説明

真空冷却装置

【課題】熱交換器11へ供給する冷却用水の温度を最適にコントロールする。
【解決手段】被冷却物を収容する処理槽2、処理槽と接続しており処理槽内の空気を吸引する真空発生装置1、処理槽から真空発生装置へ送られている空気を冷却する熱交換器11、熱交換器へ供給する冷却用水を冷却する冷水ユニット15、熱交換器で熱交換を行った冷却用水を溜めておき冷水ユニットへの給水を行う水槽3/4を持ち、処理槽内を真空化することで被冷却物の冷却を行う真空冷却装置において、前記水槽は比較的高温の冷却用水を冷水ユニットへ供給するための高温側水槽3と、比較的低温の冷却用水を冷水ユニットへ供給するための低温側水槽4を分割して設けておき、温度が異なっている冷却用水の供給割合を調節することによって熱交換器へ送る冷却用水の温度を調節する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は処理槽内を真空化することで処理槽内の被冷却物を冷却する真空冷却装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
処理槽内に加熱した食品などの被冷却物を収容しておき、処理槽内を真空化することで被冷却物を冷却する真空冷却装置がある。水分を含んだ温度の高い被冷却物を収容している処理槽内を真空にすると、被冷却物中の水分が蒸発し、その際に被冷却物から気化熱が奪われるため、被冷却物を短時間で冷却することができる。真空冷却装置に使用する真空発生装置としては、エジェクタによるものや真空ポンプによるものが知られている。真空発生装置にて処理槽内の空気を吸引する場合、空気と同時に被冷却物から蒸発した蒸気も吸引することになる。しかし、水は蒸気になると体積が大幅に増大するため、処理槽内の真空化によって蒸気が発生している場合、真空発生装置は多量の蒸気を吸引しなければならず、その分真空化の能力は小さくなる。
【0003】
そのため、特許2932905号にあるように、処理槽の空気を吸引する吸引路の途中に熱交換器(コールドトラップ)を設けることが行われている。特許2932905号では、熱交換器と冷水ユニットと冷水タンクを設け、冷水ユニットと冷水タンクの間での冷却用水の循環と、熱交換器と冷水タンクの間での冷却用水の循環を行っている。熱交換器に冷却用水を供給すると、吸引路の蒸気分が熱交換器で冷却され、気体が冷却されて液体に戻ると体積は小さくなるため、真空冷却の効率を高めることができる。
【0004】
この場合、熱交換器へ供給する冷却用水は、冷水ユニットで温度を低下させた冷却用水と、熱交換器で温度を上昇させた冷却水を混合したものとなり、冷却用水の温度を精密に制御することはできなかった。熱交換器へ供給する冷却用水は被冷却物の目標温度よりも低くする必要があり、また精密な温度制御は行えないことより、冷却用水の温度は余裕を持たせる必要があるため、冷却用水の温度は被冷却物の目標温度から10℃程度またはそれ以上に低い温度に調節している。
【0005】
そのため、被冷却物の目標温度が10℃以下であった場合には、熱交換器へ供給する冷却用水は0℃未満まで冷却することになり、熱交換器ではドレンの凍結が発生することがあった。ドレンが凍結するとドレンの回収が困難になり、また冷却用水を0℃未満まで冷却するためには大きな能力の冷水ユニットが必要になるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許2932905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、熱交換器へ供給する冷却用水の温度を最適にコントロールすることで冷却用水温度を必要以上に低下させることをなくし、冷水ユニットを小型化するとともにドレン回収を容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、被冷却物を収容する処理槽、処理槽と接続しており処理槽内の空気を吸引する真空発生装置、処理槽から真空発生装置へ送られている空気を冷却する熱交換器、熱交換器へ供給する冷却用水を冷却する冷水ユニット、熱交換器で熱交換を行った冷却用水を溜めておき冷水ユニットへの給水を行う水槽を持ち、処理槽内を真空化することで被冷却物の冷却を行う真空冷却装置において、前記水槽は比較的高温の冷却用水を冷水ユニットへ供給するための高温側水槽と、比較的低温の冷却用水を冷水ユニットへ供給するための低温側水槽を分割して設けておき、温度が異なっている冷却用水の供給割合を調節することによって熱交換器へ送る冷却用水の温度を調節するものであることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載に発明は、前記の真空冷却装置において、冷水ユニットへの低温側水槽水の供給量を制御する低温側取水制御弁と、冷水ユニットへの常温水の供給量を制御する給水弁を設けておき、温度が異なっている高温側水槽水、低温側水槽水、常温水の供給割合を調節することによって熱交換器へ送る冷却用水の温度を調節するものであることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、前記の真空冷却装置において、真空冷却運転の工程を初期・中期・後期に区分し、初期工程では冷水ユニット・熱交換器・高温側水槽の間で冷却用水の循環を行い、冷水ユニットには高温側水槽の水のみを送り、中期工程では熱交換器で使用した冷却用水は低温側水槽へ送り、冷水ユニットには高温側水槽の水と低温側水槽の水を送ることにし、後期工程では熱交換器で使用した冷却用水は低温側水槽へ送り、冷水ユニットには高温側水槽の水と常温水を送るものであることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記の真空冷却装置において、低温側水槽内の上部と高温側水槽内とを繋ぎ、低温側水槽のオーバーフロー水を高温側水槽へ送る連絡管を設けていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
熱交換器へ供給する冷却用水温度を、被冷却物の目標温度より2〜3℃低い温度に最適コントロールすることによって、ドレンを凍結させずに回収することができ、冷却用水温度を過度に冷却する必要がないために冷水ユニットを小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明を実施する真空冷却装置のフロー図
【図2】一実施例におけるタイムチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明を実施する真空冷却装置の構成概要図、図2は一実施例におけるタイムチャートである。真空冷却装置は、処理槽2の内部を真空化することで、処理槽2に収容した被冷却物(高温の食品)を冷却するものである。真空冷却装置は、処理槽2、真空発生装置1、運転制御装置7、熱交換器11、冷水ユニット15、高温側水槽3、低温側水槽4などからなっている。
【0015】
処理槽2と真空発生装置1の間は、真空配管9によって接続しておき、真空発生装置1を作動することによって処理槽2内の空気を吸引する。真空配管9の途中には熱交換器11を設けておき、真空発生装置1によって吸引している空気を熱交換器11によって冷却することによって空気の体積を縮小するようにしている。
【0016】
熱交換器11は、冷却用水配管10によって冷水ユニット15と高温側水槽3及び低温側水槽4とに接続している。冷水ユニット15は熱交換器11に供給する冷却用水を冷却するものであり、冷水ユニット15によって冷却された冷却用水が熱交換器11へ送られる。そのため、システムで一番低温の水を冷却用水として熱交換器11へ供給することができる。高温側水槽3及び低温側水槽4は、熱交換器11で熱交換した冷却用水を再び冷水ユニット15へ送るために溜めておく水槽であり、高温側と低温側に分けて設置している。高温側水槽3と低温側水槽4は上下2段に設けており、下方に高温側水槽3を設置し、上方に低温側水槽4を設置している。高温側水槽3及び低温側水槽4の間には、低温側水槽内の上層と高温側水槽内とを結ぶ連絡管16を設ける。連絡管16は低温側水槽4でのオーバーフロー水を高温側水槽3に送るためのものであり、低温側水槽4は高温側水槽3よりも上方に設けているため、高温側水槽3から低温側水槽4への逆流が発生することはない。
【0017】
冷却用水配管10は、途中で分岐して高温側水槽3と低温側水槽4のそれぞれに接続しており、高温側水槽3に冷却用水を環流させる冷却用水配管10には高温側環流制御弁6、低温側水槽4に冷却用水を環流させる冷却用水配管10には低温側環流制御弁5を設けている。高温側水槽3及び低温側水槽4と冷水ユニット15との間を繋ぐ冷却用水配管10は、途中で合流するようにしており、低温側水槽4と接続している冷却用水配管10には低温側取水制御弁14を設けている。また冷却用水配管10の冷水ユニット15よりも上流側には常温水を供給することができるようにしており、冷水ユニット15に供給する常温水の量を制御するための給水弁13を設けておく。
【0018】
冷水ユニット15はインバータ冷水ユニットのような能力可変のものは必要なく、一定の能力で運転を行うON−OFF制御のもので十分である。冷水ユニット15は一定の能力でしか運転できないものであっても、冷水ユニット15に入る冷却用水の温度が適正であれば、冷水ユニット15から取り出されて熱交換器11へ送る冷却用水も適正な温度となる。冷却水配管10には循環ポンプ8と温度検出装置12を設けており、循環ポンプ8を作動することで冷却水の循環を行い、温度検出装置12では熱交換器11へ送る冷却用水の温度を検出しておく。
【0019】
真空冷却運転時における低温側水槽4の水温、高温側水槽3の水温、常温水の温度はそれぞれ異なり、低温側水槽4の水温<高温側水槽3の水温<常温水の水温となる。給水弁13及び低温側取水制御弁14の開閉は、運転制御装置7で制御するようにしており、運転制御装置7は温度検出装置12で検出している冷却用水の温度に基づいて低温側取水制御弁14と給水弁13の開度を制御する。低温側取水制御弁14及び給水弁13の開閉を制御することで、冷水ユニット15へ供給する冷却用水の温度を制御することができ、冷却用水は冷水ユニット15で一定温度分低くなるため、冷水ユニット15に入る冷却用水の温度を適正な値に調節すると、冷水ユニット15から取り出される冷却用水の温度は適正な値とすることができる。
【0020】
図2に基づいて、真空冷却運転での動作を説明する。本実施例は、被冷却物を5℃まで冷却するものとする。熱交換器11へ供給する冷却用水は、被冷却物の目標温度よりも2〜3℃低い温度まで冷却することが必要となるため、被冷却物の目標温度が5℃の場合、目標冷却用水温度は2〜3℃となる。
【0021】
まず準備として、処理槽2内に被冷却物を収容し、処理槽2を密閉しておく。真空冷却開始時、運転制御装置7は、低温側環流制御弁5、低温側取水制御弁14、給水弁13を閉じ、高温側環流制御弁6は開いておく。真空発生装置1、冷水ユニット15、循環ポンプ8の作動を行うことで真空冷却運転を開始すると、処理槽2内の空気が真空配管9を通して真空発生装置1へ取り出され、処理槽2内の圧力が低下する。処理槽内の圧力が低下すると、処理槽2内に収容している被冷却物から水分が蒸発し、水分が蒸発する際には周囲から気化熱を奪うため、被冷却物の温度は急激に低下していく。
【0022】
また、循環ポンプ8と冷水ユニット15を作動することで、熱交換器11には冷却用水の供給を行っており、処理槽2から取り出された空気は熱交換器11によって冷却される。空気を冷却すると空気の体積は縮小し、空気中に含まれている蒸気が結露して液体になると、空気の体積は大幅に減少する。真空冷却では、処理槽2内の空気を真空発生装置1によって排出することによって処理槽2内の圧力を下げるものであるが、被冷却物から発生する蒸気は処理槽2内の減圧に障害となる。熱交換器11によって空気の体積を縮小すると、真空発生装置1で排出しなければならない空気量が減るため、能力の大きな真空発生装置1を使用しなくても処理槽2内の空気を効率よく排出することができる。熱交換器11で蒸気を冷却した冷却用水は、高温側環流制御弁6を通って高温側水槽3に戻す。
【0023】
真空冷却運転の初期では、被冷却物の温度が高く、真空配管9を通して流れてくる空気の温度も高いため、冷却用水の温度は熱交換器11で大きく上昇する。温度の上昇した冷却用水が戻る高温側水槽3に戻るため、高温側水槽3の水温は徐々に上昇し、高温側水槽3から冷水ユニット15へ送られる冷却用水の温度も上昇するため、温度検出装置12で検出している冷却用水の温度も上昇している。熱交換器11へ送る冷却用水の温度は真空冷却運転の初期には10℃よりも高い時期があるが、真空冷却運転初期の場合、被冷却物の温度が高いために冷却用水温度はあまり低くする必要はなく、冷却用水の温度が被冷却物の目標温度より高くなっていても被冷却物の温度は低下していく。その後、真空冷却運転を行うことで被冷却物の温度が低下していくと、熱交換器11での冷却用水の温度上昇量は少なくなるため、温度検出装置12で検出している冷却水温度も低下している。
【0024】
真空冷却の運転を開始してからの経過時間が所定時間Tに達すると、真空冷却運転の初期工程を終了し、運転制御装置7は高温側環流制御弁6を閉じ、低温側環流制御弁5と低温側取水制御弁14を開く。なお、初期工程の終了は、被冷却物の温度を検出しておいて被冷却物温度が設定温度t1に到達した時点としてもよく、熱交換器11を通過した冷却用水の温度を検出しておいて冷却用水温度が設定温度t2以下になったことを検出した時点としてもよい。被冷却物の温度がある程度低下した以降の中期工程では、熱交換器11へ供給する冷却用水の温度が低くなっていないと冷却効率が悪くなるため、低温側水槽4に溜めておいた水を使用することで熱交換器11へ供給する冷却用水の温度を低くする。
【0025】
冷却用水温度は被冷却物の目標温度よりも2〜3℃低い温度が適当であり、低温側取水制御弁14の開度を調節することで冷却用水温度を目標冷却用水温度に調節する。このとき、冷水ユニット15には低温側水槽4に溜めている比較的低温の水と、高温側水槽に溜めている比較的高温の水が供給されており、低温側水槽4から冷水ユニット15へ供給する水の量は低温側取水制御弁14の開度によって調節することができる。低温側取水制御弁14の開度を大きくすると、低温側水槽4から供給される水の割合が上昇し高温側水槽3から供給される水の割合は低下する。そのため冷水ユニット15に供給される水の温度は低くなり、冷水ユニット15の出口における冷却用水温度が低下する。逆に低温側取水制御弁14の開度を小さくすると、低温側水槽4から供給される水の割合が低下し高温側水槽3から供給される水の割合は上昇する。そのため冷水ユニット15に供給される水の温度は高くなり、冷水ユニット15の出口における冷却用水温度が上昇する。低温側取水制御弁14の開度を調節することで、熱交換器11へ送られる冷却用水の温度を調節することができる。
【0026】
なお、冷水ユニット15へは高温側水槽3と低温側水槽4の両方から水を供給しているが、熱交換器11で使用した水は低温側水槽4へのみ戻すようにしているため、低温側水槽4では水位が上昇することになる。高温側水槽3と低温側水槽4は連絡管16で繋いでいるため、低温側水槽4の水位が上昇した場合にはオーバーフロー水が低温側水槽4から高温側水槽3へ流れる。低温側水槽4から高温側水槽3へ連絡管16を通して送られるオーバーフロー水は、低温側水槽4の上層での比較的温度の高い水となる。真空冷却運転を行うことで被冷却物の温度が低下していくと、熱交換器11での冷却用水温度の上昇は少なくなるため、低温側水槽4及び高温側水槽3の水温は更に低下していく。すると、温度検出装置12で検出している冷却用水の温度も低下していくため、運転制御装置7では温度検出装置12の温度に基づいて低温側取水制御弁14の開度を調節する。
【0027】
さらに真空冷却の工程が進み、被冷却物の温度が低くなって、低温側取水制御弁14は完全に閉じることで比較的温度の高い高温側水槽3の水のみを使用するようにしても、温度検出装置12で検出している温度が目標冷却用水温度よりも低くなる場合には、真空冷却運転の工程を後期とする。後期の工程では、低温側取水制御弁14による温度調節から給水弁13による温度調節に変更する。ここでも運転制御装置7は温度検出装置12で検出している温度に基づき給水弁13の開度を調節する。冷水ユニット15へ供給する冷却用水に常温水を多く混ぜると、高温側水槽3の温度が低くなっていても冷水ユニット15に入る冷却用水の温度を高めることができる。
【0028】
熱交換器11へ送る冷却用水の温度は、高すぎると熱交換器11で空気の体積を縮小する作用が少なくなり、低くなりすぎると熱交換器11でドレンが凍結することになる。
低温側取水制御弁14及び給水弁13の開度を調節し、冷水ユニット15へ供給する水を適正な温度に調節することで、熱交換器11へ送る冷却用水の温度を適正に保つことができる。熱交換器11へ送る冷却水温度の温度を、2〜3℃の目標冷却水温度に正確に制御することで、熱交換器11で結露水が凍結することはなく、結露水の排出は容易に行うことができる。そして、熱交換器11へ供給する冷却用水の温度を最適コントロールすることができるようになると、余裕をみて冷却用水を必要以上に冷却するということが不要になるため、冷水ユニットの容量を小さくすることができる。
【符号の説明】
【0029】
1 真空発生装置
2 処理槽
3 高温側水槽
4 低温側水槽
5 低温側環流制御弁
6 高温側環流制御弁
7 運転制御装置
8 循環ポンプ
9 真空配管
10 冷却用水配管
11 熱交換器
12 温度検出装置
13 給水弁
14 低温側取水制御弁
15 冷水ユニット
16 連絡管


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被冷却物を収容する処理槽、処理槽と接続しており処理槽内の空気を吸引する真空発生装置、処理槽から真空発生装置へ送られている空気を冷却する熱交換器、熱交換器へ供給する冷却用水を冷却する冷水ユニット、熱交換器で熱交換を行った冷却用水を溜めておき冷水ユニットへの給水を行う水槽を持ち、処理槽内を真空化することで被冷却物の冷却を行う真空冷却装置において、前記水槽は比較的高温の冷却用水を冷水ユニットへ供給するための高温側水槽と、比較的低温の冷却用水を冷水ユニットへ供給するための低温側水槽を分割して設けておき、温度が異なっている冷却用水の供給割合を調節することによって熱交換器へ送る冷却用水の温度を調節するものであることを特徴とする真空冷却装置。
【請求項2】
請求項1に記載の真空冷却装置において、冷水ユニットへの低温側水槽水の供給量を制御する低温側取水制御弁と、冷水ユニットへの常温水の供給量を制御する給水弁を設けておき、温度が異なっている高温側水槽水、低温側水槽水、常温水の供給割合を調節することによって熱交換器へ送る冷却用水の温度を調節するものであることを特徴とする真空冷却装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の真空冷却装置において、真空冷却運転の工程を初期・中期・後期に区分し、初期工程では冷水ユニット・熱交換器・高温側水槽の間で冷却用水の循環を行い、冷水ユニットには高温側水槽の水のみを送り、中期工程では熱交換器で使用した冷却用水は低温側水槽へ送り、冷水ユニットには高温側水槽の水と低温側水槽の水を送ることにし、後期工程では熱交換器で使用した冷却用水は低温側水槽へ送り、冷水ユニットには高温側水槽の水と常温水を送るものであることを特徴とする真空冷却装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の真空冷却装置において、低温側水槽内の上部と高温側水槽内とを繋ぎ、低温側水槽のオーバーフロー水を高温側水槽へ送る連絡管を設けていることを特徴とする真空冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−102957(P2012−102957A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−253346(P2010−253346)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【出願人】(000130651)株式会社サムソン (164)
【Fターム(参考)】