き真珠核70が、アコヤ貝、シロチョウ貝、クロチョウ貝などの内部に核入れされ、養殖される。養殖業者230は、情報入力端末「PC001」に接続されているリーダ/ライタ21を用いて、RFIDモジュール61(RFIDチップ63)からシリアルナンバーを読み取り、そのシリアルナンバー別に、「核入れ日」および「核サイズ」の2つの項目に関して管理情報を入力し、これを管理サーバ10に送信する。また同時に、入力した管理情報に対応する管理コードを、リーダ/ライタ21を用いてRFIDチップ63のR/W領域M2に書き込む。なお、上記のとおり、アクセスキーに応じて入力可能な管理情報は制限されているため、仮に情報入力端末「PC001」から「核入れ日」および「核サイズ」の2つの項目以外の情報が送信されても、管理サーバ10は当該情報の受信(データベース11への格納)を禁止する(その他の情報入力端末20についても同様であるため、以下説明を省略する)。
【0036】
続いて、輸入業者240により、浜上げされた真珠の買い付けおよび選別が行われる。また、輸入業者240は、情報入力端末「PC002」に接続されているリーダ/ライタ21を用いて、選別後の真珠(極上品)に内蔵されているRFIDモジュール61からシリアルナンバーを読み取り、そのシリアルナンバー別に、「浜上げ日」、「収穫地」、「養殖業者」および「真珠サイズ」の4つの項目に関して管理情報を入力し、これを管理サーバ10に送信する。また、対応する管理コードをRFIDチップ63のR/W領域M2に書き込む。このように、選別後の極上真珠のみを管理対象とすることで、RFIDモジュール61を内蔵した真珠の信頼性をより向上させることができる。なお、ここでは、真珠に関するその他の項目(例えば、重量、形、色、テリ(光沢)、キズ等)についても管理情報の入力・送信を行うようにしても良い。
【0037】
なお、管理サーバ10への情報の送信(データベース11への格納)は、上記「核入れ日」および「核サイズ」の2つの項目の格納後に制限するようにしても良い。つまり、「浜上げ」された後「核入れ」されることは考えられないため、正式な流通過程に沿って順序良く入力された情報のみをデータベース11に格納するようにしても良い。これにより、データベース11への不正な情報の書き込みを制限することができ、よりセキュリティを高めることができる。なお、以下説明するその他の項目についてもデータベース11への格納順序を同様に制限可能である。
【0038】
続いて、加工業者250により、真珠の加工が行われる。加工の種類としては、Enhancement:真珠が有する潜在的な美しさを人為的な手段で引き出すための加工(加温、漂白、還元等)、Treatment:真珠が有する本来の性質とは関係なく、化学的、あるいは物理的な方法により人工的に色や外観を改変する加工(染色、着色、有機溶剤、放射線、硝酸銀等)、穴空けなどがある。また、加工業者250は、情報入力端末「PC003」に接続されているリーダ/ライタ21を用いて、加工対象となる真珠に内蔵されているRFIDモジュール61からシリアルナンバーを読み取り、そのシリアルナンバー別に、「加工内容」および「加工業者」の2つの項目に関して管理情報を入力する。そして、当該シリアルナンバー別の管理情報を管理サーバ10に送信すると共に、対応する管理コードをRFIDチップ63のR/W領域M2に書き込む。
【0039】
続いて、鑑別業者260により、真珠の鑑別が行われる。具体的には、真珠の「巻き厚」、「色」、「真珠サイズ」、「形状」、「キズ」、「光沢」、「総合評価」の各項目について鑑別が行われる。また、ここで鑑別された鑑別結果に基づいて、図11に示す真珠鑑別書50が作成される。鑑別業者260は、情報入力端末「PC004」に接続されているリーダ22を用いて、鑑別対象となる真珠に内蔵されているRFIDモジュール61からシリアルナンバーを読み取り、そのシリアルナンバー別に、上記の7つの項目に関して管理情報を入力し、これを管理サーバ10に送信する。なお、鑑別業者260は、RFIDチップ63への書き込みは行わない。これは、「(1)購入者によっては、真珠の鑑別結果を必要としない場合もある」、「(2)海外では、真珠鑑別書50を有料としている」、「(3)不正にR/W領域M2が書き換えられた場合、この鑑別結果を改ざんし、不当な金額で販売される虞がある」などの理由によるものである。
【0040】
続いて、仲買業者270により、真珠が仲買される。仲買業者は、情報参照端末30「PC005」に接続されているリーダ31を用いて、商品である真珠に内蔵されているRFIDモジュール61からシリアルナンバーを読み取り、そのシリアルナンバーに基づいて、管理サーバ10にデータベース11の参照を要求することができる。当該要求に対し、管理サーバ10は、アクセスキーおよび暗証番号の認証を行い、さらに情報参照端末30から送信されたシリアルナンバーと合致するデータがデータベース11内に存在する場合は、そのシリアルナンバーと関連づけられている管理情報の参照を許可する。すなわち、管理サーバ10は、アクセスキーまたは暗証番号が適切でない場合、若しくはシリアルナンバーと合致するデータが存在しない場合は、管理情報の参照を許可せず、その旨のメッセージを情報参照端末30に送信する。管理情報の参照が許可された場合、情報参照端末30は、そのディスプレイ23上に管理情報を表示する(図7参照)。
【0041】
なお、仲買業者270は、情報参照端末30「PC005」に接続されているリーダ31を用いて、RFIDチップ63のR/W領域M2の読み取りも可能である。したがって、情報参照端末30「PC005」がネットワーク40と接続されていない状況であっても、上記の情報入力端末「PC001」、「PC002」および「PC003」によって書き込まれた管理コードだけは、ディスプレイ32上で参照可能である。
【0042】
続いて、問屋280、小売店290と、真珠が流通され、上記の仲買業者270と同様に、情報参照端末30「PC006」,「PC007」およびこれらに接続されているリーダ31を用いて、管理サーバ10内のデータベース11、並びにRFIDチップ63のR/W領域M2の読み取りが可能である。
【0043】
また、小売店290では、郵送、FAX、電話、電子メール等の通信手段を用いて、読み取ったシリアルナンバーと共に、真珠の購入者に関する購入者情報を管理会社100に提供する。そして、管理会社100は、提供されたこれらの購入者情報を、シリアルナンバーと関連づけてデータベース11に登録する(図7参照)。なお、小売店290に情報入力端末20を設置し、当該情報入力端末20によってシリアルナンバー別に購入者情報を入力し、ネットワーク40を介してデータベース11に書き込むように構成することも可能である。
【0044】
以上説明した流通経路によって、一般消費者300に真珠が提供されることとなるが、経由する業者の種類、数、順序、並びに管理情報の項目は、ここに示した例に限られるものではない。すなわち、2つの問屋280を介して流通される構成でも良いし、鑑別業者260による鑑別を、問屋280から小売店290に流通される間に行うなど、適宜変更可能である。
【0045】
次に、図2および図3を参照し、真珠核70へのRFIDモジュール61の貼付または内蔵方法について説明する。図2は、ラベル状のRFIDモジュール61aを真珠核70の表面に貼付した場合、図3は、タグ状のRFIDモジュール61bを真珠核70に内蔵した場合を、それぞれ示したものである。
【0046】
まず、ラベル状のRFIDモジュール61aを真珠核70の表面に貼付した場合について説明する。図2(b)に示すように、真珠核70は、厚肉の貝殻を球形に加工して形成され、真珠層の厚みが0.8〜2.0mm程度であることから、その分製品より小径に形成されている。同図(a)に示すように、RFIDモジュール61aは、0.4〜0.5mm角のRFIDチップ63とこれに接続したアンテナ64とから成る2つのインレット62bを、長さ(l)6〜10mm程度で幅(w)1.0〜2.0mm程度の剥離紙付のラベル65に埋め込んだものであり、0.10〜0.40mm程度の厚みを有している。この場合、任意の位置に形成される糸通し孔を考慮し、2つのインレット62bは、糸通し孔の孔径以上の距離、離して配設されている。また、ラベル65にはシール性(防水性)を有するフィルムを用いて、インレット62bを埋め込むようにしている。このように構成されたラベルタイプのRFIDモジュール61aは、同図(b)に示すように、剥離紙を剥がして真珠核70の任意の位置に貼り付けるようにする。
【0047】
このような構成では、真珠核70の表面にRFIDモジュール61aによる微妙な凸部が生ずるが、真珠層はこの凸部を含んで真球となるように付着するため、特に問題と成ることはない。但し、可能な限り厚みの小さいRFIDモジュール61a(RFIDチップ63およびラベル65)を用いることが好ましい。また、貼り付けの容易性を考慮すると、ラベル65に基材に伸縮性のある材質を選択することが好ましい。なお、ブローチ等に用いる半球形の真珠(真珠核70)では、平坦面の部分にRFIDモジュール61aを貼ることが好ましい。
【0048】
図3(a)は、真珠核70に埋め込んだタグタイプのRFIDモジュール61bを示している。このRFIDモジュール61bは、0.4〜0.5mm角のRFIDチップ63とこれに接続したアンテナ64とから成るインレット62bを用いたものである(wa:2.5mm,wb:1.25mm,h:0.9mm程度)。この場合、同図(b)に示すように、荒削り状態の真珠核70にドリル等で小孔71を穿孔し、この小孔71に上記のRFIDモジュール61bを投入する。その後、原材料の貝殻を砕いた粉砕粒と接着剤とから成る防水性パテにより、この小孔71を穴埋めする。そして、防水性パテが硬化した後、真珠核70を球形に仕上げ削りする。なお、小孔71を、貝殻で形成したキャップで封止(接着)した後、仕上げ削りするようにしても良い。また、複数の小孔71を穿孔し、各小孔71にRFIDモジュール61bを投入するようにしても良い。また、RFIDチップ63とこれに接続したアンテナ64とを紙等に埋め込んでゼンマイ状に丸めたインレット(図示省略)を用いても良い。
【0049】
このように、RFIDモジュール61の取付方法には種々の方法が考えられるが、以下では、主に図2に示したラベルタイプのRFIDモジュール61aを用いた場合(2つのRFIDチップ63が搭載されたモジュールを用いた場合)について説明するものとする。
【0050】
次に、図4の機能ブロック図を参照し、真珠管理システム1の制御構成について説明する。同図に示すように、情報入力端末20は、RFIDモジュール61(RFIDチップ63)への情報の読み出しおよび書き込みを行うリーダ/ライタ21(但し、鑑別業者260が操作する情報入力端末「PC004」についてはリーダ機能のみ,図1参照)と、管理情報を入力する管理情報入力手段26と、管理情報入力手段26によって入力された管理情報を管理サーバ10に送信する管理情報送信手段27と、を備えている。
【0051】
リーダ/ライタ21は、RFIDチップ63のROM領域M1(第1情報記憶領域)から、RFIDチップ63のシリアルナンバーを読み出すと共に、R/W領域M2(第2情報記憶領域)に、管理コードを書き込む(図5参照)。
【0052】
管理情報入力手段26は、その主要部がキーボード23およびマウス24(いずれも図1参照)等の入力デバイスによって構成され、例えば養殖業者230が用いる情報入力端末「PC001」の場合、「核入れ日」および「核サイズ」の項目について対応する管理コードを入力すると、その管理コードと、上記のリーダ/ライタ21によって読み取られたシリアルナンバーとが、管理情報送信手段27によって管理サーバ10に送信される。また、同時に、管理情報入力手段26によって入力された管理コードは、リーダ/ライタ21によってRFIDチップ63のR/W領域M2に書き込まれる。
【0053】
なお、情報入力端末20は、ここに図示した構成以外にも、管理情報入力手段26によって入力された情報を表示するディスプレイ(表示手段)、入力された情報を記憶するハードディスク(記憶手段)を備えているが、一般的なパーソナルコンピュータの構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0054】
一方、管理サーバ10は、真珠を識別するための識別番号およびRFIDチップ63のシリアルナンバーをデータベース11に登録するID登録手段15と、情報入力端末20から送信された管理コード(管理情報)をデータベース11に格納する管理情報格納手段16と、データベース11に格納されている管理情報を画面出力または印刷出力する管理情報出力手段17と、情報参照端末30からの管理情報参照要求に対し、特定の管理情報の参照を許可する管理情報参照許可手段18と、を備えている。
【0055】
ID登録手段15は、真珠核製造メーカ220によって製造された真珠核70の識別番号と、その真珠核70に貼付または内蔵された2つのRFIDチップ63のシリアルナンバーをデータベース11に登録するものである(図7のC1,C2参照)。
【0056】
管理情報格納手段16は、情報入力端末20によって入力された管理情報を、受信した順且つ項目別に格納していくものである(図7のC3〜C15参照)。
【0057】
また、管理情報出力手段17は、データベース11に格納されている管理情報の他、これと関連づけられている各種情報(真珠の識別番号およびRFIDチップ63のシリアルナンバー)を出力するものであり、具体的には、真珠別(識別番号別)の管理情報を示すメイン表示画面D1(図7参照)や、管理情報の入力履歴を示す入力履歴表示画面D2(図8参照)を画面表示、または印刷出力可能する。したがって、その主要部はディスプレイ14(図1参照)およびプリンタドライバ(図示省略)により構成される。
【0058】
さらに、管理情報出力手段17は、鑑別業者260による鑑別結果を、真珠鑑別書50として出力する(図11参照)。この真珠鑑別書50は、問屋280や小売店290などの要求に応じて管理会社100が発行するものであるが、画像データとして出力し、当該画像データを、ネットワーク40を介して情報参照端末30「PC006」,「PC007」等に送信するようにしても良い。この構成によれば、郵送などの通信手段を用いなくとも、真珠鑑別書50を必要とする問屋280や小売店290などに迅速に提供することができる。
【0059】
管理情報参照許可手段18は、情報参照端末30から送信されたシリアルナンバーが、ID登録手段15によって既にデータベース11に登録されている場合、そのシリアルナンバーと関連づけられて格納されている管理情報の参照を許可するものである。したがって、例えばシリアルナンバー「12345679」が情報参照端末30から送信された場合、図7に示す識別番号「A0001234」の管理情報、並びに図8に示すその管理情報の入力履歴の参照を許可する。
【0060】
一方、情報参照端末30は、RFIDチップ63から情報を読み出すリーダ31と、管理サーバ10に管理情報の参照を要求する管理情報要求手段36と、参照が許可された管理情報を出力する管理情報出力手段37と、を備えている。
【0061】
リーダ31は、RFIDチップ63のROM領域M1からシリアルナンバーを読み出すと共に、R/W領域M2から管理コードを読み出す(図5参照)。
【0062】
管理情報要求手段36は、リーダ31によって読み出したシリアルナンバーと共に、そのシリアルナンバーに該当する管理情報の参照を要求するコマンドを、管理サーバ10に送信する。実際の操作としては、ディスプレイ32上に表示された「参照要求ボタン」の押下、若しくはキーボード33上の所定のキー押下となるため、管理情報要求手段36の主要部は、キーボード33またはマウス34(いずれも図1参照)によって構成される。
【0063】
管理情報出力手段37は、管理サーバ10によって参照が許可された管理情報(具体的には図7および図8に示す画面D1,D2)を画面表示する。したがって、その主要部はディスプレイ32(図1参照)により構成される。なお、情報参照端末30とプリンタ(図示省略)とを接続し、管理情報を印刷出力することも可能である。
【0064】
次に、図5を参照し、RFIDチップ63のメモリ構成について説明する。RFIDチップ63の記憶領域Mは、読み出し専用領域であるROM領域M1と、読み書き領域であるR/W領域M2と、から成る。ROM領域M1は16バイトの記憶容量を有し、情報入力端末20のリーダ/ライタ21によって「シリアルナンバー」が書き込まれる。
【0065】
一方、R/W領域M2は、合計110バイトの記憶容量を有し、情報入力端末20のリーダ/ライタ21によって8項目の管理情報が、それぞれ所定領域に書き込まれる。具体的には、「核入れ日」(記憶容量:12バイト)、「核サイズ」(記憶容量:6バイト)、「浜上げ日」(記憶容量:12バイト)、「収穫地」(記憶容量:6バイト)、「養殖業者」(記憶容量:6バイト)、「真珠サイズ」(記憶容量:6バイト)、「加工履歴」(記憶容量:10バイト)および「流通経路」(記憶容量:52バイト)の項目について情報が書き込み可能となっている。但し、このR/W領域M2内の各領域への情報の書き込みは、1回限りとなっており、1度書き込みが行われた領域については、後に上書き、書き換え、削除などの編集ができないようになっている。
【0066】
本実施形態では、情報入力端末「PC001」によって、「核入れ日」および「核サイズ」の管理コードが、また情報入力端末「PC002」によって、「浜上げ日」、「収穫地」、「養殖業者」および「真珠サイズ」の管理コードが、また情報入力端末「PC003」によって、「加工履歴(加工内容+加工業者)」および「流通経路」の管理コードが、R/W領域M2内の各領域に書き込まれる。
【0067】
なお、「流通経路」の項目については、例えば仲買業者270、問屋280、小売店290等が、情報参照端末30だけでなく情報入力端末20も備えている場合(ライタを備えている場合)、各業者によって順次書き込み可能となっている。
【0068】
また、「収穫地」、「養殖業者」、「加工履歴(加工内容+加工業者)」および「流通経路」の管理コードは、図6の管理コードテーブルに示すようにそれぞれ定義づけられており、図5に示す例の場合、「核入れ日:2005年7月31日」、「核サイズ:12.5〔mm〕」、「浜上げ日:2006年11月25日」、「収穫地:タヒチ」、「養殖業者:A真珠養殖」、「真珠サイズ:14.5〔mm〕」、「加工履歴:鈴木真珠加工によって染色(黄色)」といった情報が書き込まれていることとなる。なお、図6に示す管理コードテーブルは、情報入力端末20、情報参照端末30および管理サーバ10の全てが有しており、そのコードの内容(詳細)について参照可能となっている。
【0069】
また、R/W領域M2は、情報参照端末30に接続されたリーダ31でなくとも、RFIDチップ63の情報を読み取り可能な市販のリーダによっても、読み取り可能となっている。したがって、小売店290など、高価な端末の導入が不可能な業者は、リーダのみを備えることで、管理コードを読み取ることができるようになっている。また、情報入力端末20に接続されたリーダ/ライタ21によっても、R/W領域M2の読み取りは、当然可能である。
【0070】
次に、図7および図8を参照し、データベース11に格納されている管理情報について説明する。これらの画面は、管理サーバ10、情報入力端末20および情報参照端末30で表示可能となっている。図7に示すように、管理情報は、「真珠識別番号」(C1)毎にレコードが生成され、当該「真珠識別番号」(C1)および「シリアルナンバー」(C2)と関連づけられて、上記のRFIDチップ63にも書き込まれる「核入れ日」(C3)、「核サイズ」(C4)、「浜上げ日」(C5)、「収穫地」(C6)、「養殖業者」(C7)、「真珠サイズ」(C8)、「加工履歴」(C9)および「流通経路」(C10)の項目が格納されている。また、これら以外にも、「鑑別日」(C11)、「鑑別業者」(C12)、「鑑別結果」(C13)、「購入日」(C14)および「購入者」(C15)の項目が格納されている。
【0071】
すなわち、このメイン表示画面D1では、上記のRFIDチップ63から読み取り可能な情報に加え、「流通経路(A01P01S01):佐藤真珠貿易→小林商店→ジュエリー加藤」、「鑑別日:2007年4月14日」、「鑑別業者:A鑑別協会」、「鑑別結果(総合評価):AB」、「購入日:2008年12月24日」および「購入者:山田太郎」といった情報を示している(「流通経路」、「鑑別業者」については、図6の管理コードテーブル参照)。
【0072】
また、各項目をマウスでクリックすると、各項目の詳細情報が表示されるようになっている。例えば、「養殖業者」の項目(C7)がクリックされた場合、管理コード101:A養殖業者(図6参照)の、住所、電話番号、メールアドレス、担当者名等を表示する。また、「シリアルナンバー」の項目(C2)がクリックされると、破損したシリアルナンバーの情報が得られる。本実施形態では、1つの真珠に2つのRFIDチップ63が内蔵されているため、本来は2つのシリアルナンバーが登録されていなければならないが、加工等によってRFIDチップ63が破損した場合、そのRFIDチップ63のシリアルナンバーは削除されることとなる(詳細については後述する)。
【0073】
また、「入力履歴」のボタンB1がマウスでクリックされると、図8に示す入力履歴表示画面D2を表示する。ここでは、格納日時順に、入力した情報入力端末20のID(「PC001」など)と共に、入力された項目名および入力されたデータ(管理コード)を表示する。
【0074】
ところで、上記のとおり、情報入力端末20は、RFIDチップ63のシリアルナンバーをリーダ/ライタ21で読み取って、そのシリアルナンバー別に管理コードを入力するが、同図に示すように、「PC001」および「PC002」からは、2つのシリアルナンバーが書き込まれているにも関わらず、「PC003」および「PC004」は、1つのシリアルナンバー「123456789」しか書き込まれていない。これは、「PC003」による情報入力前に、シリアルナンバーの読み取りが不可能となったこと(2つのうち一方のRFIDチップ63が破損したこと)を意味している。したがって、情報入力端末「PC003」は、管理サーバ10に、シリアルナンバー「12345679」および管理コードを送信すると共に、シリアルナンバー「12345678」の読み取りができなかった旨を管理サーバ10に通知する。これにより、管理サーバ10は、データベース11からシリアルナンバー「12345678」の情報を削除する(図7のC2参照)。
【0075】
なお、入力履歴表示画面D2では、情報入力端末20のIDをマウスでクリックすると、各端末の詳細情報(情報入力端末20を操作する業者名、担当者、端末登録日、機種名など)が表示されるようになっている。
【0076】
また、入力履歴表示画面D2には、鑑別業者(情報入力端末「PC004」)によって入力される「鑑別結果」の詳細な項目(「巻き厚」、「色」、「真珠サイズ」、「形状」、「キズ」、「光沢」、「総合評価」)についても表示する。上記のとおり、これらの鑑別結果に関するデータは、真珠鑑別書50として印刷出力される。
【0077】
図11に示す真珠鑑別書50の例は、図7および図8に示す「真珠識別番号:A0001234」の鑑別結果を示すものである。図11に示すように、真珠鑑別書50には、「識別番号」および「シリアルナンバー」以外に、図7および図8に示す鑑別業者によって入力された各項目に基づいて、鑑別結果が記載される。
【0078】
次に、図9および図10を参照し、真珠管理システム1の制御工程について説明する。図9は、管理サーバ10(データベース11)を中心とした情報の流れ、図10は、RFIDチップ63を介した情報の流れを示したものである。
【0079】
図9に示すように、まず管理サーバ10によって、RFIDモジュール61に付与されているユニークID(2つのシリアルナンバー)と、当該RFIDモジュール61が貼付または内蔵されている真珠核70の識別番号と、がデータベース11に登録される(S01)。一方、情報入力端末20は、真珠の流通過程に沿って、真珠毎に管理情報(管理コード)を入力し(S02)、その真珠に内蔵されているRFIDモジュール61のシリアルナンバーと共に、管理サーバ10に送信する(S03)。管理サーバ10は、送信されたシリアルナンバーが、データベース11内に存在するか否かを判別し、存在すると判定した場合、そのシリアルナンバーと共に送信された管理情報を、データベース11に格納する(S04)。なお、S02〜S04は、情報入力端末20毎に繰り返し実行される。また、本実施形態の場合、管理情報は複数の項目から成っており、各情報入力端末20は、予め定められた1以上の任意の項目について、管理情報の入力および送信を行うこととなる。
【0080】
また、管理サーバ10は、必要に応じてデータベース11に格納されている管理情報を出力する(S05)。当該出力は、管理サーバ10の操作によって行われるが、上記のとおり、情報参照端末30から真珠鑑別書50の発行依頼を受けて、真珠鑑別書50の画像データを出力し、情報参照端末30に送信するようにしても良い。
【0081】
一方、情報参照端末30は、任意のタイミングで、管理サーバ10に管理情報の参照を要求することができる(S11)。参照要求を行う場合、その参照を要求するコマンドと、RFIDチップ63のシリアルナンバー(2つ読み取り可能である場合は、いずれか1つのみの送信でも良い)を管理サーバ10に送信する。これに対し、管理サーバ10は、同一のシリアルナンバーがデータベース11に存在するか否かを判別し、存在する場合、そのシリアルナンバーと関連づけられている管理情報(レコード)の参照を許可する(S12)。これにより、情報参照端末30は、許可された管理情報を画面表示または印刷出力させることができる(S13)。
【0082】
続いて、図10を参照し、RFIDチップ63を介した情報の流れについて説明する。情報入力端末20では、上記の管理情報入力ステップ(S02)で入力した管理情報(管理コード)を、RFIDチップ63のR/W領域M2にも書き込むことができる(S21)。すなわち、管理情報送信ステップ(S03)で、管理サーバ10に送信される管理情報と当該管理情報書き込みステップ(S21)で書き込まれる管理情報は、同一の入力情報に基づくものであり、これにより両者の整合性が保証されている。
【0083】
また、このR/W領域M2に書き込まれた管理情報は、情報参照端末30(リーダ31)によって読み出し可能となっている(S22)。読み出した管理情報は、当然画面表示などで出力可能である。
【0084】
以上、説明したとおり、本実施形態によれば、管理サーバ10が、管理対象となる真珠に内蔵されたRFIDモジュール61のシリアルナンバーを、データベース11に登録しておき、情報入力端末20から送信されたシリアルナンバーが合致する場合のみ、共に送信された管理情報をデータベース11に格納するため、管理対象外の真珠を排除することができる。すなわち、生産時から管理対象として認められた正規の真珠のみを管理するため、当該システム1で管理された真珠を、正規の流通経路で取引された優良品と判断することができ、これによって管理対象となる真珠の信頼性を向上させることができる。
【0085】
また、データベース11から管理情報を印刷出力することで、図11に示す真珠鑑別書50を作成することができる。この真珠鑑別書50は、必要に応じて複数枚出力可能であるため、仮に顧客が真珠鑑別書50を紛失した場合でも再発行することができる。また、この顧客情報は、小売店290が一般消費者300に販売した後、管理会社100によってデータベース11に登録されるため、再発行する際は、本人確認ができる。また、顧客が真珠を紛失した場合や、真珠が拾得された場合にも、当該顧客情報を利用することができる。
【0086】
また、複数の情報入力端末20によって、管理情報を入力することができるため、真珠の流通経路に沿って順次管理情報を格納していくことができる。また、各情報入力端末20は、アクセスキー等によって、入力可能な項目が制限されているため、データベース11に必要以上の情報の書き込みを防止することができる。
【0087】
また、情報参照端末30からネットワーク40を介して、管理サーバ10のデータベース11内に格納されている管理情報を参照することができるため、管理情報を多方面で活用することができる。また、管理サーバ10は、送信されたシリアルナンバーと合致するシリアルナンバーがデータベース11に存在する場合のみ、管理情報の参照を許可するため、不用な情報流出を防止することができる。
【0088】
また、RFIDモジュール61には、2つのRFIDチップ63が搭載されているため、いずれかのチップが破損しても、真珠の信頼性を確保することができる。また、これら2つのRFIDチップ63を1つのモジュール上に搭載することで、1回の2つのRFIDモジュール61の貼付または内蔵で良いため、実装の手間を軽減することができる。
【0089】
また、RFIDチップ63は、読み出し専用であってシリアルナンバーが書き込まれているROM領域M1と、読み書き可能なR/W領域M2と、から成り、当該R/W領域M2には管理情報を示す管理コードが書き込まれるため、情報参照端末30がネットワーク40と接続されていない状態でも(オフラインの状態でも)、R/W領域M2から管理コードの読み出しを行うことができる。
【0090】
なお、上記の例では、輸入業者240で選別された真珠を、本システム1の管理対象とするものとしたが、例えば特定の「海域」で産出されたもののみを対象として、管理情報を入力するようにしても良い。また、特定の「養殖業者」によって養殖されたもののみを管理対象としても良い。この構成によれば、本システム1で管理される真珠(RFIDモジュール61を内蔵した真珠)の、他の真珠との差別化を明確化することができ、ひいては「海域」や「養殖業者」のブランドとして活用することができる。
【0091】
なお、上記の例では、管理サーバ10に送信する管理情報と、RFIDチップ63のR/W領域M2に書き込む管理情報とは、同一の情報(管理コード)であるものとしたが、R/W領域M2には、管理情報以外の情報を書き込むようにしても良い。すなわち、書き込む情報量や、その内容(セキュリティ重要度)に応じて、(1)管理サーバ10に送信する、(2)R/W領域M2に書き込む、(3)管理サーバ10に送信すると共にR/W領域M2に書き込む、のいずれかを実行するようにしても良い。
【0092】
また、RFIDモジュール61には、2つのRFIDチップ63を搭載するものとしたが、3つまたはそれ以上の個数のRFIDチップ63を搭載するようにしても良い。また、上記の例では、アンテナ64付きのインレット62を、ラベルまたはタグに搭載したRFIDモジュール61を用いるものとしたが(図2,3参照)、アンテナを外部としてラベルまたはタグの形で供給されるモジュールを用いても良い。また、RFIDチップ63とアンテナ64とを別個のモジュールとして、真珠核70の異なる場所に実装する(取り付ける)ようにしても良い。
【0093】
また、上記の例では、RFIDチップ63に読み出し専用と読み書き用の2つの記憶領域を設けるものとしたが、読み出し専用領域(ROM領域M1)のみの構成であっても本発明を適用可能である。この構成によれば、管理サーバ10にアクセスしなければ、その真珠の管理情報を入手することはできないが、RFIDチップ63の構成を簡素化し、RFIDモジュール61の低廉化を図ることができる。
【0094】
また、上記の例では、真珠鑑別書50に、鑑別業者260による鑑別結果を記載するものとしたが(図11参照)、加工処理の内容や、加工処理を行った業者についても記載するようにしても良い。この構成によれば、現在、加工処理技術の進歩に鑑別技術が追いつかず、正確に判別できない加工処理(有機溶剤を使用した加工など)が増えているが、このような不透明になりがちな加工処理についても正確な情報開示を行うことができるため、RFIDモジュール61を内蔵した真珠の信頼性をより向上させることができる。
【0095】
なお、加工処理に関する情報だけでなく、データベース11に格納されている他の情報についても、真珠鑑別書50に記載するようにしても良い。また、データベース11に格納している管理情報を、真珠鑑別書50として発行するのではなく、真珠の保証書、グレーディングレポート、若しくは正規の流通経路で取引されたことを証明する証明書として、顧客(一般消費者300)に提供することも可能である。さらに、販売時には、各情報入力端末20で入力された管理情報の明細を商品に添付すると共に、これを追認する形で作成された真珠鑑別書50を、顧客に提供するようにしても良い。
【0096】
また、上記の例では、アクセスキーに応じて、情報入力端末20毎に入力可能な管理情報の項目が定められているものとしたが、複数の情報入力端末20によって同一の項目を入力可能としても良い。この構成によれば、同一の項目について入力された情報を比較・検討することで、入力された情報の信頼性をより高めることができる。
【0097】
また、情報入力端末20がRFIDチップ63のR/W領域M2に書き込む管理コードについても、アクセスキーに応じて制限可能としても良い。この構成によれば、不用な情報の書き込みを防止することができる。
【0098】
また、管理サーバ10、情報入力端末20、情報参照端末30の各手段を、コンピュータ読み取り可能なプログラムとして提供しても良い。さらに、このプログラムを記録媒体に格納して提供し、他のコンピュータで利用できるようにしても良い。記録媒体としては、ハードディスク、フラッシュROM、メモリカード(コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、メモリースティック等)、コンパクトディスク、光磁気ディスク、デジタルバーサタイルディスクおよびフレキシブルディスク等を利用することができる。
【0099】
また、本発明の真珠管理システム1を、真珠以外の宝飾細工品の流通管理に適用しても良い。この場合、宝飾品の細工の段階で、RFIDモジュール61を内蔵・貼付することが好ましい。また、宝石を用いる場合は、宝石そのものではなく、指輪の台座やブローチの金具などの付属品にRFIDモジュール61を内蔵・貼付することが好ましい。
【0100】
また、その他上述した真珠管理システム1の例によらず、システム構成や装置構成、流通経路、管理情報の内容等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の一実施形態に係る真珠管理システムのシステム構成図である。
【図2】ラベル状のRFIDモジュールを説明する図である。
【図3】タグ状のRFIDモジュールを説明する図である。
【図4】真珠管理システムの機能ブロック図である。
【図5】RFIDチップのメモリ構成を示す図である。
【図6】管理コードテーブルの一例を示す図である。
【図7】管理情報を表示するメイン表示画面の一例を示す図である。
【図8】管理情報の入力履歴を表示する入力履歴表示画面の一例を示す図である。
【図9】真珠管理システムの管理サーバを中心とした制御工程を示す図である。
【図10】真珠管理システムのRFIDチップを介した制御工程を示す図である。
【図11】真珠鑑別書の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0102】
1:真珠管理システム 10:管理サーバ
11:データベース 12:プリンタ
15:ID登録手段 16:管理情報格納手段
17:管理情報出力手段 18:管理情報参照許可手段
20:情報入力端末 21:リーダ/ライタ
26:管理情報入力手段 27:管理情報送信手段
30:情報参照端末 31:リーダ
36:管理情報要求手段 37:管理情報出力手段
40:ネットワーク 50:真珠鑑別書
61:RFIDモジュール 62:インレット
63:RFIDチップ 64:アンテナ
70:真珠核 M:記憶領域
M1:ROM領域 M2:R/W領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真珠に内蔵されている無線ICモジュールから、当該無線ICモジュールに付与されているユニークIDを読み出すリーダと、前記真珠を管理するための管理情報を入力する入力デバイスとを有する情報入力端末と、
前記ユニークIDと、前記情報入力端末から送信された前記管理情報とを関連づけて記憶するデータベースを有し、前記真珠の流通を管理する管理サーバと、がネットワークを介して接続された真珠管理システムの制御方法であって、
前記管理サーバが、管理対象となる前記真珠に内蔵された前記無線ICモジュールのユニークIDを、前記データベースに登録するID登録ステップ、
前記情報入力端末が、前記無線ICモジュールから前記ユニークIDを読み出し、当該ユニークID毎に、前記無線ICモジュールが内蔵されている真珠の前記管理情報を入力する管理情報入力ステップ、
前記情報入力端末が、読み出した前記ユニークID、並びに入力した前記管理情報を、前記管理サーバに送信する管理情報送信ステップ、
前記管理サーバが、前記情報入力端末から送信された前記ユニークIDが、前記データベース内に存在するか否かを判別し、存在すると判定した場合、当該ユニークIDと関連づけて、共に送信された前記管理情報を前記データベースに格納する管理情報格納ステップ、
前記管理サーバが、前記データベースから、前記管理情報を出力する管理情報出力ステップ、を実行することを特徴とする真珠管理システムの制御方法。
【請求項2】
前記管理サーバは、複数の前記情報入力端末と接続されていると共に、前記管理情報は複数の項目から成り、
各情報入力端末は、前記複数の項目の中からそれぞれ1以上の任意の項目について、前記管理情報入力ステップおよび前記管理情報送信ステップを実行することを特徴とする請求項1に記載の真珠管理システムの制御方法。
【請求項3】
前記真珠管理システムは、前記データベースに格納されている前記管理情報を参照する情報参照端末をさらに備え、
前記情報参照端末は、前記無線ICモジュールから前記ユニークIDを読み出すリーダを有すると共に、ネットワークを介して前記管理サーバと接続されており、
前記情報参照端末が、前記管理サーバに、読み出した前記ユニークID、並びに当該ユニークIDと関連づけられている管理情報の提供要求を送信する管理情報要求ステップ、
前記管理サーバが、前記情報参照端末から送信された前記ユニークIDが、前記データベース内に存在するか否かを判別し、存在すると判定した場合、当該ユニークIDと関連づけてられている管理情報の参照を許可する管理情報参照許可ステップ、
前記情報参照端末が、参照した前記管理情報を出力する管理情報出力ステップ、をさらに実行することを特徴とする請求項1または2に記載の真珠管理システムの制御方法。
【請求項4】
前記無線ICモジュールは、無線ICチップと、アンテナとから成り、
前記無線ICチップは、
読み出し専用であって前記ユニークIDが書き込まれている第1情報記憶領域と、読み書き可能な第2情報記憶領域とを有すると共に、
前記情報入力端末は、前記第2情報記憶領域に、前記管理情報の一部または全てを書き込むライタを有し、
前記情報入力端末が、前記第2情報記憶領域に前記管理情報の一部または全てを書き込む管理情報書き込みステップ、
前記情報参照端末が、前記第2情報記憶領域から前記管理情報の一部または全てを読み出す管理情報読み出しステップ、をさらに実行することを特徴とする請求項3に記載の真珠管理システムの制御方法。
【請求項5】
前記管理情報は、前記真珠の品質、流通経路、加工履歴、鑑別結果、購入者のうち、いずれか1以上または全てに関する情報を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の真珠管理システムの制御方法。
【請求項6】
コンピュータに、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の真珠管理システムの制御方法における各ステップを実行させるためのプログラム。
【請求項7】
請求項4に記載の真珠管理システムの制御方法における真珠として用いられ、
前記無線ICモジュールを、真珠核に貼付または内蔵していることを特徴とする養殖真珠。
【請求項8】
前記無線ICモジュールは、複数の前記無線ICチップを搭載し、
同一の無線ICモジュール上に搭載された前記複数の無線ICチップには、それぞれ異なる前記ユニークIDが付与されていると共に当該無線ICモジュールが貼付または内蔵されている前記真珠を識別するための共通の識別情報が書き込まれており、
前記ID登録ステップでは、前記ユニークIDと共に前記識別情報を登録することを特徴とする請求項7に記載の養殖真珠。
【請求項9】
無線ICモジュールが内蔵された真珠の流通を管理する管理サーバと、前記真珠を管理するための管理情報を入力する情報入力端末と、がネットワークを介して接続された真珠管理システムであって、
前記情報入力端末は、
前記無線ICモジュールから、当該無線ICモジュールに付与されているユニークIDを読み出す手段、
前記ユニークID毎に、前記管理情報を入力する手段、
読み出した前記ユニークID、並びに入力した前記管理情報を、前記管理サーバに送信する手段、を備え、
前記管理サーバは、
管理対象となる前記真珠に内蔵された前記無線ICモジュールのユニークIDを、前記データベースに登録する手段、
前記情報入力端末から送信された前記ユニークIDが、前記データベース内に存在するか否かを判別する手段、
前記ユニークIDが前記データベース内に存在する場合、共に送信された前記管理情報を、当該ユニークIDと関連づけて前記データベースに格納する手段、
前記データベースから、前記ユニークIDおよび前記管理情報を出力する手段、を備えていることを特徴とする真珠管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2007−91453(P2007−91453A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−286914(P2005−286914)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(596124265)
【出願人】(505368416)
【出願人】(505368092)
【出願人】(502194115)
【Fターム(参考)】